JP3453660B2 - エアゾ−ル容器用流量調整構造 - Google Patents

エアゾ−ル容器用流量調整構造

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JP3453660B2 JP07141494A JP7141494A JP3453660B2 JP 3453660 B2 JP3453660 B2 JP 3453660B2 JP 07141494 A JP07141494 A JP 07141494A JP 7141494 A JP7141494 A JP 7141494A JP 3453660 B2 JP3453660 B2 JP 3453660B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内容物を外部に放出す
る際、容器本体内部の圧力に対応して、単位時間あたり
の内容物の放出量が継続して一定となるようにしたエア
ゾール容器用流量調整構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、近年におけるエアゾ−ル容器で
は、フロンガスに代えて窒素,炭酸ガス,空気等の圧縮
ガスを用いて内部圧力を付与しているが、これらの圧縮
ガスは使用初期からその後の使用によってその内部圧力
が急激に低下するため、使用初期から終了までの間に内
容物の単位時間あたりの放出量が著しく減少する傾向が
ある。
【0003】これに対処するため、本件出願人は、実開
平5-72784号公報(実願平4-21297号)「エアゾ−ル容
器用バルブ」や実開平5-86876号公報(実願平4-36176
号)「エアゾ−ル容器用押しボタン」等により内容物の
放出量を調整する機能を備えたものをそれぞれ開示して
いる。
【0004】この実開平5-72784号公報に記載のもの
は、ハウジング内において付勢に抗して移動可能な流量
調整弁と、この流量調整弁が移動した際に流量調整弁と
の間の隙間が順次小さくなるようにハウジングの内周面
に形成した流量調整用凹部とを備え、流量調整弁が内容
物の圧力を受けて移動し、前記隙間を変化させるように
したものである。
【0005】また、実開平5-86876号公報に記載のもの
は、噴射用通路の一部に、弾性を持つ移動壁部分と非弾
性の固定壁部分とを、両者が対向しかつ前者の方が内容
物の流れの上流側となるように配置して両者の間に流量
調整用通路部分を設け、移動壁部分が内容物から受ける
圧力に応じて固定壁部分の方に移動し、流量調整用通路
部分の断面積を変化させるようにしたものである。
【0006】すなわち、内容物の圧力が高い使用初期に
おいては隙間および流量調整用通路部分の断面積をそれ
ぞれ小さくする一方、一定期間使用後において圧力があ
る程度低下して内容物の通過速度が遅くなった場合には
隙間および流量調整用通路部分の断面積を大きくし、単
位時間あたりの内容物の通過量(流量)が一定となるよ
うにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、実開平5
-72784号公報および実開平5-86876号公報に記載のもの
は、上流側から送られてくる内容物の圧力を単一の部材
(流量調整弁や移動壁部分)で受けるようにしているた
め、圧力の変化の影響を受けやすく、この圧力の変化に
対して敏感に反応することになる。
【0008】したがって、一般のエアゾール製品では、
使用初期の段階で内容物を継続して放出したときでも、
容器本体内の内容物の温度差や濃度差によって内容物の
圧力が微小に変化する場合があり、このような場合に、
上記のような単一の部材で内容物の圧力を受けたので
は、圧力の微小な変化に対応して過敏に移動することに
なり、その結果、かかる部材の磨耗を激しくするだけで
なく、破損させるおそれがあるといった問題点を有して
いる。
【0009】さらに、内容物の圧力を受ける部材は、コ
イルスプリングや自体の弾性力に抗して移動するため、
