JP3470133B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3470133B2
JP3470133B2 JP11344795A JP11344795A JP3470133B2 JP 3470133 B2 JP3470133 B2 JP 3470133B2 JP 11344795 A JP11344795 A JP 11344795A JP 11344795 A JP11344795 A JP 11344795A JP 3470133 B2 JP3470133 B2 JP 3470133B2
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雅記 宮城
春男 小西
和昭 久保
芳和 小島
亨 清水
豊 斉藤
透 町田
哲也 金子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、集積回路半導体装置
を構成する絶縁ゲート電界効果型トランジスタ(以下M
ISFETと称す)のチャネル領域の構成に係わり、特
にチャネル領域の不純物濃度やゲート絶縁膜厚等によっ
て決まるチャネル領域の表面反転電圧(しきい値電圧)
が制御される半導体装置に関する。
【0002】この発明は、同一基板上に複数のしきい値
電圧を有するMISFETから構成される集積回路半導
体装置の製造方法に関する。
【0003】この発明は、同一基板上に異なるゲート電
圧が印加される高耐圧及び低電圧用のMISFETを有
する集積回路半導体装置の製造方法に関する。
【0004】この発明は、絶縁層の上に設けられた薄膜
半導体に形成された半導体装置の製造方法に関する。
【0005】
【従来の技術】図39は、従来の集積回路半導体装置内
のMISFETを表す模式的な平面図である。なお本明
細書では、MISFETの代表的な例として金属ゲート
電極と半導体基板にはさまれた絶縁層がシリコン酸化膜
であるMOSFETを例にとり説明する。
【0006】今図39においては、3種類のトランジス
タのソース、ドレイン及びゲートを模式的に表してお
り、簡単のためアルミニウムの金属配線等は省いてあ
る。トランジスタ1、2、3はそれぞれ異なるしきい値
電圧(VTH)を持つものである。
【0007】図40は、従来の集積回路半導体装置内の
MOSFETを表す模式的な断面図である。トランジス
タ1においてチャネル領域4004の不純物濃度は、例
えば半導体基板4006の不純物濃度値とし、このチャ
ネル領域4004の不純物濃度とゲート絶縁膜4005
の膜厚で決まるしきい値電圧をVTH1 とする。
【0008】トランジスタ2のしきい値電圧VTH2 をV
TH1 と異なる値にしたい場合は不純物を導入する領域を
選択するためのガラスマスク等を用いてフォトレジスト
を光学的にパターンニング(フォトリソグラフィー技
術)し、選択的に形成されたフォトレジストをマスクと
してイオン打ち込みなどで不純物をゲート絶縁膜400
5を介して導入し、トランジスタ1のチャネル領域1と
は異なる不純物濃度のチャネル領域2を形成する。
【0009】このとき不純物を導入する領域を選択する
ためのイオン打ち込み用ガラスマスク1のパターン39
05は、図39(b)のようにガラスマスクの合わせず
れ等を考慮して、チャネル領域よりわずかに大きくかつ
全面を覆うように作られ、フォトレジストはチャネル領
域よりわずかに大きく除去されて、除去された領域のチ
ャネルに不純物が導入される。
【0010】また、ゲート絶縁膜4005は通常は、1
0nmから100nm程度の均一の膜厚のシリコン酸化
膜で形成されている。このようにすることでトランジス
タ2のVTH2 とトランジスタ1のVTH1 とは異なるもの
が形成でき、同様にしてトランジスタ3のVTH3 のよう
に必要な種類と必要な不純物を導入し必要なしきい値電
圧のトランジスタを形成する。
【0011】また、図示しないが、同一基板の表面に厚
いゲート酸化膜の高電圧MOSFETと、薄いゲート酸
化膜の低電圧MOSFETとを設けた集積回路半導体装
置においては、各々のしきい値電圧をほぼ同じ値にする
ために、フォトリソグラフィー技術により各々のMOS
FETのチャネル領域の均一な不純物領域の濃度を制御
している。
【0012】同様に、P型MOSFETとN型MOSF
ETから成るCMOS型集積回路においても、ほぼ同じ
しきい値電圧にするために、別々の不純物導入工程によ
り行っている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の集積回
路半導体装置内のMOSFETは前述したようにそれぞ
れ均一な不純物濃度のチャネル領域と均一な膜厚のゲー
ト絶縁膜を持つために、チャネルの表面反転電圧が一定
となり、したがって単一の半導体基板上に形成される集
積回路半導体装置内に複数種類のしきい値電圧のトラン
ジスタを形成するには、必要な種類数の不純物あるいは
不純物濃度をチャネル領域に導入する工程が必要であっ
た。
【0014】したがって単一の半導体基板上に形成され
る集積回路半導体装置内に複数種類のしきい値電圧のト
ランジスタを形成することは、コスト増の原因でもあり
回路設計上の制約にもなっていた。また、チャネル領域
に不純物を導入する前のしきい値電圧が異なる構造のト
ランジスタを同一基板上に設けた集積回路半導体装置に
おいては、電源電圧の範囲に見合ったしきい値電圧を合
せこむための複数回のフォトリソグラフィー工程が必要
であった。
【0015】したがって、異なるゲート絶縁膜、異なる
基板濃度、または、異なる導電型のMOSFETのしき
い値電圧を制御するには製造期間が長く、製造コストも
高くなっていた。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、以下のような手段をとった。1つの領
域内でマスク部分と開口部である間隔とが繰り返し複数
設けられ、単結晶シリコン上の異なった少なくとも2つ
の領域に対して前記開口部の面積と前記マスク部分の面
積との面積比をそれぞれ変えたレジストパターンを前記
単結晶シリコン上に形成する工程と、前記レジストパタ
ーンをマスクにして、不純物を、繰り返し設けられた前
記開口部である間隔から前記単結晶シリコンに注入する
工程と、前記それぞれの異なった領域の前記単結晶シリ
コン中に注入された不純物を、前記それぞれの異なった
領域にて、均一な不純物分布を形成し、それぞれ不純物
濃度の異なるチャネル不純物領域を形成するために、熱
拡散する工程と、前記チャネル不純物領域の表面に、ゲ
ート絶縁膜を介して、ゲート電極をパターンニングして
形成する工程と、前記ゲート電極をマスクとして、その
両脇に不純物を注入して、ソース・ドレイン領域を形成
する工程よりなることを特徴とする半導体装置の製造方
法である。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【作用】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】回路設計の自由度も増えて非常に高性能で
高機能の半導体集積回路装置を低コストで実現可能とな
る。
【0049】1回のチャネル不純物導入工程で複数のし
きい値電圧のトランジスタを容易に得る作用がある。従
来では、例えば1回のフォトレジストの光学的パターン
ニング工程とイオン注入工程よりなるチャネル不純物の
導入工程でMOSFETのしきい値電圧を制御した場
合、同一導電型の半導体基板領域もしくはウエル領域に
形成されるMOSFETのしきい値電圧は、チャネル領
域全面に不純物が導入されたトランジスタとまったく導
入されていないトランジスタの2種類だけであったが、
チャネル領域に部分的に不純物が導入され、熱拡散によ
り不純物分布を均一化したトランジスタのしきい値電圧
は、チャネル領域全面に不純物が導入されたトランジス
タのしきい値電圧とまったく導入されなかったトランジ
スタのしきい値電圧の間に分布するため少なくとも3種
類のしきい値電圧のトランジスタを形成することができ
る。
【0050】また、不純物が導入された領域の面積比や
形状を適切に選択することによりさらに3種類以上のし
