JP3460978B2 - ナット用カバー装置及びボルト頭部用カバー装置 - Google Patents
ナット用カバー装置及びボルト頭部用カバー装置Info
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- JP3460978B2 JP3460978B2 JP2000084979A JP2000084979A JP3460978B2 JP 3460978 B2 JP3460978 B2 JP 3460978B2 JP 2000084979 A JP2000084979 A JP 2000084979A JP 2000084979 A JP2000084979 A JP 2000084979A JP 3460978 B2 JP3460978 B2 JP 3460978B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 この発明は、ナットやボル
トを他人が締結解除するのを防止する為のナット用カバ
ー装置及びボルト頭部用カバー装置に関し、特に自動車
のホイールの盗難を防止するのに有用な技術に関する。
トを他人が締結解除するのを防止する為のナット用カバ
ー装置及びボルト頭部用カバー装置に関し、特に自動車
のホイールの盗難を防止するのに有用な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】 通常、車両のホイールが取付けられる
ホイール支持部材には、4本〜6本のボルトが設けられ
ており、ホイールはそれら複数のボルトを介してホイー
ル支持部材に固定される。それらボルトとナットがホイ
ールのハブの壁面から突出するような構造もあるし、そ
れらボルトとナットがホイールのハブのボルトナット収
容穴の内部に位置するような構造もある。
ホイール支持部材には、4本〜6本のボルトが設けられ
ており、ホイールはそれら複数のボルトを介してホイー
ル支持部材に固定される。それらボルトとナットがホイ
ールのハブの壁面から突出するような構造もあるし、そ
れらボルトとナットがホイールのハブのボルトナット収
容穴の内部に位置するような構造もある。
【0003】従来、ホイール固定用のナットとして、ネ
ジ穴が形成された六角の袋ナットや、貫通状のネジ穴を
有する通常の六角ナットが適用されている。これらのナ
ットは、通常のスパナやレンチを用いて締結したり緩め
たりすることができるため、ホイールの盗難防止に全く
無力である。
ジ穴が形成された六角の袋ナットや、貫通状のネジ穴を
有する通常の六角ナットが適用されている。これらのナ
ットは、通常のスパナやレンチを用いて締結したり緩め
たりすることができるため、ホイールの盗難防止に全く
無力である。
【0004】そこで、従来、図38〜図40に示すよう
に、ほぼ円筒状の外周面を有する特殊ナット210 と、こ
の特殊ナット210 を回動操作する特殊なレンチ工具215
とからなるホイール固定用のナット装置が実用に供され
ている。ナット210 の外周部分には、複数の縦溝211 が
周方向に不規則に形成されている。レンチ工具215 に
は、ナット210 を収容可能な筒部216 と、通常のレンチ
で回動操作する為の六角形部217 が形成されている。筒
部216 の内面部には複数の縦溝211 に対応する複数の突
起部218 が形成されている。
に、ほぼ円筒状の外周面を有する特殊ナット210 と、こ
の特殊ナット210 を回動操作する特殊なレンチ工具215
とからなるホイール固定用のナット装置が実用に供され
ている。ナット210 の外周部分には、複数の縦溝211 が
周方向に不規則に形成されている。レンチ工具215 に
は、ナット210 を収容可能な筒部216 と、通常のレンチ
で回動操作する為の六角形部217 が形成されている。筒
部216 の内面部には複数の縦溝211 に対応する複数の突
起部218 が形成されている。
【0005】このナット装置では、通常のレンチによ
り、特殊なレンチ工具215 を介して特殊ナット210 を締
結したり緩めたりすることができる。複数の縦溝211 の
周方向の配置パターンは一定ではなく、ナット装置毎に
異ならせて複数とおり設定され、複数種類の特殊ナット
210 が採用される。当然、特殊ナット210 毎に特有のレ
ンチ工具215 が適用される。そして、1種類の4つの特
殊ナット210 と、それに適する1つのレンチ工具215 と
を1セットにして販売されている。
り、特殊なレンチ工具215 を介して特殊ナット210 を締
結したり緩めたりすることができる。複数の縦溝211 の
周方向の配置パターンは一定ではなく、ナット装置毎に
異ならせて複数とおり設定され、複数種類の特殊ナット
210 が採用される。当然、特殊ナット210 毎に特有のレ
ンチ工具215 が適用される。そして、1種類の4つの特
殊ナット210 と、それに適する1つのレンチ工具215 と
を1セットにして販売されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 しかし、特殊ナット
210 とレンチ工具215 の種類を多くすると、それらの製
作コストが高価になることから、それらの種類をあまり
多くすることができない。この場合、全部の種類のレン
チ工具215 を入手した者は、比較的容易に、全ての特殊
ナット210 を緩めることができるので、ホイールを盗む
ことが可能である。
210 とレンチ工具215 の種類を多くすると、それらの製
作コストが高価になることから、それらの種類をあまり
多くすることができない。この場合、全部の種類のレン
チ工具215 を入手した者は、比較的容易に、全ての特殊
ナット210 を緩めることができるので、ホイールを盗む
ことが可能である。
【0007】ここで、実用新案登録第2573547号
公報、実公平8−30481号公報、実公平7−160
95号公報、実用新案登録第2559099号公報など
には、種々のホイール盗難防止用のロック装置が提案さ
れているが、これらのロック装置は何れも部品数が多
く、構造が複雑で、製作費が高くなる等の問題がある。
公報、実公平8−30481号公報、実公平7−160
95号公報、実用新案登録第2559099号公報など
には、種々のホイール盗難防止用のロック装置が提案さ
れているが、これらのロック装置は何れも部品数が多
く、構造が複雑で、製作費が高くなる等の問題がある。
【0008】本発明の第1の目的は、種々の用途のナッ
ト部材を覆って回転操作不能にするナット用カバー装置
を提供することである。本発明の第2の目的は、ホイー
ル固定用のナットを覆って回転操作不能にするナット用
カバー装置を提供することである。本発明の第3の目的
は、種々の用途のボルトのボルト頭部を覆って回転操作
不能にするボルト頭部用カバー装置を提供することであ
る。
ト部材を覆って回転操作不能にするナット用カバー装置
を提供することである。本発明の第2の目的は、ホイー
ル固定用のナットを覆って回転操作不能にするナット用
カバー装置を提供することである。本発明の第3の目的
は、種々の用途のボルトのボルト頭部を覆って回転操作
不能にするボルト頭部用カバー装置を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】 請求項1のナット用カ
バー装置は、ボルトに螺合されるナット部材を覆って回
転操作できないようにするナット用カバー装置におい
て、前記ナット部材の少なくとも一部に回転可能に外嵌
されるインナカバーと、このインナカバーに相対回転可
能に外嵌され且つナット部材の外周側をカバー可能なア
ウタカバーと、このアウタカバーがインナカバーに対し
て軸心方向へ相対移動しないように規制する第1規制機
構とを含むカバー組立体と、前記インナカバーがナット
部材に対して軸心方向へ相対移動しないように規制する
第2規制機構と、前記アウタカバーがナット部材に対し
て軸心方向のうちの少なくとも取外し方向へ相対移動し
ないように規制する第3規制機構とを備え、前記ナット
部材に対するインナカバーとアウタカバーの周方向位相
を予め設定された特定位相に一致させた状態において第
2,第3規制機構の規制を解除してカバー組立体をナッ
ト部材に対して着脱するように構成したことを特徴とす
るものである。
バー装置は、ボルトに螺合されるナット部材を覆って回
転操作できないようにするナット用カバー装置におい
て、前記ナット部材の少なくとも一部に回転可能に外嵌
されるインナカバーと、このインナカバーに相対回転可
能に外嵌され且つナット部材の外周側をカバー可能なア
ウタカバーと、このアウタカバーがインナカバーに対し
て軸心方向へ相対移動しないように規制する第1規制機
構とを含むカバー組立体と、前記インナカバーがナット
部材に対して軸心方向へ相対移動しないように規制する
第2規制機構と、前記アウタカバーがナット部材に対し
て軸心方向のうちの少なくとも取外し方向へ相対移動し
ないように規制する第3規制機構とを備え、前記ナット
部材に対するインナカバーとアウタカバーの周方向位相
を予め設定された特定位相に一致させた状態において第
2,第3規制機構の規制を解除してカバー組立体をナッ
ト部材に対して着脱するように構成したことを特徴とす
るものである。
【0010】ナット部材に対するインナカバーとアウタ
カバーの周方向位相を予め設定された特定位相に一致さ
せた状態のときだけ、第2,第3規制機構による規制を
解除してカバー組立体をナット部材に着脱できる。カバ
ー組立体をナット部材に装着した状態で、第2,第3規
制機構の少なくとも一方が機能すると、インターロック
機構である第1規制機構が常に機能しているため、カバ
ー組立体をナット部材から取外すことができない。
カバーの周方向位相を予め設定された特定位相に一致さ
せた状態のときだけ、第2,第3規制機構による規制を
解除してカバー組立体をナット部材に着脱できる。カバ
ー組立体をナット部材に装着した状態で、第2,第3規
制機構の少なくとも一方が機能すると、インターロック
機構である第1規制機構が常に機能しているため、カバ
ー組立体をナット部材から取外すことができない。
【0011】請求項2のナット用カバー装置は、請求項
1の発明において、前記ナット部材を締結する方向を内
側方向、締結解除する方向を外側方向と定義した場合
に、前記ナット部材は、その外側部分に形成された六角
形状のナット本体部と、このナット本体部よりも内側に
形成された受止用本体部を備え、前記受止用本体部は、
その外周部に軸心方向向きに形成され且つ周方向幅及び
/又は周方向間隔において不規則な複数の切欠き溝と、
複数の切欠き溝で分断された複数の円弧状突起部からな
る第1受止部と、この第1受止部よりも内側に形成され
且つ複数の切欠き溝で分断された複数の円弧状突起部か
らなる第2受止部と、第1受止部と第2受止部の間に形
成されたほぼ環状の係合溝とを有することを特徴とする
ものである。
1の発明において、前記ナット部材を締結する方向を内
側方向、締結解除する方向を外側方向と定義した場合
に、前記ナット部材は、その外側部分に形成された六角
形状のナット本体部と、このナット本体部よりも内側に
形成された受止用本体部を備え、前記受止用本体部は、
その外周部に軸心方向向きに形成され且つ周方向幅及び
/又は周方向間隔において不規則な複数の切欠き溝と、
複数の切欠き溝で分断された複数の円弧状突起部からな
る第1受止部と、この第1受止部よりも内側に形成され
且つ複数の切欠き溝で分断された複数の円弧状突起部か
らなる第2受止部と、第1受止部と第2受止部の間に形
成されたほぼ環状の係合溝とを有することを特徴とする
ものである。
【0012】前記ナット部材に受止用本体部を備え、そ
の受止用本体部が、複数の切欠き溝、複数の円弧状突起
部からなる第1受止部、複数の円弧状突起部からなる第
2受止部、係合溝を有するので、前記特定位相に一致さ
せた状態のカバー組立体をナット部材に対して着脱可能
にするとともに、カバー組立体をナット部材に装着した
状態で、第2,第3規制機構による規制機能を実現する
ことができる。
の受止用本体部が、複数の切欠き溝、複数の円弧状突起
部からなる第1受止部、複数の円弧状突起部からなる第
2受止部、係合溝を有するので、前記特定位相に一致さ
せた状態のカバー組立体をナット部材に対して着脱可能
にするとともに、カバー組立体をナット部材に装着した
状態で、第2,第3規制機構による規制機能を実現する
ことができる。
【0013】請求項3のナット用カバー装置は、請求項
