JP3451330B2 - 噴霧装置および離型剤塗布方法 - Google Patents

噴霧装置および離型剤塗布方法

Info

Publication number
JP3451330B2
JP3451330B2 JP20309295A JP20309295A JP3451330B2 JP 3451330 B2 JP3451330 B2 JP 3451330B2 JP 20309295 A JP20309295 A JP 20309295A JP 20309295 A JP20309295 A JP 20309295A JP 3451330 B2 JP3451330 B2 JP 3451330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
pressure
nozzle
release agent
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20309295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0947696A (ja
Inventor
洋樹 織田
正宏 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP20309295A priority Critical patent/JP3451330B2/ja
Publication of JPH0947696A publication Critical patent/JPH0947696A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3451330B2 publication Critical patent/JP3451330B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nozzles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、噴霧装置および、
この噴霧装置を用いて凹凸面に対して離型剤を噴霧して
ほぼ均一厚みの薄膜状に塗布させる離型剤塗布方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】樹脂成形や、半導体装置のパッケージの
射出成形などでは、成形金型から成形品を離型させやす
くするために、成形を行う毎に、成形金型に対して離型
剤を塗布させる必要がある。
【0003】具体的に、トランスファモールド成形の合
間に、補助処理として、金型清掃処理、離型剤塗布
処理、離型剤ならし処理を行う。
【0004】 成形金型(特にキャビティやランナー
など)に対して作業者がエアーガンなどを用いて手作業
でエアーを吹き付けることにより、成形金型に残る樹脂
くずなどを除去する。
【0005】 成形金型に対して作業者がスプレー缶
を用いて手作業で離型剤を噴霧させることにより、成形
金型に離型剤を塗布する。スプレー缶には、溶剤にシリ
コン樹脂を混合した離型剤が封入されている。
【0006】 成形金型において離型剤を塗布した部
分に対して、作業者がエアーガンなどを用いて手作業で
エアーを吹き付けることにより、成形金型に余分に付着
した離型剤を除去したり、付着させた離型剤をほぼ均一
な厚みの薄膜状にならす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
のように、の離型剤塗布処理を手作業で行っていたの
では、作業者の熟練度により、離型剤の塗布量にばらつ
きが多くなるために、成形品の歩留まり率に差が生じる
など、効率が悪いことが指摘される。また、スプレー缶
を用いるのでは、それの製造に関する手間を考えると、
原料コストが高くつくことも指摘される。また、このよ
うに離型剤の塗布量がばらつくことから、後に離型剤の
ならし処理が必ず必要となっている。
【0008】なお、人手による離型剤の塗布量ばらつき
の原因は、スプレー缶の操作部を押す力が一定でないこ
と、スプレー缶を持つ手の移動スピードが一定でないこ
と、スプレー缶のノズルと成形金型との間の離間距離が
一定でないこと、成形金型に対するスプレー缶のノズル
の対向姿勢が一定でないこと、成形金型の上側金型と下
側金型とに対する離型剤の塗布量が均等でないこと、な
