JP3462884B2 - エジェクタアレイ及びそのエジェクト方法 - Google Patents
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Description
体的には、少なくとも2つのエジェクタを有し、各エジ
ェクタがそれの最適効率で作動するようにされていると
ともに互いに協働して組合せエジェクタと呼ばれている
ものを形成するエジェクタアレイに関する。 【0002】本発明によれば、このような組合せエジェ
クタは、より小さなエジェクタ、好ましくはマルチエジ
ェクタ、即ち、同じエジェクタハウジングに収容される
連続して配備された複数のエジェクタジェットを含む形
式のエジェクタから構築されるようになっている。しか
し、本発明はこのようなエジェクタに限定されるのもの
でなく、実質的に加圧空気あるいは他の気体で作動する
全ての形式のエジェクタに用いることができる。 【0003】 【従来の技術】サブプレッシャは多くの分野で用いられ
ており、例えば、移動中もしくは工作機械で加工する
際、それら物品を握持して保持し、分類作業でそれら物
品を拾い上げ、印刷及びバインディング機械で紙を拾い
上げる等のように物品を取り扱うために用いられてい
る。使用分野に係わらず、エネルギ使用での最小ロス、
言い換えれば、供給される圧縮空気と得られるサブプレ
ッシャとの間の最良比はエジェクタが置かれ得る作動点
の近くで得られることが知られており、また、取り扱わ
れるべき物品を握持するのに用いられる吸引パッドの一
部として形成されてもよい。例えば、スウェーデン特許
第8802143−1号から明かである形式の小型軽量
のマルチエジェクタはこの目的で開発されており、重量
及び寸法に関する問題を生じさせることなくピッキング
アーム、マニピュレータアーム等に配備することができ
る。これら既知のマルチエジェクタには吸引(サクショ
ン)パッドあるいは他のノズルを直接装架できるように
なっており、既に述べたとおり、それらマルチエジェク
タにより当然のことながら、エネルギが最適に使用され
る。 【0004】この種のエジェクタも所与の作動範囲内で
最適効率を有するよう個々に実施されている。このこと
は、エジェクタが低い容量を有している実施、言い換え
れば、単位時間当り少量の空気を排気するが、かなりの
効果、即ち、きわめて低いサブプレッシャを達成する実
施と、エジェクタが高い容量を有している実施、言い換
えれば、単位時間当り多量の空気を排気するが、低い効
率、即ち、適度に低いサブプレッシャを達成する実施と
の間に最適効率の範囲が拡充していることを意味してい
る。言い換えれば、エジェクタは、選定された作動範囲
に対して、そして、所与の圧縮空気供給に対して所望の
容量及び効果の組合せにおいて最良の効率を得るよう実
施されている。 【0005】大きなそして重い負荷を取り扱うべき適用
例において、即ち、持ち上げあるいは移動において、十
分な持ち上げ力を提供するには比較的多くのかつ大きな
吸引パッドが必要とされ、従って、取扱中本体に負荷を
しっかりと取り付けるようになっている。これは、大量
の空気をパッドから排気しなければならず、また、パッ
ドには非常に低いサブプレッシャを達成しなければなら
ないことを要求する。負荷の形状もパッドの形態にとっ
て重要であって、さらに、それらパッドから排気しなけ
ればならない空気量、並びに、取扱中連続して排気しな
ければならない大量の、あるいは少量の空気量の通過を
許すような性質である負荷における材料も重要である。 【0006】上述したごとくエジェクタが異なる作動特
性を有していることを考慮すると、上述したごとき場合
には十分に重いサブプレッシャを提供し、また、取扱中
一つあるいは複数の吸引パッドによって保持されるべき
問題の負荷に対してそれを維持することができるエジェ
クタを選定することが必要である。次いで、重いサブプ
レッシャを提供するエジェクタは低い容量を有してお
り、かくて、パッドのところで必要な重いサブプレッシ
