JP3452698B2 - 双方向定圧膨張弁 - Google Patents
双方向定圧膨張弁Info
- Publication number
- JP3452698B2 JP3452698B2 JP22031595A JP22031595A JP3452698B2 JP 3452698 B2 JP3452698 B2 JP 3452698B2 JP 22031595 A JP22031595 A JP 22031595A JP 22031595 A JP22031595 A JP 22031595A JP 3452698 B2 JP3452698 B2 JP 3452698B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- pressure chamber
- refrigerant
- valve
- refrigerant flow
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B41/00—Fluid-circulation arrangements
- F25B41/30—Expansion means; Dispositions thereof
- F25B41/38—Expansion means; Dispositions thereof specially adapted for reversible cycles, e.g. bidirectional expansion restrictors
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Temperature-Responsive Valves (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷暖房両用に用
いられるヒートポンプ方式の冷凍サイクルにおいて、冷
媒を一定の圧力に断熱膨張させて蒸発器に送り込むため
の定圧膨張弁に関する。 【0002】 【従来の技術】ヒートポンプ方式の冷凍サイクルでは、
室内の熱交換器と室外の熱交換器との間の冷媒の流れ方
向を逆にすることにより、下流側の熱交換器が蒸発器に
なって冷房状態と暖房状態とが切り替わる。そして、そ
のいずれの状態の場合でも、蒸発器に送られる冷媒圧が
一定になるように冷媒を断熱膨張させる必要がある。 【0003】そこで以前は、冷房時用と暖房時用の二つ
の定圧膨張弁を並列に配置してその各々に逆止弁を接続
し、冷房時と暖房時の各々の場合に、いずれか一方の定
圧膨張弁が機能するようにしていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、そのように冷
房時用と暖房時用の二つの定圧膨張弁を並列に配置して
その各々に逆止弁を接続する構造は、一方の定圧膨張弁
が常に機能していないので、無駄な装置コストがかかっ
ていることになる。 【0005】そこで本発明は、冷媒の流れ方向が逆にな
る冷房時と暖房時のいずれの状態でも機能して、無駄な
装置コストのかからない双方向定圧膨張弁を提供するこ
とを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の双方向定圧膨張弁は、ヒートポンプ式冷凍
サイクル中の一対の熱交換器を接続する冷媒流路の途中
に介挿接続された双方向定圧膨張弁であって、上記冷媒
流路内の冷媒の圧力に押されて所定の移動範囲において
スライドするように上記冷媒流路内に配置されたスライ
ド弁の移動によって、膨張弁に形成された絞り部に対す
る上記冷媒流路の連通接続状態が切り換わって、上記冷
媒流路内の冷媒の流れ方向がいずれの場合であっても、
冷媒を定圧膨張させるように上記絞り部を開閉するため
の一つの絞り弁が同じように動作することを特徴とす
る。 【0007】また、本発明の双方向定圧膨張弁は、ヒー
トポンプ式冷凍サイクル中の一対の熱交換器を接続する
冷媒流路の途中に介挿接続された双方向定圧膨張弁であ
って、上記冷媒流路内の冷媒の圧力に押されて所定の移
動範囲においてスライドするように上記冷媒流路内に配
置されたスライド弁と、上記スライド弁の一方の端面と
側面とに開口するように上記スライド弁に形成された第
1の連通路と、上記スライド弁の他方の端面と側面とに
開口するように上記第1の連通路とは独立して上記スラ
イド弁に形成された第2の連通路と、上記スライド弁が
