JP3463143B2 - 糖鎖認識抗体及びhiv感染症治療剤 - Google Patents

糖鎖認識抗体及びhiv感染症治療剤

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JP3463143B2 JP33654696A JP33654696A JP3463143B2 JP 3463143 B2 JP3463143 B2 JP 3463143B2 JP 33654696 A JP33654696 A JP 33654696A JP 33654696 A JP33654696 A JP 33654696A JP 3463143 B2 JP3463143 B2 JP 3463143B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な糖鎖認識抗
体、より詳しくはHIV感染細胞に発現する糖鎖を認識
するIgMに属する抗体及びこれを有効成分とするHI
V感染症治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】AIDS(Acquired immunodeficiency
syndrome)は、1981年にサンフランシスコにおい
て、ホモセクシャルの男性の致命的な免疫不全症として
初めて発見された(Gottlieb,M.S., Schroff,R., et a
l., N.Engl.J.Med., 305, 1425-1430 (1981))。その2
年後には、フランスのパスツール研究所のモンタニエの
グループにより、その原因ウイルスが発見された(Barr
e-Sinoussi,F., Chermann,J. C., et al., Science, 22
0, 868-871 (1983))。1985年になり、この原因ウ
イルスは、HIV(Human immunodeficiency virus)
(Coffin,J., Haase,A., et al., Science, 232, 697
(1986))と命名統一された。
【0003】上記AIDSは、セックス、輸血等を介し
てその原因ウイルスであるHIVに感染し、このHIV
が感染者の免疫機能を破壊し、後天的に免疫系を不完全
なものとし、その結果、下痢症、肺炎等の種々の症候を
発現して宿主を死に至らしめる疾患である。
【0004】現在、上記AIDSの治療剤も多くの研究
者によりその開発が進められており、例えば満屋らによ
るアジドチミジン(AZT)の発見(Mitsuya,H., et a
l.,Proc.Natl.Acad.Sci., USA., 82, 7096 (1985))以
来、ddI(2',3'-dideoxyinosine)やddC(2',3'-
dideoxycytidin)等が臨床上で検討されてきているが、
未だ満足な効果を示す薬剤は、開発されるに至っていな
い。
【0005】HIVの感染から発症までの期間(潜伏期
間)には、かなりの個人差が認められるが、約50%の
ヒトは10年以内に確実に発症し、発症後1〜3年以内
でほぼ全員が死亡する。小児及び40歳以上では、感染
後の進行は速い。感染から発症までのばらつきの原因と
しては、感染者の全般的な健康状態や遺伝的素因、合併
症、その他の宿主要因や、感染ウイルスの株の違い等が
挙げられる。
【0006】血液製剤による感染の場合でも、HIV感
染者の殆どはAIDSを発症して死亡するが、感染後1
0数年経った後も発症しない症例や、発症までに長時間
かかる患者も認められる。このような例は、世界的に散
見され、HIV感染者の5%位が長期生存すると報告さ
れている。かかるHIV感染者の中に長期間無症状でい
る、いわゆる長期生存者については、之等がHIVに対
する抵抗性を示したり、発症を予防したりするための機
序を解明する手がかりを与えるのではないかとして注目
され、また之等長期生存者について種々の調査、研究等
が行なわれている。
【0007】しかしながら、之等長期生存者がHIVに
感染してもAIDSを発症しない理由については、未だ
充分には解明されておらず、HIVに対する抵抗性の解
明及び当該理由に基づくHIV感染症治療剤の開発が望
まれていた。
【0008】本発明者らも、上記HIV感染者の内の発
症する症例と発症しない症例との相違につき、種々検討
を重ね、その過程において、一部の感染者が有するある
種の糖鎖に対する自然抗体のうちIgMが、上記発症に
関与することを見いだした。即ち、この抗原となる糖鎖
は、普段は体内に微量しか存在しないか又は全く存在し
ないと考えられるが、HIV感染細胞では、この糖鎖が
T細胞又はマクロファージの表面に出現する(一般に、
