JP3447828B2 - ヒートポンプシステムの冷媒ガス制御装置 - Google Patents

ヒートポンプシステムの冷媒ガス制御装置

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JP3447828B2
JP3447828B2 JP30148694A JP30148694A JP3447828B2 JP 3447828 B2 JP3447828 B2 JP 3447828B2 JP 30148694 A JP30148694 A JP 30148694A JP 30148694 A JP30148694 A JP 30148694A JP 3447828 B2 JP3447828 B2 JP 3447828B2
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忠吉 佐伯
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアンモニア(NH3 )、
エチレン(エテン)、プロピレン(プロペン)その他の
水溶性冷媒を使用するヒートポンプシステムにおける冷
媒ガスの漏洩を検知して処理する冷媒ガス制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図2に、氷蓄熱槽を具備したアンモニア
(NH3 )を用いた水溶性冷媒ガスのヒートポンプシス
テムの従来の1例を系統図にて示す。図2において、1
は氷蓄熱槽、2は該氷蓄熱槽1内に設けられた熱交換
部、3は圧縮機、4は凝縮器、5は膨張弁であり、これ
らの機器により公知のヒートポンプシステムを構成して
いる。
【0003】即ち、前記圧縮機3にて圧縮された水溶性
冷媒ガス(以下代表的にNH3冷媒を中心に説明す
る。)は、凝縮器4にて冷却流体管路13から導入され
る冷却流体と熱交換して冷却され液化された後、膨張弁
5にて減圧されて氷蓄熱槽1内において蒸発、気化し、
該氷蓄熱槽1内の水から吸熱して該水を降温せしめて過
冷却水となした後、圧縮機3に吸入され、以下これを繰
り返す。
【0004】前記のようなヒートポンプサイクルによ
り、氷蓄熱槽1内にはシャーベット状の氷が混入した過
冷却水からなる液相部1bが生成される。
【0005】7は前記氷蓄熱槽1内下部の液相部(過冷
却水)1b中に設けられた噴出管であり、管路8及びポ
ンプ6を経て氷蓄熱槽1の上部の気相部1a中に接続さ
れている。そして氷蓄熱槽1内の気体は管路8内をポン
プ6により吸引、圧送され該噴出管7に多数開口された
噴出口7aにより液相部1b中に噴出せしめられる。こ
れにより熱交換部2における熱交換効率が向上せしめら
れる。
【0006】10は前記圧縮機3、凝縮器4、膨張弁5
等のヒートポンプ構成機器や他の関連機器が収納される
機械室、36は機械室10の下部に設けられた空気取入
口である。
【0007】前記のようなヒートポンプシステムにおい
ては、冷媒としてNH3 (アンモニア)を使用するた
め、機械室10内に有害なNH3 ガスの漏洩を見る。1
5は前記機械室10内におけるNH3 ガスの漏洩を検知
するNH3 ガス検知器である。該NH3 ガス検知器15
からの検出信号は回線21を介して制御装置16に入力
される。
【0008】前記機械室10の上部には多数の噴出口を
有する散水装置19が設けられ、該散水装置19は水管
路18及び水ポンプ17を介して氷蓄熱槽1の下部の液
相部1b中に接続されている。
【0009】そして、前記NH3 ガス検知器15にて機
械室10内におけるNH3 ガスの漏洩が検知されると、
この検出信号は回線21を介して制御装置16に入力さ
れる。制御装置16は、前記検出信号を受けて水ポンプ
17の起動信号を回線22を介して水ポンプ17に伝送
し、該水ポンプ17が起動される。
【0010】該水ポンプ17により、氷蓄熱槽1内の水
が水管路18を経て散水装置19に送られ、該散水装置
19の噴出孔より機械室10内に噴出せしめられる。こ
れにより機械室10内の漏洩NH3 ガスは液化され機械
室10の下部から回収され、大気への放出が防止され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のヒ
ートポンプシステムにおけるNH3 回収装置にあって
は、機械室10の上部に設置した散水装置19から機械
室10内に水を散布するので、水滴や液化したNH3
機械室10内の機器に降りかかるため、機器の作動不良
の発生をみる。
【0012】また、液化されたNH3 その他の水溶性冷
媒と接触することにより機器類に腐蝕の発生をみる。従
