JP3467343B2 - Prmlチャネルのためのビタビ検出器を実現するための装置 - Google Patents

Prmlチャネルのためのビタビ検出器を実現するための装置

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ジー. ヤマサキ リチャード
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Error Detection And Correction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号処理の分野に関す
るものであり、さらに詳しくは部分的応答(PRML)
読出しチャネルでの信号処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】音声およびデータ信号の通信はアナログ
信号をデジタル信号へ変換することによって行われるこ
とが多い。そのあと、これらのデジタル信号は必要なら
アナログへと変換されて送信装置から受信装置へと送信
され、ユーザーに伝えられる。このデジタル送信はアナ
ログチャネルを通じて行われることが多い。デジタル情
報はデジタル値を表す「符号」の形で送られる。場合に
よっては、隣接する符号が重なり合って符号間干渉とし
て知られる現象を起こすことがある。この干渉がデジタ
ル送信を悪化させ、デジタル情報の受信でエラーを生じ
ることがある。
【0003】磁気記録チャネルでは悪化した形態でチャ
ネルから出力される2値符号シーケンスを復号する方法
が必要である。符号間干渉を受けるデジタル送信を受信
しまた復号するため、パルス検出器内の効果的な手段と
して、最大確度シーケンス推定(MLSE:Maximum-Li
kelihood Sequence Estimation) 復号がこれまで用い
られてきた。
【0004】部分的応答信号を用いると符号間干渉を有
利に扱うことができ、所定のチャネルの帯域幅を、さら
に効率的に利用することができる。部分的応答システム
では、調節された量の符号間干渉が許容される。部分的
応答システムは多項式 1+D,1−D および (1−D
2) によって表され、これらはまたそれぞれ2重2値(du
obinary)、ダイコード (dicode) およびクラスIVとも呼
ばれている。
【0005】クラスIV部分的応答波形は2ビットの間隔
をおいて離れた2値波形の減算により形成される。この
プロセスが中間帯域の周波数を増強し、システムを高い
周波数と低い周波数の両方でのノイズとひずみに対して
強くする。これは従来型の誘導型ヘッドを用い、低い周
波数では信号があまりなく、間隔の喪失によって高い周
波数で大きい減衰が起こるような磁気記録チャネルでと
くに有用である。
【0006】デジタル検出のためのクラスIV部分的応答
信号はとくに磁気記録チャネルに適しているから、サン
プル振幅検出を磁気記録に適用することができる。デー
タエラーの伝播を最少限に抑えるために、信号を一連の
2値数に変える。次に、ノイズが存在する場合の最大確
度シーケンスを決定するための手順を適用することがで
きる。シーケンス検出により各ビットのシーケンスが検
出され、エラーを最少限に抑えるよう処理される。
【0007】最大確度シーケンス推定、とくにビタビア
ルゴリズム、はノイズおよび符号間干渉の存在下で符号
(パルス)の検出を改善するのに用いられる。MLSE
は、ジー・デー・フォーニィ (G.D.Forney) による「ビ
タビアルゴリズム (The Viterbi Alghorithm) 」(Proce
edjngs of IEEE,Vol.61,No.3,March,1973,pp.268-278)
に、またアール・ダブリュー・ウッド (R.W.Wood) らに
よる「磁気記録チャネルにおけるクラスIV部分的応答の
ビタビ検出 (Viterbi Detection of Class IVPartial R
esponse on a Magnetic Recording Channel) 」、(IEEE
transactionson communications,Vol.COM-34,No.5,Ma
y,1986,pp.454-461) に述べられている。
【0008】符号間干渉の問題に対するビタビアルゴリ
ズムの使用に関する最も初期の文献の一つ〔コバヤシ(K
obayashi):「デジタル磁気記録システムへの確率的復
号の適用 (Application of Probablistic Decoding to
Digital Magnetic RecordingSystems) 」(IBM Journal
of Research and Development,Vol.15,No.1,January197
1,pp.64-74)〕は、磁気記録チャネルのクラスIV部分的
応答に関するものであった。要点を述べると、このアル
ゴリズムによって格子(trellis)の分枝に沿って「最良
の」ルートを決定する反復方法が得られる。各分枝につ
いて、その分枝の確率の対数に対応する「メトリック
(距離)」を計算すると、ビタビアルゴリズムを用い
て、最高log確率を保存する経路、つまり最大確度シー
ケンスを決定することができる。受けたシーケンスを
(an)とすると(ここでnは整数の時間指数)、すべ
ての可能な送信シーケンス(bn)から(an)を受ける
可能性が最も高いものを選ぶ。すなわち、(bn)を選
んでP((an)|(bn))を最大にする。
【0009】ビタビアルゴリズムではデータは受けたあ
とすぐには復号されない。その代わりに復号されるべき
桁のあとに所定のコーディング深さを有する一連のデー
タがまず集められる。次に、経路距離を計算することに
よって、現在復号すべき桁をはるかに越えて復号深さを
通して延び、そのような残存シーケンス (survivor seq
uense) の一つがデータ状態のそれぞれで終わっている
限られた数の可能なメッセージを選ぶ。各残存シーケン
スと実際に受けたデータの間の相関関係を考察中の復号
深さ全体について計算する。残存シーケンスの最高相関
を選んで唯一の残存シーケンスとする。復号深さ内で受
けたデジタル桁の最も初期のものを唯一の残存シーケン
スが正しいシーケンスであるという一時的仮定のもとに
恒久的な復号を行う。
【0010】MLSEの問題は、あるグラフ内を通る最
短ルートを見出す問題に似ている。ビタビアルゴリズム
は自然帰納的解法となる。このアルゴリズムは状態遷移
図と関連があることが多く、この図は図6に示すように
格子により表すことができる。図6の2状態格子で各ノ
ードは、所定時間における明白な状態を表す。各分枝は
次の瞬間での何らかの新しい状態への遷移を表す。
【0011】図6の2状態格子については、上の分枝と
ノードは、(1)状態経路を表わし、下の状態分枝とノ
ードは(−1)または(0)状態経路を表わす。斜めの
分枝は、状態を変更する経路を示す。時間Kにおけるノ
ードメトリック(保存対数確度)は、K−1および経路
メトリックにおけるノードメトリックの関数にすぎな
い。ノードメトリックは次の式で表される。 MK(−1)=max〔MK-1(−1), MK-1(1)−YK−VT〕 (1) MK(1)=max〔MK-1(1), MK-1(−1)+YK−VT〕 (2) ここで MK(−1)は、t=Kにおける(−1)メトリック値 MK(1) は、t=Kにおける(1)メトリック値 YK は、t=Kにおける信号振幅、 VT は、YKのためのスレッショルド値振幅、つ
まりシーケンスパルスとパルスなしの間の最も可能性の
高い値である。
【0012】VTをYKとノイズの間の最も可能性の高い
値に等しくなるよう設定する。VTは、YKの平均ピーク
値によって、または所定のあるいはプログラム可能な値
によって設定できる。
【0013】従って、MK-1(1)−YK−YT ≧ MK-1
(−1)、たとえば、MK(−1)≠MK-1(−1)のと
き、式(1)の状態に変化が起こる。MK-1(−1)+
K−VT ≧ MK-1(−1)のとき、たとえば、M
K(1)≠ MK-1(1)のとき、式(2)の状態に変化
が起きる。
【0014】部分的応答クラスIV波形は、2個の独立し
た織り合わせダイコード(1−D)シーケンスと見なす
ことができ、各シーケンスは個別に復号することができ
る。エム・ジェー・ファーガソン (M.J.Ferguson) は、
その論文「2値部分的応答チャネルのための最適受信
(Optimal Reception for Binary Partioal Response Ch
annels) 」 (The Bell System Technical Journal,Vol.
