JP3467345B2 - 半導電性樹脂シート及びその製造方法 - Google Patents

半導電性樹脂シート及びその製造方法

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JP3467345B2
JP3467345B2 JP06751495A JP6751495A JP3467345B2 JP 3467345 B2 JP3467345 B2 JP 3467345B2 JP 06751495 A JP06751495 A JP 06751495A JP 6751495 A JP6751495 A JP 6751495A JP 3467345 B2 JP3467345 B2 JP 3467345B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表裏面で異なる表面抵
抗率を有する半導電性樹脂シート及びその製造方法に関
し、詳しくは、ポリイミドとドープ状態のポリアニリン
とのポリマーブレンドからなり、表裏面で異なる表面抵
抗率を有する半導電性樹脂シートと、そのような半導電
性樹脂シートの製造方法に関する。
【0002】このような特異な電気的性質を有する半導
電性樹脂シートは、例えば、電池の電極材料、電磁シー
ルド材、静電吸着用フィルム、帯電防止材、画像形成装
置部品、電子デバイス等において好適に用いることがで
きる。
【0003】
【従来の技術】従来、ポリイミドにカーボン、カーボン
繊維、グラファイト、金属粒子、金属酸化物粒子等の導
電性充填剤を配合することによって、ポリイミドを導電
性にすることができることは、既に知られている。しか
しながら、これらの導電性充填剤をポリイミドに配合し
て、導電性を有するシートとしたとき、得られるシート
は、機械特性に劣り、特に、シートに「しなやかさ」が
なく、シートの加工時や使用時に、それに加わる張力に
耐えることができず、切断したり、又は破れたりする問
題がある。また、このような方法によれば、得られるポ
リイミドのシートにおいて、所要の表面抵抗率を再現性
よく、且つ、均一に付与することが困難である。
【0004】更に、従来、知られているこのような導電
性材料は、材料のすべての部分において、均一な抵抗値
を有するものである。これに対して、それ自体で、例え
ば、表裏面で表面抵抗率の異なる半導電性シート、即
ち、一方の表面が低い表面抵抗率を有し、他方の表面が
高い表面抵抗率を有するような半導電性シートは、画像
形成装置部品、電磁シールド材、帯電防止材等に有用で
あるが、このように表裏面で異なる表面抵抗率を有する
半導電性シートは、従来、半導電性シートの一方の表面
に金属を蒸着させたり、或いは表面抵抗率の異なる2つ
のシートを貼り合わせるという方法によって製造され
る。しかし、このような方法によれば、いずれも工程が
煩雑であり、また、そのようにして得られるシートに
は、抵抗値や材質が不連続である面が内部に存在すると
いう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の半導
電性シートにおける上述したような問題を解決するため
になされたものであって、材質が均一でありながら、表
裏面で異なる表面抵抗率を有し、特に、一方の表面の表
面抵抗率が他方の表面の表面抵抗率の少なくとも10倍
であるような特異な導電性を有する半導電性樹脂シート
と、そのような半導電性樹脂シートを製造する方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による半導電性樹
脂シートは、ポリイミドとドープ状態のポリアニリンと
のポリマーブレンドからなり、一方の表面の表面抵抗率
が他方の表面の表面抵抗率の少なくとも10倍であるこ
とを特徴とするものである。
【0007】このような特異な電気的性質を有する半導
電性樹脂シートは、本発明による第1の方法に従って、
ポリアミド酸と脱ドープ状態のポリアニリンとを含む製
膜溶液を基材上にキャステイングし、基材上に上記溶液
の層を形成し、次いで、その層を基材から剥離すること
なく、基材に密着させたまま、加熱して、上記ポリアミ
ド酸をイミド化した後、基材上に形成された樹脂シート
を基材から剥離し、次いで、上記ポリアニリンをドーピ
ングして導電性とすることができるドーパントに上記樹
脂シートを接触させることによって得ることができる。
【0008】また、本発明による第2の方法に従って、
ポリアミド酸と脱ドープ状態のポリアニリンとこのポリ
アニリンをドーピングして導電性とすることができるド
ーパントを含む製膜溶液を基材上にキャステイングし、
基材上に上記溶液の層を形成し、次いで、その層を基材
から剥離することなく、基材に密着させたまま、加熱し
て、上記ポリアミド酸をイミド化した後、基材上に形成
された樹脂シートを基材から剥離することによっても、
得ることができる。
【0009】本発明によるこのような半導電性シートに
おいて、樹脂シートは、ポリイミドとポリアニリンとの
