JP3446316B2 - レーザ記録方法及びレーザ記録装置 - Google Patents
レーザ記録方法及びレーザ記録装置Info
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Description
に依存し可逆的に光学濃度が変化する感熱記録材料とレ
ーザ露光時に熱を発生する光吸収熱変換材料とからなる
感熱記録層から構成される可逆性感熱記録媒体へのレー
ザ記録方法及びレーザ記録装置に係り、とくに照射部で
の書き込みと消去を連続して、或いは同時に行うことが
可能な複数のビームからなるレーザ記録方法及びレーザ
記録装置に関する。
に変化する書換え可能な感熱記録媒体(以下、可逆性感
熱記録媒体とする)や、通常、使用される不可逆性の感
熱記録媒体に、情報記録等の可視画像を作成する手段と
して電流によって発熱する微小な発熱体を直線状に集積
させてなるサーマルヘッドを使用し、感熱記録媒体上を
接触し走査させながら、任意の箇所の発熱体を加熱/冷
却させることで、微小点からなる文字や可視画像を形成
する方法が用いられている。このサーマルヘッドを用い
た装置は、比較的構成が簡単で低コストにできるという
特徴をもっているが、一方で、発熱体の加工性等から高
解像度化が困難であることや、サーマルヘッドの接触走
査で生じるサーマルヘッドの磨耗や汚れに対してメンテ
ナンスが必要である等の欠点を有する。
法の欠点を改善する手段として、ビーム状のレーザ光を
記録媒体上に合焦させて走査し、画像情報に従ってレー
ザ光を点滅させ、光から変換された熱によって、微小点
からなる文字や可視画像を非接触で形成する方法が、特
開昭48−85153号公報や特開昭49−13114
2号公報に記載されている。つまり、これらは一本のレ
ーザビームによる走査で、感熱記録媒体を露光して発色
温度まで加熱するか、露光無しで未加熱とするかにより
情報を記録する方式である。また、特開昭48−715
39号公報には、同じ一本のレーザビームによる走査方
法でも、走査速度を露光部と未露光部とで変化させ、発
色温度までの加熱と部分的な加熱との差によって、情報
を記録する方式が記載されている。
熱ビームによる走査露光を行い、熱溶融性粉体現像剤を
溶融させて、可視像を形成する方法が特開昭62−77
983号公報及び、特開昭62−77984号公報に記
載されている。
レーザ光の走査露光を行う場合、書き込み部と消去部で
露光エネルギー量を変化させる必要がある。つまり、図
1に示すように、書き込み部と消去部では各々に必要な
到達温度範囲が異なるので、それぞれに応じたエネルギ
ー量が供給できるレーザ光の走査方法が必要となる。
露光は、照射と未照射の組合せだけで可視画像を形成し
ているので、可逆性感熱記録媒体に適用すると、照射部
は、書き込み部もしくは消去部どちらかの露光エネルギ
ー量設定にしか対応できない。一本のレーザ光で書き込
みと消去の両方を行う場合には、中間的なエネルギー量
の照射が不可欠であり、未照射を含めた3段階のレーザ
光強度での照射制御を行えば可能となる。しかし、レー
ザ光の強度を任意の位置で任意の値に変調しようとする
と、レーザ変調用装置や駆動用信号発生機を含むレーザ
駆動装置が複雑となってしまうので、コストの面で好ま
しくない。
範囲を持つ可逆性感熱記録媒体に、ガウス型の強度分布
持つ通常のレーザ光を照射した場合、図2に示すよう
に、書き込みと消去にかかるレーザ光強度の変化に応じ
て書き込み部と消去部の線幅が変動する。また、使用す
る走査光学系によっては、光強度に従ってレーザ光の直
径も変化する。これらの理由から、たとえ走査中に書き
込み部と消去部とに対応して、出力調整を行ったとして
も、一本のレーザ光では両者の線幅を同じに設定させる
ことは困難である。
に、走査速度を露光部と未露光部とで変化させる方式で
は、書き込み部と消去部各々における走査速度を適切に
設定することで、露光エネルギー量に差をもたせ、必要
とする設定温度まで各々の領域を加熱することが可能と
なる。しかし、適当な速度に可変できる走査光学系で
は、通常の走査方式で使用される多角形の回転鏡や、共
振型のガルバノミラーが適用できないので、高速度のレ
ーザ光ビーム走査に不向きであり、かつ、その制御方法
及び制御装置が煩雑で高価になり易い傾向を持つ。
性感熱記録媒体へ情報記録を行う場合、上記公報に記載
されている一本のレーザ光による記録方法を適用する
と、問題点が多いことがわかる。
走査露光を行う場合には、書き込みと消去に各々一つず
つのレーザ光ビームを使用し、二つのレーザ光ビームの
走査により可視像の形成を行う方法が考えられる。この
方法は、上記の公報に記載された二つの光ビームの内一
つを予熱ビームとして用い、熱溶融性画像の作成に用い
る方法とは異なるものである。
ムの主な役割は、光ビームの熱効率を向上させて、現像
剤の適切な熱溶融が起きるように補助することであり、
予熱ビームに行う出力制御も、一定の溶融温度までの加
熱を容易にするための手段として用いられている。
可視像を作成するためには、書き込みと消去の各々の到
達温度に合わせて、二つのレーザ光で照射エネルギーを
調節することが必要であり、加えて双方の光ビーム径を
変えて媒体上での各々の線幅を均一にしたり、同一の走
査速度でも双方の照射時間を制御して温度分布を調整等
を行い、かつ文字や可視像中に混在している書き込み部
と消去部の重なりを制御する必要もある。
