JP3453078B2 - 回転霧化頭型塗装装置 - Google Patents

回転霧化頭型塗装装置

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JP3453078B2
JP3453078B2 JP36095798A JP36095798A JP3453078B2 JP 3453078 B2 JP3453078 B2 JP 3453078B2 JP 36095798 A JP36095798 A JP 36095798A JP 36095798 A JP36095798 A JP 36095798A JP 3453078 B2 JP3453078 B2 JP 3453078B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B5/00Electrostatic spraying apparatus; Spraying apparatus with means for charging the spray electrically; Apparatus for spraying liquids or other fluent materials by other electric means
    • B05B5/16Arrangements for supplying liquids or other fluent material
    • B05B5/1691Apparatus to be carried on or by a person or with a container fixed to the discharge device

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のボ
ディ等の被塗物を色替しつつ塗装するのに用いて好適な
回転霧化頭型塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車のボディ等の被塗物を塗
装する塗装装置としては回転霧化頭型塗装装置が広く用
いられている。また、昨今では、色替作業時に廃棄され
る塗料と溶剤の量を削減すること、多くの塗色に対応で
きること等が望まれている。
【0003】そこで、廃棄塗料、溶剤の削減、塗色の増
大に対応した回転霧化頭型塗装装置として、特開平8−
229446号公報に記載したものが知られている。こ
の回転霧化頭型塗装装置は、各色毎の塗料が充填された
カートリッジを塗装機が設けられたハウジングに交換し
て取付ける構成となっている。
【0004】そして、この種の従来技術による回転霧化
頭型塗装装置は、前側が塗装機を取付ける塗装機取付部
となり後側がカートリッジを取付けるカートリッジ取付
部となったハウジングと、回転軸を有するエアモータと
該エアモータの前側に位置して回転軸に設けられた回転
霧化頭とからなり、該ハウジングの塗装機取付部に取付
けられた塗装機とによって構成されている。また、塗装
機を構成するエアモータの回転軸内には、前端が前記回
転霧化頭に開口し後端が前記ハウジングのカートリッジ
取付部に開口するフィードチューブ挿通孔が軸方向に形
成されている。
【0005】そして、塗装装置には、ハウジングのカー
トリッジ取付部に交換して取付けるため、各色毎に別個
のカートリッジを備えている。このカートリッジは、内
部に塗料が充填されるボンベと該ボンベの先端から軸方
向に延びるフィードチューブとからなり、前記ボンベが
ハウジングのカートリッジ取付部内に交換可能に取付け
られると共に、フィードチューブが前記フィードチュー
ブ挿通孔に挿入される構成となっている。
【0006】また、カートリッジには、ボンベ内をフィ
ードチューブに連通する塗料収容室と押出しエア収容室
とに画成する可動隔壁と、該押出しエア収容室に押出し
エアを供給するカートリッジ側押出しエア通路とが設け
られている。さらに、ハウジングには、カートリッジ側
エア通路に連通するハウジング側エア通路が設けられて
いる。これにより、ハウジング側エア通路、カートリッ
ジ側エア通路は、押出しエア収容室に向け押出しエアを
流通させることにより、可動隔壁を変位させて塗料収容
室内の塗料をフィードチューブから回転霧化頭に流出す
る構成となっている。
【0007】このように構成された従来技術による回転
霧化頭型塗装装置では、各色のカートリッジから塗装に
用いる塗色のカートリッジを選択し、このカートリッジ
をハウジングのカートリッジ取付部に取付ける。そし
て、カートリッジの押出しエア収容室にエアを適宜供給
することにより、カートリッジの塗料収容室内の塗料を
フィードチューブから回転霧化頭に向け流出し、該回転
霧化頭から被塗物に向け塗料を噴霧する。
【0008】また、色替を行なう場合には、カートリッ
ジを他色のカートリッジに交換するだけで、塗料、溶剤
を廃棄することなく、色替を行なうことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による回転霧化頭型塗装装置では、塗装を行なう
ときに、塗装装置を往復動させつつ、この往復動方向と
直交する方向に塗装装置を順次ずらして塗装を行なって
いる。このときには、塗膜の厚さを一定にするために、
塗装装置が折返される位置を被塗物の塗装面から外れた
位置に設定している。そして、塗装装置が塗装面から外
れた位置では、カートリッジのエア収容室へのエアの供
給を停止させることにより、回転霧化頭への塗料の供給
を止め、塗料の噴霧を停止させている。
【0010】しかし、塗料の噴霧を停止させるためにエ
アの供給を停止させても、エアの供給停止直後はエア通
路、エア収容室内が加圧された状態になるから、これら
のエア通路、エア収容室が静圧になるまで可動隔壁が変
位し、また塗料収容室、フィードチューブ内が静圧にな
るまで該フィードチューブから回転霧化頭に向け塗料が
流出することとなる。
【0011】従って、塗料供給を停止させる指令を出し
てから実際に塗料の供給が停止するまでに時間を要して
しまうため、塗料を浪費するばかりか、塗装面の不必要
な部位に塗料が付着してしまい、塗膜の厚さにばらつき
を生じ、塗装品質を低下させるという問題がある。
【0012】また、カートリッジをハウジングから引き
抜いて交換するときに、フィードチューブから塗料が垂
れ落ちることがあり、垂れ落ちた塗料が塗装面に付着し
た場合には、塗装不良を招くという問題がある。
【0013】さらに、従来技術による塗装装置では、可
動隔壁を変位させるのに押出しエアを用いている。しか
し、エアは圧縮性流体であるから、押出しエア収容室に
供給するときに体積の変動を生じ易い。このため、塗装
時に塗料を正確に供給するためには、別途流量計、各種
制御弁等を設けなくてはならず、塗装装置が大型化する
上に、コストが嵩むという問題がある。
【0014】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、塗料の供給と停止とを
確実にすることにより、塗料の噴霧動作と停止動作を正
確に行ないうるようにした回転霧化頭型塗装装置を提供
することにある。
【0015】また、他の目的は、塗膜の厚さを一定にす
ると共に、塗料の垂れ落ちを防止して、塗装品質を向上
することができるようにした回転霧化頭型塗装装置を提
供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による回転霧化頭
型塗装装置は、前側が塗装機を取付ける塗装機取付部と
なり後側がカートリッジを取付けるカートリッジ取付部
となったハウジングと、回転軸を有するエアモータと該
エアモータの前側に位置して回転軸に設けられた回転霧
化頭とからなり、該ハウジングの塗装機取付部に取付け
られた塗装機と、該塗装機を構成するエアモータの回転
軸内を軸方向に設けられ、前端が回転霧化頭に開口し後
端が前記ハウジングのカートリッジ取付部に開口するフ
ィードチューブ挿通孔と、内部に塗料が充填されるボン
ベと該ボンベの先端から軸方向に延びるフィードチュー
ブとからなり、前記ボンベがハウジングのカートリッジ
取付部内に交換可能に取付けられると共に、フィードチ
ューブが前記フィードチューブ挿通孔に挿入される各色
毎に別個のカートリッジとを備えている。
【0017】そして、上述した課題を解決するために、
請求項1の発明が採用する構成の特徴は、カートリッジ
には、ボンベ内をフィードチューブに連通する塗料収容
室と押出し液体収容室とに画成する可動隔壁を設けると
共に、該可動隔壁を変位させるために前記押出し液体収
容室に押出し液体を供給するカートリッジ側押出し液体
通路を設け、カートリッジには、常時は弁ばねによって
閉弁方向に付勢されて閉弁し、外部からパイロットエア
が供給されることによって開弁し、フィードチューブか
ら回転霧化頭に対し前記塗料収容室内の塗料の供給,停
止を行なうエアパイロット式切換弁からなる塗料弁を設
け、ハウジングには、前記カートリッジ側押出し液体通
路に連通するハウジング側押出し液体通路を設け、該ハ
ウジング側押出し液体通路またはカートリッジ側押出し
液体通路の途中には、前記押出し液体収容室に対し押出
し液体の供給,停止を行なう押出し液体弁を設ける構成
としたことにある。
【0018】このように構成したことにより、塗装を行
なう場合には、ハウジングのカートリッジ取付部にカー
トリッジを取付け、該カートリッジのフィードチューブ
をエアモータの回転軸に形成されたフィードチューブ挿
通孔に挿通する。そして、塗料弁、押出し液体弁を開弁
し、ハウジング側押出し液体通路、カートリッジ側押出
し液体通路を経由して、押出し液体を押出し液体収容室
に定量供給することにより、可動隔壁を変位させる。こ
のように可動隔壁が変位すると、カートリッジの塗料収
容室に充填されている塗料は、フィードチューブを通し
て回転霧化頭に向け吐出される。一方、回転霧化頭は、
エアモータによって高速回転されているから、この塗料
は該回転霧化頭によって霧化され、被塗物に向け噴霧さ
れる。
【0019】また、塗装時には被塗物の形状に応じて塗
料の噴霧,停止を繰り返しながら塗装を行なう。そし
て、塗料を噴霧した状態から塗料の噴霧を停止するとき
には、塗料弁を閉弁してフィードチューブ内の塗料供給
路を遮断し、回転霧化頭に対する塗料収容室内の塗料の
供給を停止する。また、押出し液体弁を閉弁してハウジ
ング側押出し液体通路またはカートリッジ側押出し液体
通路を遮断し、押出し液体収容室に対する押出し液体の
供給を停止する。これにより、塗料の噴霧を停止すると
きには、塗料弁によって塗料の供給を直ちに停止すると