上記冷媒流路内の冷媒の圧力に押されて移動した位置に
おいて上記第1と第2の連通路のうち高圧側の冷媒流路
と連通する連通路とその側面開口を介して連通するよう
に配置された高圧室と、上記スライド弁が上記冷媒流路
内の冷媒の圧力に押されて移動した位置において上記第
1と第2の連通路のうち低圧側の冷媒流路と連通する連
通路とその側面開口を介して連通するように配置された
低圧室と、上記高圧室と低圧室を直接連通させる位置に
形成された絞り部と、上記絞り部を上記高圧室側から閉
じようとする方向に一定の付勢力で付勢されて配置され
た絞り弁と、所定圧に設定された定圧室と上記低圧室と
の差圧によって上記絞り弁を開き方向に駆動する絞り弁
駆動手段とを設けたことを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】図面を参照して実施の形態を説明
する。図9は、ヒートポンプ式冷凍サイクルを用いた冷
暖房装置を示しており、装置は室内に置かれる室内機1
0と室外に置かれる室外機20とに分かれている。 【0009】 その室内機10には室内熱交換器11が
配置され、室外機20には、室外熱交換器21の他、冷
媒を圧縮するための圧縮機22とアキュムレータ23と
が配置されていて、それらを冷媒が循環する。また、冷
房時と暖房時とで冷媒の流れ方向を逆転させるように切
り換えるための四方弁24が、冷媒流路の途中に配置さ
れている。 【0010】また室外機20側には、室内熱交換器11
と室外熱交換器21との間を連通接続する冷媒流路管1
の途中に、冷媒を断熱膨張させて一定の圧力で下流側に
送り出すための双方向定圧膨張弁30が介挿接続されて
いる。 【0011】図1は、双方向定圧膨張弁30を示してお
り、冷媒流路管1の軸線方向にスライド自在な円柱状の
スライド弁31が、冷媒流路管1内に嵌挿配置されてい
る。したがって、スライド弁31は冷媒流路管1内の冷
媒の圧力に押されて軸線方向にスライドする。 【0012】ただし、冷媒流路管1内には、スライド弁
31の移動範囲を規制するための一対のストッパ32,
33がスライド弁31の両側に設けられており、スライ
ド弁31は、ストッパ32,33に当接するとそれ以上
は移動できない。図1には、室外側の冷媒流路管1a内
の冷媒が高圧になっていて、スライド弁31が室内寄り
のストッパ33に当接した状態が示されている。 【0013】スライド弁31の外周面(側面)には、中
央部分の左右に一対の円周溝37,38が形成されてい
て、第1の円周溝37に連通する第1の連通孔35と第
2の円周溝38に連通する第2の連通孔36とが、スラ
イド弁31の両端面から穿設されている。 【0014】ただし、第1と第2の連通孔35,36と
は連通しないように互いに独立して形成されており、第
1の連通溝35はその端面開口を介して室外側の冷媒流
路管1aに直接通じていて、第2の連通溝36はその端
面開口を介して室内側の冷媒流路管1bに直接通じてい
る。 【0015】また、冷媒流路管1の管壁部分には、高圧
室41とそれを囲むように配置された低圧室42とが、
スライド弁31の側部に形成されている。そして、図1
に示されるように、スライド弁31が冷媒流路管1内の
冷媒圧に押されて室内寄りのストッパ33に当接した状
態では、第1の円周溝37を介して第1の連通孔35と
高圧室41とが連通し、第2の円周溝38を介して第2
の連通孔36と低圧室42とが連通する。 【0016】また、四方弁24が切り換えられて、室内
側の冷媒流路管1bが高圧側になった状態では、図5に
示されるように、スライド弁31が室外寄りのストッパ
32に当接して、第2の円周溝38を介して第2の連通
孔36と高圧室41とが連通し、第1の円周溝37を介
して第1の連通孔35と低圧室42とが連通する。 【0017】したがっていずれの場合にも、スライド弁
31の動作によって、高圧室41に高圧側の冷媒流路管
1が連通接続され、低圧室42に低圧側の冷媒流路管1
が連通接続された状態になる。 【0018】図1に戻って、高圧室41と低圧室42と
の間は、両室間の隔壁に穿設された小径の絞り孔43に
よって直接連通している。そして高圧室41内には、絞
り孔43に対向する球状の絞り弁44が配置されてい
て、圧縮コイルスプリング45によって絞り孔43を塞
ぐ方向に付勢されている。46は、絞り弁44と圧縮コ
イルスプリング45との間に装着された受け部材であ
