JP3445435B2 - 連続データサーバ装置の制御装置及び制御方法 - Google Patents

連続データサーバ装置の制御装置及び制御方法

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JP3445435B2
JP3445435B2 JP09230596A JP9230596A JP3445435B2 JP 3445435 B2 JP3445435 B2 JP 3445435B2 JP 09230596 A JP09230596 A JP 09230596A JP 9230596 A JP9230596 A JP 9230596A JP 3445435 B2 JP3445435 B2 JP 3445435B2
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達徳 金井
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/16Analogue secrecy systems; Analogue subscription systems
    • H04N7/173Analogue secrecy systems; Analogue subscription systems with two-way working, e.g. subscriber sending a programme selection signal
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    • H04N7/17336Handling of requests in head-ends

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  • Computer And Data Communications (AREA)
  • Hardware Redundancy (AREA)
  • Selective Calling Equipment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の連続データ
のアクセス要求に同時に応答して映像や音声等の連続デ
ータのサービスを行なう連続データサーバ装置の制御装
置及び制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】映像や音声のような連続データを扱う連
続データサーバ装置は、記憶装置に記憶した連続データ
を読み出し、端末装置に対して時間に同期しながらリア
ルタイムに連続的にデータを送り出す機能を持つ。この
ような連続データサーバ装置は、複数の映画等のビデオ
データを記憶し、端末からの要求に応じて任意の映画を
送り出すビデオ・オン・デマンド、ネットワークを介し
て映像による商品情報を提供するオンラインショッピン
グなどの分野で使用される。それゆえ、連続データサー
バ装置には、複数のユーザからランダムに要求が送られ
てくるので、同時に多数のユーザに対してそれぞれ異な
る連続データの送り出しを行なう能力が要求されること
になる。
【0003】以下、従来の連続データサーバ装置につい
て詳しく説明する。
【0004】従来の連続データサーバ装置の1つに、図
70に示すような構成を持つものがある。このような連
続データサーバ装置において、ユーザあるいはアプリケ
ーションプログラムによって発せられた連続データへの
アクセス要求が、プロセス間通信やネットワークを経由
した通信等によって送られてくる。このアクセス要求
は、通信制御装置706からバス720を介して中央制
御装置710に伝えられ、受理される。中央制御装置7
10は、要求された連続データの読み出しを必要なデー
タ記憶制御装置704に伝える。データ記憶制御装置7
04は、指示された連続データをデータ記憶装置702
から読み出して、バッファ記憶装置708に書き込む。
中央制御装置710は、バッファ記憶装置708上のデ
ータの送り出しを通信制御装置706に指示する。通信
制御装置706は、アクセス要求にて指定された転送先
に対し、連続データを送り出す。中央制御装置710
は、基本的には、電子計算機と同じように、CPUとメ
モリ装置から構成される。中央制御装置710は、アク
セス要求を伝えるための通信装置を備え、ユーザあるい
はアプリケーションプログラムからのアクセス要求は、
通信制御装置706ではなく、中央制御装置の持つ通信
制御によって伝えられる。連続データを記憶するデータ
記憶装置には、ディスク装置を用いる場合が多いが、光
ディスクや光磁気ディスク装置等を用いる場合もある。
ディスク装置以外にも、RAMやEEPROM等の半導
体記憶装置を用いることもある。
【0005】ところが、このような構成を持つ連続デー
タサーバ装置においては、中央制御装置710は1つし
か存在せず、中央制御装置710に障害が発生すると、
連続データサーバ装置自体の動作が停止する致命的な欠
点が存在した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、連続データサー
バ装置では、中央制御装置が1つしかなく、中央制御装
置に障害が発生した場合に、連続データサーバ装置の動
作が停止する致命的な欠点が存在した。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、複数の制御装置を用意し、制御装置に障害が発
生しても連続データサーバ装置の動作に影響を与えない
連続データサーバ装置の制御装置及び制御方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)は、
外部からの要求に応じ、要求された連続データを記憶す
るデータ記憶部から該連続データを読み出して、要求元
につながる通信路に送り出す連続データサーバ装置を制
御するために、主系又は従系として用いられる制御装置
であって、入力情報を基に所定の処理を行って、現在の
周期よりも予め定められた周期数だけ後の周期における
制御対象の動作を決定する出力情報を生成することを、
周期的に繰り返し行う生成手段と、主系として動作する
場合に、各周期ごとに、前記生成手段により生成された
前記出力情報を、従系として動作する他の制御装置及び
前記制御対象に送出する出力情報送出手段と、従系とし
て動作する場合に、各周期ごとに、主系として動作する
制御装置から前記出力情報を受信する出力情報受信手段
と、従系として動作する場合に、各周期ごとに、少なく
とも主系として動作する制御装置からの前記出力情報の
受信状況に基づき主系に関する障害を検出する検出手段
とを備え、前記出力情報送出手段は、従系として動作す
る場合に、或る周期において前記検出手段により前記障
害が検出されたときは、該或る周期よりも前記予め定め
られた周期数だけ後の周期における制御対象の動作を決
定する前記出力情報を、該或る周期よりも前記予め定め
られた周期数だけ後の周期の直前の周期までに、前記制
御対象に送出することを特徴とする。
【0009】制御対象とは、例えば、連続データサーバ
装置における連続データを記憶するデータ記憶装置にア
クセスするデータ記憶制御装置と、連続データの要求元
と通信を行なうための通信制御装置である。
【0010】入力情報とは、例えば、一定期間内(周期
内)に受け付けた連続データに対する外部要求(1もし
くは複数個または0個(=外部要求なし))であり、出
力情報とは、例えば、制御対象であるデータ記憶制御装
置と通信制御装置への制御命令である。
【0011】出力情報の伝送状況に基づき障害を検出す
る場合、実際に主系が故障したケースの他に、主系から
従系へ出力情報の伝送上の不具合によりある周期である
従系にだけ出力情報が伝わらなかったようなケースも考
えられるが、それらを区別することなく従系は主系の故
障と認識する。
【0012】本発明により、従系は内部状態を主系と同
一に保ちつつ主系に関する障害の発生を監視しているの
で、主系に関する故障が発生しても、これを検出した従
系が主系に代わって出力情報を制御対象に送出できるの
で、制御対象の動作の中断は回避され、これにより、連
続データのサービスの連続性を保証することが可能とな
る。
【0013】本発明(請求項2)は、請求項1に記載の
制御装置において、従系から主系に移行するにあたっ
て、その移行する周期で、主系に移行する旨を他の制御
装置へ通知する通知手段と、他の制御装置から前記旨の
通知を受信する手段と、従系として動作する場合に、前
記検出手段により前記障害が検出されたときに、当該制
御装置の識別情報と従系として動作する他の制御装置の
識別情報との関係又は従系として動作する他の制御装置
からの前記旨の通知の有無に基づいて主系に移行すべき
か否かを判断し、主系に移行すべきと判断されたなら
ば、主系への移行を実行する移行手段とを更に備えたこ
とを特徴とする。これにより複数の従系の一つだけが主
系に切り替わることができる。
【0014】
【0015】本発明(請求項3)は、請求項1に記載の
制御装置において、前記生成手段は、各周期において、
その周期の次の周期における前記制御対象の動作を決定
する前記出力情報を生成するものであり、前記出力情報
送出手段は、従系として動作する場合に、前記或る周期
において前記検出手段により前記障害が検出されたとき
に、該或る周期において、該或る周期の次の周期におけ
る前記制御対象の動作を決定する前記出力情報を、前記
制御対象に送出することを特徴とする。
【0016】このように、出力情報が次の次の周期の制
御対象の動作を決定する場合に、制御対象に伝送すべき
出力情報が途切れないようにできる。
【0017】本発明(請求項4)は、請求項1に記載の
制御装置において、前記生成手段は、定常の状態として
は、各周期において、その周期の次の次の周期における
前記制御対象の動作を決定する前記出力情報を生成する
ものであり、前記出力情報送出手段は、従系として動作
する場合に、前記或る周期において前記検出手段により
前記障害が検出されたときに、該或る周期において、該
或る周期の次の次の周期における前記制御対象の動作を
決定する前記出力情報を、前記制御対象に送出するか、
又は該或る周期では前記制御情報の送出を行わず、該或
る周期の次の周期において、該或る周期の次の次の周期
における前記制御対象の動作を決定する前記出力情報及
び該或る周期の次の次の次の周期における前記制御対象
の動作を決定する前記出力情報を、前記制御対象に送出
することを特徴とする。
【0018】
【0019】
【0020】このように、出力情報が次の次の周期の制
御対象の動作を決定する場合に、制御対象に伝送すべき
出力情報が途切れないようにできる。
【0021】本発明(請求項5)は、請求項4に記載の
制御装置おいて、前記出力情報送出手段は、前記出力情
報に、その出力情報がいずれの周期における前記制御対
象の動作を決定する出力情報であるかを特定できる情報
を付加して送出するものであることを特徴とする。
【0022】障害発生時に、次の周期の動作を決定する
出力情報と次の次の周期の動作を決定する出力情報とが
同一周期内で伝送されることがあるが、制御対象は上記
情報により、伝送されてきた出力情報をどの周期で使用
すべきかを判別できる。
【0023】本発明(請求項6)は、請求項1に記載の
制御装置において、主系として動作する場合に、各周期
ごとに、前記所定の処理の基となる前記入力情報をも従
系として動作する制御装置に送出する入力情報送出手段
と、従系として動作する場合に、各周期ごとに、主系と
して動作する制御装置から前記入力情報を受信する入力
情報受信手段とを更に備え、前記生成手段は、従系とし
て動作する場合に、主系として動作する制御装置から受
信した前記入力情報を基に所定の処理を行って、前記出
力情報を生成するものであり、前記検出手段は、従系と
して動作する場合に、主系として動作する制御装置から
の前記出力情報の受信状況及び主系として動作する制御
装置からの前記入力情報の受信状況に基づき主系に関す
る障害を検出するものであり、前記出力情報送出手段
は、従系として動作する場合に、前記或る周期において
前記検出手段により前記入力情報の受信状況に基づき前
記障害が検出されたときに、入力情報がないものとして
前記生成手段により生成した前記出力情報を、前記制御
対象に送出することを特徴とする。
【0024】ここで、主系からの入力情報の伝送状況に
基づき障害を検出する際、例えば、入力情報が所定の時
間(所定の第1の時刻)までに主系から伝送されなかっ
た場合に主系に障害が発生したものと判断するようにす
ると好ましい。
【0025】また、主系からの出力情報の伝送状況に基
づき障害を検出する際、例えば、出力情報が所定の時間
(所定の第2の時刻)までに主系から伝送されなかった
場合に主系に障害が発生したものと判断すると好まし
い。
【0026】これら障害発生の判断時となる所定の時間
は、例えば、主系からの入力情報あるいは出力情報の到
達予定時刻である。到達予定時刻としては、通信のオー
バヘッドによる遅延や制御装置間のクロックの同期の誤
差分などを考慮した所定のマージンを加えて定めるのが
望ましい。
【0027】なお、障害発生の判断時となる所定の時間
は、主系に障害が発生したものと判断した従系が主系に
代わって出力情報を伝送した場合に、制御対象の動作が
中断しないことを保証するに十分な時間とすることが望
ましい。これにより、この出力情報を受けた制御対象で
は動作の中断が回避され、これにより、連続データのサ
ービスの連続性が保証される。
【0028】入力情報と出力情報の両方の伝送状況に基
づき障害を検出する際、例えば、1つの周期において入
力情報、出力情報の順に主系から伝送されるシステムに
あっては、従系は、(1−1)所定の第1の時刻までに
主系から入力情報の伝送があった場合、伝送された入力
情報を基に所定の処理を行って出力情報を得て、制御対
象の制御に必要な内部状態を主系と同一にしておき(ホ
ットスタンバイしておき)、(1−2)所定の第1の時
刻までに主系から入力情報の伝送があり、かつ、所定の
第2の時刻までに主系から出力情報が伝送されなかった
場合、主系に障害が発生したものと判断し、該所定の処
理で得た出力情報を制御対象に伝送し、(2)所定の第
1の時刻までに主系から入力情報の伝送がなかった場
合、主系に障害が発生したものと判断し、入力情報がな
いものとして所定の処理を行って、出力情報を制御対象
に伝送する形態が考えられる。この場合、好ましくは、
(1−2)と(2)の主系に代わって行う出力情報の伝
送は、前述の所定の条件を満たす従系が行い、この従系
は以降は自身が主系として動作することを他の制御装置
に伝える。
【0029】ここで、請求項3に請求項6を組合せた場
合には、主系は、次の周期の動作を決定する出力情報を
得るための所定の処理の基となる入力情報を、その所定
の処理を行うべき周期までに、従系に伝送する。
【0030】また、請求項4に請求項6を組合せた場合
には、主系は、次の次の周期の動作を決定する出力情報
を得るための所定の処理の基となる入力情報を、その所
定の処理を行うべき周期までに、従系に伝送し、自身が
主系となって最初に入力情報の伝送を行う際には、次の
周期の動作を決定する出力情報を得るための所定の処理
の基となる入力情報をも伝送する(これについては前記
所定の処理を行うべき周期の次の周期に前記所定の処理
が行われることになる)。
【0031】本発明(請求項7)は、請求項6に記載の
制御装置において、前記制御装置は、従系から主系に移
行するにあたって、その移行する周期で、主系に移行す
る旨を他の制御装置へ通知する通知手段と、他の制御装
置から前記旨の通知を受信する手段と、従系として動作
する場合に、前記検出手段により前記障害が検出された
ときに、当該制御装置の識別情報と従系として動作する
他の制御装置の識別情報との関係又は従系として動作す
る他の制御装置からの前記旨の通知の有無に基づいて主
系に移行すべきか否かを判断し、主系に移行すべきと判
断されたならば、前記障害が検出されたその周期で、主
系への移行を実行する移行手段とを更に備え、前記入力
情報送出手段は、前記入力情報を送出するのに先立っ
て、従系として動作する他の制御装置から前記旨の通知
を受信したか否か調べ、受信していない場合に、前記入
力情報を送出するものであり、前記制御装置は、従系と
して動作する場合に、他の従系として動作する制御装置
から前記旨の通知を受信したときは、その通知が受信さ
れた周期と同一の周期で受信された入力情報が存在すれ
ば、これを無効とする手段を更に備えたことを特徴とす
る。
【0032】
【0033】これにより、従系が複数あるシステムにお
いて、制御装置間を接続する伝送路に起因して、一部の
従系に入力情報が伝わらなかった場合にも、主系となっ
た従系と残りの従系の内部状態の整合をとることができ
る。
【0034】本発明(請求項8)は、請求項1に記載の
制御装置において、前記制御装置は、主系として動作す
る場合に、各周期ごとに、前記所定の処理の基となる前
記入力情報をも従系として動作する制御装置に送出する
入力情報送出手段と、従系として動作する場合に、各周
期ごとに、主系として動作する制御装置から前記入力情
報を受信する入力情報受信手段とを更に備え、前記生成
手段は、従系として動作する場合に、主系として動作す
る制御装置から受信した前記入力情報を基に所定の処理
を行って、前記出力情報を生成するものであり、前記制
御装置は、従系として動作する場合に、主系として動作
する制御装置からの前記入力情報の受信状況を、主系と
して動作する制御装置へ通知する手段と、主系として動
作する場合に、前記受信状況の通知を受信する手段と、
主系として動作する場合に、前記受信状況の通知に基づ
いて前記入力情報を受信することができなかった従系が
存在すると判断されたときは、該入力情報を受信するこ
とができなかった従系が前記入力情報を基に所定の処理
を行えるよう前記入力情報を再送するか、もしくは、該
入力情報を受信することができなかった従系以外の従系
に前記入力情報をキャンセルするよう通知する処理手段
とを更に備えたことを特徴とする。
【0035】これにより、従系が複数あるシステムにお
いて、制御装置間を接続する伝送路に起因して、一部の
従系に入力情報が伝わらなかった場合にも、複数の従系
の内部状態の整合をとることができる。
【0036】本発明(請求項9)は、請求項8に記載の
制御装置において、前記入力情報送出手段は、前記入力
情報に、この入力情報が有効となる周期を示す情報を付
加して送出するものであり、前記生成手段は、従系とし
て動作する場合に、主系として動作する制御装置から受
信した前記入力情報のうち、付加された前記情報により
有効となったことが示されるものを基に所定の処理を行
って出力情報を生成するものであり、前記処理手段は、
前記再送もしくはキャンセル通知を、前記有効となる周
期までに行うことを特徴とする。
【0037】ここで、請求項3に請求項8を組合せた場
合には、主系は、次の周期の動作を決定する出力情報を
得るための所定の処理の基となる入力情報を、その所定
の処理を行うべきとき(制御対象が伝送されてきた出力
情報を使用する周期の一つ前の周期にこの出力情報を伝
送できるようなとき)より前までに、従系に伝送する。
従系からの伝送状況通知、主系からの再送もしくはキャ
ンセル通知はその所定の処理を行うべきときまでに行
う。このときの「所定の処理を行うべきとき」は、請求
項9の「有効となる周期」により示される。
【0038】また、請求項4に請求項8を組合せた場合
には、主系は、次の次の周期の動作を決定する出力情報
を得るための所定の処理の基となる入力情報を、その所
定の処理を行うべきとき(制御対象が伝送されてきた出
力情報を使用する周期の二つ前の周期にこの出力情報を
伝送できるようなとき)より前までに、従系に伝送す
る。従系からの伝送状況通知、主系からの再送もしくは
キャンセル通知はその所定の処理を行うべきときまでに
行う。このときの「所定の処理を行うべきとき」は、請
求項9の「有効となる周期」により示される。
【0039】本発明(請求項10)は、請求項8に記載
の制御装置において、従系から主系に移行するにあたっ
て、その移行する周期で、主系に移行する旨を他の制御
装置へ通知する通知手段と、他の制御装置から前記旨の
通知を受信する手段と、従系として動作する場合に、前
記検出手段により前記障害が検出されたときに、当該制
御装置の識別情報と従系として動作する他の制御装置の
識別情報との関係又は従系として動作する他の制御装置
