JP3469506B2 - 長ねぎ処理装置 - Google Patents

長ねぎ処理装置

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JP3469506B2 JP17403099A JP17403099A JP3469506B2 JP 3469506 B2 JP3469506 B2 JP 3469506B2 JP 17403099 A JP17403099 A JP 17403099A JP 17403099 A JP17403099 A JP 17403099A JP 3469506 B2 JP3469506 B2 JP 3469506B2
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Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は長ねぎ処理装置に係
り、特に、畠地から掘り起こされたままの長ねぎにおけ
る白根部の表面を覆う食用に供し得ない表皮を剥ぎ取る
長ねぎ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】長ねぎにおける表皮を剥ぎ取る長ねぎ処
理装置は、特開昭10−108657号公報で提案され
ている。
【0003】この従来技術では、上下に設置され同期し
て長方形状に移動する1対の無端搬送体にその搬送方向
と垂直に複数の仕切板が長ねぎの白根部が余裕をもって
納まる間隔で配列され、上記長方形状の長手方向を横断
する方向における他方側において上記上側の無端搬送体
の上方に各仕切板の間に挿入された長ねぎの葉部を挟持
して上記1対の無端搬送体と同期して移動する無端搬送
ベルトが設けられ、該無端搬送ベルトの下方に該無端搬
送ベルトと垂直方向に見たときに一部が重なる1対の側
壁板がその間を上記各仕切板が通過するように設けら
れ、上記側壁板の少なくとも一方に加圧流体を上記各仕
切板の間に挿入された長ねぎに吹き付ける複数のノズル
が上記各仕切板の通過方向に並べて設けられていて、加
圧流体を長ねぎの移動に合わせて長ねぎの葉の分かれて
いる個所あたりから白根部,毛根の生えている根幹部に
かけて順次吹き付けて表皮を取り除いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、加
圧流体を長ねぎに吹き付ける複数のノズルとして同一形
状のものを並べていた。そのため、食用に供し得ない表
皮の剥ぎ取りができないことがあった。
【0005】そこで、表皮の剥ぎ取りができない状況に
ついて調べたところ、以下のような長ねぎの生育状況が
確かめられた。
【0006】即ち、長ねぎの生育時期や産地によって長
ねぎは肉薄であったり肉厚であったり、あるいは、柔ら
かかったり硬かったりというような差が見られる。ま
た、苗の植え付け具合によって、根幹部から白根部にか
けて曲っている。さらに施肥具合によると思われるが、
この根幹部から白根部にかけて玉ねぎほどではないにし
てもかすかに膨らんでいるものがある。
【0007】このように長ねぎといっても均一ではない
ので、採取した時期や産地あるいは畠地にこだわらず
に、ノズルとして同じものを並置していた従来技術で
は、確実に表皮を剥ぎ取れないことがあった。
【0008】さらに調査検討を進めたところ、生育の不
均一性というものは採取時期,産地,畠地が異なること
によって生じており、同じ畠地から短期日のあいだに採
取した長ねぎ同士ではほぼ均一な生育状況で、極端な格
差は見られなかった。
【0009】それゆえ本発明の目的は、畠地から掘り起
こされたままの長ねぎにおける白根部の表面を覆う食用
に供し得ない表皮を確実に剥ぎ取ることができる長ねぎ
処理装置を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、採取時期,産
地,畠地によって不均一な生育をした長ねぎについても
