JP2018047394A - 塗装システム - Google Patents

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Abstract

【課題】カートリッジ方式を用いた場合であっても、システム全体のコストを低減すること。【解決手段】可撓性を有し、塗料が充填されたバッグ部材40と、塗装ロボットに着脱自在に装着され、バッグ部材40を内部空間部38内に収容するカートリッジ22と、ポンプ本体部58を有し、ポンプ本体部58の室59内からペイントボトル34の内部空間部38内に液体を送出してバッグ部材40を加圧押圧することで、バッグ部材40内の塗料を塗料送出経路72に沿って流通させる液体送出部18とを備え、バッグ部材40内に充填された塗料が被塗装物に対して塗布された後、液体送出部18は、内部空間部38内に送出された液体をポンプ本体部58の室59内に吸い戻す。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、自動車ボディ等の被塗装物に対して塗料を塗布する塗装システムに関する。
例えば、特許文献1には、カートリッジの内部に充填された塗料を被塗装物に対して供給して塗装する技術が開示されている。この特許文献1では、塗装工程終了後に使用済みカートリッジを取り外し、新たな塗料充填済カートリッジをさらに装着して塗装を繰り返し行う塗装方法が開示されている。
このカートリッジは、塗料が充填されたパウチを有し、パウチは、ペイントボトル内に固定されている。外部に設置されたギヤポンプによってペイントボトルの液体流入口から液体を供給し、パウチを加圧し押圧する。この液体の加圧・押圧作用によってパウチ内の塗料をペイントボトルの塗料送出口から送出して被塗装物に対して塗料を塗布している。
特開2016−59885号公報
ところで、カートリッジ方式において、使用済みのカートリッジを新たな塗料充填済みのカートリッジと交換(カートリッジ交換)せずに、使用済みのカートリッジに対して新たな塗料を充填して再利用することが考えられる。カートリッジの規格が各メーカーで統一されておらず、塗装機に対応した特定のカートリッジを使用しなければならないため、カートリッジ自体のコストが高価となるからである。
被塗装物に対する塗料の送出が完了した場合、ペイントボトル内のパウチは、加圧されて収縮した状態で、ペイントボトル内は、ギヤポンプで送り込まれた液体で満たされた状態となっている。色替え指示が入力された場合、特許文献1等に開示された従来技術では、塗装ロボットがペイントボトルの移載位置へ移動する。そして、塗装作業中に、パウチには塗料を充填する準備をすると共に、ペイントボトルには液体を充填する準備を行う必要がある。
特許文献1等に開示された従来技術では、カートリッジに対して新たな塗料や液体を充填しようとすると、以下のような不具合が発生する。
被塗装物に対する塗装中に塗装ブース内、又は、他のスペース内で塗料及び送り込む液体を充填する必要がある。また、充填するためのタンクやポンプ、塗料及び送り込まれる液体をそれぞれ流通させる配管が必要となる。さらに、新たな塗料充填済みのカートリッジを塗装ロボットに移載するための移載機が必要となる。この結果、塗装システム全体のコストが高騰する。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、カートリッジ方式を用いた場合であっても、システム全体のコストを低減することが可能な塗装システムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、可撓性を有し、塗料が充填されたバッグ部材と、塗装ロボットに着脱自在に装着され、前記バッグ部材を内部空間部内に収容するカートリッジと、ポンプ本体部を有し、前記ポンプ本体部の室内から前記内部空間部内に流体を送出して前記バッグ部材を加圧押圧することで、前記バッグ部材内の塗料を塗料送出経路に沿って流通させる流体送出手段と、を備え、前記バッグ部材内に充填された塗料が被塗装物に対して塗布された後、前記流体送出手段は、前記内部空間部内に送出された流体を前記ポンプ本体部の室内に吸い戻すことを特徴とする。
本発明では、カートリッジ方式を用いた場合であっても、システム全体のコストを低減することが可能な塗装システムを得ることができる。
