JP3465002B2 - 抽出装置および液体試薬を試薬区画から反応区画内へ前進させる方法 - Google Patents
抽出装置および液体試薬を試薬区画から反応区画内へ前進させる方法Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、一時的な遮蔽物を破裂
させて液体を流動させるように構成された、可撓性を有
する反応装置に関する。
させて液体を流動させるように構成された、可撓性を有
する反応装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】試薬を収めるための破裂可能な区画と、
入口端と出口開口部との間の反応流体のための通路と、
前記流体通路を横断するフィルタとを具備する、反応キ
ュベットがこれまで提供されている。こうしたキュベッ
トは、例えば、ＰＣＴ８６／００７０４号公報に開示さ
れている。然しながら、該公報に開示されたキュベット
は、容器の壁部ではなく、試薬のための区画を形成する
２つんシートの間のシール部を破裂させて操作する。こ
うした構成は、また、例えば米国特許第２９７２５号公
報や、欧州特許公開第３８１５０１号公報に開示されて
いた破裂可能な区画を有するキュベットを使用する。上
記の破裂可能なシール部は、シール力が決定できないと
いう問題を有している。つまり、封止の条件（接着温度
および／または圧力）のために、前記シールを破裂させ
るために必要な力が各キュベットにより一様ではない。
その結果、前記シール部が予期せず壊れたり或いは早く
壊れたりして、満足できる結果が得られなくなる。
入口端と出口開口部との間の反応流体のための通路と、
前記流体通路を横断するフィルタとを具備する、反応キ
ュベットがこれまで提供されている。こうしたキュベッ
トは、例えば、ＰＣＴ８６／００７０４号公報に開示さ
れている。然しながら、該公報に開示されたキュベット
は、容器の壁部ではなく、試薬のための区画を形成する
２つんシートの間のシール部を破裂させて操作する。こ
うした構成は、また、例えば米国特許第２９７２５号公
報や、欧州特許公開第３８１５０１号公報に開示されて
いた破裂可能な区画を有するキュベットを使用する。上
記の破裂可能なシール部は、シール力が決定できないと
いう問題を有している。つまり、封止の条件（接着温度
および／または圧力）のために、前記シールを破裂させ
るために必要な力が各キュベットにより一様ではない。
その結果、前記シール部が予期せず壊れたり或いは早く
壊れたりして、満足できる結果が得られなくなる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、既述した従来のキュベットにおいて、区画を破裂さ
せるために必要な力が、従来よりも予測可能でかつ一様
であることを特徴とするキュベットを提供することにあ
る。
は、既述した従来のキュベットにおいて、区画を破裂さ
せるために必要な力が、従来よりも予測可能でかつ一様
であることを特徴とするキュベットを提供することにあ
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、シール部ではなく区画の一部を構成する側壁の１
つが確実に破裂するように構成した。上記の側壁の破裂
強度は、製造工程においてシール部よりも容易に制御す
ることができる。本発明の１つの特徴によれば、反応物
が予め収められた、概ね可撓性を有する抽出装置におい
て、互いに離隔する区画を形成するために、重合わせて
第１のシール手段により相互に封止された第１と第２の
プラスチック製のシートと、前記区画内に収められた試
薬と、前記第１のシートとの間に前記第２のシートを挟
むようにして、第２のシール手段により前記２つのシー
トに、概ね平行となるように封止された第３のシート
と、前記第２のシートと第３のシートの間に、入口手段
と出口開口部との間で延設された、液体のための通路と
を具備し、前記第２のシートは前記第１のシートよりも
薄く、予測可能な力により前記第２のシートを通して前
記区画が壊れるように構成され、前記第３のシートは、
反応室と、検体を導入するために前記第３のシートと第
２のシートとの間に設けられた入口手段とを具備して形
成され、前記反応室と前記入口手段とは、前記第１シー
トおよび前記第２のシートから離隔するように前記区画
に隣接して設けられており、前記シール手段の各々が、
前記第２のシートの破裂強度よりも高い強度を有する抽
出装置が提供される。
めに、シール部ではなく区画の一部を構成する側壁の１
