JP3469522B2 - 薄膜磁気ヘッド用素材加工装置および方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッド用素材加工装置および方法Info
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Description
ヘッド素子を含むスライダとなる部分が一列に配列され
た薄膜磁気ヘッド用素材の研磨加工を行う薄膜磁気ヘッ
ド用素材加工装置および方法に関する。
薄膜磁気ヘッドは、一般的に、後端部に薄膜磁気ヘッド
素子が形成されたスライダによって構成されるようにな
っている。スライダは、一般的に、表面が媒体対向面
(エアベアリング面)となるレール部を有すると共に、
空気流入側の端部近傍にテーパ部またはステップ部を有
し、テーパ部またはステップ部より流入する空気流によ
ってレール部が磁気ディスク等の記録媒体の表面からわ
ずかに浮上するようになっている。
ッド素子を含むスライダとなる部分(以下、スライダ部
分と言う。)が複数列に配列されたウェハを一方向に切
断して、スライダ部分が一列に配列されたバーと呼ばれ
る素材を形成し、このバーを切断して各スライダに分離
することによって製造される。バーにおける媒体対向面
となる面(以下、便宜上、媒体対向面と言う。)には、
バーが形成された後または形成される前において、ラッ
ピング、レール部の形成等の加工が施される。
て、バーの媒体対向面の加工後または加工前にバーの媒
体対向面とは反対側の面をラッピングしたり、あるいは
媒体対向面同士が対向するようにスライダ部分が2列に
配列されたブロック状の素材の媒体対向面とは反対側の
2つの面をラッピングしたりして、最終的なスライダの
厚みや媒体対向面のプロファイルを管理する場合があ
る。
における媒体対向面とは反対側の面(以下、裏面と言
う。)をラッピングする方法としては、以下のような2
つの方法があった。
る前に裏面をラッピングする方法である。この方法は、
主に、媒体対向面同士が対向するようにスライダ部分が
2列に配列されたブロック状の素材を用いる場合に適用
され、この素材を用いる場合には、両面ラッピング装置
を用いて素材の両面をラッピングすることが多い。
た後に裏面をラッピングする方法である。この方法は、
スライダ部分が例えば同一方向を向くように複数列に配
列されたウェハを一方向に切断して形成されたバーを用
いる場合に適用される。この方法では、バーの裏面を所
定の治具に接着して、バーの媒体対向面をラッピング
し、その後、バーを治具から取り外し、バーの媒体対向
面を治具に接着して、バーの裏面をラッピングする場合
が多い。
作材(ワーク)である素材の厚みが所望の値になるよう
に加工(ラッピング)を制御する必要がある。このよう
に素材の厚みを制御するために、従来は、例えば加工時
間を制御するようにしていた。この場合の加工作業で
は、作業者が素材の厚みを測定し、それに応じた加工時
間を加工装置に設定して素材の加工を行う。この加工作
業では、加工の精度を高くするため、作業者は、途中で
1回以上、加工を停止して素材の厚みを測定し、加工時
間を調整していた。
現するために低浮上量で小型のスライダが望まれてい
る。薄膜磁気ヘッド用素材の厚みの精度は、スライダの
厚みの精度のみならず、スライダのレールの形成の精度
にも大きく影響する。従って、低浮上量で小型のスライ
ダの実現のためには、薄膜磁気ヘッド用素材の厚みを精
度よく制御する必要がある。
御して薄膜磁気ヘッド用素材の裏面を加工する方法で
は、定盤やスラリー等の状態や作業者による加工のばら
つきが大きくなり、加工精度が低い。そのため、薄膜磁
気ヘッド用素材の厚みを精度よく制御することが難しい
という問題点がある。また、加工の精度を高くするに
は、作業者が何度も素材の厚みの測定と加工を繰り返し
行う必要があるため、工数が増え、作業効率が悪いとい
う問題点がある。
後に裏面をラッピングする場合には、スライダ部分が2
列に配列されたブロック状の素材の両面をラッピングす
る場合に比べてラッピング工程が多いことから、上述の
作業効率の悪さが顕著になる。また、バーの媒体対向面
をラッピングした後に裏面をラッピングする場合には、
何度も素材の厚みの測定と加工を繰り返し行うと、ラッ
ピング後の媒体対向面が劣化したり、静電放電(ES
D)によるGMR(巨大磁気抵抗)膜等の薄膜の破壊が
生じたりするという問題点がある。
ので、その第1の目的は、薄膜磁気ヘッド用素材の研磨
加工の精度と効率を向上させることができるようにした
薄膜磁気ヘッド用素材加工装置および方法を提供するこ
とにある。
加え、薄膜磁気ヘッド用素材の媒体対向面を保護しなが
ら、媒体対向面とは反対側の面の研磨加工を行うことが
できるようにした薄膜磁気ヘッド用素材加工装置および
方法を提供することにある。
用素材加工装置は、それぞれ薄膜磁気ヘッド素子を含む
スライダとなる部分が一列に配列された薄膜磁気ヘッド
用素材に対して研磨加工を施す加工手段と、基準位置を
検出する第1の検出手段と、素材の厚みに応じて変化す
る位置を検出する第2の検出手段と、第1の検出手段に
よって検出される基準位置と第2の検出手段によって検
出される位置とに基づいて素材の厚みを認識し、素材の
厚みが所定の値になるように加工手段を制御する制御手
段とを備えたものである。
は、第1の検出手段によって基準位置が検出され、第2