本発明の実施形態に係る塗装システムの概略構成配置図である。 図1に示す塗料送給部及び液体送出部の概略構造図である。 (a)〜(c)は、カートリッジを装着し、塗装機に対して塗料を供給する工程を示す説明図である。 (a)〜(f)は、カートリッジを離脱してカートリッジ内に新たな塗料を充填する工程を示す説明図である。 (a)〜(c)は、ホルダにカートリッジを装填した後、使用済みのカートリッジを排出する工程を示す説明図である。 (a)は、本出願人が案出した比較例の概略模式図、(b)は、本実施形態の概略模式図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る塗装システムの概略構成配置図、図2は、図1に示す塗料送給部及び液体送出部の概略構造図である。
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る塗装システム10は、塗装ロボット12と、塗装機14と、塗装機14に対して塗料を送給する塗料送給部16と、塗料送給部16に対して液体(流体)を送り出す液体送出部(流体送出手段)18とを備えて構成されている。塗装機14及び塗料送給部16は、塗装ロボット12に配置されている。液体送出部18は、塗装ロボット12ではなく外部に略鉛直上下方向に沿って立設した状態で配置されている。なお、図2では、液体送出部18を、便宜的に横方向に沿って配置した状態を描出している。
塗装ロボット12は、互いに直交する3軸を含む多軸に変位可能なアーム20を有する。アーム20の先端には、塗装機14が装着されている。また、アーム20の中間部には、塗料送給部16が配設されている。塗装機14は、モータMによって回転駆動され、塗料を回転霧化する図示しない回転霧化頭と、回転霧化頭内に塗料を吐出する図示しない塗料ノズルとを有する。回転霧化頭には、図示しない高電圧発生器から高電圧が印加されるようになっている。塗装機14は、塗料を負に帯電し、自動車ボディ等の被塗装物をアース(接地)した状態で塗装を行う静電塗装機として構成されている。
図2に示されるように、塗料送給部16は、塗装ロボット12(図1参照)に対して着脱自在に装着されるカートリッジ22と、エアシリンダ24及びロータリアクチュエータ26と、後記するチェック弁28が挿入されるテーパ状孔部29を有するニードルシリンダアッシー30と、カートリッジ22が着脱自在に装着されるホルダ32(図1及び図5(a)〜(c)参照)とを備えている。なお、エアシリンダ24は、断面略L字状のブラケット(図示せず)を介して、塗装ロボット12のアーム20から所定距離だけ離間した位置に固定されている。これにより、ホルダ32の塗装ロボット12のアーム20に対する干渉が回避される。
カートリッジ22は、略有底円筒体からなるペイントボトル34と、ペイントボトル34の開口部に締結されて開口部を閉塞する蓋部36と、ペイントボトル34の内部空間部38内に収納され、塗料(図2中の網点参照)が充填された袋状のバッグ部材40とを有する。
バッグ部材40は、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、ポリエチレン樹脂(PE樹脂)等の樹脂材料によって可撓性を有するように設けられている。なお、バッグ部材40は、その内部に充填されている塗料と、バッグ部材40を外側から加圧して押圧する液体との接触を防止するようになっている。
ペイントボトル34の開口部に対して蓋部36を締め付けることにより、バッグ部材40の開口縁は、蓋部36とペイントボトル34の開口部との間に挟み込まれる。これとは逆に、蓋部36の締め付けを緩めてペイントボトル34から蓋部36を外すことで、バッグ部材40をペイントボトル34の外部に取り出すことができる(後記する図4(e)参照)。
蓋部36の上面の中央には、頂部に向かって徐々に縮径するテーパ部43を有するチェック弁28が付設されている。また、蓋部36には、ペイントボトル34の開口部とバッグ部材40の開口縁との間をシールするシールリング42が装着されている。さらに、蓋部36には、バッグ部材40内に充填された塗料をチェック弁28側に対して送給する図示しない連通孔が形成されている。
チェック弁28は、弁体として機能するボール66と、ボール66を着座部に押圧する図示しないばね部材とを有する。ボール66は、塗料送出口として機能するテーパ部43の頂部小孔からその一部が露出するように設けられている。すなわち、ボール66は、図示しないばね部材のばね力によって押し上げられ、頂部小孔の内壁に当て止めされている。