食用に供し得ない表皮を確実に剥ぎ取ることができる長
ねぎ処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明装置の特徴とするところは、上下に設置され同期して
長方形状に移動する1対の無端搬送体にその搬送方向と
垂直に複数の仕切板が長ねぎの白根部が余裕をもって納
まる間隔で配列され、上記長方形状の長手方向を横断す
る方向における他方側において上記上側の無端搬送体の
上方に各仕切板の間に挿入された長ねぎの葉部を挟持し
て上記1対の無端搬送体と同期して移動する無端搬送ベ
ルトが設けられ、該無端搬送ベルトの下方に該無端搬送
ベルトと垂直方向に見たときに一部が重なる1対の側壁
板がその間を上記各仕切板が通過するように設けられ、
上記側壁板の少なくとも一方に加圧流体を上記各仕切板
の間に挿入された長ねぎに吹き付けるノズルが設けられ
ているものにおいて、上記ノズルは、上記上側の無端搬
送体側のものは長ねぎの葉元を剥ぎ取るに十分な所望の
風圧または風量で加圧流体を吹き付ける複数のノズルが
上記各仕切板の通過方向に一列に並置された第一のノズ
ルユニットと,上記下側の無端搬送体側のものは上記第
一のノズルユニットよりも上記各仕切板の通過方向にお
いて下流に位置して上記第一のノズルユニットにおける
各ノズルよりも高い風圧または多い風量で加圧流体を吹
き付ける複数のノズルが上記各仕切板の通過方向に一列
に並置された第二のノズルユニットと,上記第一のノズ
ルユニットと第二のノズルユニットの間に上記第一のノ
ズルユニットを構成するノズルと同種の複数のノズルが
複列で並置された第三のノズルユニットから構成され、
各ノズルユニットは加圧流体の吹き付けを一括して停止
しあるいは個々のノズルについて停止する閉止弁を備え
ていることにある。
【0012】上記目的を達成する本発明装置の特徴とす
るところは、さらに上記第一のノズルユニットと第三の
ノズルユニットを構成する個々のノズルは加圧流体を吹
き出す複数の小孔が一列に並んだ複管構造ものであり、
第二のノズルユニットを構成する個々のノズルは加圧流
体を吹き出す孔を1個備えた単管構造ものであることに
ある。
【0013】上記目的を達成する本発明装置の特徴とす
るところは、さらに上記第一のノズルユニットを構成す
る個々のノズルは上記各仕切板の通過方向の下流側に位
置するものが上流側のものよりも上記下側の無端搬送体
側にあり、上記各仕切板の通過方向に並置した第三のノ
ズルユニットを構成する個々のノズルは同じ前後位置あ
るいはさらには同じ上下位置にあることにある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図8に示す本発明
の一実施形態に基いて長ねぎ処理装置を詳細に説明す
る。
【0015】畠地において長ねぎは一般に5乃至7枚の葉
を持っているが、現時点では流通ルートに載せて店頭で
消費者に提供するために,栽培生産者によって掘り起こ
された後に外側のものは僅かな緑の部分を残して白根部
に内側の3枚の葉を付けた形に切り取られている。以
下、これを表皮が剥ぎ取られる長ねぎと呼ぶ。
【0016】各図において、1a、1bは上下に設置さ
れ同期して長方形状に移動(図1では時計方向に移動)
する1対の無端搬送体を構成する無端チェーンである。
これらの無端チェーン1a、1bの搬送方向と垂直に、
複数の仕切板2が長ねぎの白根部が余裕をもって納まる
間隔で配列されている。なお、無端チェーン1a、1b
などの搬送レールや駆動系は図示しているが、具体的な
説明は煩雑化を避けるために省略する。仕切板2は下方
が短冊形であり上方が下方より広幅になった野球のホー
ムベース形である(図2参照)。3は無端チェーン1
a、1bを周回させるギヤである。4は上側の無端チェ
ーン1aの上方に設置され長方形状長手方向における一
方側(図1では下方側)から他方側(図1では上方側)
にかけて長ねぎを搬送するベルトコンベヤである。