圧力の変化が著しく早いときにはこの変化に対応できな
いときがある。例えば、内容物の圧力が低下した後すぐ
に圧力が高くなった場合には、弾性力によって一旦復帰
した部材がすぐには高い圧力に対応できず、かかる部材
が移動しないうちに内容物が流量調整部分を通過してし
まうといった誤作動を招くおそれがあった。
【0010】また、実開平5-72784号公報に記載のもの
では、流量調整が行われる部分を流量調整弁に対して積
極的にバランス良く配置したものではないため、この流
量調整弁の動作不良が生じるおそれがあった。すなわ
ち、流量調整が行われる部分は内容物が高速で通過する
ため、流量調整弁はこの内容物の圧力の影響を受けて通
路の一部に押し付けられたり傾いたりすることにより円
滑な動作の妨げとなるものであった。
【0011】そこで、本発明では、内容物を継続して放
出する場合に、内容物の圧力の微小な変化に影響され
ず、内容物の流量調整を確実に行うことができ、また、
流量調整を行うために移動する部材の円滑な動作を確保
できるようにしたエアゾール容器用流量調整構造を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案のエアゾール容器
用流量調整構造は、基本的には図1(a),(b) に示すよう
になっている。すなわち、容器本体1に形成されている
通路2の一部には圧力応動部材3が設けられている。な
お、通路2は、内容物を外部に吐出するために容器本体
1に形成されたものであり、一般的なエアゾール容器で
は吸上げパイプ,ハウジング,ステムおよび押しボタン
等の部材から構成される。
【0013】そして、圧力応動部材3は、内容物の流れ
の上流側2aに上流側受圧面4を、下流側2bに下流側
受圧面5をそれぞれ形成するとともに、通路2内に設置
されたコイルスプリング7の弾性力に抗して下流側2b
の方に移動できるようになっている。
【0014】なお、弾性力の付与としてコイルスプリン
グ7の他にゴムや板バネ等を用いてもよく、さらに、そ
の設置箇所も通路2の下流側2bに設置することに限定
されず、上流側2aから引っ張るかたちで設けるように
してもよい。
【0015】また、上流側受圧面4および下流側受圧面
5のそれぞれは、図示のような、通路2の内周面2cと
略当接する大きさに形成して移動の際に通路2を慴動す
るようにしたものに限定されず、内周面2cとの間に隙
間を設けるような大きさのものを用いてもよく、いずれ
であっても内容物の圧力を受けて移動できるようなもの
であればよい。
【0016】さらに、圧力応動部材3には、上流側受圧
面4と下流側受圧面5との間に入口部を持つ内容物通過
用の孔部6を設けているが、この孔部6は、図示ような
単一のものに限定されず、複数であってもよい。また、
孔部6の入口部は、上流側受圧面4と下流側受圧面5と
の間であれば、上流側受圧面4と下流側受圧面5とをつ
ないでいる部分に設けるようにしてもよい。
【0017】次に、上流側受圧面4に続く周面部8と内
周面2cとの間には内容物が通過可能な空間部9を設け
ている。この空間部9は、内周面2cの一部を凹入する
かたちで設けられ、圧力応動部材3が下流側2bの方に
移動する距離に応じて、この空間部9での内容物通過用
の断面積が減少するように形成されている。
【0018】なお、空間部9の形状は図示のものに限定
されず、圧力応動部材3の下流側2bへの移動に伴って
その断面積が減少するものであれば任意の形状にするこ
とができる。さらに、この空間部9を、周面部8に沿っ
て略等間隔で、例えば三箇所、四箇所、六箇所など複数
形成してもよく、また、周面部8の一周にわたって形成
してもよい。
【0019】続いて、このエアゾール容器用流量調整構
造を用いて内容物を放出した場合を説明すると、先ず、
内容物を放出しない非使用状態では、図1(a) に示すよ
うに、圧力応動部材3は、コイルスプリング7に何の負
荷もかかっていない状態の位置に保持されている。
【0020】そして、この状態から使用初期の段階にお