51,No.2,pp.493-505,February 1972) で、2値部分的応
答チャネル(たとえば、1−D)のための簡単なビタビ
検出法を提唱している。ストレートフォワードビタビ検
出では、2つの状態に入る両方の確率を追跡し続ける必
要があり、確率の範囲は拘束されない。ファーガソンの
方法は2つの確率の間の差を追跡し続けるだけでよく、
この差の値は充分に拘束されている。時間kにおける式
(1)と(2)の2つの確率の間の差をΔkとすると、
Kは受信した信号の値であり、(上記の式(2)から
の)VTは1である。 {Δk−yK > 1 ならば、yK+1 (「−」は遷移、「+」は併合) Δk+1={−1< Δk−yK < 1 ならば、Δk (遷移なし、併合なし) (3) {Δk−yK < −1 ならば、yK−1 (「+」は遷移、「−」は併合)
【0015】磁気記録チャネル出力を復号するためビタ
ビアルゴリズムを用いる先行技術の2つの例はドリボ他
(Dolivo et al.) の米国特許4,644,564および
アカンポーラ (Acampora) の米国特許4,087,787
である。ドリボ他は2つの残存シーケンスを用い、また
2つのメトリックの間の差を処理する方法を開示してい
る。ドリボ他では各サンプルを受けるから、先行技術の
特許は再帰的に新しい一対の残存シーケンスと新しい差
のメトリックを決定する。ドリボ他は速度の点で不利な
デジタル形式で実現され、実現するにはさらに電子回路
が必要である。さらに、電圧信号のリセットは希望する
ように自動的には行われない。
【0016】これまでに製作されたビタビ検出器のほと
んどはデジタル回路で実現されるが、デジタル回路に内
在する速度,面積,コスト,電力散逸などの短所を回避
するために前置AD変換器などのアナログ装置を使用す
ると有利である。
【0017】アカンポーラはビタビ復号器を用いてお
り、これはタップ遅延線と経路メトリックの保存 (stor
ing) と更新 (updating) を含めた経路メトリック作用
を行うためのサンプルホールド回路により構成されてい
る。アカンポーラの経路メトリックは時間に拘束されず
に増加することができる。メトリックの溢出を防止する
ため1メトリックを任意にゼロに設定する。経路メトリ
ック間の差の一体性を保つために、このメトリックの当
初の値をまずすべての他のメトリックから差引く。簡単
で任意性の低い実現が望ましい。さらに、これらのタッ
プ遅延線は可変的遅延により実現される必要がある。
【0018】「デジタル磁気記録のためのアナログCM
OSビタビ検出器 (An Analog CMOSViterbi Detector f
or Digital Magnetic Recording) 」(Digest of Techni
calPapers IEEE International Solid-State Circuits
Conference,pp.213-215,February 1993) の中で述べら
れているように、マシューズ (Matthews) とスペンサー
(Spencer) は、当初のビタビ加算・比較・選択アルゴ
リズムにもとづいて、アナログビタビ検出器を製作し
た。デジタルシステムの代わりにアナログシステムを用
いて得られる利得は当初のビタビアルゴリズムの実現が
複雑なため相殺される。
【0019】
【発明の概要】本発明は部分的応答最大確度(PRM
L:Partial-Response Maximum-Likelihood))チャネ
ルに使用する改良型ビタビ検出器を提供する。本発明は
アナログ回路を用いることにより、従来のデジタル構成
に必要なハードウェアの量を少なくし、システムの速度
を増すことができる。先行技術のアナログ構成はもっと
複雑なハードウェアともっと効率の低いアルゴリズムを
使用しているが、本発明はより効率の高いアルゴリズム
を実現するために、容易に実現できる回路を用いてい
る。
【0020】本発明ではサンプルデータビタビ検出器が
サンプルアナログ入力信号を2つのスレッショルド値信
号と比較する。次に、比較手段の2値出力が残存シーケ
ンスレジスタへ送られ、その後の入力サンプルのための
新しいスレッショルド値信号を定式化するのに用いられ
る。ハードウェアは保存されたメトリック差を2つのス
レッショルド値信号として表すことにより、シーケンス
メトリックを計算するためのファーガソンの方法を実行
する。次に、アナログ比較器で確率にもとづいた決定を
行う。ファーガソンの方法は真のメトリック自体の定式
化ではなく、メトリック間の差の定式化を必要とするだ
けであるから、この差を表す連続的スレッショルド値信
号は多重入力トラックホールド回路および電圧加算手段
を用いて生成することができる。
【0021】本発明の好ましい実施例では標準トラック
ホールド回路でアナログ入力をサンプリングする。この
サンプリングした信号は2つの比較器へ送られ、またス
レッショルド値更新手段へ送られる。比較器はサンプル
信号が前回のサンプルから計算した2つのスレッショル
ド値に関してどこにあるかを決定する。すなわち、正の
スレッショルド値の上か、正と負のスレッショルド値の
間か、負のスレッショルド値の下かを決定する。比較器
の2値出力をラッチし、次にその後のフェーズで残存シ
ーケンスレジスタへと送出する。サンプル入力かまたは
サンプル入力+電圧オフセットをサンプリングすること
によって正のスレッショルド値信号を作り出す。サンプ
ル入力またはサンプル入力−電圧オフセットをサンプリ
ングすることにより、負のスレッショルド値信号を作り
出す。前回の検出器出力信号を用いてビタビアルゴリズ
ムにファーガソン適応をさせることにより適当なスレッ
ショルド値サンプリングを選ぶ。本発明は簡単なアナロ
グ解法を用いて改良型ビタビアルゴリズムを実行するこ
とにより先行技術の短所を克服することができる。
【0022】
【実施例】部分的応答最大確度(PRML:Partial-Re
sponse Maximum-Likelihood)チャンネルに使用するビ
タビ検出器を実現する方法および装置について述べる。
下記に、本発明をより完全に説明するためトラックホー
ルド回路の構成要素などの多数の特殊な細部について述
べる。しかし、当業者はこれらの特殊な細部を述べなく
とも、今回の発明を実施できると思われる。その他につ
いては、周知の特徴は本発明を不必要にわかりにくくし
ないように詳しく述べなかった。
【0023】本発明の好ましい実施例は磁気保存装置で
データ回収のための読出しチャンネルの一部として用い
られる。しかしこれは、部分的応答法を用いるどのチャ
ンネルにも適している。本発明の装置は低費用でスペー
スをとらず、また複雑なAD変換器,デジタル加算器,
デジタル比較器,デジタル多重化装置および多重ビット
保存レジスタを必要とせずにビタビPRML検出を行
