JP3448653B2 - 低過冷度の液体を凝固する方法および装置、並びに氷結液体を循環させる方法およびシステム - Google Patents

低過冷度の液体を凝固する方法および装置、並びに氷結液体を循環させる方法およびシステム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば冷凍機の氷
蓄熱システム等に用いられ、過冷却液体を凝固させてそ
の過冷却を解消させる、低過冷度の液体を凝固する方法
および装置、並びに過冷却が少なくとも一部解消した過
冷却液体を循環あるいは流動させる方法およびシステム
に関する。特に、本発明は、低い過冷度の過冷却液体に
ついて、任意の時点、任意の場所で能動的に過冷却を解
消させ得る、低過冷度の過冷却液体を凝固する方法およ
び装置、並びに少なくとも一部過冷却が解消した過冷却
液体を循環あるいは流動させる方法およびシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の過冷却液体解消(凝固)技術とし
ては、流動する過冷却液体を自由落下させ、板に当てる
ことによって凝固させる方法が知られている。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】しかしながらこの方法では、凝固に十分に
長い距離を必要とするので装置が大型となり、また、任
意の時刻、任意の場所で過冷却液体を凝固することはで
きず、しかも、過冷度が低いと凝固することが困難であ
るという問題があった。本発明は、新たな過冷却解消方
法を見出し、かつ凝固装置を従来の装置より小型とし、
容易に凝固しない低い過冷度の過冷却液体であっても、
任意の時刻で任意の場所で能動的に過冷却液体の解消を
行わせ、迅速に過冷却液体を凝固することを可能とする
ことにより、従来の装置の問題点を解決するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、容
器内に過冷却液体からなる液相と気相とを形成し、該液
相と気相とで形成される気液界面及び/またはその近傍
に該気液界面に沿って振動を与え気液界面を振動させ、
過冷却液体の砕波形成しかつ過冷却液体の液滴を飛散さ
せ、液滴を気相に位置する容器内壁に衝突させ、気液界
面を介して該過冷却液体中に液滴及び気泡を過冷却液体
に混入し、該気泡群は混ざり合いながら膨張、収縮、分
裂、結合、消滅等することにより気液界面を激しく揺動
することにより過冷却液体を凝固させることを特徴とす
る、過冷却液体の凝固方法に関する。
【0005】本願の第2の発明は、過冷却液体からなる
液相と気相とを内部に形成する容器と、該容器内で該液
相と気相との間に形成される気液界面及び/またはその
近傍に該気液界面に沿って振動を与える振動手段とから
なり、該振動手段によって振動を与えて気液界面を振動
させ、過冷却液体の砕波形成しかつ過冷却液体の液滴を
飛散させ、液滴を気相に位置する容器内壁に衝突させ、
気液界面を介して該過冷却液体中に液滴及び気泡を過冷
却液体に混入し、該気泡群は混ざり合いながら膨張、収
縮、分裂、結合、消滅等することにより気液界面を激し
く揺動することにより過冷却液体を凝固させることを特
徴とする、過冷却液体を凝固する過冷却液体凝固装置に
関する。
【0006】前記第1の発明では、揺動手段を容器内の
液相に浸漬し、該揺動手段により該液相と気相とで形成
される気液界面及び/またはその近傍に該気液界面に沿
って振動を与えることが好ましい。
【0007】さらに、前記第2の発明においては、 前
記振動手段が、前記容器内の液相に浸漬される揺動手段
を含み、該揺動手段により該液相と気相とで形成される
気液界面及び/またはその近傍に該気液界面に沿って振
動を与えることが好ましい。
【0008】本願の第3の発明は、循環あるいは流れる
過冷却液体から少なくとも一部の過冷却液体を、過冷却
液体充填口を備えた容器内に取込み、容器内に過冷却液
体からなる液相と気相とを形成し、該液相と気相とで形
成される気液界面及び/またはその近傍に該気液界面に
