JP3455601B2 - トルクコンバータのロックアップクラッチ - Google Patents

トルクコンバータのロックアップクラッチ

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JP3455601B2
JP3455601B2 JP03504195A JP3504195A JP3455601B2 JP 3455601 B2 JP3455601 B2 JP 3455601B2 JP 03504195 A JP03504195 A JP 03504195A JP 3504195 A JP3504195 A JP 3504195A JP 3455601 B2 JP3455601 B2 JP 3455601B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0226Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means comprising two or more vibration dampers

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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロックアップクラッ
チ、特に、入力側のフロントカバーに連結されたインペ
ラから出力側部材に連結されたタービンに流体を介して
トルクを伝達するトルクコンバータのロックアップクラ
ッチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のトルクコンバータには、入力側部
材と出力側部材とを直接連結することにより、トルクコ
ンバータ本体を介さずに動力を伝達するロックアップク
ラッチが取り付けられているものがある。車輌の発進時
には入力側部材からトルクコンバータにトルクが入力さ
れ、ここではトルクコンバータのトルク増大作用により
車輌はスムーズに発進する。トランスミッションの入力
軸の回転数が一定に達すると、ロックアップクラッチが
作動し、入力側部材からトランスミッション入力軸に直
接トルクが伝達される。このときは、トルクは機械的に
伝達されるために、車輌は燃費の良い状態で走行する。
【0003】車輌の一般走行中におけるトラスミッショ
ンの歯打ち音やこもり音等の異音発生を抑えるために
は、共振周波数を車輌のアイドル回転数(実用回転数)
以下に下げる必要がある。前記従来の車輌において、ロ
ックアップ装置が作動している一般走行状態では、ロッ
クアップクラッチのコイルスプリングを境にして動力伝
達系が入力側と出力側とに分かれる。この動力伝達系に
おいて共振周波数をアイドル回転数以下にするために
は、出力側の入力側に対する慣性モーメント比を十分に
大きくする必要がある。しかし、ロックアップクラッチ
連結解除時には、トランスミッション側のクラッチ等に
悪影響を及ぼさないために出力側機構の慣性質量を減ら
すことが好ましい。
【0004】そこで、環状のウェイトを遠心力機構によ
ってロックアップクラッチに連結・離反させる機構が提
案されている。これによれば、タービンの回転数が上昇
すると遠心力によって環状ウェイトがタービン等の出力
側部材に連結される。その結果、出力側機構の慣性モー
メント比が大きくなり、駆動系において共振数を低周波
領域に下げることができる。タービンの回転数が低くな
ると、環状ウェイトがタービン等の出力側部材から切り
離される。その結果、トランスミッションのクラッチ等
に不具合が生じにくい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のウェイトの
連結及び連結解除は遠心力機構によって行っているため
に、正確な制御を行うことが困難である。本発明の目的
は、トルクコンバータのロックアップクラッチにおいて
ウェイト部材の出力側機構への連結または連結解除を正
確に制御することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトルクコン
バータのロックアップクラッチは、入力側フロントカバ
ーに連結されたインペラから出力側部材に連結されたタ
ービンに流体を介してトルクを伝達するトルクコンバー
タのロックアップクラッチであり、ウェイト部材と第1
弾性部材とピストン部材と出力側プレートと第2弾性部
材と油圧制御装置とを備えている。ウェイト部材はフロ
ントカバーとタービンとの間に配置されている。第1弾
性部材はウェイト部材とフロントカバーとを円周方向に
連結する。ピストン部材はウェイト部材の側方に配置さ
れて軸方向に移動可能である。出力側プレートはピスト
ン部材とウェイト部材との間に配置されて出力側部材に
