JP3469900B2 - パイプセクションを相互接続する冷却可能な接合部 - Google Patents

パイプセクションを相互接続する冷却可能な接合部

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、パイプセクションを相互接続する冷却可能
な接合部(ジョイント)に関する。
特に、本発明は、パイプセクションを、同軸の繊維強
化内外壁と該壁間に形成された冷却流体通路(チャネ
ル)とを有する冷却可能なパイプセクションに接続する
ための冷却可能な接合部に関する。
冷却可能な二重壁プラスチックパイプセクションは、
欧州特許明細書第0281689号に開示されている。
このような冷却可能なプラスチックパイプセクション
は軽量で耐火性であり、ほぼ保守の必要がないので、船
舶の甲板および沖合の構造物でのパイプシステムにおけ
る使用に適している。
前記先行技術の参考文献で知られる隣接パイプセクシ
ョンの冷却流体通路は、U字形の接続管で相互接続さ
れ、その接続管の一方の脚は、一方のパイプセクション
の外壁にねじ留めされて、前記一方側パイプセクション
の外壁を通過してそのパイプセクションの内外壁間に形
成された流体通路に入る入口開口部を有し、他方の脚
は、他方のパイプセクションの外壁にねじ留めされて、
前記他方側パイプセクションの外壁を通過して前記他方
側パイプセクションの内外壁間に形成された流体通路に
入る出口開口部を有する。
既知のU字形接続管の応用例の欠点は、労働集約的な
設置手順を必要とし、いったん設置したら、管が損傷を
受けやすいことである。
さらに、相互接続されたパイプセクションは、熱によ
る膨張または収縮の結果、互いに対して摺動するが、既
知のU字形接続管はそれを妨げ、パイプセクションが火
に囲まれると、重大な熱応力をもたらすことがある。火
災が発生すると、U字形の接続管を通って流れる冷却流
体がさらに大幅に加熱され、U字形接続管は、火災にさ
らされた接合部および冷却可能なパイプの外部表面を均
等に冷却する冷却流体に、均一な流路を提供しない。
本発明の目的は、これらの欠点を改善することであ
る。
本発明によるパイプ接合部は、同軸の内外壁と前記壁
間に形成される冷却流体通路を備え、この路は、前記冷
却可能なパイプセクションの前記冷却流体通路と、流体
連通式に(流体が連通できるように)で接続可能で、使
用時には、前記冷却流体通路が、相互接続されたパイプ
セクションの内部からも外部からも、密封リングによっ
て分離され、したがって、接合部によって、相互接続し
たパイプセクションは互いに対して摺動でき、接合部の
壁間の冷却流体通路には、前記摺動動作に関係なく、冷
却可能なパイプセクションの冷却流体通路および接合部
の前記管状セクションのほとんどの部分に均一に分布す
る冷却液の流路が維持されるように、冷却流体の流れを
前記通路全体に均等に分配する冷却流体流れ分配手段が
形成される。
本発明による接合部の第一の実施形態では、接合部
は、一対の前記冷却可能パイプセクションを相互接続す
るよう設計され、接合部の壁間に形成される冷却通路
は、環状の形を有し、少なくとも一部は構造的ではある
が透過性のコアで満たされ、コアが前記冷却流体分布手
段の一部を形成する。
本発明による接合部の前記第一の実施形態では、管状
セクションは、接合部によって相互接続したパイプセク
ションの端部の周囲に同軸状にはめ込まれた円筒形内面
を有するスリーブによって形成することができ、スリー
ブには、各端部に、スリーブの内外壁が接続された中実
の端部リングが設けられ、一端のリングに隣接したスリ
ーブの内壁にある一連の周方向に分布した入口開口部に
よって、入口セクションが形成され、他端のリングに隣
接したスリーブの内壁にある一連の周方向に分布した出
口開口部によって、出口セクションが形成される。
あるいは、本発明による接合部の前記第一の実施形態
では、管状セクションは、オスおよびメス部分で構成さ
れ、各部分は、相互接続されるパイプセクションの一方
に接続され、したがって部分はパイプセクションの端部
を形成し、オス部分は、前記部分の外壁を越えて突き出