からの前記旨の通知の有無に基づいて主系に移行すべき
か否かを判断し、主系に移行すべきと判断されたなら
ば、前記障害が検出されたその周期で、主系への移行を
実行する移行手段とを更に備え、前記入力情報送出手段
は、前記入力情報を送出するのに先立って、従系として
動作する他の制御装置から前記旨の通知を受信したか否
か調べ、受信していない場合に、前記入力情報を送出す
るものであることを特徴とする。
【0040】
【0041】本発明(請求項11)は、請求項2に記載
の制御装置において、前記通知手段により前記旨の通知
を行う場合に、それまで主系であった制御装置を、従系
として動作する制御装置へ移行させ又は切り離す手段を
更に備えたことを特徴とする。
【0042】ここで、各制御装置は、自身が主系である
か従系であるか、もしくは切断されているかを示すモー
ドを保持し、このモードを参照して対応する動作を行う
ものであることが好ましく、請求項10は、新たに主系
となる従系が、自身の前記モードを主系とし、それまで
主系であった制御装置の前記モードを従系もしくは切断
に書き換えることにより実現できる。
【0043】なお、主系は従系のいずれかが主系として
動作する制御装置に変更されたことを検出すると従系と
して動作する制御装置に移行する方法も可能である。
【0044】本発明(請求項12)は、請求項1に記載
の制御装置において、前記出力情報送出手段は、前記出
力情報に、その送出時点を特定できる情報を付加して送
出するものであることを特徴とする。
【0045】これにより、複数の従系が主系になろうと
して出力情報を伝送したか、伝送路が原因で出力情報を
受けなかった従系と実際には障害が生じていなかった主
系とが出力情報を伝送したか、により、同一の出力情報
が重複して伝送された制御対象が、一つを選択して使用
することができる。
【0046】本発明(請求項13)は、外部からの要求
に応じ、要求された連続データを記憶するデータ記憶部
から該連続データを読み出して、要求元につながる通信
路に送り出す連続データサーバ装置を、主系として動作
する1つの制御装置及び従系として動作する1つ又は複
数の制御装置により制御する制御方法であって、主系と
して動作する場合に、入力情報を基に所定の処理を行っ
て、現在の周期よりも予め定められた周期数だけ後の周
期における制御対象の動作を決定する出力情報を生成す
ることを、周期的に繰り返し行うステップと、各周期ご
とに、生成された前記出力情報を、従系として動作する
他の制御装置及び前記制御対象に送出するステップとを
有し、従系として動作する場合に、前記入力情報を基に
所定の処理を行って、前記現在の周期よりも予め定めら
れた周期数だけ後の周期における制御対象の動作を決定
する出力情報を生成することを、周期的に繰り返し行う
ステップと、各周期ごとに、主系として動作する制御装
置から前記出力情報を受信するステップと、各周期ごと
に、少なくとも主系として動作する制御装置からの前記
出力情報の受信状況に基づき主系に関する障害を検出す
る検出ステップと、或る周期において前記検出手段によ
り前記障害が検出されたときは、該或る周期よりも前記
予め定められた周期数だけ後の周期における制御対象の
動作を決定する前記出力情報を、該或る周期よりも前記
予め定められた周期数だけ後の周期の直前の周期まで
に、前記制御対象に送出するステップとを有することを
特徴とする。
【0047】本請求項13は、請求項1に記載の制御装
置を制御方法として記載したものである。もちろん、上
記請求項2〜12の発明は、請求項13に記載の連続デ
ータサーバ装置の制御方法にも適用可能である。
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0054】本発明の第1乃至第6の実施の形態は、連
続データを格納する1台以上のデータ記憶装置が接続さ
れた1台以上のデータ記憶制御装置と、連続データを送
出するための1台以上の通信制御装置と、各データ記憶
制御装置、各通信制御装置を制御するための複数の中央
制御装置を1本以上の伝送路で結合した連続データサー
バ装置において(図1参照)、中央制御装置に、他の中
央制御装置からの外部要求受信部、外部要求受信部、外
部要求送出部、スケジューラ、制御命令送出部、制御命
令受信部、タイマ、障害検出部、それら全ての制御を司
る制御部を少なくとも設ける(図2,図42等参照)。
このような構成の中央制御装置の1つを主系中央制御装
置に、残りを従系中央制御装置に設定することで、ある
中央制御装置に障害が発生した場合でも、他の中央制御
装置に制御を切替えることにより、連続データサーバ装
置の動作が停止することがなくなり、高信頼化が図れ
る。
【0055】また、本発明の第7の実施の形態は、中央
制御装置を、他の中央制御装置からの外部要求受信部、
外部要求受信部、外部要求送信部、スケジューラ、制御
命令送出部、制御命令受信部、タイマ、障害検出部、中
央制御装置追加要求受信部、内部状態送出部、識別子管
理部、それら全ての制御を司る制御部で構成する(図6
2参照)。このような構成からなる1つの主中央制御装
置と複数の従中央制御装置を持つ連続データサーバ装置
において、主中央制御装置に対し、中央制御追加要求を
出し、主系中央制御装置の内部状態を送信してもらうこ
とで、追加したい中央制御装置の内部状態を、他の中央
制御装置の内部状態と同一にすることが可能となり、連
続データサーバ装置の動作を停止することなく、中央制
御装置を連続データサーバ装置に追加することが可能と
なる。
【0056】以下、第1〜第7の実施形態についてより
詳細に説明する。
【0057】まず、本実施形態の基本構成について説明
する。
【0058】図1に、本実施形態に係る連続データサー
バ装置の構成を示す。
【0059】本実施形態の連続データサーバ装置は、n
(nは1以上の整数)台のデータ記憶制御装置14、各
データ記憶制御装置14ごとに所定台数接続されたデー
タ記憶装置12、m(mは1以上の整数)台の通信制御
装置16、各データ記憶制御装置14および各通信制御
装置16に接続されたバッファ記憶装置18、各データ
記憶制御装置14および各通信制御装置16に1本以上
の伝送路で接続されたk(kは1以上の整数)台の中央
制御装置20を備える。なお、複数の中央制御装置20
のうち、1つを主系の中央制御装置20とし、残りを従
系の中央制御装置20とする。
【0060】データ記憶装置12は、映像や音声などの
連続データを記憶するためのものであり、磁気ディスク
装置、光ディスク装置あるいは光磁気ディスク装置など
のディスク装置を用いることができる。また、ディスク
装置以外にも、RAMやEEPROMなどの半導体記憶
装置など種々のものを用いることができる。
【0061】データ記憶制御装置14は、それぞれ所定
台数のデータ記憶装置12を接続しており、中央制御装
置20の制御に従い、データ記憶装置12に記憶された
連続データを読みだし、これを指示されたバッファ記憶
装置18の指示された番地に書き込む。
【0062】バッファ記憶装置18は、データ記憶制御
装置14から転送された連続データを一時格納するため
のものである。
【0063】通信制御装置16は、中央制御装置20の
制御に従い、指定されたバッファ記憶装置18の指定さ
れた番地から連続データを読みだし、これをネットワー
クなどの通信路に対して送り出す。送り出す先は、1つ
でも良く、複数でも良い。
【0064】中央制御装置20は、システム全体の制御
を司るものであり、例えば、電子計算機と同じようにC
PUとメモリ装置と通信装置から構成し、システム全体
に対する制御を記述したプログラムをCPUで実行する
ことにより、その機能を得ることができる。
【0065】中央制御装置20は、システム全体を制御
するために、例えば、ビットレートなど、システム内に
記憶している各連続データの仕様、各連続データのデー
タ記憶装置12への配置状態、各通信制御装置16が接
続できる通信路など、システム内の情報を全て管理して
いる、あるいは知ることができる。
【0066】中央制御装置20は、ネットワークを介し
た通信やプロセス間通信あるいは手続き呼び出しなどの
手段によって伝えられてくるユーザやアプリケーション
プログラムからの連続データのアクセス要求を受け付
け、その要求に応答するために用いるデータ記憶制御装
置14と通信制御装置16を調べ、データ記憶制御装置
14に対しては、「どのデータ記憶装置12に記憶され
ているどの連続データをバッファ記憶装置18のどの番
地に転送するか」を指示するとともに、通信制御装置1
6に対しては、「バッファ記憶装置18のどの番地にあ
る連続データをどこに送信するか」を指示する。
【0067】以下に説明する第1〜第7の実施形態は、
上述したような基本構成を有するものとする。
【0068】ここで、これから説明する第1〜第6の各
実施形態について同様の点・相違する点のうち主なもの
をまとめておく。
【0069】第1〜第4の実施形態では従系中央制御装
置は主系中央制御装置からの制御命令及び出力情報の伝
送状況に基づき障害を検出し、第5及び第6の実施形態
では主系からの出力情報の伝送状況に基づき障害を検出
する。
【0070】第1及び第2の実施形態は中央制御装置間
を接続する伝送路に信頼性があることを想定したもので
ある。一方、第3〜第6の実施形態は伝送上の不具合に
よりある周期である従系にだけ主系から制御命令もしく
は外部要求もしくはその両方が伝わらないことがあり得
るものと想定し、これに対処したものである。
【0071】第1、第3、第6の実施形態は、ある周期
において中央制御装置から制御対象であるデータ記憶制
御装置及び通信制御装置に伝送する外部要求は、その周
期の次の周期の制御対象の動作を決定するものである場
合における一実施形態である。一方、第2、第4、第5
の実施形態は、ある周期において中央制御装置から制御
対象であるデータ記憶制御装置及び通信制御装置に伝送
する定常の外部要求は、その周期の次の次の周期の制御
対象の動作を決定するものである場合における一実施形
態である。
【0072】(第1の実施形態)本発明の第1の実施形
態について説明する。第1の実施形態では、2種類の形
態を説明するが、説明の便宜上、一方を実施形態1−
1、他方を実施形態1−2と呼ぶ。
【0073】本実施形態は、連続データサーバ装置の中
央制御装置間を接続する伝送路に信頼性があることを想
定し、障害検出には外部要求と制御命令の双方を用い、
制御命令は発行された次の周期の制御対象の動作を決定
する場合の形態である。
【0074】本実施形態では、概略的には、主系の障害
が検出された場合、従系(のうち所定の1台)は、主系
の障害が検出されたその周期で主系となるとともに、送
られるべき制御命令を送出し、主系となったことを他の
中央制御装置へ通知し、外部要求を自ら受信可能になる
ように設定を変更するなどの手順をとる。
【0075】最初に、実施形態1−1について説明す
る。
【0076】図2は、本実施形態に係る連続データサー
バ装置における中央制御装置20の構成を示す。
【0077】本実施形態の中央制御装置20は、外部か
らの要求を受け付ける第1の外部要求受信部(以下、単
に、外部要求受信部と呼ぶ)201と、他の中央制御装
置20に対し、受信した外部からの要求を送出する外部
要求送出部204と、他の中央制御装置20の外部要求
送出部204からのデータを受信する第2の外部要求受
信部(以下、他の中央制御装置からの外部要求受信部と
呼ぶ)205と、データ記憶制御装置14に対する連続
データのデータ記憶装置12からの読み出し動作の制御
命令、通信制御装置16に対するバッファ記憶装置18
からの連続データの読み出しと通信路への送出動作の制
御命令を決定するスケジューラ202と、データ記憶制
御装置14、通信制御装置16に対し、制御命令を送出
する制御命令送出部203と、他の中央制御装置20か
ら送られてきた制御命令を受信する制御命令受信部20
6と、時刻管理を行なうためのタイマ207と、他の中
央制御装置20の障害を検出する障害検出部208と、
それら全てを制御する制御部200とを備えている。
【0078】スケジューラ202は、制御対象であるデ
ータ記憶制御装置14と通信制御装置16の動作を決定
する。外部要求受信部201の記憶する外部からの要求
がスケジューラ202の入力情報となり、データ記憶制
御装置14と通信制御装置16への制御命令がスケジュ
ーラ202の出力情報となる。
【0079】本実施形態1−1では、スケジューラ20
2が図7の周期1で作成した制御命令を、データ記憶制
御装置14、通信制御装置16が使用するタイミング
は、図7の周期2となる。すなわち、周期1で出される
制御命令は周期2の制御対象の動作を決定する。
【0080】複数存在する中央制御装置20は、予め、
一意に定まる識別子が割り振られており、それぞれが区
別できるようになっている。また、複数の中央制御装置
20のうち、1つは主系中央制御装置20として、残り
は従系中央制御装置20として動作する。
【0081】各中央制御装置20同士の時刻は、予め同
期させておく。時刻の同期を行なうためには、例えば、
NTPプロトコルを利用する、あるいは共通のクロック
を持たせ、全ての中央制御装置20がそのクロックを参
照するなどすれば実現可能である。
【0082】データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6に対する制御命令の発行は、主系中央制御装置20の
みが行ない、従系中央制御装置20は、ホットスタンバ
イの状態で待機する。主系中央制御装置20が故障など
の理由により、外部要求の受信が不可能になったり、デ
ータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対して、制
御命令の送出が不可能になった場合には、従系中央制御
装置20のうちの1つが主系中央制御装置20となって
動作を継続する。
【0083】主系中央制御装置20における障害の検出
は、従系中央制御装置20が行なう。ここでは、従系中
央制御装置20が、主系中央制御装置20から送られる
筈の外部要求あるいは制御命令が受信できない場合に、
主系中央制御装置20に障害が発生したと判断する。主
系中央制御装置20に障害が発生したと判断された場合
には、障害を検出した従系中央制御装置20が主系中央
制御装置20の役割を引き継ぎ、外部要求の受信、およ
びデータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対する
制御命令の発行を開始する。
【0084】次に、本実施形態の主系中央制御装置20
の動作について説明する。
【0085】外部要求受信部201には、受信した要求
を蓄積するキューが存在し、主系中央制御装置20の他
の部分とは独立に、外部からの要求を受信し続け、受信
した外部要求をキューに記憶する。キューに記憶された
外部要求は、制御部200の指示により、他の従系中央
制御装置20へ送信されるとともに、スケジューラ20
2に渡される。なお、その周期に受信した外部要求がな
かった場合、外部要求がなかったことを明示的に伝える
ために、空の外部要求を出力する。
【0086】図3に、外部要求受信部201の動作のア
ルゴリズムを示す。
【0087】制御部200の指示があるまでは、外部か
らの要求を待ち(ステップS11,S13)、外部要求
が送信されてきた場合には、それをキューに記憶する
(ステップS12)。
【0088】制御部200から指示が来た場合には(ス
テップS13)、外部要求送出部204に対し、キュー
に積まれている外部要求を、他の従系中央制御装置20
に送信するよう指示するとともに(ステップS14)、
キューに記憶されている外部要求をスケジューラ202
に渡す(ステップS15)。最後に、キューを初期化す
る(ステップS16)。
【0089】外部要求送出部204は、外部要求受信部
201のキューに記憶されている外部要求を、他の全て
の従系中央制御装置20へ送信する。外部要求の送信
は、例えば、各従系中央制御装置20毎に行なっても良
いし、UDPのブロードキャスト機能などを使って、全
ての従系中央制御装置20に対して一度に行なっても良
い。
【0090】制御命令受信部206は、他の中央制御装
置20が発行した制御命令を受信し、受信したことを制
御部200に対して通知する。ここで、スケジューラ2
02による1回の動作決定処理によって発行される制御
命令は、1つの場合と複数の場合が考えられるが、複数
の場合は、全ての制御命令を受信した後、制御部200
に対して通知を行なう。
【0091】タイマ207は、所定の時刻に達したとき
に、制御部200に対して、割り込みなどの手段を通じ
て通知を行ない、中央制御装置20の動作を開始させ
る。このタイマ207の時刻の設定は、制御部200が
行なう。
【0092】制御部200は、主系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0093】図4に、制御部200の動作のアルゴリズ
ムを示す。
【0094】制御部200は、初期化時に、所定の時刻
に達した時にタイマ207より通知が来るよう、タイマ
207をセットした後(ステップS21)、タイムスタ
ンプを0に初期化する(ステップS22)。
【0095】所定の時刻に達した時に、タイマ207か
らの通知を受け(ステップS23)、タイムスタンプの
値を1増やした後(ステップS24)、他の従系中央制
御装置20より、制御命令が発行されているかどうか調
べる(ステップS25)。制御命令が発行されている場
合には、主系中央制御装置20が正常に動作している場
合でも、自ら従系中央制御装置モードに移行し、他の従
系中央制御装置20に対する外部要求送出を停止する
(ステップS31)。制御命令が発行されていない場合
には、外部要求受信部201に対し、外部要求受信部2
01のキューに記憶されている外部要求を他の従系中央
制御装置20に送信するとともに、スケジューラ202
に外部要求を渡すよう指示し(ステップS26)、スケ
ジューラ202を起動する(ステップS27)。
【0096】次に、再び他の従系中央制御装置20より
制御命令が発行されているかどうかを調べ(ステップS
28)、発行されていない場合には、制御命令送出部2
03に対し、スケジューラ202の作成した制御命令
を、データ記憶制御装置14、通信制御装置16に対し
送出するよう指示し(ステップS29)、再び次の所定
の時刻に通知が来るようタイマ207をセットする(ス
テップS30)。制御命令が発行されていた場合には、
上記と同様に自ら従系中央制御装置モードに移行し、デ
ータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対する制御
命令の発行を停止する(ステップS31)。
【0097】なお、上記アルゴリズムで、タイマ207
に設定する所定の時刻は、従系中央制御装置20に処理
を引き継げるだけの余裕を持たせた時刻にする。
【0098】図5には、待機中の従中央制御装置20に
対して送信する外部要求データの構成例を示す。このデ
ータには、外部要求に加え、主系中央制御装置20の識
別子と、外部要求の数が含まれている。なお、この周期
に受信した外部要求がない場合、図5のフォーマットで
は、外部要求の数を0にすれば良い。
【0099】図6には、データ記憶制御装置14、通信
制御装置16に対する制御命令の構成例を示す。この命
令には、制御命令の他に、中央制御装置20の識別子
と、一意に定まるタイムスタンプが付加されている。
【0100】次に、従系中央制御装置20の動作につい
て説明する。もちろん、従系中央制御装置20の構成
は、主系中央制御装置20の構成と同一である。
【0101】タイマ207は、所定の時刻に達した時
に、障害検出部208に対して、割り込みなどの手段を
用いて通知を行ない、障害検出部208の起動を行な
う。障害検出部208の起動時刻のタイマ207への設
定は、障害検出部208自身が行なう。
【0102】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05は、主系中央制御装置20より送られてくる外部要
求を受信し、外部要求受信部201のキューに蓄積する
とともに、障害検出部208に対し、受信した時刻を通
知する。制御命令受信部206は、主系中央制御装置2
0から送出されるデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令を監視し、主系中央制御装置2
0からの制御命令の送出を確認した後、制御部200に
