JP3456212B2 - 発光管の封止部構造及び製造方法 - Google Patents

発光管の封止部構造及び製造方法

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JP3456212B2
JP3456212B2 JP50317694A JP50317694A JP3456212B2 JP 3456212 B2 JP3456212 B2 JP 3456212B2 JP 50317694 A JP50317694 A JP 50317694A JP 50317694 A JP50317694 A JP 50317694A JP 3456212 B2 JP3456212 B2 JP 3456212B2
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博之 永山
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、水銀ランプ、メタルハライドランプ或いは
ナトリウムランプ等の金属蒸気放電灯用或いは高輝度放
電灯用の発光管における封止部構造及び製造方法に関す
る。
背景技術 熱陰極アーク放電の陽極性の水銀の励起発光を利用し
た水銀ランプ、水銀熱陰極アーク放電による熱で金属ハ
ロゲン化物を蒸発させて金属とハロゲンに解離せしめ、
金属特有の色を呈する発光を行わせるようにしたメタル
ハライドランプ、或いはナトリウム蒸気の熱陰極アーク
によるD線(589.0nm,589.9nm)の黄橙色発光を行わせ
るようにしたナトリウムランプ等の金属蒸気放電灯が従
来から体育館や工場の照明、OHPやカラー液晶プロジェ
クタ用の光源、自動車用フォグランプ等として使用され
ている。
こうした金属蒸気放電灯のバルブ(発光管本体)の材
料としては、当初、石英ガラスが用いられていたが、石
英ガラスは耐色性に劣り、熱容量が大きいためランプの
立ち上がりが悪く、個々のバルブの寸法のバラツキが大
きい等の問題があるので、最近では透光性セラミックに
てバルブを作製することが提案されている。
一般に、上記のような放電灯用発光管は、アルミナ等
を焼結して作製した透光性セラミックからなる発光管本
体と、発光体内部に電極を電極支持材を介して封止・固
定するための閉塞体とを備える。そして、この発光管本
体の開口端に閉塞体を気密に封着するに当たっては、発
光管本体開口端の端面や内面とこれに対向する閉塞体の
固着面との間隙にガラスソルダーを充填し、このガラス
ソルダーを局部加熱して溶融し、その後、冷却・固化し
ている。
この閉塞体としては、発光管本体或いは電極支持体
と、熱膨張係数、金属蒸気やハロゲン蒸気に対する化学
的安定性が同じものにすることが一般的である。
尚、ガラスソルダーによる閉塞体の封着に際しては、
始動用希ガスの他に、発光管が用いられる放電灯に応じ
た放電用金属成分、例えば高圧水銀灯であれば水銀が、
メタルハライドランプであれば金属ハロゲン化物等が、
発光管本体内に封入される。
発光管が点灯されると、その温度は大気温から瞬時に
上昇し、安定した点灯状態では900℃にも達する。この
ため、このような著しい熱変化及び内圧変化に起因し
て、発光管には高い熱応力が発生する。
一般に熱応力が掛かると、熱膨張率の異なる箇所、発
光管にあっては発光管本体と電極支持材との間に介在す
る閉塞体に熱応力歪が発生し、破壊に到ることがある。
具体的には、閉塞体そのものや、その組成の上から透光
性セラミック及び閉塞体に比べて耐熱強度が劣るガラス
ソルダーに亀裂等が生じ、管内の放電金属成分が管外に
漏洩してしまう可能性がある。この結果、安定した発光
を得る上で信頼性に欠けるとともに、ランプ寿命が制約
されてしまう。
また、温度及び内圧が上昇した高温高圧の環境下で
は、放電用金属成分として封入されていた金属ハロゲン
化物(例えばTlI3,NaI等)が遊離してイオンとなり、こ
のイオンによる腐食が進行する。
遊離イオンによる侵食は、やはり、その組成の上から
透光性セラミック及び閉塞体に比べて耐蝕性が劣るガラ
スソルダーに優先的に発生する。よって、この遊離イオ
ンに対する耐蝕性の上からも、ガラスソルダーに亀裂等
が生じ易い。
一方で、バルブに用いられる高純度の透光性アルミナ
は上述のような封止に用いられるガラスソルダーとの濡
れ性が悪く、ガラスとバルブとの境界での接着強度が小
さくなり、クラックや封入ガスのリークが生じやすい。
このような不具合を解消するために、従来から種々の
技術が提案されている。
例えば、特開平1−143132号には、発光管本体に相当
するアルミナ外周器の封着箇所にアルミナに近似した熱
膨張率のインサート材をロウ付けする技術が提案されて
いる。また、特開昭63−308861号では、閉塞体を中心体
とその外側の環状体とで構成し、発光管本体とこの閉塞
体(中心体及び環状体)とを固相接合する技術が提案さ
れている。特に、特開昭63−308861号にあっては、閉塞
体を構成する中心体と環状体の両者において、寸法や組
成を特定することが提案されている。尚、寸法を特定す
ることは、特開昭62−213061号にも提案されている。
そして、このような対策をすることで、管内の放電金
属成分の漏洩を抑制し、発光の信頼性の確保やランプ寿
命の長期化が図られている。
しかしながら、近年では、より一層の高輝度の発光を
得てその付加価値を高めることが求められており、高輝
度発光を行なうために発光管温度を従来の温度(900
℃)を超える1200℃程度まで高めることが行なわれてき
ている。
このような高温度になると、その分熱応力が大きくな
るため、上記従来の発光管であっても発光の信頼性の確
保や長寿命化を十分図ることはできない。また、閉塞体
等の寸法を特定することは、発光管形状、延いては発光
管を収納するランプ形状に制約をもたらし、好ましくな
い。
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、信頼
性が高くて長寿命な発光管を提供するものであり、特に
その新規な封止部構造と、その簡便な製造方法とを提供
することを目的とする。
発明の開示 かかる目的を達成するために本発明の採用した手段及
び手順は、以下の通りである。
電極を構成するコア部を有する閉塞体によってバルブ
の開口端部を封止した発光管の封止部構造であって、上
記閉塞体の組成成分は、上記バルブの開口端部に隣接す
るバルブ側域においては該バルブの熱膨張係数と略々同
一とする成分であり、上記コア部に隣接するコア部側域
においては該コア部の熱膨張係数と略々同一とする成分
であり、上記バルブ側域及びコア部側域の間における中
間域における成分は上記バルブ側域の熱膨張係数から上
記コア部側域の熱膨張係数へと徐々に変化するように組
成割合が調整されて構成されている。また、上記バルブ
側域及び上記コア部側域は上記中間域によって分離され
てそれぞれ独立したバルブ側域層及びコア部側域層を形
成しており、該中間域は上記バルブ側域から上記コア部
域に亙って上記熱膨張係数が徐々に変化している少なく
とも1層以上の層から構成されている。
より好ましくは、上記閉塞体の複数の層は、上記バル
ブ側域層から上記コア部域層に向かうにつれて、徐々に
厚みを増大して構成されている。
上記発光管としてのバルブは透光性セラミック、特に
高純度アルミナ製であることが好ましく、上記コア部は
その主成分をタングステンとすることが好ましい。
また、上記閉塞体は、傾斜機能材料で構成することも
可能である。
上述したような発光管の封止部構造を製造するための
方法としては、以下の如くである。
電極を構成するコア部を有する閉塞体によって透光性
バルブの開口端部を封止して成る発光管の製造方法であ
って、 (a)透光性バルブ成分の微粉末とコア部成分の微粉末
とを基に、組成割合として、コア部成分より透光性バル
ブ成分が大きいバルブ成分懸濁液と、透光性バルブ成分
よりコア部成分が大きいコア部成分懸濁液と、透光性バ
ルブ成分及びコア部成分の組成割合に関して上記両懸濁
液の間にある少なくと1種以上の中間懸濁液とを調製す
る懸濁液調製工程と、 (b)上記バルブ成分懸濁液を用いて上記透光性バルブ
に隣接させる未焼結のバルブ側域層を形成し、上記コア
部成分懸濁液を用いて上記電極を有するコア部に隣接さ
せる未焼結のコア部側域層を形成し、上記バルブ側域層
及びコア部側域層の間に上記少なくとも1種以上の中間
懸濁液を用いて未焼結の少なくとも1層以上の中間域層
を形成して未焼結積層体を形成する工程と、 (c)上記未焼結積層体を焼結する工程とを含むことを
その要旨とする。
特に、上記工程(b)は、 (d)多孔質体から成る複数の型部材が接合して構成さ
れ、内部にキャビティを形成する成形型を用いて、該成
形型のキャビティに上記バルブ成分懸濁液を注入し、該
懸濁液の溶媒を上記成形型内に浸透させた後、余剰の該
懸濁液を排泥して上記キャビティの内周面上に上記バル
ブ側域層を形成する工程と、 (e)その後に、上記少なくとも1種以上の中間懸濁液
及び上記コア部成分懸濁液を、順次、上記バルブ成分懸
濁液の場合と同様にして、上記バルブ側域層の内周面上
において注入・溶媒の浸透・排泥の処理を繰り返するこ
とによって、成形積層体を形成する工程と、 (f)上記成形型を構成する各型部材を分離して上記成
形積層体を離型する工程とを含んで上記未焼結積層体を
形成するようにする。
或いは上記工程(b)としては、コア部成分懸濁液、
上記少なくとも1種以上の中間懸濁液及び上記バルブ成
分懸濁液を用いて、それぞれのグリーンシートを作成
し、該グリーンシートを、順次、上記コア部の外周面に
対して巻き付ける工程を含んでもよい。
上記した発光管、特に透光性セラミック製の発光管の
封止部構造において、コア部をタングステン等から成る
導電性コア部とし、該発光管本体又はバルブの開口部に
気密に固相接合される閉塞体を、その導電性のコア部か
らバルブに渡って、コア部側域層、少なくとも1層以上
の中間域層、及びバルブ側域層として積層して焼結した
焼結体とした。しかも、これら各層の組成を、コア部側
域層が導電性コア部成分を容積比で例えば少なくとも50
%以上であり、バルブ側域層が透光性セラミック成分を
容積比で例えば少なくとも80%以上であり、コア部側域