の検出手段によって素材の厚みに応じて変化する位置が
検出され、制御手段によって、2つの検出手段によって
検出される各位置に基づいて素材の厚みが認識され、素
材の厚みが所定の値になるように加工手段が制御され
る。
転する定盤を有し、加工装置は、更に、素材の研磨加工
される面が定盤に接するように素材を保持する加工用治
具を備えている。
側の面に帯状の保護部材が貼り付けられた素材を保持す
るものであり、下端部において、素材を通し保護部材を
通さない孔が形成された第1の部材と、第1の部材との
間で保護部材を挟持すると共に第1の部材と結合される
第2の部材とを有する。
化する位置として、第2の部材の上面の位置を検出す
る。
よい。また、第1の部材として、孔の長さと配置の少な
くとも一方が異なる複数種類の第1の部材を備えていて
もよい。また、複数種類の第1の部材において、孔の最
外周の位置は統一されていてもよい。
検出手段と第2の検出手段は、同一のアームに取り付け
られていてもよい。
検出手段と第2の検出手段は、間欠的に検出動作を行う
ものであってもよい。
段は、第1の検出手段および第2の検出手段の複数回の
検出結果に基づいて素材の厚みを認識するようにしても
よい。
は、それぞれ薄膜磁気ヘッド素子を含むスライダとなる
部分が一列に配列された薄膜磁気ヘッド用素材に対して
研磨加工を施す加工手段と、基準位置を検出する第1の
検出手段と、素材の厚みに応じて変化する位置を検出す
る第2の検出手段とを備えた加工装置を用いて薄膜磁気
ヘッド用素材の加工を行う方法であって、第1の検出手
段によって基準位置を検出すると共に第2の検出手段に
よって素材の厚みに応じて変化する位置を検出する手順
と、第1の検出手段によって検出される基準位置と第2
の検出手段によって検出される位置とに基づいて素材の
厚みを認識する手順と、認識された厚みに基づいて、素
材の厚みが所定の値になるように加工手段を制御して加
工を行う手順とを含むものである。
転する定盤を有し、加工装置は、更に、素材の研磨加工
される面が前記定盤に接するように前記素材を保持する
加工用治具を備えている。
治具は、研磨加工される面とは反対側の面に帯状の保護
部材が貼り付けられた素材を保持するものであって、下
端部において、素材を通し保護部材を通さない孔が形成
された第1の部材と、第1の部材との間で保護部材を挟
持すると共に第1の部材と結合される第2の部材とを有
するものである。
は、素材の厚みに応じて変化する位置として、第2の部
材の上面の位置を検出する。
よい。また、本発明の加工方法において、第1の部材と
して、孔の長さと配置の少なくとも一方が異なる複数種
類の第1の部材を用意してもよい。また、複数種類の第
1の部材において、孔の最外周の位置を統一してもよ
い。
検出手段と第2の検出手段は、同一のアームに取り付け
られていてもよい。
る手順は、間欠的に位置の検出を行ってもよい。
る手順は、第1の検出手段および第2の検出手段の複数
回の検出結果に基づいて素材の厚みを認識してもよい。
て図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド用素材加工装置(以
下、単に加工装置と言う。)の全体構成を示す正面図で
ある。図2および図3は、それぞれ本発明の一実施の形
態に係る加工装置の要部を示す正面図である。なお、図
2は調整動作時の状態を示し、図3は加工動作中の状態
を示している。
研磨加工を行う装置本体1と、被作材に関する情報や加
工の条件の入力や種々の表示を行うためのコントロール
パネル2とを備えている。本実施の形態において、被作
材は、それぞれ薄膜磁気ヘッド素子を含むスライダとな
る部分が一列に配列された薄膜磁気ヘッド用素材(以
下、バーと言う。)である。また、本実施の形態におい
て、研磨加工はラッピングである。装置本体1は、3つ
の定盤3と、各定盤3毎に2つずつ設けられた垂直軸4
と、各垂直軸4毎に設けられたアーム5とを有してい
る。アーム5は、垂直軸4に対して垂直方向および水平
方向(前後方向)に移動可能に連結されている。
に移動可能に取り付けられている。スプライン軸6の下
端部には、被作材を保持するためのキーパー7が取り付
けられるようになっている。また、スプライン軸6の上
端部近傍には重り8が取り付けられている。
第1の検出手段としての基準位置センサ11と、加工に
よって変化する被作材の厚みに対応した位置を検出する
第2の検出手段としての被作材厚みセンサ12とが取り
付けられている。基準位置センサ11は、定盤3の外周
部よりも外側の位置に配置されている。被作材厚みセン
サ12は、キーパー7の上方の位置に配置されている。
基準位置センサ11の下方には、基準位置を示すための
ブロック状の基準ベース13が設けられている。基準位
置センサ11は、基準位置として、基準ベース13の上
面の位置を検出するようになっている。被作材厚みセン
サ12は、加工によって変化する被作材の厚みに対応し
た位置として、キーパー7の上面の位置を検出するよう
になっている。
2は、接触式のセンサでもよいし、非接触式のセンサで
もよい。接触式のセンサとしては、TESA社製、“T
ESA Module”(商標名)等が使用可能であ
る。非接触式のセンサとしては、ADE社製、“マイク
ロセンス”(商標名)等が使用可能である。また、加工
中にセンサ11,12近傍の温度が変化する場合がある
ので、センサ11,12としては温度特性のよいものを
