JP3460452B2 - イメージセンサによる対象の検出方法 - Google Patents

イメージセンサによる対象の検出方法

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JP3460452B2 JP17192296A JP17192296A JP3460452B2 JP 3460452 B2 JP3460452 B2 JP 3460452B2 JP 17192296 A JP17192296 A JP 17192296A JP 17192296 A JP17192296 A JP 17192296A JP 3460452 B2 JP3460452 B2 JP 3460452B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の衝突防止等のた
めに少なくとも1対のイメージセンサによる映像データ
対からイメージセンサの視界内に存在する先行自動車等
である対象の検出に適するイメージセンサによる対象の
検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から自動焦点カメラでは1対のイメ
ージセンサにより被写体である対象を捉えてその1対の
映像がもつ光学的ないわゆる視差から対象までの距離を
正確に検出する技術が知られており、カメラの場合には
そのファインダの正面に捉えた対象の距離を検出するの
が通例であるが、さらに正面から所定の角度方向にある
対象についても距離を検出する技術が特公平3-67205 号
公報や特開平3-141311号公報に本件出願人により開示さ
れている。以下、図9を参照しながらその概要を説明す
る。
【0003】1対のレンズ11と12はいわゆる基線長bを
隔てて配置されており、基線長bの中点から見て角度θ
の方向にある被写体としての対象1までの距離dを検出
するものとする。それぞれ複数個の光センサからなる1
対のイメージセンサ21と22は対応するレンズ11と12から
焦点距離fだけ離れた位置に置かれており、それらの上
に対象1の映像I1とI2がレンズ11と12により互いに異な
る光路L1とL2を介してそれぞれ結像される。
【0004】いま、対象1が無限遠点にあるとすると映
像I1とI2はレンズ11と12の光軸から角度θだけ傾いた位
置P1とP2に結像されるが、対象1が有限な距離dにある
時は映像I1とI2はこれらの基準位置P1とP2からそれぞれ
σ1とσ2だけずれた位置に結像される。σ=σ1+σ
2とおくと、三角測距法の原理から対象1の距離dは角
度θに関せず次式で表される。
【0005】d=bf/σ
(1)ここで基線長bと焦点距離fは定数なの
で、角度θに対応する位置P1とP2からの映像I1とI2のず
れの和σを検出すれば距離dが求まる。なお、実際には
距離dのかわりにσをその指標として利用する。なお、
対象1の方向を示す角度θをとる原点を図9のように基
線長bの中点とすればσ1=σ2になる。
【0006】イメージセンサ21と22の下側にはそれらの
各光センサが受ける光の強度を表す例えば8ビット構成
のデータの集合である映像データD1とD2が模式的に示さ
れている。角度θの方向にある対象1までの距離指標σ
を求めるには、これらの映像データD1とD2から対象1を
捉えるに適する視野に対応する視野部分Dp1とDp2を下
側に示すようにそれぞれ抽出し、さらにこれらの視野部
分Dp1とDp2からそれぞれ部分群d1とd2をふつうは光強
度データの1個分ずつ交互にずらせながら抽出して組み
合わせCk(k=0〜km) を順次作って行き、各組み合わせCk
ごとに両部分群d1とd2間の相関を検定する。
【0007】このように映像I1とI2を表す光強度データ
を含んだ部分群Dp1とDp2を互いにずらせながら両者が
最大相関を示す組み合わせ番号kを求めると、この番号
kと視野部分Dp1とDp2の角度θに対応する基準位置P1
とP2に対する抽出位置とから求める距離指標σをごく簡
単な加減算によって算出することができる。自動焦点カ
メラの場合はこのようにして得られる距離指標σに応じ
て撮像レンズの位置を調整することにより、ファインダ
の正面から特定の角度θの方向にある対象1に焦点合わ
せすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
従来技術では角度θを指定してその方向にある対象1の
距離を検出することはできるが、例えば自動車の衝突防
止のため不特定の方向に存在する先行自動車等の対象1
を見付けることはできず、ましてその角度方向や距離を
検出することができない。衝突防止の場合は運転者に検
出対象を特定する負担を掛けることなく未知の対象を検
出できることが必要である。
【0009】また、イメージセンサ21や22がもつ視界内
には遠近の位置にある背景や道路や複数台の自動車が混
在するのがふつうであるから、先行自動車等である対象
1をそれらとできるだけ明確に識別しながら見付け、か
つそれまでの距離を混在物に惑わされることなく正確に
検出できることが必要である。さらに、衝突を確実に防
止するには対象1を可能な限り短時間内に検出できるこ
とが望ましい。
【0010】このような事情から本発明の主たる課題は
イメージセンサの視界内の不特定な方向や距離にある対
象を検出することにあり、その従たるしかし実用上は重
要な課題は対象の検出速度をできるだけ高めることにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は本発明方法
によれば、複数の光センサから構成され検出対象の映像
を捉える線状のイメージセンサの対を備えて各光センサ
による光強度データからなる映像データをイメージセン
サごとに発するイメージセンサ手段,イメージセンサの
視界内で対象を捉えるべき視野の方向を指定する検出方
向指定手段,この指定方向に応じて所定距離にある対象
の検出に適する部分群を各映像データから抽出する部分
群抽出手段,および抽出された部分群の各対ごとに映像
データの両群間の相関値を計算する相関検定手段を用い
て、検出方向指定手段による指定方向を順次に変化させ
ながら部分群抽出手段により抽出される部分群の対ごと
に相関検定手段により相関値を計算して相関値が連続し
て高い相関を示す方向の範囲内に対象が存在することを
検出することによって解決される。
【0012】この本発明方法は1対のイメージセンサが
もつ視界内の不特定のないし遠近が混在する対象を検出
するため、所定距離にある対象を捉えるに適した比較的
狭い視野でその方向を変化させて視界内を走査しながら
両イメージセンサが視野内に捉える1対の映像間の相関
を検定して行き、所定距離にある対象では両映像間に視
差がほとんど生じないので相関値が高くなり,それ以外
の対象では両映像間の視差により相関値が低くなること
を利用して相関値が連続して高い相関を示した方向の範
囲内に対象が存在することを検出するものである。
【0013】すなわち、本発明方法では前述の構成にい
う検出方向指定手段によりイメージセンサの視界内で対
象を捉えるべき視野の方向を指定し、かつ各指定方向ご
とに部分群抽出手段により両イメージセンサによる1対
の映像データから上述の所定距離にある対象を捉えるに
適する視野に相当する部分群をそれぞれ抽出し、この部
分群対間の相関値を相関検定手段により計算するように
したので、検出方向の指定を順次変化させながらイメー
ジセンサの視界内の走査を終えた後に相関値が連続して
