JP3459374B2 - 管推進用の元押し装置 - Google Patents

管推進用の元押し装置

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JP3459374B2
JP3459374B2 JP09208899A JP9208899A JP3459374B2 JP 3459374 B2 JP3459374 B2 JP 3459374B2 JP 09208899 A JP09208899 A JP 09208899A JP 9208899 A JP9208899 A JP 9208899A JP 3459374 B2 JP3459374 B2 JP 3459374B2
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秀樹 宇野
努 鈴木
一則 長沢
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株式会社イセキ開発工機
長野油機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は管推進用の元押し装
置に関し、特に、人が入ることができない小口径管を、
地盤の土圧と泥水の圧力とを平衡させながら推進する際
に適する元押し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】反力受け部材を有するベースと、シリン
ダ及びこのシリンダに対して伸縮可能なロッドを有する
2つの液圧シリンダ装置であって前記シリンダ及びロッ
ドの一方が前記反力受け部材に固定され、水平方向へ間
隔をおいて配置された2つの液圧シリンダ装置と、これ
ら液圧シリンダ装置の前記シリンダ及びロッドの他方に
固定され、前記ベース上を移動可能な押し部材とを備え
る管推進用の元押し装置が知られている(例えば、特公
平5-29758号公報)。この元押し装置は発進立坑内に配
置される。
【0003】地盤の切羽に到達した推進ヘッドに泥水圧
力を加え、この泥水圧力と切羽における土圧とを平衡さ
せながら推進する装置では、泥水を供給するホース、掘
削した土砂を排出するためのホースなどが推進ヘッドか
ら後方へ向けて伸びている。これらホースは、特に管が
小口径管である場合、単位長さの次に推進すべき管、つ
まり単位新管を既に地中に推進した管と発進立坑におい
て接続するとき、単位新管に通し、単位新管の後方から
引き出す必要がある。ところが、単位新管を既に推進し
た管と共に推進するためには、単位新管の端面に推力を
及ぼさなければならない。そこで、例えばスリットを有
する筒状のストラットと呼称される部材を押し部材と単
位新管の端面との間に配置し、ストラットを介して単位
新管に推力を及ぼす一方、ホースなどをストラットのス
リットから後方へ導いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ストラットは、単位新
管を推進すべきとき、単位新管と押し部材との間に配置
するが、単位新管を推進し終わったとき取り除く必要が
ある。これは、次に推進すべき単位新管を所定の位置に
導く際、ストラットがあると導くことができないことに
よる。そして、その際のストラットの配置と取り除き作
業は、発進立坑の大きさによって難易に分かれる。すな
わち、推進すべき管の外径と比べて大きな空間を推進方
向と直交する横方向に持つことができる発進立坑の場
合、推進すべき管の側方に複数のストラットを推進方向
へ並べると共に、各ストラットを横方向へ移動可能に支
持することができる(特開平3-228998号公報)ため、配
置や取り除き作業が容易である。
【0005】これに対して、特に、人が入ることができ
ない小口径管を推進する場合の発進立坑のように、円筒
状ケーシングを地中に埋めて発進立坑とするものでは、
埋める際の作業能率や経費の観点から、その口径を可及
的に小さくする必要がある。その結果、推進方向に直交
する横方向においても、また推進方向においても十分な
空間を確保することが難しく、ストラットの配置や取り
除き作業が容易ではない。
【0006】本発明は、十分な空間を確保することが難
しい発進立坑においてもストラットの配置や取り除き作
業を容易に行うことができる、管推進用の元押し装置を
提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、反力受け部材