2の発明において、前記第2規制機構は、第1,第2受
止部及び係合溝と、インナカバーの内端部に形成されて
係合溝に回転可能に係合する第1被受止部と、インナカ
バーの外側端部に形成されナット部材の外側端面に係合
する第2被受止部を有し、前記第1被受止部の軸心側に
はナット部材の受止用本体部の外形とほぼ同じ外形の通
過穴であって受止用本体部を通過可能な通過穴が形成さ
れていることを特徴とするものである。インナカバーを
ナット部材に対して確実に着脱することができ、カバー
組立体をナット部材に装着した状態で、第2規制機構に
よる規制機能を確実に達成できる。
2の発明において、前記第2規制機構は、第1,第2受
止部及び係合溝と、インナカバーの内端部に形成されて
係合溝に回転可能に係合する第1被受止部と、インナカ
バーの外側端部に形成されナット部材の外側端面に係合
する第2被受止部を有し、前記第1被受止部の軸心側に
はナット部材の受止用本体部の外形とほぼ同じ外形の通
過穴であって受止用本体部を通過可能な通過穴が形成さ
れていることを特徴とするものである。インナカバーを
ナット部材に対して確実に着脱することができ、カバー
組立体をナット部材に装着した状態で、第2規制機構に
よる規制機能を確実に達成できる。
【0014】請求項4のナット用カバー装置は、請求項
3の発明において、前記第3規制機構は、第2受止部
と、アウタカバーの内端部に形成されて第2受止部に回
転可能に係合する第3被受止部を有し、前記第3被受止
部の軸心側にはナット部材の受止用本体部の外形とほぼ
同じ外形の通過穴であって受止用本体部を通過可能な通
過穴が形成されていることを特徴とするものである。ア
ウタカバーをナット部材に対して確実に着脱することが
でき、カバー組立体をナット部材に装着した状態で、第
3規制機構による規制機能を確実に達成することができ
る。
3の発明において、前記第3規制機構は、第2受止部
と、アウタカバーの内端部に形成されて第2受止部に回
転可能に係合する第3被受止部を有し、前記第3被受止
部の軸心側にはナット部材の受止用本体部の外形とほぼ
同じ外形の通過穴であって受止用本体部を通過可能な通
過穴が形成されていることを特徴とするものである。ア
ウタカバーをナット部材に対して確実に着脱することが
でき、カバー組立体をナット部材に装着した状態で、第
3規制機構による規制機能を確実に達成することができ
る。
【0015】請求項5のナット用カバー装置は、請求項
4の発明において、前記第1規制機構は、第2被受止部
と、アウタカバーの外側端部に形成され且つインナカバ
ーの第2被受止部の外側端面に係合する第4被受止部
と、インナカバーに対してアウタカバーが外側方向へ相
対移動しないように規制する規制部とを有することを特
徴とするものである。第1規制機構により、アウタカバ
ーがインナカバーに対して軸心方向へ相対移動しないよ
うに確実に規制することができる。
4の発明において、前記第1規制機構は、第2被受止部
と、アウタカバーの外側端部に形成され且つインナカバ
ーの第2被受止部の外側端面に係合する第4被受止部
と、インナカバーに対してアウタカバーが外側方向へ相
対移動しないように規制する規制部とを有することを特
徴とするものである。第1規制機構により、アウタカバ
ーがインナカバーに対して軸心方向へ相対移動しないよ
うに確実に規制することができる。
【0016】請求項6のナット用カバー装置は、請求項
5の発明において、前記インナカバーの外側端部に、イ
ンナカバーを外部から回動操作する為の1対のノッチを
形成したことを特徴とするものである。1対のノッチに
係合する何らかの操作工具を用いて、インナカバーを外
部から確実に回動操作することができる。
5の発明において、前記インナカバーの外側端部に、イ
ンナカバーを外部から回動操作する為の1対のノッチを
形成したことを特徴とするものである。1対のノッチに
係合する何らかの操作工具を用いて、インナカバーを外
部から確実に回動操作することができる。
【0017】請求項7のナット用カバー装置は、請求項
6の発明において、前記アウタカバーに、アウタカバー
を外部から回動操作する為の1対の操作穴を形成したこ
とを特徴とするものである。1対の操作穴に係合する何
らかの操作工具を用いて、アウタカバーを外部から確実
に回動操作することができる。
6の発明において、前記アウタカバーに、アウタカバー
を外部から回動操作する為の1対の操作穴を形成したこ
とを特徴とするものである。1対の操作穴に係合する何
らかの操作工具を用いて、アウタカバーを外部から確実
に回動操作することができる。
【0018】請求項8のナット用カバー装置は、請求項
7の発明において、前記ナット部材の外側端面に複数の
目印しマークを印し、アウタカバーの第4被受止部の外
側端面に複数の目印しマークを印し、インナカバーの外
側端部に少なくとも1つの目印しマーク又は目印しマー
ク相当部を形成したことを特徴とするものである。これ
ら目印しマーク(目印しマーク相当部)により、ナット
部材に対するインナカバーとアウタカバーの周方向位相
関係を特定位相関係に決めて、カバー組立体をナット部
材に対して着脱可能となる。つまり、これら目印しマー
クによる特定位相関係を知るものだけが、ナット部材に
装着されているカバー組立体を容易に取外しできるよう
になる。
7の発明において、前記ナット部材の外側端面に複数の
目印しマークを印し、アウタカバーの第4被受止部の外
側端面に複数の目印しマークを印し、インナカバーの外
側端部に少なくとも1つの目印しマーク又は目印しマー
ク相当部を形成したことを特徴とするものである。これ
ら目印しマーク(目印しマーク相当部)により、ナット
部材に対するインナカバーとアウタカバーの周方向位相
関係を特定位相関係に決めて、カバー組立体をナット部
材に対して着脱可能となる。つまり、これら目印しマー
クによる特定位相関係を知るものだけが、ナット部材に
装着されているカバー組立体を容易に取外しできるよう
になる。
【0019】請求項9のナット用カバー装置は、請求項
8の発明において、前記ナット部材が、車両のホイール
支持部材にホイールを固定するナットであることを特徴
とするものである。ナット用カバー装置により、ナット
部材を覆って回転操作不能にすることができるため、こ
のナット部材により締結するホイール等の盗難を確実に
防止することができる。
8の発明において、前記ナット部材が、車両のホイール
支持部材にホイールを固定するナットであることを特徴
とするものである。ナット用カバー装置により、ナット
部材を覆って回転操作不能にすることができるため、こ
のナット部材により締結するホイール等の盗難を確実に
防止することができる。
【0020】請求項10のナット用カバー装置は、請求
項1の発明において、前記ナット部材が六角形状のナッ
ト又は袋ナットであり、前記第2規制機構は、インナカ
バーに形成された第1被受止部と、この第1被受止部に
形成されナット部材の外形と同外形で且つナット部材が
通過可能な第1通過穴と、ナット部材に形成され且つ第
1被受止部がナット部材に対して軸心方向へ相対移動し
ないように第1被受止部が係合する係合溝と、インナカ
バーの外側端部に形成されてナット部材の外側端面に係
合する第2被受止部とを備えたことを特徴とするもので
ある。インナカバーをナット部材に対して確実に着脱す
ることができ、カバー組立体をナット部材に装着した状
態で、第2規制機構による規制機能を確実に達成でき
る。
項1の発明において、前記ナット部材が六角形状のナッ
ト又は袋ナットであり、前記第2規制機構は、インナカ
バーに形成された第1被受止部と、この第1被受止部に
形成されナット部材の外形と同外形で且つナット部材が
通過可能な第1通過穴と、ナット部材に形成され且つ第
1被受止部がナット部材に対して軸心方向へ相対移動し
ないように第1被受止部が係合する係合溝と、インナカ
バーの外側端部に形成されてナット部材の外側端面に係
合する第2被受止部とを備えたことを特徴とするもので
ある。インナカバーをナット部材に対して確実に着脱す
ることができ、カバー組立体をナット部材に装着した状
態で、第2規制機構による規制機能を確実に達成でき
る。
【0021】請求項11のナット用カバー装置は、請求
項10の発明において、前記第3規制機構は、アウタカ
バーの内端部分に形成された第3被受止部と、この第3
被受止部に形成されナット部材の外形と同外形で且つナ
ット部材が通過可能な第2通過穴と、ナット部材の内側
端部近傍部に形成され且つ第3被受止部がナット部材に
対して外側方向へ相対移動しないように第3被受止部が
係合する受止部とを備えたことを特徴とするものであ
る。アウタカバーをナット部材に対して確実に着脱する
ことができ、カバー組立体をナット部材に装着した状態
で、第3規制機構による規制機能を確実に達成できる。
項10の発明において、前記第3規制機構は、アウタカ
バーの内端部分に形成された第3被受止部と、この第3
被受止部に形成されナット部材の外形と同外形で且つナ
ット部材が通過可能な第2通過穴と、ナット部材の内側
端部近傍部に形成され且つ第3被受止部がナット部材に
対して外側方向へ相対移動しないように第3被受止部が
係合する受止部とを備えたことを特徴とするものであ
る。アウタカバーをナット部材に対して確実に着脱する
ことができ、カバー組立体をナット部材に装着した状態
で、第3規制機構による規制機能を確実に達成できる。
【0022】請求項12のナット用カバー装置は、請求
項11の発明において、前記第1規制機構は、第2被受
止部と、アウタカバーの外側端部に形成され且つインナ
カバーの第2被受止部の外側端面に係合する第4被受止
部と、インナカバーに対してアウタカバーが外側方向へ
相対移動しないように規制する規制部とを有することを
特徴とするものである。第1規制機構により、アウタカ
バーがインナカバーに対して軸心方向へ相対移動しない
ように確実に規制することができる。
項11の発明において、前記第1規制機構は、第2被受
止部と、アウタカバーの外側端部に形成され且つインナ
カバーの第2被受止部の外側端面に係合する第4被受止
部と、インナカバーに対してアウタカバーが外側方向へ
相対移動しないように規制する規制部とを有することを
特徴とするものである。第1規制機構により、アウタカ
バーがインナカバーに対して軸心方向へ相対移動しない
ように確実に規制することができる。
【0023】請求項13のナット用カバー装置は、ボル
トに螺合されるナット部材を覆って回転操作できないよ
うにするナット用カバー装置において、前記ナット部材
の少なくとも一部に回転可能に外嵌されるインナカバー
と、このインナカバーに相対回転可能に外嵌され且つナ
ット部材の外周側をカバー可能なアウタカバーと、この
アウタカバーがインナカバーに対して軸心方向へ相対移
動しないように規制する第1規制機構とを含むカバー組
立体と、前記インナカバーがナット部材に対して軸心方
向へ相対移動しないように規制する第2規制機構であっ
て、アウタカバーがナット部材に対して軸心方向へ相対
移動しないように規制可能な第2規制機構と、前記アウ
タカバーがナット部材に対して軸心方向のうちの少なく
とも取外し方向へ相対移動しないように規制する第3規
制機構とを備え、前記第2規制機構は、ナット部材に対
してインナカバーを特定位相に合わせた状態でインナカ
バーに対する規制を解除するとともに、ナット部材に対
してアウタカバーを特定位相に合わせた状態でアウタカ
バーに対する規制を解除するように構成され、前記第3
規制機構は、ナット部材に対するアウタカバーの位相を
前記特定位相と異なる第2特定位相に合わせた状態でア
ウタカバーに対する規制を解除するように構成されたこ
とを特徴とするものである。
トに螺合されるナット部材を覆って回転操作できないよ
うにするナット用カバー装置において、前記ナット部材
の少なくとも一部に回転可能に外嵌されるインナカバー
と、このインナカバーに相対回転可能に外嵌され且つナ
ット部材の外周側をカバー可能なアウタカバーと、この
アウタカバーがインナカバーに対して軸心方向へ相対移
動しないように規制する第1規制機構とを含むカバー組
立体と、前記インナカバーがナット部材に対して軸心方
向へ相対移動しないように規制する第2規制機構であっ
て、アウタカバーがナット部材に対して軸心方向へ相対
移動しないように規制可能な第2規制機構と、前記アウ
タカバーがナット部材に対して軸心方向のうちの少なく
とも取外し方向へ相対移動しないように規制する第3規
制機構とを備え、前記第2規制機構は、ナット部材に対