共に、押出し液体弁によって押出し液体の供給を直ちに
停止することができ、回転霧化頭への塗料の供給,停止
を確実に行なうことができる。
【0020】さらに、塗料を他色の塗料に色替をする場
合には、前色塗料のカートリッジをハウジングのカート
リッジ取付部から取外し、次色のカートリッジをカート
リッジ取付部に取付けることにより、次色の塗料を塗装
することができる。このカートリッジの交換時には、塗
料弁がフィードチューブ内の塗料供給路を遮断している
から、該フィードチューブからの塗料の流出を防止する
ことができる。また、塗料弁はエアパイロット式切換弁
によって構成したから、塗料弁は、常時は弁ばねの付勢
力によって弁体を閉弁し、塗料供給路を遮断している。
一方、パイロットエアが供給されたときには、弁ばねに
抗して弁体を開弁し、フィードチューブ内に塗料を流通
することができる。
【0021】請求項2の発明は、ハウジング側押出し液
体通路には、カートリッジに向けて押出し液体を定量供
給する押出し液体供給手段を接続して設けたことにあ
る。
【0022】このように構成したことにより、押出し液
体供給手段は、ハウジング側押出し液体通路、カートリ
ッジ側押出し液体通路を経由して押出し液体収容室に押
出し液体を定量供給して可動隔壁を変位させ、塗料収容
室内の塗料をフィードチューブから回転霧化頭に向け定
量供給する。
【0023】請求項3の発明は、垂直アームと水平アー
ムとからなる塗装用ロボットを備え、ハウジングは該塗
装用ロボットの水平アーム先端に取付け、押出し液体供
給手段は前記塗装用ロボットの垂直アームに取付ける構
成としたことにある。
【0024】このように構成したことにより、塗装用ロ
ボットの負担にならない位置で、押出し液体供給手段を
ハウジング、カートリッジの近傍に配置でき、配管等を
短くすることができる。
【0025】請求項4の発明は、押出し液体供給手段
は、シリンダとピストンを備えたピストン型ポンプと、
該ピストン型ポンプのピストンを変位させるサーボモー
タとによって容積型ポンプ手段を構成したことにある。
【0026】このように構成したことにより、サーボモ
ータを一定の回転数で回転することにより、ピストン型
ポンプのピストンをサーボモータの回転数に応じて変位
することができ、シリンダ内の押出し液体をカートリッ
ジ側に定量供給することができる。
【0027】請求項5の発明は、ピストン型ポンプのシ
リンダ先端側には、ハウジング側押出し液体通路に接続
された押出し液体供給管路と、押出し液体貯留源に接続
された押出し液体補充管路と、ドレン側に接続されたド
レン管路とをそれぞれ接続して設け、前記押出し液体供
給管路にはシリンダ内の押出し液体をカートリッジに向
けて供給するときにのみ開弁する押出し液体供給弁を設
け、前記押出し液体補充管路にはシリンダ内に押出し液
体を補充するときにのみ開弁する押出し液体補充弁を設
け、前記ドレン管路にはシリンダ内に補充した押出し液
体中の気泡を除去するときにのみ開弁する気泡抜き弁を
設ける構成としたことにある。
【0028】このように構成したことにより、押出し液
体供給弁、押出し液体補充弁、気泡抜き弁のうち押出し
液体供給弁を開弁したときには、シリンダ内の押出し液
体を押出し液体供給管路を経由してカートリッジに向け
供給することができる。また、押出し液体補充弁を開弁
したときには、押出し液体補充管路を経由してシリンダ
内に押出し液体を補充することができる。さらに、気泡
抜き弁を開弁したときには、シリンダ内に補充した押出
し液体中の気泡をドレン管路を経由して放出し、この気
泡を除去することができる。
【0029】請求項6の発明は、押出し液体供給手段
は、ギヤポンプと、該ギヤポンプを回転駆動するサーボ
モータとによって容積型ポンプ手段を構成したことにあ
る。
【0030】このように構成したことにより、サーボモ
ータを一定の回転数で回転することにより、ギヤポンプ
によってシリンダ内の押出し液体をカートリッジ側に定
量供給することができる。
【0031】請求項7の発明は、塗料弁の開,閉弁動作
と押出し液体弁の開,閉弁動作とは、サーボモータの起
動,停止動作に同期させる構成としたことにある。
【0032】このように構成したことにより、塗料の噴
霧,停止のタイミングに合わせて塗料弁と押出し液体弁
とを、正確に、かつ細かく制御することができる。ま
た、ボンベ内等の残圧によるフィードチューブからの塗
料の流出を防止することができる。
【0033】
【0034】
【0035】請求項の発明は、押出し液体弁は、常時
は弁ばねによって閉弁方向に付勢され、外部からパイロ
ットエアが供給されることによって開弁し、押出し液体
通路内に押出し液体を流通させるエアパイロット式切換
弁として構成したことにある。
【0036】このように構成したことにより、押出し液
体弁は、常時は弁ばねの付勢力によって弁体を閉弁し、
押出し液体通路を遮断している。一方、パイロットエア
が供給されたときには、弁ばねに抗して弁体を開弁し、
押出し液体通路内に押出し液体を流通することができ
る。
【0037】請求項の発明は、ハウジングのカートリ
ッジ取付部には、位置決め用の係合部を設け、カートリ
ッジには、ボンベの前面側に位置して該係合部に係合し
て位置決めされる被係合部を設けたことにある。
【0038】このように構成したことにより、カートリ
ッジをハウジングのカートリッジ取付部に取付けたとき
には、カートリッジ側の被係合部がハウジング側の係合
部に係合し、カートリッジをカートリッジ取付部の所定
位置に位置決めする。
【0039】請求項10の発明は、ハウジングのカート
リッジ取付部には、カートリッジのボンベとの間で画成
される負圧空間を設け、ハウジングには、該負圧空間に
開口するエア吸引通路を設け、該エア吸引通路を経由し
て前記負圧空間内のエアを吸引することによりカートリ
ッジ取付部に対してカートリッジを固定する構成とした
ことにある。
【0040】このように構成したことにより、ハウジン
グのカートリッジ取付部にカートリッジを嵌合する。こ
の状態で、カートリッジ取付部とカートリッジのボンベ
との間で画成される負圧空間内のエアを、エア吸引通路
を経由して吸引することによりカートリッジを引き付
け、カートリッジ取付部に対してカートリッジを固定す
ることができる。また、カートリッジを取外す場合に
は、負圧空間内にエアを供給することにより、負圧状態
を解除してカートリッジをハウジングから取外すことが
できる。
【0041】請求項11の発明のように、ハウジングに
は、前記回転軸に設けられた前記フィードチューブ挿通
孔と同軸に他のフィードチューブ挿通孔を設けてもよ
い。
【0042】請求項12の発明は、ハウジング側押出し
液体通路には、押出し液体弁を設け、カートリッジ側押
出し液体通路の開口端には、カートリッジ取付部にカー
トリッジを固定したときにのみ開弁する急速継手を設け
る構成としたことにある。
【0043】このように構成したことにより、カートリ
ッジ取付部にカートリッジを固定したときには、カート
リッジ側押出し液体通路に設けられた急速継手が開弁す
るから、ハウジング側押出し液体通路を経由してカート
リッジ側押出し液体通路へと押出し液体を供給すること
ができる。一方、カートリッジ取付部からカートリッジ
を取外したときには、急速継手が閉弁してカートリッジ
側押出し液体通路の開口端を閉塞し、押出し液体が流出
するのを防止する。
【0044】請求項13の発明は、カートリッジ側押出
し液体通路には、押出し液体弁を設け、ハウジング側押
出し液体通路の開口端には、カートリッジ取付部にカー
トリッジを固定したときにのみ開弁する急速継手を設け
る構成としたことにある。
【0045】このように構成したことにより、カートリ
ッジ取付部にカートリッジを固定したときには、ハウジ
ング側押出し液体通路に設けられた急速継手が開弁する
から、ハウジング側押出し液体通路を経由してカートリ
ッジ側押出し液体通路へと押出し液体を供給することが
できる。一方、カートリッジ取付部からカートリッジを
取外したときには、急速継手が閉弁してハウジング側押
出し液体通路の開口端を閉塞し、押出し液体が流出する
のを防止する。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
回転霧化頭型塗装装置を塗装用ロボットに取付けた場合
を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0047】まず、図1ないし図11は本発明の第1の
実施の形態を示すに、1は塗装作業機となる塗装用ロボ
ットで、該塗装用ロボット1は、基台2と、該基台2上
に回転可能かつ揺動可能に設けられた垂直アーム3と、
該垂直アーム3の先端に揺動可能に設けられた水平アー
ム4と、該水平アーム4の先端に設けられた手首5とに
より大略構成されている。
【0048】また、塗装用ロボット1には、電源線6A
を介して電源装置6が接続され、エアホース7Aを介し
て制御エア源7が接続され、負圧ホース8Aを介して真
空ポンプ、エゼクタ等の負圧発生手段をなす負圧発生源
8が接続され、エアホース9Aを介して取外し用エア源
9が接続され、エアホース10Aを介して塗料弁用パイ
ロットエア源10が接続され、エアホース11Aを介し
てシンナ弁用パイロットエア源11が接続され、シンナ
ホース12Aを介して押出し液体貯留源となるシンナ貯
留源12が接続されている。そして、電源線6A、ホー
ス7A,8A,9A,10A,11Aは、垂直アーム
3、水平アーム4を通って手首5まで達し、後述の回転
霧化頭型塗装装置21に接続されている。また、シンナ
ホース12Aは垂直アーム3を通って後述のシンナ供給
装置56に接続されている。
【0049】21は塗装用ロボット1に設けられた回転
霧化頭型塗装装置(以下、塗装装置21という)で、該
塗装装置21は、図2、図3に示す如く、後述のハウジ
ング22、塗装機28、フィードチューブ挿通孔27,
34、カートリッジ35、ピストン40、シンナ通路4
3,48、塗料弁46、シンナ弁54等から大略構成さ
れている。
【0050】22は例えばPTFE、PEEK、PE
I、POM、PI、PET等の高機能樹脂材料(エンジ
ニアリングプラスチック)によって形成されたハウジン
グで、該ハウジング22は、手首5の先端に取付けられ
ている。そして、ハウジング22は、筒状に形成された
締付部23Aを介して塗装用ロボット1の手首5先端に
着脱可能に取付けられるネック部23と、該ネック部2
3の先端に一体形成されたヘッド部24により構成され
ている。
【0051】ここで、ヘッド部24の前側には塗装機取
付部25が凹円筒状に形成され、また、ヘッド部24の
