JP3467273B2

JP3467273B2 - 対象物体を操作する装置

Info

Publication number: JP3467273B2
Application number: JP51453693A
Authority: JP
Inventors: シュテーデレ，エルハルト
Original assignee: シュテーデレ，ベルタ
Priority date: 1992-02-29
Filing date: 1993-02-23
Publication date: 2003-11-17
Anticipated expiration: 2018-11-17
Also published as: DE59305404D1; JPH07505580A; DK0627975T3; EP0627975A1; ATE148648T1; ES2098027T3; WO1993016848A1; EP0627975B1

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、少なくとも１個のアームと減速機構およ
び駆動電動機を介して連結された摘持装置等を備え、前
記アーム内には、少なくとも１個の中空軸を備え、その
回転運動が次段の回転軸に伝達される様に構成されたこ
とにより、対象物体を操作するための装置に関する。

対象物体を担持、移動または処理すべき場合は、それ
に対応する摘持器が構成される。この場合、摘持器の概
念は、あらゆる可能な処理装置を包含し、特にこの発明
の場合、特定の用途に限定されないことが望ましい。

通常、既知のマニプレータは、関節部で連結された複
数個のアーム部材によって作動し、これらのアーム部材
の運動は、例えば山形部材等によって達成される。

ドイツ公開特許第3734179号明細書に開示された運動
伝達機構においては、多数の中空軸が相互に回転し、こ
れらの中空軸は、順次に傾斜歯部を備え、対応する運動
が関節部を介して伝達される。中空軸および傾斜歯部に
よる運動伝達は、山形部材と比較して種々の利点があ
り、特に運動伝達の駆動および確実性に関して然りであ
る。問題点として、この種のマニプレータの補修に際し
て、傾斜歯部を溶接する際に全体の中空軸を交換する必
要があり、また多数のボール軸受が必要なため取付けが
きわめて困難になる。

そこで問題点は、個々の部材の組立、設置および交換
がきわめて簡略化された遠隔処理装置を構成することに
ある。

以下、理解の便のために、後記の実施例の部品番号を
付加して説明する。

前記課題は、前記中空軸13の凹凸壁34を、カップリン
グ部材15の凹部41内に保持させ、他方の側では、各カッ
プリング部材15においては、円錐歯車を傾斜歯部17に噛
合わせることによって解決される。

中空軸13は、独特のカップリング部材15によって連結
され、カップリング部材15及びそれに付設された傾斜歯
部17の溶接においては、中空軸13を交換する必要がな
く、単にカップリング部材15をアームから取外して補修
するだけで達成できるのである。またカップリング部材
15には、適切なボール軸受が付設されているので、個別
に、かつさほどの困難もなくアームに嵌着できる特有な
部材が構成される。その後で単に中空軸13を、嵌合片36
で保持された連結部材18に結合すればよい。

特に尖歯状片34が、連結部材18の対応凹陥部内に嵌挿
されると共に、カップリング部材15からは、尖歯状片34
の間の凹状部35内へ嵌合片が嵌挿される。この様な内部
相互装着は、中空軸13とカップリング部材15との相互連
結を良好ならしめる。

各尖歯状片34は、その側辺周辺で画定された主幹部
を、凹状部35の方向に備え、尖歯状片34の前記側辺周面
は、共通平行軸平面内に配設される。このような側辺周
面は、専ら作動過程のみにおいて構成される。

使用状態においては、側辺周面と、これに対応して嵌
合片36に形成された支持表面45とが協同する。また支持
平面45は、平行軸平面上に載っていることにより、適切
な連結が可能となる。

但し、この発明の重要な利点は、尖歯状片34の側面に
膨出突起39を形成することにあり、これによって中空軸
13へのカップリング部材15の挿入精度が向上すると共
に、支持平面での線状構成により、球状性が、カップリ
ング部材15に対する一定限度内での中空軸13の屈曲を可
能ならしめ、これによって、中空軸13の軸がカップリン
グ部材15の軸と精確に一致しないという障害を回避する
ことができる。

嵌合片36の支持面にも膨出突起を形成することがで
き、このような構成もこの発明の範囲に属する。

好ましくは、尖歯状片34には、その先端部の方向に、
嵌合片36の傾斜面42と協同する傾斜面が形成される。こ
の場合、嵌合片36に傾斜面42を形成するに際しては、２
個の隣接嵌合片36の傾斜面42が、カップリング部材15の
軸Ｂに対して一定の角度をなすところの１平面上にある
ような構成に形成される。

かくしてこの傾斜面42により、嵌合片36の先端部に三
角形の頂平面が形成されるので、尖歯状片34及びその傾
斜面が嵌合片36の傾斜面42に当接すると同時に、嵌合片
36が受理凹部に滑り込み、カップリング部材15と中空軸
13とが極めて精確に中心合わせされる。