対し、制御命令が発行されたことを通知する。
【0103】外部要求受信部201は、制御部200か
らの指示に従い、主系中央制御装置20の場合と同様
に、キューに積まれている外部要求をスケジューラ20
2に渡すが、他の中央制御装置20に対しての外部要求
の送信は行なわない。
【0104】制御命令受信部206は、他の中央制御装
置20が発行した制御命令を受信し、受信したことを制
御部200に対して通知する。ここで、発行される制御
命令は、1つの場合と複数の場合が考えられるが、複数
の場合は、全ての制御命令を受信した後、制御部200
に対して通知を行なう。
【0105】障害検出部208では、他の中央制御装置
からの外部要求受信部205および制御命令受信部20
6を監視することで、主系中央制御装置20の障害を検
出する。図7に障害検出部208の動作の概念図を、図
8および図9に障害検出部208の動作のアルゴリズム
を示す。
【0106】障害検出部208は、中央制御装置20上
のタイマ207を用い、初期値として予め設定された時
間τをタイマ207にセットし、時間τ後にタイマ20
7より通知されるようにする(図8のステップS4
1)。時間τは、主系中央制御装置20が外部要求を送
信してくる時刻に、所定のマージンを加えた時間であ
る。このマージンとしては、通信のオーバヘッドによる
遅れと主系中央制御装置20との間のクロックの同期の
誤差分などを足したものを用いる。
【0107】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05より、データを受信したことを示す通知が来るのを
待ち、通知が来た場合には(ステップS43,S4
2)、タイマ207の設定を解除し(図9のステップS
45)、受信した外部要求がスケジューラ202により
処理される時間tを見積り(ステップS46)、それを
元に主系中央制御装置20が制御命令を発行するまでの
時間を見積り、それに所定のマージンを加えた時間τ´
が経過した時にタイマ207から通知が来るよう、タイ
マ207をセットする(ステップS47,S48)。こ
のマージンとしても、通信のオーバヘッドによる遅れと
主系中央制御装置20との間のクロックの同期の誤差分
などを足したものを用いる。
【0108】一方、他の中央制御装置からの外部要求受
信部205より、データを受信したことを示す通知が来
る前に、タイマ207からの通知があった場合には(図
8のステップS42,S43)、主系中央制御装置20
に障害が発生したと判断し、制御部200に対し、障害
が発生したことを通知する(ステップS44)。
【0109】次に、制御命令受信部206より、制御命
令を受信したことを示す通知が来るのを待ち、通知が来
た場合には(図9のステップS52,S49)、タイマ
207の設定を解除し(ステップS50)、制御命令を
受信した時刻より所定の時間(τ+α)が経過した時に
タイマ207から通知が来るよう、タイマ207をセッ
トし直す(ステップS51)。αは、主系中央制御装置
20の動作周期の残り時間である。なお、αは、主系中
央制御装置20の動作周期の長さにより変わり得る時間
である。
【0110】一方、制御命令受信部206より、制御命
令を受信したことを示す通知が来る前に、タイマ207
からの通知があった場合には(ステップS49,S5
2)、主系中央制御装置20に障害が発生したと判断
し、制御部200に対し、障害が発生したことを通知す
る(ステップS53)。
【0111】制御部200は、従系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0112】図10および図11に、制御部200の動
作のアルゴリズムを示す。
【0113】制御部200は、他の中央制御装置からの
外部要求受信部205より外部要求を受信したことを知
らせる通知が来る、もしくは障害検出部208より主系
中央制御装置20に障害が発生したことを知らせる通知
が来るまでは、待機状態にある(図10のステップS6
1,S62)。
【0114】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05より、外部要求が通知された時には、外部要求受信
部201に対し、キューに蓄えられている外部要求をス
ケジューラ202に渡すよう指示した後(ステップS6
5)、スケジューラ202を起動し(ステップS6
6)、制御装置の動作を決定する処理を行なって、主系
中央制御装置20の内部状態と一貫性が取れるようにす
る。
【0115】この後、制御命令受信部206より、主系
中央制御装置20が制御命令を発行したことを示す通知
が来る、もしくは障害検出部208より主系中央制御装
置20に障害が発生したことを知らせる通知が来るまで
待機する(ステップS67,S68)。
【0116】制御命令受信部206より通知が来た場合
には、再び、最初の待機状態(ステップS61,S6
2)に戻る。
【0117】障害が発生したことを知らせる通知が来た
場合には、データ記憶制御装置14、通信制御装置16
に対し、制御命令を発行する(図11のステップS6
9)。その後、制御命令受信部206より通知があった
かどうかを調べ(ステップS70)、通知がなかった場
合には、他の中央制御装置20が主系中央制御装置20
になったことを示す通知が来ているかどうか調べる(ス
テップS73)。通知が来ている場合には、再び最初の
待機状態(図10のステップS61,S62)に戻る。
通知が来ていない場合には、自分が主系中央制御装置2
0になったことを他の中央制御装置20に対して通知す
る(図11のステップS74)とともに、主系中央制御
装置モードに移行する(ステップS75)。
【0118】制御命令受信部206より通知があった場
合には、他の中央制御装置20が主系中央制御装置モー
ドに移行しようとしている可能性があるので、受信した
全ての制御命令に付加されている中央制御装置20の識
別子を自分の識別子と比較し(ステップS71)、自分
の識別子が一番若い番号の場合には(ステップS7
2)、他の中央制御装置20が主系中央制御装置20に
なったことを示す通知が来ているかどうか調べる(ステ
ップS73)。通知が来ている場合には、再び最初の待
機状態(図10のステップS61,S62)に戻る。通
知が来ていない場合には、自分が主系中央制御装置20
になったことを他の中央制御装置20に対して通知する
(図11のステップS74)とともに、主系中央制御装
置モードに移行する(ステップS75)。自分の識別子
が一番若い番号でない場合には、再び最初の待機状態
(図10のステップS61,S62)に戻る。
【0119】他の中央制御装置20からの外部要求受信
部205より外部要求を受信したことを知らせる通知が
来る前に、障害検出部208より主系中央制御装置20
に障害が発生したことを知らせる通知が来た場合には、
外部要求受信部201に対し、空の外部要求をスケジュ
ーラ202に渡すよう指示した後(ステップS63)、
スケジューラ202を起動し(ステップS64)、スケ
ジューラ202の作成した制御命令を制御命令送出部2
03を通じて発行する(図11のステップS69)。
【0120】その後、制御命令受信部206より通知が
あったかどうかを調べ(ステップS70)、通知がなか
った場合には、他の中央制御装置20が主系中央制御装
置20になったことを示す通知が来ているかどうか調べ
る(ステップS73)。通知が来ている場合には、再び
最初の待機状態(図10のステップS61,S62)に
戻る。通知が来ていない場合には、自分が主系中央制御
装置20になったことを他の中央制御装置20に対して
通知する(図11のステップS74)とともに、主系中
央制御装置モードに移行する(ステップS75)。
【0121】制御命令受信部206より通知があった場
合には、他の中央制御装置20が主系中央制御装置モー
ドに移行しようとしている可能性があるので、受信した
全ての制御命令に付加されている中央制御装置20の識
別子を自分の識別子と比較し(ステップS71)、自分
の識別子が一番若い番号の場合には(ステップS7
2)、他の中央制御装置20が主系中央制御装置20に
なったことを示す通知が来ているかどうか調べる(ステ
ップS73)。通知が来ている場合には、再び最初の待
機状態(図10のステップS61,S62)に戻る。通
知が来ていない場合には、自分が主系中央制御装置20
になったことを他の中央制御装置20に対して通知する
(図11のステップS74)とともに、主系中央制御装
置モードに移行する(ステップS75)。自分の識別子
が一番若い番号でない場合には、再び最初の待機状態
(図10のステップS61,S62)に戻る。
【0122】従系中央制御装置20が主系中央制御装置
モードに移行する際には、外部要求を自分が受信するよ
うに設定するとともに、図4に示す動作アルゴリズムを
実行することで、主系中央制御装置20に移行する。
【0123】このようにすることで、ただ1つの従系中
央制御装置20のみが主系中央制御装置20になること
が可能となる。
【0124】本実施形態によれば、主系中央制御装置2
0は、図4に示すように、周期的に同じ処理を繰り返す
が、周期内で行なうべき処理を実行する時刻が定められ
ており、しかもその時刻は、他の従系中央制御装置20
に引き継ぐ余裕を持たせて設定可能であること、および
この周期内で全ての従系中央制御装置20の内部状態は
主系中央制御装置20の内部状態に一致していることか
ら、従系中央制御装置20の障害検出部208が主系中
央制御装置20の障害を検出した時に、瞬時に従系中央
制御装置20の1つを主系中央制御装置20に切替え、
周期内で行なうべき処理を引き継ぐことが可能であり、
これにより連続データのサービスの連続性が保証され
る。
【0125】(1)ところで、上記した実施形態におい
て、主系中央制御装置20に障害が発生した場合、複数
の従系中央制御装置20が主系中央制御装置20に移行
しようとした結果、データ記憶制御装置14、通信制御
装置16に対し、同一の命令が複数回送出される可能性
があるが、データ記憶装置12、通信制御装置16で、
制御命令に付加されているタイムスタンプを調べ、同一
のタイムスタンプを持つ制御命令が複数来た場合には、
最初の1つのみを命令として実行し、残りの制御命令を
無視するようにすれば良い。
【0126】(2)また、上記した実施形態において
は、制御命令の発行は、主系中央制御装置20のみが行
なっていたが、主系中央制御装置20だけでなく、従系
中央制御装置20からも制御命令を発行する方式も実施
可能である。このようにすることで、中央制御装置20
とデータ記憶制御装置14、通信制御装置16を結ぶ伝
送路の信頼性が低い場合に、複数の制御命令を送出する
ことで、制御命令が伝わらなくなる確率を低減させるこ
とが可能である。
【0127】(3)また、上記した実施形態において
は、外部要求は、主系中央制御装置20のみが受信する
が、外部要求を全ての中央制御装置20で受信する方式
も実施可能である。各中央制御装置20間での内部状態
の一貫性の保持は、主系中央制御装置20から従系中央
制御装置20に対し、外部要求のリストを送付すること
で実現できる。この場合の送付する外部要求のリストの
構成例を図12に示す。この例では、各外部要求に一意
に定まる識別子をつけ、識別子のリストを送付する。識
別子の例としては、図13のように、外部要求の要求元
のアドレスと要求元で管理されている一意に定まる番号
を組み合わせたものが考えられる。
【0128】(4)また、上記した実施形態において、
データ記憶制御装置14、通信制御装置16から、応答
や要求が来る場合も存在するが、この場合、外部要求を
受信する場合と同様に、応答受信部と応答送出部を中央
制御装置20内に設け、主系中央制御装置20で受信し
た応答、要求を応答送出部を用いて他の従系中央制御装
置20に送出することで、主系中央制御装置20と従系
中央制御装置20の全ての内部状態を同一にすることが
可能である。
【0129】なお、上記の(1)〜(4)の点は、後述
する実施形態1−2、第2〜第6の実施形態についても
同様に成立する。
【0130】他の構成例として、図14のように、図2
における他の中央制御装置20からの外部要求受信部2
05と外部要求送出部204を共通にして他の中央制御
装置間とのデータ送受信部214とし、制御命令送出部
203と制御命令受信部206を共通にして制御命令送
受信部213とするような構成も実施可能である。さら
に、図15のように、全てのデータの入出力をデータ送
受信部223の形で共通にした構成も実施可能である。
これらの点は、後述する実施形態1−2、第2〜第4の
実施形態についても同様に成立する。
【0131】次に、実施形態1−2について説明する。
【0132】本実施形態に係る連続データサーバ装置に
おける中央制御装置20の構成は図2と同様である。
【0133】すなわち、本実施形態の中央制御装置20
は、外部からの要求を受け付ける第1の外部要求受信部
201と、他の中央制御装置20に対し、受信した外部
からの要求を送出する外部要求送出部204と、他の中
央制御装置20の外部要求送出部204からのデータを
受信する第2の外部要求受信部205と、データ記憶制
御装置14に対する連続データのデータ記憶装置12か
らの読み出し動作の制御命令、通信制御装置16に対す
るバッファ記憶装置18からの連続データの読み出しと
通信路への送出動作の制御命令を決定するスケジューラ
202と、データ記憶制御装置14、通信制御装置16
に対し、制御命令を送出する制御命令送出部203と、
他の中央制御装置20から送られてきた制御命令を受信
する制御命令受信部206と、時刻管理を行なうための
タイマ207と、他の中央制御装置20の障害を検出す
る障害検出部208と、それら全てを制御する制御部2
00とを備えている。
【0134】スケジューラ202は、制御対象であるデ
ータ記憶制御装置14と通信制御装置16の動作を決定
する。外部要求受信部201の記憶する外部からの要求
がスケジューラ202の入力情報となり、データ記憶制
御装置14と通信制御装置16への制御命令がスケジュ
ーラ202の出力情報となる。
【0135】本実施形態1−2では、スケジューラ20
2が図17の周期1で作成した制御命令を、データ記憶
制御装置14、通信制御装置16が使用するタイミング
は、図17の周期2となる。すなわち、周期1で出され
る制御命令は周期2の制御対象の動作を決定する。
【0136】複数存在する中央制御装置20は、予め、
一意に定まる識別子が割り振られており、それぞれが区
別できるようになっている。また、複数の中央制御装置
20のうち、1つは主系中央制御装置20として、残り
は従系中央制御装置20として動作する。
【0137】各中央制御装置20同士の時刻は、予め同
期させておく。時刻の同期を行なうためには、例えばN
TPプロトコルを利用する、あるいは共通のクロックを
持たせ、全ての中央制御装置20がそのクロックを参照
するなどすれば実現可能である。また、本実施形態で
は、全ての中央制御装置20は、ある時間周期Tで同期
して動作を行なう。
【0138】データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6に対する制御命令の発行は、主系中央制御装置20の
みが行ない、従系中央制御装置20は、ホットスタンバ
イの状態で待機する。主系中央制御装置20が故障など
の理由により、外部要求の受信が不可能になったり、デ
ータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対して、制
御命令の送出が不可能になった場合には、従系中央制御
装置20のうちの1つが主系中央制御装置20となって
動作を継続する。
【0139】主系中央制御装置20における障害の検出
は、従系中央制御装置20が行なう。ここでは、従系中
央制御装置20が、主系中央制御装置20から送られる
筈の外部要求あるいは制御命令が受信できない場合に、
主系中央制御装置20に障害が発生したと判断する。主
系中央制御装置20に障害が発生したと判断された場合
には、障害を検出した従系中央制御装置20が主系中央
制御装置20の役割を引き継ぎ、外部要求の受信、およ
びデータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対する
制御命令の発行を開始する。
【0140】次に、本実施形態の主系中央制御装置20
の動作について説明する。
【0141】外部要求受信部201には、受信した要求
を蓄積するキューが存在し、主系中央制御装置20の他
の部分とは独立に、外部からの要求を受信し続け、受信
した外部要求をキューに記憶する。キューに記憶された
外部要求は、制御部200の指示により、他の従系中央
制御装置20へ送信されるとともに、スケジューラ20
2に渡される。なお、その周期に受信した外部要求がな
かった場合、外部要求がなかったことを明示的に伝える
ために、空の外部要求を出力する。
【0142】本実施形態の外部要求受信部201の動作
のアルゴリズムは図3と同様である。
【0143】すなわち、制御部200の指示があるまで
は、外部からの要求を待ち(ステップS11,S1
3)、外部要求が送信されてきた場合には、それをキュ
ーに記憶する(ステップS12)。
【0144】制御部200から指示が来た場合には(ス
テップS13)、外部要求送出部204に対し、キュー
に積まれている外部要求を、他の従系中央制御装置20
に送信するよう指示するとともに(ステップS14)、
キューに記憶されている外部要求をスケジューラ202
に渡す(ステップS15)。最後に、キューを初期化す
る(ステップS16)。
【0145】外部要求送出部204は、外部要求受信部
201のキューに記憶されている外部要求を、他の全て
の従系中央制御装置20へ送信する。外部要求の送信
は、例えば、各従系中央制御装置20毎に行なっても良
いし、UDPのブロードキャスト機能などを使って、全
ての従系中央制御装置20に対して一度に行なっても良
い。
【0146】制御命令受信部206は、他の中央制御装
置20が発行した制御命令を受信し、受信したことを制
御部200に対して通知する。ここで、スケジューラ2
02による1回の動作決定処理によって発行される制御
命令は、1つの場合と複数の場合が考えられるが、複数
の場合は、全ての制御命令を受信した後、制御部200
に対して通知を行なう。
【0147】タイマ207は、ある定められた所定の時
間T毎に、制御部200に対して、割り込みなどの手段
を通じて通知を行ない、中央制御装置20の動作を開始
させる。このタイマ207の時間の設定は、制御部20
0が行なう。この所定の時間間隔Tは、全ての中央制御
装置20で共通の値を用いる。また、タイマ207によ
る通知が起こる時刻も、全ての中央制御装置20で同一
になるように設定する。
【0148】制御部200は、主系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0149】図16に、制御部200の動作のアルゴリ
ズムを示す。
【0150】制御部200は、初期化時に、ある所定の
時間T毎にタイマ207より通知が来るよう、タイマ2
07をセットした後(ステップS81)、タイムスタン
プを0に初期化する(ステップS82)。タイマ207
からの通知を受けた時には(ステップS83)、タイム
スタンプの値を1増やした後(ステップS84)、他の
従系中央制御装置20より制御命令が発行されているか
どうか調べる(ステップS85)。制御命令が発行され
ている場合には、主系中央制御装置20が正常に動作し
ている場合でも、自ら従系中央制御装置モードに移行
し、他の従系中央制御装置20に対する外部要求送出を
停止する(ステップS90)。制御命令が発行されてい
ない場合には、外部要求受信部201に対し、外部要求
受信部201のキューに記憶されている外部要求を他の
従系中央制御装置20に対して送信するとともに、スケ
ジューラ202に外部要求を渡すよう指示し(ステップ
S86)、スケジューラ202を起動する(ステップS
237)。次に、再び他の従系中央制御装置20より制
御命令が発行されているかどうかを調べ(ステップS8
8)、発行されていない場合には、制御命令送出部20
3に対し、スケジューラ202の作成した制御命令を、
データ記憶制御装置14、通信制御装置16に対し送出
するよう指示する(ステップS89)。制御命令が発行
されていた場合には、上記と同様に自ら従系中央制御装
置モードに移行し、データ記憶制御装置14、通信制御