どが挙げられる。
【0009】これに対して、の離型剤塗布処理につい
ては、例えば図8に示すような液圧方式の噴霧装置を利
用することが考えられる。この液圧方式の噴霧装置は、
液体を貯溜する貯溜タンク81と、貯溜タンク81に対
して高圧(10〜20kgf/cm2 )の加圧用エアを
供給する高出力のエアコンプレッサ82と、貯溜タンク
81から供給される高圧の液体を霧化して噴出させるノ
ズル83と、ノズル83の弁体(図示符号省略)の開閉
動作を制御する制御ユニット84とを備えている。そし
て、エアコンプレッサ82により加圧用エアを断続的に
供給して、加圧時にノズル83の弁体を開くことにより
液体を噴霧させたり、あるいはエアコンプレッサ82に
より加圧用エアを継続的に供給して、ノズル83の弁体
を小刻みに開閉させることにより液体を噴霧させたりす
るようにしている。
【0010】このような噴霧装置を離型剤塗布処理に利
用すれば、上述したスプレー缶を用いる場合に比べて、
離型剤の噴出量を一定にできるから成形品の歩留まり率
を安定にできて、原料コストの低減を図ることができる
が、次のような不具合が指摘される。
【0011】液圧方式は、二流体方式と異なり、液体の
みの噴霧を行うため、噴霧した液体の付着性は良好で高
効率な離型剤塗布が可能であるが、ノズルの開閉条件を
工夫して噴出量を適正な範囲に設定しなければならない
など、条件出しが困難かつ制御が複雑になり、それに伴
い制御ユニット84のコストが高くつくことになる。こ
れに加えて、高出力エアコンプレッサ82そのものが高
価であるため、装置価格が高騰することが指摘される。
【0012】したがって、本発明は、噴霧装置におい
て、安価な構成としながら、適正でほぼ均一な厚みの薄
膜を安定的に塗布できるようにすることを課題としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、凹凸面に対し
て液体を噴霧して薄膜状に塗布させる噴霧装置、および
この噴霧装置を用いて凹凸面に対して離型剤を噴霧して
ほぼ均一の薄膜状に塗布させる離型剤塗布方法におい
て、次のようにする。
【0014】本発明の第1の噴霧装置は、エア源から供
給されるエアを、互いに減圧割合が異なる複数の機械式
の減圧弁を直列に接続した減圧ユニットで段階的に低
に減圧し、この低圧のエアで貯留タンク内の液体を加圧
する系統と、霧化用エアを供給する系統とに分けて二系
統二流体方式の噴霧用のノズルに供給するとともに、前
記エア源から供給されるエアをさらに弁体を作動させる
エアを供給する系統とに分けることにより貯留タンク内
の液体をノズルに吸入させて、このノズルから該霧化用
エアと液体とを混合して噴霧させる。また、本発明の第
2の噴霧装置は、液体を貯留する貯留タンクと、貯留タ
ンクに対する加圧用エアを、エア源から供給される元エ
アを複数の機械式減圧弁を直列に接続することにより段
階的に減圧して与える減圧ユニットと、貯留タンクの液
体を吸入する系統と、該液体を霧化して噴出させる気体
を供給する系統の二系統二流体方式のノズルと、エア源
から供給されるエアを元にノズルにおける噴出口開閉用
弁体の弁体作動用エアの圧力を調整する第1減圧弁と、
エア源から供給されるエアを元にノズルにおける霧化用
エアの圧力を調整する第2減圧弁とを備える。なお、前
述の減圧ユニットによる最終減圧値は、0.01〜0.
1kgf/cm 2 に設定し、また、前記霧化用の減圧値
は、1.0〜2.5kgf/cm 2 の範囲で設定するの
が好ましい。
【0015】本発明の離型剤塗布方法は、エア源から供
給されるエアを、互いに減圧割合が異なる複数の機械式
の減圧弁を直列に接続した減圧ユニットで段階的に低圧
に減圧し、この低圧のエアで貯留タンク内の離型剤を加
圧する系統と、霧化用エアを供給する系統とに分けた二
系統二流体方式の噴霧用のノズルに供給するとともに、
前記エア源から供給されるエアをさらに弁体を作動させ
るエアを供給する系統とに分け、機械的に弁体を作動さ
せることにより貯留タンク内の離型剤をノズルに吸入さ
せて、このノズルから該霧化用エアと離型剤とを混合し
て成形金型の凹凸面に噴霧させるものである。
【0016】なお、前述の減圧ユニットによる最終減圧
値は、0.01〜0.1kgf/cm2 に設定し、ま
た、前記霧化用の減圧弁による減圧値は、1.0〜2.