使用するのが好ましい。温度特性のよいセンサとして
は、例えばガラススケール式センサ(例えばユニオンツ
ール社製)がある。
路構成を示すブロック図である。なお、図4では、1つ
のアーム5に対応した部分のみについて示している。図
4に示したように、加工装置は、定盤3やアーム5を駆
動する駆動部15と、この駆動部15を制御する制御部
16とを備えている。制御部16には、コントロールパ
ネル2と基準位置センサ11と被作材厚みセンサ12と
が接続されている。制御部16は、コントロールパネル
2より入力された被作材の情報や加工の条件等に応じて
駆動部15を制御すると共に、基準位置センサ11によ
って検出される基準位置と被作材厚みセンサ12によっ
て検出される位置とに基づいて被作材の厚みを認識し、
被作材の厚みが所定の値になるように駆動部15を制御
する。また、制御部16は、認識した被作材の厚み等の
情報をコントロールパネル2に表示させる。制御部16
は、例えばコンピュータによって構成される。また、制
御部16は本発明における制御手段に対応する。
の研磨加工される面が定盤3に接するように被作材を保
持する本実施の形態における加工用治具について説明す
る。図5は加工用冶具に被作材を固定した状態を示す断
面図、図6は被作材を示す斜視図、図7は加工用冶具の
うちのキャリアを示す平面図である。
バーは細長い板状をなしている。この被作材20は、そ
の媒体対向面となる面(以下、便宜上、媒体対向面と言
う。)とは反対側の面(以下、裏面と言う。)が、本実
施の形態に係る加工装置によって研磨加工されるように
なっている。この研磨加工の際には、被作材20は、被
作材20の研磨加工される面とは反対側の面すなわち媒
体対向面に帯状の保護部材21が貼り付けられた状態で
加工用冶具によって保持されるようになっている。保護
部材21の幅は被作材20の幅よりも大きくなってい
る。
保護部材21の厚みは、90〜150μm程度が好まし
い。保護部材21としては、例えば、基材に粘着剤層が
積層されたものを用いることができる。基材を構成する
材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィン
系等の有機系材質を用いることができる。粘着剤層を構
成する粘着剤には、例えば、一般的なアクリル系粘着剤
等の有機系粘着剤を用いることができる。
紫外線(UV)硬化型の材質からなる紫外線硬化型テー
プを用いてもよい。このような紫外線硬化型テープとし
ては、例えば、リンテック株式会社製のUV硬化型ダイ
シングテープ“Dシリーズ”(商品名)がある。このよ
うな紫外線硬化型テープでは、紫外線が照射されると、
粘着剤層の粘着力が低下する。従って、保護部材21と
して、このような紫外線硬化型テープを用いることによ
り、被作材20から保護部材21を剥離する際に、保護
部材21に紫外線を照射することで、粘着剤の残りがな
く、容易に被作材20から保護部材21を剥離すること
が可能となる。
加熱剥離型の材質からなる加熱剥離型テープを用いても
よい。このような加熱剥離型テープとしては、例えば、
日化精工株式会社製の“スカイシート”(商品名)や、
日東電工株式会社製の“リバアルファ”(商品名)があ
る。このような加熱剥離型テープでは、加熱されると、
粘着剤層の粘着力が低下する。従って、保護部材21と
して、このような加熱剥離型テープを用いることによ
り、被作材20から保護部材21を剥離する際に、保護
部材21を加熱することで、粘着剤の残りがなく、容易
に被作材20から保護部材21を剥離することが可能と
なる。
性物質を含み帯電防止機能を有する帯電防止テープを用
いてもよい。このような帯電防止テープとしては、東洋
化学株式会社製のエレグリップ“Eシリーズ”(商標
名)がある。保護部材21として、このような帯電防止
テープを用い、このテープによって、スライダ部分の媒
体対向面を保護することにより、バー内におけるスライ
ダの静電破壊、特に、人のハンドリング等によるバー内
における薄膜磁気ヘッド素子の静電破壊を防止すること
が可能となる。
グラフィに用いられるドライフィルムレジストを用いて
もよい。このようなドライフィルムレジストとしては、
例えば、フジフィルムオーリン株式会社製の“バンクス
ドライフィルムフォトレジストU−120”(商品名)
がある。保護部材21として、このようなドライフィル
ムレジストを用いる場合には、ドライフィルムレジスト
を、後述するレール部の形成の際に使用するフォトレジ
ストとして利用することができる。
具は、キャリア30とキーパー7とを有している。キャ
リア30は、肉厚の円筒形状の円筒部30aと、この円
筒部30aの下端部を閉塞するように形成された円板状
の円板部30bとを有している。円板部30bには、被
作材20を通し保護部材21を通さない大きさの複数の
孔30cが形成されている。円板部30bの厚みは、加
工後の所望の被作材20の厚みよりも小さくなってい
る。被作材20は、円板部30bの孔30cに挿入さ
れ、その下端面すなわち研磨加工される面が、円板部3
0bより下方に突出し、定盤3に接するようになってい
る。保護部材21は、円板部30bにおける孔30cの
周辺部分によって係止されるようになっている。
aの内径よりもわずかに小さい外形を有する円柱状をな
している。このキーパー7は、キャリア30の円筒部3
0aに挿入され、その下端面とキャリア30の円板部3