高相関を示す方向の範囲に対象が存在することをごく簡
単にかつ確実に検出することができる。さらに、この
発明方法では視野の各指定方向について対象までの距離
を検出することなく相関検定手段に部分群間の相関値を
計算して行くだけでよいので、距離を検出する場合より
視界内の走査をずっと短時間内に終了して対象の検出速
度を高めることができる。
【0014】衝突防止用の場合はイメージセンサ手段内
に複数対のイメージセンサを設けることが多いので、必
要ないしは使用状況に応じてそれらの内から特定のイメ
ージセンサ対を選択して対象の検出に使用することがで
きる。なお、部分群抽出手段により抽出する部分群の大
きさは所定距離にある対象の全体をほぼ捉え得る視野に
対応する程度に設定するのが対象の検出を正確にする上
で有利であり、これにより抽出する1対の部分群はもち
ろん同じ個数の光強度データからなる同じ大きさとする
のがよい。また、この部分群抽出手段に対して指定する
距離を近距離側から遠距離側に順次変化させることによ
り近距離にある対象を優先して検出できるようにするの
が望ましい。
【0015】本発明方法による対象の検出速度を高める
には、相関検定手段により相関値を1対の部分群内の互
いに対応する光強度データの差の絶対値の和として計算
するようにし、検出方向指定手段による指定方向を順次
に変化させながら部分群抽出手段により抽出される1対
の部分群ごとに相関値を計算するに際して、ある指定方
向についての相関値をその前に指定した方向につき計算
済みの相関値に対して前回の部分群の対が今回の部分群
対と異なる部分の光強度データの差の絶対値を減算し,
かつ今回の部分群の対が前回の部分群対と異なる部分の
光強度データの差の絶対値を加算することにより計算す
るのが非常に有利である。
【0016】すなわち、視野の指定方向を順次変化させ
ながら抽出して行く部分群の内容は部分的にしか変化し
ないから、ある指定方向についての相関値を隣の指定方
向について計算済みの相関値に相関値の差分だけを加減
算して計算することにより、視界内を広く走査する際に
多数の視野指定方向についての相関値の計算に要する全
体時間を短縮して対象の検出速度を高めることができ
る。
【0017】イメージセンサの視界には先行自動車等の
対象が複数存在することが多いが、本発明方法では検出
方向指定手段による指定方向を変えて視界内を走査しな
がら相関検定手段により部分群対間の相関値を計算して
行くので、高い相関値の分布状態から複数の対象の存在
を検出できる。これらの対象の内の部分群抽出手段に指
定した距離にある対象を検出する際は、相関値が連続し
て高相関を示す方向の範囲が指定距離にある対象がもつ
見掛けの大きさに相応した広さのときに限って対象が存
在すると判定するのがよい。
【0018】さらに、本発明方法により対象の方向や距
離を正確に検出することもできる。対象が存在する方向
は相関値が連続して高相関を示す方向の範囲の中央をと
するのがよい。また、対象までの距離は対象の存在を検
出した後に部分群抽出手段に指定する距離を当初の指定
値の前後に変化させながら対象が検出された範囲内の方
向について相関検定手段に相関値を計算させ、相関値が
最高相関を示した指定距離を対象までの実際の距離とす
るのがよい。
【0019】また、本発明方法はイメージセンサ手段内
に線状のイメージセンサの対をほぼ垂直方向に配置して
ほぼ正面にある対象を検出する場合にとくに適し、もち
ろんこの場合には検出方向指定手段による視野の指定方
向を垂直面内で順次変化させながら部分群抽出手段によ
り抽出した部分群の対ごとに相関検定手段に相関値を計
算させた後、相関値が連続して高い相関を示した視野方
向の範囲の所定距離に対象が存在すると判定することで
よい。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図1に自動車の衝突防止に利用する場
合の本発明方法で用いる諸手段の構成例と部分群の抽出
例を,図2に図1に関連する主な手段の動作の流れの例
を,図3に相関値の分布例を,図4に距離を検出するた
めの動作の流れの例をそれぞれ示す。
【0027】図1(a) の上部に道路RD上にある検出対象
1としての先行自動車とその右側の別の自動車2とを含
む視界Vwが示されており、この視界Vw内にある物体の映
像が基線長bを隔てて配設されたレンズ11と12によりイ
メージセンサ手段20の1対のイメージセンサ21と22の上
に互いに異なる光路L1とL2を介して結像される。図の例
ではイメージセンサ手段20は衝突防止に適するようにそ
れぞれ複数個, ふつう数〜十数個のイメージセンサ21と
22をそれぞれ含む2個の集積回路チップにより構成され
ているが、本発明方法ではこれらの複数対のイメージセ
ンサ21と22から1対だけを適宜に選択して対象1の検出
に使用するものとする。
【0028】イメージセンサ21と22には各数百個程度の
光センサを含む例えばCCD装置を用いることでよく、
その各光センサが受ける光強度を表すアナログな検出信
号を増幅器23に増幅させた後にAD変換器24によりディ
ジタルな光強度データに順次変換した上でメモリ25内に
その集合である映像データとして一旦記憶させておくの
がよい。なお、図示の例ではイメージセンサ21と22を水
平方向に細長い線状で示したが垂直方向ないし斜め方向
に細長い線状としてもよく、その場合は1対のレンズ11
と12,およびイメージセンサ手段20を構成する1対のチ
ップをもちろん上下方向ないし斜め方向の基線長bを隔
てて配設することでよいが、経験からは上下方向に配設
するのが対象の検出に最も有利である。
【0029】本発明方法の実施上ではかかるイメージセ
ンサ手段20に対し例えばその下側に示す小形のプロセッ
サ90を組み合わせてイメージセンサ21と22による映像デ
ータD1とD2をメモリ25からそれに転送して装荷し、本発
方法で用いる検出方向指定手段30と部分群抽出手段40
と相関検定手段50はいずれもこのプロセッサ90に図のよ
うにソフトウエアとして装荷しておくのが有利である。
映像データD1とD2内の各光強度データはふつう8ビット
構成なのでプロセッサ90には簡単な8ビットのマイクロ
プロセッサを用いることでよい。
【0030】検出方向指定手段30はイメージセンサ手段
20がもつ視界Vw内で対象1を捉える視野の方向を指定す
るものであり、図1(a) にはこの視野の方向が1対のレ
ンズ11と12の間の基線長bの中央の正面からの角度θ
で, 後述の部分群抽出手段40により設定する視野の大き
さが視野角φでそれぞれ示されている。本発明方法では
この視野方向の角度θを順次に変化させながら図では円
弧の矢印Scで示すように視界Vw内を走査して行くように
する。
【0031】部分群抽出手段40は検出方向指定手段30に
よって指定された視野方向に応じて各映像データD1とD2
から所定距離にある対象1の検出に適する部分群をそれ
ぞれ抽出するものであり、図1(b) にこの抽出要領の例
を示す。図にはレンズ11と12により焦点距離fの位置に
あるイメージセンサ21と22の上に結像された対象1の映
像I1とI2が示されており、検出方向指定手段30により指
定された視野の方向がレンズ11と12の光軸と角度θをな
す斜めの線で示されている。さらに、イメージセンサ21
と22の下側に映像データD1とD2が同じ長さで示されてい
る。
【0032】本発明方法では視界Vw内の不特定な対象1
