JP3460921B2 - 光ピックアップ装置の光軸調整方法 - Google Patents

光ピックアップ装置の光軸調整方法

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JP3460921B2
JP3460921B2 JP05157597A JP5157597A JP3460921B2 JP 3460921 B2 JP3460921 B2 JP 3460921B2 JP 05157597 A JP05157597 A JP 05157597A JP 5157597 A JP5157597 A JP 5157597A JP 3460921 B2 JP3460921 B2 JP 3460921B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ピックアップ装置
の光軸調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ周辺のデータ再生
置としてCD−ROM等の光ディスクドライブ装置が普
及しつつある。これらのデータ再生装置では、音楽,映
像再生用装置と異なり、離間した2つのトラック上のデ
ータを再生するまでの時間をアクセス時間と呼び、この
アクセス時間の短縮がドライブの性能を決める重要な項
目となっている。これらのデータ再生装置としての光ピ
ックアップは、音楽,映像再生用装置としての光ピック
アップと基本的には同じ構造である。
【0003】図7は第1の従来例による光ピックアップ
を示す分解斜視図である。この従来例は発光素子と受光
素子とが別々の素子となっている場合である。対物レン
ズ1はボビン2に固定されている。ボビン2は4本の弾
性ワイヤにより弾性支持され、図示しない磁気駆動回路
によりトラッキング方向(X方向)及びフォーカシング
方向(Z方向)に移動可能に構成される。このレンズ駆
動装置3は特公平3−21972号及び特公平4−45
894号に開示されているものと同様である。
【0004】レンズ駆動機構3はベース4の球面受け部
4a及び調整ねじ5a,5b及びばね6によりベース4
に連結されており、ベース4に対して図中曲線で示すよ
うに、ラジアルチルト(Rad方向)及びタンジェンシ
ャルチルト(Tan方向)に対物レンズ1をチルト可能
に支持され、対物レンズ1の光軸を調整できるように構
成される。このチルト機構は特公平4−62133号に
開示されているものと同様である。
【0005】ベース4の底部には全反射ミラー7及びハ
ーフミラー8が夫々固定され、又ベース4の側壁部には
発光素子9及び受光素子10が夫々取付けられている。
発光素子9から発せられた光束はハーフミラー8により
直角に反射し、続いて全反射ミラー7によって上方へ直
角に反射し、対物レンズ1により図示しない記録媒体上
に所定のスポットを照射する。又記録媒体からの反射光
は再び対物レンズ1,全反射ミラー7を通り、ハーフミ
ラー8を透過して受光素子10の受光面上に戻り、光ス
ポットを投影し、電気信号に変換してディスク上の情報
を読取ることができる。
【0006】図7のような従来の構成の光ピックアップ
では、発光素子9の取付平面内(9X,9Y方向)の位
置調整を行うと、発光点の移動に伴い受光素子10の受
光面に投影される戻り光スポットの位置も移動する。そ
のため受光素子10の取付平面内(10X,10Y方
向)の位置を再調整する必要が出てくるなど、調整が非
常に煩雑になる。これを避けるため発光素子9はベース
4に対して嵌め合いとし、取付平面内(9X,9Y方
向)の位置調整をなくし、受光素子10のみ取付平面内
(10X,10Y方向)で位置調整を行うのが一般的で
ある。
【0007】又発光素子9をベース4に対し嵌め合いと
しても、受光素子10の取付平面内(10X,10Y方
向)の位置調整は必要となる。しかしながらこの調整は
記録媒体面からの戻り光のスポット位置を受光素子10
の分割線の中央の位置に合わせるのが目的であり、対物
レンズ1の自然位置においてレンズと発光点とを光軸上
にのせるための調整とは目的が異なる。
【0008】図8は第2の従来例による光ピックアップ
を示す分解斜視図である。本従来例は光源となる発光素
子と、記録媒体からの戻り光を受光する受光素子とが一
体の素子上に搭載された発光受光素子を用いる光ピック
アップの場合である。対物レンズ1及び駆動装置3及び
チルト機構は第1の従来例と同様であるので説明を省略
する。
【0009】ベース4の外部には全反射ミラー7が固定
