JP3451189B2 - チップ認識装置およびこれを備えたチップ実装装置 - Google Patents

チップ認識装置およびこれを備えたチップ実装装置

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JP3451189B2
JP3451189B2 JP6465398A JP6465398A JP3451189B2 JP 3451189 B2 JP3451189 B2 JP 3451189B2 JP 6465398 A JP6465398 A JP 6465398A JP 6465398 A JP6465398 A JP 6465398A JP 3451189 B2 JP3451189 B2 JP 3451189B2
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健一 武藤
真浩 杉田
覚 井内
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にフリップチッ
プ型の半導体チップを基板の上に正確にボンディングす
るために、半導体チップの位置決めマークおよび基板の
位置決めマークを認識するチップ認識装置およびこれを
備えたチップ実装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体チップの表面(パターン面)に
は、その四隅等の有効エリアに位置決めマークが付加さ
れる一方、これに対応して基板上のボンディング位置に
は、対角線上等の有効エリアに2つ以上の位置決めマー
クが印刷されており、これら両位置決めマークを合わせ
てボンディングすることで、半導体チップの正確なボン
ディングが可能になる。このため、従来のチップ認識装
置では、ボンディング位置の直上まで搬送(下降)して
きた半導体チップと基板との間に撮像装置を臨ませて、
それぞれの位置決めマークを撮像し、その撮像結果に基
づいて、半導体チップの位置をボンディング位置に合致
するように補正している。撮像装置の先端部には、半導
体チップの位置決めマークを取り込む上側のプリズム
と、基板の位置決めマークを取り込む下側のプリズムと
から成るプリズム群が組み込まれており、これら両プリ
ズムを介して、半導体チップの位置決めマークおよび基
板の位置決めマークが、それぞれ2台の撮像カメラによ
り撮像される。また、マークは、プリズムを介さずに、
下向きの専用の撮像装置で撮像される場合もある。
【0003】この場合、半導体チップの位置補正要素
(位置ずれ要素)には、水平面内におけるX方向および
これに直交するY方向に加え、回転角度であるθ方向が
存在する。このため、半導体チップの位置決めマークお
よび基板の位置決めマークにおいて、いずれも2箇所の
位置決めマーク、すなわち計4箇所の位置決めマークを
認識する必要がある。そこで、従来のチップ認識装置で
は、上下各1箇所(半導体チップおよび基板)の位置決
めマークを認識した後、撮像装置を移動させて他の上下
各1箇所の位置決めマークを認識し、この移動距離を加
味して、それぞれの2箇所、計4箇所の位置決めマーク
を認識するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のチッ
プ認識装置では、各2箇所の位置決めマークの認識に、
撮像装置の移動が伴うため、その移動装置の移動誤差に
より、位置の認識精度が悪化する問題があった。また、
撮像カメラの移動時間は、ボンディングにおけるタクト
タイムに加味されるため、タクトタイムが長くなる不具
合があった。もちろん、各撮像カメラの視野に、必要な
2箇所の位置決めマークを同時に取り込むことも可能で
ある。かかる場合には撮像カメラを移動させる必要はな
くなる。しかし、このようにすると、画像の解像度を上
げることができず、例えば多ピンの半導体チップのボン
ディングでは、かえってボンディングの位置精度が悪化
するる。
【0005】本発明は、半導体チップの位置とこれがボ
ンディングされる基板の位置とを、短時間でかつ正確に
認識することができるチップ認識装置およびこれを備え