合計量の1〜90重量%を占めるのが好ましい。また、
上記第1及び第2の方法において、基材上の製膜溶液を
加熱する際、その加熱温度は、250〜400℃の範囲
であることが好ましい。本発明によるこのような半導電
性樹脂シートは、一方の表面の表面抵抗率が103 〜1
11Ω/□の範囲にあり、他方の表面の表面抵抗率が1
9 〜1014Ω/□の範囲にあり、且つ、一方の表面の
表面抵抗率が他方の表面の表面抵抗率の少なくとも10
倍である。
【0010】本発明の方法において、上述したように、
製膜溶液を適宜の基材、例えば、ガラス、金属、樹脂等
からなるシートの表面や、又はガラス、金属、樹脂等か
らなる管の外表面又は内表面上にキャステイングし、乾
燥させ、加熱することによって、樹脂シートを得ること
ができる。上記管状の基材を用いるときは、チューブ状
の製品を得ることができるが、本発明においては、この
ようなチューブ状の製品もシートに含めることとする。
【0011】ポリアミド酸は、既に知られているよう
に、テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体とジアミ
ンとのほぼ等モル混合物を有機極性溶媒に溶解させ、溶
液状態で反応させることによって、溶液として得ること
ができる。従って、ポリアミド酸は、ポリイミドの前駆
体として調製されるものであって、このようなポリアミ
ド酸を加熱することによって、不溶不融のポリイミドを
形成する。
【0012】本発明によれば、このようなポリアミド酸
として、特に、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香
族ジアミンとの反応によって得られるポリアミド酸が好
ましく用いられる。ポリアミド酸の調製において、上記
芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピ
ロメリット酸二無水物、3,3',4,4' −ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、3,3',4,4' −ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プ
ロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
スルホン二無水物等を挙げることができる。これらは単
独で用いられてもよく、また、複数が併用されてもよ
い。
【0013】上記芳香族ジアミンとしては、例えば、4,
4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフ
ェニルメタン、3,3'−ジアミノジフェニルメタン、p−
フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ベンチ
ジン、3,3'−ジメトキシベンチジン、4,4'−ジアミノジ
フェニルスルホン、4,4'−ジアミノジフェニルスルフイ
ド、4,4'−ジアミノジフェニルプロパン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン等
を挙げることができる。これらも、単独で用いられても
よく、また、複数が併用されてもよい。
【0014】また、上記有機極性溶媒としては、例え
ば、N−メチル−2−ピリリドン、N,N'−ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホス
ホルトリアミド等を挙げることができる。これらの有機
極性溶媒には、必要に応じて、クレゾール、フェノー
ル、キシレノール等のフェノール類、ヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン等の炭化水素類等を混合することができ
る。これらの溶剤も、単独で、又は2種以上の混合物と
して用いられる。
【0015】上記芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳
香族ジアミンを上記溶媒中で溶液状態で反応させて、ポ
リアミド酸の溶液を得る際の有機溶媒中での上記無水物
とジアミンとからなる原料量の濃度は、通常、5〜30
重量%、好ましくは10〜25重量%の範囲である。用
いる無水物とジアミンとにもよるが、通常、80℃以
下、好ましくは、5〜50℃の範囲の温度で約2〜10
時間反応させることによって、ポリアミド酸を溶液とし
て得ることができる。
【0016】芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族
ジアミンとを溶液状態で反応させるとき、反応の進行と
共に、溶液の粘度が上昇するが、本発明においては、温
度30℃にてN−メチル−2−ピドリドン溶液として測
定した固有粘度が0.5以上のポリアミド酸溶液を調製
し、これを用いることが好ましい。このように、固有粘
度が0.5以上のポリアミド酸溶液を用いることによっ
