JP3469924B2

JP3469924B2 - マッサージ機

Info

Publication number: JP3469924B2
Application number: JP30515693A
Authority: JP
Inventors: 十四夫福岡; 憲一名古路
Original assignee: 株式会社寺西電機製作所
Priority date: 1993-12-06
Filing date: 1993-12-06
Publication date: 2003-11-25
Anticipated expiration: 2018-11-25
Also published as: JPH07155358A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、叩打運動する施療子を
有するマッサージ機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、叩打運動する施療子を有する
マッサージ機が広く用いられており、実公昭５５−１８
０２０号公報や特開平２−９８３５６号公報に記載され
ているもののように、グリップを手で握って患部に施療
子を当てる方式のものでは、施療子は本体に直線往復運
動可能に支承され、駆動源により施療子に叩打運動させ
ている。また、特開平５−３９０１号公報に記載されて
いるもののように、床や椅子等に立て掛けて、使用者が
床に横たわり、あるいは椅子に腰掛けて施療子を患部に
当てる方式のものでは、施療子を本体に揺動往復運動可
能に支承され駆動源により施療子に叩打運動させて、患
部に叩打マッサージを施している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】こうした従来のもので
は、患部が肩や腰等の背中側である場合には、施療子が
当たっている箇所を使用者が直接見ることはできず、施
療子が叩打する圧感により、施療子が当たっている箇所
を判断している。あるいは、施療子の叩打により感触が
心地よいものであるときに、患部に当たっていると判断
している。

【０００４】しかし、使用者は、肩が凝っているとか、
腰の筋肉が凝っているとかによりマッサージを受ける
が、一般に凝っている患部の位置を正確に認識している
わけではない。マッサージを施す際に、その位置を圧感
により判断した場合、施療子が患部の近辺に当たってい
るであろうということはわかるが、施療子が適切に患部
を叩打しているとは限らない。また、叩打により心地よ
い感触を得たとしても、必ずしも施療子が適切に患部を
叩打しているとは限らない。

【０００５】使用中に正確に患部を叩打しているかどう
かを判断することは難しく、マッサージを施した後、マ
ッサージの効果があると、適切に患部をマッサージして
いたと判断していた。一方、マッサージの効果が少なか
ったり、なかった場合には、前回とは違う箇所に再度施
療子を当てマッサージを施すようにしていた。

【０００６】そこで本発明は上記の課題を解決すること
を目的とし、使用中に施療子が適切に患部に当たってい
ることを確認することができるマッサージ機を提供する
ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明は課題を解決するための手段として次の構成
を取った。即ち、本体に直線往復運動可能に支承された
施療子を、駆動源により駆動して叩打運動させるマッサ
ージ機において、前記施療子の直線往復運動方向と平行
に、かつ前記本体に移動可能に支承された重りと、該重
りを付勢するばねと、前記重りと前記本体間の相対的移
動を検出する検出器とを備えた患部検出センサを設け、
かつ、前記患部検出センサの前記検出器からの信号に基
づいて跳ね返りが大きいことを報知する報知回路を設け
たことを特徴とするマッサージ機の構成がそれである。

【０００８】また、前記報知回路が、前記患部検出セン
サの前記検出器からの信号に基づいて雷同されるブザー
を備えた構成としてもよい。

【０００９】

【作用】前記構成を有するマッサージ機は、患部検出セ
ンサが、重りと本体間に生ずる相対的移動を検出器で検
出することにより、施療子が患部に適切に当たると、そ
の相対的移動で施療子の叩打による跳ね返りが大きいこ
とを検出でき、簡単な構成で患部検出センサを構成でき
る。

【００１０】また、報知回路が患部検出センサの検出器
からの信号に基づいて跳ね返りが大きいことを報知し
て、使用者に施療子が患部に当たっていることを知らせ
る。

【００１１】更に、報知回路が、ブザーを備えたもので
は、患部検出センサにより跳ね返りが大きいことが検出
されたときにブザーを雷同して、報知するので、使用者
は音により患部に適切に当たっていることを知ることが
できる。

【００１２】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。図１は本発明の一実施例であるマッサージ機
の要部拡大断面図である。１はＴ字状の本体であり、一
端にグリップ１ａが形成され、本体１内にはギヤボック
ス２が固設されている。ギヤボックス２には、図２に示
すように、同一軸線上に配置された施療子軸４，６が軸
受け８，１０を介して直線移動可能に支承されており、
施療子軸４，６の先端は、本体１の外部に突出されて、
それぞれ施療子１２，１４が固着されている。

