JP3467818B2 - ピラゾロピリジン化合物の新規用途 - Google Patents

ピラゾロピリジン化合物の新規用途

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JP3467818B2
JP3467818B2 JP32738893A JP32738893A JP3467818B2 JP 3467818 B2 JP3467818 B2 JP 3467818B2 JP 32738893 A JP32738893 A JP 32738893A JP 32738893 A JP32738893 A JP 32738893A JP 3467818 B2 JP3467818 B2 JP 3467818B2
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克彦 山本
孝雄 寺井
裕 河野
東雄 堀合
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藤沢薬品工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の目的】本発明の目的は、ピラゾロピリジン化合
物またはその塩類を有効成分として含有する、人または
動物における循環不全の予防および/または治療剤を提
供することであり、医薬の分野で有用なものである。 【0002】ここで、循環不全としては、PTCR(p
ercutaneous transluminal
coronary recanalization)、
PTCA(percutaneous translu
minal coronary angioplast
y)後の心臓における虚血・再灌流障害、並びに、臓器
移植時、外科手術時、もしくはショック(出血性ショッ
ク、エンドトキシンショック、等)時における全ての臓
器・脳・末梢における虚血・再灌流障害、等による循環
不全(急性循環不全、等)が挙げられる。なお、本発明
で提供される医薬は、膵炎、外傷、熱傷、感染症、ショ
ック等のSIRS(Systemic Inflamm
atory ResponseSyndrome)、並
びに、多臓器不全への移行の予防および/または治療に
も有用であることが期待される。 【0003】 【発明の構成】本発明の発明者らは、ピラゾロピリジン
化合物またはその塩類が循環不全の予防および/または
治療に有効であるとの知見に基づき本発明を完成した。 【0004】本発明で使用されるピラゾロピリジン化合
物は、以下の一般式: 【化3】 [式中、R1 は低級アルキル基、適当な置換基を1個以
上有していてもよいアリール基または複素環基、R2
式: 【化4】 (式中、R4 は保護されたアミノ基またはヒドロキシ
基、およびR5は水素または低級アルキル基を意味す
る)で示される基;シアノ基; 式:−A−R6 (式中、R6 はアシル基、およびAは適当な置換基を1
個以上有していてもよい低級脂肪族炭化水素基を意味す
る)で示される基;アミド化されたカルボキシ基;適当
な置換基を1個以上有していてもよい不飽和複素環基;
アミノ基;または保護されたアミノ基、およびR3 は水
素、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲン
をそれぞれ意味する]で示される化合物またはその塩類
である。 【0005】前記ピラゾロピリジン化合物(I)のう
ち、下記の化合物(Ia)は新規である。 【0006】 【化5】 [式中、R1 aはアリール基、R7 はアシル(低級)アル
キル基、およびA1 は低級アルケニレン基をそれぞれ意
味する] 【0007】化合物(Ia)は、たとえば、下記の製造
法に従って製造することができる。 【0008】製造法1 【化6】 [上記各式中、R1 a、R7 およびA1 はそれぞれ前と同
じ意味] 【0009】前記製造法1の反応は、本明細書中後に述
べる製造例および実施例で示す方法に従って行うことが
できる。 【0010】化合物(Ia)は、本明細書中後に述べる
製造例および実施例で示される前記製造法1以外の方法
によっても製造することができる。 【0011】前記ピラゾロピリジン化合物(I)の中に
は、化合物(Ia)以外の新規化合物が存在し得るが、
該新規化合物は、前記製造例および実施例と同様の方法
または当該技術分野で慣用の方法に従って既知の化合物
から製造することができる。 【0012】前記ピラゾロピリジン化合物(I)として
は、特開昭64−45385号、特開平2−24368
9号および特開平4−253978号に開示された既知
の化合物を挙げることができる。 【0013】本発明におけるピラゾロピリジン化合物
(I)の好適な塩類は常用のものであり、例えば、ナト
リウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩および例え
ば、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金
属塩のような金属塩、アンモニウム塩、例えば、トリメ
チルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコ
リン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベン
ジルエチレンジアミン塩等の有機塩基塩、例えば酢酸
塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、フ
マル酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸
塩、ギ酸塩、トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩、例え
ば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、
リン酸塩等の無機酸塩、例えば、アルギニン、アスパラ
ギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸との塩等が挙げられ
る。 【0014】この明細書の以上および以下の記載におい
て、この発明の範囲内に包含される種々の定義の好適な
例および説明を以下詳細に述べる。 【0015】「低級」とは、特に指示がなければ、炭素
原子数1個ないし6個を意味するものとする。 【0016】「高級」とは、特に指示がなければ、炭素
原子数7個ないし20個を意味するものとする。 【0017】好適な「低級脂肪族炭化水素基」として
は、後述のような低級アルキル基、低級アルケニル基、
低級アルキニル基等が挙げられる。 【0018】好適な「低級アルキル基」としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第三級
ブチル、ペンチル、ヘキシル等のような直鎖または分枝
鎖アルキル基が挙げられるが、それらの中で好ましいも
のとしては(C1 −C4 )アルキル基が挙げられ、さら
に好ましいものとしてはメチル、エチル、プロピルおよ
びイソプロピルが挙げられる。 【0019】好適な「低級アルケニル基」としては、ビ
ニル、1−メチルビニル、2−メチルビニル、1−プロ
ペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−メチル−
1−プロペニル、1,3−ブタジエニル、1−ペンテニ
ル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、1,4−ヘキサ
ジエニル、5−ヘキセニル等のような直鎖または分枝鎖
アルケニル基が挙げられ、それらの中で好ましいものと
しては(C2 −C4 )アルケニル基が挙げられ、さらに
好ましいものとしてはビニル、1−メチルビニル、2−
メチルビニルおよび1,3−ブタジエニルが挙げられ
る。 【0020】好適な「低級アルキニル基」としては、エ
チニル、1−プロピニル、1−メチルエチニル、2−ブ
チニル、2−メチル−3−ブチニル、2−ペンチニル、
1−ヘキシニル等のような直鎖または分枝鎖アルキニル
基が挙げられ、それらの中で好ましいものとしては(C
2 −C4 )アルキニル基が挙げられ、さらに好ましいも
のとしてはエチニル基が挙げられる。 【0021】前記「低級脂肪族炭化水素基」は例えばク
ロロ、ブロモ、フルオロ、ヨウドのようなハロゲン等の
ような適当な置換基を1個以上、好ましくは、1個ない
し3個有していてもよい。 【0022】好適な「保護されたアミノ基」としては、
例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、
ブチルアミノ、第三級ブチルアミノ、ペンチルアミノ、
ヘキシルアミノ等の低級アルキルアミノ基、例えば、ジ
メチルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチルプロピルア
ミノ、ジブチルアミノ、N−(第三級ブチル)ペンチル
アミノ、ジヘキシルアミノ等のジ(低級)アルキルアミ
ノ基、下記アシルアミノ基等のような常用のアミノ保護
基で置換されたアミノ基が挙げられる。 【0023】好適な「アシルアミノ基」としてはウレイ
ド基;例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロ
ピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミ
ノ、ピバロイルアミノ、ヘキサノイルアミノ等の低級ア
ルカノイルアミノ基;例えば、メトキシカルボニルアミ
ノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニル
アミノ、第三級ブトキシカルボニルアミノ、ペンチルオ
キシカルボニルアミノ、ヘキシルオキシカルボニルアミ
ノ等の低級アルコキシカルボニルアミノ基;例えば、メ
トキシカルボニルアセチルアミノ、エトキシカルボニル
アセチルアミノ、2−(プロポキシカルボニル)プロピ
オニルアミノ、4−(第三級ブトキシカルボニル)ブチ
リルアミノ、2−(ブトキシカルボニルメチル)プロピ
オニルアミノ、2−メチル−2−(ペンチルオキシカル
ボニルメチル)−プロピオニルアミノ、6−ヘキシルオ
キシカルボニルヘキサノイルアミノ等の低級アルコキシ
カルボニル(低級)アルカノイルアミノ基;例えば、メ
タンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、プロ
パンスルホニルアミノ、ブタンスルホニルアミノ、第三
級ブタンスルホニルアミノ、ペンタンスルホニルアミ
ノ、ヘキサンスルホニルアミノ等の低級アルカンスルホ
ニルアミノ基等が挙げられる。 【0024】前記「低級アルカノイルアミノ基」は、例
えば、ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミ
ノ、ジプロピルアミノ、ジ第三級ブチルアミノ、N−ペ
ンチル−N−ヘキシルアミノ等のジ(低級)アルキルア
ミノ基;例えばピペリジノ等の低級アルキル基を有して
いてもよい環状アミノ基等のような適当な置換基を有し
ていてもよく、そのような「適当な置換基を有する低級
アルカノイルアミノ基」の好適な例としては、例えば、
ジメチルアミノカルボニルアミノ、2−ジメチルアミノ
アセチルアミノ、2−(N−メチル−N−エチルアミ
ノ)アセチルアミノ、2−ジメチルアミノプロピオニル
アミノ、3−ジプロピルアミノブチリルアミノ、2−
(ジ第三級ブチルアミノ)−2−メチルプロピオニルア
ミノ、2−ジメチルアミノメチル−2−メチルプロピオ
ニルアミノ、6−(N−ペンチル−N−ヘキシルアミ
ノ)ヘキサノイルアミノ等のジ(低級)アルキルアミノ
基を有する低級アルカノイルアミノ基;例えば、ピペリ
ジノカルボニルアミノ、2−ピペリジノアセチルアミ
ノ、2−(2−メチルピペリジノ)アセチルアミノ、2
−(2−エチルピペリジノ)アセチルアミノ、2−ピペ
リジノプロピオニルアミノ、3−(2−エチルピペリジ
ノ)ブチリルアミノ、2−(4−エチルピペリジノ)−
2−メチルプロピオニルアミノ、2−ピペリジノメチル
−2−メチルプロピオニルアミノ、6−(3−プロピル
ピペリジノ)ヘキサノイルアミノ等の低級アルキル基を
有していてもよい環状アミノ基を有する低級アルカノイ
ルアミノ基等が挙げられる。 【0025】前記「アシルアミノ基」中で好ましいもの
としては、ウレイド基、(C1 −C 4 )アルカノイルア
ミノ基、(C1 −C4 )アルコキシカルボニル(C1
4)アルカノイルアミノ基、ジ(C1 −C4 )アルキ
ルアミノ(C1 −C4 )アルカノイルアミノ基、(C1
−C4 )アルキルピペリジノ(C1 −C4 )アルカノイ
ルアミノ基、(C1 −C4 )アルコキシカルボニルアミ
ノ基、(C1 −C4 )アルカンスルホニルアミノ基、
(C1 −C4 )アルキルアミノ基およびジ(C1−C
4 )アルキルアミノ基が挙げられ、それらの中でさらに
好ましいものとしては、ウレイド基、アセチルアミノ、
2−(エトキシカルボニル)アセチルアミノ、2−ジメ
チルアミノアセチルアミノ、2−(2−エチルピペリジ
ノ)アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メタ
ンスルホニルアミノ、メチルアミノおよびジメチルアミ
ノが挙げられる。 【0026】好適な「アシル基」としては、例えば、ホ
ルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチ
リル、ピバロイル、ヘキサノイル等の低級アルカノイル
基;カルボキシ基;保護されたカルボキシ基等が挙げら
れる。 【0027】前記「保護されたカルボキシ基」の好適な
例としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、
第三級ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニ
ル、ヘキシルオキシカルボニル等の窒素含有複素環基を
有していてもよい低級アルコキシカルボニル基等がその
好適な例として挙げられるエステル化されたカルボキシ
基; 【0028】例えば、N−メチルカルバモイル、N−エ
チルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N
−ブチルカルバモイル、N−ペンチルカルバモイル、N
−ヘキシルカルバモイル等のN−(低級)アルキルカル
バモイル基; 【0029】例えば、N−ヘプチルカルバモイル、N−
(2−メチルヘプチル)カルバモイル、N−ノニルカル
バモイル、N−デカニルカルバモイル、N−トリシクロ
[3.3.1.1.3 , 7 ]デカニルカルバモイル、N
−ウンデカニルカルバモイル、N−(ビシクロ[4.