細胞がウイルスに感染したり、腫瘍化すると特殊な糖鎖
が細胞表面に発現することはよく知られている)。
【0009】この糖鎖に対するIgMに属する抗体が、
自然抗体として血清中に存在する場合には、該抗体がH
IV感染細胞を認識してこれと結合し、この反応に、局
所で活性化された補体成分が関与して、上記HIV感染
細胞が溶解され、かくして上記自然抗体IgMを有する
血清はHIV感染細胞が増殖しにくい環境を成立させる
ことを見いだした。更に、上記HIV感染細胞は、補体
感受性が高まっていることも見いだした。之等の事実
は、インビトロ(in vitro)で確認されると共に、HIV
に感染しながらも長期生存している感染者が実際にこの
HIV感染細胞に反応性を有するIgMに属する抗体を
保持することからも確認された。
【0010】また、通常補体に対して抵抗性を有する細
胞は、これにガングリオテトラオース(Gg4)に対す
る抗体が結合することによって、補体により溶解される
ことが判った。更に、感染細胞に結合性を有するIgM
に属する抗体は、補体の活性化による細胞溶解によっ
て、感染細胞を消失させた。従って、このHIV感染細
胞に反応するIgMに属する抗体の投与は、HIV感染
患者の処置に有用であるとの知見が得られた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明はHI
V感染患者に投与することによって、該患者の処置、即
ち、HIV感染症の治療、ひいては、エイズの治療及び
予防を行ない得る新しい糖鎖抗体及びこれを含むHIV
感染症治療剤を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、Gg4
Cer(Galβ1−3GalNAcβ1−4Galβ
1−4GlcβCer)又はGM2を認識し、IgMに
属する糖鎖認識抗体及び該抗体を含有するHIV感染症
治療剤乃至HIV感染症治療用組成物が提供される。
【0013】本明細書における糖鎖の略号による表示
は、当該分野で通常用いられている慣用法に従うもので
あり、Ggはガングリオ(Ganglio)を、Cerはセラ
ミド(Ceramid)を、Galはガラクトース(Galactos
e)を、GalNAcはN−アセチルガラクトース(N-a
cetylgalactose)を、Glcはグルコース(Glucose)
を、それぞれ示す。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明抗体は、Gg4Cer又は
GM2(ガングリオシドGM2:II3αNeuAc−G
gOse3Cer)を認識し、免疫グロブリンクラスが
IgMに属するものであれば、ヒト血清から分離するこ
ともできるし、またCg4Cer又はGM2を抗原とし
て用いる通常の抗体製造法に従って製造することもでき
る。
【0015】まず、ヒト血清からの本発明抗体の分離
は、Gg4Cer又はGM2を抗原として通常の抗体ス
クリーニング法に従って実施することができる。用いる
血清としては、血清ネガティブなHIV感染患者血清又
は健常人血清のいずれでも良い。抗原として用いられる
Gg4Cer及びGM2は、常法、例えばEBウイルス
によるプラスト化法やハイブリドーマ法等により得るこ
とができる。
【0016】また、上記スクリーニングに利用される技
術としては、通常のELISA法、RIA法、蛍光抗体
法、ドット−イムノバインディングアッセイ、ウエスタ
ン−ブロッティング法、51Cr−放出法等を例示するこ
とができる。
【0017】前記血清からの本発明抗体の精製は、一般
によく知られている免疫グロブリンの精製手段を用い
て、容易に実施することができる。該精製手段として
は、例えば塩析法、ゲル濾過法等の他、アフィニテイク
ロマトグラフィー(マンノース結合蛋白(MBP)の除
去に適したマンノースのポリマーを結合させたマンナン
カラム使用)等を例示できる。
【0018】また、本発明抗体は、Gg4Cer又はG
M2を抗原として用いた通常の細胞融合法によっても製
造することができる。本発明抗体はGg4Cer及び/
又はGM2を認識し、IgMクラスに属するものであれ
ばモノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でも良
い。
【0019】本発明抗体は、HIV感染症の治療に有用
である。このことは、以下のことから確認される。
【0020】即ち、本発明者らはHIV−1感染T細胞
株の細胞溶解を引き起こすヒト血清試料を得、これを用
いて、HIV−1のHTLV−IIIB株に感染したヒト
T細胞(MOLT4)が、HIVキャリヤーの血清を含
む試験した多くの血清によっては溶解されないが、HI