0bとの間で保護部材21を挟持して、保護部材21お
よび被作材20を保持するようになっている。
部には、上端部より下方に延び、更に水平方向に延びる
複数のかぎ形の係合部30dが設けられている。一方、
キーパー7の外周部には、キャリア30の係合部30d
に係合するピン7aが設けられている。キーパー7とキ
ャリア30は、ピン7aと係合部30dが係合すること
によって、互いに結合されるようになっている。
は、スプライン軸6の下端部と係合するアタッチメント
7bが設けられている。このアタッチメント7bの外周
部には、上端部より下方に延び、更に水平方向に延びる
複数のかぎ形の係合部7cが設けられている。図示しな
いが、スプライン軸6の下端部には、アタッチメント7
bが挿入される円筒部分が設けられ、この円筒部分の内
周部には、アタッチメント7bの係合部7cに係合する
ピンが設けられている。スプライン軸6の下端部とアタ
ッチメント7bは、このスプライン軸6のピンと係合部
7cとが係合することによって、互いに結合されるよう
になっている。また、キーパー7には、スプライン軸6
を介して、重り8による荷重が負荷されるようになって
いる。
に対応し、キーパー7は本発明における第2の部材に対
応する。また、キャリア30の孔30cは、被作材20
を所定の位置に配置する位置規定部である。
なる加工用冶具は、定盤3の回転につれて、あるいは強
制的に回転されるようになっている。
cの長さと配置の少なくとも一方が異なる複数種類のキ
ャリア30を備えている。また、複数種類のキャリア3
0において、孔30cの最外周の位置は統一されてい
る。
30の例を示す平面図である。これらの図において、二
点鎖線は、統一された孔30cの最外周の位置を表して
いる。本実施の形態では、4種類の長さの被作材20に
対応できるように、孔30cの長さは、長い順にD1,
D2,D3,D4の4種類用意されている。
の6個の孔30cが平行に配置されている。図9に示し
たキャリア30では、長さD2の8個の孔30cが平行
に配置されている。図10に示したキャリア30では、
長さD3の8個の孔30cが平行に配置されている。図
11に示したキャリア30では、長さD4の8個の孔3
0cが平行に配置されている。
1の孔30cを2個1組として、3組の孔30cが互い
に60°をなすように配置されている。図13に示した
キャリア30では、長さD2の孔30cを2個1組とし
て、3組の孔30cが互いに60°をなすように配置さ
れている。図14に示したキャリア30では、長さD 3
の孔30cを2個1組として、3組の孔30cが互いに
60°をなすように配置されている。図15に示したキ
ャリア30では、長さD4の孔30cを2個1組とし
て、3組の孔30cが互いに60°をなすように配置さ
れている。
より片側に、長さD1〜D4の4種類の孔30cが1個ず
つ互いに平行に配置され、更に、これらと点対称な位置
に同様に4個の孔30cが配置されている。図17に示
したキャリア30では、中心線より片側に、長さD2の
1個の孔30cと長さD3の2個の孔30cと長さD4の
1個の孔30cが互いに平行に配置され、更に、これら
と点対称な位置に同様に4個の孔30cが配置されてい
る。図18に示したキャリア30では、長さD 1の1個
の孔30cと長さD2の1個の孔30cとを1組とし
て、3組の孔30cが互いに60°をなすように配置さ
れている。
および本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド用素材加工方
法(以下、単に加工方法と言う。)について説明する。
本実施の形態に係る加工装置では、被作材の加工を行う
前に、以下のような調整動作を行う。この調整動作で
は、図2に示したように、スプライン軸6の下端部に、
既知の基準の厚みを有するキーパー7を取り付け、この
キーパー7を定盤3の上面に接触させる。次に、基準位
置センサ11によって、基準位置として基準ベース13
の上面の位置を検出すると共に、被作材厚みセンサ12
によって、キーパー7の上面の位置を検出する。制御部
16は、各センサ11,12によって検出される位置の
情報に基づいて、基準位置とキーパー7の上面の位置と
の相対的な位置関係を認識し、記憶する。なお、調整動
作は、定盤3を停止させて行ってもよいし、回転させて
行ってもよいが、後述する理由から回転させて行うのが
好ましい。また、調整は、加工動作の前に毎回行う必要
はなく、適度の頻度で行えばよい。
に、キーパー7によって保持された被作材20が定盤3
に接触し、定盤3が回転することで被作材20が研磨さ
れる。加工動作中には、基準位置センサ11によって基
準位置が検出されると共に、被作材厚みセンサ12によ
ってキーパー7の上面の位置が検出される。制御部16
は、各センサ11,12によって検出される位置の情報
に基づいて、基準位置とキーパー7の上面の位置との相
対的な位置関係を認識する。そして、この位置関係を、
調整動作によって認識し記憶した位置関係と比較するこ
とにより、被作材20の厚みを認識する。
加工作業の手順について説明する。この加工作業では、
まず、被作材20をキーパー7に固定する(ステップS
101)。なお、ここで使用するキーパー7の厚みは、
調整時に使用したキーパー7と同じであり、既知であ
る。次に、図3に示したように、キーパー7を加工装置
に固定する(ステップS102)。次に、コントロール
パネル2より、被作材20の長さ、数等の被作材20に