沿って振動を与えることによって気液界面を振動させ、
過冷却液体の砕波形成しかつ過冷却液体の液滴を飛散さ
せ、液滴を気相に位置する容器内壁に衝突させ、気液界
面を介して該過冷却液体中に液滴及び気泡を過冷却液体
中に混入し、該気泡群は過冷却液体と混ざり合いながら
膨張、収縮、分裂、結合、消滅等することにより気液界
面を激しく揺動することにより過冷却液体を凝固させ、
少なくとも一部過冷却が解消した過冷却液体を循環ある
いは流れる過冷却液体中に戻して循環あるいは流す過冷
却液体循環あるいは流動方法に関する。
【0009】本願の第4の発明は、過冷却液体を循環あ
るいは流す手段と、過冷却液体導入口を備え内部に過冷
却液体を導入し該過冷却液体からなる液相と気相とを形
成する容器と、該容器内で該液相と気相との間に形成さ
れる気液界面及び/またはその近傍に該気液界面に沿っ
て振動を与える振動手段とからなり、該振動手段によっ
て振動をあたえて気液界面を振動させ、過冷却液体の砕
波形成しかつ過冷却液体の液滴を飛散させ、液滴を気相
に位置する容器内壁に衝突させ、気液界面を介して該過
冷却液体中に液滴及び気泡を過冷却液体中に混入し、該
気泡群は混ざり合いながら膨張、収縮、分裂、結合、消
滅等することにより気液界面を激しく揺動することによ
り過冷却液体を凝固し、一部氷結した過冷却液体を循環
あるいは流れる過冷却液体中に戻して循環あるいは流す
過冷却液体循環あるいは流動システムに関する。
【0010】本発明によれば、該液相と気相とで形成さ
れる気液界面及び/またはその近傍に、該気液界面に沿
って低周波数の横振動を与え気液界面を振動させること
によって、気液界面に生ずる波が気相に位置する容器内
面に激しく衝突させ、過冷却液体の砕波が形成され、か
つ過冷却液体が飛散させ、気液界面を介して該過冷却液
体中に液滴及び気泡を過冷却液体中に混入し、該気泡群
は混ざり合いながら膨張、収縮、分裂、結合、消滅等す
ることにより気液界面を激しく揺動する。このような液
滴、気泡群の過冷却液体への混入が連続的に行われる間
に、容器内部の液滴もしくは過冷却液体中に凝固核が発
生し、過冷却液体が凝固する。過冷却が解消した液体を
容器外の過冷液体に排出することによって、周囲の過冷
却液体を連続的に凝固することが可能となる。容器内の
過冷却液体は、過冷却が解消されて、例えば、シャーベ
ット状となる。なお、「過冷却液体の砕波形成しかつ過
冷却液体の液滴を飛散させ、液滴を気相に位置する容器
内壁に衝突させ、気液界面を介して該過冷却液体中に液
滴及び気泡を過冷却液体に混入し」における過冷却液体
に混入される「液滴」には、衝突によって液滴の一部あ
るいは全部が凝固するが、過冷却液体中に混入する「液
滴」にはこのように「一部あるいは全部が凝固した液
滴」も含まれる。
【0011】また、この発明の凝固方法及び装置によれ
ば、容易に凝固しない低い過冷度の過冷却液体に対し、
従来より小型の装置で、任意の時点にて能動的な過冷却
解消を行ってその過冷却液体を瞬時に凝固させることが
でき、しかもその小型化により、多数の当該装置を過冷
却液体中に設置したり当該装置を移動させたりすること
を容易にできるので、任意の場所の過冷却液体を凝固さ
せる事ができる。
【0012】それゆえ、この発明の凝固装置を、例えば
氷蓄熱システムの過冷却解消装置として使用すれば、冷
凍機の冷凍負荷を大幅に低減することができることか
ら、蓄エネルギー、冷凍空調分野および環境分野に大き
く貢献することができる。
【0013】なお、本発明においては、前記容器に、開
閉可能な過冷却液体充填口および過冷却液体排出口を形
成し、過冷却液体充填口および液体排出口を適宜開閉制
御することによって、過冷却液体を連続的に凝固し、排
出することが可能となる。この場合、前記過冷却液体充
填口と過冷却液体排出口との2種類の口を、1つの開口
で共有することもできる。容器外部から過冷却液体を容
器内に導入する手段としては、例えば、ポンプ等の任意
の手段を用いることができる。また、過冷却の解消した
過冷却液体の排出はポンプ等の任意の手段によって行う