V抗体がネガティブの健康成人から得た新鮮血清(NH
S)によって溶解されることを見いだした。HIV感染
細胞を溶解する活性を有する血清は、新鮮血清サンプル
を最初に採取した1年後においても、同程度の溶解活性
を有していた。NHS−1の細胞溶解活性は、血清を5
6℃で30分間熱処理すると失活した。これに溶解活性
のない新鮮血清(NHS−5)を加えると活性が戻っ
た。これはこの溶解活性が補体を介していることを示唆
している。なぜなら、熱処理により補体が不活性化する
ことは知られているからである。
【0021】血清中にマンノースと結合する蛋白質(M
BP;mannose binding protein)が、gp41(C.F.E
benbichler et al., J.Exp.Med., 174, 1417 (1991))
とHIVのgp120(C.Sual et al., J.Immunol.Me
d., 152, 6028 (1994))と反応し、補体の活性を開始す
ると報告されている。マンナンカラムを用いてNHS−
1からMBPを除いても細胞溶解活性は減少しなかっ
た。
【0022】TSKゲルG3000SWでゲル濾過によ
りNHS−1を分画後、IgM画分がNHS−5のよう
な細胞溶解活性のない血清によるHIV感染MOLT4
細胞(HIV−MOLT4)の細胞溶解活性に対する感
受性を付与する効果があることを見いだした。それ故
に、分画物中の細胞溶解活性に対する感受性を付与する
効果は、マウス抗ヒトIgMモノクローナル抗体を結合
したアフィニティカラムを通すことにより完全に除け
た。このことは、IgMに属する抗体は血清補体による
HIV−MOLT4の細胞溶解に対する感受性を付与す
るためであると考えられた。しかし、このIgM抗体
は、ウエスタンブロットでHIV抗原とは反応しなかっ
た。それ故、本発明者らはこの抗体に認識される抗原エ
ピトープは、HIV感染によって生じる糖部分であろう
と考えた。そこで、感染していないMOLT4細胞のノ
イラミニダーゼによる処理を試みた所、アシアログリコ
結合が認められるIgMと反応することを見いだした。
更に、ノイラミニダーゼ処理したMOLT4細胞でIg
M分画を吸収すると、ヒト正常血清による細胞溶解活性
誘起性を有意に減少させた。
【0023】IgM分画は、GM1からシアル酸の除か
れてできたGg4Cer(Galβ1−3GalNAc
β1−4Galβ1−4GlcβCer)のようなある
種のグリコシドと反応する。更に、Gg4を組み込んだ
リポゾームは細胞溶解のためのIgMの活性を吸収し
た。ノイラミニダーゼ処理MOLT4と同じくHIV−
MOLT4のGg4の抗原認識部位の存在は、抗マウス
Gg4モノクローナル抗体で免疫染色することにより確
かめられた。また、之等の作用はHIV感染U−937
細胞のGM2を認識するIgMにおいても確認された。
【0024】一方、細胞膜上において、補体活性は、
(1)膜補体阻害剤である崩壊刺激因子(DAF、Deca
y Accelerating Factor, A.Nicholson-Weller, J.Burg
e, D.T.Fearon, P.F.Weller, K.F.Austen, J.Immunol.,
129, 184 (1982))、(2)膜補助蛋白(MCP、Memb
rane Cofactor Protein, T.Seya, J.R.Tumer, J.P.Atki
nson, J.Exp.Med., 163, 837 (1986))やCD59(H
RF20; 20kDa Homologous Restriction Factor, N.
Okada, R.Harada, T.Fujita, H.Okada, Int.Immunol.,
1, 205 (1989) ; A.Davies et al., J.Exp.Med., 170,
637 (1989))のような特異的膜阻害剤により抑制される
ことが知られている。
【0025】他方、DAF、MCP、CD59等の発現
は、Fas抗原の発現を通して、ダウン・レギュレイト
されており、HLA−DRの発現に変化は認めなかっ
た。特に、HIV感染細胞におけるCD59の発現は、
未感染MOLT4細胞のそれの50%以下に低下してい
た。CD59発現のダウン・レギュレイトは、ノーザン
・ブロットにより測定されたmRNAのレベルでも認め
られた。
【0026】更に、CD59の発現低下により補体反応
に対する抵抗性が弱まり、HIV感染−MOLT4は、
IgMと正常ヒト血清補体により選択的な細胞溶解を起
こす。溶解した細胞と溶解しなかった細胞との間のpg
120発現の程度に違いはなかった。DAF、MCP、
特にCD59のダウン・レギュレイションは、抗原−I