関する情報や加工の条件を入力する。加工の条件の入力
には、被作材20の加工後の所望の厚みの設定が含まれ
る。次に、被作材20の加工および厚み認識動作を行う
(ステップS103)。加工動作では、キーパー7によ
って保持された被作材20が定盤3に接触し、定盤3が
回転することで被作材20が研磨される。加工動作中、
制御部16は、入力された情報や条件に応じて駆動部1
5を制御すると共に、基準位置センサ11によって検出
される基準位置と被作材厚みセンサ12によって検出さ
れる位置とに基づいて被作材20の厚みを認識する。次
に、制御部16は、被作材20の厚みが、設定された厚
みに達したか否かを判断することによって、加工を終了
するか否かを判断し(ステップS104)、加工を終了
しない場合(N)には、ステップS103を続行する。
被作材20の厚みが、設定された厚みに達し、加工を終
了する場合(ステップS104;Y)には、加工装置に
よる加工が終了する。最後に、被作材の厚み測定と評価
を行い(ステップS105)、加工作業を終了する。
合には、加工動作中におけるセンサ11,12による位
置の検出は、連続的に行ってもよいし間欠的に行っても
よい。センサ11,12が接触式のセンサの場合には、
センサ11,12の磨耗を抑制するために、加工動作中
におけるセンサ11,12による位置の検出は間欠的に
行うのが好ましい。センサ11,12による位置の検出
を間欠的に行う場合には、図3に示したように、アーム
5を上下方向に移動させて、位置の検出を行うときにの
みセンサ11,12をそれぞれ基準ベース13、キーパ
ー7に接触させるようにする。
2による位置の検出を間欠的に行う場合には、被作材2
0の厚みが設定値に近づくに従って検出の周期を段階的
に短くするようにしてもよい。
て被作材20の厚みを測定する場合、1回の測定につき
センサ11,12による位置の検出を複数回行い、複数
の検出値に基づいて制御部16によって統計的手法を用
いた演算を行って被作材20の厚みを求めるようにして
もよい。これにより、被作材20の絶対的な厚みをより
精度よく認識することが可能になる。
ーパー7のうねりにより、キーパー7の上面の位置にも
うねりが生じる場合がある。そこで、センサ11,12
の検出値に基づいて認識される被作材20の厚みがうね
りによって変動することを防止するために、以下のよう
にして被作材20の厚みを認識するようにしてもよい。
まず、調整動作は、定盤3を回転させながら行う。この
とき、定盤3の回転位置を示す信号を発生させ、この信
号に基づいてセンサ11,12の検出タイミングを決定
することによって、定盤3の複数の回転位置においてセ
ンサ11,12による位置の検出を行う。これにより、
うねりを含めたキーパー7の上面の絶対的な位置、すな
わち定盤3の回転位置とキーパー7の上面の絶対的な位
置との対応関係を認識する。この対応関係は、例えば、
横軸を定盤3の回転位置とし、縦軸をキーパー7の上面
の絶対的な位置としたときに正弦曲線で表される。加工
動作中も同様にして、定盤3の複数の回転位置において
センサ11,12による位置の検出を行い、うねりを含
めたキーパー7の上面の絶対的な位置、すなわち定盤3
の回転位置とキーパー7の上面の絶対的な位置との対応
関係を認識する。この対応関係も例えば正弦曲線で表さ
れる。そして、調整動作時に認識された対応関係と、加
工動作中に認識された対応関係とを比較することによ
り、うねり成分が除去された被作材20の絶対的な厚み
を精度よく認識することができる。調整動作時に認識さ
れた対応関係と、加工動作中に認識された対応関係とを
比較する際には、2つの対応関係(例えば2つの正弦曲
線)の相関を求める等して、互いに対応する部分を正確
に求めてそれらを比較するようにしてもよい。
ェハから、本実施の形態における被作材20であるバー
を経て、スライダが製造されるまでの工程を説明する。
を含むスライダ部分が複数列に配列された円板状のウェ
ハより、互いに幅の異なる複数種類のブロックを切り出
す。図20は、このブロックの切り出し方の一例を示し
たものである。この例では、ウェハ101より、3種類
のブロック111A,111B,111Cを切り出して
いる。図20において、スライダ部分の列は左右方向に
延び、このスライダ部分の列が上下方向に複数並んでい
る。また、ブロック111A,111B,111Cの幅
とは、図20においてブロック111A,111B,1
11Cの左右方向の長さである。ブロック111A,1
11B,111Cの中では、ブロック111Aの幅が最
も大きく、次にブロック111Bの幅が大きく、ブロッ
ク111Cの幅が最も小さくなっている。各ブロック1
11A,111B,111Cは、それぞれ、複数列に配
列されたスライダ部分を含み一定の幅を有する。
11(111A,111B,111Cを代表する。)に
おいて媒体対向面となる面が現れている端面131とは
反対側の端面を加工用の冶具132に接合する。
に接合されたブロック111における端面131、すな
わち媒体対向面となる面に対して、研削装置を用いた研
削(グラインディング)や研磨装置133を用いた研磨
(ラッピング)等を行い、MRハイトやスロートハイト
を正確に規定する。なお、MRハイトとは、MR(磁気
抵抗)素子の媒体対向面側の端部から反対側の端部まで
の長さ(高さ)を言う。また、スロートハイトとは、誘
導型磁気変換素子における磁極部分の媒体対向面側の端
