JP3464526B2 - セメントミルク廃液の処理方法 - Google Patents
セメントミルク廃液の処理方法Info
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Description
するセメントミルク廃液を固液分離処理し、得られるス
ラッジが固結することを防止するためのセメントミルク
廃液の処理方法に関する。この処理方法により、スラッ
ジの運搬および廃棄を容易する。
ル、地下鉄、道路、上下水道、地下街等の大深度地下開
発工事においては、地盤改良が不可欠である。この地盤
改良工事で広く採用されるものの一つに、セメントミル
クを超高圧で噴射して地山を崩し、これに硬化剤を混合
し、攪拌を行ない、固結体を造成する工法がある。この
工法においては、送入したセメントミルクに地山が混合
し、大量の廃液が発生する。これらの廃液は、工法や工
事の対象となった地質等によってその濃度がさまざまで
あり、その処分方法も、そのまま廃棄する場合もあれ
ば、凝集剤を加えて固液分離を行い、減量化した上で廃
棄する場合もある。
は、そのまま放置しても固まったりすることはない。し
かし、高濃度の廃液は、そのまま放置した場合はもちろ
んのこと、凝集剤を添加し脱水処理した後のスラッジで
あっても、1〜数日以内に大きな塊になって固結してし
まい、その後の取扱いは非常に困難となる。
水処理することで、廃棄物の減量化を図り、かつ、処理
したスラッジがセメントの水和反応によって大きな塊状
に固結するのを防止し、これら廃棄物を、運搬や廃棄が
容易なように、数mmから数十mmの粒状を保つように
するべく廃液の処理方法について鋭意研究を進めた結
果、本発明を完成するに至った。すなわち本発明の要旨
は、セメントミルク廃液に高分子凝集剤を加えて凝集し
たのち、脱水処理して得られたスラッジに、有機高分子
物質を添加し混練することにある。
ントミルク廃液と高分子凝集剤を混合して、廃液中の固
形分(以下ソリッドという)を凝集させる。ここで用い
る高分子凝集剤(以下凝集剤という)は、ノニオン性の
ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、無水マレ
イン酸重合物、ポリアクリル酸エステル等がある。ま
た、アニオン性のものとしては、アクリルアミドとアク
リル酸の重合物、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリ
ル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリマレイン酸等の重合
物、カルボキシメチルセルロース等がある。これら凝集
剤は、粉末でも、逆相エマルジョンタイプでもよいが、
いずれも、スラッジ100重量部又は容量部に対し、
0.1〜0.5重量部又は容量部、固形分換算で0.0
05〜0.05重量部又は容量部添加する。粉末で使用
する場合は重量部を、液状の場合は容量部を用いる。
は、脱水機に送り、ここで固液分離する。脱水機は、セ
ントリフュージ、フィルタープレス、ロールプレス、ベ
ルトプレス、スクリュープレスなど、ソリッドと液体を
分離できる機械であれば何でもよいが、廃棄物の減量化
のためには、脱水率の高いものが望ましい。脱水機から
排出されるスラッジは、流動状態ないし半流動状態を呈
している。これに有機高分子物質を添加し、十分に混練
する。スラッジに有機高分子物質を添加する目的は、脱
水後のスラッジの表面を高分子膜で被膜し、セメント粒
子が、水和反応の進行とともに、お互いにくっつきあっ
て、大きな塊になるのを防止することにある。したがっ
て、この防止作用をもつ有機高分子物質であれば、いず
れも使用することができる。例えば、ここで用いる有機
高分子物質は、ノニオン性のポリアクリルアミド、ポリ
ビニルアルコール、無水マレイン酸重合物、ポリアクリ
ル酸エステル、グアガム等があり、また、アニオン性の
ものとしては、アクリルアミドとアクリル酸の重合物、
ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、ポリビニル
スルホン酸、ポリマレイン酸等の重合物、カルボキシメ
チルセルロース等がある。有機高分子物質は、出来るだ
け高濃度で添加する。逆相エマルジョンタイプを用いて
も良いし、粉末のままでも良く、またアルカリ土類金属
の炭酸塩や粘土類と有機高分子物質を混合したものを用
いても良い。添加量は、スラッジ100重量部又は容量
部に対し、固形分換算で0.03〜0.5重量部又は容
量部の範囲とする。粉末の場合は重量部、液状の場合は
容量部を用いる。
子物質を添加する際、さらに、セメントの硬化を遅らせ
る物質、すなわち、セメント遅硬剤を添加すれば、上記
被膜作用は一層、効果的に行なわれる。セメント遅硬剤
として用いることが出来るものは、硼酸ナトリウム、リ
グニンスルホン酸塩、グルコン酸塩、ポリオール高分子
複合体、メチルセルローズ誘導体、エチルセルローズ誘
導体、デキストリン、ポリビニルアルコール、糖類など
がある。セメント遅硬剤の添加量はスラッジ100重量
部に対し0.2〜1.0重量部である。
あれば、バッチ式のミキサーでも、連続式のパドルミキ
サーでもよく、その機種を選ばない。混練機から出たス
ラッジは、数mmから数十mmの粒状で、かつ、パサパ
サの状態となっており、直ちにダンプカー等により運搬
可能である。また、堆積しておいても、大きな塊になっ
て固結することはない。
重量部、シルト粘土10重量部を混合して、高圧噴射工
法から発生するセメントミルクのモデル廃液を調製し
た。この廃液100容量部に、0.2%ポリアクリルア
ミド水溶液10容量部を加え、攪拌してソリッドを凝集
させた。次に、この液を遠心分離機にかけ、水とスラッ
ジに分離した。スラッジの含水率は、35.6%であっ
た。つづいてこのスラッジ100容量部に、逆相エマル
ジョンタイプのアクリルアミドとアクリル酸の重合物の
30%溶液0.1〜0.3重量部、またはクアガムと炭
酸カルシウムを50:50の比率で混合した混合物0.