【0017】無端チェーン1a、1bが移動する長方形
状の長手方向を横断する方向における一方側(図1では
左側)は、上記ベルトコンベヤ4上の長ねぎを前後の仕
切板2の間に投入する3乃至5人の作業者PWが並ぶ作
業場である。ベルトコンベヤ4は、図1では左側が下、
図2では右側が下になる、つまり作業場の作業者PWに
向かって幅方向において傾斜している。これは作業場の
作業者PWがベルトコンベヤ4上の長ねぎを手で取り持
って各仕切板2の間に投入することを容易にするためで
ある。なお、ベルトコンベヤ4は傾斜させないで平坦に
設置してもよい。また、ベルトコンベヤ4の移動方向
は、作業者PWが並ぶ作業場側で無端チェーン1a、1
bや仕切板2の移動方向と一致している。図示していな
い作業者が搬入コンベヤ5上へ長ねぎを乗せると、ベル
トコンベヤ4上へ長ねぎが落下しベルトコンベヤ4で搬
送が行なわれる。作業者PWがベルトコンベヤ4上から
取り損ねた長ねぎは搬出コンベヤ6上に落下し、受け箱
7に回収され、一定量たまると図示していない作業者が
再度搬入コンベヤ5上へ長ねぎを乗せる。
【0018】各仕切板2は無端チェーン1a、1bが移
動する長方形状の外側において無端チェーン1a、1b
にそれぞれ設けられている。従って、ギヤ3の所で周回
する時に各仕切板2は一旦放射状に拡がり、真直ぐ進行
(移動)するようになると一定の間隔を保つ。11は下
側の無端チェーン1bの下方に上記1対の無端チェーン
1a、1bと同期して移動するように設けられた無端チ
ェーンで、各仕切板2の間に位置する適宜な長さ(面
積)を備え、仕切板間に投入された長ねぎの毛根部の受
け板12を支持している。各仕切板2と同様、受け板1
2は無端チェーン11が移動する長方形状の外側におい
て無端チェーン11にそれぞれ設けられている。
【0019】図2に示すように、作業者PWがベルトコ
ンベヤ4上から長ねぎWOを手で取って仕切板2の間に
投入すると、長ねぎWOは毛根部の下に受け板12があ
るために落下しない。毛根部が受け板12に行き着かず
仕切板2間の途中でひっかかった状態になったものは、
ギヤ3の所で各仕切板2が周回し放射状に拡がる時にひ
っかかりが解けて落下し、毛根部が受け板12に至り、
各長ねぎWOの下端位置が自動的に揃えられる。また、
受け板12はその移動方向の前後に長ねぎWOの抜けを
阻止する突起部12aを備えている。13は無端チェー
ン11を周回させるギヤであるが、ギヤ3と重なる箇所
は煩雑化を避けるために図示を省略した。無端チェーン
11と受け板12の無端チェーン1a、1bとの同期移
動については後述する。
【0020】なお、14は無端チェーン1a、1b、ベ
ルトコンベヤ4、無端チェーン11などを軸支する装置
フレームである。
【0021】15a、15bは無端搬送ベルトであり、
無端チェーン1a、1bが移動する長方形状の長手方向
を横断する方向における他方側(図1では右側)におい
て上側の無端チェーン1aの上方に各仕切板2の間に挿
入(投入)された長ねぎWOの葉部を挟持して上記無端
チェーン1a、1bと同期して(図1では下方向に)移
動する。図3に示すように、無端搬送ベルト15a、1
5bは、無端チェーン16a、16bと各無端チェーン
16a、16bに周回可能なように各仕切板2の間の位
置する適宜な長さを有し噛み合うことでジグザグ状に長
ねぎWOの葉部を挟持する多数の挟持片17a、17b
を備えており、一方の挟持片17bは他方17aに対し
可動的に支持されている。従って、各長ねぎWOの葉部
の大きさに合わせて、長ねぎWOを落下しないように確
実に挟持することができる。
【0022】18a、18bは無端搬送ベルト15a、
15b(実質的には各無端チェーン16a、16b)を
周回させるギヤである。無端搬送ベルト15a、15b
は図1における上方の周回箇所において離れており、各
長ねぎWOの図1の下方向への移動に合わせて挟持片1