部から反対側の端部までの長さ(高さ)を言う。
端面131が傷ついたり腐食したりしないように、端面
131に保護部材134を貼り付ける。
を保護部材134で覆った状態で、切断装置によって、
端面131を含む1列分のスライダ部分が残りのブロッ
ク111より分離されるようにブロック111を切断す
る。ブロック111より分離された1列分のスライダ部
分は、加工後の1列分のスライダ部分からなるバー14
1となる。ブロック111の残りがある限り、媒体対向
面となる面の加工と切断は繰り返し実行される。
切断されて、図5および図6に示した保護部材21とな
る。バー141は、図5および図6に示した被作材20
となる。そして、このバー141(被作材20)の裏面
に対して、本実施の形態に係る加工装置によってラッピ
ングが施される。このラッピングにより、最終的なスラ
イダの厚みや媒体対向面のプロファイルが管理される。
141を並べて配置し、バー141の媒体対向面に対し
てエッチング用のフォトレジストパターンを形成し、こ
のフォトレジストパターンを用いてバー141をドライ
エッチングによってエッチングして、バー141におけ
る媒体対向面にレール部を形成する。
形成された複数のバー141を並べてICテープに貼り
付け、切断装置によって、バー141を切断して、スラ
イダ151を形成する。
加工装置または方法によれば、被作材の絶対的な厚みを
認識して、この被作材の厚みが所定の値になるように自
動的に加工を行うようにしたので、被作材に対して所望
の厚みになるように自動的に加工を施すことができると
共に、精度よく被作材の加工を行うことができる。
する基準位置センサ11と、加工によって変化する被作
材の厚みに対応した位置を検出する被作材厚みセンサ1
2とを設け、両センサ11,12の検出情報に基づいて
被作材の絶対的な厚みを認識するようにしている。従っ
て、本実施の形態によれば、機械制御系の精度を必要以
上に高くすることなく、センサ11,12の検出情報を
比較することによって容易に被作材の絶対的な厚みを精
度よく認識することができ、その結果、加工の精度を向
上させることができる。
工時間を制御する場合には、加工工程と測定・評価工程
が2回以上繰り返されるため作業効率が悪い。これに対
し、本実施の形態によれば、被作材の絶対的な厚みを精
度よく認識できることから1回の加工工程で所望の厚み
の被作材が得られるので、加工作業の効率を向上させる
ことができる。例えば、本実施の形態によれば、加工時
間を制御する場合に比べて、加工作業の効率を1.5倍
以上向上(言いかえると、加工作業の時間を2/3以下
に短縮)させることができる。
作材の厚みの測定および設定が不要になることから、作
業者による測定および設定の誤りも発生しない。また、
本実施の形態によれば、加工途中における測定および評
価工程が不要になることから、静電放電(ESD)や腐
食等による品質の劣化を防止することができる。
サ11,12を同一のアーム5に取り付けたので、定盤
3の停止時と回転時のいずれのときにおいても2つのセ
ンサ11,12の位置関係を一定に保つことができる。
これにより、被作材の絶対的な厚みの認識精度をより高
くすることができ、加工の精度をより向上させることが
できる。
1によって被作材20であるバーの媒体対向面を保護し
たままでバーの裏面の加工を行うことができるので、媒
体対向面が傷付いたり腐食したりすることを防止するこ
とができる。
0とキーパー7とによって保護部材21を挟持すること
により、キャリア30とキーパー7からなる加工用冶具
に対して被作材20を固定するようにしたので、加工用
冶具に対する被作材20の固定が容易になり、加工作業
の自動化も容易になる。また、本実施の形態では、キー
パー7に、スプライン軸6の下端部と係合するアタッチ
メント7bを設けたので、スプライン軸6とキーパー7
との結合作業が容易になり、これによっても、加工作業
の自動化も容易になる。
と被作材20との間に、適度の弾性を有する保護部材2
1が介在するので、被作材20にテーパーが存在してい
ても、保護部材21が被作材20の厚みの変化を吸収し
て、被作材20と定盤3とを滑らかに接触させることが
できる。しかも、被作材20のうちの厚い部分には、薄
い部分に比べて、保護部材21を介してより大きな荷重
が負荷されるので、被作材20の研磨の過程で、被作材
20のテーパーが小さくなり、被作材20の平行度を改
善することができる。同様の理由から、1つの加工用冶
具に固定される複数の被作材20の厚みのばらつきも少
なくすることができる。
よりなる加工用冶具は定盤3の上で回転することから、
加工用冶具に対する被作材20の固定位置によって、被
作材20の研磨の程度が変化する。また、加工用冶具に
対する被作材20の固定位置によって、定盤3の磨耗の
仕方が異なり、その結果、定盤3の磨耗の程度に場所に
よる偏りが生じる。この偏りは、被作材20の研磨され
る面のプロファイル、ひいては研磨される面とは反対側
の面である媒体対向面のプロファイルを悪化させる。
の長さと配置の少なくとも一方が異なると共に孔30c
の最外周の位置が統一された複数種類のキャリア30を
用意している。従って、本実施の形態では、被作材20
の長さが異なっても、定盤3上では、被作材20の最外
周はほぼ同一の円周軌道を描く。これにより、本実施の
形態によれば、長さの異なる複数種類の被作材20に対