5kgf/cm2 の範囲で設定するのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図1ないし
図7に基づいて説明する。図1ないし図5は本発明の一
実施例にかかり、図1は、噴霧装置を模式的に示す構成
図、図2は、ノズルの構成を示す縦断面図、図3は、噴
霧状況を示す説明図、図4は、液体加圧用エアの圧力と
液体の噴出量との関係を示すグラフ、図5は、霧化用エ
アの圧力と霧化される液体粒子の大きさとの関係を示す
グラフである。
【0018】図中、1は離型剤などの液体fを貯溜する
貯溜タンク、2は例えば5kgf/cm2以上の圧力の
エアA0を発生する一般的なエアコンプレッサなどのエ
ア源、3は貯溜タンク1に対する加圧用エアA1を、エ
ア源2から供給される元エアA0を段階的に減圧して与
える減圧ユニット、4は貯溜タンク1の液体fを吸入す
るとともに霧化して噴出させる二系統二流体方式のノズ
ル、5はエア源2から供給されるエアA0を元にノズル
4における液体噴出口開閉用の弁体42の弁体作動用エ
アA2の圧力を調整する第1減圧弁、6はエア源2から
供給されるエアA0を元にノズル4における霧化用エア
A3の圧力を調整する第2減圧弁、7は第1減圧弁5の
上流に設けられエア源2からのエアA0の導入、遮断を
管理する元電磁弁、8は第2減圧弁6の上流に設けられ
エア源2からのエアA0の導入、遮断を管理する元電磁
弁、9,10は元電磁弁7,8のオン・オフ(開閉)に
よるエア抜け騒音を消音する消音器、11は元電磁弁
7,8をオン・オフ制御する制御部である。なお、MP
は、モニタ用の圧力計である。
【0019】減圧ユニット3は、互いに減圧割合が異な
る複数(図では三つ)の機械式の減圧弁31〜33を直
列に接続したものである。これらの減圧弁31〜33の
うち、エア源2に最も近い上流側のものから順に、ま
ず、一次減圧弁31による減圧値は、1.5kgf/c
2 に、二次減圧弁32による減圧値は、1.0kgf
/cm2 に、三次減圧弁33による減圧値は、0.01
〜0.1kgf/cmの範囲で、それぞれ設定され
る。つまり、この減圧ユニット3による最終減圧値つま
り液体加圧用エアA1の圧力は、0.01〜0.1kg
f/cm の範囲と超低圧に設定される。これらの減
圧弁31〜33のうち、一次、二次減圧弁31,32
は、一般的な標準仕様のものが利用され、三次減圧弁3
3は、いわゆる精密仕様のものが利用され、それぞれ前
述した減圧値となるように手操作により開度調節され
る。
【0020】ノズル4は、図2に示すような周知の構成
であり、霧化用エアA3の第1流路44、弁体作動用エ
アA2の第2流路45および液体fの第3流路46がそ
れぞれ独立した状態で形成されたノズル本体41と、第
3流路46の末端開口つまり液体噴出口47を開閉する
ニードル状の弁体42と、弁体42の開閉ストロークを
調節して液体噴出口47の開度を任意に可変するための
操作つまみ43とを備えている。動作としては、第1流
路44から霧化用エアA3を噴出させると、エゼクタ作
用により貯溜タンク1の液体fが第3流路46に吸入さ
れ、この液体fが霧化用エアA3と混合されて霧状に噴
出されるようになる。前述の操作つまみ43により調節
する液体噴射口47の開度は、噴霧時の広がりの変化に
関係する。ところで、ノズル4としては、一系統二流体
方式のノズルが知られているが、この方式は、霧化用エ
アA3と弁体作動用エアA2とが同じになり、しかも霧
化用エアA3の圧力を弁体作動用エアA2の圧力(3.