7a、17bの間隔が次第に狭まって各長ねぎWOの葉
部をジグザグ状に挟持する。挟持片17a、17bの間
隔規制は煩雑化を避けるために図示を省略したギヤで実
行される。
【0023】21a、21bは1対の側壁板であり、無
端搬送ベルト15a、15bの下方に垂直方向に見たと
きに無端搬送ベルト15a、15bと一部が重なるよう
に設けられている。側壁板21a、21bの間を仕切板
2が無端チェーン1a、1bによって通過できる。側壁
板21a、21bには図3に示すように加圧流体である
圧縮空気を吹き出し長ねぎの表皮を剥ぐノズル22a、
22bが上流から下流に向かって位置が下がるように設
けられている。各ノズル22a、22bは位置調整機構
23a、23bにより矢印で示すように高さ位置や吹き
出し角度を適宜に調整できるようになっている。なお、
ノズル22a,22bは側壁板21a、21bに対応さ
せて符号化した複数のノズルの総称で、個々の構成につ
いては後で詳細に説明する。
【0024】31は各仕切板2の間に挿入された長ねぎ
WOの毛根部を切る回転する切断刃、32は切断刃31
の前後で通過する各仕切板2の下方に無端チェーン1
a、1bと同期して移動する無端搬送体であり、図4に
示すようにクランク状の板32aを中央部で折り曲げて
端部を入れ込むように重ねて無端状に接続してなるもの
で、各仕切板2の間隔をもって複数のV字状の長ねぎ受
け部32bが形成されている。33はV字状長ねぎ受け
部32bに長ねぎWOにおける毛根部の上部にあたる白
根部を押しつけるスポンジなどの複数の押圧体である。
各押圧体33は上下に重なりあって配置されているが、
駆動源は備えておらず長ねぎWOの移動に連れて回転
し、手渡しをするように下流の押圧体33に長ねぎWO
を移していく。
【0025】V字状長ねぎ受け部32bと押圧体33で
長ねぎWOの白根部を固定すると、図1に示すように無
端チェーン11と受け板12は切断刃31の上流位置で
切断刃31から退避し作業場の上流(図1では下側の位
置)に近づいていく経路で搬送される。各受け板12を
駆動する無端チェーン11の周回距離は各仕切板2と各
受け板12は同一速度で移動させるように決定される。
そのために、作業場の上流位置で各受け板12は各仕切
板2と再び同一速度で移動し投入された長ねぎを受けて
落下させない。
【0026】35a、35bは長ねぎWOの移動方向に
対し傾斜をもって配置された1対の円筒状ロールであ
り、ノズル22a、22bから吹き出す圧縮空気で剥が
されて垂れた長ねぎWOの表皮OSを挟んで引きちぎ
る。36a、36bは各ロール35a、35bに絡みつ
く長ねぎWOの表皮OSを剥がすブラシで、各ロール3
5a、35bとブラシ36a、36bは逆回転する。3
7は無端搬送ベルト15a、15bで挾んだ長ねぎの葉
部を無端搬送ベルト15a、15bの下側で切る回転す
る切断刃である。切断刃31、37で毛根部、葉部を切
断され所望の長さに揃えられた長ねぎWOを払いだす無
端搬送ベルト、切断刃37で除去された余分な葉部を回
収するための無端搬送ベルト、ロール35a、35bで
引きちぎった表皮OSを回収するための無端搬送ベルト
は図示を省略した。
【0027】作業者PWが並ぶ作業場から1対の側壁板
21a、21bにかけての各仕切板2の移動経路の両側
に仕切板2の形に、各仕切板2の間の挿入された長ねぎ
WOの横倒れ阻止手段が設けられている。図2に示すよ
うに作業場においては各仕切板2の移動経路の内側の横
倒れ阻止板41は固定であるが、外側の横倒れ阻止板4
2は弾性部材43を設けていることにより上端部が開く
ように支持されており、作業者PWが移動する仕切板2
と横倒れ阻止板42の間に万一挾まれそうになっても、
上端部が開くことで怪我をしないようになっている。
【0028】作業者PWが傾斜をもったベルトコンベヤ
4上を搬送されている長ねぎを手で取って仕切板2間に
投入すると、受け板12によって各長ねぎの下位置が揃