装置16に対する制御命令の発行を停止する(ステップ
S90)。
【0151】待機中の従系中央制御装置20に対して送
信する外部要求データの構成例は図5と同様である。こ
のデータには、外部要求に加え、主系中央制御装置20
の識別子と、外部要求の数が含まれている。なお、この
周期に受信した外部要求がない場合、図5のフォーマッ
トでは、外部要求の数を0にすれば良い。
【0152】データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6に対する制御命令の構成例は図6と同様である。この
命令には、制御命令の他に、中央制御装置20の識別子
と、一意に定まるタイムスタンプが付加されている。タ
イムスタンプは、例えばタイマ207の周期T毎に1ず
つ増加していく正の整数値を用いる。
【0153】次に、本実施形態の従系中央制御装置20
の動作について説明する。もちろん、従系中央制御装置
20の構成は、主系中央制御装置20の構成と同一であ
る。
【0154】タイマ207は、主系中央制御装置20の
タイマ207の間隔T毎に、障害検出部208に対し
て、割り込みなどの手段を通じて通知を行ない、障害検
出部208の起動を行なう。障害検出部208の起動時
刻の設定は、障害検出部208が行なう。
【0155】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05は、主系中央制御装置20より送られてくる外部要
求を受信し、外部要求受信部201のキューに蓄積する
とともに、障害検出部208に対し、受信した時刻を通
知する。制御命令受信部206は、主系中央制御装置2
0から送出されるデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令を監視し、主系中央制御装置2
0からの制御命令の送出を確認した後、制御部200に
対し、制御命令が発行されたことを通知する。外部要求
受信部201は、制御部200からの指示にしたがい、
主系中央制御装置20の場合と同様に、キューに積まれ
ている外部要求をスケジューラ202に渡すが、他の中
央制御装置20に対しての外部要求の送信は行なわな
い。
【0156】制御命令受信部206は、他の中央制御装
置20が発行した制御命令を受信し、受信したことを制
御部200に対して通知する。ここで、発行される制御
命令は、1つの場合と複数の場合が考えられるが、複数
の場合は、全ての制御命令を受信した後、制御部200
に対して通知を行なう。
【0157】障害検出部208では、他の中央制御装置
20からの外部要求受信部205、および制御命令受信
部206を監視することで、主系中央制御装置20の障
害を検出する。図17に障害検出部208の動作の概念
図を、図18に動作アルゴリズムを示す。
【0158】障害検出部208は、中央制御装置20上
のタイマ207を用い、初期値として予め設定された時
間Tをタイマ207にセットし、時間T後にタイマ20
7より通知されるようにする(ステップS101)。タ
イマ207から通知があり、障害検出部208が実行を
開始した時には(ステップS102)、予め決められた
時間T´の間、他の中央制御装置20からの外部要求受
信部205より、データを受信したことを示す通知が来
るのを待つ(ステップS103,S104)。時間T´
の間に通知が来なかった場合には、主系中央制御装置2
0に障害が発生したと判断し、制御部200に対し、障
害が発生したことを通知する(ステップS107)。時
間T´の間に通知が来た場合には、障害検出部208が
起動されてから予め決められた時間T”が経過するま
で、主系中央制御装置20から制御命令が発行されるの
を待つ(ステップS105,S106)。時間T”の間
に、主系中央制御装置20より制御命令が発行された場
合には、再びタイマ207から通知が来るのを待つ(ス
テップS102)。時間T”の間に制御命令が発行され
なかった場合は、主系中央制御装置20に障害が発生し
たと判断し、制御部200に対し、障害が発生したこと
を通知する(ステップS107)。時間T´は、時間
T”までに制御要求が生成される時間に設定し、時間
T”は、次にタイマ207から通知が来るまでに制御命
令を送出可能な時間に設定する。
【0159】制御部200は、従系中央制御装置20全
体の制御を行なう。制御部200の動作のアルゴリズム
は、図10および図11と同様である。
【0160】すなわち、制御部200は、他の中央制御
装置からの外部要求受信部205より外部要求を受信し
たことを知らせる通知が来る、もしくは障害検出部20
8より主系中央制御装置20に障害が発生したことを知
らせる通知が来るまでは、待機状態にある(図10のス
テップS61,S62)。
【0161】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05より、外部要求が通知された時には、外部要求受信
部201に対し、キューに蓄えられている外部要求をス
ケジューラ202に渡すよう指示した後(ステップS6
5)、スケジューラ202を起動し(ステップS6
6)、制御装置の動作を決定する処理を行なって、主系
中央制御装置20の内部状態と一貫性が取れるようにす
る。
【0162】この後、制御命令受信部206より、主系
中央制御装置20が制御命令を発行したことを示す通知
が来る、もしくは障害検出部208より主系中央制御装
置20に障害が発生したことを知らせる通知が来るまで
待機する(ステップS67,S68)。
【0163】制御命令受信部206より通知が来た場合
には、再び、最初の待機状態(ステップS61,S6
2)に戻る。
【0164】障害が発生したことを知らせる通知が来た
場合には、データ記憶制御装置14、通信制御装置16
に対し、制御命令を発行する(図11のステップS6
9)。その後、制御命令受信部206より通知があった
かどうかを調べ(ステップS70)、通知がなかった場
合には、他の中央制御装置20が主系中央制御装置20
になったことを示す通知が来ているかどうか調べる(ス
テップS73)。通知が来ている場合には、再び最初の
待機状態(図10のステップS61,S62)に戻る。
通知が来ていない場合には、自分が主系中央制御装置2
0になったことを他の中央制御装置20に対して通知す
る(図11のステップS74)とともに、主系中央制御
装置モードに移行する(ステップS75)。
【0165】制御命令受信部206より通知があった場
合には、他の中央制御装置20が主系中央制御装置モー
ドに移行しようとしている可能性があるので、受信した
全ての制御命令に付加されている中央制御装置20の識
別子を自分の識別子と比較し(ステップS71)、自分
の識別子が一番若い番号の場合には(ステップS7
2)、他の中央制御装置20が主系中央制御装置20に
なったことを示す通知が来ているかどうか調べる(ステ
ップS73)。通知が来ている場合には、再び最初の待
機状態(図10のステップS61,S62)に戻る。通
知が来ていない場合には、自分が主系中央制御装置20
になったことを他の中央制御装置20に対して通知する
(図11のステップS74)とともに、主系中央制御装
置モードに移行する(ステップS75)。自分の識別子
が一番若い番号でない場合には、再び最初の待機状態
(図10のステップS61,S62)に戻る。
【0166】他の中央制御装置20からの外部要求受信
部205より外部要求を受信したことを知らせる通知が
来る前に、障害検出部208より主系中央制御装置20
に障害が発生したことを知らせる通知が来た場合には、
外部要求受信部201に対し、空の外部要求をスケジュ
ーラ202に渡すよう指示した後(ステップS63)、
スケジューラ202を起動し(ステップS64)、スケ
ジューラ202の作成した制御命令を制御命令送出部2
03を通じて発行する(図11のステップS69)。
【0167】その後、制御命令受信部206より通知が
あったかどうかを調べ(ステップS70)、通知がなか
った場合には、他の中央制御装置20が主系中央制御装
置20になったことを示す通知が来ているかどうか調べ
る(ステップS73)。通知が来ている場合には、再び
最初の待機状態(図10のステップS61,S62)に
戻る。通知が来ていない場合には、自分が主系中央制御
装置20になったことを他の中央制御装置20に対して
通知する(図11のステップS74)とともに、主系中
央制御装置モードに移行する(ステップS75)。
【0168】制御命令受信部206より通知があった場
合には、他の中央制御装置20が主系中央制御装置モー
ドに移行しようとしている可能性があるので、受信した
全ての制御命令に付加されている中央制御装置20の識
別子を自分の識別子と比較し(ステップS71)、自分
の識別子が一番若い番号の場合には(ステップS7
2)、他の中央制御装置20が主系中央制御装置20に
なったことを示す通知が来ているかどうか調べる(ステ
ップS73)。通知が来ている場合には、再び最初の待
機状態(図10のステップS61,S62)に戻る。通
知が来ていない場合には、自分が主系中央制御装置20
になったことを他の中央制御装置20に対して通知する
(図11のステップS74)とともに、主系中央制御装
置モードに移行する(ステップS75)。自分の識別子
が一番若い番号でない場合には、再び最初の待機状態
(図10のステップS61,S62)に戻る。
【0169】従系中央制御装置20が主系中央制御装置
モードに移行する際には、外部要求を自分が受信するよ
うに設定するとともに、図16に示す動作アルゴリズム
を実行することで、主系中央制御装置20に移行する。
【0170】このようにすることで、ただ1つの従系中
央制御装置20のみが主系中央制御装置20になること
が可能となる。
【0171】本実施形態によれば、主系中央制御装置2
0は、図16に示すように、周期的に同じ処理を繰り返
すが、周期内で行なうべき処理を実行する時刻が定めら
れており、しかもその時刻は、他の従系中央制御装置2
0に引き継ぐ余裕を持たせて設定可能であること、およ
びこの周期内で全ての従系中央制御装置20の内部状態
は主系中央制御装置20の内部状態に一致していること
から、従系中央制御装置20の障害検出部208が主系
中央制御装置20の障害を検出した時に、瞬時に従系中
央制御装置20の1つを主系中央制御装置20に切替
え、周期内で行なうべき処理を引き継ぐことが可能であ
り、これにより連続データのサービスの連続性が保証さ
れる。
【0172】なお、上記した第1の実施形態において
は、主系制御装置は、時間周期Tの中で、受信した外部
要求と、制御命令を発行しているが、図19に示すよう
に、制御命令と、次の周期で処理されるべき外部要求を
同時に送信する方法も実施可能である。
【0173】さて、上記した第1の実施形態において
は、図7、図17に示すように、周期長が一定の場合と
一定でない場合の両方について実施形態を説明したが、
以下に記述する実施形態においては、図17に示す周期
長が一定の場合のみについて説明を行なう。以下の各々
の実施形態を図7に示すような周期長が一定でない場合
に対応させるには、上記実施形態と同様の方法を取れば
良く、対応は容易である。
【0174】また、上記実施形態においては、図17に
示す周期内のタイミングで外部要求の送信と、所定の処
理と、制御命令の送出を行なっているが、以下に記述す
る実施形態においては、図20に示す周期内のタイミン
グで、外部要求の送信と、所定の処理と、制御命令の送
出を行なう。すなわち、上記実施形態においては、外部
要求の送出/受信→所定の処理→制御命令の送出→外部
要求の送出/受信→所定の処理→制御命令の送出→‥‥
という周期的な動作を、外部要求の送出/受信→所定の
処理→制御命令の送出という動作で区切り、これを周期
としていたが、以下に説明する各実施形態においては、
制御命令の送出→外部要求の送出/受信→所定の処理と
いう動作で区切り、これを周期として説明する。以下に
説明する実施形態に対して、上記実施形態で説明した周
期の切り方を適用することは可能であり、本質的な差異
は存在しない。
【0175】また、上記実施形態においては、主系中央
制御装置、従系中央制御装置の動作アルゴリズムを別々
に記述し、説明を行なったが、以下に記述する実施形態
においては、主系中央制御装置、従系中央制御装置の動
作を合わせて記述したアルゴリズムを用いて説明を行な
う。
【0176】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。
【0177】本実施形態は、連続データサーバ装置の中
央制御装置間を接続する伝送路に信頼性があることを想
定し、障害検出には外部要求と制御命令の双方を用い、
定常状態の制御命令は発行された次の次の周期の制御対
象の動作を決定する場合の形態である。
【0178】本実施形態では、概略的には、主系の障害
が検出された場合、従系(のうち所定の1台)は、主系
の障害が検出された周期の次の周期までに主系となると
ともに、送られるべき制御命令を出す。
【0179】上記のように本実施形態では、定常状態の
制御命令は発行された次の次の周期の制御対象の動作を
決定する(図68(a)のB,C,D、図68(b)の
A,C,D、図69(a),(b)のA,C,D参
照)。ただし、外部要求が来ず主系に切り替わった場
合、外部要求がないものとして所定の処理をして制御命
令を制御対象に伝送するため、この伝送が定常に伝送す
べき次の周期となってしまうことがある(図68(a)
のA、図69(a)のB参照)。また、制御命令が来ず
主系に切り替わった場合、来なかった制御命令について
はすぐに制御対象に伝送できるが、その後の主系移行作
業に時間がかかった結果、その次の周期で出すべき制御
命令が次の次の周期にずれ込んでしまうことがある(図
68(b)のB、図69(b)のB参照)。本実施形態
によれば、このような場合でも、制御対象が伝送されて
きた制御命令を使用する周期の直前の周期までには、確
実に制御命令が伝送される。
【0180】図2は、本実施形態に係る連続データサー
バ装置における中央制御装置20の構成を示す。
【0181】本実施形態の中央制御装置20は、外部か
らの要求を受け付ける第1の外部要求受信部(以下、単
に、外部要求受信部と呼ぶ)201と、他の中央制御装
置に対し、受信した外部からの要求を送出するための外
部要求送出部204と、他の中央制御装置20の外部要
求送出部204からのデータを受信する第2の外部要求
受信部(以下、他の中央制御装置からの外部要求受信部
と呼ぶ)205と、データ記憶制御装置14に対する連
続データのデータ記憶装置12からの読み出し動作の制
御命令、通信制御装置16に対するバッファ記憶装置1
8からの連続データの読み出しと通信路への送出動作の
制御命令を決定するスケジューラ202と、データ記憶
制御装置14、通信制御装置16に対し、制御命令を送
出するための制御命令送出部203、他の中央制御装置
20から送られてきた制御命令を受信する制御命令受信
部206と、時刻管理を行なうためのタイマ207と、
他の中央制御装置20の障害を検出する障害検出部20
8と、それら全てを制御するための制御部200とを備
えている。
【0182】スケジューラ202は、制御対象であるデ
ータ記憶制御装置14と通信制御装置16の動作を決定
する。外部要求受信部201の記憶する外部からの要求
がスケジューラ202の入力情報となり、データ記憶制
御装置14と通信制御装置16への制御命令がスケジュ
ーラ202の出力情報となる。スケジューラ202は、
外部要求受信部201からの入力情報を元に、2周期分
の制御命令を作成する機能を持つ。制御部200が、何
周期分の制御命令を作成すべきかを指示し、スケジュー
ラ202はそれに従って必要な周期分の制御命令を作成
する。
【0183】制御命令送出部203は、制御対象である
データ記憶制御装置14と通信制御装置16に対するス
ケジューラ202の作成した制御命令を、制御部200
の指示に従って送出する。図21に、制御命令のフォー
マットの一例を示す。各制御対象は、制御命令を使用す
る周期で示される周期に送られてきた制御命令を実行す
る。これは、起動時及び障害発生時に、次の周期の動作
を決定する出力情報と次の次の周期の動作を決定する出
力情報とが同一周期内で伝送されることがあるからであ
り、制御対象は「制御命令を使用する周期」の情報によ
り伝送されてきた出力情報をどの周期で使用すべきかを
判別できる。
【0184】図20に、スケジューラ202が作成した
制御命令を、データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6が使用するタイミングを示す。本実施形態では、周期
1で1周期分の制御命令が作成された場合には、周期3
で制御命令が使用され、2周期分の制御命令が作成され
た場合には、周期2と周期3で制御命令が使用される。
【0185】複数存在する中央制御装置20は、予め、
一意に定まる識別子が割り振られており、それぞれが区
別できるようになっている。また、複数の中央制御装置
20のうち、1つは主系中央制御装置20として、残り
は従系中央制御装置20として動作する。
【0186】各中央制御装置20同士の時刻は、予め同
期させておく。時刻の同期を行なうためには、例えばN
TPプロトコルを利用する、共通のクロックを持たせ、
全ての中央制御装置20がそのクロックを参照するなど
すれば実現可能である。
【0187】データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6に対する制御命令の発行は、主系中央制御装置20の
みが行ない、従系中央制御装置20は、ホットスタンバ
イの状態で待機する。主系中央制御装置20が故障など
の理由により、外部要求の受信が不可能になったり、デ
ータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対して、制
御命令の送出が不可能になった場合には、従系中央制御
装置20のうちの1つが主系中央制御装置20となって
動作を継続する。
【0188】主系中央制御装置20における障害の検出
は、従系中央制御装置20が行なうが、これは主系中央
制御装置20から送られる筈の外部要求または制御命令
が受信できない場合に、主系中央制御装置20に障害が
発生したと判断する。主系中央制御装置20に障害が発
生したと判断された場合には、従系中央制御装置20の
1つが主系中央制御装置20の役割を引き継ぎ、外部要
求の受信、およびデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令の発行を開始する。
【0189】次に、本実施形態の主系中央制御装置20
の動作について説明する。
【0190】外部要求受信部201には、受信した要求
を蓄積するキューが存在し、主系中央制御装置20の他
の部分とは独立に、外部からの要求を受信し続け、受信
した外部要求をキューに記憶する。キューに記憶された
外部要求は、制御部200の指示により、他の従系中央
制御装置20へ送信され、またスケジューラ202に渡
される。
【0191】外部要求送出部204は、外部要求受信部
201のキューに記憶されている外部要求を、一意に定
まる識別子と合わせて他の全ての従系中央制御装置20
へ送信する。図5にこの外部要求のフォーマットの一例
を示す。なお、この周期に受信した外部要求がなくても
空の外部要求を送信する。また、外部要求の送信は、例
えば、各従系中央制御装置20毎に行なっても良いし、
UDPのブロードキャスト機能などを使って、全ての従
系中央制御装置20に対して一度に行なっても良い。
【0192】制御命令受信部206は、他の中央制御装
置20が発行した制御命令を受信し、受信したことを制
御部200に対して通知する。ここで、スケジューラ2
02による1回の動作決定処理によって発行される制御
命令は、1つの場合と複数の場合が考えられるが、複数
の場合は、全ての制御命令を受信した後、制御部200
に対して通知を行なう。
【0193】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を通じて通
知を行ない、中央制御装置20の動作を開始させる。こ
のタイマの時刻の設定は、制御部200が行なう。
【0194】制御部200は、主系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0195】次に、従系中央制御装置の動作について説
明する。従系中央制御装置の構成については、図2に示