3.2]ウンデカニル)カルバモイル、N−ドデカニル
カルバモイル、N−トリデカニルカルバモイル、N−テ
トラデカニルカルバモイル、N−ペンタデカニルカルバ
モイル、N−ヘキサデカニルカルバモイル、N−ヘプタ
デカニルカルバモイル、N−オクタデカニルカルバモイ
ル、N−ノナデカニルカルバモイル、N−イコサニルカ
ルバモイル等のN−(高級)アルキルカルバモイル基; 【0030】例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、
N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチ
ルカルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモイル、
N,N−ジ(第三級ブチル)カルバモイル、N−ペンチ
ル−N−ヘキシルカルバモイル等のN,N−ジ(低級)
アルキルカルバモイル基; 【0031】例えば、N−メチル−N−ベンジルカルバ
モイル等のN−(低級)アルキル−N−アル(低級)ア
ルキルカルバモイル基; 【0032】式:−CO−RN (式中、RN は適当な置換基を1個以上有していてもよ
い窒素含有複素環基を意味し、該窒素含有複素環基RN
は環中にN,O,またはSのような別のヘテロ原子を含
んでいてもよい)で示される基がその好適な例として挙
げられるアミド化されたカルボキシ基が挙げられる。 【0033】好適な「窒素含有複素環基」としては、例
えば1H−アゼピニル等のアゼピニル、ピロリル、ピロ
リニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルおよびそ
のN−オキシド、ジヒドロピリジル、ピリミジニル、ピ
ラジニル、ピリダジニル、例えば、4H−1,2,4−
トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H
−1,2,3−トリアゾリル等のトリアゾリル、例え
ば、1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリル等のテト
ラゾリル等がその例として挙げられる窒素原子1個ない
し4個を含む不飽和3ないし8員(さらに好ましくは5
ないし7員)複素単環基; 【0034】例えば、ペルヒドロ−1H−アゼピニル等
のペルヒドロアゼピニル、ピロリジニル、イミダゾリジ
ニル、ピペリジノ、ピペラジニルがその例として挙げら
れる窒素原子1ないし4個を含む飽和3ないし8員(さ
らに好ましくは5ないし7員)複素単環基; 【0035】例えば、インドリル、イソインドリル、イ
ンドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキ
ノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル等の窒素原
子1ないし4個を含む不飽和縮合複素環基; 【0036】例えば、7−アザビシクロ[2.2.1]
ヘプチル、3−アザビシクロ[3.2.2]ノナニル等
の窒素原子1ないし4個を含む飽和縮合複素環基; 【0037】オキサゾリル、イソオキサゾリル、例えば
1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジ
アゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル等のオキサジ
アゾリル等がその例として挙げられる酸素原子1ないし
2個および窒素原子1ないし3個を含む不飽和3ないし
8員(さらに好ましくは5または6員)複素単環基; 【0038】例えば、モルホリニル、シドノニル等の酸
素原子1ないし2個および窒素原子1ないし3個を含む
飽和3ないし8員(さらに好ましくは5または6員)複
素単環基; 【0039】例えば、ベンズオキサゾリル、ベンズオキ
サジアゾリル等の酸素原子1ないし2個および窒素原子
1ないし3個を含む不飽和縮合複素環基; 【0040】チアゾリル、イソチアゾリル、例えば、
1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾ
リル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チア
ジアゾリル等のチアジアゾリル、ジヒドロチアジニル等
がその例として挙げられるイオウ原子1ないし2個およ
び窒素原子1ないし3個を含む不飽和3ないし8員(さ
らに好ましくは5または6員)複素単環基; 【0041】例えば、チアゾリジニル等のイオウ原子1
ないし2個および窒素原子1ないし3個を含む飽和3な
いし8員(さらに好ましくは5または6員)複素単環
基; 【0042】例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジ
アゾリル等のイオウ原子1ないし2個および窒素原子1
ないし3個を含む不飽和縮合複素環基のような飽和また
は不飽和単環式または多環式複素環基が挙げられる。 【0043】それらの中で好ましいものとしては、窒素
原子1ないし4個を含む飽和3ないし8員複素単環基、
窒素原子1ないし4個を含む飽和縮合複素環基および酸
素原子1ないし2個および窒素原子1ないし3個を含む
飽和3ないし8員複素単環基が挙げられる。 【0044】このような「窒素含有複素環基」は、前記
低級アルキル基;例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒド
ロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシ
プロピル、2−ヒドロキシブチル、1−メチル−1−ヒ
ドロキシメチルエチル、4−ヒドロキシペンチル、3−
ヒドロキシヘキシル等のヒドロキシ(低級)アルキル
基;例えば、メトキシメチル、2−メトキシエチル、1
−エトキシエチル、3−プロポキシプロピル、2−(第
三級ブトキシ)ブチル、5−ペンチルオキシペンチル、
3−ヘキシルオキシヘキシル等の低級アルコキシ(低
級)アルキル基;例えば、アセトキシメチル、1−アセ
トキシエチル、2−アセトキシエチル、2−プロピオニ
ルオキシエチル、3−プロピオニルオキシプロピル、2
−ブチリルオキシブチル、4−ピバロイルオキシペンチ
ル、6−ヘキサノイルオキシヘキシル等の低級アルカノ
イルオキシ(低級)アルキル基のようなアシルオキシ
(低級)アルキル基;前記低級アルコキシカルボニル基
のような保護されたカルボキシ基;カルボキシ基;例え
ば、低級アルカノイル(低級)アルキル基(例えばホル
ミルメチル、1−ホルミルエチル、2−アセチルエチ
ル、2−ホルミルプロピル、3−プロピオニルプロピ
ル、4−ホルミルブチル、2−ブチリルブチル、1−
(ホルミルメチル)エチル、3−ホルミルペンチル、1
−イソブチリルペンチル、4−ピバロイルペンチル、2
−ホルミルヘキシル、6−ヘキサノイルヘキシル、
等)、カルボキシ(低級)アルキル基(例えば、カルボ
キシメチル、1−カルボキシエチル、2−カルボキシプ
ロピル、1−(カルボキシメチル)エチル、4−カルボ
キシブチル、3−カルボキシペンチル、2−カルボキシ
ヘキシル、等)、保護されたカルボキシ(低級)アルキ
ル基[ここにおいて、好ましいものとしてはエステル化
されたカルボキシ(低級)アルキル基、より好ましいも
のとしては、メトキシカルボニルメチル、2−メトキシ
カルボニルエチル、1−エトキシカルボニルエチル、2
−プロポキシカルボニルプロピル、1−(メトキシカル
ボニルメチル)エチル、4−t−ブトキシカルボニルブ
チル、3−ペンチルオキシカルボニルペンチル、2−ヘ
キシルオキシカルボニルヘキシル等の低級アルコキシカ
ルボニル(低級)アルキル;アミド化されたカルボキシ
(低級)アルキル基、より好ましいものとしては、カル
バモイル(低級)アルキル基、N−エチルカルバモイル
メチル等のN−(低級)アルキルカルバモイル(低級)
アルキル、N,N−ジエチルカルバモイルメチル等の
N,N−ジ(低級)アルキルカルバモイル(低級)アル
キル;等が挙げられる]等のアシル(低級)アルキル
基;等のような適当な置換基を1個以上有していてもよ
い。 【0045】前記「適当な置換基を1個以上有していて
もよい窒素含有複素環基」中で好ましいものとしては、
例えば、ピペリジノ、2−メチルピペリジノ、2−エチ
ルピペリジノ、3−エチルピペリジノ、4−エチルピペ
リジノ、2−プロピルピペリジノ、4−イソプロピルピ
ペリジノ、2−ブチルピペリジノ、3−(第三級ブチ
ル)ピペリジノ、2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジノ、2,2−ジメチル−6,6−ジエチルピペリジ
ノ、2−ヒドロキシメチルピペリジノ、3−ヒドロキシ
メチルピペリジノ、2−(1−ヒドロキシエチル)ピペ
リジノ、2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジノ、3
−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジノ、4−(2−ヒ
ドロキシエチル)ピペリジノ、2−(3−ヒドロキシプ
ロピル)ピペリジノ、3−(2−ヒドロキシブチル)ピ
ペリジノ、2−(1−メチル−1−ヒドロキシメチルエ
チル)ピペリジノ、2−メトキシメチルピペリジノ、2
−(2−メトキシエチル)ピペリジノ、2−(1−エト
キシエチル)ピペリジノ、3−(3−プロポキシプロピ
ル)ピペリジノ、4−{2−(第三級ブトキシ)ブチ
ル}ピペリジノ、2−アセトキシメチルピペリジノ、3
−(1−アセトキシエチル)ピペリジノ、2−(2−ア
セトキシエチル)ピペリジノ、3−(2−プロピオニル
オキシエチル)ピペリジノ、4−(3−プロピオニルオ
キシプロピル)ピペリジノ、2−(2−ブチリルオキシ
ブチル)ピペリジノ、2−メトキシカルボニルピペリジ
ノ、2−エトキシカルボニルピペリジノ、2−プロポキ
シカルボニルピペリジノ、3−ブトキシカルボニルピペ
リジノ、4−(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジ
ノ、2−カルボキシピペリジノ、3−カルボキシピペリ
ジノ、4−カルボキシピペリジノ、2−(2−ヒドロキ
シエチル)−3−メチルピペリジノ、2−(2−ヒドロ
キシエチル)−4−カルボキシピペリジノ、2−ホルミ
ルメチルピペリジノ、2−(1−ホルミルエチル)ピペ
リジノ、3−(2−アセチルエチル)ピペリジノ、4−
(2−ホルミルプロピル)ピペリジノ、2−(3−プロ
ピオニルプロピル)ピペリジノ、2−(4−ホルミルブ
チル)ピペリジノ、3−(2−ブチリルブチル)−ピペ
リジノ、2−[1−(ホルミルメチル)エチル]ピペリ
ジノ、2−カルボキシメチルピペリジノ、2−(1−カ
ルボキシエチル)ピペリジノ、3−(2−カルボキシプ
ロピル)ピペリジノ、4−[1−(カルボキシメチル)
エチル]ピペリジノ、2−(4−カルボキシブチル)ピ
ペリジノ、2−メトキシカルボニルメチルピペリジノ、
2−(2−メトキシカルボニルエチル)ピペリジノ、3
−(1−エトキシカルボニルエチル)ピペリジノ、4−
(2−プロポキシカルボニルプロピル)ピペリジノ、2
−[1−(メトキシカルボニルメチル)]エチル]−ピ
ペリジノ、2−(4−t−ブトキシカルボニルブチル)
ピペリジノ、等の、(C1 −C4 )アルキル、ヒドロキ
シ(C1 −C4 )アルキル、(C1 −C4 )アルコキシ
(C1 −C4 )アルキル、(C1 −C4 )アルカノイル
オキシ(C1 −C4 )アルキル、(C1 −C4 )アルコ
キシカルボニル、カルボキシ、(C1 −C4 )アルカノ
イル(C1 −C4 )アルキル、カルボキシ(C1 −C
4 )アルキル、(C1 −C4 )アルコキシカルボニル
(C1 −C4 )アルキル、カルバモイル(C1 −C4
アルキル、N−(C1 −C4 )アルキルカルバモイル−
(C1 −C4 )アルキル、および、N,N−ジ(C1
4 )アルキルカルバモイル(C1 −C4)アルキルよ
りなる群から選択された適当な置換基を1ないし4個有
していてもよいピペリジノ基; 【0046】例えば、ピロリジン−1−イル、2−メト
キシメチルピロリジン−1−イル、2−(2−メトキシ
エチル)ピロリジン−1−イル、2−(1−エトキシエ
チル)ピロリジン−1−イル、3−(3−プロポキシプ
ロピル)ピロリジン−1−イル、3−{2−(第三級ブ
トキシ)ブチル}ピロリジン−1−イル等の、(C1
4 )アルコキシ(C1 −C4 )アルキル基を有してい
てもよいピロリジン−1−イル基; 【0047】例えば、ペルヒドロ−1H−アゼピン−1
−イル等のペルヒドロアゼピン−1−イル基; 【0048】例えば、ピペラジン−1−イル、2−メチ
ルピペラジン−1−イル、3−メチルピペラジン−1−
イル、4−メチルピペラジン−1−イル、2−エチルピ
ペラジン−1−イル、3−プロピルピペラジン−1−イ