後側にはカートリッジ取付部26が凹円筒状に形成され
ている。さらに、カートリッジ取付部26の底部26A
には、雌接続部26Bと雄接続部26Cが別個に形成さ
れ、該雌接続部26Bには後述するボンベ36の雄接続
部36Aが嵌合し、雄接続部26Cにはボンベ36の雌
接続部36Bが嵌合する。そして、カートリッジ取付部
26の雌接続部26B、雄接続部26Cは、ボンベ36
を該カートリッジ取付部26に取付けるときに、該ボン
ベ36を周方向に位置決めする係合部となるものであ
る。
【0052】27はヘッド部24の塗装機取付部25と
カートリッジ取付部26との間に連通して設けられたハ
ウジング側フィードチューブ挿通孔で、該ハウジング側
フィードチューブ挿通孔27は、その前側が小径なフィ
ードチューブ挿通部27Aとなり、後側がテーパ状に凹
陥した円錐状凹陥部27Bとなっている。ここで、フィ
ードチューブ挿通部27Aは、後述する塗装機側フィー
ドチューブ挿通孔34と同軸に形成されている。また、
円錐状凹陥部27Bは、後述するカートリッジ35の円
錐状凸部38が当接して嵌合し、これを軸方向、径方向
に位置決めする係合部となるものである。
【0053】28はヘッド部24の塗装機取付部25内
に取付けられた塗装機で、該塗装機28は、エアモータ
29と、該エアモータ29によって回転せしめられる回
転霧化頭30と、前記エアモータ29の前端側に設けら
れたシェーピングエアリング31とにより大略構成され
ている。
【0054】ここで、エアモータ29は、塗装機取付部
25内に挿嵌されるモータケース29Aと、該モータケ
ース29A内に軸方向に貫通して設けられ、後端側が小
径となり前側が大径となった段付状の軸穴29Bと、該
軸穴29Bの大径部に軸方向に伸長して設けられ、先端
側が前記モータケース29Aから突出した回転軸29C
と、該回転軸29Cの基端側に位置して該回転軸29C
に固着して設けられたエアタービン29Dと、前記回転
軸29Cと微小な間隙をもって軸穴29Bの大径部周囲
に位置し、前記モータケース29Aに設けられた静圧エ
ア軸受29Eとにより構成されている。
【0055】30は回転軸29Cの先端側に位置してエ
アモータ29に取付けられた回転霧化頭で、該回転霧化
頭30はエアモータ29によって回転する。そして、回
転霧化頭30が高速回転すると、該回転霧化頭30は、
供給された塗料を遠心霧化して微粒化し、後述するよう
に高電圧に帯電した帯電塗料粒子を被塗物との間に形成
される静電界に沿って飛行させ、該被塗物に塗着せしめ
るものである。
【0056】31はシェーピングエアリングで、該シェ
ーピングエアリング31は、エアモータ29を前側から
固定するようにヘッド部24の塗装機取付部25に取付
けられている。そして、このシェーピングエアリング3
1には、その外周側に多数のシェーピングエア噴出孔3
1A,31Aが環状に穿設され、このシェーピングエア
噴出孔31Aは、回転霧化頭30の放出端縁に向けてシ
ェーピングエアを噴出し、回転霧化頭30から放出され
た帯電塗料粒子のパターン成形を行うものである。
【0057】32はハウジング22のネック部23に設
けられた高電圧発生器で、該高電圧発生器32は例えば
コッククロフト回路によって構成され、電源装置6から
電源線6Aを介して供給される電圧を−60ないし−1
20kVに昇圧するものである。そして、高電圧発生器
32の出力側は高電圧ケーブル32Aを介して例えばエ
アモータ29に電気的に接続され、これにより高電圧発
生器32はエアモータ29の回転軸29Cを介して回転
霧化頭30に高電圧を印加し、塗料に直接帯電させる。
なお、噴霧塗料粒子に高電圧を間接的に帯電する外部帯
電方式の場合には、シェーピングエアリング31等に外
部電極を設け、高電圧発生器32から出力される高電圧
をこの外部電極に直接供給している。
【0058】33はハウジング22のネック部23に設
けられ、エアホース7Aを介して制御エア源7に接続さ
れた複数本のエア通路で、該各エア通路33はタービン
エア、軸受エア、ブレーキエア、シェーピングエア等を
供給するものであるが、本実施の形態では、代表的に1
本のエア通路のみを図示している。
【0059】ここで、タービンエアを供給するエア通路
は、エアモータ29のエアタービン29Dに向けエアを
供給するものである。軸受エアを供給するエア通路は、
エアモータ29の静圧エア軸受29Eに向けてエアを供
給するものである。ブレーキエアを供給するエア通路
は、エアタービン29Dに向けて回転を停止させるため
のブレーキエアを供給するものである。さらに、シェー
ピングエアを供給するエア通路は、シェーピングエアリ
ング31のシェーピングエア噴出孔31Aに向けてエア
を供給するものである。
【0060】34はエアモータ29を構成する回転軸2
9Cとモータケース29Aを軸方向に貫通して設けられ
た塗装機側フィードチューブ挿通孔で、該塗装機側フィ
ードチューブ挿通孔34の基端側は、ハウジング側フィ
ードチューブ挿通孔27のフィードチューブ挿通部27
Aに開口し、先端側は回転霧化頭30内に開口してい
る。また、塗装機側フィードチューブ挿通孔34は、ハ
ウジング側フィードチューブ挿通孔27のフィードチュ
ーブ挿通部27Aと同軸に形成されている。そして、フ
ィードチューブ挿通孔27,34には、カートリッジ3
5のフィードチューブ39が挿脱可能に挿嵌される。
【0061】35a,35b,…35nはa色,b色,
…n色の塗料を個別に貯え、回転霧化頭30に向け供給
するためのカートリッジ(以下、全体としてカートリッ
ジ35という)で、該各カートリッジ35は、フィード
チューブ挿通孔27,34に挿通して取付けられ、回転
霧化頭30に各色毎に独立して塗料を供給するものであ
る。そして、カートリッジ35は、図4に示す如く、ボ
ンベ36と、該ボンベ36の前端面に設けられた円錐状
凸部38と、該円錐状凸部38から軸方向に延び、内部
が塗料供給路39Aとなったフィードチューブ39と、
前記ボンベ36内に設けられた可動隔壁としてのピスト
ン40と、押出し液体をなすシンナを供給するカートリ
ッジ側シンナ通路43とにより大略構成されている。
【0062】36はカートリッジ35の本体をなすボン
ベで、該ボンベ36は、ハウジング22と同様の高機能
樹脂材料等によってカートリッジ取付部26に挿脱可能
に挿嵌される径寸法をもった筒状体(シリンダ)として
形成されている。また、ボンベ36の外周側には先端側
に位置してカートリッジ取付部26との間を気密状態に
保持するOリング37が設けられている。また、ボンベ
36の前端側には、カートリッジ取付部26の雌接続部
26Bに対応した位置に雄接続部36Aが設けられ、カ
ートリッジ取付部26の雄接続部26Cに対応した位置
に雌接続部36Bが設けられている。さらに、ボンベ3
6の後端部には、カートリッジ35を交換するときに把
持される把持突起36Cが設けられている。そして、雄
接続部36A、雌接続部36Bは、ボンベ36をカート
リッジ取付部26に取付けるときに、該ボンベ36を周
方向に位置決めする被係合部となるものである。
【0063】38はボンベ36と一体的に形成された被
係合部となる円錐状凸部で、該円錐状凸部38は、カー
トリッジ35をハウジング22のカートリッジ取付部2
6に取付けた状態で、円錐状凹陥部27Bに当接して嵌
合し、カートリッジ35を軸方向、径方向に位置決めす
るものである。
【0064】また、39は円錐状凸部38の先端側に設
けられたフィードチューブで、該フィードチューブ39
内には、同軸に延びる塗料供給路39Aが形成されてい
る。そして、塗料供給路39Aの基端側は後述の塗料収
容室41に接続され、先端側は回転霧化頭30に向けて
開口している。また、フィードチューブ39には、塗料
供給路39Aの先端側を縮径して弁座部39Bが設けら
れ、該弁座部39Bには後述する塗料弁46の弁体46
Bが離,着座する。なお、フィードチューブ39の長さ
寸法は、カートリッジ35をハウジング22のカートリ
ッジ取付部26に取付けた状態で、その先端が回転霧化
頭30内に延在する程度に設定されている。
【0065】一方、40はボンベ36内に軸方向に摺動
可能に挿嵌されたピストンで、該ピストン40は、ボン
ベ36内を、フィードチューブ39の塗料供給路39A
に連通路41Aを介して連通する塗料収容室41と、押
出し液体としてのシンナを収容する押出し液体収容室を
なすシンナ収容室42とに画成している。
【0066】43はカートリッジ側押出し液体通路とし
てのカートリッジ側シンナ通路で、該カートリッジ側シ
ンナ通路43は、ボンベ36の外周側を軸方向に伸長し
て設けられ、その一端はボンベ36の雄接続部36A先
端面に開口し、他端はシンナ収容室42に連通してい
る。そして、カートリッジ側シンナ通路43は、シンナ
収容室42内にシンナを供給することによりピストン4
0をフィードチューブ39側に押動し、これにより、ピ
ストン40は、塗料収容室41内に充填された塗料を回
転霧化頭30に向け押出す。
【0067】なお、押出し液体としてのシンナは、高電
圧発生器32による高電圧が当該シンナを通ってリーク
するのを防止するため、絶縁性または電気抵抗の高いも
のが用いられている。また、押出し液体としてシンナを
用いることにより、このシンナは、ピストン40が変位
するときに、ボンベ36の内壁に塗料が乾燥して固着す
るのを防止し、ボンベ36の内壁を常にウエット状態に
保持する。これにより、ピストン40とボンベ36の内
壁との間の摩擦抵抗が安定し、ピストン40を円滑に押
動することができる。また、ピストン40とボンベ36
の内壁との間のシール性も向上することができる。
【0068】44はボンベ36の雄接続部36A内に位
置してカートリッジ側シンナ通路43の開口端に設けら
れた急速継手で、該急速継手44は、前述したボンベ3
6の雄接続部36Aを含み逆止弁として構成されてい
る。そして、急速継手44は、図6に示す如く、雄接続
部36Aと、先端が該雄接続部36Aから突出した段付
円柱状の弁体44Aと、該弁体44Aを突出方向に付勢
するコイルばね44Bと、前記弁体44Aの外周側に設
けられ、雄接続部36Aとの間をシールするゴム等の弾
性リング44Cとにより大略構成されている。
【0069】そして、急速継手44は、カートリッジ取
付部26にカートリッジ35を取付け、雌接続部26B
に雄接続部36Aを嵌合させたときにのみ、図5に示す
ように、弁体44Aの先端が雌接続部26Bの底部に当
接して開弁し、カートリッジ側シンナ通路43を後述の
ハウジング側シンナ通路48に連通し、シンナの流通を
許す。
【0070】一方、図7に示す如く、カートリッジ取付