えられる。下位置が揃ったところで、無端搬送ベルト1
5a、15bにおける挟持片17a、17bが各長ねぎ
の葉部を挟持する。その後、各長ねぎの下部は無端搬送
体9に仕切板2の間隔をもって設けられたV字状の長ね
ぎ受け部32bと押圧体で33で拘束される。長ねぎの
根元が曲がっていればこの押し付けで、真っ直に矯正さ
れる。押圧体10の下流には毛根部の切断刃31が設け
られている。切断刃31は図示していないモータで回転
駆動される。切断の上下位置はサーボモータで制御する
ことができる。即ち、切断刃31が設置されている無端
チェーン1b搬送路の上流に長ねぎの太さを検出するセ
ンサを設置し、太い場合にサーボモータで切断刃31を
上昇、細い場合に下降させる。センサとして複数の受光
素子が横或いは斜め真一文字状に並べられていて、長ね
ぎが通過したとき、遮光された受光素子の数で太さを判
定するものが利用できる。
【0029】長ねぎの白根部と毛根部の間の根幹部の厚
さは太さに比例する。畠地から掘り起こされたままの長
ねぎに3枚の葉を残して白根部から剥ぎ取る表皮は2乃
至4枚程度である。2乃至4枚の表皮を根幹部と切り離
すことが、表皮剥ぎ取りおよび長ねぎの商品価値を下げ
ないことにおいて重要である。長ねぎの太さに応じて、
長ねぎそれぞれについて2乃至4枚の表皮を根幹部の一
部とそこに付いている毛根と共に、残りの根幹部や白根
部と切り離す。根幹部が白根部に残ることによって、白
根部の乾燥は防がれ、白根部の表面部が縮み、内芯部が
突出してくるようなことはない。これで下端部側の位置
揃えがなされる。
【0030】その後、下流の各側壁板21a、21bに
は圧縮空気を長ねぎに吹き付けるノズル22a、22b
が設けられており、吹き付け方向は、大凡、40〜50
度の角度で下方に向けられている。最上流部の高い位置
にあるノズル22a、22bからの圧縮空気は,前述し
たように先端が栽培生産者の手で切り落とされている2
乃至4枚の葉部の分かれ目あたりに吹き付けられる。そ
れで、葉部に続く表皮は剥がされて垂れ、下流側の低位
値に移っていくノズル22a、22bからの圧縮空気で
次第に引き降ろされて、図5のように垂れ下がる。仕切
板2が移動するとはいっても、微視的には、前後の仕切
板2と左右の側壁板21a、21bで通風路が擬似的に
形成されていることから、ノズル22a、22bからの
圧縮空気は高速流となってこの擬似通風路を流下する。
そのために剥がされて垂れた葉部と表皮は効率的に剥が
されて、下流のロール35a、35bで引きちぎられ
る。長ねぎの太さに応じて切断刃8によって根幹部が表
皮1、2枚のところが切られており、葉部は挟持されて
いるので、表皮を簡単に引き剥がす(引きちぎる)こと
ができる。
【0031】その後、切断刃37によって葉部が白根部
と切断され、長さが揃えられた長ねぎは図示していない
無端搬送ベルトに移され、余分な葉部が落下して、回収
される。
【0032】以下、ノズル22a,22bの構成と表皮
剥ぎ取りについて説明する。
【0033】図6はノズル22a,22bのそれぞれを
ノズル22により模擬的に示している。図6において右
側が矢印で示すように仕切板2や長ねぎWOが移動する
上流側であり、左側が下流側である。従って、図6の上
方が葉部側、下方が根幹部側となる。
【0034】ノズル22は右側から順に第一のノズルユ
ニット22A,第三のノズルユニット22Cそして第二
のノズルユニット22Bの配列となっている。第一のノ
ズルユニット22Aと第三のノズルユニット22Cは図
7(a)に示す複管構造の個別ノズル221で構成さ
れ、第二のノズルユニット22Bは図7(b)に示す単
管構造の個別ノズル222で構成されている。個別ノズ
ル221は先端に複数の小孔221aが横一列に並んで
いて、各小孔221aから吹き出す圧縮空気は放射状に
拡がらずできるだけ真っ直ぐ流れるように整流隔壁22
1bで区切られている。個別ノズル222は単なるスト