ル、4−イソプロピルピペラジン−1−イル、2−ブチ
ルピペラジン−1−イル、3−(第三級ブチル)ピペラ
ジン−1−イル、等の、(C1 −C4 )アルキル基を有
していてもよいピペラジン−1−イル基;モルホリノ
基; 【0049】7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−7−イル基;3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン
−3−イル基等が挙げられ、最も好ましいものとしては
ピペリジノ、2−メチルピペリジノ、2−エチルピペリ
ジノ、3−エチルピペリジノ、4−エチルピペリジノ、
2−プロピルピペリジノ、2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジノ、2−ヒドロキシメチルピペリジノ、2−
(2−ヒドロキシエチル)ピペリジノ、4−(2−ヒド
ロキシエチル)ピペリジノ、2−メトキシメチルピペリ
ジノ、2−(2−メトキシエチル)ピペリジノ、2−ア
セトキシメチルピペリジノ、2−(2−アセトキシエチ
ル)ピペリジノ、2−エトキシカルボニルピペリジノ、
2−カルボキシピペリジノ、2−(メトキシカルボニル
メチル)ピペリジノ、2−カルボキシメチルピペリジ
ノ、2−カルバモイルメチルピペリジノ、2−(N−エ
チルカルバモイルメチル)ピペリジノ、2−N,N−ジ
エチルカルバモイルメチル)ピペリジノ、ピロリジン−
1−イル、2−メトキシメチルピロリジン−1−イル、
ペルヒドロ−1H−アゼピン−1−イル、4−メチルピ
ペラジン−1−イル、モルホリノ、7−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン−7−イル、3−アザビシクロ
[3.2.2]ノナン−3−イル等が挙げられる。 【0050】好適な「アリール基」としては、フェニ
ル、ナフチル、インデニル、アントリル等が挙げられ、
該「アリール基」は例えば、フルオロ、クロロ、ブロ
モ、ヨウドのようなハロゲン;例えば、メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、第三級ブトキシ、ペンチルオキシ、
ヘキシルオキシ等の低級アルコキシ基;ニトロ基、アミ
ノ基、前記のような保護されたアミノ基等のような適当
な置換基を1個以上有していてもよい。 【0051】「適当な置換基を1個以上有していてもよ
いアリール基」の好ましい例としては、ハロゲン、(C
1 −C4 )アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、(C1
−C 4 )アルカノイルアミノ基、(C1−C4 )アルコキ
シカルボニルアミノ基、(C 1 −C4 )アルカンスルホ
ニルアミノ基、(C1 −C4 )アルキルアミノ基および
ジ(C1 −C4 )アルキルアミノ基よりなる群から選択
された適当な置換基を1個ないし3個有していてもよい
フェニル基が挙げられ、それらの中でさらに好ましいも
のとしてはフェニル、クロロを有するフェニル、メトキ
シを有するフェニル、ニトロを有するフェニル、アミノ
を有するフェニル、アセチルアミノを有するフェニル、
メトキシカルボニルアミノを有するフェニル、メタンス
ルホニルアミノを有するフェニル、メチルアミノを有す
るフェニルおよびジメチルアミノを有するフェニルが挙
げられる。 【0052】好適な「複素環基」としては、前述の「窒
素含有複素環基」について例示したようなもの;例え
ば、フリル等の酸素原子1個を含む不飽和3ないし8員
(さらに好ましくは5または6員)複素単環基;例え
ば、ジヒドロオキサチイニル等の酸素原子1個およびイ
オウ原子1ないし2個を含む不飽和3ないし8員(さら
に好ましくは5または6員)複素単環基;例えば、ベン
ゾチエニル、ベンゾジチイニル等のイオウ原子1ないし
2個を含む不飽和縮合複素環基;例えば、ベンズオキサ
チイニル等の酸素原子1個およびイオウ原子1ないし2
個を含む不飽和縮合複素環基等が挙げられ、それらの中
で好ましいものとしては窒素原子1ないし4個を含む不
飽和3ないし8員複素単環基が挙げられ、さらに好まし
いものとしてはピリジルが挙げられ、最も好ましいもの
としては2−ピリジル、3−ピリジルおよび4−ピリジ
ルが挙げられる。 【0053】好適な「ハロゲンを有する低級アルケニル
基」としては、1−フルオロビニル、1−ブロモビニ
ル、1−クロロ−2−メチルビニル、1−ブロモ−1−
プロペニル、2−クロロ−2−プロペニル、1−ヨウド
−1−ブテニル、1−ブロモ−2−メチル−1−プロペ
ニル、3−ブロモ−1,3−ブタジエニル、1−クロロ
−1−ペンテニル、4−クロロ−4−ペンテニル、1−
ブロモ−1−ヘキセニル等が挙げられる。 【0054】好適な「低級アルコキシ基」としては、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブト
キシ、第三級ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキ
シ等が挙げられる。 【0055】好適な「ハロゲン」としてはフルオロ、ク
ロロ、ブロモおよびヨウドが挙げられる。 【0056】好適な「脱離基」としては例えば、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチルプロピルアミ
ノ、ジブチルアミノ、N−ペンチルヘキシルアミノ等の
ジ(低級)アルキルアミノ基、前記のような低級アルコ
キシ基、前記のようなハロゲン、例えば、メチルチオ、
エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチ
オ、ヘキシルチオ等の低級アルキルチオ基が挙げられ
る。 【0057】「適当な置換基を1個以上有していてもよ
い不飽和複素環基」における好適な「不飽和複素環基」
としては、窒素、酸素、イオウ等のようなヘテロ原子を
少なくとも1個含む不飽和、単環式もしくは多環式複素
環基が挙げられる。 【0058】この「不飽和複素環基」の好適な例として
は、例えば1H−アゼピニル等のアゼピニル基、ピロリ
ル基、ピロリニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、
ピリジル基、例えば1,2−ジヒドロピリジル、1,4
−ジヒドロピリジル等のジヒドロピリジル基、例えば
1,2,3,6−テトラヒドロピリジル等のテトラヒド
ロピリジル基、ピリミジニル基、例えば1,2−ジヒド
ロピリミジニル等のジヒドロピリミジニル基、ピラジニ
ル基、ピリダジニル基、例えば2,3−ジヒドロピリダ
ジニル、1,4−ジヒドロピリダジニル等のジヒドロピ
リダジニル基、例えば2,3,4,5−テトラヒドロピ
リダジニル等のテトラヒドロピリダジニル基、例えば4
H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−ト
リアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリル等のトリ
アゾリル基、例えば1H−テトラゾリル、2H−テトラ
ゾリル等のテトラゾリル基等の、窒素原子1個ないし4
個を含む不飽和3員ないし8員(さらに好ましくは5員
ないし7員)複素単環基; 【0059】例えば、インドリル基、イソインドリル
基、インドリジニル基、ベンズイミダゾリル基、キノリ
ル基、例えば2,3−ジヒドロキノリル等のジヒドロキ
ノリル基、イソキノリル基、インダゾリル基、ベンゾト
リアゾリル基等の窒素原子1個ないし4個を含む不飽和
縮合複素環基; 【0060】例えば、オキサゾリル基、イソオキサゾリ
ル基、例えば2,5−ジヒドロイソオキサゾリル等のジ
ヒドロイソオキサゾリル基、例えば1,2,4−オキサ
ジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,
5−オキサジアゾリル等のオキサジアゾリル基等の酸素
原子1個ないし2個および窒素原子1個ないし3個を含
む不飽和3員ないし8員(さらに好ましくは5員または
6員)複素単環基; 【0061】例えば、ベンズオキサゾリル基、ベンズオ
キサジアゾリル基等の酸素原子1個ないし2個および窒
素原子1個ないし3個を含む不飽和縮合複素環基; 【0062】例えば、チアゾリル基、例えば2,3−ジ
ヒドロチアゾリル等のジヒドロチアゾリル基、イソチア
ゾリル基、例えば1,2,3−チアジアゾリル、1,2,
4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、
1,2,5−チアジアゾリル等のチアジアゾリル基、ジ
ヒドロチアジニル基等のイオウ原子1個ないし2個およ
び窒素原子1個ないし3個を含む不飽和3員ないし8員
(さらに好ましくは5員または6員)複素単環基; 【0063】例えば、ベンゾチアゾリル基、例えばベン
ゾ[d][1,2,3]チアジアゾリル等のベンゾチア
ジアゾリル基、例えば5H−イミダゾ[2,1−b]
[1,3,4]チアジアゾリル等のイミダゾチアジアゾ
リル基等のイオウ原子1個ないし2個および窒素原子1
個ないし3個を含む不飽和縮合複素環基; 【0064】例えば、チエニル基、ジヒドロチイニル基
等のイオウ原子1個ないし2個を含む不飽和3員ないし
8員(さらに好ましくは5員または6員)複素単環基; 【0065】例えば、フリル基等の酸素原子1個を含む
不飽和3員ないし8員(さらに好ましくは5員または6
員)複素単環基; 【0066】例えば、ジヒドロオキサチイニル等の酸素
原子1個およびイオウ原子1個ないし2個を含む不飽和
3員ないし8員(さらに好ましくは5員または6員)複
素単環基; 【0067】例えば、ベンゾチエニル、ベンゾジチイニ
ル等のイオウ原子1個ないし2個を含む不飽和縮合複素
環基; 【0068】例えば、ベンズオキサチイニル等の酸素原
子1個およびイオウ原子1個ないし2個を含む不飽和縮
合複素環基等が挙げられる。 【0069】それらの中で好ましいものとしては、ヘテ
ロ原子として窒素原子を少なくとも1個含む不飽和複素
環基が挙げられ、さらに好ましいものとしては、窒素原
子1個ないし4個を含む不飽和3員ないし8員複素単環
基ならびにイオウ原子1個ないし2個および窒素原子1
個ないし3個を含む不飽和縮合複素環基が挙げられ、な
おさらに好ましいものとしては、ピリダジニル基、ジヒ
ドロピリダジニル基、テトラヒドロピリダジニル基、ピ
リミジニル基、ジヒドロピリミジニル基、ピリジル基、
ジヒドロピリジル基、テトラヒドロピリジル基、ピラゾ
リル基およびイミダゾチアジアゾリル基が挙げられ、最
も好ましいものとしては、ピリダジニル基、2,3−ジ
ヒドロピリダジニル基、1,4−ジヒドロピリダジニル
基、2,3,4,5−テトラヒドロピリダジニル基、ピ
リミジニル基、1,2−ジヒドロピリミジニル基、ピリ
ジル基、1,2−ジヒドロピリジル基、1,4−ジヒド
ロピリジル基、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル
基、ピラゾリル基およびイミダゾ[2,1−b][1,
3,4]チアジアゾリル基が挙げられる。 【0070】前記「不飽和複素環基」は、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第三級
ブチル、ペンチル、ヘキシル等の、後述のような適当な
置換基を1個以上(好ましくは1個ないし4個)有して
いてもよい低級アルキル基;例えば1−カルボキシビニ
ル、2−カルボキシビニル、1−カルボキシ−2−プロ
ペニル、3−カルボキシ−2−プロペニル、3−カルボ
キシ−2−ブテニル、4−カルボキシ−2−メチル−2
−ブテニル、3−カルボキシ−1−ヘキセニル等のカル
ボキシ(低級)アルケニル基;アミノ基;例えばジメチ
ルアミノ、N−メチルエチルアミノ、ジプロピルアミ
ノ、N−ブチル−(2−メチルブチル)アミノ、N−ペ
ンチルヘキシルアミノ等のジ(低級)アルキルアミノ
基;例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨウド等のハロ
ゲン;例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシ、ブトキシ、第三級ブトキシ、ペンチルオキ
シ、ヘキシルオキシ等の低級アルコキシ基;オキソ基;
ヒドロキシ基;シアノ基;下記のようなアシル基等のよ
うな適当な置換基を1個以上(好ましくは1個ないし4
個)有していてもよい。 【0071】好適な「アシル基」としては、例えばホル
ミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリ
ル、ピバロイル、ヘキサノイル等の低級アルカノイル
基、カルボキシ基、保護されたカルボキシ基等が挙げら
れる。 【0072】前記「保護されたカルボキシ基」の好適な
例としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロポキシカルボニル、第三級ブトキシカルボ
ニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカル
ボニル等の低級アルコキシカルボニル基等がその好適な
例として挙げられる、エステル化されたカルボキシ基;
カルバモイル基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイ
ル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、N,N−ジ
エチルカルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモイ
ル、N−ブチル−N−第三級ブチルカルバモイル、N,
N−ジペンチルカルバモイル、N−ペンチル−N−ヘキ
シルカルバモイル、1−アジリジニルカルボニル、1−
アゼチジニルカルボニル、1−ピロリジニルカルボニ
ル、ピペリジノカルボニル等の、2個の低級アルキル基
が互いに結合して3員環ないし6員環を形成していても
よいN,N−ジ(低級)アルキルカルバモイル基等がそ
の好適な例として挙げられる、アミド化されたカルボキ
シ基等が挙げられる。 【0073】前述の「適当な置換基を1個以上有してい
てもよい低級アルキル基」の「適当な置換基」の好適な
例としてはヒドロキシ基、前記ハロゲン、前記低級アル
コキシ基、前記アシル基等が挙げられる。 【0074】前記「適当な置換基を1個以上有する低級
アルキル基」の好適な例としては、例えば、1−ヒドロ
キシ−1−クロロメチル、1−ヒドロキシ−2−クロロ
エチル、2−ヒドロキシ−3−フルオロプロピル、2−
ヒドロキシ−3,3,3−トリクロロプロピル、3−ブ
ロモ−4−ヒドロキシ−4−ヨウドブチル、1−クロロ
−2−ヒドロキシ−4−フルオロペンチル、3,4−ジ
ヒドロキシ−6−クロロヘキシル等のヒドロキシ基とハ
ロゲンとを有する低級アルキル基; 【0075】例えば、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキ
シエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプ
ロピル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−ヒド
ロキシブチル、1−ヒドロキシメチル−1−メチルエチ
ル、3−ヒドロキシペンチル、2−ヒドロキシヘキシル
等のヒドロキシ(低級)アルキル基; 【0076】例えば、メトキシメチル、エトキシメチ
ル、2−エトキシエチル、1−プロポキシエチル、3−
イソプロポキシプロピル、2−ブトキシブチル、1−第
三級ブトキシメチル−1−メチルエチル、5−ペンチル
オキシペンチル、ヘキシルオキシメチル、3−ヘキシル
オキシヘキシル等の低級アルコキシ(低級)アルキル
基; 【0077】例えば、カルボキシメチル、2−カルボキ
シエチル、2−カルボキシプロピル、3−カルボキシプ
ロピル、2−カルボキシ−1−メチルエチル、4−カル
ボキシブチル、1−カルボキシメチル−1−メチルエチ
ル、3−カルボキシペンチル、2−カルボキシヘキシル
等のカルボキシ(低級)アルキル基、ならびに、好まし
いものとしてエステル化されたカルボキシ(低級)アル
キル基およびアミド化されたカルボキシ(低級)アルキ
ル基、さらに好ましいものとして、例えば、メトキシカ
ルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、2−メト
キシカルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチ
ル、1−プロポキシカルボニルエチル、3−エトキシカ
ルボニルプロピル、2−ブトキシカルボニルブチル、4
−エトキシカルボニルブチル、1−第三級ブトキシカル
ボニルメチル−1−メチルエチル、5−ペンチルオキシ
カルボニルペンチル、ヘキシルオキシカルボニルメチ
ル、3−ヘキシルオキシカルボニルヘキシル等の低級ア
ルコキシカルボニル(低級)アルキル基、例えば、カル
バモイルメチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバ
モイルプロピル、2−カルバモイル−1−メチルエチ
ル、4−カルバモイルブチル、1−カルバモイルメチル
−1−メチルエチル、5−カルバモイルペンチル、3−
カルバモイルヘキシル等のカルバモイル(低級)アルキ
ル基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルメチル、
2−(N,N−ジメチルカルバモイル)エチル、2−
(N−メチル−N−エチルカルバモイル)エチル、3−
(N−メチル−N−エチルカルバモイル)プロピル、2
−(N,N−ジプロピルカルバモイル)−1−メチルエ
チル、4−(N,N−ジプロピルカルバモイル)ブチ
ル、1−(N,N−ジメチルカルバモイル)メチル−1
−メチルエチル、5−(N−ペンチル−N−ヘキシルカ
ルバモイル)ペンチル、3−(N−ペンチル−N−ヘキ
シルカルバモイル)ヘキシル、(1−アジリジニルカル
ボニル)メチル、2−(1−アゼチジニルカルボニル)
エチル、2−(ピペリジノカルボニル)エチル、3−
(1−ピロリジニルカルボニル)プロピル、2−(ピペ
リジノカルボニル)−1−メチルエチル、4−(1−ア
ゼチジニルカルボニル)ブチル、1−(1−アジリジニ
ルカルボニル)メチル−1−メチルエチル、3−(1−
ピロリジニルカルボニル)ペンチル、6−(ピペリジノ
カルボニル)ヘキシル等の、窒素原子上の2個の低級ア
ルキル基が互いに結合して3員環ないし6員環を形成し
ていてもよいN,N−ジ(低級)アルキルカルバモイル
(低級)アルキル基が挙げられる保護されたカルボキシ
(低級)アルキル基がその好ましい例として挙げられる
アシル(低級)アルキル基;等が挙げられる。 【0078】「不飽和複素環基」の好ましい置換基とし
ては、低級アルキル基、ヒドロキシ基とハロゲンとを有
する低級アルキル基、ヒドロキシ(低級)アルキル基、
低級アルコキシ(低級)アルキル基、カルボキシ(低
級)アルキル基、低級アルコキシカルボニル(低級)ア
ルキル基、カルバモイル(低級)アルキル基、窒素原子
上の2個の低級アルキル基が互いに結合して3員環ない
し6員環を形成していてもよいN,N−ジ(低級)アル
キルカルバモイル(低級)アルキル基、カルボキシ(低
級)アルケニル基、ジ(低級)アルキルアミノ基、ハロ
ゲン、低級アルコキシ基、オキソ基、カルボキシ基、低
級アルコキシカルボニル基、低級アルカノイル基、アミ
ノ基、シアノ基およびヒドロキシ基が挙げられ、それら
の中でさらに好ましいものとしては(C1 −C4 )アル
キル基、ヒドロキシ基とハロゲンとを有する(C1 −C
4 )アルキル基、ヒドロキシ(C1 −C4 )−アルキル
基、(C1 −C4 )アルコキシ(C1 −C4 )アルキル
基、カルボキシ(C1 −C4)アルキル基、(C1 −C4
)アルコキシカルボニル(C1 −C4 )アルキル基、
カルバモイル(C1 −C4 )アルキル基、N,N−ジ
(C1 −C4 )アルキルカルバモイル(C1 −C4 )ア
ルキル基、ピペリジノカルボニル(C1 −C4 )アルキ
ル基、カルボキシ(C2 −C4 )アルケニル基、ジ(C
1 −C4 )アルキルアミノ基、ハロゲン、(C1 −C
4 )アルコキシ基、オキソ基、カルボキシ基、(C1
4 )アルコキシカルボニル基、(C1 −C4 )アルカ
ノイル基、アミノ基、シアノ基およびヒドロキシ基が挙
げられ、最も好ましいものとしてはメチル基、プロピル
基、2−ヒドロキシ−3,3,3−トリクロロプロピル
基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基、2−エトキシエチル基、2−カルボキシエチル基、
3−カルボキシプロピル基、4−カルボキシブチル基、
メトキシカルボニルメチル基、2−メトキシカルボニル
エチル基、3−エトキシカルボニルプロピル基、4−エ
トキシカルボニルブチル基、2−カルバモイルエチル
基、2−(N,N−ジメチルカルバモイル)エチル基、
2−(ピペリジノカルボニル)エチル基、2−カルボキ
シビニル基、ジメチルアミノ基、クロロ基、メトキシ
基、オキソ基、カルボキシ基、エトキシカルボニル基、
メトキシカルボニル基、アセチル基、アミノ基、シアノ
基およびヒドロキシ基が挙げられる。 【0079】前述した「適当な置換基を1個以上有して
いてもよい不飽和複素環基」における「不飽和複素環
基」は、すでに述べた置換基の他に、以下に述べる置換
基を1個以上(好ましくは、1ないし4個)有していて
もよい。 【0080】かかる置換基としてはアミノ(低級)アル
キル基;低級アルキルアミノ(低級)アルキル基;カル
ボキシ(低級)アルキルアミノ(低級)アルキル基;保
護されたカルボキシ(低級)アルキルアミノ(低級)ア
ルキル基;ヒドロキシ基およびアリールオキシ基を有す
る低級アルキルアミノ(低級)アルキル基;保護された
アミノ(低級)アルキル基;シアノ(低級)アルキル
基;シアノ(高級)アルキル基;適当な置換基を1また
は2個以上有していてもよい複素環基を有する低級アル
キル基;適当な置換基を1または2個以上有していても
よい複素環基を有する高級アルキル基;アル(低級)ア
ルキル基;低級アルケニル基;または適当な置換基を1
または2個以上有していてもよい複素環基が挙げられ
る。 【0081】以上の置換基を以下に説明する。 【0082】好適な「アミノ(低級)アルキル基」とし
ては、アミノメチル、1−アミノエチル、2−アミノエ
チル、2−アミノプロピル、3−アミノブチル、2−ア
ミノ−1,1−ジメチルエチル、5−アミノペンチル、
1−アミノヘキシルなどを挙げることができ、これらの
うち好ましいものはアミノ(C1 −C4 )アルキルであ
り、より好ましいものは2−アミノエチルである。 【0083】好適な「低級アルキルアミノ(低級)アル
キル基」としては、モノまたはジ(低級)アルキルアミ
ノ(低級)アルキル、たとえばメチルアミノメチル、2
−(エチルアミノ)エチル、3−(プロピルアミノ)プ
ロピル、2−(プロピルアミノ)ブチル、2−(t−ブ
チルアミノ)−1,1−ジメチルエチル、4−ペンチル
アミノペンチル、6−ヘキシルアミノヘキシル、ジメチ
ルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、1−(N
−メチルエチルアミノ)エチル、1−ジメチルアミノプ
ロピル、2−ジエチルアミノプロピル、3−ジメチルア
ミノプロピル、3−(N−プロピルブチルアミノ)ブチ
ル、4−ジメチルアミノブチル、2−ジブチルアミノ−
1,1−ジメチルエチル、4−ジペンチルアミノペンチ
ル、6−(N−ペンチルヘキシルアミノ)ヘキシルなど
を挙げることができ、これらのうち好ましいものはジ
(低級)アルキルアミノ(低級)アルキルであり、より
好ましいものはジ(C1 −C4 )アルキルアミノ(C1
−C4 )アルキルであり、最も好ましいものは2−ジメ
チルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピルおよび
4−ジメチルアミノブチルである。 【0084】好適な「カルボキシ(低級)アルキルアミ
ノ(低級)アルキル基」としては、カルボキシメチルア
ミノメチル、2−(カルボキシメチルアミノ)エチル、
2−(1−カルボキシエチルアミノ)エチル、3−(2
−カルボキシプロピルアミノ)プロピル、2−(3−カ
ルボキシプロピルアミノ)ブチル、2−(2−カルボキ
シ−1,1−ジメチルエチルアミノ)−1,1−ジメチ
ルエチル、4−(5−カルボキシペンチルアミノ)ペン
チル、6−(3−カルボキシヘキシルアミノ)ヘキシル
などを挙げることができ、それらのうち好ましいものは
カルボキシ(C 1 −C4 )アルキルアミノ(C1 −C
4 )アルキルであり、最も好ましいものは2−(カルボ
キシメチルアミノ)エチルである。 【0085】「保護されたカルボキシ(低級)アルキル
アミノ(低級)アルキル基」における好適な「保護され
たカルボキシ」としては、エステル化されたカルボキシ
基などを挙げることができ、このエステル化されたカル
ボキシ基におけるエステル部分の具体例としては、適当
な置換基を有していてもよい低級アルキルエステル(た
とえばメチルエステル、エチルエステル、プロピルエス
テル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブ
チルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステ
ル、ヘキシルエステル、1−シクロプロピルエチルエス
テルなど)、たとえば、低級アルカノイルオキシ(低
級)アルキルエステル(たとえばアセトキシメチルエス
テル、プロピオニルオキシメチルエステル、ブチリルオ