【００１３】また、両施療子軸４，６の他端は、移動台
１６に螺着されており、移動台１６と、ギヤボックス２
に複数のビス１８により取り付けられたガイド板２０と
の間にはスライドクッション２２が設けられ、移動台１
６の往復運動を円滑にするように構成されている。

【００１４】ギヤボックス２には、軸受け２４を介して
ホィールギヤ２６が回転自在に支承されており、ホィー
ルギヤ２６には、その回転中心と偏心した偏心軸部２８
が立設されている。偏心軸部２８には、ブッシュ３０が
嵌着されると共に、ブッシュ３０は、移動台１６に固着
されたガイド部材３２に往復動方向とは直交する方向に
形成された縦溝３３に摺動可能に嵌着されている。更
に、ホィールギヤ２６には、ギヤボックス２に固定され
モータを用いた駆動源３４の回転軸に嵌着されたウォー
ムギヤ３６が噛合されている。

【００１５】ガイド板２０には、回路基板３８が複数の
ビス４０により固定されており、回路基板３８には、固
定抵抗４１、コンデンサ４２、集積回路４３等の電子部
品が取り付けられている。また、図１に示すように、回
路基板３８には、患部検出センサ４４が設けられてい
る。

【００１６】この患部検出センサ４４は、図４に示すよ
うに、所定間隔で配置された一対のＵ字状の固定部材４
６，４８を備え、固定部材４６，４８は、開口側を回路
基板３８側にして配置されている。そして、固定部材４
６，４８には、それぞれ４個の突起４６ａ，４８ａ（一
部のみ図示する）が回路基板３８に向かって突出されて
おり、回路基板３８には、この突起４６ａ，４８ａを挿
入可能な取付穴３８ａ，３８ｂが穿設されている。

【００１７】固定部材４６，４８には、施療子軸４，６
と平行に設けられた２本のガイド軸５０，５２が向き合
う壁に嵌入され、外側の壁に突き当てられて両固定部材
４６，４８間に保持されており、ガイド軸５０，５２に
は重り５４が摺動可能に支承されている。そして、固定
部材４６，４８と重り５４との間には、ガイド軸５０，
５２に外装されたばね５６〜５９が設けられており、重
り５４を付勢して重り５４をガイド軸５０，５２の中間
位置に保持するように構成されている。

【００１８】また、重り５４の中心には、貫通した窓６
０が穿設されており、中間位置にある重り５４の窓６０
に対応して、回路基板３８上に反射型フォトインタラプ
タを用いた検出器６２が配置されている。検出器６２は
重り５４が相対的に移動して、窓６０が検出器６２上を
通過して重り５４により発射した光が反射されると、そ
れに応じて信号を出力するものである。

【００１９】更に、回路基板３８上には、圧電ブザー６
４が配置されており、前記固定抵抗４１、コンデンサ４
２、集積回路４３等の電子部品の一部により構成され、
所定周波数の信号を発する発振回路６６に検出器６２が
接続されると共に、電源回路６８が発振回路６６に接続
されて、検出器６２からハイレベル信号が出力される
と、発振回路６６からハイレベル信号に応じて所定周波
数の信号を圧電ブザー６４に出力し、圧電ブザー６４を
雷同させるように構成されている。

【００２０】尚、本実施例では、発振回路６６、電源回
路６８、圧電ブザー６４により、報知回路７０を構成し
ている。また、圧電ブザー６４の雷同により報知するよ
うに構成しているが、これに限らず、発光ダイオードや
ランプ等を点滅させたりして報知する構成であってもよ
い。

【００２１】次に、前述した本実施例のマッサージ機の
作動について説明する。駆動源３４が回転されると、ウ
ォームギヤ３６を介してホィールギヤ２６が回転され、
偏心軸部２８、ブッシュ３０、ガイド部材３２を介し
て、施療子軸４，６の軸方向に移動台１６が直線往復運
動される。これにより、施療子軸４，６を介して施療子
１２，１４が叩打運動される。そして、使用者は、グリ
ップ１ａを握り、一方の施療子１２，１４を患部に当て
ると、施療子１２，１４の叩打運動により叩打マッサー
ジが施される。

【００２２】患部がいわゆる凝っているときには、筋肉
は硬くなり、凝っていない箇所は筋肉が軟らかい。施療
子１２，１４がこの軟らかい筋肉に当たっているとき
は、施療子１２，１４の叩打運動による本体１への反発
は少なく、硬い筋肉に当たったときには、施療子１２，
１４の叩打運動による反発が大きくなる。