レートなパイプである。個別ノズル221の管幹部22
1cと個別ノズル222を同径とし共通の供給源から圧
縮空気を送ると、個別ノズル221の個々の各小孔22
1aから吹き出す空気量は個分けして吹き出すので、個
別ノズル222から吹き出す空気量よりも少ないものに
なっている。従って、吹き出す空気の流れが長ねぎに与
える表皮剥離力は空気量が少ない方が小さくなる。
【0035】ノズルユニット22Aでは個別ノズル22
1が斜め一列に配列され、ノズルユニット22Cでは個
別ノズル221が縦横の複列多段に配列され、ノズルユ
ニット22Bでは個別ノズル222が横一列に配列され
ている。これは側壁板21a,21bの各側のノズル2
2a,22bにおいて同様の配置構成を取っている。
【0036】長ねぎWOは葉のほうから根幹側に向かっ
て表皮が剥ぎ取っていくことに基づくものであり、剥離
力を葉の方から検討した結果を図8(a)で説明する。
【0037】図8(a)では、風圧あるいは風量を横軸
に、表皮の剥離のしずらさ(皮剥難度)を縦軸にとって
いる。曲線Aは図7(a)に示した複管の個別ノズル2
21を図6のノズルユニット22Aのように斜め一列に
配置(並置)した複管単段配列構成の例である。比較の
ため、図7(b)の個別ノズル222を図6のノズルユ
ニット22Aのように斜め一列に配置(並置)した単段
配列の結果を曲線Bで表示した。複管単段配列構成では
皮剥難度の変化が緩やかで制御が容易であることから、
ノズルユニット22Aは複管単段配列構成とすることに
した。これは、葉部が柔らかく強い風圧や多すぎる風量
では葉部が破損するので、これを避けることにおいても
好都合である。
【0038】次に図6のノズルユニット22Cになる
が、その前にノズルユニット22Bの検討結果について
図8(c)で説明する。
【0039】ノズルユニット22Bは根幹部から白根部
の数センチあたりに掛けての表皮の剥ぎ取りを行うのも
である。根幹部は表皮が一体化しているところであり、
その上数センチのあたりまでは前述したように曲ってい
たりかすかに膨らんでいたりするので、曲線Eで示すよ
うに複管単段配列構成では風圧、風量が低くては容易に
剥離させることは不可能で、曲線Fで示すように単管単
段配列構成が有効である。但し、白根部の範囲として長
くないので、図6のように横一列の単段としたが、斜め
一列配置としても良い。
【0040】ノズルユニット22Cは両ノズルユニット
22A,22Bの中間にあって、表皮としては柔らかく
もなく固くもなく、剥取力はノズルユニット22Aの複
管単段配列構成では弱くて皮剥ぎが困難な領域である。
そして剥ぎ取る表皮の長さは葉部側や根幹部よりも長
く、表皮は根幹部に向かって徐々に固くなっていく。そ
こで、図6のように仕切板(長ねぎ)の移動方向に複数
多段に個別ノズルを配列することを検討した。当然のこ
とながら単管を多段としたのでは、曲線Cで示すように
剥取力が強すぎて変化が急であり、長ねぎを破損する恐
れがある。複管多段配列構成では、曲線Dで表示したよ
うに皮剥難度は緩やかに変化し、この領域の皮剥ぎに有
効であることが確かめられた。このことは、剥離力が強
くなくても徐々に剥ぎ取ることが可能で、横一列の配列
数や縦の段数を配慮することでこの領域の表皮を確実に
剥ぎ取るということである。
【0041】以上のような検討から、図6に示した配
列、即ち、ノズルユニット22Aを構成する個々のノズ
ル221は各仕切板2の通過方向の下流側に位置するも
のが上流側のものよりも無端搬送体1b側にあり、各仕
切板2の通過方向に並置したノズルユニット22B,2
2Cを構成する個々のノズル222,221は同じ前後
位置あるいはさらには上下位置にあることが一般的に有
効であるという結論を得た。
【0042】ところで、前述したように、時期,生産
地,畠地などにより長ねぎといってもさまざまに生育す
るので、長ねぎ処理装置としてこれらの全てのものにつ
いて処理できる必要がある。そこで、個々の個別ノズル