0kgf/cm2 以上)に合わせる必要があるので、本
発明の目的には沿わない。
【0021】第1、第2減圧弁5,6は、機械式のもの
で、第1減圧弁5による減圧値つまり弁体作動用エアA
2の圧力は、3.0kgf/cm2 以上に、また、第2
減圧弁6による減圧値つまり霧化用エアA3の圧力は、
1.0〜2.5kgf/cm2 にそれぞれ設定されてい
る。このうち、霧化用エアA3の圧力が、ノズル4から
の液体fの噴霧粒子の粗細に関係する。これら第1、第
2減圧弁5,6は、いずれも一般的な標準仕様のものが
利用され、それぞれ前述した減圧値となるように手操作
により開度調節される。
【0022】ところで、減圧ユニット3による最終減圧
値と第2減圧弁6による減圧値とを、上述したように特
定した理由を説明する。
【0023】まず、液体加圧用エアA1の圧力と液体の
噴出量との関係は、図4のグラフに示すような傾向、つ
まり、圧力が低い程、噴出量が少なくなり、高い程、噴
出量が多くなる。ここで、本願出願人が過去の経験から
認識した事項、つまり液体の噴出量が必要以上に多くな
ると、例えば成形金型などに対してほぼ均一な薄膜を形
成しにくくなる点に着目して、減圧ユニット3による最
終減圧値を特定している。
【0024】一方、霧化用エアA3の圧力と霧化される
液体粒子の大きさとの関係は、図5のグラフに示すよう
な傾向、つまり圧力が低い程、霧化される液体粒子が粗
くなり、高い程、霧化される液体粒子が細かくなる。こ
こで、本願出願人が過去の経験から認識した事項、つま
り霧化される液体粒子が粗い程、例えば成形金型などに
対する付着性が良好となる点および霧化用エアA3の圧
力が低い程噴出される液体粒子の跳ね返りが少なくなる
点に着目して、第2減圧弁6による減圧値を特定してい
る。
【0025】次に、上述した噴霧装置の動作を説明す
る。まず、前準備として、一次〜三次減圧弁31〜33
および第1、第2減圧弁5,6の開度を、適宜設定され
る減圧値に応じて手操作で予め調節する。
【0026】そして、エア源2を駆動することにより所
要圧力(例えば5kgf/cm2 )のエアA0を発生さ
せておき、元エアA0を一次〜三次減圧弁31〜33お
よび元電磁弁7,8に供給させる。これにより、貯溜タ
ンク1の中の液体fには、減圧ユニット3から供給され
る加圧用エアA1により所要圧力(0.01〜0.1k
gf/cm2 )が加えられる。一方、ノズル4では、噴
霧時、制御部11により元電磁弁7,8をオンさせ、第
1減圧弁5および第2減圧弁6へ元エアA0を供給させ
る。第1減圧弁5から供給される所要圧力(3.0kg
f/cm2 以上)の弁体作動用エアA2により弁体42
が液体噴出口47を所要量開放することになり、第2減
圧弁6から供給される所要圧力(1.0〜2.5kgf
/cm2)の霧化用エアA3が第1流路44を介してそ
の噴出口から噴出させられることになる。こうして、第
1流路44から噴出される霧化用エアA3のエゼクタ作
用によって貯溜タンク1の液体fが第3流路46に吸入
され、この液体fが霧化用エアA3と混合されて霧状に
噴出される。この霧状の液体fは、図3に示すように、
例えばトランスファモールド成形に用いる成形金型12
の凹凸面へ向けて噴出され、これにより、成形金型12
の凹凸面に薄膜13が付着されるようになる。
【0027】以上説明したように、液体fに対して加え
る圧力を超低圧に設定していれば、霧状の液体fの噴出
量を可及的に少なくでき、また、霧化用エアA3の圧力
を、適正な範囲内に設定していれば、成形金型12から
の跳ね返りを無くすことができるから、これらの相乗作
用により成形金型12の凹凸面に対してほぼ均一な厚み
の薄膜13を安定的に塗布できるようになるのである。
しかも、液体fに対して加える超低圧の圧力を、多連の
機械式の減圧弁31〜33からなる減圧ユニット3を用
いて、段階的に減圧しているから、エア源2から発生す
るエアに存在する圧力変動を減衰、吸収することができ
て、ノズル4からの液体fの噴出量のばらつきを無くせ
るようになる。このことも、成形金型12の凹凸面に対
して薄膜13を安定的に形成する上で重要な要因とな
る。ところで、上記実施例では減圧ユニット3の三次減
圧弁33の減圧値を0.01〜0.1kgf/cm2
設定しているので、場合によっては三次減圧弁33の仕
様MIN値(例えば0.05kgf/cm2 )よりも低
い値に設定することがありうるが、そのような場合でも
前述したように減圧ユニット3を多連として元エアA0
の圧力変動を減衰、吸収できるようにしていれば、何の
支障もない。
【0028】このように、上記噴霧装置では、安価な機