連結される。第2弾性部材はピストンとフロントカバー
とを円周方向に連結する。油圧制御装置はトルクコンバ
ータ内を油圧制御することでピストン部材を軸方向に移
動させる。
【0007】第2弾性部材は曲がり板ばねからなるのが
好ましい。曲がり板ばねを収容する粘性流体充填室をさ
らに備えているのが好ましい。曲がり板ばねは粘性流体
が通過する孔を一部に有しているのが好ましい。曲がり
板ばねは複数のばね要素を直列に接続してなり、ばね要
素は、一部に開管部を有するリング部と、前記開管部か
ら外方に向かうにしたがって互いに間隔が広がるように
延びる1対のレバー部とを有しているのが好ましい。
【0008】
【作用】本発明に係るトルクコンバータのロックアップ
クラッチでは、ピストン部材が出力側プレートから離れ
ている場合には、ロックアップクラッチはトルクを伝達
しない。このとき、ウェイト部材は第1弾性部材を介し
てフロントカバーに対してダイナミックダンパーとして
機能する。これにより、エンジン側の振動が減衰され
る。
【0009】油圧制御装置がトルクコンバータ内を油圧
制御すると、ピストン部材が軸方向に移動して出力側プ
レートをウェイト部材との間に挟持する。これにより、
出力側プレートに対して第1弾性部材及び第2弾性部材
から並列にトルクが伝達される。このとき、ウェイト部
材は出力側機構の一部として機能する。すなわち、クラ
ッチ連結時には、出力側機構の入力側機構に対する慣性
モーメント比が大きくなっている。その結果、共振周波
数が低回転領域に移動し、トランスミッション側のこも
り音等が抑制される。
【0010】このロックアップクラッチでは、ピストン
部材の軸方向の移動を油圧制御装置によって行っている
ために、制御を正確に行うことができる。第2弾性部材
が曲がり板ばねからなる場合には、曲がり板ばねはコイ
ルスプリングに比較して幅寸法を小さくできるので、ロ
ックアップクラッチ全体の軸方向を短縮できる。
【0011】粘性流体充填室をさらに備えている場合
は、曲がり板ばねは粘性流体充填室内で伸縮するので、
この伸縮によって曲がり板ばねと粘性流体室との間の隙
間を粘性流体が通過し、所定の粘性抵抗が生じる。この
ように、従来の弾性連結機構及び摩擦抵抗発生機構の両
機能を、粘性流体室及び曲がり板ばねによって実現で
き、装置のより一層の小型化が図れる。
【0012】曲がり板ばねの一部に粘性流体が通過し得
る孔を形成した場合は、曲がり板ばねが圧縮されたと
き、粘性流体収容部と曲がり板ばねとの間に形成された
閉空間に存在する粘性流体は孔を介して流出する。この
ため、曲がり板ばねの圧縮時に、曲がり板ばねが半径方
向に変形するのを抑えることができ、閉空間を維持でき
る。したがって、曲がり板ばねと粘性流体室との間の隙
間を予め設定された隙間に維持でき、大きな粘性抵抗が
得られる。
【0013】
【実施例】第1実施例 図1は本発明の第1実施例としてのトルクコンバータ1
を示す断面模式図であり、図2はその力学モデル図であ
る。このトルクコンバータ1は、エンジン側のクランク
シャフト(図示せず)からトランスミッション(図示せ
ず)のメインドライブシャフト9にトルクを伝達するた
めの機構である。
【0014】トルクコンバータ1は、3種類の羽根車、
すなわちインペラ3とタービン4とステータ5とから主
に構成されている。インペラ3は、エンジン側のクラン
クシャフト(図示せず)に連結されたフロントカバー2
とともに作動油室を構成している。タービン4は、ター
ビンハブ8を介してメインドライブシャフト9に連結さ
れている。ステータ5はインペラ3の内周部とタービン
8の内周部との間に配置されている。
【0015】ロックアップクラッチ10は、フロントカ
バー2とタービン4との間の空間に配置されている。ロ
ックアップクラッチ10は、主に、イナーシャプレート
11と、複数の第1コイルスプリング12と、出力側プ
レート15と、ピストン16と、複数の第2コイルスプ
リング17とから構成されている。イナーシャプレート
11はフロントカバー2の側方に配置された円板状の部
材である。イナーシャプレート11の内周端はトランス
ミッション側に突出した円筒形状であり、スラストベア
リング13及びブッシュ14によってフロントカバー2
に対して相対回転自在に支持されている。イナーシャプ
レート11の外周部には、円環状のウェイト11aが固
定されている。さらに、イナーシャプレート11の外周
部は、複数の第1コイルスプリング12を介してフロン
トカバー2に係合している。
【0016】出力側プレート15は、内周端がタービン
ハブ8に固定された円板状の部材であり、外周部の両面
に円環状の摩擦部材15aが固定されている。ピストン
16は、出力側プレート15とタービン4との間に配置