的パラメータを持つ二種類のレーザ光で、発色温度が異
なる二種類の感熱記録媒体を同時に記録することであ
り、かつこの二種類の感熱記録媒体間で統合的に形成さ
れる画像を良好なものにすることと等価である。それに
は、各々のレーザ光ビームの上記パラメータを制御し
て、それぞれの適切な温度範囲まで加熱するだけでな
く、各レーザ光ビーム間の熱的な影響を制御しながら、
等速度で可逆性感熱記録媒体上を走査させる必要があ
る。これらを満たすようなレーザ光ビームの走査露光に
は、上記公報で記載乃至開示された方法は不適当であ
る。
書き込みと消去をそれぞれに適合する異なる光強度、ビ
ーム径、ビーム形状、照射位置を有する複数のレーザ光
によって行ない、最適な条件で可逆性感熱記録媒体への
記録、消去が可能なレーザ記録方法及びレーザ記録装置
を提供することを目的とする。
載される発明は、温度に依存し光学濃度が変化する、可
逆的に書き込み及び消去が可能な感熱記録材料と露光時
に熱を発生する光吸収熱変換材料とをそれぞれ単独層、
若しくは混合してなる層から構成される書き込みと消去
の各々別な到達温度を有する書換え可能な感熱記録媒体
に対し、前記感熱記録材料の書き込み温度に対応する光
強度に設定可能な消去用レーザ光ビームと、前記感熱記
録材料の書き込み温度にそれぞれ対応する光強度に設定
可能な記録用レーザ光ビームよりなる複数のレーザ光ビ
ームからなるレーザ光を走査露光し、該光吸収熱変換材
料が該レーザ光を吸収して発生する熱により可視画像の
書き込み及び消去を行うことを特徴とするレーザ記録方
法である。
に記載のレーザ記録方法であって、複数のレーザ光ビー
ムからなるレーザ光のビーム断面形状が、少なくとも一
つは主走査方向に長径を持つ楕円または長円形であり、
他のレーザビームは円形であること、もしくは、各々の
長短径比率が異なる楕円または長円形であることを特徴
とするレーザ記録方法である。
1、2に記載のレーザ記録方法であって、複数のレーザ
光ビームからなるレーザ光の各レーザ光ビームが、主走
査方向に順に配列されてなることを特徴とするレーザ記
録方法である。
1、2、3記載のレーザ記録方法であって、複数のレー
ザ光ビームからなるレーザ光の少なくとも1つのレーザ
光ビームの照射位置が、主走査線上から副走査方向に異
なることを特徴とするレーザ記録方法である。
1、2、3記載のレーザ記録方法であって、複数のレー
ザ光ビームからなるレーザ光の長短径比率が異なる楕円
または長円形であるレーザ光ビームの長径軸が主走査線
に対し特定の角度を有することを特徴とするである。
記載のレーザ記録方法であって、複数のレーザ光ビーム
の一つが円形、もしくは長径が副走査方向に一致する楕
円形又は長円形を有し、かつ感熱記録材料の消去温度以
上及び書き込み温度未満の光強度を有する消去用レーザ
光ビームであり、書き込み用レーザ光ビームの照射前又
は照射時に前記消去用レーザ光ビームを感熱記録層に照
射することを特徴とするレーザ記録方法である。
記載のレーザ記録方法であって、複数のレーザ光ビーム
の1つ以上が、記録する画像に応じて光強度を変調して
なる記録用レーザ光ビームであり、記録用レーザ光ビー
ムを感熱記録層の消去用レーザ光ビームの照射領域内、
もしくはその近接領域に照射してなることを特徴とする
レーザ記録方法である。
存し可逆的に光学濃度が変化する、書き込み及び消去が
可能な感熱記録材料と露光時に熱を発生する光吸収熱変
換材料とをそれぞれ単独層、若しくは混合してなる層か
ら構成される書き込みと消去の各々別な到達温度を有す
る書換え可能な感熱記録媒体に対し、前記感熱記録材料
の書き込み温度に対応する光強度に設定可能な消去用レ
ーザ光ビームと、前記感熱記録材料の書き込み温度にそ
れぞれ対応する光強度に設定可能な記録用レーザ光ビー
ムよりなる複数のレーザビームからなるレーザ光露光手
段と、前記レーザ光露光手段又は前記感熱記録媒体を主
走査方向又は副走査方向に移動可能とする移動手段とか
ら構成され、前記レーザ光露光手段を走査露光し、該光
吸収熱変換材料が該レーザ光を吸収して発生する熱によ
り可視画像の書き込み及び消去を行うことを特徴とする
レーザ記録装置である。
に記載のレーザ記録装置において、レーザ光露光手段に
おける複数のレーザ光ビームからなるレーザ光のビーム
形状は、少なくとも一つは主走査方向に長径を持つ楕円
または長円形であり、他は円形であること、もしくは、
各々の長短径比率が異なる楕円または長円形状であるこ
とを特徴とする請求項8記載のレーザ記録装置。
8、9に記載のレーザ記録装置において、レーザ光露光
手段における複数のレーザ光ビームからなるレーザ光の
各レーザビームが、主走査方向に順に配列されてなるこ
とを特徴とする請求項8、9記載のレーザ記録装置であ
る。
8、9、10に記載のレーザ記録装置において、レーザ
光露光手段における複数のレーザ光ビームからなるレー
ザ光の少なくとも1つのレーザビームの照射位置が、主
走査線上から副走査方向に異なることを特徴とするレー
ザ記録装置である。
8、9、10に記載のレーザ記録装置において、レーザ
光露光手段において楕円または長円形状のレーザ光ビー
ムの長径軸と主走査線との角度を、調整できる機構を備
えたことを特徴とする。
8に記載のレーザ記録装置において、複数のレーザ光ビ
ームの一つが円形、若しくは長径が副走査方向に一致す
る楕円形又は長円形を有し、かつ感熱記録材料の消去温
