JP3470754B2 - リニアモータの制御方法およびその制御装置 - Google Patents

リニアモータの制御方法およびその制御装置

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JP3470754B2 JP2000357818A JP2000357818A JP3470754B2 JP 3470754 B2 JP3470754 B2 JP 3470754B2 JP 2000357818 A JP2000357818 A JP 2000357818A JP 2000357818 A JP2000357818 A JP 2000357818A JP 3470754 B2 JP3470754 B2 JP 3470754B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リニアモータ
の、特に可動体と被可動体との相対位置または相対速度
を位置または速度検出器によって検出し、可動体の位置
または速度を制御するリニアモータの制御方法およびそ
の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、可動体と被可動体との相対位
置または相対速度を、位置の検出器によって検出し、可
動体の位置、速度を制御するリニアモータは、例えば図
11に示す制御方式で行われている。図11において、
位置目標値111と検出器で検出した位置信号112を
比較し、その偏差をとり、この偏差により推力指令11
3が演算される。図示しないドライブ部では、推力指令
113に相当する電流をリニアモータ114に印可す
る。多くの場合、比例・積分・微分制御という制御方式
が用いられる。特開平5-174511号公報では、速度制御に
おいて、比例制御を基本とし、偏差の大きさにより積分
制御を付加するなどして、目標値に対する、とりわけ機
械の固有振動数より低い周波数域での追従性を向上させ
ている。又、特開平9-121589号公報では、リニアモータ
の機械的固有振動数に一致する周波数の帯域減衰フィル
タを制御器に設け、機械の振動を抑制し、目標値に対す
る追従性を向上させている。又、本出願人が出願した特
願平11-320619号では、リニアモータの振動をモデル化
したオブザーバを制御器内に設け、機械の振動を抑制
し、目標値に対する追従性を向上させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
リニアモータには、可動体を支持する軸受などの剛性の
影響などによる、機械的固有振動が存在する。多くの場
合、推力のかかる位置と被可動体の重心点は一致しない
ため、可動体を移動させるときに、重心まわりにモーメ
ント力が発生する。そのため,可動体にはピッチング・
ヨーイング・ローリングの回転振動が生じる。この振動
は検出器によって検出され、制御手段にフィードバック
されるため、制御性能を十分にあげられない。上記特開
平5-174511号公報では、機械的固有振動数によって制御
器のゲインを制限されるため、高速な動作では応答性が
劣化するという問題があった。又、上記特願平11-32061
9号では、オブザーバの構成が複雑になりすぎて、演算
回数が多くなり、オブザーバの演算時間が長くなるため
に、フィードバック制御の演算周期を短くすることがで
きず、制御応答性が悪くなるという問題があった。そこ
で、本発明の第1の目的は、リニアモータの振動メカニ
ズムを忠実に再現して、振動成分を除去するモデル補償
器によるものであって、モデルパメータを簡易な方法で
同定できるようにすることにあり、更に、本発明の第2
の目的は、演算回数の少ないモデル補償器を構成すると
共に、短い演算周期でフィードバック制御ができるよう
にすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載のリニアモータの制御方法の発明
は、可動体と被可動体との相対位置または相対速度を、
位置または速度の検出器によって検出し、前記可動体の
位置または速度を制御するリニアモータの制御方法にお
いて、可動体に加えられる推力を入力値とし、可動体の
重心位置を出力値とする重心位置伝達関数と重心まわり
の可動体の回転によって検出器で検出される変位を出力
とする回転量伝達関数により、可動体重心位置、可動体
の回転によって検出器で検出される変位、および前記可
動体重心位置と前記可動体の回転による変位の和を演算
した相対位置を出力とするリニアモータ振動モデルを構
成し、リニアモータ振動モデルの出力である前記相対位
置の振動を抑制する振動補償器を配したリニアモータ振
動補償モデルで定義した補償器を構成するものである。
請求項1に記載のリニアモータの制御方法によれば、リ
ニアモータの振動メカニズムを忠実に再現したモデル補
償器を構成できる。
【0005】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のリニアモータの制御方法において、前記重心位
置伝達関数を、 xg = F/(M・s2 ) ・・・[式1] (ただし、Fは推力、Mは前記可動体の質量、xgは前記可
動体重心位置、sはLaplace演算子である)によって表現