たチップ実装装置を提供することをその目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のチップ認識装置
は、半導体チップの基板へのボンディングに先立ち、ボ
ンディングコレットに吸着した半導体チップと基板との
間に臨ませて、半導体チップに設けた位置決め用のチッ
プマークと基板に設けた位置決め用の基板マークとを撮
像する撮像手段と、撮像手段により撮像されたチップマ
ークおよび基板マークに基づいて、基板に対する半導体
チップの位置ずれを検出する検出手段とを備えたチップ
認識装置において、撮像手段は、半導体チップの2個の
チップマークの像および基板の2個の基板マークの像を
同時に取り込むプリズム群と、プリズム群からの2個の
チップマークの像をそれぞれ撮像する2台のチップ撮像
カメラ、および2個の基板マークの像をそれぞれ撮像す
る2台の基板撮像カメラとを有することを特徴とする。
【0007】この構成によれば、半導体チップの位置認
識に必要な2箇所のチップマークの像は、プリズム群を
介して、2台のチップ撮像カメラによりそれぞれ撮像さ
れ、また同時に、基板の位置認識に必要な2箇所の基板
マークの像は、プリズム群を介して、2台の基板撮像カ
メラによりそれぞれ撮像される。すなわち、半導体チッ
プを基板にボンディングする際に必要な計4箇所のマー
クを、計4台の撮像カメラで同時撮像することができ
る。このため、チップマークおよび基板マークを撮像す
るために、チップ撮像カメラおよび基板撮像カメラを移
動させる必要がなく、これら両撮像カメラで撮像された
チップマークおよび基板マークを合成するだけで、基板
に対する半導体チップの位置ずれを認識することができ
る。また、各撮像カメラは、1つのチップマークまたは
基板マークを撮像することになるため、解像度を上げた
場合でも、各マークをその視野に確実に捕らえることが
できる。
【0008】この場合、プリズム群は、2個のチップマ
ークの像を2台のチップ撮像カメラに導く上プリズム群
と、2個の基板マークの像を2台の基板撮像カメラに導
く下プリズム群とを備えることが、好ましい。
【0009】この構成によれば、上プリズム群を介して
取り込んだ2個のチップマークの像は、2台のチップ撮
像カメラにより撮像され、下プリズム群を介して取り込
んだ2個の基板マークの像は、2台の基板撮像カメラに
より撮像される。このように、プリズム群を上プリズム
群と下プリズム群との分割することで、上下両プリズム
群の離間距離あるいは反射角度を適切に調整すること
で、チップ撮像カメラと基板撮像カメラとを、相互に干
渉することなく且つ適切な位置に配設することができ
る。
【0010】またこの場合、上プリズム群は、2個のチ
ップマークの像を取り込む上プリズムと、上プリズムか
らの2個のチップマークの像を2台のチップ撮像カメラ
に向かって左右に振り分ける上分離プリズムとを有し、
下プリズム群は、2個の基板マークの像を取り込む下プ
リズムと、下プリズムからの2個の基板マークの像を2
台の基板撮像カメラに向かって左右に振り分ける下分離
プリズムとを有していることが、好ましい。
【0011】この構成によれば、上プリズムに取り込ま
れた2個のチップマークの像は、上分離プリズムで左右
に振り分けられて2台のチップ撮像カメラで撮像される
ため、例えば2個のチップマークの左右方向の離間距離
が短くても、これに合わせて、2台のチップ撮像カメラ
を近接させ且つ並べて配設する必要がなくなる。同様
に、下プリズムに取り込まれた2個の基板マークの像
は、下分離プリズムで振り分けられて2台の基板撮像カ
メラで撮像されるため、例えば2個の基板マークの離間
距離が短くても、これに合わせて、2台の基板撮像カメ
ラを近接させ且つ並べて配設する必要がなくなる。すな
わち、2個のチップマークおよび2個の基板マークの左
右方向の配置位置が、2台のチップ撮像カメラの相互間
および2台の基板撮像カメラの相互間の配置位置に、直
接影響を及ぼすことがない。
【0012】これらの場合、上プリズム群および2台の
チップ撮像カメラを保持するチップ系保持部材と、下プ
リズム群および2台の基板撮像カメラを保持する基板系
保持部材と、チップ系保持部材と基板系保持部材とを前
後方向に相対的に進退させる撮像系移動機構とを、更に
備えることが好ましい。