械式の減圧弁(5,6,31〜33)を用いるとともに
制御部11で元電磁弁7,8をオン・オフ制御するだけ
として装置全体のコスト低減を図りながらも、霧状の液
体fの噴出量を可及的に少なくするとともに成形金型1
2からの跳ね返りを無くして成形金型12の凹凸面に対
してほぼ均一な厚みの薄膜13を安定的に塗布できるよ
うにしている。
【0029】ところで、上記噴霧装置において減圧ユニ
ット3の代わりに、電気制御減圧弁例えばSMC株式会
社製の電・空レギュレータ、品番IT1000などを用
いることも考えられるが、このような構成のものは下記
するような理由から本発明の目的に沿わない。つまり、
この構成だと、電気制御減圧弁の単体が上記実施例の減
圧ユニット3のように多連の機械式減圧弁31〜33を
用いる場合に比べて約3倍とかなり高価であり、装置価
格の高騰を余儀なくされる。
【0030】次に、上記噴霧装置の応用例を、図6およ
び図7に示して説明する。図6は、トランスファモール
ド成形での成形補助処理システムの概念図、図7は、成
形補助処理システムの移動ヘッドおよび成形金型の平面
図である。
【0031】図中、12aは上側の成形金型、12bは
下側の成形金型、14は移動ヘッドである。移動ヘッド
14は、長方体形状のヘッド本体15の上下両面に、上
記噴霧装置のノズル4やエアブローノズル16が複数個
ずつ長手方向各一列に配設されている。これらのノズル
4およびエアブローノズル16の配列および数量は、対
象となる各成形金型12a,12bのキャビティーの配
列やランナーのパターンなどにより、適宜に設定され
る。
【0032】この成形補助処理システムは、従来例の項
目で説明したように、トランスファモールド成形の合間
の補助処理となる金型清掃処理、離型剤塗布処理を
連続的に行えるようにしたものである。
【0033】 上下の成形金型12a,12b(特に
キャビティやランナーなど)を開いて成形品を取り除い
た状態とし、これらの成形金型12a,12bの間を、
移動ヘッド14を図6の矢印のように水平方向に往復移
動させながら、移動ヘッド14のエアブローノズル16
からエアーを成形金型12a,12bに対して吹き付け
ることにより、成形金型に残る樹脂くずなどを除去す
る。
【0034】 前述のと同様に、上下の成形金型1
2a,12bの間を、移動ヘッド14を図6の矢印のよ
うに水平方向に往復移動させながら、移動ヘッド14の
ノズル4から成形金型12a,12bに対して離型剤を
噴霧させることにより、離型剤の薄膜を塗布する。
【0035】なお、本発明の噴霧装置を離型剤塗布処
理で用いれば、薄膜を安定的に形成できるから、従来必
要であった離型剤ならし処理が不要となる。但し、信頼
性を高める上では、離型剤ならし処理を行うようにして
もよい。この離型剤ならし処理は、上下の成形金型12
a,12bの間を、移動ヘッド14を図6の矢印のよう
に水平方向に往復移動させながら、移動ヘッド14のエ
アブローノズル16からエアーを成形金型12a,12
bに対して吹き付けることにより、成形金型12a,1
2bに付着した離型剤をより均一にならすことを行う。
【0036】このように、移動ヘッド14に、噴霧装置
のノズル4とエアブローノズル16とを搭載し、上述し
たような動作を自動的に行わせれば、特に、離型剤塗布
処理においては、噴霧量、ノズル4の移動スピード、ノ
ズル4と成形金型12a,12bとの間の離間距離、成
形金型12a,12bに対するノズル4の対向姿勢をそ
れぞれ一定にできるとともに、上下の成形金型12a,
12bに対する離型剤の塗布量を均等にできるなど、従
来の人手による作業に比べて、格段に安定性を向上する
ことができる。したがって、成形品の製造歩留まりを向
上できるとともに、歩留まりを安定させることができ
る。ちなみに、製造歩留まり率は、従来の手作業の場
合、平均96.4%となり、本実施例の場合、99.7
%となった。このときの本実施例における条件は、次の
ようにしている。
【0037】 ・一次減圧弁31による減圧値: 1.5kgf/cm2 ・二次減圧弁32による減圧値: 1.0kgf/cm ・三次減圧弁33による減圧値: 0.03kgf/cm ・霧化エア圧 : 1.8kgf/cm2 ・塗布時間 : 6sec(片道) ・ノズル高さ : 金型上70mm ・ノズル絞り : 上下金型共に全閉より6/10回転開 ・エアブロー時間 : ならし用15sec(1.5往復) 清掃用15sec(1往復) なお、本発明の噴霧装置は、上記応用例で説明したよう
なトランスファモールド成形での離型剤塗布処理の他、