て、機械強度の信頼性がすぐれるシートを得ることがで
きる。
【0017】次に、本発明において用いるポリアニリン
は、一般式(I)
【0018】
【化1】
【0019】(式中、m及びnはそれぞれ繰り返し単位
中のキノンジイミン構造単位及びフエニレンジアミン構
造単位のモル分率を示し、0<m<1、0<n<1、m
+n=1である。)で表されるキノンジイミン構造単位
及びフエニレンジアミン構造単位を主たる繰り返し単位
として有し、脱トープ状態において溶剤に可溶性のポリ
アニリンである。以下、このようなポリアミドをキノン
ジイミン・フェニレンジアミン型ポリアニリンというこ
とがある。このようなポリアニリンの性質と製造につい
ては、特開平3−28229号公報に詳細に記載されて
いる。
【0020】特に、本発明において用いるポリアニリン
は、特開平3−28229号公報に記載されているよう
に、脱ドープ状態において457.9nmの波長の光で励
起して得られるレーザー・ラマンスペクトルにおけるパ
ラ置換ベンゼンの骨格振動のうち、1600cm-1よりも
高波数にあらわれる骨格延伸振動のラマン線の強度Ia
と1600cm-1よりも低波数にあらわれる骨格延伸振動
のラマン線強度Ibの比Ia/Ibが1.0以上であるこ
とが好ましい。更に、本発明において用いるポリアニリ
ンは、N−メチルピロリドン中、30℃で測定した極限
粘度〔η〕が0.40dl/g以上であることが好ましい。
かかるレーザー・ラマンスペクトル特性を有するポリア
ニリンは、特開平3−28229号公報に詳細に記載さ
れているように、従来より知られているポリアニリンに
比べて、高分子量であり、溶剤可溶性である点で区別さ
れ、更に、構造的にも区別され得る。
【0021】本発明において用いる上記キノンジイミン
・フェニレンジアミン型ポリアニリンであって、脱ドー
プ状態において有機溶剤に可溶性であり、所定の極限粘
度と前述したレーザー・ラマンスペクトル特性を有する
ポリアニリンは、特開平3−28229号公報に詳細に
記載されているように、酸解離定数 pKa値が3.0以下で
あるプロトン酸の存在下に溶剤中にてアニリンに温度を
5℃以下、好ましくは0℃以下の温度を保持しつつ、標
準水素電極を基準とする還元半電池反応における起電力
として定められる標準電極電位が0.6V以上である酸化
剤の水溶液をアニリン1モル当たりに、酸化剤の1モル
を、酸化剤1分子を還元するのに必要な電子数で割った
量として定義される当量で、2当量以上、好ましくは2
〜2.5当量徐々に加えて、上記プロトン酸にてドープさ
れたアニリンの酸化重合体(以下、ドープされたポリア
ニリンという。)を生成させ、次いで、このドープされ
たポリアニリンを塩基性物質によって脱ドープすること
によって得ることができる。
【0022】このように、プロトン酸の存在下にアニリ
ンを酸化重合して、ドープ状態のポリアニリンを得、次
いで、このポリアニリンを脱ドープして得られるポリア
ニリンは、高分子量を有し、しかも、種々の有機溶剤に
溶解する。かかる有機溶剤としては、N−メチル−2−
ピロリドン、N,N −ジメチルアセトアミド、N,N −ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン、スルホラン等を挙げるこ
とができる。このような脱ドープされたポリアニリンの
溶解度は、ポリアニリンの平均分子量や溶剤にもよる
が、重合体の0.5〜100%が溶解し、1〜30重量%
の溶液を得ることができる。
【0023】本発明によれば、前述したように、ポリア
ミド酸とポリアニリンとを含む製膜溶液を調製し、この
製膜溶液を適宜の基材、例えば、ガラス板上にキャステ
イングし、製膜溶液の層を基材から剥離することなく、
密着させたまま、加熱乾燥させて、ポリアミド酸をイミ
ド化することによって、ポリイミドとポリアニリンとか
らなるポリマーブレンドのシートを得ることができる。
ポリアミド酸をイミド化するには、既に知られているよ
うに、通常、上記溶液の層を300℃以上の温度に加熱
して、ポリアミド酸にイミド結合を生成させる。
【0024】本発明に従って、このように、ポリアミド
酸とポリアニリンとを含む製膜溶液を基材にキャステイ
ングし、基材上の溶液の層を基材に密着させた状態に
て、溶液の層を加熱して、ポリアミド酸をイミド化させ
ることによって、上記層が空気に露出されている面(以
下、空気面ということがある。)と、基材に密着され
て、空気との接触が遮断されている面(基材接触面とい
うことがある。)とにおいて、ドーパントに対するポリ
アニリンの挙動が著しく異なる。
【0025】このようにして、本発明によれば、基材上
にキャステイング法にてポリマーブレンドからなる樹脂
シートを製膜した後、得られた樹脂シートを基材から剥
離し、次いで、ポリアニリンをドーピングして導電性を
与えることができるドーパントによって上記樹脂シート
をドーピングすることによって、得られる半導電性シー
トは、基材面と基材接触面とで異なる表面抵抗率を有