いて内容物を外部に放出すると、図1(b) に示すよう
に、内容物は、先ず実線矢印のように上流側受圧面4に
ぶつかった後に、空間部9を通過してこんどは下流側受
圧面5にぶつかり、続いて孔部6から下流側2bに送ら
れる。
【0021】このとき、内容物の圧力が高いため、圧力
応動部材3は、上流側受圧面4に受ける圧力と下流側受
圧面5に受ける圧力とによってコイルスプリング7の弾
性力に抗して下流側2bの方に移動し、これにより空間
部9での内容物通過用の断面積を小さくし、その結果、
空間部9を通過した内容物は、その流量を規制された状
態で下流側受圧面5に達することになる。
【0022】また、この内容物を放出している状態を止
めると、圧力応動部材3は、コイルスプリング7の弾性
力によって元の位置に戻り、これに伴って空間部9にお
ける断面積も元の状態に戻ることになる。
【0023】次に、その後の使用によって容器本体1内
の圧力が低下した段階において内容物を外部に放出した
ときには、図1(a) に示すように、内容物は、その圧力
が低いため点線矢印のように上流側受圧面4および下流
側受圧面5にぶつかった場合でも圧力応動部材3をコイ
ルスプリング7の弾性力に抗して移動させることができ
ない。
【0024】したがって、内容物は、圧力応動部材3が
移動しない状態のまま空間部9を通過し、続いて孔部6
から下流側2bに送られる。このとき、空間部9は、断
面積が最も大きく、内容物が最も通り抜けやすい状態と
なっているため、内容物は、その流量があまり規制され
ずに下流側受圧面5に達することになる。
【0025】なお、本発明においては、上流側受圧面4
および下流側受圧面5のそれぞれに受ける内容物の圧力
によって圧力応動部材3を適宜移動させることが必要で
あるため、コイルスプリング7としては、使用初期にお
ける最も高い圧力を受けたときに最も縮小されるような
弾性力を持つものを用いる必要がある。
【0026】次に、空間部9の他の態様を説明すると、
図2(a),(b) に示すように、内周面2cの一部に小径部
10を設けるとともに、この小径部10の内周面に対応する
周面部8を凹入するかたちで設け、圧力応動部材3が移
動する距離に応じて空間部9における内容物通過用の断
面積が減少するようにしている。
【0027】そして、使用初期の段階では、図2(b) に
示すように、内容物は、実線矢印のように上流側受圧面
4および下流側受圧面5にぶつかって圧力応動部材3を
移動させ、その結果、空間部9の断面積が小さくしてそ
の流量を規制し、また、内容物の圧力が低い場合には、
図2(a) に示すように圧力応動部材3は移動せず、内容
物は、空間部9を通過した後に孔部6から下流側2bに
送られる。
【0028】このように、高い圧力を受ける上流側受圧
面4を小さく、また空間部9を通過した後の低い圧力を
受ける下流側受圧面5を大きくすることにより、両者の
受ける圧力のバランスをとり、圧力応動部材3に生じる
歪みを小さくすることが可能となる。
【0029】
【作用】以上のように、上流側受圧面4および下流側受
圧面5のそれぞれに内容物の圧力を受け、この圧力に応
じて圧力応動部材4を下流側2bの方に移動させること
により空間部9の断面積を減少させ、内容物の流量を調
整するようにしているため、上流側2aからの内容物の
圧力が微小幅で変化して上流側受圧面4に受ける圧力が
わずかに変化したときでも、下流側受圧面5が空間部9
を通過した内容物の圧力を受けているので、圧力応動部
材3がこの圧力に敏感に反応することはない。
【0030】さらに、空間部9を、周面部8に沿って略
等間隔で複数形成したり、また、周面部8の一周にわた
って形成することにより、圧力応動部材3は、空間部9
を高速で通過する内容物の圧力をバランスよく受けるこ
とになり、圧力応動部材3が通路2の一部に押し付けら
れたり傾いたりするのを防止して、動作を円滑に行うよ
うにしている。
【0031】
【実施例】本考案の実施例を、図3ないし図5を参照し
て説明する。図において、1,2〜10は図1および図2