【0013】この構成によれば、作業の開始時に、例え
ば基板マークの前後の位置を基板撮像カメラの視野の中
心で捕らえておいて、撮像系移動機構により、チップ系
保持部材を介して上プリズム群および2台のチップ撮像
カメラチップを移動させれば、チップマークの前後の位
置を各チップ撮像カメラの視野の中心で捕らえることで
き、カメラ視野の前後方向の微調整が可能になる。特に
解像度を上げる場合には、有効に機能する。
【0014】またこれらの場合、2台のチップ撮像カメ
ラを保持すると共に、これを前後方向に進退させるチッ
プカメラ移動機構と、2台の基板撮像カメラを保持する
と共に、これを前後方向に進退させる基板カメラ移動機
構とを、更に備えることが好ましい。
【0015】上述のように、上プリズムに取り込まれた
2個のチップマークの像は、一対の上分離プリズムで左
右に振り分けられるため、2個のチップマークの左右方
向の離間距離の長短は、上プリズムをセンター中心で2
個のチップマークに臨ませた場合、2台のチップ撮像カ
メラの前後方向の位置に対応する。このため、チップカ
メラ移動機構により、2台のチップ撮像カメラを前後方
向に進退自在させ得るようにすれば、2個のチップマー
クの離間距離に長短があっても、この移動で各チップ撮
像カメラの視野の左右方向の中心に、各チップマークを
捕らえることができる。全く同様に、各基板撮像カメラ
の視野の左右方向の中心に、各基板マークを捕らえるこ
とができる。すなわち、カメラ視野の左右方向の微調整
が可能になり、特に解像度を上げる場合には、有効に機
能する。
【0016】チップカメラ移動機構は、左側のチップ撮
像カメラを前後方向に進退させる左側移動機構部と、右
側のチップ撮像カメラを前後方向に進退させる右側移動
機構部とを有し、基板カメラ移動機構は、左側の基板撮
像カメラを前後方向に進退させる左側移動機構部と、右
側の基板撮像カメラを前後方向に進退させる右側移動機
構部とを有していることが、好ましい。
【0017】この構成によれば、2個のチップマークの
左右のセンター中心に、上プリズムが左右にずれて臨ん
でも、左右の各移動機構部により、左右のチップ撮像カ
メラをそれぞれ前後方向に移動させれば、各チップ撮像
カメラの視野中心にそれぞれのチップマークを捕らえる
ことができる。同様に、左右の各移動機構部により、左
右の基板撮像カメラをそれぞれ前後方向に移動させれ
ば、各基板撮像カメラの視野中心にそれぞれの基板マー
クを捕らえることができる。
【0018】一方、本発明のチップ実装装置は、請求項
1ないし5のいずれかのチップ認識装置と、検出手段の
検出結果を入力し基板に対する半導体チップの位置補正
値を算出すると共に、算出した位置補正値に基づいて補
正信号を出力するコントローラと、コントローラの補正
信号に基づいて、基板に対する半導体チップの位置を補
正する位置補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】この構成によれば、解像度を上げても、半
導体チップおよび基板の位置認識に必要な各2箇所の位
置を、瞬時且つ正確に認識することができ。これによ
り、半導体チップのボンディングを、短時間で且つ正確
に行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係るチップ認識装置を備えたチップ実
装装置について説明する。図1はチップ実装装置のボン
ディング部の側面図であり、図2および図3はチップ実
装装置のチップ認識部の構造図である。これらの図に示
すように、このチップ実装装置1は、半導体チップCを
吸着してこれを基板Bにボンディングするボンディング
部2と、ボンディングに先立ち半導体チップCと基板B
との位置ずれを検出するチップ認識部(撮像手段)3
と、チップ認識部3の検出結果に基づいて、半導体チッ
プCの位置補正を行う位置補正部(位置補正手段)4と
を備えている。
【0021】図1に示すように、ボンディング部2は、
フレーム11に支持された昇降装置12と、昇降装置1
2により昇降されると共に、ユニット本体14と2個の
ボンディングヘッド15,15とから成るヘッドユニッ
ト13と、2個のボンディングヘッド15,15を、ユ
