JP3454928B2 - バッテリの残存使用量判定装置 - Google Patents

バッテリの残存使用量判定装置

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JP3454928B2
JP3454928B2 JP18498594A JP18498594A JP3454928B2 JP 3454928 B2 JP3454928 B2 JP 3454928B2 JP 18498594 A JP18498594 A JP 18498594A JP 18498594 A JP18498594 A JP 18498594A JP 3454928 B2 JP3454928 B2 JP 3454928B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバッテリの残存使用量判
定装置に関し、バッテリに残存する使用可能量を判定す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バッテリの残存使用量判定装置として
は、バッテリ使用時における端子電圧,電気負荷に流れ
る電流,バッテリ温度に従いバッテリの充電状態を検出
し、この検出結果と予め設定したバッテリ特性(バッテ
リ電流−電圧降下テーブル等)とを比較することにより
現在の使用可能量を判定するものが開示されている(例
えば特開平1−193675号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記バッテリ
特性は、経時劣化や使用環境の変化により大きく変化す
る。そのため、従来開示されている判定装置では、バッ
テリの経時変化等に伴い残存使用量を誤判定してしまう
という問題が発生する。
【0004】本発明はかかる課題を解決するものであ
り、その目的とするところは、バッテリの経時変化等が
あってもバッテリ残存使用量を常に正確に判定すること
ができるバッテリの残存使用量判定装置を提供すること
になる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、図11に示すように、少
なくともバッテリ放電電流を含むバッテリM1の状態を
検出するバッテリ状態検出手段M2と、バッテリ特性と
して、バッテリ状態に対応するバッテリM1の残存使用
評価データを記憶しているバッテリ特性記憶手段M3
と、前記バッテリ特性記憶手段M3に記憶されているバ
ッテリ特性を用い、前記バッテリ状態検出手段M2によ
る検出結果に応じたバッテリM1の残存使用評価データ
から当該バッテリM1の残存使用量を判定する残存使用
量判定手段M4とを備えた電気自動車に搭載したバッテ
リの残存使用量判定装置において、バッテリ状態を示す
各種データを電力消費レベル毎に区分された領域に分類
して記憶するデータ記憶手段M5と、前記データ記憶手
段M5のデータを用い、バッテリ容量全域におけるバッ
テリ特性を更新し記憶するバッテリ特性学習手段M6と
を備えたことを要旨としている。
【0006】請求項2に記載の発明では、前記データ記
憶手段M5は、各領域の記憶データ数を所定数に制限す
るようにしている。請求項3に記載の発明では、前記デ
ータ記憶手段M5の記憶データがバッテリ容量全域の一
部領域分である場合、前記バッテリ特性学習手段M6は
記憶済みデータからその該当する領域についてバッテリ
特性を学習し、他の領域についてはそれまでに記憶され
ているバッテリ特性を用い、バッテリ状態に対してバッ
テリ残存使用評価データを平行移動してバッテリ特性を
学習するようにしている。
【0007】請求項4に記載の発明では、バッテリM1
への充電電流が所定レベルを越える場合、それに相応す
る期間において前記データ記憶手段M5によるデータの
記憶や前記バッテリ特性学習手段M6によるバッテリ特
性の学習を停止するようにしている。
【0008】請求項5に記載の発明では、前記バッテリ
特性学習手段M6は、バッテリ特性の学習前にバッテリ
満充電容量を推測し、該推測した満充電容量をバッテリ
特性の学習に反映するようにしている。
【0009】
【作用】上記請求項1の構成によれば、バッテリ状態検