に示すものと同様のものであり、1aはマウンテンキャ
ップ、11は突起、12はハウジング、13はパッキン、14は
吸上げパイプ、15は流入用孔部、16はブッシュ、17はス
テム、17aはオリフィス、18はコイルスプリング、19は
押しボタン、20は放出口、21は噴射用通路である。
【0032】ここで、図3に示すように、容器本体1
は、胴部(点線)の上端開口部分にマウンテンキャップ
1aを組み付けており、このマウンテンキャップ1aの
中央突出部分には、マウンテンキャップ1aの下方側か
らパッキン13を挟んだ状態でハウジング12を嵌め込んで
いる。なお、このハウジング12の一部には小径部10を設
けるとともに、この小径部10の上流側2aに所定間隔で
複数の突起11を設けている。
【0033】そして、ハウジング12の下部、すなわち小
径部10に対する上流側2aには吸上げパイプ14がブッシ
ュ16によって取り付けられており、容器本体1の内容物
は、この吸上げパイプ14を介して流入用孔部15からハウ
ジング12内へ送られるようにしている。なお、ブッシュ
16は、吸上げパイプ14の抜け防止としても機能してい
る。
【0034】また、パッキン13には、ステム17がその上
部部分を突出した状態で嵌め込まれており、このステム
17は、ハウジング12内のコイルスプリング18によって上
方に付勢され、非使用状態ではオリフィス17aをパッキ
ン13で閉塞するようにしている。なお、このステム17お
よびコイルスプリング18は小径部10に対して下流側2b
にセットされている。
【0035】そして、ステム17の上部には放出口20を備
えた押しボタン19が取り付けられ、ステム17と放出口20
とを噴射用通路21を介して連通するようにしている。し
たがって、容器本体1の内容物を外部に放出するための
通路は、容器本体1内部から吸上げパイプ14−ハウジン
グ12−ステム17−噴射用通路21−放出口20といった経路
で構成されている。
【0036】また、ハウジング12内の通路2には、コイ
ルスプリング7によって上流側2aの方に付勢された状
態で圧力応動部材3を設けている。この圧力応動部材3
は、内周面2cと慴動する下流側受圧面5と、小径部10
から上流側2aに突出する上流側受圧面4とを備えてい
る。なお、上流側受圧面4は流入用孔部15と対向した状
態となっており、また、上流側受圧面4に続く周面を小
径部10の開口部よりも大きくして鍔部8aを形成してい
る。
【0037】さらに、圧力応動部材3の周面部8と小径
部10の内周面との間には、圧力応動部材3の下流側2b
の方への移動距離に応じて断面積が減少する空間部9を
設けるとともに、圧力応動部材3には、空間部9の下流
側付近に入口部を持つ内容物通過用の孔部6を設けてい
る。なお、孔部6の出口部分は、圧力応動部材3の下流
側略中央に設けられている。
【0038】このような小径部10および圧力応動部材3
は、ハウジング12内の一部に設けることに代えて、例え
ば吸上げパイプ14内の一部、ステム17の一部、噴射用通
路21の一部に設けるようにしてもよく、さらに、吸上げ
パイプ14とハウジング12との接続部分やステム17と噴射
用通路21との接続部分に設けるようにしてもよい。
【0039】続いて、この実施例の使用状態を説明する
と、先ず、使用初期における容器本体1内の圧力が高い
場合には、図4に示すように、押しボタン19を押し下げ
てステム17を下動させると、オリフィス17aがパッキン
13から離れることにより、容器本体1の内容物は、吸上
げパイプ14を通って流入用孔部15から実線矢印で示すよ
うにハウジング12に入り込む。
【0040】そして、高い圧力を持った内容物は、流入
用孔部15から出た後に圧力応動部材3の上流側受圧面4
にあたるとともに上流側2aの圧力を高くし、かつ、空
間部9を通って下流側受圧面5にあたるため、圧力応動
部材3は、コイルスプリング7の弾性力に抗して下流側
2bの方に移動し、鍔部8aが突起11に当接した状態と
なる。