う。また本発明は最高の速度と最少のハードウェアで、
改良型のビタビアルゴリズムを実現することができる。
【0024】式(3)の不等式を書き直すことにより次
の関係が得られる。 {yk<Δk−1ならば、yk+1 (「−」は遷移、「+」は併合) Δk+1={Δk−1<yk<Δk+1ならば、Δk (遷移、併合なし) (4) {yk>Δk+1ならば、yk−1 (「+」は遷移、「−」は併合) 本発明は、値(Δk−1)および(Δk+1)を、それぞ
れVthnkおよびVthpkという2つのスレッショルド値と
見なすことにより、上記の式(4)を計算する。これに
よって次のアルゴリズムとなる: yk<Vthnkならば (「−」は遷移、
「+」は併合) Vthpk+1=yk+2 および Vthnk+1=yk Vthnk<yk<Vthpkならば (遷移、併合なし) Vthpk+1=Vthpk および Vthnk+1=Vthnkk>Vthpkならば (「+」は遷移、
「−」は併合) Vthpk+1=yk および Vthnk+1=yk−2
【0025】入力信号レベルが2つのスレッショルド値
の間にあるときは何も起こらない。両スレッショルド値
は当初の値を保持する。入力信号がVthpより高いとき
は入力信号は次のクロック周期の間古いVthp値を新し
いスレッショルド値に置き換え、また新しいVthnはス
レッショルド値間で(スケーリングに応じて)2ボルト
の間隔をおいて新しいVthpを追跡する。入力信号がVt
hnより低いときは入力信号レベルは次のクロック周期の
間古いVthn値を新しいVthn値に置き換え、また新しい
Vthpは新しいVthnを追跡する。比較結果は代表的なビ
タビ残存シーケンスレジスタに送られ、最終的な併合の
決定が得られる。
【0026】図7は、上記のアルゴリズムを実行するた
めの装置の全体ブロック図である。作動するために必要
な3つの基礎ブロックがある:すなわち、ykを生成す
るためのアナログサンプリング手段(ブロック701)
と、VthnkおよびVthpkを実行するためykかまたはオ
フセット(最適値は−2または+2)つきのykのどち
らかを選択的に保存するためのスレッショルド値更新手
段(ブロック706)と、ykと、VthnkおよびVthpk
とを比較するための手段(ブロック740)である。
【0027】アナログサンプリング手段701はアナロ
グ入力信号700を受信し、タイミング信号702が表
われるとその値上にロックする。サンプリング手段70
1は、サンプル値を信号703として送出する。信号7
03は上記のアルゴリズムにおけるykに相当する。信
号703は比較手段740に送られ、ここでVthpkおよ
びVthnkに相当する信号713と信号738と比較され
る。2つの比較結果は、タイミング信号702に基づい
てラッチされ、その後出力信号719および726とし
て送られる。信号719および726はそれぞれ「+」
併合と「−」併合の結果を示す。両信号がローであれば
併合は示されない。併合指示出力719と726は代表
的なビタビ残存シーケンスレジスタに送出され、最終的
な併合の決定が得られる。
【0028】信号719と726が更新手段706に送
られそこでそれらはタイミング信号727でゲートさ
れ、またこれにより次のサンプリングサイクルのための
適当なスレッショルド値が信号713と738として選
ばれる。併合が示されなければスレッショルド値はその
値のままである。更新手段706には、信号703と結
合するための+VD信号704と−VD信号705が備え
られ、アルゴリズムにより定められたオフセットを生成
する。VDはスレッショルド値VthnkとVthpkの差と見
なすことができる。VDの理論的最適値は2である。ま
た、VDは可制御とすることができる。この特徴はシス
テムの検出マージンを試験するのに有用である。
【0029】図1は、式(3)に基づいてアルゴリズム
を実行するためのサンプルデータビタビ検出器の回路ブ
ロック図である。アナログ入力信号100はトラックホ
ールド回路101の入力ノードに結合される。ブロック
101からの出力信号103は加算手段115と加算手
段130に送られる。さらに信号103は2入力トラッ
クホールド回路106内でスイッチ107に結合され、
また2入力トラックホールド回路132内でスイッチ1
34に結合される。正の基準電圧信号(+VD)104
は、加算手段115に送られ、また負の基準電圧信号
(−VD)105は加算手段130に送られる。加算出
力信号114は2入力トラックホールド回路106内で
スイッチ108に結合される。加算出力信号131は2
入力トラックホールド回路132内でスイッチ133に
結合されている。
【0030】2入力トラックホールド回路106はスイ
ッチ107と108によって構成され、これらは電荷保
存ノード109を経て保持キャパシタ110とバッファ
112に結合されている。バッファ112は正のスレッ
ショルド電圧信号(Vthp)113を送出する。保持キ
ャパシタ110は接地ノード111に結合される。当業
者にとってその他のトラックホールド(またはサンプル
ホールド)アーキテクチャを代わりに用いることができ
ることは明白である。例えば、別々の単一入力トラック
ホールド回路を付属の出力セレクタスイッチを付けて用
いることができる。
【0031】2入力トラックホールド回路132はスイ
ッチ133と134によって構成され、これらは電荷保
存ノード135を経て保持キャパシタ136とバッファ
137に結合されている。バッファ137は負のスレッ
ショルド電圧信号(Vthn)138を送出する。保持キ
ャパシタ136は、また、接地ノード111に結合され
ている。
【0032】比較器116は正入力ポートで信号103
を受け、また、負入力ポートで信号113を受ける。ま
た、Dラッチ118に比較器出力信号117を送出す
る。比較器122は負入力ポートで信号103を受け、
また、正入力ポートで信号138を受ける。また、Dラ
ッチ125に比較器出力信号124を送出する。Dラッ
チ118からの出力信号119はANDゲート120に
結合され、また、信号SWPとして代表的なビタビ残存シ
ーケンスレジスタ(図示せず)に送られる。Dラッチ1
25からの出力信号126はANDゲート128に結合
され、また、信号SWNとしてビタビ残存シーケンスレジ
スタに送られる。PH0タイミング信号127はAND
ゲート120と128に結合され、ANDゲートからの
出力部121と129とをそれぞれイネーブルとする。
信号121は制御信号としてスイッチ107と133に
結合される。信号129は制御信号としてスイッチ10
8と134に結合される。PH1イミング信号102
はトラックホールド回路101のイネーブルポート(E
N)およびDラッチ118と125に結合される。
【0033】図1の回路は更新フェーズ・フェーズゼロ