層とバルブ側域層との間の各中間域層が、バルブ側域に
近付くほど透光性セラミック成分の容積比が該バルブ側
域層における容積比に傾斜して近づき、コア部側域の層
ほど導電性コア部成分の容積比が該コア部側域層におけ
る容積比に傾斜して近づくものとした。
閉塞体における上記各層においては、共通の成分間で
焼結により網目構造的に結晶が形成され、一体化され
る。コア部や発光管本体の開口部との接合は、表面エネ
ルギーの減少に向かう焼結プロセスが適用される。これ
を助成する意味で、ガラス分などの不純物を微量添加す
ることが多い。
つまり、各層は、導電性コア部成分の粉末を取り囲ん
で透光性セラミック成分が固溶して結晶化し、隣合う各
層同士は、それぞれの層における透光性セラミック成分
が各層の接合面で相互に固溶しあって結晶化して固相接
合し、一体化される。また、導電性コア部とコア部側域
層とは、このコア部側域層における透光性セラミック成
分がコア部に接触した状態で結晶化し、その粒界が生成
したガラス質で埋められるとともに、導電性コア部成分
が該コア部とコア部側域層とに共通に含まれることか
ら、やはり固相接合して一体化される。更に、バルブ側
域層と発光管本体(バルブ)とは、このバルブ側域層に
おける透光性セラミック成分が発光管本体に接触した状
態で結晶化し、その粒界が生成したガラス相で埋められ
るとともに、透光性セラミック成分がバルブ側域層と発
光管本体とに共通に含まれることから、やはり固相接合
して一体化される。
このため、焼結後の閉塞体は、導電性コア部と強固に
結合して主電極の封止を可能とする。更に、焼結後の閉
塞体は、バルブ側域層と発光管本体とにおける透光性セ
ラミック成分の粒界でのガラス相形成等を通して、発光
管本体の開口部の気密化を可能とする。
加えて、導電性コア部からコア部側域層と中間域層及
びバルブ側域層を経て発光管本体に到るまでの熱膨張率
の分布は、導電性コア部の熱膨張率から発光管本体の熱
膨張率に到るまで傾斜した分布となる。
またこうした発光管の封止部構造の製造方法は、透光
性セラミックから形成された発光管本体の開口部に気密
に固相接合される閉塞体を焼結して形成するに当たり、
例えば、導電性部材から形成したコア部に、未焼結のコ
ア部側域層と未焼結の各中間域層及び未焼結のバルブ側
域層を順次積層して未焼結積層体を形成するようにして
いる。
こうして積層される未焼結のコア部側域層と未焼結の
各中間域層及び未焼結のバルブ側域層の各層は、好まし
くは、導電性部材成分又はコア部成分の粉末と透光性セ
ラミック成分又はバルブ成分の粉末とを含み導電性部材
成分を容積比で少なくとも50%以上に調整されたコア部
成分懸濁液と、両成分の粉末を含み透光性セラミック成
分を容積比で少なくとも80%以上に調整されたバルブ成
分懸濁液と、両成分の粉末を含み透光性セラミック成分
を容積比で100%に近似した値となるまで透光性セラミ
ック成分の容積比を増大傾斜させるとともに、導電性部
材成分を容積比で100%から減少傾斜させて調整された
複数の中間懸濁液とを用いて形成されている。
そして、未焼結のコア部側域層と未焼結の各中間域層
及び未焼結のバルブ側域層の各層をコア部の外周に順次
積層するに際しては、導電性部材成分の容積比が高い順
に積層して未焼結積層体を形成し、その後、この未焼結
積層体をコア部に接続された主電極が発光管本体内に位
置するよう発光管本体の開口部に配置し焼結する。
よって、焼結後には、各層は、コア部成分の粉末を取
り込んで透光性セラミック成分が固溶して結晶化するの
で、焼結後の閉塞体は、隣合う各層同志における透光性
セラミック成分の固溶・結晶化を通して、一体化され
る。また、焼結後の閉塞体は、コア部側域層中の透光性
セラミック成分のコア部に接触した状態における粒界で
のガラス相の形成、及び導電性コア部成分の共存等を通
して、コア部と強固に結合して主電極の封止を可能とす
る。更に、焼結後の閉塞体は、バルブ側域層と発光管本
体とにおける透光性セラミック成分の粒界におけるガラ
ス相形成等を通して、発光管本体の開口部の気密化を可
能とする。
加えて、コア部からコア部側域層と中間域層及びバル
ブ側域層を経て発光管本体に到るまでの熱膨張率の分布
を、コア部の熱膨張率から発光管本体(バルブ)の熱膨
張率に到るまで傾斜した分布としている。
図面の簡単な説明 図1は本発明の第1実施例に係る発光管の断面図であ
り、 図2は上記発光管の本体又はバルブと閉塞体の作製に
用いる透光性アルミナにおける粒径分布を表すグラフで
あり、 図3は上記発光管における閉塞体の製造工程を説明す
るための工程図であり、 図4は上記閉塞体の斜視図であり、 図5は上記閉塞体の構造及び組成分布を示した断面図
及び組成成分分布図であり、 図6は本発明の第2実施例に係る発光管における閉塞
体の製造工程を説明するための工程図であり、 図7は上記閉塞体が未焼結状態である成形体の斜視図
であり、 図8は上記閉塞体の製造に用いる合せ型の斜視図であ
り、 図9は上記合せ型に補助部材を取付けた場合の斜視図
であり、 図10は上記閉塞体の製造工程を説明するための説明図
であり、 図11は上記合せ型中に成形された上記閉塞体の断面図
であり、 図12は上記閉塞体の各組成成分の分布図であり、 図13は上記未焼結状態の閉塞体に電極が取付けられた
場合の断面図であり、 図14は上記閉塞体が発光管本体(バルブ)に組付けら
れた場合の断面図であり、 図15は上記第1実施例の一部を変更した場合の発光管
の断面図であり、 図16は本発明の第3実施例に係る発光管の断面図であ
り、 図17は上記発光管に用いられる閉塞体用のスリップの
調整工程を示す説明図であり、 図18はスリップキャスティング工程を示す説明図であ
り、 図19は上記第3実施例の一部を変更した場合の発光管
の断面図であり、 図20は本発明の第4実施例に係る発光管の断面図であ
り、 図21は上記発光管の製造に用いられる原材料の説明図
であり、 図22は上記発光管の製造に用いられる各スリップの説
明図であり、 図23は上記発光管の製造工程を示す工程図であり、 図24は本発明の第5実施例に係る発光管の断面図であ
り、 図25は上記発光管の製造に用いられる各スリップの説
明図であり、 図26は上記発光管の製造に用いられる筒状パイプの斜
視図であり、 図27は上記発光管の製造工程を示す工程図であり、 図28は本発明の第6実施例に係る発光管の断面図であ
り、 図29は上記発光管の閉塞体製造に用いられる各スリッ
プ及び製造工程を示す説明図であり、 図30は上記発光管の閉塞体製造方法を一部変更した場
合の説明図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明にかかる発光管の好適な実施例につい
て、図示に基づき説明する。
第1実施例の発光管は、図1に示すように、筒状の発
光管本体(又はバルブ)1Fと、大径の開口端部である電
極保持穴1aに固着された閉塞体2と、小径の開口端部で
ある電極保持穴1bに固着された閉塞体2Aと、発光管本体
1F内に配置された一対の主電極3とを備える。一対の主
電極3は、タングステンコイルから作製されており、閉
塞体2,2Aを貫通するタングステン製の支持シャフト4を
介して支持されている。この閉塞体2と閉塞体2Aとは、
その径が異なるに過ぎず、後述する製造工程を経てそれ
ぞれ作成される。
また、電極保持穴1b側の発光管本体端面には、始動用
希ガス金属や種々の放電用物質アマルガムを入れるため
の導入細管1cが設けられており、その開口端部はアルミ
ナ系のサーメットやニッケル等の金属の封止剤1dにて封
止されている。
尚、発光管本体1F,閉塞体2の製造工程を始めとする
発光管1の製造工程や、支持シャフト4を介した主電極
3の支持等については、順次説明する。
先ず、発光管本体及び閉塞体の原料となるアルミナ微
粉末の合成について説明する。
このアルミナ微粉末を合成するには、熱分解とする純
度99.98mol%以上のアルミナになるアルミニウム塩を、
その出発原料として用意する。
このような高純度のアルミナ合成用のアルミニウム塩
としては、アンモニウムミョウバン、或いはアルミニウ
ム・アンモニウム・カーボナイト・ハイドロオキサイト
(NH4AlCO3(OH))等を例示することができる。
こうして用意したアルミニウム塩を坪量し、蒸留水及
び分散剤を用いて一旦懸濁水溶液とし、これを噴霧乾燥
法により乾燥させる。その後、熱分解してアルミナ単独
の微粉末を得る。ここで、熱分解を行なうに当たって
は、大気中で900〜1200℃、例えば、1050℃で2時間処
理する。つまり、この噴霧乾燥及び熱分解を経ることに
より、平均粒径が0.2〜0.3μmで、純度が99.99mol%以
上のアルミナ微粉末が合成され、アルミナ微粉末の用意
が完了する。尚、合成されたアルミナ微粉末は、上記粒
径のアルミナ微粉末が凝集してこの粒径より大きな2次
凝集体として得られる。
一方で、アルミナ以外の閉塞体の原材料として、純度
99mol%以上で平均粒径が約0.5μmのタングステン微粉
末を用意する。
これらの原材料から、発光管本体1F、閉塞体2をそれ
ぞれ作製する。
発光管本体1Fは、次のようにして作製される。
まず、上記のように合成したアルミナ微粉末(2次凝
集体)に、アクリル系熱可塑性樹脂を主体とした有機バ
インダーを配合し、これを有機溶媒(アルコール,ベン
ゼン等)を使ってプラスチック(ナイロン)ボールミル
にて約24時間に亘って湿式混合し、有機バインダーとア
ルミナ微粉末を十分に濡らす。更に、蒸留乾燥して溶媒
を取り除き、所望粘度(50,000〜150,000cps)のコンパ
ウンドを混練調製する。
尚、上記有機バインダーは、アクリル系熱可塑性樹脂
とパラフィンワックスとアタクティックポリプロピレン
との混合物である。そして、アルミナ微粉末100gに対す
るこれら有機バインダーの配合量は、総量で25gであ
る。
上記有機バインダーにおける各成分は、次のように配
合されており、各成分の合計が上記有機バインダーの総
量(25g)となる。
アクリル系熱可塑性樹脂20〜23g(好ましくは21.5g) パラフィンワックス 3g以下(好ましくは2.0g) アタクティックポリプロピレン2g以下(好ましくは1.