る。 【0019】したがって、図1に示される状態で高圧側
の冷媒流路管1aから高圧室41内に送り込まれた高圧
冷媒は、絞り孔43部分(より正確には、絞り孔43と
絞り弁44との間の狭い流路部分)で絞られて、断熱膨
張しながら低圧室42内に噴出し、低圧側の冷媒流路管
1bに送り出される。 【0020】48は、冷媒流路管1内の冷媒と同じ冷媒
が所定の圧力で封入された定圧室であり、定圧室48と
低圧室42との間は、可撓性のあるダイアフラ49によ
って仕切られている。50は、定圧室48の冷媒注入孔
を閉塞する栓体、51は、定圧室48を囲んで設けられ
た断熱カバーである。 【0021】ダイアフラム49を低圧室42側から受け
る円盤状のダイアフラム受け52の中心部には、絞り孔
43内を通って配置されたロッド53の一端が当接して
おり、そのロッド53の他端は絞り弁44に当接してい
る。 【0022】したがって、圧縮コイルスプリング45に
よって閉じ方向に付勢されている絞り弁44は、定圧室
48内と低圧室42内との差圧によって開き方向に付勢
されている。 【0023】その結果、低圧室42内の圧力が一定にな
ると力の均衡がとれることになり、絞り弁44は、常に
低圧室42内の圧力を一定にするように動作する。その
ようにして、低圧側の冷媒流路管1b内の冷媒が常に一
定圧に維持されて、蒸発器となる下流側の熱交換器11
に送られる。 【0024】図2ないし図5は、四方弁24が切り換え
られて、室内側の冷媒流路管1bが高圧側になる際の双
方向定圧膨張弁30の動作の変化を、細かく順を追って
示している。 【0025】室外側の冷媒流路管1aが高圧だった図1
の状態から、室内側の冷媒流路管1bが高圧に切り換え
られると、まず図2に示されるように、スライド弁31
が室内側の冷媒流路管1b内の冷媒圧に押されて室外側
(図において左方)に移動を始める。 【0026】この時点では、まだ第2の連通孔36を介
して低圧室42内が室内側の冷媒流路管1bと連通して
いるので、低圧室42内が高圧になって定圧室48の容
積が縮められ、その結果、絞り弁44が絞り孔43を閉
じる状態になる。 【0027】図3に示されるようにスライド弁31が移
動の中間点まで来ると、スライド弁31によって、低圧
室42内と室内側の冷媒流路管1bとの間が閉塞され、
高圧室41内と室外側の冷媒流路管1aとの間も閉塞さ
れた状態になる。ここでも、低圧室42内の圧力は高い
ままなので、絞り孔43は絞り弁44で閉じられてい
る。 【0028】そこから、さらにスライド弁31が室外側
に移動すると、図4に示されるように、低圧になってい
る室外側の冷媒流路管1aと低圧室42とが連通接続さ
れ、高圧になっている室内側の冷媒流路管1bと高圧室
41とが連通接続された状態に、連通状態が切り換わ
る。 【0029】すると、低圧室42内が低圧になるので、
図1の場合と同様にして絞り孔43を開く方向に絞り弁
44が駆動されて、室内側の冷媒流路管1bから高圧室
41内に送り込まれてきた高圧冷媒が断熱膨張しながら
低圧室42内に噴出して、室外側の冷媒流路管1a内に
送り出される。 【0030】そして、図5に示されるように、スライド
弁31は室外寄りのストッパ32に当接した状態で静止
し、低圧側である室外側の冷媒流路管1a内の冷媒圧力
が常に一定に維持されて、蒸発器となる室外熱交換器2
1に送られる。 【0031】図6は本発明の第2の実施の形態の双方向
定圧膨張弁30の正面断面図であり、スライド弁31を
高圧室41の側壁部分に面するように位置関係を変える
と共に、低圧室42を高圧室41対して直列に配置した
ものであり、第1の実施の形態に比べて装置をコンパク
ト化することができる。図7と図8は、スライド弁31
の静止位置が異なる状態の平面断面図である。 【0032】この第2の実施の形態の双方向定圧膨張弁
30は、第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁30と比
べて上記のレイアウトが異なる他は、スライド弁31の
第1の円周溝37と第2の円周溝38を低圧室42に連
通させるための連通溝61,62が形成されている以
外、各部の構造及び動作とも第1の形態と変わらないの
で、第1の形態と同じ部分に同じ符号を付して、その説
明は省略する。 【0033】 【発明の効果】本発明によれば、冷媒流路内の冷媒圧に
押されてスライドするスライド弁の移動によって、絞り