出手段M2は、少なくともバッテリ放電電流を含むバッ
テリM1の状態を検出する。バッテリ特性記憶手段M3
は、バッテリ特性として、バッテリ状態に対応するバッ
テリM1の残存使用評価データを記憶しており、残存使
用量判定手段M4は、バッテリ特性記憶手段M3に記憶
されているバッテリ特性を用い、バッテリ状態検出手段
M2による検出結果に応じたバッテリM1の残存使用評
価データから当該バッテリM1の残存使用量を判定す
る。また、データ記憶手段M5は、バッテリ状態を示す
各種データを電力消費レベル毎に区分された領域に分類
して記憶する。バッテリ特性学習手段M6は、データ記
憶手段M5のデータを用い、バッテリ容量全域における
バッテリ特性を更新し記憶する。
【0010】つまり、バッテリ特性の学習に必要なデー
タを効率的に記憶でき、そのデータを用いて学習を行う
ことでバッテリ特性の学習がバッテリ容量全域において
確実に行われる。そして、学習後の最新のバッテリ特性
を用いてバッテリ残存使用量を判定することによりバッ
テリが経時劣化等を生じても常に正確な判定結果が得ら
れる。
【0011】請求項2の構成によれば、データ記憶手段
M5は、各領域の記憶データ数を所定数に制限する。こ
の場合、記憶データ数の制限により記憶容量の低減が実
現される。
【0012】請求項3の構成によれば、データ記憶手段
M5の記憶データがバッテリ容量全域の一部領域分であ
る場合、バッテリ特性学習手段M6は記憶済みデータか
らその該当する領域についてバッテリ特性を学習し、他
の領域についてはそれまでに記憶されているバッテリ特
性を用い、バッテリ状態に対してバッテリ残存使用評価
データを平行移動してバッテリ特性を学習する。つま
り、バッテリ特性の学習に必要なデータが十分に揃って
いない場合においても、バッテリ容量全域に対するバッ
テリ特性の学習が可能となる。
【0013】請求項4の構成によれば、バッテリM1へ
の充電電流が所定レベルを越える場合、それに相応する
期間においてデータ記憶手段M5によるデータの記憶や
バッテリ特性学習手段M6によるバッテリ特性の学習を
停止する。つまり、バッテリM1への充電電流が所定レ
ベルを越えると充電分極が生じ、この場合バッテリ端子
電圧が通常よりも高めになる。しかし、本構成では充電
分極が生じても、それによるデータの誤検出やバッテリ
特性の誤学習が防止される。
【0014】請求項5の構成によれば、バッテリ特性学
習手段M6は、バッテリ特性の学習前にバッテリ満充電
容量を推測し、該推測した満充電容量をバッテリ特性の
学習に反映する。この場合、バッテリ満充電容量により
バッテリの劣化状態が判断され、バッテリM1の残存使
用量がより正確に判定される。
【0015】
【実施例】以下、この発明を電気自動車に搭載したバッ
テリの残存使用量判定装置に具体化した一実施例につい
て、図面に従い説明する。
【0016】図1は、本実施例におけるバッテリの残存
使用量判定装置の概略を示す構成図である。図1におい
て、バッテリ1の両極端子には、インバータ11を介し
て電気負荷としてのモータ2が接続されている。バッテ
リ1は例えば16個の鉛蓄電池にて構成されている。E
CU(電子制御装置)3は、CPU4a及びメモリ4b
を有するマイクロコンピュータ4と、前記モータ2の駆
動を制御するためのモータ制御回路5とを備えている。
検出部6は、バッテリ端子電圧を検出する電圧検出器7
と、バッテリ1からモータ2への放電電流若しくはモー
タ2からバッテリ1への回生充電電流を検出する電流検
出器8と、熱電対9aによりバッテリケース温度を検出
する温度検出器9とからなり、各検出器による検出結果
がマイクロコンピュータ4に入力される。
【0017】ここで、マイクロコンピュータ4のメモリ
4bによりバッテリ特性記憶手段が構成されており、同
じくCPU4aによりバッテリ状態検出手段、残存使用
量判定手段、データ記憶手段及びバッテリ特性学習手段
が構成されている。つまり、略述すれば、CPU4a
は、前記検出部6による検出結果からバッテリ放電電
流、消費電力等のバッテリ状態を示すデータを演算す
る。また、CPU4aはメモリ4bに記憶されているバ
ッテリ特性を用い、バッテリ1に関する各種検出結果に
