JP3455536B2 - 負荷変化の際の点火角調整方法 - Google Patents

負荷変化の際の点火角調整方法

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JP3455536B2 JP50567391A JP50567391A JP3455536B2 JP 3455536 B2 JP3455536 B2 JP 3455536B2 JP 50567391 A JP50567391 A JP 50567391A JP 50567391 A JP50567391 A JP 50567391A JP 3455536 B2 JP3455536 B2 JP 3455536B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 従来の技術 本発明は、内燃機関の負荷ダイナミック変化を識別し
た後、点火角を調整する方法に関する。ここでは負荷の
増大に所属する所定の負荷ダイナミック変化閾値を越え
た際には、所定の点火角基本値から出発して点火角の遅
角調整が行われる。所定の点火角基本値は特性曲線また
は特性マップから得ることができる。点火角基本値はま
た固定値として記憶することもできる。
【0002】 現代の自動車電子回路では、車両の内燃機関が制御装
置により駆動される。この制御装置は種々の動作パラメ
ータからそれぞれの最適動作点を形成する。この最適動
作点は特に算出された点火角により定められる。不所望
の動作点での動作を回避するために、ダイナミック補正
が公知である。ダイナミック補正とは、負荷ダイナミッ
ク変化を識別した後の点火角の遅角調整であると理解さ
れたい。内燃機関の負荷が、負荷ダイナミック変化閾値
を越えるような大きな負荷変化を受けると、点火角の遅
角調整が行われる。点火角は点火角基本値および加算さ
れる補正値から合成される。点火角基本値は種々のパラ
メータに依存して特性マップから得られる。補正値は前
記の負荷ダイナミック変化から得られる。従い負荷変化
に依存して点火角の補正値が求められ、点火角基本値に
加算される。ここから全体として負荷ダイナミック変化
を勘案した新たな点火角が得られる。
【0003】 発明の利点 請求項1の構成を有する本発明の方法は、負荷変化が
識別された後、新たな点火角が特に簡単に設定されると
いう利点を有する。負荷変化の発生以前に有効であった
点火角基本値の代わりに、値の小さな新たな点火角ベー
ス値が用いられる。すなわち、点火角の遅角調整が適用
可能な大きさへ行われる。これは従来の技術とは異な
る。従来技術では、適用可能な大きさ分の遅角調整が行
われる。すなわち、点火角基本値に補正値が加算され
る。本発明の方法では、点火角基本値は、比較的小さ
な、従い遅角調整を含む新たな点火角ベース値により置
換される。このことにより計算時間が節約され、RAMお
よび/またはROMの必要性が低減される。本発明の方法
ではさらに、内燃機関の作動状態により設定される所定
の固定値を適合する必要がない。本発明の方法により適
合が行われるからである。有利には特性マップから得ら
れる点火角基本値は、負荷ダイナミック変化を識別した
後に計算等行うことなく、後の動作制御の基本となる点
火角ベース値により置換される。ここでこの点火角ベー
ス値は内燃機関の所定のパラメータレベルに対応付けら
れている。この直接の置換は請求項1に“直接”という
表現で明確にされている。
【0004】 本発明の別の構成では、上記のパラメータレベルとは例
えば所定の負荷レベルである。新たな点火角ベース値を
内燃機関の全負荷レベルに対応付けると特に有利であ
る。このことは、点火角の遅角調整を全負荷特性曲線ま
で行い、この全負荷特性曲線を内燃機関が全負荷動作時
にとる点火角に対応付けることを意味する。しかし全負
荷レベル以下の別の所定の負荷レベルを点火角ベース値
として使用することも本発明の枠内である。
【0005】 基本的には、負荷ダイナミック変化閾値を越えた際に
点火角が遅角調整により固定の点火角ベース値をとるよ
うにすることも可能である。しかし選択的に、点火角ベ
ース値を負荷ダイナミック変化特性マップから取り出
し、これにより点火角ベース値を負荷変化の大きさに依
存するように構成することもできる。
【0006】 本発明の有利な実施例によれば、負荷ダイナミック変
化により起動された点火角調整を行う間、ノッキング識
別が作用されない。前記のノッキング識別では同様に点
火角遅角調整が行われる(スタチック動作)。この遅角
調整は所定のアルゴリズムに従い、点火角基本値に再び
達するまで、または内燃機関の気筒に新たなノッキング
が発生するまでステップ毎に戻し調整される。しかしこ
の点火角ノッキング調整は、負荷変化に基づいて点火角