【0041】これにより、空間部9はその断面積を最も
減少させて内容物を通過しにくくしており、内容物は、
複数の突起11間によって形成された隙間を介して空間部
9に入り込み、その流量を規制された後に下流側受圧面
5に達することになる。そして、内容物は、孔部6を通
過した後にステム17および噴射用通路21を通って放出口
20から外部に放出される。
【0042】なお、下流側受圧面5が受ける内容物の圧
力は、上流側受圧面4の面積によって変化し、圧力応動
部材3は、上流側受圧面4の面積が小さくなればなるほ
ど、下流側2bへの移動は下流側受圧面5に受ける圧力
に依存する割合が大きくなる。
【0043】また、孔部6の入口部を空間部9の下流側
付近に設けているため、空間部9を通過した内容物が空
間部9からそのまま孔部6に入り込むこともあるが、多
くは一旦下流側受圧面5に達した後に孔部6に入り込む
ことから、下流側受圧面5に受ける内容物の圧力に影響
を与えるものではない。なお、孔部6の入口部を図示の
ものに代えて下流側受圧面5付近に設けるようにしても
よい。
【0044】次に、押しボタン19を元の状態に戻してオ
リフィス17aをパッキン13で閉塞すると、上流側2aと
下流側2bとの圧力差がなくなり、流入用孔部15からの
内容物から受ける力も消えるため、下流側2bの方に移
動していた圧力応動部材3は、コイルスプリング7の弾
性力によって図3に示す元の状態に戻る。このような動
作は、容器本体1内の圧力が十分に高い状態において、
放出操作のたびに繰り返されることになる。
【0045】なお、容器本体1内の圧力が次第に低下し
たときには、圧力応動部材3が受ける内容物の圧力とコ
イルスプリング7の弾性力とが釣り合った状態まで圧力
応動部材3が下流側2bの方に移動し、この移動の程度
に応じて空間部9の断面積を減少させ、内容物が通過す
る流量の程度を調整している。
【0046】また、コイルスプリング7の弾性力は、非
使用状態における容器本体1内の圧力を最大負荷とし
て、この最大負荷を受ける圧力応動部材3の移動によっ
て最大に圧縮される程度のものを用いている。
【0047】続いて、一定期間使用した後であって容器
本体1内部の圧力が低下したときに内容物を外部に放出
する場合には、図5の点線矢印に示すように、内容物の
圧力を上流側受圧面4が受け、かつ、空間部9を通過し
た内容物の圧力を下流側受圧面5が受けた場合でも圧力
応動部材3は図3に示す状態から移動しない。
【0048】したがって、空間部9はその断面積が最も
大きな状態のまま維持されることになり、内容物は、空
間部9を通過する際にその流量をあまり規制されずに下
流側応動面5に達し、その後、孔部6からステム17およ
び噴射用通路21を通って放出口20から外部に放出され
る。
【0049】すなわち、内容物の圧力が使用初期と比較
して低くなっているが、空間部9の断面積を最も大きく
しているため、孔部6を通過したときの内容物の単位時
間当たりの流量は、使用初期と比較して著しく異なるよ
うなことはない。
【0050】なお、使用初期と使用後期とで、空間部9
を通過した内容物の流れの速さが異なるときでも、孔部
6を通過することによって使用初期における内容物の速
い流れが緩和されることになり、その結果、外部に放出
する内容物の勢いが使用初期と使用後期とで略等しくな
るようにしている。
【0051】また、孔部6の入口部を例えば直径 0.4m
mに形成したときには、オリフィス17aおよび放出口20
を直径 0.4mm以上(直径≧0.4mm)に形成する必要があ
る。これは、オリフィス17aを直径 0.4mmより小さく
すると、孔部6を通過した内容物がオリフィス17aに達
したときにその流れが規制され、オリフィス17aより上
流側空間の圧力を上昇させることになり、その結果、圧
力応動部材3の下流側2bの圧力が上昇し、圧力応動部
材3の移動の障害となるからである。
【0052】なお、放出口20についても直径 0.4mmよ
り小さくすると、上記と同様に圧力応動部材3の下流側