応じてバッテリ残存使用量を演算し、その演算結果を表
示装置10に表示する。さらに、CPU4aは、バッテ
リ1の経時劣化等に応じて上記バッテリ特性を更新し、
新たな特性としてメモリ4bに記憶する。
【0018】以下、メモリ4bに記憶されているバッテ
リ特性と、CPU4aによる残存使用量判定処理及びバ
ッテリ特性学習処理とについて詳述する。メモリ4bに
は、バッテリ特性式としてバッテリ電流−消費電力−放
電量の関係が記憶されており、その基本式を次に示す。
【0019】
【数1】 Ir =Wat・(A・So k +B・So +C・Wat+D) 但し、Ir は推定放電電流、Watはバッテリ1の電池一
個当たりの消費電力(W)、A,B,C,Dは係数、k
は乗数である。So は放電量指数であり、バッテリ満充
電状態からの放電量(電流積算値)と満充電容量との比
に相当する。
【0020】また、上記放電量指数So は次式(数式
2)にて表され、SOC>100ではSo =0となる。
【0021】
【数2】So =1−SOC/100 ここで、SOCは、5時間率容量における0.2CA換
算残存容量(以下、残存容量という)であり、この残存
容量SOCは次式(数式3)にて表される。
【0022】
【数3】SOC={(Aho・Kt −Σi・Ki dt+
β)/Aho+α}×100(%) 但し、Ahoは満充電容量、iは充電及び放電を含むバ
ッテリ電流(検出値)、Kt は温度補正係数、Ki は電
流補正係数、αは充放電休止状態におけるバッテリ容量
回復値(余剰容量)、βは推定放電電流Ir と検出電流
d との差に応じた補正値である。ここで、バッテリケ
ース温度に対する温度補正係数Kt を図2に示し、バッ
テリ放電電流に対する電流補正係数Ki を図3に示す。
【0023】さらに、上記バッテリ容量回復値αは次式
(数式4)にて表される。
【0024】
【数4】α=Σidt+(Σi・Ki dt−Σidt)
・exp(−to /Tk ) 但し、to は充電休止時間、Tk は定数である。
【0025】一方で、バッテリ特性はバッテリ電流−消
費電力−放電量テーブルで記憶されていてもよく、同テ
ーブルを図4に示す。ここで、図4(a)は新品バッテ
リの特性を示し、図4(b)は学習により更新された劣
化バッテリの特性を示している。
【0026】上記数式1〜4やバッテリ電流−消費電力
−放電量テーブルによって、バッテリ放電電流及びバッ
テリ消費状態に対応するバッテリ1の残存使用評価デー
タが求められることになる。
【0027】次いで、CPU4aによる処理動作につい
て図5〜図8に示すフローチャートを用いて説明する。
なお、図5〜図7は、CPU4aが実行するメインルー
チンを示し、図8はメインルーチンに対するサブルーチ
ン(残存エネルギ表示ルーチン)を示している。
【0028】さて、図5においてはバッテリ満充電状態
でルーチンが開始され、CPU4aは先ずステップ10
0で初期化処理を実行する。すなわち、CPU4aは、
学習用データ(本実施例では、検出部6によるバッテリ
端子電圧,バッテリ電流,バッテリケース温度)の記憶
動作を管理するためのフラグをONすると共に、自己放
電量Qh 及び使用容量Qs を「0」にクリアする。ま
た、CPU4a内のタイマをスタートさせる。
【0029】次に、CPU4aは、ステップ101で現
在、バッテリ1が放置状態にあるか否かを判別する。具
体的には、図示しない電源キースイッチがOFF位置
(SW=OFF)であり且つバッテリ充電状態でなけれ
ば、放置状態であるとみなされステップ101が肯定判
別される。そして、バッテリ放置の場合、CPU4aは
ステップ102に進み、その時の放置期間に応じた自己
放電量Qh を算出する。また、CPU4aは、続くステ
ップ103でフラグがONされてから2週間が経過した
か否かをタイマのカウント値により判別する。そして、
2週間経過前であれば、CPU4aはそのままステップ
101にリターンし、2週間経過していればステップ1
04でフラグをOFFした後、ステップ101にリター
ンする。
【0030】一方、前記ステップ101が否定判別され
た場合、CPU4aは、ステップ105に進み、バッテ
リ端子電圧,バッテリ電流,バッテリケース温度の0.