を検出するための拠りどころとして部分群抽出手段40に
所定の距離dを指定した状態で部分群を抽出させる。図
9で説明したように対象1が無限遠点にあるときはその
映像I1とI2が角度θの斜めの線に対応する位置P1とP2に
結像されるが、有限の距離dにあるときはこれら基準位
置からそれぞれσ1とσ2だけずれた位置に結像され
る。距離がdのとき前の(1)式からσ=bf/dでσが決ま
り、図1(a) に示す例ではσ1=σ2=σ/2になるか
ら、図1(b) の映像データD1とD2からその下側の部分群
d1とd2がこれらの位置に結像される映像I1とI2を捉え得
るようにそれぞれ抽出される。
【0033】次にこれら部分群d1とd2を抽出する大きさ
であるが、本発明方法では対象1の全体をほぼ捉え得る
視野に対応する大きさとするのが望ましい。部分群d1と
d2をあまり大きくすると前述の視野角φに対象1のほか
にそれと距離が異なる物体や背景が混入してその映像対
間の視差が所定の距離dの場合と異なってくるので、両
部分群d1とd2間の相関度が落ちて対象1の検出精度が低
下しやすくなり、逆にあまり小さくすると対象1の映像
I1とI2のパターンがもつ特長を充分に捉え難くなるの
で、この場合も検出精度の低下を招きやすいからであ
る。なお、両部分群d1とd2はもちろん同じ大きさとする
ことでよい。
【0034】相関検定手段50はこのようにして抽出され
た両部分群d1とd2内の複数の光強度データ間の相関を検
定して相関値を計算するものである。この相関値の計算
には公知の種々な算式を利用できるが、検出方向指定手
段30による多数の視野の指定方向ごとに相関値を求めて
行く必要があるので、各計算時間を極力短縮するのが望
ましい。このため、この実施例では相関値を部分群d1と
d2内の互いに対応する光強度データの差の絶対値の和と
して計算するものとする。
【0035】本発明方法では図1を参照して以上説明し
たイメージセンサ手段20と検出方向指定手段30と部分群
抽出手段40と相関検定手段50とを用いて対象1を検出す
るに当たり、検出方向指定手段30により指定する角度θ
の方向を変化させて視界Vwを走査しながら、部分群抽出
手段40により各指定方向ごとに1対の部分群d1とd2を抽
出して、そのつど相関検定手段50によって両部分群d1と
d2間の相関を検定して相関値を計算して行くようにす
る。次に、この一連の動作の具体的な例を図2の流れ図
を参照して説明する。図2には検出方向指定手段30と部
分群抽出手段40と相関検定手段50としての動作をそれぞ
れ一点鎖線で囲んで示す。
【0036】なお、説明の都合上から図1(b) に示すよ
うに映像データD1とD2は各m個の,部分群d1とd2は各n
個の光強度データからそれぞれなり、光強度データの番
号を映像データD1と部分群d1では変数i, 映像データD2
と部分群d2では変数jでそれぞれ表すものとし、部分群
d1とd2内の光強度データの先頭の番号をisとjsとし, 末
尾の番号をieとjeとする。また、映像データD1とD2内の
レンズ11と12の光軸に対応する基準点の光強度データの
番号をそれぞれirとjrとする。
【0037】図2に示す動作の流れの最初である検出方
向指定手段30のステップS30では、図1の視界Vw内を走
査する際の角度θの方向指定変数pの先頭値psと最終値
peをまず設定した上で変数pに先頭値psを入れる。な
お、方向指定変数pはイメージセンサ21と22内の光強度
データの番号で表す変数とし、上述の基準点に対応する
光強度データの番号irとjrに対して正負に変化させるの
がよい。
【0038】次の動作は部分群抽出手段40としてのステ
ップS40になり、まず距離dとしてその指標σを指定し
た上でこの距離指標σとステップS30で指定された方向
指定変数pに基づいて部分群d1とd2内の先頭のデータ番
号isとjsおよび末尾のデータ番号ieとjeを設定する。こ
れらは例えば次式で設定できる。 is=ir+p−σ1−ns, js=jr+p+σ2 −ns ie=is+n−1, je=js+n−1なお、上式中
のnsは部分群d1とd2のn個の光強度データ中の先頭から
図1(b) のσ1やσ2に対応する位置までのデータの個
数であり、例えばnが偶数のときはns=n/2とするこ
とでよく、図1(a) に示す例ではσ1=σ2=σ/2と
することでよい。また、部分群d1とd2のデータの個数n
は前述のように指標σにより指定された所定距離にある
対象1を正確に検出するためその全体をほぼ捉え得る視
野角φに対応するよう設定するのがよい。
【0039】引き続いて相関検定手段50としての動作に
入る。前述のようにこの実施例では部分群d1とd2の相関
値をそれらの対応する光強度データの差の絶対値の和と
して計算するが、最初のステップS50ではまず相関値用
変数Vに0を入れるとともに変数iとjをそれぞれ先頭
値isとjsに初期化する。次のステップS51では相関値変
数Vの増分dVを変数iとjに対応する部分群d1とd2内の
光強度データd1(i)とd2(j) の差の絶対値として計算し
て変数Vに加える。
【0040】続くステップS52では上述の増分dVが先頭
データに関するものか否かを例えば変数iがisか否かで
判定し、然りのときはステップS53でこの増分dVを相関
値の先頭分Vsとして記憶する。次のステップS54では相
関値の計算が部分群d1とd2の全データにつき完了したか
否かを変数iを最終値ieと比較して判定し、未完了であ
る限り次のステップS55で変数iとjを歩進させた上で
流れをステップS51に戻す。これ以降はステップS52の
判定結果が否と出るからステップS53を飛ばしながら同
じ動作を繰り返して相関値を計算する。
【0041】以上の動作によりある方向指定変数pに関
する相関値計算が完了して変数iが最終値ieに達すると
流れはステップS54から動作ループを抜けてステップS
56に移り、計算結果としての相関値変数Vの値を検出方
向指定手段30による視野方向指定変数pに対する相関値
Vpとして記憶する。次の動作は検出方向指定手段30とし
てのステップS31に移り、変数pが最終値peに達したか
否かを調べて未到達である限り次のステップS32で変数
pの値を歩進させる。ついで、流れを相関検定手段50と
しての動作に戻し、ステップS57で変数iとjの先頭番
号isとjsおよび末尾番号ieとjeを変数pの歩進に合わせ
て歩進させる。
【0042】この図2の例では検出方向指定手段30によ
り指定される多数の方向についての相関値の計算速度を
極力高めるために、ある指定方向に関する相関値をその
前の指定方向について計算済みの相関値に対し前回の部
分群対が今回と異なる部分の光強度データの差の絶対値
を減算し,今回が前回と異なる部分の光強度データの差
の絶対値を加算することにより計算する。この実施例で
は変数pの歩進に伴い部分群d1とd2がデータ1個分だけ
ずれるから、ステップS58で相関値変数Vから前述の先
頭分Vsを減算しかつ変数iとjの先頭値isとjsに対する
データd1(is)とd2(js)の差の絶対値を計算して次回用の
先頭分Vsとして記憶し、ステップS59で変数iとjの最
終値ieとjeに対応する増分dVとしてデータd1(ie)とd2(j
e)の差の絶対値を計算して相関値変数Vに加算する。
【0043】このステップS59で今回の相関値の計算が
完了するから流れをステップS56に戻して相関値変数V
の値を相関値Vpとして記憶し、以降は方向指定変数pを
歩進させながら同じ動作を繰り返す。このように方向指