テーパ部43の頂部小孔(塗料送出口)からボール66の一部が露出した通常の状態では、ボール66が着座部に着座した弁閉状態となっている。弁閉状態では、テーパ部43の頂部小孔がボール66によって閉塞されている。これにより、例えば、カートリッジ22が何らかの原因で傾倒した場合であっても、バッグ部材40内に充填された塗料が外部に漏出することを阻止することができる。
後記するニードルシリンダ68のニードルロッド78を伸長(前進)させてボール66を押圧し、ボール66が頂部小孔から押し下げられて露出しない状態とする(後記する図3(c)参照)。これにより、ボール66が図示しないばね部材のばね力に抗して着座部から離間することで、チェック弁28が弁閉状態から弁開状態に切り換わる。チェック弁28が弁開状態となることで、カートリッジ22のバッグ部材40内の塗料は、開口したテーパ部の頂部小孔を介して後記する塗料送出経路72に沿って流通可能な状態となり、塗料送給ポート73から塗装機14に対して塗料が送給される。
カートリッジ22を挟持する際、チェック弁28の先端のテーパ部43がニードルシリンダアッシー30のテーパ状孔部29に対して挿入されることで、ニードルシリンダアッシー30に対してカートリッジ22が所定位置に位置決めされた状態で液密に装着される。
エアシリンダ24は、シリンダ室内に供給されるエアによってシリンダ室を往復運動するピストンロッド44を有する。ピストンロッド44の先端は、ロータリアクチュエータ26に連結されている。ロータリアクチュエータ26は、軸の中心を回転中心として径方向に所定角度回動する回動ロッド46を有する。この回動ロッド46は、図示しない接続体を介してホルダ32に連結されている。
回動ロッド46は、中空体からなり、その内部には液体が流通可能な流路48が形成されている。回動ロッド46の先端には、吸着パッド50が装着されている。吸着パッド50は、負圧作用によってカートリッジ22の底部22aに着脱自在に吸着される。吸着パッド50の中心軸には、カートリッジ22の底部22aに吸着された際、回動ロッド46の流路48と、カートリッジ22の底部22aに形成された孔部51とを連通させる通路が形成されている。これにより、回動ロッド46の流路48から送給された液体は、吸着パッド50の中心軸、及び、カートリッジ22の底部22aの孔部51を介して、ペイントボトル34の内部空間部38内に充填される。なお、図2中では、後記するチューブ60の先端を延長して孔部51と連通するように描出しているが、これに限定されるものではない。例えば、吸着パッド50の軸部に図示しない内管と外管で構成される二重管構造を適用し、液体が流通する内管を孔部51に連通させると共に、内管と外管との間を負圧流体が流通して真空引きするようにするとよい。
液体送出部18は、カートリッジ22の内部空間部38に対して液体を送り出すポンプPとして機能するものである。このポンプPは、モータ(回転駆動源)52と、モータ52の回転駆動力が伝達されるボールねじ機構54と、ボールねじ機構54によってプランジャ56を往復直線運動させるポンプ本体部58と、ポンプ本体部58の室59内に充填された液体(図2中の横破線参照)をカートリッジ22側へ送給するチューブ60とを有する。チューブ60は、ロータリアクチュエータ26の回動ロッド46に接続され、回動ロッド46の流路48に連通している。
ボールねじ機構54は、モータ52の回転軸に図示しないカップリング手段を介して同軸に連結されるボールねじ軸62と、ボールねじ軸62との螺回作用によってボールねじ軸62の軸線方向(図2中の矢印X1方向、矢印X2方向)に沿って直線状に往復動作するボールねじナット64と、ボールねじナット64の回転を阻止すると共に、ボールねじナット64がボールねじ軸62の軸線方向に沿って変位するようにガイドする図示しないガイド機構とを有する。
ニードルシリンダアッシー30は、ニードルシリンダ68と、洗浄液の供給をオン/オフする二方弁70と、圧力センサ74とを備えている。ニードルシリンダ68は、前進及び後退可能なニードルロッド78を有する。初期状態においてニードルロッド78が前進することにより、ニードルロッド78の先端がチェック弁28のボール66に当接しさらにボール66を押圧する。圧力センサ74は、チェック弁28が弁開状態となったときに塗料送出経路72を流通する塗料の圧力を検出するものである。換言すると、液体送出部18から送り出された液体による、バッグ部材40に対する加圧力を検出するものである。