された円板状の部材であり、内周端が軸受19を介して
タービンハブ8に相対回転自在にかつ軸方向に移動自在
に支持されている。さらに、ピストン16の外周部は、
複数の第2コイルスプリング17を介してフロントカバ
ー2に係合している。
【0017】以上のような構成により、イナーシャプレ
ート11の外周部と出力側プレート15の摩擦部材15
aとピストン16の外周部とによってクラッチ50が形
成されている。タービン4の背面とピストン16との間
には空間Iが形成され、ピストン16とイナーシャプレ
ート11との間には空間IIが形成され、イナーシャプ
レート11とフロントカバー2との間には空間IIIが
形成されている。空間Iと空間IIIとは外周側で連通
している。空間IIは、外周側でピストン16が摩擦部
材15aを出力側プレート15に押圧した状態で閉鎖さ
れる。空間IIは内周側がメインドライブシャフト9を
通る第3油路48(後述)に連通している。
【0018】図3は、トルクコンバータ1内の油圧を制
御するための油圧制御回路40を示している。作動油は
オイルポンプ41からプレッシャ・レギュレータ42を
介してトルクコンバータ1とロックアップ制御バルブ4
3とロックアップ・ソレノイド44に供給される。第1
油路46は、プレッシャ・レギュレータ42からインペ
ラ3に作動油を供給するための油路である。第2油路4
7は、タービン4から流れる作動油を排出するための油
路である。第3油路48は、ロックアップ制御バルブ4
3から延びさらにメインドライブシャフト9内を通っ
て、トルクコンバータ1内の空間IIに連通している。
【0019】次に動作について説明する。図3に示す状
態では、ロックアップ・ソレノイド44がオフされてお
り、作動油はロックアップ・ソレノイド44のバルブか
らドレインされている。その結果、ロックアップ制御バ
ルブ43のピストン頭部の油圧がなくなり、ピストンは
スプリングの力で図の右側に押されドレインを閉じてい
る。このようにして、ロックアップ制御バルブ43はプ
レッシャ・レギュレータ42からのライン圧を第3油路
48に導く。この結果、トルクコンバータ1内の空間I
Iに作動油圧が作用し、ピストン16が図1の右方に移
動している。この状態では、出力側プレート15の摩擦
部材15aはイナーシャプレート11及びピストン16
から離れている。すなわち、ロックアップクラッチ10
は解除状態である。このとき、イナーシャプレート11
のウェイト11aは第1コイルスプリング12によって
フロントカバー2に対してダイナミックダンパーとして
機能する。この結果、エンジン側からの振動を効果的に
減衰する。
【0020】次に、車速が一定に達すると、図示しない
車速センサからの信号によりロックアップ・ソレノイド
44がオンされる。すると、図4に示すように、作動油
圧によってロックアップ制御バルブ43のピストンが図
の左側に押され、そのためトルクコンバータ1の空間I
I内の作動油は第3油路48及びロックアップ制御バル
ブ43を介してドレインされる。すると、空間II内の
作動油圧が空間I,IIIより低くなり、その結果ピス
トン16が図1の左側に移動する。この状態では、出力
側プレート15の摩擦部材15aがイナーシャプレート
11とピストン16との間に挟持される。このとき、図
2から明らかなように、トルク伝達は第1コイルスプリ
ング12と第2コイルスプリング17の両方を介して行
われる。さらに、ウェイト11aは第1コイルスプリン
グ12及び第2コイルスプリング17を境とした出力側
機構の入力側機構に対する慣性モーメント比を増大させ
ている。この結果、共振周波数が車速のアイドル回転数
以下に下げられ、一般走行中にトランスミッションの歯
打ち音やこもり音等の異音発生が抑えられる。第2実施例 図5に示す第2実施例は、第1実施例の第2コイルスプ
リング17の代わりに曲がり板ばね18を用いている。
ここでは、第1実施例と異なる部分についてのみ説明
し、同様の構造については説明を省略する。
【0021】曲がり板ばね18は、フロントカバー2に
連結されたプレート材31から伝達されたトルクをピス
トン16に伝達するための部材である。曲がり板ばね1
8は、図6に示すように、一定の幅を有する板状の部材
を長手方向に順番に折り曲げたものであり、ここでは2
枚用いられている。粘性流体充填室はピストン16及び
他のプレートにより円環状に形成されており、その内部
は2室に分割されている。粘性流体充填室の内周壁はプ
レート部材31により形成されている。各曲がり板ばね
18は粘性流体充填室の2室にそれぞれ円環状に配置さ
れている。
【0022】曲がり板ばね18を図6用いて詳細に説明
する。図に示すように、曲がり板ばね18はリング部2
0とレバー部21とからなる複数のばね要素を直列に接