してインナカバーを特定位相に合わせた状態でインナカ
バーに対する規制を解除するとともに、ナット部材に対
してアウタカバーを特定位相に合わせた状態でアウタカ
バーに対する規制を解除するように構成され、前記第3
規制機構は、ナット部材に対するアウタカバーの位相を
前記特定位相と異なる第2特定位相に合わせた状態でア
ウタカバーに対する規制を解除するように構成されたこ
とを特徴とするものである。
【0024】ナット部材に対するインナカバーの周方向
位相を予め設定された第1特定位相に一致させるととも
に、ナット部材に対するアウタカバーの周方向位相を第
2特定位相に一致させた状態のときだけ、第2,第3規
制機構による規制を解除してカバー組立体をナット部材
に着脱できる。カバー組立体をナット部材に装着した状
態で、第2,第3規制機構の少なくとも一方が機能する
と、インターロック機構である第1規制機構が常に機能
しているため、カバー組立体をナット部材から取外すこ
とができない。
位相を予め設定された第1特定位相に一致させるととも
に、ナット部材に対するアウタカバーの周方向位相を第
2特定位相に一致させた状態のときだけ、第2,第3規
制機構による規制を解除してカバー組立体をナット部材
に着脱できる。カバー組立体をナット部材に装着した状
態で、第2,第3規制機構の少なくとも一方が機能する
と、インターロック機構である第1規制機構が常に機能
しているため、カバー組立体をナット部材から取外すこ
とができない。
【0025】請求項14のボルト頭部用カバー装置は、
ボルトの頭部を覆って回転操作できないようにするボル
ト頭部用カバー装置において、前記ボルト頭部の少なく
とも一部に回転可能に外嵌されるインナカバーと、この
インナカバーに相対回転可能に外嵌され且つボルト頭部
の外周側をカバー可能なアウタカバーと、このアウタカ
バーがインナカバーに対して軸心方向へ相対移動しない
ように規制する第1規制機構とを含むカバー組立体と、
前記インナカバーがボルト頭部に対して軸心方向へ相対
移動しないように規制する第2規制機構と、前記アウタ
カバーがボルト頭部に対して軸心方向のうちの少なくと
も取外し方向へ相対移動しないように規制する第3規制
機構とを備え、前記ボルト頭部に対するインナカバーと
アウタカバーの周方向位相を予め設定された特定位相に
一致させた状態のときだけ、第2,第3規制機構の規制
を解除してカバー組立体をボルト頭部に対して着脱する
ように構成したことを特徴とするものである。
ボルトの頭部を覆って回転操作できないようにするボル
ト頭部用カバー装置において、前記ボルト頭部の少なく
とも一部に回転可能に外嵌されるインナカバーと、この
インナカバーに相対回転可能に外嵌され且つボルト頭部
の外周側をカバー可能なアウタカバーと、このアウタカ
バーがインナカバーに対して軸心方向へ相対移動しない
ように規制する第1規制機構とを含むカバー組立体と、
前記インナカバーがボルト頭部に対して軸心方向へ相対
移動しないように規制する第2規制機構と、前記アウタ
カバーがボルト頭部に対して軸心方向のうちの少なくと
も取外し方向へ相対移動しないように規制する第3規制
機構とを備え、前記ボルト頭部に対するインナカバーと
アウタカバーの周方向位相を予め設定された特定位相に
一致させた状態のときだけ、第2,第3規制機構の規制
を解除してカバー組立体をボルト頭部に対して着脱する
ように構成したことを特徴とするものである。
【0026】ボルト頭部に対するインナカバーとアウタ
カバーの周方向位相を予め設定された特定位相に一致さ
せた状態のときだけ、第2,第3規制機構による規制を
解除してカバー組立体をナット部材に着脱でき、カバー
組立体をナット部材に装着した状態で、第2,第3規制
機構の少なくとも一方が機能すると、インターロック機
構である第1規制機構が常に機能しているため、カバー
組立体をナット部材から取外すことができない。
カバーの周方向位相を予め設定された特定位相に一致さ
せた状態のときだけ、第2,第3規制機構による規制を
解除してカバー組立体をナット部材に着脱でき、カバー
組立体をナット部材に装着した状態で、第2,第3規制
機構の少なくとも一方が機能すると、インターロック機
構である第1規制機構が常に機能しているため、カバー
組立体をナット部材から取外すことができない。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。このナット用カバー装
置は、自動車のホイール取付け用ボルトに締結されるナ
ットに、本発明を適用した場合の一例である。図2の矢
印Iの方向(ナットを締結する時の締結方向)を内側方
向とし、矢印Oの方向(ナットを締結解除する時の締結
解除方向)を外側方向として説明する。
て図面を参照しながら説明する。このナット用カバー装
置は、自動車のホイール取付け用ボルトに締結されるナ
ットに、本発明を適用した場合の一例である。図2の矢
印Iの方向(ナットを締結する時の締結方向)を内側方
向とし、矢印Oの方向(ナットを締結解除する時の締結
解除方向)を外側方向として説明する。
【0028】図1に示すように、自動車のホイール支持
部材1には、ホイールを固定する為の例えば4本のボル
ト2が固定されている。これらのボルト2がホイール3
の4つのボルト穴に夫々挿通され、これらボルト2の外
側部分が夫々凹部5aに突出している。3つのボルト2
には夫々一般的な六角の袋ナット4又は通常のナットが
締結され、何れか1つのボルト2に特殊ナット10(以
下、ナット10という)が締結され、このナット10に
本発明のナット用カバー装置5(以下、カバー装置とい
う)が適用される。このカバー装置5は、ホイールの盗
難を防止する為に、ナット10を覆って回転操作できな
いようにする為のものである。
部材1には、ホイールを固定する為の例えば4本のボル
ト2が固定されている。これらのボルト2がホイール3
の4つのボルト穴に夫々挿通され、これらボルト2の外
側部分が夫々凹部5aに突出している。3つのボルト2
には夫々一般的な六角の袋ナット4又は通常のナットが
締結され、何れか1つのボルト2に特殊ナット10(以
下、ナット10という)が締結され、このナット10に
本発明のナット用カバー装置5(以下、カバー装置とい
う)が適用される。このカバー装置5は、ホイールの盗
難を防止する為に、ナット10を覆って回転操作できな
いようにする為のものである。
【0029】図2〜図7に示すように、このカバー装置
5は、ボルト2に螺合されたナット10に形成した後述
の構成要素(第1,第2受止部16,17、係合溝1
8、複数の切欠き溝15a〜15d、ナット10の外側
端面)と、第1規制機構6を含むカバー組立体20と、
第2規制機構7と、第3規制機構8とを備えている。
5は、ボルト2に螺合されたナット10に形成した後述
の構成要素(第1,第2受止部16,17、係合溝1
8、複数の切欠き溝15a〜15d、ナット10の外側
端面)と、第1規制機構6を含むカバー組立体20と、
第2規制機構7と、第3規制機構8とを備えている。
【0030】図4、図7〜図9に示すように、ナット1
0は、その外側半分の部分に形成された六角形状のナッ
ト本体部11と、このナット本体部11よりも内側に形
成された受止用本体部12であってナット本体部11よ
り大径の受止用本体部12と、段部13と、盲壁14を
備えている。
0は、その外側半分の部分に形成された六角形状のナッ
ト本体部11と、このナット本体部11よりも内側に形
成された受止用本体部12であってナット本体部11よ
り大径の受止用本体部12と、段部13と、盲壁14を
備えている。
【0031】受止用本体部12は、その外周部に軸心方
向向きに形成され且つ周方向幅及び/又は周方向間隔に
おいて不規則な4つの切欠き溝15a〜15dと、4つ
の切欠き溝15a〜15dで分断された4つの円弧状突
起部16a〜16dからなる第1受止部16と、この第
1受止部16よりも内側に形成され且つ4つの切欠き溝
15a〜15dで分断された4つの円弧状突起部17a
〜17dからなる第2受止部17と、第1受止部16と
第2受止部17の間に形成されたほぼ環状の係合溝18
とを有する。但し、切欠き溝15a〜15dの数は4つ
に限定されるものではない。
向向きに形成され且つ周方向幅及び/又は周方向間隔に
おいて不規則な4つの切欠き溝15a〜15dと、4つ
の切欠き溝15a〜15dで分断された4つの円弧状突
起部16a〜16dからなる第1受止部16と、この第
1受止部16よりも内側に形成され且つ4つの切欠き溝
15a〜15dで分断された4つの円弧状突起部17a
〜17dからなる第2受止部17と、第1受止部16と
第2受止部17の間に形成されたほぼ環状の係合溝18
とを有する。但し、切欠き溝15a〜15dの数は4つ
に限定されるものではない。
【0032】図2〜図7、図10、図11に示すよう
に、前記カバー組立体20は、ナット10に相対回転可
能に外嵌された金属製のインナカバー30と、インナカ
バー30に相対回転可能に外嵌された金属製のアウタカ
バー40と、アウタカバー40がインナカバー30に対
して軸心方向(ナットの軸心の方向)へ相対移動しない
ように規制する第1規制機構6を有する。アウタカバー
40はナット10の外周側のほぼ全域をカバー可能な大
きさに形成されている。
に、前記カバー組立体20は、ナット10に相対回転可
能に外嵌された金属製のインナカバー30と、インナカ
バー30に相対回転可能に外嵌された金属製のアウタカ
バー40と、アウタカバー40がインナカバー30に対
して軸心方向(ナットの軸心の方向)へ相対移動しない
ように規制する第1規制機構6を有する。アウタカバー
40はナット10の外周側のほぼ全域をカバー可能な大
きさに形成されている。
【0033】インナカバー30の内端部には第1被受止
部31が形成され、インナカバー30の外端部にはナッ
ト10の段部13と盲壁14の傾斜面に当接する第2被
受止部32が形成されている。前記の段部13と盲壁1
4の傾斜面はナット10の外側端面の一部に相当する。
アウタカバー40の内端部には第3被受止部41が形成
され、アウタカバー40の外端部には第2被受止部32
の外側端面に接触する第4被受止部42が形成されてい
る。
部31が形成され、インナカバー30の外端部にはナッ
ト10の段部13と盲壁14の傾斜面に当接する第2被
受止部32が形成されている。前記の段部13と盲壁1
4の傾斜面はナット10の外側端面の一部に相当する。
アウタカバー40の内端部には第3被受止部41が形成
され、アウタカバー40の外端部には第2被受止部32
の外側端面に接触する第4被受止部42が形成されてい
る。
【0034】図4、図7に示すように、第2規制機構7
は、インナカバー30がナット10に対して軸心方向へ
相対移動しないように規制する。この第2規制機構7
は、第1,第2受止部16,17及び係合溝18と、第
1被受止部31と、第2被受止部32を備えている。第
1被受止部31は係合溝18に回転可能に且つ軸心方向
へ移動しないように係合している。第2被受止部32は
ナット10の外側端面の一部に接触して係合している。
第1被受止部31の軸心側には、受止用本体部12の外
形とほぼ同じ外形の通過穴33が形成されている。後述
のように、この通過穴33は、ナット10に対して第1
被受止部31の周方向位相を1つの特定位相に一致させ
た状態のときだけ、ナット10とその受止用本体部12
が通過可能な形状に形成されている。
は、インナカバー30がナット10に対して軸心方向へ
相対移動しないように規制する。この第2規制機構7
は、第1,第2受止部16,17及び係合溝18と、第
1被受止部31と、第2被受止部32を備えている。第
1被受止部31は係合溝18に回転可能に且つ軸心方向
へ移動しないように係合している。第2被受止部32は
ナット10の外側端面の一部に接触して係合している。
第1被受止部31の軸心側には、受止用本体部12の外
形とほぼ同じ外形の通過穴33が形成されている。後述
のように、この通過穴33は、ナット10に対して第1
被受止部31の周方向位相を1つの特定位相に一致させ
た状態のときだけ、ナット10とその受止用本体部12
が通過可能な形状に形成されている。
【0035】図8、図9、図11に示すように、第1被
受止部31の4つの円弧状の突出部31a〜31dが4
つの切欠き溝15a〜15dに夫々(それぞれ)対応す
る形状に形成され、通過穴33の4つの大径部33a〜
33dが4つの円弧状突起部16a〜16d,17a〜
17dに夫々対応する形状に形成されている。