gM複合体で活性化されるヒト補体によるHIV感染細
胞の細胞溶解亢進に係わっているものと考えられる。
【0027】更に、HIV感染細胞膜上の末端シアル酸
の減少は、補体の活性化を助長する。しかし、HIV感
染細胞は、蛍光標識した抗ヒトIgG抗体によって検出
されるIgGが結合していてもHIV抗体ネガティブ血
清補体によって細胞溶解を受けない。
【0028】古典的経路を経るIgGによる補体の活性
化のためには、極めて接近した2分子のIgGの反応が
必要であるのに対して、IgMは1分子で充分である。
それ故に、補体活性化は、IgGよりもIgMの方がよ
り効果的な引き金となる。
【0029】更に、IgMによって開始された補体の活
性化は、IgMは分子量が900kdと巨大分子で、分
子に結合した補体成分は、DAFやMCPのような標的
細胞膜上の補体抑制分子の作用が及ばない故に、補体の
膜上抑制や分子による拘束から逃れることが可能とな
る。他方、補体の活性化により生じた膜障害複合体(Me
mbrane Attack Complex)は、細胞膜の脂質二重層に結
合する。
【0030】CD59は、膜に結合した之等の抗原−抗
体複合体の形成を抑制して細胞障害から守る役割を果た
しているが、HIV感染細胞上でのCD59の発現低下
は、膜障害複合体に対する細胞の抵抗性を損なわせ、細
胞溶解を助長することになる。
【0031】MOLT4細胞と同じ結果が、CEMやM
T4細胞のような、他のT細胞系でも得られた。HIV
感染CEM細胞はCD59発現が減少し、IgMと補体
による細胞溶解に感受性があった。しかし、HIV感染
U937細胞等のマクロファージ系細胞では、CD59
発現低下は認められず、IgMと補体による細胞溶解に
抵抗性を示した。
【0032】IgMと補体を介する細胞溶解反応は、生
体内(in vivo)でHIV感染T細胞を除去する役割を担
っていると考えられる。HIV感染T細胞上に現われる
Gg4やGM2のような糖鎖抗原と反応する自然IgM
を持っているヒトは、HIV感染に対して抑制的に作用
し、HIV感染の広がりを抑えることができると考えら
れた。しかし、HIV感染マクロファージは、IgMと
補体による障害反応を免れて生き残り、HIVの貯蔵庫
として残る可能性は残るだろうが、感染Tリンパ球は除
去されるので、IgM血清は、HIVキャリヤーの長期
生存の1つの機構であろう。実際に、HIV感染後12
年以上生存している長期生存者20名について調べた
所、その全てがIgM保有者であり、短期発症者の5名
はIgGのみでIgMを保有していなかった。
【0033】IgMが防御作用を示すという同様の機構
が、メラノーマ患者の場合に認められている(Ones,P.
C., Sze,L.L., Morton,D.L. and Irie,R.F., J.Natl.Ca
ncerInst., 66, 249, (1980))。
【0034】以上のことより、本発明糖鎖認識抗体Ig
Mは、HIV感染患者に投与することによって、自然抗
体を体内に保有させることができ、エイズの治療及び予
防に有用である。
【0035】本発明糖鎖認識抗体IgMは、通常之を含
む適当な形態、代表的には、注射剤等の非経口投与に適
した形態等の製剤形態に調製され、治療を要望される患
者に投与される。上記製剤形態の調製は、常法に従うこ
とができ、該製剤形態への調製に利用される賦形剤等も
一般的な、例えば糖、アミノ酸、蛋白質等の各種のもの
でよく、製剤中には、有効成分とする本発明IgMの他
に、適当な添加剤、例えば各種無機塩類等を適宜添加配
合することができる。
【0036】上記各種形態での本発明製剤の投与量は、
特に限定されるものではないが、一般には糖鎖に対する
IgMの量(力価)が試験館内で10μg/ml〜50
μg/mlで、HIV感染細胞を殺す活性を持つものと
するのがよい。
【0037】本発明抗体の上記投与によれば、HIV感
染患者(エイズ)の治療、予防ができる。即ち、本発明
糖鎖認識抗体をHIV感染患者に投与することによっ
て、自然抗体の抗体価を体内で上昇させることができ、
かくしてエイズの治療及び予防効果を期待できる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を更に詳細に説明するため、実
施例を挙げる。
【0039】
【実施例1】 細胞の培養 ヒトT細胞系株MOLT4細胞は、10%牛胎児血清
(FCS)、2mMグルタミン、100IU/mlペニ
シリン、100mg/mlストレプトマイシンを含むR
PMI1640培地で培養し、マイコプラズマの存在し
ない状態で保存した。細胞は、HTLV−IIIB(HI
V−1)を感染させ、HIV感染標的細胞として用いる