続してなるものである。各ばね要素は、レバー部21で
互いに接続されている。複数のリング部20は、ほぼ同
径の環状体であり、隣接する各リング部20の間には自
由状態で所定の隙間s1 を有している。リング部20の
内側は開管部23となっている。開環部23は自由状態
及びセット状態において隙間s2 が形成されており、開
環部23の両側からはレバー部21がそれぞれ外方へ延
びている。レバー部21は外方に向かうにしたがって互
いの間隔が広がるように延び、対向するリング部20の
レバー部21の一方に連続している。
【0023】また、曲がり板ばね18の幅は粘性流体充
填室の幅とほぼ等しく、半径方向の長さは粘性流体充填
室の長さより小さい。このような曲がり板ばね18を粘
性流体充填室に装着した場合、図7に示すように、ピス
トン16の外側壁と曲がり板ばね18との間に複数の閉
空間25が形成される。そして、曲がり板ばね18のレ
バー部21の一部には、一部の閉空間25内に溜まった
作動油を流出させるための孔24が形成されている。こ
の実施例では、複数の閉空間25において、1つおきに
閉空間25内の作動油が流出するように孔24が形成さ
れている。
【0024】また、図7に示すように、ピストン16の
外側壁には、対向する2か所に内周側に突出する係止部
16aが形成されている。この係止部16aは曲がり板
ばね18の外周側のリング部20を係止している。さら
に、プレート部材31の支持部31aの外周部には、対
向する2か所に外周側に突出する係止部31aが形成さ
れている。係止部31aは曲がり板ばね18の内周側の
リング部20に係止している。このような構成により、
プレート部材31に入力されたトルクは曲がり板ばね1
8を介してピストン16に伝達される。また、係止部1
6aと係止部31aとによって粘性流体充填室が2室に
分割されている。
【0025】クラッチ50が連結された状態でプレート
部材31に捩じり振動が伝達されると、曲がり板ばね1
8が伸縮を繰り返し、捩じり振動を減衰する。具体的に
は、曲がり板ばね18が圧縮されると、各レバー部21
の開角度が小さくなり、リング部20に曲げモーメント
が作用する。このとき、レバー部21は開環部23を支
点として撓む。そして、レバー部21には曲げモーメン
トが均一に長手方向に分布するとともに、複数のリング
部20に弾性エネルギーが分散して蓄えられる。
【0026】この場合の捩じり特性は、曲がり板ばね1
8の捩じり剛性によって決定される。すなわち、開環部
23に隙間s2 を有する小さい捩じり角範囲では、曲が
り板ばね18のリング部20の外周部を支点としてリン
グ部20及びレバー部21が同一方向に撓み、捩じり剛
性は小さい。一方、捩じり角が大きくなると、隙間s 2
が0となり、開環部23を支点としてリング部20に弾
性エネルギーが蓄えられるので、捩じり剛性は大きくな
る。
【0027】このような曲がり板ばねを用いることで、
大きなストッパートルクが得られる。前述のように粘性
流体充填室内で曲がり板ばね18が伸縮すると、曲がり
板ばね18と粘性流体充填室との隙間を作動油が流通
し、その粘性力によって振動減衰力が生じる。この効果
について、図7を用いて説明する。
【0028】図7で説明するように、複数の閉空間25
のうち斜線を施した領域Aでは、閉空間25を形成する
レバー部21に孔が形成されていない。このため、曲が
り板ばね18が伸縮するとき、流体室17との間の小さ
い隙間を作動油が流通し、大きな粘性抵抗が発生する。
一方、複数の閉空間25のうちの他の領域Bには、レバ
ー部21に孔24が形成されている。したがって、孔2
4を通って作動油が流通し、粘性抵抗は小さくなる。
【0029】ここで、粘性流体充填室内に収容される作
動油と曲がり板ばね18とによって構成される動力伝達
系を模式化すると、図8のように表される。図8におい
て、K1は図7の領域Bの部分によって形成されるばね
成分であり、K2は領域Aの部分によって形成されるば
ね成分である。またCは領域Aの部分によって形成され
る粘性減衰力発生部分である。この図8において、粘性
力Fc及びばね力Fkは、それぞれ、 Fc=C・dθ/dt dθ/dt:回転角速度 Fk=K・θ θ:回転角変位 以上の構成において、領域A部分には非圧縮性の粘性流
体が収容されるので、また隙間が小さいので、領域A部
分のばね力は小さくかつ粘性抵抗は大きくなる。すなわ
ち、Fc>>Fk2となる。このため、図8におけるば
ね成分K2は無視できることとなり、ばね成分K1によ
るばね力と粘性抵抗とが直列に作用する。このため、共
振を減らせる。
【0030】なお、曲がり板ばね18の一部に孔24を
形成しなかった場合には、作動油が非圧縮性であるため
に、曲がり板ばね18がピストン16の外側壁から離れ