きい値電圧のトランジスタを容易に形成することができ
る。1回のチャネル不純物導入工程でゲート絶縁膜の膜
厚が異なってもしきい値電圧が同じ値もしくはそれぞれ
所望の値に合わせ込まれたトランジスタが容易に得るこ
とができるといった作用がある。
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】フォトレジストの光学的パターンニング工
程を1工程省略することができる。
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】詳しい説明は、実施例、参考例に譲る。
【0061】
【参考例1】以下に、この発明の参考例を図に基づいて
説明する。参考例とは、本願発明を実施するためにの要
素を説明するためのものである。図1は、第1の参考例
のMOSFETを表す模式的な平面図である。
【0062】ここで第1の参考例のMOSFETをP型
半導体基板上に形成されるN型MOSFETとすると第
1の不純物濃度のチャネル領域104の不純物濃度はP
型半導体基板によってきまり、第2の不純物濃度のチャ
ネル領域105の不純物濃度は不純物導入用マスクのパ
ターン106により光学的にパターンニングされたフォ
トレジストで選択された領域にイオン打ち込みにより不
純物を導入する事によりきまるが、不純物導入用マスク
のパターン106がトランジスタのチャネル長と平行な
方向に複数の短冊状に描かれているため、第2の不純物
濃度のチャネル領域を形成するために導入される不純物
も同様にトランジスタのチャネル長と平行な方向の短冊
状に導入される。
【0063】その結果、第1の不純物濃度のチャネル領
域104と第2の不純物濃度のチャネル領域105はそ
れぞれチャネル長と平行な方向の複数の短冊状に形成さ
れる。さらに、不純物導入用マスクパターンの幅107
と不純物導入用マスクパターンの間隔108の組み合わ
せにより、チャネル領域全面に対する第2の不純物濃度
のチャネル領域の面積比を所望の値に決定する。また、
同一の面積比であっても不純物導入用マスクパターンの
幅107と間隔108のサイズが異なる場合もある。
【0064】第2の不純物濃度の領域は、一般的にチャ
ネルドープの工程において形成される。その後の熱処理
により不純物分布は変化する。しかし、その深さは、少
なくともソース領域102及びドレイン領域103の接
合深さより浅く形成されている。第2の不純物濃度の領
域の深さをゲート電極に電界を加えて時に基板表面に発
生する空乏層の深さより浅くすることにより、しきい値
電圧の制御精度を高くすることができる。
【0065】図2は、第2の参考例のMOSFETを表
す模式的な平面図である。第1の参考例と同様に不純物
導入用マスクのパターン106が複数の短冊状に描かれ
ているが、第2の参考例ではチャネル幅と平行な方向の
短冊状となっている。第2の参考例においても不純物導
入用マスクパターンの幅107と不純物導入用マスクパ
ターンの間隔108の組み合わせで所望の面積比に決定
され、また同一の面積比であっても不純物導入用マスク
パターンの幅107と間隔108のサイズが異なる場合
がある。
【0066】図3は、第2の参考例のMOSFETにお
けるチャネル不純物が導入された直後のA−A′断面を
表す模式的な断面図である。図4は、第3の参考例のM
OSFETを表す模式的な平面図である。
【0067】第3の参考例においては、不純物導入用マ
スクのパターン106がドット状に描かれている。第3
の参考例においても第1及び第2の参考例同様に第2の
不純物濃度のチャネル領域の面積比が決定され、また同
一面積比であっても不純物導入用マスクパターンの幅1
07と間隔108のサイズが異なる場合がある。
【0068】図5は、第4の参考例のMOSFETを表
す模式的な平面図である。第4の参考例においては、不
純物導入用マスクのパターン106が市松模様状に描か
れている。第3の参考例においても第1及び第2の参考
例同様に第2の不純物濃度のチャネル領域の面積比が決
定され、また同一面積比であっても不純物導入用マスク
パターンの幅107と間隔108のサイズが異なる場合
がある。
【0069】図6及び図7は第1、第2及び第3の参考
例のMOSトランジスタの種類、具体的な各部のサイズ
及びチャネル領域全面に対する第2の不純物濃度領域の
面積比を示した説明図である。図8は比較のための従来
技術によるMOSFETの種類とサイズを示した説明図
である。
【0070】トランジスタTr1からTr8及びTr2
4からTr31は第1の参考例に係わり、トランジスタ
Tr9からTr16及びTr32からTr39は第2の
参考例に係わり、トランジスタTr17からTr23及
びTr40からTr46は第3の参考例に係わる。
【0071】このうち図6に示すMOSFETは、第2
の不純物濃度領域がデプレッション型のチャネルを形成
するもので、図7に示すMOSFETは、第2の不純物
濃度領域がエンハンスメント型のチャネルを形成するも
のである。また、図6及び図7に示すMOSFETの第
1の不純物濃度領域は、P型半導体基板の濃度で決まる
ネイティブ状態となっており本参考例では、ゼロスレッ
ショルド型のチャネルを形成するものである。
【0072】図8は、従来の技術によるデプレッション
型(Tr47)、エンハンスメント型(Tr48)及び
ゼロスレッショルド型(Tr49)のMOSFETのサ
イズ等を示した説明図である。図6におけるMOSFE
Tの第2の不純物濃度の領域と図8のデプレッション型
MOSFETのチャネル領域には、チャネルをノーマリ
ーオン状態にするための不純物としてリン(P)が、エ
ネルギーとドーズ量がそれぞれ、50KeV,2.4×
1011cm-2の条件で導入されている。
【0073】図7におけるMOSFETの第2の不純物
濃度の領域と図8のエンハンスメント型MOSFETの
チャネル領域には、しきい値電圧を高くするための不純
物としてボロン(B)が、エネルギーとドーズ量がそれ
ぞれ40KeV,4.5×1011cm-2の条件で導入さ
れている。
【0074】図9は従来型のトランジスタであるTr4
7とTr49、さらに本発明の参考例であるTr1とT
r6のしきい値電圧を測定した際のゲート電圧(VGS)
に対するドレイン電流(IDS)を示した図である。この
ときドレイン電流(IDS)はソース及び基板をグランド
に接続しドレインに0.1V印加したときに流れる電流
を測定している。
【0075】さらにしきい値電圧は各曲線の傾きが最大
となる点での接線(図9では一点鎖線で示されている)
のX切片からドレイン電圧の1/2すなわち0.05V
を引いた値としている。図10は、前記のトランジスタ
Tr47、Tr49、Tr1及びTr6のサブスレッシ
ョルド電流の特性を示した図である。
【0076】測定条件は、図9のしきい値電圧を測定す
る場合と同じであるがY軸となるドレイン電流(IDS)
を対数で示している。図9及び10よりしきい値電圧及
びドレイン電流特性のどちらも本発明により従来の技術
によるトランジスタの間の領域を容易にねらえることが
わかる。
【0077】図11、12及び13は、図6に示した各
トランジスタのしきい値電圧と全チャネル領域に対する
第2の不純物濃度領域の面積比の関係を第2の不純物濃
度領域の形状別に表したグラフである。また従来技術に
よるトランジスタTr47及びTr49がそれぞれ面積
比が"1"あるいは"0"として◇印で示されている。
【0078】チャネル全面が、第1の不純物濃度である
トランジスタTr49のしきい値電圧(約0.00V)
とチャネル全面が第2の不純物濃度であるトランジスタ
Tr47のしきい値電圧(約−0.73V)の間に本発
明における第1、第2及び第3の参考例のトランジスタ
のしきい値電圧が分布しているが第2の不純物濃度領域
の形状によりグラフの形状が大きく異なり、第2の不純
物濃度領域の面積比あるいは第2の不純物濃度領域の幅
と間隔に依存してしきい値電圧が変化している。
【0079】また図中の括弧内の数値は第2の不純物濃
度領域の(幅,間隔)を[μm]単位で示している。第
2の不純物濃度領域がチャネル長と平行な方向の短冊状
に形成されている場合は、第2の不純物濃度の面積比と