製作上の理由によれば、尖歯状片34は、直接に中空軸
13に形成されるよりも、むしろ対応する連結スリーブと
共に中空軸13に内設された連結部材18の一部である方が
適切である。

この発明の他の面は、相互に角度を成して位置する少
なくとも２個のアームまたは関節部を介して減速機構及
び駆動モーターに連結された摘持装置により、対象物体
を処理する装置に関し、この際、アーム及び関節部内に
少なくとも１個の中空軸13が配設され、その回転運動
が、円錐歯車16を経由して次の中空軸13の円錐歯車16に
伝達されるものである。この円錐歯車16は中空軸13にお
いて少なくとも１個のボール軸受で付勢され、固定リン
グ50が、正面に固定され、段部によって円錐歯車16の当
接面54に押圧される。

円錐歯車16を軸受に弾性保持させるには、中空軸13の
前面52を介して僅かに手前に位置させる。固定リング50
がねじ込まれると、その肩部53が当接面54に押圧され、
圧力は、円錐歯車16からボール軸受並びに対応する軸受
スリーブ及び保持環へ伝達される。

固定リング50は、それがネジによって固定される際に
は、前面52及び円錐歯車16の当接面54に応じて傾斜し、
ネジを引き出す際にネジ頭部が破損する恐れがある。こ
の発明によれば、前記欠点は、ネジ頭部が、固定リング
50の面取りまたは丸み加工された最底部に挿入されるこ
とによって防止される。更にネジ頭部60の下部加圧面61
をも、対応して面取りまたは丸み加工すれば効果的であ
り、ネジ頭部の破損は、未然に防止される。

以上要するに、この発明によれば、連結部材18と中空
軸13との間の連結が、アーム内で眼視接触をしないで達
成され、嵌合片36は、凹状部35内にほぼ自動的に嵌合さ
れ、かくして、精確かつ再現性にも優れた連結が達成さ
れる。

実施例第１図は、この発明のマニプレータの正面図；第２図は、マニプレータのアームと操作装置との間の
連結区域に沿った部分縦断面図；第３図は、連結機構の正面図；第４図は、第３図のIV−IV線に沿った断面図；第５図は、連結部材18の正面図；第６図は、第５図のVI−VI線に沿った断面図；第７図は、カップリング部材15の正面図；第８図は、第７図のVIII−VIII線に沿った断面図；第９図は、第２図のカップリング部材と円錐歯車16の
区域における断面図；第10図は、第９図の円錐歯車16をカップリング部材に
固定する区域における断面図；第11図は、固定リング50の正面図；第12図は、第11図の固定リング50に沿った断面図；第13図は、この発明による第11、12図の固定リング50
を固定するネジ部材の正面図である。

第１図のマニプレータＭにおいて、複数個の電動機2
a、2b、2cが取付板１の片面に固定され、その駆動軸は
前記取付板１を貫通し、かつその動力は変速箱２内の変
速機構に伝達される。この変速機構は、一連の駆動軸お
よび歯車より成り、それらを介して各電動機の回転が後
記の中空軸13に伝達される。

中空軸の第１段は上部アーム３内にあり、関節部４を
経由して中間アーム５に連結され、次の関節部６を介し
て下部アーム７へ連結され、最後に対象物体を摘持する
摘持器８に連結される。上部アーム３から中間アーム５
への伝達、および中間アーム５から下部アーム７への伝
達に際しては、何れの場合にも、各アームから次のアー
ムが駆動されるための中空軸「突部」がないので、各ア
ームの直径は小さく形成されていることが判る。

第２図は、下部アーム７と摘持器８との間の関節部12
の区域に沿った断面図である。下部アーム７から、カッ
プリング部材15a、15b、15cが接続された３個の中空ア
ームが配設され、ボール軸受14によって相互に支持さ
れ、他方では、各カップリング部材15においては、円錐
歯車16a、16b、16cが傾斜歯部17a、17b、17cと噛合って
いる。

カップリング部材15へは、第３、５、６図に示す通
り、中空軸13の方向に連結部材18が接続され、この連結
部材18は、１個の管の一部に固定され、次の関節部４、
６、12までの全長にわたり、アーム３、５、７の各々を
貫通している。

最外側の円錐歯車16aの回転運動は、関節部12のアー
ム断端部20に噛み合っている円錐歯車19aに伝達され
る。前記アーム断端部20及び関節部12の軸Ａは、下部ア
ーム７及び中空軸13の回転軸Ｂに対して垂直の方向に、
かつ接続する摘持器８の回転軸Ｃに対しても垂直の方向
に指向されている。通常、アーム断端部20は、２個のボ
ール軸受21内で回転するので、摘持器８は回転軸Ａを中
心として回動される。

