JP3446549B2 - リニア電磁ソレノイド - Google Patents

リニア電磁ソレノイド

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JP3446549B2
JP3446549B2 JP23159297A JP23159297A JP3446549B2 JP 3446549 B2 JP3446549 B2 JP 3446549B2 JP 23159297 A JP23159297 A JP 23159297A JP 23159297 A JP23159297 A JP 23159297A JP 3446549 B2 JP3446549 B2 JP 3446549B2
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義孝 一井
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器駆動用の
アクチュエータやマッサージ機の駆動部などに用いらえ
るリニア電磁ソレノイドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より提供されているこの種のリニア
電磁ソレノイドとして、図20に示す構成のものがあ
る。このリニア電磁ソレノイドは、筒状のコイル1をヨ
ーク2の中に収納し、コイル1の中心孔に磁性体よりな
る可動子3を挿入した構成を有している。また、コイル
1の励磁により可動子3に対して吸引力を作用させるた
めにコイル1の一端部内にはヨーク2に磁気結合した固
定子4が配設されている。可動子3はコイル1の軸方向
に移動自在であって、固定子4は可動子3の移動方向に
おける一端面に対向するように配置される。
【0003】この構成では、可動子3の一部をコイル1
内に挿入し可動子3を固定子4から離した状態でコイル
1を励磁すると、ヨーク2と可動子3と固定子4とによ
り形成される磁路の磁気抵抗を小さくする方向に可動子
4が移動し、可動子3が固定子4に吸引される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の構成
では可動子3に対向するように固定子4が配設されてい
るから、可動子3が移動すれば固定子4に衝突すること
になり衝撃音が生じる。とくに、上述した磁路内に磁気
飽和が生じなければ、可動子3と固定子4との間には両
者の距離の2乗に反比例するように力が作用するから、
可動子3が固定子4に衝突する直前には可動子3に非常
に大きな推力が作用し、それだけ衝撃音が大きくなる。
【0005】このような衝撃音を緩和するために弾性材
料の緩衝体を設けることが考えられているが、可動子3
と固定子4とが衝突する構造であるから緩衝体の効果は
不十分であって、動作時に大きな騒音が発生するという
問題を有している。また、可動子3を磁気飽和領域で動
作させることが考えられており、図21に示すように、
短いストロークでは推力をほぼ一定に保つことが可能に
なる。図に示す特性では固定子4に対する可動子3の距
離でストロークを示してあり、7mm程度までは推力
(静推力)がほぼ一定に保たれていることがわかる。こ
のような特性が得られるように設計すれば、衝撃音はあ
る程度緩和されるが、それでも可動子3が固定子4に衝
突することに変わりはなく、十分な低騒音化を図ること
ができない。
【0006】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、騒音の少ないリニア電磁ソレノイド
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、コイ
ルと、コイルの両極に磁気結合され磁路の一部が開放さ
れたヨークと、ヨークにおける磁路の開放端間を結ぶ方
向に直進移動可能な磁性体よりなる可動子とを備え、ヨ
ークにおける磁路の開放端の両側にヨークの端部から
動子の移動方向に沿って延長された磁極片がそれぞれ形
成されたものである。この構成によれば、可動子が他部
材に衝突することなく移動するから、可動子の移動時に
は摩擦音程度が生じるだけであって、従来構成に比較す
ると騒音を大幅に低減することができる。しかも、磁極
片を可動子の移動方向に沿って延長しているから可動子
と磁極片との対向面積を比較的大きくとって磁気効率を