二方弁70は、インレットポート80a及びアウトレットポート80bを有する。インレットポート80aは、図示しない洗浄液供給源に接続され、インレットポート80aを介して洗浄液が導入される。アウトレットポート80bは、ニードルシリンダアッシー30の塗料送出経路72に連通接続され、アウトレットポート80bから導出される洗浄液によって塗料送出経路72及び塗装機14が洗浄される。
ホルダ32は、断面略ハット状を呈し(図5(a)〜(c)参照)、軸方向に沿って延在するレール状に構成されている(図1参照)。図5(a)〜(c)に示されるように、このホルダ32は、底壁32aと、底壁32aを間にして互いに対向する一対の側壁32b、32bとが一体的に形成されている。ホルダ32は、図示しない固定手段を介して鉛直線Aに対して角度θだけ外部側(アーム20の反対側)に傾斜した状態で固定されている。一対の側壁32b、32b及び底壁32aによって囲繞された空間によって、カートリッジ22が装着・保持可能な装着部82が設けられている。
ホルダ32の底壁32aの下部には、図示しない回動軸が連結され、ロータリアクチュエータ26の回動ロッド46の回動動作に付随して回動するように設けられている。ロータリアクチュエータ26の回動ロッド46を介して、ホルダ32を回動させることで、装着部82に装着されたカートリッジ22を、ホルダ32から外部に向かって簡便に排出させることができる(図5(b)、図5(c)参照)。なお、図5(a)〜(c)では、塗装ロボット12のアーム20と、ホルダ32とが便宜上離間した状態に描出されているが、ホルダ32は、図示しない接続体、回動ロッド46、ロータリアクチュエータ26、エアシリンダ24、及び、図示しないブラケットを介して、塗装ロボット12のアーム30に固定されている。
図1に戻って、また、塗装システム10は、例えば、ブースの内壁88に、同色又は異色の塗料が充填された複数のカートリッジ22を収納することが可能なカートリッジ収納部84を備えている。このカートリッジ収納部84は、斜め下方に向かってカートリッジ22を落下させることが可能なガイド板86を備える。塗装ロボット12のアーム20を制御し、ホルダ32をガイド板86の斜め下方に位置した状態で、図示しない押圧シリンダでカートリッジ22を押圧する。これにより、ガイド板86に沿って落下するカートリッジ22をホルダ32の装着部82内に容易に装着することができる(図5(a)参照)。
本実施形態に係る塗装システム10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
先ず、塗装ロボット12のホルダ32に対するカートリッジ22(ペイントボトル34)の装着工程について詳細に説明する。図3(a)〜(c)は、カートリッジを装着し、塗装機に対して塗料を供給する工程を示す説明図である。
カートリッジ収納部84から落下してホルダ32の装着部82内に装着されたカートリッジ22は、エアシリンダ24とニードルシリンダアッシー30との間で挟持される(図3(a)参照)。すなわち、カートリッジ22の軸方向に沿った一端は、エアシリンダ24のピストンロッドを前進させることでロータリアクチュエータ26の回動ロッド46の先端に付設された吸着パッド50によって吸着される。また、カートリッジ22の軸方向に沿った他端は、蓋部36から突出するチェック弁28のテーパ部43がニードルシリンダアッシー30のテーパ状孔部29内に進入して当接することで保持される。なお、カートリッジ22の軸方向と直交する方向は、ホルダ32の対向する一対の側壁32b、32bによって保持される。
続いて、ニードルシリンダ68のニードルロッド78を前進させてニードルロッド78の先端によってチェック弁28のボール66を押圧する(図3(b)参照)。これにより、チェック弁28のボール66は、図示しないばね部材のばね力に抗して着座部から離間した弁開状態となる。チェック弁28が弁開状態となることで、バッグ部材40の内部と、ニードルシリンダアッシー30の塗料送出経路72とが連通状態となる。
同時に、ポンプPを駆動しポンプ本体部58内に充填された液体をカートリッジ22(ペイントボトル34)の内部空間部38に対して供給する(図3(b)参照)。モータ52の回転駆動力をボールねじ機構54に伝達し、ボールねじナット64をポンプ本体部58に接近する方向(矢印X1方向)に沿って変位させる。ボールねじナット64に連結されたポンプ本体部58のプランジャ56は、ボールねじナット64と同様に矢印X1方向に沿って変位し、室59内に充填された液体がチューブ60を介して回動ロッド46の流路48内に送り出される。回動ロッド46の流路48内に送り出された液体は、吸着パッド50の中心軸及びカートリッジ22(ペイントボトル34)の底部22aの孔部51を経由して、内部空間部38内に流入する。