および評価フェーズ・フェーズ1で構成される2フェー
ズシステムである。フェーズゼロではタイミング信号P
0127はハイであり、タイミング信号PH1102は
ローである。フェーズ1では信号PH1はハイであり、
タイミング信号PH0はローである。回路は次のように
作動する。
【0034】フェーズゼロの開始時、信号102はシス
テムクロックによりローにされ、また信号127はハイ
になる。この作用により、回路101の追跡がディスエ
ーブルとなり、また、信号103にこのフェーズの間同
じ電圧値を保持させる。同様に、Dラッチ118と12
5はこのフェーズで新しい比較器ににおけるロッキング
がディスエーブルとなる。しかし、このフェーズの間ス
レッショルド値電圧更新は可能である。ANDゲート1
20と128は信号127により使用可能となり、それ
によって前フェーズでラッチ118と125にラッチさ
れた値を信号119と126から126と121へそれ
ぞれ送ることができる。
【0035】信号121がローの場合には、スイッチ1
07と133が開き、信号103を直接保持ノード10
9へ転送することはできない。また、信号103と10
5の合計電圧である信号131(−VD)は保持ノード
135へ転送することができない。信号121がハイの
場合にはスイッチ107と133が閉じ、信号103と
131がそれぞれの電圧レベルを追跡するため適当にノ
ード109と135を充電または放電することができ
る。
【0036】信号129がローの場合にはスイッチ13
4と108が開き、信号103を直接保持ノード135
へ転送することはできない。また、信号103と104
の合計電圧である信号114(+VD)は保持ノード1
09へ転送することができない。信号129がハイの場
合にはスイッチ134と108が閉じ、信号103と1
04がそれぞれの電圧レベルを追跡するため適当にノー
ド109と135を充電または放電することができる。
【0037】信号121と129は同時にローであるこ
とがあり、これはサンプル電圧103が前フェーズでス
レッショルド値の間にあることを示している。この場
合、スイッチ107,108,133および134がす
べて開き、ノード109および135は更新されないで
あろう。このことはスレッショルド値更新アルゴリズム
と一致する。信号121と129はこの構成では同時に
ハイになることはできないので、信号103と114の
間または信号103と131の間に競合問題はあり得な
い。このような状況は信号103が前フェーズの終了時
に同時に正のスレッショルド値より高く負のスレッショ
ルド値より低いことを示していると考えられる。
【0038】信号113と138は常にノード109と
135上の電圧を追跡し、これによりこのフェーズの間
比較器116と122は無効出力を生成することを許容
される。しかし信号102がローであると、ラッチ11
8と125はディスエーブルであるので無効な情報は伝
搬されない。
【0039】フェーズ1では信号102はハイとなり、
信号127はローとなる。トラックホールド回路101
はイネーブルであり、信号103がこのフェーズの間ず
っと入力信号100の電圧レベルを追跡することを許容
する。信号127がローであるのでANDゲート120
および128は信号121および129でロー信号を送
出せざるを得なくなる。トラックホールド回路106お
よび132のすべてのスイッチが開き、それらのそれぞ
れの入力信号の追跡はディスエーブルとなる。したがっ
て、電圧スレッショルド値信号(Vthp)113および
(Vthn)138は前のフェーズゼロの電圧を維持す
る。
【0040】比較器116は信号103と現時点で静止
(static) 状態の正のスレッショルド値信号113を比
較し、信号103が信号113より高い値であれば、す
なわち(yk>Vthpk)であれば、信号117に高い値
を送出する。そうでなければ、低い出力が生成される。
Dラッチ118はこのフェーズの間信号102によりイ
ネーブルとなり、このフェーズが終了するまで信号11
7からの内容を更新する。
【0041】比較器122は信号103と現時点で静止
状態の負のスレッショルド値信号138を比較し、信号
103が信号138より低い値であれば、すなわち(y
k<Vthnk)であれば、信号124に高い値を送出す
る。そうでなければ、低い出力が生成される。Dラッチ
125はこのフェーズの間信号102によりイネーブル
であり、このフェーズが終了するまで信号124からの
内容を更新する。
【0042】SWP信号119およびSWN信号126はフ
ェーズゼロの間残存シーケンスレジスタ(図示せず)で
使用できる。
【0043】図2は、本発明のもう一つの実施例の回路
ブロック図である。これは図1のサンプルデータビタビ
検出器のパイプラインバージョンで構成され、また、ト
ラックホールド回路を付加することによるコストの代わ
りに、少し速度が上昇する。図1と図2の回路の主な相
違点は、最初のトラックホールド回路201と2入力ト
ラックホールド回路206および232との間にトラッ
クホールド回路239があり、これがスレッショルド値
更新に用いられること、また、各フェーズでこの特別な
回路が回路動作に対して影響を及ぼすことである。
【0044】アナログ入力信号200はトラックホール
ド回路201の入力ポートに結合される。トラックホー
ルド回路201からの出力信号203はトラックホール
ド回路239の入力ポート,比較器216の正入力ポー
トおよび比較器222の負入力ポートに結合される。ト
ラックホールド回路239からの出力信号240は2入
力トラックホールド回路206内のスイッチ207と2
入力トラックホールド回路232内のスイッチ234に
結合される。信号240はさらに、加算手段215と2
30に送られる。正の電圧基準信号204は加算手段2
15に結合され、また負の電圧基準信号205は加算手
段230に結合される。加算手段215からの加算出力
214は2入力トラックホールド回路206内のスイッ
チ208に結合される。加算手段230からの加算出力
231は2入力トラックホールド回路232内のスイッ
チ233に結合される。
【0045】2入力トラックホールド回路206はノー
ド209に結合されたスイッチ207と208から構成
され、ノード209はさらに保持キャパシタ210とバ
ッファ212に結合されている。バッファ212は正の
スレッショルド電圧信号213を送出する。保持キャパ
シタ210はさらに接地ノード211に結合されてい
る。
【0046】2入力トラックホールド回路232はノー
ド235に結合されたスイッチ233と234から構成
され、ノード235はさらに保持キャパシタ236とバ
ッファ237に結合されている。バッファ237は負の
スレッショルド電圧信号238を送出する。保持キャパ