高くし、結果的に比較的大きな推力を得ることができ
る。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記可動子が円柱状であることを特徴とするもので
ある。この構成は望ましい実施態様である。請求項3の
発明は、請求項1の発明において、前記コイルの励磁に
伴って前記可動子が移動する際の前方側に位置する前記
磁極片と前記可動子の前端部との少なくとも一方に、互
いの距離を前方ほど広げるように傾斜した傾斜部を形成
したものである。この構成によれば、傾斜部の傾斜角度
を調節することによって可動子の移動と推力との関係を
各種に設定することが可能になる。たとえば、傾斜部の
傾斜角度を大きくとれば、可動子の最終的な停止位置付
近で可動子の推力が極端に大きくならず推力の変化の幅
を小さくすることができ制御が容易になる。また、傾斜
部の傾斜角度を小さくすれば、可動子に作用する推力の
最大値を大きくして、短時間に大きな推力を要する用途
に用いることが可能になる。
【0009】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記可動子の移動方向で前記傾斜部が前記磁極片よ
りも短いものである。この構成によれば、可動子を所望
位置に移動させる際に可動子に逆向きの力が作用せず、
推力を大きくとることができる。請求項5の発明は、請
求項1の発明において、前記コイルの励磁による前記可
動子への最大推力の作用時点で前記コイルの励磁に伴っ
て前記可動子が移動する際の後方側に位置する前記磁極
片の後端と前記可動子の後端面とが面一となるように、
前記可動子の寸法が設定されているものである。この構
成では、可動子を移動させようとする向きとは逆向きの
力が作用しない最小寸法の可動子になる。つまり、可動
子の一端部と磁極片との間の磁力によって可動子に推力
が作用するが、可動子の他端部には推力には寄与してお
らず、上記寸法よりも短い可動子であると可動子に作用
する推力が最大になるときに可動子には推力とは逆向き
の力が作用することになる。しかして、上記寸法を設定
することによって推力と逆向きの力が作用しない範囲の
最小寸法の可動子を用いることができ、結果的に小型、
軽量のリニア電磁ソレノイドを提供することができる。
【0010】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、前記コイルの励磁による前記可動子への最大推力の
作用時点で前記コイルの励磁に伴って前記可動子が移動
する際の後方側に位置する前記磁極片の後端よりも前記
可動子の後端部が後方に延出しているように、前記可動
子の寸法が設定されているものである。この構成によれ
ば、可動子として十分に長いものを用いるから、可動子
に推力とは逆向きの力が作用することがない。
【0011】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、前記可動子の少なくとも一端に制御対象となる負荷
に結合する連結部材を設けたものである。この構成では
負荷との結合が容易になる。請求項8の発明は、請求項
1の発明において、前記ヨークが、コイルと磁気結合さ
れたヨーク本体と、磁極片を備える磁極部材とを結合し
て形成されているものである。このようにヨークをヨー
ク本体と磁極部材とで構成しているから、コイルとヨー
クと磁極片との形状が複雑な形状であっても加工組立が
比較的容易になる。
【0012】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、前記ヨークが前記コイルを囲む形状に形成されると
ともに内部に磁極片が延長され、前記可動子がヨークの
内部に挿入されているものである。この構成は望ましい
実施態様であって、ヨークがコイルを囲み、かつヨーク
の内部に磁極片および可動子が設けられるから、磁束の
漏洩が少なくなり磁気効率が高くなる。
【0013】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記ヨークが前記コイルを囲む円筒状に形成され
るとともに筒内に磁極片が延長され、前記可動子が筒内
に挿入されているものである。この構成は望ましい実施
態様であって、ヨークがコイルを囲み、かつヨークの筒
内に磁極片および可動子が設けられるから、磁束の漏洩