アーム断端部20の内部には、他の２個の中空軸22b、2
2cが内挿され、その円錐歯車19b、19cは、円錐歯車16
a、16bの回転運動を受理する。中空軸22b、22cを経由し
て、前記回転動作は、他の２個の円錐歯車23b、23cへ伝
達され、さらに円錐歯車24b、24cへ伝達され、中空軸25
c内には、摘持ハンド27用のカプリング26が、嵌挿され
ている。

中空軸13とカップリング部材15との関係を着脱自在と
するために、第３図の通り、連結部材18が設けられてい
る。この連結部材18は、連結スリーブ30に嵌装され、図
示していないが、開口部と協同する適切な連結部材によ
って接続され、中空軸13中への連結部材18の挿入深さ
は、突き当たり段部32によって規制される。

連結スリーブ30へは、特に第６図に明示の尖歯状片34
が嵌合する基幹部となる環状部33が追随する。各尖歯状
片34の間には、カップリング部材15からの嵌合片36が内
挿されるための凹状部35が形成される。

尖歯状片34は、ほぼ弓矢先端状に形成され、ほぼ四角
形の基幹部37と先鋭な尖端部38とから成る。基幹部37に
は、凹状部35の方向に、膨出形成された膨出突起39を備
え、これによって各尖歯状片34は、カップリング部材15
の２個の嵌合片36の間に嵌挿され、それにより嵌入精度
が格段に向上する。カップリング部材15が連結部材18の
方へ移動する可能性は、防止されるが、一定角度範囲内
での傾動は可能であり、よってカップリング部材15の軸
Ｂは、必ずしも中空軸13の軸線Ｄと一致する必要はな
い。通常は、確かに第３図の通りであるが、尖歯状片34
に膨出突起39設けることにより、軸ＢおよびＤの微小な
角度変化も可能となる。

嵌合片36は、環状体40の一部であり、２個の嵌合片36
の各々が、尖歯状片34が嵌挿される凹部41を形成する。
嵌合片36および凹部41の形状は、重要な意味を有する。
第７、８図に図示の通り、各嵌合片36は各凹部41の方向
に傾斜面42を備え、傾斜面42a、42cまたは42b、42dは、
一平面内に配置されている。

斜面42に関する上記のこと（対になった傾斜面42a、4
2cあるいは42b、42dが同一平面にあること）は４個の嵌
合片36の代わりに例えば６個の嵌合片36を備えた場合に
もあてはまる。

嵌合片36の傾斜面42a、42cは、覆頂面43内で合一し、
三角形の覆頂面43の各々は、尖端44により対向嵌合片36
の対向尖端状に指向される。

凹部41内で、支持平面45は、傾斜面42に接続され、そ
れに対して尖歯状片34が膨出突起39で支持される。隣合
う嵌合片36の支持平面45a、45bは、破線で図示された共
通の平行軸平面Ｅ内にある。

丸み加工された受底46は、支持平面45に接続され、２
個の隣接支持平面45を相互に連結する。

尖歯状片34と凹部41の形状により、尖歯状片34が傾斜
面42上を滑動して凹部41に導入され、カップリング部材
15と連結部材18との中心合わせが精確に実施されるよう
になる。軸Ｂ及びＤの変位は全く起らないので、丸みの
度合が、１個の軸が他の軸に対して或る一定の限度内で
屈曲することのみを可能にする。このような連結部材18
の移動は、この種のマニプレータＭが補修される場合、
つまり中空軸13が、対応するカップリング部材15が、光
学的な援助無しに捕捉されねばならないようなアーム内
に内設されている場合に特に有効である。連結部材18が
カップリング部材15に当接すると同時に、カップリング
部材15が、正規の位置まで回動し、尖歯状片34が傾斜面
42に沿って移動した後、凹部41に嵌入される。

円錐歯車23の環状体40には通常、環状体40の他端に付
設された中空軸48が連結されている。

他の重要な問題点は、円錐歯車16の固定の際に発生す
る。円錐歯車16は、固定リング50の各々によって環状体
40のカップリング部材15に固定され、さらに埋設形ネジ
51によりカップリング部材15の前面52に固定されてい
る。但しカップリング部材15よりも突出し、カップリン
グ部材15に対して押圧されている円錐歯車16の当接面54
に圧接される（第５図参照）。円錐歯車16により、軸受
14は、対応の軸受スリーブ55と保持環56、57との間に弾
接されているので、当接面54は、前面52から少し前面寄
りに来ることになり、把持環57内へ軸受14を弾接した状
態で、肩部53によって円錐歯車16が押圧されることにな
る。固定リング50の変形は第10図に図示の通りとなる。
固定リング50は、前面52及び当接面54に対して交差して
位置するので、角度変位ｗが発生する。

