JP3455845B2 - 無機フィラー - Google Patents

無機フィラー

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無機フィラーに関
し、更に詳しくはポリマーに対して優れた分散性を有す
る無機フィラーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステルやポリアミド等のポ
リマーの諸特性、特に機械的特性、耐熱性等を改良する
ために、炭酸カルシウム、粘土鉱物、雲母等の無機質材
料をそれらのポリマーに混合・混練することが行われて
きている。しかしながら、これら従来の無機質材料を単
に混合・混練するだけでは、それらの無機質材料がポリ
マー中で凝集してしまい、微細粒子又は微結晶となり難
く十分に分散せずこれまでは満足すべき特性を有するも
のは得られていなかった。
【0003】そのため、モンモリロナイトや膨潤性雲母
族粘土鉱物を化学処理して微粒子化を試み、有機分子中
への均一分散を狙った発明について多くの特許出願がな
されている。それらの例として、特開昭62−7495
7号公報、特開平2−173160号公報、特開平3−
7729号公報、特開平3−41149号公報、特開平
8−3310号公報、特開平8−59822号公報、特
開平8−120071号公報、特開平8−134205
号公報が挙げられる。しかしながら、これらの手法で対
処しても、実際は充分満足すべき分散性が得られていな
いのが現状である。
【0004】また、モンモリロナイトや膨潤性雲母族粘
土鉱物に分散剤を添加して微粒子化を試み、有機分子中
への均一分散を狙った発明についても特許出願がなされ
ている。それらの例として、分散剤としてポリリン酸塩
と多核金属錯塩を用いた特開平10−168182号公
報や、分散剤としてピロリン酸カリウムを用いた特開平
11−80586号公報が報告されている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明が解決しよう
とする課題は、膨潤性雲母族粘土鉱物を化学的に処理し
たり他の添加剤を混合しなくても、ポリマーに対して優
れた分散性を有する無機フィラーを提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、吸着して
いる水分を1重量%未満にした膨潤性雲母族粘土鉱物
は、自身を化学処理したり、他の添加剤を混合しなくて
もポリマーに対する分散性を向上させることが可能であ
ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】すなわち本発明は以下の発明を包含する。 (1)吸着した水分の含有量が1重量%未満である膨潤
性雲母族粘土鉱物を含む無機フィラー。 (2)膨潤性雲母族粘土鉱物が、加熱合成法で得られる
膨潤性雲母族粘土鉱物である前記(1)記載の無機フィ
ラー。 (3)膨潤性雲母族粘土鉱物が、タルクとケイフッ化ナ
トリウム及び/又はケイフッ化リチウムとの混合物を加
熱処理して得られる膨潤性雲母族粘土鉱物である前記
(2)記載の無機フィラー。 (4)ポリマーに対して分散性を有する前記(1)〜
(3)のいずれか1に記載の無機フィラー。 (5)膨潤性雲母族粘土鉱物原料の混合物を600℃以
上で加熱処理して膨潤性雲母族粘土鉱物を合成し、加熱
処理後、膨潤性雲母族粘土鉱物の温度が100℃になる
までに乾燥条件下におくことを特徴とする、吸着した水
分の含有量が1重量%未満である膨潤性雲母族粘土鉱物
の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。膨潤性雲母族粘土鉱物の膨潤性とは、水あ
るいは有機溶媒中で結晶層間に水或いは有機溶媒が進入
して膨潤する意味であり、主要構成層を構成する元素と
層間物質を構成する元素の種類により膨潤度に差を生
じ、所謂自由膨潤或いは限定膨潤になるもので、本発明
ではいずれも使用できる。それらの膨潤性雲母族粘土鉱
物は水中で薄片状の微結晶となって分散する。
【0009】本発明で用いる膨潤性雲母族粘土鉱物の結
晶構造は、四面体シート(A)と八面体シート(B)が、
A:B=2:1の割合で組み合わされた主要構成層
(2:1層)と、電荷バランスをとるためにそれらの層
間にある陽イオンよりなる層間物質とよりなるもので、
その陽イオン交換容量(メチレンブルー吸着量)は15
〜150meq(ミリ当量)/100gの範囲のものが好ま
しく、50〜150meq(ミリ当量)/100gの範囲の
ものが更に好ましい。
【0010】また、本発明で用いる膨潤性雲母族粘土鉱
物は、粒径が大きい場合には粉砕した方が良いが、平均
粒径0.1〜50μmのものが好ましく、平均粒径0.