しきい値電圧には強い相関があり、ほぼ比例関係となっ
ており、また第2の不純物濃度領域の幅と間隔でも若干
しきい値電圧が変化する。
【0080】第2の不純物濃度領域がチャネル幅と平行
な方向の短冊状に形成されている場合、もしくはドット
状に形成されている場合は、第2の不純物濃度領域の間
隔すなわちしきい値電圧の高い第1の不純物濃度領域の
幅に強い相関があることがわかる。すなわち、第2の不
純物濃度領域の面積比の違いによってもしきい値電圧は
変化するが同一面積比であっても第1の不純物濃度領域
の幅を変化させるとしきい値電圧が大きく変わる。また
この場合は、面積比でも若干しきい値電圧が変化する。
【0081】また、第2の不純物濃度領域の幅を一定に
して間隔を変化させた場合のしきい値電圧の値と間隔を
一定にして幅を変化させた場合のしきい値電圧の値とを
それぞれ結ぶと各点は、グラフ上で格子を形成すること
がわかる。図14は、同一面積比(0.5)で第2の不
純物濃度領域の幅と間隔を変化させた場合のしきい値電
圧の変化を示したグラフである。
【0082】幅と間隔が4.0μm以下になると急激に
しきい値電圧が変化することがわかる。特に第2の不純
物濃度領域がチャネル幅と平行な方向の短冊状に形成さ
れている場合により急激に変化する。以上に示す様に、
第2の不純物濃度領域の面積比と形状を適切に選択する
事によって、所望のしきい値電圧を任意に選択すること
が可能となる。
【0083】図7に示した第2の不純物濃度領域がエン
ハンスメント型のチャネルを形成するMOSトランジス
タにおいても、同様に第2の不純物濃度領域の面積比と
形状を適切に選択する事によって所望のしきい値電圧を
任意に選択する事ができる。図15は従来型のトランジ
スタであるTr48とTr49、さらに本発明のエンハ
ンスメントトランジスタにおける参考例であるTr24
とTr29のしきい値電圧を測定した際のゲート電圧
(VGS)に対するドレイン電流(IDS)を示した図であ
る。
【0084】デプレッショントランジスタの時と同様に
ドレイン電流(IDS)はソース及び基板をグランドに接
続しドレインに0.1V印加したときに流れる電流を測
定している。さらにしきい値電圧は各曲線の傾きが最大
となる点での接線(図15では一点鎖線で示されてい
る)のX切片からドレイン電圧の1/2すなわち0.0
5Vを引いた値としている。
【0085】図16は、前記のトランジスタTr48、
Tr49、Tr24及びTr29のサブスレッショルド
電流の特性を示した図である。測定条件は、図15のし
きい値電圧を測定する場合と同じであるがY軸となるド
レイン電流(IDS)を対数で示している。
【0086】図15及び16よりエンハンスメントトラ
ンジスタにおいてもしきい値電圧及びドレイン電流特性
のどちらも本発明により従来の技術によるトランジスタ
の間の領域を容易にねらえることがわかる。図17、1
8及び19に示すように図7に示したエンハンスメント
トランジスタにおいても第2の不純物濃度領域の面積比
と形状を適切に選択する事によって所望のしきい値電圧
を任意に選択する事ができる。
【0087】また、図17、18及び19には従来技術
によるトランジスタTr48及びTr49がそれぞれ面
積比"1"あるいは"0"として◇印で示されている。図中
の括弧内の数値は第2の不純物濃度領域の(幅,間隔)
を[μm]単位で示している。
【0088】図20は図6に示したデプレッションタイ
プの各トランジスタのうち第2の不純物濃度領域がチャ
ネル長と平行な短冊状に形成されているTr1からTr
8の飽和電流値と全チャネル領域に対する第2の不純物
濃度領域の面積比の関係を表すグラフである。
【0089】しきい値電圧と同様に第2の不純物濃度領
域の面積比と飽和電流値はほぼ比例関係となっている。
図21は図6に示したデプレッションタイプの各トラン
ジスタのうち第2の不純物濃度領域がチャネル幅と平行
な短冊状に形成されているTr9からTr16の飽和電
流値と全チャネル領域に対する第2の不純物濃度領域の
面積比の関係を表すグラフである。
【0090】これも同様に、しきい値電圧と同様に第2
の不純物濃度領域の面積比と飽和電流値はほぼ比例関係
となっている。以上の参考例はNチャネル型MOSFE
Tの例について述べてきたが、Pチャネル型MOSFE
Tについても同様な特性を得る事ができる。
【0091】また本参考例ではネイティブ状態のMOS
FETのしきい値電圧はほぼ0Vとしたが、本発明はこ
れに拘束されるものではなく、ネイティブなMOSFE
Tのしきい値電圧がより強いエンハンスメント状態やデ
プレッション状態の場合でも、第2の不純物濃度領域の
形状や面積比を適切に選択する事で所望のしきい値電圧
に設定できるばかりか、1回の不純物導入工程でエンハ
ンスメントからデプレッションまでのすべてのしきい値
電圧のMOSFETが同一の不純物濃度の半導体基板上
またはウェル上に自由に形成できる。
【0092】ネイティブ状態のMOSFETのしきい値
電圧がほぼ0Vの場合、1回のフォトレジストの光学的
パターンニング工程と2回の不純物導入工程でエンハン
スメント型MOSFETとデプレッション型NMOSF
ETを同時に製造するためには、例えばNチャネルMO
SFETでは、フォトレジストを用いずにチャネル領域
全面にMOSFETをエンハンスメント型の所望のしき
い値電圧にするための不純物としてボロン(B)を導入
し、その後デプレッション型MOSFETを製造するた
めに必要部分にのみフォトレジストを用いて選択的にリ
ン(P)を導入する。
【0093】このとき、チャネル内のエンハンスメント
型の領域とデプレッション型の領域との面積比や各々の
形状を変えることにより所望のしきい値のトランジスタ
を製造する事が可能となる。さらに、チャネル領域の不
純物としてのボロンとリンの濃度分布のピーク位置を実
質的に同一位置(例えば±20nm以内)にある構造と
する事により、各MOSFETのしきい値電圧や駆動能
力をより安定して得られる構造とする事ができる。
【0094】また、ネイティブ状態のMOSFETのし
きい値電圧がより強いエンハンスメント状態である場合
は、前述したボロンの導入工程が不要である場合もあ
る。これらの局所的なしきい値電圧の組み合わせ、すな
わち第1の不純物濃度領域の表面反転電圧と第2の不純
物濃度領域の表面反転電圧の組み合わせの例として以下
の組み合わせがあげられる。
【0095】(1)第1の不純物濃度領域の表面反転電
圧が−0.01〜0.3Vで、第2の不純物濃度領域の
表面反転電圧が−0.01〜−1.0VであるNチャネ
ル型MOSFET。 (2)第1の不純物濃度領域の表面反転電圧が−0.0
1〜0.3Vで、第2の不純物濃度領域の表面反転電圧
が0.3〜5.0VであるNチャネル型MOSFET。
【0096】(3)第1不純物濃度領域の表面反転電圧
が0.3〜5.0Vで、第2の不純物濃度領域の表面反
転電圧が−0.01〜−1.0VであるNチャネル型M
OSFET。 (4)第1の不純物濃度領域の表面反転電圧が0.01
〜−0.3Vで、第2の不純物濃度領域の表面反転電圧
が0.01〜1.0VであるPチャネル型MOSFE
T。
【0097】(5)第1の不純物濃度領域の表面反転電
圧が0.01〜−0.3Vで、第2の不純物濃度領域の
表面反転電圧が−0.3〜−5.0VであるPチャネル
型MOSFET。 (6)第1不純物濃度領域の表面反転電圧が−0.3〜
−5.0Vで、第2の不純物濃度領域の表面反転電圧が
0.01〜1.0VであるPチャネル型MOSFET。
【0098】また、前述したボロンとリンの不純物濃度
分布の位置を実質的に同一位置とする方法は、デプレッ
ション型MOSFETとエンハンスメント型MOSFE
Tをそれぞれ1種類ずつしか形成しない場合は、チャネ
ル上にフォトレジストを部分的に形成する必要はなく、
すべて覆うか覆わないかで形成することができる。
【0099】この場合の製造方法を第5の参考例として
図22及び図23に示す。まず、図22(a)に示すよ
うに、抵抗率10〜20ΩcmのP型シリコン基板220
1の表面に熱酸化膜2202を形成し、CVD法により
100〜150nmの厚さのシリコン窒化膜2203を