が少なくなり磁気効率が高くなる。
【0014】請求項11の発明は、請求項9または請求
項10の発明において、前記ヨークに内外に貫通した通
気孔が形成されているものである。この構成では、コイ
ルからの熱や可動子の移動に伴って生じる摩擦熱などを
通気孔から放出することができて熱対策が容易になる。
請求項12の発明は、請求項1の発明において、前記ヨ
ークと前記可動子とがばねを介して連結されているもの
である。この構成によれば、ばねによって可動子に復帰
力を与えることが可能であって、使用する向きの制限が
なく用途が拡大する。
【0015】請求項13の発明は、請求項12の発明に
おいて、前記ばねを含む振動系に共振が生じないように
前記ばねが選定されているものである。この構成によれ
ば、共振が生じないから可動子の往復動作の周期を自由
に選択することができる。つまり、可動子の往復動作の
周期の変化を伴うような用途に適したものとなる。請求
項14の発明は、請求項12の発明において、前記ばね
を含む振動系に共振が生じるように前記ばねが選定され
ているものである。この構成によれば、共振を利用する
ことで可動子の推力を大きくとることができる。
【0016】請求項15の発明は、請求項1の発明にお
いて、可動子の少なくとも一端面にマッサージ用の施療
子が取り付けられているものである。この構成によれ
ば、施療子を人体に接触させて可動子を往復移動させれ
ばマッサージ効果を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図1に示すように、両端に鍔部11aを
有した非磁性体(通常は合成樹脂を用いる)のコイルボ
ビン11に巻線を巻き回して形成されたコイル1が筒状
のヨーク2に収納されている。コイルボビン11は筒状
に形成され中央部には貫通孔11bが形成されている。
ヨーク2は円筒状であり、上底面と下底面とにコイルボ
ビン11の貫通孔11bと同軸上で挿通孔2a,2bが
形成され、挿通孔2a,2bの周縁にはコイルボビン1
1の貫通孔11bの一部に挿入される磁極片5a,5b
が延設されている。また、磁極片5a,5bに内接する
形で両磁極片5a,5b間に跨がる円筒状の可動子ガイ
ド12が配設される。可動子ガイド12内には可動子3
が可動子ガイド12の軸方向に直進移動のみが可能とな
るように移動規制された形で挿入される。
【0018】いま、可動子3を図1の状態よりもやや上
方に引き上げた状態とし、可動子3の他端部の周面は磁
極片5aに対向しているものとする。この状態でコイル
1に通電してコイル1を励磁すると、コイル1により生
じた磁束は、ヨーク2と可動子3とにより形成されてい
る磁路の磁気抵抗を小さくしようとして可動子3と磁極
片5bとの間に吸引力を作用させるから、可動子3は下
方に移動することになる。つまり、可動子3は下向きの
推力を受けて可動子ガイド12に摺接しながら下方に移
動する。図2に可動子3が停止している状態での磁束の
分布を示す。このようにヨーク2、磁極片5a,5b、
可動子3による閉磁路が形成されるから、磁気効率が高
く高出力が得られる。
【0019】上述の構成を採用すれば、可動子3は可動
子ガイド12の内周面に摺接しながら直進移動を行なう
のであり、可動子3が他部材に衝突することがなく、摩
擦音しか生じないから、従来構成に比較して動作時の騒
音を大幅に低減することができる。しかも、磁極片5
a,5bが可動子3の側面に対向しており、磁極片5a
と可動子3との対向面積を大きくとっているから、可動
子3の全体に作用する推力を比較的大きくとることがで
きる。つまり、低騒音かつ高出力のリニア電磁ソレノイ
ドが得られる。なお、本実施形態では可動子3に復帰力
を作用させる部材を記載していないが、図1の状態とは
上下を逆にして使用する場合には重力によって復帰させ
ることができる。また、後述するように必要に応じて復
帰用のばねを設けることができる。
【0020】(実施形態2)本実施形態は、図3に示す
ように、各可動子3の一端部にテーパ(傾斜部)15を
形成している。テーパ15は、可動子3に推力を作用さ
せて動作させるときの前方側(図3の下側)に形成さ
れ、前方ほど可動子3の直径を小さくする形状に形成し
てある。
【0021】この場合、可動子3の推力は図4に示すよ
うな特性になる。図5に示すように、可動子3が一定の
