JP3459957B2 - ラッパーロール制御方法およびラッパーロール制御装置 - Google Patents

ラッパーロール制御方法およびラッパーロール制御装置

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JP3459957B2
JP3459957B2 JP2001016621A JP2001016621A JP3459957B2 JP 3459957 B2 JP3459957 B2 JP 3459957B2 JP 2001016621 A JP2001016621 A JP 2001016621A JP 2001016621 A JP2001016621 A JP 2001016621A JP 3459957 B2 JP3459957 B2 JP 3459957B2
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wrapper roll
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roll
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孝 岡松
茂之 瀧野
惠康 全
壱 土佐田
智全 武部
邦弘 三芳
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラッパロール制御
方法およびラッパロール制御装置に関する。さらに詳し
くは、ホットストリップをマンドレルに巻取る際の重ね
疵の発生を防止するためにラッパーロールをコイル表面
から退避させるタイミングを適切に設定・調整するため
のラッパロール制御方法およびラッパロール制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ホットストリップミルにより
熱間圧延されたホットストリップを巻取ってコイルに形
成するダウンコイラにおいては、マンドレルの周囲に配
設されるラッパーロールによりホットストリップを所定
の押付け力にてマンドレルに押し付けるようにして、ス
トリップの巻取を補助するようにされている。
【0003】しかるに、ホットストリップを巻取ってコ
イルを形成する際には、図1に概略的に示すようにスト
リップの1巻目と2巻目(あるいはn巻目と(n+1)
巻目)との境界に板厚に相当する段差が生じ、この個所
においてもストリップをラッパロールにより押し付けた
まま巻取りを継続すると、前記段差によりストリップ表
面にいわゆる重ね疵が生じてしまう。そのため、ラッパ
ロールとコイルとの接触位置を段差が通過するときにそ
の段差を回避するようラッパロールをマンドレルの径方
向に退避させ、段差回避後再びラッパロールによりスト
リップを押し付けるよう制御する巻取制御方法が行われ
ている(特公昭62−55448号公報、特公平1−2
8650号公報および特公平5−2408号公報等参
照)。
【0004】ところが、従来、このようにラッパーロー
ルを退避させるタイミングの設定は、各種鋼板の板厚値
および巻取の際のマンドレルの各回転速度値に対応して
最適なタイミングを個別に決定し、決定されたタイミン
グデータをテーブルデータまたはマップデータとしてメ
モリに記憶させてラッパーロールを制御するようにして
いるので、タイミングの設定に長期にわたる複雑な調整
作業を必要としかつタイミングデータを記憶させておく
ためのメモリを必要とするとともに、一旦設定されたタ
イミングを再調整する際にも多数のデータの書き換えが
必要となるなど、タイミングの設定・調整が簡易かつ効
率的に行えないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、コイルの帯鋼材
先端部分に形成される段差に起因する重ね疵の発生を軽
減するため、ラッパーロールをコイル表面から退避させ
るタイミングを容易に設定・調整することができるラッ
パロール制御方法および制御装置を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のラッパーロール
制御方法は、帯鋼板をラッパーロールによりマンドレル
に押し付けつつ巻取ってコイルに形成する巻取機の巻取
工程初期におけるラッパーロール制御方法であって、前
記コイルの帯鋼板先端部分に形成される段差を回避させ
るようラッパーロールをコイル表面から退避させるタイ
ミングを、ラッパーロールのコイル表面からの退避を開
始するときの帯鋼板の巻取長さ(Ye)と帯鋼板の板厚
および巻取速度との関係を表した下記関数により決定す
ることを特徴とするラッパーロール制御方法。Ye=A−(at+b)V ここに、 A:前記段差がラッパーロール直近位置に到達するとき
の帯鋼板の巻取長さ t:帯鋼板の板厚 V:帯鋼板の巻取速度 a,b:ラッパーロールの位置制御動特性に基づいて設
定される係数
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】 本発明のラッパーロール制御方法におい
ては、前記段差がラッパーロール直近位置を通過した後
における押付け力制御を開始するタイミングを、帯鋼板
の板厚および巻取速度に基づいて決定するのが好まし
い。
【0011】 また、本発明のラッパーロール制御方法
においては、前記タイミングが、ラッパーロールが前記