って、このような不具合が発生した際には、装置の修復
に多大な時間と費用を要し、装置の稼働率が低下すると
ともに稼働コストが高騰する。
【0013】本発明の目的は、機械室内に漏洩した水溶
性冷媒ガスをガスの状態のまま確実に回収可能として、
NH3 その他の水溶性冷媒ガス漏洩に伴う機器類の作動
不良、錆や腐蝕の発生を防止し、装置の稼働効率を向上
せしめるとともに、稼働コストを低減せしめることであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するもので、その特徴とするところは、NH3 その他の
水溶性冷媒と蓄熱槽好ましくは氷蓄熱槽内の水とを熱交
換するように構成されたヒートポンプシステムにおい
て、前記ヒートポンプシステムの機器が収納される機械
室内における水溶性冷媒ガスの漏洩を検知する検知手段
と、前記氷蓄熱槽又は顕熱蓄熱槽(以下氷蓄熱槽とい
う)の液相部内に開口された該液相部内にガスを噴出可
能に構成されたエアレーション用のブロワを含む噴出機
構と、前記機械室上部と氷蓄熱槽の気相部夫々より吸入
し、そのガス吸入割合を調整可能にされた風量分配器を
介して前記噴出機構にガスを送給する吸入管路を具え、
前記検知手段からの検知信号に基づき、前記風量分配器
により吸入割合を制御して、前記機械室内の漏洩冷媒量
に応じて機械室内のガスを前記噴出機構に送給可能に構
成したことを特徴とするものである。そしてこのような
装置は、前記機械室内におけるNH3その他の水溶性冷
媒ガスの漏洩を検知する検知手段と、前記機械室に開口
される第1のガス吸入管路と、前記氷蓄熱槽の気相部に
開口される第2のガス吸入管路と、前記氷蓄熱槽の液相
部内にガスを噴出可能に構成された噴出機構と、前記第
1のガス吸入管路及び前記第2のガス吸入管路とからの
ガス吸入割合を調整可能にされた風量分配器を介して前
記噴出機構にガスを送給する送給手段と、前記検知手段
からの検知信号に基づき、前記風量分配器の吸入割合を
制御して、前記機械室内の漏洩冷媒量に応じて機械室内
のガスを前記噴出機構に送給せしめる制御装置とにより
構成される。
【0015】また本発明は、前記検知手段が前記機械室
内とともに、若しくは機械室内の代りに、第1のガス吸
入管路内に設置されているのが好ましい。
【0016】さらに本発明によれば、前記水溶性冷媒が
NH3冷媒の場合において、前記検知手段が前記機械室
内とともに、若しくは機械室内の代りに、前記氷蓄熱槽
の液相部内のPHを検出するPH検出器として構成する
のがよい。
【0017】
【作用】本発明は上記のように構成されているので、例
えば機械室内のガス及び氷蓄熱器の気相部内のガスとを
風量分配器に導き、さらに該風量分配器からブロワを介
して氷蓄熱槽下部の液相部内に開口する噴出機構に送っ
て該噴出機構から液相部内に噴出せしめる。
【0018】一方、機械室内のNH3 その他の水溶性冷
媒ガスの漏洩を検知手段により検知して制御装置に入力
し、該制御装置により、前記風量分配器への機械室と氷
蓄熱器の気相部とよりのガスの吸入割合を制御し、冷媒
ガスの漏洩量が多いときは機械室からのガス、即ち冷媒
漏洩ガスを含む空気の吸入割合を多くして前記噴出機構
に送る。
【0019】従って本発明によれば機械室から空気が前
記ブロワに吸引される為に、機械室内に設置した検出手
段の反応以下の微小の冷媒漏れがあっても、前記氷蓄熱
槽にエアレーションの空気として混入されて吹込まれ
る。従って機械室での漏洩冷媒ガスは速やかに氷蓄熱槽
内の水に溶け込み大気に放出されない。而も、氷蓄熱槽
内の水温温度は装置の運転中ほぼ0℃であるので、常温
の水に比べて数倍溶け込みやすく水溶性冷媒ガスがNH
3 ガスの場合その溶解能力が大きいため、漏洩NH3
スは完全に氷蓄熱器内の水(液相部)中に溶解する。
【0020】又NH3ガスの漏洩検知器に反応するよう
な比較的多量にNH3ガスが漏洩した場合、機械室内の
空気がNH3ガスの漏洩検知器からの信号を受けた風量
分配機の比率調整によって多量に同ブロワに吸引される
事と、同氷蓄熱槽内の水の温度が前記した通り運転中は
常温の水に比して溶解能力が大きい事より漏洩NH3
スが大気に流出する事なく完全に氷蓄熱器内の水に溶
解、回収できる。
【0021】従って本発明は、機械室内に直接散水せず
に又漏洩NH3ガスの大気の流出を防止出来るため従来
技術における前記不具合を完全に解決できる。
【0022】さらに、検出器の故障等により機械室にお
ける漏洩NH3 ガスの検知が不可能になった場合は、氷
蓄熱槽の液相部のPHを検知する事によりNH3ガスの
漏洩の検知が容易に出来るとともに、風量分配器の吸入