ニット本体14に係合させる係合位置と半導体チップC
を吸着する吸着位置との間で旋回搬送するヘッド搬送装
置16とで構成されている。ボンディング部2に半導体
チップCが供給されると、吸着位置に旋回したボンディ
ングヘッド15のコレット17がこの半導体チップCを
吸着する。続いて、ボンディングヘッド15はヘッド搬
送装置16により係合位置に搬送され、ユニット本体1
4に係合する。ここで、昇降装置12が駆動し、ヘッド
ユニット13を下降させて、吸着した半導体チップCを
基板B上にボンディングする。この半導体チップCは、
いわゆるフリップチップ型のものであり、その表面には
多数のバンプが形成され、後述する基板Bのランド部
(ボンディング位置)に接続される。したがって、コレ
ット17は半導体チップCのバンプが形成されていない
側の面を吸着することになる。
【0022】位置補正部4は、上記のフレーム11と共
にボンディング部2をXY方向に移動させるXY移動装
置5と、上記のヘッド搬送装置16とで構成されている
(図2参照)。半導体チップCの水平面内におけるXY
方向の位置補正は、XY移動装置5により行われ、半導
体チップCの水平面内における角度(θ方向)の位置補
正は、ヘッド搬送装置16の回転により行われる。
【0023】図2および図3に示すように、チップ認識
部3は、ボンディングに先立ち半導体チップCと基板B
との間に進退自在に臨むチップ認識装置6と、チップ認
識装置6を半導体チップCと基板Bとの間に臨ませる移
動装置7とを有している。また、移動装置7は、機台2
1と、機台21上に搭載され、チップ認識装置6を進退
させる進退移動機構22と、進退移動機構22に搭載さ
れ、チップ認識装置6を昇降させる昇降移動機構23と
で構成されている。進退移動機構22は、ボンディング
に先立ち所定の位置まで下降(停止)してきた半導体チ
ップCと、基板Bとの間にチップ認識装置6の先端部を
臨ませる一方、昇降移動機構23は、半導体チップCお
よび基板Bをできる限り近い位置で撮像すべく、基板B
の厚みによるチップ認識装置6の高さ位置を調整する。
【0024】進退移動機構22は、進退モータ25と、
進退モータ25に連結された進退ボールねじ26と、進
退ボールねじ26が螺合する進退ブロック27とを有し
ている。進退ブロック27は機台21上において、前後
方向に進退自在に載置され、進退モータ25の正逆回転
に伴い、進退ボールねじ26を介して前後方向に進退す
る。進退ブロック27の側端部にはガイドレール28が
固定され、ガイドレール28には昇降移動機構23が昇
降自在に取り付けられている。
【0025】昇降移動機構23は、昇降モータ31と、
昇降モータ31に連結された昇降ボールねじ32と、昇
降ボールねじ32が螺合する載置ステージ33と、載置
ステージ33から垂下され、上記のガイドレール28に
摺動自在に係合するガイドブロック34とを有してい
る。昇降モータ31は、ガイドレール28の側端部に固
定されており、昇降モータ31が正逆回転することによ
り、載置ステージ33は、ガイドレール28に案内され
て昇降する。載置ステージ33にはチップ認識装置6が
載置固定されており、チップ認識装置6は、昇降移動機
構23により昇降し、且つ進退移動機構22により昇降
移動機構23と共に前後方向に進退する。
【0026】図4および図5に示すように、チップ認識
装置6は、載置ステージ33上に固定される固定ベース
(基板系保持部材)42と、固定ベース42上に進退自
在に載置した可動ベース(チップ系保持部材)43とを
備えている。可動ベース43の前部には、上カメラホル
ダ44を介して左右一対のチップ撮像カメラ45,45
が取り付けられ、且つ半導体チップCの像を両チップ撮
像カメラ45,45に導く上プリズム群46、および上
照明器具47が取り付けられている。同様に、固定ベー
ス42の前部には、下カメラホルダ48を介して左右一
対の基板撮像カメラ49,49が取り付けられ、且つ基
板Bの像を両基板撮像カメラ49,49に導く下プリズ
ム群50、および下照明器具51が取り付けられてい
る。
【0027】上カメラホルダ(チップカメラ移動機構)
44は可動ベース43に進退自在に取り付けられてお