することを特徴とするものである。また、請求項3に記
載の発明は、請求項1又は2に記載のリニアモータの制
御方法において、振動補償器伝達関数を、 Fs = xs・M・s2 ・・・[式2] (ただし、xsは可動体の回転によって検出器に検出され
る変位、Mは前記可動体の質量、Fsは推力補償値、sはLa
place演算子である)によって表現することを特徴とす
る。また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載のリニアモータの制御方法において、
前記回転量伝達関数を、 xs = (F・rf・rs)/(I・s2 +k) ・・・[式3] (ただし、Fは推力、rfは前記可動体の重心点から推力作
用点までのベクトル、rsは前記重心点から前記検出器ま
でのベクトル、Iは前記重心点における回転方向の慣性
モーメント、kは前記重心点における回転ばね定数、xs
は可動体の回転によって検出器に検出される変位、sはL
aplace演算子である)によって表現することを特徴とす
る。請求項2〜4に記載のリニアモータの制御方法によ
れば、リニアモータの振動メカニズムを忠実に再現でき
て、且つ、演算回数の少ないモデル補償器を構成するこ
とができる。また、請求項5に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれか1項に記載のリニアモータの制御方法に
おいて、前記回転量伝達関数を、 xs = F・(β-α)/(M・(α・s2 +1)) ・・・[式4] α = (2πf1)- 2 ・・・[式5] β = (2πf2)- 2 ・・・[式6] (ただし、Fは推力、Mは前記可動体の質量、f1は可動体
振動の共振周波数、f2は可動体振動の反共振周波数、xs
は可動体の回転によって検出器に検出される変位、sはL
aplace演算子である)によって表現することを特徴とす
る。請求項5に記載のリニアモータの制御方法によれ
ば、リニアモータの振動メカニズムを忠実に再現できる
モデル補償器を用いたときに、そのモデルパラメータを
簡易な方法にて同定することができる。また、請求項6
に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の
リニアモータの制御方法において、前記リニアモータ振
動補償モデルを用いた、位置または速度の目標値を入力
としてモデル状態量を出力するリニアモータモデル補償
器と、前記モデル状態量と前記検出器によって検出され
た検出信号とを入力として実推力指令を出力する実制御
器とによって構成され、前記リニアモータモデル補償器
は、前記目標値と前記モデル状態量とを入力としてモデ
ル推力指令を出力とするモデル制御器と、モデル推力指
令を入力とする前記リニアモータ振動補償モデルとを配
し、前記モデル状態量は、前記リニアモータ振動モデル
から出力された前記推力補償値・前記可動体重心位置・
可動体の回転によって検出器に検出される変位・前記相
対位置を少なくとも1種以上含むことを特徴とする。請
求項6に記載のリニアモータの制御方法によれば、モデ
ル補償器を用いたときに、その演算回数が多くなって
も、短い演算周期でフィードバック制御を行うことがで
きる。また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
のリニアモータの制御方法において、実推力指令を入力
としてモデル状態量を出力する前記リニアモータ振動モ
デルと、位置または速度の目標値と前記モデル状態量と
前記検出器によって検出された検出信号とを入力として
前記実推力指令を出力する実制御器とによって構成さ
れ、前記モデル状態量は、前記リニアモータ振動補償モ
デルから出力された前記推力補償値・前記可動体重心位
置・可動体の回転によって検出器に検出される変位・前
記相対位置を少なくとも1種以上含むことを特徴とす
る。請求項7に記載のリニアモータの制御方法によれ
ば、フィードバック制御の演算周期内で演算を終了させ
ることができる、リニアモータの振動メカニズムを忠実
に再現したモデル補償器を構成できる。
【0006】また、請求項8に記載のリニアモータの制
御装置の発明は、実制御器とリニアモータモデル補償器
とを備えたリニアモータの制御装置において、該リニア
モータモデル補償器が請求項1〜7のいずれか1項に記
載のリニアモータ振動補償モデルを有することを特徴と
する。請求項8に記載のリニアモータの制御装置によれ
ば、リニアモータの振動メカニズムを忠実に再現したモ
デル補償器を用いてそのモデルパラメータを簡易な方法
にて同定することが可能となる。更に、リニアモータの
振動メカニズムを忠実に再現できて、且つ、演算回数の
少ないモデル補償器を構成することができる。更に、モ
デル補償器を用いたときに、その演算回数が多くなって
も、短い演算周期でフィードバック制御が可能になる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のリニ
アモータの制御装置において、前記実制御器がリニアモ
ータに実推力指令を与えて、そのときにおける可動体と
被可動体との相対位置および相対速度を前記検出器によ
って検出し、前記実推力指令と前記検出した検出信号と