つが確実に破裂するように構成した。上記の側壁の破裂
強度は、製造工程においてシール部よりも容易に制御す
ることができる。本発明の１つの特徴によれば、反応物
が予め収められた、概ね可撓性を有する抽出装置におい
て、互いに離隔する区画を形成するために、重合わせて
第１のシール手段により相互に封止された第１と第２の
プラスチック製のシートと、前記区画内に収められた試
薬と、前記第１のシートとの間に前記第２のシートを挟
むようにして、第２のシール手段により前記２つのシー
トに、概ね平行となるように封止された第３のシート
と、前記第２のシートと第３のシートの間に、入口手段
と出口開口部との間で延設された、液体のための通路と
を具備し、前記第２のシートは前記第１のシートよりも
薄く、予測可能な力により前記第２のシートを通して前
記区画が壊れるように構成され、前記第３のシートは、
反応室と、検体を導入するために前記第３のシートと第
２のシートとの間に設けられた入口手段とを具備して形
成され、前記反応室と前記入口手段とは、前記第１シー
トおよび前記第２のシートから離隔するように前記区画
に隣接して設けられており、前記シール手段の各々が、
前記第２のシートの破裂強度よりも高い強度を有する抽
出装置が提供される。
【０００５】請求項２に記載の本発明は、抽出部と免疫
学的検定部とを統合した装置において、抽出試薬が内部
に一時的に収められた第１の破裂可能な区画と、一時的
に封止された出口を有する第２の反応区画と、前記第１
の区画が破裂したときに上記区画を連通させる通路とを
具備する抽出部と、前記抽出部に一体的に取着された試
験装置であって、前記一時的に封止された出口の封止が
解除されたときに該出口と連通する試験装置とを具備
し、第１の破裂可能な区画は、互いに重ね合わせて封止
した第１と第２のシートから形成され、前記第２のシー
トは第１のシートよりも薄く外部圧力により膨張、破裂
するようになっており、第３のシートが、第１と該第３
のシートの間に第２のシートが配置されるように、前記
第１と第２のシートに取着されており、前記第２の反応
区画と通路が前記第２と第３のシートにより形成される
抽出装置を要旨とする。更に本発明の他の特徴によれ
ば、液体試薬を試薬区画から反応区画内へ前進させる方
法において、試薬区画のための膨出部を有した第１のシ
ートを準備し、前記液体試薬を前記試薬区画のための膨
出部内に充填し、前記第１のシートよりも薄い第２のシ
ートを前記第１のシートに重ね合わせて封止し、前記第
１と第２のシートの間において前記試薬区画のための膨
出部の部分に前記試薬区画を形成し、入口、通路、反応
区画のための膨出部を有した第３のシートを準備し、前
記第３のシートを前記第２のシートに重ね合わせて封止
し、前記第２と第３のシートの間に入口、通路、反応区
画を形成し、前記入口から前記反応区画に試料を導入
し、前記入口を封止し、前記試薬区画に外部から圧力を
加えて前記第２のシートを破裂させ、前記試薬区画から
前記通路を介して前記反応区画へ液体を前進させるよう
にした液体試薬を試薬区画から反応区画内へ前進させる
方法が提供される。
学的検定部とを統合した装置において、抽出試薬が内部
に一時的に収められた第１の破裂可能な区画と、一時的
に封止された出口を有する第２の反応区画と、前記第１
の区画が破裂したときに上記区画を連通させる通路とを
具備する抽出部と、前記抽出部に一体的に取着された試
験装置であって、前記一時的に封止された出口の封止が
解除されたときに該出口と連通する試験装置とを具備
し、第１の破裂可能な区画は、互いに重ね合わせて封止
した第１と第２のシートから形成され、前記第２のシー
トは第１のシートよりも薄く外部圧力により膨張、破裂
するようになっており、第３のシートが、第１と該第３
のシートの間に第２のシートが配置されるように、前記
第１と第２のシートに取着されており、前記第２の反応
区画と通路が前記第２と第３のシートにより形成される
抽出装置を要旨とする。更に本発明の他の特徴によれ
ば、液体試薬を試薬区画から反応区画内へ前進させる方
法において、試薬区画のための膨出部を有した第１のシ
ートを準備し、前記液体試薬を前記試薬区画のための膨
出部内に充填し、前記第１のシートよりも薄い第２のシ
ートを前記第１のシートに重ね合わせて封止し、前記第
１と第２のシートの間において前記試薬区画のための膨
出部の部分に前記試薬区画を形成し、入口、通路、反応
区画のための膨出部を有した第３のシートを準備し、前
記第３のシートを前記第２のシートに重ね合わせて封止