して、メス部分の内壁の少なくとも端部セクションの内
径にほぼ等しい外径を有する円筒形の端部セクションを
備える内壁を有し、メス部分は、前記部分の内壁を越え
て突き出して、オス部分の外壁の少なくとも端部セクシ
ョンの外径とほぼ等しい内径を有する円筒形の端部セク
ションを備える外壁を有する。
上述したようなオスおよびメス部分を備える接合部に
よって、他方のパイプセクションに結合されるようにな
っているパイプセクションは、一端に前記メス部分、他
端に前記オス部分を備えることができる。
二重壁のプラスチックパイプを従来通りの鋼管に接続
するのが望ましいこともある。したがって、このような
接続部の作成に適した移行接合部に対する需要がある。
このような移行接合部は、金属パイプが火に囲まれ、
金属パイプの壁および移行接合部を介して、さらに任意
選択でプラスチックパイプの壁の内部を介して熱が伝達
された場合に、プラスチックパイプを過熱から保護する
熱障壁を提供するとよい。
さらに、このような接合部は、冷却され、プラスチッ
クパイプの壁間に設けられた環状冷却流体通路を通して
吸込み吐出し可能な冷却流体の入口あるいは排出口を提
供するとよい。
本発明による接合部の第二の実施形態では、接合部
は、金属パイプと冷却可能な二重壁プラスチックパイプ
とを相互接続する移行接合部を形成する。
本発明による移行接合部は、金属パイプと流体連通式
に固定で確保可能で、第2の管状セクションと流体連通
するリング形の移行セクションによって確保される第1
の管状セクションを備える。第2の管状セクションは、
二重壁プラスチックパイプの周囲またはその内部に同軸
状にはめ込むことができ、二重壁スリーブによって形成
される。スリーブは、壁間に形成される環状冷却流体通
路を有する。使用時に、スリーブの壁間に形成された環
状冷却流体通路とプラスチックパイプの壁間に形成され
た環状冷却流体通路との間に流体の連通を生起するた
め、使用時にプラスチックパイプの壁に面するスリーブ
の管状内壁または外壁には、プラスチックパイプの隣接
する壁の一つ以上の孔と流体連通式に接続可能な一つ以
上の孔が存在する。スリーブには、さらに、環状流体通
路に流体を供給するかこれから冷却流体を放出するため
に、冷却流体流路が設けられる。
第2の管状セクションは、第1の管状セクションより
大きい幅を有し、環状移行セクションは、二重壁の円錐
台パイプセクションで形成することが好ましく、その内
外壁はそれぞれ、一端がスリーブの第1の管状セクショ
ンの外周に固定され、他端はスリーブの内外壁に固定さ
れる。
さらに、移行接合部は、おもに金属製であることが好
ましい。
第2の管状セクションを、冷却可能な二重壁プラスチ
ックパイプの周囲にはめ込むことができ、前記孔が、ス
リーブの内壁に配置されることも好ましい。このような
場合、スリーブの内壁には、内周に、単数または複数の
前記孔の各側に一つ以上の密封リングを備える。
オランダ特許明細書第8205037号が、パイプ壁を通過
する流体通路が環状チャンバを介して相互接続されるよ
う、二重通路のプラスチックパイプを相互接続する差込
み接合部について開示しているのが知られている。この
チャンバには、通路から流体のサンプルを抜き取るのに
使用できる放出弁が設けてある。チャンバは通路に接続
されているが、放出弁を開放しない限り、流体はチャン
バに全く入らない。したがって、既知のチャンバは、冷
却を目的として使用するよう設計されていない。
二重通路パイプのその他の接合部が、ドイツ特許明細
書第2537924号および第2249449号、米国特許明細書第41
49739号およびフランス特許明細書第2362330号で開示さ
れている。これらの先行技術の参照文献から知られる接
合部は、冷却可能なプラスチックパイプを相互接続する
よう設計されていず、既知の接合部は、相互接続したパ
イプセクションを互いに固定するため、ねじ接続部また
はボルト締めするフランジを含み、これによって、熱の
変動の結果としてパイプセクションが膨張または収縮し
た場合に、重大な熱応力が生じることがある。
次に、本発明について、より詳細に、添付の図面を参
照しながら例示によって述べる。