部に対する冷媒流路の連通接続状態が切り換わって、冷
媒の流れ方向が冷暖房のいずれの状態であっても定圧膨
張用の一つの絞り弁が同じように動作して、一つの装置
で冷媒を定圧膨張させることができるので、装置コスト
がかからず経済性が高い。
いられるヒートポンプ方式の冷凍サイクルにおいて、冷
媒を一定の圧力に断熱膨張させて蒸発器に送り込むため
の定圧膨張弁に関する。 【0002】 【従来の技術】ヒートポンプ方式の冷凍サイクルでは、
室内の熱交換器と室外の熱交換器との間の冷媒の流れ方
向を逆にすることにより、下流側の熱交換器が蒸発器に
なって冷房状態と暖房状態とが切り替わる。そして、そ
のいずれの状態の場合でも、蒸発器に送られる冷媒圧が
一定になるように冷媒を断熱膨張させる必要がある。 【0003】そこで以前は、冷房時用と暖房時用の二つ
の定圧膨張弁を並列に配置してその各々に逆止弁を接続
し、冷房時と暖房時の各々の場合に、いずれか一方の定
圧膨張弁が機能するようにしていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、そのように冷
房時用と暖房時用の二つの定圧膨張弁を並列に配置して
その各々に逆止弁を接続する構造は、一方の定圧膨張弁
が常に機能していないので、無駄な装置コストがかかっ
ていることになる。 【0005】そこで本発明は、冷媒の流れ方向が逆にな
る冷房時と暖房時のいずれの状態でも機能して、無駄な
装置コストのかからない双方向定圧膨張弁を提供するこ
とを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の双方向定圧膨張弁は、ヒートポンプ式冷凍
サイクル中の一対の熱交換器を接続する冷媒流路の途中
に介挿接続された双方向定圧膨張弁であって、上記冷媒
流路内の冷媒の圧力に押されて所定の移動範囲において
スライドするように上記冷媒流路内に配置されたスライ
ド弁の移動によって、膨張弁に形成された絞り部に対す
る上記冷媒流路の連通接続状態が切り換わって、上記冷
媒流路内の冷媒の流れ方向がいずれの場合であっても、
冷媒を定圧膨張させるように上記絞り部を開閉するため
の一つの絞り弁が同じように動作することを特徴とす
る。 【0007】また、本発明の双方向定圧膨張弁は、ヒー
トポンプ式冷凍サイクル中の一対の熱交換器を接続する
冷媒流路の途中に介挿接続された双方向定圧膨張弁であ
って、上記冷媒流路内の冷媒の圧力に押されて所定の移
動範囲においてスライドするように上記冷媒流路内に配
置されたスライド弁と、上記スライド弁の一方の端面と
側面とに開口するように上記スライド弁に形成された第
1の連通路と、上記スライド弁の他方の端面と側面とに
開口するように上記第1の連通路とは独立して上記スラ
イド弁に形成された第2の連通路と、上記スライド弁が
上記冷媒流路内の冷媒の圧力に押されて移動した位置に
おいて上記第1と第2の連通路のうち高圧側の冷媒流路
と連通する連通路とその側面開口を介して連通するよう
に配置された高圧室と、上記スライド弁が上記冷媒流路
内の冷媒の圧力に押されて移動した位置において上記第
1と第2の連通路のうち低圧側の冷媒流路と連通する連
通路とその側面開口を介して連通するように配置された
低圧室と、上記高圧室と低圧室を直接連通させる位置に
形成された絞り部と、上記絞り部を上記高圧室側から閉
じようとする方向に一定の付勢力で付勢されて配置され
た絞り弁と、所定圧に設定された定圧室と上記低圧室と
の差圧によって上記絞り弁を開き方向に駆動する絞り弁
駆動手段とを設けたことを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】図面を参照して実施の形態を説明
する。図9は、ヒートポンプ式冷凍サイクルを用いた冷
暖房装置を示しており、装置は室内に置かれる室内機1
0と室外に置かれる室外機20とに分かれている。 【0009】 その室内機10には室内熱交換器11が
配置され、室外機20には、室外熱交換器21の他、冷
媒を圧縮するための圧縮機22とアキュムレータ23と
が配置されていて、それらを冷媒が循環する。また、冷
房時と暖房時とで冷媒の流れ方向を逆転させるように切
り換えるための四方弁24が、冷媒流路の途中に配置さ
れている。 【0010】また室外機20側には、室内熱交換器11
と室外熱交換器21との間を連通接続する冷媒流路管1
の途中に、冷媒を断熱膨張させて一定の圧力で下流側に