してほぼ同様の条件で研磨加工を施すことが可能になる
と共に、定盤3の磨耗の程度に場所による偏りが生じる
ことを防止することができる。その結果、本実施の形態
によれば、長期間にわたって安定に、高精度の加工を行
うことが可能となると共に、媒体対向面のプロファイル
の精度を向上させることができる。また、定盤3の寿命
を例えば1.5倍程度に延ばすことができる。
本実施の形態に係る加工装置による加工の前後における
被作材の厚みの分布の変化について説明する。図27
は、本実施の形態に係る加工装置による加工の前におけ
る複数の被作材の厚みの分布の一例を示したものであ
る。図28は、同じ複数の被作材について本実施の形態
に係る加工装置による加工を行った後の厚みの分布を示
したものである。図27および図28において、縦軸は
被作材の厚みを表し、横軸は被作材の数を表している。
なお、従来の加工時間を制御する方法で加工を行った場
合には、加工後の被作材の厚みの分布は図27と同程度
となる。
実施の形態に係る加工装置による加工の前後における厚
みを比較して表した図である。図29において、横軸は
被作材の厚みを表し、横軸は個々の被作材を表してい
る。図29において、上側の点が加工前の厚みを表し、
下側の点が加工後の厚みを表している。図27ないし図
29から、本実施の形態に係る加工装置によれば、被作
材の厚みが所望の値になるように、被作材を精度よく加
工できることが分る。本実施の形態によれば、被作材が
所望の厚みとなるように加工時間を制御する場合に比べ
て、厚みのばらつきを1/2程度にまで小さくすること
ができる。
ず、種々の変更が可能である。例えば、第1の検出手段
や第2の検出手段は、それぞれ複数のセンサを有し、各
センサの検出値の平均等により位置を求めるようにして
もよい。
ッド用素材加工装置または薄膜磁気ヘッド用素材加工方
法によれば、第1の検出手段によって基準位置を検出
し、第2の検出手段によって薄膜磁気ヘッド用素材の厚
みに対応した位置を検出し、2つの検出手段によって検
出される各位置に基づいて素材の厚みを認識して、素材
の厚みが所定の値になるように加工手段を制御するよう
にしたので、薄膜磁気ヘッド用素材の研磨加工の精度と
効率を向上させることができるという効果を奏する。
装置または薄膜磁気ヘッド用素材加工方法によれば、加
工用治具によって、研磨加工される面とは反対側の面に
帯状の保護部材が貼り付けられた素材を保持するように
したので、薄膜磁気ヘッド用素材の媒体対向面を保護し
ながら、媒体対向面とは反対側の面の研磨加工を行うこ
とができるという効果を奏する。
装置または薄膜磁気ヘッド用素材加工方法において、加
工用治具は、下端部において、素材を通し保護部材を通
さない孔が形成された第1の部材と、第1の部材との間
で保護部材を挟持すると共に第1の部材と結合される第
2の部材とを有し、第2の検出手段は、素材の厚みに応
じて変化する位置として、第2の部材の上面の位置を検
出する。従って、本発明によれば、基準位置と第2の部
材の上面の位置との相対的な位置関係を認識し、これに
より、素材の厚みを認識することができる。
装置または薄膜磁気ヘッド用素材加工方法において、加
工用治具の第1の部材として、孔の長さと配置の少なく
とも一方が異なると共に孔の最外周の位置統一された複
数種類の第1の部材を用意した場合には、長さの異なる
複数種類の薄膜磁気ヘッド用素材に対してほぼ同様の条
件で研磨加工を施すことが可能になるという効果を奏す
る。
装置または薄膜磁気ヘッド用素材加工方法において、第
1の検出手段と第2の検出手段を同一のアームに取り付
けた場合には、第1の検出手段と第2の検出手段の位置
関係を一定に保つことができ、薄膜磁気ヘッド用素材の
厚みの認識精度をより高くすることができ、加工の精度
をより向上させることができるという効果を奏する。
装置または薄膜磁気ヘッド用素材加工方法において、第
1の検出手段および第2の検出手段の複数回の検出結果
に基づいて薄膜磁気ヘッド用素材の厚みを認識するよう
にした場合には、薄膜磁気ヘッド用素材の厚みをより精
度よく認識することが可能になるという効果を奏する。
成を示す正面図である。
おける調整動作時の状態を示す正面図である。
おける加工動作中の状態を示す正面図である。
成を示すブロック図である。
作材を固定した状態を示す断面図である。
視図である。
ちのキャリアを示す平面図である。
示す平面図である。
示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
を示す平面図である。
た加工作業の手順を示す流れ図である。
示す説明図である。
示す説明図である。
示す説明図である。
示す説明図である。
示す説明図である。
示す説明図である。
示す説明図である。
加工の前における複数の被作材の厚みの分布の一例を示
す分布図である。
加工の後における複数の被作材の厚みの分布の一例を示
す分布図である。
に係る加工装置による加工の前後における厚みを比較し
て表す説明図である。
…垂直軸、5…アーム、6…スプライン軸、7…キーパ
ー、11…基準位置センサ、12…被作材厚みセンサ、
13…基準ベース、15…駆動部、16…制御部、20
…被作材、21…保護部材、30…キャリア。
Claims (14)
- 【請求項1】 回転する定盤を有し、それぞれ薄膜磁気
ヘッド素子を含むスライダとなる部分が一列に配列され
た薄膜磁気ヘッド用素材に対して研磨加工を施す加工手