ペイントボトル34内では、内部空間部38内に流入した液体の液圧によってバッグ部材40が外側から加圧押圧される。加圧押圧されることでバッグ部材40が委縮し、バッグ部材40内の塗料は、蓋部36の図示しない連通孔、チェック弁28、塗料送出経路72、及び、塗料送給ポート73を経由して塗装機14へ送り出される(図3(c)参照)。塗装機14に送り出された塗料は、塗料を回転霧化する図示しない回転霧化頭から、例えば、自動車ボディ等の被塗装物に対して塗布される。
次に、使用済みカートリッジ22の離脱工程について詳細に説明する。図4(a)〜(f)は、カートリッジを離脱してカートリッジ内に新たな塗料を充填する工程を示す説明図である。
ニードルシリンダ68を駆動し、ボール66を押圧していたニードルロッド78を後退させる(図4(a)参照)。これにより、チェック弁28のボール66が図示しないばね部材のばね力によって着座部に着座し、チェック弁28が弁閉状態となる。
続いて、二方弁70をオフ状態からオン状態に切り換えて洗浄工程を遂行する。これにより、インレットポート80aから洗浄液が導入され、この洗浄液は、アウトレットポート80b、塗料送出経路72、及び、塗料送給ポート73を経由して塗装機14に送給される(図4(a)参照)。洗浄液による洗浄作業が終了した後、二方弁70をオン状態からオフ状態に切り換えて洗浄液の導入を停止する。なお、二方弁70による洗浄工程は、異色の塗料を使用する、いわゆる色切替(色替え)を行う場合になされるものであり、同色の塗料を継続して使用する場合には不要である。
さらに、ポンプPのモータ52は、モータ軸を前記とは逆方向に回転させてボールねじナット64をポンプ本体部58から離間する方向(矢印X2方向)に変位させる。これによりポンプ本体部58のプランジャ56が前記とは反対方向(矢印X2方向)に変位することで、ペイントボトル34の内部空間部38内に充填された液体が、吸着パッド50の中心軸、回動ロッド46の流路48、及び、チューブ60を介してポンプ本体部58の室59内に吸い戻される(図4(b)参照)。この結果、ペイントボトル34の内部空間部38内に充填されていた液体は、ポンプ本体部58の室59内に全て吸い戻されて初期状態に復帰する。ポンプ本体部58の室59内から送り出される液体の全容量と、ペイントボトル34の内部空間部38内に充填される液体の全容量とを同一容量とすることで、送り込まれる液体は、導入・導出の往復運動となる。
さらに、前進していたエアシリンダ24のピストンロッド44を後退させる。ピストンロッド44が後退することで、カートリッジ22の蓋部36から突出したチェック弁28のテーパ部43がニードルシリンダアッシー30のテーパ状孔部29から離間する。続いて、カートリッジ22の底部22aを吸着していた吸着パッド50の内部に破壊エアを供給して真空破壊状態とし、カートリッジ22の底部22aから吸着パッド50を離脱させる。
さらにまた、ロータリアクチュエータ26を駆動して回動ロッド46を所定方向に回動させ、ホルダ32を回動ロッド46に追従させて回動させることで、装着部82に装着されていた使用済みのカートリッジ22を外部に排出することができる。
次に、使用済みのカートリッジ22に対して新たに塗料を充填する方法について説明する。
先ず、カートリッジ22を構成するペイントボトル34から蓋部36を取り外す(図4(e)参照)。ペイントボトル34から使用済みのバッグ部材40を取り出した後、塗料が充填された新たなバッグ部材40をペイントボトル34内に装填して蓋部36を締結する(図4(f)参照)。これにより、使用済みのバッグ部材40と、塗料が充填された新たなバッグ部材40とを容易に交換することができる。充填された塗料を使い切ったバッグ部材40は、廃棄されるため、洗浄作業に伴う廃液の発生を阻止することができる。このバッグ部材40の交換は、同色及び異色のいずれの塗料でも行うことができる。
また、同色の塗料を充填する場合、ペイントボトル34から蓋部36を取り外した後、使用済みのバッグ部材40に対して同色の塗料を充填した後、蓋部36をペイントボトル34の上部に締結するようにしてもよい。この場合、使用済みのバッグ部材40を捨てることがなく再利用することでコストを低減することができる利点がある。