ことができる。容器は、外部過冷却液体中に、例えば底
部あるいは側面に、過冷却液体の取入・排出開口部を持
っていても良い。あるいは、特別な過冷却液体導入手段
及び排出手段を設けずに、単に容器に過冷却液体充填開
口および排出開口を設け、容器を静止あるいは流動過冷
却液体に浸漬して過冷却液体を容器内に対して自然に導
入排出しても良い。
【0014】さらに、本発明で利用する「振動」とは、
「振動をあたえて気液界面を振動させ、過冷却液体の砕
波形成しかつ過冷却液体の液滴を飛散させ、液滴を気相
に位置する容器内壁に衝突させ、気液界面を介して該過
冷却液体中に液滴及び気泡を過冷却液体中に混入し、該
気泡群は混ざり合いながら膨張、収縮、分裂、結合、消
滅等することにより気液界面を激しく揺動することによ
り過冷却液体を凝固する」ことが可能であれば、特に限
定されない。即ち、気液界面に添った横振動でも、ある
いは縦振動でもよい。また、本発明では低周波数の振動
から高周波数の振動まで利用できる。低周波数の振動
は、例えば、周波数が5〜10/秒の振動まで含み、ま
た高周波数の振動は上記効果を生むのであれば本発明で
利用できる。但し、超音波及びその近傍の周波数の振動
では有効な振動が得られず、また振動により過冷却液体
の温度の上昇が予想されるので、本発明の振動には含ま
れない。また振動強度は、「連続的に所定周波数の横振
動を気液界面に沿って与えることにより気液界面を振動
させ、過冷却液体の砕波を形成しかつ過冷却液体の液滴
を飛散させ、液滴を気相に位置する容器内壁に衝突さ
せ、気液界面を介して該過冷却液体中に液滴及び気泡を
過冷却液体中に混入し、該気泡群は混ざり合いながら膨
張、収縮、分裂、結合、消滅等することにより気液界面
を激しく揺動する間に、容器内部の液滴もしくは過冷却
液体中に凝固核を発生させ、過冷却液体が凝固するに十
分な」振動強度であればよい。本発明に利用する振動に
ついて、所定の周波数を選択すると、その振動強度は当
業者であれば、容易に設定できる。なお、周波数が低す
ぎると、過冷却液体の砕波の形成及び過冷却液体の飛散
が有効に行われず、その結果十分な凝固核が形成され
ず、過冷却液体の解消が進まない。
【0015】容器は、周囲が連続している形状に限られ
ず、一部が欠けていてもよく、また、不連続な対向する
湾曲状等の板状部材でそれらの内部に空間を形成し振動
により、過冷却液体の砕波を形成しかつ過冷却液体を飛
散させ、無数の液滴を気相に位置する容器内壁に衝突さ
せることが可能な対向板状部材も含む。振動手段として
は、容器を手動で振動を与える場合も含み、また所定の
周波数で横振動を与える往復振動手段、回転振動手段等
を含む。また、揺動手段としては、容器内の液相に浸漬
し液相と気相との気液界面及び/またはその近傍に所定
の周波数の振動を与えるものであれば良く、攪拌棒のみ
ならず、所謂スターラー等であっても良い。また、この
場合、攪拌棒等に振動を与え、攪拌棒等を容器内壁に連
続的に衝突させることによって、効果的に気液界面を激
しく揺動し、砕波及び飛散液滴を形成することができ
る。また、本願でいう「液体」とは、水のみならず、エ
チレングリコール水溶液等の溶液をも含む概念である。
【0016】また、本発明によれば、前記過冷却液体収
納容器の周囲にヒータを設けても良く、かかる凝固装置
によれば、上記気液混合により過冷却が解消した液体の
シリンダ外への排出時にヒータでシリンダを加熱するこ
とで、シリンダの周囲の過冷却液体を過度に加熱するこ
となしにシリンダ内壁への氷核の付着を防止することが
でき、当該装置の連続的な使用を容易ならしめることが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。以下の
実施例は、あくまで本発明を説明するための例示であっ
て、本発明は図示する実施例に限定されると解してはな
らない。
【0018】図1は、この発明の過冷却液体の凝固装置
の一実施例を模式的に図示する断面図であって、循環路
あるいは流れ路(図示せず)中を流れ方向Fへ循環ある
いは流動している過冷却液体W中に過冷却液体凝固装置