送り出すための双方向定圧膨張弁30が介挿接続されて
いる。 【0011】図1は、双方向定圧膨張弁30を示してお
り、冷媒流路管1の軸線方向にスライド自在な円柱状の
スライド弁31が、冷媒流路管1内に嵌挿配置されてい
る。したがって、スライド弁31は冷媒流路管1内の冷
媒の圧力に押されて軸線方向にスライドする。 【0012】ただし、冷媒流路管1内には、スライド弁
31の移動範囲を規制するための一対のストッパ32,
33がスライド弁31の両側に設けられており、スライ
ド弁31は、ストッパ32,33に当接するとそれ以上
は移動できない。図1には、室外側の冷媒流路管1a内
の冷媒が高圧になっていて、スライド弁31が室内寄り
のストッパ33に当接した状態が示されている。 【0013】スライド弁31の外周面(側面)には、中
央部分の左右に一対の円周溝37,38が形成されてい
て、第1の円周溝37に連通する第1の連通孔35と第
2の円周溝38に連通する第2の連通孔36とが、スラ
イド弁31の両端面から穿設されている。 【0014】ただし、第1と第2の連通孔35,36と
は連通しないように互いに独立して形成されており、第
1の連通溝35はその端面開口を介して室外側の冷媒流
路管1aに直接通じていて、第2の連通溝36はその端
面開口を介して室内側の冷媒流路管1bに直接通じてい
る。 【0015】また、冷媒流路管1の管壁部分には、高圧
室41とそれを囲むように配置された低圧室42とが、
スライド弁31の側部に形成されている。そして、図1
に示されるように、スライド弁31が冷媒流路管1内の
冷媒圧に押されて室内寄りのストッパ33に当接した状
態では、第1の円周溝37を介して第1の連通孔35と
高圧室41とが連通し、第2の円周溝38を介して第2
の連通孔36と低圧室42とが連通する。 【0016】また、四方弁24が切り換えられて、室内
側の冷媒流路管1bが高圧側になった状態では、図5に
示されるように、スライド弁31が室外寄りのストッパ
32に当接して、第2の円周溝38を介して第2の連通
孔36と高圧室41とが連通し、第1の円周溝37を介
して第1の連通孔35と低圧室42とが連通する。 【0017】したがっていずれの場合にも、スライド弁
31の動作によって、高圧室41に高圧側の冷媒流路管
1が連通接続され、低圧室42に低圧側の冷媒流路管1
が連通接続された状態になる。 【0018】図1に戻って、高圧室41と低圧室42と
の間は、両室間の隔壁に穿設された小径の絞り孔43に
よって直接連通している。そして高圧室41内には、絞
り孔43に対向する球状の絞り弁44が配置されてい
て、圧縮コイルスプリング45によって絞り孔43を塞
ぐ方向に付勢されている。46は、絞り弁44と圧縮コ
イルスプリング45との間に装着された受け部材であ
る。 【0019】したがって、図1に示される状態で高圧側
の冷媒流路管1aから高圧室41内に送り込まれた高圧
冷媒は、絞り孔43部分(より正確には、絞り孔43と
絞り弁44との間の狭い流路部分)で絞られて、断熱膨
張しながら低圧室42内に噴出し、低圧側の冷媒流路管
1bに送り出される。 【0020】48は、冷媒流路管1内の冷媒と同じ冷媒
が所定の圧力で封入された定圧室であり、定圧室48と
低圧室42との間は、可撓性のあるダイアフラ49によ
って仕切られている。50は、定圧室48の冷媒注入孔
を閉塞する栓体、51は、定圧室48を囲んで設けられ
た断熱カバーである。 【0021】ダイアフラム49を低圧室42側から受け
る円盤状のダイアフラム受け52の中心部には、絞り孔
43内を通って配置されたロッド53の一端が当接して
おり、そのロッド53の他端は絞り弁44に当接してい
る。 【0022】したがって、圧縮コイルスプリング45に
よって閉じ方向に付勢されている絞り弁44は、定圧室
48内と低圧室42内との差圧によって開き方向に付勢
されている。 【0023】その結果、低圧室42内の圧力が一定にな
ると力の均衡がとれることになり、絞り弁44は、常に
低圧室42内の圧力を一定にするように動作する。その
ようにして、低圧側の冷媒流路管1b内の冷媒が常に一
定圧に維持されて、蒸発器となる下流側の熱交換器11
に送られる。 【0024】図2ないし図5は、四方弁24が切り換え
られて、室内側の冷媒流路管1bが高圧側になる際の双
方向定圧膨張弁30の動作の変化を、細かく順を追って
示している。 【0025】室外側の冷媒流路管1aが高圧だった図1
