JP3447587B2 - 追尾装置及び追尾方法 - Google Patents

追尾装置及び追尾方法

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JP3447587B2
JP3447587B2 JP31960498A JP31960498A JP3447587B2 JP 3447587 B2 JP3447587 B2 JP 3447587B2 JP 31960498 A JP31960498 A JP 31960498A JP 31960498 A JP31960498 A JP 31960498A JP 3447587 B2 JP3447587 B2 JP 3447587B2
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洋志 亀田
信吾 辻道
義夫 小菅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーダセンサに
より目標を追尾する追尾装置及び追尾方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図12は、Y.Bar−Shalom
and T.E.Fortmann,“Trackin
g and Data Association”,A
cademic Press,New York,19
88に示された内容を実現する従来の追尾装置の構成を
示すブロック図である。この従来の追尾装置では、追尾
目標の位置情報により構成される観測値ベクトルを入力
し、追尾目標の運動諸元を推定している。
【0003】ここで、サンプリング時刻tk における位
置、速度により構成される追尾目標の状態変数ベクトル
k と、位置情報により構成される観測値ベクトルCk
は、次の(1)式、(2)式で示される。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、xk ,yk ,zk は追尾目標の位
置座標真値を示し、vxk ,vyk,vzk は追尾目標
の速度真値を示し、xko,yko,zkoはレーダによる追
尾目標の観測位置座標を示している。また、[xk ,y
k ,zk ,vxk ,vyk ,vzk T は、[xk ,y
k ,zk ,vxk ,vyk ,vzk ]の転置行列を示
し、[xko,yko,zkoT は[xko,yko,zko]の
転置行列を示している。この追尾目標の状態変数ベクト
ルBk は、北基準直交座標系で表現され、観測値ベクト
ルCk は、極座標で得られた観測値ベクトルを北基準直
交座標系に変換したものである。
【0006】また、追尾目標の状態変数ベクトルBk
時間的な推移を運動モデルとして表すと、次の(3)
式、(4)式で示される。
【0007】
【数2】
【0008】ここで、Φk は状態遷移行列、wk は駆動
雑音ベクトルを示し、Φk-1 ,wk- 1 はそれぞれ1サン
プリング前の値を示す。また、E[wk ]はwk の平
均、すなわち3次元正規分布白色雑音を示し、E[wk
k T]は、wk k Tの平均、すなわち3次元正規分布白
色雑音を示す。さらに、wk Tは駆動雑音ベクトルwk
転置行列、Qk は駆動雑音共分散行列を示す。
【0009】さらに、位置情報により構成される観測値
ベクトルCk を観測モデルとして表すと、次の(5)
式、(6)式で示される。
【0010】
【数3】
【0011】ここで、Hk は観測行列、vk は状態変数
ベクトルBk を取り出すときの観測雑音ベクトルを示
す。また、E[vk ]はvk の平均、すなわち3次元正
規分布白色雑音を示し、E[vk k T]はvk k Tの平
均、すなわち3次元正規分布白色雑音を示す。さらに、
k Tは観測雑音ベクトルvk の転置行列を示し、Rk
観測雑音共分散行列を示す。
【0012】図12において、51は、レーダが検出し
た追尾目標の全ての観測データFを入力し、予測手段5
5で得られた1サンプリング先の追尾目標の予測値ベク
トルBk (−)と予測誤差共分散行列Pk (−)によ
り、次に観測値ベクトルが得られる可能性の高い領域を
設定し、位置情報を使用して、設定された領域内の観測
値ベクトルCk,j (j=1,2,…,mk )を出力する
ゲート算出手段である。ここで、Bk (−)とP
k (−)における(−)は、予測した情報であることを
示している。
【0013】また、図12において、52は、予測手段
55からの1サンプリング先の追尾目標の予測値ベクト
ルBk (−)と予測誤差共分散行列Pk (−)に基づ
き、ゲート算出手段51から出力された領域内の観測値
ベクトルCk,j (j=1,2,…,mk )と既追尾目標
との相関をとり、どの観測値ベクトルが既追尾目標から
の観測値ベクトルであるかについて仮説を立てて、それ
らの仮説の信頼度βk,j、予測値ベクトルBk (−)と
の誤差信号νk,j 、及び誤差信号νk,j を重み付けした
重み付け誤差信号νk を、観測値ベクトルCk,j と共に
出力する相関手段である。
【0014】さらに、図12において、53は、相関手
段52からの観測値ベクトルCk,j、重み付け誤差信号
νk 、誤差信号νk,j 、仮説の信頼度βk,j を入力する
と共に、予測手段55からの追尾目標の予測値ベクトル
k (−)、予測誤差共分散行列Pk (−)を入力し、
追尾目標の位置、速度等の運動諸元で構成される平滑値
ベクトルBk (+)と平滑誤差共分散行列Pk (+)を
出力する平滑手段である。ここで、Bk (+)とP
k (+)における(+)は、平滑した情報であることを
示している。
【0015】さらに、図12において、54は、平滑手
段53から出力された平滑値ベクトルBk (+)と平滑
誤差共分散行列Pk (+)を、次のサンプリング時刻と
時間合わせをするために単位時間遅延させ、平滑値ベク
トルBk-1 (+)と平滑誤差共分散行列Pk-1 (+)を
出力する遅延手段である。
【0016】さらに、図12において、55は、遅延手
段54からの平滑値ベクトルBk-1(+)と平滑誤差共
分散行列Pk-1 (+)を入力し、1サンプリング先の追
尾目標の予測値ベクトルBk (−)と予測誤差共分散行
列Pk (−)を、ゲート算出手段51、相関手段52、
平滑手段53に出力する予測手段である。
【0017】次に動作について説明する。図13は従来
の追尾装置の動作を示すフローチャートである。ステッ
プST61において、予測手段55は、遅延手段54か
らの平滑値ベクトルBk-1 (+)と平滑誤差共分散行列
k-1 (+)を入力し、1サンプリング先の追尾目標の
予測値ベクトルBk (−)と予測誤差共分散行列P
k (−)を、次の(7)式、(8)式により算出し出力
する。ここで、Φk-1 Tは状態遷移行列Φk-1 の転置行列
を示す。
【0018】
【数4】
【0019】ステップST62において、ゲート算出手
段51は、レーダが検出した追尾目標の全ての観測デー
タFを入力し、予測手段55で得られた1サンプリング
先の追尾目標の予測値ベクトルBk (−)と予測誤差共
分散行列Pk (−)により、次の観測値ベクトルが得ら
れる領域を設定し、位置情報を使用して観測データFの
中から次の(9)式〜(11)式を満足する観測値ベク
トルCk,j を有効なデータとして出力する。
【0020】
【数5】
【0021】ここで、Sk (−)は誤差共分散行列、
(Ck,j −Ck (−))T は、(Ck, j −Ck (−))
の転置行列、dは自由度3のχ2 分布より求めた所定
のしきい値である。また、Hk Tは観測行列Hk の転置行
列を示す。
【0022】ステップST63において、相関手段52
は、ゲート算出手段51で得た領域内にある観測値ベク
トルCk,j (j=1,2,…,mk )を入力する。この
観測値ベクトルCk,j は位置情報より構成されており、
この観測値ベクトルCk,j が相関処理の対象となる。
【0023】ステップST64において、相関手段52
は、どの観測値ベクトルCk,j が既追尾目標からの観測
値ベクトルであるかについて仮説を立て、予測手段55
で得られた1サンプリング先の追尾目標の予測値ベクト
ルBk (−)と予測誤差共分散行列Pk (−)により、
それらの信頼度βk,j を次の(12)式〜(14)式に
従い算出する。
【0024】
【数6】
【0025】ここで、γk,j は観測値ベクトルCk,j
探知されたときの確率を示し、γk, 0 は不要信号が探知
されたときの確率、γk,j (j≠0)は追尾目標探知さ