【００２３】従って、施療子１２，１４がマッサージが
必要な凝った患部に当たっているときには、本体１への
反発が大きく、跳ね返りが大きくなる。これにより、施
療子１２，１４が患部に当たったときには、本体１も強
く跳ね返され、重り５４の慣性により、本体１に固定さ
れた回路基板３８上の検出器６２が移動し、窓６０が検
出器６２上から相対的に移動する。

【００２４】検出器６２は、窓６０の相対的移動によ
り、発射した光が重り５４により反射されて、その反射
光を受光して、発振回路６６にハイレベル信号Ａを出力
し、発振回路６６はハイレベル信号Ａが入力されている
間、所定周波数の信号Ｂを圧電ブザー６４に出力して圧
電ブザー６４を雷同させる。

【００２５】施療子１２，１４が筋肉が硬くなった患部
に当たっている間、本体１の跳ね返りが大きく、その
間、重り５４と検出器６２との間で相対的移動が生ずる
ので、検出器６２からはパルス状の信号が出力され、圧
電ブザー６４は断続的に雷同し続ける。

【００２６】よって、施療子１２，１４が患部に当たっ
ているときには圧電ブザー６４の雷同による音で報知さ
れるので、使用者は患部に適切に当たっていることを知
ることができる。また、圧電ブザー６４が雷同するよう
に、施療子１２，１４による叩打箇所を少しずつ移動す
ることにより、施療子１２，１４の圧感や接触する感覚
に頼ることなく、容易に患部を検出することができる。

【００２７】また、本実施例では、患部検出センサ４４
に、重り５４と検出器６２とを用いることにより、簡単
な構成で跳ね返りが大きいことを検出することができ、
しかも、検出器６２からの信号Ａをそのまま用いて、簡
単な構成で断続的に雷同させることができる。しかも、
同じ回路基板３８上に各種電子部品と患部検出センサ４
４とを配置したので、組立が容易である。

【００２８】尚、本実施例では、一対の同軸上で往復動
する施療子１２，１４を用いているので、どちらの施療
子１２，１４を用いても検出することができるように、
重り５４はばね５６〜５９により中間位置に保持されて
いるが、一方の施療子１２，１４のみを用いた構成の場
合には、本体１の跳ね返りにより重り５４と検出器６２
との間に相対的移動が生ずる片側のばね５６〜５９のみ
を用いても実施可能である。

【００２９】更に、報知回路７０が圧電ブザー６４を備
えることにより、音で患部に当たっていることを報知さ
れるので、マッサージ機が背中側にあっても、報知を容
易に知ることができる。

【００３０】以上本発明はこの様な実施例に何等限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々なる態様で実施し得る。

【００３１】

【発明の効果】以上詳述したように本発明のマッサージ
機は、施療子が筋肉が硬くなった患部に当たっていると
きに報知されるので、使用者は患部に適切に当たってい
ることを容易に知ることができ、また、報知がされるよ
うに、施療子による叩打箇所を少しずつ移動することに
より、容易に患部を検出することができるという効果を
奏する。

【００３２】また、患部検出センサに重りと検出器とを
用いることにより、簡単な構成で跳ね返りが大きいこと
を検出することができる。更に、ブザーによる音の報知
で、背中側で使用していても容易に患部に適切に当たっ
ていることを知ることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例としてのマッサージ機の要部
拡大断面図である。

【図２】図１のＡＡ断面図である。

【図３】本実施例のマッサージ機の斜視図である。

【図４】本実施例の患部検出センサの分解拡大斜視図で
ある。

【符号の説明】

１…本体２…ギヤボックス１２，
１４…施療子３４…駆動源３８…回路基板４４…
患部検出センサ５４…重り５６，５７，５８，５９…ばね６２…検出器６４…圧電ブザー７０…
報知回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開平２−98356（ＪＰ，Ａ) 特開昭61−293462（ＪＰ，Ａ) 特開昭58−138456（ＪＰ，Ａ) 実開平４−47439（ＪＰ，Ｕ) 実開平４−47440（ＪＰ，Ｕ) 実開昭61−174932（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61H 23/02

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】本体に直線往復運動可能に支承された施
療子を、駆動源により駆動して叩打運動させるマッサー
ジ機において、前記施療子の直線往復運動方向と平行に、かつ前記本体
に移動可能に支承された重りと、該重りを付勢するばね
と、前記重りと前記本体間の相対的移動を検出する検出
器とを備えた患部検出センサを設け、かつ、前記患部検出センサの前記検出器からの信号に基
づいて跳ね返りが大きいことを報知する報知回路を設け
たことを特徴とするマッサージ機。
【請求項２】前記報知回路が、前記患部検出センサの
前記検出器からの信号に基づいて雷同されるブザーを備
えたことを特徴とする請求項１記載のマッサージ機。