の状態から、室内側の冷媒流路管1bが高圧に切り換え
られると、まず図2に示されるように、スライド弁31
が室内側の冷媒流路管1b内の冷媒圧に押されて室外側
(図において左方)に移動を始める。 【0026】この時点では、まだ第2の連通孔36を介
して低圧室42内が室内側の冷媒流路管1bと連通して
いるので、低圧室42内が高圧になって定圧室48の容
積が縮められ、その結果、絞り弁44が絞り孔43を閉
じる状態になる。 【0027】図3に示されるようにスライド弁31が移
動の中間点まで来ると、スライド弁31によって、低圧
室42内と室内側の冷媒流路管1bとの間が閉塞され、
高圧室41内と室外側の冷媒流路管1aとの間も閉塞さ
れた状態になる。ここでも、低圧室42内の圧力は高い
ままなので、絞り孔43は絞り弁44で閉じられてい
る。 【0028】そこから、さらにスライド弁31が室外側
に移動すると、図4に示されるように、低圧になってい
る室外側の冷媒流路管1aと低圧室42とが連通接続さ
れ、高圧になっている室内側の冷媒流路管1bと高圧室
41とが連通接続された状態に、連通状態が切り換わ
る。 【0029】すると、低圧室42内が低圧になるので、
図1の場合と同様にして絞り孔43を開く方向に絞り弁
44が駆動されて、室内側の冷媒流路管1bから高圧室
41内に送り込まれてきた高圧冷媒が断熱膨張しながら
低圧室42内に噴出して、室外側の冷媒流路管1a内に
送り出される。 【0030】そして、図5に示されるように、スライド
弁31は室外寄りのストッパ32に当接した状態で静止
し、低圧側である室外側の冷媒流路管1a内の冷媒圧力
が常に一定に維持されて、蒸発器となる室外熱交換器2
1に送られる。 【0031】図6は本発明の第2の実施の形態の双方向
定圧膨張弁30の正面断面図であり、スライド弁31を
高圧室41の側壁部分に面するように位置関係を変える
と共に、低圧室42を高圧室41対して直列に配置した
ものであり、第1の実施の形態に比べて装置をコンパク
ト化することができる。図7と図8は、スライド弁31
の静止位置が異なる状態の平面断面図である。 【0032】この第2の実施の形態の双方向定圧膨張弁
30は、第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁30と比
べて上記のレイアウトが異なる他は、スライド弁31の
第1の円周溝37と第2の円周溝38を低圧室42に連
通させるための連通溝61,62が形成されている以
外、各部の構造及び動作とも第1の形態と変わらないの
で、第1の形態と同じ部分に同じ符号を付して、その説
明は省略する。 【0033】 【発明の効果】本発明によれば、冷媒流路内の冷媒圧に
押されてスライドするスライド弁の移動によって、絞り
部に対する冷媒流路の連通接続状態が切り換わって、冷
媒の流れ方向が冷暖房のいずれの状態であっても定圧膨
張用の一つの絞り弁が同じように動作して、一つの装置
で冷媒を定圧膨張させることができるので、装置コスト
がかからず経済性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の側面断面図である。 【図2】本発明の第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の切り換え動作中の側面断面図である。 【図3】本発明の第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の切り換え動作中の側面断面図である。 【図4】本発明の第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の切り換え動作中の側面断面図である。 【図5】本発明の第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の切り換え終了後の状態の側面断面図である。 【図6】本発明の第2の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の正面断面図である。 【図7】本発明の第2の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の平面断面図である。 【図8】本発明の第2の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の管路が切り換わった状態の平面断面図である。 【図9】本発明の実施の形態の冷凍サイクルの全体略示