す主系中央制御装置20の構成と同一である。
【0196】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を用いて通
知を行ない、制御部200が障害検出部208の起動を
行なう。障害検出部208の起動時刻のタイマへの設定
は、制御部200が行なう。
【0197】外部要求受信部204は、制御部200か
らの指示にしたがい、主系中央制御装置20の場合と同
様に、キューに積まれている外部要求をスケジューラ2
02に渡すが、他の中央制御装置20に対しての外部要
求の送信は行なわない。
【0198】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05は、主系中央制御装置20より送られてくる外部要
求を受信し、外部要求受信部201のキューに蓄積する
とともに、障害検出部208に対し、外部要求を受信し
たことを通知する。
【0199】制御命令受信部206は、主系中央制御装
置から送出されるデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令を監視し、主系中央制御装置か
らの制御命令の送出を確認した後、障害検出部208に
対し、制御命令が発行されたことを通知する。
【0200】障害検出部208では、他の中央制御装置
からの外部要求受信部205、および制御命令受信部2
06を監視し、制御部200からの問い合わせに従い、
外部要求およびデータ記憶制御装置14、通信制御装置
16、主系中央制御装置20からの応答を受信したかど
うかを返す。
【0201】制御部200は、従系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0202】図22〜図27に、主系中央制御装置20
および従系中央制御装置20の制御部200の動作のア
ルゴリズムを示す。
【0203】所定の初期値をタイマ207にセットし、
一定の周期毎にタイマ207から通知が来るようにし
(図22のステップS1001)、タイムスタンプを0
に初期化する(ステップS1002)。タイマ207か
らの通知を調べ(ステップS1003)、タイマ207
からの通知があった場合には、タイムスタンプの値を1
増やす(ステップS1004)。
【0204】自中央制御装置が主系中央制御装置である
かどうかを調べ(ステップS1005)、主系中央制御
装置である場合には、他の従系中央制御装置より制御命
令が発行されていないかどうかを調べ(ステップS10
07)、制御命令が発行されていない場合には、制御命
令送出部203に対してスケジューラ202の作成した
制御命令を送出するよう指示し(ステップS101
0)、外部要求受信部201を起動する(ステップS1
011)。各データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6にすでに2周期分の制御命令が保持されている場合に
は(図23のステップS1012)、次の次の周期で実
行する制御命令を作成するようスケジューラ202に指
示し(ステップS1012−1)、2周期分の制御命令
が保持されていない場合には、次の周期で実行する制御
命令と次の次の周期で実行する制御命令を作成するよう
スケジューラ202に指示し(ステップS1012−
2)、ステップS1003に戻る。ステップS1007
で他の従系中央制御装置より制御命令が発行されていた
場合には、自ら従系中央制御装置モードに移行し(図2
4のステップS1013)、制御命令の発行を停止し
(ステップS1014)、この周期で受信した外部要求
を無効にし(ステップS1015)、ステップS100
3に戻る。
【0205】自中央制御装置が従系中央制御装置である
場合には、時間t1後に通知が来るようタイマ207を
セットする(図25のステップS1018)。タイマ2
07からの通知を調べ(ステップS1019)、タイマ
207から通知があった場合には、主系中央制御装置よ
り制御命令が発行されたかどうかを調べる(ステップS
1021)。制御命令が発行されている場合には、時間
t2後に通知が来るようタイマ207をセットする(ス
テップS1022)。タイマ207からの通知を調べ
(ステップS1023)、タイマ207からの通知があ
った場合には、外部要求が送信されてきたかどうかを調
べる(ステップS1024)。外部要求が送信されてき
ている場合には、次の次の周期で実行する制御命令を作
成するようスケジューラ202に指示し(ステップS1
025)、ステップS1003に戻る。
【0206】ステップS1021において、制御命令が
発行されていなかった場合には、主系中央制御装置に障
害が発生したと判断し、従系中央制御装置の中で、自中
央制御装置が一番小さな識別子を持つかどうか調べ(図
26のステップS1031)、自中央制御装置が一番小
さい識別子を持つ場合には、自中央制御装置を主系中央
制御装置モードに変更し(ステップS1032−1)、
制御命令を発行し(ステップS1032−2)、外部要
求を自中央制御装置が受信できるよう設定を変更し(ス
テップS1033)、ステップS1003に戻る。自中
央制御装置が一番小さな識別子を持っていない場合に
は、ステップS1003に戻る。
【0207】ステップS1024において、外部要求が
送信されてきていない場合には、同様に主系中央制御装
置に障害が発生したと判断し、従系中央制御装置の中
で、自中央制御装置が一番小さな識別子を持つかどうか
調べ(ステップS1040)、自中央制御装置が一番小
さい識別子を持つ場合には、自中央制御装置を主系中央
制御装置モードに変更し(ステップS1041)、外部
要求を自中央制御装置が受信できるよう設定を変更し
(ステップS1042)、ステップS1003に戻る。
自中央制御装置が一番小さな識別子を持っていない場合
には、ステップS1003に戻る。
【0208】このようにすることで、主系中央制御装置
20に障害が発生した場合、ただ1つの従系中央制御装
置のみが主系中央制御装置になることが可能となる。
【0209】上記実施形態に従えば、主系中央制御装置
は、図22〜図27において、ステップS1003から
始まり、ステップS1003に戻る処理の流れに示すよ
うに、周期的に所定の処理を繰り返すが、この周期内で
全ての従系中央制御装置の内部状態は主系中央制御装置
の内部状態に一致していることから、従系中央制御装置
の障害検出部208が主系中央制御装置の障害を検出し
た時に、従系中央制御装置の1つを主系中央制御装置に
切替え、周期内で行なうべき処理を引き継ぐことが可能
である。また、中央制御装置内のスケジューラは、デー
タ記憶制御装置、通信制御装置に対する連続する2周期
分の制御命令を発行する機能を持ち、データ記憶制御装
置、通信制御装置が2周期分の制御命令を保持するよう
制御命令を送出している。従って、本実施形態では、中
央制御装置の切替が主系中央制御装置に障害が発生した
周期の次の周期からになっているが、その場合でもデー
タ記憶制御装置、通信制御装置は、保持している制御命
令を使って動作を継続できるため、連続データのサービ
スの連続性が保証される。
【0210】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について説明する。
【0211】本実施形態は、第1の実施形態を変形した
もので、伝送路上の信頼性が保証されず、伝送上のエラ
ーが発生し得ることを想定し、これに対処するものであ
る。
【0212】図2は、本実施形態に係る連続データサー
バ装置における中央制御装置20の構成を示す。
【0213】本実施形態の中央制御装置20は、外部か
らの要求を受け付ける第1の外部要求受信部(以下、単
に、外部要求受信部と呼ぶ)201と、他の中央制御装
置に対し、受信した外部からの要求を送出するための外
部要求送出部204と、他の中央制御装置20の外部要
求送出部204からのデータを受信する第2の外部要求
受信部(以下、他の中央制御装置からの外部要求受信部
と呼ぶ)205と、データ記憶制御装置14に対する連
続データのデータ記憶装置12からの読み出し動作の制
御命令、通信制御装置16に対するバッファ記憶装置1
8からの連続データの読み出しと通信路への送出動作の
制御命令を決定するスケジューラ202と、データ記憶
制御装置14、通信制御装置16に対し、制御命令を送
出するための制御命令送出部203、他の中央制御装置
20から送られてきた制御命令を受信する制御命令受信
部206と、時刻管理を行なうためのタイマ207と、
他の中央制御装置20の障害を検出する障害検出部20
8と、それら全てを制御するための制御部200とを備
えている。
【0214】スケジューラ202は、制御対象であるデ
ータ記憶制御装置14と通信制御装置16の動作を決定
する。外部要求受信部201の記憶する外部からの要求
がスケジューラ202の入力情報となり、データ記憶制
御装置14と通信制御装置16への制御命令がスケジュ
ーラ202の出力情報となる。
【0215】図20に、スケジューラ202が作成した
制御命令を、データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6が使用するタイミングを示す。本実施形態では、周期
1で作成された制御命令は、周期2で使用される。
【0216】制御命令送出部203は、制御対象である
データ記憶制御装置14と通信制御装置16に対するス
ケジューラ202の作成した制御命令を、制御部200
の指示に従って送出する。図6に、制御命令のフォーマ
ットの一例を示す。
【0217】複数存在する中央制御装置20は、予め、
一意に定まる識別子が割り振られており、それぞれが区
別できるようになっている。また、複数の中央制御装置
20のうち、1つは主系中央制御装置20として、残り
は従系中央制御装置20として動作する。
【0218】各中央制御装置20同士の時刻は、予め同
期させておく。時刻の同期を行なうためには、例えばN
TPプロトコルを利用する、共通のクロックを持たせ、
全ての中央制御装置20がそのクロックを参照するなど
すれば実現可能である。
【0219】データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6に対する制御命令の発行は、主系中央制御装置20の
みが行ない、従系中央制御装置20は、ホットスタンバ
イの状態で待機する。主系中央制御装置20が故障など
の理由により、外部要求の受信が不可能になったり、デ
ータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対して、制
御命令の送出が不可能になった場合には、従系中央制御
装置20のうちの1つが主系中央制御装置20となって
動作を継続する。
【0220】主系中央制御装置20における障害の検出
は、従系中央制御装置20が行なうが、これは主系中央
制御装置20から送られる筈の外部要求または制御命令
が受信できない場合に、主系中央制御装置20に障害が
発生したと判断する。主系中央制御装置20に障害が発
生したと判断された場合には、従系中央制御装置20の
1つが主系中央制御装置20の役割を引き継ぎ、外部要
求の受信、およびデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令の発行を開始する。
【0221】次に、本実施形態の主系中央制御装置20
の動作について説明する。
【0222】外部要求受信部201には、受信した要求
を蓄積するキューが存在し、主系中央制御装置20の他
の部分とは独立に、外部からの要求を受信し続け、受信
した外部要求をキューに記憶する。キューに記憶された
外部要求は、制御部200の指示により、他の従系中央
制御装置20へ送信され、またスケジューラ202に渡
される。
【0223】外部要求送出部204は、外部要求受信部
201のキューに記憶されている外部要求を、一意に定
まる識別子と合わせて他の全ての従系中央制御装置20
へ送信する。図5にこの外部要求のフォーマットの一例
を示す。なお、この周期に受信した外部要求がなくても
空の外部要求を送信する。また、外部要求の送信は、例
えば、各従系中央制御装置20毎に行なっても良いし、
UDPのブロードキャスト機能などを使って、全ての従
系中央制御装置20に対して一度に行なっても良い。
【0224】制御命令受信部206は、他の中央制御装
置20が発行した制御命令を受信し、受信したことを制
御部200に対して通知する。ここで、スケジューラ2
02による1回の動作決定処理によって発行される制御
命令は、1つの場合と複数の場合が考えられるが、複数
の場合は、全ての制御命令を受信した後、制御部200
に対して通知を行なう。
【0225】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を通じて通
知を行ない、中央制御装置20の動作を開始させる。こ
のタイマの時刻の設定は、制御部200が行なう。
【0226】制御部200は、主系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0227】次に、従系中央制御装置の動作について説
明する。従系中央制御装置の構成については、図2に示
す主系中央制御装置20の構成と同一である。
【0228】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を用いて通
知を行ない、制御部200が障害検出部208の起動を
行なう。障害検出部208の起動時刻のタイマ207へ
の設定は、制御部200が行なう。
【0229】外部要求受信部204は、制御部200か
らの指示にしたがい、主系中央制御装置20の場合と同
様に、キューに積まれている外部要求をスケジューラ2
02に渡すが、他の中央制御装置20に対しての外部要
求の送信は行なわない。
【0230】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05は、主系中央制御装置20より送られてくる外部要
求を受信し、外部要求受信部201のキューに蓄積する
とともに、障害検出部208に対し、外部要求を受信し
たことを通知する。
【0231】制御命令受信部206は、主系中央制御装
置から送出されるデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令を監視し、主系中央制御装置か
らの制御命令の送出を確認した後、障害検出部208に
対し、制御命令が発行されたことを通知する。
【0232】障害検出部208では、他の中央制御装置
からの外部要求受信部205、および制御命令受信部2
06を監視し、制御部200からの問い合わせに従い、
外部要求およびデータ記憶制御装置14、通信制御装置
16、主系中央制御装置20からの応答を受信したかど
うかを返す。
【0233】制御部200は、従系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0234】図28〜図34に、主系中央制御装置20
および従系中央制御装置20の制御部200の動作のア
ルゴリズムを示す。
【0235】所定の初期値をタイマ207にセットし、
一定の周期毎にタイマ207から通知が来るようにし
(図28のステップS1101)、タイムスタンプを0
に初期化する(ステップS1102)。タイマ207か
らの通知を調べ(ステップS1103)、タイマ207
からの通知があった場合には、タイムスタンプの値を1
増やす(ステップS1104)。
【0236】自中央制御装置が主系中央制御装置である
かどうかを調べ(ステップS1105)、主系中央制御
装置である場合には、制御命令送出部に対し、スケジュ
ーラ202の作成した制御命令を送出するよう指示する
(ステップS1110)。他の従系中央制御装置より制
御命令が発行されていないかどうかを調べ(ステップS
1111)、制御命令が発行されていた場合には、自ら
従系中央制御装置モードに移行し(図30のステップS
1130)、この周期で受信した外部要求を無効にし
(ステップS1131)、ステップS1103に戻る。
【0237】ステップS1111で制御命令が発行され
ていない場合には、外部要求受信部201を起動し、外
部要求を送信する(ステップS1112)。他の中央制
御装置が主系中央制御装置になったかどうかを調べ(ス
テップS1113)、どの従系中央制御装置も主系中央
制御装置になっていない場合には、各データ記憶制御装
置14、通信制御装置16に対する1周期分の制御命令
を作成するようスケジューラ202に指示し(図29の
ステップS1121)、ステップS1103に戻る。
【0238】ステップS1113で他の中央制御装置が
主系中央制御装置になっていた場合には、自ら従系中央
制御装置モードに移行し(ステップS1130)、この
周期で受信した外部要求を無効にし(ステップS113
1)、ステップS1103に戻る。
【0239】自中央制御装置が従系中央制御装置である
場合には、時間t1後に通知が来るようタイマ207を
セットする(図31のステップS1140)。タイマ2
07からの通知を調べ(ステップS1141)、タイマ
207から通知があった場合には、主系中央制御装置よ
り制御命令が発行されたかどうかを調べる(ステップS
1142)。制御命令が発行されている場合には、時間
t2後に通知が来るようタイマ207をセットする(ス
テップS1143)。タイマ207からの通知を調べ
(ステップS1144)、タイマ207からの通知があ
った場合には、外部要求が送信されてきたかどうかを調
べる(ステップS1145)。外部要求が送信されてき
ている場合には、他の従系中央制御装置が主系中央制御
装置になったかどうかを調べ(図33のステップS10
60)、どの従系中央制御装置も主系中央制御装置にな
っていない場合には、1周期分の制御命令を作成するよ
うスケジューラ202に指示し(ステップS112
1)、ステップS1103に戻る。ステップS1160
において、いずれかの従系中央制御装置が主系中央制御
装置になっていた場合には、外部要求に関する一貫性を
保つために、この周期で受信した外部要求を無効にし
(ステップS1061)、1周期分の制御命令を作成す
るようスケジューラ202に指示し(ステップS112
1)、ステップS1103に戻る。
【0240】ステップS1142において、制御命令が
発行されていなかった場合には、主系中央制御装置に障
害が発生したと判断し、従系中央制御装置の中で、自中
央制御装置が一番小さな識別子を持つかどうか調べ(図
32のステップS1150)、自中央制御装置が一番小
さい識別子を持つ場合には、自中央制御装置が主系中央
制御装置になったことを他の中央制御装置に伝え(ステ
ップS1151)、自中央制御装置を主系中央制御装置
モードに移行し(ステップS1152)、制御命令送出
部に対し、スケジューラ202の作成した制御命令を送
出するよう指示する(ステップS1153)。外部要求
を自中央制御装置が受信できるよう設定を変更し(ステ
ップS1154)、外部要求がないものとして1周期分
の制御命令を作成するようスケジューラに指示し(ステ
ップS1121)、ステップS1103に戻る。自中央
制御装置が一番小さな識別子を持っていない場合には、
外部要求がないものとして1周期分の制御命令を作成す
るようスケジューラ202に指示し(ステップS112
1)、ステップS1103に戻る。
【0241】ステップS1145において、外部要求が
送信されてきていない場合には、同様に主系中央制御装
置に障害が発生したと判断し、従系中央制御装置の中
で、自中央制御装置が一番小さな識別子を持つかどうか
調べ(図34のステップS1170)、自中央制御装置
が一番小さい識別子を持つ場合には、自中央制御装置が
主系中央制御装置になったことを他の中央制御装置に伝
え(ステップS1171)、自中央制御装置を主系中央
制御装置モードに変更し(ステップS1172)、外部
要求を自中央制御装置が受信できるよう設定を変更する
(ステップS1173)。外部要求がないものとして1
周期分の制御命令を作成するようスケジューラに指示し
(ステップS1121)、ステップS1103に戻る。
自中央制御装置が一番小さな識別子を持っていない場合
には、外部要求がないものとして1周期分の制御命令を
作成するようスケジューラ202に指示し(ステップS
1121)、ステップS1103に戻る。
【0242】このようにすることで、主系中央制御装置
20に障害が発生した場合、ただ1つの従系中央制御装
置のみが主系中央制御装置になることが可能となる。