るように内周側に変形する。この場合には、作動油の流
通する隙間が大きくなり、所望の粘性抵抗が得られず、
前述のようなばね力と粘性抵抗とが直列に作用する動力
伝達系が実現できなくなる。
【0031】このような本実施例では、曲がり板ばね1
8を用いることにより、従来のコイルスプリングに比較
して軸方向寸法を小さくできる。また、粘性流体充填室
および曲がり板ばね18とによって弾性力と粘性抵抗と
の両方を得ることができるので、非常に簡単な構成で捩
じり振動を効果的に減衰できる。前記実施例において
は、曲がり板ばねのセット時において、開環部23に隙
間s2 を確保していたが、セット時に開環部23の隙間
2 が0であってもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るトルクコンバータのロック
アップクラッチでは、ピストン部材の軸方向の移動を油
圧制御装置によって行っているために、制御を正確に行
うことができる。第2弾性部材が曲がり板ばねからなる
場合には、曲がり板ばねはコイルスプリングに比較して
幅寸法を小さくできるので、ロックアップクラッチ全体
の軸方向を短縮できる。
【0033】粘性流体充填室をさらに備えている場合
は、従来の弾性連結機構及び摩擦抵抗発生機構の両機能
を、粘性流体室及び曲がり板ばねによって実現でき、装
置のより一層の小型化が図れる。曲がり板ばねの一部に
粘性流体が通過し得る孔を形成した場合は、曲がり板ば
ねと粘性流体室との間の隙間を予め設定された隙間に維
持でき、大きな粘性抵抗が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としてのトルクコンバータ
の縦断面概略図。
【図2】トルクコンバータの力学モデル図。
【図3】ロックアップ解除時における油圧回路図。
【図4】ロックアップ作動時における油圧回路図。
【図5】第2実施例における、図1に相当する図。
【図6】曲がり板ばねの正面図。
【図7】粘性流体充填室及び曲がり板ばねの正面部分断
面図。
【図8】曲がり板ばね部分における動力伝達系の力学モ
デル図。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ 2 フロントカバー 10 ロックアップクラッチ 11a ウェイト 12 第1コイルスプリング 15 出力側プレート 16 ピストン 17 第2コイルスプリング 40 油圧制御回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 45/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力側フロントカバーに連結されたインペ
    ラから出力側部材に連結されたタービンに流体を介して
    トルクを伝達するトルコンバータのロックアップクラッ
    チであって、 前記フロントカバーと前記タービンとの間に配置された
    ウェイト部材と、 前記ウェイト部材と前記フロントカバーとを円周方向に
    連結する第1弾性部材と、 前記ウェイト部材の側方に配置され、軸方向に移動可能
    なピストン部材と、 前記ピストン部材と前記ウェイト部材との間に配置さ
    れ、前記出力側部材に連結される出力側プレートと、 前記ピストンと前記フロントカバーとを円周方向に連結
    する第2弾性部材と、 前記トルクコンバータ内を油圧制御することで前記ピス
    トン部材を軸方向に移動させるための油圧制御装置と、
    を備えたトルクコンバータのロックアップクラッチ。
  2. 【請求項2】前記第2弾性部材は曲がり板ばねからなる
    請求項1に記載のトルクコンバータのロックアップクラ
    ッチ。
  3. 【請求項3】前記曲がり板ばねを収容する粘性流体充填
    室をさらに備えた請求項2に記載のトルクコンバータの
    ロックアップクラッチ。
  4. 【請求項4】前記曲がり板ばねは粘性流体が通過する孔
    を一部に有している、請求項3に記載のトルクコンバー
    タのロックアップクラッチ。
  5. 【請求項5】前記曲がり板ばねは複数のばね要素を直列
    に接続してなり、 前記ばね要素は、一部に開環部を有するリング部と、前
    記開環部から外方に向かうにしたがって互い間隔が広が
    るように延びる1対のレバー部とを有している、請求項
    4に記載のトルクコンバータのロックアップクラッチ。
JP03504195A 1995-02-23 1995-02-23 トルクコンバータのロックアップクラッチ Expired - Fee Related JP3455601B2 (ja)

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