度以上及び書き込み温度未満の光強度を有する消去用レ
ーザビームであることを特徴とするレーザ記録装置であ
る。
8に記載のレーザ記録装置において、複数のレーザ光ビ
ームの一つ以上が、記録する画像に応じて光強度を変調
する記録用レーザビームであり、感熱記録層の消去用レ
ーザビームの照射領域内、若しくはその近接領域を照射
してなることを特徴とするレーザ記録装置である。
よれば、光吸収熱変換材料を含む可逆性感熱記録媒体に
レーザ光を露光、走査により可視画像の書き込み及び消
去を行う際に、書き込みと消去のそれぞれに適合する異
なる光強度を有する複数のレーザ光を用いることで、書
き込みと消去のそれぞれの到達温度に合わせて、照射エ
ネルギーを調節することが可能であり、また双方の光ビ
ーム径を変えて媒体上での各々の線幅の均一化、同一の
走査速度でも双方の照射時間の制御による温度分布の調
整等を行うことができる。
持つレーザ光を、記録媒体に照射すると、同一走査速度
の円形ビームよりも低パワーで照射時間が長くなり、照
射部の温度上昇が抑えられると共に、熱伝導によって記
録線幅が広くなり易いため、書き込み部の到達温度と媒
体の熱損傷温度との差が少ないような熱特性を持つ可逆
性記録媒体でも、低い到達温度で記録線幅を広くとれる
ようなレーザ光の走査露光を行うことが可能である。
照射位置を副走査方向にずらすと、書き込みと消去の位
置も副走査方向に同様にずれるため、照射されたレーザ
光から生じる温度分布のパターンが左右非対称となり、
消去時などベタ状に加熱する時に発生する消去スジを低
減することができる。
持つレーザ光は、主走査線とビーム形状長径方向に角度
θを付けると、書き込み線幅や消去線幅の変更が容易に
できるので、良好な可視画像を作るための微調整をビー
ム変形用光学系の簡単な調整で行うことができる。
消去に適するように広く設定でき、記録前又は記録時に
常時照射することにより、必ず消去動作を行なってから
書き込みを行なうため、記録パターンに消去跡が混在す
るがなく、良好な記録画像を得ることができる。
ーザ光ビームが副走査方向にずれて配置されるため、光
強度分布が長方形状に近くなり、書き込み部の到達温度
と媒体の熱損傷温度との差が少ないような熱特性を持つ
可逆性記録媒体でも、媒体の熱損傷温度を越えることな
く、記録線幅を広く設定することができる。
する。
録媒体1の断面図であり、基材52上に記録層51とし
て感熱記録層53、光吸収熱変換層54が順次積層され
ており、さらに光吸収熱変換層54上には必要に応じて
保護層を形成することも可能である。
98号公報等に記載されるポリ塩化ビニル等の熱可塑性
樹脂へ高級脂肪酸等の有機低分子物質を分散させた組成
を持ち、記録時の到達温度によって生じる透明状態と白
濁状態の差から可視画像を形成する公知の可逆性感熱記
録層や、また特開平2−188294号公報等に記載さ
れるロイコ染料と顕減色剤を樹脂に混合させた組成を持
ち、記録時の到達温度によって生じる発色状態と消色状
態の差から可視画像を形成する公知の可逆性感熱記録層
を用いることができる。
て熱に変換し発生する熱により積層される感熱記録層5
3を白濁又は透明、発色又は透明に変化させるものであ
る。一般的には、使用するレーザ光波長での吸収係数が
大きい色素等を樹脂中に混合したものが用いられる。例
えば、半導体レーザに適合する光吸収熱変換層54は、
780〜830nmの波長で吸収係数が104 以上の強
い吸収になる構造を持つ、シアニン系やピリリウム系等
のポリメチン系色素、銅フタロシアニン等のフタロシア
ニン系色素、ナフタロシアニン系色素、ジチオール金属
錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色
素、トリフェニルメタン系色素、アミニウム系色素、ジ
インモニウム系色素等の近赤外線の吸収色素を、ポリア
クリレート樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の熱可
塑性樹脂や、架橋構造を形成する熱硬化性樹脂に混合し
たものが挙げられる。
収熱変換層54の形成箇所は、図15のように感熱記録
層53上、或いは感熱記録層53と基板52との間か、
もしくは両方に設けてもよいが、良好な画像記録のため
には、半導体レーザの光強度及び、形状特性、近赤外線
吸収色素による発熱特性と、記録媒体の熱特性等を考慮
して決める必要がある。また可逆性感熱記録層の機能を
阻害しなければ、記録層中に混合してもよい。すなわ
ち、図示しないが、感熱記録材料と光吸収熱変換材料を
混合した層を感熱記録層として設けることも可能であ
り、同様にレーザ光による画像の書き込み及びその消去
も可能である。
記録層53の接着が良好で熱的、機械的強度に優れた、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリカーボネート、ポリパラバン酸等のプラスチッ
クシートや、これに光反射性の金属を蒸着等の手段によ
り反射層を形成したもの等が利用できる。
ーム状のレーザ光を記録媒体上に合焦させて走査し、記
録する画像情報に従ってレーザ光を点滅(ON/OF
F)させ、光吸収熱変換層54により光から変換された
熱によって、感熱記録層53に微小点からなる文字や可
視画像を非接触で形成するものであり、また感熱記録媒
体1に書き込まれた画像情報の消去も同様にビーム状の
レーザ光を記録媒体上に合焦させて走査し、消去する箇