第1図は、本発明による接合部の第一の実施形態の上
半分の縦断面図を示す。
第2図は、本発明による接合部の第一の実施形態の代
替構造の上半分の縦断面図を示す。
第3図は、矢印の方向で見て線III−IIIに沿った、第
2図の接合部の軸方向断面図である。
第4図は、接合部を、冷却可能なプラスチックパイプ
と金属パイプとを相互接続する移行接合部として使用す
る、本発明による接合部の第二の実施形態の縦断面図を
示す。
次に、第1図を参照すると、オス部分1Aおよびメス部
分1Bで構成された接合部1の上半分が図示されている。
オス部分1Aは、同軸の繊維強化プラスチック製内壁11
および外壁12を有し、これは先細りの移行セクション3
を介して第1のパイプセクション2の同軸の繊維強化プ
ラスチックの内壁21および外壁22にそれぞれ接合し、し
たがってオス部分1Aは第1のパイプセクション2の一体
端部片を形成する。
メス部分1Bは、同軸の繊維強化プラスチック製内壁13
および外壁14を有し、これは先細りの移行セクション4
を介して第2のパイプセクションの同軸の繊維強化内壁
31および外壁32にそれぞれ接合し、したがってメス部分
1Bは第2のパイプセクション3の一体端部片を形成す
る。
オス部分1Aの内壁11は、前記部分1Aの外壁12を越えて
突き出す円筒形の端部セクション15を備え、メス部分1B
の外壁13は、メス部分の内壁14を越えて突き出す円筒形
の端部セクション16を備える。
オス部分1Aの円筒形端部セクション15は、外径が、メ
ス部分1Bの内壁14の端部の内径よりわずかに小さく、O
リングシール17が前記外壁14の外周の溝に配置されて、
前記端部セクション15と壁14との間に流体密封シールを
提供する。
メス部分1Bの円筒形端部セクション16は、内径が、オ
ス部分1Aの外壁12の外径よりわずかに大きく、Oリング
シール17が、前記外壁12の外周の溝に配置されて、前記
端部セクション16と壁12との間に流体密封シールを提供
する。
オス部分1Aの内壁11と外壁16との間には、先細りの移
行セクション3の同軸の壁間に形成された環状入口開口
部23を介して、第1のパイプセクション2の内壁21と外
壁22との間の環状冷却流体通路20と流体連通式に接続さ
れる、環状冷却流体通路18が形成される。
メス部分1Bの内壁14と外壁13との間には、先細りの移
行セクション33の同軸の壁間に形成された環状入口開口
部33を介して、第2のパイプセクション3の内壁31と外
壁32との間の環状冷却流体通路30と流体連通式に接続さ
れる、環状冷却流体通路19が形成される。
接合部1のオス部分1Aとメス部分1Bとは、中心軸Iに
対して縦方向に、互いに向かって部分を摺動させること
によって、対合される。部分1Aと1Bとを対合させた後、
これらの部分の流体通路18と19とを相互接続し、通路2
0、18、19および30によって連続的な環状流路が形成さ
れ、これを通って冷却流体を矢印Aの方向またはその逆
方向に、吸込み吐出し可能である。組合せ位置で、Oリ
ングシール17は、冷却流体通路20、18、19および30とパ
イプ内部34およびパイプ外部35の両方との間に、流体密
封シールを提供する。
任意選択で、火災時に、密封リング17と外壁12および
16との間の環状空間(図示せず)を流れる流体を誘導す
ることによって、密封リング17を冷却する。これは、密
封リング17間の区域の底部付近でメス部分1Bの外壁16を
通る穴に塩化ビニル(PVC)プラグ(図示せず)を配置
し、密封リング17間の区域の頂部付近でオス部分1Aの外
壁12を通る一つ以上の穴(図示せず)をあけることによ
って達成することができる。
火災時には、PVCプラグが溶融してなくなり、多少の
冷却流体が、オス部分1Aの開口部を介して密封リング17
間の環状空間に入り、PVCプラグがあった開口部を介し
て、前記環状空間からパイプ外部に吹き出す。
次に第2図を参照すると、同軸の繊維強化プラスチッ
ク内壁51および外壁52を有するスリーブ50を備える接合
部が図示されている。
スリーブ50が、接合部によって相互接続されたパイプ
セクション60および70の端部を囲む。