2bの圧力を上昇させることになり、その結果、圧力応
動部材3の移動の障害となる。
【0053】
【発明の効果】本発明は、上流側受圧面および下流側受
圧面のそれぞれに受ける内容物の圧力に応じて圧力応動
部材を下流側の方に移動させ、内容物の流量を調整する
ようにしているため、上流側受圧面に受ける内容物の圧
力がわずかに変化したときでも、下流側受圧面が空間部
を通過した内容物の圧力を受けているので圧力応動部材
が敏感に反応することはなく、その結果、容器本体から
継続して送られてくる内容物の圧力が微小幅で変化して
もその変化の影響を受けにくくなり、内容物の流量調整
を円滑かつ確実に行うことができる。
【0054】また、空間部を、圧力応動部材の周面部に
沿って略等間隔で複数形成したり、周面部の一周にわた
って形成した場合には、この空間部を高速で通過する内
容物の圧力をバランスよく受けることになり、圧力応動
部材が通路の一部に押し付けられたり傾いたりするのを
防止して、この圧力応動部材の動作を円滑に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、基本的な構成を説明する断面図で、
(a)は内容物の圧力が低い場合、 (b)は内容物の圧力が
高い場合ある。
【図2】空間部の、他の態様を説明する断面図で、 (a)
は内容物の圧力が低い場合、(b) は内容物の圧力が高い
場合ある。
【図3】本発明の、エアゾール容器用流量調整構造の実
施例を示す断面図である。
【図4】図3に示す実施例の、内容物の圧力が高い場合
の使用状態を示す断面図である。
【図5】図3に示す実施例の、内容物の圧力が低い場合
の使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・容器本体 1a・・マウンテンキャップ 2・・・通路 2a・・上流側 2b・・下流側 2c・・内周面 3・・・圧力応動部材 4・・・上流側受圧面 5・・・下流側受圧面 6・・・内容物通過用孔部 7・・・コイルスプリング 8・・・周面部 9・・・空間部 10・・・小径部 11・・・突起 12・・・ハウジング 13・・・パッキン 14・・・吸上げパイプ 15・・・流入用孔部 16・・・ブッシュ 17・・・ステム 17a・・オリフィス 18・・・コイルスプリング 19・・・押しボタン 20・・・放出口 21・・・噴射用通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 9/00 - 9/08 B65D 83/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体の内容物を外部に吐出するため
    の筒状の通路の一部に、当該内容物の圧力をその上流側
    および下流側で個々に受ける上流側受圧面および下流側
    受圧面と、入口部がこれらの間に形成された内容物通過
    用の孔部とを有し、前記内容物の圧力に応じて、弾性力
    に抗するかたちで前記下流側に移動する圧力応動部材を
    備え、前記内容物は、当該圧力応動部材の前記上流側受
    圧面に続く周面部と前記通路の内周面との間の空間部を
    通って前記孔部に入っていくようにしたエアゾール容器
    用流量調整構造であって、 前記周面部および前記内周面それぞれの形状を、前記空
    間部での内容物通過用の断面積が前記圧力応動部材の前
    記下流側方向への移動距離に応じて減少するように構成
    したことを特徴とするエアゾール容器用流量調整構造。
  2. 【請求項2】 前記空間部を、前記周面部に沿って略等
    間隔で複数箇所に形成するようにした請求項1記載のエ
    アゾール容器用流量調整構造。
  3. 【請求項3】 前記空間部を、前記周面部の一周にわた
    って形成するようにした請求項1記載のエアゾール容器
    用流量調整構造。
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