JP3460025B2 - ベルトコンベア - Google Patents

ベルトコンベア

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JP3460025B2
JP3460025B2 JP11866393A JP11866393A JP3460025B2 JP 3460025 B2 JP3460025 B2 JP 3460025B2 JP 11866393 A JP11866393 A JP 11866393A JP 11866393 A JP11866393 A JP 11866393A JP 3460025 B2 JP3460025 B2 JP 3460025B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ベルトコンベアに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ベルトコンベア相互の接続は様々な態様
があり、例えば、図5に示すように、合流コンベアGC
に対して支流コンベアが30°〜60°の角度で接続さ
れることもある。上記支流コンベアは基本的には、図6
に示すように、回転ローラ1と、前記回転ローラ1に対
して斜めに固定配置された上下のベルト張設部材2,2
と、前記ベルト張設部材2,2との間に斜めに配置され
た回転ローラ3とを有する構成としてあり、搬送用ベル
トBは回転ローラ1→上側のベルト張設部材2→回転ロ
ーラ3→下側のベルト張設部材2→回転ローラ1の経路
で掛渡してある。尚、回転ローラ1の軸心と回転ローラ
3のそれとの成す角度は回転ローラ1の軸心とベルト張
設部材2のそれとが成す角度の二倍に設定してある。
【0003】そして、この種の支流コンベアでは、搬送
用ベルトBの復路側部分にローラ40及びテンションプ
ーリ50並びに原動車6を設けてあり、テンションプー
リ50で搬送用ベルトBに一定張力をかけながら原動車
6により前記搬送用ベルトBを回転せしめるようにして
ある。したがって、この支流コンベアでは、回転ローラ
1とベルト張設部材2とが平行になっていなくとも、原
動車6からの回転力により搬送用ベルトBはベルト張設
部材2と摺動しながら回転せしめられることとなる。
【0004】しかしながら、上記構造の支流コンベアで
は搬送速度を100m/分以上に設定した場合、高速回
転する搬送用ベルトBとベルト張設部材2との摺動抵抗
によって100℃程度の高い摩擦熱が発生し、このた
め、搬送用ベルトBが溶融してしまうという問題があっ
た。上記問題を解決する一手段として搬送用ベルトBに
作用している張力を小さくして上記摩擦熱を低下させる
という方法があるが、このような手段では、搬送用ベル
トBに搬送物を載せたときに、前記搬送用ベルトBと原
動車6相互間で滑りが発生し、被搬送物が円滑に搬送で
きない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明で
は、搬送用ベルトを張設するためのベルト張設部材を有
するものであっても、被搬送物の搬送速度を大きく設定
しても搬送用ベルトと固定プーリ相互間で発生する摩擦
熱があまり高くならず、且つ前記搬送用ベルトと原動車
相互間で滑りが発生しにくいベルトコンベアを提供する
ことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、固定配設さ
れたベルト張設部材2と摺動する態様で搬送用ベルトB
が張設されていると共に前記搬送用ベルトBの復路側部
であり且つベルト張設部材2よりもベルト回転方向前方
側に原動車6が設けられたコンベアであって、前記原動
車6近傍に設けられたテンションプーリ50により、搬
送用ベルトBにおけるべルト回転方向前方である緩み部
分Yを原動車6側に押込むようにし、更に、前記原動車
6の近傍に設けられた回転ローラ71により、上記搬送
用ベルトBにおける原動車6との接触部分のうちベルト
回転方向前方部である緩み側部分(X)に押付けるよう
にしている。
【0007】尚、上記ベルト張設部材2を、周壁に多数
の貫通孔を設けた中空円筒体で構成させることが望まし
い。
【0008】
【作用】この発明は次のように作用する。テンションプ
ーリ50による搬送用ベルトBへの押込みにより、搬送
用ベルトBの原動車6への巻付き角度が大きくなるが、
前記テンションプーリ50による搬送用ベルトBへの押
込み箇所は搬送用ベルトBにおけるベルト回転方向前方
である緩み部分Yとしてあるから、搬送用ベルトB全体
の張力はあまり大きくならない。
【0009】又、回転ローラ71による搬送用ベルトB
の原動車6への押付けにより、搬送用ベルトBの原動車
6への圧接力は大きくなるが、前記回転ローラ71によ
る搬送用ベルトBへの押付け箇所は、搬送用ベルトBに
おける原動車6との接触部のうち緩み側部分Xとしてあ
るから、搬送用ベルトB全体の張力はあまり大きくなら
ない。
【0010】したがって、このベルトコンベアでは、被
搬送物の搬送速度が大きく設定しても搬送用ベルトBと
ベルト張設部材2相互間で発生する摩擦熱があまり高く
ならず、且つ前記搬送用ベルトBと原動車6相互間で滑
りが発生しにくい。上記ベルト張設部材2を、周壁に多
数の貫通孔を設けた中空円筒体で構成させた場合、ベル
ト張設部材2自体が放熱機能を有するものとなり、更に
優れたものとなる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の構成を実施例として示した
図面に従って説明する。この実施例はこの発明を支流コ
ンベアに施したものであり、合流コンベアに対して45
°の角度で接続する構成としてある。この支流コンベア
は基本的には、図1や図2に示すように、回転ローラ1
と、前記回転ローラ1に対して45°に固定配設された
軸状のベルト張設部材2,2と、前記ベルト張設部材