部26からカートリッジ35を取外し、雄接続部36A
が雌接続部26Bから離脱したときには、図6に示すよ
うに、コイルばね44Bによって弾性リング44Cを押
し付けてカートリッジ側シンナ通路43を閉弁し、該シ
ンナ通路43からシンナが流出するのを防止する。
【0071】45はボンベ36の先端側に設けられた塗
料弁収容部で、該塗料弁収容部45は、フィードチュー
ブ39と同軸に配置された円形穴をなしている。また、
塗料弁収容部45には、塗料供給路39Aに達する弁体
挿通孔45Aが軸方向に設けられている。そして、塗料
弁収容部45内には、後述の塗料弁46が収容される。
【0072】46はカートリッジ35に設けられた塗料
弁で、該塗料弁46は、塗料収容室41内の塗料を回転
霧化頭30に供給するときに開弁するものである。ま
た、塗料弁46は、塗料弁収容部45内に摺動可能に挿
嵌されたピストン部46Aと、基端側が該ピストン部4
6Aに取付けられ、先端側が弁体挿通孔45Aを貫通し
てフィードチューブ39の塗料供給路39A内を延び、
その先端部が弁座部39Bに離,着座する長尺な弁体4
6Bと、前記ピストン部46Aを介して該弁体46Bが
弁座部39Bに着座するように付勢する弁ばね46Cと
によって構成されている。さらに、前記ピストン部46
Aは、塗料弁収容部45を前記弁ばね46Cを収容する
ばね室46Dとパイロットエアが流入する受圧室46E
とに画成している。このように、塗料弁46は、エアパ
イロット式切換弁として構成されている。
【0073】そして、塗料弁46は、常時は弁ばね46
Cの付勢力によって弁体46Bがフィードチューブ39
の弁座部39Bに着座して塗料供給路39Aを遮断し、
回転霧化頭30に対し塗料の供給を停止している。一
方、塗料弁46は、塗料弁用パイロットエア源10から
エアホース10A、ハウジング側パイロットエア通路4
9、カートリッジ側パイロットエア通路47を経由して
受圧室46Eにパイロットエアが供給されたときには、
弁ばね46Cに抗して弁体46Bが弁座部39Bから離
座し、回転霧化頭30に対し塗料収容室41内の塗料を
供給する。ここで、パイロットエア通路47は、一端が
ボンベ36の雌接続部36B内周面に開口し、他端が塗
料弁46の受圧室46Eに連通している。
【0074】48はハウジング22に設けられたハウジ
ング側押出し液体通路をなすハウジング側シンナ通路
で、該シンナ通路48は、図5に示す如く、ネック部2
3内を軸方向に延びてシンナ弁収容部53の弁体挿通孔
53Aの位置で後側に屈曲したL字状に形成されてい
る。そして、ハウジング側シンナ通路48は、一端が後
述するシンナ供給装置56に接続され、他端がカートリ
ッジ取付部26の雌接続部26B底部に開口している。
また、ハウジング側シンナ通路48の屈曲部位は、シン
ナ弁54の弁体54Bが離,着座する弁座部48Aとな
っている。
【0075】49はハウジング22に設けられたハウジ
ング側パイロットエア通路で、該パイロットエア通路4
9の一端はエアホース10Aを介して塗料弁用パイロッ
トエア源10に接続されている。また、パイロットエア
通路49の他端は、カートリッジ側パイロットエア通路
47に対応するようにカートリッジ取付部26の底部2
6Aに設けられた雄接続部26Cの周面に開口してい
る。
【0076】50はハウジング22に設けられ、カート
リッジ取付部26の底部26Aに開口したエア吸引通路
で、該エア吸引通路50は、負圧ホース8Aを介して負
圧発生源8に接続されている。そして、エア吸引通路5
0は、カートリッジ取付部26の奥部に位置してカート
リッジ35のボンベ36との間に画成された負圧空間5
1(図5中に図示)のエアを吸引することにより、カー
トリッジ35を引き付けてカートリッジ取付部26に対
して固定する。
【0077】また、52はハウジング22に設けられ、
カートリッジ取付部26の底部26Aに開口した取外し
エア供給通路で、該取外しエア供給通路52は、エアホ
ース9Aを介して取外し用エア源9に接続されている。
そして、取外しエア供給通路52は、負圧空間51にエ
アを供給することにより、カートリッジ取付部26に対
するカートリッジ35の固定状態を解除し、カートリッ
ジ35の取外しを許すものである。
【0078】53はハウジング22のヘッド部24に設
けられたシンナ弁収容部で、該シンナ弁収容部53は、
図5に示す如く、雌接続部26Bから軸方向に離間した
奥部に位置して円形穴をなしている。また、シンナ弁収
容部53には、雌接続部26Bとの間に位置してハウジ
ング側シンナ通路48に達する弁体挿通孔53Aが形成
されている。そして、シンナ弁収容部53内には後述の
シンナ弁54が収容される。
【0079】54はハウジング側シンナ通路48の途中
に位置してハウジング22に設けられた押出し液体弁と
してのシンナ弁で、該シンナ弁54は、塗料収容室41
内の塗料を回転霧化頭30に供給するために、シンナ収
容室42にシンナを供給するときに開弁するものであ
る。
【0080】また、シンナ弁54は、塗料弁46とほぼ
同様に、シンナ弁収容部53内に摺動可能に挿嵌された
ピストン部54Aと、基端側が該ピストン部54Aに取
付けられ、先端側が弁体挿通孔53Aを貫通してハウジ
ング側シンナ通路48内に突出し、その先端部が弁座部
48Aに離,着座する弁体54Bと、前記ピストン部5
4Aを介して該弁体54Bが着座するように付勢する弁
ばね54Cとによって構成されている。さらに、前記ピ
ストン部54Aは、シンナ弁収容部53を、前記弁ばね
54Cを収容するばね室54Dと、パイロットエアが流
入する受圧室54Eとに画成している。このように、シ
ンナ弁54は、エアパイロット式切換弁として構成され
ている。
【0081】そして、シンナ弁54は、常時は弁ばね5
4Cの付勢力によって弁体54Bがハウジング側シンナ
通路48の弁座部48Aに着座して該シンナ通路48を
遮断し、シンナ収容室42に対するシンナの供給を停止
している。一方、シンナ弁用パイロットエア源11から
エアホース11A、パイロットエア通路55を経由して
受圧室54Eにパイロットエアが供給されたときには、
弁ばね54Cに抗して弁体54Bが弁座部48Aから離
座し、シンナ収容室42に対しシンナの供給を行なうも
のである。ここで、パイロットエア通路55の一端はエ
アホース11Aを介してシンナ弁用パイロットエア源1
1に接続され、他端はシンナ弁54の受圧室54Eに連
通している。
【0082】ここで、塗料弁46の開,閉弁動作とシン
ナ弁54の開,閉弁動作とは、後述するサーボモータ6
3の起動,停止動作と同期するように制御されている。
これにより、塗装を停止させたときに、シンナ収容室4
2、カートリッジ側シンナ通路43内に残るシンナの供
給圧力によってフィードチューブ39の塗料供給路39
A、塗料収容室41内の塗料が流出するのを防止してい
る。
【0083】56は押出し液体供給手段としてのシンナ
供給装置で、該シンナ供給装置56は、図1に示すよう
に塗装用ロボット1の垂直アーム3に搭載されている。
そして、シンナ供給装置56は、図8ないし図10に示
す如く、先端側が底部57Aとなった有底筒状のシリン
ダ57と、該シリンダ57内に摺動可能に挿嵌され、シ
ンナ吸排室58を画成したピストン59と、該ピストン
59から軸方向に伸長し、先端側が下向きに屈曲したピ
ストンロッド60と、該ピストンロッド60の先端部に
形成された雌ねじ61と、前記ピストンロッド60と平
行に延び該雌ねじ61に多数個の鋼球(図示せず)を介
して螺合し、該雌ねじ61と共にボールねじをなす雄ね
じ62と、該雄ねじ62に接続されたサーボモータ63
等とにより容積型ポンプ手段として構成されている。こ
こで、サーボモータ63は、その起動,停止動作が塗料
弁46の開,閉弁動作とシンナ弁54の開,閉弁動作と
に同期するように制御されている。
【0084】また、シリンダ57の底部57Aには、ハ
ウジング側シンナ通路48にシンナホース(図示せず)
を介して接続された押出し液体供給管路をなすシンナ供
給通路64と、シンナホース12Aを介してシンナ貯留
源12に接続された押出し液体補充管路をなすシンナ補
充通路65と、ドレン側に接続されたドレン管路をなす
ドレン通路66とが設けられている。そして、これらシ
ンナ供給通路64、シンナ補充通路65、ドレン通路6
6は、それぞれシンナ吸排室58に連通している。
【0085】67はシリンダ57の底部57Aに位置し
てシンナ供給通路64の途中に設けられた押出し液体供
給弁をなすシンナ供給弁で、該シンナ供給弁67は、常
時はシンナ供給通路64を遮断し、パイロットエアが供
給されたときにのみ開弁してシンナ供給通路64を連通
させるものである。
【0086】68はシリンダ57の底部57Aに位置し
てシンナ補充通路65の途中に設けられた押出し液体補
充弁をなすシンナ補充弁で、該シンナ補充弁68は、常
時はシンナ補充通路65を遮断し、パイロットエアが供
給されたときにのみ開弁してシンナ補充通路65を連通
させるものである。
【0087】さらに、69はシリンダ57の底部57A
に位置してドレン通路66の途中に設けられた気泡抜き
弁で、該気泡抜き弁69は、常時はドレン通路66を遮
断し、パイロットエアが供給されたときにのみ開弁して
ドレン通路66を連通させるものである。
【0088】そして、このように構成されたシンナ供給
装置56は、サーボモータ63を正回転させて雌ねじ6
1に対して雄ねじ62を回転させることにより、図8、
図10に示すように、ピストンロッド60を介してピス
トン59を矢示A方向に一定の速度で変位させ、シンナ
吸排室58内に充填されたシンナをシンナ供給通路64
またはドレン通路66側に流出させる。一方、サーボモ
ータ63を逆回転させることにより、図9に示すよう
に、ピストン59を矢示B方向に変位させ、シンナ補充
通路65を介してシンナを吸引する。
【0089】ここで、シンナ供給装置56は、後述する
シンナ中の気泡抜き作業を考慮し、気泡抜き弁69が配
設されたシリンダ57の先端側を上側として塗装用ロボ
ット1の垂直アーム3に取付けられている。
【0090】一方、70は塗装用ロボット1の近傍に位
置して塗装ブース内等に設けられたカートリッジ保持台
で(図1参照)、該カートリッジ保持台70には、各色
毎のカートリッジ35a,35b,…35nが保持され
ている。また、カートリッジ保持台70には、塗装後に
カートリッジ35の塗料収容室41に塗料を充填する塗
料充填装置、塗料を充填するときにシンナ収容室42か
ら排出されるシンナを回収するシンナ回収装置、ハウジ
ング22にカートリッジ35を交換して取付けるカート