の大部分が浸漬している状態を示す。図1(a)は装置
の側面図であり、図1(b)は装置の断面図である。図
中、1は容器であり、上部及び底部が開口した管体形状
を有する。容器内部は、該底部開口を介して装置外部の
過冷却液体と連通し、過冷却液体が容器内に入り、容器
内部に上部の空気等の気体との間に気液界面を形成して
いる。図中4は、容器1に振動を与える振動ユニットを
模式的に示す。振動ユニットとしては、例えば、揺動手
段等の従来既知の装置を用いることができる。なお、振
動ユニットを用いずに、手動によって容器に振動を与え
ることもできる。図2は、この発明の過冷却液体の凝固
装置の第二実施例を模式的に図示する断面図であって、
循環路あるいは流れ路(図示せず)中を流れ方向Fへ循
環あるいは流動している過冷却液体W中に過冷却液体凝
固装置の大部分が浸漬している状態を示す。図2(a)
は装置の側面図であり、図2(b)は装置の断面図であ
る。図中、1は容器であり、上部及び底部が開口した管
体形状を有する。2は支持ロツドで、端部に振動棒状部
材3が取り付けられている。棒状部材3の外径は、容器
の内径よりも小さくなっている。容器内部は、該底部開
口を介して装置外部の過冷却液体と連通し、過冷却液体
が容器内に入り、容器内部に上部の空気等の気体との間
に気液界面を形成している。図中4は、棒状部材3に振
動を与える振動ユニットを模式的に示す。振動ユニット
としては、例えば、揺動手段等の従来既知の装置を用い
ることができる。
【0019】図3は、図2の凝固装置において過冷却液
体中への気泡混入及び凝固核形成(課冷却水の場合に
は、凝固核)が行われている状態を模式的に説明する断
面図、図4は、図2の凝固装置において過冷却の解消し
た過冷却液体を装置外部の過冷却液体中に排出する状態
を模式的に示す断面図である。
【0020】図3に示すように、振動ユニット4によっ
てロツド2を介して棒状部材3に低周波数の横振動(例
えば、5〜10/秒の周波数)を与え、管体1に棒状部
材3を連続的に衝突させて、気液界面を激しく揺動し、
気液界面上に過冷却液体の砕波を形成し、かつ過冷却液
体の飛散液滴を形成する。その結果、気液界面から、無
数の気泡及び液滴が過冷却液体中に混入する。このよう
な現象が連続的に行われることによって、過冷却が解除
され、管体内部の液滴及び過冷却液体中に凝固核が発生
する。
【0021】図4は、発生した凝固核が管体底部の開口
から、装置外部の過冷却液体中に流出する状態を示す。
流出した凝固核を含む液体は管外部の下流に位置する過
冷却液体を連鎖的に凝固させる。以上の操作によって、
連続的に過冷却液体中に凝固核を流入し、過冷却液体を
凝固させることができる。一方、凝固核流出に伴って、
管体内には新たな過冷却液体が流入する。
【0022】本実施態様では、困難な過冷却液体の流れ
の場を対象としているが、本発明の装置は過冷却液体が
流れていることを条件とせず、静止している過冷却液体
中でも使用し得ることはいうまでもない。
【0023】(実施例1)図2乃至図4に示す過冷却液
体凝固装置の簡単な実施態様として、図5に示す過冷却
液体凝固試験装置を作成し、本発明の効果を調べるべく
実験を行った。容器としてポリプロピレン製試験管11
を用い、内径及び長さが容器より小さいテフロン(R)
製の円柱棒12を容器に挿入し、円柱棒の下部が気液界
面に跨るように容器内部に超純水を注入した。
【0024】次に、容器が入る程度の穴の開いた板13
を用意し容器を挿入し、該容器を冷却浴14内の冷媒に
浸漬した。以上の装置で、超純水試料を冷却し、0℃よ
りわずかに低い一定の温度に保ち、過冷却状態を形成し
た。
【0025】容器に手によって比較的低周波数の横振動
を与え(例えば、5〜10振動/秒で数秒〜数10秒、
激しく円柱棒を容器内壁に接触させ、内部の過冷却水を
攪拌し、砕波を形成し及び飛散させ、無数の過冷却液体
液滴を容器内壁に連続的に衝突させ、過冷却水中に無数
の気泡を混入させた。
【0026】凝固した温度と0℃との差の絶対値(過冷
度)△T及び凝固した確率Piの関係を図6に示す。図