を有するベースと、それぞれシリンダ及びこのシリンダ
に対して伸縮可能なロッドを有する少なくとも1つの液
圧シリンダ装置を含む一対の推進手段であって前記シリ
ンダ及びロッドの一方が前記反力受け部材に固定され、
水平方向へ左右に間隔をおいて配置された一対の推進手
段と、これら推進手段の前記シリンダ及びロッドの他方
に固定され、前記ベース上を移動可能な押し部材とを備
える管推進用の元押し装置である。
【0008】1つの発明では、前記押し部材の移動方向
と直交する水平方向へ移動可能に前記押し部材に取り付
けられ、かつ、前記一対の推進手段の間隔内に配置され
た少なくとも2つの補助押し部材を備える。これら補助
押し部材は、互いに近づく向きに移動するとき、前記管
の端面と前記押し部材とに接触可能となり、互いに離れ
る向きに移動するとき、前記管の径方向の外方に位置
し、管との干渉を避けるように形成されている。
【0009】前記少なくとも2つの補助押し部材は、水
平軸線の回りを旋回可能であることが好ましく、この場
合、前記押し部材の前方の使用位置と、前記押し部材の
上方の不使用位置とをとる。
【0010】前記少なくとも2つの補助押し部材は、そ
れぞれの上方の部分で水平軸に片持ち支持されることが
好ましい。
【0011】別の発明では、筒状に形成され、スリット
を有する補助押し部材と、この補助押し部材を上下方向
へ移動させる移動手段と、前記押し部材に取り付けら
れ、前記移動手段を支持する支柱とを備える。前記補助
押し部材は、下方へ移動するとき、前記一対の推進手段
の間隔内に位置し、かつ、前記管の端面と前記押し部材
とに接触可能に形成されている。
【0012】前記移動手段は前記支柱の垂直軸線の回り
を旋回可能である
【0013】前記ベースは、前記補助押し部材を案内す
るガイドを備えることが好ましい。
【0014】
【作用及び効果】1つの発明では、少なくとも2つの補
助押し部材が押し部材の移動方向に直交する水平方向へ
移動可能であることから、単位新管を発進立坑の所定位
置に導くとき、少なくとも2つの補助押し部材のうちの
いくつかと残りとを、すなわち少なくとも2つの補助押
し部材の一方と他方とを互いに離れる向きに移動させ
る。単位新管を所定位置に導いた後、少なくとも2つの
補助押し部材の一方と他方とを互いに近づく向きに移動
させると、少なくとも2つの補助押し部材は単位新管の
端面と押し部材とに接触可能となり、推進の準備が完了
する。
【0015】この発明によれば、少なくとも2つの補助
押し部材が水平方向へ移動可能であるため、少なくとも
2つの補助押し部材の一方と他方とを離れる向きへ移動
させ、また近づく向きへ移動させるだけで単位新管の所
定位置への配置や、単位新管の推進が可能となる。
【0016】各補助押し部材は、単位新管に推力を与え
ることができる大きさであればよいことから、少なくと
も2つの補助押し部材の一方と他方とが近づいて単位新
管と押し部材とに接触可能となったとき、一方の補助押
し部材と他方の補助押し部材との間に十分なすきまがで
きるように寸法を定めることができる。したがって、ホ
ースなどはこのすきまから後方へ引き出すことができ
る。また、推進された管または所定位置に導かれた単位
新管と一対の推進手段それぞれとの横方向の空間内に補
助押し部材が入るように、補助押し部材を板材で作るこ
とも可能であることから、補助押し部材を管の径方向の
外方の不使用位置にもたらしたときの、いわば収納空間
を特に設けることを要しない。したがって、本発明は、
管の推進方向に直交する横方向において小さな空間を確
保できる、特に小口径の発進立坑において使用する元押
し装置として適する。
【0017】少なくとも2つの補助押し部材は押し部材
に取り付けられているため、特にガイドのようなものを
設けることなく、押し部材と一緒に移動することができ
る。
【0018】少なくとも2つの補助押し部材が水平軸線
の回りを旋回可能である場合、少なくとも2つの補助押
し部材は押し部材の前方の使用位置と、押し部材の上方
の不使用位置とをとるため、例えば元押し装置の保守や
点検の際、2つの補助押し部材を押し部材の上方へ位置
させることによって作業性を確保できる。
【0019】少なくとも2つの補助押し部材がそれぞれ
の上方の部分で水平軸に片持ち支持される場合、水平軸
線回りの旋回作業が少なくとも2つの補助押し部材を持
ち上げるだけでできるため、容易である。また、少なく