り、可動ベース43に固定したチップ側マイクロヘッド
(チップカメラ移動機構)52により進退される。すな
わち、上カメラホルダ44に保持された左右一対のチッ
プ撮像カメラ45,45は、上プリズム群46に対し前
後方向に微小移動可能に構成されている。同様に、下カ
メラホルダ(基板カメラ移動機構)48は固定ベース4
2に進退自在に取り付けられており、固定ベース42に
固定した基板側マイクロヘッド(基板カメラ移動機構)
53により進退される。すなわち、下カメラホルダ48
に保持された左右一対の基板撮像カメラ49は、下プリ
ズム群50に対し前後方向に微小移動可能に構成されて
いる。なお、図中の符号54および55は、それぞれチ
ップ側マイクロヘッド52に対応して設けた上カメラホ
ルダ44の戻しばね、および基板側マイクロヘッド53
に対応して設けた下カメラホルダ48の戻しばねであ
る。
【0028】一方、固定ベース42の後部には、全体用
マイクロヘッド(撮像系移動機構)56が固定されお
り、全体用マイクロヘッド56の先端は可動ベース43
の突起部43aに当接して、可動ベース43を進退させ
る。すなわち、可動ベース43に搭載されたチップ撮像
カメラ45、上プリズム群46および上照明器具47
が、固定ベース42に搭載された基板撮像カメラ49、
下プリズム群50および下照明器具51に対して、前後
方向に微小移動可能に構成されている。なお、図中の符
号57は、全体用マイクロヘッド56に対応して設けた
可動ベース43の戻しばねである。
【0029】左右一対のチップ撮像カメラ45,45お
よび左右一対の基板撮像カメラ49,49は、それぞれ
上下に重ねるように配設され、いずれもカメラ本体61
とレンズ部62とで構成されている。半導体チップCの
像は、上プリズム群46からチップ撮像カメラ45のレ
ンズ部62を介してカメラ本体61により撮像され、ま
た、基板Bの像は、下プリズム群50から基板撮像カメ
ラ49のレンズ部62を介してカメラ本体61により撮
像される。そして、2台のチップ撮像カメラ45,45
および2台の基板撮像カメラ49,49は、検出装置8
に接続され(図2参照)、更に検出装置8は、コントロ
ーラ9を介して位置補正部4に接続されている。
【0030】詳細は後述するが、2台のチップ撮像カメ
ラ45,45により半導体チップCの2個のチップマー
クMc,Mcがそれぞれ撮像されると共に、2台の基板
撮像カメラ49,49により基板Bの2個の基板マーク
Mb,Mbがそれぞれ撮像され、これらの撮像結果に基
づいて検出装置8により、両者の位置ずれが検出され
る。そして、基板Bの2個の基板マークMb,Mbに半
導体チップCの2個のチップマークMc,Mcが合致す
るように、コントローラ9を介して位置補正部4が駆動
し、半導体チップCを位置補正する。
【0031】上照明器具47および下照明器具51は、
それぞれ複数個のタングステンランプなどを列設したラ
ンプアレイ64と、ランプアレイ64の光を拡散する拡
散板65とで構成されており、撮像のために、半導体チ
ップCおよび基板Bを均一な光でそれぞれ照明する。
【0032】次に、図6を参照して、プリズム群を構成
する上プリズム群46および下プリズム群50について
説明する。同図に示すように、半導体チップCには、バ
ンプが形成されていない面の4隅に位置決め用の4個の
チップマークMcが付加され、またこれに対応して、基
板Bのボンディング位置には、4個の基板マークMbが
付加されている。半導体チップCの水平面内における位
置は、4個のチップマークMcのうち2個のチップマー
クMc,Mcを撮像することで認識され、同様に、ボン
ディング位置は、4個の基板マークMbのうち2個の基
板マークMb,Mbを撮像することで認識される。そこ
で、この実施形態では、2個のチップマークMc,Mc
を2台のチップ撮像カメラ45,45でそれぞれ撮像
し、2個の基板マークMb,Mbを2台の基板撮像カメ
ラ49,49でそれぞれ撮像するようにしている。
【0033】2個のチップマークMc,Mcの像を2台
のチップ撮像カメラ45,45に導く上プリズム群46
は、2個のチップマークMc,Mcの像を同時に取り込
む上プリズム71と、上プリズム71からの2個のチッ
プマークMc,Mcの像を左右に振り分けて、2台のチ