定変数pが先頭値psの場合を除いて図の実施例では各相
関値の計算が2個のステップS58とS59だけで済み、部
分群d1とd2のデータ数はふつう10以上なのでステップS
51〜S55による計算と比べて各相関値Vpの計算時間を数
分の1以下に短縮することができる。方向指定変数pを
順次歩進させて最終値peに対する相関値Vpの計算を終え
たとき、流れはステップS31からループを抜けて図2の
全動作が終了する。
【0044】図3は以上の要領で計算された相関値Vpの
若干例を示す。図は横軸の方向指定変数pに対する縦軸
の相関値Vpの分布を示し、上述の計算法では部分群d1と
d2の相関が高いほど相関値Vpが小さくなる。図3(a) は
図1(a) のように視界Vw内に対象1とそれより距離が遠
い自動車2がある場合を示す。図示のように対象1に対
応して相関値Vpが小な範囲A1が現れており、自動車2に
対応しては相関値Vpがそれより大な範囲A2が現れてい
る。これから、本発明方法により相関値Vpの分布状態か
ら視野Vw内に対象1を含む複数個の物体があることを距
離に若干の遠近がある場合でも検出できることがわか
る。しかし、対象1の存在を正確に確定するには範囲A1
のように高相関を示す相関値Vpが連続していることを条
件とするのがよく、さらにいえば範囲A1の広さが指標σ
で指定した距離にあるときの対象1の大きさにほぼ相応
していることを確かめるのが望ましい。
【0045】次の図3(b) に示す例では対象1に対応し
て相関値Vpが高相関を示す範囲A1が図3(a) と同程度の
深さと広さであるがずれた方向に現れており、さらに比
較的高相関を示す狭い谷A3がその側方に複数個現れてい
る。これらの谷A3は対象1の付近に映像が重畳ないし近
接した物体が存在するため現れたもので、谷の広さや深
さから指標σにより指定した距離にある検出対象から除
外できる。このように本発明方法により所定距離にある
対象1のみを検出できるので、衝突防止用では部分群抽
出手段40に対する指定指標σを近距離側から遠距離側に
変化させながら近距離側に存在する対象1を優先して検
出するのが合理的である。
【0046】さらに、図3の上述の例からわかるように
本発明方法により対象1が存在する方向と距離を検出で
きる。このためには、図1(a) に示すようにプロセッサ
90に方向検出手段60と距離検出手段70をソフトウエアと
して装荷するとともに,そのメモリ91内に図3のような
相関値Vpの分布状態を記憶しておき、両手段60と70をそ
の記憶内容に基づいて動作させるのがよい。この内の方
向検出手段60の方には相関値Vpの分布中の例えば図3の
ように高相関を示す範囲A1の方向指定変数pの例えば中
央値を対象1の検出方向値pcとして出力させることでよ
い。
【0047】しかし、指標σで指定したいわば仮想距離
に対応する相関値Vpの分布だけから実際の距離は確定で
きないから、距離検出手段70に距離を正確に検出させる
のが望ましい。このためには、相関値Vpの分布から対象
1の存在をまず検出した後に部分群抽出手段40に指定す
る距離指標σを当初の指定値の前後に変化させながら相
関検定手段50に計算させた相関値Vpが最高相関を示した
時の指定距離を対象の実際の距離とするのがよく、さら
には対象1が検出された範囲A1内の指定方向についての
み相関検定手段50に相関値Vpを計算させるのが距離検出
時間を短縮する上で有利である。図4にこのような距離
検出手段70の動作例を示す。
【0048】図4の先頭ステップS70では相関検定手段
50に相関値Vpを計算させる方向指定変数pの先頭値psと
末尾値peを例えば図3の範囲A1内の変数pの中央値pcを
挟む2点sとeで示すように計算範囲が範囲A1よりやや
狭くなるように設定し、かつ距離指標σの変化方向を指
定するフラグDFと距離指標σを変化させるべき正しい方
向が見付かった旨を示すフラグFに0を入れ、さらに指
標σを変化させる前である旨を示すフラグSFに1を立て
る。次のステップS71では方向指定変数pを先頭値psに
初期化し、かつ相関値Vpの和Sを0に初期化する。ステ
ップS72ではフラグSFが0か否かを判定し、最初は否で
あるからステップS74で相関値の和Sに図1(a) のメモ
リ91内に記憶されている変数pに対応する相関値Vpを加
え、ステップS75で変数pがその最終値peに達したか否
かを判定して、未到達の限りステップS76で変数pを歩
進させた上で流れをステップS72に戻して同じ動作を繰
り返す。
【0049】変数pが最終値peに達して動作がステップ
S75からステップS77に移ったとき元のままの距離指標
σに対する相関値の和Sが求まっている。ステップS77
ではフラグSFが0か否かを判定するが、結果は否なので
ステップS78で相関値和Sの値を仮にその最小値SMとし
て記憶し, かつフラグSFを0にする。ステップS79でフ
ラグDFが0か否かを調べるが、いまは然りであるからス
テップS80で指標σに1を加えた上で動作をステップS
71に戻す。これにより対象1を検出するために前よりも
短い距離が指定されたことになる。
【0050】この指標σの更新後はステップS71〜S76
により相関値和Sが計算されるが、こんどはフラグSFが
0になっているのでステップS73で更新された距離指標
σに対応する相関値Vpが図2と同様な要領で計算され
る。和Sの計算終了後の動作はステップS75からS77を
介しステップS81に移り、和Sが最小値SMの記憶値より
小か否かを判定する。判定の結果が然りの場合は次のス
テップS82で最小値SMを新しい和Sで置き換え、さらに
フラグFに1を立てて指標σの正しい変化方向が見付か
った旨を記憶する。以降はステップS79を介してステッ
プS80で指標σを歩進させた上で流れをステップS71に
戻して同じ動作を繰り返す。
【0051】上述のステップS81の判定結果が否と出た
場合の動作はステップS83に移ってフラグFが0か否か
を判定する。指標σを当初の値から進めて見た結果の和
Sが最小値SMより大きくなったからフラグFはまだ0で
あり、動作はステップS84に移ってフラグDFが0か否か
を判定する。この結果も然りであるから動作はさらにス
テップS85に移って、フラグDFに1を立てかつ指標σか
ら1を減じて当初値に戻した上でステップS79に動作を
移す。こんどはフラグDFが1であるから動作はこれから
ステップS86に移り、指標σから1を減じて流れをステ
ップS71に戻すことにより更新された指標σに対する相
関値の和Sを計算する。
【0052】以上のように図4の距離検出手段70では、
距離指標σの値を試みに当初値から1ずつ増減させなが
らそのつど相関値和Sを計算して試みが成功したとき和
Sの最小値SMを置き換えるとともにフラグFに1を立
て、かつ試みが成功である限り指標σを増減させる方向
を維持する。また、指標σを増加させる試みが失敗した
場合は減少させる試みに切り換えてフラグDFに1を立て
る。
【0053】上述の指標σの増減の試みに成功したが増
減を継続している内に失敗した場合あるいはその増加の
試みも減少の試みも失敗した場合、動作はステップS81
からステップS83に入り、試みが1回でも成功しておれ
ばフラグFに1が立っているから動作はこれからステッ
プS87に移る。このステップS87ではフラグDFが0か否
かを判定し、然りの場合, つまり指標σを増加させてい
る内に失敗した場合はステップS88で指標σから1を減
じ、否の場合, つまり指標σを減少させている内に失敗