スリーブ50には、各端に、内外壁51および52が接続さ
れている中実の繊維強化プラスチック製端部リング53が
設けてある。端部リング53の一方は、ロックリング63に
よってパイプセクション60の外壁61に固定される。この
リング63は、前記壁61に形成された溝内にはまり込み、
スリーブ50の内壁54にあって周方向に間隔をあけた一連
の入口開口部54が、パイプセクション50の外壁61にあっ
て周方向に間隔をあけた一連の開口部64を取り囲むよ
う、スリーブ50を、パイプセクション60の端部に対して
所定の軸方向位置にロックする働きをする。二組のOリ
ングシール65が、一連の開口部54、64の各側に設けら
れ、パイプ内部68とパイプ外部69と、開口部54、64によ
って形成された冷却流体通路と、スリーブ50の同軸壁5
1、52間およびパイプセクション60の同軸壁61、62間の
環状空間56と66との間に、流体密封シールを提供する。
第2図の右側の端部リング53付近で、スリーブ50の内
壁51に、周方向に間隔をあけた一連の出口開口部57が形
成される。これらの出口開口部57は、パイプセクション
70の外壁71にある一つ以上の開口部77を囲む。二組のO
リングシール75が、一連の開口部57、77の各側に設けら
れ、パイプ内部68とパイプ外部69と、開口部57、77によ
って形成された冷却流体通路と、スリーブ50の同軸壁5
1、52間およびパイプセクション70の同軸壁71、72間の
環状空間56と76との間に、流体密封シールを提供する。
環状空間56、66および76および開口部54、64、57およ
び77のアセンブリは、冷却流体を矢印Bの方向または逆
方向に吸込み吐出し可能な通路を提供する。
冷却流体通路が水性冷却流体で満たされた場合に、空
気が逃げられ、空気が通路から逃げるとボルト59によっ
て開閉する空気逃げ口58が、接合部の外壁52に設けられ
ている。
第2図では、パイプセクション60、70および接合部50
が結合位置で図示されており、ここでパイプセクション
60と70との端部間に小さい空隙80が残され、それによっ
てセクションは熱膨張または収縮でき、それによってパ
イプセクション70はスリーブ50内で軸方向に摺動する。
パイプセクション70は、スリーブ50の中心軸IIに対し
て縦方向に、スリーブ50からセクション70を引き出すこ
とによって、接合部から切り離すことができる。
第3図は、第2図に図示したスリーブ50の内外壁51、
52間に形成された環状空間56が、透過性であるが構造的
な長方形管状要素のコア81または欧州特許第0281689号
に記載されたような壁体要素で満たされていることを示
し、このコアは、スリーブ50の内外壁51および52の強度
および剛性を向上させる働きをする。
当業者には、本発明の精神から逸脱することなく、第
1図および第2図に図示された接合部に無数の変更がで
きることが理解される。
したがって、第2図に図示したようなスリーブは、三
つ以上のパイプセクションの相互接続に使用する場合に
は、曲げるか、三つ以上の分岐を有してもよいことが理
解される。
スリーブ50に、第2図に図示されたような周方向に間
隔をあけた一連の入口および出口開口部54および57を設
ける代わりに、一つの入口開口部54および一つの出口開
口部57を設けてもよいことも理解される。このような場
合、コア81の管状要素は、環状空間56全体に冷却流体を
均等に分布させる流れ案内路を提供するようなパターン
で配置されることが好ましい。これは、冷却流体が前記
空間56を通って渦巻くよう導入されるよう、環状空間56
内に管状要素をらせん形パターンで配置することによっ
て達成することができる。
第4図の移行接合部は、第1の管状セクション101お
よび第2の管状セクション102を備え、これは同軸の内
壁102Aおよび外壁102Bを有するスリーブを形成する。同
軸の円錐台内壁103Aおよび外壁103Bを有するリング形の
移行セクション103は、接合部の第1のセクション101と
第2のセクション102とを相互接続する。移行セクショ
ン103の壁103Aおよび103Bおよびスリーブ102の壁102Aお
よび102Bは、ステンレス鋼で作られ、溶接で接合する。