ップ撮像カメラ45,45にそれぞれ導く上分離プリズ
ム72とで構成されている。左右2個のチップマークM
c,Mcの像は、水平姿勢で配設した上プリズム71に
より後方にそれぞれ反射し、次に鉛直姿勢で配設した上
分離プリズム72により左右にそれぞれ反射して、2台
のチップ撮像カメラ45,45にそれぞれ導かれる。
【0034】同様に、2個の基板マークMb,Mbの像
を2台の基板撮像カメラ49,49に導く下プリズム群
50は、2個の基板マークMb,Mbの像を同時に取り
込む下プリズム73と、下プリズム73からの2個の基
板マークMb,Mbの像を左右に振り分けて、2台の基
板撮像カメラ49,49にそれぞれ導く下分離プリズム
74とで構成されている。左右2個の基板マークMb,
Mbの像は、下プリズム73により後方にそれぞれ反射
し、次に下分離プリズム74により左右にそれぞれ反射
して、2台の基板撮像カメラ49,49にそれぞれ導か
れる。なお、上分離プリズム72および下分離プリズム
74は、それぞれ一体に形成するようにしてもよいが、
同図に示すように、遮光板を挟んで一体化した2つのプ
リズムで形成することが好ましい。
【0035】ところで、この実施形態では、撮像する2
個のチップマークMc,Mcおよび2個の基板マークM
b,Mbに対して、上プリズム群46および下プリズム
群50がセンター中心となるように、チップ認識装置6
を臨ませるが、各マークMc,Mbを解像度を上げて撮
像することを考慮すると、各カメラ45,49の視野の
中心に各マークMc,Mbが位置するように調整してお
くことが好ましい。そこで、上記のチップ側マイクロヘ
ッド52により、チップ撮像カメラ45を前後に微小移
動させて、各チップ撮像カメラ45の視野の中心に各チ
ップマークMcの左右方向の中心を位置合わせできるよ
うになっている。同様に、上記の基板側マイクロヘッド
53により、基板撮像カメラ49を前後に微小移動させ
て、各基板撮像カメラ49の視野の中心に各基板マーク
Mbの左右方向の中心を位置合わせできるようになって
いる。
【0036】また、上記の進退移動機構22により、各
基板撮像カメラ49の視野の中心に各基板マークMbの
前後方向の中心を位置合わせすれば、各基板撮像カメラ
49の視野の中心に各基板マークMbを捕らえることが
できる。さらに、この状態で、上記の全体用マイクロヘ
ッド56により、両チップ撮像カメラ45,45および
上レンズ群(および上照明器具47)46を一体として
前後に微小移動させることで、各チップ撮像カメラ45
の視野の中心に各チップマークMcを捕らえることがで
きる。これにより、半導体チップCおよび基板Bの解像
度を上げて撮像しても、チップマークMcおよび基板マ
ークMbが、各カメラ45,49の視野から外れてしま
うのを防止することができる。
【0037】以上のように、2個のチップマークMc,
Mcおよび2個の基板マークMb,Mbの計4個のマー
クMc,Mbを、2台のチップ撮像カメラ45,45お
よび2台の基板撮像カメラ49,49の計4台の撮像カ
メラ45,49により、それぞれ撮像するようにしてい
るため、撮像カメラ45,49の移動を伴うことなく、
位置合わせに必要な2個のチップマークMc,Mcおよ
び2個の基板マークMb,Mbを同時に、且つその視野
の中心で撮像することができる。このため、ボンディン
グに先立ち、基板Bのボンディング位置に対する半導体
チップCの位置ずれを精度良く認識することができ、こ
の認識結果に基づいて、半導体チップCを正確に位置補
正することができる。したがって、多ピンの半導体チッ
プ(フリップチップ)Cであっても、これを精度よく且
つ高速でボンディングすることができる。
【0038】次に、図7および図8を参照して、本発明
の第2実施形態に係るチップ認識装置6について説明す
る。この実施形態のチップ認識装置6では、上カメラホ
ルダ44が、左側のチップ撮像カメラ45aを保持する
左カメラホルダ44aと、右側のチップ撮像カメラ45
bを保持する右カメラホルダ44bとで、2分割されて
おり、それぞれ前後方向に進退自在に構成されている。
同様に、下カメラホルダ48が、左側の基板撮像カメラ
49aを保持する左カメラホルダ48aと、右側のチッ