これに対し、従来技術では、カートリッジ22(ペイントボトル34)を各色専用としなければならなかった。このため、カートリッジ22に対して異色の塗料を充填したい場合、カートリッジ22(ペイントボトル34)内の洗浄作業が必要となり、煩雑且つ不便であった。本実施形態では、交換可能且つ塗料の再充填可能なバッグ部材40を用いることで、多色・少ロッドに好適に対応することができる。
本実施形態における塗料送出方法は、ペイントボトル34内にバッグ部材40を固定し、正逆吸引可能なポンプPによってペイントボトル34の内部空間部38内に液体を送り込むことができる。ポンプPとしては、例えば、本出願人の提案に係るプランジャポンプ(特許第4705612号公報参照)、トロコイドポンプ(特許第3920269号公報参照)等のような弁構造を持たないポンプで液体を送り込むことが好ましい。送り込まれる液体の種類は問わず、内部空間部38内に送り込まれた液体の量に対応してバッグ部材40に充填された塗料が塗料送給ポート73から塗装機14へ送給することができる。
その際、内部空間部38内に送り込まれる液体の流量を制御(管理)することができないと、被塗装物に対する塗料の吹き付け量が不安定となり、塗膜のバラツキによるスケやタレといった塗装不良が発生する。また、被塗装物の形状の大小や形状の複雑さにも対応が困難となり、液体によって間接的に塗料を押し出す方式の場合、どのようなポンプによって液体を送り出すかが重要な要素となる。
例えば、送り込む液体として高沸点溶剤の酢酸ブチルを用い、この酢酸ブチルを周知のギヤポンプで内部空間部38内に送り出すことが考えられる。この場合、ギヤポンプは、そのギヤ幅によって液体の送り出す量に下限と上限とが発生する。ギヤポンプを選択することによって塗料の吹き付け量の範囲が限定されるため、限定された吹き付け量の範囲内の被塗装物のみを塗装ラインに載せることしかできないという不具合がある。
これに対して、本実施形態では、ポンプPを、モータ52と、モータ52の回転駆動力が伝達されるボールねじ機構54と、ボールねじ機構54によってプランジャ56を往復直線運動させるポンプ本体部58と、ポンプ本体部58から送出された液体をカートリッジ22へ送給するチューブ60とによって構成している。このように構成することで、正逆吸引可能で送り込む液体の流量を簡便に制御することが可能なポンプPとすることができる。これにより、本実施形態では、例えば、約50ml/min.の低流量から約400ml/min.の大流量までの大きな流量範囲内において脈動を発生させることなく安定して液体を送り出すことができる。
従来技術に係るカートリッジ方式では、カートリッジ内に充填された塗料が一度も撹拌されることがないと共に、カートリッジ内に充填された塗料の温度は、外的温度に影響される、という不具合がある。
これに対して、本実施形態では、吸着パッド50がカートリッジ22(ペイントボトル34)の底部22aに吸着された状態において、ロータリアクチュエータ26を駆動し、回動ロッド46を一方向及び他方向に回動させることで、塗装作業中や被塗装物の搬送中に塗料を好適に撹拌させることができる。また、例えば、魔法瓶のようなものでペイントボトル34を構成してカートリッジ22に保温機能を持たせることで、カートリッジ22内に充填された塗料の粘度の安定化を達成することができる。
さらに、従来技術では、カートリッジ22内のバッグ部材40に対して新たな塗料を充填しようとすると、以下のような不具合が発生する。第1に、被塗装物に対する塗装中に塗装ブース内、又は、他のスペース内で塗料及び送り込む液体を充填する必要がある。第2に、充填するためのタンクやポンプ、塗料及び送り込まれる液体をそれぞれ流通させる配管が必要となる。第3に、新たに充填済みのカートリッジを塗装ロボットに移載するための移載機が必要となる。
これに対し、本実施形態では、カートリッジ22に対して塗料が事前に充填された状態にあり、ブース内における作業は発生しない。また、ペイントボトル34の内部空間部38内に送り込まれる液体は、ポンプPの場合、下側のストロークエンドへ向けてプランジャ56がストロークしている状態でポンプ本体部58からカートリッジ22の内部空間部38内へ送り込まれることとなる。一方、塗料送出完了時では、プランジャ56が上側のストロークエンドへ向けてストロークするため、カートリッジ22の内部空間部38内の液体をポンプ本体部58の室59内へ再度吸い戻される。
本実施形態では、ポンプ本体部58の室内の容量とカートリッジ22の内部空間部38内の容量とを同一容量とすることで、送り込まれた液体は導入・導出の往復運動(往復方式)となる。