これらの壁102A、102B、103Aおよび103Bは、その間にあ
って冷却流体通路を提供する環状空間によって冷却され
る。第1の管状セクション101の端部分101Aもステンレ
ス鋼で作られる。この端部は、軟鋼で作成されたこのセ
クション101の他の部分より薄い。
金属管状セクション101には、従来通りの鋼管(図示
せず)に接合部を接続するフランジ105を設ける。
第2の管状セクション102は、内壁106Aと外壁106Bと
の間隔があいた二重壁プラスチックパイプ106の端部を
囲み、これによってこれらの壁間に環状冷却流体通路10
7を作り出す。
プラスチックパイプ106の外壁106Bと第2の管状セク
ション102の内壁102Aは、それぞれ開口部108および109
を備え、これはパイプの環状冷却流体通路107と、スリ
ーブの内壁102Aと外壁102Bとの間に形成された環状冷却
流体通路110との間の流体連通を提供する。
冷却流体通路107および110をパイプ内部および外部か
ら封止するために、開口部108および109の各側で、プラ
スチックパイプ106の外壁106Bと第2の管状セクション1
02の内壁102Aとの間に、密封リング111が配置される。
セクション102の内壁102Aの内面および管状セクション1
01の内面には、前記壁102Aおよび密封リング111の防火
および防錆材として働くナイロンコーティング(図示せ
ず)を設ける。
スリーブの外壁102Bには、開口部112の縁に固定され
た導管113とともに冷却流体通路を形成する開口部112を
設ける。
図示の例の矢印で示すように、冷却流体は、開口部10
8および109を介してパイプ106の環状冷却流体通路107か
ら第2の管状セクション102の冷却流体通路110内へと流
れ、次に、前記セクション102の外壁102Bの開口部112を
介して導管113内に放出される。
二重壁プラスチックパイプ106のストリングの別の端
部には、導管113に類似の導管を備える同様の移行接合
部があって、この導管を介して、冷却流体をプラスチッ
クパイプのストリングおよび後者の移行接合部のスリー
ブの環状冷却流体通路に供給することができることが理
解される。
一連の先細りの流れ案内フェンス117を備える流れ分
配システム116が、セクション102の環状冷却流体通路11
0内に配置される。流れ案内フェンス117は、区画102の
内壁102Aにある開口部109の区域に孔があり、それによ
って冷却流体が前記開口部109から環状流体通路110に流
れ込むことができる。システム116は、開口部109を介し
て環状流体通路110に入る冷却流体が、導管113に放出さ
れる前に、環状流体通路の周囲、および円錐台セクショ
ン103の内壁103Aと外壁103Bとの間で均等に循環するよ
う促す。この方法で、セクション102および103の壁102
A、102Bおよび103A、103Bの全面が、冷却流体によって
均等に冷却される。
パイプ内部から空気を放出するために、接合部の移行
セクション103に空気放出開口部118が配置される。接合
部の通常の使用中に、この放出開口部118は放出プラグ1
19によって密封される。外壁102Bも、接合部の通常の使
用中に放出プラグ(図示せず)によって密封される空気
放出開口部120を備える。
端部リング121は、スリーブの環状冷却流体通路110の
端部を封止し、このリングはセクション102の内壁102A
と外壁102Bとの両方に溶接される。
図示の実施形態では、導管113はセクション102の下側
に配置され、冷却流体入口開口部109は、セクション102
の上側に配置される。空間を最初に気体で満たし、その
後、水などの液体の冷却流体を環状路110に吸い込む
と、この配置によって、環状空間110の環状路110全体
に、冷却流体の均一な流れが確保される。
円錐移行セクション103の内壁103Aと外壁103Bとの間
の空間は、スリーブの環状冷却流体通路110と流体連通
する。この方法で、冷却流体が移行セクション103の壁1
03Aおよび103Bも冷却し、したがって移行セクション103
は熱緩衝材としても働き、第1セクション101および隣