1〜20μmのものが更に好ましい。本発明で用いる膨
潤性雲母族粘土鉱物の具体例としては、例えば、Na型
テトラシリシックフッ素雲母、Li型テトラシリシック
フッ素雲母、Na型フッ素テニオライト、Li型フッ素
テニオライト、又はこれらの置換体若しくは誘導体、或
いはこれらの混合物が挙げられる。
【0011】なお、前記置換体には、層間イオンのNa
イオン又はLiイオンの一部がKイオンで置換されてい
るもの、四面体シートのSiイオンの一部がMgイオン
で置換されているものも含まれる。膨潤性雲母族粘土鉱
物は、層間に含まれているNaイオンやLiイオンの影
響で吸湿性を有している。吸湿量は大気中の湿度にもよ
るが、通常2重量%程度から、多いものでは十数重量%
程度の水分を吸着している。
【0012】なお、膨潤性雲母族粘土鉱物に含まれる水
分は、表面に吸着している水分と、膨潤性雲母族粘土鉱
物の層間に含まれる層間水、それに膨潤性雲母族粘土鉱
物の構造中に含まれる構造水に分類することができる
が、本発明でいう吸着した水分とは、前記の表面に吸着
している水分及び層間水の両方をいう。
【0013】本発明の無機フィラーに使用する膨潤性雲
母族粘土鉱物は、吸着した水分の含有量が1重量%未満
である膨潤性雲母族粘土鉱物であり、好ましくは0.8
重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満、更に好
ましくは0.3重量%未満である膨潤性雲母族粘土鉱物
である。そのような膨潤性雲母族粘土鉱物としては吸着
した水分の含有量が1重量%未満であれば特に限定され
ないが、具体的には、合成された膨潤性雲母族粘土鉱
物、好ましくは合成された直後に乾燥条件下に維持した
膨潤性雲母族粘土鉱物が挙げられる。
【0014】上記の「合成された直後」とは、一般に膨
潤性雲母族粘土鉱物は原料を加熱処理して合成される
が、その加熱処理工程直後、合成膨潤性雲母族粘土鉱物
がまだ高温(好ましくは100℃〜300℃、更に好ましくは
200℃〜300℃)の状態にある期間のことをいう。その状
態での膨潤性雲母族粘土鉱物は実質的に水分を含有して
いない。
【0015】合成された直後の膨潤性雲母族粘土鉱物
は、吸湿しないように外部の大気と遮断された環境下、
例えばデシケータ、水分子を通さない容器又は袋等にい
れて密封して、または乾燥室等の湿度を制御できる条件
下で保管するのが良い。本発明の無機フィラーは、保管
時や使用時の吸湿は避けられないが、吸着した水分の含
有量が0.01〜1.0重量%の状態で使用することが
重要であり、好ましくは0.01〜0.8重量%、より
好ましくは0.01〜0.5重量%、更に好ましくは
0.01〜0.3%の状態で使用することである。
【0016】本発明で用いられる合成膨潤性雲母族粘土
鉱物の合成方法としては例えば以下の方法が挙げられ
る。 原料を600〜900℃前後で反応させる固相反応法 原料を1300℃以上で溶融させる溶融法 原料のタルクとケイフッ化ナトリウム及び/又はケイ
フッ化リチウムとを混合した微粉末を600〜1200℃に加
熱して得られるインターカレート法 上記の合成方法による合成膨潤性雲母族粘土鉱物として
は、例えばダイモナイト(トピー工業(株)製の合成膨
潤性雲母)やソマシフ(コープケミカル(株)製の合成
膨潤性雲母)等が挙げられる。
【0017】本発明で用いられる合成膨潤性雲母族粘土
鉱物はインターカレート法で合成したものが好ましく、
例えばタルクとケイフッ化ナトリウム及び/又はケイフ
ッ化リチウムとを混合した微粉末を600℃〜1200℃、好
ましくは600℃〜900℃で加熱処理することにより得られ
る。具体的には、式(1)の組成で示される膨潤性雲母
族粘土鉱物が挙げられる。
【0018】
【化1】 Na2X+2aMg3.0-X〔(Si4.0-aMga)O10〕(F,OH)2 (1)
【0019】[式中、0≦X≦0.5、0≦a≦0.