ネジ51の施歯軸58は、カップリング部材15の有歯孔59
に螺合されるので、ネジ頭部60および下部加圧面61も、
ネジ頭凹部63のネジ溝基面62に当接する。ネジ51が更に
ねじ込まれて固定リング50が傾斜するようになると、ネ
ジ溝基面62も下部加圧面61から前記と同一の角度ｗだけ
挙上され、下部加圧面61が、更に僅かに点状にネジ溝基
面62に当接される。その結果、ネジ頭部60は、施歯軸58
によって弾性保持され、円錐歯車16の位置保持は、これ
以上は不可能となる。

この欠点は、ネジ溝基面62に傾斜面取りまたは丸み付
けすることによって除去され、同時に下部押圧面61に丸
みを付ける。これによって下部加圧面61とネジ溝基面62
との間の平面配置が、固定リング50が傾斜した場合で
も、広い部分にわたって維持され、ネジ頭部60が抜け出
す恐れはなくなる。これは発明の特に顕著な利点であ
り、球面状の下部加圧面61に対応するネジ溝基面62によ
り、ほぼ球体状のソケットが形成される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭49−93759（ＪＰ，Ａ) 特開昭59−134692（ＪＰ，Ａ) 実開昭59−17196（ＪＰ，Ｕ) 実公昭54−10429（ＪＰ，Ｙ２) 実公昭30−5507（ＪＰ，Ｙ１)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】減速機構及び駆動電動機に複数のアームを
介して連結された、対象物体11を摘持する摘持装置８を
有し、回転運動を次段のアーム３、５、７に伝達するた
めに、少なくとも１個の回転軸を備えた対象物体を操作
する装置において、前記アーム内には、カップリング部
材15の凹部41に嵌合する尖歯状片34を有する少なくとも
１個の中空軸13および前記カップリング部材15を備え、
前記カップリング部材15は一端に前記尖歯状片34の間の
凹状部35に嵌合する嵌合片36を有し、他端には傾斜歯部
17を有しており、前記回転運動を次段のアームの回転軸
に伝達するように前記中空軸13とカップリング部材15と
が嵌合され、前記尖歯状片34の基幹部37の両側面に膨出突起39を備
え、先端部38を有する前記基幹部37の両側端面が、前記
中空軸13の凹状部35に臨まれ、かつ互いに平行な面とし
て形成されると共に、前記凹状部35内に挿通される各嵌
合片36の側面の支持平面45及びそれに対向している隣り
の嵌合片36の支持平面45は、前記凹部41に面し、かつ、
互いに平行な平面として配設されることを特徴とする対
象物体を操作する装置。
【請求項２】２個の傾斜面47で形成される先端部38を有
する基幹部37と、支持平面45に連続して、その上向き方
向に傾斜面42が形成された嵌合部36の備えたことを特徴
とする請求項１記載の対象物体を操作する装置。
【請求項３】２個の隣接する嵌合片36の傾斜面42が、カ
ップリング部材15の中心軸Ｂに対して一定の角度をなす
ところの１平面上にあることを特徴とする請求項２記載
の対象物体を操作する装置。
【請求項４】嵌合片36の傾斜面42が、覆頂面43を形成
し、互いに向い合って配置された嵌合片36の尖端44が、
半径方向に向き合って位置することを特徴とする請求項
３記載の対象物体を操作する装置。
【請求項５】支持平面45には、丸み受底46が形成された
ことを特徴とする請求項１から４までのいずれか１項記
載の対象物体を操作する装置。
【請求項６】尖歯状片34が、中空軸13内にあって連結ス
リーブ30を有する連結部材18から突設されたことを特徴
とする請求項１から５までのいずれか１項記載の対象物
体を操作する装置。
【請求項７】前記中空軸13の回転運動が円錐歯車16を経
由して次の中空軸22の円錐歯車19に伝達され、中空軸1
3、22には少なくとも１個のボール軸受14、21が固定さ
れ、固定リング50がネジ51によって中空軸13、22の前面
52に固定され、かつ、肩部53によって円錐歯車16、19の
当接面54に圧接されており、ネジ51のネジ頭部60が、固定リング50のネジ頭凹部63内
に埋設されると共に、ネジ溝基面62では下部加圧面61に
載置され、ネジ溝基面62および／または下部加圧面61は
斜面形成され、好ましくは球面状に丸み形成されたこと
を特徴とする請求項１ないし６のいずれか１項記載の対
象物体を操作する装置。