03〜0.12重量部を加え、良く混合した。いずれ
も、スラッジは、直径3〜7mmのパサパサした粒状に
なった。これを室温下、24時間放置し、状態を観察し
た。
ル廃液100容量部に、0.2%ポリアクリルアミド水
溶液10容量部を加え、攪拌してソリッドを凝集させ、
次に、この液を遠心分離機にかけ、水とスラッジに分離
した。スラッジは、含水率が36.2%であり、やや硬
めの泥状を呈していた。これを室温下、24時間放置
し、状態を観察した。実験結果を表1に示す。表1、表
2中「粒子が固着」とは、数mmから10mm程度の粒
子が互いに付着し合って脆いブロックを形成している状
態を言う。
水したスラッジは、大きな塊のまま、固化が進行するの
に対し、本発明による、遠心分離により脱水したスラッ
ジを有機高分子物質で処理したものは、細かな粒状で、
粒子間の固着が弱く、24時間経過後も、ごく小さな力
を加えるだけでバラバラの状態となった。
重量部、シルト粘土10重量部を混合して、高圧噴射工
法から発生するセメントミルクのモデル廃液を調製し
た。この廃液100容量部に、0.2%ポリアクリルア
ミド水溶液10容量部を加え、攪拌してソリッドを凝集
させた。次に、この液を遠心分離機にかけ、水とスラッ
ジに分離した。スラッジの含水率は、36.6%であっ
た。ついで、このスラッジ100容量部に、逆相エマル
ジョンタイプのアクリルアミドとアクリル酸の重合物の
30%溶液0.2容量部、または、クアガムと炭酸カル
シウムの50:50の比率の混合物0.06重量部を加
え、さらに六糖類の一種であるアミコール(商品名:日
澱化学製)を0.3〜0.5重量部加え、良く混合し
た。いずれも、スラッジは、直径3〜7mmのパサパサ
した粒状になった。これを室温下、24時間および48
時間放置し、状態を観察した。実験結果を表2に示す。
水したスラッジを有機高分子物質のみで処理したもの
は、24時間経過後では、ごく小さな力を加えるだけで
バラバラの状態になったが、48時間経過後では粒子に
固着が見られた。しかし、遅硬剤としてアミコール6L
(商品名)を添加したものは、48時間経過後も固着は
軽微で、ごく小さな力を加えるだけでバラバラの状態に
なった。
処理して得られるスラッジが固結することを防ぐことが
でき、そのため、スラッジを廃棄するために必要なダン
プカーへの積み込み、積み卸し作業、積み替え作業など
が容易になる。場所の狭い都市土木工事において、セメ
ントミルク廃液の処理作業にもたらす本発明の効果は非
常に大きい。
Claims (2)
- 【請求項1】 セメントミルク廃液に高分子凝集剤を加
えて凝集したのち、脱水処理して得られたスラッジに、
有機高分子物質を添加し混練することを特徴とするセメ
ントミルク廃液の処理方法。 - 【請求項2】 有機高分子物質を添加し、さらにセメン
ト遅硬剤を添加することを特徴とする請求項1に記載の
セメントミルク廃液の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12088494A JP3464526B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | セメントミルク廃液の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12088494A JP3464526B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | セメントミルク廃液の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07328700A JPH07328700A (ja) | 1995-12-19 |
JP3464526B2 true JP3464526B2 (ja) | 2003-11-10 |
Family
ID=14797363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12088494A Expired - Fee Related JP3464526B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | セメントミルク廃液の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3464526B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011200764A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Kumagai Gumi Co Ltd | セメント系余剰物の廃棄処理方法 |
-
1994
- 1994-06-02 JP JP12088494A patent/JP3464526B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07328700A (ja) | 1995-12-19 |
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