シタ236はさらに接地ノード211に結合されてい
る。
【0047】正のスレッショルド電圧信号213は比較
器216の負入力ポートに結合される。負のスレッショ
ルド電圧信号238は、比較器222の正入力ポートに
結合される。比較器216からの比較器出力信号217
と比較器222からの比較器出力信号224はそれぞれ
Dラッチ218と225に送られる。Dラッチ218か
らの出力信号219はANDゲート220に送られ、ま
た、信号SWPとしてビタビ残存シーケンスレジスタ(図
示せず)に結合される。Dラッチ225からの出力信号
226は、ANDゲート228に結合され、また、信号
SWNとしてビタビ残存シーケンスレジスタ(図示せず)
に送られる。
【0048】ANDゲート220は信号221を制御信
号として2入力トラックホールド回路206内のスイッ
チ207と2入力トラックホールド回路232内のスイ
ッチ233に送出する。ANDゲート228は信号22
9を制御電圧として2入力トラックホールド回路206
内のスイッチ208と2入力トラックホールド回路23
2内のスイッチ234に送出する。PH1タイミング信
号202はトラックホールド回路201のイネーブルポ
ート(EN)と同様にANDゲート220と228に結
合されている。PH0タイミング信号227は、トラッ
クホールド回路239のイネーブルポート(EN)に結
合され、またDラッチ218と225に結合される。
【0049】図2の各部品は番号の第2桁と第3桁の数
が同じである図1の各部品に対応する(例えば、200
は100に、201は101に対応する)。唯一の相違
点はいくつかのブロックでタイミング信号202と20
7がスワッピングされていること、回路239が信号2
03と240に結合されていること、また信号203で
なく信号240がブロック206,215,230およ
び232に結合されていることである。このパイプライ
ンは次のように回路の作動に影響を与える。
【0050】図2の回路でフェーズ1は更新フェーズで
ある。トラックホールド回路201は入力200を追跡
することが可能であり、それにより信号203(yk
が更新される。また、ANDゲート220と228はス
レッショルド値を更新するために信号219と226を
回路206と232にそれぞれ通すことができる。トラ
ックホールド回路239は前回のykの安定バージョン
を更新回路へ送ることができない。この更新過程の間、
比較器出力は無効であるのでDラッチ218と225は
ディスエーブルとなる。
【0051】図2の評価フェーズであるフェーズゼロで
はトラックホールド回路201はディスエーブルであ
り、比較器216と222に安定したバッファ信号を送
出してそれぞれ信号213および238と比較する。こ
れは評価フェーズの間比較器への入力信号103が変化
している図1の回路とは異なっている。ANDゲート2
20と228は信号202によりディスエーブルとな
り、したがって、信号203を追跡することによりトラ
ックホールド回路239が信号240を更新する間スレ
ッショルド値更新はディスエーブルである。ラッチ21
8と225は静止信号203を静止信号213および2
38と比較した結果ラッチできる。システムのすべての
アナログとデジタルのサンプルがトラックホールド回路
かまたはラッチのどちらかによりバッファされるので、
図2の回路の作動速度は上昇する。
【0052】図3は、任意の波形入力を利用した図2の
パイプラインビタビ検出器の作動のタイミング図であ
る。トラックホールド入力信号波形303は図2の信号
203からの正の電圧波形を表す。波形Vthp313は
関連する正のスレッショルド電圧信号213を表す。波
形Vthn338は関連する負のスレッショルド電圧信号
238を表す。SWP波形319は図2の信号219に対
応し、また、SWN波形326は信号226に対応する。
【0053】クロック波形302はタイミング信号PH
1とPH0がそれぞれ図2のノード202と227にいつ
表われるかを示している。クロック波形302がその
「ハイ」状態にあるときPH1信号202が表われる。
クロック波形302がその「ロー」状態にあるとき信号
227が表われる。図3のタイムスケールに関してすべ
ての偶数の時間間隔でPH1が表われるが、信号PH0
すべての奇数の時間間隔の間で表われる。
【0054】信号PH1が表われたとき、すなわちすべ
ての偶数の時間間隔において、追跡がイネーブルである
場合に波形303,313および338はすべて、トラ
ックホールド回路の出力信号を表す。奇数の時間間隔の
間これらの波形は静電圧位置に保持される。波形SWP3
19およびSWN326は比較器回路のラッチされた出力
に対応する。波形SWP319はすべての奇数の時間間隔
でラッチされ、その2値の状態は波形313に対する波
形303の位置により決定される。波形303が波形3
13より高い電圧であるときは波形SWP319はハイ状
態にラッチされる。逆に、波形303が波形313より
低い電圧であるとき波形SWP319はロー状態にラッチ
される。
【0055】波形SWN326の2値の状態は波形338
に対する波形303の相対的電圧値により決定される。
波形303が波形338よりも高い電圧レベルであると
きは波形SWN326はロー状態にラッチされる。逆に、
波形303が波形338よりも低い電圧であるとき波形
SWN326はハイ状態にラッチされる。
【0056】波形303が波形313の上にある偶数の
時間間隔の間波形313は前の奇数の時間間隔での波形
303の値を追跡しようとし、また波形338も同様に
追跡しようとするが、電圧オフセットは図2の−VD
号205により決定される。波形303が波形313と
338の間にあるときは、波形313と338は一定レ
ベルのままである。波形303が波形338の下にある
偶数の時間間隔の間、波形338は前の奇数の時間間隔
での波形303の値を追跡しようとし、また波形313
も同様に追跡しようとするが、電圧オフセットは図2の
+VD信号204により決定される。
【0057】図3で示すようにVthnは常に(Vthp−
2)のレベルで追跡する。VthpkとVthnkの差は常に2
であるため、一つの保存値から一方のスレッショルド値
のみを保存し、もう一方のスレッショルド値を引き出す
ことができる。例えば、Vthpkが保存されVthpkから2
を引くだけでVthnkが引き出されるときは式 (3)は
次のようになる。 {yk<Vthpk−2ならば、yk+2 (「−」は遷移、「+」は併合) Vthpk+1={Vthpk−2<yk<Vthpkならば、Vthpk (遷移、併合なし) (4) {yk>Vthpkならば、yk (「+」は遷移、「−」は併合) Vthnkが保存され、代わりにVthpkが引き出されるとき
は同様の関係が成り立つ。
【0058】図4は、式(4)を実行するサンプルデー