し、前記第２と第３のシートの間に入口、通路、反応区
画を形成し、前記入口から前記反応区画に試料を導入
し、前記入口を封止し、前記試薬区画に外部から圧力を
加えて前記第２のシートを破裂させ、前記試薬区画から
前記通路を介して前記反応区画へ液体を前進させるよう
にした液体試薬を試薬区画から反応区画内へ前進させる
方法が提供される。
【０００６】
【実施例】以下に、添付図面の実施例に基づいて本発明
を更に詳細に説明する。本発明の装置は、予め収められ
た試薬を用いて生化学的材料から抗原を抽出するために
利用される。前記装置は、可撓性のプラスチック材料を
溶封して形成された区画を有している。更に、本発明は
予め収められた試薬の種類に関係なく、或いは使用する
可撓性の材料や封止の方法に関係なく適用可能である。
を更に詳細に説明する。本発明の装置は、予め収められ
た試薬を用いて生化学的材料から抗原を抽出するために
利用される。前記装置は、可撓性のプラスチック材料を
溶封して形成された区画を有している。更に、本発明は
予め収められた試薬の種類に関係なく、或いは使用する
可撓性の材料や封止の方法に関係なく適用可能である。
【０００７】図１、２を参照すると、装置１０は、その
構成から概ね平坦で、かつ閉鎖された複数の区画を有し
ている。この複数の区画のうち区画２０、２２、２４は
溶液が収められている。少なくとも１つの区画は、クラ
ミジア（chlamydia ）抗原を抽出するために従来の抽出
試薬、例えば1,4-ジチオトレイトール（1,4-dithiothre
itol）とプロテアーゼが収められている。区画３０は反
応区画であり、その端部３２は、スワブ等のサンプルを
受けて封止される入口端となっている。区画２０、２
２、２４は、区画３０に連通する流体通路２６、２７、
２８を有している（図２参照）。ただし、以下に説明す
るように、該通路は、必要が生じるまで一時的に閉鎖部
材が流体の流れを閉鎖している。前記区画３０において
前記端部３２の反対側の端部に出口通路３４が設けられ
ている。該出口通路もまた、以下に説明するように一時
的に閉鎖されている。閉鎖が解除されると、通路３４
は、フィルタ４２（図３参照）を有する区画４０と連通
する。フィルタ４２の下流に出口開口部４４が設けられ
ている。装置１０は、出口開口部４４において他の装置
（図示せず）に接続して、ここから他の装置に流体を供
給してもよい。
構成から概ね平坦で、かつ閉鎖された複数の区画を有し
ている。この複数の区画のうち区画２０、２２、２４は
溶液が収められている。少なくとも１つの区画は、クラ
ミジア（chlamydia ）抗原を抽出するために従来の抽出
試薬、例えば1,4-ジチオトレイトール（1,4-dithiothre
itol）とプロテアーゼが収められている。区画３０は反
応区画であり、その端部３２は、スワブ等のサンプルを
受けて封止される入口端となっている。区画２０、２
２、２４は、区画３０に連通する流体通路２６、２７、
２８を有している（図２参照）。ただし、以下に説明す
るように、該通路は、必要が生じるまで一時的に閉鎖部
材が流体の流れを閉鎖している。前記区画３０において
前記端部３２の反対側の端部に出口通路３４が設けられ
ている。該出口通路もまた、以下に説明するように一時
的に閉鎖されている。閉鎖が解除されると、通路３４
は、フィルタ４２（図３参照）を有する区画４０と連通
する。フィルタ４２の下流に出口開口部４４が設けられ
ている。装置１０は、出口開口部４４において他の装置
（図示せず）に接続して、ここから他の装置に流体を供
給してもよい。
【０００８】図３から図５を参照して、一時的に閉鎖す
る前記手段を説明する。図３を参照すると、前記区画２
０、２２、２４の各々は、好ましくはプラスチック性の
シート５０、５２、５４から形成される。第１のシート
５０は、外側の相対的に厚いシートであり、区画の容積
を定める「気泡」の概ね半分を提供するように好ましく
形成される。第２のシート５２は、相対的に薄いシート
であり、装置１０の中心平面５６に沿って好ましく延設
され、区画２０、２２、２４の各々の容積を２つの部分
に分割、分離し、予め取り収められた液体をシート５０
とシート５２の間で一時的に保持する。本明細書中にお
いて、「相対的に薄い」または「より薄い」の用語は、
シート５０、５４との比較において、相対的な薄さを意
味している。そして、上記薄さは、外部から圧力が付与
されたときに、区画の他の部分が壊れる前に、シート５
２が損壊または破裂するのに充分な薄さを意味してい
る。好ましい相対薄さは、シート５０、５４の厚さの１