プ撮像カメラ49bを保持する右カメラホルダ48bと
で、2分割されており、それぞれ前後方向に進退自在に
構成されている。
【0039】そして、上カメラホルダ44の左カメラホ
ルダ44aは、可動ベース43に進退自在に取り付けら
れており、可動ベース43に固定したチップ側左マイク
ロヘッド52aにより進退される。また、右カメラホル
ダ44bは、可動ベース43に進退自在に取り付けられ
ており、可動ベース43に固定したチップ側右マイクロ
ヘッド52bにより進退される。すなわち、左右一対の
チップ撮像カメラ45a,45bは、上プリズム群46
に対し、それぞれに前後方向に微小移動可能に構成され
ている。
【0040】同様に、下カメラホルダ48の左カメラホ
ルダ48aは、固定ベース42に進退自在に取り付けら
れており、固定ベース42に固定した基板側左マイクロ
ヘッド53aにより進退される。また、右カメラホルダ
48bは、固定ベース42に進退自在に取り付けられて
おり、固定ベース42に固定した基板側右マイクロヘッ
ド53bにより進退される。すなわち、左右一対の基板
撮像カメラ49a,49bは、下プリズム群50に対
し、それぞれに前後方向に微小移動可能に構成されてい
る。なお、図中の符号54a,54bおよび55a,5
5bは、それぞれ各チップ側マイクロヘッド52a,5
2bに対応して設けた上カメラホルダ44(44a,4
4b)の戻しばね、および基板側マイクロヘッド53
a,53bに対応して設けた下カメラホルダ48(48
a,48b)の戻しばねである。
【0041】このような構成では、撮像する2個のチッ
プマークMc,Mcおよび2個の基板マークMb,Mb
に対して、上プリズム群46および下プリズム群50が
その左右のセンター中心となるように、チップ認識装置
6を臨ませなくても、左右一対のチップ撮像カメラ45
a,45b、および左右一対の基板撮像カメラ49a,
49bを、それぞれに前後方向に微笑移動させることに
より、各チップ撮像カメラ45a,45bの視野の中心
に各チップマークMcの左右方向の中心を位置合わせす
ることができ、且つ各基板撮像カメラ49a,49bの
視野の中心に各基板マークMbの左右方向の中心を位置
合わせすることができる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明のチップ認識装置お
よびこれを備えたチップ実装装置によれば、計4個のマ
ークを計4台のカメラでそれぞれ撮像するようにしてい
るので、半導体チップの位置とこれがボンディングされ
る基板の位置とを、短時間でかつ正確に認識することが
できる。したがって、ボンディング不良を抑制すること
ができると共に、ボンディングにおけるタクトタイムを
短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るチップ実装装置のボ
ンディング部の側面図である。
【図2】実施形態に係るチップ実装装置のチップ認識部
および位置補正部の側面図である。
【図3】実施形態に係るチップ実装装置のチップ認識部
の平面図である。
【図4】実施形態に係るチップ認識装置の平面図であ
る。
【図5】実施形態に係るチップ認識装置の側面図であ
る。
【図6】実施形態に係るチップ認識装置のプリズム群廻
りの斜視図である。
【図7】第2実施形態に係るチップ認識装置の平面図で
ある。
【図8】第2実施形態に係るチップ認識装置の側面図で
ある。
【符号の説明】 1 チップ実装装置 2 ボンディング部 3 チップ認識部 4 位置補正部 5 XY移動装置 6 チップ認識装置 7 移動装置 8 検出装置 9 コントローラ 17 コレット 42 固定ベース 43 可動ベース 44 上カメラホルダ 45 チップ撮像カメラ 46 上プリズム群 48 下カメラホルダ 49 基板撮像カメラ 50 下プリズム群 52 チップ側マイクロヘッド 53 基板側マイクロヘッド 54 全体用マイクロヘッド 71 上プリズム 72 上分離プリズム 73 下プリズム 74 下分離プリズム B 基板 C 半導体チップ Mb 基板マーク Mc チップマーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−158148(JP,A) 特開 平5−152794(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/60