調整が行われるときは作用しない。
【0007】 有利には点火角ベース値は新たな点火角計算の基礎と
される。従い点火角ベース値は内燃機関の動作パラメー
タに依存する特別の点火角検出に対する計算の基礎とし
て用いられる。
【0008】 本発明の別の構成では、点火角の遅角位置からの戻し
調整は、内燃機関の新たな動作状態の相応する点火角が
算出されて初めて行われる。すなわち、所定の負荷ダイ
ナミック閾値を上回った後に点火角は新たな点火角ベー
ス値に遅らされる。この点火角ベース値は、新たな動作
状態に基づいて(最適動作を保証する)所属の点火角が
算出されるまで維持される。この後に初めて“進角”方
向の点火角調整が行われる。点火角のこの調整ないし戻
し調整は有利には変化量を制限されたステップで行われ
る。これについては段階的戻し調整であると理解された
い。しかし個々のステップは遅角調整の際の“1つのス
テップ”に対して比較的小さい。
【0009】 図面 本発明を以下図面に基づき詳細に説明する。
【0010】 図1は、点火角−時間線図、 図2は、負荷−時間線図、 図3は、図2に所属する点火角−時間線図、 図4は、ブロック回路図、 図5は、本発明の方法のフローチャートである。
【0011】 実施例の説明 図1は、縦軸に内燃機関の点火角αzが、横軸に時間
tがプロットされた線図を示す。時間tの代わりに内燃
機関の点火間隔をプロットすることもできる。
【0012】 時点t1まで内燃機関は点火角αz1で駆動されることが
わかる。時点t1で内燃機関が負荷変化を受けるとする。
負荷変化は、所定の負荷ダイナミック変化閾値を越える
ような負荷増大を引き起こす。これにより、特性マップ
から得られた点火角基本値である今までの点火角αz1が
点火角ベース値αBasisに戻される。従って跳躍的な点
火角調整が“遅角”方向で行われる。点火角ベース値α
Basisは内燃機関の所定のパラメータレベルに対応付け
られている。図1からわかるように、パラメータレベル
としてここでは負荷レベル、すなわち内燃機関の全負荷
レベルが使用される。従い点火角ベース値αBasisは、
内燃機関の全負荷時に用いられることとなる点火角αzV
Lに相応する。
【0013】 次に時点t1から出発して新たな点火角計算が実行され
る。この計算が終了して初めて(時点t2)、点火角αz
の戻し調整が行われる。この戻し調整は段階的に、変化
の制限されたステップで行われる。これについてはステ
ップの高さおよびステップの幅が制限された戻し調整イ
ンターバルであると理解されたい。この戻し調整インタ
ーバルは時点t2とt3の間に期間に示されている。
【0014】 時点t3で新たに算出された点火角αz2に達する。従い
後続の動作制御はこの新たな点火角αz2で行われる。
【0015】 図2と図3はさらに本発明の方法を明らかにする。図
2は、縦軸に内燃機関の負荷が、横軸に時間が示された
線図である。ここではインターバルΔtで、所定の負荷
ダイナミック変化閾値を越えるような負荷ダイナミック
変化が存在すると仮定されている。閾値を越えることは
負荷変化のステップの高さhを検出することにより識別
される。所属の図3からインターバルΔtの開始時に、
本発明により点火角ベースαBasisへの点火角調整が行
われることがわかる。新たな点火角が求められる時点t2
からは点火角αzの戻し調整が行われる。
【0016】 図4および図5は本発明の方法を明確にするブロック
図およびフローチャートである。内燃機関の制御装置の
構成部材とすることのできる計算器1には内燃機関の動
作パラメータPが供給される。動作パラメータPとして
は例えば内燃機関の回転数、温度、負荷等が問題とな
る。計算器1はメモリ2および設定回路3と接続されて
いる。メモリ2には点火角基本値および点火角ベース値
が有利には特性マップとして記憶されている。設定回路
は負荷ダイナミック変化閾値を設定する。出発値として
計算器は動作制御に使用する点火角αzを送出する。
【0017】 フローチャート(図5)のスタート時には、内燃機関
の動作は所定の点火角αzで行われる。ステップ5で
は、所定の負荷ダイナミック変化閾値を越えたか否かが
問い合わされる。ここで“J"はイエスを、“N"はノーを
表す。負荷ダイナミック変化閾値を越えなければ、ステ
ップ6で特性マップからの点火角基本値が使用される。
ステップ7では、点火角変化限界が設定される。(ステ
ップ8の)出力により、目下の点火角αzが得られる。
この点火角αzにより内燃機関の動作が実行される。
【0018】 内燃機関の負荷が負荷ダイナミック変化閾値を越える
と、ステップ9で従来の点火角が新たな点火角ベース値
へ計算等なしで直接移行される。この新たな点火角によ
りまず内燃機関の後続の動作が実行される。これに続い