／５であり、かつ０．１５ｍｍよりも厚い。シート５４
は、少なくとも区画２０、２２、２４に関して、概ねシ
ート５０と鏡像を成している。
る前記手段を説明する。図３を参照すると、前記区画２
０、２２、２４の各々は、好ましくはプラスチック性の
シート５０、５２、５４から形成される。第１のシート
５０は、外側の相対的に厚いシートであり、区画の容積
を定める「気泡」の概ね半分を提供するように好ましく
形成される。第２のシート５２は、相対的に薄いシート
であり、装置１０の中心平面５６に沿って好ましく延設
され、区画２０、２２、２４の各々の容積を２つの部分
に分割、分離し、予め取り収められた液体をシート５０
とシート５２の間で一時的に保持する。本明細書中にお
いて、「相対的に薄い」または「より薄い」の用語は、
シート５０、５４との比較において、相対的な薄さを意
味している。そして、上記薄さは、外部から圧力が付与
されたときに、区画の他の部分が壊れる前に、シート５
２が損壊または破裂するのに充分な薄さを意味してい
る。好ましい相対薄さは、シート５０、５４の厚さの１
／５であり、かつ０．１５ｍｍよりも厚い。シート５４
は、少なくとも区画２０、２２、２４に関して、概ねシ
ート５０と鏡像を成している。
【０００９】上記シートが平坦に載置され、そしてシー
ト５２がシート５０、５４に対して６０、６２において
封止、好ましくは溶封され、既述の通り区画が一時的に
分割される。前記封止は区画の境界線に沿って実施され
る。反応区画３０に関して、該区画は、脹らみ７０とし
てシート５４に予め形成されており（図７参照）、そし
てシート５４が区画３０の周囲に沿ってシート５２に封
止される。シート５４には、通路２６、２７、２８のた
めに、脹らみ７６、７７、７８の各々が予め形成されて
いる。シート５４のシート５２への封止は、図７におい
てシート５２に影を付けた領域で行われる。シート５２
をシート５４に取着する前にフィルタ４２に封止するた
めに、破線で示す領域８０で封止される。フィルタ４２
は、図３の封止部分８２でシート５４に封止される。封
止部分８２は、出口開口部４４を除いて周囲に沿って延
設されている。
ト５２がシート５０、５４に対して６０、６２において
封止、好ましくは溶封され、既述の通り区画が一時的に
分割される。前記封止は区画の境界線に沿って実施され
る。反応区画３０に関して、該区画は、脹らみ７０とし
てシート５４に予め形成されており（図７参照）、そし
てシート５４が区画３０の周囲に沿ってシート５２に封
止される。シート５４には、通路２６、２７、２８のた
めに、脹らみ７６、７７、７８の各々が予め形成されて
いる。シート５４のシート５２への封止は、図７におい
てシート５２に影を付けた領域で行われる。シート５２
をシート５４に取着する前にフィルタ４２に封止するた
めに、破線で示す領域８０で封止される。フィルタ４２
は、図３の封止部分８２でシート５４に封止される。封
止部分８２は、出口開口部４４を除いて周囲に沿って延
設されている。
【００１０】装置１０は明らかに容易に製造される。シ
ート５０が先ず成形され、そして液体が前記脹らみに導
入される。シート５２を前記液体およびシート５０の上
に置いて封止部分６０、６０′において封止される（図
６参照）。次いで、シート５４に区画２０、２２、２
４、３０、４０のための脹らみが形成され、フィルタ４
２が、出口開口部４４を除いて区画４０の周囲に沿って
８２で示す部分でシート５４に封止される。出口開口部
は開放したまま放置される。次いで、シート５４とフィ
ルタ４２とを有する副集成部品は、図７において影を付
した封止領域と破線でしめす領域８０で、前記液体を保
持するシート５２と下側のシート５０に封止される。最
も好ましくは、シート５２は低密度のポリエチレンから
成る。シート５０、５４は好ましくは、ポリエチレンま
たはポリエチレンの積層体の組み合わせ、若くは、同等
の溶封可能なプラスチックから成る。こうして得られた
装置１０は、入口開口部３２と出口開口部４４で開放さ
れており、かつ破裂可能な側壁５２を有する複数の区画
を有している。
ート５０が先ず成形され、そして液体が前記脹らみに導
入される。シート５２を前記液体およびシート５０の上
に置いて封止部分６０、６０′において封止される（図
６参照）。次いで、シート５４に区画２０、２２、２
４、３０、４０のための脹らみが形成され、フィルタ４
２が、出口開口部４４を除いて区画４０の周囲に沿って
８２で示す部分でシート５４に封止される。出口開口部
は開放したまま放置される。次いで、シート５４とフィ