前に4週間以上培養した。0.5βモノクローナル抗体
(HTLV−IIIBのgp120に対する抗体)を用い
てフローサイトメトリーにより測定した結果、細胞の9
5%以上がHIV−env抗原(pg120)陽性で、
殆どの細胞にHIV−1の感染が行き亘っていることを
確認した。
【0040】5×106HIV感染MOLT4細胞と、
対照としてHIV未感染のMOLT4細胞(normal M
OLT4)とを、それぞれ51Crで標識した。標識後、
細胞を洗浄し、血清を含まないRPMI1640培地
に、2×105/mlに再懸濁させた。
【0041】細胞懸濁液の100μlを新鮮血清又は熱
不活性血清の100μlと共にU型マイクロプレートに
入れた。上記血清は、4人のHIV抗体ポジティブ患者
と、13人の健常HIV抗体ネガティブな人から得た。
【0042】上記プレートを37℃で1.5時間反応さ
せ、遠心分離を行なった。細胞を含まない上清の51Cr
放出%を次式により算出した。
【0043】51Cr放出%=(新鮮血清で放出された量
−熱処理血清で放出された量)/(5%トリトンX10
0で放出した量−熱処理血清で放出された量)
【0044】
【実施例2】 ノイラミニダーゼ処理 100μlのノイラミニダーゼを2×106細胞懸濁液
100μlに加え、37℃で45分反応させた。MOL
T4、Neu−MOLT4又はHIV−MOLT4細胞
の2×106に対して溶解活性を強く示した血清である
NHS−1から分画精製したIgM(250μg/m
l)を250μl加えて、4℃で30分間反応させた。
遠心分離後、上清は感受性の度合いを測定するために、
他の試験管に移した。
【0045】細胞は洗浄後、FITC−結合マウス抗ヒ
トIgMで染色し、FACScanで測定した。
【0046】MOLT4、Neu−MOLT4又はHI
V−MOLT4の培養後得られた上清は、細胞溶解活性
を測定するために、溶解活性陰性のヒト血清(NHS−
5)の存在下でHIV−MOLT4と共に反応させた。
【0047】
【実施例3】正常人96名の血清中から、実施例1と同
様の方法により、51Crを取り込ませた標識感染MOL
T4細胞の溶解活性法でスクリーニングした結果、感染
細胞溶解活性が15%以上の人が16名認められた。次
いで、U937細胞及びMOLT4細胞の感染細胞を用
いて、この二種類の感染細胞に対して溶解活性を有する
血清2例を選別した。この血清のIgM画分を採取して
以下の実験に供した。
【0048】リポソームは文献(Immunology, 48, 129-
140 (1983))記載の方法に準じて作成した。即ち、コ
レステロール、ジミリストイル−ホスファチジルコリン
及び挿入すべき各種脂質を1:1:0.1の割合で混合
し、溶媒のクロロホルムをロータリーエバポレーターで
揮発除去して、脂質のフィルムをフラスコ内面に作成し
た。コントロールのリポソームはコレステロールとジミ
リストイルホスファチジルコリンを1:1にしたものを
用いた。
【0049】脂質フィルムにPBSを加えてボルテック
ス攪拌機で強く振動させて、リポソーム(多重層型)を
作成した。これにPBSを加えて遠心洗浄し、リポソー
ム浮遊液を作った。
【0050】このリポソーム浮遊液から10nmolの
糖脂質を含む量をとり、これを遠心してリポソームをペ
レットにして、上清を捨てた。このペレットにIgM分
画(200μg/200μl)(TSK−3000で抗
体活性陽性血清をゲル濾過分画したもの)を加えて攪拌
した後、室温で60分間放置して、リポソーム膜上の糖
脂質に対する抗体を吸収する操作とした。反応後、遠心
してリポソームを沈殿させ、上清を回収した。
【0051】この吸収操作後のIgM分画のHIV−感
染MOLT4細胞(HIV−MOLT4)に対する細胞
障害活性の測定を行なった。即ち、51Crで標識した2
×105/mlの51Cr−HIV−MOLT4(コント
ロールには非感染の51Cr−MOLT4を用いた)を1
00μlとり、これに50μlの吸収あるいは吸収前の
IgM分画と、50μlの抗体陰性正常人血清(補体源
として)を加え、37℃、90分間反応後、プレートを
遠心して、上清に放出した51Cr量を測定して細胞障害
の度合を算出した。
【0052】即ち、対照リポソーム(CONT liposome
s)、Gg4リポソーム(Gg4 liposomes)、GM2リポ
ソーム(GM2 liposomes)は、それぞれリポソームのみ
のもの、リポソームにGg2及びGM2をそれぞれつけ
たものを、新鮮血清に25%IgM画分を加え、抗原抗
体反応を起こさせた後、その上清で溶解活性を調べた。
【0053】その結果(自然抗体のエピトープ解析結