【0243】上記実施形態に従えば、主系中央制御装置
は、図28〜図34において、ステップS1103から
始まり、ステップS1103に戻る処理の流れに示すよ
うに、周期的に所定の処理を繰り返すが、この周期内で
全ての従系中央制御装置の内部状態は主系中央制御装置
の内部状態に一致していることから、従系中央制御装置
の障害検出部208が主系中央制御装置の障害を検出し
た時に、従系中央制御装置の1つを主系中央制御装置に
切替え、周期内で行なうべき処理を引き継ぐことが可能
である。これにより、連続データのサービスの連続性が
保証される。
【0244】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態について説明する。
【0245】本実施形態は、第2の実施形態を変形した
もので、伝送路上の信頼性が保証されず、伝送上のエラ
ーが発生し得ることを想定し、これに対処するものであ
る。
【0246】図2は、本実施形態に係る連続データサー
バ装置における中央制御装置20の構成を示す。
【0247】本実施形態の中央制御装置20は、外部か
らの要求を受け付ける第1の外部要求受信部(以下、単
に、外部要求受信部と呼ぶ)201と、他の中央制御装
置に対し、受信した外部からの要求を送出するための外
部要求送出部204と、他の中央制御装置20の外部要
求送出部204からのデータを受信する第2の外部要求
受信部(以下、他の中央制御装置からの外部要求受信部
と呼ぶ)205と、データ記憶制御装置14に対する連
続データのデータ記憶装置12からの読み出し動作の制
御命令、通信制御装置16に対するバッファ記憶装置1
8からの連続データの読み出しと通信路への送出動作の
制御命令を決定するスケジューラ202と、データ記憶
制御装置14、通信制御装置16に対し、制御命令を送
出するための制御命令送出部203、他の中央制御装置
20から送られてきた制御命令を受信する制御命令受信
部206と、時刻管理を行なうためのタイマ207と、
他の中央制御装置20の障害を検出する障害検出部20
8と、それら全てを制御するための制御部200とを備
えている。
【0248】スケジューラ202は、制御対象であるデ
ータ記憶制御装置14と通信制御装置16の動作を決定
する。外部要求受信部201の記憶する外部からの要求
がスケジューラ202の入力情報となり、データ記憶制
御装置14と通信制御装置16への制御命令がスケジュ
ーラ202の出力情報となる。スケジューラ202は、
外部要求受信部201からの入力情報を元に、2周期分
の制御命令を作成する機能を持つ。制御部200が、何
周期分の制御命令を作成すべきかを指示し、スケジュー
ラ202はそれに従って必要な周期分の制御命令を作成
する。
【0249】図20に、スケジューラ202が作成した
制御命令を、データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6が使用するタイミングを示す。本実施形態では、周期
1で1周期分の制御命令が作成された場合には、周期3
で制御命令が使用され、2周期分の制御命令が作成され
た場合には、周期2と周期3で制御命令が使用される。
【0250】制御命令送出部203は、制御対象である
データ記憶制御装置14と通信制御装置16に対するス
ケジューラ202の作成した制御命令を、制御部200
の指示に従って送出する。図21に、制御命令のフォー
マットの一例を示す。各制御対象は、制御命令を使用す
る周期で示される周期に送られてきた制御命令を実行す
る。
【0251】複数存在する中央制御装置20は、予め、
一意に定まる識別子が割り振られており、それぞれが区
別できるようになっている。また、複数の中央制御装置
20のうち、1つは主系中央制御装置20として、残り
は従系中央制御装置20として動作する。
【0252】各中央制御装置20同士の時刻は、予め同
期させておく。時刻の同期を行なうためには、例えばN
TPプロトコルを利用する、共通のクロックを持たせ、
全ての中央制御装置20がそのクロックを参照するなど
すれば実現可能である。
【0253】データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6に対する制御命令の発行は、主系中央制御装置20の
みが行ない、従系中央制御装置20は、ホットスタンバ
イの状態で待機する。主系中央制御装置20が故障など
の理由により、外部要求の受信が不可能になったり、デ
ータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対して、制
御命令の送出が不可能になった場合には、従系中央制御
装置20のうちの1つが主系中央制御装置20となって
動作を継続する。
【0254】主系中央制御装置20における障害の検出
は、従系中央制御装置20が行なうが、これは主系中央
制御装置20から送られる筈の外部要求または制御命令
が受信できない場合に、主系中央制御装置20に障害が
発生したと判断する。主系中央制御装置20に障害が発
生したと判断された場合には、従系中央制御装置20の
1つが主系中央制御装置20の役割を引き継ぎ、外部要
求の受信、およびデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令の発行を開始する。
【0255】次に、本実施形態の主系中央制御装置20
の動作について説明する。
【0256】外部要求受信部201には、受信した要求
を蓄積するキューが存在し、主系中央制御装置20の他
の部分とは独立に、外部からの要求を受信し続け、受信
した外部要求をキューに記憶する。キューに記憶された
外部要求は、制御部200の指示により、他の従系中央
制御装置20へ送信され、またスケジューラ202に渡
される。
【0257】外部要求送出部204は、外部要求受信部
201のキューに記憶されている外部要求を、一意に定
まる識別子と合わせて他の全ての従系中央制御装置20
へ送信する。図5にこの外部要求のフォーマットの一例
を示す。なお、この周期に受信した外部要求がなくても
空の外部要求を送信する。また、外部要求の送信は、例
えば、各従系中央制御装置20毎に行なっても良いし、
UDPのブロードキャスト機能などを使って、全ての従
系中央制御装置20に対して一度に行なっても良い。
【0258】制御命令受信部206は、他の中央制御装
置20が発行した制御命令を受信し、受信したことを制
御部200に対して通知する。ここで、スケジューラ2
02による1回の動作決定処理によって発行される制御
命令は、1つの場合と複数の場合が考えられるが、複数
の場合は、全ての制御命令を受信した後、制御部200
に対して通知を行なう。
【0259】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を通じて通
知を行ない、中央制御装置20の動作を開始させる。こ
のタイマ207の時刻の設定は、制御部200が行な
う。
【0260】制御部200は、主系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0261】次に、従系中央制御装置の動作について説
明する。従系中央制御装置の構成については、図2に示
す主系中央制御装置20の構成と同一である。
【0262】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を用いて通
知を行ない、制御部200が障害検出部208の起動を
行なう。障害検出部208の起動時刻のタイマ207へ
の設定は、制御部200が行なう。
【0263】外部要求受信部204は、制御部200か
らの指示にしたがい、主系中央制御装置20の場合と同
様に、キューに積まれている外部要求をスケジューラ2
02に渡すが、他の中央制御装置20に対しての外部要
求の送信は行なわない。
【0264】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05は、主系中央制御装置20より送られてくる外部要
求を受信し、外部要求受信部201のキューに蓄積する
とともに、障害検出部208に対し、外部要求を受信し
たことを通知する。
【0265】制御命令受信部206は、主系中央制御装
置から送出されるデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令を監視し、主系中央制御装置か
らの制御命令の送出を確認した後、障害検出部208に
対し、制御命令が発行されたことを通知する。
【0266】障害検出部208では、他の中央制御装置
からの外部要求受信部205、および制御命令受信部2
06を監視し、制御部200からの問い合わせに従い、
外部要求およびデータ記憶制御装置14、通信制御装置
16、主系中央制御装置20からの応答を受信したかど
うかを返す。
【0267】制御部200は、従系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0268】図35〜図41に、主系中央制御装置20
および従系中央制御装置20の制御部200の動作のア
ルゴリズムを示す。
【0269】所定の初期値をタイマ207にセットし、
一定の周期毎にタイマ207から通知が来るようにし
(図35のステップS1201)、タイムスタンプを0
に初期化する(ステップS1202)。タイマ207か
らの通知を調べ(ステップS1203)、タイマ207
からの通知があった場合には、タイムスタンプの値を1
増やす(ステップS1204)。
【0270】自中央制御装置が主系中央制御装置である
かどうかを調べ(ステップS1205)、主系中央制御
装置である場合には、制御命令送出部203に対し、ス
ケジューラ202の作成した制御命令を送出するよう指
示する(ステップS1210)。他の従系中央制御装置
より制御命令が発行されていないかどうかを調べ(ステ
ップS1211)、制御命令が発行されていない場合に
は、外部要求受信部201を起動してスケジューラ20
2の作成した外部要求を送信する(ステップS121
2)。他の従系中央制御装置が主系中央制御装置になっ
たかどうかを調べ(ステップS1213)、どの従系中
央制御装置も主系中央制御装置になっていない場合に
は、各データ記憶制御装置14、通信制御装置16にす
でに2周期分の制御命令が保持されているかどうか調べ
(図36のステップS1220)、2周期分の制御命令
が保持されている場合には、次の次の周期で実行する制
御命令を作成するようスケジューラ202に指示し(ス
テップS1221)、2周期分の制御命令が保持されて
いない場合には、次の周期で実行する制御命令と次の次
の次の周期で実行する制御命令を作成するようスケジュ
ーラ202に指示し(ステップS1222)、ステップ
S1203に戻る。
【0271】ステップS1211において、他の従系中
央制御装置より制御命令が発行されていた場合には、自
ら従系中央制御装置モードに移行し(図37のステップ
S1230)、外部要求に関して他の中央制御装置との
一貫性を保つために、この周期で受信した外部要求を無
効にし、ステップS1203に戻る。
【0272】ステップS1213において、他の従系中
央制御装置が主系中央制御装置になっていた場合には、
同様に自ら従系中央制御装置モードに移行し(ステップ
S1230)、外部要求に関して他の中央制御装置との
一貫性を保つために、この周期で受信した外部要求を無
効にし、ステップS1203に戻る。
【0273】自中央制御装置が従系中央制御装置である
場合には、時間t1後に通知が来るようタイマ207を
セットする(図38のステップS1240)。タイマ2
07からの通知を調べ(ステップS1241)、タイマ
207から通知があった場合には、主系中央制御装置よ
り制御命令が発行されたかどうかを調べる(ステップS
1242)。制御命令が発行されている場合には、時間
t2後に通知が来るようタイマ207をセットする(ス
テップS1243)。タイマ207からの通知を調べ
(ステップS1244)、タイマ207からの通知があ
った場合には、主系中央制御装置から外部要求が送信さ
れてきたかどうかを調べる(ステップS1245)。外
部要求が送信されてきている場合には、他の従系中央制
御装置が主系中央制御装置になったかどうかを調べ(図
40のステップS1260)、どの従系中央制御装置も
主系中央制御装置になっていない場合には、各データ記
憶制御装置、通信制御装置に2周期分の制御命令が保持
されているかどうかを調べ(ステップS1220)、2
周期分の制御命令が保持されている場合には、次の次の
周期で実行する制御命令を作成するようスケジューラ2
02に指示し(ステップS1221)、2周期分の制御
命令が保持されていない場合には、次の周期で実行する
制御命令と次の次の周期で実行する制御命令を作成する
ようスケジューラ202に指示し(ステップS122
2)、ステップS1203に戻る。ステップS1260
において、いずれかの従系中央制御装置が主系中央制御
装置になっていた場合には、外部要求に関する一貫性を
保つために、この周期で受信した外部要求を無効にし
(ステップS1261)、ステップS1220にて2周
期分の制御命令が保持されている場合には次の次の周期
で実行する制御命令を作成するようスケジューラ202
に指示し(ステップS1221)、2周期分の制御命令
が保持されていない場合には次の周期で実行する制御命
令と次の次の周期で実行する制御命令を作成するようス
ケジューラ202に指示し(ステップS1222)、ス
テップS1203に戻る。
【0274】ステップS1242において、制御命令が
発行されていなかった場合には、主系中央制御装置に障
害が発生したと判断し、従系中央制御装置の中で、自中
央制御装置が一番小さな識別子を持つかどうか調べ(図
39のステップS1250)、自中央制御装置が一番小
さい識別子を持つ場合には、自中央制御装置が主系中央
制御装置になったことを他の中央制御装置に伝え(ステ
ップS1251)、自中央制御装置を主系中央制御装置
モードに移行し(ステップS1252)、制御命令送出
部に対し、スケジューラ202の作成した制御命令を送
出するよう指示する(ステップS1253)。外部要求
を自中央制御装置が受信できるよう設定を変更し(ステ
ップS1254)、各データ記憶制御装置、通信制御装
置に2周期分の制御命令が保持されているかどうかを調
べ(ステップS1220)、2周期分の制御命令が保持
されている場合には、次の次の周期で実行する制御命令
を作成するようスケジューラ202に指示し(ステップ
S1221)、2周期分の制御命令が保持されていない
場合には、次の周期で実行する制御命令と次の次の周期
で実行する制御命令を作成するようスケジューラ202
に指示し(ステップS1222)、ステップS1203
に戻る。
【0275】ステップS1250において、自中央制御
装置が一番小さな識別子を持っていない場合には、各デ
ータ記憶制御装置、通信制御装置に2周期分の制御命令
が保持されているかどうかを調べ(ステップS122
0)、2周期分の制御命令が保持されている場合には、
次の次の周期で実行する制御命令を作成するようスケジ
ューラ202に指示し(ステップS1221)、2周期
分の制御命令が保持されていない場合には、次の周期で
実行する制御命令と次の次の周期で実行する制御命令を
作成するようスケジューラ202に指示し(ステップS
1222)、ステップS1203に戻る。
【0276】ステップS1245において、外部要求が
送信されてきていない場合には、同様に主系中央制御装
置に障害が発生したと判断し、従系中央制御装置の中
で、自中央制御装置が一番小さな識別子を持つかどうか
調べ(図41のステップS1270)、自中央制御装置
が一番小さい識別子を持つ場合には、自中央制御装置が
主系中央制御装置になったことを他の中央制御装置に伝
え(ステップS1271)、自中央制御装置を主系中央
制御装置モードに変更し(ステップS1272)、外部
要求を自中央制御装置が受信できるよう設定を変更する
(ステップS1273)。各データ記憶制御装置、通信
制御装置に2周期分の制御命令が保持されているかどう
かを調べ(ステップS1220)、2周期分の制御命令
が保持されている場合には、次の次の周期で実行する制
御命令を作成するようスケジューラ202に指示し(ス
テップS1221)、2周期分の制御命令が保持されて
いない場合には、次の周期で実行する制御命令と次の次
の周期で実行する制御命令を作成するようスケジューラ
202に指示し(ステップS1222)、ステップS1
203に戻る。
【0277】ステップS1270において、自中央制御
装置が一番小さな識別子を持っていない場合には、各デ
ータ記憶制御装置、通信制御装置に2周期分の制御命令
が保持されているかどうかを調べ(ステップS122
0)、2周期分の制御命令が保持されている場合には、
次の次の周期で実行する制御命令を作成するようスケジ
ューラ202に指示し(ステップS1221)、2周期
分の制御命令が保持されていない場合には、次の周期で
実行する制御命令と次の次の周期で実行する制御命令を
作成するようスケジューラ202に指示し(ステップS
1222)、ステップS1203に戻る。
【0278】このようにすることで、主系中央制御装置
20に障害が発生した場合、ただ1つの従系中央制御装
置のみが主系中央制御装置になることが可能となる。
【0279】上記実施形態に従えば、主系中央制御装置
は、図35〜図41において、ステップS1203から
始まり、ステップS1203に戻る処理の流れに示すよ
うに、周期的に所定の処理を繰り返すが、この周期内で
全ての従系中央制御装置の内部状態は主系中央制御装置
の内部状態に一致していることから、従系中央制御装置
の障害検出部208が主系中央制御装置の障害を検出し
た時に、従系中央制御装置の1つを主系中央制御装置に
切替え、周期内で行なうべき処理を引き継ぐことが可能
である。また、中央制御装置内のスケジューラ202
は、データ記憶制御装置、通信制御装置に対する連続す
る2周期分の制御命令を発行する機能を持ち、データ記
憶制御装置、通信制御装置が2周期分の制御命令を保持
するよう制御命令を送出している。従って、本実施形態
では、中央制御装置の切替が主系中央制御装置に障害が
発生した周期の次の周期からになっているが、その場合
でもデータ記憶制御装置、通信制御装置は、保持してい
る制御命令を使って動作を継続できるため、連続データ
のサービスの連続性が保証される。
【0280】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態について説明する。
【0281】本実施形態は、連続データサーバ装置の中
央制御装置間での伝送エラーを想定し、障害検出には制
御命令を用い、定常状態の制御命令は発行された次の次
の周期の制御対象の動作を決定する場合の形態である。
【0282】本実施形態では、概略的には、主系となっ
た中央制御装置は障害を検出した周期では定常の制御命
令を出す(図68(b)のA、図69(b)のA参
照)。そして、障害を検出した次の周期までに主系への
移行を行い、移行を行った次の周期で、その次の制御対
象の動作を決定する制御命令と次の次の周期の制御対象
の動作を決定する制御命令とを出す(図68(b)の
B,C、図69(b)のB,C参照)。また、もとの主
系を切断するようあるいは従系に移行するよう指示する
(動作モード指示部)。
【0283】また、本実施形態では、主系から従系に送
信される外部要求はそれが有効となる周期の情報を持
つ。主系と従系の間で外部要求の受け渡しの確認を行
い、一部の従系に入力情報が伝わらなかった場合、主系
は有効となる周期までに外部要求の再送あるいはキャン
セルを行う(応答送出/受信部)。
【0284】本実施形態によれば、従系が障害を検出し
て以降は自身が主系となったときに、障害が検出された
次の周期では定常の主系としての動作が行えなかった結
果、障害が検出された次の次の次の周期の制御対象の動
作を決定する制御命令を伝送するのが、障害が検出され
た次の次の周期にずれ込んでしまうような場合でも、制
御対象が伝送されてきた制御命令を使用する周期の直前
の周期までには、確実に制御命令が伝送される。
【0285】図42は、本実施形態に係る連続データサ
ーバ装置における中央制御装置20の構成を示す。
【0286】本実施形態の中央制御装置20は、外部か
らの要求を受け付ける第1の外部要求受信部(以下、単
に、外部要求受信部と呼ぶ)201と、他の中央制御装
置に対し、受信した外部からの要求を送出するための外
部要求送出部204と、他の中央制御装置20の外部要