ルタ４２とを有する副集成部品は、図７において影を付
した封止領域と破線でしめす領域８０で、前記液体を保
持するシート５２と下側のシート５０に封止される。最
も好ましくは、シート５２は低密度のポリエチレンから
成る。シート５０、５４は好ましくは、ポリエチレンま
たはポリエチレンの積層体の組み合わせ、若くは、同等
の溶封可能なプラスチックから成る。こうして得られた
装置１０は、入口開口部３２と出口開口部４４で開放さ
れており、かつ破裂可能な側壁５２を有する複数の区画
を有している。
【００１１】使用に際して、サンプルが入口開口部３２
を通して区画３０に挿入され、そして入口開口部３２が
封止される。次いで、区画２０、２２、２４を選択的に
破裂させることにより、試薬が必要に応じて区画２０、
２２、２４から区画３０に流入する。これは、破裂せる
べき区画のシート５０に外部から圧力を付与することに
より達成される。区画においてシート５２の部分が最も
弱く、かつ既述のように前記シートの間でシート５２が
弱いので、シート５２が破裂し、他のシートは破裂しな
い。入口３２を上にして、装置１０を鉛直または少なく
とも水平面から僅かに鉛直方向に好ましく保持すること
により、液体が区画３０に流入する。
を通して区画３０に挿入され、そして入口開口部３２が
封止される。次いで、区画２０、２２、２４を選択的に
破裂させることにより、試薬が必要に応じて区画２０、
２２、２４から区画３０に流入する。これは、破裂せる
べき区画のシート５０に外部から圧力を付与することに
より達成される。区画においてシート５２の部分が最も
弱く、かつ既述のように前記シートの間でシート５２が
弱いので、シート５２が破裂し、他のシートは破裂しな
い。入口３２を上にして、装置１０を鉛直または少なく
とも水平面から僅かに鉛直方向に好ましく保持すること
により、液体が区画３０に流入する。
【００１２】フィルタ４２を通して区画３０から流れを
流出させるために、脹らみ７０に圧力が付与される。こ
れによりシート５２は、図３において封止部分６０と６
２の間の９０で示す領域で損傷し、流れが矢印９２に沿
って、フィルタ４２を通して区画４０に流入し、そして
開口部４４に流出する（図５をも参照のこと）。領域９
０において流れが生じたとき、シート５０は９４で好ま
しく外方に膨張する（図５参照）。必要に応じて、図５
に示すように永久的な脹らみ９４を熱成形してもよい。
流出させるために、脹らみ７０に圧力が付与される。こ
れによりシート５２は、図３において封止部分６０と６
２の間の９０で示す領域で損傷し、流れが矢印９２に沿
って、フィルタ４２を通して区画４０に流入し、そして
開口部４４に流出する（図５をも参照のこと）。領域９
０において流れが生じたとき、シート５０は９４で好ま
しく外方に膨張する（図５参照）。必要に応じて、図５
に示すように永久的な脹らみ９４を熱成形してもよい。
【００１３】図８、９に示すように、前記フィルタ区画
から液体を排出する前記出口開口部を、前記装置に組み
込んだテスト領域に接続してもよい。既述の装置と同様
の要素には添字Ａを付して同様の参照番号で指示する。
装置１０Ａは、既述の実施例と同様に、反応区画３０Ａ
を具備しており（図９参照）、そして、区画２０Ａ、２
２Ａ、２４Ａが、反応区画３０Ａの端部３４Ａに連通
し、次いで、フィルタ４２を具備するフィルタ区画４０
Ａ（図９参照）に連通している。然しながら、出口開口
部４４Ａは、図８に示すように、シート５４Ａの一部と
して形成された流体通路１００に連通している。また、
通路１００は、通路１０８を介して、少なくとも２つ、
好ましくは３つの他の破裂可能な区画１０２、１０４、
１０６に連通している（図９参照）。区画１０２、１０
４、１０６は、既述のように、区画２０Ａ、２２Ａ、２
４Ａと概ね同様に形成されており、シート５２Ａにより
一時的に覆われている（図９参照）。各々の区画に外部
から圧力を付与して、相対的に薄いシート５２Ａを破裂
させるだけで、液体試薬が通路１０８、１００に流入す
る。
から液体を排出する前記出口開口部を、前記装置に組み
込んだテスト領域に接続してもよい。既述の装置と同様
の要素には添字Ａを付して同様の参照番号で指示する。
装置１０Ａは、既述の実施例と同様に、反応区画３０Ａ
を具備しており（図９参照）、そして、区画２０Ａ、２
２Ａ、２４Ａが、反応区画３０Ａの端部３４Ａに連通
し、次いで、フィルタ４２を具備するフィルタ区画４０
Ａ（図９参照）に連通している。然しながら、出口開口
部４４Ａは、図８に示すように、シート５４Ａの一部と