果)を、図1(検体番号1使用)及び図2(検体番号5
6使用)に示す。
【0054】各図は、25%供試血清検体番号1又は5
6(25% No.1 serum又は25% No.56 serum)、25%Ig
M分画のみ(25% IgM fraction only)、25%IgM分
画+FS(25% IgM fraction with FS)、対照リポソーム
(absorbed with CONT liposomes)、Gg4リポソーム
(absorbed with Gg4 liposomes)及びGM2リポソー
ム(absorbed with GM2 liposomes)の各検体を横軸と
して、各検体の溶解活性%(LYSIS%)を示した棒グラ
フであり、図中MOLT4は、HIV未感染MOLT4細胞
を、IIIBは、HIV感染MOLT4細胞をそれぞれ示
す。
【0055】之等の図より、検体番号1と56と共に、
対照とGg4リポソームでは溶解活性は残存していた
が、GM2リポソームに接触させると溶解活性は完全に
消失することが判った。この結果から、健常者血清のH
IV感染細胞に対するIgM自然抗体は、GM2を抗原
エピトープとするものであることが判明した。
【0056】
【実験例1】 IgM抗体を含むHIV抗体ネガティブ
な正常ヒト血清によるHIV−MOLT4の細胞溶解性 前記各実施例において、各検体の細胞溶解活性を求めた
結果を、図1及び図2と同様にして図3(但し、図中、
HIV感染MOLT4細胞はHIV-MOLT4として、HIV
未感染MOLT4細胞はnormal MOLT4として示す)に示
す。
【0057】図において、横軸は細胞溶解活性%(% C
ytolysis)を、縦軸は供試患者血清(NHS−〜NHS
−13及びPS−1〜PS−4)をそれぞれ示す。また
図3には、NHS1、NHS−及びPS−1の各血清試
料と、HIV−MOLT4細胞との反応後の免疫染色結
果(縦軸:染色細胞数(Cell number)、横軸:標識強
度(Fluorescence intencity))を求めたグラフを
(a)(IgM抗体利用の場合)及び(b)(IgG抗
体利用の場合)として併記する。
【0058】該図より、次のことが明らかである。
【0059】(A) 健康なHIV抗体ネガティブの供
与者13人の内、1人だけ(NHS−1)が、ヒト血清
による51Crを標識したHIV−MOLT4の細胞溶解
を起こした。
【0060】該NHS−1では、43%以上の細胞溶解
が見られたのに対して、健常者(NHS−2からNHS
−13の12人)からの他の血清は、細胞溶解作用は殆
ど認められなかった。また、HIV抗体ポジティブの患
者血清(PS−1〜PS−4)でも溶解活性は殆ど認め
られなかった。
【0061】(B) HIV−MOLT4細胞をNHS
−1、NHS−5又はPS−1のそれぞれの血清試料の
等容量と室温で30分間反応処理し、洗浄後、FITC
標識抗ヒトIgM抗体又はFITC標識抗ヒトIgG抗
体で免疫染色した。
【0062】結果は図3の(a)(IgMの場合)及び
(b)(IgGの場合)に示す通りであり、NHS−1
で処理したHIV−MOLT4細胞は、抗IgM抗体と
結合し、PS−1は抗IgGに結合したが抗IgM抗体
には反応しなかった。
【0063】
【実験例2】ノイラミニダーゼで処理したMOLT4、
未処理MOLT4及びHIV−MOLT4の各細胞を、
NHS−1由来IgM抗体分画で処理後、蛍光標識した
抗ヒトIgM抗体で免疫染色した結果を図3の(a)と
同様にして、図4に示す。
【0064】尚、HIV−MOLT4に反応したIgM
抗体は、ノイラミニダーゼで処理したHIV−MOLT
4細胞とも反応した。
【0065】図4の(a)に示す通り、NHS−1から
のIgM画分は、HIV−MOLT4との反応性と同様
の強さでNeu−MOLT4とも反応した。
【0066】また、同様に試験した抗gp120モノク
ローナル抗体(anti-gp120、0.5β)は、同図4の
(b)に示すように、HIV−MOLT4のみに染色し
た。
【0067】ヒト血清による細胞溶解を誘導するIgM
分画の活性は、このIgM分画をNeu−MOLT4細
胞で吸収処理することによって、HIV−MOLT4と
同様に活性を吸収した。即ち、之等の細胞で吸収処理を
行なったIgM分画は、正常ヒト血清(溶解活性陰性の
NHS−5)に溶解力を誘導する力価を失った。
【0068】
【実験例3】HIV−MOLT4に反応性を有するIg
Mは、Gg4Cerに反応する。
【0069】(A) 下記1〜7の各グリコリピッドに
つき、プラスチックTLCプレート上でクロマトグラフ
を行なって、(a)オルシノール−硫酸試薬と、NHS