接する鋼管(図示せず)が火に囲まれた場合に、第1セ
クション101から接合部およびプラスチックパイプ106の
他の部分への熱の放射および伝導を防止する。
外壁101、101A、102B、103B、113および121にはすべ
て、ガラス繊維強化プラスチックまたは同様の耐水性皮
膜(図示せず)を設けて、移行接合部の表面へ火が直接
当たるのを防止し、断熱手段を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 欧州特許出願公開281689(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 39/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同軸の繊維強化プラスチック製内外壁(2
    1、22、61、62、106A、106B)と該壁間に形成された冷
    却流体通路(20、60、107)とを有する冷却可能なパイ
    プセクション(2、60、106)を別のパイプセクション
    (3、70)に接続するための接合部(1、50、101、10
    2、103)であって、同軸の内外壁(1A、1B、51、52、10
    2A、102B)を有する管状セクションと該壁間に形成され
    た冷却流体通路(18、56、110)とを備えており、該通
    路が前記パイプセクションの冷却流体通路と流体連通式
    に接続可能な接合部であり、使用時、前記冷却流体通路
    (18、56、110)は、前記接合部が、相互接続されたパ
    イプセクションを互いに摺動させることができるよう
    に、該相互接続されたパイプセクションの内部及び外部
    の両方から密封リング(17、65、75、111)によって分
    離されており、前記接合部の壁間の冷却流体通路(18、
    56、110)は、前記摺動動作に関係なく、接合部の管状
    セクションおよび冷却可能なパイプセクション(2、6
    0、106)の冷却流体通路の実質的な部分にわたって、均
    一に分布した冷却液の流路を維持するために冷却流体の
    流れを前記通路全体にわたって均等に分配する冷却流体
    流れ分配手段(18、19、54、57、81、117)を備えてい
    る接合部。
  2. 【請求項2】前記接合部(50)が、一対の冷却可能なパ
    イプ(60、70)セクションを相互接続するように設計さ
    れており、前記接合部の管状セクションの壁(51、52)
    間に形成された冷却流体通路(56)が、環状の形を有す
    ると共に、透過性構造用コア(81)で少なくとも部分的
    に満たされており、前記コアが前記冷却流体分配手段
    (54、57、81)の一部を形成する請求の範囲第1項に記
    載の接合部。
  3. 【請求項3】前記管状セクションが、接合部によって相
    互接続されるパイプセクション(60、70)の端部の周囲
    に同軸ではめ込まれる円筒形の内面(51)を有するスリ
    ーブ(50)によって形成され、該スリーブには各端部
    に、スリーブの内外壁(51、52)が接続される中実の端
    部リング(53)が設けられ、前記スリーブの冷却流体通
    路(56)の入口セクションが、一端のリング(53)に隣
    接するスリーブの内壁の一つ以上の入口開口部(54)に
    よって形成され、前記スリーブの冷却流体通路の出口セ
    クション(57)が、他端のリング(53)に隣接するスリ
    ーブの内壁の一つ以上の出口開口部によって形成される
    請求の範囲第2項に記載の接合部。
  4. 【請求項4】前記管状セクションがオスおよびメス部分
    (1A、1B)で構成され、各部分が、相互接続されるパイ
    プセクション(2、3)の一方に接続されてパイプセク
    ションの端片を形成し、前記オス部分(1A)は、該部分
    の外壁(12)を越えて突き出してメス部分の内壁(14)
    の少なくとも端部片の内径とほぼ等しい外径を有する円