所定距離の位置まで移動されるときの帯鋼板の巻取長さ
と帯鋼板の板厚および巻取速度との関係を表す関数によ
り決定されるのが好ましい。その場合、ラッパーロール
が前記所定距離の位置まで移動されるときの帯鋼板の巻
取長さYrと帯鋼板の板厚および巻取速度との関係が、
下記式により表されるのがさらに好ましい。
【0012】Yr=A+(ct+d)V
【0013】ここに、 A:前記段差がラッパーロール直近位置に到達するとき
の帯鋼板の巻取長さ t:帯鋼板の板厚 V:帯鋼板の巻取速度
【0014】 一方、本発明のラッパーロール制御装置
は、帯鋼板をラッパーロールによりマンドレルに押し付
けつつ巻取ってコイルに形成する巻取機のラッパーロー
ル制御装置であって、帯鋼板の巻取を補助するためにラ
ッパーロールにより所定の押付け力にて帯鋼板をマンド
レルに押し付けるよう制御する押付け力制御手段と、ラ
ッパーロールの位置を制御する位置制御手段と、前記コ
イルの帯鋼板先端部分に形成される段差を回避させるよ
うラッパーロールを位置制御手段の制御によりコイル表
面から退避させるタイミングを決定する退避タイミング
決定手段と、前記段差がラッパーロール直近位置を通過
した後、位置制御手段による制御から押付け力制御手段
による制御に復帰するタイミングを決定する復帰タイミ
ング決定手段と、マンドレルに実際に巻取られた帯鋼板
の巻取長さを検知する実巻取長検知手段とを備え、前記
退避タイミング決定手段および復帰タイミング決定手段
が、実巻取長演算手段により検知される帯鋼板の巻取長
さを参照して前記各タイミングを決定するようされてな
ることを特徴とする。
【0015】
【0016】 本発明のラッパーロール制御装置におい
ては、退避タイミング決定手段が、実巻取長検知手段に
より検知される帯鋼板の巻取長さYと下記式により算出
される帯鋼板の巻取長さYeとを比較して前記タイミン
グを決定するのが好ましい。
【0017】Ye=A−(at+b)V
【0018】ここに、 A:前記段差がラッパーロール直近位置を通過するとき
の帯鋼板の巻取長さ t:帯鋼板の板厚 V:帯鋼板の巻取速度 a,b:ラッパーロールの位置制御動特性に基づいて設
定される係数
【0019】 また、本発明のラッパーロール制御装置
においては、復帰タイミング決定手段が、実巻取長検知
手段により検知される帯鋼板の巻取長さYと下記式によ
り算出される帯鋼板の巻取長さYrとを比較して前記タ
イミングを決定するのが好ましい。
【0020】Yr=A+(ct+d)V
【0021】ここに、 A:前記段差がラッパーロール直近を通過するときの帯
鋼板の巻取長さ t:帯鋼板の板厚 V:帯鋼板の巻取速度 c,d:ラッパーロールの位置制御動特性に基づいて設
定される係数
【0022】
【作用】本発明は前記の如く構成されているので、帯鋼
板の板厚および巻取速度を指定するだけで、簡単な演算
により全ての板厚値および巻取速度値に対してラッパー
ロールをコイル表面から退避させるタイミングを決定す
ることが可能となる。また、前記関数の係数を調整する
だけで、全ての板厚値および巻取速度値に対するタイミ
ングを適切に再調整することも可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
【0024】図1に、本発明の一実施形態に係るラッパ
ロール制御方法が適用されるダウンコイラの概略構成を
示し、このダウンコイラAは、ホットストリップミル
(不図示である)により熱間圧延され、1組のピンチロ
ール102、103により取り込まれるホットストリッ
プ(以下、単にストリップという)Sを、マンドレル1
00により巻取ってコイルCに形成するための巻取装置
とされる。このダウンコイラAにおいては、マンドレル
100へのストリップSの巻付けを補助するようマンド
レル100の周囲に複数(本実施形態では3個であり、
図1では1つのみを示している)のラッパーロール10
1が配設され、マンドレル100およびピンチロール1
02、103の回転を制御するとともに、ラッパーロー
ル101を制御する制御機構Bが設けられるものとされ
る。
【0025】ストリップSは、ピンチロール102、1
03により挟まれ、その回転に応じた長さだけ送られ
て、マンドレル100に巻取られるものとされる。つま
り、マンドレル100に実際に巻取られたストリップS
の巻取長さ(以下、実巻取長という)Yと、巻始めから
のピンチロール102、103によるストリップSの送
り長さの積算値とは同一となるものとされる。
【0026】ラッパーロール101は、軸104を中心
として旋回するフレーム105に回転自在に装着されて
おり、このフレーム105がロッド106を介して油圧
シリンダ107により駆動されることにより、マンドレ
ル100の径方向に駆動されるものとされる。
【0027】制御機構Bは、マンドレル100およびピ
ンチロール102、103の回転を制御するための制御
部を備える(この部分に関しては図示・説明を省略す
る)とともに、コイルCのストリップS先端部分に形成
される段差Gでラッパーロール101の押し付けにより
コイルCに重ね疵が発生するのを防止するために、段差
Gを回避しつつストリップSの巻取を補助するよう各ラ
ッパーロール101を制御する機能を有している。
【0028】すなわち、制御機構Bは、マンドレル10