れたときの確率を示す。また、g(Ck,j ;C
k (−),Sk (−))は、平均Ck(−)、誤差共分
散行列Sk (−)の3変量正規分布のCk,j における確
率密度関数、PD はレーダの探知確率、PG は追尾目標
がゲート内に存在する確率、P E は不要信号の発生頻度
を示す。
【0026】相関手段52は、次の(15)式、(1
6)式により、観測値ベクトルCk,jと予測手段55の
出力である予測値ベクトルBk (−)との誤差信号ν
k,j を求め、算出した信頼度βk,j を用いて、誤差信号
νk,j を重み付けし、重み付け誤差信号νk を得る。
【0027】
【数7】
【0028】このように、ステップST64において、
相関手段52は、どの観測値ベクトルCk,j が既追尾目
標からの観測値ベクトルであるかについて仮説を立て、
それらの仮説の信頼度βk,j を算出し、さらに、予測手
段55の出力である予測値ベクトルBk (−)との誤差
信号νk,j と重み付け誤差信号νk を算出し、仮説の信
頼度βk,j 、誤差信号νk,j 、重み付け誤差信号νk
よる仮説の信頼度に関するデータと、観測値ベクトルC
k,j を平滑手段53へ出力する。
【0029】ステップST65において、平滑手段53
は、相関手段52からの観測値ベクトルCk,j 及び仮説
の信頼度に関するデータ、並びに予測手段55からの1
サンプリング先の追尾目標の予測値ベクトルBk (−)
及び予測誤差共分散行列Pk(−)を入力し、目標の位
置、速度等の運動諸元で構成される平滑値ベクトルB k
(+)と平滑誤差共分散行列Pk (+)を、次の(1
7)式〜(20)式により算出し出力する。
【0030】
【数8】
【0031】ここで、Kk はカルマンゲイン行列で、P
2k(+)は平滑誤差共分散行列であり、νk,j T,νk T
k Tは、それぞれ誤差信号νk,j 、重み付け誤差信号ν
k 、カルマンゲイン行列Kk の転置行列を示し、Iは単
位行列を示す。
【0032】ステップST66において、処理が終了し
ていない場合、ステップST67において、遅延手段5
4は、次のサンプリング時刻と時間合わせをするため
に、平滑手段53からの平滑値ベクトルBk (+)と平
滑誤差共分散行列Pk (+)を、単位時間遅延させる。
そして、上記ステップST61へ戻り、ステップST6
6で処理が終了するまで上記処理を繰り返す。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】従来の追尾装置は、以
上のように構成されているので、レーダからの位置情報
に基づき追尾目標の運動諸元の推定を行っている。しか
し、例えば不要信号環境や明らかに大きさの異なる複数
目標環境における追尾では、(1)式、(2)式のよう
に、重心計算された目標の位置情報だけでは、追尾性能
に限界があるという課題があった。
【0034】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、位置情報の他に、レーダで得られ
る目標の大きさ情報、反射強度、追尾目標の識別信号等
の情報を利用し、不要信号環境や複数目標環境における
追尾性能を向上させた追尾装置及び追尾方法を得ること
を目的とする。この位置情報に対し、目標の大きさ情
報、反射強度、識別信号等を、ここでは2次情報と呼ぶ
ことにする。
【0035】
【課題を解決するための手段】この発明に係る追尾装置
は、追尾目標の観測データを入力し、1サンプリング先
の上記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共分散行
列に基づき、次に観測値ベクトルが得られる領域を設定
し、上記追尾目標の平滑処理された位置情報と、方位と
レンジにより分割されたセルにおいて検出かつ統合され
たセルにより示された上記追尾目標の大きさの平滑処理
された2次情報とを使用して上記領域内の観測値ベクト
ルを求めて出力するゲート算出手段と、上記1サンプリ
ング先の上記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共
分散行列、並びに上記ゲート算出手段から出力された観
測値ベクトルに基づき、上記追尾目標の位置、速度等の
平滑処理された運動諸元と平滑処理された上記2次情報
で構成される平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列を
出力する平滑手段と、上記平滑手段から出力された平滑
値ベクトル及び平滑誤差共分散行列を、単位時間遅延さ
せる遅延手段と、上記遅延手段により遅延された平滑値
ベクトル及び平滑誤差共分散行列に基づき、上記1サン
プリング先の上記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤
差共分散行列を出力する予測手段とを備えたものであ
る。
【0036】この発明に係る追尾装置は、ゲート算出手
段から複数の観測値ベクトルが出力される場合に、予測
手段から出力された1サンプリング先の追尾目標の予測
値ベクトル及び予測誤差共分散行列に最も近い観測値ベ
クトルを求めて平滑手段に出力する相関手段を備えたも
のである。
【0037】この発明に係る追尾装置は、ゲート算出手
段から複数の観測値ベクトルが出力される場合に、出力
された観測値ベクトルについて、追尾目標であるか又は
不要信号であるかの可能性を考慮して仮説を立て、予測
手段から出力された1サンプリング先の追尾目標の予測
値ベクトル及び予測誤差共分散行列に基づき、上記仮説
の信頼度に関するデータを求め、上記複数の観測値ベク
トル及び上記仮説の信頼度に関するデータを出力する相
関手段を備え、平滑手段が、予測手段から出力された1
サンプリング先の追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤
差共分散行列、並びに上記相関手段から出力された上記
複数の観測値ベクトル及び上記仮説の信頼度に関するデ
ータに基づき、上記追尾目標の位置、速度等の平滑処理
された運動諸元と平滑処理された2次情報で構成される
平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列を出力するもの
である。
【0038】この発明に係る追尾装置は、ゲート算出手
段から複数の観測値ベクトルが出力される場合に、出力
された観測値ベクトルについて、相関手段が、追尾目標
であるか、他の追尾目標であるか又は不要信号であるか
の可能性を考慮して仮説を立てるものである。
【0039】この発明に係る追尾装置は、追尾目標の観
測データを入力し、複数の上記追尾目標の存在や不要信
号の発生により過密状態を検出する過密状態検出手段
と、上記過密状態検出手段が過密状態を検出した場合、
上記追尾目標の観測データを入力し、1サンプリング先
の上記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共分散行
列に基づき、次に観測値ベクトルが得られる領域を設定
し、上記追尾目標の平滑処理された位置情報と、方位と
レンジにより分割されたセルにおいて検出かつ統合され
たセルにより示された上記追尾目標の大きさの平滑処理
された2次情報とを使用して上記領域内の第1の観測値
ベクトルを求めて出力すると共に、上記過密状態検出手
段が過密状態を検出しない場合、上記追尾目標の観測デ
ータを入力し、1サンプリング先の上記追尾目標の予測
値ベクトル及び予測誤差共分散行列に基づき、次に観測
値ベクトルが得られる領域を設定し、上記追尾目標の
滑処理された位置情報を使用して上記領域内の第2の観
測値ベクトルを求めて出力するゲート算出手段と、上記
過密状態検出手段の検出結果に基づき、上記ゲート算出
手段から出力される第1の観測値ベクトルと第2の観測
値ベクトルを切り替えて出力する追尾フィルタ切替手段
と、上記1サンプリング先の上記追尾目標の予測値ベク
トル及び予測誤差共分散行列、並びに上記追尾フィルタ
切替手段から出力された第1の観測値ベクトルに基づ
き、上記追尾目標の位置、速度等の平滑処理された運動
諸元と平滑処理された上記2次情報で構成される平滑値
ベクトル及び平滑誤差共分散行列を出力する第1の平滑
手段と、上記第1の平滑手段から出力された平滑値ベク
トル及び平滑誤差共分散行列を、単位時間遅延させる第
1の遅延手段と、上記第1の遅延手段により遅延された
平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列に基づき、上記