し、通常、空気面の表面抵抗率は基材接触面の表面抵抗
率の少なくとも10倍の表面抵抗率を有する。
【0026】ここに、基材から剥離した樹脂シートをド
ーピングするには、例えば、樹脂シートをドーパントを
含む溶液に浸漬すればよい。また、本発明によれば、前
記ポリアミド酸とポリアニリンとを含む製膜溶液に予め
ポリアニリンをドーピングして導電性とすることができ
るドーパントを溶解させ、このような製膜溶液を基材に
キャステイングし、基材上の製膜溶液の層を基材に密着
させた状態にて、溶液の層を加熱して、ポリアミド酸を
イミド化させることによって、ポリマーブレンドからな
る樹脂シートを製膜した後、得られた樹脂シートを基材
から剥離してもよい。この方法によっても、上記製膜溶
液の層の空気面と基材接触面とでドーパントに対するポ
リアニリンの挙動が著しく異なるので、ポリアミド酸の
イミド化の間に、同様に、基材面と基材接触面とで異な
る表面抵抗を有する導電性シートを得ることができる。
【0027】このようにして、本発明によれば、簡単な
方法によって、内部に材質及び抵抗の不連続な面を有す
ることなく、表裏面で異なる表面抵抗率を有する半導電
性シートを得ることができる。
【0028】本発明において、ドーパントとしては、プ
ロトン酸を好ましく用いることができる。ドーパントと
して好ましいプロトン酸は、酸溶解定数 pKa値が4.8以
下であるプロトン酸である。そのようなプロトン酸とし
て、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウフッ化水
素酸、リンフッ化水素酸、過塩素酸等の無機酸のほか、
酸溶解定数 pKa値が4.8以下である有機酸を挙げること
ができる。
【0029】本発明において用いる有機酸は、例えば、
有機カルボン酸又はフェノール類であって、好ましく
は、酸解離定数 pKa値が4.8以下であるものである。こ
のような有機酸としては、脂肪族、芳香族、芳香脂肪
族、脂環式等の一又は多塩基酸を含む。このような有機
酸は、水酸基、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ
基等を有していてもよい。従って、かかる有機酸の具体
例として、例えば、酢酸、n−酪酸、ペンタデカフルオ
ロオクタン酸、ペンタフルオロ酢酸、トリフルオロ酢
酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、モノフルオロ酢
酸、モノブロモ酢酸、モノクロロ酢酸、シアノ酢酸、ア
セチル酢酸、ニトロ酢酸、トリフエニル酢酸、ギ酸、シ
ュウ酸、安息香酸、m−ブロモ安息香酸、p−クロロ安
息香酸、m−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o
−ニトロ安息香酸、2,4−ジニトロ安息香酸、3,5−ジ
ニトロ安息香酸、ピクリン酸、o−クロロ安息香酸、p
−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、トリメチル安
息香酸、p−シアノ安息香酸、m−シアノ安息香酸、チ
モールブルー、サリチル酸、5−アミノサリチル酸、o
−メトキシ安息香酸、1,6−ジニトロ−4−クロロフェ
ノール、2,6−ジニトロフェノール、2,4−ジニトロフ
ェノール、p−オキシ安息香酸、ブロモフェノールブル
ー、マンデル酸、フタル酸、イソフタル酸、マレイン
酸、フマル酸、マロン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、コ
ハク酸、α−アラニン、β−アラニン、グリシン、グリ
コール酸、チオグリコール酸、エチレンジアミン−N,N'
−二酢酸、エチレンジアミン−N,N,N',N' −四酢酸等を
挙げることができる。
【0030】また、有機酸は、スルホン酸又は硫酸基を
有するものであつてもよい。このような有機酸として
は、例えば、アミノナフトールスルホン酸、メタニル
酸、スルファニル酸、アリルスルホン酸、ラウリル硫
酸、キシレンスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンス
ルホン酸、1−ブタンスルホン酸、1−ヘキサンスルホ
ン酸、1−ヘプタンスルホン酸、1−オクタンスルホン
酸、1−ノナンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、1
−ドデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、スチレン
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスル
ホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、プロピルベンゼン
スルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、ペンチルベン