キシメチルエステル、バレリルオキシメチルエステル、
ピバロイルオキシメチルエステル、1−アセトキシエチ
ルエステル、1−プロピオニルオキシエチルエステル、
ピバロイルオキシメチルエステル、2−プロピオニルオ
キシエチルエステル、ヘキサノイルオキシメチルエステ
ルなど)、低級アルカンスルホニル(低級)アルキルエ
ステル(たとえば2−メシルエチルエステルなど)また
はモノ(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキルエ
ステル(たとえば2−ヨードエチルエステル、2,2,2
−トリクロロエチルエステルなど);低級アルケニルエ
ステル(たとえばビニルエステル、アリルエステルな
ど);低級アルキニルエステル(たとえばエチニルエス
テル、プロピニルエステルなど);適当な置換基を有し
ていてもよいアル(低級)アルキルエステル[たとえば
ベンジルエステル、4−メトキシベンジルエステル、4
−ニトロベンジルエステル、フェネチルエステル、トリ
チルエステル、ベンズヒドリルエステル、ビス(メトキ
シフェニル)メチルエステル、3,4−ジメトキシベン
ジルエステル、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチ
ルベンジルエステルなど];適当な置換基を有していて
もよいアリールエステル(たとえばフェニルエステル、
4−クロロフェニルエステル、トリルエステル、4−t
−ブチルフェニルエステル、キシリルエステル、メシチ
ルエステル、クメニルエステルなど)などを挙げること
ができる。 【0086】好適な「保護されたカルボキシ(低級)ア
ルキルアミノ(低級)アルキル基」としては、エステル
化されたカルボキシ(低級)アルキルアミノ(低級)ア
ルキル基を挙げることができ、これらのうち好ましいも
のは低級アルコキシカルボニル(低級)アルキルアミノ
(低級)アルキル、たとえばメトキシカルボニルメチル
アミノメチル、2−(エトキシカルボニルメチルアミ
ノ)エチル、2−(1−エトキシカルボニルエチルアミ
ノ)エチル、3−(2−プロポキシカルボニルプロピル
アミノ)プロピル、2−(3−ブトキシカルボニルプロ
ピルアミノ)ブチル、2−(2−t−ブトキシカルボニ
ル−1,1−ジメチルエチルアミノ)−1,1−ジメチ
ルエチル、4−(5−ペンチルオキシカルボニルペンチ
ルアミノ)ペンチル、6−(3−ヘキシルオキシカルボ
ニルヘキシルアミノ)ヘキシルなどが挙げられ、より好
ましいものは(C1 −C4 )アルコキシカルボニル(C
1 −C4 )アルキルアミノ(C1 −C4 )アルキルであ
り、最も好ましいものは2−(エトキシカルボニルメチ
ルアミノ)エチルである。 【0087】好適な「ヒドロキシ基およびアリールオキ
シ基を有する低級アルキルアミノ(低級)アルキル基」
としては、「ヒドロキシ基」および「アリールオキシ
基」(たとえばフェノキシ、トリルオキシ、ナフチルオ
キシなど)を有する前記の「低級アルキルアミノ(低
級)アルキル」が挙げられ、その好適な例としては1−
(1−ナフチルオキシ)−1−ヒドロキシメチルアミノ
メチル、2−(1−ヒドロキシ−2−フェノキシエチル
アミノ)エチル、2−[2−ヒドロキシ−3−(1−ナ
フチルオキシ)プロピルアミノ]エチル、2−[4−ヒ
ドロキシ−3−(p−トリルオキシ)ブチルアミノ]プ
ロピル、2−[4−ヒドロキシ−1−(2−ナフチルオ
キシ)ブチルアミノ]−1,1−ジメチルエチル、4−
[1−ヒドロキシ−5−(1−ナフチルオキシ)ペンチ
ルアミノ]ペンチル、6−[2−ヒドロキシ−4−(2
−ナフチルオキシ)ヘキシルアミノ]ヘキシルであり、
これらのうち好ましいものはヒドロキシおよびナフチル
オキシを有する(C1 −C4 )アルキルアミノ(C1
4 )アルキルであり、より好ましいものは2−[2−
ヒドロキシ−3−(1−ナフチルオキシ)プロピルアミ
ノ]エチルである。 【0088】好適な「保護されたアミノ(低級)アルキ
ル基」としてはアシルアミノ(低級)アルキル基を挙げ
ることができる。アシルアミノの好適な例としては、低
級アルカノイルアミノ(たとえばホルミルアミノ、アセ
チルアミノ、プロピオニルアミノ、ヘキサノイルアミ
ノ、ピバロイルアミノなど)、モノ(またはジまたはト
リ)ハロ(低級)アルカノイルアミノ(たとえばクロロ
アセチルアミノ、トリフルオロアセチルアミノなど)、
低級アルコキシカルボニルアミノ(たとえばメトキシカ
ルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブト
キシカルボニルアミノ、t−ペンチルオキシカルボニル
アミノ、ヘキシルオキシカルボニルアミノなど)、モノ
(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルコキシカルボ
ニルアミノ(たとえばクロロメトキシカルボニルアミ
ノ、ジクロロエトキシカルボニルアミノ、トリクロロエ
トキシカルボニルアミノなど)、アロイルアミノ(たと
えばベンゾイルアミノ、トルオイルアミノ、キシロイル
アミノ、ナフトイルアミノなど)、アル(低級)アルカ
ノイルアミノ、たとえばフェニル(低級)アルカノイル
アミノ(たとえばフェニルアセチルアミノ、フェニルプ
ロピオニルアミノなど)、アリールオキシカルボニルア
ミノ(たとえばフェノキシカルボニルアミノ、ナフチル
オキシカルボニルアミノなど)、アリールオキシ(低
級)アルカノイルアミノ、たとえばフェノキシ(低級)
アルカノイルアミノ(たとえばフェノキシアセチルアミ
ノ、フェノキシプロピオニルアミノなど)、アリールグ
リオキシロイルアミノ(たとえばフェニルグリオキシロ
イルアミノ、ナフチルグリオキシロイルアミノなど)、
適当な置換基を有していてもよいアル(低級)アルコキ
シカルボニルアミノ、たとえばニトロまたは低級アルコ
キシを有していてもよいフェニル(低級)アルコキシカ
ルボニルアミノ(たとえばベンジルオキシカルボニルア
ミノ、フェネチルオキシカルボニルアミノ、p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルアミノ、p−メトキシベンジ
ルオキシカルボニルアミノなど)、チエニルアセチルア
ミノ、イミダゾリルアセチルアミノ、フリルアセチルア
ミノ、テトラゾリルアセチルアミノ、チアゾリルアセチ
ルアミノ、チアジアゾリルアセチルアミノ、チエニルプ
ロピオニルアミノ、チアジアゾリルプロピオニルアミ
ノ、低級アルキルスルホニルアミノ(たとえばメチルス
ルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルス
ルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、ペン
チルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノな
ど)、アリールスルホニルアミノ(たとえばフェニルス
ルホニルアミノ、トリルスルホニルアミノ、キシリルス
ルホニルアミノ、ナフチルスルホニルアミノなど)、ア
ル(低級)アルキルスルホニルアミノ、たとえばフェニ
ル(低級)アルキルスルホニルアミノ(たとえばベンジ
ルスルホニルアミノ、フェネチルスルホニルアミノ、ベ
ンズヒドリルスルホニルアミノなど)、イミド(たとえ
ば1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、スクシ
ンイミド、フタルイミドなど)などを挙げることができ
る。 【0089】前記「保護されたアミノ(低級)アルキル
基」の好ましい例としては、イミド(低級)アルキル、
たとえばフタルイミドメチル、2−フタルイミドエチ
ル、1−(1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミ
ド)エチル、2−スクシンイミドプロピル、3−フタル
イミドブチル、2−(1,2−シクロヘキサンジカルボ
キシイミド)−1,1−ジメチルエチル、5−フタルイ
ミドペンチル、1−フタルイミドヘキシルなどが挙げら
れ、より好ましいものはイミド(C1 −C4 )アルキル
であり、最も好ましいものは2−フタルイミドエチルで
ある。 【0090】好適な「シアノ(低級)アルキル基」とし
てはシアノメチル、1−シアノエチル、2−シアノエチ
ル、3−シアノプロピル、2−シアノブチル、4−シア
ノブチル、2−シアノ−1,1−ジメチルエチル、4−
シアノペンチル、5−シアノペンチル、6−シアノヘキ
シルなどが挙げられ、これらのうち好ましいものはシア
ノ(C1 −C6 )アルキルであり、最も好ましいものは
シアノメチル、2−シアノエチル、3−シアノプロピ
ル、4−シアノブチル、5−シアノペンチル、および6
−シアノヘキシルである。 【0091】好適な「シアノ(高級)アルキル基」とし
ては、7−シアノヘプチル、8−シアノオクチル、4−
シアノオクチル、8−シアノ−3−メチルヘプチル、9
−シアノノニル、1−シアノノニル、10−シアノデシ
ル、8−シアノウンデシル、12−シアノドデシル、1
1−シアノ−4−メチルウンデシル、13−シアノトリ
デシル、6−シアノテトラデシル、15−シアノペンタ
デシル、12−シアノヘキサデシル、17−シアノヘプ
タデシル、4−シアノオクタデシル、19−シアノノナ
デシル、1−シアノ−12−エチルヘプタデシル、20
−シアノイコシル等が挙げられ、これらの中で好ましい
ものとしては、シアノ(C7 −C16)アルキルが挙げら
れ、より好ましいものとしては7−シアノヘプチル、8
−シアノオクチル、9−シアノノニル、10−シアノデ
シルおよび12−シアノドデシルが挙げられる。 【0092】好適な「低級アルキル基」としては、直鎖
または分枝アルキル、たとえばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘ
キシルなどを挙げることができる。 【0093】好適な「低級アルケニル基」としては、直
鎖または分枝アルケニル、たとえばビニル、アリル、2
−ブテニル、2−メチル−2−プロペニル、4−ペンテ
ニル、3−ヘキセニルなどを挙げることができ、これら
のうち好ましいものは(C2−C4 )アルケニルであ
り、より好ましいものはビニルである。 【0094】「適当な置換基を1または2個以上有して
いてもよい複素環基を有する低級アルキル基」における
好適な「低級アルキル基」としては、先に示したのと同
じものを挙げることができ、好ましいものは(C1 −C
6 )アルキルであり、最も好ましいものはメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルであ
る。 【0095】「適当な置換基を1または2個以上有して
いてもよい複素環基を有する高級アルキル基」における
好適な「高級アルキル」としては、ヘプチル、オクチ
ル、3−メチルヘプチル、ノニル、2,6−ジメチルヘ
プチル、デシル、ウンデシル、ドデシル、4−メチルド
デシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘ
キサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシ
ル、12−エチル−ヘプタデシル、イコシル等が挙げら
れ、これらの中で好ましいものとしては、(C7
16)アルキルが挙げられ、より好ましいものとしては
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルおよびドデシルが
挙げられる。 【0096】「適当な置換基を1または2個以上有して
いてもよい複素環基を有する低級アルキル基」および
「適当な置換基を1または2個以上有していてもよい複
素環基を有する高級アルキル基」における好適な「複素
環基」としては、酸素、硫黄、窒素などのヘテロ原子を
少なくとも1個含む飽和または不飽和の単環式または多
環式複素環基が挙げられる。特に好ましい複素環基とし
ては、窒素原子を1ないし4個含む3ないし8員の不飽
和複素単環基、たとえばピロリル、ピロリニル、イミダ
ゾリル、ピラゾリル、ピリジルおよびそのN−オキシ
ド、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾ
リル(たとえば4H−1,2,4−トリアゾリル、1H
−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリ
アゾリルなど)、テトラゾリル(たとえば1H−テトラ
ゾリル、2H−テトラゾリルなど)、ジヒドロトリアジ
ニル(たとえば4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリア
ジニル、2,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジニル
など)など; 【0097】窒素原子を1ないし4個含む3ないし8員