5、0.15≦X+a≦0.5であり、Naは層間にあ
る配位数12の陽イオン;Mg3.0-X中のMgは八面体
シートを形成している配位数6の陽イオン;(Si
4.0-aMga)中のSiとMgは四面体シートを形成して
いる配位数4の陽イオンである。]
【0020】本発明で用いる膨潤性雲母族粘土鉱物とし
ては、600℃〜900℃の低めの温度で加熱処理した膨潤性
雲母族粘土鉱物が特に好ましい。これは、加熱温度を低
めに設定することにより、得られた膨潤性雲母族粘土鉱
物の大気中での吸湿性を低下させることができるためで
ある。
【0021】本発明の無機フィラーは、吸着している水
分を1重量%未満にした膨潤性雲母族粘土鉱物をそのま
まフィラーとして使用することができるが、ポリマー中
での分散性を良くするため、粉末状になっていることが
好ましく、その粒径としては0.1〜50μmが好まし
く、0.1〜20μmが更に好ましい。
【0022】膨潤性雲母族粘土鉱物を粉末状にする方法
は、合成された膨潤性雲母族粘土鉱物を高温のままで粉
砕する方法等が挙げられる。なお、インターカレート法
で合成した膨潤性雲母族粘土鉱物は、粉末状で得られる
が、必要であれば所望の粒径、好ましくは粒径0.1〜
50μm、更に好ましくは0.1〜20μmになるよう
に粉砕してもよい。
【0023】本発明の無機フィラーは、吸着している水
分を1重量%未満にした膨潤性雲母族粘土鉱物そのもの
であるため、有機・無機系の分散剤等の添加物を添加し
なくても膨潤性雲母族粘土鉱物単独でポリマー中で均一
に分散させることができる。なお、必要に応じて他の添
加剤を加えてもよい。本発明の無機フィラーをポリマー
に分散させることで、ポリマーの諸特性、特に機械的特
性、耐熱性等を改良することができる。
【0024】本発明の無機フィラーを分散させるポリマ
ーとしては、ポリエステル、ポリエステルアミド、ポリ
エーテル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルエステ
ルエステルアミド、ポリオレフィンなどが挙げられ、こ
れらのうち少なくとも1種からなるものが用いられる。
これらのなかでもポリエステルが汎用に用いられる。
【0025】ポリエステルとしては、芳香族ポリエステ
ル、脂肪族ポリエステル、不飽和ポリエステル、アルキ
ド樹脂が挙げられ、具体的にはポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンイソフタレート、ポリプロピレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシク
ロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレン
サクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリブチレン
サクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリグリコー
ル酸等が挙げられる。
【0026】ポリマーに分散させる方法は、例えば、ポ
リマーに直接混合して溶融混練りする方法や、モノマー
に直接混合して重合させる方法が挙げられる。ポリマー
の原料であるモノマーは、合成樹脂等の高分子化合物製
造用の原料と定義し、このモノマーには、一般にいうモ
ノマー以外に高分子化合物製造用の原料となる低重合の
ポリマーやオリゴマー等も含まれるものとする。なお、
モノマーは、1種だけでも、2種以上を混合して用いて
も良い。
【0027】例えば、ポリエステルのモノマーについて
は次のようなものが挙げられる。ジカルボン酸或いはそ
のジエステルとして、アジピン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレ
フタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサ
ヒドロイソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸、ジグリコール酸、ジメチルテレフタレー
ト、ビスヒドロキシエチルテレフタレート(BHET)
等が、ジオール(グリコール)として、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ジエチレン
グリコール、1,4−ビス(β―ヒドロキシエトキシ)
ベンゼン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられ
る。
【0028】一般の膨潤性雲母族粘土鉱物は、ケイ酸塩
に吸着している水分の影響で、膨潤性雲母族粘土鉱物が
凝集してしまい均一に分散させることが困難であった
が、本発明の無機フィラーは水分をほとんど含まないた
め、従来均一に分散させることが困難であったポリエス
テル等のポリマーに対しても均一に分散させることが可
能となった。
【0029】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明するが、本発明は以下の記載に限定されるものではな
い。 実施例1 〔無機フィラーの合成〕ボールミルにより平均粒径が2
μmになるように粉砕したタルクと、その平均粒径が同
じく2μmであるケイフッ化ナトリウムを、合成雲母の
化学量論組成となる添加割合で2分間混合し磁性ルツボ
に入れて蓋をし、電気炉中800℃で2時間保持して、
膨潤性フッ素雲母を合成した。合成後、電気炉中で20
0℃〜300℃になるまで冷却し、その温度の状態で磁
性ルツボから取り出し、直ちにデシケータに保存し、本
発明の無機フィラーを得た。無機フィラーに含まれる水
分を示差熱天秤で測定したところ0.2重量%であっ
た。
【0030】比較例1 〔比較フィラーの合成〕実施例1で合成した膨潤性フッ
素雲母を、室内で磁性ルツボの中が室温になるまで放置
して、比較フィラーを得た。この比較フィラーに含まれ
る水分を示差熱天秤で測定したところ2.8重量%であ
った。
【0031】実施例2 〔BHETとの混合〕実施例1で製造した無機フィラー
2重量部を、BHET 100重量部に添加し、3分間
混合した後、110℃で一晩乾燥させて、公知の重合法
(BHET法)で重合してPET(ポリエチレンテレフ
タレート)を得た。
【0032】比較例2 〔BHETとの混合〕「実施例2で製造した無機フィラ
ー2重量部」を「比較例1で製造した比較フィラー2重
量部」とした以外は実施例2と同様にして比較PETを
得た。 〔分散状態の評価〕PET中でのフィラーの分散状態
は、偏光顕微鏡とXRDにより評価した。本発明の無機
フィラー及び比較フィラーをそれぞれ添加して重合した
PETの偏光顕微鏡観察の結果を図1に、XRDの結果
を図2に示す。
【0033】〔実験結果〕本発明の無機フィラーを分散
させて重合したPETは、比較フィラーを分散させて重
合したPETに比べて、凝集物の粒(白い点)が激減し
ていることがわかる。(偏光顕微鏡観察結果:図1参
照) また、本発明の無機フィラーを添加したPETはX線回
折によっても、比較例に出ている積層構造を示す13.