6は△T=0.05K,0.1K,0.2K及び0.3
Kの各過冷度に保持した時の凝固確率を示している。ど
の温度でも100%凝固したことが分かる。なお、凝固
確率は、(実験で凝固した回数)/(実際の総試行回
数)×100(%)をいう。一方、容器に振動を与えな
い場合には、△Tの平均値はおよそ20K以上であっ
た。
【0027】本実験では凝固の効果を高めるため、円柱
棒を挿入して行ったが、円柱棒を挿入しないで容器に横
振動を与えることによって−1.0℃よりも高い温度で
凝固した。また、5%及び10%エチレングリコール液
体溶液で同じ実験を行った場合も凝固点近傍の過冷却状
態で凝固した。以上のことから、過冷却液体及び過冷却
液体溶液を攪乱、砕波及び飛散させることによって、無
数の過冷却液滴を溶液中の内壁へ連続的に衝突させ、液
体中に無数の気泡を混入することによって、凝固核形成
が開始されることが分かった。
【0028】
【発明の効果】以上のことから、本発明によれば、過冷
度の低い過冷却液体に対して、従来より小型の装置で、
任意の時点にて能動的な過冷却解消を行うことができ、
しかもその小型化により、多数の当該装置を過冷却液体
中に設置したり当該装置を移動させたりすることが容易
にできるので、任意の場所の過冷却液体を凝固させる事
ができる。それゆえ、この実施例の凝固装置を、例えば
氷蓄熱システムの過冷却解消装置として使用すれば、冷
凍機の冷凍負荷を大幅に低減することができることか
ら、蓄エネルギー、冷凍空調分野および環境分野に大き
く貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 過冷却液体中に浸漬した、本発明の過冷却液
体の凝固装置の一実施例を示す図で、図1(a)は側面
図であり、図1(b)は断面図である。
【図2】 過冷却液体中に浸漬した、本発明の過冷却液
体の凝固装置の一実施例を示す図で、図2(a)は側面
図であり、図2(b)は断面図である。
【図3】 図2の凝固装置により過冷却液体中に気泡群
を混入する工程を示す説明図である。
【図4】 図2の凝固装置により過冷却が解消した過冷
却液体中を容器外部に排出する工程を示す説明図であ
る。
【図5】 本発明の凝固装置の効果を調べるのに用いた
実験装置の側断面図である。
【図6】 図5の実験装置を用いた場合の実験結果を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 過冷却液体容器、2 支持ロツド、3 棒状
部材、4 揺動ユニット、F 過冷却液体流れ方
向、W 過冷却液体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊野 寛之 東京都目黒区大岡山2−10−35 大岡山 宿舎CC−3 (56)参考文献 特開 平11−294799(JP,A) 特開 平4−98064(JP,A) 特開 昭60−191194(JP,A) 特開2000−74532(JP,A) 特開2000−234770(JP,A) 特開 平7−12479(JP,A) 特開 平8−114340(JP,A) 実開 平1−88235(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28D 20/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に過冷却液体からなる液相と気相
    とを形成し、該液相と気相とで形成される気液界面及び
    /またはその近傍に該気液界面に沿って振動を与え気液
    界面を振動させ、過冷却液体の砕波形成しかつ過冷却液
    体の液滴を飛散させ、液滴を気相に位置する容器内壁に
    衝突させ、気液界面を介して該過冷却液体中に液滴及び
    気泡を過冷却液体に混入し、該気泡群は混ざり合いなが
    ら膨張、収縮、分裂、結合、消滅等することにより気液
    界面を激しく揺動することにより過冷却液体を凝固させ
    ることを特徴とする、過冷却液体の凝固方法。
  2. 【請求項2】 揺動手段を容器内の液相に浸漬し、該揺