の飽和複素単環基、たとえばピロリジニル、イミダゾリ
ジニル、ピペリジル(たとえばピペリジノなど)、ピペ
ラジニルなど;窒素原子を1ないし5個含む不飽和縮合
複素環基、たとえばインドリル、イソインドリル、イン
ドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノ
リル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロ
ピリジル、テトラゾロピリダジニル(たとえばテトラゾ
ロ[1,5−b]ピリダジニルなど)、ジヒドロトリア
ゾロピリダジニルなど;酸素原子を1ないし2個および
窒素原子を1ないし3個含む3ないし8員の不飽和複素
単環基、たとえばオキサゾリル、イソキサゾリル、オキ
サジアゾリル(たとえば1,2,4−オキサジアゾリ
ル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキ
サジアゾリルなど)など;酸素原子を1ないし2個およ
び窒素原子を1ないし3個含む3ないし8員の飽和複素
単環基、たとえばモルホリニル、オキサゾリジニル(た
とえば1,3−オキサゾリジニルなど)など;酸素原子
を1ないし2個および窒素原子を1ないし3個含む不飽
和縮合複素環基、たとえばベンゾキサゾリル、ベンゾキ
サジアゾリルなど;硫黄原子を1ないし2個および窒素
原子を1ないし3個含む3ないし8員の不飽和複素単環
基、たとえば1,3−チアゾリル、1,2−チアゾリ
ル、チアゾリニル、チアジアゾリル(たとえば1,2,
4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、
1,2,5−チアジアゾリル、1,2,3−チアジアゾ
リル)など;硫黄原子を1ないし2個および窒素原子を
1ないし3個含む3ないし8員の飽和複素単環基、たと
えばチアゾリジニルなど;硫黄原子を1個含む3ないし
8員の不飽和複素単環基、たとえばチエニルなど;硫黄
原子を1ないし2個および窒素原子を1ないし3個含む
不飽和縮合複素環基、たとえばベンゾチアゾリル、ベン
ゾチアジアゾリルなど;酸素原子を1ないし2個含む3
ないし8員の不飽和複素単環基、たとえばフリル、ピラ
ニル、ジオキソリルなど;酸素原子を1ないし2個含む
3ないし8員の飽和複素単環基、たとえばオキソラニ
ル、テトラヒドロピラニル(たとえばテトラヒドロ−2
H−ピラン−2−イルなど)、ジオキソラニルなど;酸
素原子を1ないし2個含む不飽和縮合複素環基、たとえ
ばイソベンゾフラニル、クロメニル(たとえば2H−ク
ロメン−3−イルなど)、ジヒドロクロメニル(たとえ
ば3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イルなど)
などを挙げることができる。 【0098】上記「複素環基」の好ましい例としては、
窒素原子を1ないし4個含む3ないし8員の不飽和複素
単環基;窒素原子を1ないし4個含む3ないし8員の飽
和複素単環基;酸素原子を1ないし2個および窒素原子
を1ないし3個含む3ないし8員の飽和複素単環基;お
よび酸素原子を1ないし2個含む3ないし8員の飽和複
素単環基が挙げられ、これらのうち好ましいものはピリ
ジル、テトラゾリル、ピペリジル、ピペラジニル、モル
ホリニル、オキサゾリジニルおよびテトラヒドロピラニ
ルであり、より好ましいものは4−ピリジル、1H−テ
トラゾール−5−イル、ピペリジノ、1−ピペラジニ
ル、モルホリノ、1,3−オキサゾリジン−5−イルお
よびテトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルである。 【0099】前記の「複素環基」は1または2個以上
(好ましくは1ないし3個)の適当な置換基[たとえば
ヒドロキシ(低級)アルキル(たとえばヒドロキシメチ
ル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、
4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チルエチル、3−ヒドロキシペンチル、6−ヒドロキシ
ヘキシルなど)、低級アルコキシを有していてもよいア
リール(たとえばフェニル、ナフチル、2−メトキシフ
ェニル、2−メトキシナフチル、3−エトキシフェニ
ル、4−プロポキシフェニル、2−ブトキシフェニル、
5−プロポキシナフチル、3−t−ブトキシフェニル、
4−ペンチルオキシフェニル、2−ヘキシルオキシフェ
ニルなど)、オキソなど]を有していてもよい。これら
の「適当な置換基」として好ましいものはヒドロキシ
(C1 −C4 )アルキル、(C1 −C4)アルコキシを
有するフェニルおよびオキソであり、より好ましいもの
は2−ヒドロキシエチル、2−メトキシフェニルおよび
オキソである。 【0100】「適当な置換基を1または2個以上有して
いてもよい複素環基」における好適な「複素環基」とし
ては、「適当な置換基を1または2個以上有していても
よい複素環基を有する低級アルキル」および「適当な置
換基を1または2個以上有していてもよい複素環基を有
する高級アルキル」の「複素環基」で例示したものと同
じものを挙げることができ、好ましいものは酸素原子を
1ないし2個含む不飽和縮合複素環基であり、より好ま
しいものはジヒドロクロメニルであり、最も好ましいも
のは3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−4−イルであ
る。 【0101】この「複素環基」は1または2個以上(好
ましくは1ないし4個)の適当な置換基[たとえば前記
の低級アルキル、ヒドロキシ、シアノなど、それらのう
ち好ましいものは(C1 −C4 )アルキル、ヒドロキシ
およびシアノであり、最も好ましいものはメチル、ヒド
ロキシおよびシアノである]を有していてもよい。 【0102】好適な「アル(低級)アルキル基」として
は、モノまたはジまたはトリフェニル(低級)アルキル
(たとえばベンジル、フェネチル、2−フェニルプロピ
ル、4−フェニルブチル、2−フェニル−1,1−ジメ
チルエチル、1−フェニルペンチル、6−フェニルヘキ
シル、ベンズヒドリル、トリチルなど)などを挙げるこ
とができ、これらのうち好ましいものはフェニル(C1
−C4 )アルキルであり、最も好ましいものはベンジル
である。 【0103】「適当な置換基を1または2個以上有して
いてもよい含窒素複素環基」における好適な「含窒素複
素環基」としては、前記「複素環基」のうちその環構成
原子として窒素原子を少なくとも1個含む複素環基を挙
げることができ、前記「含窒素複素環基」は1または2
個以上(好ましくは1ないし3個)の適当な置換基[た
とえば前記ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルコキ
シを有していてもよい前記アリール、オキソなど]を有
していてもよい。 【0104】好適な「テトラゾリル(低級)アルキル
基」としては、1H−テトラゾール−5−イルメチル、
2−(1H−テトラゾール−5−イル)エチル、3−
(1H−テトラゾール−5−イル)プロピル、4−(1
H−テトラゾール−5−イル)ブチル、2−(2H−テ
トラゾール−2−イル)−1,1−ジメチルエチル、4
−(1H−テトラゾール−1−イル)ペンチル、5−
(1H−テトラゾール−5−イル)ペンチル、6−(1
H−テトラゾール−5−イル)ヘキシルなどを挙げるこ
とができるが、これらの中で好ましいものは、テトラゾ
リル(C1 −C6 )アルキルであり、より好ましいもの
は、(1H−テトラゾール−5−イル)メチル、2−
(1H−テトラゾール−5−イル)エチル、3−(1H
−テトラゾール−5−イル)プロピル、4−(1H−テ
トラゾール−5−イル)ブチル、5−(1H−テトラゾ
ール−5−イル)ペンチル、および6−(1H−テトラ
ゾール−5−イル)ヘキシルである。 【0105】好適な「テトラゾリル(高級)アルキル
基」としては、7−(1H−テトラゾール−5−イル)
ヘプチル、8−(1H−テトラゾール−5−イル)オク
チル、4−(1H−テトラゾール−1−イル)オクチ
ル、8−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−メチ
ルヘプチル、9−(1H−テトラゾール−5−イル)ノ
ニル、1−(1H−テトラゾール−1−イル)ノニル、
10−(1H−テトラゾール−5−イル)デシル、8−
(1H−テトラゾール−5−イル)ウンデシル、12−
(1H−テトラゾール−5−イル)ドデシル、11−(1
H−テトラゾール−5−イル)−4−メチルウンデシ
ル、13−(1H−テトラゾール−5−イル)トリデシ
ル、6−(1H−テトラゾール−5−イル)−テトラデ
シル、15−(1H−テトラゾール−5−イル)−ペン
タデシル、12−(1H−テトラゾール−5−イル)−
ヘキサデシル、17−(1H−テトラゾール−1−イ
ル)−ヘプタデシル、4−(1H−テトラゾール−5−
イル)−オクタデシル、19−(1H−テトラゾール−
5−イル)−ノナデシル、1−(1H−テトラゾール−
1−イル)−12−エチルヘプタデシル、20−(1H
−テトラゾール−5−イル)イコシル等が挙げられる
が、これらの中で好ましいものは、テトラゾリル(C7
−C16)アルキルであり、より好ましいものは7−(1
H−テトラゾール−5−イル)ヘプチル、8−(1H−
テトラゾール−5−イル)−オクチル、9−(1H−テ
トラゾール−5−イル)ノニル、10−(1H−テトラ
ゾール−5−イル)デシルおよび12−(1H−テトラ
ゾール−5−イル)ドデシルである。 【0106】 【実施例】以下、ピラゾロピリジン化合物(Ia)の製
造法を実施例により説明する。 【0107】実施例1 3−(2−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−
3−イル)アクリル酸(トランス異性体)(270m
g)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)の塩化メ
チレン(1.5ml)中混合物に氷冷撹拌下塩化チオニ
ル(145mg)を滴下する。室温で2時間50分間撹
拌後、溶媒を減圧留去して、酸塩化物誘導体を得る。
(R)−2−(メトキシカルボニルメチル)ピペリジン
塩酸塩(237mg)とトリエチルアミン(340μ
l)の塩化メチレン(1.5ml)中混合物に−10℃
で撹拌下前記の酸塩化物誘導体を少量ずつ加える。反応
混合物を室温で一夜撹拌後、氷水(10ml)に注ぐ。
混合物を塩化メチレン(20ml×2)で抽出する。抽
出物を合わせ、0.1NHCl(10ml)、10%K
2 CO3 水溶液(10ml)および食塩水(10ml)
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去
して、粗製物を得る。これを酢酸エチルと塩化メチレン
の混合物(1:10)を溶離溶媒とするシリカゲル(1
0g)カラムクロマトグラフィーで精製して、(2R)
−1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピ
リジン−3−イル)アクリロイル]−2−(メトキシカ
ルボニルメチル)ピペリジン(トランス異性体)(33
0mg)を油状物として得る。 [α]19 D = +65.11°(C=1.8, MeOH) IR(薄層): 1730, 1635, 1590, 1515 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.33-1.77 (7H,m), 2.61 (1H,dd,J=1
4.7 & 7.1Hz), 2.76(1H,brd s), 3.66 (3H,s), 4.76 (1
H,brd s), 6.90 (1H,td,J=6.9 &1.2Hz), 7.35 (1H,t,J=
7.4Hz), 7.43-7.55 (3H,m), 7.72 (1H,dd,J=7.7& 1.7H
z), 7.95 (1H,d,J=15.5Hz), 8.53 (1H,d,J=6.9Hz) MS : m/e 403 (M+) 【0108】実施例2 実施例1と同様にして(2RS)−1−[3−(2−フ
ェニルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)ア
クリロイル]−2−(メトキシカルボニルメチル)ピペ
リジン(トランス異性体)を得る。 IR(薄層): 1730, 1635, 1590, 1510 cm-1 核磁気共鳴スペクトルは実施例1で得られた化合物のも
のと同じである。 【0109】実施例3 (2R)−1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5
−a]ピリジン−3−イル)アクリロイル]−2−(メ
トキシカルボニルメチル)ピペリジン(トランス異性
体)(210mg)と1N水酸化ナトリウム溶液(0.