図である。 【符号の説明】 1 冷媒流路管 30 双方向定圧膨張弁 31 スライド弁 35,36 連通孔 37,38 円周溝 41 高圧室 42 低圧室 43 絞り孔 44 絞り弁 48 定圧室 49 ダイアフラム 53 ロッド
の側面断面図である。 【図2】本発明の第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の切り換え動作中の側面断面図である。 【図3】本発明の第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の切り換え動作中の側面断面図である。 【図4】本発明の第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の切り換え動作中の側面断面図である。 【図5】本発明の第1の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の切り換え終了後の状態の側面断面図である。 【図6】本発明の第2の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の正面断面図である。 【図7】本発明の第2の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の平面断面図である。 【図8】本発明の第2の実施の形態の双方向定圧膨張弁
の管路が切り換わった状態の平面断面図である。 【図9】本発明の実施の形態の冷凍サイクルの全体略示
図である。 【符号の説明】 1 冷媒流路管 30 双方向定圧膨張弁 31 スライド弁 35,36 連通孔 37,38 円周溝 41 高圧室 42 低圧室 43 絞り孔 44 絞り弁 48 定圧室 49 ダイアフラム 53 ロッド
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F25B 41/06
F16K 31/68
F25B 41/04
F25B 13/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】ヒートポンプ式冷凍サイクル中の一対の熱
交換器を接続する冷媒流路の途中に介挿接続された双方
向定圧膨張弁であって、 上記冷媒流路内の冷媒の圧力に押されて所定の移動範囲
においてスライドするように上記冷媒流路内に配置され
たスライド弁と、 上記スライド弁の一方の端面と側面とに開口するように
上記スライド弁に形成された第1の連通路と、 上記スライド弁の他方の端面と側面とに開口するように
上記第1の連通路とは独立して上記スライド弁に形成さ
れた第2の連通路と、 上記スライド弁が上記冷媒流路内の冷媒の圧力に押され
て移動した位置において上記第1と第2の連通路のうち
高圧側の冷媒流路と連通する連通路とその側面開口を介
して連通するように配置された高圧室と、 上記スライド弁が上記冷媒流路内の冷媒の圧力に押され
て移動した位置において上記第1と第2の連通路のうち
低圧側の冷媒流路と連通する連通路とその側面開口を介
して連通するように配置された低圧室と、 上記高圧室と低圧室を直接連通させる位置に形成された
絞り部と、 上記絞り部を上記高圧室側から閉じようとする方向に一
定の付勢力で付勢されて配置された絞り弁と、 所定圧に設定された定圧室と上記低圧室との差圧によっ
て上記絞り弁を開き方向に駆動する絞り弁駆動手段とを
設けたことを特徴とする双方向定圧膨張弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22031595A JP3452698B2 (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 双方向定圧膨張弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22031595A JP3452698B2 (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 双方向定圧膨張弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0961017A JPH0961017A (ja) | 1997-03-07 |