221,222、ノズルユニット22A〜22Cについ
て個別にあるいは一括して圧縮空気の吹き出しをさせた
り停止をすることができる閉止弁を圧縮空気の供給系に
設置しておくことがよい。
【0043】例えば、生育が早く全体として柔らか目の
ものでは剥ぎ取りが容易であるから、ノズルユニット2
2C,22Bを構成する全ての個別ノズルから圧縮空気
を吹き出していることは省エネの点で得策ではない。こ
のような場合には、ノズルユニット22Bは一括閉止さ
せるとか、ノズルユニット22C,22Bの一部の個別
ノズルの閉止弁を閉じておく。その一例として図6の一
点鎖線イの下に位置する個別ノズルや一点鎖線ロの上又
は左に位置する個別ノズルについて吹き出しを止めるよ
うにする。
【0044】さらには、背丈は短くて全体に固いような
ものについては、図3のようにノズル22a,22bは
昇降手段や吹き付け角度調整手段を備えていて、長ねぎ
の背丈には自由に対応できるようになっているから、ノ
ズルユニット22A全体を一括閉止させ、葉部の剥離も
ノズルユニット22Cに担当させることで、無駄なく表
皮を剥ぎ取ることができる。
【0045】同様に、背丈は短く全体に柔らかであるが
根元が曲がっていたり膨らんでいたりする場合は、ノズ
ルユニット22C全体を閉止させてしまうこともでき
る。つまり、ノズルユニット22Aにより葉部から白根
部の殆どの表皮を剥離させてしまう。
【0046】また、季節、地域、品種などによっては、
葉部の分かれ目あたりが思いのほか強固で上記実施形態
のノズルユニット22Aでは剥離しづらいものもみられ
る。そこで、個々の個別ノズル221の横に個別ノズル
222を配列し、それらのバルブやレギュレータを調整
して、皮剥ぎの開始を容易にすると良い。
【0047】図8のように風圧でも風量と同様の傾向を
もっているので、閉止弁の設置に加えて,圧縮空気の圧
力調整を行うレギュレータを各個別ノズルやノズルユニ
ットに設置しておいてもよい。
【0048】上記実施形態では、加圧流体として圧縮空
気を用いている。これは、長ねぎに泥が付いているので
装置の清掃後始末などを考慮したものであるが、圧縮空
気を吹き付ける代わりに水を吹き付けてもよい。
【0049】また上記側壁板の少なくとも一方に加圧流
体を上記各仕切板の間に挿入された長ねぎに吹き付ける
ノズルを設ける構成としてもよい。
【0050】さらに、排出コンベア6の設置を止めて、
代わりにストッパを設け、長ねぎがストッパのところに
適宜本数たまったところで、作業者が取り出すようにし
ても良い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の長ねぎ処理
装置によれば、畠地から掘り起こされたままの長ねぎに
おける白根部の表面を覆う食用に供し得ない表皮を確実
に剥ぎ取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の長ねぎ処理装置の一実施形態のレイア
ウトを示す概略平面図である。
【図2】図1に示す長ねぎ処理装置に長ねぎを投入する
状況を示す部分断面図である。
【図3】図1に示す長ねぎ処理装置で長ねぎの皮を剥ぐ
ノズル部を示す部分断面図である。
【図4】図1に示す長ねぎ処理装置で長ねぎの白根部を
拘束する押圧体を示す概略図である。
【図5】図1に示す長ねぎ処理装置で剥いだ長ねぎの表
皮を引きちぎるロールを示す図である。
【図6】図3に示したノズルの配置構成を模擬的に示し
た図である。
【図7】図3に示したノズルの具体的構成を示した図で
ある。
【図8】図6に示したノズルの配置構成を得るにいたっ
た検討結果を説明する図である。
【符号の説明】