ゼンスルホン酸、ヘキシルベンゼンスルホン酸、ヘプチ
ルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、
ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン
酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼン
スルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、オクタ
デシルベンゼンスルホン酸、ジエチルベンゼンスルホン
酸、ジプロピルベンゼンスルホン酸、ジブチルベンゼン
スルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、エチルナフ
タレンスルホン酸、プロピルナフタレンスルホン酸、ブ
チルナフタレンスルホン酸、ペンチルナフタレンスルホ
ン酸、ヘキシルナフタレンスルホン酸、ヘプチルナフタ
レンスルホン酸、オクチルナフタレンスルホン酸、ノニ
ルナフタレンスルホン酸、デシルナフタレンスルホン
酸、ウンデシルナフタレンスルホン酸、ドデシルナフタ
レンスルホン酸、ペンタデシルナフタレンスルホン酸、
オクタデシルナフタレンスルホン酸、ジメチルナフタレ
ンスルホン酸、ジエチルナフタレンスルホン酸、ジプロ
ピルナフタレンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホ
ン酸、ジペンチルナフタレンスルホン酸、ジヘキシルナ
フタレンスルホン酸、ジヘプチルナフタレンスルホン
酸、ジオクチルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタ
レンスルホン酸、トリメチルナフタレンスルホン酸、ト
リエチルナフタレンスルホン酸、トリプロピルナフタレ
ンスルホン酸、トリブチルナフタレンスルホン酸、カン
フアースルホン酸、アクリルアミド−t−ブチルスルホ
ン酸等を挙げることができる。
【0031】また、本発明においては、分子内に2つ以
上のスルホン酸基を有する多官能有機スルホン酸も用い
ることができる。このような多官能有機スルホン酸とし
ては、例えば、エタンジスルホン酸、プロパンジスルホ
ン酸、ブタンジスルホン酸、ペンタンジスルホン酸、ヘ
キサンジスルホン酸、ヘプタンジスルホン酸、オクタン
ジスルホン酸、ノナンジスルホン酸、デカンジスルホン
酸、ベンゼンジスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、
トルエンジスルホン酸、エチルベンゼンジスルホン酸、
プロピルベンゼンジスルホン酸、ブチルベンゼンジスル
ホン酸、ジメチルベンゼンジスルホン酸、ジエチルベン
ゼンジスルホン酸、ジプロピルベンゼンジスルホン酸、
ジブチルベンゼンジスルホン酸、メチルナフタレンジス
ルホン酸、エチルナフタレンジスルホン酸、プロピルナ
フタレンジスルホン酸、ブチルナフタレンジスルホン
酸、ペンチルナフタレンジスルホン酸、ヘキシルナフタ
レンジスルホン酸、ヘプチルナフタレンジスルホン酸、
オクチルナフタレンジスルホン酸、ノニルナフタレンジ
スルホン酸、ジメチルナフタレンジスルホン酸、ジエチ
ルナフタレンジスルホン酸、ジプロピルナフタレンジス
ルホン酸、ジブチルナフタレンジスルホン酸、ナフタレ
ントリスルホン酸、ナフタレンテトラスルホン酸、アン
トラセンジスルホン酸、アントラキノンジスルホン酸、
フェナントレンジスルホン酸、フルオレノンジスルホン
酸、カルバゾールジスルホン酸、ジフエニルメタンジス
ルホン酸、ビフエニルジスルホン酸、ターフェニルジス
ルホン酸、ターフェニルトリスルホン酸、ナフタレンス
ルホン酸−ホルマリン縮合物、フェナントレンスルホン
酸−ホルマリン縮合物、アントラセンスルホン酸−ホル
マリン縮合物、フルオレンスルホン酸−ホルマリン縮合
物、カルバゾールスルホン酸−ホルマリン縮合物等を挙
げることができる。芳香環におけるスルホン酸基の位置
は任意である。
【0032】更に、本発明において、有機酸はポリマー
酸であってもよい。このようなポリマー酸としては、例
えば、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル硫酸、ポリス
チレンスルホン酸、スルホン化スチレン−ブタジエン共
重合体、ポリアリルスルホン酸、ポリメタリルスルホン
酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸、ポリハロゲン化アクリル酸、ポリイソプレン
スルホン酸、N−スルホアルキル化ポリアニリン、核ス
ルホン化ポリアニリン等を挙げることができる。ナフイ
オン(米国デユポン社登録商標)として知られている含
フッ素重合体も、ポリマー酸として好適に用いられる。
【0033】本発明においては、上記のようなプロトン
酸からなるドーパントを製膜溶液に含有させる方法とし
て、特開平3−28229号公報に示されるように、例