とも2つの補助押し部材を使用位置にもたらしたとき、
補助押し部材自体の重量によって補助押し部材を所定の
使用位置に留めておくことができる。
【0020】別の発明では、補助押し部材を上方へ移動
することによって、単位新管を発進立坑の所定位置に導
くことができる。また、補助押し部材を下方へ移動する
と、単位新管の端面と押し部材とに接触可能となり、推
進の準備が完了する。
【0021】この発明によれば、補助押し部材が移動手
段によって移動されるため、人手によって配置したり、
取り除いたりするときに要する労力を省くことができ
る。また、補助押し部材を上下に移動するため、管の推
進方向に直交する横方向において小さな空間を確保でき
る、特に小口径の発進立坑において使用する元押し装置
として適する。
【0022】さらに、移動手段が支柱の垂直軸線の回り
を旋回可能であるため、補助押し部材を上方の側方へも
たらすことができるため、例えば元押し装置の保守や点
検の際、作業性を確保できる。
【0023】ベースが補助押し部材を案内するガイドを
備える場合、補助押し部材を正確に案内することができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】管20を推進する元押し装置22
は、平面状態を示す図1と、側面状態を示す図2及び図
4と、正面状態を示す図3とを参照すると、反力受け部
材24を有するベース26と、それぞれ1つの液圧シリ
ンダ装置28からなる左右の一対の推進手段と、押し部
材30とを備える。
【0025】ベース26は、水平方向へ間隔をおいて配
置された2本の縦フレーム32と、これら縦フレーム3
2間に渡され、溶接された3本の横フレーム34とによ
って堅固に作られており、反力受け部材24はベース2
6の一端から垂直に立ち上がっている。縦フレーム32
の高さは横フレーム34の高さより高くなっており、管
支持部材36が高さの差によって作られた空間に配置さ
れ、横フレーム34に溶接されている。推進される管は
管支持部材36を滑って移動する。ベース26の縦フレ
ーム32には、ねじ材とナットとからなるレベル出しジ
ャッキ38が取り付けられている。
【0026】2つの液圧シリンダ装置28は、シリンダ
40と、シリンダ40に対して伸縮可能なロッド42と
をそれぞれ有し、同じ規格のものである。2つの液圧シ
リンダ装置28は、シリンダ40及びロッド42の一
方、図示の実施例では、ロッド42が反力受け部材24
に固定され、水平方向へ間隔をおいて配置されている。
液圧シリンダ装置は、それ自体公知の液圧シリンダ装置
であれば何でも使用できるが、大きなストロークを確保
できることから、後述する液圧シリンダ装置とすること
が好ましい。
【0027】押し部材30は管20に推力を加えるもの
で、2つの液圧シリンダ装置28のシリンダ40及びロ
ッド42の他方、図示の実施例ではシリンダ40に固定
され、ベース26上を移動する。押し部材30は全体に
長方形状の鋼板からなり、2つの側部下端にスライダ3
1を有する。これらスライダ31がベース26の縦フレ
ーム32に載り、ベース26上を移動する。
【0028】2つの補助押し部材44,46が押し部材
30の移動方向と直交する水平方向へ移動可能に押し部
材30に取り付けられている。2つの補助押し部材4
4,46は、図3に示すように、2つの液圧シリンダ装
置28の間隔内に配置されている。2つの補助押し部材
44,46は、互いに近づく向きに移動するとき、管2
0の端面と押し部材30とに接触可能となり、互いに離
れる向きに移動するとき、管20の径方向の外方に位置
し、管との干渉を避けるように形成されている。
【0029】図示の実施例では、補助押し部材44,4
6は鋼板によって、一方の補助押し部材44の下方部分
45と他方の補助押し部材46の下方部分47とが互い
に他方に向けて折れ曲がっているが、これより上方部分
は実質的に鉛直となるように形成されている。その結
果、互いに近づく向きに移動するとき、図3の仮想線で
示すように、2つの補助押し部材44,46は管20の
端面と接触可能となる。また、互いに離れる向きに移動
するとき、図3の実線で示すように、2つの補助押し部
材44,46は管20の径方向の外方に位置し、管20
との干渉を避けることができる。
【0030】2つの補助押し部材44,46と管20の
端面との接触は、図3の仮想線から明らかであるよう
に、端面の全周にわたるのではなく、ほぼ4分の1ずつ