受止部31の4つの円弧状の突出部31a〜31dが4
つの切欠き溝15a〜15dに夫々(それぞれ)対応す
る形状に形成され、通過穴33の4つの大径部33a〜
33dが4つの円弧状突起部16a〜16d,17a〜
17dに夫々対応する形状に形成されている。
【0036】図4、図6、図7に示すように、第3規制
機構8は、アウタカバー40がナット10に対して軸心
方向のうちの少なくとも取外し方向(軸心方向の外側方
向)へ相対移動しないように規制する。この第3規制機
構8は、第2受止部17と、この第2受止部17に回転
可能に接触して係合する第3被受止部41を備えてい
る。第3被受止部41の軸心側に、受止用本体部12の
外形とほぼ同じ外形の通過穴43が形成されている。こ
の通過穴43は、後述のように、ナット10に対して第
3被受止部41の周方向位相を1つの特定位相に一致さ
せた状態のときだけ、ナット10及びその受止用本体部
12が通過可能な形状に形成されている。
機構8は、アウタカバー40がナット10に対して軸心
方向のうちの少なくとも取外し方向(軸心方向の外側方
向)へ相対移動しないように規制する。この第3規制機
構8は、第2受止部17と、この第2受止部17に回転
可能に接触して係合する第3被受止部41を備えてい
る。第3被受止部41の軸心側に、受止用本体部12の
外形とほぼ同じ外形の通過穴43が形成されている。こ
の通過穴43は、後述のように、ナット10に対して第
3被受止部41の周方向位相を1つの特定位相に一致さ
せた状態のときだけ、ナット10及びその受止用本体部
12が通過可能な形状に形成されている。
【0037】図8〜図10に示すように、第3被受止部
41の4つの円弧状の突出部41a〜41dが4つの切
欠き溝15a〜15dに夫々対応する形状に形成され、
通過穴43の4つの大径部43a〜43dが4つの円弧
状突起部16a〜16d,17a〜17dに夫々対応す
る形状に形成されている。
41の4つの円弧状の突出部41a〜41dが4つの切
欠き溝15a〜15dに夫々対応する形状に形成され、
通過穴43の4つの大径部43a〜43dが4つの円弧
状突起部16a〜16d,17a〜17dに夫々対応す
る形状に形成されている。
【0038】図4、図7に示すように、第1規制機構6
は、第2被受止部32と、第3被受止部41と、第4被
受止部42と、インナカバー30に対してアウタカバー
40が外側方向へ相対移動しないように規制する規制部
材50(規制部に相当する)を有する。この規制部材5
0はC形の板バネで構成され(図3参照)、この板バネ
の厚さはインナカバー30の筒壁と同じ厚さ又は僅かに
小さい厚さである。この規制部材50はアウタカバー4
0の通過穴43からアウタカバー40の内部へ組み込ま
れ、第1被受止部31と第3被受止部41の間におい
て、アウタカバー40の筒壁の内面に接触状に装着され
ている。この規制部材50は、第1被受止部31と第3
被受止部41に接触している。
は、第2被受止部32と、第3被受止部41と、第4被
受止部42と、インナカバー30に対してアウタカバー
40が外側方向へ相対移動しないように規制する規制部
材50(規制部に相当する)を有する。この規制部材5
0はC形の板バネで構成され(図3参照)、この板バネ
の厚さはインナカバー30の筒壁と同じ厚さ又は僅かに
小さい厚さである。この規制部材50はアウタカバー4
0の通過穴43からアウタカバー40の内部へ組み込ま
れ、第1被受止部31と第3被受止部41の間におい
て、アウタカバー40の筒壁の内面に接触状に装着され
ている。この規制部材50は、第1被受止部31と第3
被受止部41に接触している。
【0039】ナット10に対するインナカバー30とア
ウタカバー40の周方向位相を予め設定された特定位相
に一致させた状態のときだけ、第2,第3規制機構7,
8の規制を解除してカバー組立体20をナット10に対
して着脱できるように構成してある。
ウタカバー40の周方向位相を予め設定された特定位相
に一致させた状態のときだけ、第2,第3規制機構7,
8の規制を解除してカバー組立体20をナット10に対
して着脱できるように構成してある。
【0040】前記インナカバー30の外側端部には、図
12に例示したような操作工具Taにより、インナカバ
ー30を外部から回動操作する為の1対のノッチ34が
形成されている。アウタカバー40には、図13に例示
したような操作工具Tbにより、アウタカバー40を外
部から回動操作する為の1対の操作穴44が形成されて
いる。
12に例示したような操作工具Taにより、インナカバ
ー30を外部から回動操作する為の1対のノッチ34が
形成されている。アウタカバー40には、図13に例示
したような操作工具Tbにより、アウタカバー40を外
部から回動操作する為の1対の操作穴44が形成されて
いる。
【0041】次に、目印しマークについて説明する。図
14に示すように、ナット10の盲壁14の外端面の外
周部には、細かな目盛りのような36個の目印しマーク
19が等間隔に印されている。目印しマーク19の数は
36個に限定される訳ではない。ナット10に固有の例
えばA〜Dの文字を印した4つの矢印マーク19a〜1
9dは目印しマーク19に含まれるものである。インナ
カバー30の第2被受止部32の外端部には、固有の目
印しマーク相当部としての1つのVノッチ35が形成さ
れている。アウタカバー40の第4被受止部42の外側
端面には、細かな目盛りのような36個の目印しマーク
45が等間隔に印されている。
14に示すように、ナット10の盲壁14の外端面の外
周部には、細かな目盛りのような36個の目印しマーク
19が等間隔に印されている。目印しマーク19の数は
36個に限定される訳ではない。ナット10に固有の例
えばA〜Dの文字を印した4つの矢印マーク19a〜1
9dは目印しマーク19に含まれるものである。インナ
カバー30の第2被受止部32の外端部には、固有の目
印しマーク相当部としての1つのVノッチ35が形成さ
れている。アウタカバー40の第4被受止部42の外側
端面には、細かな目盛りのような36個の目印しマーク
45が等間隔に印されている。
【0042】目印しマーク45の数は36個に限定され
る訳ではない。アウタカバー40に固有のI〜IVの文
字を印した4つの矢印マーク45a〜45dは目印しマ
ーク45に含まれるものである。前記の目印しマーク1
9とVノッチ35と目印しマーク45は、ナット10に
対するインナカバー30とアウタカバー40の周方向位
相関係を決める為のである。
る訳ではない。アウタカバー40に固有のI〜IVの文
字を印した4つの矢印マーク45a〜45dは目印しマ
ーク45に含まれるものである。前記の目印しマーク1
9とVノッチ35と目印しマーク45は、ナット10に
対するインナカバー30とアウタカバー40の周方向位
相関係を決める為のである。
【0043】ナット10とインナカバー30とアウタカ
バー40の図14に示す周方向位相関係を、例えば、
「D−5,Vノッチ,I−2」と記述することができ
る。この場合、「D−5」は、Dの矢印マーク19dか
ら時計回り方向へ5つ目の目印しマーク19を示し、
「Vノッチ」はVノッチ35を示し、「I−2」はIの
矢印マーク45aから時計回り方向へ2つ目の目印しマ
ーク45を示すものと定義してある。この実施例のナッ
ト用カバー装置5の場合、前記の周方向位相関係を、特
定位相関係「D−5,Vノッチ,I−2」に設定した場
合に、4つの切欠き溝15a〜15dに4つの円弧状突
起部16a〜16d,17a〜17dが夫々一致して、
カバー組立体20をナット10に対して着脱可能とな
る。
バー40の図14に示す周方向位相関係を、例えば、
「D−5,Vノッチ,I−2」と記述することができ
る。この場合、「D−5」は、Dの矢印マーク19dか
ら時計回り方向へ5つ目の目印しマーク19を示し、
「Vノッチ」はVノッチ35を示し、「I−2」はIの
矢印マーク45aから時計回り方向へ2つ目の目印しマ
ーク45を示すものと定義してある。この実施例のナッ
ト用カバー装置5の場合、前記の周方向位相関係を、特
定位相関係「D−5,Vノッチ,I−2」に設定した場
合に、4つの切欠き溝15a〜15dに4つの円弧状突
起部16a〜16d,17a〜17dが夫々一致して、
カバー組立体20をナット10に対して着脱可能とな
る。
【0044】このナット用カバー装置5は、1つのナッ
ト10と1つのカバー組立体20とを1セットとして、
自動車の4つのホイールを固定するのに必要な4セット
を1ユニットにして販売される。この場合、4セットの
ナット用カバー装置5は、同じ構造のものであり、共通
の特定位相関係「D−5,Vノッチ,I−2」と、その
説明図と説明文とがマニュアルに記載した形態で販売さ
れる。
ト10と1つのカバー組立体20とを1セットとして、
自動車の4つのホイールを固定するのに必要な4セット
を1ユニットにして販売される。この場合、4セットの
ナット用カバー装置5は、同じ構造のものであり、共通
の特定位相関係「D−5,Vノッチ,I−2」と、その
説明図と説明文とがマニュアルに記載した形態で販売さ
れる。
【0045】但し、各ユニットのナット用カバー装置5
毎に、矢印マークを含む目印しマーク19、矢印マーク
を含む目印しマーク45とが夫々固有の位置に印されて
おり、特定位相関係が固有のものになっている。尚、各
ユニット毎ではなく、1ユニットにおける各セット毎に
特定位相関係を固有のものにしてもよい。
毎に、矢印マークを含む目印しマーク19、矢印マーク
を含む目印しマーク45とが夫々固有の位置に印されて
おり、特定位相関係が固有のものになっている。尚、各
ユニット毎ではなく、1ユニットにおける各セット毎に
特定位相関係を固有のものにしてもよい。
【0046】次に、前記ナット用カバー装置5の作用に
ついて説明する。自動車にホイール3を装着する際に
は、ナット10にカバー組立体20を装着しない状態
で、通常のボックスレンチなどを用いてナット10を締
結する。ナット締結後に、ナット10に対してインナカ
バー30とアウタカバー40を特定位相関係にした状態
で、図2、図7に示すように、カバー組立体20をナッ
ト10に装着する。この状態で、第1被受止部31は係
合溝18に一致しており、第3被受止部41は第2受止
部17の内端に係合可能に一致している。その装着後
に、インナカバー30を任意の角度回転させるととも
に、アウタカバー40を前記の角度とは異なる任意の角
度回転させる。
ついて説明する。自動車にホイール3を装着する際に
は、ナット10にカバー組立体20を装着しない状態
で、通常のボックスレンチなどを用いてナット10を締
結する。ナット締結後に、ナット10に対してインナカ
バー30とアウタカバー40を特定位相関係にした状態
で、図2、図7に示すように、カバー組立体20をナッ
ト10に装着する。この状態で、第1被受止部31は係
合溝18に一致しており、第3被受止部41は第2受止
部17の内端に係合可能に一致している。その装着後
に、インナカバー30を任意の角度回転させるととも
に、アウタカバー40を前記の角度とは異なる任意の角
度回転させる。
【0047】インターロック機構である第1規制機構6
が常に機能しており、インナカバー30とアウタカバー
40のナット10に対する周方向位相が夫々変えられた
ので、第2,第3規制機構7,8が機能するようにな
り、インナカバー30もアウタカバー40も軸心方向へ
殆ど移動できない状態になる。そのため、ホイール3を
盗もうとする他人(前記特定位相関係を知らない)が、
試行錯誤的に、インナカバー30とアウタカバー40を
特定位相に合致させることが到底不可能であるから、カ
バー組立体20をナット10から外すことができない。
が常に機能しており、インナカバー30とアウタカバー
40のナット10に対する周方向位相が夫々変えられた
ので、第2,第3規制機構7,8が機能するようにな
り、インナカバー30もアウタカバー40も軸心方向へ
殆ど移動できない状態になる。そのため、ホイール3を
盗もうとする他人(前記特定位相関係を知らない)が、
試行錯誤的に、インナカバー30とアウタカバー40を
特定位相に合致させることが到底不可能であるから、カ
バー組立体20をナット10から外すことができない。
【0048】例えば、インナカバー30がたまたま特定
位相に一致したとしても、アウタカバー40が軸心方向
へ移動できないから、インナカバー30も軸心方向へ移
動できない。それ故、インナカバー30が特定位相に一
致したことを判別することができない。その反対に、ア