液状樹脂によるモールドでの離型剤の塗布処理や凸凹面
への塗料の均一塗装処理などに利用することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の噴霧装置では、安価な機械式の
減圧弁を用いるとともに単純な制御を行えるようにして
装置全体のコスト低減を図りながらも、霧状の液体の噴
出量を可及的に少なくするとともに凹凸面からの跳ね返
りを無くして凹凸面に対してほぼ均一な厚みの薄膜を安
定的に塗布できるようになる。
【0039】この噴霧装置を用いて凹凸面に対して離型
剤を噴霧して薄膜状に塗布させる離型剤塗布方法では、
成形金型へ毎回安定して離型剤を塗布できるようになる
から、従来のような離型剤過少による成形品のクラック
や離型剤過多による外観不良ならびにリードフレームと
成形品であるパッケージとの接着不良などの不具合を無
くすことができるなど、歩留まりの向上と高品質化を達
成できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の噴霧装置の一実施例を模式的に示す構
成図
【図2】同装置のノズルの構成を示す縦断面図
【図3】同装置を用いた噴霧状況を示す説明図
【図4】液体加圧用エアの圧力と液体の噴出量との関係
を示すグラフ
【図5】霧化用エアの圧力と霧化される液体粒子の大き
さとの関係を示すグラフ
【図6】本発明の噴霧装置の応用例で、トランスファモ
ールド成形での成形補助処理システムの概念図
【図7】図6の成形補助処理システムの移動ヘッドおよ
び成形金型の平面図
【図8】従来の液圧方式の噴霧装置を模式的に示す構成
【符号の説明】 1 貯溜タンク 2 エア源 3 減圧ユニット 31 一次減圧弁 32 二次減圧弁 33 三次減圧弁 4 ノズル 5 第1減圧弁 6 第2減圧弁 A0 元エア A1 液体加圧用エア A2 弁体作動用エア A3 霧化用エア

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸面に対して液体を噴霧して薄膜状に
    塗布させる噴霧装置であって、 エア源から供給されるエアを、 互いに減圧割合が異なる複数の機械式の減圧弁を直列に
    接続した減圧ユニットで段階的に低圧に減圧し、この低
    圧のエアで貯留タンク内の液体を加圧する系統と、霧化
    用エアを供給する系統とに分けて二系統二流体方式の噴
    霧用のノズルに供給するとともに、前記エア源から供給
    されるエアをさらに弁体を作動させるエアを供給する系
    統とに分けることにより貯留タンク内の液体をノズルに
    吸入させて、このノズルから該霧化用エアと液体とを混
    合して噴霧させる、ことを特徴とする噴霧装置。
  2. 【請求項2】 凹凸面に対して液体を噴霧して薄膜状に
    塗布させる噴霧装置であって、 液体を貯留する貯留タンクと、 貯留タンクに対する加圧用エアを、エア源から供給され
    る元エアを複数の機械式減圧弁を直列に接続することに
    より段階的に減圧して与える減圧ユニットと、 貯留タンクの液体を吸入する系統と、該液体を霧化して
    噴出させる気体を供給する系統の二系統二流体方式のノ
    ズルと、 エア源から供給されるエアを元にノズルにおける噴出口
    開閉用弁体の弁体作動用エアの圧力を調整する第1減圧
    弁と、 エア源から供給されるエアを元にノズルにおける霧化用
    エアの圧力を調整する第2減圧弁とを備える、 ことを特徴とする噴霧装置。
  3. 【請求項3】 前記減圧ユニットによる最終減圧値は、
    0.01〜0.1kgf/cm2の範囲で設定される、
    請求項1または2に記載の噴霧装置。
  4. 【請求項4】 前記第2減圧弁による減圧値は、1.0
    〜2.5kgf/cm 2 の範囲で設定される、請求項2
    に記載の噴霧装置。
  5. 【請求項5】 成形金型の凹凸面に対して液体の離型剤
    を噴霧して薄膜状に塗布させる離型剤塗布方法であっ
    て、 エア源から供給されるエアを、互いに減圧割合が異なる
    複数の機械式の減圧弁を直列に接続した減圧ユニットで
    段階的に低圧に減圧し、この低圧のエアで貯留タンク内
    の離型剤を加圧する系統と、霧化用エアを供給する系統
    とに分けた二系統二流体方式の噴霧用のノズルに供給す
    るとともに、前記エア源から供給されるエアをさらに弁
    体を作動させるエアを供給する系統とに分け、機械的に
    弁体を作動させることにより貯留タンク内の離型剤をノ
    ズルに吸入させて、このノズルから該霧化用エアと離型