され、又ベース4の側壁部には発光受光素子11が取付
けられている。発光受光素子11の発光点から発せられ
た光束は全反射ミラー7によって上方へ直角に反射し、
対物レンズ1により図示しない記録媒体面上に所定のス
ポットを照射する。又記録媒体からの反射光は再び対物
レンズ1,全反射ミラー7を通り、発光受光素子11へ
受光面上に戻り光スポットを投影し、電気信号に変換し
てディスク上の情報を読取る。
【0010】図8のような発光受光素子では発光点と受
光点の中心位置合わせがあらかじめ素子内で位置調整
れているため、第1の従来例のような発光素子と受光素
子相互の位置調整の必要はない。発光受光素子11の取
付平面内(11X,11Y方向)の位置調整も省略する
のが一般的である。この光ピックアップ装置では発光受
光素子11はベース4の側面に嵌合しており、発光受光
素子11の位置調整は行わないので、夫々の部品精度だ
けで光軸のずれを所定範囲内に抑えるようにしている。
【0011】前述のアクセス時間の短縮のため、これら
のデータ再生装置ではピックアップの送り位置がある程
度粗い停止位置精度であっても、対物レンズを自然位置
からトラッキング方向にシフトさせて所定のトラック上
にスポットを移動させ、信号を再生するサーボ技術が一
般的に用いられている。
【0012】このようなサーボを安定してかけるために
は、対物レンズを自然位置からトラックを横切る方向
(以下、トラッキング方向という)にシフトさせた状態
での再生性能(以下、ラジアルシフト特性という)を、
自然位置とできるだけ同等に保つことが重要になる。し
かし自然位置では対物レンズをほぼその光軸上に使用す
るのに比べ、シフトさせた状態では対物レンズを光軸外
で使用することになるため、軸外収差が増大し、ジッタ
の増大や信号振幅の低下等の性能劣化が発生する。従っ
てこのような性能劣化を最小限にとどめることが必要と
なる。
【0013】図9は有限系の対物レンズを光軸からシフ
トさせた場合の波面収差の変化を示したグラフである。
図9より波面収差はレンズシフト量の2乗にほぼ比例し
て増大していることがわかる。又対物レンズの物像間距
離が小さいレンズほど、開口率NAの大きいレンズほ
ど、レンズシフトを与えた場合の波面収差の増加が大き
くなることがわかる。
【0014】又図9中の破線はマーシャル限界と呼ばれ
る光学理論上の目安となる値であり、回折限界に近い光
学系において、実用上問題のない集光スポットのビーム
ウエストを得るためには、この限界値以下に光学系の波
面収差を抑える必要がある。従ってこのマーシャル限界
を示す破線と夫々の曲線との交点の間隔(図9中、A,
B,C)を求めれば、夫々対物レンズを使用した場合に
許容されるレンズシフト量が求められる。このグラフよ
り明らかなように開口率NA=0.45、物像間距離L
=32mmの対物レンズでは、Cで示される範囲におい
てピーク性能が補償できていたのに対し、開口率NA=
0.45、物像間距離L=24mmの対物レンズでは、
Bで示される範囲にピーク補償性能の範囲が減少し、更
に開口率NA=0.60、物像間距離L=32mmの対
物レンズでは、Aで示される範囲しかピーク性能が補償
できないことが示される。
【0015】しかもこのグラフは対物レンズの光軸ずれ
が初期的に0の場合であり、実際のピックアップでは対
物レンズの取付位置の誤差、全反射ミラーやハーフミラ
ーの取付角度の誤差、発光素子の取付位置の誤差、発光
素子内での発光点の位置ずれ等がある。そのため対物レ
ンズの自然位置においてレンズの主点と発光点とを結ぶ
線分は必ずしも光軸とは一致せず、上記の誤差の累計値
だけ初期的な軸外へのレンズシフトを有していることに
なる。従って図9のような左右対称の特性にはならず、
内周側と外周側のラジアルシフト特性が非対称になり、
いずれか片側の特性の余裕がなくなる可能性がある。
【0016】そのため従来の光ピックアップでは、対物
レンズの物像間距離Lを大きくとって光学系自体のラジ
アルシフト特性を緩慢にすると共に、発光素子をベース
に対し嵌め合いとしたり、ベースの部品精度,ミラーや
対物レンズの取付精度を上げることによりラジアルシフ
ト特性を得ている。
【0017】しかしながら部品精度や取付精度を上げる
ことはコストアップにつながることとなる。更に近年は
光ピックアップの小型化,薄型化のため、物像間距離の
短縮化や記録密度の向上のために対物レンズの高NA化
など、光学系自体のラジアルシフト特性を広くとれない
状況が発生している。
【0018】このようにレンズの性能補償範囲を広くと
れない条件下では、初期的な光軸ずれを低減することが