39オングストロームのピークがなくなっており、本発
明の無機フィラーでは積層構造がバラバラになってきれ
いに分散していることが示されている。(X線回折結
果:図2参照) このように、本発明の無機フィラーは、ポリマーに対し
て優れた分散性を示していることがわかる。
【0034】
【発明の効果】本発明の無機フィラーは、他に添加剤を
配合しなくても膨潤性雲母族粘土鉱物だけで十分な分散
性を発揮することができるため、不純物を含まない品質
の安定した無機フィラーを提供することができる。
【0035】本発明の無機フィラーは、有機物や無機酸
塩を含有せず、純粋な膨潤性雲母族粘土鉱物だけの無機
フィラーとして利用できるため、高品質の接着剤、塗
料、各種プラスチック製品、繊維製品やこれらを製造す
る工業プロセスの無機フィラーとして有用である。本発
明の無機フィラーは、ポリマー中で優れた分散性を示す
ため、得られた樹脂の機械的強度、耐熱性、成形性を大
幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィラーを添加して重合したPETの偏光顕微
鏡による観察図である。なお、図1中、上側が比較例
2、下側が実施例2のPETの観察図である。
【図2】フィラーを添加して重合したPETのX線回折
パターン(XRD)を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 立山 博 佐賀県鳥栖市宿町字野々下807番地1 工業技術院 九州工業技術研究所内 (72)発明者 西村 聡 佐賀県鳥栖市宿町字野々下807番地1 工業技術院 九州工業技術研究所内 (72)発明者 安孫子 晶優 新潟県新潟市榎町3 コープケミカル株 式会社 新素材研究所内 (72)発明者 小関 徳昭 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋 紡績株式会社 総合研究所内 (72)発明者 田口 裕朗 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋 紡績株式会社 総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−45107(JP,A) 特開 平2−149415(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨潤性雲母族粘土鉱物の無機フィラー2
    重量部を、ビスヒドロキシエチルテレフタレート100
    重量部に添加し、3分間混合した後、110℃で一晩乾
    燥させて、BHET法で重合して得られるポリエチレン
    テレフタレートのX線回折において積層構造を示すピー
    クがない前記無機フィラー。
  2. 【請求項2】 膨潤性雲母族粘土鉱物原料を加熱処理し
    て合成され、高温の状態にあり実質的に水分を含有して
    いない膨潤性雲母族粘土鉱物を、その温度が100℃に
    なるまでに乾燥条件下においた無機フィラー。
  3. 【請求項3】 膨潤性雲母族粘土鉱物が、タルクとケイ
    フッ化ナトリウム及び/又はケイフッ化リチウムとの混
    合物を加熱処理して得られる膨潤性雲母族粘土鉱物であ
    る請求項1又は2に記載の無機フィラー。
  4. 【請求項4】 ポリマーに対して分散性を有する請求項
    1〜3のいずれか1項記載の無機フィラー。
  5. 【請求項5】 膨潤性雲母族粘土鉱物原料の混合物を6
    00℃以上で加熱処理して膨潤性雲母族粘土鉱物を合成
    し、加熱処理後、膨潤性雲母族粘土鉱物の温度が100
    ℃になるまでに乾燥条件下におくことを特徴とする、膨
    潤性雲母族粘土鉱物の製造方法。
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