全面に形成する。その後、前記シリコン窒化膜2203
上にフォトレジストパターン2204aを設け、それを
マスクにして該シリコン窒化膜2203をプラズマエッ
チング法により除去して前記酸化膜2202の一部を露
出させる。
【0100】次に図22(b)に示すように、前記フォ
トレジストパターン2204aを剥離した後、熱酸化法
により500〜1200nmの厚さのフィールド酸化膜
2205を形成する。次いで前記シリコン窒化膜220
3及びその下の酸化膜2202を除去し、新たに熱酸化
膜2206を40nmの厚さに形成する。次にボロンイ
オンを25keVのエネルギーで熱酸化膜2206表面
より80nm付近の深さへ注入してエンハンスメント型
MOSFETのチャネル領域となる、P型シリコン基板
2201よりも不純物濃度の高いP型領域2207を形
成する。
【0101】次に図22(c)に示すように、開孔を設
けたフォトレジストパターン2204cを新たに形成
し、前記開孔からリンイオンを75keVのエネルギー
で熱酸化膜2206表面より80nm付近の深さへ注入
してデプレッション型MOSFETのチャネル領域をN
型領域2208に変換する。
【0102】またこのとき、通常はデプレッション型M
OSFETのチャネル領域となる部分はすべて開孔を設
けるが、フォトレジストパターン2204cを選択的か
つ部分的にチャネル領域に形成し、同一のチャネル領域
内に部分的にリンイオンを注入する事により、フォトレ
ジストパターン2204cの形状に応じて所望のしきい
値電圧のMOSFETを形成できる。
【0103】次に図22(d)に示すように、前記フォ
トレジストパターン2204cを剥離した後、CVD法
により350〜400nmの厚さのポリシリコン膜を全
面に形成する。その後、前記ポリシリコン膜上にフォト
レジストパターン2204dを設け、それをマスクにし
て該ポリシリコン膜をドライエッチング法により除去し
てポリシリコン電極2209a,bを形成させる。
【0104】次に図23(e)に示すように、前記フォ
トレジストパターン2204dを剥離した後、全面にリ
ンイオンを5×1015cm2程度のドーズ量で注入し、
高濃度のN型領域のソース領域2210a,c、及びド
レイン領域2210b,dを形成する。
【0105】次に図23(f)に示すように、CVD法
により500〜1000nmの厚さのPSG膜2211
を全面に形成する。その後、前記PSG膜上にフォトレ
ジストパターン2204eを設け、それをマスクにして
該PSG膜2211をウェットエッチング法あるいはド
ライエッチング法により除去してコンタクトホールを形
成させる。
【0106】次に図23(g)に示すように、前記フォ
トレジストパターン2204eを剥離した後、スパッタ
法により800〜1200nmの厚さのアルミニウム膜
を全面に形成する。その後、前記アルミニウム膜上にフ
ォトレジストパターン2204fを設け、それをマスク
にして該アルミニウム膜をドライエッチング法により除
去してアルミ配線2212a,bを形成させる。
【0107】次に図23(h)に示すように、前記フォ
トレジストパターン2204fを剥離した後、表面保護
のためのシリコン窒化膜2213をプラズマCVD法に
より全面に形成する。該シリコン窒化膜に開孔を設けて
前記アルミ配線2212a,bのボンディングパッド部
(図示されていない。)を露出させれば、エンハンスメ
ント型及びデプレッション型のMOSFETを回路にも
つNチャネル型MOSFETによる集積回路半導体装置
が完成する。
【0108】このような参考例により製造されたNチャ
ネル型MOSFETによる集積回路半導体装置は図25
に示す構造のデプレッション型MOSFETをもち、デ
プレッション型MOSFETのチャネル領域2208及
びシリコン基板2201の不純物は、図24に示すよう
に第1導電型不純物としてのボロンと第2導電型不純物
としてのリンが分布している。第1導電型不純物のピー
ク位置Rp1と第2導電型不純物のピーク位置Rp2は同位
置または±20nm以内の位置となる。
【0109】このような構造にすることにより、デプレ
ッション型のチャネル領域の深さはボロン及びリンの濃
度にあまり影響を受けずにデプレッション型MOSFE
Tのしきい値電圧及び駆動能力を安定して得られる構造
となる。また第5の参考例では、Nチャネル型MOSF
ETによる例についてのみ示したが、Pチャネル型やN
チャネル型及びPチャネル型双方によるCMOS型の集
積回路半導体装置についても同様な効果がある。
【0110】次に図26は、第6の参考例としての集積
回路型半導体装置の断面図である。P型シリコン基板2
601の表面に深さが1〜5μm程度のNウエル260
2が形成されている。Nウエル2602内にP型MOS
FETが形成されている。
【0111】Nウエル2602の形成されていないP型
シリコン基板2601の表面にはN型MOSFETが形
成されている。N型MOSFETはN型ソース領域26
04aと、チャネル領域を挟んでN型ドレイン領域26
04bが設けられている。ソース領域2604aとドレ
イン領域2604bとの間の基板2601の表面である
チャネル領域には、第1から第4の参考例と同様のチャ
ネル不純物領域2607がドット状に平面的に複数分割
されて設けられている。チャネル領域の表面にはゲート
酸化膜2606を介してゲート電極2604cが設けら
れている。P型MOSFETも同様に導電型を反対して
形成されている。
【0112】また、P型MOSFETのチャネル不純物
領域の全チャネル領域に対する割合は、所望のねらい値
を得るためにN型MOSFETと異なるパターンに形成
されている。例えば、チャネル不純物領域2607を設
けない場合の各々のしきい値電圧が、0.2V(N型M
OSFET)と−1.5V(P型MOSFET)の場
合、各々のしきい値電圧を0.6Vと−0.6Vに制御
するために、不純物元素としてボロンを40keV,4
×1011cm-2のイオン注入条件でP型MOSFETの
チャネル領域には全面に、N型MOSFETには面積比
(0.2)の割合でチャネル領域に選択的に注入した。
即ち、1回のレジストパターン形成と、そのレジストパ
ターンをマスクとしたイオン注入により、導電型の異な
るMOSFETのしきい値電圧を所望の値に制御でき
る。図26に示すように、各々のトランジスタのチャネ
ル領域に各々異なる面積比でイオン注入してもよいが、
一般的には、いづれか一方のみ面積比が0または1にす
る。残りの一方のトランジスタが面積比が0から1の間
の中間値によりしきい値を制御する。
【0113】図26の第6の参考例は、各々のトランジ
スタの基板となる半導体領域の導電型が異なる場合の参
考例の断面図であるが、同じ導電型の半導体領域の場合
で、かつ半導体領域の不純物濃度が異なる場合にも同様
にしきい値電圧を制御できる。
【0114】例えば、図示しないが、P型半導体基板に
同じ導電型で不純物濃度の濃いPウエルを設け、P型半
導体基板とPウエル内にそれぞれN型MOSFETを形
成した場合、P型半導体基板内のN型MOSFETのし
きい値電圧は0.1Vに対し、不純物濃度が濃いPウエ
ル内のN型MOSFETのしきい値電圧は0.3Vであ
った。
【0115】この場合、P型半導体基板内のN型MOS
FETのチャネル領域へは全面にボロンイオンを注入し
て0.6Vに制御した。濃いPウエル内のN型MOSF
ETへのチャネル領域へ約50%の面積比でイオン注入
して同様のしきい値電圧0.6Vを得ることができた。
【0116】チャネル不純物領域2607は、ソース・
ドレイン領域より浅く形成され、一般にはチャネルドー
プにより形成されるので100nmより浅い不純物分布
を有する。チャネル不純物領域2607の不純物を電気
的に効率的にしきい値電圧制御に用いるためには、各々
のMOSFETのチャネル領域が反転した場合に形成さ
れるチャネル領域の空乏層の深さより浅く形成すること
が望ましい。
【0117】また、しきい値の制御性を向上するために
は、チャネル不純物領域を少なくともチャネル領域内に
5領域、望ましくは10領域以上設ける必要がある。も
しくは、新たにチャネル不純物を導入する領域どうしの