求送出部204からのデータを受信する第2の外部要求
受信部(以下、他の中央制御装置からの外部要求受信部
と呼ぶ)205と、データ記憶制御装置14に対する連
続データのデータ記憶装置12からの読み出し動作の制
御命令、通信制御装置16に対するバッファ記憶装置1
8からの連続データの読み出しと通信路への送出動作の
制御命令を決定するスケジューラ202と、データ記憶
制御装置14、通信制御装置16に対し、制御命令を送
出するための制御命令送出部203、他の中央制御装置
20から送られてきた制御命令を受信する制御命令受信
部206と、時刻管理を行なうためのタイマ207と、
他の中央制御装置20の障害を検出する障害検出部20
8と、中央制御装置20のいずれかに障害が発生した時
に自中央制御装置20を主系に切替えるもしくは従系に
切替えるもしくはシステムから切り離すための動作モー
ド指示部209と、制御対象および従系制御装置20か
らの応答を受信する応答受信部210と、主系中央制御
装置に対し外部要求を正しく受信できたかなどの応答を
返す応答送信部211と、それら全てを制御するための
制御部200とを備えている。
【0287】スケジューラ202は、制御対象であるデ
ータ記憶制御装置14と通信制御装置16の動作を決定
する。外部要求受信部201の記憶する外部からの要求
がスケジューラ202の入力情報となり、データ記憶制
御装置14と通信制御装置16への制御命令がスケジュ
ーラ202の出力情報となる。スケジューラ202は、
外部要求受信部201からの入力情報のうち、その周期
から有効となる入力情報を元に、2周期分の制御命令を
作成する機能を持つ。制御部200が、何周期分の制御
命令を作成すべきかを指示し、スケジューラ202はそ
れに従って必要な周期分の制御命令を作成する。
【0288】図20に、スケジューラ202が作成した
制御命令を、データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6が使用するタイミングを示す。本実施形態では、周期
1で1周期分の制御命令が作成された場合には、周期3
で制御命令が使用され、2周期分の制御命令が作成され
た場合には、周期2と周期3で制御命令が使用される。
【0289】制御命令送出部203は、制御対象である
データ記憶制御装置14と通信制御装置16に対するス
ケジューラ202の作成した制御命令を、制御部200
の指示に従って送出する。図21に、制御命令のフォー
マットの一例を示す。各制御対象は、制御命令を使用す
る周期で示される周期に送られてきた制御命令を実行す
る。
【0290】複数存在する中央制御装置20は、予め、
一意に定まる識別子が割り振られており、それぞれが区
別できるようになっている。また、複数の中央制御装置
20のうち、1つは主系中央制御装置20として、残り
は従系中央制御装置20として動作する。
【0291】各中央制御装置20同士の時刻は、予め同
期させておく。時刻の同期を行なうためには、例えばN
TPプロトコルを利用する、共通のクロックを持たせ、
全ての中央制御装置20がそのクロックを参照するなど
すれば実現可能である。
【0292】データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6に対する制御命令の発行は、主系中央制御装置20の
みが行ない、従系中央制御装置20は、ホットスタンバ
イの状態で待機する。主系中央制御装置20が故障など
の理由により、外部要求の受信が不可能になったり、デ
ータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対して、制
御命令の送出が不可能になった場合には、従系中央制御
装置20のうちの1つが主系中央制御装置20となって
動作を継続する。
【0293】主系中央制御装置20における障害の検出
は、従系中央制御装置20が行なうが、これは主系中央
制御装置20から送られる筈の制御命令が受信できない
場合に、主系中央制御装置20に障害が発生したと判断
する。主系中央制御装置20に障害が発生したと判断さ
れた場合には、従系中央制御装置20の1つが主系中央
制御装置20の役割を引き継ぎ、外部要求の受信、およ
びデータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対する
制御命令の発行を開始する。
【0294】次に、本実施形態の主系中央制御装置20
の動作について説明する。
【0295】外部要求受信部201には、受信した要求
を蓄積するキューが存在し、主系中央制御装置20の他
の部分とは独立に、外部からの要求を受信し続け、受信
した外部要求をキューに記憶する。キューに記憶された
外部要求は、制御部200の指示により、他の従系中央
制御装置20へ送信され、またスケジューラ202に渡
される。
【0296】外部要求送出部204は、外部要求受信部
201のキューに記憶されている外部要求を、一意に定
まる識別子と、該外部要求が、どの周期から有効になる
かに関する周期情報と合わせて他の全ての従系中央制御
装置20へ送信する。図43この外部要求のフォーマッ
トの一例を示す。なお、この周期に受信した外部要求が
なくても空の外部要求を送信する。また、外部要求の送
信は、例えば、各従系中央制御装置20毎に行なっても
良いし、UDPのブロードキャスト機能などを使って、
全ての従系中央制御装置20に対して一度に行なっても
良い。
【0297】制御命令受信部206は、他の中央制御装
置20が発行した制御命令を受信し、受信したことを制
御部200に対して通知する。ここで、スケジューラ2
02による1回の動作決定処理によって発行される制御
命令は、1つの場合と複数の場合が考えられるが、複数
の場合は、全ての制御命令を受信した後、制御部200
に対して通知を行なう。
【0298】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を通じて通
知を行ない、中央制御装置20の動作を開始させる。こ
のタイマ207の時刻の設定は、制御部200が行な
う。
【0299】動作モード指示部209は、主系中央制御
装置の動作モードの指示情報を保持し、制御部2009
からの要求に従い、その指示情報を制御部200に渡
す。
【0300】各中央制御装置20の動作モード指示部2
09同士は、1本または複数本の伝送路で結ばれ、互い
に動作モードの指示を行なうことが出来る。動作モード
には、主系中央制御装置として動作する時の“主系”、
従系中央制御装置として動作する時の“従系”、自中央
制御装置に障害が発生した時の“切断”がある。
【0301】この動作モード指示部209は、初期化時
に、主系中央制御装置20については“主系”に、従系
中央制御装置20については“従系”にセットされる。
【0302】応答受信部210は、データ記憶制御装置
14、通信制御装置16からの応答および従系中央制御
装置20からの応答を受信し、制御部200に伝える。
【0303】制御部200は、主系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0304】次に、従系中央制御装置の動作について説
明する。従系中央制御装置の構成については、図42に
示す主系中央制御装置20の構成と同一である。
【0305】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を用いて通
知を行ない、制御部200が障害検出部208の起動を
行なう。障害検出部208の起動時刻のタイマ207へ
の設定は、制御部200が行なう。
【0306】外部要求受信部204は、制御部200か
らの指示にしたがい、主系中央制御装置20の場合と同
様に、キューに積まれている外部要求をスケジューラ2
02に渡すが、他の中央制御装置20に対しての外部要
求の送信は行なわない。
【0307】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05は、主系中央制御装置20より送られてくる外部要
求を受信し、外部要求受信部201のキューに蓄積する
とともに、障害検出部208に対し、外部要求を受信し
たことを通知する。
【0308】制御命令受信部206は、主系中央制御装
置から送出されるデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令を監視し、主系中央制御装置か
らの制御命令の送出を確認した後、障害検出部208に
対し、制御命令が発行されたことを通知する。
【0309】障害検出部208では、他の中央制御装置
からの外部要求受信部205、および制御命令受信部2
06、応答受信部210を監視し、制御部200からの
問い合わせに従い、外部要求およびデータ記憶制御装置
14、通信制御装置16、主系中央制御装置20からの
応答を受信したかどうかを返す。
【0310】応答受信部210は、データ記憶制御装置
14、通信制御装置16からの応答を受信し、制御部2
00に伝える。
【0311】応答送信部211は、制御部200からの
指示に従い、主系中央制御装置に対し、外部要求を正し
く受信できたかどうかなどの応答を返す。
【0312】制御部200は、従系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0313】図44〜図46に、主系中央制御装置、従
系中央制御装置、データ記憶制御装置と通信制御装置の
動作のタイミングチャートを示す。各制御装置は、所定
の周期T毎に同じ動作を繰り返す。
【0314】図44において、周期T1は、連続データ
サーバ装置が正常に動作している場合を示している。周
期内の所定の時刻t1までに主系中央制御装置20は、
従系中央制御装置20およびデータ記憶制御装置14、
通信制御装置16に対して制御命令を発行する。次に、
周期内の所定の時刻t1+t2までに主系中央制御装置
20は、従系中央制御装置20に対して受信した外部要
求を送信する。従系中央制御装置20およびデータ記憶
制御装置14、通信制御装置16は、周期内の所定の時
刻t3までに受信した制御命令、外部要求に従って、適
切な応答を主系中央制御装置に対して返す。
【0315】図45において、周期T2は、連続データ
サーバ装置の主系中央制御装置20に障害が発生した場
合を示している。この場合、周期内の所定の時刻t1お
よび周期内の所定の時刻t1+t2までに制御命令およ
び外部要求が送信されないため、従系中央制御装置20
は主系中央制御装置20に何らかの障害が発生したこと
を検出できる。この場合、主系中央制御装置20の動作
モード指示部209に対し、動作モードを“切断”にす
るよう指示した後、主系中央制御装置20に対し、従系
中央制御装置20が主系中央制御装置となって動作する
ことを示す応答を返す。
【0316】図46において、周期T3は、主系中央制
御装置20からの外部要求が伝送路の一時的な不具合な
どにより従系中央制御装置20に対して到達しなかった
場合を示している。この時は、従系中央制御装置20か
らの応答において、外部要求を受信できなかったことを
主系中央制御装置20に伝え、この応答を受信した主系
中央制御装置20は、この周期で送信した外部要求を無
効にするための命令を次の周期で発行することで、主系
中央制御装置20および従系中央制御装置20の内部状
態を一致させる。
【0317】図47〜図52に、主系中央制御装置20
および従系中央制御装置20の制御部200の動作のア
ルゴリズムを示す。
【0318】所定の初期値をタイマ207にセットし、
一定の周期毎にタイマ207から通知が来るようにし
(図47のステップS501)、タイムスタンプを0に
初期化する(ステップS502)。タイマ207からの
通知を調べ(ステップS503)、タイマ207からの
通知があった場合には、タイムスタンプの値を1増やし
(ステップS504)、動作モード指示部の状態を調べ
る(ステップS505)。
【0319】動作モードが“主系”である場合には(ス
テップS506)、制御命令送出部203に対してスケ
ジューラ202の作成した制御命令を送出するよう指示
し(図48のステップS510)、外部要求受信部20
1を起動する(ステップS511)。各データ記憶制御
装置14、通信制御装置16にすでに2周期分の制御命
令が保持されている場合には(ステップS512)、次
の次の周期で実行する制御命令を作成するようスケジュ
ーラ202に指示し(ステップS512−1)、2周期
分の制御命令が保持されていない場合には、次の次の周
期で実行する制御命令と次の次の次の周期で実行する制
御命令を作成するようスケジューラ202に指示し(ス
テップS512−2)、所定の時間t3後に通知が来る
ようにタイマ207をセットする(ステップS51
3)。タイマ207からの通知を調べ(ステップS51
4)、タイマ207からの通知があった場合には、動作
モード指示部の状態が“切断”かどうかを調べ(図49
のステップS596)、“切断”であった場合にはステ
ップS503に戻る。動作モード指示部209の状態が
“切断”でなかった場合には、外部要求送出部204を
起動し、外部要求を送出し(ステップS597)、所定
の時間t4後に通知が来るようにタイマ207をセット
する(ステップS598)。タイマ207からの通知を
調べ(ステップS599)、タイマ207からの通知が
あった場合には、応答受信部210に対しデータ記憶制
御装置14、通信制御装置16、他の従系中央制御装置
より応答があったかどうかを問い合わせる(ステップS
515)。全ての従系中央制御装置より応答が帰ってき
ており、かつその応答の全てが正常に受信できているこ
とを示している場合には、ステップS503に戻る。い
ずれかの従系中央制御装置からの応答がなかった場合、
あるいは正常に受信できなかったことを示す応答があっ
た場合には、外部要求受信部201のキューに、この周
期で送信した外部要求をキャンセルする命令を積み(ス
テップS517)、ステップS503に戻る。
【0320】動作モードが“従系”である場合には(ス
テップS507)、時間t1後に通知が来るようタイマ
207をセットする(図50のステップS518)。タ
イマ207からの通知を調べ(ステップS519)、タ
イマ207から通知があった場合には、障害検出部20
8に対し、制御命令が発行されたかどうかを問い合わせ
る(ステップS520)。制御命令が発行されているか
どうかを調べ(ステップS521)、制御命令が発行さ
れている場合には、時間t2後に通知が来るようタイマ
207をセットする(ステップS522)。タイマ20
7からの通知を調べ(ステップS523)、タイマ20
7からの通知があった場合には、障害検出部208に対
し、外部要求が送信されてきたかどうかを問い合わせる
(ステップS524)。外部要求が送信されたかどうか
を調べ(ステップS525)、外部要求が送信されてき
ている場合には、外部要求を正しく受信したことを示す
応答を主系中央制御装置に返し(ステップS526−
1)、この周期で有効となる外部要求に対する制御命令
を作成するようスケジューラ202に指示し(ステップ
S526−2)、ステップS503に戻る。なお、ステ
ップS526−2では、前述のステップS512,S5
12−1,S512−2のように、必要な周期分作成さ
せるよう指示する。
【0321】ステップS521において、制御命令が発
行されていなかった場合には、主系中央制御装置に障害
が発生したと判断し、従系中央制御装置の中で、自中央
制御装置が一番小さな識別子を持つかどうか調べ(ステ
ップS527)、自中央制御装置が一番小さい識別子を
持つ場合には、制御命令送出部203に対し、スケジュ
ーラ202の作成した制御命令を送出するよう指示し
(ステップS528−1)、動作モード指示部209に
対し、主系中央制御装置の動作モード指示部209の状
態を“切断”に変更するよう指示し(ステップS528
−2)、動作モード指示部209の状態を“主系”に変
更し(ステップS529)、外部要求を自中央制御装置
が受信できるよう設定を変更し(ステップS530)、
ステップS503に戻る。自中央制御装置が一番小さな
識別子を持っていない場合には、ステップS503に戻
る。
【0322】ステップS525において、外部要求が送
信されてきていない場合には、応答送信部211を起動
し、この周期で受信した外部要求を無効にしてもらうた
めに主系中央制御装置に対して外部要求の受信に失敗し
たことを伝える応答を返し(ステップS531−1)、
この周期で有効となる外部要求に対する制御命令を作成
するようスケジューラ202に指示し(ステップS53
1−2)、ステップS503に戻る。なお、ステップS
531−2では、前述のステップS512,S512−
1,S512−2のように、必要な周期分作成させるよ
う指示する。
【0323】このようにすることで、主系中央制御装置
20に障害が発生した場合、ただ1つの従系中央制御装
置のみが主系中央制御装置になることが可能となる。
【0324】上記実施形態に従えば、主系中央制御装置
は、図47〜図52において、ステップS503から始
まり、ステップS503に戻る処理の流れに示すよう
に、周期的に所定の処理を繰り返すが、この周期内で全
ての従系中央制御装置の内部状態は主系中央制御装置の
内部状態に一致していることから、従系中央制御装置の
障害検出部208が主系中央制御装置の障害を検出した
時に、従系中央制御装置の1つを主系中央制御装置に切
替え、周期内で行なうべき処理を引き継ぐことが可能で
ある。また、中央制御装置内のスケジューラ202は、
データ記憶制御装置、通信制御装置に対する連続する2
周期分の制御命令を発行する機能を持ち、データ記憶制
御装置、通信制御装置が2周期分の制御命令を保持する
よう制御命令を送出している。従って、本実施形態で
は、中央制御装置の切替が主系中央制御装置に障害が発
生した周期の次の周期からになっているが、その場合で
もデータ記憶制御装置、通信制御装置は、保持している
制御命令を使って動作を継続できるため、連続データの
サービスの連続性が保証される。
【0325】また、主系中央制御装置からデータ記憶制
御装置、通信制御装置に対する1周期分の制御命令が、
伝送路の一時的な障害などにより紛失した場合でも、各
制御装置は2周期分の制御命令を保持しているため、同
様に保持している制御命令を使って動作を継続できるた
め、連続データのサービスの連続性が保証される。
【0326】なお、上記実施形態では、一番小さい識別
子を持つ従系中央制御装置は、ステップS521におい
て制御命令が発行されていなかった場合にはステップS
528で動作モード指示部209に対し主系中央制御装
置の動作モード指示部209の状態を“切断”に変更す
るよう指示したが、その代わりに“従系”に変更するよ
う指示する形態も考えられる。
【0327】また、上記実施形態では、主系は、外部要
求が伝送されなかった従系が存在する場合、外部要求が
伝送された従系に該当する外部要求を(使用すべき周期
より前までに)キャンセルするよう通知するものであっ
たが、外部要求が伝送されなかった従系にその外部要求
を(使用すべき周期より前までに)再送する形態も考え
られる。
【0328】(第6の実施形態)次に、本発明の第6の
実施形態について説明する。
【0329】本実施形態は、連続データサーバ装置の中
央制御装置間での伝送エラーを想定し、障害検出には制
御命令を用い、定常状態の制御命令は発行された次の周
期の制御対象の動作を決定する場合の形態である。
【0330】本実施形態では、概略的には、主系の障害
が検出された場合、従系(のうち所定の1台)は、障害
を検出した周期で制御命令を出すとともに、主系への移
行を行い、障害検出の次の周期で、その次の制御対象の
動作を決定する制御命令を出す。また、もとの主系を切
断するようあるいは従系に移行するよう指示する(動作
モード指示部)。
【0331】また、本実施形態では、主系から従系に送
信される外部要求はそれが有効となる周期の情報を持
つ。主系と従系の間で外部要求の受け渡しの確認を行
い、一部の従系に入力情報が伝わらなかった場合、主系
は有効となる周期までに外部要求の再送あるいはキャン
セルを行う(応答送出/受信部)。
【0332】さて、前述した第5の実施形態において
は、主系中央制御装置に障害が発生した時に、従系中央
制御装置の1つを主系中央制御装置に切替えるタイミン
グは、障害を検出した次の周期であるが、本実施形態で
は、障害を検出した周期に従系中央制御装置の1つを主
系中央制御装置に切替える。図53にこの場合のタイミ