また、本実施形態では、塗料及び送り込む液体を別途充填する必要がないため、塗料や液体の充填装置が不要になると共に、充填済みのカートリッジを塗装ロボットに移載するための移載機も不要となる。
この結果、本実施形態では、カートリッジ方式を採用した場合であっても、大容量のタンクやポンプ、配管、移載機等が不要となり、システム全体のコストを低減することができる。また、本実施形態では、溶剤を使用する場合、高い安定性を得ることができる。
次に、比較例と対比しながら本実施形態の利点について以下説明する。
図6(a)は、本出願人が案出した比較例の概略模式図、図6(b)は、本実施形態の概略模式図である。なお、比較例では、本実施形態と同一の構成要素に同一の参照数字を付している。
図6(a)に示される比較例では、例えば、バッグ部材40を加圧押圧する液体として酢酸ブチルを用い、酢酸ブチルを貯留するためのタンクを備えている。この酢酸ブチルは、他の溶剤と比較して電気抵抗値が高く、絶縁性を確保している。これは、高電圧のリークを防止するためであり、仮に、バッグ部材40を加圧押圧する液体の電気抵抗値が低いと液体を通じてタンクにリーク電流が流れるおそれがあるからである。また、塗料としては、導電性を有する静電塗装用水性塗料(以下、単に、水性塗料という)が用いられる。タンク内の酢酸ブチルは、送給経路及びポンプ装置を介してカートリッジ22の内部空間部38内に供給される。
比較例では、ポンプ装置によってタンクから吸引された酢酸ブチルが、カートリッジ22の内部空間部38内に充填される。カートリッジ22の内部空間部38内に充填された酢酸ブチルによってバッグ部材40が加圧押圧されて委縮し、塗装機14に水性塗料が送給される。塗装機14では、高電圧が印加(内部印加)され、アース電位に接地された図示しない被塗装物に対して水性塗料が塗布され、静電塗装が施される。
比較例では、仮に、バッグ部材40が損傷してバッグ部材40内の水性塗料が酢酸ブチルと混合した場合、高電圧に印加された水性塗料がタンク内に戻ることでリーク電流が発生し、タンクの感電リスクが発生するおそれがある。
これに対して、図6(b)に示される本実施形態では、ポンプP内から送り出される液体と、カートリッジ22の内部空間部38内に充填される液体とが、チューブ60を介して、互いに導入・導出の往復運動となる。これにより、本実施形態では、図6(b)の一点鎖線で示される領域R内で完結しているため(タンク及び送給経路が不要となる)、仮にバッグ部材40が損傷した場合であっても、感電リスクを好適に回避することができる。
さらに、本実施形態では、バッグ部材40を加圧押圧する液体を水(純水)で行うことが可能となり、完全な水性塗料ラインを構築して、揮発性有機化合物(VOC;Volatile Organic Compounds)の削減に寄与することができる。
10 塗装システム
12 塗装ロボット
18 液体送出部(流体送出手段)
22 カートリッジ
38 内部空間部
52 モータ(回転駆動源)
54 ボールねじ機構
56 プランジャ
58 ポンプ本体部
59 室
72 塗料送出経路
P ポンプ

Claims (3)

  1. 可撓性を有し、塗料が充填されたバッグ部材と、
    塗装ロボットに着脱自在に装着され、前記バッグ部材を内部空間部内に収容するカートリッジと、
    ポンプ本体部を有し、前記ポンプ本体部の室内から前記内部空間部内に流体を送出して前記バッグ部材を加圧押圧することで、前記バッグ部材内の塗料を塗料送出経路に沿って流通させる流体送出手段と、
    を備え、
    前記バッグ部材内に充填された塗料が被塗装物に対して塗布された後、前記流体送出手段は、前記内部空間部内に送出された流体を前記ポンプ本体部の室内に吸い戻すことを特徴とする塗装システム。
  2. 請求項1記載の塗装システムにおいて、
    前記ポンプ本体部の室内の容量と、前記カートリッジの前記内部空間部内の容量は、同一であることを特徴とする塗装システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の塗装システムにおいて、
    前記流体送出手段は、前記カートリッジの前記内部空間部に対して液体を送出する液体送出部であり、
    前記液体送出部は、回転駆動源と、回転駆動源の回転駆動力が伝達されるボールねじ機構と、ボールねじ機構によってプランジャを往復直線運動させる前記ポンプ本体部とを有することを特徴とする塗装システム。
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