直径である場合を0°として、テーパ15の角度θを可
動子3の前端面に対する角度で示してある。図4によれ
ば、テーパ15の角度θが小さいほど推力の生じる区間
が狭くなるが推力の最大値は大きくなることがわかる。
つまり、図6のように、テーパ15を形成していないと
きに推力の最大値がもっとも大きくなり。短時間に高出
力の得られるリニア電磁ソレノイドを構成することがで
きる。一方、テーパ15を設けると推力の最大値は小さ
くなるが、全体として推力の変化が小さくなるから制御
が容易なリニア電磁ソレノイドを構成することができ
る。
【0022】また、図3の構成において、テーパ15の
縦方向(つまり、可動子3の移動方向)の長さは磁極片
5bよりも短くしてある。つまり、テーパ15の縦方向
の長さが磁極片5bよりも長いと可動子3には推力と逆
向きの力が作用するが、これを防止して可動子3の推力
が大きくとれ高出力化が可能になる。他の構成および動
作は実施形態1と同様である。
【0023】(実施形態3)本実施形態では、図7に示
すように、可動子3の推力が最大となる位置において推
力に寄与しない側(図7の上側)の可動子3の部面を磁
極片5aの上端と面一になるように可動子3の長さを設
定してある。この長さは、可動子3の推力が最大である
ときに磁極片5aと可動子3との間に推力とは逆向きの
力を生じない最短寸法であり、高出力を確保しながらも
小型かつ軽量なリニア電磁ソレノイドを提供することが
できる。また、可動子3の材料コストの増加を防止する
ことができる。他の構成および動作は実施形態2と同様
である。
【0024】小型化や軽量化がとくに必要なく、材料コ
ストの多少の増加が問題ではないときには、図8に示す
ように、可動子3の推力が最大であるときに可動子3の
上端部を磁極片5aから突出する程度に長寸法としても
よい。この場合、可動子3に対して広い移動範囲で推力
と逆向きの力が作用せず、全体的に推力が向上すること
になる。
【0025】(実施形態4)本実施形態は、図9に示す
ように、可動子3の一端(図示例では下端)に制御対象
となる負荷に結合する連結部材7を固設したものであ
る。連結部材7は棒状であって、他の負荷に容易に結合
することができる。このような連結部材7を設けたこと
によって出力を負荷に容易に与えることができる。他の
構成および動作は実施形態2と同様である。
【0026】(実施形態5)ところで、上述したように
ヨーク2には磁極片5a,5bが設けられ、磁極縁5
a,5bはコイルボビン11の内側に挿入されているか
ら、ヨーク2を一部材で形成すると複雑な加工を要する
ことになる。そこで、図10に示すように、円筒状のヨ
ーク本体16と、ヨーク本体16とは別体である断面略
L形である円環状の一対の磁極部材(磁極片5a,5b
を設けた部材)とを結合してヨーク2を構成するのが望
ましい。この構成により、コイル1をヨーク2内に収納
した後に磁極部材を結合することで容易に組み立てるこ
とができる。また、ヨーク本体16および磁極部材も比
較的容易に加工することができる。なお、ヨーク本体1
6にはコイル1を収納する必要があるから、平板状のベ
ース板16aと、円筒状のキャップ16bとを結合して
ヨーク本体16を形成するのが望ましい。他の構成およ
び動作は実施形態2と同様である。
【0027】(実施形態6)上述した各実施形態は、図
11に示すような円筒状のヨーク2を備えるものであっ
て、コイル1をヨーク2に内蔵しているものである。ま
た、可動子3もヨーク2内に配置されている。このよう
に、磁性体であるヨーク2でコイル1を囲み、かつ可動
子3や磁極片5a,5bがヨーク2の内部に設けられて
いることによって、ヨーク2が磁気シールドとして機能
することになり、ヨーク2の外部への磁束漏れが少なく
なる。すなわち、漏洩磁束が少ないことによって磁気効
率が高く結果的に高出力につながるのである。ここで、
コイル1や可動子3がヨーク2内に配置されていること
によって、コイル1の発熱や可動子3の移動に伴う摩擦
熱が放出されにくくなると考えられる。そこで、本実施
形態では、図12に示すように、ヨーク2の適所に通気
孔17を形成し、ヨーク2の内部で生じる熱を外部に放
出しやすくしてある。このような構成を採用することに
より、熱対策が容易になるのである。他の構成および動
作は実施形態2と同様である。
【0028】(実施形態7)上述した各実施形態では、