所に応じてレーザ光を点滅(ON/OFF)させ、光吸
収熱変換層54により光から変換された熱によって、感
熱記録層53に文字や可視画像を非接触で消去するもの
である。本発明はこのレーザ光を感熱記録層53への書
き込み温度及び消去温度にそれぞれ対応した異なる光強
度に設定可能な複数のビームから構成することにより、
情報の書き込み時、消去時、或いは消去した後に書き込
みを行なう、いわゆるオーバーライトを可能にするもの
である。
rイオンレーザやHe−Neレーザ等の気体レーザや、
Nd:YAGレーザ等の固体レーザ、GaAs等で構成
される半導体レーザ等からのレーザ光を、各種レンズや
空間フィルター等の光学素子によって光ビーム化したも
のを用いることができる。これらのレーザ光ビームによ
り感熱記録媒体1に画像を形成するためには、画像情報
に従ったレーザ光の強度変調が必要であり、上記の気体
レーザと固体レーザは、電気光学効果や音響光学効果に
よる光強度変調器を外部に必要とするが、半導体レーザ
では、駆動電流の変調だけでレーザ光強度を変調できる
ので、光強度変調器が不要となり、装置全体が簡便にな
ると言う利点がある。
の順に、多角形の回転鏡を用いる方法、共振型のガルバ
ノミラーによる方法、通常のガルバノミラーによる方
法、記録媒体が置かれたステージを移動させる方法等が
あり、これらの方法の中から、記録媒体に必要な露光エ
ネルギー量(熱量)とレーザ光パワーで設定される、走
査速度範囲に適合するものが選択される。また、レーザ
光ビーム走査で画像を形成するためには、図3に示すよ
うに、互いの方向が直交した主走査と副走査とで平面を
走査して行う。主走査と副走査の方法は上記した各方法
を用いれば良いが、同じ方法である必要はなく、速い走
査速度が可能な方法を主走査に、副走査には遅い方法を
適宜組み合わせても良い。
走査方向に任意の間隔を空けて走査面上に照射される。
この間隔は、走査速度と同様に、可逆性感熱記録媒体の
熱特性や、レーザ光の強度とビーム径等から決定される
ものであり、また、この間隔の調整は、レーザ光の発射
光源(例えば光ファイバー)の位置を移動させて行うこ
とができる。図3の31は書き込み用レーザ光ビームで
あり、半導体レーザ10の光を光ファイバー11で伝送
後、収束光学系12によりで走査面へ集光され、また4
1は消去用レーザ光ビームであり、半導体レーザ20の
光を光ファイバー21で伝送後、収束光学系12により
でX−Yステージ7上の走査面へ集光される。
を発生させるには、一つのレーザ光源からのレーザ光を
ハーフミラーやプリズム等の光学素子で分配し、その内
の一部分のレーザ光を適切な透過率を持つ光減衰フィル
ターに通す方法や、出力が異なる複数のレーザ光源から
のレーザ光を、そのまま用いる方法がある。これらの方
法を単独で、もしくは、組み合わせて使用すればよい。
また、レーザ光をビーム化するには、前述した方法を用
いればよい。
て、図4aのようにするには、図3に示すレーザ光を均
一に集光させる光学系の前や後に、不均一な方向性を付
与した集光を行う、シリンドリカルレンズやトロイダル
レンズ等のビーム変形用光学系を設ければよい。これら
のレンズ系の持つパワーや、走査面との距離を変化させ
る等の手段によって、楕円形または長円形のビーム形状
における、長短径比率の制御が可能となる。また、複数
のレーザ光ビームの集光光学系のそれぞれに、パワーの
異なるシリンドリカルレンズやトロイダルレンズを挿入
することによって、長短径比率の異なる楕円形または長
円形となる複数のレーザ光ビームを得ることができる。
ーザ光も、主走査方向に任意の間隔を空けて走査面上に
照射される。この間隔は、上述の場合と同様に、可逆性
記録媒体の熱特性、レーザ光の強度や形状等で決定され
る。
ーザ光を、記録媒体に照射すると、図5に示すように、
同一走査速度の円形ビームよりも、低パワー密度で照射
時間が長くなることから、照射部の温度上昇は抑えら
れ、且つ、熱伝導によって記録線幅の広くなる傾向が見
られる。このことは、書き込み部での到達温度と媒体の
熱損傷温度との差が少ない熱特性の可逆性記録媒体へ、
レーザ光ビームで走査露光を行う場合であっても、楕円
形または長円形のレーザ光ビームを併用すれば、到達温
度を低くしながら記録線幅が広く維持できるので、記録
媒体を選択する時の許容範囲が広くなることを意味す
る。
走査線上にあると、図5に示すように、記録媒体への書
き込みと消去の両方共、主走査線を中心とした同一位置
に左右対称に行われるが、図4bのように、一部のレー
ザ光ビームの照射位置を副走査方向にずらすと、図6に
示すように、書き込みと消去の位置は副走査方向にズレ
を生じる。このズレが作られることで、照射時のレーザ
光から生じる温度分布のパターンが左右非対称、つま
り、急峻な温度勾配を持つ側が生じるため、一定の光学
濃度の面積部分(ベタ部)を塗り潰すようにして加熱
し、画像形成する際に発生しやすい消去スジの低減が可
能となる。
ム形状を持つレーザ光を用いて、可逆性記録媒体に書き
込みと消去を行うことにより、到達温度や記録線幅を変
化させられるので、これらのレーザ光ビームの各特性
を、記録媒体の特性に合わせて調整することで、良好な
可視画像を作成することが可能となる。
たは長円形の場合、図4cのように、主走査線とビーム
形状の長径方向とに角度θを付けると、主走査線上に記
録される線幅を太らせられる。これを利用すれば、容易