5g) 尚、コンパウンドの調製時の蒸留乾燥に当たっては、
130℃で24時間蒸留乾燥させ、その後、アルミナ製のロ
ールミルを用いて加熱混練(130℃)を行なって所望粘
度のコンパウンドを得る。
その後、図示しない金型装置を用いて射出成形するこ
とにより、図1に示した形状の成形体を形成する。こう
して形成した成形体を、窒素雰囲気中で、アクリル系熱
可塑性樹脂等の有機バインダーが熱分解して完全に炭化
する温度まで加熱し、成形体を脱脂する。この初期熱処
理における具体的な加熱上限温度は、使用する熱処理炉
の能力や有機バインダーの熱分解温度に応じて決定すれ
ばよく、本実施例では室温(20℃)から450℃まで72時
間かけて昇温した。その他の処理条件は以下の通りであ
る。尚、450℃までの昇温の間は、一定圧力を維持し
た。
処理圧力 1〜8kg/cm2(最適圧力8kg/cm2) 20℃から450℃まで昇温させる時間 72時間以下 つまり、初期熱処理を行なうことによって、コンパウ
ンド調製時に配合されたアクリル系熱可塑性樹脂、パラ
フィンワックス、アタクティックポリプロピレン等の有
機バインダーを熱分解して炭化させ、成形体を脱脂す
る。
ついで、大気中で以下の条件に従った後段熱処理を施
し、成形体(脱脂体)を焼結し、焼結体を得る。この
際、100℃/時間で昇温した。
処理温度 1200〜1300℃(最適温度1235℃) 上記処理温度での保持時間0〜4時間(最適時間2時
間) この後段熱処理時の焼結を1200〜1300℃の温度範囲で
行なうようにしたのは、焼結後の密度を理論密度に対し
て95%以上として後工程の熱間静水圧プレスがかかるよ
うにするとともに、焼結体における粗大結晶の形成を回
避するためである。つまり、上記焼結を1200℃以下で行
なうと、焼結後の密度が理論密度に対して95%を下回り
熱間静水圧プレスがかからず、1300℃以上では焼結体に
おける粗大結晶の形成頻度が増し強度上不利となるから
である。
上記初期熱処理及び後段熱処理を施して脱脂後に焼結
することにより、その体積収縮は焼結前の成形体の82.5
%となり、焼結後の充填率はほぼ100%(嵩密度3.976)
となる。また、この後段熱処理の完了までに、上記初期
熱処理時に変成した炭化物は焼結体から完全に燃焼除去
される。
その後、この焼結体に、アルゴン雰囲気中、或いは20
vol%以下の酸素を含有するアルゴン雰囲気中で次の条
件に基づく熱間静水圧プレスを施す。この際、200℃/
時間で昇温した。こうして、焼結体に透光性が発現す
る。
処理温度 1200〜1250℃(最高温度1230℃) 処理圧力 1000〜2000atm(最適圧力1000atm) 処理時間 1〜4時間(最適処理2時間) ここで、熱間静水圧プレスを上記温度範囲と圧力範囲
で行なうようにしたのは、所望する高い透光性を得ると
ともに機械的強度を改善し、熱間静水圧プレスをかけて
いる最中の破損を回避するためである。つまり、熱間静
水圧プレスを1200℃未満或いは1000atm未満で行なうと
透光性が発現するものの、低い透光性しか得られなかっ
たり、逆に1250℃を超えると異常粒成長を促進させて機
械的強度や透光性の低下を招き、2000atmを超えると焼
結体中に存在するボアや傷などが極めて微細であっても
傷等が存在する箇所に応力集中が起こりクラックが発生
したりするからである。
引き続いて、図示しないダイヤモンド研削砥石によっ
て焼結体の端面に研削研磨を施してエッジを取り除き、
アルミナからなる透光性の発光管本体1Fができあがる。
つまり、図1に示すように、その両端に電極保持穴1a,1
bを備えた発光管本体1Fが作製される。
こうして得られた発光管本体1Fの内外表面を、0.5μ
mの粒径のダイヤモンド砥粒を付着させたブラシにて、
肉厚が0.2mm以下となるよう研削研磨する。この表面研
磨により、発光管表面の凹凸等が除去されて表面におけ
る光の散乱が回避され、直線透過率が改善される。
この発光管本体1Fは、発光領域の内径dが約4.0mmで
あり、肉厚が約0.3mmであり、またその全長が約40mmで
あり、次のような物性を備える。尚、透過型電子顕微鏡
(TEM)による組織観察の結果、光の散乱源となる粒界
相や結晶粒子内部の空隙並びに格子欠陥等の存在は認め
られなかった。また、小径の電極保持穴1bの直径は約1m
m以下である。
可視光(波長380〜760nm)に対する直線透過率:70%
以上 500nmの波長の光に対する直線透過率:82%(肉厚:0.5
mm) 結晶粒子の平均粒径:約0.7μm(最大粒径約1.4μ
m) 機械的強度(JIS R1601) 曲げ強度 St (室温)=98kg/cm2 (900℃)=81kg/cm2 ワイプル係数 (室温)=9.3 (900℃)=8.1 粒径や強度の測定には、上記本実施例の発光管本体1F
の代替え品として別途作製した試料(形状,厚み等につ
いてはJIS R1601に準ずる)を用いた。尚、試料の作製
に当たっては、上記した工程における諸条件に従った。
粒径の算出は、形状、厚み等がJIS R1601に準ずるよ
う別途作製した上記試料の表面をダイヤモンド砥粒にて
ラップし、更に溶融した水酸化カリウムで粒界エッチン
グを施した後、走査型電子顕微鏡により試料表面を観察
し、結晶粒子の輪郭を画像解析することにより行なっ
た。尚、画像解析に当たっては、結晶粒子を球体や多角
形体として仮定して、その直径や頂点間距離の最大値を
粒径算出に用いた。結晶粒子を球体と仮定して算出した
粒径の分布図を図2に示す。
直線透過率の測定については、別途作製した上記試料
を0.5mm厚とし両面をラップ仕上げした後、ダブルビー
ム分光光度計により求めた。
こうして完成した透光性アルミナからなる発光管本体
1Fは、アルミナをMgO等の焼結助剤とともに焼結して結
晶粒子を粗大化させた一般的な透光性セラミックに比べ
て、微小な結晶粒径を備えるといえる(図2参照)。
このようにして高純度アルミナから作製された発光管
本体1Fが、上記一般的な透光性セラミックとは異なる微
小結晶粒径を備えながら透光性を有する根拠は、次のよ
うに考えられる。
まず第1に、不純物として混入したMgO等の酸化物
が、アルミナ粉末中にごく僅か(トータルで最大0.01mo
l%以下)しか含まれていないので、不純物はアルミナ
に総て固溶し、粒界相をほとんど形成しない。このた
め、一般の透光性アルミナでは光の散乱因子として作用
していた粒界相による影響が排除されて、可視光に対す
る直線透過率の向上をもたらすと考えられる。
更に、以下のように推察される。
結晶粒子及び結晶子の断面がいずれも円形であると仮
定すると、直径dの結晶子がn個集まって直径Dの結晶
粒子を構成する場合、次の関係式が成り立つ。
n=(D/d) この関係式から算出されるnの値は、1個の結晶粒子
の断面に含まれる結晶子界面に換算できる。
高純度のアルミナから得られた種々の透光性アルミナ
(平均粒径:0.72,0.85,0.99,1.16,1.35,1.52μm)につ
いての格子定数をX線回折装置を用いて求め、結晶子の
直径dと回折線の幅とを関係づけるScherrerの式に従い
(012)の回折ピークから上記各平均粒径の透光性アル
ミナの結晶子の直径dを算出したところ、結晶子の直径
dは結晶粒子の大きさに左右されることなく一定であっ
た。尚、Scherrerの式は、「P.Gallezot,“Catalysis,S
cience and Technology,vol.5 p221,Springer−Verl
ag(1984)”」や「P.Scherrer,“Gottinger Nachrich
en,2,98(1918)”」に紹介されている。
従って、上記関係式から、結晶粒子の直径D(平均
粒径)が小さくなるほど1個の結晶粒子中における結晶
子界面は少ないといえる。
一般に、光がセラミックのような多結晶体に入射され
た場合、その散乱は屈折率の不連続な面、即ち原子配列
の不連続な部分で起こると考えられている。結晶粒子中
の結晶子界面は、この原子配列の不連続な部分にほかな
らないので、光の散乱を引き起こす。このため、結晶粒
子中における結晶子界面が少なければ少ないほど、即ち
結晶粒子の直径Dが小さいほど、光の散乱因子である結
晶子界面による影響が小さくなり、可視光に対する直線
透過率の向上をもたらすと考えられる。
次に、閉塞体2,2Aは、次のようにして作製される。こ
の閉塞体の製造工程を図3の工程図を用いて説明する。
先ず、上記のように合成したアルミナ微粉末(2次凝
集体)及びタングステン微粉末の懸濁に使用するための
ビヒクルを、表1に記す各種有機物から調製する(工程
1)。ビヒクルの調製に当たっては、各種有機物を秤量
し、これをミキサーで均一に混合した。
そして、上記アルミナ微粉末、調製ビヒクル、有機溶
媒(ジフタル酸ブチル)及び分散剤(カルボン酸アンモ
ニウム)とを表2に記す容積比で調合し、これを3本ロ
ールによって混練してアルミナスラリーを調製する(工
程2)。
また、上記タングステン微粉末、調製ビヒクル、有機
溶媒(ジフタル酸ブチル)及び分散剤(カルボン酸アン
モニウム)とを表3に記す容積比で調合し、これを3本
ロールによって混練してタングステンスラリーを調製す
る(工程2)。
次に、表2に記す容積比で調合・調製されたアルミナ
スラリーと、表3に記す容積比で調合・調製されたタン
グステンスラリーとを用いて、タングステンとアルミナ
の容積比(タングステン/アルミナ)が表4に記す容積
比となる8種類のタングステン・アルミナ混合スラリー
を調製する(工程3)。
こうして調製した各混合スラリーを、アルミナ及びタ
ングステンが均一に分散するよう十分に混合し、その
後、各混合スラリーから気泡を除去する(工程4)。具
体的には、各混合スラリーを真空デシケータ内の樹脂容
器に入れ、樹脂容器内のスラリーをマグネットスターラ
等を用いて攪拌しつつデシケータ内の空気を真空ポンプ
にて数十分間(例えば約20分間)吸引する。この真空脱
泡を行なう間に一部の有機溶媒を揮発させて、スラリー
粘度30,000cPとした。
次に、閉塞体のコア部としての、主電極3を支持した
タングステン製の支持シャフト4の外周に、表4に示す
各混合スラリーを、タングステンの容積比が高いものか
ら、即ち第1層スラリーから順に第8層スラリーまで同
心円状に所定の厚さで着肉・積層して(工程5)、図4
に示すように、支持シャフト4の外周に、閉塞体2,2Aの
前駆体である積層体20を形成する。支持シャフト4の外
周への第1層スラリーから順に第8層スラリーまでの着
肉・積層は、各層のスラリーの塗布及び乾燥を第1層ス
ラリーから順に行なうことでなされる。
こうして、閉塞体のコア部に隣接するコア部側域には
第1層スラリーからなる最内周層が、閉塞体の中間域に
は第2層スラリー〜第7層スラリーからなる複数の中間
層が、そして、閉塞体のバルブ開口端部に隣接するバル
ブ側域には、第8層スラリーからなる最外周層がそれぞ
れ形成される。
この積層体20における組成の分布は、その断面図と各
層スラリーにおけるタングステン及びアルミナ容積比と
の関係を示した図5(a),(b),(c)から明らか
なように、支持シャフト4から外側に行くほど、図5
(c)に示す如くアルミナの容積比が100%近くまで増
大傾斜し、図5(b)に示す如くタングステンの容積比
が80%から減少傾斜した分布となる。
次に、積層体20に、含湿水素還元雰囲気下で、600℃
×10時間の加熱処理を施して、積層体20を脱脂する(工
程6)。つまり、この加熱処理を行なうことによって、
スラリー調製時に配合されたビヒクル成分における有機
物や有機溶媒を熱分解して炭化させ、形成体を脱脂す
る。