ウタカバー40がたまたま特定位相に一致したとして
も、インナカバー30が軸心方向へ移動できないから、
アウタカバー40も軸心方向へ移動できない。それ故、
アウタカバー40が特定位相に一致したことを判別する
ことができない。
位相に一致したとしても、アウタカバー40が軸心方向
へ移動できないから、インナカバー30も軸心方向へ移
動できない。それ故、インナカバー30が特定位相に一
致したことを判別することができない。その反対に、ア
ウタカバー40がたまたま特定位相に一致したとして
も、インナカバー30が軸心方向へ移動できないから、
アウタカバー40も軸心方向へ移動できない。それ故、
アウタカバー40が特定位相に一致したことを判別する
ことができない。
【0049】ホイール3の交換などの際に、カバー組立
体20をナット10から外す場合には、マニュアルに記
載された特定位相関係を見て、操作工具Ta,Tbなど
により、インナカバー30とアウタカバー40とを夫々
回わすことで、ナット10に対する特定位相関係に位置
決めする。すると、第2,第3規制機構7,8の規制が
解除されるから、カバー組立体20をナット10から外
すことができる。このように信頼性に優れるカバー装置
5により、ホイール3の盗難を確実に防止できる。ナッ
ト用カバー装置5は、部品数も少なく、構造も簡単で、
小型で、比較的安価に製作可能である。
体20をナット10から外す場合には、マニュアルに記
載された特定位相関係を見て、操作工具Ta,Tbなど
により、インナカバー30とアウタカバー40とを夫々
回わすことで、ナット10に対する特定位相関係に位置
決めする。すると、第2,第3規制機構7,8の規制が
解除されるから、カバー組立体20をナット10から外
すことができる。このように信頼性に優れるカバー装置
5により、ホイール3の盗難を確実に防止できる。ナッ
ト用カバー装置5は、部品数も少なく、構造も簡単で、
小型で、比較的安価に製作可能である。
【0050】ナット10、インナカバー30、アウタカ
バー40は、例えば、鋼材料からなる素材を、鍛造成
形、転造成形、プレス成形、などで加工することにより
製作することができるし、必要に応じて溶接による接合
を併用してもよい。また、インナカバー30やアウタカ
バー40の全部又は一部をマグネシウム合金などで製作
する場合には、射出成形により製作することもできる。
尚、インナカバー30もアウタカバー40も、夫々、複
数部品を組合せて製作してもよい。
バー40は、例えば、鋼材料からなる素材を、鍛造成
形、転造成形、プレス成形、などで加工することにより
製作することができるし、必要に応じて溶接による接合
を併用してもよい。また、インナカバー30やアウタカ
バー40の全部又は一部をマグネシウム合金などで製作
する場合には、射出成形により製作することもできる。
尚、インナカバー30もアウタカバー40も、夫々、複
数部品を組合せて製作してもよい。
【0051】次に、第1規制機構6に含まれる規制部材
または規制部の変更例について説明する。但し、前記実
施形態における部材と同構造の部材に同一の符号を付
し、同機能の部材に同様の符号を付して説明する。
または規制部の変更例について説明する。但し、前記実
施形態における部材と同構造の部材に同一の符号を付
し、同機能の部材に同様の符号を付して説明する。
【0052】図15〜図17に示すように、アウタカバ
ー40A,40B,40Cと一体的に規制部50A,5
0B,50Cを夫々形成してもよい。図18に示すよう
に、アウタカバー40の筒壁の内面部の環状溝に嵌めた
ストップリングからなる規制部材50Dを設けてもよ
い。図19に示すように、アウタカバー40に嵌合固定
した複数のピンからなる規制部材50Eを設けてもよ
い。図20に示すように、インナカバー30Fに一体的
に形成した規制部50Fを設けてもよい。
ー40A,40B,40Cと一体的に規制部50A,5
0B,50Cを夫々形成してもよい。図18に示すよう
に、アウタカバー40の筒壁の内面部の環状溝に嵌めた
ストップリングからなる規制部材50Dを設けてもよ
い。図19に示すように、アウタカバー40に嵌合固定
した複数のピンからなる規制部材50Eを設けてもよ
い。図20に示すように、インナカバー30Fに一体的
に形成した規制部50Fを設けてもよい。
【0053】尚、外部からの強制的な力で両カバー3
0,40が変形するのを防止する為に、ナット本体部1
1の6つの平面部に、金属の永久磁石製の小片を夫々吸
着させた状態で、カバー組立体20をナット10に装着
してもよい。また、前記の操作工具Ta,Tbは一例に
過ぎず、種々の操作工具を適用することができる。
0,40が変形するのを防止する為に、ナット本体部1
1の6つの平面部に、金属の永久磁石製の小片を夫々吸
着させた状態で、カバー組立体20をナット10に装着
してもよい。また、前記の操作工具Ta,Tbは一例に
過ぎず、種々の操作工具を適用することができる。
【0054】次に、種々の変更形態について説明する。
但し、前記実施形態における部材と同構造の部材に同一
符号を付して説明を省略する。
但し、前記実施形態における部材と同構造の部材に同一
符号を付して説明を省略する。
【0055】変更形態1・・(図21参照)
図21に示すように、このナット用カバー装置5Gの特
殊ナット10Gにおいては、第2受止部17(4つの円
弧状突起17a〜17d)と、4つの切欠き溝15a〜
15dのうちの第2受止部17に対応する部分が、周方
向に任意角度θだけ位相をずらした位置に形成され、ア
ウタカバー40Gの第3被受止部41Gが係合溝18に
嵌まるようにインナカバー30の第1被受止部31と同
じ厚さに形成されている。
殊ナット10Gにおいては、第2受止部17(4つの円
弧状突起17a〜17d)と、4つの切欠き溝15a〜
15dのうちの第2受止部17に対応する部分が、周方
向に任意角度θだけ位相をずらした位置に形成され、ア
ウタカバー40Gの第3被受止部41Gが係合溝18に
嵌まるようにインナカバー30の第1被受止部31と同
じ厚さに形成されている。
【0056】第2規制機構7Gは、前記第2規制機構7
の他に、第3被受止部41Gを含んでいる。この第2規
制機構7Gが、アウタカバー40Gがナット10Gに対
して軸心方向へ相対移動しないように規制可能になって
いる。第2規制機構7Gは、ナット10Gに対してアウ
タカバー40Gを特定位相に合わせた状態でアウタカバ
ー40Gに対する規制を解除する。
の他に、第3被受止部41Gを含んでいる。この第2規
制機構7Gが、アウタカバー40Gがナット10Gに対
して軸心方向へ相対移動しないように規制可能になって
いる。第2規制機構7Gは、ナット10Gに対してアウ
タカバー40Gを特定位相に合わせた状態でアウタカバ
ー40Gに対する規制を解除する。
【0057】カバー組立体20Gをナット10Gに装着
する際には、第3被受止部41Gが係合溝18の位置に
達したとき、アウタカバー40Gを前記の任意角度θだ
け回転させて、第3被受止部41Gの位相を第2受止部
17に対応する別の特定位相に一致させてから、カバー
組立体20Gを内側方向へ移動させ、第1被受止部31
を係合溝18に一致させ、第3被受止部41Gを第2受
止部17の内端に係合可能にする。そして、最後にイン
ナカバー30とアウタカバー40Gを夫々任意角度回
す。カバー組立体20Gをナット10Gから外す際に
は、上記と反対に行えばよい。その他の構成は、前記実
施形態と同様であるので、説明を省略する。
する際には、第3被受止部41Gが係合溝18の位置に
達したとき、アウタカバー40Gを前記の任意角度θだ
け回転させて、第3被受止部41Gの位相を第2受止部
17に対応する別の特定位相に一致させてから、カバー
組立体20Gを内側方向へ移動させ、第1被受止部31
を係合溝18に一致させ、第3被受止部41Gを第2受
止部17の内端に係合可能にする。そして、最後にイン
ナカバー30とアウタカバー40Gを夫々任意角度回
す。カバー組立体20Gをナット10Gから外す際に
は、上記と反対に行えばよい。その他の構成は、前記実
施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0058】変更形態2・・(図22〜図30参照)
このナット用カバー装置5Hは、ボルトに螺合されるナ
ット部材を覆って回転操作できないようにするナット用
カバー装置である。前記実施形態と同様に内側方向と外
側方向を定義して説明する。このカバー装置5Hは、特
殊ナット60と、第1規制機構80を含むカバー組立体
65と、第2規制機構85と、第3規制機構86とを備
えている。ナット60は、一般的な六角の袋ナットに係
合溝61と係合部62を形成したものであり、係合溝6
1は外形がナット60の外形と同じ大きさで、係合溝6
1の溝底61aは、ナット60の平面部と一致する。ナ
ット60の外側部には段部63と盲壁64とがある。
ット部材を覆って回転操作できないようにするナット用
カバー装置である。前記実施形態と同様に内側方向と外
側方向を定義して説明する。このカバー装置5Hは、特
殊ナット60と、第1規制機構80を含むカバー組立体
65と、第2規制機構85と、第3規制機構86とを備
えている。ナット60は、一般的な六角の袋ナットに係
合溝61と係合部62を形成したものであり、係合溝6
1は外形がナット60の外形と同じ大きさで、係合溝6
1の溝底61aは、ナット60の平面部と一致する。ナ
ット60の外側部には段部63と盲壁64とがある。
【0059】カバー組立体65は、インナカバー70
と、アウタカバー75と、第1規制機構80とを有す
る。インナカバー70は、ナット60の少なくとも一部
に回転可能に外嵌される。インナカバー70の内径はナ
ット60の外径より僅かに大きい。インナカバー70の
内端部には係合溝61に軸心方向に移動しないように嵌
まる第1被受止部71が形成され、インナカバー70の
外端部にはナット60の段部63と盲壁64の傾斜面に
接触して係合する第2被受止部72が形成されている。
第1被受止部71の軸心側にはナット60の外形と同じ
形状でナット60を殆ど隙間なく通過可能な六角形の通
過穴73が形成されている。
と、アウタカバー75と、第1規制機構80とを有す
る。インナカバー70は、ナット60の少なくとも一部
に回転可能に外嵌される。インナカバー70の内径はナ
ット60の外径より僅かに大きい。インナカバー70の
内端部には係合溝61に軸心方向に移動しないように嵌
まる第1被受止部71が形成され、インナカバー70の
外端部にはナット60の段部63と盲壁64の傾斜面に
接触して係合する第2被受止部72が形成されている。
第1被受止部71の軸心側にはナット60の外形と同じ
形状でナット60を殆ど隙間なく通過可能な六角形の通
過穴73が形成されている。
【0060】アウタカバー75は、インナカバー70に
相対回転可能に外嵌され且つナット60の外周側をカバ
ー可能である。アウタカバー75の内径はインナカバー
70の外径より僅かに大きい。アウタカバー75の内端
部には係合部62に接触して係合する第3被受止部76
が形成され、アウタカバー75の外端部には第2被受止
部72に接触して係合する第4被受止部77が形成され
ている。第3被受止部76の軸心側にはナット60の外
形と同じ形状でナット60を殆ど隙間なく通過可能な六
角形の通過穴78が形成されている。
相対回転可能に外嵌され且つナット60の外周側をカバ
ー可能である。アウタカバー75の内径はインナカバー
70の外径より僅かに大きい。アウタカバー75の内端
部には係合部62に接触して係合する第3被受止部76
が形成され、アウタカバー75の外端部には第2被受止
部72に接触して係合する第4被受止部77が形成され
ている。第3被受止部76の軸心側にはナット60の外
形と同じ形状でナット60を殆ど隙間なく通過可能な六
角形の通過穴78が形成されている。
【0061】第1規制機構80は、アウタカバー75が
インナカバー70に対して軸心方向へ相対移動しないよ
うに規制する。この第1規制機構80は、第2,第4被
受止部72,77と、インナカバー70に対してアウタ
カバー75が軸心方向へ移動しないように規制する規制
部材81(規制部に相当する)とを有する。第2規制機
構85は、インナカバー70がナット60に対して軸心
方向へ相対移動しないように規制する。この第2規制機
構85は、係合溝61と、第1被受止部71と、第2被
受止部72とを備えている。
インナカバー70に対して軸心方向へ相対移動しないよ