を周波数分析し、前記分析結果から、可動体の共振周波
数と反共振周波数とを演算して振動特性を解析すること
を特徴とする。請求項9に記載のリニアモータの制御装
置によれば、リニアモータの振動メカニズムを忠実に再
現できるモデル補償器を用いてそのモデルパラメータを
簡易な方法にて同定することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の第1の実施の形態について、図に基づいて説明す
る。図1〜図5は本発明の第1の実施の形態に係る図で
ある。図1は本発明の第1の実施の形態に係わるリニア
モータ振動補償モデルのブロック図である。図2は図1
に示すリニアモータの振動メカニズムを表す説明図であ
る。図3は図1に示す重心位置伝達関数のブロック図で
ある。図4は図1に示す振動補償器伝達関数のブロック
図である。図5は図1に示す回転量伝達関数のブロック
図である。図1において、10はリニアモータ振動補償
モデル、11はリニアモータ振動モデル、12は推力指
令、13は重心位置伝達関数、14は回転量伝達関数、
15は振動補償器伝達関数、16は可動体重心位置、1
7は相対位置、18は可動体の回転によって検出器に検
出される変位、19は振動補償値である。推力が入力さ
れたリニアモータ振動モデル11は、可動体重心位置1
6と可動体の回転によって検出器に検出される変位18
を出力する。相対位置17は可動体重心位置16と可動
体の回転によって検出器に検出される変位18の和で表
される。これによって、リニアモータの代表的な振動で
ある可動体重心点を中心とした回転振動を、リニアモー
タ振動モデル11によって近似的に表わすことが可能に
なる。振動補償器伝達関数15は、可動体の回転によっ
て検出器に検出される変位18を入力とし、推力補償値
19を出力する。推力指令12と推力補償値19の差を
リニアモータ振動モデル11への推力として与えること
で相対位置17に表れる振動を補償することができる。
以下、各々の詳細について説明する。
【0008】図2において、21はリニアモータの可動
体、22はリニアモータの被可動体で、23は被可動体
上に配設され可動体21を案内するガイド、24はリニ
アスケール、25はリニアスケール24の情報をもとに
可動体21と被可動体22との相対位置、相対速度を検
出する位置、速度の検出器、26は可動体21の推力作
用点、27は可動体21の重心点である。xは検出器2
5の検出値、Xsは検出器25の変位、Xgは重心点2
7における可動体21の動作量、rsは重心点27から
検出器25迄のベクトル、rfは推力作用点26迄のベ
クトルである。図3において、重心位置伝達関数13a
は、図1に示す重心位置伝達関数13の詳細図であっ
て、F:推力、M:可動体の質量、xg:可動体重心位
置、s:ラプラス演算子である。図5において、回転量
伝達関数14aは、図1に示す回転量伝達関数14の詳
細図であって、F:推力、rf:重心点から推力作用点
までのベクトル、rs:重心点から検出器までのベクト
ル、I:重心点における回転方向の慣性モーメント、
k:重心点における回転バネ定数、xs:可動体の回転
によって検出器に検出される変位、s:ラプラス演算子
である。図4において、振動補償器伝達関数15aは、
図1に示す振動補償器伝達関数15の詳細図であって、
xs:可動体の回転によって検出器に検出される変位、
M:可動体の質量、Fs:推力補償値、s:ラプラス演
算子である。
【0009】つぎに動作について説明する。先ず、図2
を参照して、可動体21の質量をM、重心点27まわり
の慣性モーメントをIとして、ガイド軸受の剛性を重心
点27まわりに換算したばね定数をkとした時のリニア
モータの振動メカニズムについて説明する。可動体21
に推力Fが作用すると、重心点27を中心とした回転振
動が現れる。この可動体21の運動方程式は、 F=M・s2・xg ・・・[式7] rf・F=(I・s2 +k)・θg ・・・[式8] (ただし、xg:重心点27における可動体21の動作
量、θg:可動体21の重心周りの回転量、rs:重心
点27から検出器25までのベクトル)で表現される。
そして、この可動体21の回転によって生じる変位xs
は、 xs = rs・sinθg ・・・[式9] (ただし、rf:重心点27から推力作用点26迄のベ
クトル) θgが微少量であることを考慮して、sinθg≒θg
とすると、 xs ≒ rs・θg ・・・[式10] と表現できるため、検出器25には重心点27における
可動体21の動作量xgと、可動体21の回転によって
生じる変位xsとの和が検出される。この検出値をxと
すると、 x = xg + xs ・・・[式11] となる。ここでxsがリニアモータの振動を表す項とな
っており、以上によりリニアモータの振動を表すことが
可能である。また、[式7]より[式1]が、[式8]
と[式10]より[式3]が導出される。[式1]と
[式3]よりリニアモータ振動モデル11の伝達関数
は、 x=F・(I・s2+k+M・s2・rf・rs)/{M・s2・(I・s2+k )} ・・・[式12] と表される。[式12]の分母多項式の根に虚数が含ま
れているため、推力Fが入力されたときの検出値xの応
答は、振動的になる。この振動を抑制するために、振動