リッジ交換装置(いずれも図示せず)等が設置されてい
る。さらに、カートリッジ保持台70の近傍には、色替
作業時に回転霧化頭30等に付着した前色塗料を洗浄す
る霧化頭洗浄装置(図示せず)が設けられている。
【0091】本実施の形態による回転霧化頭型塗装装置
21は、上述の如き構成を有するもので、次に、その動
作を図11に示すタイムチャートに基づいて説明する。
【0092】まず、a色の塗装作業が終了し、塗色をa
色からb色に替える場合の色替作業について説明する
に、この場合には、ハウジング22に取付けられていた
a色のカートリッジ35aをb色のカートリッジ35b
に交換する。
【0093】そして、a色からb色への色替作業時に
は、ハウジング22のカートリッジ取付部26にa色の
カートリッジ35aを取付けた状態で、塗料弁46を閉
弁してフィードチューブ39の塗料供給路39Aを遮断
し、シンナ弁54を閉弁してハウジング側シンナ通路4
8を遮断する。また、シンナ供給装置56では、サーボ
モータ63が停止すると共に、シンナ供給弁67が閉弁
してシンナ供給通路64を遮断する。また、a色の塗装
作業終了と同時に、電源装置6から高電圧発生器32へ
の給電を停止する。
【0094】次に、色替作業の具体的な動作について説
明する。まず、a色のカートリッジ35aをハウジング
22に取付けたままの状態で塗装用ロボット1の垂直ア
ーム3、水平アーム4等を動作し、塗装機28をカート
リッジ保持台70の近傍に設けられた霧化頭洗浄装置に
配置する。
【0095】そして、霧化頭洗浄装置に塗装機28(回
転霧化頭30)を配置したら、回転霧化頭30に向けて
洗浄用のシンナを噴出し、該回転霧化頭30等に付着し
たa色の塗料を洗浄する。
【0096】次に、霧化頭洗浄作業が終了したら、カー
トリッジ交換作業に移行する。このカートリッジ交換作
業では、エアモータ29の回転を停止にすると共に、シ
ェーピングエアの供給を停止し、ハウジング22にカー
トリッジ35aを固定していた負圧発生源8からのエア
の吸引を停止する。続いて、取外し用エア源9からエア
ホース9A、取外しエア供給通路52を介して負圧空間
51にエアを供給することにより、カートリッジ取付部
26に対するカートリッジ35aの固定を解除し、カー
トリッジ35aをハウジング22から軸方向に引き抜い
て取外し、カートリッジ保持台70に戻す。
【0097】このように、ハウジング22からa色のカ
ートリッジ35aを取外したら、カートリッジ保持台7
0から取出したb色のカートリッジ35bをハウジング
22に取付ける。このときには、フィードチューブ39
を、ハウジング側フィードチューブ挿通孔27の円錐状
凹陥部27B、フィードチューブ挿通部27A、塗装機
側フィードチューブ挿通孔34に挿通しながら、ボンベ
36をヘッド部24のカートリッジ取付部26内に取付
ける。
【0098】また、カートリッジ35bをハウジング2
2のカートリッジ取付部26に取付けたときには、ボン
ベ36の雄接続部36A、雌接続部36Bが、カートリ
ッジ取付部26の雌接続部26B、雄接続部26Cに係
合状態に嵌合されるから、ボンベ36はカートリッジ取
付部26に対して周方向に位置決めされる。さらに、こ
のときには、カートリッジ35bに形成された円錐状凸
部38がハウジング22に形成された円錐状凹陥部27
Bに嵌合されるから、フィードチューブ39は、ハウジ
ング側フィードチューブ挿通孔27、塗装機側フィード
チューブ挿通孔34等の中心位置に位置決めされ、カー
トリッジ35bは、カートリッジ取付部26に対して軸
方向に位置決めされる。
【0099】また、カートリッジ35bのボンベ36を
カートリッジ取付部26に取付けたときには、急速継手
44が開弁し、カートリッジ側シンナ通路43とハウジ
ング側シンナ通路48とを連通することができる。
【0100】そして、カートリッジ35bをカートリッ
ジ取付部26内に挿入したら、負圧発生源8によりエア
吸引通路50等を介してカートリッジ取付部26とボン
ベ36との間に画成された負圧空間51内のエアを吸引
する。これにより、b色のカートリッジ35bをハウジ
ング22に対して固定し、抜け止め状態に保持すること
ができる。
【0101】このように、ハウジング22にb色のカー
トリッジ35bを固定することができたら、制御エア源
7からのエアによりエアモータ29を駆動し、回転霧化
頭30を回転させると共に、シェーピングエアをシェー
ピングエアリング31の各シェーピングエア噴出孔31
Aから噴出させ、塗装待機状態とする。
【0102】一方、色替作業時には、上述したカートリ
ッジ35a,35bの交換作業に並行し、シンナ供給装
置56でシンナ補充作業が行なわれている。
【0103】このシンナ補充作業では、まず、a色の塗
料を噴霧するのに使用した分のシンナをシンナ吸排室5
8内に吸引する。このために、シンナ補充弁68を開弁
し、シリンダ57内のシンナ吸排室58をシンナ補充通
路65、シンナホース12Aを介してシンナ貯留源12
に接続する。そして、この状態で、サーボモータ63を
逆回転させる。
【0104】これにより、シンナ供給装置56では、図
9に示すように、ピストン59を矢示B方向に変位さ
せ、シンナ貯留源12からシンナホース12A、シンナ
補充通路65を経由してシンナ吸排室58内にシンナを
吸引する。
【0105】ここで、シンナ貯留源12からシンナ吸排
室58内にシンナを吸引したときには、シンナと一緒に
僅かな空気が気泡となってシンナ吸排室58内に吸引さ
れてしまう。そして、このシンナ中の気泡は、塗装時に
シンナを供給したときに圧縮され、シンナの供給量を不
安定にさせる要因となる。
【0106】このため、シンナ吸排室58内に所定量の
シンナを補充したら、シンナ中の気泡を取除く。即ち、
図10に示す如く、シンナ補充弁68を閉弁してシンナ
補充通路65を遮断し、気泡抜き弁69を開弁してドレ
ン通路66を連通し、シンナ吸排室58をドレン側に接
続する。そして、この状態で、サーボモータ63を正回
転させる。
【0107】このときに、シンナ供給装置56のシリン
ダ57は、気泡抜き弁69が上向きとなる状態で、塗装
用ロボット1の垂直アーム3に配設されているから、シ
ンナ吸排室58内の気泡はドレン通路66内またはその
近傍に集まる。このため、サーボモータ63によってピ
ストン59を矢示A方向に小さく変位させるだけで、シ
ンナ中の気泡をドレン通路66を経由してドレン側に容
易に排出することができる。そして、シンナ中の気泡を
排出したら、気泡抜き弁69を閉弁し、シンナ補充作業
を終了する。
【0108】次に、a色からb色への色替作業、シンナ
供給装置56へのシンナ補充作業が終了したら、b色の
カートリッジ35bを用いた塗装作業に移る。
【0109】まず、b色の塗装作業では、塗料弁46を
開弁してフィードチューブ39の塗料供給路39Aを連
通させ、シンナ弁54を開弁してハウジング側シンナ通
路48を連通させる。そして、電源装置6から電源線6
Aを介して高電圧発生器32に給電し、エアモータ2
9、回転霧化頭30を高電圧に帯電させる。
【0110】また、シンナ供給装置56では、図8に示
す如く、シンナ供給弁67を開弁し、シンナ吸排室58
をシンナ供給通路64、ハウジング側シンナ通路48、
カートリッジ側シンナ通路43等を介してカートリッジ
35bのシンナ収容室42に連通させる。そして、サー
ボモータ63を正回転させることにより、ピストン59
を一定の速度で矢示A方向に変位させ、シンナ吸排室5
8内のシンナをシンナ通路48,43等を経由してカー
トリッジ35bのシンナ収容室42に定量供給する。
【0111】これにより、カートリッジ35bのピスト
ン40は、シンナ収容室42内に供給されるシンナによ
ってフィードチューブ39側に一定の速度で変位するか
ら、塗料収容室41内に充填されたb色の塗料は、フィ
ードチューブ39の塗料供給路39Aから回転霧化頭3
0に向けて流出する。
【0112】そして、フィードチューブ39から回転霧
化頭30に向けて供給されたb色の塗料は、エアモータ
29によって高速回転された回転霧化頭30に乗り移
り、該回転霧化頭30で高電圧が印加される。これによ
り、b色塗料は、回転霧化頭30により遠心霧化して微
粒化し、高電圧に帯電した帯電塗料粒子として噴霧され
る。一方、シェーピングエアは、シェーピングエアリン
グ31の各シェーピングエア噴出孔31Aから噴出さて
いるから、帯電塗料粒子は、シェーピングエアによって
所望の噴霧パターンに成形されつつ、被塗物との間に形
成される静電界に沿って飛行し、被塗物に塗着する。
【0113】ここで、塗装作業時には、被塗物の塗装面
に沿って塗装装置21を往復動作させて塗装を行なうよ
うになっている。そして、塗装装置21が折返す位置で
は、塗膜が重なって部分的に厚くなるのを防止するため
に、塗装装置21の折返し位置付近を被塗物の塗装面か
ら外し、この位置では塗装を停止すようにしている。従
って、塗装装置21によって1個の被塗物を塗装する場
合には、塗料の噴霧と停止を繰り返す。
【0114】然るに、塗装作業の途中では、図11に示
すように、塗料弁46の開,閉弁動作とシンナ弁54の
開,閉弁動作とは、サーボモータ63の起動,停止動作
に同期して制御されている。即ち、塗装を一時的に停止
させるためにサーボモータ63の回転を停止させたとき
には、塗料弁46が閉弁してフィードチューブ39の塗
料供給路39Aを遮断し、シンナ弁54が閉弁してハウ
ジング側シンナ通路48を遮断する。
【0115】従って、塗装停止時には、カートリッジ側
シンナ通路43とシンナ収容室42内のシンナには圧力
は作用せず、フィードチューブ39の塗料供給路39A
からは塗料の流出が停止する。これにより、回転霧化頭
30への塗料の供給,停止動作、即ち塗料の噴霧,停止
動作を確実に行なうことができる。
【0116】このように、本実施の形態によれば、カー
トリッジ35には、フィードチューブ39内の塗料供給
路39Aを連通,遮断することにより、フィードチュー
ブ39から回転霧化頭30に対し塗料収容室41内の塗
料の供給,停止を行なう塗料弁46を設け、ハウジング
22には、ハウジング側シンナ通路48を連通,遮断す
ることにより、シンナ収容室42に対しシンナの供給,
停止を行なうシンナ弁54を設ける構成としている。こ
れにより、塗料を噴霧,停止させるときには、塗料の噴
霧指令,停止指令によって塗料弁46、シンナ弁54を
開,閉弁動作することにより、この噴霧指令,停止指令
後に直ちに塗料を噴霧,停止することができる。
【0117】この結果、塗膜の厚さを一定にして塗装品
質を高めることができるから、塗装装置21に対する信