うに規制する。この第1規制機構80は、第2,第4被
受止部72,77と、インナカバー70に対してアウタ
カバー75が軸心方向へ移動しないように規制する規制
部材81(規制部に相当する)とを有する。第2規制機
構85は、インナカバー70がナット60に対して軸心
方向へ相対移動しないように規制する。この第2規制機
構85は、係合溝61と、第1被受止部71と、第2被
受止部72とを備えている。
【0062】第3規制機構86は、アウタカバー75が
ナット60に対して軸心方向のうちの少なくとも取外し
方向へ相対移動しないように規制する。この第3規制機
構86は、第3被受止部76と、係合部62とを備えて
いる。このカバー装置5Hにおいても、ナット60に対
するインナカバー70とアウタカバー75の周方向位相
を予め設定された特定位相に一致させた状態において第
2,第3規制機構85,86の規制を解除してカバー組
立体65をナット60に対して着脱することができる。
ナット60に対して軸心方向のうちの少なくとも取外し
方向へ相対移動しないように規制する。この第3規制機
構86は、第3被受止部76と、係合部62とを備えて
いる。このカバー装置5Hにおいても、ナット60に対
するインナカバー70とアウタカバー75の周方向位相
を予め設定された特定位相に一致させた状態において第
2,第3規制機構85,86の規制を解除してカバー組
立体65をナット60に対して着脱することができる。
【0063】インナカバー70の通過穴73をナット6
0が通過可能になる位相が60度おきに6つあるから、
ナット60に対するインナカバー70の特定位相は1周
に6箇所ある。インナカバー70が特定位相でない状態
では、第1被受止部71が係合溝61で軸心方向へ移動
不能に受止められる。このとき、第2被受止部72はナ
ット60の外側端面(段部63と盲壁64の傾斜面)に
接触している。同様に、アウタカバー75の通過穴78
をナット60が通過可能になる位相が60度おきに6つ
あるから、ナット60に対するアウタカバー75の特定
位相は1周に6箇所ある。
0が通過可能になる位相が60度おきに6つあるから、
ナット60に対するインナカバー70の特定位相は1周
に6箇所ある。インナカバー70が特定位相でない状態
では、第1被受止部71が係合溝61で軸心方向へ移動
不能に受止められる。このとき、第2被受止部72はナ
ット60の外側端面(段部63と盲壁64の傾斜面)に
接触している。同様に、アウタカバー75の通過穴78
をナット60が通過可能になる位相が60度おきに6つ
あるから、ナット60に対するアウタカバー75の特定
位相は1周に6箇所ある。
【0064】アウタカバー75が特定位相でない状態で
は、第3被受止部76が係合部62で受止められる。こ
のとき、第4被受止部77が第2被受止部72に接触し
て係合している。インナカバー70の第2被受止部72
の端部には、1対のノッチ87と、1つのVノッチ88
が形成されている。アウタカバー75の筒壁には1対の
操作穴89が形成されている。
は、第3被受止部76が係合部62で受止められる。こ
のとき、第4被受止部77が第2被受止部72に接触し
て係合している。インナカバー70の第2被受止部72
の端部には、1対のノッチ87と、1つのVノッチ88
が形成されている。アウタカバー75の筒壁には1対の
操作穴89が形成されている。
【0065】ナット60の外端面には、前記実施形態と
同様に矢印マークを含む目盛りマークが印されている。
アウタカバー75の外端面には、前記実施形態と同様に
矢印マークを含む目盛りマークが印されている。
同様に矢印マークを含む目盛りマークが印されている。
アウタカバー75の外端面には、前記実施形態と同様に
矢印マークを含む目盛りマークが印されている。
【0066】このカバー組立体65をナット60に装着
する場合には、インナカバー70とアウタカバー75を
何れかの特定位相に一致させた状態で、カバー組立体6
5をナット60に装着し、第1被受止部71を係合溝6
1に一致させ、第3被受止部76を係合部62に一致さ
せてから、インナカバー70とアウタカバー75を、夫
々、任意角度回す。すると、第1被受止部71が係合溝
61で受止められ、第3被受止部76が係合部62で受
止めれられる。カバー組立体65をナット60から外す
場合、前記実施形態と同様に、特定位相関係が記載され
たマニュアルなどを参照して、操作工具によりインナカ
バー70とアウタカバー75を特定位相に一致させてか
ら、カバー組立体65をナット60から取り外すことが
できる。
する場合には、インナカバー70とアウタカバー75を
何れかの特定位相に一致させた状態で、カバー組立体6
5をナット60に装着し、第1被受止部71を係合溝6
1に一致させ、第3被受止部76を係合部62に一致さ
せてから、インナカバー70とアウタカバー75を、夫
々、任意角度回す。すると、第1被受止部71が係合溝
61で受止められ、第3被受止部76が係合部62で受
止めれられる。カバー組立体65をナット60から外す
場合、前記実施形態と同様に、特定位相関係が記載され
たマニュアルなどを参照して、操作工具によりインナカ
バー70とアウタカバー75を特定位相に一致させてか
ら、カバー組立体65をナット60から取り外すことが
できる。
【0067】変更形態3・・(図31〜図34参照)
このナット用カバー装置5Iは、前記カバー装置5にお
いて、前記特殊ナット10の代わりの特殊ナット90
と、この特殊ナット90を回動操作するレンチ工具100
を備えたものである。ナット90は、前記ナット10に
おける、ナット本体部11を省略するとともに、切欠き
溝15a〜15dと第1受止部16を外側へ延長して形
成した4つの切欠き溝91a〜91dと第1受止部92
を有する。
いて、前記特殊ナット10の代わりの特殊ナット90
と、この特殊ナット90を回動操作するレンチ工具100
を備えたものである。ナット90は、前記ナット10に
おける、ナット本体部11を省略するとともに、切欠き
溝15a〜15dと第1受止部16を外側へ延長して形
成した4つの切欠き溝91a〜91dと第1受止部92
を有する。
【0068】レンチ工具100 は筒部101 と六角形部102
を有し、筒部101 の内面部に4つの切欠き溝91a〜9
1dに夫々対応する4つの突起部(103a〜103d)(但し、
符号103cだけ図示してある) が形成されている。ナット
90に筒部101 を嵌めた状態で、通常のボックスレンチ
により、レンチ工具100 を介してナット90を締結した
り緩めたりすることができる。その他の構成は、前記カ
バー装置5と基本的に同様あるので同一符号を付して説
明を省略する。
を有し、筒部101 の内面部に4つの切欠き溝91a〜9
1dに夫々対応する4つの突起部(103a〜103d)(但し、
符号103cだけ図示してある) が形成されている。ナット
90に筒部101 を嵌めた状態で、通常のボックスレンチ
により、レンチ工具100 を介してナット90を締結した
り緩めたりすることができる。その他の構成は、前記カ
バー装置5と基本的に同様あるので同一符号を付して説
明を省略する。
【0069】変更形態4・・(図35参照)
このナット用カバー装置5Jは、前記カバー装置5Hに
おけるナット60の代わりに貫通状のネジ穴を有する六
角ナット110 であって1対の係合溝117,118 を有する六
角ナット110 と、前記カバー組立体65の一部を変更し
たカバー組立体111 を有するものである。カバー組立体
111 において、インナカバー112 の第2被受止部113 が
ナット110 の外端面の外周部分に係合し、アウタカバー
114 の第4被受止部115 が第2被受止部113 の外端面の
外周部分に係合するように構成されている。
おけるナット60の代わりに貫通状のネジ穴を有する六
角ナット110 であって1対の係合溝117,118 を有する六
角ナット110 と、前記カバー組立体65の一部を変更し
たカバー組立体111 を有するものである。カバー組立体
111 において、インナカバー112 の第2被受止部113 が
ナット110 の外端面の外周部分に係合し、アウタカバー
114 の第4被受止部115 が第2被受止部113 の外端面の
外周部分に係合するように構成されている。
【0070】第4被受止部115 よりも軸心側において、
第2被受止部113 に1対のノッチ116 とVノッチ(図示
略)が形成されている。ナット110 の外端面に、前記実
施形態と同様に矢印マークを含む目盛りマークが印さ
れ、アウタカバー114 の外端面に、前記実施形態と同様
に矢印マークを含む目盛りマークが印されている。その
他の構成は、前記カバー装置5Hと基本的に同様である
ので同一符号を付して説明を省略する。
第2被受止部113 に1対のノッチ116 とVノッチ(図示
略)が形成されている。ナット110 の外端面に、前記実
施形態と同様に矢印マークを含む目盛りマークが印さ
れ、アウタカバー114 の外端面に、前記実施形態と同様
に矢印マークを含む目盛りマークが印されている。その
他の構成は、前記カバー装置5Hと基本的に同様である
ので同一符号を付して説明を省略する。
【0071】変更形態5・・(図36、図37参照)
このボルト頭部用カバー装置5Kは、ボルトの頭部を覆
って回転操作できないようにするものである。このカバ
ー装置5Kは、前記カバー装置5Jのナット110の代
わりのボルト120 の頭部121 に着脱可能に装着されるも
のである。ボルト120 の頭部121 に、前記係合溝117,11
8 の代わりの1対の係合溝122,123 が形成され、図示の
ように構成されている。その他の構成は、前記カバー装
置5Jと基本的に同様であるので同一符号を付して説明
を省略する。
って回転操作できないようにするものである。このカバ
ー装置5Kは、前記カバー装置5Jのナット110の代
わりのボルト120 の頭部121 に着脱可能に装着されるも
のである。ボルト120 の頭部121 に、前記係合溝117,11
8 の代わりの1対の係合溝122,123 が形成され、図示の
ように構成されている。その他の構成は、前記カバー装
置5Jと基本的に同様であるので同一符号を付して説明
を省略する。
【0072】尚、前記の複数の実施形態で説明したナッ
ト用カバー装置又はボルト頭部用カバー装置は少数の例
を示すものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の変更を付加した形態で実施することができ
ることは勿論である。例えば、インナカバーを複数の金
属部品を組合せて構成してもよく、アウタカバーを複数
の金属部品を組合せて構成してもよい。この場合、溶接
接合やネジ機構やその他の固着機構にて複数の金属部品
を組み合わせることができる。
ト用カバー装置又はボルト頭部用カバー装置は少数の例
を示すものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の変更を付加した形態で実施することができ
ることは勿論である。例えば、インナカバーを複数の金
属部品を組合せて構成してもよく、アウタカバーを複数
の金属部品を組合せて構成してもよい。この場合、溶接
接合やネジ機構やその他の固着機構にて複数の金属部品
を組み合わせることができる。
【0073】また、ナットの入力部の断面形状は六角形
や円筒形に限らず、四角形や五角形など六角形以外の多
角形でも、本発明を同様に適用可能である。尚、本発明
はホイールを固定する為の締結具(ナットやボルト)以
外に、その他種々の部材や部品等を締結する締結具とし
てのナットやボルトにも適用することができる。
や円筒形に限らず、四角形や五角形など六角形以外の多
角形でも、本発明を同様に適用可能である。尚、本発明
はホイールを固定する為の締結具(ナットやボルト)以
外に、その他種々の部材や部品等を締結する締結具とし
てのナットやボルトにも適用することができる。
【0074】
【発明の効果】 請求項1のナット用カバー装置によれ
ば、カバー組立体に設けた第1規制機構により、カバー
組立体のアウタカバーがインナカバーに対して軸心方向
へ相対移動しないように規制することができ、第2規制
機構により、インナカバーがナット部材に対して軸心方
向へ相対移動しないように規制することができ、第3規
制機構により、アウタカバーがナット部材に対して軸心
方向のうちの少なくとも取外し方向へ相対移動しないよ
うに規制することができる。そして、ナット部材に対す
るインナカバーとアウタカバーの周方向位相を予め設定