必要である。従って部品精度に依存する組立工法では、
初期的な光軸ずれを抑えることが困難であり、発光素子
又は対物レンズのトラッキング方向の取付時位置の調整
を行うことで、対物レンズの自然位置においてレンズの
主点と発光点とを結ぶ線分を光軸に一致させる光軸調整
の必要が生じてきている。
【0019】従来行われてきている光軸調整方法には、
以下のものがある。 (従来の調整方法1) 再生時にサーボをかけてディスクを内外周にシフトする
か、又はレンズ駆動装置に一定のバイアス電流を与えて
対物レンズが内外周にシフトした状態でサーボをかけ、
そのときの内外周のジッタ値がほぼ等しくなるように発
光素子のトラッキング方向の位置を調整するという方法
である。
【0020】(従来の調整方法2) レンズ駆動装置に一定の直流電流を与えて対物レンズが
内外周にシフトさせ、その状態でスポットの集光度から
波面収差量を算出し、そのときの内外周の波面収差量が
ほぼ等しくなるように発光素子のトラッキング方向の位
置を調整するという方法がある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の調
整方法1には以下の課題がある。ピックアップの再生
性能はジッタ値で代表されるため、調整精度については
信頼できる。しかしながら対物レンズを内外周に夫々所
定量シフトさせた状態で安定したジッタを計測するため
には、シフトをかけてからトラッキングサーボがかかる
まで数100msecの時間がかかり、調整時間のロス
につながる。トラッキングサーボをかけると対物レン
ズはディスクの偏芯に追従するため、対物レンズのシフ
ト量を大きくとれない。つまりトラッキング方向の対物
レンズの移動限度一杯までシフトさせると、ディスクの
偏芯によって対物レンズがリミッタに当たり、信号が再
生できなくなる。従ってシフト量を大きくすることがで
きず、調整精度が良くない。図4にレンズシフト量と
ジッタとの関係を示すように、波面収差変化と異なり、
4次関数的に光軸外の周辺部で急激にジッタが増大する
から、調整時にレンズシフト量が小さいと調整誤差が大
きくなる。
【0022】又従来の調整方法2には以下の課題があ
る。レンズをシフトした状態のスポットを測定装置に
導入するのに時間がかかるため、調整作業に時間がかか
る。スポットの波面収差を定量化するのに非常に時間
がかかる。
【0023】本発明はこのような従来の問題点に着目し
てなされたものであって、物像間距離Lが短くNAが大
きい光学式ピックアップ装置においても軸のずれをなく
し、正確に発光受光素子の位置を調整できるようにする
ことを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、対物レンズをフォーカス方向及びトラッキング方向
の2方向に変位可能に支持する駆動装置と、光源となる
発光素子及び記録媒体からの戻り光を受光する受光素子
が一体の素子上に搭載された発光受光素子と、を有し、
前記発光受光素子の発光素子からの光を対物レンズを介
して集光し、対物レンズにフォーカスサーボ及びトラッ
キングサーボを行って集光することにより円盤状の記録
媒体にトラック状に記録された情報を読取る光ピックア
ップ装置の光軸調整方法において、前記発光受光素子の
トラッキング方向の位置調整時において、記録媒体に所
定の回転を与えながら対物レンズのフォーカスサーボの
みを行う状態を保持し、対物レンズに内周方向及び外周
方向へ夫々一定量の変位を与え、各々の場合のトラッキ
ングエラー信号の振幅がほぼ等しくなるように前記発光
受光素子のトラッキング方向の位置調整を行うことを特
徴とするものである。
【0025】本願の請求項2の発明は、対物レンズをフ
ォーカス方向及びトラッキング方向の2方向に変位可能
に支持する駆動装置と、光源となる発光素子及び記録媒
体からの戻り光を受光する受光素子が一体の素子上に搭
載された発光受光素子と、を有し、前記発光受光素子の
発光素子からの光を対物レンズを介して集光し、対物レ
ンズにフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行っ
て集光することにより円盤状の記録媒体にトラック状に
記録された情報を読取る光ピックアップ装置の光軸調整
方法において、前記発光受光素子のトラッキング方向の
位置調整時において、記録媒体に所定の回転を与えなが
ら対物レンズのフォーカスサーボのみを行う状態を保持
し、対物レンズに内周方向及び外周方向へ夫々一定量の