間隔や幅を4μm以下、望ましくは1μm以下とする必
要がある。これは、図14にも示されているが局所的に
しきい値電圧の高い領域の幅が4μm以上になるとMO
SFET全体としてのしきい値電圧が変化し難くなるた
めである。また図示はしないが、局所的にしきい値電圧
の低い部分の幅が4μm以上でかつソース・ドレイン間
に連続して分布している場合(例えばチャネル長と平行
な短冊状)は、ゲート電圧の低い場合でのソース・ドレ
イン間でのリーク電流が多くなるため、このことからも
新たにチャネル不純物を導入する領域どうしの間隔や幅
を4μm以下とすることが望ましい。
【0118】また、複数のチャネル不純物領域をチャネ
ル領域に設けてしきい値電圧を制御するトランジスタの
サイズは、従来方法による全面イオン注入制御、また
は、全面イオン注入しないトランジスタのサイズに比べ
少なくとも4倍、望ましくは10倍以上のチャネル領域
の面積を必要とする。従って、本発明の半導体装置とし
ては、入出力レベルが"H""L"のディシタル信号のみ処
理するディジタル回路を構成するMOSFETには最小
設計ルールを用いてチャネル領域を均一不純物領域にて
形成する。入出力レベルが電源電圧と異なるアナログ信
号を処理するアナログ回路を構成するMOSFETに
は、最小ルールによるトランジスタの約10倍以上のト
ランジスタで構成し、チャネル領域に複数のチャネル不
純物領域を設けてしきい値を制御することが好ましい。
一般に、ICは、アナログ回路とディジタル回路により
構成される。しかし、アナログ回路の面積は少ない場合
が一般的である。従って、アナログ回路の面積が少し増
加しても、製造工程が従来より簡単にできるためコスト
ダウンできる。特に、しきい値電圧を数多く必要とす
る、または、チャネルドープ前のしきい値が数多く存在
して合せ込む必要がある場合に大きな効果がある。
【0119】ただし不純物の導入方法が、光学的にパタ
ーンニングされたフォトレジストのマスク無しに、例え
ば不純物イオンビームを直接選択的にチャネル領域に打
ち込むような場合には、不純物導入領域はフォトレジス
トの光学的なパターンニングの最少寸法に律速されない
ため、前記のようにアナログ回路のトランジスタのチャ
ネル領域がデジタル回路のトランジスタのチャネル領域
よりも充分大きくする必要はない。
【0120】またフォトレジストをマスクに不純物を導
入するばあいでもトランジスタのチャネル幅とチャネル
長のどちらか一方が最少加工寸法よりも充分大きな場合
も同様である。図27は、第7の参考例の半導体装置の
断面図である。P型シリコン基板2601にゲート絶縁
膜の膜厚の異なる低電圧MOSトランジスタ(LVMO
SFET)と高耐圧MOSトランジスタ(HVMOSF
ET)が設けられている。LVMOSFETは電源電圧
3Vにで動作するために、約10nmのシリコン酸化膜
で薄いゲート酸化膜2701cを形成している。HVM
OSFETは、電源電圧より大きな電圧(例えば30
V)にて動作できるように約100nmのシリコン酸化
膜で厚いゲート酸化膜2702cを形成している。ま
た、LVMOSFETは、ゲート絶縁膜として10nm
の酸化膜を用いているために、チャネル不純物領域27
01eをチャネル領域全面に設けることによりしきい値
電圧を0.4Vに制御している。
【0121】一方、HVMOSFETは、ゲート絶縁膜
が100nmと厚いために同様に全面イオン注入すると
しきい値電圧は3V以上と非常に大きく変化してしま
う。そこで、図27に示すように、HVMOSFETの
み、チャネル面積に対して10%の割合にのみチャネル
不純物領域2702eを分割して形成することにより
0.8V±0.1Vに制御することができた。
【0122】図27においては、ゲート絶縁膜として、
膜厚の異なるMOSFETのしきい値電圧制御の参考例
を示した。図示しないが、誘電率が異なる材料のゲート
絶縁膜を用いても同様に制御できる。例えば、LVMO
SFETのゲート絶縁膜としてはシリコン酸化膜を用
い、HVMOSFETのゲート絶縁膜としてシリコン酸
化膜・シリコン窒化膜・シリコン酸化膜の三層の複合膜
を用いて形成することがある。
【0123】このような場合でも、図27のようなチャ
ネル不純物領域をパターンニングすることにより1回の
イオン注入により各々のトランジスタのしきい値電圧を
所望の値に制御することができる。図28は図27の半
導体装置の製造方法を説明するための工程順断面図であ
る。
【0124】まず、図28(a)に示すように各々のト
ランジスタを電気的に分離するためのフィールド酸化膜
2603を基板2601の表面に形成する。一般的に
は、P型シリコン基板の上に酸化膜を介してシリコン窒
化膜を通常のフォトリソグラフィー技術によりパターン
ニングする。
【0125】次に、シリコン窒化膜をマスクとして選択
酸化することにより図28(a)のようなフィールド酸
化膜をパターンニングすることができる。シリコン窒化
膜の形成されている領域には厚いフィールド酸化膜26
03が形成されない。選択酸化後に、シリコン窒化膜と
シリコン窒化膜の下の薄い酸化膜を除去するとトランジ
スタ領域のみシリコン表面が露出して図28(a)のよ
うになる。
【0126】次に、図28(b)のように1000℃程
度の高温にて100nmのゲート酸化膜2801を形成
する。フィールド酸化膜2603は500nm以上の厚
い酸化膜である。LVMOSFETとなるトランジスタ
領域に10nmのゲート酸化膜を形成するために、図2
8(b)のようにHVMOSFETの領域にレジスト膜
2802を形成し、レジスト膜2802をマスクとして
ゲート酸化膜2801を除去する。
【0127】次に、同様に1000℃程度の高温にて、
短い酸化時間でシリコン基板2601を酸化する。HV
MOSFETの領域には100nmのゲート酸化膜が存
在していたのでほとんどそのままで、LVMOSFET
の領域にのみ10nmの酸化膜2803がゲート酸化膜
として形成される。
【0128】次に、図28(d)のようにチャネル不純
物形成のためのレジスト膜2804を形成する。図28
(d)においては、LVMOSFETの領域には全面レ
ジストが形成されている。一方、HVMOSFETの領
域には、チャネル領域に複数のチャネル不純物領域28
06が形成されるように平面的に分割されたレジストの
窓が複数チャネル領域内に形成されている。レジスト膜
2804をマスクとしてボロンイオンをイオン注入す
る。
【0129】次に、各々のゲート絶縁膜の上にゲート電
極2805を形成する。図示しないが、ゲート電極28
05を形成後、ゲート電極及びフィールド酸化膜をマス
クとしてN型の不純物元素ヒ素イオンを注入して、各々
のMOSFETのソース・ドレイン領域を形成する。
【0130】次に、Al配線とゲート電極との間の電気
的分離をするための中間絶縁膜を全面に形成する。次
に、各々の領域及びゲート電極とAl配線とのコンタク
トをするためのコンタクトホールを中間絶縁膜に形成す
る。
【0131】次に、コンタクトホールをカバーするよう
にAl配線をパターンニングして半導体装置を製造す
る。チャネル不純物領域を形成するためのイオン注入工
程は、図28(a)に示したフィールド酸化膜2603
の形成と図28(b)と厚いゲート酸化膜形成との間、
または、図28(b)の厚いゲート酸化膜形成と図28
(c)の薄いゲート酸化膜形成工程との間でもよい。薄
い酸化膜2803の上にレジスト膜2804を形成する
と薄いゲート酸化膜2803の膜質が低下して集積回路
半導体装置の歩留りが低下することがある。従って、一
般には、厚いゲート酸化膜形成工程と薄い酸化膜形成工
程との間にイオン注入工程を行う。
【0132】
【実施例】図29は、本発明の実施例であり、SOI
(Silicon On Insulatorの略)基
板を用いた半導体装置の製造方法を説明するための工程
順断面図である。本発明は、図29に示すように、チャ
ネル領域がシリコン薄膜で形成された場合に効果を大き
くすることができる。シリコン薄膜は、単結晶、多結晶
あるいは、非晶質(アモルファス)いずれの場合も適用
できる。チャネル領域を薄膜で形成することにより、し
きい値電圧制御のためのチャネル不純物領域の不純物濃