−1から得たIgM分画で免疫染色を行なってスポット
を検出した。また、(b)NHS−1から得たIgM分
画でTLC免疫染色法でスポットを検出した。
【0070】1.LacCer 2.Gg3Cer 3.nLc4Cer 4.Lc4Cer 5.Gb4Cer 6.Gg4Cer 7.IV3Galα−nLc4Cer その結果、Gg4Cerは明らかに染色された。また、
LacCer,Gg3CerとLc4Cerはごく僅か
に染色された。しかし、IgM画分はnLc4Cer,
Gb4Cer,IV3Galα−nLc4Cerと、そ
してGM3,GM2,GM1,GDla,GD1b,G
T1b,GQ1b,IV3NeuAcα−nLc4Ce
r,シアリルLeaとLeXのようなシアリル化されたグ
リコリピッドが僅かに反応した。
【0071】Cg4Cerを100として比較すると、
LacCerは25.8,Gg3Cerは31.8,n
Lc4Cerは0,Lc4Cerは29.3,Gb4C
erは0、そしてIV3Galα−nLc4Cerは2
4.6であった。
【0072】リポソームは岡田等の方法(Okasa,N.,Yos
hida,T.,Okada,H., Nature, 299, 261,(1982))により
調製した。IgM分画(50μg/200μl)を各リ
ポソーム標品の5nmolと混合し、遠心分離後、上清の細
胞溶解活性を、実施例2に従って測定した。
【0073】結果は、同様にして図5に示す通りであ
り、溶解活性陰性のヒト血清(NHS−5)によるHI
V−MOLT4の細胞溶解を誘起するIgM分画の活性
は、Gg4−リポソームの処理により半分以下に低下し
た(図5のA参照)。
【0074】Gg4に対するマウスモノクロナール抗体
は、フローサイトメトリーで測定したところ、正常(no
rmal)MOLT4細胞とは反応しなかったが、HIV−
MOLT4細胞とNeu−MOLT4は反応した(図5
のB参照)。
【0075】
【実施例4】 HIV−MOLT4細胞上のCD59の
有意な減少。
【0076】結果は図6に示す通りであり、次のことが
明らかとなった。
【0077】(A) フローサイトメトリーで測定した
結果、HIV感染細胞上の膜上補体制御因子(DAF,
MCP及びCD59)の発現は減少していた。Fas抗
原とHLA−DRの発現はHIV感染後も低下していな
かった(図6参照)。
【0078】(B) 膜上補体制御因子のmRNAのノ
ーザン・ブロット解析は、非感染(N)とHIV感染し
た(H)MOLT4細胞から全RNAの5μgを文献
(Thomas,P.S., Methods Enzymol., 100, 255-2 (198
3))の方法により抽出し、グリオキサールとDMSOで
変性させた。CD59,DAF,MCPとGAPDH
(Glyceraldehyde-3-phosphate-dehydrogenase)のcD
NAフラグメントをプロープとして用いた。CD59m
RNAの明瞭な減少が見られた。
【0079】1×106個の細胞とNHS−1とを37
℃で30分反応させた後、HIV−MOLT4に対して
Two color分析を行なった。死細胞を染色する
沃化プロピオジュウム(PI)を用いた。これにより、
該PIで染色する死細胞と染色しない生細胞を分別でき
る。そして、C5b−9(MAC),CD59とgp1
20はそれらを抗原とするFITC標識モノクローナル
抗体で染色した。その結果は次の通りである。
【0080】(a) NHS−1と共に反応させた後の
PI染色細胞(死細胞)は、C5b−9の量が多く、生
細胞であることを示すPI染色陰性細胞よりもやや強く
染色した。
【0081】(b) 10mM EDTA存在下でNH
S−1は、PI染色細胞を生じさせない。
【0082】(c)CD59の発現量の低い細胞がNH
S−1との処理後のPI染色される結果を示しており、
Cd59の発現量の低い細胞がよく殺されやすいことが
判る。
【0083】(d)gp120の発現はPI染色(死細
胞)と非染色(生細胞)細胞で本質的に同じであり、抗
pg120抗体量とNHS−1による殺細胞活性とは直
接関係しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3に従う試験における検体番号1の血清
についてのエピトープ解析結果を示すグラフである。
【図2】実施例3に従う試験における検体番号56の血
清についてのエピトープ解析結果を示すグラフである。
【図3】実験例1に従い行なわれたIgMを含むHIV
抗体ネガティブな正常ヒト血清によるHIV感染−MO
LT4の細胞溶解活性を示すグラフである。
【図4】実験例2に従い行なわれたノイラミニダーゼ処
理したMOLT4、未処理MOLT4、及びHIV−M