573ml)のメタノール(2.0ml)中混合物を2
時間加熱還流する。メタノールを減圧留去し、残留物に
水(20ml)を加える。溶液を1N塩酸で酸性とし、
塩化メチレン(10ml×2)で抽出する。抽出物を合
わせ食塩水(10ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下溶媒を留去する。粗結晶を酢酸エチルとジ
エチルエーテルの混合物から再結晶して、(2R)−1
−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリジ
ン−3−イル)アクリロイル]−2−(カルボキシメチ
ル)ピペリジン(トランス異性体)(152.7mg)
を無色結晶として得る。 mp : 165-166℃ [α]18 D = +72.75°(C=1.09, MeOH) IR(ヌジョール): 1715, 1625, 1570, 1510 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.36-1.82 (7H,m), 2.57 (1H,dd,J=1
5.1 & 6.4Hz), 2.67-3.25 (2H,m), 4.69 (1H,brd s),
6.40-7.34 (2H,m), 7.37-7.51 (4H,m),7.65-7.77 (3H,
m), 7.89 (1H,d,J=15.5Hz), 8.44 (1H,brd s), 10.40(1
H,brd s) 元素分析:C23H23N3O3として 計算値:C 70.93, H 5.95, N 10.79 実測値:C 70.81, H 5.97, N 10.66 【0110】実施例4 実施例3と同様にして(2RS)−1−[3−(2−フ
ェニルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)ア
クリロイル]−2−(カルボキシメチル)ピペリジン
(トランス異性体)を得る。 mp : 132-134℃ IR(ヌジョール): 1705, 1625, 1560, 1505 cm-1 核磁気共鳴スペクトルは実施例3の化合物のものと同じ
である。 【0111】実施例5 ジメチルスルホキシド(202mg)の塩化メチレン
(1.0ml)溶液を二塩化オキサリル(247mg)
の塩化メチレン(10ml)溶液に−78℃で5分間か
けて滴下する。10分後、(2R)−1−[3−(2−
フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)
アクリロイル]−2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリ
ジン(トランス異性体)(364mg)の塩化メチレン
(3.4mg)溶液を−78℃で10分間かけて滴下す
る。溶液を−78℃で20分間、−45℃で1時間撹拌
する。この溶液にトリエチルアミン(986μl)を加
え、混合物を−20℃〜0℃で20分間撹拌する。反応
混合物に飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)を加
え、混合物を塩化メチレン(10ml×2)で抽出す
る。抽出物を合わせ、食塩水(10ml)で洗浄後、硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去する。粗製
物を塩化メチレンと酢酸エチルの混合物(10:1)を
溶離溶媒とするシリカゲル(10g)カラムクロマトグ
ラフィーで精製して、(2R)−1−[3−(2−フェ
ニルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)アク
リロイル]−2−(ホルミルメチル)ピペリジン(トラ
ンス異性体)(139.0mg)を油状物として得る。 [α]17 D = +35.41°(C=1.44, MeOH) IR(薄層): 1720, 1640, 1590, 1520 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.05-2.10 (8H,m), 2.22-3.12 (3H,
m), 6.50-6.93 (2H,m), 7.05-7.54 (4H,m), 7.67-7.81
(3H,m), 7.93 (1H,d,J=15.4Hz),8.45-8.53 (1H,m), 9.6
8-9.75 (1H,m) 【0112】実施例6 塩化メチレン(乾燥、40ml)およびN,N−ジメチ
ルホルムアミド(0.2ml)の溶液に塩化チオニル
(0.2ml)を0℃で滴下し、30分間撹拌する。こ
の冷却溶液に(2R)−1−[3−(2−フェニルピラ
ゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)アクリロイ
ル]−2−(カルボキシメチル)ピペリジン(トランス
異性体)(1.0g)を加え、混合物を1.5時間撹拌
する。この溶液に28%アンモニア水溶液(20ml)
を加え、さらに2時間撹拌を続ける。水層と有機層を分
離し、有機層から減圧下溶媒を留去する。油状残留物を
酢酸エチルを溶離溶媒とするカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル、60メッシュ)に付す。溶媒を留去して
(2R)−1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5
−a]ピリジン−3−イル)アクリロイル]−2−(カ
ルバモイルメチル)ピペリジン(トランス異性体)(4
05mg)を白色の顆粒状固形物として得る。 mp : 195-197℃ IR(ヌジョール): 3440, 3160, 1675, 1645 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.6-1.7 (7H,m), 2.47 (1H,dd,J=5.1
& 15.9Hz), 2.7(1H,brd s), 3.15 (0.25H,brd t), 3.7
5 (0.3H,brd s), 5.31 (1H,brd d), 6.69 (0.5H,d,J=1
5.43Hz), 6.92 (1H,t,J=5.63Hz), 7.5 (5H,m),7.68 (2
H,dd,J=1.87 & J=7.6Hz), 7.94 (1H,d,J=15.43Hz), 8.5
3 (1H,d,J=6.9Hz) MS. m/z : 388 (M+), 329, 247, 219, 218, 217, 141 元素分析:C23H24N4O2 388・468 (%) として 計算値:C 71.1, H 6.2, N 14.4 実測値:C 70.6, H 6.4, N 14.3 【0113】実施例6と同様にして下記の化合物(実施
例7および8)を得る。 【0114】実施例7 (2R)−1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5
−a]ピリジン−3−イル)アクリロイル]−2−(N
−エチルカルバモイルメチル)ピペリジン(トランス異
性体) mp : 142-143℃ IR(ヌジョール): 3500, 3450, 3300, 1655, 1640 cm
-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.09 (3H,t,J=7.27Hz), 1.5 (1H,brd
s), 1.64 (1H,s),1.7 (6H,m), 2.45 (1H,dd,J=5.0 & J
=15.17Hz), 2.75 (0.6H,brd s),3.25 (2H,m), 4.76 (0.
25H,brd d), 5.15 (0.25H,brd d), 6.66 (0.3H,d,J=15.
3Hz), 6.91 (1H,t,J=6.25Hz), 7.28-7.68 (8H,m), 7.8
(1H,d,J=15.30Hz), 8.52 (1H,d,J=6.91Hz) MS. m/z : 416 (M+), 329, 245, 219, 169 元素分析:C25H28N4O2 1/2 H2O (%) として 計算値:C 70.56, H 6.87, N 13.16 実測値:C 70.23, H 6.99, N 13.03 【0115】実施例8 (2R)−1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5
−a]ピリジン−3−イル)アクリロイル]−2−
(N,N−ジエチルカルバモイルメチル)ピペリジン
(トランス異性体) IR (CHCl3) : 3700, 3500, 1643, 1600 cm-1 NMR (CDCl3,δ) : 1.08 (3H,t,J=7.1Hz), 1.18 (3H,t,J
=7.1Hz), 1.72 (7H,m), 2.6 (2H,m), 3.33 (4H,m), 5.1
0 (1H,br s), 6.90 (1H,t,J=5.58Hz),7.46 (4H,m), 7.6
9 (2H,dd,J=6.23 & 7.7Hz), 7.91 (1H,d,J=15.3Hz),8.2
(0.25H,brd s), 8.52 (1H,d,J=6.92Hz) MS. m/z : 444 (M+), 325, 247, 219, 197 【0116】実施例9 (2R)−1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5
−a]ピリジン−3−イル)アクリロイル]−2−(カ
ルボキシメチル)ピペリジン(トランス異性体)(5.
73g)のメタノール(287ml)溶液を太陽光に3
2時間曝露する。黄色結晶を濾取し、メタノールで洗浄
後、減圧乾燥して、そのシス異性体(4.97g)を得
る。このシス異性体(4.88g)のメタノール(35
0ml)中懸濁液を加熱還流後、室温まで冷却する。析
出物を濾取し、メタノールで洗浄後、減圧乾燥して、
(2R)−1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5
−a]ピリジン−3−イル)アクリロイル]−2−(カ
ルボキシメチル)ピペリジン(シス異性体)を黄色プリ
ズム晶(4.20g)として得る。 mp : 195-196℃ IR(ヌジョール): 1715, 1625, 1570, 1525 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 0.40-1.60 (6H,m), 2.07 (0.5H,d
d,J=15.1 & 5.1Hz),2.90 (0.5H,t,J=12.5Hz), 3.34 (1
H,brd s), 3.74 (0.5H,brd d,J=13.3Hz), 4.23 (0.5H,b
rd d,J=13.3Hz), 4.42-4.59 (0.5H,m), 4.70-4.90 (0.5
H,m), 6.20 (0.5H,d,J=12.0Hz), 6.22 (0.5H,d,J=12.0H
z),6.75 (0.5H,d,J=12.0Hz), 6.81 (0.5H,J=12.0Hz),
6.97 (1H,t,J=6.6Hz),7.31 (1H,t,J=7.9Hz), 7.41-7.55
(4H,m), 7.76-7.79 (2H,m), 8.74(1H,d,J=6.9Hz), 12.