度がより効果的に制御できる。特に、チャネル領域の厚
さを反転時の空乏層より薄く形成することにより、さら
に効果的に制御できる。しきい値電圧がチャネル不純物
領域により、主に影響されるためである。
【0133】SOI基板でない厚い基板の場合には、反
転になる場合の空乏層の電荷が反転層の下に多く形成さ
れる。SOI基板においては、チャネル領域が空乏層よ
り薄い膜のために空乏電荷量が少ない。空乏電荷量は基
板濃度の関数であるが、基板が無いためにしきい値電圧
はほとんどチャネル領域内の不純物濃度分布によって制
御される。
【0134】図29を用いて製造方法を説明する。シリ
コン基板2601の表面に1μmの酸化膜2901を介
して100nmの単結晶シリコン膜2902が設けられ
ている。チャネル不純物領域を形成するためのレジスト
パターン2903を通常のフォトリソグラフィー技術に
より形成する。MOSFETのチャネル領域にレジスト
膜の複数の窓を設けている。レジスト膜2903をマス
クとしてボロンイオンを単結晶シリコン膜2902へイ
オン注入する。
【0135】次に、必要に応じて、図29(b)のよう
に、ボロンを1000℃程度の高温にて熱拡散すること
により不純物分布を一様に平均化する。次に、通常のフ
ォトリソグラフィー工程によりトランジスタ領域にレジ
スト膜2906をパターンニングして分離領域を形成す
る。
【0136】図29(c)においては、レジスト膜29
06をマスクにして異なる不純物濃度分布となったシリ
コン膜2904、2905をエッチング除去する。分離
形成は、選択酸化により形成してもよい。次に、図29
(d)のようにLVMOSFETに薄いゲート絶縁膜2
907をHVMOSFETに厚いゲート酸化膜2908
を形成する。
【0137】次、図29(e)のように各々のゲート絶
縁膜の上にゲート電極2909を形成する。次に、図2
9(d)のようにゲート電極2909をマスクとしてN
型不純物をイオン注入してLVNMOSFETとHVN
MOSFETのソース・ドレイン領域2910を形成し
トランジスタを完成させる。少なくともいずれか一方の
チャネル領域には、図29(a)でイオン注入されて形
成されたチャネル不純物領域が平面的に分割されて複数
設けられている。
【0138】SOI基板においては、図29(b)の熱
拡散の条件と図29(a)のレジスト膜の間隔との関係
により、結果としてチャネル不純物領域が分割されず
に、平均的に均一分布として異なる濃度として形成する
こともできる。均一分布に制御したい場合には、不純物
の拡散長よりレジスト膜の間隔を充分小さく形成すれば
よい。
【0139】また、図29においては、半導体領域とし
て100nmと非常に薄いSOI基板の場合の実施例に
ついて説明した。熱拡散を充分した場合には、チャネル
不純領域がシリコン薄膜の底に達る。この場合には、し
きい値電圧は、ほとんどチャネル不純物領域により主に
制御されることになる。即ち、半導体領域の厚さが、チ
ャネル不純物領域の深さとほぼ同じになる場合には、空
乏層の影響が小さくなるためにしきい値電圧の制御性が
より高くできる。また、チャネル不純物領域の深さ程度
まで半導体領域としてのシリコン薄膜を薄くせずとも効
果を得ることができる。少なくとも、チャネル領域であ
る空乏層の深さよりシリコン薄膜を薄くできれば空乏層
の影響は小さくなるためしきい値制御感度を高くでき
る。一般に、従来の厚い半導体基板と異なるSOI基板
においては10μm以下のシリコン薄膜が用いられてい
る。また、図示しないが、各々異なる膜厚のシリコン薄
膜を有するMOSFETに対しても同様な方法にて容易
にしきい値電圧を制御できる。また、CMOS型SOI
集積回路も同様な方法にて形成できる。
【0140】
【参考例2】図30は、第8の参考例のMOSFETを
表す模式的な平面図である。また図31は、図30に示
した第8の参考例のMOSFETのA−A′断面を表す
模式的な断面図である。
【0141】ここで第8の参考例のMOSFETには、
第1の膜厚のゲート絶縁膜領域3004と、第2の膜厚
のゲート絶縁膜領域3005が同一のチャネル領域上に
形成されている。さらに第8の参考例のMOSFET
は、P型半導体基板上に形成されるN型MOSFET
で、第1の膜厚のゲート絶縁膜領域3004は第1層目
(下層)のポリシリコンで通常形成されるMOSFET
のゲート絶縁膜厚であり、約60nmの厚さがある。
【0142】また、第2の膜厚のゲート絶縁膜領域30
05は、FLOTOX型不揮発性メモリのフローティン
グゲートに電荷を注入または引き抜くためのトンネル絶
縁膜を代用しており、厚さは約10nmである。通常F
LOTOX型不揮発性メモリでは、トンネル絶縁膜の下
には、比較的濃い濃度のN型不純物拡散層となっている
が、本参考例ではP型半導体基板となっている。
【0143】トンネル絶縁膜で代用された第2の膜厚の
ゲート絶縁膜領域3005はチャネル幅と平行に複数の
短冊状に描かれている。また本参考例では、しきい値電
圧合わせ込み用の不純物は、通常のゲート絶縁膜やトン
ネル絶縁膜の形成前に不純物導入用の薄い絶縁膜を形成
して、なおかつ不純物導入用マスクパターン3008で
光学的にパターンニングされたフォトレジスト等で選択
されたチャネル領域に不純物導入用の薄い絶縁膜を介し
て不純物イオンをイオン注入法等で導入しているためゲ
ート絶縁膜直下の表面濃度はゲート絶縁膜厚によらず一
定である。
【0144】さらに、第1のゲート絶縁膜領域の幅30
06と第2の膜厚のゲート絶縁膜領域の幅3007の組
み合わせにより、第1の参考例のMOSFETにおいて
第2の不純物濃度領域の面積比を決めたのと同様に第2
の膜厚のゲート絶縁膜領域の面積比を所望の値に決定す
る。
【0145】また、同一の面積比であっても第1の膜厚
のゲート酸化膜領域の幅3006と第2の膜厚のゲート
絶縁膜領域の幅3007のサイズが異なる場合がある。
図32は、本発明に係わる第9の参考例のMOSFET
を表す模式的な平面図である。
【0146】第8の参考例と同様に第2の膜厚のゲート
絶縁膜領域3005が複数の短冊状に描かれているが、
第9の参考例ではチャネル長と平行な方向の短冊状とな
っている。第9の参考例においても第2の膜厚のゲート
絶縁膜領域の面積比を所望の値に決定する。また、同一
の面積比であっても第1の膜厚のゲート絶縁膜領域の幅
3006と第2の膜厚のゲート絶縁膜領域の幅3007
のサイズが異なる場合がある。
【0147】図33は、第10の参考例のMOSFET
を表す模式的な平面図である。第10の参考例において
は、第2の膜厚のゲート絶縁膜領域3005がドット状
に存在している。第10の参考例においても第8及び第
9の参考例同様に第2の膜厚のゲート絶縁膜領域の面積
比を所望の値に決定する。また、同一の面積比であって
も第1の膜厚のゲート酸化膜領域の幅3006と第2の
膜厚のゲート絶縁膜領域の幅3007のサイズが異なる
場合がある。
【0148】図34は、第11の参考例のMOSFET
を表す模式的な平面図である。第11の参考例は、第8
の参考例の改良型でフィールド絶縁膜エッジから第2の
膜厚のゲート絶縁膜領域3005を離した構成となって
いる。
【0149】このような構成とする事で、第2の膜厚の
ゲート絶縁膜領域3005の膜厚が非常に薄くてもゲー
ト電極に高電界が加えられた場合のフィールド絶縁膜エ
ッジでの基板へのリーク電流を減らす事ができる。図3
5は、第12の参考例のMOSFETを表す模式的な平
面図である。
【0150】第12の参考例は、第9の参考例の改良型
でソース及びドレインエッジから第2の膜厚のゲート絶
縁膜領域3005を離した構成となっている。このよう
な構成とする事で、第2の膜厚のゲート絶縁膜領域30
05の膜厚が非常に薄くてもソース及びドレインの耐圧
を向上させることができる。
【0151】図36は、第13の参考例である電圧昇圧
回路(チャージポンプ回路)の回路図である。MOSF
ETのドレイン電極とゲート電極が同一のノードで接続
されたMOSダイオードを複数直列に接続し、おのおの
のMOSダイオード同士が接続されるノードには、それ
ぞれ容量が接続されている。容量の片方の電極にはφ及