OLT4の各細胞を、正常ヒト血清−1(NHS−1)
由来IgM分画で処理後、蛍光標識した抗ヒトIgM抗
体で免疫染色した結果を示すグラフである。
【図5】実験例3に従い行なわれた種々の糖鎖でコート
されたリポソームで吸収されたIgMの残存細胞溶解活
性及び該リポソームで処理された細胞の免疫染色した結
果を示すグラフである。
【図6】実験例4に従い行なわれたHIV感染−MOL
T4細胞上の補体不活性化膜蛋白因子の発現量をフロー
サイトメトリーで測定した結果を示すグラフである。
フロントページの続き (56)参考文献 J.Biochem.,1987,Vo l.102,No.1,pp.59−67 Biochica et Bioph ysica Acta,1988,Vol. 958,pp.3 Cancer Res.,1989,Vo l,49,pp.6645−6651 Cancer Res,1989,Vo l.49,pp.7045−7050 Cancer Res,1990,Vo l.50,pp.5497−5503 Anticancer Resear ch,1993,Vol.13,pp.331− 336 Journal of Immuno logical Methods, 1994,Vol.169,p Journal of Neuroi mmunology,1995,Vol. 56,pp327−33 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,1987,Vol.84,pp. 2911−291 J.Biol.Chem.,1987,V ol.262,No.35,pp.17149− 17155 J.Biol.Chem.,1988,V ol.263,No.9,pp.4369− 4373 J.Biol.Chem.,1993,V ol.268,No.28,pp.21028− 21034 Cancer Res,1994,Vo l.54,pp.1511−1516 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 39/395 A61P 31/18 C07K 16/28 C12P 21/08 BIOSIS(STN) CAPLUS(STN) MEDLINE(STN) EMBASE(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Gg4Cer(Galβ1-3GalNAcβ1-4Galβ1-4Gl
    cβCer)又はGM2を認識し、IgMに属する糖鎖認識抗体を
    有効成分として含有することを特徴とするHIV感染症治
    療剤。
  2. 【請求項2】 糖鎖認識抗体が、補体の活性化を介して
    HIV感染細胞を溶解させるものである請求項2に記載の治
    療剤。
  3. 【請求項3】 AIDSの発症を防止するためのものである
    請求項1に記載の治療剤。
  4. 【請求項4】 Gg4Cer(Galβ1-3GalNAcβ1-4Galβ1-4Gl
    cβCer)又はGM2を認識し、IgMに属する糖鎖認識抗体を
    有効成分として含有することを特徴とするHIV感染症治
    療用組成物。
  5. 【請求項5】 糖鎖認識抗体が、補体の活性化を介して
    HIV感染細胞を溶解させるものである請求項4に記載の組
    成物。
  6. 【請求項6】 AIDSの発症を防止するためのものである
    請求項4に記載の組成物。
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Cancer Res,1994,Vol.54,pp.1511−1516
Cancer Res.,1989,Vol,49,pp.6645−6651
J.Biochem.,1987,Vol.102,No.1,pp.59−67
J.Biol.Chem.,1987,Vol.262,No.35,pp.17149−17155
J.Biol.Chem.,1988,Vol.263,No.9,pp.4369−4373
J.Biol.Chem.,1993,Vol.268,No.28,pp.21028−21034
Journal of Immunological Methods,1994,Vol.169,p
Journal of Neuroimmunology,1995,Vol.56,pp327−33
Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1987,Vol.84,pp.2911−291

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