補償器を用いる。[式2]に表される振動補償器を用い
ることで、リニアモータ振動補償モデル10の伝達関数
は、 x=F/(M・s2) ・・・[式13] と表され、剛体と等価なものとして扱うことが可能とな
る。
【0010】つまり、[式7]〜[式13]で表した式
で、図1に示すリニアモータ振動モデル11、リニアモ
ータ振動補償モデル10を表わすことができる。なお、
本実施の形態では、リニアモータの振動メカニズムおよ
び振動補償について、[式7]〜[式13]を用いた
が、この式に限られることはなく、例えばガイド23の
摩擦特性や、回転振動の減衰特性などを考慮して、重心
位置伝達関数13や、回転量伝達関数14を表現するこ
とや、[式12]で分母多項式の根の虚部が表れないよ
うな特性をもつ振動補償器伝達関数15を置くようにし
てもよい。
【0011】また、本実施の形態のリニアモータ振動モ
デル10は、3つの伝達関数(重心位置伝達関数13、
回転量伝達関数14および振動補償器伝達関数15)を
有し、4種の状態量(可動体重心位置16、相対位置1
7、可動体の回転によって検出器に検出される変位18
および推力補償値19)を出力することを構成要件とし
たが、この構成に限られることはなく、例えばこれらの
伝達関数を分割・結合して前に述べたものと等価なモデ
ルを有し、任意の状態量を出力するようにしてもよい。
このような、本実施の形態によれば、推力指令を入力と
し、リニアモータの振動をモデル化した運動方程式をリ
ニアモータ振動モデルとし、リニアモータ振動モデルで
定義した補償器を構成することで、リニアモータの振動
メカニズムを忠実に再現したモデル補償器によるリニア
モータの制御手段が得られる。
【0012】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。図6は本発明の第2の
実施の形態に係る回転量伝達関数のブロック図である。
図6において、Fは推力、Mは可動体の質量、f1は共
振周波数、f2は反共振周波数、Xsは推定可動体回転
量、sはラプラス演算子である。図6に示す第2の実施
の形態は、第1の実施の形態で述べた[式7]〜[式1
3]に基づくリニアモータの振動メカニズムについて、
図5に示すような回転量伝達関数14を別の方法にて表
現したものである。つぎに動作について説明する。[式
13]で表現した機械的振動特性について、可動子振動
の共振周波数をf1、反共振周波数をf2とした時、共
振点では[式13]の右辺の分子が0となり、反共振点
では[式13]の右辺の分母が0となるため、 I・(2π・f1)2−k = 0 ・・・[式14] I・(2π・f2)2−k+M・(2π・f2)2・rf・rs=0 ・・・[式15] となる。[式5]および[式6]より、[式14]、
[式15]はそれぞれ α = I/k ・・・[式16] β = (I+M・rf・rs)/k ・・・[式17] で表現できる。したがって、[式3]に、[式16]、
[式17]を代入すると、[式4]を得る。次に、これ
ら判明した振動メカニズムを、第1の実施の形態で説明
したリニアモータ振動モデル11に適用する方法につい
て説明する。図6を参照すると、回転量伝達関数14b
は[式4]を表わすものであるから、第1の実施の形態
で説明した回転量伝達関数14aの代わりに回転量伝達
関数14bを用いることによって、[式7]〜[式1
3]で表した運動方程式をリニアモータ振動モデル11
に適用できる。つまり、[式7]〜[式13]で表した
運動方程式を、リニアモータ振動モデル11によって近
似的に表わすことができ、推力指令12から必要な状態
量(可動体重心位置16、相対位置17、可動体の回転
によって検出器に検出される変位18および振動補償値
19)を出力することができる。この第2の実施の形態
によれば、第1の実施形態で説明した回転量伝達関数1
4aの代わりに回転量伝達関数14bを使用することに
より、リニアモータの振動メカニズムを忠実に再現でき
るモデル補償器を用いたときに、そのモデルパラメータ
を簡易な方法にて同定できるリニアモータの制御手段を
構成できる。
【0013】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態について、図に基づいて説明する。図7は
本発明の第3の実施の形態に係わるリニアモータの制御
方法のブロック図である。図8は図7に示すモデル制御
器、実制御器のブロック図である。図7において、71
は制御対象のリニアモータ、72はリニアモータモデル
補償器、73は位置、速度の目標値である。
【0014】74はリニアモータ振動補償モデル10か
ら出力されたモデル状態量、75は実制御器、76はリ
ニアモータ71から検出した位置、速度の検出信号、7
7は実制御器75から出力された実推力指令、78はモ
デル制御器、79はモデル制御器78から出力されたモ
デル推力指令である。つぎに動作について説明する。リ
ニアモータモデル補償器72は、目標値73を入力して
モデル状態量74を演算する。実制御器75では、この
モデル状態量を指令として検出信号76をフィードバッ
クした制御を行い、実推力指令77をリニアモータ71
に払い出す。又、リニアモータモデル補償器72は、モ
デル制御器78とリニアモータ振動補償モデル10を配