えば、トリエチルアミンのような塩基性物質をドーパン
トと共に加える方法も、好適に用いることができる。
【0034】このようなプロトン酸は、前記一般式
(I)で表わされるポリアニリンのキノンジイミン構造
のイミン窒素へのプロトン化によって、ポリアニリンを
導電性とする。通常、前述したように、アニリンを溶液
中で酸化重合して得られる前記一般式(I)で表わされ
るキノンジイミン・フェニレンジアミン型のポリアニリ
ンにおいては、式中、mとnの値はほぼ相等しい。
【0035】このように、キノンジイミン・フェニレン
ジアミン型のポリアニリンは、キノンジイミン構造を多
く有するので、プロトン酸によるドーピングによって、
高導電性を有するポリアニリンを与える。
【0036】本発明においては、式
【0037】
【化2】
【0038】で表わされるイミノ−p−フェニレン構造
単位を主たる繰返し単位として有する溶剤可溶性のポリ
アニリン(以下、イミノ−p−フェニレン型のポリアニ
リンということがある。)は、上記キノンジイミン・フ
ェニレンジアミン型のポリアニリンに比べて、種々の有
機溶剤に一層よく溶解するので、上記キノンジイミン・
フェニレンジアミン型のポリアニリンと共に、又は上記
キノンジイミン・フェニレンジアミン型のポリアニリン
に代えて、用いることができる。
【0039】このようなイミノ−p−フェニレン型のポ
リアニリンは、特開平3−52929号公報に記載され
ているように、前記キノンジイミン・フェニレンジアミ
ン型のポリアニリンを還元剤にて還元することによって
得ることができる。本発明においては、このようなイミ
ノ−p−フェニレン型のポリアニリンも、N−メチルピ
ロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が0.40
dl/g以上であることが好ましい。
【0040】上記還元剤としては、フェニルヒドラジ
ン、ヒドラジン、ヒドラジン水和物、硫酸ヒドラジン、
塩酸ヒドラジン等のヒドラジン化合物、水素化リチウム
アルミニウム、水素化ホウ素リチウム等の還元性水素化
金属化合物等が好適に用いられる。還元反応後に残渣を
生じないので、ヒドラジン水和物又はフェニルヒドラジ
ンが還元剤として特に好ましく用いられる。
【0041】このようなイミノ−p−フェニレン型のポ
リアニリンを用いるときは、これを含む製膜溶液を基材
上にキャステイングし、基材上に上記製膜溶液の層を形
成し、加熱して、基材上に樹脂シートを形成し、加熱し
て、ポリアミド酸をイミド化させる際に、上記イミノ−
p−フェニレン型のポリアニリンは、空気酸化によっ
て、キノンジイミン・フェニレンジアミン型のポリアニ
リンとなり、製膜溶液がドーパントを含むときは、この
キノンジイミン・フェニレンジアミン型のポリアニリン
をドーピングして、導電性のポリアニリンを形成し、半
導電性の樹脂シートを与える。
【0042】また、樹脂シートを形成した後、この樹脂
シートにドーパントを接触させる方法によるときも、上
述したように、樹脂シートには、キノンジイミン・フェ
ニレンジアミン型のポリアニリンが生成しており、これ
がドーピングされることとなる。
【0043】本発明による半導電性樹脂シートの形状は
特に限定されるものではなく、前述したように、平面的
若しくは曲面を有するシート状のほか、チューブ状であ
ってもよい。また、不連続であっても、連続していても
よい。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明による半導電性樹
脂シートは、ポリイミドと導電性ポリアニリンとのポリ
マーブレンドからなり、内部に抵抗値の異なる不連続性
をもたず、均一な材質を有しながら、シートの一方の表
面の表面抵抗率が他方の表面の表面抵抗率の少なくとも
10倍であり、しかも、機械的特性にもすぐれているの
で、その特異な電気的性質を活かして、例えば、電池の
電極材料、電磁シールド材、静電吸着用フィルム、帯電
防止材、画像形成装置部品、電子デバイス等において好
適に用いることができる。
【0045】
【実施例】以下に参考例と共に、実施例を挙げて本発明
を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定さ
れるものではない。
【0046】参考例1 (アニリンの酸化重合によるドープ状態のポリアニリン
の製造)攪拌装置、温度計及び直管アダプターを備えた
10リットル容量セパラブル・フラスコに蒸留水600
0g、36%塩酸360ml及びアニリン400g(4.2
95モル)をこの順序にて仕込み、アニリンを溶解させ
た。別に、氷水にて冷却しながら、ビーカー中の蒸留水
1493gに97%濃硫酸434g(4.295モル)を
加え、混合して、硫酸水溶液を調製した。この硫酸水溶
液を上記セパラブル・フラスコに加え、フラスコ全体を
低温恒温槽にて−4℃まで冷却した。
【0047】次に、ビーカー中にて蒸留水2293gに
ペルオキソ二硫酸アンモニウム980g(4.295モ