0によるストリップSの巻取を補助するためにストリッ
プSを所定の押付け力にてコイルC(もしくはマンドレ
ル100)に押し付けるよう各ラッパーロール101を
制御する押付け力制御部(押付け力制御手段)10と、
各ラッパーロール101のマンドレル100径方向にお
ける位置を制御する位置制御部(位置制御手段)20
と、実巻取長を検知する実巻取長検知部(巻取長さ検知
手段)30と、段差Gが各ラッパーロール101とコイ
ルC表面との接触位置P(図2参照)、すなわちラッパ
ーロール101直近位置を通過するときに段差Gを回避
するようラッパーロール101を位置制御部20の制御
によりコイルC表面から所定距離退避させるタイミング
を決定する退避タイミング決定部(退避タイミング決定
手段)40と、段差G回避後に押付け力制御部10によ
る各ラッパーロール101の制御に復帰するタイミング
を決定する復帰タイミング決定部(復帰タイミング決定
手段)50とを備えてなるものとされる。
【0029】押付け力制御部10は、各ラッパーロール
101によるストリップSの押付け力を指令する押付け
力指令信号を油圧シリンダ107の図示しない駆動制御
装置に出力することによって、油圧シリンダ107によ
り駆動される各ラッパーロール101の押付け力を制御
するものとされる。
【0030】位置制御部20は、各ラッパーロール10
1のマンドレル100径方向における位置を指令する位
置指令信号を油圧シリンダ107の前記駆動制御装置に
出力することによって、油圧シリンダ107により駆動
される各ラッパーロール101の位置を制御するものと
される。
【0031】実巻取長検知部30は、ピンチロール10
2、103により取り込まれたストリップS先端の、マ
ンドレル100とピンチロール102、103との間に
設けられる先端検出位置P0の通過を検出する先端検出
センサ31と、ピンチロール102、103によるスト
リップSの送り長さを計測する送り長さ計測部32と、
先端検出センサ31および送り長さ計測部32からの信
号に基づいて実巻取長Yを演算する実巻取長演算部33
とから構成される。
【0032】先端検出センサ31は、レーザービームを
発光する発光部31aと、発光部31aからのレーザー
ビームを受光する受光部31bとを備えてなるものとさ
れ、発光部31aからのレーザービームが受光部31b
で受光されなくなったときにストリップSの先端が先端
検出位置P0を通過したものとして、先端検出信号を実
巻取長演算部33に出力する。
【0033】送り長さ計測部32は、一方のピンチロー
ル102が所定角度回転する毎にパルスを発生するパル
スジェネレータからなり、このパルス信号を実巻取長演
算部33に出力する。
【0034】実巻取長演算部33は、先端検出センサ3
1からの先端検出信号が入力された時点から送り長さ計
測部32から入力されるパルス信号をカウントし、先端
検出位置P0からのストリップSの送り長さYpを演算
し、この送り長さYpを用いて実巻取長Yを演算する。
すなわち、送り長さYpから、先端検出位置P0からス
トリップSの巻始めの位置P1(図2参照、ラッパーロ
ール#1とコイルCとの接触位置と一致する)までの距
離Xを差し引くことにより実巻取長Yを算出する。
【0035】退避タイミング決定部40は、図2に示す
ように、各ラッパーロール101(以下、各ラッパーロ
ールを符号#1,#2,#3で表す)が押付け力制御部
10の制御によりストリップSの巻取を補助していると
きに、段差Gを回避するよう位置制御部20の制御によ
り各ラッパーロール#1,#2,#3をコイルC表面か
ら板厚tに応じた所定距離退避させるタイミングを下記
式(1)により決定するものとされる。
【0036】 Ye=LptN(n)−(a×t+b)×V (1)
【0037】ここで、Yeは、各ラッパーロール#1,
#2,#3のコイルC表面からの退避を開始するとき
の、ストリップSの巻始めの位置P1からの巻取長さ
(以下、退避開始巻取長という)を示す。また、Vはス
トリップSの巻取速度を示し、L ptN(n)は、N=#
1,#2,#3の各ラッパーロール101とコイルCと
の接触位置P1,P2,P3を段差Gが通過するときの、
nラップ目における巻取長さ(特許請求の範囲における
巻取長さAに相当する)を示す。また、aおよびbは、
後で説明するように、シミュレーションおよび実験結果
により求められる各ラッパーロール#1,#2,#3の
位置制御動特性に基づいて設定される係数である。
【0038】このとき、図2から明らかなように、 Lpt1(1)=X Lpt2(1)=X+(Dm+t)×θ1/π Lpt3(1)=X+(Dm+t)×(θ1+θ2)/π と表せる。
【0039】ここで、Dm:マンドレル100の直径、
θ1:円弧(P1−P2)に対応する内角、θ2:円弧(P
2−P3)に対応する内角をそれぞれ示す。
【0040】したがって、2ラップ以降については、 Lpt1(n)=X+Σπ(Dm+t(2n−3)) Lpt2(n)=X+(Dm+t(2n−1))×θ1/π
+Σπ(Dm+t(2n−3)) Lpt3(n)=X+(Dm+t(2n−1))×(θ1
θ2)/π+Σπ(Dm+t(2n−3)) Lpt3(n)=X+(Dm+t)×(θ1+θ2)/π と表すことができる。
【0041】ここで、Σπ(Dm+t(2n−3))
は、2ラップ目からnラップ目までの巻取長さの総和を