変位を与え、各々の場合のRF信号のクロストーク値が
ほぼ等しくなるように前記発光受光素子のトラッキング
方向の位置調整を行うことを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) 本発明の請求項1に記載の光ピックアップ装置の光軸調
整方法は、発光受光素子のトラッキング方向の位置調整
時において、記録媒体に所定の回転を与えながら対物レ
ンズのフォーカスサーボのみを行う状態を保持し、対物
レンズに内周方向及び外周方向へ夫々一定量の変位を与
え、各々の場合のトラッキングエラー信号の振幅がほぼ
等しくなるように発光受光素子のトラッキング方向の位
置調整を行うことを特徴とするものである。
【0027】以下に本発明の光ピックアップ装置の実施
の形態1の構造について図1を用いて説明する。図1は
本実施の形態の光ピックアップを示す分解斜視図であ
る。対物レンズ1はボビン2に固定される。ボビン2は
4本の弾性ワイヤにより弾性支持され、図示しない磁気
駆動回路によりトラッキング方向(X方向)及びフォー
カシング方向(Z方向)に移動可能に構成される。この
駆動装置は特公平3−21972号及び特公平4−45
894号に開示されているものと同様である。
【0028】レンズ駆動機構3はベース4の球面受け部
4a及び調整ねじ5a,5b及びばね6によりベース4
に連結されており、ベース4に対して図中曲線で示すよ
うに、ラジアルチルト(Rad方向)及びタンジェンシ
ャルチルト(Tan方向)に対物レンズ1をチルト可能
に支持され、対物レンズのチルトが調整できるように構
成される。このチルト機構は特公平4−62133号に
開示されているものと同様である。これらのレンズ駆動
装置及びチルト機構については従来例と同様である。
【0029】ベース4の底部には全反射ミラー7が固定
され、又ベース4の側壁部には発光受光素子11が取付
けられている。発光受光素子11の発光点から発せられ
た光束は全反射ミラー7によって上方へ直角に反射し、
対物レンズ1により図示しない記録媒体上に所定のスポ
ットを照射する。又記録媒体からの反射光は再び対物レ
ンズ1,全反射ミラー7を通り、発光受光素子11の受
光面上にスポットを投影する。こうして反射光を電気信
号に変換することによりディスク上の情報を読取ること
ができる。発光受光素子11はあらかじめ基板12の穴
12aに嵌合させて固定する。その後基板12をベース
4に対してトラッキング方向(図1中、X方向)に位置
調整をし、基板の長穴12bを介してねじ13によりベ
ース4に固定する。
【0030】次に本発明の実施の形態1による光ピック
アップ装置の光軸調整方法について説明する。図2は本
発明の光ピックアップ装置の調整方法を示す斜視図であ
る。まず記録媒体20に所定の回転を与えながら対物レ
ンズ1のフォーカスサーボのみを行う状態を保持する。
このとき記録媒体20の回転はオープンループの定常回
転でよい。この動作によってディスク上に集光スポット
が照射される。
【0031】図3はこのとき得られるトラッキングエラ
信号(以下、TE信号という)の信号波形を示したグ
ラフであり、横軸に時間、縦軸にTE信号振幅をとっ
た。1本のトラックを集光スポットを横切るたびに1周
のトラッキングエラー振幅波形が得られるため、ディス
クの偏芯によってディスク1回転(回転周期TO )につ
きて、粗な部分と密な部分が2回づつ発生する。この場
合のトラッキングエラー信号の振幅(以下、TE振幅と
いう)は図3中、TEPPで表される。
【0032】この状態で図示しないレンズ駆動装置に一
定の直流電流を与えて対物レンズ1を内周及び外周に同
じ量だけシフトさせる。即ちコイルに直流電流を与え、
対物レンズ1を中立位置から図2の1aの位置までトラ
ッキング方向にシフトさせ、このときのトラッキングエ
ラー信号の振幅TE1 を測定する。次にトラッキングコ
イルに極性が逆で同じレベルの直流電流を与え、対物レ
ンズ1を中立位置から1bまで同じ距離だけトラッキン
グ方向にシフトさせ、このときのトラッキングエラー信
号の振幅TE2 を測定する。このレンズのシフト量は
0.3〜0.6mm程度が望ましい。このような対物レ
ンズ1の内外周へのシフトを何回か繰り返しながら、各
々の場合のTE信号の振幅TE1 ,TE2 がほぼ等しく
なる位置に発光受光素子11が位置するように、基板1
2のトラッキング方向の位置を調整する。
【0033】次に図4は有限系の対物レンズにおいて、
対物レンズを光軸からシフトさせた場合のジッタ及びT
E振幅の変化を示したグラフである。図4に破線で示さ
れるようにジッタの変化は4次関数で光軸近傍であまり
変化がなくボトムがはっきりしないが、軸外周辺部で急
激にジッタが増大する。これに対しTE振幅の変化は2
次関数的で、ピークが明瞭である。
【0034】又ジッタが極小点となるレンズシフト量
と、TE振幅が極大点となるレンズシフト量とは非常に
よく一致することが実験的に確かめられている。これら
のことから対物レンズの光軸調整を行う場合、ジッタの
極小点を探すより、TE1 =TE2 の点を探したほうが
調整しやすく、又調整誤差を小さくすることができる。
【0035】(実施の形態2) 本発明の請求項2に記載の光ピックアップ装置の光軸調
整方法は、発光受光素子のトラッキング方向の位置調整
時において、記録媒体に所定の回転を与えながら対物レ
ンズのフォーカスサーボのみを行う状態を保持し、対物
レンズを内周方向及び外周方向へ夫々一定量の変位を与
え、各々の場合のRF信号のクロストーク値がほぼ等し
くなるように発光受光素子11のトラッキング方向の位
置を調整することを特徴とするものである。
【0036】以下に本発明の実施の形態2による光ピッ
クアップ装置について説明する。光ピックアップ装置自
体の構成は図1に示す実施の形態1と同様である。又光
軸調整方法についても基板12をX軸方向にシフトさせ
て発光受光素子11をシフトさせる点については図2と
同様である。実施の形態2の光軸調整においては、記録
媒体20に所定の回転を与えながら対物レンズ1のフォ
ーカスサーボのみを行う状態を保持する。このとき記録
媒体20の回転はオープンループの定常回転でよい。
【0037】この動作によってディスク上に集光スポッ
トが照射される。この状態で図5に示すようなRF信号
波形が得られる。これはディスクの偏芯によりトラック
を集光スポットが横切るたびにピットのある部分とピッ
トのない部分をスポットがスキャンし、RF信号振幅変
化が発生するためであり、図5中T1 は1つのトラック
を集光スポットが横切る時間にあたる。RFクロストー
ク値Crは、RF信号振幅の極大値をA、極小値をBと
すると、 Cr=B/A で求められる値である。
【0038】アクチュエータのトラッキングコイルに所
定の直流電流を与え、対物レンズを中立の位置1から1
aまで距離:Aだけシフトさせ、このときのRFクロス
トーク値:Cr1 を測定する。
【0039】次にアクチュエータのトラッキングコイル
に極性が逆で同量の直流電流を与え、対物レンズを中立
の位置1から1bまで同じ距離:Aだけレンズシフトさ
せ、このときのRFクロストーク値:Cr2 を測定す
る。このときCr1 ≒Cr2 となるように発光受光素子
11の位置を調整する。図2中、1a及び1bの状態の
レンズのシフト量は、0.3〜0.6mm程度が望まし
い。このような対物レンズの内外周へのシフトを何回か
繰り返しながら各々の場合のRFクロストーク値がほぼ
等しくなるような位置に発光受光素子11のトラッキン
方向の位置を調整する。
【0040】次に図6は有限系の対物レンズにおいて、
対物レンズを光軸からシフトさせた場合のジッタ及びR
Fクロストーク値の変化を示したグラフである。図6に
破線で示すように、ジッタの変化は4次関数的で光軸近
傍であまり変化がなくボトムがはっきりせず、あるシフ
ト量(前述の波面収差がマーシャル限界を超えるシフト
量)から軸外周辺部で急激にジッタが増大する。これに
対しRFクロストーク値の変化はジッタの変化とよく似
ているが、ジッタ変化よりややボトムが明瞭である。
【0041】又ジッタが極小点となるレンズシフト量
と、RFクロストーク値が極小点となるレンズシフト量
とは非常によく一致することが実験的に確かめられてい
る。これらのことから対物レンズの光軸調整を行う場
合、ジッタの極小点を探すより、RFクロストークの変
化の極小点を探したほうが調整しやすく、又調整誤差を
小さくすることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。記録媒体の回転はオープンループの定常回転でよ
く、レンズはフォーカスサーボのみを行う状態にすれば
よいため、迅速に調整可能な状態に立ち上げることがで
き、従来のジッタや波面収差量を測定する方法に比べて
調整時間を著しく短縮できる。
【0043】レンズ駆動装置に一定の直流電流を与え
て対物レンズを内周及び外周に同じ量だけシフトさせる
ときも、レンズはフォーカスサーボのみを行う状態にす
ればよいため、レンズの内外周へのシフトを繰り返して
も、瞬間的にレンズシフト時のTE振幅が得られ、調整