ヨーク2を円筒状に形成していたが、本実施形態では図
13に示すように、ヨーク2を角筒状に形成してある。
この構成でも円筒状のヨーク2を用いた場合と同様の効
果が得られる。他の構成および動作は実施形態2と同様
である。
【0029】(実施形態8)本実施形態は、図14に示
すように、可動子3の復帰用にコイルスプリングよりな
るばね8を設けたものである。つまり、ヨーク2と可動
子3とをばね8を介して結合してある。可動子3はコイ
ル1の励磁によって移動するが、コイル1への通電が停
止するとばね8によって元の位置に復帰するのである。
このようにばね8による復帰力を作用させれば、どの方
向に取り付けても可動子3を復帰させることができて取
付方向の制約が少なくなる。
【0030】ここに、ばね8は、可動子3の質量とで決
まる共振周波数と可動子3を往復動作させる周波数とが
一致しないようにばね定数を選定すれば、可動子3の動
作周波数の範囲で共振することなく使用可能なアクチュ
エータとなり動作周波数の変化を伴う用途には好適とな
る。また、ばね8のばね定数を動作周波数と共振周波数
とが一致するように選定すれば、共振により大きな推力
を得ることができ、大きな推力を必要とする用途に用い
ることができる。
【0031】上述したリニア電磁ソレイノドは、図15
に示すように、連結部材7の先端にマッサージ用の施療
子9を取り付けることによって、マッサージ機に用いる
ことができる。マッサージ機としては、たとえば図16
ないし図19に示すような足裏をマッサージするための
フットマッサージャに用いることができる。この装置
は、床などに置くためのハウジング20を備え、ハウジ
ング20内に上述したリニア電磁ソレノイド21が2個
収納される。また、各リニア電磁ソレノイド21の連結
部材7にそれぞれ施療子9が結合される。施療子9は足
裏に当接する部位に多数の突起9aが突設されたもので
あり、ハウジング20に内蔵した制御回路によってリニ
ア電磁ソレノイド21の動作を制御することで、足裏に
叩くような刺激や振動刺激を与えることができる。これ
らの動作はハウジング20の上面に設けたスイッチ群2
2により選択される。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明は、コイルと、コイルの
両極に磁気結合され磁路の一部が開放されたヨークと、
ヨークにおける磁路の開放端間を結ぶ方向に直進移動可
能な磁性体よりなる可動子とを備え、ヨークにおける磁
路の開放端の両側にヨークの端部から可動子の移動方向
に沿って延長された磁極片がそれぞれ形成されたもので
あり、可動子が他部材に衝突することなく移動するか
ら、可動子の移動時には摩擦音程度が生じるだけであっ
て、従来構成に比較すると騒音を大幅に低減することが
できるという利点がある。しかも、磁極片を可動子の移
動方向に沿って延長しているから可動子と磁極片との対
向面積を比較的大きくとって磁気効率を高くし、結果的
に比較的大きな推力を得ることができるという利点があ
る。つまり、高出力かつ低騒音のリニア電磁ソレノイド
を提供することができる。
【0033】請求項3の発明のように、コイルの励磁に
伴って可動子が移動する際の前方側に位置する磁極片と
可動子の前端部との少なくとも一方に、互いの距離を前
方ほど広げるように傾斜した傾斜部を形成したもので
は、傾斜部の傾斜角度を調節することによって可動子の
移動と推力との関係を各種に設定することが可能になる
という利点がある。
【0034】請求項4の発明のように、可動子の移動方
向で傾斜部が磁極片よりも短いものでは、可動子を所望
位置に移動させる際に可動子に逆向きの力が作用せず、
推力を大きくとることができるという利点がある。請求
項5の発明のように、コイルの励磁による可動子への最
大推力の作用時点でコイルの励磁に伴って可動子が移動
する際の後方側に位置する磁極片の後端と可動子の後端
面とが面一となるように、可動子の寸法が設定されてい
るものでは、可動子を移動させようとする向きとは逆向
きの力が作用しない最小寸法の可動子になり、小型、軽
量のリニア電磁ソレノイドを提供することができるとい
う利点がある。
【0035】請求項6の発明のように、コイルの励磁に
よる可動子への最大推力の作用時点でコイルの励磁に伴
って可動子が移動する際の後方側に位置する磁極片の後