    筒形端部セクション(15)を備える内壁(11)を有し、
    前記メス部分は、該部分の内壁(14)を越えて突き出し
    てオス部分(1A)の外壁(12)の少なくとも端部セクシ
    ョンの外径とほぼ等しい内径を有する円筒形端部セクシ
    ョン(16)を備える外壁を有する請求の範囲第2項に記
    載の接合部。
  5. 【請求項5】請求の範囲第4項に記載の接合部によって
    他のパイプセクションに結合されるように構成されたパ
    イプセクション(2)であって、該パイプセクションが
    請求の範囲第4項に記載のように、一端には接合部のメ
    ス部分(1B)、他端にはオス部分(1A)を備えているパ
    イプセクション。
  6. 【請求項6】前記接合部が、冷却可能なパイプ(106)
    を金属パイプに相互接続する移行接合部であり、該接合
    部は、金属パイプに流体連通式に固定でき、第2の管状
    セクション(102)と流体連通した環状移行セクション
    (103)によって固定される第1の管状セクション(10
    1)を備え、第2の管状セクションは、冷却可能パイプ
    に対して同軸ではめ込むことができ、かつ第2の管状セ
    クションは、壁間に形成された環状冷却流体通路(11
    0)を有して、使用時に、プラスチックパイプの壁(106
    B)に面する一方の管状壁(102A)を有する二重壁スリ
    ーブ(102A、102B)によって形成され、使用時、スリー
    ブの壁間に形成された環状冷却流体通路(110)とプラ
    スチックパイプの壁間に形成された環状冷却流体通路
    (107)との間に流体連通を作り出すため、前記プラス
    チックパイプの壁(106B)の一つ以上の孔(108)と流
    体連通式に接続可能な一つ以上の孔(109)がスリーブ
    中に存在し、スリーブにはさらに、環状流体通路に冷却
    流体を通すために冷却流体通路(113)が形成される請
    求の範囲第1項に記載の接合部。
  7. 【請求項7】第2の管状セクション(102)が、第1の
    管状セクション(101)より大きい幅を有し、リング形
    の移行セクション(103)が、内壁および外壁がそれぞ
    れ一端で第1の管状セクション(101)の外周に、他方
    端でそれぞれスリーブの内壁および外壁(102A、102B)
    に固定された二重壁の円錐台パイプセクション(103A、
    103B)で形成された請求の範囲第6項に記載の接合部。
  8. 【請求項8】前記第1の管状セクション(101)が、軟
    鋼からなり、前記移行セクション(103)およびスリー
    ブ(102)がステンレス鋼からなる請求の範囲第6項ま
    たは第7項に記載の接合部。
  9. 【請求項9】前記第2の管状セクション(102)を冷却
    可能な二重壁プラスチックパイプ(106)の周囲にはめ
    ることができ、前記孔(108)がスリーブの内壁(102
    A)を通して設けられ、内壁には内周に前記孔(108)の
    各側に一つ以上の密封リング(111)が設けられる請求
    の範囲第6項、第7項または第8項に記載の接合部。
  10. 【請求項10】前記スリーブの外壁(102B)に、該スリ
    ーブの壁間に形成された環状冷却流体通路(110)に流
    入する冷却流体導管(113)の形で冷却流体通路が設け
    られた請求の範囲第9項に記載の接合部。
  11. 【請求項11】前記冷却流体導管(113)およびスリー
    ブの内壁(102A)の一つまたは複数の孔(109)が、ス
    リーブの中心軸のほぼ反対側に配置される請求の範囲第
    10項に記載の接合部。
  12. 【請求項12】前記第1の管状セクション(101)が、
    接合部を金属パイプに固定するフランジ(105)を備え
    ている請求の範囲第6項から第11項のいずれか一項に記
    載の接合部。
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