タビタビ検出器の回路構成図である。アナログ入力信号
400はトラックホールド回路401の入力ポートに結
合される。トラックホールド回路401は2入力トラッ
クホールド回路406のスイッチ407と加算手段41
5に出力信号403を送出する。比較器416の正入力
ポートと比較器422の負入力ポートも信号403に結
合される。正の基準電圧信号404は加算手段415に
送られる。加算手段415の出力414は2入力トラッ
クホールド回路406内のスイッチ408に送られる。
【0059】2入力トラックホールド回路406はスイ
ッチ407と408によって構成され、これらはノード
409を経て保持キャパシタ410とバッファ412に
結合されている。保持キャパシタ410はまた、接地ノ
ード411に結合されている。バッファ412は正のス
レッショルド電圧信号413を送出する。
【0060】正のスレッショルド電圧信号413は比較
器416の負入力ポートと加算手段430に送られる。
負の電圧基準信号405は負のスレッショルド電圧信号
438を発生する加算手段430に結合される。負のス
レッショルド電圧信号438は比較器422の正入力ポ
ートに結合される。比較器416と422はそれぞれ、
比較器出力417と424を生成する。比較器出力41
7と424はそれぞれ、Dラッチ418と425の入力
ポートに結合される。Dラッチ418は、ラッチされた
出力419をANDゲート420に送出し、また信号S
WPとして、ビタビ残存シーケンスレジスタ(図示せず)
に送出する。Dラッチ425はラッチされた出力426
をANDゲート428に送出し、また信号SWNとしてビ
タビ残存シーケンスレジスタ(図示せず)に送出する。
ANDゲート420と428は、制御信号421と42
9をそれぞれスイッチ407と408に送出する。PH
1タイミング信号402はトラックホールド回路401
のイネーブルポート(EN)とDラッチ418と425
に結合される。PH0タイミング信号427はANDゲ
ート420と428に結合される。
【0061】図4の回路の作動はVthnすなわち図4の
信号438の発生を除いて図1の回路の作動に類似して
いる。図4のすべてのエレメントは図1の類似のエレメ
ントに対応する。例えば、エレメント400はエレメン
ト100に対応し、エレメント401はエレメント10
1に対応する。2入力トラックホールド回路132は図
4の実現には必要でない。
【0062】加算手段430は信号403ではなくVth
p信号413を受け、また信号413と−VD信号405
を加算することによりVthn信号438を直接に生成す
る。したがって加算手段430は更新経路にはなく、直
接SWN信号426の評価経路内にある。
【0063】縮小したアルゴリズムを利用した本発明の
このもう一つの実施例はそのハードウェアが、2入力ト
ラックホールド回路と等価の回路により減少するという
点で図1と図2の回路より有利である。ハードウェアを
少なくする一方で、この実施例は回路の作動速度を低下
させる。これは回路の評価フェーズの間第2のスレッシ
ョルド値が比較手段の前で引き出され、これによりクリ
ティカルパスで回路遅延量が増加するためである。
【0064】図5は、図4で図示されたサンプルデータ
ビタビ検出器のパイプラインバージョンの回路構成図で
ある。入力信号500はトラックホールド回路501に
送られる。トラックホールド回路501からの出力信号
503はトラックホールド回路539の入力ポート,比
較器516の正入力ポートおよび比較器522の負入力
ポートに結合される。トラックホールド回路539から
の出力信号540は2入力トラックホールド回路506
内のスイッチ507と加算手段515に結合される。正
の電圧基準信号504は加算手段515に結合される。
加算手段515からの加算出力514は2入力トラック
ホールド回路506内のスイッチ508に送られる。
【0065】2入力トラックホールド回路506はスイ
ッチ507と508によって構成され、これらはノード
509を経て保持キャパシタ510とバッファ512に
結合されている。保持キャパシタ510はさらに、接地
ノード511に結合されている。
【0066】バッファ512は、加算手段530と比較
器516の負入力ポートに正のスレッショルド電圧信号
513を送出する。加算手段530は負の電圧基準信号
505を受け、また負のスレッショルド電圧信号538
を発生し、これは比較器522の正入力ポートに結合さ
れる。比較器516は、Dラッチ518の入力部に信号
517を送出する。比較器522はDラッチ525の入
力部に信号524を送出する。Dラッチ518と525
は、ラッチされた出力信号519と526をANDゲー
ト520と528にそれぞれ送出する。信号519は、
信号SWPとしてビタビ残存シーケンスレジスタ(図示せ
ず)に結合される。信号526は信号SWNとしてビタビ
残存シーケンスレジスタに結合される。ANDゲート5
20と528の出力は制御信号としてスイッチ507と
508にそれぞれ送出される。
【0067】PH1タイミング信号502は、ANDゲ
ート520と528に結合され、またトラックホールド
回路501のイネーブルポート(EN)に結合される。
PH0タイミング信号527はトラックホールド回路5
39のイネーブルポート(EN)に結合され、またDラ
ッチ518と525に結合される。
【0068】図2の回路が図1の回路に比べ有利だった
のと同じ利点を図5の回路は図4の実施例に対して持っ
ている。作動フェーズもまた、等価に変更される。すべ
てのアナログとデジタルのサンプルはトラックホールド
回路またはラッチによりバッファされる。したがって、
図4の回路に比べ回路の動作速度は上昇する。第2のス
レッショルド値を保存する2入力トラックホールド回路
がないため、図1と図2の実施例に比べハードウェアは
複雑でない。これは面積,電力散逸(ワット損)および
コストの点で有利である。しかし、クリティカルパスに
置かれている加算手段のため、速度は図1と図2の実施
例で得られた速度よりまだ遅い。図1,図2,図4およ
び図5の回路のそれぞれは本発明の可能な実施例を表
し、高価で非常に複雑な先行技術に対して、すぐれたア
ナログ解決法を提供する。
【0069】以上、PRMLチャンネルでビタビ検出器
を実施するための新しい方法と装置について述べた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサンプルデータビタビ検出器の実施例
の回路ブロック図。
【図2】本発明の実施例のパイプラインバージョンの回
路ブロック図。
【図3】図2に示したビタビ検出器の作動のタイミング
図。
【図4】本発明の実施例の縮小ハードウェアバージョン
の回路ブロック図。
【図5】図4に示した回路のパイプラインバージョンの