続いて、脱脂後の積層体20に真空雰囲気下で1800℃×
2時間の後段熱処理を施して、積層体20(脱脂体)を焼
結し(工程7)、その焼結体である閉塞体2,2Aを得る。
尚、この後段熱処理の完了までに、上記初期熱処理時に
変成した炭化物は焼結体から完全に燃焼除去される。
閉塞体2,2Aにおける上記各層においては、共通の成分
間で焼結により網目構造的に結晶が形成され、一体化さ
れる。支持シャフト4や発光管本体1Fの電極保持穴1a,1
bとの接合は、表面エネルギーの減少に向かう焼結プロ
セスが適用される。これを助成する意味で、ガラス分な
どの不純物を微量添加することが多い。
つまり、この焼結の過程で、積層体20の各層は、タン
グステンの粉末を取り囲んでアルミナが固溶して結晶化
し、隣合う各層同志は、それぞれの層におけるアルミナ
が各層の接合面で相互に固溶しあって結晶化して固相接
合し、一体化される。また、支持シャフト4と第1層ス
ラリーからなる最内周層とは、この最内周層におけるア
ルミナが支持シャフト4に接触した状態で結晶化し、そ
の粒界にガラス質を形成するとともに、タングステンが
支持シャフト4と最内周層とに共通に含まれることか
ら、やはり固相接合して一体化される。この結果、焼結
後に得られる閉塞体2,2Aは、主電極3を支持した支持シ
ャフト4と強固に結合して、支持シャフト4即ち主電極
3を発光管本体1F内に気密に封止・固着する。
更に、支持シャフト4から最内周層と多層の中間層を
経て最外周層に到るまでの熱膨張率の分布は、その組成
分布に基づき、支持シャフト4の熱膨張率(タングステ
ンの熱膨張率)から発光管本体(バルブ)1Fの熱膨張率
(アルミナの熱膨張率)と近似した熱膨張率に到るまで
傾斜した分布となる。
こうして支持シャフト4を封止・固着した後は、図1
に示すように、発光管本体1Fの電極保持穴1a,1bに嵌合
するよう閉塞体2,2Aの最外周層の外周に切削又は研削加
工を施して(工程8)、閉塞体が完成しその製造工程は
総て完了する。
次に、完成した閉塞体2,2Aの発光管本体1Fへの組み付
け及び発光管1の作製について説明する。
まず、図1に示すように、この発光管本体1Fの電極保
持穴1bに、焼結・外周加工を経た閉塞体2A(図4,図5の
ものと同様)を嵌合させ、発光体本体1Fの電極保持穴1b
における内周面と閉塞体2Aの外周面とを接触させる。そ
の後、この接触範囲に亘って、赤外線或いは高出力レー
ザを局部的に照射して集中加熱する。
この局部的な集中加熱により、閉塞体2Aの第8層スラ
リーからなる最外周層中のアルミナと発光管本体1F中の
アルミナとが焼結して結晶化するとともに、その接合面
において粒界がスピネル,ガーネット等の構造を主体と
するガラス相により埋められるため、閉塞体2Aと発光管
本体1Fとが固相接合する。この結果、最外周層と発光管
本体1Fとにおけるアルミナの粒界でのガラス相形成等を
通して、閉塞体2Aと発光管本体1Fとは気密に固着され
る。
同様に、発光管本体1Fの電極保持穴1aに焼結・外周加
工を経た閉塞体2(図4,図5参照)を嵌合させ、その接
触範囲を赤外線或いは高出力レーザによる局部的に集中
加熱する。こうして、閉塞体2と発光管本体1Fとが固相
接合して気密に固着され、始動用希ガス金属及び放電用
物質の封入に備える。
次いで、両端が封止された発光管本体1F内に、所定の
始動用希ガス金属及び所望の色で発光する放電用物質
(Sn系,Na−Tl−In系,Se−Na系,Dy−Tl系合金又は各金
属のハロゲン化物)のアマルガムを、導入細管1cを介し
て封入し、封止剤1dにて封止する。
閉塞体2,2Aと発光管本体1Fとが従来のようにソルダー
ガラス等を用いない固相接合であることから、封入成分
の漏洩は確実に回避される。
このように主電極を取り付けた状態の発光管本体1F
は、一般に、メタルハライドランプ等の高圧放電灯の外
管内に組み込まれて使用される。
次に、上記第1実施例の閉塞体2の最内周層における
タングステン容積比或いは最外周層におけるアルミナ容
積比を本発明範囲内の種々の値とした発光管(発明品)
と、これら容積比が本発明範囲外である発光管(比較
品)と、アルミナ製の閉塞体を発光管本体にアルミナ系
のサーメットで固着した発光管(従来品)とについて比
較する。その比較結果を表5及び表6に示す。尚、各発
光管とも、発光管本体1Fは本実施例の発光管のものと同
一である。また、最内周層と最外周層及びその間の各中
間層を合わせた層数は表中に示すように種々の値とし、
最内周層から各中間層を経て最外周層に到るまでのアル
ミナ及びタングステンの容積比は、それぞれ増大傾斜・
減少傾斜した分布となるようにした。
これらの発光管の耐久性の評価項目として、5時間の
点灯期間と0.5時間の消灯時間とを繰り返して熱応力を
掛けた場合における点灯期間の累積(点灯寿命)を採用
した。この場合、放電用物質としてHg−TlI3(0.11g)
を封入し一対の主電極3に100Vの電圧(100W)を印加し
て点灯させた。また、封入物質が漏洩すれば、安定して
いた点灯状態が著しく不安定になるので、このような不
安定な点灯状態となった時点で点灯期間の累積を中止し
た。
同様に、放電用物質としてHg−TlI−NaI−InI3(0.13
g)を封入した場合についても、上記比較試験を行なっ
た。その結果を表6に示す。
上記試験結果から、本発明にかかる実施例の発光管で
あれば、点灯・消灯を繰り返した場合であっても、極め
て高い耐久性を得ることができる。つまり、本実施例の
発光管によれば、その熱膨張率が支持シャフト4及び発
光管本体1Fに近づくにつれて主電極3を先端に有する支
持シャフト4又は発光管本体1Fの熱膨張率に傾斜した閉
塞体2,2Aを固相接合したので、耐熱応力性を向上させる
ことができる。この結果、耐熱応力性に優れたことに起
因して、発光の信頼性を高めて長寿命とすることができ
る。また、このような発光管を、容易に提供することが
できる。
尚、放電用物質としてHg−TlI3(0.11g)を封入した
場合における発明品の発光管の輝度は、183,000ntであ
った。また、Hg−TlI−NaI−InI3(0.13g)を封入した
場合であっては、240,000ntの輝度であった。
また、本実施例の発光管本体1Fは、平均粒径が約0.7
μmで最大粒径が約1.4μmの微細な結晶粒子からなる
透光性アルミナであるとともに、粒界相を形成しないの
で、常温から放電時温度に亘っての機械的強度(曲げ強
度、ワイブル係数)が、MgO等の焼結助剤とともに焼結
して結晶粒子を粗大化させた一般的な透光性セラミック
の発光管よりも向上する。この結果、本実施例の発光管
本体1Fを用いた発光管によれば、上記した長寿命化に加
えて薄肉化を図ることができる。そして、薄肉化すれ
ば、発光管自体の熱容量が減少するため発光管が速やか
に所定温度まで昇温するので、放電用金属成分が蒸発し
て飽和蒸気圧となって点灯が安定するまでの始動時間の
短縮化を図ることができる。
更に、粒界相を形成しないとともに、光の散乱因子と
なる結晶粒子内部の結晶子界面を微小粒径に基づいて少
なくしたことに起因して、光が発光管本体1Fの壁面を透
過する間における光の散乱を抑制し、380〜760nmの波長
の光(可視光)に対する70%以上の高い直線透過率(50
0nmの波長の光に対する直線透過率:82%、厚さ:0.5mm)
を備える。このため、この発光管本体1Fを用いた発光管
1の高圧放電灯における輝度が向上する。
加えて、従来のように粒界相が存在しないので、放電
用金属蒸気成分(イオン)による粒界への侵食が抑制さ
れて、発光管外への放電用金属蒸気成分の漏洩が薄肉で
あっても阻止される。つまり、薄肉であっても、発光管
壁面からの放電用金属蒸気成分の漏洩が阻止されるの
で、より高輝度放電灯の長寿命化を図ることができる。
しかも、本実施例の発光管1は、電極保持穴1bを小径に
することにより、封止剤の使用量を減らして放電用金属
蒸気成分(イオン)によるこの封止剤の侵食抑制したの
で、放電用金属蒸気成分の漏洩をより確実に回避するこ
とができる。
次に、本発明の第2実施例について説明する。この第
2実施例では、上記した第1実施例の発光管における閉
塞体の製造工程及び構造が異なる。よって、この点につ
いて詳述する。なお、その説明に際しては、上記第1実
施例における部材の符号に添え字符号aを付して行う。
この第2実施例における閉塞体2a(図14参照)の原料
も、アルミニウム塩の懸濁水溶液の噴霧乾燥及びその後
の熱分解を経て合成された上述の高純度アルミナ微粉末
と、高純度タングステン微粉末である。
先ず、この第2実施例における閉塞体2aの製造工程に
ついて、図6の工程図を用いて説明する。
図6に示すように、アルミナ微粉末とタングステン微
粉末とから、タングステンとアルミナの容積比(タング
ステン/アルミナ)が下記数値となる11種類のスラリー
を調製する(工程1)。
第1のスラリー:タングステン/アルミナ=100/0 第2のスラリー:タングステン/アルミナ=90/10 第3のスラリー:タングステン/アルミナ=80/20 第4のスラリー:タングステン/アルミナ=70/30 第5のスラリー:タングステン/アルミナ=60/40 第6のスラリー:タングステン/アルミナ=50/50 第7のスラリー:タングステン/アルミナ=40/60 第8のスラリー:タングステン/アルミナ=30/70 第9のスラリー:タングステン/アルミナ=20/80 第10のスラリー:タングステン/アルミナ=10/90 第11のスラリー:タングステン/アルミナ=0/100 上記各スラリーの調製は次のようにして行なう。先
ず、アルミナ微粉末及びタングステン微粉末をその容積
比が上記各数値となるよう秤量し、秤量した各粉末にカ
ルボン酸アンモニウム系分散剤を蒸留水とともに配合す
る。そして、これをセラミック(アルミナ)ボールミル
にて約24時間に亘って湿式混合して過剰の凝集をほぐし
つつ、アルミナ及びタングステンの微粉末が上記溶媒中
に均一に存在させる。
尚、各スラリー中の微粉末に対するカルボン酸アンモ
ニウム系分散剤の配合比(容積比)は、各スラリー中の
微粉末総量100gに対して、2gである。
次に、調製した各スラリーから気泡を除去する(工程
2)。具体的には、ボールミルから取り出したスラリー
を真空デシケータ内の樹脂容器に入れ、樹脂容器内のス
ラリーをマグネットスターラ等を用いて攪拌しつつデシ
ケータ内の空気を真空ポンプにて数十分間(例えば約20
分間)吸引する。
その後、以下の工程を経て図7に示す所望の成形体20
aを、図8(a)に示す合わせ型10を用いて成形する。
尚、図7や後述の図10等における成形体20a、閉塞体2a
は、その描画の都合上、縦横の比率は1:1ではない。
この合わせ型10は、石膏等の多孔質無機材料或いは石
膏と同程度の機能を有する細孔を具備する多孔質樹脂か
ら形成された左右対象の型11a,11bを、図8(a)に示
すように接合して構成され、型11a,11bの接合面にスラ
リー注入空間13を形成する。
各型11a、11bは、図8(b)に示すように、その接合
面15a,15bに、型下端側で湾曲した溝(キャビティ)13
a,13bを備える。この溝13a、13bは、先端に球状切り歯
を備えるエンドミルにて、接合面15a,15bに切削されて
いる。なお、溝13a,13bを、当初から接合面15a,15bに造
型することもできる。
次に、この合わせ型10のスラリー注入空間13内への気
泡除去後のスラリーの注入・成形を、アルミナ含有量が
高い方のスラリーから、即ち第11のスラリーから第1の
スラリーまで順次行なう(工程3)。以下、具体的に説
明する。