頼性を向上することができる。また、カートリッジ35
を、ハウジング22から引き抜いて交換するときに、フ
ィードチューブ39から塗料が垂れ落ちるような事態を
なくすことができる。
【0118】また、塗料が充填されたカートリッジ35
を交換可能に用いることにより、塗料貯留源から塗料を
供給するための塗料ホースを省略することができるか
ら、塗料を介して高電圧がリークするのを防止でき、塗
料貯留源に対する絶縁構造(ボルテージブロック)を廃
止することができる。
【0119】しかも、塗料収容室41内の塗料を回転霧
化頭30に向けて流出するピストン40は、非圧縮性流
体であるシンナを用いて変位させるようにしているか
ら、該ピストン40を一定の速度で、かつ正確に変位さ
せることができる。これにより、別途流量計、制御弁等
を用いることなく、塗膜の厚さを一定にして塗装品質を
高めることができ、信頼性の向上、コストの低減等を図
ることができる。
【0120】また、シンナ供給装置56は、サーボモー
タ63によってピストン59を変位させ、シンナ吸排室
58内のシンナをシンナ収容室42に定量供給するピス
トン型ポンプを用いた容積型ポンプ手段として構成され
ている。従って、シンナ供給装置56は、塗料収容室4
1内の塗料を回転霧化頭30に向け安定して供給するこ
とができ、フィードチューブ39からの塗料の吐出量を
一定にして塗装品質を向上することができる。
【0121】また、塗料弁46、シンナ弁54等をエア
パイロット式切換弁として構成しているから、これらの
塗料弁46、シンナ弁54等の構成、配管作業等を簡略
化でき、作業性の向上、コストの低減を図ることができ
る。
【0122】さらに、塗料弁46の開,閉弁動作とシン
ナ弁54の開,閉弁動作とは、シンナ供給装置56のサ
ーボモータ63の起動,停止動作に同期させているか
ら、塗料の噴霧,停止のタイミングに合わせて塗料弁4
6、シンナ弁54を細かく制御することができ、塗装品
質をより一層向上することができる。
【0123】また、カートリッジ取付部26には、カー
トリッジ35のボンベ36に設けられた雄接続部36
A、雌接続部36Bに係合する雌接続部26B、雄接続
部26Cを設けているから、ボンベ36をカートリッジ
取付部26に対して周方向に位置決めすることができ
る。
【0124】また、カートリッジ取付部26の奥部位置
に円錐状凹陥部27Bを設け、カートリッジ35に円錐
状凸部38を設け、両者を嵌合させることによりカート
リッジ35をハウジング22のカートリッジ取付部26
に軸方向、径方向に位置決めすることができるから、カ
ートリッジ35の組付け時の作業性を高めることがで
き、色替作業時間を短縮することができる。
【0125】また、カートリッジ取付部26の底部側に
開口してエア吸引通路50を設けているから、該エア吸
引通路50によってボンベ36との間の負圧空間51の
エアを吸引することにより、カートリッジ35をハウジ
ング22に対して固定することができ、カートリッジ3
5を抜け止め状態に保持することができる。また、取外
しエア供給通路52から負圧空間51にエアを供給する
ことにより、カートリッジ取付部26に対するカートリ
ッジ35の固定を解除し、カートリッジ35をハウジン
グ22から取外すことができる。
【0126】一方、カートリッジ側シンナ通路43の開
口端に、カートリッジ取付部26のカートリッジ35を
取付けたときに開弁し、カートリッジ取付部26からカ
ートリッジ35を取外したときに閉弁する急速継手44
を設けているから、カートリッジ35の着脱時にシンナ
が流出するのを防止でき、着脱時の作業性、作業環境を
向上することができる。
【0127】また、ハウジング22のネック部23内に
タービンエア、軸受エア、ブレーキエア、シェーピング
エア等を供給するための各エア通路33を形成している
から、ハウジング22のスペースを利用して各エア通路
33を形成することができ、エアホース等を省略して組
立作業性を向上でき、外観もすっきりさせることができ
る。
【0128】また、ハウジング22のネック部23内に
高電圧発生器32を内蔵しているから、ハウジング22
のスペースを利用して高電圧発生器32を配置すること
ができ、全体を小型化することができる。
【0129】さらに、カートリッジ35のボンベ36内
に可動隔壁としてピストン40を摺動可能に挿嵌し、カ
ートリッジ側シンナ通路43等から供給されるシンナに
よって該ピストン40を押動する構成としているから、
カートリッジ35の構成を簡略化することができ、組立
性の向上、コストの低減を図ることができる。
【0130】次に、図12は本発明の第2の実施の形態
を示すに、本実施の形態の特徴は、押出し液体弁をなす
シンナ弁をカートリッジ側に設けたことにある。なお、
本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0131】81は本実施の形態による回転霧化頭型塗
装装置、82は該塗装装置81のハウジングで、該ハウ
ジング82は、前記第1の実施の形態によるハウジング
22とほぼ同様に、ネック部83とヘッド部84とから
なり、該ヘッド部84には塗装機取付部85、カートリ
ッジ取付部86、ハウジング側フィードチューブ挿通孔
87が形成されている。しかし、本実施の形態によるハ
ウジング82は、第1の実施の形態で設けられていたシ
ンナ弁収容部53が廃止されている点で第1の実施の形
態によるハウジング22と相違している。
【0132】88は本実施の形態によるカートリッジ
で、該カートリッジ88は、第1の実施の形態によるカ
ートリッジ35とほぼ同様に、a色,b色,…n色の塗
料毎に複数用意されている。そして、カートリッジ88
は、ボンベ89、円錐状凸部90、フィードチューブ9
1、ピストン92、カートリッジ側シンナ通路93、塗
料弁収容部94によって大略構成され、該塗料弁収容部
94には塗料弁95が設けられている。しかし、本実施
の形態によるカートリッジ88は、前記カートリッジ側
シンナ通路93の途中に位置してボンベ89の先端側に
シンナ弁収容部96が設けられている点で第1の実施の
形態によるカートリッジ35と相違している。
【0133】97はカートリッジ88のシンナ弁収容部
96内に設けられた押出し液体弁をなすシンナ弁で、該
シンナ弁97は、第1の実施の形態によるシンナ弁54
と同様に、常時はカートリッジ側シンナ通路93を遮断
し、パイロットエアが供給されたときにシンナ通路93
を連通させるものである。
【0134】なお、98はハウジング側シンナ通路48
の開口部側に設けられた急速継手で、該急速継手98は
第1の実施の形態による急速継手44と同様の構成を有
している。
【0135】かくして、このように構成された本実施の
形態においても、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作
用効果を得ることができる。
【0136】次に、図13は本発明の第3の実施の形態
を示すに、本実施の形態の特徴は、押出し液体供給手段
は、ギヤポンプと、該ギヤポンプを回転駆動するサーボ
モータとによって構成したことにある。なお、本実施の
形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素
に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
また、本実施の形態では、各構成要素を記号、または形
状を示唆する略図によって図示している。
【0137】101は本実施の形態による回転霧化頭型
塗装装置、102は該塗装装置101に設けられた押出
し液体供給手段をなすシンナ供給装置で、該シンナ供給
装置102は、カートリッジ35に向けてシンナを定量
供給するギヤポンプ103と、該ギヤポンプ103を回
転駆動するサーボモータ104とによって容積型ポンプ
手段として構成されている。
【0138】ここで、サーボモータ104は、前記第1
の実施の形態で述べたサーボモータ63と同様に、その
起動,停止動作が塗料弁46の開,閉弁動作とシンナ弁
54の開,閉弁動作とに同期するように制御されてい
る。
【0139】そして、このシンナ供給装置102は、サ
ーボモータ104によってギヤポンプ103を一定の回
転数をもって駆動することにより、該容積型ギヤポンプ
103によりカートリッジ35側にシンナを定量供給す
るものである。
【0140】かくして、このように構成された本実施の
形態においても、前記各実施の形態とほぼ同様の作用効
果を得ることができるが、特に、本実施の形態では、一
般に市販されているギヤポンプ103を用いてシンナ供
給装置102の構成することができ、構成を簡略化して
組立作業性の向上、コストの低減等を図ることができ
る。また、塗料弁46の開,閉弁動作とシンナ弁54の
開,閉弁動作とに同期してギヤポンプ103を駆動,停
止させることができ、正確な塗料の噴霧動作,停止動作
を行なうことができる。
【0141】次に、図14は本発明の変形例によるカー
トリッジを示し、このカートリッジは、前述したカート
リッジ35に代えて用いられるもので、可動隔壁をベロ
ーズとして構成している。
【0142】111は変形例によるカートリッジで、該
カートリッジ111は、第1の実施の形態によるカート
リッジ35とほぼ同様に、ボンベ112と、該ボンベ1
12の前端面に設けられた円錐状凸部113と、該円錐
状凸部113から軸方向に突出して設けられたフィード
チューブ114と、シンナが流通するカートリッジ側シ
ンナ通路115と、塗料弁収容部116等によって大略
構成され、該塗料弁収容部116内には塗料弁117が
設けられている。
【0143】しかし、このカートリッジ111は、ボン
ベ112内に可動隔壁として後述のベローズ118が設
けられている点で第1の実施の形態によるカートリッジ
35と相違している。
【0144】118はボンベ112内に設けられた可動
隔壁をなすベローズで、該ベローズ118は、軸方向に
伸,縮する蛇腹状に形成され、その内部はフィードチュ
ーブ114の塗料供給路114Aに連通した塗料収容室
119となり、外部は押出し液体収容室をなすシンナ収
容室120となっている。
【0145】かくして、このように構成されたカートリ
ッジ111も、前記各実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に、該カートリッジ111
は、可動隔壁としてベローズ118を用いているから、
塗料とシンナとを確実に切離すことができ、シンナの混
入による塗装不良を防止することができる。
【0146】なお、各実施の形態では、塗装用ロボット