して形成された流体通路１００に連通している。また、
通路１００は、通路１０８を介して、少なくとも２つ、
好ましくは３つの他の破裂可能な区画１０２、１０４、
１０６に連通している（図９参照）。区画１０２、１０
４、１０６は、既述のように、区画２０Ａ、２２Ａ、２
４Ａと概ね同様に形成されており、シート５２Ａにより
一時的に覆われている（図９参照）。各々の区画に外部
から圧力を付与して、相対的に薄いシート５２Ａを破裂
させるだけで、液体試薬が通路１０８、１００に流入す
る。
【００１４】検出区画１１０には、問題となる抗原に適
したあらゆる検出物質を置くことが可能である。例え
ば、３つの検出領域１１２、１１４、１１６を、負の制
御、サンプル、正の制御を各々検出するように設けるこ
とができる。領域１１２、１１４、１１６の化学物質
は、例えばイーストマンコダック社から発売されている
クラミジアアッセイのための「シュアセル（SureCel
l）」（登録商標）試験装置で使用する化学薬品とする
ことができる。既述の実施例はいずれも、好ましくは概
ね可撓性を有しており、すなわち、手で掴んだり捩じっ
たりすることにより、中間面５６（図３参照）から湾曲
可能に構成されている。シート５０、５２、５４が平行
に重なり合うと共に、装置を形成するシールの厚さが長
さと幅よりも非常に薄く、そして前記シートを接合する
横断部材がないことから、上記の可撓性が許容される。
上記可撓性は、区画３０の中に配置され密封されるスワ
ブの操作、スワブに試薬を混合することを補助するため
に必要なステップが可能とする利点を有している。
したあらゆる検出物質を置くことが可能である。例え
ば、３つの検出領域１１２、１１４、１１６を、負の制
御、サンプル、正の制御を各々検出するように設けるこ
とができる。領域１１２、１１４、１１６の化学物質
は、例えばイーストマンコダック社から発売されている
クラミジアアッセイのための「シュアセル（SureCel
l）」（登録商標）試験装置で使用する化学薬品とする
ことができる。既述の実施例はいずれも、好ましくは概
ね可撓性を有しており、すなわち、手で掴んだり捩じっ
たりすることにより、中間面５６（図３参照）から湾曲
可能に構成されている。シート５０、５２、５４が平行
に重なり合うと共に、装置を形成するシールの厚さが長
さと幅よりも非常に薄く、そして前記シートを接合する
横断部材がないことから、上記の可撓性が許容される。
上記可撓性は、区画３０の中に配置され密封されるスワ
ブの操作、スワブに試薬を混合することを補助するため
に必要なステップが可能とする利点を有している。
【００１５】本発明の装置において、抽出された抗原を
異物から濾過するためのフィルタは絶対的な要件ではな
い。図１０に示すように、検出区画が抽出区画と一体的
に構成されているか否かによらず、前記フィルタを具備
しなくともよい。図１０において、既述の実施例と同様
の構成要素は、添字Ｂを付して同じ参照番号で指示され
ている。既述の装置と同様に、装置１０Ｂは反応区画３
０Ｂを具備しており、区画２０Ｂ、２２Ｂ、２４Ｂが反
応区画３０Ｂに連通し、次いで、出口端３４Ｂに連通し
ている。然しながら、出口端３４Ｂは、フィルタを通過
することなく出口開口部４４Ｂに連通している。図示さ
れていないが、図９の実施例と同様に、出口開口部４４
Ｂを、一体的に構成された検出区画に直接連通させても
よい。上記フィルタを具備しない実施例は、例えば、患
者のただれた部分から採取され、培地に置かれたヘルペ
スサンプルを試験する場合には有効である。培養された
サンプルを採取して、区画３０Ｂに挿入してサンプル源
とする。
異物から濾過するためのフィルタは絶対的な要件ではな
い。図１０に示すように、検出区画が抽出区画と一体的
に構成されているか否かによらず、前記フィルタを具備
しなくともよい。図１０において、既述の実施例と同様
の構成要素は、添字Ｂを付して同じ参照番号で指示され
ている。既述の装置と同様に、装置１０Ｂは反応区画３
０Ｂを具備しており、区画２０Ｂ、２２Ｂ、２４Ｂが反
応区画３０Ｂに連通し、次いで、出口端３４Ｂに連通し
ている。然しながら、出口端３４Ｂは、フィルタを通過
することなく出口開口部４４Ｂに連通している。図示さ
れていないが、図９の実施例と同様に、出口開口部４４
Ｂを、一体的に構成された検出区画に直接連通させても
よい。上記フィルタを具備しない実施例は、例えば、患
者のただれた部分から採取され、培地に置かれたヘルペ
スサンプルを試験する場合には有効である。培養された
サンプルを採取して、区画３０Ｂに挿入してサンプル源