した場合はステップS89で指標σに1を加えた上で流れ
を完了させる。また、ステップS83における判定が否の
場合, つまり指標σの増減の試みが全く失敗した場合の
動作はステップS84に入り、この場合にはフラグDFに1
が立っているから動作はステップS89に移り、指標σに
1を加えて当初の値に戻した後に流れを完了させる。こ
の完了時の指標σはもちろん対象1までの実際の距離d
に対応するものであり、図1(a) に示すように距離検出
手段70にこの距離指標σを出力させることでよい。
【0054】以上説明した本発明方法は垂直方向に配置
した線状イメージセンサの対を組み込んだイメージセン
サ手段でほぼ正面にある対象を捉えて検出する場合にと
くに適する。この様子を図5に模式的に示す。図の左側
に示す自動車3の先頭部分に円内に拡大して示すレンズ
11と12を備える光学手段10とイメージセンサ21と22を備
えるイメージセンサ手段20とが小形のモジュールの形で
搭載されており、ほぼ垂直方向に配置されたイメージセ
ンサ21と22の対はそのほぼ垂直な視界内に正面前方にあ
る先行自動車である検出対象1を捉える。前述の検出方
向指定手段30により図では視野角φで示す視野で垂直面
を走査するように水平前方との角度θで示す視野方向を
指定するが、距離が広範囲に変化しても対象1を確実に
捉え得るように視野の指定角度θを正負に変化させて図
示のような下限Lと上限Uの間の範囲内を視野で隈なく
走査するのがよい。
【0055】この図5の適用例でも、視野のかかる各指
定方向と所定の距離指標σに応じて部分群抽出手段40に
部分群d1とd2の対を抽出させ、かつ部分群対ごとに相関
検定手段50に相関値を計算させた上で、相関値が連続し
て高相関を示した視野方向の範囲の所定の距離に対象が
存在すると判定することでよい。なお、本発明方法を適
用して見た結果では前述の視野角φは垂直方向には10度
前後と狭めに設定し、水平方向にはこれより広めの20度
前後に設定するのがよい。また、図2の動作で説明した
方向指定変数pを1ずつ歩進させる, すなわち視野指定
方向をイメージセンサの光センサ1個分ずつ変化させて
視界内を視野で細かく走査して行くのが対象1の検出を
確実にする上で有利である。
【0056】以上説明した本発明方法では対象までの距
離をとくに求めることなくイメージセンサの視界内を視
野で走査しながらその存在を検出するようにしたが、以
下に視界内の映像を複数個の視野で捉えてまず各視野
ごとに距離を検出した後, 検出距離が各視野方向に対す
る所期値より連続して近距離を示した視野方向の範囲内
に対象が存在すると判定することにより、1回の動作で
対象の存在だけでなくその距離も検出する参考方法を示
。この参考方法では、図5のように対象1を捉えるイ
メージセンサ手段20にイメージセンサ21と22の対がほぼ
垂直な方向に配列されたものを用いる。図6に参考方法
に用いる諸手段の構成例を,図7に視界内の検出距離の
分布例を, 図8に距離検出のために用いる視野部分と部
分群の例および距離検出手段用回路の部分構成例をそれ
ぞれ示す。
【0057】図6の上部に示す光学手段10とイメージセ
ンサ手段20は実際には図5のように垂直に置かれるが図
示の都合から水平な姿勢で示されている。各イメージセ
ンサ手段20内のイメージセンサ21や22は光学手段10の対
応するレンズ11, 12を介して受光し、図1の場合と同様
にその各光センサから順次に取り出されるアナログな光
検出信号は増幅器23により増幅され、かつAD変換器24
によってディジタルなデータに変換されてメモリ25に一
時記憶され、さらに後述の距離検出手段70内に1対の映
像データD1とD2として読み込まれる。この参考方法にお
いてイメージセンサ21や22がもつ垂直な視界内の対象を
捉えるために複数個設定される視野の一つが光学手段10
の方に視野角φで示されており、その方向は図5に示す
ように水平方向に対して角度θをなすものとする。
【0058】参考方法における距離検出手段70は複数の
視野方向に対する距離検出速度を高めるためにハードウ
エアないしは電子回路で構成するのがよく、図6の例で
は上述の映像データD1やD2を記憶するメモリ71と, 並行
動作する複数個の単位距離検出回路72等を集積化した例
えばいわゆるゲートアレイである集積回路をこれに用い
る。各単位距離検出回路72は従来技術の項で図9を参照
して説明したような要領で各視野方向について距離を検
出するもので、各映像データD1やD2からそれぞれ視野部
分 DP1や DP2を抽出して対とし、それらから部分群d1,
d2をそれぞれ逐次抽出して行きながら部分群対ごとに相
関を検定した上で、最高相関を示した部分群d1, d2の視
野部分DP1,DP2からの抽出位置のずれから各視野方向に
対する距離をふつうはその指標σの形で計算する。
【0059】なお、参考方法の特長を活かすには複数個
の視野でイメージセンサ21や22の垂直視界内の所望の範
囲を漏れなく覆うよう,すなわち隣合う視野が少なくと
も重なり合うようにするのがよく、実際には各視野の角
度を比較的狭めに設定して視野の数を多くとり,視野間
の重なり合いも大きく設定するのがよい。例えば、イメ
ージセンサの数百個の光センサ中の20〜30個分の広さを
もつ視野を光センサ1個分ずつずらせて多数個設定する
のが望ましい。各単位距離検出回路72は距離指標σの計
算に際してメモリ71内の映像データD1とD2からかかる視
野に相当する視野部分 DP1とDP2 または部分群d1とd2を
切り取ってデータごとに順次ないしは纏めて読み込む
が、図ではかかるメモリ71と単位距離検出回路72の関連
が両者を結ぶ細線で簡略に示されている。
【0060】対象検出手段80は距離検出手段70の検出結
果, 図示の例ではその単位距離検出回路72により計算さ
れた複数の距離指標σから対象1を検出するもので、図
示のように小形のプロセッサ90にソフトウエアとしてあ
らかじめ装荷しておき, そのメモリ91に距離検出手段70
から複数の距離指標σを読み込んで一旦記憶した上でこ
れに与えるようにするのがよい。参考方法ではこの対象
検出手段80に前述の各視野の方向について対象が存在し
ないときの距離検出手段70による検出距離が所期値, 例
えば図5に示すように角度θの視野方向に対する路面上
の距離Dより近い距離を連続して示す場合に限りかかる
視野方向の範囲に検出対象1が実際に存在するものと判
定させる。
【0061】図7を参照してかかる要領の若干例を説明
する。図7(a) は横軸の視野方向の角度θに対する縦軸
の距離の関係を示すもので、図5の水平な方向となす視
野の角度θは下向きの視野のときを正方向としてある。
対象1を捕捉すべき範囲Rcは角度θの正側から負側に少
し入るように設定されている。角度θに対する前述の路
面上の距離Dである検出距離の所期値は図5のイメージ
センサ手段20等を含むモジュールの取り付け高さをhと
してD=h cotθであり、図ではこれが細線で示されて
いる。なお、この式による所期値Dは角度θが小さいと
き非常に大きくなるが、距離検出手段70の距離検出能力
には限界があるのでθのごく小な範囲や負の範囲では図
のように一定の最大値に設定することでよい。かかる所
期値Dと対比すべき実際の検出距離dの例を太い実線で
示す。
【0062】図のようにこの検出距離dは捕捉範囲Rc内
のある範囲で所期値Dより連続して小さな値になってい
る。これをより明確にするために図7(b) に両値の差Δ