まず、図9に示すように、合わせ型10の上面に円筒体
17を設置し、この円筒体17に第11のスラリーを注入す
る。尚、円筒体17には、スラリー注入空間13の容積以上
のスラリーが注入される。また、円筒体17下面と合わせ
型10の上面とは、円筒体17下端に粘土19を管状に配置す
ることにより、シールされている。粘土に替えてゴムを
用いてもよい。
こうしてスラリー注入空間13内に第11のスラリーが注
入された状態で所定時間放置し、この間に第11のスラリ
ーにおける溶媒成分(ここでは、蒸留水)を多孔質の各
型11a,11bの孔に毛細管現象により吸引させ型内に吸引
させる。このため、スラリー注入空間13の壁面には、図
10(a),(b)に示すように、カルボン酸アンモニウ
ム系分散剤によって結合された粉末(第11のスラリーに
あってはアルミナ粉末)が壁面の表面に沿って均質に着
肉され、薄肉層11Sが形成される。
このスラリー注入後の放置時間は、上記薄肉層11Sの
厚さを決定する。このため、形成された薄肉層11Sの厚
さが所定の値になるよう、上記放置時間が予め実験等に
より定められている。また、この放置時間及びスラリー
注入空間13の設定に当たっては、焼結時の体積収縮等も
見込んで決定される。本実施例における放置時間は、薄
肉層11Sの厚さが所定のものとなるよう適宜調整した。
尚、放置する間に亘って各型外側を負圧に維持し、ス
ラリー中の溶媒成分を型外に強制的に吸引するような構
成にしてもよい。このようにすれば、放置時間を短縮す
ることや、スラリー内の気泡を型に通して直接除去した
り、吸引を強くすることにより充填率を更に上げること
ができる。
そして、所定時間放置後に、円筒体17内部及び薄肉層
11Sの内側に残存する第11のスラリーを排泥し、次に、
第10のスラリーについて、上記と同様にスラリーの注
入、所定時間の放置及び排泥を行ない、これを第1のス
ラリーまで実施する。こうして、第11のスラリーから第
1のスラリーまでスラリーの注入、所定時間の放置及び
排泥が繰り返されると、図11に示すように、それぞれの
スラリーにおける粉末(アルミナ単独の粉末、アルミナ
・タングステン混合粉末、タングステン単独の粉末)が
積層状に均等に着肉され、スラリー注入空間13壁面側か
ら薄肉層11S、10S、9S・・・1Sが形成される。よって、
閉塞体2aの前駆体である各薄肉層からなる成形体20aが
形成される。
この成形体20aにおける組成の分布は、各薄肉層にお
けるタングステン及びアルミナ容積比との関係を示した
図12から明らかなように、中心層としての薄肉層1Sから
外側の薄肉層に行くほど、図12(b)の如くアルミナの
容積比が0%から100%まで増大傾斜し、図12(a)の
如くタングステンの容積比が100%から0%まで減少傾
斜した分布となる。つまり、成形体20aにおける薄肉層2
Sが、上記した実施例の積層体20の最内周層(又はコア
部側域層)に相当し、薄肉層11Sが積層体20の最外周層
(又はバルブ側域層)に相当し、薄肉層3S〜10Sが積層
体20における各中間層(又は中間域層)に相当する。よ
って、薄肉層2S〜10Sは中心層1Sを中心として該中心層1
Sを覆うように積層された積層体となっている。
こうして各スラリーについて注入、所定時間の放置及
び排泥が完了すると、合わせ型10を分割して図7に示す
形状の成形体20aを離型し、この成形体20aから溶媒が完
全に抜けるまで乾燥させる(工程4)。
その後、この成形体20aに、含湿水素還元雰囲気下
で、600℃×10時間の加熱処理を施して、成形体20aを脱
脂し仮焼する(工程5)。つまり、この加熱処理を行な
うことによって、スラリー調製時に配合された分散剤が
熱分解されて成形体20aは脱脂される。
次いで、仮焼後の成形体20aの両端に、図13に示すよ
うに、支持体保持穴21a,21bを設け、中心層1Sの先端に
設けられた支持体保持穴21aに主電極3を支持する支持
シャフト4を嵌合し、支持体保持穴21bにタングステン
製のシャフト5を嵌合して、主電極3をセットする。
(工程6) 続いて、主電極3のセット後の成形体20aに真空雰囲
気下で1500℃×2時間の後段熱処理を施して、成形体20
aを焼結し(工程7)、その焼結体である閉塞体2aを得
る。なお、この後段熱処理の完了までに、脱脂時に変成
した炭化物は焼結体から完全に燃焼除去される。
この焼結の過程で、成形体20aの各薄肉層は、上記実
施例における積層体20の場合と同様に、固相接合して一
体化される。また、支持シャフト4及びシャフト5と薄
肉層1Sとは、焼結による体積収縮やタングステンの共存
等により固相接合して一体化される。この結果、焼結後
に得られる閉塞体2aは、主電極3を支持した支持シャフ
ト4及びシャフト5と強固に接合して、支持シャフト4
即ち主電極3を気密に封止・固着する。こうして閉塞体
2aが完成し、その製造工程は総て完了する。
尚、焼結して得られる閉塞体2aの外径は、焼結時の体
積収縮等を見込んだスラリー注入空間13の径により定ま
る。よって、外周加工を行なわなくてもよい。
更に、支持シャフト4から薄肉層2Sないし薄肉層9Sを
経て薄肉層10Sに到るまでの熱膨張率の分布は、その粗
成分布に基づき、支持シャフト4の熱膨張率(タングス
テンの熱膨張率)から発光管本体1Fの熱膨張率(アルミ
ナの熱膨張率)に到るまで傾斜した分布となる。
完成した閉塞体2aは、図14に示すようにして発光管本
体1Fの電極保持穴1aに嵌合して組み付けられ、発光管本
体1Fの接触範囲に亘って赤外線或いは高出力レーザが局
部的に照射され集中加熱される。
この局部的な集中加熱により、閉塞体2aの薄肉層10S
中のアルミナと発光管本体1F中のアルミナとが、その接
合面において粒界にガラス相を形成するため、閉塞体2a
と発光管本体1Fとが固相接合する。この結果、閉塞体2a
と発光管本体1Fとは、気密に固着され始動用希ガス金属
及び放電用物質を封入する。こうして、図14に示す発光
管が完成する。
閉塞体2aを用いた発光管についても、点灯・消灯を繰
り返した場合における点灯寿命を測定したところ、閉塞
体2を用いた発光管と同様に、極めて高い耐久性を得る
ことができた。つまり、閉塞体2aを用いた発光管であっ
ても、その熱膨張率が主電極3を有する支持シャフト4
及び発光管本体1Fに近づくにつれて支持シャフト4又は
発光管本体1Fの熱膨張率に傾斜した閉塞体2aに基づい
て、耐熱応力性を向上させることができる。この結果、
耐熱応力性に優れたことに起因して、発光の信頼性を高
めて長寿命とすることができる。また、このような発光
管を、容易に提供することができる。
更に、閉塞体2aを用いた発光管によれば、次のような
効果を奏することができる。
発光管本体1F内に配置される主電極3を支持するに当
たって、発光管本体1F内に露出した薄肉層11Sを、アル
ミナ容積比が100%としたので、即ち絶縁体としたの
で、この主電極3からのバックアークの発生を回避する
ことができる。この結果、より安定した点灯状態を得る
ことができる。
また、放電に不可欠な主電極3と外部端子となるシャ
フト5とを、タングステン容積比が100%の薄肉層(中
心層)1Sにより共通して気密に封止したので、支障無く
主電極3に所定の電圧を印加することができる。
加えて、各スラリーの注入により薄肉層を成形するの
で、各薄肉層の肉厚を均一化させて、各層に亘る組成分
布及び熱膨張率の傾斜を確実に確保することができる。
以上、本発明の2つの実施例について説明したが、本
発明はこの様な実施例になんら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態
様で実施し得ることは勿論である。
発光管本体1F及び閉塞体2、閉塞体2aの原料として、
純度が99.99mol%以上のアルミナ微粉末を使用したが、
得られる発光管本体1Fが発光管としての実用的な直線透
過率(380〜760nmの波長の光に対する直線透過率)を備
えればよく、このようなアルミナ微粉末に限定されるわ
けではない。
例えば、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、イット
リアといった酸化物や窒化アルミニウムなどの窒化物等
を主成分としこれに異常粒成長を抑制し更に焼結を促進
させる化合物(焼結助剤等)を複合添加して焼結し、発
光管本体1Fを作製してもよい。そして、作製した発光管
本体1Fと同一のセラミック微粉末を用いて閉塞体2、閉
塞体2aを作製すればよい。より具体的には、純度が99.2
mol%で平均粒径が0.3〜1.0μmのアルミナ微粉末から
発光管本体1Fを作製するとともに、このアルミナ微粉末
とタングステン微粉末とから閉塞体2、閉塞体2aを作製
してもよい。
更に、閉塞体2、閉塞体2aの原料として、タングステ
ン微粉末を用いたが、これに限らずコア部である支持シ
ャフト4の材質に応じて変更することが可能である。例
えば、支持シャフト4をニオブから作製すれば、閉塞体
2、閉塞体2aの原料としてニオブ微粉末を用いればよ
い。
また、発光管本体の形状については、いかようなもの
であってもよいことは勿論である。例えば、上記実施例
の発光管本体1Fのようにその両端に大径の電極保持穴1a
と小径の電極保持穴1bとを備えたものではなく、ただ単
に両端が開口した円筒状の発光管本体や、管路が湾曲し
た発光管本体等であってもよい。
特に第1実施例の製造方法としては、主電極3を支持
したタングステン製の支持シャフト4の外周に積層体20
を形成するに当たって、各混合スラリーの塗布及び乾燥
を行なったが、これとは異なり、各混合スラリーから予
めグリーンシートを作製し、これを支持シャフト4の外
周に、タングステンの容積比が高いものから順次巻き付
けて積層することもできる。この場合、各層のグリーン
シートの接合面が支持シャフトを中心に180度ずつずれ
て交互に配置されるように、グリーンシートを積層する
ことが好ましい。
閉塞体2,2aを発光管本体1Fと固相接合させるに当たっ
て、その接触範囲に亘って局部加熱するよう構成した
が、支持シャフト4付近を加熱してもよい。このような
加熱であっても、加えられた熱エネルギは閉塞体2,2aの
最外周の層にまで伝わるので、閉塞体2,2aと発光管本体
1Fとを固相接合させることができる。また、閉塞体2,2a
の焼結を、脱脂後の閉塞体2,2aを発光管本体1Fに組み付
けた状態で行なうこともできる。
更に、閉塞体2を発光管本体1Fに組み付けるに当たっ
て、電極保持穴1aに嵌合させたが、次のように構成して
もよい。つまり、図15に示すように、閉塞体2を発光管
本体1Fの開口端側で当接させ、発光管本体1Fの端面と閉
塞体2の最外周層の側面とを接触させる。そして、この
接触範囲を局部加熱して閉塞体2と発光管本体1Fとを、
端面で固相接合させる。
また、混合スラリーにおけるアルミナとタングステン
の容積比の傾斜程度は、上記実施例に示したものに限定
されるわけではなく、種々の傾斜程度を採用することが
できることは勿論である。
また、上記閉塞体2はコア部側からバルブ側に渡って
その組成割合をリニアに変化させるようにした傾斜機能
材料を用いて作製することも可能である。
本発明の上記第1及び第2実施例によれば、以下の効
果を奏することができる。
上記第1及び第2実施例の発光管においては、透光性
セラミックから形成された該発光管本体の開口部に気密
に固相接合される閉塞体を、多層の積層体とし、その中
央の導電性コア部側の最内周層から発光管本体側の最外
周層に到るまでの熱膨張率の分布を、各層の組成比傾斜
に基づいて導電性コア部の熱膨張率から発光管本体の熱
膨張率に到るまで傾斜した分布とした。