1サンプリング先の上記追尾目標の予測値ベクトル及び
予測誤差共分散行列を出力する第1の予測手段と、上記
1サンプリング先の上記追尾目標の予測値ベクトル及び
予測誤差共分散行列、並びに上記追尾フィルタ切替手段
から出力された第2の観測値ベクトルに基づき、上記追
尾目標の位置、速度等の平滑処理された運動諸元で構成
される平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列を出力す
る第2の平滑手段と、上記第2の平滑手段から出力され
た平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列を、単位時間
遅延させる第2の遅延手段と、上記第2の遅延手段によ
り遅延された平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列に
基づき、上記1サンプリング先の上記追尾目標の予測値
ベクトル及び予測誤差共分散行列を出力する第2の予測
手段とを備えたものである。
【0040】この発明に係る追尾方法は、追尾目標の観
測データを入力し、1サンプリング先の上記追尾目標の
予測値ベクトル及び予測誤差共分散行列に基づき、次に
観測値ベクトルが得られる領域を設定し、上記追尾目標
平滑処理された位置情報と、方位とレンジにより分割
されたセルにおいて検出かつ統合されたセルにより示さ
れた上記追尾目標の大きさの平滑処理された2次情報と
を使用して上記領域内の観測値ベクトルを求めて出力す
るステップと、上記1サンプリング先の上記追尾目標の
予測値ベクトル及び予測誤差共分散行列、並びに上記出
力された観測値ベクトルに基づき、上記追尾目標の位
置、速度等の平滑処理された運動諸元と平滑処理された
上記2次情報で構成される平滑値ベクトル及び平滑誤差
共分散行列を出力するステップと、上記出力された平滑
値ベクトル及び平滑誤差共分散行列を、単位時間遅延さ
せるステップと、上記遅延された平滑値ベクトル及び平
滑誤差共分散行列に基づき、上記1サンプリング先の上
記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共分散行列を
出力するステップとを備えたものである。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.この実施の形態では、サンプリング時間
k における、位置、速度及び2次情報からなる目標の
状態変数ベクトルをAk 、位置情報と2次情報で構成さ
れる観測値ベクトルをDk とする。この目標の状態変数
ベクトルAk は、北基準直交座標系で表現され、観測値
ベクトルDk は、極座標で得られた観測値ベクトルを北
基準直交座標系に変換したものである。また、2次情報
とは、高分解能レーダで得られる追尾目標の大きさ情
報、反射強度、追尾目標の識別信号等を想定している。
【0042】ここで、サンプリング時刻tk における位
置、速度及び2次情報により構成される目標の状態変数
ベクトルAk 、位置情報と2次情報で構成される観測値
ベクトルDk は、次の(21)式、(22)式で示され
る。
【0043】
【数9】
【0044】ここで、xk ,yk ,zk は目標の位置座
標真値を示し、vxk ,vyk ,vzk は目標の速度真
値を示し、szk は目標の2次情報真値を示している。
また、xko,yko,zkoはレーダによる目標の観測位置
座標を示し、szkoは目標の2次情報観測値を示してい
る。さらに、[xk ,yk ,zk ,vxk ,vyk ,v
k ,szk T 、及び[xko,yko,zko,szko
T は、それぞれ[xk,yk ,zk ,vxk ,vyk
vzk ,szk ]、及び[xko,yko,zko,szko
の転置行列を示す。
【0045】また、追尾目標の状態変数ベクトルAk
時間的な推移を運動モデルとして表すと、次の(23)
式、(24)式で示される。
【0046】
【数10】
【0047】ここで、Φk−1は1サンプリング前の状
態遷移行列、wk-1 は1サンプリング前の駆動雑音ベク
トルを示す。また、E[wk ]はwk の平均、すなわち
3次元正規分布白色雑音を示し、E[wk k T]はwk
k Tの平均、すなわち3次元正規分布白色雑音を示し、
k は駆動雑音共分散行列を示す。
【0048】さらに、位置情報と2次情報で構成される
観測値ベクトルDk を、観測モデルとして表すと、次の
(25)式、(26)式で示される。
【0049】
【数11】
【0050】ここで、Hk は観測行列、vk は観測雑音
ベクトルを示す。また、E[vk ]はvk の平均、すな
わち3次元正規分布白色雑音を示し、E[vk k T]は
kk Tの平均、すなわち3次元正規分布白色雑音を示
し、Rk は観測雑音共分散行列を示す。
【0051】図1は実施の形態1による追尾装置の構成
を示すブロック図である。図において、11は、レーダ
が検出した追尾目標の全ての観測データFを入力し、予
測手段15で得られた1サンプリング先の追尾目標の予
測値ベクトルAk (−)と予測誤差共分散行列M
k (−)より、次の観測値ベクトルが得られる領域を設
定し、位置情報と2次情報を使用してその領域内の観測
値ベクトルDk を出力するゲート算出手段である。この
実施の形態では、ゲート算出手段11が2次情報を使用
することにより、1つの観測値ベクトルDk を出力する
場合を想定している。
【0052】また、図1において、13は、ゲート算出
手段11からの観測値ベクトルDkと、予測手段15で
得られた1サンプリング先の追尾目標の予測値ベクトル
k(−)と予測誤差共分散行列Mk (−)を入力し、
追尾目標の位置、速度等の運動諸元で構成される平滑値
ベクトルAk (+)と平滑誤差共分散行列Mk (+)を
出力する平滑手段であり、14は、平滑値ベクトルAk
(+)と平滑誤差共分散行列Mk (+)を、次のサンプ
リング時刻と時間合わせをするために、単位時間遅延さ
せて、平滑値ベクトルAk-1 (+)と平滑誤差共分散行
列Mk-1 (+)を出力する遅延手段である。
【0053】さらに、図1において、15は、遅延手段
14からの平滑値ベクトルAk-1 (+)と平滑誤差共分
散行列Mk-1 (+)を入力し、1サンプリング先の追尾
目標の予測値ベクトルAk (−)と予測誤差共分散行列
(−)を、ゲート算出手段11と平滑手段13に
出力する予測手段である。
【0054】図2は方位とレンジにより分割されたセル
に表示された追尾目標を示す図である。図2において、
検出かつ統合されたセル(方位方向の一対のエッジ部分
により指定されるセル群)により追尾目標の大きさを示
し、検出されたが統合されなかったセルが不要信号であ
る。従来の追尾装置に対して、この実施の形態では、ゲ
ート算出手段11が、観測値ベクトルに、位置情報だけ
ではなく、高分解能レーダで得られる追尾目標の大きさ
情報や反射強度、追尾目標の識別情報等を想定した2次
情報を使用している。そのため、図2に示すように、不
要信号と目標、大型目標と小型目標の分離が容易にな
る。
【0055】次に動作について説明する。図3は図1に
示す追尾装置の動作を示すフローチャートである。ステ
ップST11において、予測手段15は、遅延手段14
からの平滑値ベクトルAk-1 (+)と平滑誤差共分散行
列Mk-1 (+)を入力し、1サンプリング先の追尾目標
の予測値ベクトルAk (−)と予測誤差共分散行列Mk
(−)を、次の(27)式、(28)式により算出し出
力する。
【0056】
【数12】
【0057】ここで、Φk-1 は1サンプリング前の状態
遷移行列、Φk-1 Tは状態遷移行列Φ k-1 の転置行列、Q
k-1 は1サンプリング前の駆動雑音共分散行列である。
【0058】ステップST12において、ゲート算出手
段11は、レーダが検出した追尾目標の全ての観測デー
タFを入力し、予測手段15で得られた1サンプリング
先の追尾目標の予測値ベクトルAk (−)と予測誤差共
分散行列Mk (−)により、次の観測値ベクトルが得ら
れる領域を設定し、位置情報と2次情報を使用して、次
の(29)式〜(31)式を満足する観測値ベクトルD
k を追尾目標の観測値ベクトルとして出力する。
【0059】
【数13】
【0060】ここで、Uk (−)は誤差共分散行列、
(Dk −Dk (−))T は、(Dk −Dk (−))の転
置行列、dは自由度3のχ2 分布より求めた所定のしき