する。モデル制御器78は、目標値73を指令として、
モデル状態量74をフィードバックした制御を行い、モ
デル推力指令79を指令として、リニアモータ振動補償
モデル10に払い出す。
【0015】図8を参照すると、モデル制御器78は、
位置目標値73aとモデル状態量である推定相対位置7
4aとの差にモデル位置ループゲイン78aをかけて、
その値とモデル状態量74aに微分器78bをかけた値
との差にモデル速度ループゲイン78cと可動子質量7
8dをかけて、モデル推力指定79を出力してモデルの
リニアモータ振動補償モデル10を制御するものであ
る。また、実制御器75は、モデル状態量74aとリニ
アモータ71から検出した位置信号76aとの差に実位
置ループゲイン75aをかけて、その値にモデル状態量
74aに微分器75bと速度フィードフォワードゲイン
75cとをかけた値を加え、さらに位置信号76aに微
分器75dをかけた値を減じた値に実速度ループゲイン
75fをかけて、実速度偏差75eを算出する。更に、
実速度偏差75eを積分器75hに通し、この値と実速
度偏差75eとモデル推力指令79と推力補償値の差7
4bに推力補償ゲイン75gをかけた値との和を取っ
て、その値をフィルタ75iに通して、実推力指令77
を出力しリニアモータを制御するものである。これによ
って、リニアモータモデル補償器72内で事前に、リニ
アモータ振動モデル11によるリニアモータの振動を模
擬し、振動補償値が算出できるため、リニアモータの振
動を抑制させ且つ速やかに目標位置へリニアモータを位
置決めする制御入力を決定でき、そのリニアモータ振動
モデルを良好に制御する補償値を実制御器75に対して
入力してリニアモータを制御し、リニアモータの振動を
抑制することができる。それによって位置決め性能が大
幅に改善される。また、モデル補償器の構成が複雑にな
りすぎて、演算回数が多くなったとしても、実動作に先
立ち、リニアモータ振動モデルでモデル状態量をあらか
じめ演算させ、その演算結果を記憶しておけばよいの
で、制御器の演算回数がさほど多くならず、フィードバ
ック制御の演算周期内で演算を終了させることができ
る。このように、本実施の形態によれば、リニアモータ
モデル補償器72内で事前に、リニアモータ振動モデル
11によるリニアモータの振動を模擬しその各状態量を
推定することにより、モデル補償器を用いたときに、そ
の演算回数が多くなっても、短い演算周期でフィードバ
ック制御できるリニアモータの制御方法、制御装置を提
供することができる。なお、本実施の形態では、リニア
モータモデル補償器72と実制御器75のみによって、
リニアモータ71を制御する制御方式としているが、こ
の構成に限られることはなく、例えばこの制御方式の中
に別の補償器を附加した構成としてもよい。
【0016】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態について、図に基づいて説明する。図9は
本発明の第4の実施の形態に係わるリニアモータの制御
方法のブロック図である。図10は図9に示す実制御器
のブロック図である。図9において、91は制御対象の
リニアモータで、92は位置、速度の目標値である。9
3はリニアモータ振動補償モデル10から出力されたモ
デル状態量、94はリニアモータ91から出力された位
置、速度の検出信号、95は91を制御する実推力指
令、96は実制御器である。実制御器96は、目標値9
2とモデル状態量93とを指令として、検出信号94を
フィードバックした制御を行い、実推力指令95を指令
として、リニアモータ91に払い出す。次に、実制御器
96の構成例を図10のブロック図に基づいて説明す
る。なお、図10で示した実制御器96の構成は一例で
あって、図8に示した実制御器と同様な構成である。図
10において、実制御器96は、位置目標値92aとモ
デル状態量である可動体の回転によって検出器に検出さ
れる変位93aとの差をとり、さらにリニアモータ91
から検出した位置信号94aを減じて、実位置ループゲ
イン96aをかけて、実速度指令96bを算出する。こ
の値にモデル状態量である可動体の回転によって検出器
に検出される変位93aに微分器96cと速度フィード
フォワードゲイン96dとをかけた値を加え、さらに位
置信号96aに微分器96eをかけた値を減じて、この
値に実速度ループゲイン96fをかけて実速度偏差96
gを算出する。更に、実速度偏差96gを積分器96h
に通し、この値と実速度偏差96gとモデル状態量であ
る推力補償値93bに推力補償ゲイン96iをかけた値
との和を取って、その値をフィルタ96jに通して、実
推力指令95を出力してリニアモータを制御するもので
あり。リニアモータに与えられる推力指令を、リニアモ
ータ振動モデル11に入力することにより、可動体重心
の変位と可動体の回転による変位を分離して推定でき
る。更にモデル状態量93を実制御器96に入力するこ
とでリニアモータの振動を抑制することができる。ま
た、簡易なモデル補償器を用いることにより、制御器の
演算回数がさほど多くならず、フィードバック制御の演
算周期内で演算を終了させることができる。このよう
な、本実施の形態によれば、リニアモータに与えられる