dを同じ検出範囲Rdについて示す。捕捉範囲Rcの中央部
よりやや左側にこの差Δdが大きい山ができており、こ
の山の範囲を対象1が存在する範囲としてもよいが、図
示のように差Δdが所定の最低限度aよりも大きい範囲
に対象1が存在すると判定して検出範囲Rとするのがよ
り正確である。この検出範囲Rを決定した後は検出距離
をできるだけ正確に決定するために図7(a) の同じ検出
範囲R内の検出距離dの平均値をとるのが合理的であ
る。このように、参考方法では対象1の存在範囲の検出
とともにその距離を正確に検出できる。
【0063】図7(a) と(b) の例では理解を容易にする
ため視野角度θと検出距離dを取り扱ったが、実用上は
角度θのかわりにイメージセンサ上の位置を, 検出距離
dのかわりにその指標σをそれぞれ用いるのが便利であ
る。すなわち、視野角度θのかわりに図6のレンズ11や
12の光軸と角度θをなす光がイメージセンサ21や22に入
射する位置により視野方向を特定することができ、この
入射位置の光軸からのずれを光センサ数sで表すと、レ
ンズの焦点距離をf, 光センサの配列ピッチをpとして
ps=f tanθである。また、所期値Dの指標をσD
するとイメージセンサ21と22の取り付け高さをh, 両レ
ンズ11と12の光軸間の基線長をbとしてD=h cotθ=
bf/σD であるから、これと上式からθを消去して整
理するとσD =(pb/h)sなる関係が得られ、pb/hはもち
ろん定数である。
【0064】図7(c) は上述のような光センサ数sを横
軸にして距離の指標を示すもので、指標σの所期値σD
が細線で示されている。上式からわかるように所期値σ
D は光センサ数sに比例し, θが0のときにσD も0で
あるが、θが負, 従ってsが負のときのσD は0とする
ことでよい。この図7(c) に示す例では捕捉範囲Rcのs
の負の範囲が図7(a) の場合より広いめにとられてお
り、この捕捉範囲Rc内の検出距離dの指標σが太い実線
で示されている。図7(c) の例では指標σとその所期値
σD との大きな差が捕捉範囲Rc内の広い範囲で起きてお
り、これは例えば対象1が背の高いトラックでかなり近
い距離に存在する場合である。
【0065】図7(d) は指標σのその所期値σD との差
Δσを同じ捕捉範囲Rcについて示すもので、この場合も
差Δσが所定の最低限界αを越える範囲を対象検出手段
80に検出範囲Rと判定させることでよい。また、この検
出範囲R内の図7(c) の距離指標σの平均値をとった上
で対象1に関する距離指標σとして図6のように対象検
出手段80に出力させるのがよい。
【0066】以上の説明では捕捉範囲Rcおよびその中に
設定する視野の広さや方向を一定としたが、図7の対象
検出例からわかるように状況や要求に応じてこれらの設
定を適宜変更できるようにするのが望ましい。このため
には図6のプロセッサ90内に視野指定手段31をソフトウ
エアの形で組み込んでおき、対象の検出状態や結果に応
じて視野の広さと方向および視野を設定すべき捕捉範囲
Rcを距離検出手段70に対して随時指定できるようにする
のが望ましい。
【0067】以上に説明したように、参考方法では垂直
配列された1対のイメージセンサ21と22を含むイメージ
センサ手段20にその視界を捉えた映像データD1とD2の対
を発生させ、垂直視界内の複数個の視野方向のそれぞれ
について距離検出手段70に映像データD1とD2から抽出し
た視野部分の対からその部分群対d1とd2の間の相関検定
により視野の方向ごとに距離を検出させた後、対象検出
手段80に検出距離が各視野方向に対する所期値よりも連
続して近い距離を示した視野の方向に限ってその範囲内
に検出対象が存在すると判定させるので、捕捉範囲Rcに
ある対象1を間違いなく正確に特定して検出でき、かつ
この検出と同時に対象1が検出された検出範囲R内の複
数の視野方向に関する検出結果から対象1の距離dない
しその指標σを正確に決定することができる。
【0068】また、図6のように距離検出手段70に並行
して動作する複数個の単位距離検出回路72を組み込め
ば、短時間内に複数個の視野方向に関する距離を検出で
きる。しかし、捕捉範囲Rc内に設定すべき視野の個数が
大きい場合はそれに応じて距離検出手段70用の集積回路
の規模が大きくなるので、その回路規模を極力縮小する
のが望ましい。この点の解決には映像データD1とD2から
抽出した部分群d1とd2の対間の相関値を対応データの差
の絶対値の和の形で計算するようにし、かつ単位距離検
出回路72に計算させる各相関値をその隣の単位回路によ
る相関値に対する相関値の差分だけの加減算により求め
るようにするのが非常に有利である。以下この要領の例
を図8を参照して説明する。
【0069】図8(a) は映像データD1とD2から各視野に
相当する視野部分 DP1とDP2 の対を抽出し, かつそれら
から相関値を計算すべき部分群d1とd2の対を抽出する様
子を示すものである。図の各2個の視野部分 DP1とDP2
は隣合う2個の視野に対するもので、例えば光センサ1
個分ずつ互いにずれている。各2個の部分群d1とd2も隣
合う2個の視野に対するもので、いずれも図9で説明し
たようなk番目の組み合わせCkを作るために各2個の視
野部分 DP1とDP2 から抽出されるものであり、相関値を
各1個の部分群d1とd2の組み合わせについて個別に計算
するのが通例であるが、この図8の態様では各2個の部
分群d1とd2中のハッチング部分に関する相関値の計算が
共通な点に着目して計算を簡単化する。
【0070】図8(b) はかかる簡易化計算のための回路
例の要部を示すもので、図の上部に示す映像データD1と
D2にはそれらから上述の各2個の部分群d1とd2が抽出さ
れる位置が示されている。図の右下部に単位距離検出回
路72の要部が2個分示されており、その左側に共通計算
回路73が示されている。共通計算回路73は図のように各
2個の各2個の部分群d1とd2から上述のハッチング部分
である共通計算部分を読み取って対応するデータの差の
絶対値の和Σを計算するもので、右側の小円を付した入
力は各入力データの補数の加算によって差をとることを
意味している。単位距離検出回路72の図示の部分は加算
回路から構成されており、入力の一方に小円が付された
加算回路72aと72bは上と同様にデータの補数の加算に
より差をとる実際には減算用であり、入力に小円がない
加算回路72cはそのまま加算用であることを意味するも
のとする。
【0071】また、図8(b) 中の2個の単位距離検出回
路72の内の左側は同図(c) の上側の部分群の対, 右側は
下側の部分群の対についてそれぞれ相関値を計算するた
めのものである。左側の単位距離検出回路72の加算回路
72aは上側の部分群対の内の左側の非共通部分である光
センサ1個分のデータを入力して差の絶対値をとり、加
算回路72cはこれを共通計算回路73の計算結果に加算し
て上側の部分群の対に関する相関値を作る。この左側の
単位距離検出回路72により計算された相関値とその加算
回路72aによる減算結果は右側の単位距離検出回路72の
加算回路72bに与えられて両者の差が作られる。右側の
単位距離検出回路72内の加算回路72aは下側の部分群の
対の右側の非共通部分である光センサ1個分のデータを
入力して差の絶対値をとり、加算回路72cはこの結果を
加算回路72bの減算結果に対して加算することにより下
側の部分群の対に関する相関値を作る。