の範囲であるが、これで十分にヒューム管を推進できる
ことが確認されている。
【0031】2つの補助押し部材44,46は、図示の
実施例では、それぞれ円筒状のボス48を有する。一
方、円筒状のブラケット50がその軸線を水平にして、
押し部材30の移動方向に直交する方向へ伸びるように
押し部材30の中央に固定されている。丸シャフト52
が円筒状のブラケット50に固定され、各補助押し部材
44,46のボス48が丸シャフト52に差し込まれて
いる。その結果、2つの補助押し部材44,46は丸シ
ャフト52に沿って軸線方向へ移動でき、さらに丸シャ
フト52の回りを旋回できる。2つの補助押し部材4
4,46が軸線方向へ移動するが、軸線の回りを旋回す
る必要がないとき、ボス48や丸シャフト52を円以外
の形状にすることができる。
【0032】2つの補助押し部材44,46が互いに近
づく向きに移動するとき、各補助押し部材のボス48が
ブラケット50に突き当たって移動が阻止され、補助押
し部材44,46は管20の端面に対して接触可能とな
る。逆に、2つの補助押し部材44,46が互いに離れ
る向きに移動するとき、各補助押し部材44,46が液
圧シリンダ装置28のシリンダ40に突き当たって移動
が阻止され、補助押し部材44,46は管20の外方に
位置する。また、2つの補助押し部材44,46が丸シ
ャフト52の回りを旋回すると、補助押し部材44,4
6は、図示した押し部材30の前方の使用位置と、押し
部材30の上方の不使用位置とをとる。
【0033】図示のように、2つの補助押し部材44,
46は、それぞれの上方の部分で水平軸(丸シャフト)
52に片持ち支持されている。その結果、補助押し部材
44,46は、それぞれの重力によって水平軸52の回
りを下方へ旋回し、押し部材30に押し付けられた状態
に保持される。この実施例では、各補助押し部材44,
46は押し部材30との接触部に当接板54を有し、こ
の当接板54が補助押し部材の重力により押し部材30
に押し付けられている。
【0034】図4に詳細に示すように、押し部材30は
下端にステー56で支えられたプレート58を有し、低
摩擦係数のプラスチックの摺動プレート60がプレート
58に取り付けられている。一方、各補助押し部材4
4,46の下端に水平のプレート62が取り付けられ、
摺動プレート60上を滑る。このようにすれば、補助押
し部材44,46の水平方向の移動を円滑にすることが
できる。
【0035】液圧シリンダ装置28は、断面状態の図5
を参照すると、ロッド42と、円筒状の外側のシリンダ
40と、円筒状の内側のシリンダ70とを備える。シリ
ンダ70はピストンの機能を果たす。ロッド42は反力
受け部材24(図2)に結合された端部72と、シリン
ダ70に移動可能に挿入される端部73とを有し、端部
73にはOリング74が取り付けられている。端部73
の外径はシリンダ70の内径と実質的に等しく、端部7
3以外のロッド42の部分はシリンダ70の内径より小
さい外径となるように形成されている。シリンダ70の
一方の端部にふた76を取り付けて密封し、シリンダ7
0の他方の端部からロッド42の端部73をシリンダ7
0に挿入すると共に、ロッドガイド78をシリンダ70
の他方の端部に取り付けてシリンダ70を密封し、さら
にロッド42を密封状態で移動可能に支持させる。シリ
ンダ70は軸線方向の中間部位に仕切80を有し、この
仕切80にはOリング81が取り付けられている。仕切
80の外径はシリンダ40の内径と実質的に等しく、仕
切80以外のシリンダ70の部分は、シリンダ40の内
径より小さい外径となるように形成されている。シリン
ダ70の仕切80をシリンダ40に挿入すると共に、シ
リンダ40の両方の端部にピストンガイド82をそれぞ
れ取り付けてシリンダ40を密封し、さらにシリンダ7
0を密封状態で移動可能に支持させる。
【0036】ロッド42は、それぞれ外部の圧力供給源
に接続される2つの通路84,85を有する。通路84
は、図5において端部73の右側でシリンダ70とロッ
ド42とによって画定された通路86に連通している。
一方、通路85は軸線方向へ貫通し、端部73の左側で
シリンダ70の中空部87に連通している。シリンダ7
0は2つの通路88,89を有する。通路88は、図5
において仕切80の左側でシリンダ40の中空部90に
連通し、さらにシリンダ70の中空部87に連通してい
る。一方、通路89は、図5において仕切80の右側で