推力指令をリニアモータ振動モデル11に入力すること
により、可動体重心の変位と可動体の回転による変位を
分離して推定することで、リニアモータの振動メカニズ
ムを忠実に再現したモデル補償器によるリニアモータの
制御手段を提供することができる。なお、本実施の形態
では、リニアモータ振動補償モデル10と実制御器96
のみによって、リニアモータ91を制御する制御方法と
しているが、この構成に限られることはなく、例えば、
この制御方式の中に別の補償器を附加した構成としても
よい。
【0017】(第5の実施の形態)次に、本発明第5の
実施の形態について説明する。この実施の形態は、第1
〜第4の実施の形態で述べた制御手段をプログラムとし
て記述し、その実行手段をリニアモータの制御装置に記
憶させて、制御器内にリニアモータ振動モデルを持た
せ、リニアモータが機械的固有振動数の影響を受けずに
高速かつ高精度に動作できる、ハードの制御装置に関す
るものである。第5の実施の形態によれば、第1乃至第
4の実施の形態で述べた制御手段をプログラムとして記
述し、その実行手段をリニアモータの制御装置に記憶さ
せることによって、制御器内にリニアモータ振動モデル
を配設し、リニアモータの振動メカニズムを忠実に再現
したモデル補償器によるリニアモータの制御装置を提供
することができる。又、リニアモータの振動メカニズム
を忠実に再現できて、且つ、演算回数の少ないモデル補
償器を構成したリニアモータの制御装置を提供すること
ができる。又、リニアモータの振動メカニズムを忠実に
再現できるモデル補償器を用いたときに、そのモデルパ
ラメータを簡易な方法にて同定できるリニアモータの制
御装置を提供することができる。又、モデル補償器を用
いた時に、その演算回数が多くなっても、短い演算周期
でフィードバック制御できるリニアモータの制御装置を
提供することができる。
【0018】(第6の実施の形態)次に、本発明の第6
の実施の形態について説明する。第6の実施の形態は、
前実施形態で説明したリニアモータの制御装置にFFT
アナライザの機能を持たせておき、リニアモータに推力
指令を与えて、そのときにおける可動体と被可動体との
相対位置、相対速度を位置、速度の検出器によって検出
して、推力指令の時系列データと検出した相対位置、相
対速度の時系列データとを周波数分析すれば、特願20
00−119379号に記載した方法と同様、リニアモ
ータの周波数特性が判明する。判明した周波数特性に
は、振幅の形状が上向きのピークや下向きのピークで示
されるため、複素スペクトル内挿法や平滑化微分法な
ど、例えば「科学計測のための波形データ処理」南茂夫
著CQ出版(1986年)に掲載の公知のピーク検出方
法を用いて、可動体の機械的共振周波数と反共振周波数
が判明する。通常、質量Mは既知であることが多いた
め、判明した共振・反共振周波数により、回転量伝達関
数を[式4]乃至[式6]によって容易に表現できる。
又、仮に、Mが未知であっても、前記判明した周波数特
性から剛体特性を呈している箇所を抽出し、その特性値
からMを同定することは、容易に実施できる第6実施の
形態によれば、リニアモータの周波数特性を行うFFT
アナライザの機能を配設することにより、リニアモータ
の振動メカニズムを忠実に再現できるモデル補償器を用
いたときに、そのモデルパラメータを簡易な方法にて同
定できるリニアモータの制御装置を提供することができ
る。以上の説明中、請求項と実施の形態の対応は、第1
の実施の形態が請求項1〜4までを含み、第2の実施の
形態が請求項5による簡略、回転量伝達関数に関するも
のであり、以上がリニアモータ振動モデル、モデルパラ
メータの簡易な同定に関する部分である。第1、第2の
実施の形態が本発明の第1の目的の達成手段に相当す
る。また、第3の実施の形態は請求項6に対応し、第4
の実施の形態が請求項7に相当するもので、双方ともリ
ニアモータ振動モデルを使用したリニアモータ・モデル
補償器による補償制御、演算回数、演算周期の短縮に関
する部分である。この第3、第4の実施の形態が本発明
の第2の目的の達成手段に相当する。第5、第6の実施
の形態は、請求項8、9に相当し、制御装置の部分であ
る。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1〜5に記載
の発明によれば、可動体と被可動体との相対位置、相対
速度を、位置、速度の検出器によって検出し、可動体の
位置、速度を制御するリニアモータの制御方式におい
て、可動体に加えられる推力を入力値とし、可動体の重
心位置を出力とする重心位置伝達関数と重心まわりの可
動体の回転によって検出器で検出される変位を出力とす
る回転量伝達関数により、可動体重心位置、可動体の回
転によって検出器で検出される変位、および前記可動体
重心位置と前記可動体の回転による変位の和を演算した
相対位置を出力とするリニアモータ振動モデルを構成
し、リニアモータ振動モデリの出力である前記相対位置
の振動を抑制する振動補償器を配したリニアモータ振動
補償モデルで定義した補償器によりリニアモータの振動
メカニズムを再現し、振動を抑制するリニアモータの制
御方法が構成できる。更に、リニアモータの振動メカニ
ズムを忠実に再現するモデル補償器を用いた時に、その