びxという互いに位相のずれた信号をひとつおきに交互
に与える構造になっており、容量C1からCnへ順次電
荷を転送する事により、電源電圧VDDよりも昇圧され
た高い電圧であるVPPがMOSダイオードMnより出
力される。
【0152】このときMOSダイオードM1〜Mnがす
べて同じしきい値電圧で構成されていると、後段になる
ほど基板効果により実質的なしきい値電圧が高くなるた
め、ドレイン電圧に対するソース電圧の低下が次第に大
きくなる。すなわちチャージポンプ回路の効率が後段ほ
ど悪くなるのである。
【0153】そこで本参考例では、MOSダイオードM
1〜Mnのチャネル領域における第2の不純物濃度の面
積比をそれぞれ変えて、後段ほどしきい値電圧が低くな
るように構成されている。現実には、前段にはチャネル
の不純物濃度がネイティブ状態(本参考例ではしきい値
電圧が約0.00V)のトランジスタを使用し、後段に
なるほどデプレッション状態が深くなる、すなわちノー
マリーオンの状態が強くなるようになっている。しかし
ながら後段のMOSダイオードほど基板効果によるしき
い値電圧の上昇が大きいため結果として実質的なしきい
値電圧は、どのMOSダイオードも0V近辺となり、各
段におけるドレイン電圧に対するソース電圧の低下は低
く抑えられ電圧昇圧回路の効率は非常に高くなる。また
すべてのMOSダイオードのしきい値電圧を異なる電圧
にするのではなく、いくつかのブロックに分けて数段づ
つしきい値電圧を変えても良い。
【0154】また、第2のゲート絶縁膜領域の面積比を
変える事によって、しきい値電圧を変えても同様の効果
が得られる。図37は、第14の参考例であるところの
電圧昇圧回路を搭載する不揮発性半導体記憶装置の簡単
なブロック図である。
【0155】このように、効率の高い電圧昇圧回路を搭
載する事で、0.7Vから1.0V程度の極低電圧域で
も電気的にデータの書き込み及び消去ができる不揮発性
半導体記憶装置が実現できる。図38は、第15の参考
例である差動増幅回路を有する一定電圧出力回路の回路
図である。
【0156】差動増幅回路部3801で基準電圧発生回
路部3802で発生された基準となる一定電圧と出力回
路部3803で外部に出力される電圧を抵抗R1及びR
2で抵抗分割された電圧とを比較する事で、出力端子V
OUTから出力の負荷が変わっても常に一定の電圧を出
力する構成となっている。
【0157】本参考例では、NMOSトランジスタM3
の基板効果によるしきい値電圧の上昇で低電圧動作時に
トランジスタM3がカットオフするのを防ぐために、比
較的低いしきい値電圧(約0.34V)のエンハンスメ
ント型NMOSトランジスタM3、M4及びM5を差動
増幅回路部3801に使用している。
【0158】また基準電圧発生回路部3802には、高
温時におけるNMOSトランジスタM8のリーク電流を
抑えて基準電圧値を安定させるために比較的高いしきい
値電圧(約0.50V)のエンハンスメント型NMOS
トランジスタM8を使用している。
【0159】さらに前記基準電圧発生回路部3802に
は、デプレッション型NMOSトランジスタM7(Vt
h=−0.40V)が使用されており、本参考例全体で
NMOSトランジスタのしきい値電圧は合計で3種類存
在することとなる。従来の技術ではこの3種類のしきい
値電圧のトランジスタを製造するためにはそれぞれ別の
3回の不純物導入工程を必要としたが、本参考例では第
2の不純物濃度領域を適切な形状と面積比にする事で、
これらのトランジスタが2回もしくは1回の不純物導入
工程で製造する事が可能となる。
【0160】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように同一の
MOSFETのチャネル領域に平面的に複数の不純物濃
度領域や複数の膜厚のゲート絶縁膜領域を設ける事によ
り、結果として複数の表面反転電圧の領域を設け、さら
に第1の表面反転電圧領域の平面的面積と第2以降の表
面反転電圧領域の平面的面積の比率を複数設けるか、も
しくは同一の面積比であっても、第1の表面反転電圧領
域及び第2以降の表面反転電圧領域の平面的大きさや形
状を複数設けることで以下の半導体装置を簡単に製造で
きる効果を有する。
【0161】(1)同一基板上に非常に多くの種類のし
きい値電圧を有するMOSFETを低コストで形成でき
る。 (2)ほぼ同じレベルのしきい値電圧を有する高耐圧M
OSFETと低電圧MOSFETを低コストで形成でき
る。
【0162】(3)ほぼ同じレベルのしきい値電圧を有
するN型MOSFETとP型MOSFETを低コストで
形成できる。 (4)前記(1)から(3)のMOSFETを搭載する
ことでより高性能な半導体集積回路装置を低コストで製
造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の参考例のMOSFETの模式的平面図で
ある。
【図2】第2の参考例のMOSFETの模式的平面図で
ある。
【図3】第2の参考例のMOSFETの模式的断面図で
ある。
【図4】第3の参考例のMOSFETの模式的平面図で
ある。
【図5】第4の参考例のMOSFETの模式的平面図で
ある。
【図6】第1〜3の参考例のデプレッション型MOSF
ETの具体的な各部のサイズや種類を示した説明図であ
る。
【図7】第1〜3の参考例のエンハンスメント型MOS
FETの具体的な各部のサイズや種類を示した説明図で
ある。
【図8】第1〜3の参考例のMOSFETの特性と比較
するための従来技術によるMOSFETの具体的な各部
のサイズや種類を示した説明図である。
【図9】第1の参考例のデプレッション型MOSFET
のしきい値電圧を測定する際のゲート電圧に対するドレ
イン電流を示した説明図である。
【図10】第1の参考例のデプレッション型MOSFE
Tのしきい値電圧を測定する際のゲート電圧に対するド
レイン電流を対数で表しサブスレッショルド電流を示す
ための説明図である。
【図11】図6の表に示したMOSFETの中で、第1
の参考例に係わるMOSFETのしきい値電圧と全チャ
ネル領域の面積に対する第2の不純物濃度領域の面積比
との関係を示したグラフである。
【図12】図6の表に示したMOSFETの中で、第2
の参考例に係わるMOSFETのしきい値電圧と全チャ
ネル領域の面積に対する第2の不純物濃度領域の面積比
との関係を示したグラフである。
【図13】図6の表に示したMOSFETの中で、第3
の参考例に係わるMOSFETのしきい値電圧と全チャ
ネル領域の面積に対する第2の不純物濃度領域の面積比
との関係を示したグラフである。
【図14】図6の表に示したMOSFETの中で、第1
及び第2の参考例のMOSFETのしきい値電圧と第1
の不純物濃度領域の幅との関係を示したグラフである。
【図15】第1の参考例のエンハンスメント型MOSF
ETのしきい値電圧を測定する際のゲート電圧に対する
ドレイン電流を示した説明図である。
【図16】第1の参考例のエンハンスメント型MOSF
ETのしきい値電圧を測定する際のゲート電圧に対する
ドレイン電流を対数で表しサブスレッショルド電流を示
すための説明図である。
【図17】図7の表に示したMOSFETの中で、第1
の参考例に係わるMOSFETのしきい値電圧と全チャ
ネル領域の面積に対する第2の不純物濃度領域の面積比
との関係を示したグラフである。
【図18】図7の表に示したMOSFETの中で、第2
の参考例に係わるMOSFETのしきい値電圧と全チャ
ネル領域の面積に対する第2の不純物濃度領域の面積比
との関係を示したグラフである。
【図19】図7の表に示したMOSFETの中で、第3
の参考例に係わるMOSトランジスタのしきい値電圧と
全チャネル領域の面積に対する第2の不純物濃度領域の
面積比との関係を示したグラフである。
【図20】図6の表に示したMOSFETの中で、第1
の参考例に係わるMOSFETの飽和電流値と全チャネ
ル領域の面積に対する第2の不純物濃度領域の面積比と
の関係を示したグラフである。
【図21】図6の表に示したMOSFETの中で、第2
の参考例に係わるMOSFETの飽和電流値と全チャネ
ル領域の面積に対する第2の不純物濃度領域の面積比と
の関係を示したグラフである。