29 (1H,brd s) 元素分析:C23H23N3O3 計算値:C 70.93, H 5.95, N 10.79 (%) 実測値:C 70.74, H 6.05, N 10.76 (%) 【0117】この発明の医薬組成物で用いる製剤は、有
効成分としてピラゾロピリジン化合物(I)またはその
塩類を直腸投与、経肺(経鼻ないしバッカル吸入)、点
鼻、経口または非経口(皮下、静脈内および筋肉内を含
む)などの投与または吸入に適した有機あるいは無機担
体または賦形剤と共に含有する固形、半固形あるいは液
状の製剤の形で用いることができる。有効成分は例え
ば、錠剤、ペレット剤、トローチ、カプセル剤、坐剤、
エアゾール剤、吸入用粉末薬、液剤、乳剤、懸濁剤、そ
の他使用に適した剤形に用いられる慣用の無毒性の医薬
として許容される担体と共に配合することができる。さ
らに、必要に応じて補助剤、安定化剤、粘稠化剤、着色
剤および香料を使用することができる。ピラゾロピリジ
ン化合物(I)またはその塩類は疾患の経過または状態
に所望の予防効果および/または治療効果を生じるに足
りる量を製剤に含有させればよい。 【0118】本発明で用いる製剤は、当技術分野におけ
る常用の方法により製造できる。必要により、薬物のバ
イオアベイラビリティーを向上させるために当技術分野
において常用される方法を、本製剤の製造に当っても、
適用できるものである。 【0119】この製剤を人または動物に適用する場合、
静脈内(輸液中に含有させる方法を含む)、筋肉内また
は経口投与によるのが好ましい。ピラゾロピリジン化合
物(I)の予防および/または治療有効量は予防および
/または治療される各患者または動物の年令および条件
によっても変動するが、一般にはピラゾロピリジン化合
物(I)を、静脈内投与の場合には人または動物の体重
1kg当り1日量0.01−100mg、筋肉内投与の
場合には人または動物の体重1kg当り1日量0.01
−100mg、経口投与の場合には人または動物の体重
1kg当り1日量0.01−200mgで循環不全の治
療および/または予防のために投与することができる。 【0120】 【発明の効果】人または動物における循環不全の予防お
よび/または治療に用いられる本発明にかかるピラゾロ
ピリジン化合物の有用性を示すため、その代表的な化合
物の薬理試験データを以下に示す。 【0121】試験化合物 (1) (2R)−1−[3−(2−フェニルピラゾロ
[1,5−a]ピリジン−3−イル)アクリロイル]−
2−(カルボキシメチル)−ピペリジン(トランス異性
体) [本明細書実施例3の化合物、以下試験化合物(1)と
称す] 【0122】試験方法および結果 試験1 脱血ショックモデルの血行動態に対する作用 [I] 試験方法 ビーグル犬(体重7.2〜10.2kg)(一群5頭)
をペントバルビタールナトリウム(30mg/kg静脈
内投与)を用いて麻酔し、人工呼吸下開胸し、上行性大
動脈に電磁流量計プローブを装着し、心拍出量を記録し
た。動脈血圧を圧トランスデューサーで記録するために
右大腿動脈にカニュレーションした。ミラー型圧トラン
スデューサーを、左頸動脈を通して左心室に挿入し L
V dp/dtを測定し、また、電磁流量計プローブを
左腎動脈に装着し、腎血流量を記録した。全てのパラメ
ーターが安定化した後、試験動物をヘパリン化した(1
000U/kg、静脈内投与)。10分後、血液を左大
腿動脈から30分かけてゆっくりとリザーバーに抜き取
り、平均血圧を40mmHgとした。その後1時間血圧
が40mmHgに保たれるようにリザーバーの高さを調
節した。脱血処置終了後、試験群には試験化合物(1)
を10mg/kg投与し、また、対照群には生理食塩水
を投与した後、リザーバーを大腿静脈に接着し、20分
間かけてポンプを用いて還血した。その後、120分
間、各パラメーターの変化を調べた。 【0123】A.試験群 【表1】【0124】B.対照群 【表2】 【0125】試験2 LPS(Lipopolysac
charide)ショックモデルの血行動態に対する作
用 [I] 試験方法 ビーグル犬(体重8.0〜10.3kg)(一群3頭)
をペントバルビタールナトリウム(30mg/kg、静
脈内投与)を用いて麻酔し、人工呼吸下開胸し、上行性
大動脈に電磁流量計プローブを装着し、心拍出量を記録
した。動脈圧を記録するため、右大腿動脈にカニュレー
ションした。ミラー型圧トランスデューサーを左頸動脈
を通し、左心室内に挿入し、LV dp/dtを測定
し、また、電磁流量計プローブを左腎動脈に装着し、腎
血流量を記録した。LPS(B,E.coli 05
5:B5 Difco)0.5mg/kgを0.2ml
/kgの容量で1分間かけて静脈内投与を行い、240
分まで経時的に上記パラメーターの測定を行った。LP
S投与後5分に、試験化合物(1)(10mg/kg)
を、0.2ml/kgの容量で30秒間かけて静脈内投
与した。対照として、同量の生理食塩水を同速度で投与
した。 【0126】A.試験群 【表3】 【0127】B.対照群 【表4】【0128】なお、(2R)−1−[3−(2−フェニ
ルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)アクリ
ロイル]−2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン
(トランス異性体)(特開昭64−45385号の実施
例22の化合物)、および3−[2−(3−カルボキシ
プロピル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン
−6−イル]−2−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピ
リジン(特開平2−243689号の実施例36の化合
物)にも同様の効果があることが確認されている。 【0129】本発明のピラゾロピリジン化合物(I)
は、他の循環不全等の薬剤(例えば、ドーパミン、等)
との併用により、相乗的な予防および/または治療効果
を示す。以下、ドーパミンとの併用を例にとり、その併
用効果について説明する。 【0130】 試験3 脱血ショックモデルの血行動態に対する作用 【0131】A.ドーパミン単独の場合 [I] 試験方法 ビーグル犬(一群6頭)をペントバルビタールナトリウ
ム(30mg/kg静脈内投与)を用いて麻酔し、人工
呼吸下開胸し、上行性大動脈に電磁流量計プローブを装
着し、心拍出量を記録した。動脈血圧を圧トランスデュ
ーサーで記録するために右大腿動脈にカニュレーション
した。ミラー型圧トランスデューサーを、左頸動脈を通
して左心室に挿入し LV dp/dtを測定し、ま
た、電磁流量計プローブを左腎動脈に装着し、腎血流量
を記録した。全てのパラメーターが安定化した後、試験
動物をヘパリン化した(1500U/kg、静脈内投
与)。10分後、血液を左大腿動脈から30分かけてゆ
っくりとリザーバーに抜き取り、平均血圧を40mmH
gとした。その後1時間血圧が40mmHgに保たれる
ようにリザーバーの高さを調節した。還血5分前に、ド
ーパミンを5μg/kg/minuteの速度で持続静
脈内投与すると同時に、生理食塩水を0.2ml/kg
急速静脈内投与した。対照群には、生理食塩水0.2m
l/kgを急速静脈内投与し、同時に20ml/kg/
minuteの速度で持続静脈内投与を開始した。還血
は、血圧40mmHgを正確に1時間維持した後、リザ
ーバーを大腿静脈に接着し、20分間かけてリザーバー
の高さを調節して行なった。その後、120分間、腎血
流量の変化を調べた。 【0132】[II] 試験結果 【表5】【0133】B.試験化合物(1)単独の場合 [I] 試験方法 ビーグル犬(一群4頭)をペントバルビタールナトリウ
ム(30mg/kg静脈内投与)を用いて麻酔し、人工
呼吸下開胸し、上行性大動脈に電磁流量計プローブを装
着し、心拍出量を記録した。動脈血圧を圧トランスデュ
ーサーで記録するために右大腿動脈にカニュレーション
した。ミラー型圧トランスデューサーを、左頸動脈を通
して左心室に挿入し LV dp/dtを測定し、ま
た、電磁流量計プローブを左腎動脈に装着し、腎血流量
を記録した。全てのパラメーターが安定化した後、試験
動物をヘパリン化した(1500U/kg、静脈内投
与)。10分後、血液を左大腿動脈から30分かけてゆ
っくりとリザーバーに抜き取り、平均血圧を40mmH
gとした。その後1時間血圧が40mmHgに保たれる
ようにリザーバーの高さを調節した。還血5分前に、試
験化合物(1)1mg/kgを急速静脈内投与すると同
時に、生理食塩水を20μl/kg/minuteの速
度で持続静脈内投与した。対照群には、生理食塩水0.
2ml/kgを急速静脈内投与し、同時に20ml/k
g/minuteの速度で持続静脈内投与を開始した。
還血は、血圧40mmHgを正確に1時間維持した後、
リザーバーを大腿静脈に接着し、20分間かけてリザー
バーの高さを調節して行なった。その後、120分間、
腎血流量の変化を調べた。 【0134】[II] 試験結果 【表6】 【0135】 C.試験化合物(1)とドーパミンとの併用の場合 [I] 試験方法 ビーグル犬(一群7頭)をペントバルビタールナトリウ
ム(30mg/kg静脈内投与)を用いて麻酔し、人工
呼吸下開胸し、上行性大動脈に電磁流量計プローブを装
着し、心拍出量を記録した。動脈血圧を圧トランスデュ
ーサーで記録するために右大腿動脈にカニュレーション
した。ミラー型圧トランスデューサーを、左頸動脈を通
して左心室に挿入し LV dp/dtを測定し、ま
た、電磁流量計プローブを左腎動脈に装着し、腎血流量
を記録した。全てのパラメーターが安定化した後、試験
動物をヘパリン化した(1500U/kg、静脈内投
与)。10分後、血液を左大腿動脈から30分かけてゆ
っくりとリザーバーに抜き取り、平均血圧を40mmH
gとした。その後1時間血圧が40mmHgに保たれる
ようにリザーバーの高さを調節した。還血5分前に、試
験化合物(1)1mg/kgを急速静脈内投与するとと
もに、ドーパミンを5μg/kg/minuteの速度
で持続静脈内投与した。対照群には、生理食塩水0.2
ml/kgを急速静脈内投与し、同時に20ml/kg
/minuteの速度で持続静脈内投与を開始した。還
血は、血圧40mmHgを正確に1時間維持した後、リ
ザーバーを大腿静脈に接着し、20分間かけてリザーバ
ーの高さを調節して行なった。その後、120分間、腎
血流量の変化を調べた。 【0136】[II]試験結果 【表7】【0137】以上の試験において、試験化合物(1)と
ドーパミンとの併用により、腎血流量が有意に改善され
ており、両者の併用により、各単独投与の場合に比べて
より優れた効果が得られることが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−244084(JP,A) 特開 平4−253978(JP,A) 特開 平3−141222(JP,A) 特開 平2−243689(JP,A) 特開 平5−112566(JP,A) 特開 昭64−45385(JP,A) 特開 昭51−54583(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/496 A61P 9/00 C07D 471/04 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】(2R)−1−[3−(2−フェニルピラ
    ゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)アクリロイ
    ル]−2−(カルボキシメチル)ピペリジン(トランス
    異性体)またはその塩類を有効成分として含有するショ
    ック時における急性循環不全の予防および/または治療
    剤。
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