モデルパラメータを簡易な方法で同定できるという効果
もある。また、請求項6および請求項7に記載の発明に
よれば、リニアモータ振動モデルを用いた、位置、速度
の目標値を入力としてモデル状態量を出力するリニアモ
ータモデル補償器と、モデル状態量と検出器によって検
出された検出信号とを入力として実推力指令を出力する
実制御器とによって構成され、リニアモータモデル補償
器は、目標値とモデル状態量とを入力としてモデル推力
指令を出力とするモデル制御器と、モデル推力指令を入
力とするリニアモータ振動モデルとを配し(あるいは、
演算量を削減した、実制御器とリニアモータ振動モデル
との簡易構成により)、モデル状態量は、リニアモータ
振動モデルから出力された推力補償値・可動体重心位置
・可動体の回転によって検出器で検出される変位・相対
位置を少なくとも1種以上含むように構成したので、リ
ニアモータの振動メカニズムを忠実に再現できて、且
つ、演算回数の少ないモデル補償器を構成したリニアモ
ータの制御手段を構成できるという効果がある。更に、
そのモデル補償器を用いた時に演算回数が多くなって
も、短い演算周期でフィードバック制御を行うことが可
能になるという効果もある。また、請求項8に記載の発
明によれば、以上に挙げた請求項1〜7に記載のリニア
モータの制御方法を搭載したリニアモータの制御装置を
構成したので、以上の請求項1〜7のリニアモータの制
御方法をプログラムとして搭載した同等の効果を有する
リニアモータの制御装置を構成できる効果がある。ま
た、請求項9に記載の発明によれば、リニアモータに実
推力指令を与えて、そのときにおける可動体と被可動体
との相対位置および相対速度を検出器によって検出し、
実推力指令と検出した検出信号とを周波数分析し、分析
結果から、可動体の共振周波数と反共振周波数とを演算
する振動特性解析手段を備えたので、モデルパラメータ
を簡易な方法で同定できるリニアモータの制御装置を構
成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るリニアモータ
振動補償モデルのブロック図である。
【図2】図1に示すリニアモータの振動メカニズムを表
す説明図である。
【図3】図1に示す重心位置伝達関数のブロック図であ
る。
【図4】図1に示す振動補償器伝達関数のブロック図で
ある。
【図5】図1に示す回転量伝達関数のブロック図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る回転量伝達関
数のブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るリニアモータ
の制御方法のブロック図である。
【図8】図7に示すモデル制御器、実制御器のブロック
図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係るリニアモータ
の制御方法のブロック図である。
【図10】図9に示す実制御器のブロック図である。
【図11】従来のリニアモータの制御方法のブロック図
である。
【符号の説明】
10 リニアモータ振動補償モデル 11 リニアモータ振動モデル 12 推力指令 13 重心位置伝達関数 14 回転量伝達関数 15 振動補償器伝達関数 16 可動体重心位置 17 推定相対位置 18 推定可動体回転量 19 推力補償値 21 可動体 22 被可動体 23 ガイド 24 リニアスケール 25 検出器 26 推力作用点 27 重心点 71、91 リニアモータ 72 リニアモータモデル補償器 73、92 目標値 74、93 モデル状態量 75、96 実制御器 76、94 検出信号 77、95 実推力指令 78 モデル制御器 79 モデル推力指令 F 推力 Fs 推力補償値 f1 共振周波数 f2 反共振周波数 I 重心点における回転方向の慣性モーメント k 重心点における回転バネ定数 M 可動体の質量 rf 重心点からの推力作用点までのベクトル rs 重心点から検出器までのベクトル s Laplace演算子 xg 可動体重心部位置 xs 可動体の回転によって検出器に検出される変位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜松 弘 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1 号 株式会社安川電機内 (56)参考文献 特開2000−92881(JP,A) 特開 平5−174511(JP,A) 特開 平9−121589(JP,A) 特開2001−136767(JP,A) 特許2566033(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 G05B 13/04 G05D 3/12 305

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動体と被可動体との相対位置または相
    対速度を、位置または速度の検出器によって検出し、前
    記可動体の位置または速度を制御するリニアモータの制
    御方法において、 可動体に加えられる推力を入力値とし、可動体の重心位
    置を出力値とする重心位置伝達関数と重心まわりの可動