2,2との間に回転ローラ1に対して90°に配設され
た回転ローラ3とを有する構成としてあり、搬送用ベル
トBは回転ローラ1→上側のベルト張設部材2→回転ロ
ーラ3→下側のベルト張設部材2→回転ローラ1の経路
で掛渡してある。
【0012】また、この支流コンベアでは、図2〜図4
に示す如く、搬送用ベルトBの復路側部分に、原動車6
と、回転ローラ40と、テンションプーリ50を有した
テンション装置5と、回転ローラ71を有した押付け装
置7とを設けてあり、前記搬送用ベルトBを一定の張力
で張られた状態で前記原動車6により回転せしめるよう
にしてある。尚、この実施例では前記テンションプーリ
50は搬送用ベルトBの全幅にわたるようにしてあり、
ベルト進行方向に対して左右のベルト張力を後述する重
り55の重量調整により別個に調節でき得るようにして
ある。
【0013】上記テンション装置5は、図3に示すよう
に、テンションプーリ50を回転自在に支持すると共に
上端部が回動できる態様で固定部に取付けられている支
持アーム51と、上端部に回転プーリ52を取付けてあ
り且つ固定部Fに立設させてある重り受け部材53と、
一端側が上記支持アーム51に取付けられ且つ上記回転
プーリ52に掛渡されている紐状材54と、前記紐状材
54の他端側に重量調整可能に取付けられている重り5
5とから構成されている。尚、上記テンションプーリ5
0による搬送用ベルトBを押込む位置は、同図に示す如
く、原動車6の回転方向前方である緩み部分Y(原動車
6から離れる直後の近傍位置が最適)に設定してあり、
また、重り55の重量は搬送用ベルトBがベルト張設部
材2,2に巻付く最小の大きさに設定してある。
【0014】押付け装置7は、図4に示すように、固定
部Fに揺動自在に取付けられている揺動アーム70と、
この揺動アーム70の上端部近傍に回動自在に取付けら
れている回転ローラ71と、固定部Fに立設した部材7
2に螺入されている押付け力調整用のボルト73と、前
記ボルト73の一端と上記揺動アーム70の上端部相互
間に設けられている圧縮バネ74とから構成されてお
り、前記回転ローラ71を圧縮バネ74の付勢力により
搬送用ベルトBに押付けるようにしている。尚、上記回
転ローラ71による搬送用ベルトBを押込み箇所は、同
図に示すように、原動車6から離れる直後の位置から同
図に示した角度Φ=10°程度離れた位置(このΦは5
°〜20°とするのが適当であり、この範囲を符号Xで
示す)としてあり、回転ローラ71の搬送用ベルトBへ
の押付け力は、ベルト表面が押潰されない程度の大きさ
としてある。
【0015】この実施例のベルトコンベアは上記構成と
してあるから、搬送用ベルトBに作用する張力を大きく
することなく、搬送用ベルトBの原動車6への巻付き角
度及び圧接力を大きくできる。したがって、被搬送物の
搬送速度を大きく設定しても搬送用ベルトBとベルト張
設部材2,2相互間で発生する摩擦熱はあまり高くなら
ず、前記搬送用ベルトBと原動車6相互間で滑りが発生
しにくいものとすることができる。
【0016】尚、上記した実施例において、原動車6の
搬送用ベルトBとの接触面を所謂ゴムライニングしてお
けば、より一層上記効果が発揮される。また、上記ベル
ト張設部材2を、周壁に多数の貫通孔を設けた中空円筒
体で構成させるようにしてもよく、この場合、ベルト張
設部材2自体が放熱機能を有するものとなり、より一層
上記効果が発揮される。
【0017】
【発明の効果】この発明は上記のような構成であるか
ら、次の効果を有する。作用の欄に記載した内容から、
搬送用ベルトを張設するためのベルト張設部材を有する
ものであっても、被搬送物の搬送速度を大きく設定して
も搬送用ベルトとベルト張設部材相互間で発生する摩擦
熱があまり高くならず、且つ前記搬送用ベルトと原動車
相互間で滑りが発生しにくいベルトコンベアを提供でき
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例のベルトコンベアの側面図。
【図2】前記ベルトコンベアの斜視図。
【図3】前記ベルトコンベアに採用されているテンショ
ン装置を示す図。
【図4】前記ベルトコンベアに採用されている押付け装
置を示す図。
【図5】合流コンベアと支流コンベアとの関係を示す平
面図。
【図6】従来の支流コンベアの側面図。
【符号の説明】
B 搬送用ベルト X 緩み側部分 Y 緩み部分 2 ベルト張設部材 6 原動車 50 テンションプーリ 71 回転ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 23/10 - 23/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定配設されたベルト張設部材(2)と
    摺動する態様で搬送用ベルト(B)が張設されていると
    共に前記搬送用ベルト(B)の復路側部であり且つベル
    ト張設部材(2)よりもベルト回転方向前方側に原動車
    (6)が設けられたコンベアであって、前記原動車
    (6)近傍に設けられたテンションプーリ(50)によ
    り、搬送用ベルト(B)におけるべルト回転方向前方で
    ある緩み部分(Y)を原動車(6)側に押込むように
    し、更に、前記原動車(6)の近傍に設けられた回転ロ
    ーラ(71)により、上記搬送用ベルト(B)における
    原動車(6)との接触部分のうちベルト回転方向前方部
    である緩み側部分(X)に押付けるようにしていること
    を特徴とするベルトコンベア。
  2. 【請求項2】 ベルト張設部材(2)が、周壁に多数の
    貫通孔を設けた中空円筒体で構成されていることを特徴
    とする請求項1記載のベルトコンベア。
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