    剤とを混合して成形金型の凹凸面に噴霧させることを特
    徴とする離型剤塗布方法。
  6. 【請求項6】 前記離型剤を塗布した後、成形金型にエ
    アブローを行うことを特徴とする請求項5記載の離型剤
    塗布方法。
JP20309295A 1995-08-09 1995-08-09 噴霧装置および離型剤塗布方法 Expired - Lifetime JP3451330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20309295A JP3451330B2 (ja) 1995-08-09 1995-08-09 噴霧装置および離型剤塗布方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20309295A JP3451330B2 (ja) 1995-08-09 1995-08-09 噴霧装置および離型剤塗布方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0947696A JPH0947696A (ja) 1997-02-18
JP3451330B2 true JP3451330B2 (ja) 2003-09-29

Family

ID=16468247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20309295A Expired - Lifetime JP3451330B2 (ja) 1995-08-09 1995-08-09 噴霧装置および離型剤塗布方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3451330B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0947696A (ja) 1997-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6068202A (en) Spraying and dispensing apparatus
US4911956A (en) Apparatus for spraying droplets of hot melt adhesive
JP3762384B2 (ja) 少量材料分配用装置
JPH06198229A (ja) 接着剤塗布方法及び装置
JP2992760B2 (ja) ノズル孔より流出する液体又は溶融体をその周辺よりの気体噴出流により偏向分配する方法
CN106925462A (zh) 用于喷射装置的喷头
JP2001025698A (ja) 空気援用液体分与装置および液体と基板との接触領域を拡大する方法
US6533195B2 (en) Variable angle airless nozzle and dispensing method
JP3451330B2 (ja) 噴霧装置および離型剤塗布方法
EP0359943A2 (en) Apparatus for spraying hot melt adhesives
JP2010110769A (ja) 金型用離型剤の噴霧方法及び噴霧装置
KR101316744B1 (ko) 스프레이 헤드
JPH03267164A (ja) 塗装方法および塗装装置
JPH04138861A (ja) 鋳造用金型の離型剤塗布方法
WO2003086654A1 (en) A spraying device
JP2002263795A (ja) ダイカスト機用離型剤噴霧方法及びその装置
JPH06320072A (ja) 噴霧装置
CN213727379U (zh) 高精度气动式喷漆装置
KR102560346B1 (ko) 연마휠의 제조장치용 성형 준비 유닛
KR100813509B1 (ko) 음극선관 성형용 금형의 이형제 도포장치
JPH11123726A (ja) 成形用金型における液体噴射装置
JPS61283370A (ja) 塗装用スプレイガンの塗料吹付幅制御方法及び装置
CN116551984A (zh) 一种气溶胶喷射打印装置及增材制造系统
JPH0562016B2 (ja)
JPH11300240A (ja) 塗料垂れ防止機構付き塗装用ノズル

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070718

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718

Year of fee payment: 7