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体チップの基板へのボンディングに
    先立ち、ボンディングコレットに吸着した半導体チップ
    と基板との間に臨ませて、半導体チップに設けた位置決
    め用のチップマークと基板に設けた位置決め用の基板マ
    ークとを撮像する撮像手段と、 前記撮像手段により撮像された前記チップマークおよび
    前記基板マークに基づいて、基板に対する半導体チップ
    の位置ずれを検出する検出手段とを備えたチップ認識装
    置において、 前記撮像手段は、半導体チップの前記2個のチップマー
    クの像および基板の前記2個の基板マークの像を同時に
    取り込むプリズム群と、 前記プリズム群からの前記2個のチップマークの像をそ
    れぞれ撮像する2台のチップ撮像カメラ、および前記2
    個の基板マークの像をそれぞれ撮像する2台の基板撮像
    カメラとを有することを特徴とするチップ認識装置。
  2. 【請求項2】 前記プリズム群は、前記2個のチップマ
    ークの像を前記2台のチップ撮像カメラに導く上プリズ
    ム群と、 前記2個の基板マークの像を前記2台の基板撮像カメラ
    に導く下プリズム群とを備えたことを特徴とする請求項
    1に記載のチップ認識装置。
  3. 【請求項3】 前記上プリズム群は、前記2個のチップ
    マークの像を取り込む上プリズムと、当該上プリズムか
    らの前記2個のチップマークの像を前記2台のチップ撮
    像カメラに向かって左右に振り分ける上分離プリズムと
    を有し、 前記下プリズム群は、前記2個の基板マークの像を取り
    込む下プリズムと、当該下プリズムからの前記2個の基
    板マークの像を前記2台の基板撮像カメラに向かって左
    右に振り分ける下分離プリズムとを有していることを特
    徴とする請求項2に記載のチップ認識装置。
  4. 【請求項4】 前記上プリズム群および前記2台のチッ
    プ撮像カメラを保持するチップ系保持部材と、 前記下プリズム群および前記2台の基板撮像カメラを保
    持する基板系保持部材と、 前記チップ系保持部材と前記基板系保持部材とを前後方
    向に相対的に進退させる撮像系移動機構とを、更に備え
    たことを特徴とする請求項2または3に記載のチップ認
    識装置。
  5. 【請求項5】 前記2台のチップ撮像カメラを保持する
    と共に、これを前後方向に進退させるチップカメラ移動
    機構と、 前記2台の基板撮像カメラを保持すると共に、これを前
    後方向に進退させる基板カメラ移動機構とを、更に備え
    たことを特徴とする請求項3または4に記載のチップ認
    識装置。
  6. 【請求項6】 前記チップカメラ移動機構は、左側の前
    記チップ撮像カメラを前後方向に進退させる左側移動機
    構部と、右側の前記チップ撮像カメラを前後方向に進退
    させる右側移動機構部とを有し、 前記基板カメラ移動機構は、左側の前記基板撮像カメラ
    を前後方向に進退させる左側移動機構部と、右側の前記
    基板撮像カメラを前後方向に進退させる右側移動機構部
    とを有していることを特徴とする請求項5に記載のチッ
    プ認識装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかのチップ認
    識装置と、 前記検出手段の検出結果を入力し基板に対する半導体チ
    ップの位置補正値を算出すると共に、算出した位置補正
    値に基づいて補正信号を出力するコントローラと、 前記コントローラの補正信号に基づいて、基板に対する
    半導体チップの位置を補正する位置補正手段とを備えた
    ことを特徴とするチップ実装装置。
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