に、書き込みや消去の線幅を変更できるので、良好な可
視画像を作るための微調整が、ビーム変形用の光学系
(シリンドリカルレンズ等)の回転操作で簡単に行うこ
とができる。
すレーザ記録装置8の概略図であり、図8(a)、
(b)は本発明のレーザ記録装置8による書き込み又は
消去時における楕円形または長円形のビーム形状を持つ
レーザ光と円形のレーザ光の照射状況を各走査方向から
示す説明図である。実施例に使用したレーザ記録装置8
の主な構成は、レーザ照射手段として半導体レーザ1
0、20(ソニー社製 SLU304XR)及びレーザ
ドライバー5(グローバル電子工業製 GSB353
0)と、移動手段として可逆性記録媒体1の移動用のX
Yステージ7(中央精機社製 PS120EX・Y、コ
ントローラーCAT−II、ドライバーパックSD−Pを
組み合わせたもの)からなる。半導体レーザ10、20
を除く光学系は、XYステージ7の動作を妨げない上方
に設置されたZステージ上にあって、XYステージとの
距離、書き込みと消去のレーザ光ビーム間の距離、シリ
ンドカルレンズと集光光学系間の距離の調整を可能にし
ている。
までを説明すると、書き込み用のレーザ光31の発生
は、パーソナルコンピュータ3内にメモリされている画
像情報に応じて、LDドライバ5からの駆動電流をスイ
ッチ9でON/OFFし、これで制御される半導体レー
ザ10の光を光ファイバー11で伝送後、収束光学系1
2によりで走査面へ集光させることで行っている。消去
用のレーザ光41の発生は、画像エリア内へ一定強度の
照射を行うよう制御された半導体レーザ20の光を光フ
ァイバー21で伝送し、収束光学系12にシリンドカル
レンズ13を加えた光学系により、主走査方向に長径を
持つ楕円形状に走査面上で集光させている。双方のレー
ザ光ビームの可逆性記録媒体1上での照射位置は、図7
に示すように、主走査方向だけでなく副走査方向にも間
隔が空いた状態にあって、これらの間隔は、設けられた
調整機構によって変化させることができる。
ローラ2によって制御されており、可逆性感熱記録媒体
1全面への走査露光は、主走査の停止から加速、定速移
動、定速状態からの停止、副走査の一定距離の移動、主
走査逆方向への戻り、これら一連の動作の繰り返しで行
っている。この主走査の移動速度と距離、副走査の移動
速度と距離は、コントローラ2に書き込まれたプログラ
ムで、台形制御も加えて制御されており、滑らかな加減
速での移動が可能である。この制御プログラムはパーソ
ナルコンピュータ3上で修正できるので、走査の移動速
度と距離の設定変更は簡単に行える。修正されたプログ
ラムは、コントローラ2に送り込まれた後に実行され
る。また、パーソナルコンピュータ3は、コントローラ
2からの信号を基にして、主走査1ライン毎のレーザ光
ビームの照射開始と画像情報の読み出しを同期させると
共に、主走査が定速度移動になるタイミングで照射を開
始するように制御をおこなっている。このタイミング制
御をもっと精密に行うには、XYステージ7上の任意の
位置に、フォトインタラプタ等の位置信号発生手段を設
け、この信号を元に画像情報の読み出しを制御すればよ
い。
図9のように複数のレーザ光を消去用レーザ光ビーム4
1と、この消去用レーザ光ビーム41の内側(図4参
照)または近接した領域(図示しない)に位置する2つ
の書き込み用レーザ光ビーム31から構成し、2つの書
き込み用レーザ光ビーム31は副走査方向に任意の間隔
を空けて走査面上に照射すると、この複数のレーザ光は
照射領域の拡がりを示す。この間隔は、走査速度と同様
に、可逆性感熱記録媒体の熱特性や、レーザ光の強度と
ビーム径等から決定されるものであり、また、この間隔
の調整は、レーザ光の発射光源(例えば光ファイバー)
の位置を移動させて行うことができる。
度で複数発生させるには、一つのレーザ光源からのレー
ザ光をハーフミラーやプリズムなどの光学素子により分
配し、適切な透過率を有する光減衰フィルターを用いて
光強度を調整する方法や同じ出力の複数のレーザ光源を
用いる方法等があり、適宜選択することができる。な
お、レーザ光を用いる場合には、使用するレーザの種類
によって必要な光学系が異なっており、例えば半導体レ
ーザでは、楕円形の発光パターンを修正するためのコリ
メーターレンズを必要とする。
ビーム41のビーム形状を変化させるには、図9に示す
レーザ光を均一に集光させる光学系の前や後に、不均一
な方向性を付与した集光を行う、シリンドリカルレンズ
やトロイダルレンズ等のビーム変形用光学系を設ければ
よい。これらのレンズ系の持つパワーや、走査面との距
離を変化させる等の手段によって、楕円形または長円形
のビーム形状における、長短径比率の制御が可能とな
る。
は、同一走査速度による円形ビームよりも、全体的とし
て低パワー密度になるため、照射部分の温度上昇は抑え
られ、温度を上げすぎることなく、画像を消去すること
ができる。なお、広い範囲に熱伝導するため、1ライン
前に走査された画像に影響し、部分的に消去してしまう
ことがあるので、ビーム形状、レーザ出力の設定には注
意が必要である。
上のレーザ光ビームで構成し、1つの円形レーザ光ビー
ムの走査時よりもパワー密度が全体的に平坦状になるよ
うにレーザ光ビーム数、レーザ出力、ビーム径、レーザ
光ビーム間隔を設定する。好ましくは比較的小出力のレ
ーザ光ビームを2つ使用し、楕円形または長円形の消去