割合を制御することも可能となり、装置は円滑且つ安全
に運転できる。更にブロワの吸引管路中、特に風量分配
器上流側の機械室よりの吸入管路途中にNH3ガス漏洩
検知センサを取付ける事により見掛け上の感度が上が
り、速やかにNH3ガスの漏洩検知と風量分配器の緻密
な制御が可能となる。尚、本発明においては、水溶性冷
媒ガスはNH3に限定せず、例えばエチレン、プロピレ
ン等の水溶性冷媒を用いた装置にも適用できるが、NH
3冷媒の場合、腐食性が強く、又PHを検知する事によ
り容易に検知可能であるために、本発明に有効である。
又エチレン、プロピレンは可燃性であり、この面の安全
性を配慮する上で本発明は有効である。
【0023】
【実施例】以下図1を参照して本発明の実施例につき詳
細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成
部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定
的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれに限定
する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。図1に
は、本発明の実施例に係る氷蓄熱槽を備えたNH3 ヒー
トポンプシステムの系統図が示されている。図1におい
て、1は氷蓄熱槽、2は該氷蓄熱槽1内に設けられた熱
交換部、3は該熱交換部2を経たNH3 冷媒ガスを圧縮
する圧縮機、4は凝縮器、5は膨張弁であり、これらの
機器により公知のヒートポンプシステムを構成してい
る。
【0024】即ち、前記ヒートポンプシステムにおいて
例えば夜間電力を利用して、圧縮機3にて圧縮された熱
交換部2出口の冷媒(NH3 )ガスは、気体管路11を
通って凝縮器4に入り、ここで冷却流体管路13から導
入される冷却流体と熱交換して冷却、液化された後、液
体管路12を通って膨張弁5に入り、ここで減圧されて
氷蓄熱槽1内の熱交換部2に導入され、ここで蒸発、気
化し、該氷蓄熱槽1内の水から吸熱して該水を降温せし
めて過冷却水となした後、圧縮機3に吸入されるという
サイクルを繰り返す。
【0025】前記ヒートポンプサイクルにより、氷蓄熱
槽1内にはシャーベット状の氷が混入された過冷却水が
生成される。このシステムを冷房に使用する際には昼間
運転時に、氷蓄熱槽1内の熱交換部2を凝縮器とし、凝
縮器4を蒸発器として用い、冷媒(NH3 )を前記サイ
クルとは逆方向に循環せしめ、管路13に被冷却用空気
(室内空気等)を流すように構成してもよく、又前記氷
蓄熱槽内の氷混合水を不図示のポンプを介して負荷熱源
と循環するように構成してもよい。
【0026】10は前記圧縮機3、凝縮器4、膨張弁5
等のヒートポンプ構成機器や他の関連機器が収納される
機械室、36は機械室10の下部に設けられた空気取入
口である。
【0027】7は前記氷蓄熱槽1内下部の液体(過冷却
水)中に浸漬された噴出管であり、多数の気体噴出孔7
aを備えその入口端が、管路32及びブロワ6を経て後
述する風量分配器31の出口端に接続されている。
【0028】31は風量分配器であり、2個の入口端と
1個の出口端を有し、一方の入口端が管路34を介して
機械室10の上部空間に、他方の入口端が管路33を介
して氷蓄熱槽1内上部の気相部1aに夫々接続され、ま
たその出口端が前記のように、管路32を介してブロワ
6の吸入口に接続されている。
【0029】この実施例においては、前記風量分配器3
1は回転弁式分配器であり、弁体31aの回転角によ
り、機械室10からの吸入気体(NH3 ガス等)量と氷
蓄熱槽1の気相部1aからの吸入気体量の割合が変化す
るようになっている。尚前記風量分配器31は、分配機
能を有するものであればこれに限定されない。
【0030】15は機械室10内に設けられ該機械室1
0内に漏洩したNH3 ガスを検知するNH3 ガス検知器
でNH3ガスが空気に比較して軽いために機械室10上
部に配置するのがよく、好ましくは吸入管路34の開口
部付近に設置するのがよい。16は制御装置であり、該
NH3 検知器15、15AからのNH3 ガス検出信号は
回線21、21Aを介して制御装置16に入力される。
【0031】該制御装置16は、NH3 ガス検知器1
5、15AからのNH3 ガス漏洩の検知信号またはPH
検出器40からの氷蓄熱槽1の液相部1b内のPH検出
信号を受けて、風量分配器31に、機械室10内からの
ガス吸入量と氷蓄熱槽1の気相部1a内からのガス吸入
量との吸入割合を制御するものであり、前記制御装置1