回路ブロック図。
【図6】ビタビアルゴリズムの2状態格子の説明図。
【図7】本発明のブロック図。
【符号の説明】
101,201,239,401,501,539 ト
ラックホールド回路 103,115,130,214,215,230,4
15,430,514,515,530 加算手段 106,132,206,232,406,506 2
入力トラックホールド回路 107,108,133,134,207,208,2
33,234,407,408,507,508 スイ
ッチ 109,111,135,202,209,211,2
27,235,409,411,509,511 ノー
ド 110,136,210,236,410,510 保
持キャパシタ 112,137,212,237,412,512 バ
ッファ 116,122,216,222,416,422,5
16,522 比較器 118,125,218,225,418,425,5
18,525 Dラッチ 120,128,420,428,520,528 A
NDゲート 121,129 ANDゲートからの出力部 701 アナログサンプリング手段 706 更新手段 740 比較手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−130076(JP,A) 特開 平7−169192(JP,A) 特開 昭58−41406(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 25/497 G11B 20/14 341 G11B 20/18 534 H04L 25/08

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号とタイミング信号を受け、サン
    プル信号を発生させる第一サンプリング手段;前記第一
    サンプリング手段に結合され、第一スレッショルド値信
    号および第二スレッショルド値信号ならびに前記サンプ
    ル信号を受け、前記タイミング信号に従って第一出力信
    号および第二出力信号を発生させる比較手段;前記第一
    サンプリング手段と前記比較手段に結合され、前記タイ
    ミング信号、前記第一出力信号および前記第二出力信号
    ならびに前記サンプル信号を受け、前記第一スレッショ
    ルド値信号および前記第二スレッショルド値信号を送出
    する更新手段:によって構成されるビタビ検出を実現す
    るための装置。
  2. 【請求項2】 前記第一サンプリング手段がアナログト
    ラックホールド回路を含む請求項1記載のビタビ検出を
    実現するための装置。
  3. 【請求項3】 前記第一サンプリング手段がアナログサ
    ンプルホールド回路を含む請求項1記載のビタビ検出を
    実現するための装置。
  4. 【請求項4】 前記更新手段が:前記サンプル信号およ
    び第一基準信号を受け、第一加算信号を送出する第一加
    算手段;前記サンプル信号および第二基準信号を受け、
    第二加算信号を送出する第二加算手段;前記サンプル信
    号,前記第一加算信号,前記タイミング信号および前記
    第一出力信号および前記第二出力信号を受け、前記第一
    スレッショルド値信号を送出する第一2入力サンプリン
    グ手段;前記サンプル信号,前記第二加算信号,前記タ
    イミング信号および前記第一出力信号および前記第二出
    力信号を受け、前記第二スレッショルド値信号を送出す
    る第二2入力サンプリング手段;によって構成される請
    求項1記載のビタビ検出を実現するための装置。
  5. 【請求項5】 前記第一2入力サンプリング手段および
    前記第二2入力サンプリング手段のうち少なくとも一つ
    が:前記第一出力信号および前記第二出力信号と前記タ
    イミング信号を受け、第一および第二制御信号を送出す
    るイネーブル手段と、 前記第一加算信号および前記第二加算信号、前記サンプ
    ル信号および前記第一制御信号および前記第二制御信号
    のうちの一つを受けるスイッチ手段;前記スイッチ手
    段、前記第一スレッショルド値信号および前記第二スレ
    ッショルド値信号の一つを送出する前記保存手段に結合
    されている保存手段とによって構成される請求項4記載
    のビタビ検出を実現するための装置。
  6. 【請求項6】 前記第一2入力サンプリング手段および
    前記第二2入力サンプリング手段のうち少なくとも一つ
    が:前記サンプル信号と前記タイミング信号を受ける第
    二サンプリング手段;前記タイミング信号と、前記第一
    加算信号および前記第二加算信号のうちの一つを受ける
    第三サンプリング手段;前記第二サンプリング手段およ
    び前記第三サンプリング手段に結合され、前記第一出力
    信号および前記第二出力信号を受け、前記第一スレッシ
    ョルド値信号および前記第二スレッショルド値信号のう
    ちの1つを送出するスイッチ手段;によって構成される
    請求項4記載のビタビ検出を実現するための装置。
  7. 【請求項7】 前記更新手段が:前記サンプル信号と第
    一基準信号を受け、加算信号を送出する第一加算手段;
    前記加算信号、前記サンプル信号、前記タイミング信号
    および前記第一出力信号および前記第二出力信号を受
    け、前記第一スレッショルド値信号を送出する2入力サ
    ンプリング手段;前記第一スレッショルド値信号と第二
    基準信号を受け、前記第二スレッショルド値信号を送出
    する第二加算手段;によって構成される請求項1記載の
    ビタビ検出を実現するための装置。
  8. 【請求項8】 前記2入力サンプリング手段が:前記第
    一出力信号および前記第二出力信号と前記タイミング信
    号を受け、第一および第二制御信号を送出する前記イネ
    ーブル手段;前記加算信号、前記サンプル信号および前
    記第一制御信号および前記第二制御信号を受けるスイッ
    チ手段;前記スイッチ手段に結合され、前記第一スレッ
    ショルド値信号を送出する保存手段;によって構成され
    る請求項7記載のビタビ検出を実現するための装置。
  9. 【請求項9】 前記2入力サンプリング手段が:前記サ
    ンプル信号および前記タイミング信号を受ける第二サン
    プリング手段;前記タイミング信号および前記加算信号
    を受ける第三サンプリング手段;前記第二サンプリング
    手段および前記第三サンプリング手段に結合され、前記
    第一出力信号および前記第二出力信号を受け、前記第一
    スレッショルド値信号を送出するスイッチ手段;によっ