い値である。また、Hk Tは観測行列Hk の転置行列、R
k は観測雑音共分散行列を示す。
【0061】ステップST13において、平滑手段13
は、ゲート算出手段11で得た領域内にある観測値ベク
トルDk を入力し、平滑処理の対象とする。この観測値
ベクトルDk は、上記(22)式に示すように、位置情
報と2次情報より構成されている。
【0062】ステップST14において、平滑手段13
は、ゲート算出手段11からの観測値ベクトルDk 、及
び予測手段15からの1サンプリング先の追尾目標の予
測値ベクトルAk (−)と予測誤差共分散行列M
k (−)に基づき、目標の位置、速度等の運動諸元で構
成される平滑値ベクトルAk (+)と平滑誤差共分散行
列M k (+)を、次の(32)式〜(34)式より算出
し出力する。
【0063】
【数14】 ここで、Kはカルマンゲイン行列、Iは単位行列を
示す。
【0064】ステップST15において、処理が終了し
ていない場合、ステップST16において、遅延手段1
4は、平滑手段13からの平滑値ベクトルAk (+)と
平滑誤差共分散行列Mk (+)を、次のサンプリング時
刻と時間合わせをするために、単位時間遅延させる。そ
して、上記ステップST11へ戻り、ステップST15
で処理が終了するまで上記処理を繰り返す。
【0065】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、ゲート算出手段11が、目標の位置情報だけではな
く、目標の大きさ、反射強度、識別信号等の2次情報を
使用することにより、ゲート算出手段11から出力され
る内の観測値ベクトル数を削減することができ、不要信
号と目標、大型目標と小型目標の分離を、容易にするこ
とができるという効果が得られる。
【0066】実施の形態2.図4は実施の形態2による
追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、従来に
おける図12及び実施の形態1における図1と同一の構
成部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0067】図4において、16は、追尾目標の全ての
観測データFを入力し、追尾空間の過密状態に応じて処
理を切り替える追尾処理制御手段である。追尾処理制御
手段16において、161は、追尾目標の全ての観測デ
ータFを入力し、近接する複数の追尾目標の存在や不要
信号の発生を検出する過密状態検出手段で、162は、
過密状態検出手段161が、近接する複数の追尾目標の
存在や不要信号の発生を検出した場合には、ゲート算出
手段11から出力される位置情報と2次情報により構成
される観測値ベクトルDk を平滑手段13に出力し、過
密状態検出手段161が、近接する複数の追尾目標の存
在や不要信号の発生を検出しない場合に、ゲート算出手
段11から出力される位置情報により構成される観測値
ベクトルCk を平滑手段53に出力する追尾フィルタ切
替手段である。
【0068】ゲート算出手段11、平滑手段53、遅延
手段54、予測手段55から構成される部分は、従来の
図12から相関手段52を除いたもので、ゲート算出手
段11が1つの観測値ベクトルCk を出力するものとす
る。また、ゲート算出手段11、平滑手段13、遅延手
段14、予測手段15から構成される部分は、実施の形
態1における図1の構成と同じである。このように、こ
の実施の形態2は、従来の構成と実施の形態1の構成と
を組み合わせたものである。
【0069】次に動作について説明する。図5は図4の
追尾装置の動作を示すフローチャートである。例えば追
尾フィルタ切替手段162が、ゲート算出手段11と平
滑手段53を接続しているものとする。ステップST2
1において、過密状態検出手段161は、追尾目標の全
ての観測データFを入力し、追尾空間が過密状態である
かを検出する。すなわち、近接する複数の追尾目標の存
在や不要信号の発生があるかないかを検出する。そして
その検出結果を、ゲート算出手段11及び追尾フィルタ
切替手段162に通知する。
【0070】上記ステップST21で、過密状態検出手
段161が過密状態でないと判定した場合、ステップS
T22aにおいて、ゲート算出手段11は、追尾目標の
観測データを入力し、1サンプリング先の追尾目標の予
測値ベクトルBk (−)と予測誤差共分散行列P
k (−)に基づき、次に観測値ベクトルが得られる領域
を設定し、位置情報を使用して設定された領域内の1つ
の観測値ベクトルCk を出力すると共に、追尾フィルタ
切替手段162は、過密状態検出手段161の検出結果
に基づき、ゲート算出手段11から出力された1つの観
測値ベクトルCk を平滑手段53に入力させる。
【0071】その後のステップST23a,ST24
a,ST25a,ST26aの処理は、従来の図13に
おけるステップST65,ST66,ST67,ST6
1の処理とそれぞれ同じである。
【0072】上記ステップST21で、過密状態検出手
段161が過密状態を検出した場合には、すなわち、近
接する複数の追尾目標の存在や不要信号の発生を検出し
た場合には、ステップST22bにおいて、ゲート算出
手段11は、追尾目標の観測データを入力し、1サンプ
リング先の追尾目標の予測値ベクトルAk (−)と予測
誤差共分散行列Mk (−)に基づき、次に観測値ベクト
ルが得られる領域を設定し、位置情報と2次情報を使用
して設定された領域内の1つの観測値ベクトルDk を出
力すると共に、追尾フィルタ切替手段162は、過密状
態検出手段161の検出結果に基づいて、ゲート算出手
段11から出力された1つの観測値ベクトルDk を平滑
手段13に入力させる。
【0073】その後のステップST23b,ST24
b,ST25b,ST26bの処理は、実施の形態1の
図3におけるステップST14,ST15,ST16,
ST11の処理とそれぞれ同じである。
【0074】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、追尾空間の過密状態に応じて処理を切り替える追尾
処理制御手段を備えることにより、追尾空間が多目標環
境や不要信号環境となった場合は、位置情報と2次情報
を使用する処理を行い、追尾空間が多目標環境や不要信
号環境でない場合は、位置情報のみで処理を行うことに
より、処理時間を短縮するので、全体的な処理の計算負
荷を減らすことができるという効果が得られる。
【0075】実施の形態3.図6は実施の形態3による
追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、実施の
形態1の図1と同一の構成部分には、同一符号を付して
説明を省略する。
【0076】図6において、12は、ゲート算出手段1
1から出力される追尾ゲート内の観測値ベクトルが複数
のDk,j (j=1,2,…mk )である場合に、予測手
段15から出力された1サンプリング先の追尾目標の予
測値ベクトルAk (−)と予測誤差共分散行列M
k (−)に最も近い観測値ベクトルDk を、追尾目標か
らの観測値ベクトルとみなす相関手段であり、この観測
値ベクトルDk が平滑手段13へ出力される。このよう
に、この実施の形態3では、追尾ゲート内に観測値ベク
トルが複数得られた場合を想定している。
【0077】ここで、サンプリング時刻tk における位
置、速度及び2次情報により構成される追尾目標の状態
変数ベクトルAk 、位置情報と2次情報により構成され
る観測値ベクトルDk は、実施の形態1の(21)式、
(22)式で示されるものと同じであり、追尾目標の状
態変数ベクトルAk の時間的な推移を運動モデルとして
表したもの、及び観測値ベクトルDk を観測モデルとし
て表したものは、実施の形態1の(23)式〜(26)
式で示されるものと同じである。
【0078】次に動作について説明する。図7は実施の
形態3による追尾装置の動作を示すフローチャートであ
り、ステップST31は、実施の形態1における図3の
ステップST11と同じ処理である。ステップST32
において、ゲート算出手段11は、レーダが検出した追
尾目標の全ての観測データFを入力し、予測手段15で
得られた1サンプリング先追尾目標の予測値ベクトルA
k (−)と予測誤差共分散行列Mk (−)により、次に
観測値ベクトルが得られる領域を設定し、位置情報と2
次情報を使用して、次の(35)式〜(37)式を満足
する観測値ベクトルDk,j (j=1,2,…,mk )を
追尾目標の観測値ベクトルとして出力する。