1a、1b、11、16a、16b…無端チェーン 2…仕切板 15a、15b…無端搬送ベルト 21a、21b…側壁板 22a、22b…ノズル 22,22A〜22C…ノズルユニット 221…複管構造の個別ノズル 222…単管構造の個別ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 健 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 日立テクノエンジニアリング株式会社 中条事業所内 (72)発明者 中島 和男 大阪府大阪市住之江区南港東八丁目3番 45号 株式会社 日立製作所 関西支社 システム営業センタ内 (72)発明者 高橋 栄一 大阪府大阪市北区茶屋町一番三二号 ヤ ンマー農機株式会社 施設本部園芸シス テム部内 (56)参考文献 特開 平11−75801(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23N 7/00 A23N 15/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下に設置され同期して長方形状に移動す
    る1対の無端搬送体にその搬送方向と垂直に複数の仕切
    板が長ねぎの白根部が余裕をもって納まる間隔で配列さ
    れ、上記長方形状の長手方向を横断する方向における他
    方側において上記上側の無端搬送体の上方に各仕切板の
    間に挿入された長ねぎの葉部を挟持して上記1対の無端
    搬送体と同期して移動する無端搬送ベルトが設けられ、
    該無端搬送ベルトの下方に該無端搬送ベルトと垂直方向
    に見たときに一部が重なる1対の側壁板がその間を上記
    各仕切板が通過するように設けられ、上記側壁板の少な
    くとも一方に加圧流体を上記各仕切板の間に挿入された
    長ねぎに吹き付けるノズルが設けられているものにおい
    て、 上記ノズルは、上記上側の無端搬送体側のものは長ねぎ
    の葉元を剥ぎ取るに十分な所望の風圧または風量で加圧
    流体を吹き付ける複数のノズルが上記各仕切板の通過方
    向に一列に並置された第一のノズルユニットと,上記下
    側の無端搬送体側のものは上記第一のノズルユニットよ
    りも上記各仕切板の通過方向において下流に位置して上
    記第一のノズルユニットにおける各ノズルよりも高い風
    圧または多い風量で加圧流体を吹き付ける複数のノズル
    が上記各仕切板の通過方向に一列に並置された第二のノ
    ズルユニットと,上記第一のノズルユニットと第二のノ
    ズルユニットの間に上記第一のノズルユニットを構成す
    るノズルと同種の複数のノズルが複列で並置された第三
    のノズルユニットから構成され、 各ノズルユニットは加圧流体の吹き付けを一括して停止
    しあるいは個々のノズルについて停止する閉止弁または
    加圧流体の圧力調整を行うレギュレータを備えているこ
    とを特徴とする長ねぎ処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のものにおいて、上記第一
    のノズルユニットと第三のノズルユニットを構成する個
    々のノズルは加圧流体を吹き出す複数の小孔が一列に並
    んだ複管構造ものであり、第二のノズルユニットを構成
    する個々のノズルは加圧流体を吹き出す孔を1個備えた
    単管構造ものであることを特徴とする長ねぎ処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のものにおいて、上記第一
    のノズルユニットを構成する個々のノズルは上記各仕切
    板の通過方向の下流側に位置するものが上流側のものよ
    りも上記下側の無端搬送体側にあり、上記各仕切板の通
    過方向に並置した第三のノズルユニットを構成する個々
    のノズルは同じ前後位置あるいはさらには同じ上下位置
    にあることを特徴とする長ねぎ処理装置。
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