【図22】第5の参考例を示す半導体装置の製造方法の
工程順断面図である。
【図23】第5の参考例を示す半導体装置の製造方法の
工程順断面図である。
【図24】第5の参考例のデプレッション型MOSFE
Tのチャネル領域の不純物濃度分布である。
【図25】第5の参考例におけるデプレッション型MO
SFETの断面図である。
【図26】第6の参考例のCMOSICの断面図であ
る。
【図27】第7の参考例の高耐圧MOSFET内蔵IC
の断面図である。
【図28】第7の参考例の高耐圧MOSFET内蔵IC
の製造工程順断面図である。
【図29】本発明おける実施例のSOI半導体装置の製
造工程順断面図である。
【図30】第8の参考例のMOSFETの模式的平面図
である。
【図31】第8の参考例のMOSFETの模式的断面図
である。
【図32】第9の参考例のMOSFET模式的平面図で
ある。
【図33】第10の参考例のMOSFETの模式的平面
図である。
【図34】第11の参考例のMOSFETの模式的平面
図である。
【図35】第12の参考例のMOSFETの模式的平面
図である。
【図36】第13の参考例の電圧昇圧回路の回路図であ
る。
【図37】第14の参考例の第13の参考例の電圧昇圧
回路を搭載した不揮発性半導体記憶装置のブロック図を
示した図である。
【図38】第15の参考例の差動増幅回路を有する一定
電圧出力回路の回路図である。
【図39】従来の技術によるMOSFETの模式的平面
図である。
【図40】従来の技術によるMOSFETの模式的断面
図である。
【符号の説明】
101、2909、3001、3901、4001 ゲ
ート電極 102、3002、3902、4002 ソース領域 103、3003、3903、4003 ドレイン領域 104 第1の不純物濃度のチャネル領域 105 第2の不純物濃度のチャネル領域 106 不純物導入用マスクのパターン 107 不純物導入用マスクパターンの幅 108 不純物導入用マスクパターンの間隔 301、3101、4007 フィールド絶縁膜 302、4005 ゲート絶縁膜 2201 P型シリコン基板 2202 熱酸化膜 2203 シリコン窒化膜 2204a〜f フォトレジストパターン 2205、2603 フィールド酸化膜 2206 熱酸化膜 2207 元の基板より不純物濃度の高いP型領域 2208 デプレッション型MOSFETのチャネル領
域 2209a,b ポリシリコン電極 2210a〜d 高濃度N型領域 2211 PSG膜 2212a,b アルミ配線 2213 シリコン窒化膜 2601 P型シリコン基板 2602 Nウェル 2604a、2701a、2702a N型ソース領域 2606 ゲート酸化膜 2702b、2604b、2701b N型ドレイン領
域 2604c、2605c、2805、2701d、27
02d ゲート電極 2605a P型ソース領域 2605b P型ドレイン領域 2607、2701e、2702e、2806 チャネ
ル不純物領域 2701c、2803 薄いゲート酸化膜 2702c、2801 厚いゲート酸化膜 2907 薄いゲート絶縁膜 2908 厚いゲート絶縁膜 2802、2804 レジスト膜 2901 絶縁膜 2902 単結晶シリコン膜 2903、2906 フォトレジスト 2904 第1の不純物濃度分布をもつシリコン膜 2905 第2の不純物濃度分布をもつシリコン膜 2910 ソース・ドレイン領域 3004 第1の膜厚のゲート絶縁膜領域 3005 第2の膜厚のゲート絶縁膜領域 3006 第1の膜厚のゲート絶縁膜領域の幅 3007 第2の膜厚のゲート絶縁膜領域の幅 3008 不純物導入用マスクのパターン 3601 NMOSトランジスタによるMOSダイオー
ド 3602 電荷蓄積用の容量 3801 差動増幅回路部 3802 基準電圧発生回路部 3803 出力回路部 3904 チャネル領域1 3905 イオン打ち込み用マスク1のパターン 3906 チャネル領域2 3907 イオン打ち込み用マスク2のパターン 3908 チャネル領域3 4004 チャネル領域 4006 半導体基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 和昭 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコー電子工業株式会社内 (72)発明者 小島 芳和 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコー電子工業株式会社内 (72)発明者 清水 亨 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコー電子工業株式会社内 (72)発明者 斉藤 豊 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコー電子工業株式会社内 (72)発明者 町田 透 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコー電子工業株式会社内 (72)発明者 金子 哲也 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコー電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−218070(JP,A) 特開 平3−218071(JP,A) 特開 昭56−42374(JP,A) 特開 昭48−47279(JP,A) 特開 平4−127570(JP,A) 特開 平2−14575(JP,A) 特開 平1−278072(JP,A) 特開 昭59−132169(JP,A) 特開 昭52−144280(JP,A) 特開 昭63−55975(JP,A) 特開 昭63−129657(JP,A) 特開 昭63−307780(JP,A) 特開 昭63−141363(JP,A) 特開 昭62−264670(JP,A) 特開 平5−259449(JP,A) 特開 昭59−111357(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78 H01L 27/04 - 27/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの領域内でマスク部分と開口部であ
    る間隔とが繰り返し複数設けられ、単結晶シリコン上の
    異なった少なくとも2つの領域に対して前記開口部の面
    積と前記マスク部分の面積との面積比をそれぞれ変えた
    レジストパターンを前記単結晶シリコン上に形成する工
    程と、 前記レジストパターンをマスクにして、不純物を、繰り
    返し設けられた前記開口部である間隔から前記単結晶シ
    リコンに注入する工程と、 前記それぞれの異なった領域の前記単結晶シリコン中に
    注入された不純物を、熱拡散により、前記それぞれの異
    なった領域にて、均一な不純物分布を形成し、それぞれ
    不純物濃度の異なるチャネル不純物領域を形成する工程
    と、 前記チャネル不純物領域の表面に、ゲート絶縁膜を介し
    て、ゲート電極をパターンニングして形成する工程と、 前記ゲート電極をマスクとして、その両脇に不純物を注
    入して、ソース・ドレイン領域を形成する工程よりなる
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記レジストパターンは、ストライプ状
    で繰り返し開口部である間隔を形成している請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記レジストパターンは、ドット状に繰
    り返し開口部である間隔を形成している請求項1記載の
    半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記レジストパターンの開口部である間
    隔の幅は1μm以下である請求項1記載の半導体装置の
    製造方法。
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