示す。
【0042】前記式(1)は、段差Gが各接触位置
1,P2,P3を通過するよりも時間Te=a×t+b
(秒)早い時点に各ラッパーロール#1,#2,#3の
退避を開始することを示している。このように、段差G
を回避するよう各ラッパーロール#1,#2,#3を退
避させるタイミングをストリップSの板厚tおよび巻取
速度Vに関する関数により決定するものとしたのは、発
明者等が行った綿密な調査の結果得られた知見に依って
いる。
【0043】すなわち、発明者等は、各種板厚tのスト
リップSに対して段差Gを回避するよう各ラッパーロー
ル#1,#2,#3を退避させるのに要する時間Teを
シミュレーションにより演算することによって、板厚t
と時間Teとがどのような関係にあるかを調査した。そ
の結果、時間Teを板厚tに関する関数で表せることが
判明したので、前記タイミングを板厚tおよび巻取速度
Vに関する関数により決定するものとした。
【0044】本実施形態では、ピンチロール102,1
03によるストリップSの送り長さを計測して段差Gの
位置を検知するものとしているので、前記式(1)のよ
うなストリップSの板厚tおよび巻取速度Vに関する関
数により退避開始巻取長Yeを決定し、実巻取長演算部
33により演算される実巻取長Yが退避開始巻取長Ye
と一致したときに各ラッパーロール#1,#2,#3の
退避を開始するものとしている。これにより、板厚t
と、この板厚tに応じて通常設定が変更される巻取速度
Vとを指定するだけで退避タイミングTeが設定される
ので、全ての板厚tおよび巻取速度Vに対して前記式
(1)の関数により退避タイミングTe決定することが
可能となる。
【0045】押付け力制御に復帰するタイミングを決定
する復帰タイミング決定部50は、段差Gが各位置
1,P2,P3を通過した後に押付け力制御部10によ
る制御に復帰する復帰タイミングTrを下記式(2)に
より決定するものとされる。
【0046】 Yr=LptN(n)+(c×t+d)×V (2)
【0047】ここで、Yrは、押付け力制御部10によ
る制御に復帰するときの、ストリップSの巻始めの位置
1からの巻取長さ(以下、復帰巻取長という)を示
す。なお、LptN(n)は、前記式(1)におけると同
一のものとされる。また、係数c,dは、前記係数a,
bと同様に各ラッパーロール#1,#2,#3の位置制
御動特性に基づいて設定される。
【0048】式(2)においても、段差Gが各位置
1,P2,P3を通過した時点から時間Tr=c×t+
d(秒)経過後に押付け力制御部10による制御に復帰
することが示されており、このように段差G回避後、押
付け力制御部10による制御に復帰するタイミングTr
を板厚tおよび巻取速度Vに関する関数により決定する
ものとしたのも発明者等の行った綿密な調査によるもの
である。すなわち、段差回避中に各ラッパーロール#
1,#2,#3を押付け力制御部10の制御を開始する
ための所定位置(例えば、コイルC表面から1mmの位
置)まで移動させるのに要する時間TrがストリップS
の板厚tおよび巻取速度Vに関する関数により表せるこ
とがシミュレーションにより判明したからである。
【0049】本実施形態では、ピンチロール102,1
03によるストリップSの送り長さを計測して段差Gの
位置を検知するものとしているので、前記式(2)のよ
うなストリップSの板厚tおよび巻取速度Vに関する関
数により復帰巻取長Yrを決定し、実巻取長演算部33
により演算される実巻取長Yが復帰巻取長Yrと一致し
たときに押付け力制御部10による制御を開始するもの
としている。これにより、板厚tと、この板厚tに応じ
て通常設定が変更される巻取速度Vとを指定することに
より、全ての板厚値tおよび巻取速度Vに対応する復帰
タイミングTrを決定することが可能となる。
【0050】しかして、かかる構成を有するラッパーロ
ール制御装置においては、図3に示すように、実巻取長
検知部30により検知されるストリップSの先端位置が
前記式(1)で表される位置に達した時刻s1、すなわ
ちY=Yeとなった時点に、位置制御部20から油圧シ
リンダ107に、ラッパーロール#1,#2,#3を所
定距離退避させるための位置ステップ指令が出力され
る。
【0051】段差部Gが点P1,P2,P3を通過する時
刻s2、すなわちY=LptN(n)となった時点に、各ラ
ッパーロール#1,#2,#3を押付け力制御の開始位
置L 1に戻すための位置ステップ指令が位置制御部10
から油圧シリンダ107に出力され、時刻s2から時間
Tr後の時刻s3、すなわちY=Yrとなった時点に、
各ラッパーロール#1,#2,#3は前記開始位置まで
移動され、この時点から押付け力制御部10による制御
が開始される。
【0052】各ラッパーロール#1,#2,#3による
押付け力が安定する時刻s4以降は、各ラッパーロール
#1,#2,#3は時刻s1以前の位置よりも板厚tに
相当する距離マンドレル100表面から離れた位置で維
持される。
【0053】このように、本実施形態のラッパーロール
制御装置は、ラッパーロール101の位置制御動特性に
基づいて各係数が設定される、ストリップSの板厚tお
よび巻取速度Vに関する関数により、段差Gを回避する
よう各ラッパーロール101を退避させる退避タイミン
グTeおよび段差G回避後に押付け力制御部10による