ャに達するには長い時間がかかる。利用可能な圧縮空気
の上昇は容量の些細な改良を与えるのみであるが、圧縮
空気を提供するのに用いられるエネルギ量をかなり上昇
させる。高い効果を有しているエジェクタを選定するこ
とはできない。なぜなら、これらのエジェクタは必要な
サブプレッシャを与えないからである。 【0007】圧縮機の設備及び圧縮空気を提供するため
の圧縮機それ自体の作動は、圧縮空気で作動する真空シ
ステムの高価な部分である。それ故、最も優れた作動経
済性にとって、不必要にオーバーディメンションするこ
となく、適用例に適したレベルで圧縮機設備のサイズを
選定するのことが問題である。 【0008】同時に、問題の適用例のために適したエジ
ェクタを選定しなければならない。上述したごとく、大
量の空気を急速に排気しかつかなりのサブプレッシャを
達成するという必要な特性を個々に有するエジェクタは
従来技術においては存在しない。そこで、サブプレッシ
ャで作動する手段及び吸引パッド以外にも用いることが
できる手段の急速性及び効率に関する要求を放棄するこ
となく、合理的な圧縮空気消費量で作動する新たなエジ
ェクタアレイが必要となった。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、いわ
ゆる組合せエジェクタと言われている新たなエジェクタ
アレイにより、上述した問題点を除去することである。 【0010】 【課題を解決するための手段】この目的は、圧縮空気の
供給に応答して作動する少なくとも2つのエジェクタを
接続することを含み、全てのエジェクタに共通するサブ
プレッシャ集合室におけるサブプレッシャに応答して圧
縮空気の供給を制御するようになした本発明に基づく方
法により達成される。また、前記方法を達成するための
エジェクタアレイは、少なくとも2つの圧縮空気作動エ
ジェクタを有しており、各エジェクタは供給される圧縮
空気の同じ値でそれ自体の最適効率を有している。そし
て、サブプレッシャ集合室内のサブプレッシャを感知す
るためにセンサが配置されており、圧縮空気はサブプレ
ッシャ集合室内の感知された圧力に応答して1時に1つ
のエジェクタに供給される。まず、圧縮空気は、第1の
エジェクタに供給されて単位時間当り最大空気量を脱気
し、最後に、第2のエジェクタに供給されて最も低いサ
ブプレッシャを発生させる。 【0011】 【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明をより詳
細に述べる。 【0012】図1のエジェクタアレイ即ち組合せエジェ
クタは、概ね箱状に形成されており、板状の2つの別個
のエジェクタ2及び3からなる。それらエジェクタ2及
び3は中間部材4の両側に締着されている。中間部材4
は3つの開口部、即ち、圧縮空気のための出口開口部5
と、吸引パッド等に接続するための吸引開口部6と、圧
力トランスデューサあるいは他の適宜の手段に接続する
ための開口部7とを備えている。加えて、中間部材4は
それの短い方の一端に2つの開口部8及び9を備えてお
り、開口部8及び9はエジェクタ2及び3にそれぞれ圧
縮空気を供給するようになっている。 【0013】図2の断面はエジェクタアレイ1の内部形
状を概略的に図示している。第1のエジェクタ2は中間
部材4の一側に配置されており、第2のエジェクタ3は
他側に配置されている。本件の場合、エジェクタ2は周
囲の大気圧の50及び40%の間に相当する真空を速や
かに提供し、この値からエジェクタ3は周囲の大気圧の
10及び5%の間に相当する真空度を急速に達成するも
のである。これらの値及びエジェクタそれ自体は本発明
の何等の部分も構成しないので、詳細には説明しない。 【0014】エジェクタアレイ1が作動すると、まず、
圧縮空気が連結部9を介して供給され、まず室10を通
過し、ついでジェット11、13、15及び17を通過
し、室16で始まって室12で終わるように室12、1
4及び16を脱気する。圧縮空気は室18及び19並び