【0079】
【数15】
【0080】ここで、Uk (−)は誤差共分散行列、
(Dk,j −D(−))T は、(D k,j −D
k (−))の転置行列、dは自由度3のχ2 分布より求
めた所定のしきい値である。また、Hk Tは観測行列Hk
の転置行列、Rk は観測雑音共分散行列である。
【0081】ステップST33において、相関手段12
はゲート算出手段11からの複数の観測値ベクトルD
k,j を入力し、相関処理の対象とする。この複数の観測
値ベクトルDk,j は、上記(22)式に示すように、位
置情報と2次情報により構成されている。
【0082】ステップST34において、相関手段5
は、上記(35)式を満足する観測値ベクトルDk,j
うち、予測手段15で得られた1サンプリング先の追尾
目標の予測値ベクトルAk (−)と予測誤差共分散行列
k (−)に最も近い観測値ベクトルを追尾目標からの
観測値ベクトルDk とみなす。すなわち、上記(35)
式を満足する観測値ベクトルDk,j のうち、上記(3
5)式の左辺が最も小さくなる観測値ベクトルを追尾目
標からの観測値ベクトルDk として出力する。
【0083】ステップST35以降の処理は、実施の形
態1における図3のステップST14以降の処理と同じ
である。
【0084】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、追尾ゲート内の観測値ベクトルが複数の場合に、相
関手段12が、予測手段15からの1サンプリング先の
追尾目標の予測値ベクトルAk (−)と予測誤差共分散
行列Mk (−)に最も近い観測値ベクトルを求めて、追
尾目標からの観測値ベクトルとみなすことにより、相関
に2次情報を使用して、誤相関を減らすことができると
いう効果が得られる。
【0085】実施の形態4.図8は実施の形態4による
追尾装置の構成を示すブロック図である。なお、実施の
形態3における図6と同一の構成部分には、同一符号を
付して説明を省略する。ここで、サンプリング時刻tk
における位置、速度及び2次情報により構成される目標
の状態変数ベクトルのAK 、位置情報と2次情報により
構成される観測値ベクトルのDk は、実施の形態1の
(21)式、(22)式で示されるものと同じであり、
追尾目標の状態変数ベクトルAk の時間的な推移を運動
モデルとして表したもの、及び観測値ベクトルDk を、
観測モデルとして表したものは、実施の形態1の(2
3)式〜(26)式で示されるものと同じである。
【0086】図8において、22は、ゲート算出手段1
1からの観測値ベクトルが複数の場合に、すべての観測
値ベクトルDk,j について、既追尾目標か不要信号であ
るかの可能性を考慮して仮説を立て、予測手段15で得
られた1サンプリング先の追尾目標の予測値ベクトルA
k (−)と予測誤差共分散行列Mk (−)により、その
仮説の信頼度に関するデータを求め、観測値ベクトルD
k,j と仮説の信頼度に関するデータを出力する相関手段
である。
【0087】また、図8において、23は、予測手段1
5で得られた1サンプリング先の追尾目標の予測値ベク
トルAk (−)と予測誤差共分散行列Mk (−)と、相
関手段22からの観測値ベクトルDk,j と仮説の信頼度
に関するデータを入力し、追尾目標の位置、速度等の運
動諸元で構成される平滑値ベクトルAk (+)と平滑誤
差共分散行列Mk (+)を出力する平滑手段である。
【0088】次に動作について説明する。図9は図8の
追尾装置の動作を示すフローチャートであり、ステップ
ST41〜ST43までの処理は、実施の形態3におけ
る図7のステップST31〜ST33までの処理と同じ
である。
【0089】ステップST44において、相関手段22
は、ゲート算出手段11から出力された観測値ベクトル
k,j 全てについて、例えば、次のように仮説を立て
る。 仮説0;全て不要信号である。 仮説1;Dk,1 が追尾目標からの信号である。 仮説2;Dk,2 が追尾目標からの信号である。
【0090】また、ステップST44において、相関手
段22は、予測手段15で得られた1サンプリング先の
追尾目標の予測値ベクトルAk (−)と予測誤差共分散
行列Mk (−)により、立てた仮説に対する信頼度β
k,j 、不要信号が探知されたときの確率γk,0 、追尾目
標が探知されたときの確率γk,j (j≠0)を、次の
(38)式〜(40)式より算出する。
【0091】
【数16】
【0092】ここで、g(Dk,j ;Dk (−),U
k (−))は、平均Dk (−)、誤差共分散行列U
k (−)の3変量正規分布のDk,j における確率密度関
数であり、P D はレーダの探知確率、PG は追尾目標が
ゲート内に存在する確率、PE は不要信号の発生頻度を
示す。
【0093】さらに、ステップST44において、相関
手段22は、次の(41)式、(42)式により、算出
した信頼度βk,j を用いて、観測値ベクトルDk,j と予
測手段15の出力である予測値ベクトルAk (−)との
誤差信号νk,j と、誤差信号νk,j を重み付けした重み
付け誤差信号νk を得る。
【0094】
【数17】
【0095】このように、ステップST44において、
相関手段22は、どの観測値ベクトルDk,j が既追尾目
標よりの観測値ベクトルであるかについて仮説を立て、
それらの信頼度βk,j を算出し、観測値ベクトルDk,j
と予測手段15の出力である予測値ベクトルAk (−)
との誤差信号νk,j と重み付け誤差信号νk を算出し、
重み付け誤差信号νk 、誤差信号νk,j 、仮説の信頼度
βk,j による仮説の信頼度に関するデータ及び観測値ベ
クトルDk,j を平滑手段23へ出力する。
【0096】ステップST45において、平滑手段23
は、相関手段22からの観測値ベクトルDk,j 及び仮説
の信頼度に関するデータ、並びに予測手段15からの1
サンプリング先の追尾目標の予測値ベクトルAk (−)
及び予測誤差共分散行列Mk(−)を入力し、目標の位
置、速度等の運動諸元で構成される平滑値ベクトルA k
(+)と平滑誤差共分散行列Mk (+)を、次の(4
3)式〜(46)式により算出して出力する。
【0097】
【数18】
【0098】ここで、νk,j T,νk T,Kk Tは、それぞれ
誤差信号νk,j 、重み付け誤差信号νk 、カルマンゲイ
ン行列Kk の転置行列を示し、M2k(+)は平滑誤差共
分散行列、Iは単位行列を示す。
【0099】ステップST46において、処理が終了し
ていない場合、ステップST47において、遅延手段1
4は、次のサンプリング時刻と時間合わせをするため
に、平滑手段23からの平滑値ベクトルAk (+)と平
滑誤差共分散行列Mk (+)を、単位時間遅延させる。
そして、上記ステップST41へ戻り、ステップST4
6で処理が終了するまで上記処理を繰り返す。
【0100】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、追尾ゲート内の観測値ベクトルが複数の場合に、相
関手段22が、全ての観測値ベクトルについて既追尾目
標か不要信号であるかの仮説を立て、その仮説の信頼度
に関するデータを算出することにより、不要信号環境下
の追尾における相関に2次情報を使用し、誤相関を減ら
すことができるという効果が得られる。
【0101】実施の形態5.この実施の形態では、サン
プリング時間tk における、位置、速度及び2次情報に
より構成される目標t(t=1,2,…,Tk )の状態
変数ベクトルをAk t、位置情報と2次情報により構成さ
れる観測値ベクトルをDk tとする。
【0102】そして、目標tの状態変数ベクトルAk t
観測値ベクトルDk tは、次の(47)式、(48)式で
示される。
【0103】
【数19】
【0104】ここで、xk t,yk t,zk tは目標tの位置
座標真値、vxk t,vyk t,vzk tは目標tの速度真
値、szk tは目標tの2次情報真値を示している。ま
た、xko t ,yko t ,zko t はレーダによる目標tの観
測位置座標を示し、szko t は目標tの2次情報観測値
を示している。さらに、[xk t,yk t,zk t,vxk t
vyk t,vzk t,szk tT 、及び[xko t ,yko t
ko t ,szko t T は、それぞれ[xk t,yk t
k t,vxk t,vyk t,vzk t,szk t]、及び[xko
t ,yko t ,zko t ,szko t ]の転置行列を示す。