とする。
【００１６】図１１に示すように、複数のサンプル領域
を設けて複数の分析物を検出可能な検出区画を一体的に
構成してもよい。図１１に示す実施例では、既述の実施
例と同様の構成要素は、添字Ｃを付して同じ参照番号で
指示されている。装置１０Ｃは、図８、９に示した装置
と同様である。然しながら、例えば、検出区画１１０Ｃ
は、検出のための２つのサンプル領域１１４Ｃ、１１４
Ｃ′を有している。サンプル領域１１４Ｃ、１１４Ｃ′
は、例えば、歯周病のアッセイやクラミジアまたはヘル
ペスの複数の抗原を試験するための領域である。クラミ
ジアやヘルペスの場合、シンボルＳの代わりに、例え
ば、ＣおよびＨを各々使用することができる。
を設けて複数の分析物を検出可能な検出区画を一体的に
構成してもよい。図１１に示す実施例では、既述の実施
例と同様の構成要素は、添字Ｃを付して同じ参照番号で
指示されている。装置１０Ｃは、図８、９に示した装置
と同様である。然しながら、例えば、検出区画１１０Ｃ
は、検出のための２つのサンプル領域１１４Ｃ、１１４
Ｃ′を有している。サンプル領域１１４Ｃ、１１４Ｃ′
は、例えば、歯周病のアッセイやクラミジアまたはヘル
ペスの複数の抗原を試験するための領域である。クラミ
ジアやヘルペスの場合、シンボルＳの代わりに、例え
ば、ＣおよびＨを各々使用することができる。
【００１７】以上、本発明を好ましい実施例に基づいて
説明したが、本発明の精神と範囲とを逸脱することな
く、変形と改良が可能であることは当業者の当然とする
ところである。例えば、説明されていない他の特徴を加
えることが可能であるが、そうした他の特徴がなくとも
有効である。つまり、装置は、上述した部品のみから構
成可能である。
説明したが、本発明の精神と範囲とを逸脱することな
く、変形と改良が可能であることは当業者の当然とする
ところである。例えば、説明されていない他の特徴を加
えることが可能であるが、そうした他の特徴がなくとも
有効である。つまり、装置は、上述した部品のみから構
成可能である。
【００１８】
【発明の効果】本発明により、破裂可能な区画を有する
抽出装置が提供された。この区画の破裂は、従来の装置
の破裂よりも容易に予測可能である。更に、本発明の抽
出装置は検出区画と一体的に構成して、１つの統合装置
とすることが可能である。
抽出装置が提供された。この区画の破裂は、従来の装置
の破裂よりも容易に予測可能である。更に、本発明の抽
出装置は検出区画と一体的に構成して、１つの統合装置
とすることが可能である。
【図１】本発明による抽出装置の略示斜視図である。
【図２】図１の装置の平面図である。
【図３】図２の矢視線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿う断面図であ
る。
る。
【図４】図２の矢視線ＩＶ−ＩＶに沿う断面図である。
【図５】図２の矢視線Ｖ−Ｖに沿う断面図であり、薄い
分離壁が破裂して液体がフィルタを通過して流入した状
態を示す図である。
分離壁が破裂して液体がフィルタを通過して流入した状
態を示す図である。
【図６】本発明の装置の製造工程を示す平面図である。
【図７】本発明の製造工程を示すための分解、部分等角
図である。
図である。
【図８】本発明の他の実施例の側面図である。
【図９】図８の矢視線ＩＸ−ＩＸに沿う断面図である。
【図１０】本発明の更に他の実施例の図２と同様の図で
ある。
ある。
【図１１】本発明の他の実施例の図９と同様の部分平面
図である。
図である。
１０…抽出装置
２０…区画
２２…区画
２４…区画
２６…通路
２７…通路
２８…通路
３０…反応室
３２…入口開口部
４０…区画
４２…フィルタ
４４…出口開口部
５０…第１のシート
５２…第２のシート
５４…第３のシート
８０…シール
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
G01N 33/543
B01L 3/00
Claims (3)
- 【請求項１】 反応物が予め収められた、概ね可撓性を
有する抽出装置において、 互いに離隔する区画を形成するために、重合わせて第１
のシール手段により相互に封止された第１と第２のプラ
スチック製のシートと、 前記区画内に収められた試薬と、 前記第１のシートとの間に前記第２のシートを挟むよう
にして、第２のシール手段により前記２つのシートに、
概ね平行となるように封止された第３のシートと、 前記第２のシートと第３のシートの間に、入口手段と出
口開口部との間で延設された、液体のための通路とを具