1の水平アーム4に塗装装置21,81,101を取付
けた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限ら
ず、例えば、レシプロケータ等に塗装装置21,81,
101を取付ける構成としてもよい。
【0147】また、第1ないし第3の実施の形態では可
動隔壁としてピストン40を用い、変形例では可動隔壁
としてベローズ118を用いた場合を例に挙げて説明し
たが、これに替えて、例えば、可動隔壁を可撓性を有す
る袋体とし、この袋体の内部をフィードチューブ側に連
通させる構成としてもよい。
【0148】また、各実施の形態では、エアモータ29
の軸穴29Bを後端側が小径になり、前側が大径となっ
た段付状に形成し、回転軸29Cを該軸穴29Bの大径
部内に設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発
明はこれに限らず、例えば、図15に示す変形例の如
く、エアモータ131は、軸穴131Bを軸方向にほぼ
同径寸法としてモータケース131Aを貫通させ、回転
軸131Cを該軸穴131Bの全長に亘って設ける構成
としてもよい。この場合、回転軸131C内には、ハウ
ジング側フィードチューブ挿通孔27と同軸の塗装機側
フィードチューブ挿通孔132が設けられている。
【0149】また、各実施の形態では、押出し液体とし
てシンナを用いた場合を例に挙げて説明したが、塗料の
種類、高電圧の印加方法等に応じ、水等の他の押出し液
体を適用してもよい。
【0150】さらに、各実施の形態では、同色の塗料を
連続して塗装するときの色替作業性を考慮し、カートリ
ッジ35,88,111を各色毎にそれぞれ2個以上設
けてもよい。
【0151】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、カートリッジには、フィードチューブ内の塗料供
給路を連通,遮断し、該フィードチューブから回転霧化
頭に対し塗料収容室内の塗料の供給,停止を行なう塗料
弁を設け、ハウジング側押出し液体通路またはカートリ
ッジ側押出し液体通路の途中には、該押出し液体通路を
連通,遮断し、押出し液体収容室に対し押出し液体の供
給,停止を行なう押出し液体弁を設ける構成としてい
る。これにより、塗料を噴霧した状態から塗料の噴霧を
停止するときには、塗料弁を閉弁してフィードチューブ
内の塗料供給路を遮断し、回転霧化頭への塗料の供給を
絶つことができる。また、押出し液体弁を閉弁してハウ
ジング側押出し液体通路またはカートリッジ側押出し液
体通路を遮断し、押出し液体収容室への押出し液体の供
給を絶つことができる。しかも、塗料の噴霧を停止させ
るときには、塗料弁によって塗料の供給を直ちに停止
し、押出し液体弁によって押出し液体の供給を直ちに停
止することができる。
【0152】この結果、回転霧化頭への塗料の供給,停
止を確実に行なうことができるから、塗膜の厚さを一定
にして塗装品質を高めることができ、塗装装置に対する
信頼性を向上することができる。また、カートリッジを
ハウジングから引き抜いて交換するときに、フィードチ
ューブから塗料が垂れ落ちるような事態をなくすことが
でき、塗装不良を防止することができる。また、塗料貯
留源に接続される塗料ホースを省略することができるか
ら、塗料を介して高電圧がリークするのを防止すること
ができる。さらに、カートリッジ内の可動隔壁は、押出
し液体によって変位するものであるから、非圧縮性であ
る液体によってピストンを一定の速度で、かつ正確に変
位させることができる。また、塗料弁はエアパイロット
式切換弁によって構成したから、常時は弁ばねの付勢力
によって弁体を閉弁させ、塗料供給路を遮断することが
できると共に、パイロットエアが供給されたときには、
弁ばねに抗して弁体を開弁させ、塗料供給路を連通させ
ることができる。
【0153】請求項2の発明によれば、ハウジング側押
出し液体通路には、カートリッジに向けて押出し液体を
定量供給する押出し液体供給手段を接続して設けてい
る。これにより、ハウジング側押出し液体通路、カート
リッジ側押出し液体通路を経由してカートリッジの押出
し液体収容室に押出し液体を定量供給することができる
から、可動隔壁を介して塗料収容室内の塗料をフィード
チューブから回転霧化頭に向け定量供給することがで
き、塗膜の厚さ均一にして塗装品質を向上することがで
きる。
【0154】請求項3の発明によれば、ハウジングを塗
装用ロボットの水平アーム先端に取付け、押出し液体供
給手段を塗装用ロボットの垂直アームに取付ける構成と
している。これにより、塗装用ロボットの負担にならな
い位置で、押出し液体供給手段をハウジング、カートリ
ッジの近傍に配置でき、配管等を短くして構成を簡略化
することができる。
【0155】請求項4の発明によれば、押出し液体供給
手段は、シリンダとピストンを備えたピストン型ポンプ
と、該ピストン型ポンプのピストンを変位させるサーボ
モータとによって容積型ポンプ手段を構成している。こ
れにより、サーボモータを一定の回転数で回転させ、ピ
ストン型ポンプのピストンを変位させることにより、シ
リンダ内の押出し液体をカートリッジ側に定量供給する
ことができ、塗膜の厚さを均一にして塗装品質を安定さ
せることができる。
【0156】請求項5の発明によれば、押出し液体供給
弁を開弁したときには、シリンダ内の押出し液体を押出
し液体供給管路を経由してカートリッジに向け供給する
ことができ、塗装作業を行なうことができる。また、押
出し液体補充弁を開弁したときには、塗装作業で使用し
た押出し液体を押出し液体補充管路を経由してシリンダ
内に補充することができる。さらに、気泡抜き弁を開弁
したときには、シリンダ内に補充した押出し液体中の気
泡をドレン管路を経由して放出し、除去することがで
き、押出し液体をカートリッジ側に安定して供給するこ
とができる。
【0157】請求項6の発明によれば、押出し液体供給
手段は、ギヤポンプと、該ギヤポンプを回転駆動するサ
ーボモータとによって容積型ポンプ手段を構成してい
る。これにより、サーボモータを一定の回転数で回転さ
せることにより、ギヤポンプによってシリンダ内の押出
し液体をカートリッジ側に定量供給することができる。
また、一般に市販されているギヤポンプを用いて押出し
液体供給手段を構成することができ、構成を簡略化して
組立作業性の向上、コストの低減等を図ることができ
る。
【0158】請求項7の発明によれば、塗料弁の開,閉
弁動作と押出し液体弁の開,閉弁動作とは、サーボモー
タの起動,停止動作に同期させているから、塗料の噴
霧,停止のタイミングに合わせて塗料弁、押出し液体弁
を正確かつ細かく制御することができ、塗装品質を向上
することができる。また、カートリッジを交換するとき
に、ボンベ内等の残圧によってフィードチューブから塗
料が垂れ落ちるような事態をなくすことができ、塗装不
良を防止することができる。
【0159】
【0160】請求項の発明によれば、押出し液体弁
は、常時は弁ばねによって閉弁方向に付勢され、外部か
らパイロットエアが供給されることによって開弁し、押
出し液体通路内に押出し液体を流通させるエアパイロッ
ト式切換弁として構成している。これにより、常時は弁
ばねの付勢力によって弁体を閉弁させ、押出し液体通路
を遮断することができる。一方、パイロットエアが供給
されたときには、弁ばねに抗して弁体を開弁させ、押出
し液体通路を連通させることができる。
【0161】請求項の発明によれば、ハウジングのカ
ートリッジ取付部には、位置決め用の係合部を設け、カ
ートリッジには、ボンベの前面側に位置して該係合部に
係合して位置決めされる被係合部を設けている。これに
より、カートリッジをハウジングのカートリッジ取付部
に取付けたときには、カートリッジ側の被係合部をハウ
ジング側の係合部に係合させ、カートリッジをカートリ
ッジ取付部の所定位置に位置決めすることができ、組付
け作業性を高めて、色替作業時間を短縮することができ
る。
【0162】請求項10の発明によれば、ハウジングの
カートリッジ取付部とカートリッジのボンベとの間で画
成される負圧空間を設け、ハウジングには該負圧空間に
開口するエア吸引通路を設ける構成としている。これに
より、ハウジングのカートリッジ取付部にカートリッジ
を嵌合させ、この状態でエア吸引通路を経由して該カー
トリッジ取付部とカートリッジのボンベとの間に画成さ
れた負圧空間内のエアを吸引することによりカートリッ
ジを引き付け、カートリッジ取付部に対してカートリッ
ジを固定することができる。また、カートリッジを取外
す場合には、負圧空間内にエアを供給することにより、
負圧状態を解除してカートリッジをハウジングから取外
すことができる。
【0163】請求項11の発明によれば、ハウジングに
は、回転軸に設けられたフィードチューブ挿通孔と同軸
に他のフィードチューブ挿通孔を設ける構成としている
から、これらのフィードチューブ挿通孔に亘ってフィー
ドチューブを挿通させることができる。
【0164】請求項12の発明によれば、ハウジング側
押出し液体通路には、押出し液体弁を設け、カートリッ
ジ側押出し液体通路の開口端には、カートリッジ取付部
にカートリッジを固定したときにのみ開弁する急速継手
を設けている。これにより、カートリッジ取付部にカー
トリッジを固定したときには、カートリッジ側押出し液
体通路に設けられた急速継手を開弁でき、ハウジング側
押出し液体通路、カートリッジ側押出し液体通路を経由
して押出し液体収容室に押出し液体を供給することがで
きる。一方、カートリッジ取付部からカートリッジを取
外したときには、急速継手を閉弁してカートリッジ側押
出し液体通路の開口端を閉塞でき、押出し液体の流出を
防止して、着脱時の作業性、作業環境等を向上すること
ができる。
【0165】請求項13の発明によれば、カートリッジ
側押出し液体通路には、押出し液体弁を設け、ハウジン
グ側押出し液体通路の開口端には、カートリッジ取付部
にカートリッジを固定したときにのみ開弁する急速継手
を設けている。これにより、カートリッジ取付部にカー
トリッジを固定したときには、ハウジング側押出し液体
通路に設けられた急速継手を開弁でき、ハウジング側押
出し液体通路、カートリッジ側押出し液体通路を経由し
て押出し液体収容室に押出し液体を供給することができ
る。一方、カートリッジ取付部からカートリッジを取外
したときには、急速継手を閉弁してハウジング側押出し
液体通路の開口端を閉塞でき、押出し液体の流出を防止
して、着脱時の作業性、作業環境等を向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による回転霧化頭型