シリンダ40とシリンダ70とによって画定された通路
91に連通し、さらにシリンダ70の通路86に連通し
ている。
【0037】図5に示した縮んだ状態にある液圧シリン
ダ装置28は、次のように作動する。通路85に圧力液
体を導くと、圧力液体は中空部87に入り、シリンダ7
0を左方へ押し出す。同時に、中空部87が通路88に
連通するため、圧力液体は通路88に入り、中空部90
に達する。ここで、中空部87の圧力がふた76に及ぼ
す力の方が、中空部90の圧力がピストンガイド82に
及ぼす力より大きくなるようにふた76及びピストンガ
イド82の寸法を定めておく。そうすると、中空部90
に達した圧力液体によってシリンダ40が左方へ押し出
されることとなる。その結果、シリンダ70とシリンダ
40とが同時に移動する。その移動は、シリンダ70に
あるロッドガイド78がロッドの端部73に突き当た
り、シリンダ40の右の端部にあるピストンガイド82
が仕切80に突き当たったとき停止する。
【0038】伸びた状態の液圧シリンダ装置28を縮め
るには、通路84に圧力液体を導く。圧力液体は通路8
6に入り、シリンダ70を右方へ押し出す。同時に、圧
力液体は通路89に入り、通路91に達してシリンダ4
0を右方へ押し出す。ここで、通路86の圧力がロッド
ガイド78に及ぼす力の方が、通路91の圧力がピスト
ンガイド82に及ぼす力より大きくなるようにロッドガ
イド78及びピストンガイド82の寸法を定めておく。
その結果、シリンダ70とシリンダ40とが同時に移動
する。その移動は、図5に示すように、ふた76がロッ
ドの端部73に突き当たり、シリンダ40の左の端部に
あるピストンガイド82が仕切80に突き当たったとき
停止する。
【0039】元押し装置22は、図1に示すように、発
進立坑100内に設置して使用される。図示の発進立坑
100は、口径が2550mmの円筒状の鋼板製ケーシングで
ある。元押し装置22によって管を推進するには次のよ
うに操作する。管はヒューム管である。地中102に既
に管104が推進した状態の図6を参照すると、液圧シ
リンダ装置28を縮めて押し部材30を押し出し開始位
置に戻し、補助押し部材44,46を人手によって互い
に離れる向きに移動させる。この状態で、推進した管1
04から引き出された、掘削ヘッドから伸びているホー
ス105に接続ホース106をつなぐ。この場合のホー
スとして、泥水の送排出用、ケーブル等のホースがある
が、説明の便宜のため代表的に1つのホースであるもの
として説明する。接続ホース106は推進すべき単位新
管108とほぼ同じ単位長さのもので、単位新管108
と一緒に発進立坑100に導く。
【0040】接続ホース106をつないだ後、図7に示
すように、空押し用リブ110を単位新管108の端面
と押し部材30とに当て、液圧シリンダ装置28を伸ば
して単位新管108を既に推進した管104と接続す
る。
【0041】推進した管104と単位新管108とを接
続した後、図8に示すように、液圧シリンダ装置28を
縮めて押し部材30を戻し、接続ホース106の後端に
さらに別の接続ホース107をつなぎ、図9のようの接
続ホース107を立ち上がらせる。
【0042】その後、図9に示すように、2つの補助押
し部材44,46を互いに近づく向きに移動する。接続
ホース107は2つの補助押し部材44,46の間のす
きまから引き出す。単位新管108の推進に先立って、
脱着可能な円形の当て輪112を単位新管108の端面
に装着する。それは、円筒状のシール板114を単位新
管108の端部に取り付けてあるため、このシール板1
14に力が加わると変形してしまい、シール機能を損な
うことによる。液圧シリンダ装置28を伸ばして補助押
し部材44,46を当て輪112に接触させ、液圧シリ
ンダ装置28を継続して伸ばす。
【0043】図示の実施例では、液圧シリンダ装置28
は1250mmのストロークを有する。図10に示すように、
液圧シリンダ装置28を全ストローク伸ばした後、図1
1に示すように、液圧シリンダ装置28を縮め、押し部
材30を押し出し開始位置に戻す。その後、図6ないし
図11の操作を繰り返す。
【0044】平面状態の図12と、側面状態の図13及
び図14と、正面状態の図15とに示した元押し装置1
22は、反力受け部材124を有するベース126と、
2つの液圧シリンダ装置128と、ベース126上を移
動する押し部材130とを備える。この実施例では、反