    動手段により該液相と気相とで形成される気液界面及び
    /またはその近傍に該気液界面に振動を与える、請求項
    1に記載の過冷却液体を凝固する方法。
  3. 【請求項3】 過冷却液体からなる液相と気相とを内部
    に形成する容器と、該容器内で該液相と気相との間に形
    成される気液界面及び/またはその近傍に該気液界面に
    沿って振動を与える振動手段とからなり、該振動手段に
    よって振動を与えて気液界面を振動させ、過冷却液体の
    砕波形成しかつ過冷却液体の液滴を飛散させ、液滴を気
    相に位置する容器内壁に衝突させ、気液界面を介して該
    過冷却液体中に液滴及び気泡を過冷却液体に混入し、該
    気泡群は混ざり合いながら膨張、収縮、分裂、結合、消
    滅等することにより気液界面を激しく揺動することによ
    り過冷却液体を凝固させることを特徴とする、過冷却液
    体を凝固する過冷却液体凝固装置。
  4. 【請求項4】 前記振動手段が、前記容器内の液相に浸
    漬される揺動手段を含み、該揺動手段により該液相と気
    相とで形成される気液界面及び/またはその近傍に該気
    液界面に沿って振動を与える、請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】 循環あるいは流れる過冷却液体から少な
    くとも一部の過冷却液体を、過冷却液体充填口を備えた
    容器内に取込み、容器内に過冷却液体からなる液相と気
    相とを形成し、該液相と気相とで形成される気液界面及
    び/またはその近傍に該気液界面に沿って振動を与える
    ことによって気液界面を振動させ、過冷却液体の砕波形
    成しかつ過冷却液体の液滴を飛散させ、液滴を気相に位
    置する容器内壁に衝突させ、気液界面を介して該過冷却
    液体中に液滴及び気泡を過冷却液体中に混入し、該気泡
    群は過冷却液体と混ざり合いながら膨張、収縮、分裂、
    結合、消滅等することにより気液界面を激しく揺動する
    ことにより過冷却液体を凝固させ、少なくとも一部過冷
    却が解消した過冷却液体を循環あるいは流れる過冷却液
    体中に戻して循環あるいは流す過冷却液体循環あるいは
    流動方法。
  6. 【請求項6】 前記振動手段が、前記容器内の液相に浸
    漬される揺動手段を含み、該揺動手段により該液相と気
    相とで形成される気液界面及び/またはその近傍に該気
    液界面に沿って振動を与える、請求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】 過冷却液体を循環あるいは流す手段と、
    過冷却液体導入口を備え内部に過冷却液体を導入し該過
    冷却液体からなる液相と気相とを形成する容器と、該容
    器内で該液相と気相との間に形成される気液界面及び/
    またはその近傍に該気液界面に沿って振動を与える振動
    手段とからなり、該振動手段によって振動をあたえて気
    液界面を振動させ、過冷却液体の砕波形成しかつ過冷却
    液体の液滴を飛散させ、液滴を気相に位置する容器内壁
    に衝突させ、気液界面を介して該過冷却液体中に液滴及
    び気泡を過冷却液体中に混入し、該気泡群は混ざり合い
    ながら膨張、収縮、分裂、結合、消滅等することにより
    気液界面を激しく揺動することにより過冷却液体を凝固
    し、一部氷結した過冷却液体を循環あるいは流れる過冷
    却液体中に戻して循環あるいは流す過冷却液体循環ある
    いは流動システム。
  8. 【請求項8】 前記振動手段が、前記容器内の液相に浸
    漬される揺動手段を含み、該揺動手段により該液相と気
    相とで形成される気液界面及び/またはその近傍に該気
    液界面に沿って振動を与える、請求項7に記載の装置。
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