JP3464805B2 - 発電機 - Google Patents
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Description
ル組立体を有する回転電機に関し、特に、着脱自在なエ
アギャップ用バッフルリングに関する。
は周知のように通常運転中に熱が発生する。回転電機を
所望の温度限度内における運転状態に保つため、冷却ガ
ス、例えば水素が回転電機中へ強制的に通風されて発生
した熱を運び去る。大抵の大型タービン発電機の設計で
は、運転中の回転電機の温度を許容範囲内に維持する冷
却ガスの適切な循環を確保するのに必要なブロワ組立
体、熱交換器及び通風路が設けられている。回転子巻
線、固定子コア及び固定子コイルの領域を低温状態に維
持するため、これら領域の通風路内へガスが送り込まれ
る。
到達したガスは、回転子の軸方向真ん中の箇所でエアギ
ャップに流入し、次いで回転子の一方の端部のブロワに
進み、ここで再循環される。内部冷却式固定子コイル
は、一端部でガスを受入れ、他端においてブロワ内に排
気する。固定子コアの冷却は、ガスをコア内の穴を通っ
て軸方向に流すか、或いは、ガスをコアの半径方向ベン
ト又はガス抜き穴を通って外周部から内周部に半径方向
に流すことにより実施できる。例外なく、これら流路に
対するガスのバイパス及びエアギャップ内へのガスの直
接流入が防止されるべきである。これは、発電機の一端
部に設けられているエアギャップ用バリヤにより達成さ
れている。
ップ用バッフル組立体は、発電機の励磁機側端部内で発
電機固定子に固定される。かかるエアギャップ用バッフ
ル組立体の例としては、米国特許第4,118,645
号、第4,315,173号及び第4,654,550
号が挙げられる。これら米国特許は本出願人に譲渡され
ており、これら米国特許の開示内容を本明細書の一部を
形成するものとして引用する。典型例では、これらバッ
フル組立体は、取付け手順を長引かせる二以上の構成要
素を含む。これについては例えば図9を参照されたい。
加うるに、従来設計の中には、第1のリング又は部材が
端部領域において固定子コアに固定され、着脱自在な要
素が外側リングにボルト留めされた二部品構成のものが
ある。典型的には、これら従来型設計例に関し、回転子
を取り外すためには、回転子の取付け又は取外しに先立
って、バッフル組立体の構成部品のうち一又は二以上を
取り外す必要がある。それ故、これら従来例の着脱方式
では、回転子を発電機コア内に挿入したり、或いはこれ
から取り外す度に時間の掛かる手順が必要になることが
多い。さらに、回転子の取外し中に定位置に在る状態を
保つエアギャップ用バッフル組立体のうち一又は二以上
のセグメントが損傷してこれらセグメントの修理と交換
の両方又はいずれか一方を行わなければならなくなるこ
とは珍しくはない。
なるよう固定子コアに着脱自在に固定できる構成が簡単
なエアギャップ用バッフル組立体が要望されている。
本発明に係る発電機、即ち、全体として円筒形の固定子
コアが複数の軸方向スロットを備え、各スロットには固
定子コアから軸方向に延びるエンドターンを含む固定子
巻線が納められ、各スロットが固定子巻線をスロット内
に固定するために軸方向に挿入したウエッジを有し、ウ
エッジがスロットから外方に延びる横方向部材を含み、
固定子コアが軸方向に貫通するボアを有し、全体として
円筒形の回転子が固定子コアの軸方向ボア内に回転自在
に取り付けられると共に固定子コアから半径方向に隔置
されて回転子と固定子コアの間に軸方向エアギャップを
形成する発電機において、エアギャップを介する冷却ガ
スの流れを規制するエアギャップ用バッフルリングが、
ウエッジの横方向部材に当接する第1の環状リング要
素、第2の環状リング要素、及び第1と第2の環状リン
グ要素間に設けられた環状シール材より成り、環状シー
ル材は第1及び第2のリング要素の内径よりも小さな内
径を有し、固定子コアに固着されエアギャップ内に延び
る延長部を備えたフィンガープレートをさらに備え、エ
アギャップ用バッフルリングはフィンガープレートに取
外し自在に固定されるためエアギャップ用バッフルリン
グの固定子コアへの取り付けが容易であることを特徴と
する発電機により達成される。
グは、二つの180°弧状セグメントで構成され、これ
ら180°弧状セグメントは分解状態では回転子上を通
過するようになっていて、エアギャップ用バッフルリン