端よりも可動子の後端部が後方に延出しているように、
可動子の寸法が設定されているものでは、可動子として
十分に長いものを用いるから、可動子に推力とは逆向き
の力が作用することがないという利点がある。
【0036】請求項7の発明のように、可動子の少なく
とも一端に制御対象となる負荷に結合する連結部材を設
けたものでは、負荷との結合が容易になるという利点を
有する。請求項8の発明のように、ヨークが、コイルと
磁気結合されたヨーク本体と、磁極片を備える磁極部材
とを結合して形成されているものでは、コイルとヨーク
と磁極片との形状が複雑な形状であっても加工組立が比
較的容易になるという利点がある。
【0037】請求項9の発明のように、ヨークがコイル
を囲む形状に形成されるとともに内部に磁極片が延長さ
れ、可動子がヨークの内部に挿入されているものでは、
ヨークがコイルを囲み、かつヨークの内部に磁極片およ
び可動子が設けられるから、磁束の漏洩が少なくなり磁
気効率が高くなるという利点がある。請求項10の発明
のように、ヨークがコイルを囲む円筒状に形成されると
ともに筒内に磁極片が延長され、可動子が筒内に挿入さ
れているものでは、ヨークがコイルを囲み、かつヨーク
の筒内に磁極片および可動子が設けられるから、磁束の
漏洩が少なくなり磁気効率が高くなるという利点があ
る。
【0038】請求項11の発明のように、ヨークに内外
に貫通した通気孔が形成されているものでは、コイルか
らの熱や可動子の移動に伴って生じる摩擦熱などを通気
孔から放出することができて熱対策が容易になるという
利点がある。請求項12の発明のように、ヨークと可動
子とがばねを介して連結されているものでは、ばねによ
って可動子に復帰力を与えることが可能であって、使用
する向きの制限がなく用途が拡大するという利点があ
る。
【0039】請求項13の発明のように、ばねを含む振
動系に共振が生じないようにばねが選定されているもの
では、共振が生じないから可動子の往復動作の周期を自
由に選択することができるのであり、可動子の往復動作
の周期の変化を伴うような用途に適したものとなるとい
う利点がある。請求項14の発明のように、ばねを含む
振動系に共振が生じるようにばねが選定されているもの
では、共振を利用することで可動子の推力を大きくとる
ことができるという利点がある。
【0040】請求項15の発明のように、可動子の少な
くとも一端面にマッサージ用の施療子が取り付けられて
いるものでは、施療子を人体に接触させて可動子を往復
移動させればマッサージ効果を得ることができるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す断面図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】実施形態2を示す断面図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上のテーパの角度を示す説明図である。
【図6】同上の他例を示す断面図である。
【図7】実施形態3を示す断面図である。
【図8】同上の他例を示す断面図である。
【図9】実施形態4を示す断面図である。
【図10】実施形態5を示す断面図である。
【図11】実施形態6の基本構成を示し、(a)は平面
図、(b)は断面図である。
【図12】実施形態6を示す平面図である。
【図13】実施形態7を示す平面図である。
【図14】実施形態8を示す断面図である。
【図15】本発明の利用例を示す断面図である。
【図16】本発明の利用例を示す断面図である。
【図17】同上の側面図である。
【図18】同上の正面図である。
【図19】同上のハウジングを開いた状態の正面図であ
る。
【図20】従来例を示す断面図である。
【図21】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 コイル 2 ヨーク 3 可動子 5a,5b 磁極片 7 連結部材 8 ばね 9 施療子 15 テーパ 16 ヨーク本体 17 通気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 浩範 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−29406(JP,A) 特開 平7−153623(JP,A) 特開 昭64−20603(JP,A) 特開 平8−150188(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 7/16