    て構成される請求項7記載のビタビ検出を実現するため
    の装置。
  10. 【請求項10】 前記比較手段が:前記サンプル信号お
    よび前記第一スレッショルド値信号を受ける第一比較
    器;前記第一比較器に結合され、前記タイミング信号を
    受け、前記第一出力信号を送出する第一ラッチ手段;前
    記サンプル信号および前記第二スレッショルド値信号を
    受ける第二比較器;前記第二比較器に結合され、前記タ
    イミング信号を受け、前記第二出力信号を送出する第二
    ラッチ手段;によって構成される請求項1記載のビタビ
    検出を実現するための装置。
  11. 【請求項11】 入力信号とタイミング信号を受け、第
    一サンプル信号を発生する第一サンプリング手段;前記
    第一サンプリング手段に結合され、第一スレッショルド
    値信号および第二スレッショルド値信号および前記第一
    サンプル信号を受け、前記タイミング信号に従って第一
    出力信号および第二出力信号を発生する比較手段と、 前記第一サンプリング手段に結合され、第二サンプル信
    号を送出する第二サンプリング手段;前記第二サンプリ
    ング手段と前記比較手段に結合され、前記タイミング信
    号、前記第一出力信号および前記第二出力信号ならびに
    前記第二サンプル信号を受け、前記第一スレッショルド
    値信号および前記第二スレッショルド値信号を送出する
    更新手段;によって構成されるビタビ検出を実現するた
    めの装置。
  12. 【請求項12】 前記第一サンプリング手段および前記
    第二サンプリング手段のうち少なくとも一つがアナログ
    トラックホールド回路を含む請求項11記載のビタビ検
    出を実現するための装置。
  13. 【請求項13】 前記第一サンプリング手段および前記
    第二サンプリング手段のうち少なくとも一つがアナログ
    サンプルホールド回路を含む請求項11記載のビタビ検
    出を実現するための装置。
  14. 【請求項14】 前記更新手段が:前記第二サンプル信
    号および第一基準信号を受け、第一加算信号を送出する
    第一加算手段;前記第二サンプル信号および第二基準信
    号を受け、第二加算信号を送出する第二加算手段;前記
    第二サンプル信号,前記第一加算信号,前記タイミング
    信号および前記第一出力信号および前記第二出力信号を
    受け、前記第一スレッショルド値信号を送出する第一2
    入力サンプリング手段;前記第二サンプル信号,前記第
    二加算信号,前記タイミング信号および前記第一出力信
    号および前記第二出力信号を受け、前記第二スレッショ
    ルド値信号を送出する第二2入力サンプリング手段;に
    よって構成される請求項11記載のビタビ検出を実現す
    るための装置。
  15. 【請求項15】 前記第一2入力サンプリング手段およ
    び前記第二2入力サンプリング手段のうち少なくとも一
    つが:前記第一出力信号および前記第二出力信号ならび
    に前記タイミング信号を受け、第一制御信号および第二
    制御信号を送出するイネーブル手段;前記加算信号,前
    記第二サンプル信号および前記第一制御信号および前記
    第二制御信号のうちの一つを受けるスイッチ手段;前記
    スイッチ手段に結合され、前記第一スレッショルド値信
    号および前記第二スレッショルド値信号のうちの一つを
    送出する保存手段;によって構成される請求項14記載
    のビタビ検出を実現するための装置。
  16. 【請求項16】 前記第一2入力サンプリング手段およ
    び前記第二2入力サンプリング手段のうち少なくとも一
    つが:前記第二サンプル信号と前記タイミング信号を受
    ける第三サンプリング手段;前記タイミング信号と、前
    記第一加算信号および前記第二加算信号のうちの一つを
    受ける第四サンプリング手段;前記第三サンプリング手
    段および前記第四サンプリング手段に結合され、前記第
    一出力信号および前記第二出力信号を受け、前記第一ス
    レッショルド値信号および前記第二スレッショルド値信
    号のうちの一つを送出するスイッチ手段;によって構成
    される請求項14記載のビタビ検出を実現するための装
    置。
  17. 【請求項17】 前記更新手段が:前記第二サンプル信
    号および第一基準信号を受け、加算信号を送出する第一
    加算手段;前記加算信号、前記第二サンプル信号、前記
    タイミング信号、前記第一出力信号および前記第二出力
    信号を受け、前記第一スレッショルド値信号を送出する
    2入力サンプリング手段;前記第一スレッショルド値信
    号および第二基準信号を受け、前記第二スレッショルド
    値信号を送出する第二加算手段;によって構成される請
    求項11記載のビタビ検出を実現するための装置。
  18. 【請求項18】 前記2入力サンプリング手段が:前記
    第一出力信号および前記第二出力信号と前記タイミング
    信号を受け、第一および第二制御信号を送出するイネー
    ブル手段;前記加算信号、前記第二サンプル信号、前記
    第一制御信号および前記第二制御信号を受けるスイッチ
    手段;前記スイッチ手段に結合され、前記第一スレッシ
    ョルド値信号を送出する保存手段;によって構成される
    請求項17記載のビタビ検出を実現するための装置。
  19. 【請求項19】 前記2入力サンプリング手段が:前記
    第二サンプル信号と前記タイミング信号を受ける第三サ
    ンプリング手段;前記タイミング信号と前記加算信号を
    受ける第四サンプリング手段;前記第三および第四サン
    プリング手段に結合され、前記第一出力信号および前記
    第二出力信号を受け、前記第一スレッショルド値信号を
    送出するスイッチ手段;によって構成される請求項17
    記載のビタビ検出を実現するための装置。
  20. 【請求項20】 前記比較手段が:前記第一サンプル信
    号と前記第一スレッショルド値信号を受ける第一比較
    器;前記第一比較器に結合され、前記タイミング信号を
    受け、前記第一出力信号を送出する第一ラッチ手段;前
    記第一サンプル信号と前記第二スレッショルド値信号を
    受ける第二比較器;前記第二比較器に結合され、前記タ
    イミング信号を受け、前記第二出力信号を送出する第二
    ラッチ手段;によって構成される請求項11記載のビタ
    ビ検出を実現するための装置。
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