6からの吸入量割合の制御信号は回線35を介して前記
風量分配器31に伝送される。この場合、風量分配31
器上流側の機械室10よりの吸入管路34途中にNH 3
ガス漏洩検知器15Aを取付ける事により見掛け上の感
度が上がり、速やかにNH3ガスの漏洩検知とともに風
量分配器の緻密な分配制御が可能となる。。
【0032】40は氷蓄熱槽1内の液相部1bに設けら
れたPH検出器であり該検出器40からのPH検出信号
は回線41を介して制御装置16に入力される。さら
に、特に弧のPH検出器40は前記機械室10内のNH
3検出器15の故障等により機械室10における漏洩N
3 ガスの検知が不可能になった場合は、氷蓄熱槽1の
水中のPHを検知する事によりNH3ガスの漏洩の検知
が容易に出来るとともに、風量分配器31の吸入割合を
制御することも可能となり、装置は円滑且つ安全に運転
できる。
【0033】以上のように構成されたNH3 ヒートポン
プシステムにおいて、機械室10内にNH3 ガスの漏洩
があったとき、NH3 ガス検知器15が漏洩NH3 ガス
を検知し、この検出信号は回線21を介して制御装置1
6に入力される。
【0034】また、前記制御装置16には、吸入管路3
4のNH3検出器15AやPH検出器40にて検出され
た氷蓄熱槽1の液相部1bのPHが回線21A、41を
介して入力されている。
【0035】この状態で、ブロワ6が運転されると、機
械室10内のガス及び氷蓄熱槽1の気相部1a内のガス
が管路34、33を介して夫々風量分配器31の吸入口
に導入される。
【0036】そして、前記風量分配器31にて所定の吸
入比率に配分されたガスは、ポンプ32に吸引され管路
32を経て噴出管7に導かれ、これの噴出口7aから氷
蓄熱槽1の液相部1b内に噴出せしめられる。
【0037】前記制御装置16においては、NH3 ガス
検知器15にて検出された機械室10内の漏洩NH3
ス量が多くなった場合には、風量分配器31の分配弁3
1aを、機械室10側の管路34からのガス吸入割合が
多くなるように開度調整する。又機械室10内の漏洩N
3 ガスが微小の場合は、吸入管路34のNH3検出器
15Aにより検出も可能である。
【0038】これにより、機械室10内の漏洩NH3
スは、その量がたとえ微小であっても機械室10内の空
気とともに、管路34、風量分配器31、管路32を介
してブロワ6に吸引され、該ブロワ6により噴出管7か
ら氷蓄熱槽1の液相部1b内に噴出せしめられる。
【0039】この際において、氷蓄熱槽1の気相部1a
内のガス(空気)も、風量分配器31にて一定割合にて
機械室10からのNH3 ガスを含んだ空気と合流せしめ
られ、ブロワ6により噴出管7から前記液相部1b内に
噴出せしめられる。従って機械室10は空気取入れ口よ
りフレッシュ空気の取入れは行われるも、該機械室内の
空気は全て氷蓄熱槽内に送気され、而も該氷蓄熱槽は気
相部1aと液相部1b間で管路32を介して循環閉回路
を構成している為に、機械室10内における漏洩NH3
ガスは、速やかに氷蓄熱槽1の液相部1b内に溶け込
み、大気中には放出されない。
【0040】又氷蓄熱槽1の液相部1bの温度は装置の
運転中ほぼ0℃であるので、常温の水に較べてNH3
スが数倍のレベルで溶け込み易く、NH3 ガスの溶解能
力が大きいため、機械室10における漏洩NH3 ガスは
大気に流出することなく、完全に水に溶解し、回収せし
められる。
【0041】尚、前記NH3 ガス検知器15が故障等に
より不作動の場合においては、制御装置16はPH検出
器40からのPH検出信号に従い風量分配器31の吸入
割合を制御するので、装置は円滑に作動せしめられる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
機械室及び氷蓄熱室の気相部から氷蓄熱室の液相部内に
連通されるガス吸入管路を設けるとともに、機械室側ガ
ス吸入管路と氷蓄熱槽側ガス吸入管路との合流点に風量
分配器を設け、機械室内の例えばNH3 冷媒ガスの漏洩
を検知して制御装置に入力し、該制御装置により風量分
配器を制御して、機械室におけるNH3 冷媒ガスの漏洩
量に応じて機械室と氷蓄熱室とよりのガスの吸入割合を
制御するように構成したので、機械室内の漏洩NH3
媒ガスは速やかに氷蓄熱槽の液相部内に溶け込ませるこ
とができ、大気放出がされない。
【0043】従って、制御装置により風量分配器の吸入
割合を制御することにより、機械室内におけるNH3
媒ガスの漏洩量に応じて機械室内からのガスの吸入割合
を変化せしめているので、多量のNH3 冷媒ガスの漏洩
があった場合においても漏洩NH3 冷媒ガスは全量氷蓄