力受け部材124は発進立坑132に密接するように、
平面形状が円弧状となっているが、ベース126はベー
ス26と、液圧シリンダ装置128は液圧シリンダ装置
28と、そして押し部材130は押し部材30と実質的
に同じ構造であるので、詳細な説明は省略する。
【0045】元押し装置122は、筒状に形成され、ス
リット133を有する補助押し部材134と、補助押し
部材134を上下方向へ移動させる移動手段136と、
押し部材130に取り付けられ、移動手段136を支持
する支柱138とを備える。補助押し部材134は、下
方へ移動するとき、2つの液圧シリンダ装置128の間
隔内に位置し、かつ、管140の端面と押し部材130
とに接触可能に形成されている。そして、補助押し部材
134が上方へ移動するとき、不使用位置となる。その
ため、元押し装置122は、横方向の空間が小さくな
る、小口径の発進立坑において使用するのに適する。
【0046】補助押し部材134は、図15に示すよう
に、鋼管を使用し、ほぼ円筒状であるが、下端には一対
のスライダ142を取り付け、押し部材130と接触す
る側に円盤143を取り付けて形成されている。一対の
スライダ142は、ベースの横フレームに固定した溝型
鋼からなる管支持部材144内に入り、管支持部材14
4をガイドとして移動する。
【0047】移動手段136は、図示の実施例では、チ
ェーンブロックであるが、それ自体公知のスプリングバ
ランサを使用することもできる。チェーンブロック13
6は、支柱138から伸びている横部材146に沿って
移動可能である。そして、移動手段136は支柱138
の垂直軸線の回りを旋回可能である。図14に示すよう
に、支柱138はジャーナルベアリング148によって
垂直軸線の回りを旋回可能に支持されている。これによ
って、チェーンブロック136は旋回し、図12に仮想
線で示したように、補助押し部材134を押し部材13
0の上方、かつ、側方へ移動させる。
【0048】元押し装置122によって管を推進するに
は、単位新管140を所定位置に導いた後、補助押し部
材134を下方へ移動して管140の端面及び押し部材
130と接触可能にする。そして、ホースを補助押し部
材134のスリット133から引き出す。推進に先立っ
て、円筒形の当て輪150を管140の端面に当て、当
て輪150を介して補助押し部材134を管の端面に接
触させる。移動手段136によって補助押し部材134
を拘束した状態で推進するには、チェーンブロック13
6が補助押し部材134と一緒に移動するように横部材
146を長く作っておく。移動手段136による拘束を
開放して、ガイド144で補助押し部材134を導きな
がら推進することもできる。
【0049】単位新管の推進が終わった後、液圧シリン
ダ装置128を縮めて押し部材130と補助押し部材1
34とを押し出し開始位置に戻し、移動手段136によ
って補助押し部材134を上方へ持ち上げ、単位新管を
発進立坑132に導く。
【0050】前記実施例では、左右に配置したそれぞれ
1つの液圧シリンダ装置28,128によって1つの推
進手段を形成している。これに代えて、2つ又はそれ以
上の液圧シリンダ装置を組み合わせて1つの推進手段と
することもできる。また、図1ないし図11に示した実
施例では2つの補助押し部材44,46を備えており、
補助押し部材44が使用位置から一方側へ移動し、補助
押し部材46が使用位置から他方側へ移動して不使用位
置となっている。これに代えて、補助押し部材44と同
じ動きをする別の補助押し部材と、補助押し部材46と
同じ動きをする別の補助押し部材との合計4つの補助押
し部材を備えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る管推進用の元押し装置の実施例
を示す平面図で、上半分は液圧シリンダ装置が縮んだ状
態を示し、下半分は液圧シリンダ装置が伸びた状態を示
している。
【図2】 本発明に係る管推進用の元押し装置の実施例
を示す側面図である。
【図3】 図2に示した元押し装置の正面図である。
【図4】 補助押し部材と押し部材の側面図である。
【図5】 液圧シリンダ装置の断面図である。
【図6】 元押し装置の1つの操作過程を示す平面図で
ある。
【図7】 元押し装置の別の操作過程を示す平面図であ
る。
【図8】 元押し装置のさらに別の操作過程を示す平面
図である。
【図9】 元押し装置のさらに別の操作過程を示す平面