グの取付けに当たり、回転子の取外しが不要になってい
る。
び利点は添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読む
と一層明らかになろう。
号は同一の部分を示している)、図1は、回転子16が
ボア17(図2参照)内で軸受18に回転自在に取り付
けられている固定子コア13を含む典型的な回転電機1
0、例えば大型タービン発電機の部分横断面図である。
固定子コアは典型的には複数の薄い積層板(図示せず)
で構成され、これら積層板は、これらに設けられている
穴を貫通する細長い長さ方向ボルト19によって互いに
固定される。典型例では、固定子コア13の剛性的な相
互圧締めを容易にするためエンドプレート22及びフィ
ンガプレート23が用いられる。固定子コア13に沿っ
て軸方向に延びるスロット(図示せず)内に収納された
状態で固定子コア巻線26が通っている。固定子コアの
端部領域では、巻線は固定子コアを貫通して突出し、発
電機にとり必要な電気接続部となっている。全体的に円
筒形の回転子16と固定子コア13のボア17の間に形
成されていて発電機10の軸方向に延びる半径方向のス
ペースを、エアギャップ32という。
5が固定子コアに締結されて、エアギャップ領域32内
に通じる開口部を制限している。エアギャップ用バッフ
ルリング35は、冷却ガス、例えば水素がエアギャップ
32の通過前に発電機の固定子13、固定子コイル26
及び回転子16を通って循環するようにするために設け
られている。典型的には、冷却ガスは発電機10の励磁
機側端部29に高圧状態で送られ、エアギャップ用バッ
フルリングは、この高圧域を低圧域であるエアギャップ
領域から隔離するのに用いられる。このようにすると、
高圧ガスが発電機内の全構成部品を通って流れ、これら
の適当な冷却が確実に得られる。また、巻線(図示せ
ず)が回転子16内に設けられ、巻線の端部は回転子保
持環38によって回転子に固定されている。
うに、フィンガープレート23(典型的な大型回転電機
では、8つまたは9つのフィンガープレートが使用され
る)は、固定子コアの領域から回転子本体に向って、か
くしてエアギャップ32内へ半径方向に延びる延長部又
はラグ41を有している。さらに、巻線26を固定子コ
ア領域内に固定するのに用いられる固定子コア用ウエッ
ジ44が、固定子コアからフィンガープレート延長部4
1に向って軸方向に延び、シールリング35に当接して
いる。本発明のエアギャップ用バッフルリング35はフ
ィンガープレート延長部に着脱自在に固定され、ネジ付
きスタッド65が、エアギャップ用バッフルリングの取
付けのためにフィンガープレート延長部を貫通してい
る。
ン発電機10内におけるエアギャップ用バッフルリング
35の組立につき詳細に説明する。好ましくは、エアギ
ャップ用バッフルリングは2つの複合リング47で構成
され、これら複合リングの間にシール材50がサンドイ
ッチされ、複合リングはこれにより接合されて単一リン
グの状態になっている。シール材は、回転子保持環38
とエアギャップ用バッフルリング35が擦れ合った場合
に、回転子16の保持リングにすじを付けたり、或いは
これを過熱するのではなく、摩耗する材料、例えばフル
オロカーボンポリマ(一例として、テフロン(登録商
標))であるのが好ましい。シール材50の各側にクラ
ンプされる第1及び第2のリング要素は好ましくは、ガ
ラスエポキシ又は他の適当な非金属複合材料の構造部材
である。
グ35は、回転子16が定位置に在るときに、保持環3
8の周りに組立てできる2つの180°の円弧のセグメ
ント53a、53bで構成される。2つのセグメントの
一方の側56はピン留めされ、他方の側59はウエッジ
62を受け入れるようテーパしている。ウエッジ62
は、エアギャップ32内に延びていて、エアギャップ用
バッフルリング35を回転子及び固定子コアの軸方向中
心線に対して位置決めする多数のフィンガープレート突
起部41(又はタブ延長部)と半径方向に接触するまで
リングをそのままの状態で広げるのに用いられる。本発
明のエアギャップ用バッフルリングが定位置に在る状態
でこれを広げると、バッフルリングはフィンガープレー
トのタブ延長部41の内周部と緊密な半径方向連結関係
をなし、その機械加工面63にしっかりと当接する。リ
ング35は好ましくは、ステンレス鋼製のスタッド65
によって定位置に保持され、スタッド65はリングに設
けられている軸方向穴を貫通してタブ延長部から軸方向