よって、各層の組成を傾斜させて各層相互並びに閉塞
体と発光管本体とを強固に気密に固相接合させることが
できる。
また、熱膨張率の傾斜分布に基づいて、点灯時に生じ
る熱応力の集中を緩和して固相接合部における亀裂の発
生を回避することができる。この結果、発光管内におけ
る封入物質の漏洩の回避を通して、発光の信頼性を高め
ることができるとともに、その寿命を長期化することが
できる。
上記実施例の発光管では、平均粒径が1μm以下で最
大粒径が2μm以下の高純度の透光性アルミナからなる
発光管本体(バルブ)を備える。この結果、常温から放
電時温度に亘って機械的強度が従来のものより改善され
るので、発光管の肉厚を従来のものに比べて約1/3の0.2
mm以下にまで薄くすることができる。
また、スピネル相などの粒界相をほとんど形成しない
とともに、光の散乱因子となる結晶粒子内部の結晶子界
面を微小粒径に基づいて少なくしたことに起因して、光
が発光管本体の壁面を透過する間における光の散乱を抑
制し、380〜760nmの波長の光(可視光)に対する高い直
線透過率を備える。このため、高輝度放電灯用発光管か
ら透過される光量が従来に比べて増加し、高輝度放電灯
用発光管を用いた高圧放電灯における輝度を向上させる
ことができる。つまり、高輝度放電灯用発光管に光を入
射した場合における高輝度放電灯用発光管の透過光の光
量が、光の散乱を抑制することによって、高輝度放電灯
用発光管への入射光の光量とほぼ等しくなるのである。
加えて、薄肉化によって輝度を更に向上させることがで
きる。
しかも、この光純度のアルミナを用いて閉塞体を焼結
・作製するので、閉塞体自身の機械的強度の向上をとお
して、発光管全体としての耐久性を向上させることがで
きる。
上記第1及び第2実施例での発光管の製造方法によれ
ば、容積比が異なる複数の懸濁液を予め調製しておき、
これを用いて熱膨張率が傾斜分布した積層状の閉塞体を
容易に作製し、閉塞体と発光管本体とを強固に気密に固
相接合することができる。つまり、信頼性が高くて長寿
命な発光管を容易に製造することができる。また、熱膨
張率が傾斜分布した積層状の閉塞体を別個に焼結して作
製して、これを発光管本体に固相接合することができ
る。
特に上記第1実施例に示した発光管の製造方法によれ
ば、塗布等の簡便な工程によって導電性部材成分の容積
比が高い順の積層を行ない、熱膨張率が傾斜分布した積
層状の閉塞体の前駆体である未焼結積層体を容易に作製
することができる。
また、上記容積比が異なる複数の懸濁液を、それぞれ
グリーンシートに予め形成し、グリーンシートを巻き付
けるという簡便な工程によって導電性部材(又はコア
部)成分の容積比が高い順の積層を行ない、熱膨張率が
傾斜分布した積層状の閉塞体の前駆体である未焼結積層
体を容易に作製することができる。
第2実施例の発光管の製造方法では、多孔質体からな
る成形型への懸濁液の注入・溶媒の成形型への浸透・余
剰分懸濁液の排泥を導電性部材(又はコア部)成分の容
積比が低いほうから繰り返すという簡便な工程によっ
て、導電性部材成分の容積比の順に沿った薄肉層の積層
を行ない、熱膨張率が傾斜分布した積層状の閉塞体の前
駆体である未焼結積層体を容易に作製することができ
る。しかも、各薄肉層の肉厚を均一化させて、各層に亘
る組成分布及び熱膨張率の傾斜を確実に確保することが
できる。
更に、閉塞体における最内周層内部に外部との導通を
図ることが可能な中心層を導電性部材成分で形成し、こ
の中心層を介して支障無く主電極の所定の電圧を印加す
ることができる。
次に本発明の第3実施例に係る発光管の封止部構造及
び製造方法を図16乃至図19に基づいて説明する。
図16は本第3実施例に係る発光管、特に金属蒸気放電
灯の外筒内に組込まれる発光管本体又はバルブの封止部
構造を詳細に示した発光管の断面図である。
バルブ301の両端には開口部302を形成し、この開口端
部302に閉塞体としてのエンドキャップ303を一体的に取
り付け、このエンドキャップ303に該閉塞体のコア部と
しての電極棒304を貫通保持している。
バルブ301は透光性の多結晶アルミナから構成されて
おり、電極棒304は発光物質に対しての耐性に優れたW/T
h等のW(タングステン)系材料から構成されている。
各電極棒304は、エンドキャップ303に螺着される雄ネジ
部305及びエンドキャップ303の外端面に当接するフラン
ジ部306を備え、このフランジ部306の外側を白金蝋やガ
ラス等の封止剤307にて封止し、更に一方の電極棒304に
はアマルガム封入用の孔308が形成されている。
ここで、エンドキャップ303は、上記実施例と同様
に、多層構造とされている。即ち、エンドキャップ303
はバルブ301の軸線方向に沿って複数の層3031、3032
……303n-1、303nを積層して構成され、バルブ301の開
口端部302に接合される層(バルブ側域層)3031はその
熱膨張係数がバルブ301を構成する透光性アルミナの熱
膨張係数と略同一となっており、また最も外側の層(コ
ア部側域層)303nには電極棒304の雄ネジ部305が螺合す
る雌ネジ部309が形成されると共に、この層303nはその
熱膨張係数が電極棒304の熱膨張係数と略同一となって
いる。更に上記各層3031、303n間に介在する層(中間域
層)3032……303n-1はその熱膨張係数が上記内側の層30
31の熱膨張係数から外側の層303nの熱膨張係数に徐々に
変化するように各層の組成割合が調整されている。
また、各層は内側の層3031から外側の層303nに向かっ
て徐々に厚さを増している。このようにすることで、熱
膨張によって発生する応力の緩和を更に効果的に行なう
ことができる。
更に、外側の層303nを除いた他の層3031……303n-1
電極棒304との間には例えばテーパ状の隙間310を形成
し、ランプの組立て時に層3031……303n-1と電極棒304
とが接触しないようにしている。
以上の如き構造の金属蒸気放電灯用発光管の製造方法
の一例を図17及び図18に基づいて以下に説明する。
先ず、エンドキャップ303を製造するためのスリップ
を調整する。スリップを調整するには図17に示すように
エンドキャップ303を構成する層の数(n)だけ、容器C
1……Cnを用意し、所望の熱膨張係数が得られるように
原料粉末を秤量し、蒸留水及び市販のセラミックス添加
用分散剤及びバインダを所定量添加し、24時間ボールミ
ル処理により均一に混合して各容器C1……Cn毎にスリッ
プS1……Snを調整する。
ここで、エンドキャップ303を合計11の層によって構
成する場合の各スリップ毎の原料粉末の組成割合を以下
の表7に示す。尚、組成割合は重量%であり、表7中の
スリップNo.はエンドキャップ303を構成する各層の番号
に対応する。
次いで、図18(a)に示すように多孔質体から成る板
又は石膏板311上に筒状の型312をセットし、この型312
内の上記の工程で調整したスリップS1……Snを順次注入
して積層体を成形する。尚、スリップS1……Snを注入す
る場合には既に注入したスリップと混合しないように、
既に注入したスリップがある程度水分を失ってから次の
スリップを注入する。この場合、スリップ内の溶媒が板
311に浸透することも考慮している。
また図18(b)に示すように、スリップを注入するに
あたり前もって成形棒313をセットするか、注入後に成
形棒313をセットし、積層体が生乾き程度になったなら
ば型312から積層体を取り外すことで図18(c)に示す
ようなテーパ状貫通孔314が形成されたエンドキャップ3
03が得られる。尚、貫通孔314の形状としては図18
(d)に示すような段差状にしてもよい。
一方、純アルミナスリップから形成したバルブ301を
用意しておき、図18(e)に示す如くこのバルブ301の
端部に上記エンドキャップ3を湿らせて接着し再び乾燥
する。この状態ではバルブ301及びエンドキャップ3は
未焼結状態であり、バルブ1は透光性となっていない。
次いで、上記のバルブ301とエンドキャップ303を含湿
水素還元雰囲気中、600℃で5時間脱脂し、続いて乾燥
水素還元雰囲気中、1300℃で5時間焼結処理し、更にこ
の後、得られた焼結体をアルゴン雰囲気中でHIP処理
し、再び乾燥水素還元雰囲気中、1150℃でアニール処理
することで透光性のバルブ301とエンドキャップ303とが
一体化したものを得る。
この後、エンドキャップ303に形成した孔314にネジ切
り加工を行なって雌ネジ部309を形成し、電極棒304を挿
入して電極棒304の雄ネジ部305をエンドキャップ303の
雌ネジ部309に螺合し、最終的に白金蝋307で電極棒304
の固定と封止を行ない、更に一方の電極棒304に形成し
た孔308を介して白金パイプ製の治具を用いてバルブ301
内にアマルガムを封入してランプが完成する。
尚、図示例にあってはバルブとエンドキャップとを同
時に焼結させた例を示したが、バルブとエンドキャップ
を別々に焼結させた後にこれらを接合するようにしても
よい。この場合アルミナ製バルブは大気中で一貫して脱
脂、焼結処理を行なった後、HIP処理し、更に大気中で
アニールすることにより透光性アルミナ管を得ることが
できる。この場合エンドキャップについては上記と同様
に焼結を行なうがHIP処理およびアニール処理は不要で
ある。また、バルブとエンドキャップとの接合について
は真空若しくは2000℃以上でレーザ加熱するか、アルミ
ナと熱膨張係数が等しいガラスにより接合することが可
能である。ガラス材料としては軟化点が900℃以上の高
融点溶融ガラスが好ましい。
また成形法としては、スリップキャスティングの他に
ドクターブレード法や射出成形法も可能である。
ドクターブレード法の場合には、調整したスラリーを
所望のテープ厚に成形し、熱圧着により一体化すること
により傾斜機能を発揮するエンドキャップが得られる。
バルブについても同じスラリーを用いて鋳込み成形する
か、型に流し込んで固化させることによって得られる。
射出成形の場合も同様に、エンドキャップの場合には
所望厚の板を成形し、これらを加熱して接着した後に、
予め成形しておいたバルブに熱圧着する。
以上のようにこの第3実施例によっても、金属蒸気放
電灯の開口端を封着するエンドキャップを多層構造とし
ており、各層の熱膨張係数をバルブに接触するバルブ開
口端部側から電極を保持するコア部側に向かって徐々に
変化するようにして、エンドキャップ自体に傾斜材料と
しての機能を発揮させるようにしたので、熱膨張差に起
因する破損やバルブ内に封入される金属蒸気のリークを
有効に防止することができる。
尚、図19には、本第3実施例の一部変更例を示す。こ
の変更例でのバルブ301'は、図16に示されるバルブ301
とは異なり、バルブ両端のそれぞれを全て開口すること
なく端面部301aが形成されている。そして、各端面部30
1aには、電極棒304がバルブ内部に挿通可能となるよう
に、上記テーパ状貫通孔314の大径程度の小開口が設け
られている。この変更例による発光管によって第3実施
例と同様の作用効果を得ることができる。
次に本発明の第4実施例及び第5実施例に係る発光管
について図20乃至図27に基づいて説明する。
先ず、図20には金属蒸気放電灯の外筒内に組み込まれ
る第4実施例に係る発光管の要部断面図を示す。図20に
おける筒状のバルブ401は、高純度(99.99%=4N)の透
光性の多結晶アルミナからなり、このバルブ401の両端
開口部402の内壁には閉塞体としての電極封止部403が形
成されている。
この電極封止部403は、発光部となるバルブ401よりも
低純度(例えば93〜97%)のアルミナ材料を用いて形成