2秒毎の検出データを取り込み、各々1秒間の平均値を
算出する。また、CPU4aは、続くステップ106で
その時の使用容量Qs 及び残存容量SOCを算出する。
ここで、使用容量Qs は、検出電流値にその大きさによ
る重み付けをして積算し、さらにその積算値に自己放電
量Qh を加算した値である。
【0031】その後、CPU4aは、ステップ107で
キースイッチ位置や充放電電流値からバッテリ1の現在
の状況を判別する。すなわち、SW=ONの場合、CP
U4aは電気自動車の走行が開始されたとみなし、その
後図6に示すステップ108〜118の処理を実行す
る。また、SW=OFFであり、且つ、比較的小さな充
電電流(マイナス電流)が1分間以上流れている場合、
CPU4aは図示しない充電装置による通常充電時であ
るとみなし、その後図7に示すステップ119〜128
の処理を実行する。さらに、SW=OFFであり、且
つ、比較的大きな充電電流(マイナス電流)が1分間以
上流れている場合、CPU4aは急速充電時であるとみ
なし、その後ステップ129を実行する。
【0032】つまり、走行開始時には、CPU4aは先
ず図6のステップ108に進み、フラグがONであるか
否かを判別する。そして、フラグ=ONであれば、CP
U4aは続くステップ109に進み、バッテリ端子電圧
とバッテリ電流との積からその時の消費電力Watを算出
する。
【0033】また、CPU4aは、ステップ110で上
記消費電力Watの正負判定によりバッテリ1からモータ
2への放電電流が流れているのか、或いはモータ2から
バッテリ1への回生充電電流が流れているのかを判別す
る。そして、ステップ110の肯定判別によりバッテリ
1の放電が確認された場合、CPU4aはステップ11
1で学習用データを残存容量SOC,消費電力Watによ
り分類すると共に、ステップ112でメモリ4bの該当
する記憶領域に既に同種の学習用データが記憶されてい
ないか否かを判別する。そして、ステップ112が肯定
判別されれば、CPU4aはステップ113で上記デー
タをメモリ4bの該当記憶領域に記憶する。つまり、メ
モリ4bにおいて学習用データを記憶する領域は、残存
容量SOC及び消費電力Watのレベル(電力消費レベ
ル)毎に分割されており、当該分割領域に学習用データ
が所定数(本実施例では、1個)だけ記憶されるように
なっている。
【0034】一方、ステップ110の否定判別によりバ
ッテリ1への回生充電が確認された場合、CPU4aは
ステップ114に進み、フラグを5秒間だけOFFさせ
る。つまり、回生充電電流によりバッテリ1が充電され
る場合、充電分極によりバッテリ端子電圧が通常の電圧
値よりも高めになり、電圧値及び電流値が誤検出される
ことがある。そこで、上記場合にはフラグをOFFに保
持し、学習用データの記憶を中止している。
【0035】その後、CPU4aは、ステップ115,
116で残存容量SOCの算出式(前述の数式3)に関
して逐次補正を行う。すなわち、CPU4aは、ステッ
プ115でバッテリ特性式(前述の数式1)を用いて推
定電流値Ir を算出し、続くステップ116で推定電流
値Ir と検出電流値Id との差に応じて補正値βを算出
する(β=KX ・(Ir −Id );但し、KX は補正減
衰係数)。
【0036】さらに、CPU4aは、ステップ117で
バッテリ1の残存使用量を表示する。ここではステップ
117aに示す表示方法、又はステップ117bに示す
表示方法のいずれかでバッテリ残存使用量が表示される
か、若しくは上記両方の表示方法にてバッテリ残存使用
量が表示される。この場合、ステップ117aでは前述
の数式3にて演算された残存容量SOCが表示装置10
に表示される。また、ステップ117bでは、模擬的な
走行シュミレーションに則した残存エネルギSOCW
算出され、その算出結果が表示装置10に表示される。
【0037】そして、残存使用量の表示後、CPU4a
は、ステップ118で電気自動車の走行が終了したか否
かを判別し、終了でなければステップ108にリターン
し、終了であれば図5のステップ101にリターンす
る。
【0038】ステップ117bの詳細を図8に示す。図
8において、CPU4aは先ずステップ200でシュミ
レーション用タイマmを「1」に初期化し、続くステッ
プ201で予め設定した電力消費パターン(例えば、1
5モード)での消費電力Wmから推定電流値Irmを算出
する。その後、CPU4aは、ステップ202で推定電
流値Irmと限界電流値Ilimit とを比較し、Irm<I
limit であるか否かを判別する。なお、限界電流値I