【0072】以上から容易にわかるように、右側の単位
距離検出回路72と同じ回路をさらに繰り返して設けるこ
とにより順次に方向がずらされる視野に対応する図8
(a) の視野部分 DP1とDP2 の対から抽出する同じk番目
の組み合わせCkの部分群の対に関する相関値を計算でき
る。部分群対のその他の組み合わせについてももちろん
同様である。このように、図8の態様によれば各単位距
離検出回路72の相関値の計算部分を加算回路の簡単な組
み合わせで構成できる。
【0073】以上に説明した実施態様に限らず本発明方
法は種々な態様で実施をすることができる。本発明方法
に用いる諸手段の図2や図4に示した動作の流れはあく
まで例示であり、実際面では必要や場合に応じて適宜変
更すべきものである。また、実施例では視界内を視野で
広く走査した結果から対象を検出したが、検出に一旦成
功した後はそれだけに視界や視野を絞って対象の方向や
距離が絶えず変化する様子を方向検出手段60や距離検出
手段70を利用して追跡して行くことができる。さらに、
視界内に複数のよく似た対象が検出された場合は必要に
応じてそれらの方向や距離を個別に追跡したり、追跡中
に視界内にさらに新しい対象が出現したことを検出した
りすることも可能である
【0074】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明の本発明方法
では、イメージセンサ手段のイメージセンサの視界を対
象を捉えるべき視野で走査するように視野方向を検出方
向指定手段に順次指定させ、指定方向ごとに部分群抽出
手段に各イメージセンサによる映像データから所定の距
離にある対象を捉えるに適する視野に相当する部分群を
抽出させ、各視野ごとに相関検定手段に部分群対間の相
関値を計算させてそれが連続して高相関を示す方向の範
囲に対象が存在することを検出することにより、次の効
果を挙げることができる。
【0075】(a) 部分群抽出手段に指定した所定の距離
にある対象では両部分群に対応する視野の映像間に視差
がほとんどないので相関値が高くなり,それ以外の対象
では両映像間の視差があるので相関値が低くなることを
利用して、イメージセンサの視界内にある方向や距離が
不特定な対象が相関値が連続して高相関を示す方向の範
囲内に存在することを容易にかつ正確に検出することが
できる。
【0076】(b) イメージセンサの視界内を検出方向指
定手段により指定する視野の方向を変化させながら走査
するので、視界内に遠近が混在する複数個の対象がある
場合でも、遠近差がとくに大きくない限り相関検定手段
による相関値の視界内の分布状態から見落としなく検出
でき、さらには必要に応じ視界内の走査範囲を絞って対
象を個別により正確に検出することができる。
【0077】これらの特長を備える本発明方法は自動車
の衝突防止に適用してとくに顕著な効果を奏し得るもの
である。なお、部分群抽出手段により部分群を対象の全
体をほぼ捉え得る視野に適した大きさで抽出する態様、
および相関検定手段に計算させた相関値が連続して高い
相関を示す方向の範囲が所の距離にある対象に相応した
広さをもつときに限ってその存在を検出する態様は、
発明方法による対象検出の確実性を高める効果を有す
る。また、イメージセンサ手段にイメージセンサを複数
対設けてその内からイメージセンサ対を選択して対象検
出に使用する態様、および部分群抽出手段に対する指定
距離を近距離側から遠距離側に変化させながら対象を検
出することにより近距離の対象を優先して検出する態様
は、自動車の衝突防止に利用してその実用性と信頼性を
高める効果がある。
【0078】相関検定手段に部分群対間の対応するデー
タの差の絶対値の和として相関値を計算させる態様は相
関値の計算速度を高め得る効果があり、さらに検出方向
指定手段による指定方向を変化させながら相関検定手段
に部分群の対ごとに相関値を計算させる際,ある指定方
向についての相関値をその前の指定方向について計算済
みの相関値に対して前回の部分群対が今回の部分群対と
異なる部分のデータの差の絶対値を減算し,今回の部分
群対が前回の部分群対と異なる部分のデータの差の絶対
値を加算して計算する態様は、視野で走査した視界内の
相関値の分布を求めて行くための計算時間を大幅に短縮
できる効果を有する。
【0079】さらに、相関値の分布中で相関値が連続し
て高相関を示す視野方向の範囲内の中央部分を対象が存
在する方向とする態様は対象の方向をほぼ正確に確定で
きる効果があり、対象検出後に部分群抽出手段に対する
指定距離を当初の指定距離の前後に変化させながら対象
を検出した範囲内の視野方向について相関検定手段に相
関値を計算させて相関値が最高の相関を示したときの指
定距離を実際の距離と決定する態様は対象の距離を正確
に検出することができ,かつ同時に検出対象に対する追
跡を行なえる効果を有する。
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に用いる諸手段を含む構成例と部分
群の抽出例を自動車の衝突防止用の場合について示し、
同図(a) は諸手段のハードウエア面の構成例をイメージ
センサ対がもつ視界とともに示すブロック回路図、同図
(b) はイメージセンサによる映像データから部分群を抽
出する要領を説明するための光学手段を含めた模式図で
ある。
【図2】図1に関連して検出方向指定手段と部分群抽出
手段と相関検定手段の動作例を示す流れ図である。
【図3】本発明方法により求めた視界内の相関値の分布
例を示し、同図(a) は遠近差がある2個の対象がある場
合の相関値分布図、同図(b) は視界内でこれらの対象の
映像が重なり合う場合の相関値分布図である。
【図4】本発明方法により検出した対象について距離検
出手段によりその実際の距離を検出するための動作例を
示す流れ図である。
【図5】本発明方法の適用例,および参考方法における
検出対象を捉えるべき視野の設定要領を示すイメージセ
ンサ手段と先行自動車の関係を示す模式図である。
【図6】本発明の参考方法に用いる諸手段の構成例をイ
メージセンサ手段上に映像を結像させる光学手段ととも
に示す模式図である。
【図7】参考方法による検出距離をその所期値の例を横
軸の視野の方向の関数として示し、同図(a) は検出距離
とその所期値の線図、同図(b) は同図(a) に対応する検
出距離の所期値との差の線図、同図(c) は同図(a) とは
異なる例について検出距離の指標とその所期値を示す線
図、同図(d) は同図(c) に対応する検出距離の指標の所
期値との差の線図である。
【図8】参考方法における距離検出手段の有利な態様を
示し、同図(a) はその説明のための映像データと視野部
分と部分群の関連を示す模式図、同図(b) は単位距離検
出回路の要部の構成例を部分群と関連させて示す回路図
である。
【図9】従来の距離検出方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1 検出対象 10 視界の映像をイメージセンサに結像させる
光学手段 11,12 映像をイメージセンサに結像させるレンズ 20 イメージセンサ手段 21,22 イメージセンサ 30 本発明方法に用いる検出方向指定手段 31 参考方法に用いる視野指定手段 40 本発明方法に用いる部分群抽出手段 50 本発明方法に用いる相関検定手段 60 本発明方法に関連する方向検出手段 70 本発明方法に関連する距離検出手段ないし