備し、 前記第２のシートは前記第１のシートよりも薄く、予測
可能な力により前記第２のシートを通して前記区画が壊
れるように構成され、 前記第３のシートは、反応室と、検体を導入するために
前記第３のシートと第２のシートとの間に設けられた入
口手段とを具備して形成され、前記反応室と前記入口手
段とは、前記第１シートおよび前記第２のシートから離
隔するように前記区画に隣接して設けられており、 前記シール手段の各々が、前記第２のシートの破裂強度
よりも高い強度を有する抽出装置。 - 【請求項２】 抽出部と免疫学的検定部とを統合した装
置において、 抽出試薬が内部に一時的に収められた破裂可能な区画
と、一時的に封止された出口を有する反応区画と、前記
破裂可能な区画が破裂したときに上記区画を連通させる
通路とを具備する抽出部と、 前記抽出部に一体的に取着された試験装置であって、前
記一時的に封止された出口の封止が解除されたときに該
出口と連通する試験装置とを具備し、 第１の破裂可能な区画は、互いに重ね合わせて封止した
第１と第２のシートから形成され、前記第２のシートは
第１のシートよりも薄く外部圧力により膨張、破裂する
ようになっており、 第３のシートが、第１と該第３のシートの間に第２のシ
ートが配置されるように、前記第１と第２のシートに取
着されており、 前記反応区画と通路が前記第２と第３のシートにより形
成される抽出 装置。 - 【請求項３】 液体試薬を試薬区画から反応区画内へ前
進させる方法において、 試薬区画のための膨出部を有した第１のシートを準備
し、 前記液体試薬を前記試薬区画のための膨出部内に充填
し、 前記第１のシートよりも薄い第２のシートを前記第１の
シートに重ね合わせて封止し、前記第１と第２のシート
の間において前記試薬区画のための膨出部の部分に前記
試薬区画を形成し、 入口、通路、反応区画のための膨出部を有した第３のシ
ートを準備し、 前記第３のシートを前記第２のシートに重ね合わせて封
止し、前記第２と第３のシートの間に入口、通路、反応
区画を形成し、 前記入口から前記反応区画に試料を導入し、 前記入口を封止し、 前記試薬区画に外部から圧力を加えて前記第２のシート
を破裂させ、前記試薬区画から前記通路を介して前記反
応区画へ液体を前進させるようにした液体試薬を試薬区
画から反応区画内へ前進させる方法 。
Applications Claiming Priority (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US93123192A | 1992-08-17 | 1992-08-17 | |
| US931231 | 1992-08-17 | ||
| US005686 | 1993-01-19 | ||
| US08/005,686 US5290518A (en) | 1992-08-17 | 1993-01-19 | Flexible extraction device with burstable sidewall |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06167498A JPH06167498A (ja) | 1994-06-14 |
| JP3465002B2 true JP3465002B2 (ja) | 2003-11-10 |
Family
ID=26674645
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20313293A Expired - Lifetime JP3465002B2 (ja) | 1992-08-17 | 1993-08-17 | 抽出装置および液体試薬を試薬区画から反応区画内へ前進させる方法 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5290518A (ja) |
| EP (1) | EP0583833A3 (ja) |
| JP (1) | JP3465002B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| FR2744803B1 (fr) * | 1996-02-12 | 1998-03-13 | Bio Merieux | Procede et dispositif de traitement d'une carte d'analyse |
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