用レーザ光ビームの長軸の外側に小さなビーム径で配置
するとよい。
に示すように書き込み線幅に対する裾の部分の温度勾配
が急峻となるため、一定光学濃度とする面積部分、すな
わちベタ部として記録を行なう場合に、走査・加熱の際
に発生する辺部中の消去スジの発生を低減させることが
できる。また副走査方向に渡って形成される文字や線画
の描画の際にも均一な幅でスジムラの生じない良好な記
録を行なうことができる。
幅は広くなり易いが、照射部分の過度の温度上昇が抑え
ることができるため、到達温度と熱損傷温度との差が小
さい熱特性である可逆生記録媒体の場合には、到達温度
を低く記録線幅を広く維持することができる。これによ
り、記録媒体の選択の幅も広くなる。
ザ光ビームと消去用レーザ光ビームとを併用する場合に
も、書き込み用レーザ光ビームの書き込み線幅に対する
裾の部分における温度勾配が急峻となるため、良好なベ
タ部、文字や線画が形成される。さらに書き込み用レー
ザ光ビームと消去用レーザ光ビームの両方のレーザ光の
ビーム径や出力、配置などを適切に調整することによ
り、消去時と書き込み時の線幅を等しくすることが可能
である。
ム形状を持つレーザ光ビームから構成されるレーザ光を
用いて、可逆性記録媒体に書き込みと消去を行う場合、
記録媒体の到達温度や記録線幅を容易に変化させること
ができ、これらのレーザ光ビームの各特性を、記録媒体
の特性に合わせて調整することで、良好な可視画像を作
成することが可能となる。
示すレーザ記録装置8’の概略図であり、図14
(a)、(b)は本発明のレーザ記録装置8’による書
き込み又は消去時における楕円形または長円形のビーム
形状を持つレーザ光と複数の円形のレーザ光の照射状況
を各走査方向から示す説明図である。実施例に使用した
レーザ記録装置8の主な構成は、レーザ照射手段として
半導体レーザ10、20(ソニー社製 SLU304X
R)及びレーザドライバー5(グローバル電子工業製G
SB3530)と、移動手段として可逆性記録媒体1の
移動用のXYステージ7(中央精機社製 PS120E
X・Y、コントローラーCAT−II、ドライバーパック
SD−Pを組み合わせたもの)からなる。半導体レーザ
10、20を除く光学系は、XYステージ7の動作を妨
げない上方に設置されたZステージ上にあって、XYス
テージとの距離、書き込みと消去のレーザ光ビーム間の
距離、シリンドカルレンズと集光光学系間の距離の調整
を可能にしている。
射までを説明すると、書き込み用のレーザ光31の発生
は、パーソナルコンピュータ3内にメモリされている画
像情報に応じて、LDドライバ5からの駆動電流をスイ
ッチ9でON/OFFし、これで制御される半導体レー
ザ10の光を光ファイバー11で伝送後、収束光学系1
2によりで走査面へ集光させることで行っている。消去
用のレーザ光41の発生は、画像エリア内へ一定強度の
照射を行うよう制御された半導体レーザ20の光を光フ
ァイバー21で伝送し、収束光学系12にシリンドカル
レンズ13を加えた光学系により、主走査方向に長径を
持つ楕円形状に走査面上で集光させている。双方のレー
ザ光ビームの可逆性記録媒体1上での照射位置は、図1
3に示すように、主走査方向だけでなく副走査方向にも
間隔が空いた状態にあって、これらの間隔は、設けられ
た調整機構によって変化させることができる。
ローラ2によって制御されており、可逆性感熱記録媒体
1全面への走査露光は、主走査の停止から加速、定速移
動、定速状態からの停止、副走査の一定距離の移動、主
走査逆方向への戻り、これら一連の動作の繰り返しで行
っている。この主走査の移動速度と距離、副走査の移動
速度と距離は、コントローラ2に書き込まれたプログラ
ムで、台形制御も加えて制御されており、滑らかな加減
速での移動が可能である。この制御プログラムはパーソ
ナルコンピュータ3上で修正できるので、走査の移動速
度と距離の設定変更は簡単に行える。修正されたプログ
ラムは、コントローラ2に送り込まれた後に実行され
る。また、パーソナルコンピュータ3は、コントローラ
2からの信号を基にして、主走査1ライン毎のレーザ光
ビームの照射開始と画像情報の読み出しを同期させると
共に、主走査が定速度移動になるタイミングで照射を開
始するように制御をおこなっている。このタイミング制
御をもっと精密に行うには、XYステージ7上の任意の
位置に、フォトインタラプタ等の位置信号発生手段を設
け、この信号を元に画像情報の読み出しを制御すればよ
い。
明する。
開平5−139053に記載されている方法で製作した
透明/不透明型の感熱記録層とアルミニウム層のと間
に、下記組成からなる光吸収熱変換層用組成物をワイヤ
バーにより塗布し、100℃−5分間乾燥、約2μm厚
の光吸収熱変換層を形成し得た。
用して、製作した可逆性感熱記録媒体1に消去及び記録
を行った。
ビームの1/e2 直径が200μm、消去用レーザ光ビ
ームの1/e2 長径×短径が250μm×170μmに
なるように凸レンズとシリンドリカルレンズを選択し、
両者の中心の間隔が主走査方向に約200μm、副走査
方向に約10μmとなるよう調整し、主走査定速度50
mm/秒、副走査ピッチ150μmで使用した。この値
はあくまでも本実施例での適正値であり、使用する可逆
性感熱記録媒体の特性等で変化するため、各種条件を勘
案すると共に、形成される可視画像を見ながら調整する
ことが必要である。
み用レーザ光31だけを使用して、50mWの出力で上記