ル)を加え、溶解させて、酸化剤水溶液を調製した。フ
ラスコ全体を低温恒温槽で冷却して、反応混合物の温度
を−3℃以下に保持しつつ、攪拌下にアニリン塩の酸性
水溶液に、チュービングポンプを用いて、直管アダプタ
ーから上記ペルオキソ二硫酸アンモニウム水溶液を1ml
/分以下の割合にて徐々に滴下した。最初、無色透明の
溶液は、重合の進行に伴って緑青色から黒緑色となり、
次いで、黒緑色の粉末が析出した。
【0048】この粉末析出時に反応混合物において温度
の上昇がみられるが、反応系内の温度を−3℃以下に抑
えた。かくして、7時間を要して、ペルオキソ二硫酸ア
ンモニウム水溶液の滴下を終了した後、更に1時間、−
3℃以下の温度にて攪拌を続けた。得られた粉末を濾別
し、水洗、アセトン洗浄し、室温で真空乾燥して、硫酸
にてドープされた導電性ポリアニリン430gを黒緑色
の粉末として得た。
【0049】(ドープ状態の導電性ポリアニリンのアン
モニアによる脱ドーピング)上記ドープされた導電性ポ
リアニリン粉末350gを2Nアンモニア水4リットル
中に加え、オートホモミキサーにて回転数5000rpm
にて5時間攪拌した。混合物は、黒緑色から青紫色に変
化した。ブフナー漏斗にて粉末を濾別し、ビーカー中に
攪拌しながら、蒸留水にて濾液が中性になるまで繰り返
し洗浄し、続いて、濾液が無色になるまでアセトンにて
洗浄した。この後、粉末を室温にて10時間真空乾燥し
て、黒褐色の脱ドープされたポリアニリン粉末280g
を得た。
【0050】参考例2 (ポリイミド前駆体溶液Aの調製)3,3',4,4' −ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミ
ンのほぼ等モル混合物をN−メチル−2−ピロリドン溶
液(濃度20重量%)中で温度20〜60℃で12時間
反応させて、粘度1000ポイズ(温度25℃、B型粘
度計での測定値)、固定粘度2.1のポリアミド酸溶液を
調製した。
【0051】(ポリイミド前駆体溶液Bの調製)ピロメ
リット酸二無水物と3,3',4,4' −ジアミノジフェニルエ
ーテルのほぼ等モル混合物をN−メチル−2−ピロリド
ン溶液(濃度20重量%)中で温度5〜20℃で10時
間反応させて、粘度2000ポイズ(温度25℃、B型
粘度計での測定値)、固有粘度2.5のポリアミド酸溶液
を調製した。
【0052】実施例1 N−メチル−2−ピロリドン180gにフェニルヒドラ
ジン2.98gを溶解させ、次いで、参考例1にて得られ
たポリアニリン粉末20gをこれに溶解させて、10重
量%濃度の脱ドープ状態のポリアニリン溶液を得た。次
いで、このポリアニリン溶液に参考例2にて得られたポ
リイミド前駆体溶液A100gを添加し、1時間攪拌し
て、脱ドープ状態のポリアニリンとポリイミド前駆体と
からなる製膜溶液を得た。
【0053】この製膜溶液を用いて、次のようにして製
膜した。即ち、上記製膜溶液を120μmのギャップの
ナイフコーターを用いてガラス板上にコーティングした
後、150℃で20分、200℃で20分、250℃で
20分、最後に300℃で20分処理して、溶剤除去と
イミド化を行なった後、ガラス板から剥離して、ポリア
ニリンとポリイミドとのポリマーブレンドからなる樹脂
シートを得た。この樹脂シートは、脱ドープ状態のポリ
アニリン50重量%とポリイミド50重量%とからな
り、厚さ15μmであった。
【0054】次いで、蒸留水400gにメタンスルホン
酸(ドーパント)100gを溶解させ、これにメタノー
ル500gを加えて、ドーパント溶液を調製した。この
ドーパント溶液に上記樹脂シートを室温にて10分間浸
漬してドーピングした。このようにして得られた半導電
性樹脂シートの表裏両面の表面抵抗を測定したところ、
上記製膜時に空気に露出されていたシート面(以下、シ
ートの空気面という。)は、1.5×1011Ω/□、ガラ
スに接触していた面(以下、シートの基材接触面とい
う。)は、1.1×108 Ω/□であった。
【0055】実施例2 実施例1と同様にして10重量%濃度の脱ドープ状態の
ポリアニリン溶液200gを調製した。次いで、このポ
リアニリン溶液に参考例2で得られたポリイミド前駆体
溶液B300gを添加し、1時間攪拌して、脱ドープ状
態のポリアニリンとポリイミド前駆体とからなる製膜溶
液を得た。
【0056】この製膜溶液を用いて、次のようにして製
膜した。即ち、上記製膜溶液を240μmのギャップの
ナイフコーターを用いてガラス板上にコーティングした
後、実施例1と同様にして、溶剤除去とイミド化を行な
った後、ガラス板より剥離して、ポリイミドと脱ドープ
状態のポリアニリンとのポリマーブレンドからなる樹脂
シートを得た。この樹脂シートは、ポリアニリン25重
量%とポリイミド75重量%とからなり、厚さ30μm
であった。
【0057】次いで、実施例1と同様にして、この樹脂
シートにドーピング処理を行なった。得られた半導電性
樹脂シートの表面抵抗を測定したところ、空気面は、2.