limit とは、その時の電力消費パターンにおける放電終
止電圧に相当する値である。この場合、Irm<Ilimit
であれば、CPU4aはステップ203に進み、その時
の推定電流値Irmを用いて残存容量SOCmを算出す
る。また、CPU4aは、続くステップ204でシュミ
レーション用タイマmを「1」インクリメントし、その
後ステップ201にリターンする。上記処理によれば、
シュミレーション刻み幅を1秒として推定電流値Irm
算出される。
【0039】また、上記ステップ202でIrm≧I
limit となれば、CPU4aはステップ205で次の数
式5を用いて残存エネルギSOCW を算出すると共に、
その残存エネルギSOCW を表示装置10に表示する。
【0040】
【数5】SOCW =m/M・100(%) ここで、M(秒)は、バッテリケース温度=30℃とし
た時に、新品バッテリの満充電状態からその時の電力消
費パターンで走行可能な時間である。
【0041】一方、上述した図5のステップ107にて
通常充電時であると判別された場合、CPU4aは先ず
図7のステップ119に進み、使用容量Qs が「0」未
満であるか否かを判別する。この場合、バッテリ1が満
充電状態でなければQs ≧0となり、CPU4aは図5
のステップ101にリターンする。また、バッテリ1が
満充電状態であればQs <0が成立し、CPU4aはス
テップ120に進み、自己放電量Qh 及び使用容量Qs
を「0」にクリアすると共に、フラグをON、タイマを
リセットする。
【0042】その後、CPU4aは、ステップ121で
バッテリ特性の学習のために必要最小限の学習用データ
がメモリ4bに記憶されているか否かを判別する。そし
て、ステップ121が肯定判別されれば、CPU4aは
続くステップ122でバッテリ1の満充電容量Ahoを
算出する。
【0043】また、CPU4aは、続くステップ123
でバッテリ容量全域の学習用データが揃っているか否か
を判別し、揃っていればステップ124でバッテリ容量
全域についてバッテリ特性値を算出して学習を行う。こ
こで、学習の具体的な方法としては、例えば推定放電電
流Ir と実際の検出電流Id とを比較し、次式(数式
6)に示す2乗平均誤差(評価関数)Jが最小となるよ
うにバッテリ特性式(数式1)の最適な係数A〜D及び
乗数kを算出する(最適化による算出)。
【0044】
【数6】J=√Σ(Ir −Id 2 /ΣId 2 一方、ステップ123が否定判別された場合、CPU4
aはステップ125に進み、学習用データが揃っている
一部領域について上記最適化による学習を行う。また、
CPU4aは、続くステップ126で未学習部分の領域
について、それまでに記憶されているバッテリ特性を用
い、特性線を平行移動することによりバッテリ特性の学
習を行う。
【0045】バッテリ特性の学習動作について図9
(a),(b)を用いて説明する。なお、図9では、便
宜上、消費電力を1.5(kW)に固定しバッテリ特性
を2次元で表しているが、実際には3次元の特性上で平
行移動が行われる。つまり、車両走行中における放電が
深く学習用データがバッテリ容量全域について得られた
場合、図9(a)の如く当該全域で最適化による新たな
バッテリ特性が得られる(実線で示す特性)。ここで、
図の二点鎖線は学習前のバッテリ特性を示している。こ
れに対して、車両走行中における放電が浅く学習用デー
タが一部領域のみ得られた場合、図9(b)の如くその
一部領域で最適化による新たなバッテリ特性が得られ
(実線で示す特性)、他の領域については、平行移動に
よりバッテリ特性が得られる(破線で示す特性)。
【0046】その後、CPU4aは、ステップ127で
上記の如く求められた新たなバッテリ特性をメモリ4b
に記憶する。さらに、CPU4aは、続くステップ12
8でメモリ4b内の学習用データを初期化した後、図5
のステップ101にリターンする。
【0047】また、上記ステップ121が否定判別され
た場合、CPU4aは、ステップ122〜127を通過
してステップ128を実行する。つまり、必要最小限の
学習用データが揃っていない場合には、バッテリ特性の
学習が行われないようになっている。
【0048】一方、図5のステップ107にて急速充電
時であると判別された場合、CPU4aはステップ12
9に進み、フラグをOFFした後、ステップ101にリ
ターンする。
【0049】図10は、劣化バッテリの充放電試験の結
果を示す線図である。なお、当試験では、15モード走
行を模擬した消費電力パターンを指令値として充放電試
験を行っており、図の線x(破線で示す)は実際のバッ
テリ残存使用量を、線y(実線で示す)は学習後のバッ