し、且つバルブ側域としての第1層403a及びコア部側域
としての第2層403bからなる多層構造としている(上述
したような中間域における中間域層を設けて3層以上と
してもよい。)。ここで、バルブ401内壁面側の第1層4
03aは例えば純度96%のアルミナで、内側の第2層403b
は例えば純度93%のアルミナでそれぞれ形成している。
そして、この電極封止部403内にコア部としての電極
棒404を挿通し、バルブ401の開口端側に電極棒404が貫
通するアルミナからなるキャップ405をはめ込み、これ
らの電極封止部403と電極棒404との間、電極棒404とキ
ャップ405との間、バルブ401及び電極封止部403の端部
とキャップ405との間等をガラスソルダーを溶融冷却し
て得られる封着ガラス406で封止している。
この場合、キャップ405の純度はバルブ401と電極封止
部403の純度の平均値のものとするのが好ましい。ま
た、キャップ405は必要に応じ省略するようにしてもよ
い。
このようにバルブ401の開口部にバルブ401より低純度
のアルミナ材料からなる電極封止部403を形成すること
によって、電極封止部403の内壁においては、アルミナ
セラミックスの粒界にガラス成分が存在するため、封着
用のガラスソルダーとの密着性がよく、シール性が向上
する。また、純度が異なるアルミナを用いて組成傾斜構
造とすることにより、熱応力の発生を抑制できる。
以上のような構造のセラミック発光管の製造方法の一
例を図21乃至図23に基づいて説明する。
先ず、図21に示すように容器C41に透光性アルミナ用
の高純度(4N以上)アルミナ微粉末を、容器C42に低純
度(ここでは93%)アルミナ微粉末をそれぞれ用意す
る。低純度アルミナ微粉末は不純物としてシリカ、マグ
ネシア等を含んでおり、また両アルミナ微粉末は、焼結
挙動の類似した物を選定することが望ましい。
そして、秤量した粉末に、蒸留水、市販の分散剤及び
バインダを所定量添加し、24時間ボールミル処理をし
て、鋳込成形用のスリップを調製する。次に、これらの
スリップを適当量混合し、それぞれ純度の異なる数種の
スリップを調製する。これらの混合はスターラを用いて
約1時間行った。このようにして、図22に示すように容
器C43に高純度(4N)アルミナスリップS41を、容器C44
に純度96%のアルミナスリップS42を、容器C45に純度93
%のアルミナスリップS43をそれぞれ調製した。
その後、図23(a)、(b)に示すような2つ割り多
孔質体型又は石膏型411(一方の型のみの断面図及び平
面図を示する)のスリップ流入/排泥口の周辺をマスク
412でマスキングしておき、先ず同図(c)に示すよう
な容器C43の高純度アルミナスリップS41を流し込み、所
定時間静置して高純度アルミナ層413を着肉せしめた後
に排泥する。
次いで、同図(d)に示すように石膏型411の一端部
を封止部分のみに着肉が行われるように純度96%のアル
ミナスリップS42に浸して、同図(e)に示すように高
純度アルミナ層413の内周に96%アルミナ層414を形成
し、同様にして他端部にも純度96%アルミナ層414を形
成する。次に、石膏型411の一端部を封止部分のみに着
肉が行われるように純度93%のアルミナスリップS43
浸して、同図(f)に示すように96%アルミナ層414の
内周に93%アルミナ層415を形成し、同様にして他端部
にも純度93%アルミナ層415層を形成する。
このようにして得られた成形体を、水素還元雰囲気
中、1800℃で6時間焼結することによって、発光部は透
光性アルミナ層、封止部は白色の低純度アルミナ層から
なる電極封止部403となったバルブ401を得る。
尚、バルブの焼成は、粉末を選択することによって、
空気中で1350℃で6時間焼成した後に、1000気圧アルゴ
ン雰囲気、1350℃、2時間の熱間静水圧加熱処理を行う
ことによって得ることもできる。但し、この場合には、
この温度では一般的に低純度アルミナが殆ど焼結せず、
封止部最内周のアルミナ純度は97%以上としなければな
らない。
このようにして得られたバルブ401及び電極封止部403
の内径加工、発光部の外周加工を施し、金属蒸気放電灯
を組み上げる。
次に、上記第4実施例の変更例としての第5実施例を
図24乃至図27に基づいて説明する。この第5実施例にあ
っても高純度(99.99%=4N)の透光性の多結晶アルミ
ナからなるバルブ521の両端部522に低純度アルミナから
なる積層構造の電極封止部523を形成し、この電極封止
部523内にコア部としての電極棒524を挿通し、電極封止
部523の外側に電極棒524が貫通するアルミナからなるキ
ャップ525を嵌め込み、これらの電極封止部523、電極棒
524及びキャップ525を封着ガラス526で封止している。
電極封止部523は、発光部となるバルブ521よりも低純
度(例えば99〜97%)のアルミナ材料を用いて形成し、
且つバルブ521或いは電極棒524の軸線方向に沿って第1
層523a、第2層523b、第3層523c(4層以上でもよ
い。)からなる積層構造としている。更に、第1層523a
から第3層523cに向かって徐々に厚さを増している。こ
の結果、第3層523c及び第2層523bは、第1層523aと比
べ、面積的により大きく電極棒524と隣接することにな
る。また、キャップ525は第3層523cと同じ純度のアル
ミナを用いている。
尚、キャップ525は必要に応じて省略することもでき
る。
以上のような構造のセラミック発光管の作成方法の一
例を図25乃至図27に基づいて説明する。
先ず、上記第4実施例と同様に、透光性アルミナ用の
高純度(4N以上)アルミナ微粉末と、低純度(ここでは
93%)アルミナ微粉末をそれぞれ用意し、秤量した粉末
に、蒸留水、市販の分散剤及びバインダを所定量添加
し、24時間ボールミル処理をして、図25に示すように容
器C51に高純度(4N)アルミナスリップS51を、容器C52
に純度97%のアルミナスリップS52を、容器C53に純度95
%のアルミナスリップS53を、容器C54に純度93%のアル
ミナスリップS54をそれぞれ作製した。
その後、図27(a)に示すように多孔質体の板又は石
膏板531上にバルブ外径に合わせた筒状の型532をセット
し、この型532内の中心部に成形棒533を立設し、これら
の型532及び成形棒533で形成される空間内に、純度93%
のアルミナスリップS54、純度95%のアルミナスリップS
53、純度97%のアルミナスリップS52及び高純度アルミ
ナスリップS51順次注入して積層体を成形する。尚、ス
リップを注入する場合には既に注入したスリップと混合
しないように、既に注入したスリップがある程度水分を
失ってから次のスリップを注入する。
一方、図26に示すような高純度アルミナスリップS51
から成形したバルブ521となるパイプ534を用意してお
き、バルブ521の端部522aとなる高純度アルミナスリッ
プS51が乾燥しない状態でパイプ534を型532内に差込ん
で一体化し、図27(b)に示すような成形体を得る。そ
の後、上記実施例と同様にして、この成形体の焼結、加
工及び組立てを行う。
以上に説明したように本発明によれば、バルブの両端
部に発光部より低純度のアルミナ材料からなる電極封止
部を形成し、この電極封止部にガラスソルダー又は封着
ガラスは接触するようにして、極力バルブとは接触しな
いようにしている。よって、封止の信頼性を向上させ、
ランプ寿命を長くしている。
特に、上述した実施例と同様に、電極封止部の組成が
傾斜構造をなすようにしているので、封止部の箇所のシ
ール効果が更に向上している。
次に本発明の第6実施例に係る金属蒸気放電灯用の発
光管の封止部構造及び製造方法を図28及び図30を用いて
説明する。
図28に示される発光管としてのバルブ601は、金属蒸
気放電灯の外筒内に組込まれる透光性の多結晶アルミナ
から成る。このバルブ601の両端開口部602には封着ガラ
ス603を介して閉塞体としてのアルミナ製キャップ604が
嵌め込まれている。
キャップ604は高純度アルミナ部604a、組成傾斜部604
b及び低純度アルミナ部604cからなり、バルブ側域とし
ての高純度アルミナ部604aは純度99.99%のAl2O3から成
ると共にバルブ601内に臨み、コア部側域としての低純
度アルミナ部604cは93.0%のAl2O3から成ると共にバル
ブ601外に臨み、中間域としての組成傾斜部604bは高純
度アルミナ部604aに接する部分が純度99.99%で低純度
アルミナ部604cに向かって徐々に純度が低下して低純度
アルミナ部604cに接する部分が純度93.0%となってい
る。このように連続的な組成傾斜とすることで、剥離強
度が大巾に向上する。特に、低純度アルミナ部604cは、
高純度アルミナ部604aと比べ、バルブ軸線方向に沿って
の幅がより大きく形成されている。
また、キャップ604には図29(d)に示すように軸線
方向孔605、606を形成し、孔605には内部電極棒607を、
孔606には外部電極棒(リード)608を圧入している。
尚、孔605、606の径は焼結後に電極607、608より約200
μm程大きくなるような寸法とする。このようにするこ
とで、焼結の際にキャップが電極に阻害されて割れるこ
とがない。
更に、上記低純度アルミナ部604cには軸線方向孔605
と連通する径方向孔609がその側面から内部に向かって
形成され、この径方向孔609の内部及び低純度アルミナ
部604cの外周面にはタングステン(W)等の導電性膜61
0が形成されている。この導電性膜610は内部電極607と
外部608とのより良好な導通をとるためのものであり、N
b、Ta、Mo或いはNi等であってもよい。
次に、キャップ604の製作方法の一例を図29に基づい
て説明する。先ず、図29(a)に示すように、高純度
(99.99%)Al2O3と低純度(93.0%)Al2O3を各100gと
り、水50gと解膠剤とともに24時間ボールミルで処理し
て、高純度Al2O3のスリップS61と低純度Al2O3のスリッ
プS62を得る。
次いで、図2(b)に示すように上記2種のスリップ
S61、S62を混合して99.99%と93.0%との間の純度のス
リップS63を複数種調製し、この後、図29(c)に示す
ように多孔質体又は石膏体614上にセットした型615内に
純度の高いスリップS61から順に注ぎ、片側着肉により
焼成前のキャップ成形体616を成形する。
そして、キャップ成形体616を1100℃で2時間仮焼し
てハンドリング可能な硬さにし、この後にキャップ成形
体616を生加工して図29(d)に示すように軸方向孔60
5、606及び径方向孔609を穿設すると共にキャップ形状
とし、更に径方向孔609の内部及び低純度アルミナ部604
cの外周面に導電性ペースト610を塗布し、この後、内部
電極607及び外部電極608を挿入した状態で、1570℃で3
時間、N2とH2(N2:H2=80:20)雰囲気下で焼成し、図29
(e)に示すキャップ604を得る。このキャップ604を発
光管601の開口602に差込みガラス603または低融点合金
で封着する。
図30には、この第6実施例に係る発光体の製造方法を
一部変更した場合の方法を示す。この製作工程では図30
(a)に示すように、2つの多孔質体又は石膏体614a、
614bと型615a、615bを用いて、図30(b)に示すような
高純度アルミナ部及組成傾斜部となる成形体616aと低純
度アルミナ部となる成形体616aを成形する。
次いで、図30(c)に示すように成形体616bの表面に
導電性ペーストを塗布し、この導電性ペーストによって