塗装装置を塗装用ロボット等と共に示す正面図である。
【図2】第1の実施の形態による回転霧化頭型塗装装置
を示す縦断面図である。
【図3】図2に示す回転霧化頭型塗装装置の拡大縦断面
図である。
【図4】カートリッジを示す縦断面図である。
【図5】図3中の塗料弁、シンナ弁等を拡大して示す要
部拡大縦断面図である。
【図6】図5中の急速継手を拡大して示す要部拡大縦断
面図である。
【図7】ハウジングからカートリッジを取外した状態を
示す縦断面図である。
【図8】第1の実施の形態によるシンナ供給装置を示す
縦断面図である。
【図9】シンナ供給装置をシンナを補充している状態で
示す縦断面図である。
【図10】シンナ供給装置を気泡を抜いている状態で示
す縦断面図である。
【図11】回転霧化頭型塗装装置の動作を示すタイムチ
ャートである。
【図12】本発明の第2の実施の形態による回転霧化頭
型塗装装置を示す縦断面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態による回転霧化頭
型塗装装置を示す回路図である。
【図14】本発明の変形例によるカートリッジを示す縦
断面図である。
【図15】本発明の変形例によるエアモータをハウジン
グ等と一緒に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 塗装用ロボット 2 基台 3 垂直アーム 4 水平アーム 8 負圧発生源 12 シンナ貯留源(押出し液体貯留源) 21,81,101 回転霧化頭型塗装装置 22,82 ハウジング 25,85 塗装機取付部 26,86 カートリッジ取付部 26A 底部 26B 雌接続部(係合部) 26C 雄接続部(係合部) 27,87 ハウジング側フィードチューブ挿通孔(他
のフィードチューブ挿通孔) 27B 円錐状凹陥部(係合部) 28 塗装機 29,131 エアモータ 29A,131A モータケース 29B,131B 軸穴 29C,131C 回転軸 29D,131D エアタ
ービン 29E,131E 静圧エア軸受 30 回転
霧化頭 34,132 塗装機側フィードチューブ挿通孔 35a,35b,…35n,88,111 カートリッ
ジ 36,89,112 ボンベ 36A 雄接続部(被係合部) 36B 雌接続部(被係合部) 38,90,113 円錐状凸部(被係合部) 39,91,114 フィードチューブ 40,92 ピストン(可動隔壁) 41,119 塗料収容室 42,120 シンナ収容室(押出し液体収容室) 43,93,115 カートリッジ側シンナ通路(カー
トリッジ側押出し液体通路) 44,98 急速継手 46,95,117 塗料弁 48 ハウジング側シンナ通路(ハウジング側押出し液
体通路) 50 エア吸引通路 51 負圧空間 54,97 シンナ弁(押出し液体弁) 56,102 シンナ供給装置(押出し液体供給手段) 57 シリンダ 59 ピストン 63,104 サーボモータ 64 シンナ供給通路(押出し液体供給管路) 65 シンナ補充通路(押出し液体補充管路) 66 ドレン通路(ドレン管路) 67 シンナ供給弁(押出し液体供給弁) 68 シンナ補充弁(押出し液体補充弁) 69 気泡抜き弁 103 ギヤポンプ 118 ベローズ(可動隔壁)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−229446(JP,A) 特開 平3−262558(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 3/10 B05B 5/04

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前側が塗装機を取付ける塗装機取付部と
    なり後側がカートリッジを取付けるカートリッジ取付部
    となったハウジングと、 回転軸を有するエアモータと該エアモータの前側に位置
    して回転軸に設けられた回転霧化頭とからなり、該ハウ
    ジングの塗装機取付部に取付けられた塗装機と、 該塗装機を構成するエアモータの回転軸内を軸方向に設
    けられ、前端が回転霧化頭に開口し後端が前記ハウジン
    グのカートリッジ取付部に開口するフィードチューブ挿
    通孔と、 内部に塗料が充填されるボンベと該ボンベの先端から軸
    方向に延びるフィードチューブとからなり、前記ボンベ
    がハウジングのカートリッジ取付部内に交換可能に取付
    けられると共に、フィードチューブが前記フィードチュ
    ーブ挿通孔に挿入される各色毎に別個のカートリッジと
    を備えた回転霧化頭型塗装装置において、 前記カートリッジには、ボンベ内を前記フィードチュー
    ブに連通する塗料収容室と押出し液体収容室とに画成す
    る可動隔壁を設けると共に、該可動隔壁を変位させるた
    めに前記押出し液体収容室に押出し液体を供給するカー
    トリッジ側押出し液体通路を設け、 前記カートリッジには、常時は弁ばねによって閉弁方向
    に付勢されて閉弁し、外部からパイロットエアが供給さ
    れることによって開弁し、前記フィードチューブから回
    転霧化頭に対し前記塗料収容室内の塗料の供給,停止を
    行なうエアパイロット式切換弁からなる塗料弁を設け、 前記ハウジングには、前記カートリッジ側押出し液体通
    路に連通するハウジング側押出し液体通路を設け、 該ハウジング側押出し液体通路またはカートリッジ側押
    出し液体通路の途中には、前記押出し液体収容室に対し
    押出し液体の供給,停止を行なう押出し液体弁を設ける
    構成としたことを特徴とする回転霧化頭型塗装装置。
  2. 【請求項2】 前記ハウジング側押出し液体通路には、
    前記カートリッジに向けて押出し液体を定量供給する押
    出し液体供給手段を接続して設けてなる請求項1に記載
    の回転霧化頭型塗装装置。
  3. 【請求項3】 垂直アームと水平アームとからなる塗装
    用ロボットを備え、前記ハウジングは該塗装用ロボット
    の水平アーム先端に取付け、前記押出し液体供給手段は
    前記塗装用ロボットの垂直アームに取付ける構成として
    なる請求項2に記載の回転霧化頭型塗装装置。
  4. 【請求項4】 前記押出し液体供給手段は、シリンダと
    ピストンを備えたピストン型ポンプと、該ピストン型ポ
    ンプのピストンを変位させるサーボモータとによって容
    積型ポンプ手段を構成してなる請求項2または3に記載
    の回転霧化頭型塗装装置。
  5. 【請求項5】 前記ピストン型ポンプのシリンダ先端側
    には、前記ハウジング側押出し液体通路に接続された押
    出し液体供給管路と、押出し液体貯留源に接続された押
    出し液体補充管路と、ドレン側に接続されたドレン管路
    とをそれぞれ接続して設け、前記押出し液体供給管路に
    は前記シリンダ内の押出し液体をカートリッジに向けて
    供給するときにのみ開弁する押出し液体供給弁を設け、
    前記押出し液体補充管路には前記シリンダ内に押出し液
    体を補充するときにのみ開弁する押出し液体補充弁を設
    け、前記ドレン管路にはシリンダ内に補充した押出し液
    体中の気泡を除去するときにのみ開弁する気泡抜き弁を
    設ける構成としてなる請求項4に記載の回転霧化頭型塗
    装装置。
  6. 【請求項6】 前記押出し液体供給手段は、ギヤポンプ
    と、該ギヤポンプを回転駆動するサーボモータとによっ
    て容積型ポンプ手段を構成してなる請求項2または3に
    記載の回転霧化頭型塗装装置。
  7. 【請求項7】 前記塗料弁の開,閉弁動作と前記押出し
    液体弁の開,閉弁動作とは、前記サーボモータの起動,
    停止動作に同期させる構成としてなる請求項4または6
    に記載の回転霧化頭型塗装装置。
  8. 【請求項8】 前記押出し液体弁は、常時は弁ばねによ
    って閉弁方向に付勢され、外部からパイロットエアが供
    給されることによって開弁し、前記押出し液体通路内に
    押出し液体を流通させるエアパイロット式切換弁として
    構成してなる請求項1,2,3,4,5,6または
    記載の回転霧化頭型塗装装置。
  9. 【請求項9】 前記ハウジングのカートリッジ取付部に
    は、位置決め用の係合部を設け、前記カートリッジに
    は、ボンベの前面側に位置して該係合部に係合して位置
    決めされる被係合部を設けてなる請求項1,2,3,
    4,5,6,7またはに記載の回転霧化頭型塗装装
    置。
  10. 【請求項10】 前記ハウジングのカートリッジ取付部
    には、前記カートリッジのボンベとの間で画成される負
    圧空間を設け、前記ハウジングには、該負圧空間に開口
    するエア吸引通路を設け、該エア吸引通路を経由して前
    記負圧空間内のエアを吸引することにより前記カートリ
    ッジ取付部に対してカートリッジを固定する構成として
    なる請求項1,2,3,4,5,6,7,8または
    記載の回転霧化頭型塗装装置。
  11. 【請求項11】 前記ハウジングには、前記回転軸に設
    けられた前記フィードチューブ挿通孔と同軸に他のフィ
    ードチューブ挿通孔を設けてなる請求項1,2,3,
    4,5,6,7,8,9または10に記載の回転霧化頭
    型塗装装置。
  12. 【請求項12】 前記ハウジング側押出し液体通路に
    は、前記押出し液体弁を設け、前記カートリッジ側押出
    し液体通路の開口端には、前記カートリッジ取付部にカ
    ートリッジを固定したときにのみ開弁する急速継手を設
    ける構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,
    7,8,9,10または11に記載の回転霧化頭型塗装
    装置。
  13. 【請求項13】 前記カートリッジ側押出し液体通路に
    は、前記押出し液体弁を設け、前記ハウジング側押出し
    液体通路の開口端には、前記カートリッジ取付部にカー
    トリッジを固定したときにのみ開弁する急速継手を設け
    る構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10または11に記載の回転霧化頭型塗装装
    置。
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