7×1013Ω/□、基材接触面は、1.7 ×109 Ω/□
であった。
【0058】実施例3 実施例1と同様にして、10重量%濃度の脱ドープ状態
のポリアニリン溶液200gを調製した。別に、p−ト
ルエンスルホン酸一水和物(ドーパント)12.5gをN
−メチル−2−ピロリドン113.5gに溶解して、10
重量%p−トルエンスルホン酸溶液を調製した。次い
で、これらの2つの溶液を混合して、ドープ状態のポリ
アニリンの溶液を調製した。
【0059】この溶液に参考例2で得られたポリイミド
前駆体溶液A100gを添加した後、1時間攪拌して、
ドープ状態のポリアニリンとポリイミド前駆体とからな
る製膜溶液を得た。この製膜溶液を240μmのギャッ
プのナイフコーターでガラス板上にコーティングした
後、実施例1と同様にして、溶剤除去とイミド化を行な
った後、ガラス板より剥離して、ポリイミドとp−トル
エンスルホン酸でドープされたポリアニリンとからなる
ポリマーブレンドの樹脂シートを得た。この樹脂シート
は、ドープ状態のポリアニリン50重量%とポリイミド
50重量%とからなり、厚さ25μmであった。
【0060】この半導電性樹脂シートの体積抵抗率を測
定したところ、3×1010Ω・cmであった。また、表面
抵抗を測定したところ、空気面は、2.5×1012Ω/
□、基材接触面は、6.7 ×109 Ω/□であった。
【0061】実施例4 実施例1と同様にして、10重量%の脱ドープ状態のポ
リアニリン溶液200gを調製した。別に、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸(ドーパント)21.5gをN−メチル
−2−ピロリドン193.5gに溶解して、10重量%ド
デシルベンゼンスルホン酸溶液を調製した。次いで、こ
れらの2つの溶液を混合して、ドープ状態のポリアニリ
ンの溶液を調製した。この溶液に参考例2で得られたポ
リイミド前駆体溶液Aを100gを添加した後、1時間
攪拌して、ドープ状態のポリアニリンとポリイミド前駆
体とからなる製膜溶液を得た。
【0062】この製膜溶液を240μmのギャップのナ
イフコーターでガラス板上にコーティングした後、実施
例1と同様にして、溶剤除去とイミド化を行なった後、
ガラス板より剥離して、ポリイミドとドデシルベンゼン
スルホン酸でドープされたポリアニリンとからなるポリ
マーブレンドの樹脂シートを得た。この樹脂シートは、
ドープ状態のポリアニリン50重量%とポリイミド50
重量%とからなり、厚さ25μmであった。
【0063】この半導電性樹脂シートの体積抵抗率を測
定したところ、8×1010Ω・cmであった。また、表面
抵抗を測定したところ、空気面は、4.6×1012Ω/
□、基材接触は、1.3×1010Ω/□であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−88819(JP,A) 特開 平5−262991(JP,A) 特開 平6−207010(JP,A) 特開 平7−90179(JP,A) 特開 平8−143664(JP,A) 特開 平8−259709(JP,A) 特開 平8−295746(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 79/00 - 79/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイミドとドープ状態のポリアニリンと
    のポリマーブレンドからなり、一方の表面の表面抵抗率
    が他方の表面の表面抵抗率の少なくとも10倍である半
    導電性樹脂シート。
  2. 【請求項2】ポリアニリンを1〜90重量%含む請求項
    1記載の半導電性樹脂シート。
  3. 【請求項3】ポリアミド酸と脱ドープ状態のポリアニリ
    ンとを含む製膜溶液を基材上にキャステイングし、基材
    上に上記溶液の層を形成し、次いで、その層を基材から
    剥離することなく、基材に密着させたまま、加熱して、
    上記ポリアミド酸をイミド化した後、基材上に形成され
    た樹脂シートを基材から剥離し、次いで、上記ポリアニ
    リンをドーピングして導電性とすることができるドーパ
    ントに上記樹脂シートを接触させることを特徴とする一
    方の表面の表面抵抗率が他方の表面の表面抵抗率の少な
    くとも10倍である半導電性樹脂シートの製造方法。
  4. 【請求項4】ポリアミド酸と脱ドープ状態のポリアニリ
    ンとこのポリアニリンをドーピングして導電性とするこ
    とができるドーパントを含む製膜溶液を基材上にキャス
    テイングし、基材上に上記溶液の層を形成し、次いで、
    その層を基材から剥離することなく、基材に密着させた
    まま、加熱して、上記ポリアミド酸をイミド化した後、
    基材上に形成された樹脂シートを基材から剥離すること
    を特徴とする一方の表面の表面抵抗率が他方の表面の表
    面抵抗率の少なくとも10倍である半導電性樹脂シート
    の製造方法。
  5. 【請求項5】半導電性樹脂シートがポリアニリンを1〜
    90重量%の範囲にて含む請求項3又は4記載の半導電
    性樹脂シートの製造方法。
  6. 【請求項6】製膜溶液を250〜400℃の温度に加熱
    する請求項3又は4記載の半導電性樹脂シートの製造方
    法。
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