に出口5を通して大気中に排気される。室12、14及
び16は非戻り弁20、21及び22を備えており、そ
れら非戻り弁20、21及び22は、空気がサブプレッ
シャ集合室23から排気されるようにしている。この室
23は吸引開口部6を備えており、図示されていない作
動手段、即ち、吸引パッドがその吸引開口部6に接続さ
れている。 【0015】センサが開口部7に接続されており、この
センサは入口8及び9への圧縮空気供給を制御してい
る。サブプレッシャが所与の値、例えば、周囲の大気圧
の50%に達すると、圧縮空気供給は第2の入口8に向
けられ、これは第1のエジェクタ2の作動を停止しつつ
第2のエジェクタ3を作動状態にすることを意味してい
る。非戻り弁20、21及び22は、漏れ空気が第1の
エジェクタ2を介してサブプレッシャ集合室23へ流れ
る可能性を阻止している。第2のエジェクタ3は第1の
エジェクタ2と同じ原理形態を有しているが、例えば、
それの最良効率は、第1のエジェクタの場合のように、
入力圧縮空気の場合と同じ値で周囲大気圧の50及び5
%の範囲内にある。エジェクタ2及び3の双方はこのア
レイに最も適している。 【0016】アレイに必須のことは、1つのエジェクタ
のみが一度に作動することである。実際、エジェクタの
全ては同時に作動状態となり得るが、全てのエジェクタ
は有力な圧力範囲では作動せず、認められるほどの仕事
量を供給することなく圧縮空気を消費する。本発明の図
示実施例において、図示されていない圧縮空気スイッチ
は組合せエジェクタそれ自体の外側にあるが、もちろ
ん、例えば、中間部材あるいはアレイ内のどこかに組み
込まれ得るものである。 【0017】理解されるとおり、本発明によれば、きわ
めて有効で、資源の倹約となるエジェクタアレイが達成
される。また、アレイは2つ以上のエジェクタを含み得
ることが理解されよう。もっとも、本発明によれば、エ
ジェクタのもっとも少ない数は2である。かくて、本発
明によれば、本明細書冒頭部分で述べた目的が達成さ
れ、即ち、以前には用いられていなかった最適な方法で
最良の効率及び最もエネルギ消費量の少ないエジェクタ
の組み合わ方法が達成される。
斜視図である。 【図2】図1のII−II線に沿って取られた断面図で
ある。 【符号の説明】 1 エジェクタアレイ 2、3 エジェクタ 4 中間部材 5 出口開口部 6 吸引開口部 7、8、9 開口部 10、12、14、16、18、19 室 11、13、15、17 ジェット 20、21、22 非戻り弁 23 サブプレッシャ集合室
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも2つの圧縮空気作動エジェク
タ(2、3)を含むエジェクタアレイ(1)であって、
各エジェクタ(2、3)は供給される圧縮空気の同じ値
に対してそれ自体の最適効率を有しており、前記エジェ
クタ(2、3)は、該エジェクタ(2、3)により発生
せしめられるサブプレッシャが共通サブプレッシャ集合
室(23)内で利用可能なように接続されており、前記
サブプレッシャ集合室内で感知されたサブプレッシャに
応答して圧縮空気供給が一時に1つのエジェクタ(2、
3)に向けられ、供給されるべき最初のエジェクタ
(2)は単位時間当たり最大空気量を脱気するものであ
り、一方、最も低いサブプレッシャを発生するエジェク
タ(3)は最後に供給され、全体的な効率を最大限に生
かすため、前記少なくとも2つのエジェクタ(2、3)
は、共通のサブプレッシャ集合室(23)を収容する共
通中間部材(4)に装架されており、前記エジェクタ
(2、3)は、該エジェクタ(2、3)を介して前記室
(23)に空気が通過するのを阻止するための非戻りバ
ルブ(20、21、22)を介して前記集合室(23)
内において空気を脱気するようになっていることを特徴
とするエジェクタアレイ。
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