JP3452698B2 true JP3452698B2 (ja) | 2003-09-29 |
Family
ID=16749221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22031595A Expired - Fee Related JP3452698B2 (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 双方向定圧膨張弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3452698B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002130743A (ja) * | 2000-10-30 | 2002-05-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 室外熱交換器ユニット構造、室外機ユニット及びガスヒートポンプ式空気調和機 |
CN100373079C (zh) * | 2005-01-12 | 2008-03-05 | 浙江三花制冷集团有限公司 | 双向流通热力膨胀阀 |
JP2019066047A (ja) * | 2016-02-26 | 2019-04-25 | 株式会社デンソー | 膨張弁 |
JP7478846B2 (ja) * | 2020-07-15 | 2024-05-07 | 浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司 | 絞り弁及び熱交換システム |
-
1995
- 1995-08-29 JP JP22031595A patent/JP3452698B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0961017A (ja) | 1997-03-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3344993B2 (ja) | 冷暖房兼用空気調和機の冷媒の流路の切り替え装置 | |
KR100442392B1 (ko) | 한 쌍의 실외열교환기를 구비한 냉난방 겸용 공기조화기 | |
JP2008512639A (ja) | 四方逆洗弁を通る高温ガスバイパス流れ | |
JPH08170865A (ja) | ヒートポンプ空調装置用切換弁 | |
JP3452698B2 (ja) | 双方向定圧膨張弁 | |
JP3452704B2 (ja) | 双方向過冷却膨張弁 | |
US10775082B2 (en) | Refrigeration cycle apparatus | |
JP7350888B2 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
JP3418271B2 (ja) | 双方向定圧膨張弁 | |
CN212692010U (zh) | 换向阀及双蒸发温度空调系统 | |
JPH09250847A (ja) | 冷凍サイクル | |
JPH07198229A (ja) | ヒートポンプ式冷凍機の配管ユニット | |
JP3207489B2 (ja) | 定圧膨張弁 | |
JP3143140B2 (ja) | 冷凍装置 | |
JP3182529B2 (ja) | 吐出過熱度制御装置 | |
JP3387586B2 (ja) | 電磁弁付膨張弁 | |
JPH0113976Y2 (ja) | ||
KR20050046433A (ko) | 복수개의 압축기를 갖는 용량 가변식 냉동 시스템 및 그제어 방법 | |
JPH04116360A (ja) | 可逆冷凍サイクル用五方逆転弁 | |
JPS61236981A (ja) | 可逆冷凍サイクル用四方逆転弁 | |
JPS6343083A (ja) | パイロツト式電磁弁 | |
CN114234306A (zh) | 换向阀及双蒸发温度空调系统 | |
JPH1144469A (ja) | 絞り装置及び空気調和装置 | |
JPS61241571A (ja) | 冷凍サイクル用四方弁 | |
JP2003090640A (ja) | 空気調和機用冷凍サイクル装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |