JP3452280B2 - 踏切制御装置 - Google Patents

踏切制御装置

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JP3452280B2
JP3452280B2 JP19576494A JP19576494A JP3452280B2 JP 3452280 B2 JP3452280 B2 JP 3452280B2 JP 19576494 A JP19576494 A JP 19576494A JP 19576494 A JP19576494 A JP 19576494A JP 3452280 B2 JP3452280 B2 JP 3452280B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、踏切制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】踏切警報器の警報時間を定時間とする踏
切制御装置として、定時間警報パターン方式の踏切制御
装置が「信号」(吉村 寛、吉越 三郎共著、交友者発
行)の第523頁〜第534頁に開示されている。
【0003】かかる踏切制御装置は、踏切制御区間内に
複数の速度検知器を設け、複数点の速度を照査する警報
パターンを作り、照査速度がこの警報パターンを越える
場合に踏切警報信号を出力する。パターンは、一般に、
力行運転をした場合でも、最小踏切警報時間を確保でき
るように設定される。第1の警報開始点は踏切から所定
の距離をおいて設けられ、その距離は車両が踏切制御区
間に与えられた最高速度で走行した場合でも最小踏切警
報時間を充分に確保できる距離になっている。第1の警
報開始点は、踏切制御区間の始点となる。車両が第1の
警報開始点に進入したとき、速度検知器から与えられた
速度信号が踏切制御区間の最高速度か否かを判定し、最
高速度と判定した場合には踏切警報信号を出力する。最
高速度の判定は、最高速度よりも低く設定された第1の
判定速度をもって行われる。
【0004】第2の警報開始点は、車両が第1の警報開
始点を第1の判定速度以下で通過し、直後に最大加速度
で最高速度まで力行し、その後、踏切まで等速走行した
ときに、最小踏切警報時間を確保できる地点に設定され
る。車両が第2の警報開始点に進入したとき、速度検知
器から与えられた速度信号が第2の警報開始点に設定さ
れた第2の許容速度内か否かを判定し、第2の許容速度
を超えているときには踏切警報信号を出力する。第2の
許容速度か否かは、第2の許容速度よりも低い第2の判
定速度をもって行われる。第2の許容速度は第1の許容
速度よりも低くなる。それに従い、第2の判定速度は第
1の判定速度よりも低くなる。
【0005】同様に、第3の警報開始点は、車両が第2
の警報開始点を第2の判定速度以下で通過し、直後に最
大加速度で最高速度まで力行し、その後、踏切まで等速
走行したときに、最小踏切警報時間を確保できる地点に
設定される。車両が第3の警報開始点進入したとき、速
度検知器から与えられた速度信号が第3の警報開始点に
設定された第3の許容速度内か否かを判定し、第3の許
容速度を超えているときには踏切警報信号を出力する。
第3の許容速度か否かは、第3の許容速度よりも低い第
3の判定速度をもって行われる。
【0006】第2の警報開始点及び第3の警報開始点
は、最小編成車両長を考慮して設定される。編成車両長
が短い場合は、編成車両長が長い場合よりも警報開始点
を通過するのが早くなり、力行開始の時期が早くなるか
らである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
踏切制御装置は、以下の点が未解決である。 (A)速度検知器が設置される警報開始点は、判定速度
と、最小編成車両長とによって決定されるため、車両の
運行条件が変更されると、警報開始点の設置位置を変更
しなければならない。 (B)車両の運行条件が変更され、第2の警報開始点を
最適位置に設置できない場合は、第1の警報開始点側に
移動しなければならない。このため、必然的に第3の警
報開始点も第1の警報開始点側に移動しなければならな
くなる。 (C)第2の警報開始点及び第3の警報開始点の位置
は、最小編成車両長に適合して設定される。このため、
最小編成車両長が短い線区では、多数の警報開始点を必
要とし、設備費がかさむ。
【0008】そこで、本発明の課題は、速度検知器の設
置位置が判定速度及び最小編成車両長に限定されない踏
切制御装置を提供することである。
【0009】本発明のもう一つの課題は、車両の運行条
件が変更されても速度検知器の設置位置を変更する必要
のない踏切制御装置を提供することである。
【0010】本発明のもう一つの課題は、最小編成車両
長の短い線区においても速度検知器を増やす必要のない
踏切制御装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係る踏切制御装置は、複数の速度検知器
と、制御回路とを含んでいる。前記速度検知器のそれぞ
れは、踏切の進路後方に設けられた踏切制御区間内に間
隔を置いて設けられ、通過する車両の速度を検出し、速
度信号を出力する。前記制御回路は、許容速度を記憶
し、前記許容速度が前記速度検知器の設けられた地点か
ら最大力行したときに最小踏切警報時間を確保できる力
行初速となり、前記速度検知器の前記速度信号が入力さ
れ、前記速度信号が前記許容速度内であるときに、その
進入位置から前記車両が最大力行したときに前方の前記
速度検知器の設置位置における進入速度が前記許容速度
内に入るか否かを判定し、入らないと判定した場合は踏
切警報信号を出力し、入ると判定した場合は前記踏切警
報信号を出力しない。
【0012】好ましい例では、前記制御回路は、前記速
度検知器のそれぞれに対応して、前記進入位置から最大
力行したときに前方の速度検知器の設置位置において前
記許容速度を確保できる力行速度を判定速度として記憶
し、前記速度信号から前記車両の進入距離を求め、前記
速度信号が前記進入距離から求めた前記判定速度を超え
るときに前記踏切警報信号を出力する。
【0013】具体的な例では、前記制御回路は、前記判
定速度Vrを Vr=[Vk2−{2*α*(L−M)}]1/2 Vk:前方の速度検知器の設置位置における許容速度 α:最大力行加速度 L:当該速度検知器と前方の速度検知器との配置間隔 M:当該速度検知器の設置位置における車両の進入距離 として求める。
【0014】別の好ましい例では、前記速度検知器は、
軌道に沿って間隔を隔てて設けられた一対の車軸検知子
でなり、前記車両の車軸が前記一対の車軸検知子を通過
する時間から前記速度信号を得、通過車軸数から前記進
入距離を得る。
【0015】別の好ましい例では、前記制御回路は、車
種判別信号が入力され、車種判別信号の車種に応じて前
記許容速度及び前記判定速度を変える。
【0016】
【作用】速度検知器のそれぞれは、踏切の進路後方に設
けられた踏切制御区間内に間隔を置いて設けられ、通過
する車両の速度を検出し、速度信号を出力する。このた
め、速度検知器のそれぞれの設置位置は、速度照査を行
ない警報か無警報かを決める警報開始点となる。
【0017】制御回路は、許容速度を記憶する。許容速
度は、速度検知器の設けられた地点から最大力行したと
きに最小踏切警報時間を確保できる力行初速となる。力
行初速とは、力行運転を開始する時の走行速度をいう。
例えば、許容速度は、第1の警報開始点に対応して踏切
制御区間の最高速度、第2の警報開始点に対応して第2
の許容速度、第3の警報開始点に対して第3の許容速度
となる。このため、車両が第1の警報開始点に最高速度
で進入しても最小踏切警報時間を確保できる。第2の警
報開始点の速度信号が第2の許容速度内であれば、最小
踏切警報時間を確保できる。第3の警報開始点でも同様
である。
【0018】制御回路は、速度検知器の速度信号が入力
され、速度信号が許容速度内であるときには、当該速度
検知器の設置位置における車両の進入位置から車両が最
大力行したときに前方の速度検知器の設置位置における
進入速度が許容速度内に入るか否かを判定し、入らない
と判定した場合は踏切警報信号を出力し、入ると判定し
た場合は踏切警報信号を出力しない。例えば、第1の警
報開始点の速度検知器の速度信号が許容速度内であると
きには、第1の警報開始点における車両の進入位置から
車両が最大力行したときに第2の警報開始点の進入速度
が許容速度内に入るか否かを判定し、入らないと判定し
た場合は踏切警報信号を出力する。第2の警報開始点で
も同様に処理するので、第3の警報開始点の進入速度が
許容速度内に入らないと判定すると、踏切警報信号を出
力する。第1の警報開始点への車両の進入速度が許容速
度より低い場合は、踏切警報信号の出力が第1の警報開
始点から第2の踏切警報開始点に先送りされ、第2の警
報開始点で踏切警報信号を出力する。このように、車両
が第1の警報開始点を通過しているときは、車両の速度
を監視し、第2の警報開始点まで踏切警報信号の出力を
先送りしてもよいか否かを判定しているので、第1の警
報開始点で踏切警報信号を出力しないで第2の警報開始
点で踏切警報信号を出力する場合でも、最小踏切警報時
間を確実に確保できる。また、車両が第1の警報開始点
を通過し、第2の警報開始点に到達するまでの間も、第
1の警報開始点を通過した直後から最大力行したものと
して進入速度を求めることができ、最小踏切警報時間を
確実に確保できる。
【0019】制御回路は、速度検知器の設けられた地点
から最大力行したときに最小踏切警報時間を確保できる
力行初速を許容速度として記憶し、速度検知器の設置位
置における車両の進入位置から車両が最大力行したとき
に前方の速度検知器の設置位置における進入速度が許容
速度内に入るか否かを判定するから、実質的には、各警
報開始点の車両の進入位置に対応して最小踏切警報時間
を確保できるか否かを判定する複数の判定速度を自動的
に設定することになる。例えば、編成車両長が長い場合
は判定速度を高く、編成車両長が短い場合は判定速度を
低く設定する。このため、速度検知器の設置位置が判定
速度及び最小編成車両長に限定されない踏切制御装置を
得ることができる。
【0020】第1の警報開始点からの進入距離は、第1
の警報開始点の速度検知器の速度信号を積分することに
よって求めることができる。第1の警報開始点から第2
の警報開始点までの距離及び力行時の加速度は予め決っ
ているので、第2の警報開始点への進入速度V2 は、 V2 =[V12+2*α*(L1−M)]1/2 V1:第1の警報開始点における走行速度 α:最大力行加速度 L1:第1の警報開始点から第2の警報開始点までの距
離 M:第1の警報開始点における車両の進入距離 と求めることができる。
【0021】このため、車両が第1の警報開始点を通過
している間は、連続的に第2の警報開始点への進入速度
を予測できる。しかも、第2の警報開始点の許容速度
は、第2の警報開始点から踏切までの距離、踏切制御区
間の最高速度及び力行時の加速度によって定まり、第2
の警報開始点に固有のデータである。従って、最高速度
等の運行条件が変更された場合は、そのデータを変更す
ることで済む。第2の警報開始点と第3の警報開始点と
の間でも同様である。これにより、速度検知器の設置位
置、即ち警報開始点が最小車両編成長に限定されない踏
切制御装置が得られる。
【0022】制御回路は、速度検知器の設けられた地点
から車両が最大力行したときに最小踏切警報時間を確保
できる初速を許容速度として記憶しているから、車両の
運行条件が変更されてもデータ変更で済み、警報開始点
を変更する必要のない踏切制御装置が得られる。
【0023】制御回路は、速度検知器の速度信号が許容
速度内であるときには、その進入位置から車両が最大力
行したときに前方の速度検知器の設置位置における進入
速度が許容速度内に入るか否かを判定し、入らないと判
定した場合は踏切警報信号を出力し、入ると判定した場
合は踏切警報信号を出力しないから、最小編成車両長の
短い線区においても警報開始点を増やす必要のない踏切
制御装置が得られる。
【0024】
【実施例】図1は本発明に係る踏切制御装置の構成を示
すブロック図である。本発明に係る踏切制御装置は、複
数の速度検知器11〜14と、制御回路2とを含んでい
る。参照符号3は踏切、4は車両、5は踏切警報器であ
る。
【0025】速度検知器11〜14は、踏切3の進路後
方に設けられた踏切制御区間内に間隔L1〜L3を置い
て設けられ、通過する車両4の速度を検出し、速度信号
S1〜S4を出力する。速度検知器11は踏切3から所
定の距離をおいて設けられ、その距離は車両4が踏切制
御区間の最高速度Vm で最小踏切警報時間Tを走行する
ときの走行距離となっている。速度検知器11〜14の
配置間隔L1〜L3は任意に設定される。速度検知器1
1〜14は、ドップラー効果を利用したレーダースピー
ドメータ、または踏切制御子、近接スイッチ、ループコ
イル等を用いて二点間の移動時間から速度を求めるもの
が利用できる。速度検知器11〜14の設置位置は、速
度照査を行ない警報か無警報かを決める警報開始点P1
〜P4となる。
【0026】制御回路2は、許容速度Vk1〜Vk4を記憶
する。許容速度Vk1〜Vk4は、速度検知器11〜14の
設けられた地点P1〜P4から車両4が最大力行し、そ
の後、最高速度で等速走行したときに最小踏切警報時間
Tを確保できる力行初速となる。許容速度Vk1は、最高
速度Vm となる。許容速度の大小関係は、Vk1>Vk2>
Vk3>Vk4となる。
【0027】制御回路2は、速度検知器11〜14の速
度信号S1〜S4が入力され、速度検知器11〜13の
速度信号S1〜S3が許容速度Vk1〜Vk3内であるとき
に、その進入位置から車両4が最大力行したときに前方
の速度検知器12〜14の設置位置における進入速度が
許容速度Vk2〜Vk4内に入るか否かを判定し、入らない
と判定した場合は踏切警報信号S5を出力し、入ると判
定した場合は踏切警報信号S5を出力しない。踏切警報
器5は、踏切警報信号S5を受けたときに鳴動する。
【0028】車両4が速度検知器11の設置位置(第1
の警報開始点P1)に進入し、第1の警報開始点P1を
通過する場合を例にとり、制御回路2の動作を具体的に
説明する。まず、車両4が第1の警報開始点P1に進入
したとき、速度信号S1が許容速度Vk1内であるか否
かを判定する。速度信号S1が許容速度Vk1以上であ
れば、直ちに踏切警報信号S5を出力する。速度信号S
1が許容速度Vk1内であれば、その進入位置から車両
4が最大力行したときに前方の速度検知器12の設置位
置(第2の警報開始点P2)における進入速度V2が許
容速度Vk2内に入るか否かを判定する。第1の警報開
始点P1からの進入距離Mは、速度信号S1を積分する
ことによって得られる。第2の警報開始点P2への進入
速度V2は、 V2=[V12+2*α*(L1−M)]1/2 V1:第1の警報開始点における走行速度 α:最大力行加速度 L1:第1の警報開始点から第2の警報開始点までの距
離 M:第1の警報開始点における車両の進入距離 と求める。
【0029】車両4が第1の警報開始点P1に進入した
ときは、進入距離Mをゼロとして第2の警報開始点P2
への進入速度V2 を求める。進入速度V2 が許容速度V
k2内に入らないと判定したときは、踏切警報信号S5を
出力する。進入速度V2 が許容速度Vk2内に入るとき
は、踏切警報信号S5を出力しない。
【0030】ΔT時間を経過すると、車両4の先頭部分
は、第1の警報開始点P1から距離X2 (V1*ΔT)だ
け進んだ位置にある。この状態から最大力行したものと
して、再度第2の警報開始点P2への進入速度V2 を求
める。進入速度V2 が許容速度Vk2内に入らないと判定
したときは、踏切警報信号S5を出力する。進入速度V
2 が許容速度Vk2内に入るときは、踏切警報信号S5を
出力しない。このような処理を、車両4が第1の警報開
始点P1を完全に通過するまで行なう。
【0031】車両4が第2の警報開始点P2、第3の警
報開始点P3に進入した場合も同様に処理する。
【0032】上述したように、制御回路2は、許容速度
Vk1〜Vk4を記憶し、許容速度Vk1〜Vk4が速度検知器
11〜14の設けられた地点P1〜P4から最大力行した
ときに最小踏切警報時間Tを確保できる力行初速となっ
ている。例えば、許容速度Vk1は、第1の警報開始点P
1に対応して踏切制御区間の最高速度Vm 、第2の警報
開始点P2に対応して第2の許容速度Vk2、第3の警報
開始点P3に対して第3の許容速度Vk3となる。このた
め、車両が第1の警報開始点P1に最高速度Vm で進入
しても最小踏切警報時間Tを確保できる。第2の警報開
始点P2では、速度信号S2が第2の許容速度Vk2内で
あれば、最小踏切警報時間Tを確保できる。第3の警報
開始点P3でも同様である。
【0033】制御回路2は、速度検知器11の速度信号
S1が入力され、速度信号S1が許容速度Vk1内である
ときには、その進入位置から車両4が最大力行したとき
に速度検知器12の設置位置における進入速度V2 が許
容速度Vk2内に入るか否かを判定し、入らないと判定し
た場合は踏切警報信号S5を出力し、入ると判定した場
合は踏切警報信号S5を出力しない。第2の警報開始点
P2でも同様に処理するので、第3の警報開始点P3の
進入速度V3 が許容速度Vk3内に入らないと判定する
と、踏切警報信号S5を出力する。第1の警報開始点P
1への車両4の進入速度が低い場合は、踏切警報信号S
5の出力が第1の警報開始点P1から第2の踏切警報開
始点P2に先送りされ、第2の警報開始点P2で踏切警
報信号S5を出力する。このように、車両4が第1の警
報開始点P1を通過しているときは、車両の速度を監視
し、第2の警報開始点P2まで踏切警報信号S5の出力
を先送りしてもよいか否かを判定しているので、最小踏
切警報時間Tを確実に確保できる。また、車両が第1の
警報開始点P1を通過し、第2の警報開始点P2に到達
するまでの間も、第1の警報開始点P1を通過した直後
から最大力行したものとして進入速度を求めることがで
き、最小踏切警報時間Tを確実に確保できる。
【0034】制御回路2は、速度検知器11〜14の設
けられた地点P1〜P4から最大力行したときに最小踏
切警報時間Tを確保できる力行初速を許容速度Vk1〜V
k4として記憶し、速度検知器11〜14の設置位置P1
〜P4における車両の進入位置Mから車両が最大力行し
たときに前方の速度検知器12〜14の設置位置におけ
る進入速度が許容速度Vk2〜Vk4内に入るか否かを判定
するから、実質的には、各警報開始点P1〜P4の車両
の進入位置Mに対応して最小踏切警報時間Tを確保でき
るか否かを判定する複数の判定速度を自動的に設定する
ことになる。例えば、編成車両長が長い場合は判定速度
を高く、編成車両長が短い場合は判定速度を低く設定す
る。このため、速度検知器11〜14の設置位置が判定
速度及び最小編成車両長に限定されない踏切制御装置を
得ることができる。
【0035】第1の警報開始点P1からの進入距離M
は、速度検知器11の速度信号S1を積分することによ
って求めることができる。このため、車両4が第1の警
報開始点P1を通過している間は、連続的に第2の警報
開始点P2への進入速度V2 を予測できる。しかも、第
2の警報開始点P2の許容速度Vk2は、第2の警報開始
点P2から踏切3までの距離、踏切制御区間の最高速度
Vm 及び力行時の最大加速度αによって定まり、第2の
警報開始点P2に固有のデータである。従って、最高速
度等の運行条件が変更された場合は、そのデータを変更
することで済む。第2の警報開始点P2と第3の警報開
始点P3との間、第3の警報開始点P3と第4の警報開
始点P4との間でも同様である。これにより、速度検知
器12〜14の設置位置、即ち警報開始点P2〜P4が
最小車両編成長に限定されない踏切制御装置が得られ
る。
【0036】編成車両長が各警報開始点間の距離L1〜
L3よりも長い場合は、速度信号を出力する最前列の速
度検知器11〜14の速度信号S1〜S4を基に連続式
警報パターンを構成することもできる。
【0037】制御回路2は、速度検知器11〜14の設
けられた地点から車両4が最大力行したときに最小踏切
警報時間Tを確保できる力行初速を許容速度Vk1〜Vk4
として記憶しているから、車両4の運行条件が変更され
てもデータ変更で済み、警報開始点を変更する必要のな
い踏切制御装置が得られる。
【0038】制御回路2は、速度検知器11〜13の速
度信号S1〜S3がVk1〜Vk3内であるときには、その
進入位置から車両4が最大力行したときに前方の速度検
知器12〜14の設置位置における進入速度がVk2〜V
k4内に入るか否かを判定し、入らないと判定した場合は
踏切警報信号S5を出力し、入ると判定した場合は踏切
警報信号S5を出力しないから、最小編成車両長の短い
線区においても警報開始点を増やす必要のない踏切制御
装置が得られる。
【0039】好ましい例では、制御回路2は、速度検知
器11〜14のそれぞれに対応して、その進入位置から
最大力行したときに前方の速度検知器12〜14の設置
位置において許容速度Vk2〜Vk4を確保できる力行初速
を判定速度Vr1〜Vr4として記憶し、速度信号S1〜S
4から車両4の進入距離Mを求め、速度信号S1〜S4
が進入距離Mから求めた判定速度Vr1〜Vr4を超えると
きに踏切警報信号S5を出力する。図示の例では、速度
検知器11に対応して、判定速度Vr1を記憶している。
判定速度Vr1は、進入距離Mがゼロの場合に対応する判
定速度Vr11 、進入距離MがX2 の場合に対応する判定
速度Vr12 、進入距離MがXn の場合に対応する判定速
度Vr1n で構成されている。車両4が第1の警報開始点
P1に進入したときは、速度信号S1が判定速度Vr11
以上であるときに踏切警報信号S5を出力する。n*Δ
T時間を経過し、列車4の進入距離MがXn の場合は、
速度信号S1が判定速度Vr1n 以上であるときに踏切警
報信号S5を出力する。
【0040】具体的な例では、制御回路2は、判定速度
Vr1を Vr1=[Vk22−{2*α*(L1−M)}]1/2 Vk2:第2の警報開始点における許容速度 α:最大力行加速度 L1:第1の警報開始点から第2の警報開始点までの距
離 M:第1の警報開始点における車両の進入距離 として求める。
【0041】別の好ましい例では、速度検知器11〜1
4は、軌道に沿って間隔L4を隔てて設けられた一対の
車軸検知子でなり、車両4の車軸が一対の車軸検知子を
通過する時間から速度信号S1〜S4を得る。車両4が
列車であるときは、1両当たりの車軸が4軸であり、1
両の長さが20mである。判定速度Vr1は、1車軸が通
過する毎に判定速度Vr11 〜Vr1n を順繰りに選択して
もよいし、1車両が通過する毎に判定速度Vr11 〜Vr1
n を順繰りに選択してもよい。この例では、車両4の速
度と、警報開始点からの車両4の進入距離とが同時に得
られるので、踏切警報信号の出力を前方の警報開始点ま
で先送りしてよいか否かを容易に判断できる。
【0042】図2は本発明に係る踏切制御装置の別の実
施例を示すブロック図である。図において、図1と同一
参照符号は同一性ある構成部分を示している。参照符号
6は車種判別装置である。車種判別装置6は、急行、鈍
行等の車種を判別し、車種判別信号S6を出力する。制
御回路2は、車種判別信号S6が入力され、車種判別信
号S6の車種に応じて許容速度Vk1〜Vk4及び判定速度
Vr1〜Vr4を変える。この例では、急行車両、鈍行車両
で最高速度が異なる場合でも、最小踏切警報時間Tを確
保し、最適な踏切警報制御ができる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下のような効果が得られる。 (a)速度検知器の設置位置が判定速度及び最小編成車
両長に限定されない踏切制御装置を提供することができ
る。 (b)車両の運行条件が変更されても速度検知器の設置
位置を変更する必要のない踏切制御装置を提供すること
ができる。 (c)最小編成車両長の短い線区においても速度検知器
を増やす必要のない踏切制御装置を提供することであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る踏切制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明に係る踏切制御装置の別の実施例を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
11〜14 速度検知器 2 制御回路 3 踏切 4 車両 5 踏切警報器 6 車種判別装置 S1〜S4 速度信号 S5 踏切警報信号 S6 車種判別信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−39161(JP,A) 特開 平3−57769(JP,A) 特開 昭62−173369(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61L 23/00 B61L 29/00 B61L 29/22 B61L 29/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の速度検知器と、制御回路とを含む
    踏切制御装置であって、 前記速度検知器のそれぞれは、踏切の進路後方に設けら
    れた踏切制御区間内に間隔を置いて設けられ、通過する
    車両の速度を検出し、速度信号を出力するものであり、 前記制御回路は、許容速度を記憶し、前記許容速度が前
    記速度検知器の設けられた地点から最大力行したときに
    最小踏切警報時間を確保できる力行初速となり、前記速
    度検知器の前記速度信号が入力され、前記速度信号が前
    記許容速度内であるときに、その進入位置から前記車両
    が最大力行したときに前方の前記速度検知器の設置位置
    における進入速度が前記許容速度内に入るか否かを判定
    し、入らないと判定した場合は踏切警報信号を出力し、
    入ると判定した場合は前記踏切警報信号を出力しない踏
    切制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、前記速度検知器のそれ
    ぞれに対応して、前記進入位置から最大力行したときに
    前方の速度検知器の設置位置において前記許容速度を確
    保できる力行初速を判定速度として記憶し、前記速度信
    号から前記車両の進入距離を求め、前記速度信号が前記
    進入距離から求めた前記判定速度を超えるときに前記踏
    切警報信号を出力する請求項1に記載の踏切制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、前記判定速度Vrを Vr =[Vk2−{2*α*(L−M)}]1/2 Vk:前方の速度検知器の設置位置における許容速度 α:最大力行加速度 L:当該速度検知器と前方の速度検知器との配置間隔 M:当該速度検知器の設置位置における車両の進入距離 として求める請求項2に記載の踏切制御装置。
  4. 【請求項4】 前記速度検知器は、軌道に沿って間隔を
    隔てて設けられた一対の車軸検知子でなり、前記車両の
    車軸が前記一対の車軸検知子を通過する時間から前記速
    度信号を得て、通過車軸数から前記進入距離を得る請求
    項1、2または3に記載の踏切制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御回路は、車種判別信号が入力さ
    れ、車種判別信号の車種に応じて前記許容速度及び前記
    判定速度を変える請求項1、2または3に記載の踏切制
    御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108068843A (zh) * 2016-11-11 2018-05-25 中国科学院沈阳自动化研究所 一种基于冲突避免的二次测距防撞预警方法

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