時間が短縮できる。
【0044】ジッタの変化より変化量の大きいTE振
幅あるいはRFクロストーク値の変化をとらえることに
より、ジッタの極小点を探すより調整誤差が小さい。更
にTE振幅の極大点やRFクロストークの極小点を単純
に探すのではなく、レンズをシフトさせることにより軸
外へのシフト量を大きくとり、信号の劣化がより顕著に
現れたときのレンズシフト特性を内外周で対称になるよ
うに調整するため、高精度に光軸調整を行うことができ
る。
【0045】対物レンズをシフトさせるため、発光受
光素子の調整範囲が設計上小さい場合でも軸外シフト量
が大きくとれる。又調整時にトラッキングサーボを行わ
ないため、ディスクの偏芯の影響を受けず、対物レンズ
のシフト量を大きくとれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における光ピックアップを
示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態における光ピックアップの
調整方法を示す分解斜視図である。
【図3】TE信号の信号波形を示したグラフである。
【図4】レンズシフト量に対するジッタ及びTE振幅の
変化を示したグラフである。
【図5】RF信号の信号波形を示したグラフである。
【図6】レンズシフト量に対するジッタ及びRFクロス
トークの変化を示したグラフである。
【図7】第1の従来例による光ピックアップを示す分解
斜視図である。
【図8】第2の従来例による光ピックアップを示す分解
斜視図である。
【図9】対物レンズを光軸からシフトさせた場合の波面
収差の変化を示したグラフである。
【符号の説明】
1 対物レンズ 2 ボビン 3 レンズ駆動装置 4 ベース 5 調整ねじ 6 ばね 7 全反射ミラー 8 ハーフミラー 9 発光素子 10 受光素子 11 発光受光素子 12 基板
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/08 G11B 7/085 G11B 7/09 G11B 7/095 G11B 7/125 G11B 7/13 G11B 7/135

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズをフォーカス方向及びトラッ
    キング方向の2方向に変位可能に支持する駆動装置と、 光源となる発光素子及び記録媒体からの戻り光を受光す
    る受光素子が一体の素子上に搭載された発光受光素子
    と、を有し、 前記発光受光素子の発光素子からの光を対物レンズを介
    して集光し、対物レンズにフォーカスサーボ及びトラッ
    キングサーボを行って集光することにより円盤状の記録
    媒体にトラック状に記録された情報を読取る光ピックア
    ップ装置の光軸調整方法において、 前記発光受光素子のトラッキング方向の位置調整時にお
    いて、記録媒体に所定の回転を与えながら対物レンズの
    フォーカスサーボのみを行う状態を保持し、 対物レンズに内周方向及び外周方向へ夫々一定量の変位
    を与え、 各々の場合のトラッキングエラー信号の振幅がほぼ等し
    くなるように前記発光受光素子のトラッキング方向の位
    置調整を行うことを特徴とする光ピックアップ装置の光
    軸調整方法。
  2. 【請求項2】 対物レンズをフォーカス方向及びトラッ
    キング方向の2方向に変位可能に支持する駆動装置と、 光源となる発光素子及び記録媒体からの戻り光を受光す
    る受光素子が一体の素子上に搭載された発光受光素子
    と、を有し、 前記発光受光素子の発光素子からの光を対物レンズを介
    して集光し、対物レンズにフォーカスサーボ及びトラッ
    キングサーボを行って集光することにより円盤状の記録
    媒体にトラック状に記録された情報を読取る光ピックア
    ップ装置の光軸調整方法において、 前記発光受光素子のトラッキング方向の位置調整時にお
    いて、記録媒体に所定の回転を与えながら対物レンズの
    フォーカスサーボのみを行う状態を保持し、 対物レンズに内周方向及び外周方向へ夫々一定量の変位
    を与え、 各々の場合のRF信号のクロストーク値がほぼ等しくな
    るように前記発光受光素子のトラッキング方向の位置調
    整を行うことを特徴とする光ピックアップ装置の光軸調
    整方法。
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