    体の回転によって検出器で検出される変位を出力とする
    回転量伝達関数により、可動体重心位置、可動体の回転
    によって検出器で検出される変位、および前記可動体重
    心位置と前記可動体の回転による変位の和を演算した相
    対位置を出力とするリニアモータ振動モデルを構成し、
    リニアモータ振動モデルの出力である前記相対位置の振
    動を抑制する振動補償器を配したリニアモータ振動補償
    モデルで定義した補償器を構成することを特徴とするリ
    ニアモータの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記重心位置伝達関数を、 xg = F/(M・s2 ) ・・・[式1] (ただし、Fは推力、 Mは前記可動体の質量、xgは前記可動体重心位置、 sはLaplace演算子である)によって表現することを特徴
    とする請求項1に記載のリニアモータの制御方法。
  3. 【請求項3】 振動補償器伝達関数を、 Fs = xs・M・s2 ・・・[式2] (ただし、xsは可動体の回転によって検出器に検出され
    る変位、 Mは前記可動体の質量、 Fsは推力補償値、 sはLaplace演算子である)によって表現することを特徴
    とする請求項1又は2に記載のリニアモータの制御方
    法。
  4. 【請求項4】 前記回転量伝達関数を、 xs = (F・rf・rs)/(I・s2 +k) ・・・[式3] (ただし、Fは推力、 rfは前記可動体の重心点から推力作用点までのベクト
    ル、 rsは前記重心点から前記検出器までのベクトル、 Iは前記重心点における回転方向の慣性モーメント、 kは前記重心点における回転ばね定数、 xsは可動体の回転によって検出器に検出される変位、 sはLaplace演算子である)によって表現することを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリニアモー
    タの制御方法。
  5. 【請求項5】 前記回転量伝達関数を、 xs = F・(β-α)/(M・(α・s2 +1)) ・・・[式4] α = (2πf1)- 2 ・・・[式5] β = (2πf2)- 2 ・・・[式6] (ただし、Fは推力、 Mは前記可動体の質量、f1は可動体振動の共振周波数、 f2は可動体振動の反共振周波数、 xsは可動体の回転によって検出器に検出される変位、 sはLaplace演算子である)によって表現することを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリニアモー
    タの制御方法。
  6. 【請求項6】 前記リニアモータ振動補償モデルを用い
    た、位置または速度の目標値を入力としてモデル状態量
    を出力するリニアモータモデル補償器と、前記モデル状
    態量と前記検出器によって検出された検出信号とを入力
    として実推力指令を出力する実制御器とによって構成さ
    れ、 前記リニアモータモデル補償器は、前記目標値と前記モ
    デル状態量とを入力としてモデル推力指令を出力とする
    モデル制御器と、モデル推力指令を入力とする前記リニ
    アモータ振動補償モデルとを配し、 前記モデル状態量は、前記リニアモータ振動モデルから
    出力された前記推力補償値・前記可動体重心位置・可動
    体の回転によって検出器に検出される変位・前記相対位
    置を少なくとも1種以上含むことを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか1項に記載のリニアモータの制御方法。
  7. 【請求項7】 実推力指令を入力としてモデル状態量を
    出力する前記リニアモータ振動モデルと、位置または速
    度の目標値と前記モデル状態量と前記検出器によって検
    出された検出信号とを入力として前記実推力指令を出力
    する実制御器とによって構成され、 前記モデル状態量は、前記リニアモータ振動補償モデル
    から出力された前記推力補償値・前記可動体重心位置・
    可動体の回転によって検出器に検出される変位・前記相
    対位置を少なくとも1種以上含むことを特徴とする請求
    項6に記載のリニアモータの制御方法。
  8. 【請求項8】 実制御器とリニアモータモデル補償器と
    を備えたリニアモータの制御装置において、該リニアモ
    ータモデル補償器が請求項1〜7のいずれか1項に記載
    のリニアモータ振動補償モデルを有することを特徴とす
    るリニアモータの制御装置。
  9. 【請求項9】 前記実制御器がリニアモータに実推力指
    令を与えて、そのときにおける可動体と被可動体との相
    対位置および相対速度を前記検出器によって検出し、前
    記実推力指令と前記検出した検出信号とを周波数分析
    し、前記分析結果から、可動体の共振周波数と反共振周
    波数とを演算して振動特性を解析することを特徴とする
    請求項8に記載のリニアモータの制御装置。
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