テリ特性により求めたバッテリ残存使用量を、線z(二
点鎖線で示す)は未学習のバッテリ特性により求めたバ
ッテリ残存使用量を、それぞれ示している。この図から
分かるように、未学習のバッテリ特性を用いた場合(線
zの場合)、バッテリ劣化によるバッテリ特性の変化に
応答することができず、図示の如く常時誤差を生じる。
これに対して、学習後のバッテリ特性を用いた場合(線
yの場合)、バッテリ劣化の際にもより正確に実際のバ
ッテリ残存使用量を求めることができる。
【0050】そして、以上詳述したバッテリ残存使用量
判定装置によれば、以下に示す効果を得ることができ
る。つまり、本実施例の判定装置では、バッテリ状態を
示す学習用データを、電力消費レベル(残存容量SO
C,消費電力Wat)毎に区分された領域に分類して記憶
した(図6のステップ111,113)。そして、その
学習用データを用い、バッテリ容量全域におけるバッテ
リ特性を演算した(図7のステップ124)。従って、
バッテリ特性の学習に必要なデータを効率的に記憶で
き、そのデータを用いて学習を行うことでバッテリ容量
全域においてバッテリ特性の学習を確実に行うことがで
きる。
【0051】また、学習後のバッテリ特性を用いて当該
バッテリ1の残存使用量を判定するようにした(図6の
ステップ117)。従って、バッテリ1の経時劣化等に
よりバッテリ特性が変化していても常に正確な判定結果
を得ることができる。
【0052】また、各領域の記憶データ数を所定数に制
限した(図6のステップ112,113)。従って、メ
モリ4bの記憶容量を低減することができる。記憶デー
タがバッテリ容量全域の一部領域分である場合、記憶済
みデータからその該当する領域についてバッテリ特性を
学習し、他の領域についてはそれまでに記憶されている
バッテリ特性を用い、特性線を平行移動してバッテリ特
性を学習した(図7のステップ123,125,12
6)。つまり、バッテリ特性の学習時において、常に満
充電状態から終止電圧検出までのデータが得られるとは
限らない。しかし、このような場合にも、バッテリ特性
の学習を適切に行うことができる。
【0053】回生充電直後や急速充電後においては、学
習用データの記憶やバッテリ特性の学習を停止した(図
6のステップ114,図5のステップ129)。つま
り、回生充電直後や急速充電後には、充電分極の影響に
よりバッテリ端子電圧が通常よりも高めになり、電圧値
や電流値の後検出を招くことがある。しかし、本構成で
は充電分極が生じてもそれによるデータの誤検出が防止
され、引いてはバッテリ特性の誤学習を防止することが
できる。
【0054】バッテリ特性の学習前にバッテリ満充電容
量を推測し、該推測した満充電容量をバッテリ特性の学
習に反映した(図7のステップ122)。つまり、バッ
テリ満充電容量によりバッテリ1の劣化状態が判断さ
れ、バッテリ残存使用量をより正確に判定することがで
きる。
【0055】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、ガソリン自動車に搭載されるバッテリの
残存使用量を判定する装置に具体化したり、バッテリ特
性式として用いた数式1〜4等の形態を変更したりする
こともできる。
【0056】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、バッテ
リ特性の学習に必要なデータを効率的に記憶でき、その
データにて学習を行うことで、バッテリ容量全域におい
てバッテリ特性の学習を確実に行うことができる。そし
て、学習後の最新のバッテリ特性を用いてバッテリ残存
使用量を判定することによりバッテリが経時劣化等を生
じても常に正確な判定結果を得ることができるという優
れた効果を発揮する。
【0057】請求項2に記載の発明によれば、記憶デー
タ数の制限により記憶容量の低減を実現することができ
る。請求項3に記載の発明によれば、バッテリ特性の学
習に必要なデータが十分に揃っていない場合において
も、バッテリ特性の学習を行うことができ、バッテリ残
存使用量を正確に判定することができる。
【0058】請求項4に記載の発明によれば、バッテリ
充電により充電分極が生じても、それによるデータの誤
検出やバッテリ特性の誤学習を防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、バッテリ満充電容量に
よりバッテリの劣化状態を判断でき、バッテリの残存使
用量をより正確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した実施例におけるバッテリの
残存使用量判定装置を示す構成図である。
【図2】バッテリケース温度と温度補正係数との関係を
示す線図である。
【図3】放電電流と電流補正係数との関係を示す線図で
ある。
【図4】バッテリ特性としてのバッテリ電流−消費電力
−放電量テーブルであり、(a)は新品バッテリの状態
を、(b)は劣化バッテリの状態を示している。
【図5】CPUが実行するメインルーチンを示すフロー
チャートである。
【図6】図5に続き、メインルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図7】図5に続き、メインルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図8】残存エネルギ表示ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図9】学習によるバッテリ特性の変化を示す線図であ
り、(a)はバッテリ放電が深い場合を、(b)はバッ
テリ放電が浅い場合を示している。
【図10】劣化バッテリの充放電試験の結果を示す線図
である。
【図11】クレームに対応するブロック図である。
【符号の説明】
1…バッテリ、4a…バッテリ状態検出手段,残存使用
量判定手段,データ記憶手段,バッテリ特性演算手段と
してのCPU、4b…バッテリ特性記憶手段としてのメ
モリ。
フロントページの続き (72)発明者 鬼丸 貞久 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (56)参考文献 特開 平2−103483(JP,A) 特開 平3−15777(JP,A) 特開 平6−59003(JP,A) 特開 平2−75982(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/36 B60R 16/04 H01M 10/42 - 10/48 H02J 7/00 - 7/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともバッテリ放電電流を含むバッ
    テリの状態を検出するバッテリ状態検出手段と、 バッテリ特性として、バッテリ状態に対応するバッテリ
    の残存使用評価データを記憶しているバッテリ特性記憶
    手段と、 前記バッテリ特性記憶手段に記憶されているバッテリ特
    性を用い、前記バッテリ状態検出手段による検出結果に
    応じたバッテリの残存使用評価データから当該バッテリ
    の残存使用量を判定する残存使用量判定手段とを備えた
    電気自動車に搭載したバッテリの残存使用量判定装置に
    おいて、 バッテリ状態を示す各種データを電力消費レベル毎に区
    分された領域に分類して記憶するデータ記憶手段と、 前記データ記憶手段のデータを用い、バッテリ容量全域
    におけるバッテリ特性を更新し記憶するバッテリ特性学
    習手段とを備えたことを特徴とする電気自動車に搭載し
    バッテリの残存使用量判定装置。
  2. 【請求項2】 前記データ記憶手段は、各領域の記憶デ
    ータ数を所定数に制限する請求項1に記載の電気自動車
    に搭載したバッテリの残存使用量判定装置。
  3. 【請求項3】 前記データ記憶手段の記憶データがバッ
    テリ容量全域の一部領域分である場合、前記バッテリ特
    性学習手段は記憶済みデータからその該当する領域につ
    いてバッテリ特性を学習し、他の領域についてはそれま
    でに記憶されているバッテリ特性を用い、バッテリ状態
    に対してバッテリ残存使用評価データを平行移動してバ
    ッテリ特性を学習する請求項1又は2に記載の電気自動
    車に搭載したバッテリの残存使用量判定装置。
  4. 【請求項4】 バッテリへの充電電流が所定レベルを越
    える場合、それに相応する期間において前記データ記憶
    手段によるデータの記憶や前記バッテリ特性学習手段に
    よるバッテリ特性の学習を停止する請求項1〜3のいず
    れかに記載の電気自動車に搭載したバッテリの残存使用
    量判定装置。
  5. 【請求項5】 前記バッテリ特性学習手段は、バッテリ
    特性の学習前にバッテリ満充電容量を推測し、該推測し
    た満充電容量をバッテリ特性の学習に反映する請求項1
    〜4のいずれかに記載の電気自動車に搭載したバッテリ
    の残存使用量判定装置。
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