制御に復帰する復帰タイミングTrを決定するものとし
たので、各種鋼板の板厚値tおよび巻取速度値Vに対し
て前記各タイミングを適切かつ効率的に設定することが
可能となる。
【0054】また、前記式(1)および(2)の各係数
b,dを調整するだけで全ての板厚値tに対するタイミ
ングTe,Trを一様に調整することができる。また、
係数a,cを調整することによって板厚tに応じたより
適切なタイミングTe,Trの設定が可能となる。例え
ば板厚tが大きいほど早めに各ラッパーロール#1,#
2,#3の退避を開始させるために、係数a,cを大き
めに設定するといった調整も可能となる。
【0055】
【実施例】以下、各タイミングTe,Trを決定するた
めの関数の係数をシミュレーションにより設定する手順
と、設定された係数を実験結果により修正する手順とを
説明する。
【0056】図4〜図9を参照して、前記関数の係数を
設定するためのシミュレーションの手順を説明する。
【0057】図4〜図9は、板厚tが1.2mm、2.
3mm、3.2mm、4.5mm、8mmおよび16m
mの各場合におけるシミュレーションの実施結果を示し
ている。
【0058】図4〜図9の各図において、(a)は位置
制御部20から各ラッパーロール101(例えば、ラッ
パーロール#1)の駆動制御装置に出力される位置指令
値を示し、(b)はこの位置指令値に応じて変化するラ
ッパーロール101のマンドレル径方向の位置を示し、
(c)は押付け力制御部10の制御に復帰するタイミン
グを示し、(d)は各ラッパーロール101がストリッ
プSをコイルCに押し付ける押付け力の大きさを示して
いる。また、各図において横軸は、段差Gを回避するた
めの位置ステップ指令が位置制御部20から出力された
時点からの時間を示している。以下、各図を説明する。
【0059】図4は板厚tが1.2mm、巻取速度Vが
15.00m/secのときのシミュレーション結果を
示し、段差Gを回避するための位置ステップ指令(同図
(a)では−0.5のステップ指令;目盛り0.1が1
mmに相当)が入力された時点から、ラッパロール10
1は退避を開始している(同図(b)参照)。時間Te
=58.73(ms)が経過した時点に段差Gが接触位
置Pを通過したものとして、ラッパロール101を押付
け力制御部10による制御を開始するための所定位置
(例えば、コイルC表面から1mmの位置)に戻すため
の位置ステップ指令(同図(a)では、幅0.4のステ
ップ指令)が入力される。
【0060】この時点から時間Tr=43.65(m
s)経過後にはラッパロール101が前記所定位置まで
移動しており、この時点に押付け力制御10による制御
が再開される。
【0061】図5は板厚tが2.3mm、巻取速度Vが
12.00m/secのときのシミュレーション結果を
示し、段差Gを回避するための位置ステップ指令(同図
(a)では−0.6のステップ指令;目盛り0.1が1
mmに相当)が入力された時点から、ラッパロール10
1は退避を開始している(同図(b)参照)。時間Te
=59.52(ms)が経過した時点に段差Gが前記接
触位置Pを通過したものとして、ラッパロール101を
押付け力制御部10による制御を開始するための所定位
置(例えば、コイルC表面から1mmの位置)に戻すた
めの位置ステップ指令(同図(a)では、幅0.4のス
テップ指令)が入力される。
【0062】この時点から時間Tr=45.08(m
s)経過後にはラッパロール101が前記所定位置まで
移動しており、この時点に押付け力制御10による制御
が再開される。
【0063】図6は板厚tが3.2mm、巻取速度Vが
10.78m/secのときのシミュレーション結果を
示し、段差Gを回避するための位置ステップ指令(同図
(a)では−0.8のステップ指令;目盛り0.1が1
mmに相当)が入力された時点から、ラッパロール10
1は退避を開始している(同図(b)参照)。時間Te
=74.60(ms)が経過した時点に段差Gが接触位
置Pを通過したものとして、ラッパロール101を押付
け力制御部10による制御を開始するための所定位置
(例えば、コイルC表面から1mmの位置)に戻すため
の位置ステップ指令(同図(a)では、幅0.4のステ
ップ指令)が入力される。
【0064】この時点から時間Tr=42.06(m
s)経過後にはラッパロール101が前記所定位置まで
移動しており、この時点に押付け力制御10による制御
が再開される。
【0065】図7は板厚tが4.5mm、巻取速度Vが
7.66m/secのときのシミュレーション結果を示
し、段差Gを回避するための位置ステップ指令(同図
(a)では−1.0のステップ指令;目盛り0.1が1
mmに相当)が入力された時点から、ラッパロール10
1は退避を開始する(同図(b)参照)。時間Te=8
9.21(ms)が経過した時点に段差Gが前記接触位
置Pを通過したものとして、ラッパロール101を押付
け力制御部10による制御を開始するための所定位置
(例えば、コイルC表面から1mmの位置)に戻すため
の位置ステップ指令(同図(a)では、幅0.6のステ
ップ指令)が入力される。
【0066】この時点から時間Tr=46.03(m
s)経過後にはラッパロール101が前記所定位置まで
移動しており、この時点に押付け力制御10による制御
が再開される。
【0067】図8は板厚tが8mm、巻取速度Vが4.