段と、 基準位置を検出する第1の検出手段と、 前記素材の厚みに応じて変化する位置を検出する第2の
検出手段と、 前記第1の検出手段によって検出される基準位置と前記
第2の検出手段によって検出される位置とに基づいて前
記素材の厚みを認識し、前記素材の厚みが所定の値にな
るように前記加工手段を制御する制御手段と、 前記素材の研磨加工される面が前記定盤に接するように
前記素材を保持する加工用治具とを備えた薄膜磁気ヘッ
ド用素材加工装置であって、 前記加工用治具は、研磨加工される面とは反対側の面に
帯状の保護部材が貼り付けられた前記素材を保持するも
のであり、下端部において、前記素材を通し前記保護部
材を通さない孔が形成された第1の部材と、前記第1の
部材との間で前記保護部材を挟持すると共に前記第1の
部材と結合される第2の部材とを有し、 前記第2の検出手段は、前記素材の厚みに応じて変化す
る位置として、前記第2の部材の上面の位置を検出する
ことを特徴とする薄膜磁気ヘッド用素材加工装置。 - 【請求項2】 前記第1の部材には前記孔が複数形成さ
れていることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッ
ド用素材加工装置。 - 【請求項3】 前記第1の部材として、前記孔の長さと
配置の少なくとも一方が異なる複数種類の第1の部材を
備えたことを特徴とする請求項1または2記載の薄膜磁
気ヘッド用素材加工装置。 - 【請求項4】 前記複数種類の第1の部材において、孔
の最外周の位置は統一されていることを特徴とする請求
項3記載の薄膜磁気ヘッド用素材加工装置。 - 【請求項5】 前記第1の検出手段と前記第2の検出手
段は、同一のアームに取り付けられていることを特徴と
する請求項1ないし4のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッ
ド用素材加工装置。 - 【請求項6】 前記第1の検出手段と前記第2の検出手
段は、間欠的に検出動作を行うことを特徴とする請求項
1ないし5のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド用素材加
工装置。 - 【請求項7】 前記制御手段は、前記第1の検出手段お
よび前記第2の検出手段の複数回の検出結果に基づいて
前記素材の厚みを認識することを特徴とする請求項1な
いし6のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド用素材加工装
置。 - 【請求項8】 回転する定盤を有し、それぞれ薄膜磁気
ヘッド素子を含むスライダとなる部分が一列に配列され
た薄膜磁気ヘッド用素材に対して研磨加工を施す加工手
段と、基準位置を検出する第1の検出手段と、前記素材
の厚みに応じて変化する位置を検出する第2の検出手段
と、前記素材の研磨加工される面が前記定盤に接するよ
うに前記素材を保持する加工用治具とを備えた加工装置
を用いて薄膜磁気ヘッド用素材の加工を行う方法であっ
て、 前記第1の検出手段によって基準位置を検出すると共に
前記第2の検出手段によって前記素材の厚みに応じて変
化する位置を検出する手順と、 前記第1の検出手段によって検出される基準位置と前記
第2の検出手段によって検出される位置とに基づいて前
記素材の厚みを認識する手順と、 認識された厚みに基づいて、前記素材の厚みが所定の値
になるように前記加工手段を制御して加工を行う手順と
を含み、 前記加工用治具は、研磨加工される面とは反対側の面に
帯状の保護部材が貼り付けられた前記素材を保持するも
のであって、下端部において、前記素材を通し前記保護
部材を通さない孔が形成された第1の部材と、前記第1
の部材との間で前記保護部材を挟持すると共に前記第1
の部材と結合される第2の部材とを有するものであり、 前記検出する手順において、前記第2の検出手段は、前
記素材の厚みに応じて変化する位置として、前記第2の
部材の上面の位置を検出する ことを特徴とする薄膜磁気
ヘッド用素材加工方法。 - 【請求項9】 前記第1の部材には前記孔が複数形成さ
れていることを特徴とする請求項8記載の薄膜磁気ヘッ
ド用素材加工方法。 - 【請求項10】 前記第1の部材として、前記孔の長さ
と配置の少なくとも一方が異なる複数種類の第1の部材
を用意することを特徴とする請求項8または9記載の薄
膜磁気ヘッド用素材加工方法。 - 【請求項11】 前記複数種類の第1の部材において、
孔の最外周の位置を統一することを特徴とする請求項1
0記載の薄膜磁気ヘッド用素材加工方法。 - 【請求項12】 前記第1の検出手段と前記第2の検出
手段は、同一のアームに取り付けられていることを特徴
とする請求項8ないし11のいずれかに記載の薄膜磁気
ヘッド用素材加工方法。 - 【請求項13】 前記検出する手順は、間欠的に位置の
検出を行うことを特徴とする請求項8ないし12のいず
れかに記載の薄膜磁気ヘッド用素材加工方法。 - 【請求項14】 前記認識する手順は、前記第1の検出
手段および前記第2の検出手段の複数回の検出結果に基
づいて前記素材の厚みを認識することを特徴とする請求
項8ないし13のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド用素
材加工方法。
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