熱槽内に溶融せしめることができ、大気中への放出が防
止できる。
【0044】特に、氷蓄熱槽内の温度はほぼ0℃である
ので、常温の水に較べてNH3 冷媒ガスの溶解量が大き
いため、漏洩NH3 冷媒ガスを完全に氷蓄熱槽内の水中
に溶解せしめることができる。
【0045】従って、従来のもののような散水装置を必
要とせず、散水による機械室内機器の作動不良、機器の
腐蝕等の不具合の発生が防止され、従来のものに較べて
装置の稼働効率が向上するとともに、稼働コストも大幅
に低減される。また、検出器の故障等により機械室にお
ける漏洩NH3 冷媒ガスの検知が不可能になった場合
は、氷蓄熱槽の液相部のPHを検知して風量分配器の吸
入割合を制御することにより、装置は円滑に運転でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るヒートポンプシステムに
おけるNH3 冷媒ガス制御装置を示す系統図。
【図2】従来例に係るヒートポンプシステムにおけるN
3 冷媒ガス制御装置を示す系統図。
【符号の説明】
1 氷蓄熱槽 1a 気相部 1b 液相部 2 熱交換部 7 噴出管 10 機械室 15、15A NH3 検知器 16 制御装置 31 風量分配器 33、34 吸入管路 40 PH検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤間 克己 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式 会社前川製作所内 (72)発明者 平島 一男 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式 会社前川製作所内 (56)参考文献 特開 平3−91634(JP,A) 特開 平6−94338(JP,A) 特開 昭60−155894(JP,A) 特開 平6−313591(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 49/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NH3 その他の水溶性のある冷媒と顕熱
    蓄熱槽又は氷蓄熱槽(以下氷蓄熱槽という)内の水とを
    熱交換するように構成されたヒートポンプシステムにお
    いて、 前記ヒートポンプシステムの機器が収納される機械室内
    における冷媒ガスの漏洩を検知する検知手段と、 前記氷蓄熱槽の液相部内に開口された該液相部内にガス
    を噴出可能に構成された噴出機構と、 前記機械室と氷蓄熱槽の気相部夫々より吸入し、そのガ
    ス吸入割合を調整可能にされた風量分配器を介して前記
    噴出機構にガスを送給する吸入管路を具え、 前記検知手段からの検知信号に基づき、前記風量分配器
    により吸入割合を制御して、前記機械室内の漏洩冷媒量
    に応じて機械室内のガスを前記噴出機構に送給可能に構
    成したことを特徴とするヒートポンプシステムの冷媒ガ
    ス制御装置。
  2. 【請求項2】 前記機械室内におけるNH3その他の水
    溶性冷媒ガスの漏洩を検知する検知手段と、 前記機械室に開口される第1のガス吸入管路と、 前記氷蓄熱槽の気相部に開口される第2のガス吸入管路
    と、 前記氷蓄熱槽の液相部内にガスを噴出可能に構成された
    噴出機構と、 前記第1のガス吸入管路及び前記第2のガス吸入管路と
    からのガス吸入割合を調整可能にされた風量分配器を介
    して前記噴出機構にガスを送給する送給手段と、 前記検知手段からの検知信号に基づき、前記風量分配器
    の吸入割合を制御して、前記機械室内の漏洩冷媒量に応
    じて機械室内のガスを前記噴出機構に送給せしめる制御
    装置とを備えたことを特徴とする請求項1記載のヒート
    ポンプシステムの冷媒ガス制御装置。
  3. 【請求項3】 前記検知手段が前記機械室内とともに、
    若しくは機械室内の代りに、第1のガス吸入管路内に設
    置されている請求項1記載のヒートポンプシステムの冷
    媒ガス制御装置。
  4. 【請求項4】 前記水溶性冷媒がNH3冷媒の場合にお
    いて、 前記検知手段が前記機械室内とともに、若しくは機械室
    内の代りに、前記氷蓄熱槽の液相部内のPHを検出する
    PH検出器として構成した請求項1記載のヒートポンプ
    システムの冷媒ガス制御装置。
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