【0105】また、追尾目標tの状態変数ベクトルAk t
の時間的な推移を運動モデルとして表すと、次の(4
9)式、(50)式で示される。
【0106】
【数20】
【0107】ここで、Φk-1 tは目標tの1サンプリング
前の状態遷移行列、wk-1 tは目標tの1サンプリング前
の駆動雑音ベクトルを示す。また、E[wk t]はwk t
平均、すなわち3次元正規分布白色雑音を示し、E[w
k tk tT ]はwk tk tT の平均、すなわち3次元正規分
布白色雑音を示し、Qk tは目標tの駆動雑音共分散行列
を示す。
【0108】さらに、位置情報と2次情報により構成さ
れる観測値ベクトルDk tを、観測モデルとして表すと、
次の(51)式、(52)式で示される。
【0109】
【数21】
【0110】ここで、Hk は観測行列、vk は観測雑音
ベクトルを示す。また、E[vk ]はvk の平均、すな
わち3次元正規分布白色雑音を示し、E[vk k T]は
kk Tの平均、すなわち3次元正規分布白色雑音を示
し、Rk は観測雑音共分散行列を示す。
【0111】図10はこの発明の実施の形態5による追
尾装置の構成を示すブロック図である。図において、3
1は、複数の目標が存在する多目標環境において、レー
ダが検出した追尾目標tの全ての観測データFを入力
し、予測手段35で得られた1サンプリング先の追尾目
標の予測値ベクトルAk t(−)と予測誤差共分散行列M
k t(−)より、次の観測値ベクトルが得られる領域を設
定し、位置情報と2次情報を使用して、その領域内の複
数の観測値ベクトルDk,j を出力するゲート算出手段で
ある。
【0112】また、図10において、32は、複数の追
尾目標tが存在する多目標環境において、予測手段35
で得られた1サンプリング先の追尾目標tの予測値ベク
トルAk t(−)と予測誤差共分散行列Mk t(−)より、
どの観測値ベクトルが既追尾目標t(t=1,2,…,
k )からの信号であるか、あるいは不要信号であるか
の相関処理を行う相関手段である。この相関に2次情報
を利用する。
【0113】相関手段32は、複数の観測値ベクトルD
k,j (j=1,2,…,mk )のどれが追尾目標tから
の観測値ベクトルであるかについての仮説を立てる。こ
のとき仮説の全体を行列Wk =[wk jt ]で表す。jは
観測値ベクトルを(j=1,2,…,mk )、tは追尾
目標を(t=0,1,…,Tk )表し、Tk は総目標数
を表す。
【0114】そして相関手段32は、仮説の全体Wk
ら部分仮説Wk,i =[wki jt](i=1,2,…,
k ,j=1,2,…,mk ,t=0,1,…,Tk
を出力する。ここで、iは仮説の数、Ik は仮説の総数
である。このとき次の制約条件を設定する。1.各追尾
目標には高々1つの観測値ベクトルDk,j が対応する。
2.各観測値ベクトルには1つの目標のみが対応する。
この結果、Ik 個の相関に関する仮説が得られる。
【0115】また、相関手段32は、予測手段35から
の1サンプリング先の追尾目標tの予測値ベクトルAk t
(−)、予測誤差共分散行列Mk t(−)を入力し、相関
に関する仮説Wk,i に対し、既追尾目標tと観測値ベク
トルDk,j の相関に関する仮説の信頼度βk,j t,βk,0 t
を算出する。そして、ゲート内の観測値ベクトルDk, j
とゲート中心の誤差信号νk,j tを求め、求めた誤差信号
νk,j tをβk,j tにより重み付け統合することで重み付け
誤差信号νk tを得る。相関手段32は、重み付け誤差信
号νk t、誤差信号νk,j t、仮説の信頼度βk,j t,βk,0 t
による仮説の信頼度に関するデータ及び観測値ベクトル
k,j を、平滑手段33に出力する。
【0116】さらに、図10において、33は平滑手段
であり、相関手段32からの重み付け誤差信号νk t、誤
差信号νk,j t、仮説の信頼度βk,j t,βk,0 tによる仮説
の信頼度に関するデータ及び観測値ベクトルDk,j 、並
びに予測手段35からの1サンプリング先の追尾目標t
の予測値ベクトルAk t(−)及び予測誤差共分散行列M
k t(−)を入力し、追尾目標t(t=1,2,…,
k )の平滑値ベクトルA k t(+),平滑誤差共分散行
列Mk t(+)を出力する。
【0117】さらに、図10において、34は、平滑値
ベクトルAk t(+)と平滑誤差共分散行列Mk t(+)
を、次のサンプリング時刻と時間合わせをするために、
単位時間遅延させて、追尾目標tの平滑値ベクトルA
k-1 t(+)と平滑誤差共分散行列Mk-1 t(+)を出力す
る遅延手段である。
【0118】さらに、図10において、35は、遅延手
段34からの追尾目標tの平滑値ベクトルAk-1 t(+)
と平滑誤差共分散行列Mk-1 t(+)を入力し、1サンプ
リング先の追尾目標tの予測値ベクトルAk t(−)と予
測誤差共分散行列Mk t(−)を、ゲート算出手段31、
相関手段32、平滑手段33に出力する予測手段であ
る。
【0119】次に動作について説明する。図11は図1
0の追尾装置の動作を示すフローチャートである。ステ
ップST51において、予測手段35は、遅延手段34
からの追尾目標tの平滑値ベクトルAk-1 t(+)と平滑
誤差共分散行列Mk-1 t(+)を入力し、1サンプリング
先の追尾目標tの予測値ベクトルAk t(−)と予測誤差
共分散行列Mk t(−)を、次の(53)式、(54)式
により算出し出力する。
【0120】
【数22】
【0121】ここで、Φk-1 tは目標tの1サンプリング
前の状態遷移行列、Φk-1 tT はΦk- 1 tの転置行列、Q
k-1 tは1サンプリング前の駆動雑音共分散行列である。
【0122】ステップST52において、ゲート算出手
段31は、レーダが検出した追尾目標tの全ての観測デ
ータFを入力し、予測手段35で得られた1サンプリン
グ先の追尾目標tの予測値ベクトルAk t(−)と予測誤
差共分散行列Mk t(−)により、次の観測値ベクトルが
得られる領域を設定し、位置情報と2次情報を使用して
次の(55)式〜(57)式を満足する複数の観測値ベ
クトルDk,j を、追尾目標tの観測値ベクトルとし出力
する。
【0123】
【数23】
【0124】ここで、Uk t(−)は誤差共分散行列、
(Dk,j −Dk t(−))T は、(Dk, j −Dk t(−))
の転置行列、dは自由度3のχ2 分布より求めた所定の
しきい値である。また、Hk Tは観測行列Hk の転置行
列、Rk は観測雑音共分散行列を示す。
【0125】ステップST53において、相関手段32
は、ゲート算出手段31から出力された複数の観測値ベ
クトルDk,j を入力し、相関処理の対象とする。この複
数の観測値ベクトルDk,j は、上記(48)式に示すよ
うに、位置情報と2次情報により構成されている。
【0126】ステップST54において、相関手段32
は、ゲート算出手段31から出力された複数の観測値ベ
クトルDk,j のうち、どれが既追尾目標tからの信号で
あるかについて仮説を立てる。この結果、仮説全体の行
列Wk 及びIk 個の仮説行列Wk,i を次の(58)式〜
(71)式のようにして算出する。
【0127】まず、相関手段32は、相関に関する仮説
の全体を次の(58)式のように行列表示する。
【0128】
【数24】
【0129】ここで、tが追尾目標であり、1≦t≦T
k の場合、観測値ベクトルDk,j が追尾目標tのゲート
内に存在するとき、次の(59)式になる。
【0130】
【数25】
【0131】また、観測値ベクトルDk,j が追尾目標t
のゲート内に存在しないとき、次の(60)式になる。
【数26】
【0132】さらに、tが不要信号であり、t=0の場
合、次の(61)式になる。
【数27】
【0133】次に、仮説の全体から作られる各仮説Ω
k,i (i=1,2,…,Ik )を、次の(62)式のよ
うに行列表示する。ここで、iは仮説の数であり、Ik
は仮説の総数である。
【0134】
【数28】
【0135】ここで、Ωk,i jt が発生するとき、次の
(63)式になる。
【数29】
【0136】また、Ωk,i jt が発生しないとき、次の
(64)式になる。
【数30】
【0137】このようにして得られた各仮説Ωk,i に対
し、追尾目標の識別を次の(65)式のように定義す
る。
【数31】
【0138】ここで、δt (Ωk,i )は仮説Ωk,i にお
いて、追尾目標tが探知されたかを示す。すなわち、仮