てステップ10で、新たな点火角が計算される。ここでは
瞬時に存在する動作データが考慮される。新たな点火角
が検出されたならば、ステップ11でこの算出された値へ
の戻し調整が行われる。
【0019】 内燃機関にノッキング検出機能が設けられている場
合、すなわち気筒にノッキングが発生した際に同様に点
火角遅角調整が行われる場合、このノッキング識別は、
識別された負荷ダイナミック変化に基づく点火角調整が
終了するまで作動されない。
【0020】 有利な実施例によれば、点火角ベース値は内燃機関の
パラメータレベルに依存する所定量として設定されるの
ではなく、この点火角ベース値が負荷ダイナミック変化
特性マップから得られ、従いその大きさは負荷変化の大
きさに依存する。 [図面の簡単な説明]
【図1】 点火角−時間線図である。
【図2】 負荷−時間線図である。
【図3】 図2に所属する点火角−時間線図である。
【図4】 ブロック回路図である。
【図5】 本発明の方法のフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フェルスター,ジークマール ドイツ連邦共和国 D―7110 エーリン ゲン ミュンツシュトラーセ 80 (72)発明者 ツィンマーマン,ユルゲン ドイツ連邦共和国 D―7141 シュヴィ ー バーディンゲン フランケンシュト ラーセ 38 (72)発明者 メンヒャー,ベルンハルト ドイツ連邦共和国 D―7141 シュヴィ ー バーディンゲン リヒャルト―ヴァ ーグナー―シュトラーセ 11/1 (56)参考文献 特開 平2−40055(JP,A) 特開 昭64−19173(JP,A) 特開 平1−100374(JP,A) 特開 昭57−99269(JP,A) 実開 平2−19874(JP,U)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の負荷ダイナミック変化を識別し
    た後の点火角調整方法であって、 パラメータが所定の負荷ダイナミック変化閾値を越えた
    場合に、点火角基本値から出発して点火角の遅角調整を
    行う方法において、 前記パラメータは、負荷変化を表しており、 負荷ダイナミック変化を識別した後、記憶装置から点火
    角ベース値(αBasis)を取り出し、 つぎにさらなる計算を行うことなく、当該点火角ベース
    値(αBasis)を、点火角基本値(αZ1)の代わりに直
    接使用し、 前記点火角ベース値(αBasis)は、前記の点火角基本
    値(αZ1)に比して遅角側の点火時点にシフトされてお
    り、 前記点火角ベース値(αBasis)は内燃機関の所定のパ
    ラメータレベルに対応付けられていることを特徴とする 点火角調整方法。
  2. 【請求項2】点火角ベース値(αBasis)は所定の負荷
    レベルに対応付けられている、 請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】点火角ベース値(αBasis)は内燃機関の
    全負荷レベルに対応付けられている、 請求項1から2までのいずれか1記載の方法。
  4. 【請求項4】点火角ベース値(αBasis)は負荷ダイナ
    ミック変化特性マップから得られる、 請求項1から3までのいずれか1記載の方法。
  5. 【請求項5】負荷ダイナミック変化によって点火角調整
    が起動されている間はノッキング識別を作動させない、 請求項1から4までのいずれか1記載の方法。
  6. 【請求項6】点火角ベース値(αBasis)を設定した後
    に、目下の動作状態から新たに点火角計算を行う、 請求項1から5までのいずれか1記載の方法。
  7. 【請求項7】点火角ベース値(αBasis)を設定した
    後、目下の動作状態に相応する点火角(αz2)が算出さ
    れてはじめて、遅角位置からの点火角(αzVL)の戻し
    調整を行う、 請求項1から6までのいずれか1記載の方法。
  8. 【請求項8】戻し調整を、変化の制限されたステップで
    行う、 請求項1から7までのいずれか1記載の方法。
JP50567391A 1990-04-07 1991-03-23 負荷変化の際の点火角調整方法 Expired - Lifetime JP3455536B2 (ja)

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DE59105883D1 (de) 1995-08-03
DE4011386A1 (de) 1991-10-10
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