47m/secのときのシミュレーション結果を示し、
段差Gを回避するための位置ステップ指令(同図(a)
では−1.4のステップ指令;目盛り0.1が1mmに
相当)が入力された時点から、ラッパロール101は退
避を開始する(同図(b)参照)。時間Te=119.
05(ms)が経過した時点に段差Gが接触位置Pを通
過したものとして、ラッパロール101を押付け力制御
部10による制御を開始するための所定位置(例えば、
コイルC表面から1mmの位置)に戻すための位置ステ
ップ指令(同図(a)では、幅0.6のステップ指令)
が入力される。
【0068】この時点から時間Tr=46.03(m
s)経過後にはラッパロール101が前記所定位置まで
移動しており、この時点に押付け力制御10による制御
が再開される。
【0069】図9は板厚tが16mm、巻取速度Vが
2.15m/secのときのシミュレーション結果を示
し、段差Gを回避するための位置ステップ指令(同図
(a)では、−2.0のステップ指令;目盛り0.1が
1mmに相当)が入力された時点から、ラッパロール1
01は退避を開始する(同図(b)参照)。時間Te=
176.99(ms)が経過した時点に段差Gが前記接
触位置Pを通過したものとして、ラッパロール101を
押付け力制御部10による制御を開始するための所定位
置(例えば、コイルC表面から1mmの位置)に戻すた
めの位置ステップ指令(同図(a)では、幅0.5のス
テップ指令)が入力される。
【0070】この時点から時間Tr=46.03(m
s)経過後にはラッパロール101が前記所定位置まで
移動しており、この時点に押付け力制御10による制御
が再開される。
【0071】図10に、以上のようにして得られる各ラ
ッパーロール#1,#2,#3毎のシミュレーション結
果をまとめて示す。
【0072】このシミュレーション結果をグラフ(不図
示である)にプロットし、作図により前記各係数を決定
する。この結果、
【0073】 Ye=LptN(n)−(9.97t+37)×V (1)´ が得られる。また、復帰タイミングTrについては各ラ
ッパーロール#1,#2,#3毎に、
【0074】 Yr(#1)=Lpt1(n)+(0.375t+42)×V (2)´ Yr(#2)=Lpt2(n)+(0.688t+50)×V Yr(#3)=Lpt3(n)+(0.688t+50)×V が得られる。
【0075】次に前記シミュレーション結果を実験結果
に基づき修正する手順を説明する。図11〜図15に、
マンドレル100とラッパーロール101(例えば、ラ
ッパーロール#1)とのギャップをそれぞれ2.0m
m、5.0mm、8.0mm、12.0mmおよび2
0.0mmに設定したときの、油柱実績(各図
(a))、シリンダ推力実績(各図(b))、ギャップ
実績(各図(c))、油柱偏差(各図(d))および油
柱指令(各図(e))の変化の様子を示す。なお、この
実験においては、マンドレル100の外周面近傍におけ
るラッパーロール101の確定した位置制御動特性を調
査する必要上、マンドレル100の外周面に比較的近い
位置(実施例では、マンドレル100の中心から400
mmの位置)でラッパーロール101とストリップSと
が接するものとして調査を行っている。
【0076】図11はギャップが2mmの場合を示し、
この場合には、ラッパロール101をストリップSに接
触する位置からギャップの90パーセントに相当する位
置まで移動させるのに要する時間(図にTAで示す)は
35msであり、その際の油柱オーバーシュート量は
0.5mmであるという結果が得られた。また、ラッパ
ーロール101を設定されたギャップに相当する位置か
らホットストリップに接触する位置までの90パーセン
トに相当する距離移動させるのに要する時間(図にTB
で示す)は30msであり、その際の油柱オーバーシュ
ート量は0.7mmであるという結果が得られた。
【0077】図12はギャップが5mmの場合を示し、
この場合には、前記時間TAは40msであり、その際
の油柱オーバーシュート量は0.5mmであるという結
果が得られた。また、時間TBは35msであり、その
際の油柱オーバーシュート量は2.0mmであるという
結果が得られた。
【0078】図13はギャップが8mmの場合を示し、
この場合には、時間TAは50msであり、その際の油
柱オーバーシュート量は0.2mmであるという結果が
得られた。また、時間TBは40msであり、その際の
油柱オーバーシュート量は2.8mmであるという結果
が得られた。
【0079】図14はギャップが12mmの場合を示
し、この場合には、時間TAは70msであり、その際
の油柱オーバーシュート量は0mmであるという結果が
得られた。また、時間TBは40msであり、その際の
油柱オーバーシュート量は3.1mmであるという結果
が得られた。
【0080】図15はギャップが20mmの場合を示
し、この場合には、時間TAは95msであり、その際