説Ωk,i において追尾目標tが探知されていれば、次の
(66)式になる。
【0139】
【数32】
【0140】また、仮説Ωk,i において追尾目標tが探
知されていなければ、次の(67)式になる。
【数33】
【0141】同様にして、観測値ベクトルDk,j の識別
を(68)式のように定義する。
【数34】
【0142】ここで、τj (Ωk,i )は、仮説Ωk,i
おいて、観測値ベクトルが追尾目標からの信号か不要信
号かの識別結果を示す。すなわち、仮説Ωk,i におい
て、観測値ベクトルDk,j がクラスタを構成している追
尾目標からの観測値ベクトルのとき、次の(69)式に
なる。
【0143】
【数35】
【0144】また、仮説Ωk,i において、観測値ベクト
ルDk,j が不要信号からの観測値ベクトルのとき、次の
(70)式になる。
【数36】
【0145】また、仮説Ωk,i において、不要信号から
の観測値ベクトルの総数Ψ(Ωk,i)は次の(71)式
により得られる。
【数37】
【0146】また、ステップST54において、相関手
段32は、このようにして得た相関に関する仮説Wk,i
に対して、予測手段35からの1サンプリング先の追尾
目標tの予測値ベクトルAk t(−)、予測誤差共分散行
列Mk t(−)を入力して、既追尾目標tと観測値ベクト
ルDk,j の相関に関する仮説の信頼度βk,j t、不要信号
の相関に関する仮説の信頼度βk,0 tを、次の(72)式
から(75)式により計算する。
【0147】
【数38】
【0148】ここで、γk,i は観測値ベクトルDk,j
探知されたときの確率を示し、g(Dk,j ;D
k t(−),Uk t(−))は、平均Dk t(−)、共分散行
列Uk t(−)の3変量正規分布のDk,j における確率密
度関数である。また、PD は目標の探知確率、PG は追
尾目標がゲート内に存在する確率、PE は不要信号の発
生頻度を示す。
【0149】さらに、ステップST54において、相関
手段32は、次の(76)式、(77)式を用いて、ゲ
ート内の観測値ベクトルDk,j とゲート中心の誤差信号
νk, j tと、誤差信号νk,j tとを重み付けした重み付け誤
差信号νk tを求める。
【0150】
【数39】
【0151】相関手段32は、以上のようにして求めた
重み付け誤差信号νk t、誤差信号ν k,j t、目標tの相関
に関する仮説の信頼度βk,j t、不要信号の相関に関する
仮説の信頼度βk,0 tによる仮説の信頼度に関するデータ
を、観測値ベクトルDk,j と共に出力する。
【0152】図11のステップST55において、平滑
手段33は、相関手段32からの重み付け誤差信号
νk t、誤差信号νk,j t、目標tの相関に関する仮説の信
頼度βk, j t、不要信号の相関に関する仮説の信頼度β
k,0 tによる仮説の信頼度に関するデータ及び観測値ベク
トルDk,j 、並びに予測手段35からの1サンプリング
先の追尾目標tの予測値ベクトルAk t(−)及び予測誤
差共分散行列Mk t(−)を入力し、追尾目標tの位置、
速度等の運動諸元で構成される平滑値ベクトルA
k t(+)と平滑誤差共分散行列Mk t(+)を、次の(7
8)式〜(81)式により求めて出力する。
【0153】
【数40】
【0154】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、ゲート算出手段から複数の観測値ベクトルが出力さ
れる場合に、相関手段が、出力された観測値ベクトルに
ついて、追尾目標であるか、他の追尾目標であるか又は
不要信号であるかの可能性を考慮して仮説を立て、その
仮説の信頼度に関するデータを求めることにより、相関
に2次情報を使用して、誤相関を減らすことができると
いう効果が得られる。
【0155】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ゲー
ト算出手段が、追尾目標の平滑処理された位置情報と
尾目標の大きさの平滑処理された2次情報を使用して、
観測値ベクトルを求めることにより、ゲート内の観測値
ベクトル数を削減することができ、不要信号と目標、大
型目標と小型目標の分離を、容易にすることができると
いう効果がある。
【0156】この発明によれば、ゲート算出手段から複
数の観測値ベクトルが出力される場合に、相関手段が、
予測手段から出力された1サンプリング先の追尾目標の
予測値ベクトル及び予測誤差共分散行列に、最も近い観
測値ベクトルを求めることにより、相関に2次情報を使
用して、誤相関を減らすことができるという効果があ
る。
【0157】この発明によれば、ゲート算出手段から複
数の観測値ベクトルが出力される場合に、相関手段が、
出力された観測値ベクトルについて、追尾目標であるか
又は不要信号であるかの可能性を考慮して仮説を立て、
その仮説の信頼度に関するデータを求めることにより、
相関に2次情報を使用して、誤相関を減らすことができ
るという効果がある。
【0158】この発明によれば、ゲート算出手段から複
数の観測値ベクトルが出力される場合に、相関手段が、
出力された観測値ベクトルについて、追尾目標である
か、他の追尾目標であるか又は不要信号であるかの可能
性を考慮して仮説を立て、その仮説の信頼度に関するデ
ータを求めることにより、相関に2次情報を使用して、
誤相関を減らすことができるという効果がある。
【0159】この発明によれば、過密状態の場合に、ゲ
ート算出手段が、追尾目標の平滑処理された位置情報と
追尾目標の大きさの平滑処理された2次情報を使用し
て、観測値ベクトルを求め、過密状態でない場合に、ゲ
ート算出手段が、追尾目標の平滑処理された位置情報を
使用して、観測値ベクトルを求めることにより、計算負
荷を軽減することができるという効果がある。
【0160】この発明によれば、追尾目標の平滑処理さ
れた位置情報と追尾目標の大きさの平滑処理された2次
情報を使用して、観測値ベクトルを求めることにより、
ゲート内の観測値ベクトル数を削減することができ、不
要信号と目標、大型目標と小型目標の分離を、容易にす
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による追尾装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による方位とレンジ
により分割されたセルに表示された追尾目標を示す図で
ある。
【図3】 この発明の実施の形態1による追尾装置の動
作を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態2による追尾装置の構
成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による追尾装置の動
作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態3による追尾装置の構
成を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による追尾装置の動
作を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態4による追尾装置の構
成を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態4による追尾装置の動
作を示すフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態5による追尾装置の
構成を示すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態5による追尾装置の
動作を示すフローチャートである。
【図12】 従来の追尾装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図13】 従来の追尾装置の動作を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
11,31 ゲート算出手段、12,22,32 相関
手段、13,23,33 平滑手段、14,34 遅延
手段、15,35 予測手段、161 過密状態検出手
段、162 追尾フィルタ切替手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−288840(JP,A) 特開 平4−113293(JP,A) 特開 平9−297176(JP,A) 特開 平7−55929(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 追尾目標の観測データを入力し、1サン