された特定位相に一致させた状態のときだけ、第2,第
3規制機構による規制を解除してカバー組立体をナット
部材に着脱することができる。
ば、カバー組立体に設けた第1規制機構により、カバー
組立体のアウタカバーがインナカバーに対して軸心方向
へ相対移動しないように規制することができ、第2規制
機構により、インナカバーがナット部材に対して軸心方
向へ相対移動しないように規制することができ、第3規
制機構により、アウタカバーがナット部材に対して軸心
方向のうちの少なくとも取外し方向へ相対移動しないよ
うに規制することができる。そして、ナット部材に対す
るインナカバーとアウタカバーの周方向位相を予め設定
された特定位相に一致させた状態のときだけ、第2,第
3規制機構による規制を解除してカバー組立体をナット
部材に着脱することができる。
【0075】その結果、カバー組立体をナット部材に装
着した状態で、第2,第3規制機構の少なくとも一方が
機能すると、インターロック機構である第1規制機構が
常に機能しているため、カバー組立体をナット部材から
取外すことができない。前記特定位相を知らない他人
が、試行錯誤的に、インナカバーとアウタカバーを特定
位相に合致させて、カバー組立体をナット部材から外す
ことは到底不可能である。つまり、ナット用カバー装置
により、ナット部材を覆って回転操作不能にすることが
できるため、このナット部材により締結するホイール等
の盗難を確実に防止することができる。
着した状態で、第2,第3規制機構の少なくとも一方が
機能すると、インターロック機構である第1規制機構が
常に機能しているため、カバー組立体をナット部材から
取外すことができない。前記特定位相を知らない他人
が、試行錯誤的に、インナカバーとアウタカバーを特定
位相に合致させて、カバー組立体をナット部材から外す
ことは到底不可能である。つまり、ナット用カバー装置
により、ナット部材を覆って回転操作不能にすることが
できるため、このナット部材により締結するホイール等
の盗難を確実に防止することができる。
【0076】請求項2のナット用カバー装置によれば、
ナット部材に受止用本体部を設け、その受止用本体部
に、複数の切欠き溝、複数の円弧状突起部からなる第1
受止部、複数の円弧状突起部からなる第2受止部、係合
溝を設けたので、前記特定位相に一致させた状態のカバ
ー組立体をナット部材に対して着脱可能にするととも
に、カバー組立体をナット部材に装着した状態で、第
2,第3規制機構による規制機能を実現することができ
る。
ナット部材に受止用本体部を設け、その受止用本体部
に、複数の切欠き溝、複数の円弧状突起部からなる第1
受止部、複数の円弧状突起部からなる第2受止部、係合
溝を設けたので、前記特定位相に一致させた状態のカバ
ー組立体をナット部材に対して着脱可能にするととも
に、カバー組立体をナット部材に装着した状態で、第
2,第3規制機構による規制機能を実現することができ
る。
【0077】請求項3のナット用カバー装置によれば、
特に、第2規制機構は、前記第1,第2受止部及び係合
溝と、インナカバーに形成された第1被受止部及び第2
被受止部を有するので、カバー組立体をナット部材に装
着した状態における規制機能を確実に達成することがで
きる。
特に、第2規制機構は、前記第1,第2受止部及び係合
溝と、インナカバーに形成された第1被受止部及び第2
被受止部を有するので、カバー組立体をナット部材に装
着した状態における規制機能を確実に達成することがで
きる。
【0078】請求項4のナット用カバー装置によれば、
特に、第3規制機構は、前記第2受止部と、アウタカバ
ーに形成された第3被受止部を有するので、カバー組立
体をナット部材に装着した状態における規制機能を確実
に達成することができる。
特に、第3規制機構は、前記第2受止部と、アウタカバ
ーに形成された第3被受止部を有するので、カバー組立
体をナット部材に装着した状態における規制機能を確実
に達成することができる。
【0079】請求項5のナット用カバー装置によれば、
第1規制機構は、前記第2被受止部と、アウタカバーに
形成された第4被受止部と、インナカバーに対してアウ
タカバーが外側方向へ相対移動しないように規制する規
制部とを有するので、アウタカバーがインナカバーに対
して軸心方向へ相対移動しないように確実に規制するこ
とができる。
第1規制機構は、前記第2被受止部と、アウタカバーに
形成された第4被受止部と、インナカバーに対してアウ
タカバーが外側方向へ相対移動しないように規制する規
制部とを有するので、アウタカバーがインナカバーに対
して軸心方向へ相対移動しないように確実に規制するこ
とができる。
【0080】請求項6のナット用カバー装置によれば、
インナカバーの外側端部に、インナカバーを外部から回
動操作する為の1対のノッチを形成したので、これら1
対のノッチに係合する何らかの操作工具を用いて、イン
ナカバーを外部から確実に回動操作することができる。
インナカバーの外側端部に、インナカバーを外部から回
動操作する為の1対のノッチを形成したので、これら1
対のノッチに係合する何らかの操作工具を用いて、イン
ナカバーを外部から確実に回動操作することができる。
【0081】請求項7のナット用カバー装置によれば、
アウタカバーに、アウタカバーを外部から回動操作する
為の1対の操作穴を形成したので、これら1対の操作穴
に係合する何らかの操作工具を用いて、アウタカバーを
外部から確実に回動操作することができる。
アウタカバーに、アウタカバーを外部から回動操作する
為の1対の操作穴を形成したので、これら1対の操作穴
に係合する何らかの操作工具を用いて、アウタカバーを
外部から確実に回動操作することができる。
【0082】請求項8のナット用カバー装置によれば、
ナット部材の外側端面に複数の目印しマークを印し、ア
ウタカバーの第4被受止部の外側端面に複数の目印しマ
ークを印し、インナカバーの外側端部に少なくとも1つ
の目印しマーク又は目印しマーク相当部を形成したの
で、これら目印しマーク(目印しマーク相当部)によ
り、ナット部材に対するインナカバーとアウタカバーの
周方向位相関係を特定位相関係に決めてることができ、
これら目印しマークによる特定位相関係を知るものだけ
が、ナット部材に装着されているカバー組立体を容易に
取外しできる。
ナット部材の外側端面に複数の目印しマークを印し、ア
ウタカバーの第4被受止部の外側端面に複数の目印しマ
ークを印し、インナカバーの外側端部に少なくとも1つ
の目印しマーク又は目印しマーク相当部を形成したの
で、これら目印しマーク(目印しマーク相当部)によ
り、ナット部材に対するインナカバーとアウタカバーの
周方向位相関係を特定位相関係に決めてることができ、
これら目印しマークによる特定位相関係を知るものだけ
が、ナット部材に装着されているカバー組立体を容易に
取外しできる。
【0083】請求項9のナット用カバー装置によれば、
ナット部材が車両のホイール支持部材にホイールを固定
するナットであるので、ナット用カバー装置により、ナ
ット部材を覆って回転操作不能にすることができるた
め、このナット部材により締結するホイール等の盗難を
確実に防止することができる。
ナット部材が車両のホイール支持部材にホイールを固定
するナットであるので、ナット用カバー装置により、ナ
ット部材を覆って回転操作不能にすることができるた
め、このナット部材により締結するホイール等の盗難を
確実に防止することができる。
【0084】請求項10のナット用カバー装置によれ
ば、第2規制機構は、インナカバーに形成された第1,
第2被受止部及び第1通過穴と、ナット部材に形成され
た係合溝を有するので、カバー組立体をナット部材に装
着した状態における規制機能を確実に達成することがで
きる。
ば、第2規制機構は、インナカバーに形成された第1,
第2被受止部及び第1通過穴と、ナット部材に形成され
た係合溝を有するので、カバー組立体をナット部材に装
着した状態における規制機能を確実に達成することがで
きる。
【0085】請求項11のナット用カバー装置によれ
ば、第3規制機構は、アウタカバーに形成された第3被
受止部及び第2通過穴と、ナット部材に形成された受止
部とを有するので、カバー組立体をナット部材に装着し
た状態における規制機能を確実に達成できる。
ば、第3規制機構は、アウタカバーに形成された第3被
受止部及び第2通過穴と、ナット部材に形成された受止
部とを有するので、カバー組立体をナット部材に装着し
た状態における規制機能を確実に達成できる。
【0086】請求項12のナット用カバー装置によれ
ば、第1規制機構は、前記第2被受止部と、アウタカバ
ーに形成された第4被受止部と、インナカバーに対して
アウタカバーが外側方向へ相対移動しないように規制す
る規制部とを有するので、アウタカバーがインナカバー
に対して軸心方向へ相対移動しないように確実に規制す
ることができる。
ば、第1規制機構は、前記第2被受止部と、アウタカバ
ーに形成された第4被受止部と、インナカバーに対して
アウタカバーが外側方向へ相対移動しないように規制す
る規制部とを有するので、アウタカバーがインナカバー
に対して軸心方向へ相対移動しないように確実に規制す
ることができる。
【0087】請求項13のナット用カバー装置によれ
ば、ナット部材に対するインナカバーの周方向位相を予
め設定された第1特定位相に一致させるとともに、ナッ
ト部材に対するアウタカバーの周方向位相を第2特定位
相に一致させた状態のときだけ、第2,第3規制機構に
よる規制を解除してカバー組立体をナット部材に着脱で
きる。カバー組立体をナット部材に装着した状態で、第
2,第3規制機構の少なくとも一方が機能すると、イン
ターロック機構である第1規制機構が常に機能している
ため、カバー組立体をナット部材から取外すことができ
ない。その他請求項1の効果と同様の効果を奏する。
ば、ナット部材に対するインナカバーの周方向位相を予
め設定された第1特定位相に一致させるとともに、ナッ
ト部材に対するアウタカバーの周方向位相を第2特定位
相に一致させた状態のときだけ、第2,第3規制機構に
よる規制を解除してカバー組立体をナット部材に着脱で
きる。カバー組立体をナット部材に装着した状態で、第
2,第3規制機構の少なくとも一方が機能すると、イン
ターロック機構である第1規制機構が常に機能している
ため、カバー組立体をナット部材から取外すことができ
ない。その他請求項1の効果と同様の効果を奏する。
【0088】請求項14のボルト頭部用カバー装置によ
れば、ボルト頭部に対するインナカバーとアウタカバー
の周方向位相を予め設定された特定位相に一致させた状
態のときだけ、第2,第3規制機構による規制を解除し
てカバー組立体をナット部材に着脱でき、カバー組立体
をナット部材に装着した状態で、第2,第3規制機構の
少なくとも一方が機能すると、インターロック機構であ
る第1規制機構が常に機能しているため、カバー組立体
をナット部材から取外すことができない。それ故、この
ボルトにより締結する部材や装置や構造物等の盗難を確
実に防止することができる。
れば、ボルト頭部に対するインナカバーとアウタカバー
の周方向位相を予め設定された特定位相に一致させた状
態のときだけ、第2,第3規制機構による規制を解除し
てカバー組立体をナット部材に着脱でき、カバー組立体
をナット部材に装着した状態で、第2,第3規制機構の
少なくとも一方が機能すると、インターロック機構であ
る第1規制機構が常に機能しているため、カバー組立体
をナット部材から取外すことができない。それ故、この
ボルトにより締結する部材や装置や構造物等の盗難を確
実に防止することができる。
【図1】本発明の実施例のナット用カバー装置を適用し
たホイールの正面図である。
たホイールの正面図である。
【図2】特殊ナットにカバー組立体を装着した状態のナ
ット用カバー装置の側面図である。
ット用カバー装置の側面図である。
【図3】カバー組立体の分解斜視図である。
【図4】特殊ナットとカバー組立体を分解した状態の側
面図である。
面図である。
【図5】図2のV矢視図である。
【図6】図2のVI矢視図である。
【図7】ボルトに装着した状態のナット用カバー装置の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図8】図4のVIII矢視図である。
【図9】図4のIX矢視図である。
【図10】図4のX矢視図である。
【図11】図4のXI−XI線断面図である。
【図12】インナカバーの為の操作工具の斜視図であ