の油柱オーバーシュート量は0.1mmであるという結
果が得られた。また、時間TBは60msであり、その
際の油柱オーバーシュート量は1.9mmであるという
結果が得られた。
【0081】図16に、以上のようにして得られる実験
結果を各ラッパーロール#1,#2,#3毎にまとめて
を示す。図中、「開」は各ラッパーロール#1,#2,
#3をギャップが広がる方向に移動させる場合を示し、
「閉」はギャップが狭まる方向に移動させる場合を示
す。また、各欄における上段は前記時間TAを示し、中
段は油柱オーバーシュートを示す。また、下段は油柱オ
ーバーシュートをギャップのオーバーシュートに置き換
えた値を示す。
【0082】この実験結果により、前記シミュレーショ
ン結果に比べてラッパーロール#3における板厚tが小
さいときの制御応答が悪いという認識を得たので、前記
式(1)´を修正して、下記の式を得た。
【0083】 Ye(#1)=Lpt1(n)−(9.97t+37)×V (1)´´ Ye(#2)=Lpt2(n)−(9.97t+37)×V Ye(#3)=Lpt3(n)−(9.97t+50)×V
【0084】また、復帰タイミングTrに関しては、前
記シミュレーション結果に比べてラッパーロール#3に
おける板厚tが小さいときの制御応答が悪いという認識
を得たが、ラッパーロール#3のオーバーシュート量を
考慮すればシミュレーション結果による式を修正する必
要はないものと判断し、前記式(2)´を維持するもの
とした。
【0085】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、コイル
の帯鋼板先端部分に形成される段差を回避して、重ね疵
の発生を軽減するために、ラッパーロールをコイル表面
から退避させるタイミングを帯鋼板の板厚および巻取速
度に関する関数により決定するものとしたので、前記タ
イミングの設定を適切かつ簡易になし得るという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるラッパロール制御
方法が適用されるダウンコイラの概略構成を示す模式図
である。
【図2】ダウンコイラ要部の詳細を示す模式図である。
【図3】本ラッパロール制御方法による動作例を示す模
式図である。
【図4】退避タイミングおよび復帰タイミングを決定す
る関数を設定するためのシミュレーション結果による制
御応答波形を示すグラフ図である。
【図5】退避タイミングおよび復帰タイミングを決定す
る関数を設定するためのシミュレーション結果による制
御応答波形を示すグラフ図である。
【図6】退避タイミングおよび復帰タイミングを決定す
る関数を設定するためのシミュレーション結果による制
御応答波形を示すグラフ図である。
【図7】退避タイミングおよび復帰タイミングを決定す
る関数を設定するためのシミュレーション結果による制
御応答波形を示すグラフ図である。
【図8】退避タイミングおよび復帰タイミングを決定す
る関数を設定するためのシミュレーション結果による制
御応答波形を示すグラフ図である。
【図9】退避タイミングおよび復帰タイミングを決定す
る関数を設定するためのシミュレーション結果による制
御応答波形を示すグラフ図である。
【図10】シミュレーション結果を一覧可能にまとめた
テーブル図である。
【図11】シミュレーションにより設定される前記関数
を修正するための実験結果による制御応答波形を示すグ
ラフ図である。
【図12】シミュレーションにより設定される前記関数
を修正するための実験結果による制御応答波形を示すグ
ラフ図である。
【図13】シミュレーションにより設定される前記関数
を修正するための実験結果による制御応答波形を示すグ
ラフ図である。
【図14】シミュレーションにより設定される前記関数
を修正するための実験結果による制御応答波形を示すグ
ラフ図である。
【図15】シミュレーションにより設定される前記関数
を修正するための実験結果による制御応答波形を示すグ
ラフ図である。
【図16】実験結果を一覧可能にまとめたテーブル図で
ある。
【符号の説明】
A ダウンコイラ B 制御機構 G 段差 P 接触位置 S ストリップ 10 押付け力制御部(押付け力制御手段) 20 位置制御部(位置制御手段) 30 実巻取長検知部(実巻取長検知手段) 40 退避タイミング決定部(退避タイミング決定手
段) 50 復帰タイミング決定部(復帰タイミング決定手
段) 100 マンドレル 101 ラッパーロール 107 油圧シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土佐田 壱 明石市川崎町1番1号 川重テクノサー ビス株式会社内 (72)発明者 武部 智全 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 三芳 邦弘 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川重プラント株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−30522(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21C 45/00 - 49/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯鋼板をラッパーロールによりマンドレ