図である。
【図10】 元押し装置のさらに別の操作過程を示す平
面図である。
【図11】 元押し装置のさらに別の操作過程を示す平
面図である。
【図12】 本発明に係る管推進用の元押し装置の別の
実施例を示す平面図である。
【図13】 図12に示した元押し装置の側面図であ
る。
【図14】 図12に示した元押し装置によって管を推
進する様子を示す、一部を破断した側面図である。
【図15】 補助押し部材の一部を断面とした正面図で
ある。
【符号の説明】
22,122 元押し装置 24,124 反力受け部材 26,126 ベース 28,128 液圧シリンダ装置 30,130 押し部材 40 シリンダ 42 ロッド 44,46,134 補助押し部材 136 移動手段 138 支柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長沢 一則 東京都大田区大森西3丁目27番6号 長 野油機株式会社内 (72)発明者 笹森 圭子 東京都大田区大森西3丁目27番6号 長 野油機株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−2194(JP,A) 特開 平10−266772(JP,A) 特開 平3−228998(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反力受け部材を有するベースと、それぞ
    れシリンダ及びこのシリンダに対して伸縮可能なロッド
    を有する少なくとも1つの液圧シリンダ装置を含む一対
    の推進手段であって前記シリンダ及びロッドの一方が前
    記反力受け部材に固定され、水平方向へ左右に間隔をお
    いて配置された一対の推進手段と、これら推進手段の前
    記シリンダ及びロッドの他方に固定され、前記ベース上
    を移動可能な押し部材とを備える管推進用の元押し装置
    であって 前記押し部材の移動方向と直交する水平方向へ移動可能
    に前記押し部材に取り付けられ、かつ、前記一対の推進
    手段の間隔内に配置された少なくとも2つの補助押し部
    材を備え、 これら補助押し部材は、互いに近づく向きに移動すると
    き、前記管の端面と前記押し部材とに接触可能となり、
    互いに離れる向きに移動するとき、前記管の径方向の外
    方に位置し、管との干渉を避けるように形成された、管
    推進用の元押し装置。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも2つの補助押し部材は、
    水平軸線の回りを旋回可能であり、前記押し部材の前方
    の使用位置と、前記押し部材の上方の不使用位置とをと
    る、請求項1に記載の管推進用の元押し装置。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2つの補助押し部材は、
    それぞれの上方の部分で水平軸に片持ち支持された、請
    求項2に記載の管推進用の元押し装置。
  4. 【請求項4】 反力受け部材を有するベースと、それぞ
    れシリンダ及びこのシリンダに対して伸縮可能なロッド
    を有する少なくとも1つの液圧シリンダ装置を含む一対
    の推進手段であって前記シリンダ及びロッドの一方が前
    記反力受け部材に固定され、水平方向へ左右に間隔をお
    いて配置された一対の推進手段と、これら推進手段の前
    記シリンダ及びロッドの他方に固定され、前記ベース上
    を移動可能な押し部材とを備える管推進用の元押し装置
    であって 筒状に形成され、スリットを有する補助押し部材と、 この補助押し部材を上下方向へ移動させる移動手段と、 前記押し部材に取り付けられ、前記移動手段を支持する
    支柱とを備え、 前記補助押し部材は、下方へ移動するとき、前記一対の
    推進手段の間隔内に位置し、かつ、前記管の端面と前記
    押し部材とに接触可能に形成され、また、前記移動手段
    は前記支柱の垂直軸線の回りを旋回可能である、管推進
    用の元押し装置。
  5. 【請求項5】 前記ベースは、前記補助押し部材を案内
    するガイドを備える、請求項4に記載の管推進用の元押
    し装置。
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