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルと、コイルの両極に磁気結合され
    磁路の一部が開放されたヨークと、ヨークにおける磁路
    の開放端間を結ぶ方向に直進移動可能な磁性体よりなる
    可動子とを備え、ヨークにおける磁路の開放端の両側に
    ヨークの端部から可動子の移動方向に沿って延長された
    磁極片がそれぞれ形成されて成ることを特徴とするリニ
    ア電磁ソレノイド。
  2. 【請求項2】 前記可動子が円柱状であることを特徴と
    する請求項1記載のリニア電磁ソレノイド。
  3. 【請求項3】 前記コイルの励磁に伴って前記可動子が
    移動する際の前方側に位置する前記磁極片と前記可動子
    の前端部との少なくとも一方に、互いの距離を前方ほど
    広げるように傾斜した傾斜部を形成したことを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載のリニア電磁ソレノイ
    ド。
  4. 【請求項4】 前記可動子の移動方向において前記傾斜
    部は前記磁極片よりも短いことを特徴とする請求項3記
    載のリニア電磁ソレノイド。
  5. 【請求項5】 前記コイルの励磁による前記可動子への
    最大推力の作用時点で前記コイルの励磁に伴って前記可
    動子が移動する際の後方側に位置する前記磁極片の後端
    と前記可動子の後端面とが面一となるように、前記可動
    子の寸法が設定されていることを特徴とする請求項1記
    載のリニア電磁ソレノイド。
  6. 【請求項6】 前記コイルの励磁による前記可動子への
    最大推力の作用時点で前記コイルの励磁に伴って前記可
    動子が移動する際の後方側に位置する前記磁極片の後端
    よりも前記可動子の後端部が後方に延出しているよう
    に、前記可動子の寸法が設定されていることを特徴とす
    る請求項1記載のリニア電磁ソレノイド。
  7. 【請求項7】 前記可動子の少なくとも一端に制御対象
    となる負荷に結合する連結部材を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載のリニア電磁ソレノイド。
  8. 【請求項8】 前記ヨークが、コイルと磁気結合された
    ヨーク本体と、磁極片を備える磁極部材とを結合して形
    成されていることを特徴とする請求項1記載のリニア電
    磁ソレノイド。
  9. 【請求項9】 前記ヨークが前記コイルを囲む形状に形
    成されるとともに内部に磁極片が延長され、前記可動子
    がヨークの内部に挿入されていることを特徴とする請求
    項1記載のリニア電磁ソレノイド。
  10. 【請求項10】 前記ヨークが前記コイルを囲む円筒状
    に形成されるとともに筒内に磁極片が延長され、前記可
    動子が筒内に挿入されていることを特徴とする請求項1
    記載のリニア電磁ソレノイド。
  11. 【請求項11】 前記ヨークに内外に貫通した通気孔が
    形成されていることを特徴とする請求項9または請求項
    10記載のリニア電磁ソレノイド。
  12. 【請求項12】 前記ヨークと前記可動子とがばねを介
    して連結されていることを特徴とする請求項1記載のリ
    ニア電磁ソレノイド。
  13. 【請求項13】 前記ばねを含む振動系に共振が生じな
    いように前記ばねが選定されていることを特徴とする請
    求項12記載のリニア電磁ソレノイド。
  14. 【請求項14】 前記ばねを含む振動系に共振が生じる
    ように前記ばねが選定されていることを特徴とする請求
    項12記載のリニア電磁ソレノイド。
  15. 【請求項15】 可動子の少なくとも一端面にマッサー
    ジ用の施療子が取り付けられていることを特徴とする請
    求項1記載のリニア電磁ソレノイド。
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