    ルに押し付けつつ巻取ってコイルに形成する巻取機の巻
    取工程初期におけるラッパーロール制御方法であって、 前記コイルの帯鋼板先端部分に形成される段差を回避さ
    せるようラッパーロールをコイル表面から退避させるタ
    イミングを、ラッパーロールのコイル表面からの退避を
    開始するときの帯鋼板の巻取長さ(Ye)と帯鋼板の板
    厚および巻取速度との関係を表した下記関数により決定
    することを特徴とするラッパーロール制御方法。Ye=A−(at+b)V ここに、 A:前記段差がラッパーロール直近位置に到達するとき
    の帯鋼板の巻取長さ t:帯鋼板の板厚 V:帯鋼板の巻取速度 a,b:ラッパーロールの位置制御動特性に基づいて設
    定される係数
  2. 【請求項2】 前記段差がラッパーロール直近位置を通
    過した後における押付け力制御を開始するタイミング
    を、帯鋼板の板厚および巻取速度に基づいて決定するこ
    とを特徴とする請求項1記載のラッパーロール制御方
    法。
  3. 【請求項3】 前記タイミングが、ラッパーロールが前
    記所定距離の位置まで移動されるときの帯鋼板の巻取長
    さと帯鋼板の板厚および巻取速度との関係を表す関数に
    より決定されることを特徴とする請求項記載のラッパ
    ーロール制御方法。
  4. 【請求項4】 ラッパーロールが前記所定距離の位置ま
    で移動されるときの帯鋼板の巻取長さ(Yr)と帯鋼板
    の板厚および巻取速度との関係が、下記式により表され
    ることを特徴とする請求項5記載のラッパーロール制御
    方法。 Yr=A+(ct+d)V ここに、 A:前記段差がラッパーロール直近位置に到達するとき
    の帯鋼板の巻取長さ t:帯鋼板の板厚 V:帯鋼板の巻取速度 c,d:ラッパーロールの位置制御動特性に基づいて設
    定される係数
  5. 【請求項5】 帯鋼板をラッパーロールによりマンドレ
    ルに押し付けつつ巻取ってコイルに形成する巻取機のラ
    ッパーロール制御装置であって、 帯鋼板の巻取を補助するためにラッパーロールにより所
    定の押付け力にて帯鋼板をマンドレルに押し付けるよう
    制御する押付け力制御手段と、 ラッパーロールの位置を制御する位置制御手段と、 前記コイルの帯鋼板先端部分に形成される段差を回避さ
    せるようラッパーロールを位置制御手段の制御によりコ
    イル表面から退避させるタイミングを決定する退避タイ
    ミング決定手段と、 前記段差がラッパーロール直近位置を通過した後、位置
    制御手段による制御から押付け力制御手段による制御に
    復帰するタイミングを決定する復帰タイミング決定手段
    マンドレルに実際に巻取られた帯鋼板の巻取長さを検知
    する実巻取長検知手段と を備え、 前記退避タイミング決定手段および復帰タイミング決定
    手段が、実巻取長演算手段により検知される帯鋼板の巻
    取長さを参照して前記各タイミングを決定するようされ
    てなることを特徴とするラッパーロール制御装置。
  6. 【請求項6】 退避タイミング決定手段が、実巻取長検
    知手段により検知される帯鋼板の巻取長さ(Y)と下記
    式により算出される帯鋼板の巻取長さ(Ye)とを比較
    して前記タイミングを決定することを特徴とする請求項
    記載のラッパーロール制御装置。 Ye=A−(at+b)V ここに、 A:前記段差がラッパーロール直近位置を通過するとき
    の帯鋼板の巻取長さ t:帯鋼板の板厚 V:帯鋼板の巻取速度 a,b:ラッパーロールの位置制御動特性に基づいて設
    定される係数
  7. 【請求項7】 復帰タイミング決定手段が、実巻取長検
    知手段により検知される帯鋼板の巻取長さ(Y)と下記
    式により算出される帯鋼板の巻取長さ(Yr)とを比較
    して前記タイミングを決定することを特徴とする請求項
    記載のラッパーロール制御装置。 Yr=A+(ct+d)V ここに、 A:前記段差がラッパーロール直近を通過するときの帯
    鋼板の巻取長さ t:帯鋼板の板厚 V:帯鋼板の巻取速度 c,d:ラッパーロールの位置制御動特性に基づいて設
    定される係数
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