可逆性感熱記録媒体へ書き込みを行った。一本のみの主
走査に光ビーム照射を行ったところ、記録媒体の透明部
には約100μm幅の白濁線が得られたが、前もって白
濁させておいた部分では、上記の同じ白濁線の両側に約
40μm幅の透明線を伴って記録された。これは前述し
た図2に示されるように、レーザ光の光強度分布と、記
録媒体の熱特性によるものである。この状態でベタ部分
への走査露光を行った所、白濁部の中に透明線が一定間
隔で形成されてしまい、均一な光学濃度の白濁部を得る
ことができなかった。また、文字パターン情報の書き込
みを行った所、文字の線に透明部が入り込み、線の途切
れた低品質の文字しか記録できなかった。
去用レーザ光41で連続した走査露光を行って得た透明部
分の光学濃度を、反射光学濃度計(マクベス社製 RD
918型)で測定し、この結果を以下の表1に示す。
の書き込み用レーザ光の両方で、ベタ部を塗り潰す走査
露光を行ったところ、透明線がほとんど見られずに、均
一で良好な白濁部を形成することができた。また、書き
込み用レーザ光を文字パターン情報に基づき、ON/O
FFして画像記録を行った場合、途切れがほとんど見ら
れない良好な品質の文字を作成することができた。
レーザ光を未照射にした透明部の光学濃度の測定を上記
と同様に行った。この結果を以下の表1に示す。
1を、サーマルヘッドによる印字を特開平5−1390
53に記載のカードリーダライターKU−400(九州
松下電器社製)を用いて、同様の印字条件で印字した時
の光学濃度の測定結果も合わせて表1に示す。
ーザ記録装置8’を使用して、実施例1と同様に可逆性
感熱記録媒体1に消去及び記録を行った。
ムの1/e2 長径×短径が250μm×170μmにな
るように凸レンズとシリンドリカルレンズを選択し、書
き込み用レーザ光ビームの1/e2 直径が100μmの
ものを2つ使用し、両者の中心の間隔が副走査方向に約
150μmとなるよう調整し、主走査定速度50mm/
秒、副走査ピッチ200μmで使用した。この値はあく
までも本実施例での適正値であり、使用する可逆性感熱
記録媒体の特性等で変化するため、各種条件を勘案する
と共に、形成される可視画像を見ながら調整することが
必要である。
Wの2つの書き込み用レーザ光の両方で、ベタ部を塗り
潰す走査露光を行ったところ、透明線がほとんど見られ
ずに、均一で良好な白濁部を形成することができた。ま
た、書き込み用レーザ光を文字パターン情報に基づき、
ON/OFFして画像記録を行った場合、途切れがほと
んど見られない良好な品質の文字を作成することができ
た。
書き込み用レーザ光を未照射にした透明部の光学濃度の
測定した。その結果を表2に示す。
の印字条件により印字した時の光学濃度の測定を行い、
その結果を表2に示す。
を、消去と書き込みの各々に適合する異なる光強度を持
つ複数のレーザ光で行うため、各ビームを消去と書き込
みの各々の到達温度に合わせた照射エネルギーに調節す
ることが可能であり、加えて双方のビーム径を変えるこ
とで、消去時と書き込み時の可逆性感熱記録媒体上での
照射線幅の均一化、同一の走査速度下での各々の照射時
間を設定、温度分布の調整等が行なえることから、良好
な文字や良好な可視画像の作成を可能とする。
有するレーザ光は、同一走査速度下の円形ビームより
も、低パワー密度で照射時間が長いため、照射部分の到
達温度は低く、熱伝導で記録線幅も広くなるので、書き
込み部分の到達温度と熱損傷温度との差が少ないような
可逆性記録媒体でも、低い最高到達温度で記録線幅が広
くとれる走査露光を行えることから、記録媒体選択の許
容範囲を広くすることができる。
ずらすと、書き込み部分と消去部分の位置ずれが生じ、
書き込み時の温度分布パターンが左右非対称となるた
め、消去の際の塗り潰しなどベタ状の画像形成の際に発
生する消去スジの発生を低減することができる。
を持つレーザ光は、主走査線とビーム形状長径方向に角
度θを付けると、書き込みや消去線幅を簡単に変化させ
られるので、ビーム変形用光学系の簡単な微調整で、良
好な可視画像を作ることが可能となる。
らなるレーザ光は、印字線幅に対する裾の部分の温度勾
配が急峻であり、ベタ塗り時に発生し易い、スジ状のム
ラの発生を低減することがなく、文字や線画も均一な幅
でスジ、ムラの発生が無い良好な画像形成を行なうこと
ができる。
法及びレーザ記録装置は、可逆性感熱記録媒体への書き
込みと消去をそれぞれに適合する光強度、ビーム径、ビ
ーム形状、照射位置である複数のレーザ光で、かつ最適
な条件下で行なえるので、消去後に書き込みを行なう、
いわゆるオーバーライトで良好な可視画像の形成可能で
あり、消去時の消去跡が目立ちにくくできるという効果
を奏する。
の関係を示す図である。
布と、加熱温度分布、媒体の熱特性の関係を示す図であ
る。
光と円形のレーザ光との位置関係を示した概略平面図で
ある。
間及び加熱温度分布と、媒体の熱特性の関係を示すグラ
フである。
用レーザ光による、単独での加熱温度分布及び複合され
た加熱温度分布と、媒体の熱特性の関係を示すグラフで
ある。
る。
よる書き込み又は消去時における楕円形または長円形の
ビーム形状を持つレーザ光と円形のレーザ光の照射状況
を各走査方向から示す説明図である。
ザ光と円形のレーザ光との位置関係を示した概略平面図
である。
時間及び加熱温度分布と、媒体の熱特性の関係を示すグ
ラフである。