参考方法に用いる距離検出手段 72 参考方法に用いる単位距離検出回路 80 参考方法に用いる対象検出手段 90 プロセッサ 91 相関値を記憶するメモリ b 1対のイメージセンサ間の基線長 D 視野に対応する距離の所期値 D1,D2 1対の映像データ DP1,DP2 映像データの視野部分 d 対象の距離 d1,d2 部分群 f レンズの焦点距離 I1,I2 対象の1対の映像 i 映像データD1と部分群d1内のデータ番号変
数 j 映像データD2と部分群d2内のデータ番号変
数 m 映像データ内の光強度データ数 n 部分群内の光強度データ数 pc 対象の方向を示す方向指定変数値 Sc 視界内の検出指定方向の走査方向 σ 対象の距離指標 σ1, σ2 距離指標σの部分 θ 検出方向を示す角度 φ 部分群ないしは視野部分に対応する視野角 Vw イメージセンサの視界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷川 太一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 岡部 明彦 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−265547(JP,A) 特開 平6−243258(JP,A) 特開 平5−157558(JP,A) 特開 平6−281455(JP,A) 特開 平5−312568(JP,A) 特開 平4−299474(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/00 - 7/60 G06T 1/00 G01B 11/00 - 11/30 G08G 1/00 - 1/16 B60R 21/00 G01C 3/00 - 3/32

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の光センサから構成され検出対象の
    映像を捉える線状のイメージセンサを1対備え各光セン
    サが受ける光の強さを表す光強度データからなる映像デ
    ータをイメージセンサごとに発するイメージセンサ手段
    と、イメージセンサがもつ視界内で対象を捉える視野の
    方向を指定する検出方向指定手段と、この指定された視
    野方向に応じて所定の距離にある対象の検出に適する部
    分群を1対の映像データからそれぞれ抽出する部分群抽
    出手段と、この1対の部分群に含まれる映像データの部
    分群間の相関を表す相関値を計算する相関検定手段とを
    用い、検出方向指定手段による指定方向を順次変化させ
    ながら部分群抽出手段により抽出した1対の部分群ごと
    に相関検定手段により相関値を計算し、相関値が連続し
    て高い相関を示す方向の範囲に対象が存在することを検
    出するようにしたことを特徴とするイメージセンサによ
    る対象の検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法において、部分群抽
    出手段により対象の全体をほぼ捉え得る視野に対応する
    大きさの部分群を抽出するようにしたことを特徴とする
    イメージセンサによる対象の検出方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の方法において、部分群抽
    出手段により1対の映像データから同じ個数の光強度デ
    ータからなる1対の部分群を抽出するようにしたことを
    特徴とするイメージセンサによる対象の検出方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の方法において、相関検定
    手段により相関値を1対の部分群内の互いに対応する光
    強度データの差の絶対値の和として計算するようにし、
    検出方向指定手段による指定方向を順次に変化させなが
    ら部分群抽出手段により抽出される1対の部分群ごとに
    相関値を計算するに際して、ある指定方向についての相
    関値をその前に指定した方向につき計算済みの相関値に
    対して前回の部分群の対が今回の部分群対と異なる部分
    の光強度データの差の絶対値を減算し,かつ今回の部分
    群の対が前回の部分群対と異なる部分の光強度データの
    差の絶対値を加算することにより計算するようにしたこ
    とを特徴とするイメージセンサによる対象の検出方法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の方法において、部分群抽
    出手段に指定すべき距離を近距離側から遠距離側に順次
    に変化させながら対象を検出することにより近距離に存
    在する対象を検出するようにしたことを特徴とするイメ
    ージセンサによる対象の検出方法。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の方法において、検出方向
    指定手段による指定方向を順次変化させながら相関検定
    手段に計算させた相関値の指定方向に関する分布状態か
    ら複数の対象の存在を検出するようにしたことを特徴と
    するイメージセンサによる対象の検出方法。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の方法において、相関検定
    手段により計算した相関値が連続して高い相関を示す方
    向の範囲が所定の距離に相応した広さをもつときに限り
    対象の存在を検出するようにしたことを特徴とするイメ
    ージセンサによる対象の検出方法。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の方法において、対象の存
    在の検出後に部分群抽出手段に指定する距離を所定の距
    離の前後に変化させながら対象が検出された範囲内の方
    向について相関検定手段により相関値を計算し、相関値
    が最高相関を示した時の指定距離を対象までの実際の距
    離とするようにしたことを特徴とするイメージセンサに
    よる対象の検出方法。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の方法において、相関値が
    連続して高い相関を示す方向の範囲の中央を対象が存在
    する方向とするようにしたことを特徴とするイメージセ
    ンサによる対象の検出方法。
  10. 【請求項10】請求項1に記載の方法において、イメー
    ジセンサ手段として複数対のイメージセンサを設け、そ
    れらの内から互いに対応する1対のイメージセンサを選
    択して対象の検出に使用できるようにしたことを特徴と
    するイメージセンサによる対象の検出方法。
  11. 【請求項11】請求項1に記載の方法において、線状イ
    メージセンサの対をほぼ垂直に配置し、検出方向指定手
    段による視野指定方向を垂直面内で変化させながら部分
    群抽出手段により抽出した部分群の対ごとに相関検定手
    段に相関値を計算させ、相関値が連続して高相関を示す
    視野方向の範囲内に対象が存在すると判定することを特
    徴とするイメージセンサによる対象の検出方法。
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