に突出している。リング35をタブ延長部の機械加工面
に押し付けるよう非金属ナット68をスタッドに螺着す
る。これらナットのうち一つ(図5及び図6参照)は割
りウエッジ62に圧接し、このウエッジ62はリングを
拡張させて組立体の一体部分としての状態を保つ。エア
ギャップ用バッフルリングが定位置に在る状態では、テ
フロン(登録商標)製シールリング50は回転子保持環
38と所定のクリアランス又は隙間を形成するよう固定
子コア13のボア17と同心状のボアを有している。
固定子コイルのウエッジ用スロットからシールリングへ
軸方向外方に延びる固定子コイルスロット用T字形ウエ
ッジ44によって完全になる。これらウエッジ44は、
図2に示すようにシールリングとのクリアランスギャッ
プ71が本質的には零になるよう位置決めされる。これ
らウエッジはコアの内周部に密着し、かくして各ウエッ
ジの側部に設けられている半円形の溝によって形成され
る穴の中にシリコンゴムのシーラント74を注入するこ
とにより、隣り合うウエッジ44間に気密シールが形成
される。同様にシールを、フィンガープレートのタブ延
長部41の各側でウエッジ間に構成するのがよい。
内に取り付けるため、好ましくは以下の手順からなる方
法を実施する。エアギャップ用バッフルリングを構成す
る2つの180°セグメント53a、53bを、フィン
ガープレート延長部又はラグ41から軸方向に延びるス
テンレス鋼製スタッド65に取り付ける。リング拡張ウ
エッジ62を装着する。バッフルリングの外周部77が
実質的に全てのフィンガープレートのラグと接触するま
でウエッジをバッフルリング35の2つのセグメントの
間に押し込む。例えば、発電機コア組立体内に8つのフ
ィンガープレート23が存在する場合、好ましくはバッ
フルリングを8つの全てのフィンガープレートのラグ4
1に接触させるものとする。かくしてバッフルリングが
定位置の状態で、ナット68を割りウエッジ62の背後
でスタッドのネジ付き部分に螺着させ、トルクを加えて
適所に進め、一杯に拡張したリング35が全てのラグに
接触するようにする。このようにして拡張ウエッジを固
定すると、残りのナット68をフィンガープレート延長
部41の残部のステンレス鋼製スタッドに装着する。
断面図である。
の励磁機側端部の拡大図である。
ャップ用バッフルリングの図である。
略図である。
略図である。
略図である。
け状態を示すコアの弧状断面図である。
け状態を示すコアの弧状断面図である。
組立体の略図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 全体として円筒形の固定子コアが複数の
軸方向スロットを備え、各スロットには固定子コアから
軸方向に延びるエンドターンを含む固定子巻線が納めら
れ、各スロットが固定子巻線をスロット内に固定するた
めに軸方向に挿入したウエッジを有し、ウエッジがスロ
ットから外方に延びる横方向部材を含み、固定子コアが
軸方向に貫通するボアを有し、全体として円筒形の回転
子が固定子コアの軸方向ボア内に回転自在に取り付けら
れると共に固定子コアから半径方向に隔置されて回転子
と固定子コアの間に軸方向エアギャップを形成する発電
機において、エアギャップを介する冷却ガスの流れを規
制するエアギャップ用バッフルリングが、ウエッジの横
方向部材に当接する第1の環状リング要素、第2の環状
リング要素、及び第1と第2の環状リング要素間に設け
られた環状シール材より成り、環状シール材は第1及び
第2のリング要素の内径よりも小さな内径を有し、固定
子コアに固着されエアギャップ内に延びる延長部を備え
たフィンガープレートをさらに備え、エアギャップ用バ
ッフルリングはフィンガープレートに取外し自在に固定
されるためエアギャップ用バッフルリングの固定子コア
への取り付けが容易であることを特徴とする発電機。 - 【請求項2】 環状シール材は、フルオロカーボンポリ
マで構成されていることを特徴とする請求項1の発電
機。 - 【請求項3】 エアギャップ用バッフルリングは、少な
くとも2つの弧状セグメントで構成され、弧状セグメン
トは分解状態では回転子上を通過するようになっている
ことを特徴とする請求項1又は2の発電機。 - 【請求項4】 8つのフィンガープレートが固定子コア
に取り付けられていることを特徴とする請求項3の発電
機。
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