去用レーザ光による、単独での加熱温度分布及び複合さ
れた加熱温度分布と、媒体の熱特性の関係を示すグラフ
である。
ある。
8’による書き込み又は消去時における楕円形または長
円形のビーム形状を持つレーザ光と円形のレーザ光の照
射状況を各走査方向から示す説明図である。
面図である。
Claims (14)
- 【請求項1】温度に依存し光学濃度が変化する、可逆的
に書き込み及び消去が可能な感熱記録材料と露光時に熱
を発生する光吸収熱変換材料とをそれぞれ単独層、若し
くは混合してなる層から構成される書き込みと消去の各
々別な到達温度を有する書換え可能な感熱記録媒体に対
し、前記感熱記録材料の書き込み温度に対応する光強度
に設定可能な消去用レーザ光ビームと、前記感熱記録材
料の書き込み温度にそれぞれ対応する光強度に設定可能
な記録用レーザ光ビームよりなる複数のレーザ光ビーム
からなるレーザ光を走査露光し、該光吸収熱変換材料が
該レーザ光を吸収して発生する熱により可視画像の書き
込み及び消去を行うことを特徴とするレーザ記録方法。 - 【請求項2】前記複数のレーザ光ビームからなるレーザ
光のビーム断面形状が、少なくとも一つは主走査方向に
長径を持つ楕円または長円形であり、他のレーザビーム
は円形であること、もしくは、各々の長短径比率が異な
る楕円または長円形であることを特徴とする請求項1記
載のレーザ記録方法。 - 【請求項3】前記複数のレーザ光ビームからなるレーザ
光の各レーザ光ビームが、主走査方向に順に配列されて
なることを特徴とする請求項1、2記載のレーザ記録方
法。 - 【請求項4】前記複数のレーザ光ビームからなるレーザ
光の少なくとも1つのレーザ光ビームの照射位置が、主
走査線上から副走査方向に異なることを特徴とする請求
項1、2、3記載のレーザ記録方法。 - 【請求項5】前記複数のレーザ光ビームからなるレーザ
光の長短径比率が異なる楕円または長円形であるレーザ
光ビームの長径軸が主走査線に対し特定の角度を有する
ことを特徴とする請求項1、2、3記載のレーザ記録方
法。 - 【請求項6】前記複数のレーザ光ビームの一つが円形、
もしくは長径が副走査方向に一致する楕円形又は長円形
を有し、かつ前記感熱記録材料の消去温度以上及び書き
込み温度未満の光強度を有する消去用レーザ光ビームで
あり、書き込み用レーザ光ビームの照射前又は照射時に
前記消去用レーザ光ビームを前記感熱記録層に照射する
ことを特徴とする請求項1記載のレーザ記録方法。 - 【請求項7】前記複数のレーザ光ビームの1つ以上が、
記録する画像に応じて光強度を変調してなる記録用レー
ザ光ビームであり、該記録用レーザ光ビームを前記感熱
記録層の前記消去用レーザ光ビームの照射領域内、もし
くはその近接領域に照射してなることを特徴とする請求
項1記載のレーザ記録方法。 - 【請求項8】温度に依存し可逆的に光学濃度が変化す
る、書き込み及び消去が可能な感熱記録材料と露光時に
熱を発生する光吸収熱変換材料とをそれぞれ単独層、若
しくは混合してなる層から構成される書き込みと消去の
各々別な到達温度を有する書換え可能な感熱記録媒体に
対し、前記感熱記録材料の書き込み温度に対応する光強
度に設定可能な消去用レーザ光ビームと、前記感熱記録
材料の書き込み温度にそれぞれ対応する光強度に設定可
能な記録用レーザ光ビームよりなる複数のレーザビーム
からなるレーザ光露光手段と、前記レーザ光露光手段又
は前記感熱記録媒体を主走査方向又は副走査方向に移動
可能とする移動手段とから構成され、前記レーザ光露光
手段を走査露光し、該光吸収熱変換材料が該レーザ光を
吸収して発生する熱により可視画像の書き込み及び消去
を行うことを特徴とするレーザ記録装置。 - 【請求項9】前記レーザ光露光手段における複数のレー
ザ光ビームからなるレーザ光のビーム形状は、少なくと
も一つは主走査方向に長径を持つ楕円または長円形であ
り、他は円形であること、もしくは、各々の長短径比率
が異なる楕円または長円形状であることを特徴とする請
求項8記載のレーザ記録装置。 - 【請求項10】前記レーザ光露光手段における複数のレ
ーザ光ビームからなるレーザ光の各レーザビームが、主
走査方向に順に配列されてなることを特徴とする請求項
8、9記載のレーザ記録装置。 - 【請求項11】前記レーザ光露光手段における複数のレ
ーザ光ビームからなるレーザ光の少なくとも1つのレー
ザビームの照射位置が、主走査線上から副走査方向に異
なることを特徴とする請求項8、9、10記載のレーザ
記録装置。 - 【請求項12】前記レーザ光露光手段において楕円また
は長円形状のレーザ光ビームの長径軸と主走査線との角
度を、調整できる機構を備えたことを特徴とする請求項
9、10、11記載のレーザ記録装置。 - 【請求項13】前記複数のレーザ光ビームの一つが円
形、若しくは長径が副走査方向に一致する楕円形又は長
円形を有し、かつ前記感熱記録材料の消去温度以上及び
書き込み温度未満の光強度を有する消去用レーザビーム
であることを特徴とする請求項8記載のレーザ記録装
置。 - 【請求項14】前記複数のレーザ光ビームの一つ以上
が、記録する画像に応じて光強度を変調する記録用レー
ザビームであり、前記感熱記録層の前記消去用レーザビ
ームの照射領域内、若しくはその近接領域を照射してな
ることを特徴とする請求項8記載のレーザ記録装置。
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