る。
る。
【図13】アウタカバーの為の操作工具の斜視図であ
る。
る。
【図14】ナット用カバー装置を外側から見た拡大図で
ある。
ある。
【図15】変更例の規制部とその付近部分の断面図であ
る。
る。
【図16】別の変更例の規制部とその付近部分の断面図
である。
である。
【図17】別の変更例の規制部とその付近部分の断面図
である。
である。
【図18】別の変更例の規制部とその付近部分の断面図
である。
である。
【図19】別の変更例の規制部とその付近部分の断面図
である。
である。
【図20】別の変更例の規制部とその付近部分の断面図
である。
である。
【図21】変更形態1のナット用カバー装置の特殊ナッ
トとカバー組立体を分解した状態の側面図である。
トとカバー組立体を分解した状態の側面図である。
【図22】変更形態2のナット用カバー装置の特殊ナッ
トとカバー組立体とを分解した状態の側面図である。
トとカバー組立体とを分解した状態の側面図である。
【図23】図22のカバー装置の特殊ナットとカバー組
立体とを分解した状態の平面図である。
立体とを分解した状態の平面図である。
【図24】図22のXXIV矢視図である。
【図25】図22のXXV 矢視図である。
【図26】図22のカバー装置とボルトの縦断側面図で
ある。
ある。
【図27】図22のカバー装置とボルトの横断平面図で
ある。
ある。
【図28】図26のa−a線断面図である。
【図29】図26のb−b線断面図である。
【図30】図26のc−c線断面図である。
【図31】変更形態3のナット用カバー装置の特殊ナッ
トとカバー組立体を分解した状態の側面図である。
トとカバー組立体を分解した状態の側面図である。
【図32】図31のXXXII 矢視図である。
【図33】図31のXXXIII矢視図である。
【図34】図31の特殊ナットとレンチ工具の側面図で
ある。
ある。
【図35】変更形態4のナット用カバー装置の縦断面図
である。
である。
【図36】変更形態5のボルト頭部用カバー装置の縦断
面図である。
面図である。
【図37】図36のu矢視図である。
【図38】従来技術における特殊ナットとレンチ工具の
側面図である。
側面図である。
【図39】図38のm矢視図である。
【図40】図38のn矢視図である。
1 ホイール支持部材
2,120 ボルト
3 ホイール
5,5G〜5J ナット用カバー装置
5K ボルト頭部用カバー装置
6,80 第1規制機構
7,7G,85 第2規制機構
8,86 第3規制機構
10,10G,60,90,110 ナット
11 ナット本体部
12 受止用本体部
15a〜15d,91a〜91d 切欠き溝
16,92 第1受止部
16a〜16d,17a〜17d 円弧状突起部
17 第2受止部
18,61,117 ,118 ,122 ,123 係合溝
19,45 目印しマーク
20,20G,65,111 カバー組立体
30,30F,70,112 インナカバー
31,71 第1被受止部
32,72,113 第2被受止部
33,43,73,78 通過穴
34,87,116 ノッチ
35,88 Vノッチ
40,40A〜40C,40G,75,114 アウタカ
バー 41,41G,76 第3被受止部 42,77,115 第4被受止部 44,89 操作穴 50,50D,50E,81 規制部材 50A,50B,50C,50F 規制部 121 頭部
バー 41,41G,76 第3被受止部 42,77,115 第4被受止部 44,89 操作穴 50,50D,50E,81 規制部材 50A,50B,50C,50F 規制部 121 頭部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60B 3/16
B60B 7/00
E05B 65/12
F16B 37/14
Claims (14)
- 【請求項1】 ボルトに螺合されるナット部材を覆って
回転操作できないようにするナット用カバー装置におい
て、 前記ナット部材の少なくとも一部に回転可能に外嵌され
るインナカバーと、このインナカバーに相対回転可能に
外嵌され且つナット部材の外周側をカバー可能なアウタ
カバーと、このアウタカバーがインナカバーに対して軸
心方向へ相対移動しないように規制する第1規制機構と
を含むカバー組立体と、 前記インナカバーがナット部材に対して軸心方向へ相対
移動しないように規制する第2規制機構と、 前記アウタカバーがナット部材に対して軸心方向のうち
の少なくとも取外し方向へ相対移動しないように規制す
る第3規制機構とを備え、 前記ナット部材に対するインナカバーとアウタカバーの
周方向位相を予め設定された特定位相に一致させた状態
において第2,第3規制機構の規制を解除してカバー組
立体をナット部材に対して着脱するように構成したこと
を特徴とするナット用カバー装置。 - 【請求項2】 前記ナット部材を締結する方向を内側方
向、締結解除する方向を外側方向と定義した場合に、 前記ナット部材は、その外側部分に形成された六角形状
のナット本体部と、このナット本体部よりも内側に形成
された受止用本体部を備え、 前記受止用本体部は、その外周部に軸心方向向きに形成
され且つ周方向幅及び/又は周方向間隔において不規則
な複数の切欠き溝と、複数の切欠き溝で分断された複数
の円弧状突起部からなる第1受止部と、この第1受止部
よりも内側に形成され且つ複数の切欠き溝で分断された
複数の円弧状突起部からなる第2受止部と、第1受止部
と第2受止部の間に形成されたほぼ環状の係合溝とを有
することを特徴とする請求項1に記載のナット用カバー
装置。 - 【請求項3】 前記第2規制機構は、第1,第2受止部
及び係合溝と、インナカバーの内端部に形成されて係合
溝に回転可能に係合する第1被受止部と、インナカバー
の外側端部に形成されナット部材の外側端面に係合する
第2被受止部を有し、 前記第1被受止部の軸心側にはナット部材の受止用本体
部の外形とほぼ同じ外形の通過穴であって受止用本体部
を通過可能な通過穴が形成されていることを特徴とする
請求項2に記載のナット用カバー装置。 - 【請求項4】 前記第3規制機構は、第2受止部と、ア
ウタカバーの内端部に形成されて第2受止部に回転可能
に係合する第3被受止部を有し、 前記第3被受止部の軸心側にはナット部材の受止用本体
部の外形とほぼ同じ外形の通過穴であって受止用本体部
を通過可能な通過穴が形成されていることを特徴とする
請求項3に記載のナット用カバー装置。 - 【請求項5】 前記第1規制機構は、第2被受止部と、
アウタカバーの外側端部に形成され且つインナカバーの
第2被受止部の外側端面に係合する第4被受止部と、イ
ンナカバーに対してアウタカバーが外側方向へ相対移動
しないように規制する規制部とを有することを特徴とす
る請求項4に記載のナット用カバー装置。 - 【請求項6】 前記インナカバーの外側端部に、インナ
カバーを外部から回動操作する為の1対のノッチを形成
したことを特徴とする請求項5に記載のナット用カバー
装置。 - 【請求項7】 前記アウタカバーに、アウタカバーを外
部から回動操作する為の1対の操作穴を形成したことを
特徴とする請求項6に記載のナット用カバー装置。 - 【請求項8】 前記ナット部材の外側端面に複数の目印
しマークを印し、アウタカバーの第4被受止部の外側端
面に複数の目印しマークを印し、インナカバーの外側端
部に少なくとも1つの目印しマーク又は目印しマーク相
当部を形成したしたことを特徴とする請求項7に記載の
ナット用カバー装置。 - 【請求項9】 前記ナット部材が、車両のホイール支持
部材にホイールを固定するナットであることを特徴とす
る請求項8に記載のナット用カバー装置。 - 【請求項10】 前記ナット部材が六角形状のナット又
は袋ナットであり、前記第2規制機構は、インナカバー
に形成された第1被受止部と、この第1被受止部に形成
されナット部材の外形と同外形で且つナット部材が通過
可能な第1通過穴と、ナット部材に形成され且つ第1被
受止部がナット部材に対して軸心方向へ相対移動しない
ように第1被受止部が係合する係合溝と、インナカバー
の外側端部に形成されてナット部材の外側端面に係合す
る第2被受止部とを備えたことを特徴とする請求項1に
記載のナット用カバー装置。 - 【請求項11】 前記第3規制機構は、アウタカバーの
内端部分に形成された第3被受止部と、この第3被受止
部に形成されナット部材の外形と同外形で且つナット部
材が通過可能な第2通過穴と、ナット部材の内側端部近
傍部に形成され且つ第3被受止部がナット部材に対して
外側方向へ相対移動しないように第3被受止部が係合す
る受止部とを備えたことを特徴とする請求項10に記載
のナット用カバー装置。 - 【請求項12】 前記第1規制機構は、第2被受止部
と、アウタカバーの外側端部に形成され且つインナカバ
ーの第2被受止部の外側端面に係合する第4被受止部
と、インナカバーに対してアウタカバーが外側方向へ相
対移動しないように規制する規制部とを有することを特
徴とする請求項11に記載のナット用カバー装置。 - 【請求項13】 ボルトに螺合されるナット部材を覆っ
て回転操作できないようにするナット用カバー装置にお
いて、 前記ナット部材の少なくとも一部に回転可能に外嵌され
るインナカバーと、このインナカバーに相対回転可能に
外嵌され且つナット部材の外周側をカバー可能なアウタ
カバーと、このアウタカバーがインナカバーに対して軸
心方向へ相対移動しないように規制する第1規制機構と
を含むカバー組立体と、 前記インナカバーがナット部材に対して軸心方向へ相対
移動しないように規制する第2規制機構であって、アウ
タカバーがナット部材に対して軸心方向へ相対移動しな
いように規制可能な第2規制機構と、 前記アウタカバーがナット部材に対して軸心方向のうち
の少なくとも取外し方向へ相対移動しないように規制す
る第3規制機構とを備え、 前記第2規制機構は、ナット部材に対してインナカバー
を特定位相に合わせた状態でインナカバーに対する規制
を解除するとともに、ナット部材に対してアウタカバー
を特定位相に合わせた状態でアウタカバーに対する規制
を解除するように構成され、 前記第3規制機構は、ナット部材に対するアウタカバー
の位相を前記特定位相と異なる第2特定位相に合わせた
状態でアウタカバーに対する規制を解除するように構成
されたことを特徴とするナット用カバー装置。 - 【請求項14】 ボルトの頭部を覆って回転操作できな
いようにするボルト頭部用カバー装置において、 前記ボルト頭部の少なくとも一部に回転可能に外嵌され
るインナカバーと、このインナカバーに相対回転可能に
外嵌され且つボルト頭部の外周側をカバー可能なアウタ
カバーと、このアウタカバーがインナカバーに対して軸
心方向へ相対移動しないように規制する第1規制機構と
を含むカバー組立体と、 前記インナカバーがボルト頭部に対して軸心方向へ相対
移動しないように規制する第2規制機構と、 前記アウタカバーがボルト頭部に対して軸心方向のうち
の少なくとも取外し方向へ相対移動しないように規制す
る第3規制機構とを備え、 前記ボルト頭部に対するインナカバーとアウタカバーの
周方向位相を予め設定された特定位相に一致させた状態
のときだけ、第2,第3規制機構の規制を解除してカバ
ー組立体をボルト頭部に対して着脱するように構成した
ことを特徴とするボルト頭部用カバー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000084979A JP3460978B2 (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | ナット用カバー装置及びボルト頭部用カバー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2000084979A JP3460978B2 (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | ナット用カバー装置及びボルト頭部用カバー装置 |
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---|---|
JP2002036802A JP2002036802A (ja) | 2002-02-06 |
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ID=18601377
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