成形体616aを接着して一体化し、この後、上記同様に内
部電極607及び外部電極608を挿入した状態で焼成し、図
30(d)に示すキャップ604を得る。この場合、成形体6
16aと成形体616bとを接続する導電性ペーストが内部電
極607と外部電極608との導通を図るので、図29(d)に
示したような径方向孔609は不要である。
以上に説明した如くこの第6実施例によれば、金属蒸
気放電灯の発光管の開口を閉塞するとともに内部電極と
外部電極とを分離して取り付けたキャップを、発光管内
に臨む高純度アルミナ部と発光管外に臨む低純度アルミ
ナ部とこれら高純度アルミナ部と低純度アルミナ部をつ
なぐ組成傾斜部とで構成し、低純度アルミナ部表面に内
部電極と外部電極とを導通する導電性膜を形成したの
で、導電性膜の剥離強度を従来の1〜4kg/cm2から10kg/
cm2程度まで向上させることができる。
また、発光管内には高純度アルミナ部を臨ませたので
Na等の腐食成分によるランプ特性の劣化を抑えることが
でき、更に高純度アルミナ部と組成傾斜部には導電性膜
を形成しないので、バックアークを防止できるとともに
Nb、Ta、Mo或いはNi等の金属も導電性膜(メタライズ)
として使用することができる。
産業上の利用可能性 本発明の発光管の封止部構造によって高信頼性且つ長
寿命の放電等用発光管を提供することができる。特に、
水銀ランプ、メタルハライドランプ或いはナトリウムラ
ンプ等の金属蒸気放電灯用或いは高輝度放電灯用の発光
管として応用することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/36 H01J 9/26

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極を構成するコア部を有する閉塞体によ
    って透光性バルブの開口端部を封止して成る発光管の製
    造方法において、前記閉塞体は、 (a)透光性バルブ成分の微粉末とコア部成分の微粉末
    とを基に、組成割合として、コア部成分より透光性バル
    ブ成分が大きいバルブ成分懸濁液と、透光性バルブ成分
    よりコア部成分が大きいコア部成分懸濁液と、透光性バ
    ルブ成分及びコア部成分の組成割合に関して前記両懸濁
    液の間にある少なくとも1種以上の中間懸濁液とを調製
    する懸濁液調製工程と、 (b)前記バルブ成分懸濁液を用いて前記透光性バルブ
    に隣接させるバルブ側域層、前記コア部成分懸濁液を用
    いて前記電極を有するコア部に隣接させるコア部側域
    層、及び前記バルブ側域層とコア部側域層の間に前記少
    なくとも1種以上の中間懸濁液を用いて少なくとも1層
    以上の中間域層を形成して未焼結積層体を形成する工程
    と、 (c)前記未焼結積層体を焼結する工程と を含むことにより製造されることを特徴とする発光管の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記工程(b)は、 (d)多孔質体からなる複数の型部材が接合して構成さ
    れ、内部にキャビティを形成する成形型を用いて、該成
    形型のキャビティに前記バルブ成分懸濁液を注入し、該
    懸濁液の溶媒を前記成形型内に浸透させた後、余剰の該
    懸濁液を排泥して前記キャビティの内周面上に前記バル
    ブ側域層を形成する工程と、 (e)その後に、前記少なくとも1種以上の中間懸濁液
    及び前記コア部成分懸濁液を、順次、前記バルブ成分懸
    濁液の場合と同様にして、前記バルブ側域層の内周面上
    において注入・溶媒の浸透・排泥の処理を繰り返するこ
    とによって、成形積層体を形成する工程と、 (f)前記成形型を構成する各型部材を分離して前記成
    形積層体を離型する工程とを含んで前記未焼結積層体を
    形成することを特徴とする請求項1に記載の発光管の製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記工程(e)は、 前記コア部成分の微粉末から成る純コア部用懸濁液を、
    前記コア部側域層の内周面上に対して注入し、該純コア
    部用懸濁液の溶媒を前記成形型内に浸透させた後、余剰
    の該純コア部用懸濁液を排泥して、前記コア部層を前記
    成形積層体内に形成する工程を含むことを特徴とする請
    求項2に記載の発光管の製造方法。
  4. 【請求項4】前記工程(b)は、前記コア部の外周面に
    前記コア部側域層を着肉した後に、該コア部側域層の外
    周面上に対して、前記少なくとも1層以上の中間域層及
    び前記バルブ側域層を順次着肉する工程を含み、前記工
    程(c)は、前記コア部に着肉・積層された前記未焼結
    積層体を焼結して前記閉塞体を形成する工程を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の発光管の製造方法。
  5. 【請求項5】前記閉塞体を、前記電極が前記透光性バル
    ブ内に位置するように、該透光性バルブの前記開口端部
    に配置し、該閉塞体及び該透光性バルブの接合部を加熱
    して固相接合する工程を更に含むことを特徴とする請求
    項1又は請求項4に記載の発光管の製造方法。
  6. 【請求項6】前記工程(b)は、コア部成分懸濁液、前
    記少なくとも1種以上の中間懸濁液及び前記バルブ成分
    懸濁液を用いて、それぞれのグリーンシートを作成し、
    該グリーンシートを、順次、前記コア部の外周面に対し
    て巻き付ける工程を含んで前記未焼結積層体を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光管の製造方法。
  7. 【請求項7】前記バルブ成分懸濁液は、前記透光性バル
    ブ成分を、前記コア部成分に対して、容積比で80%以上
    含有しており、前記コア部成分懸濁液は、前記コア部成
    分を、前記透光性バルブ成分に対して、容積比で50%以
    上含有していることを特徴とする請求項1に記載の発光
    管の製造方法。
  8. 【請求項8】前記バルブ成分は高純度のアルミナであ
    り、前記コア部成分は高純度のタングステンであること
    を特徴とする請求項1に記載の発光管の製造方法。
  9. 【請求項9】前記工程(b)は、 (g)多孔質体から成る板上に筒状型を立設して成る成
    形型を用いて、該成形型内に、前記コア部懸濁液、前記
    中間懸濁液及び前記バルブ成分懸濁液を順次注入し、前
    記コア部側域層、前記中間域層及び前記バルブ側域層を
    形成する工程を含んで前記未焼結積層体を形成すること
    を特徴とする請求項1に記載の発光管の製造方法。
  10. 【請求項10】前記工程(g)は、 前記閉塞体に前記コア部を貫通させるための貫通孔用と
    して、前記成形型の内の中央にテーパ状成形棒を立設す
    る工程を更に含むことを特徴とする請求項9に記載の発
    光管の製造方法。
  11. 【請求項11】前記工程(c)は、 前記透光性バルブ成分の微粉末から成形した未焼結のバ
    ルブを形成し、該未焼結バルブの開口端部に前記未焼結
    積層体を接合する工程を更に含むことを特徴とする請求
    項1に記載の発光管の製造方法。
  12. 【請求項12】前記工程(a)は、 前記透光性バルブ成分の微粉末から純バルブ用懸濁液を
    調製する工程を含み、 前記工程(b)は、 (h)多孔質体の複数の型から成る筒状成形型を用い
    て、該成形型内に前記純バルブ用懸濁液を注入して該成
    形型の内周面に着肉した後に、該成形型の端部のみを前
    記バルブ成分懸濁液、前記中間懸濁液及び前記コア部懸
    濁液に順次浸漬して、前記透光性バルブのための層、前
    記バルブ側域層、前記中間域層及び前記コア部側域層を
    形成する工程を含み、 前記工程(c)は、 前記透光性バルブのための層を備える前記未焼結積層体
    を焼結する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載
    の発光管の製造方法。
  13. 【請求項13】前記工程(h)は、 前記多孔質体から成る成形型の内部に前記純セラミック
    成分懸濁液を注入する前に、該成形型の内周面以外の端
    部をマスキングする工程を更に含むことを特徴とする請
    求項12に記載の発光管の製造方法。
  14. 【請求項14】前記工程(a)は、 前記透光性セラミック成分の微粉末から純セラミック成
    分懸濁液を調製する工程と、該純セラミック成分懸濁液
    から前記透光性バルブとなる未焼結のバルブ筒体を成形
    する工程とを含み、 前記工程(g)は、 前記コア部側域層、前記中間域層及び前記バルブ側域層
    から成る未焼結積層体を形成した後に、前記未焼結のバ
    ルブ筒体を該未焼結積層体の前記バルブ側域層上に乗せ
    て一体化する工程を含み、 前記工程(c)は、 前記未焼結のバルブ筒体を備える前記未焼結積層体を焼
    結する工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の発
    光管の製造方法。
  15. 【請求項15】前記工程(b)は、 (i)多孔質体から成る板上に筒状型を立設して成る成
    形型を用いて、該成形型内に、前記バルブ成分懸濁液、
    前記中間懸濁液及び前記コア部懸濁液を順次注入して、
    前記バルブ側域層、前記中間域層及び前記コア部側域層
    を形成する工程を含んで前記未焼結積層体を形成する工
    程を含むことを特徴とする請求項1に記載の発光管の製
    造方法。
  16. 【請求項16】前記コア部は、先端に電極を有する内部
    電極棒と外部電極棒とを備え、 前記工程(i)は、 導電性ペーストを調製する工程と、 前記未焼結積層体を仮焼した後、該仮焼体の外面加工を
    施し、該仮焼体の積層方向に沿って、前記バルブ側域層
    から前記コア部側域層に延在する第1の孔と、前記コア
    部側域層からその内部に向かって前記積層方向に延在す
    る第2の孔と、前記積層方向とは異なる方向に沿って前
    記コア部側域層からその内部に向かって前記第1の孔に
    連通する第3の孔とを穿設し、前記第1の孔に前記内部
    電極棒を挿通し、前記第2の孔に前記外部電極棒を挿通
    した後に、前記コア部側域層の外周面を前記導電性ペー
    ストで被覆すると共に、前記第3の孔を該導電性ペース
    トで充填する工程とを含むことを特徴とする請求項15に
    記載の発光管の製造方法。
  17. 【請求項17】前記工程(b)は、 多孔質体から成る板上に筒状型を立設して成る成形型を
    用いて、該成形型内に、前記バルブ成分懸濁液及び前記
    中間懸濁液を順次注入し、前記バルブ側層及び前記中間
    域層から成る第1の成形体を形成する工程と、 前記コア部懸濁液から単一の前記コア部側域層である第
    2の成形体を形成する工程と、該第2の成形体の外周面
    を導電性ペーストで被覆して前記第1の成形体に接合す
    る工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載の発光
    管の製造方法。
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