    プリング先の上記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤
    差共分散行列に基づき、次の観測値ベクトルが得られる
    領域を設定し、上記追尾目標の平滑処理された位置情報
    と、方位とレンジにより分割されたセルにおいて検出か
    つ統合されたセルにより示された上記追尾目標の大きさ
    の平滑処理された2次情報とを使用して上記領域内の観
    測値ベクトルを求めて出力するゲート算出手段と、 上記1サンプリング先の上記追尾目標の予測値ベクトル
    及び予測誤差共分散行列、並びに上記ゲート算出手段か
    ら出力された観測値ベクトルに基づき、上記追尾目標の
    位置、速度等の平滑処理された運動諸元と平滑処理され
    た上記2次情報で構成される平滑値ベクトル及び平滑誤
    差共分散行列を出力する平滑手段と、 上記平滑手段から出力された平滑値ベクトル及び平滑誤
    差共分散行列を、単位時間遅延させる遅延手段と、 上記遅延手段により遅延された平滑値ベクトル及び平滑
    誤差共分散行列に基づき、上記1サンプリング先の上記
    追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共分散行列を出
    力する予測手段とを備えたことを特徴とする追尾装置。
  2. 【請求項2】 ゲート算出手段から複数の観測値ベクト
    ルが出力される場合に、予測手段から出力された1サン
    プリング先の追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共
    分散行列に最も近い観測値ベクトルを求めて平滑手段に
    出力する相関手段を備えたことを特徴とする請求項1記
    載の追尾装置。
  3. 【請求項3】 ゲート算出手段から複数の観測値ベクト
    ルが出力される場合に、出力された観測値ベクトルにつ
    いて、追尾目標であるか又は不要信号であるかの可能性
    を考慮して仮説を立て、予測手段から出力された1サン
    プリング先の追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共
    分散行列に基づき、上記仮説の信頼度に関するデータを
    求め、上記複数の観測値ベクトル及び上記仮説の信頼度
    に関するデータを出力する相関手段を備え、 平滑手段が、予測手段から出力された1サンプリング先
    の追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共分散行列、
    並びに上記相関手段から出力された上記複数の観測値ベ
    クトル及び上記仮説の信頼度に関するデータに基づき、
    上記追尾目標の位置、速度等の平滑処理された運動諸元
    平滑処理された2次情報で構成される平滑値ベクトル
    及び平滑誤差共分散行列を出力することを特徴とする請
    求項1記載の追尾装置。
  4. 【請求項4】 ゲート算出手段から複数の観測値ベクト
    ルが出力される場合に、出力された観測値ベクトルにつ
    いて、相関手段が、追尾目標であるか、他の追尾目標で
    あるか又は不要信号であるかの可能性を考慮して仮説を
    立てることを特徴とする請求項3記載の追尾装置。
  5. 【請求項5】 追尾目標の観測データを入力し、複数の
    上記追尾目標の存在や不要信号の発生により過密状態を
    検出する過密状態検出手段と、 上記過密状態検出手段が過密状態を検出した場合、上記
    追尾目標の観測データを入力し、1サンプリング先の上
    記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共分散行列に
    基づき、次に観測値ベクトルが得られる領域を設定し、
    上記追尾目標の平滑処理された位置情報と、方位とレン
    ジにより分割されたセルにおいて検出かつ統合されたセ
    ルにより示された上記追尾目標の大きさの平滑処理され
    2次情報とを使用して上記領域内の第1の観測値ベク
    トルを求めて出力すると共に、上記過密状態検出手段が
    過密状態を検出しない場合、上記追尾目標の観測データ
    を入力し、1サンプリング先の上記追尾目標の予測値ベ
    クトル及び予測誤差共分散行列に基づき、次に観測値ベ
    クトルが得られる領域を設定し、上記追尾目標の平滑処
    理された位置情報を使用して上記領域内の第2の観測値
    ベクトルを求めて出力するゲート算出手段と、 上記過密状態検出手段の検出結果に基づき、上記ゲート
    算出手段から出力される第1の観測値ベクトルと第2の
    観測値ベクトルを切り替えて出力する追尾フィルタ切替
    手段と、 上記1サンプリング先の上記追尾目標の予測値ベクトル
    及び予測誤差共分散行列、並びに上記追尾フィルタ切替
    手段から出力された第1の観測値ベクトルに基づき、上
    記追尾目標の位置、速度等の平滑処理された運動諸元
    平滑処理された上記2次情報で構成される平滑値ベクト
    ル及び平滑誤差共分散行列を出力する第1の平滑手段
    と、 上記第1の平滑手段から出力された平滑値ベクトル及び
    平滑誤差共分散行列を、単位時間遅延させる第1の遅延
    手段と、 上記第1の遅延手段により遅延された平滑値ベクトル及
    び平滑誤差共分散行列に基づき、上記1サンプリング先
    の上記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共分散行
    列を出力する第1の予測手段と、 上記1サンプリング先の上記追尾目標の予測値ベクトル
    及び予測誤差共分散行列、並びに上記追尾フィルタ切替
    手段から出力された第2の観測値ベクトルに基づき、上
    記追尾目標の位置、速度等の平滑処理された運動諸元で
    構成される平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列を出
    力する第2の平滑手段と、 上記第2の平滑手段から出力された平滑値ベクトル及び
    平滑誤差共分散行列を、単位時間遅延させる第2の遅延
    手段と、 上記第2の遅延手段により遅延された平滑値ベクトル及
    び平滑誤差共分散行列に基づき、上記1サンプリング先
    の上記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤差共分散行
    列を出力する第2の予測手段とを備えたことを特徴とす
    る追尾装置。
  6. 【請求項6】 追尾目標の観測データを入力し、1サン
    プリング先の上記追尾目標の予測値ベクトル及び予測誤
    差共分散行列に基づき、次に観測値ベクトルが得られる
    領域を設定し、上記追尾目標の平滑処理された位置情報
    と、方位とレンジにより分割されたセルにおいて検出か
    つ統合されたセルにより示された上記追尾目標の大きさ
    の平滑処理された2次情報とを使用して上記領域内の観
    測値ベクトルを求めて出力するステップと、 上記1サンプリング先の上記追尾目標の予測値ベクトル
    及び予測誤差共分散行列、並びに上記出力された観測値
    ベクトルに基づき、上記追尾目標の位置、速度等の平滑
    処理された運動諸元と平滑処理された上記2次情報で構
    成される平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列を出力
    するステップと、 上記出力された平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列
    を、単位時間遅延させるステップと、 上記遅延された平滑値ベクトル及び平滑誤差共分散行列
    に基づき、上記1サンプリング先の上記追尾目標の予測
    値ベクトル及び予測誤差共分散行列を出力するステップ
    とを備えたことを特徴とする追尾方法。
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