ングチャートを示す。
【0333】図53において、周期内の所定の時刻t1
および周期内の所定の時刻t1+t2までに制御命令お
よび外部要求が送信されないため、従系中央制御装置2
0は主系中央制御装置20に何らかの障害が発生したこ
とを検出できる。この時、主系中央制御装置20の動作
モード指示部209に対し、動作モードを“切断”にす
るよう指示した後、予め準備されていた制御命令をデー
タ記憶制御装置14、通信制御装置16に対して発行
し、主系中央制御装置20に対し、従系中央制御装置2
0が主系中央制御装置となって動作することを示す応答
を返す。
【0334】図42は、本実施形態に係る連続データサ
ーバ装置における中央制御装置20の構成を示す。
【0335】本実施形態の中央制御装置20は、外部か
らの要求を受け付ける第1の外部要求受信部(以下、単
に、外部要求受信部と呼ぶ)201と、他の中央制御装
置に対し、受信した外部からの要求を送出するための外
部要求送出部204と、他の中央制御装置20の外部要
求送出部204からのデータを受信する第2の外部要求
受信部(以下、他の中央制御装置からの外部要求受信部
と呼ぶ)205と、データ記憶制御装置14に対する連
続データのデータ記憶装置12からの読み出し動作の制
御命令、通信制御装置16に対するバッファ記憶装置1
8からの連続データの読み出しと通信路への送出動作の
制御命令を決定するスケジューラ202と、データ記憶
制御装置14、通信制御装置16に対し、制御命令を送
出するための制御命令送出部203、他の中央制御装置
20から送られてきた制御命令を受信する制御命令受信
部206と、時刻管理を行なうためのタイマ207と、
他の中央制御装置20の障害を検出する障害検出部20
8と、中央制御装置20のいずれかに障害が発生した時
に自中央制御装置20を主系に切替えるもしくは従系に
切替えるもしくはシステムから切り離すための動作モー
ド指示部209と、制御対象および従系制御装置20か
らの応答を受信する応答受信部210と、主系中央制御
装置に対し外部要求を正しく受信できたかなどの応答を
返す応答送信部211と、それら全てを制御するための
制御部200とを備えている。
【0336】スケジューラ202は、制御対象であるデ
ータ記憶制御装置14と通信制御装置16の動作を決定
する。外部要求受信部201の記憶する外部からの要求
がスケジューラ202の入力情報となり、データ記憶制
御装置14と通信制御装置16への制御命令がスケジュ
ーラ202の出力情報となる。本実施形態では、スケジ
ューラ202は、外部要求受信部201からの入力情報
のうち、その周期から有効となる入力情報を元に制御命
令を作成する。
【0337】図20に、スケジューラ202が作成した
制御命令を、データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6が使用するタイミングを示す。本実施形態では、周期
1で作成された制御命令は、周期2で使用される。
【0338】制御命令送出部203は、制御対象である
データ記憶制御装置14と通信制御装置16に対するス
ケジューラ202の作成した制御命令を、制御部200
の指示に従って送出する。図6に、制御命令のフォーマ
ットの一例を示す。
【0339】複数存在する中央制御装置20は、予め、
一意に定まる識別子が割り振られており、それぞれが区
別できるようになっている。また、複数の中央制御装置
20のうち、1つは主系中央制御装置20として、残り
は従系中央制御装置20として動作する。
【0340】各中央制御装置20同士の時刻は、予め同
期させておく。時刻の同期を行なうためには、例えばN
TPプロトコルを利用する、共通のクロックを持たせ、
全ての中央制御装置20がそのクロックを参照するなど
すれば実現可能である。
【0341】データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6に対する制御命令の発行は、主系中央制御装置20の
みが行ない、従系中央制御装置20は、ホットスタンバ
イの状態で待機する。主系中央制御装置20が故障など
の理由により、外部要求の受信が不可能になったり、デ
ータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対して、制
御命令の送出が不可能になった場合には、従系中央制御
装置20のうちの1つが主系中央制御装置20となって
動作を継続する。
【0342】主系中央制御装置20における障害の検出
は、従系中央制御装置20が行なうが、これは主系中央
制御装置20から送られる筈の制御命令が受信できない
場合に、主系中央制御装置20に障害が発生したと判断
する。主系中央制御装置20に障害が発生したと判断さ
れた場合には、従系中央制御装置20の1つが主系中央
制御装置20の役割を引き継ぎ、外部要求の受信、およ
びデータ記憶制御装置14、通信制御装置16に対する
制御命令の発行を開始する。
【0343】次に、本実施形態の主系中央制御装置20
の動作について説明する。
【0344】外部要求受信部201には、受信した要求
を蓄積するキューが存在し、主系中央制御装置20の他
の部分とは独立に、外部からの要求を受信し続け、受信
した外部要求をキューに記憶する。キューに記憶された
外部要求は、制御部200の指示により、他の従系中央
制御装置20へ送信され、またスケジューラ202に渡
される。
【0345】外部要求送出部204は、外部要求受信部
201のキューに記憶されている外部要求を、一意に定
まる識別子と、該外部要求が、どの周期から有効になる
かに関する周期情報と合わせて他の全ての従系中央制御
装置20へ送信する。図43この外部要求のフォーマッ
トの一例を示す。外部要求の送信は、この周期に受信し
た外部要求がなくても空の外部要求を送信する。また、
外部要求の送信は、例えば、各従系中央制御装置20毎
に行なっても良いし、UDPのブロードキャスト機能な
どを使って、全ての従系中央制御装置20に対して一度
に行なっても良い。
【0346】制御命令受信部206は、他の中央制御装
置20が発行した制御命令を受信し、受信したことを制
御部200に対して通知する。ここで、スケジューラ2
02による1回の動作決定処理によって発行される制御
命令は、1つの場合と複数の場合が考えられるが、複数
の場合は、全ての制御命令を受信した後、制御部200
に対して通知を行なう。
【0347】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を通じて通
知を行ない、中央制御装置20の動作を開始させる。こ
のタイマ207の時刻の設定は、制御部200が行な
う。
【0348】動作モード指示部209は、主系中央制御
装置の動作モードの指示情報を保持し、制御部2009
からの要求に従い、その指示情報を制御部200に渡
す。
【0349】各中央制御装置20の動作モード指示部2
09同士は、1本または複数本の伝送路で結ばれ、互い
に動作モードの指示を行なうことが出来る。動作モード
には、主系中央制御装置として動作する時の“主系”、
従系中央制御装置として動作する時の“従系”、自中央
制御装置に障害が発生した時の“切断”がある。
【0350】この動作モード指示部209は、初期化時
に、主系中央制御装置20については“主系”に、従系
中央制御装置20については“従系”にセットされる。
【0351】応答受信部210は、データ記憶制御装置
14、通信制御装置16からの応答および従系中央制御
装置20からの応答を受信し、制御部200に伝える。
【0352】制御部200は、主系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0353】次に、従系中央制御装置の動作について説
明する。従系中央制御装置の構成については、図42に
示す主系中央制御装置20の構成と同一である。
【0354】タイマ207は所定の時刻に達した時に、
制御部200に対して、割り込みなどの手段を用いて通
知を行ない、制御部200が障害検出部208の起動を
行なう。障害検出部208の起動時刻のタイマ207へ
の設定は、制御部200が行なう。
【0355】外部要求受信部204は、制御部200か
らの指示にしたがい、主系中央制御装置20の場合と同
様に、キューに積まれている外部要求をスケジューラ2
02に渡すが、他の中央制御装置20に対しての外部要
求の送信は行なわない。
【0356】他の中央制御装置からの外部要求受信部2
05は、主系中央制御装置20より送られてくる外部要
求を受信し、外部要求受信部201のキューに蓄積する
とともに、障害検出部208に対し、外部要求を受信し
たことを通知する。
【0357】制御命令受信部206は、主系中央制御装
置から送出されるデータ記憶制御装置14、通信制御装
置16に対する制御命令を監視し、主系中央制御装置か
らの制御命令の送出を確認した後、障害検出部208に
対し、制御命令が発行されたことを通知する。
【0358】障害検出部208では、他の中央制御装置
からの外部要求受信部205、および制御命令受信部2
06、応答受信部210を監視し、制御部200からの
問い合わせに従い、外部要求およびデータ記憶制御装置
14、通信制御装置16、主系中央制御装置20からの
応答を受信したかどうかを返す。
【0359】応答受信部210は、データ記憶制御装置
14、通信制御装置16からの応答を受信し、制御部2
00に伝える。
【0360】応答送信部211は、制御部200からの
指示に従い、主系中央制御装置に対し、外部要求を正し
く受信できたかどうかなどの応答を返す。
【0361】制御部200は、従系中央制御装置20全
体の制御を行なう。
【0362】図54〜図59に、この場合の主系中央制
御装置20および従系中央制御装置20の制御部200
の動作のアルゴリズムを示す。
【0363】所定の初期値をタイマ207にセットし、
一定の周期毎にタイマ207から通知が来るようにし
(図54のステップS801)、タイムスタンプを0に
初期化する(ステップS802)。タイマ207からの
通知を調べ(ステップS803)、タイマ207からの
通知があった場合には、タイムスタンプの値を1増やし
(ステップS804)、動作モード指示部の状態を調べ
る(ステップS805)。
【0364】動作モードが“主系”である場合には(ス
テップS806)、制御命令送出部203に対してスケ
ジューラ202の作成した制御命令を送出するよう指示
し(図55のステップS810)、外部要求受信部20
1を起動する(ステップS811)。次に、各データ記
憶制御装置14、通信制御装置16に対して、次の周期
で実行する制御命令を作成するようスケジューラ202
に指示し(ステップS812)、所定の時間t3後に通
知が来るようにタイマ207をセットする(ステップS
813)。タイマ207からの通知を調べ(ステップS
814)、タイマ207からの通知があった場合には、
動作モード指示部の状態が“切断”かどうかを調べ(図
56のステップS896)、“切断”であった場合には
ステップS803に戻る。動作モード指示部209の状
態が“切断”でなかった場合には、外部要求送出部20
4を起動し、外部要求を送出し(ステップS897)、
所定の時間t4後に通知が来るようにタイマ207をセ
ットする(ステップS898)。タイマ207からの通
知を調べ(ステップS899)、応答受信部に対しデー
タ記憶制御装置14、通信制御装置16、他の従系中央
制御装置より応答があったかどうかを問い合わせる(ス
テップS815)。全ての従系中央制御装置より応答が
帰ってきており、かつその応答の全てが正常に受信でき
ていることを示している場合には、ステップS803に
戻る。いずれかの従系中央制御装置からの応答がなかっ
た場合、あるいは正常に受信できなかったことを示す応
答があった場合には、外部要求受信部201のキュー
に、この周期で送信した外部要求をキャンセルする命令
を積み(ステップS817)、ステップS803に戻
る。
【0365】動作モードが“従系”である場合には(ス
テップS807)、時間t1後に通知が来るようタイマ
207をセットする(図57のステップS818)。タ
イマ207からの通知を調べ(ステップS819)、タ
イマ207から通知があった場合には、障害検出部20
8に対し、制御命令が発行されたかどうかを問い合わせ
る(ステップS820)。制御命令が発行されているか
どうかを調べ(ステップS821)、制御命令が発行さ
れている場合には、時間t2後に通知が来るようタイマ
207をセットする(ステップS822)。タイマ20
7からの通知を調べ(ステップS823)、タイマ20
7からの通知があった場合には、障害検出部208に対
し、外部要求が送信されてきたかどうかを問い合わせる
(ステップS824)。外部要求が送信されたかどうか
を調べ(ステップS825)、外部要求が送信されてき
ている場合には、外部要求を正しく受信したことを示す
応答を主系中央制御装置に返し(ステップS826−
1)、この周期で有効となる外部要求に対する制御命令
を作成するようスケジューラ202に指示し(ステップ
S826−2)、ステップS803に戻る。
【0366】ステップS821において、制御命令が発
行されていなかった場合には、主系中央制御装置に障害
が発生したと判断し、従系中央制御装置の中で、自中央
制御装置が一番小さな識別子を持つかどうか調べ(図5
8のステップS827)、自中央制御装置が一番小さい
識別子を持つ場合には、制御命令送出部203に対し、
スケジューラ202の作成した制御命令を送出するよう
指示し(ステップS828−1)、動作モード指示部2
09に対し、主系中央制御装置の動作モード指示部20
9の状態を“切断”に変更するよう指示し(ステップS
828−2)、動作モード指示部209の状態を“主
系”に変更し(ステップS829)、外部要求を自中央
制御装置が受信できるよう設定を変更し(ステップS8
30)、次の周期で有効となる外部要求を基に、各デー
タ記憶制御装置14、通信制御装置16が次の周期で実
行する制御命令を作成するようスケジューラ202に指
示し(ステップS832)、作成された制御命令を送信
し(ステップS833)、ステップS803に戻る。自
中央制御装置が一番小さな識別子を持っていない場合に
は、ステップS803に戻る。
【0367】ステップS825において、外部要求が送
信されてきていない場合には、応答送信部211を起動
し、この周期で受信した外部要求を無効にしてもらうた
めに主系中央制御装置に対して外部要求の受信に失敗し
たことを伝える応答を返し(図59のステップS831
−1)、この周期で有効となる外部要求に対する制御命
令を作成するようスケジューラ202に指示し(ステッ
プS831−2)、ステップS803に戻る。
【0368】このようにすることで、主系中央制御装置
20に障害が発生した場合、ただ1つの従系中央制御装
置のみが障害を検出した周期において主系中央制御装置
になることが可能となる。
【0369】上記実施形態に従えば、主系中央制御装置
は、図47〜図52において、ステップS503から始
まり、ステップS503に戻る処理の流れに示すよう
に、周期的に所定の処理を繰り返すが、この周期内で全
ての従系中央制御装置の内部状態は主系中央制御装置の
内部状態に一致していることから、従系中央制御装置の
障害検出部208が主系中央制御装置の障害を検出した
時に、従系中央制御装置の1つを主系中央制御装置に切
替え、周期内で行なうべき処理を引き継ぐことが可能で
ある。これにより、連続データのサービスの連続性が保
証される。
【0370】なお、上記実施形態では、一番小さい識別
子を持つ従系中央制御装置は、ステップS821におい
て制御命令が発行されていなかった場合にはステップS
828で動作モード指示部209に対し主系中央制御装
置の動作モード指示部209の状態を“切断”に変更す
るよう指示したが、その代わりに“従系”に変更するよ
う指示する形態も考えられる。
【0371】また、上記実施形態では、主系は、外部要
求が伝送されなかった従系が存在する場合、外部要求が
伝送された従系に該当する外部要求を(使用すべき周期
より前までに)キャンセルするよう通知するものであっ
たが、外部要求が伝送されなかった従系にその外部要求
を(使用すべき周期より前までに)再送する形態も考え
られる。
【0372】ここで、第5〜第6の実施形態の他の構成
例として、図60のように、図42における、他の中央
制御装置からの外部要求受信部205と外部要求送出部
204を共通にして他の中央制御装置間とのデータ送受
信部214とし、制御命令送出部203と制御命令受信
部206を共通にして制御命令送受信部213とし、応
答受信部210と応答送信部211を共通にして応答送
受信部215とするような構成も実施可能である。さら
に、図15で示した形態と同様にして、全てのデータの
入出力をデータ送受信部の形で共通にした構成も実施可
能である。
【0373】また、第5〜第6のさらに他の構成例とし
て、図61のように、制御命令を送出する伝送路と外部
要求を送出する伝送路を分離する構成も実施可能であ
る。この場合には、上記実施形態と同様のフォーマット
の外部要求を用い、この要求が主系中央制御装置と従系
中央制御装置との間で正しく送受信ができたかどうか
を、外部要求用の伝送路を使って確認した後、主系中央
制御装置から制御命令用の伝送路を用いて従系中央制御
装置に対し、外部要求を内部状態に反映させる命令を送
出すれば上記実施形態と同様に中央制御装置間での内部
状態を一致させることが可能となり、主系中央制御装置
20に障害が発生した場合、従系中央制御装置20の1
つを主系中央制御装置にすることが可能となる。
【0374】ところで、第2、第4、第5の実施形態に
おいては、主系となる従系は、障害を検出した周期
(x)で定常の制御命令(次の次の周期(x+2)の制
御対象の動作を決定する制御命令)を伝送するものであ
ったが、この周期xで制御対象には次の周期(x+1)
の動作を決定する制御命令が渡されているので、障害を
検出した周期(x)では定常の制御命令は伝送せずに、
その次の周期(x+1)で次の周期(x+2)と次の次
の周期(x+3)の制御対象の動作を決定する制御命令
を出すような実施形態も可能である。
【0375】なお、上記した第1〜第6の実施形態にお
いては、従系中央制御装置に対する制御命令の発行と外
部要求の送信をそれぞれ別なタイミングで行なっている
が、これらを一つのデータにまとめ、一回で送信する方
法も考えられる。その場合は、本実施形態における各中
央制御装置、データ記憶制御装置14、通信制御装置1
6に対し、一意に識別できる識別子を割り当て、各制御
命令および外部要求に宛先の制御装置の識別子を付加す
ることにより、各制御装置に対する制御命令を識別する
ことが可能となる。
【0376】また、上記した第1〜第6の実施形態にお
いては、主系中央制御装置から従系中央制御装置に対す
る外部要求の送出は1度だけであったが、その送出、受
信に失敗した場合、主系中央制御装置と従系中央制御装
置の間で1回または複数回の外部要求の再送を行なうこ
とも可能である。この場合、周期内の所定の時刻までに
再送に成功すれば、上記した実施形態で外部要求の送出
に成功した場合と同じであり、再送に失敗した場合に
は、上記した実施形態で外部要求の送出に失敗した時の
処理を主系中央制御装置、従系中央制御装置のそれぞれ
で行なえば良い。また、上記した第1〜第6の実施形態
においては、定常状態の制御命令は発行された次の周期
の制御対象の動作あるいは次の次の周期の制御対象の動
作を決定するものであったが、定常状態の制御命令が次
の次の次の周期以降の制御対象の動作を決定するような
実施形態も可能である。
【0377】(第7の実施形態)次に、本発明の第7の
実施形態について説明する。
【0378】本実施形態は、中央制御装置を追加する機
能を中央制御装置に付加することで、連続データサーバ
装置自体を停止することなく、中央制御装置の追加を可
能とするものである。
【0379】図62に、本実施形態に係る連続データサ
ーバ装置における中央制御装置20の構成を示す。
【0380】本実施形態の中央制御装置20は、外部か
らの要求を受け付ける第1の外部要求受信部201と、
他の中央制御装置20に対し、受信した外部からの要求
を送出する外部要求送出部204と、他の中央制御装置
20の外部要求送出部204からのデータを受信する第
2の外部要求受信部205と、データ記憶制御装置14
に対する連続データのデータ記憶装置12からの読み出
し動作の制御命令、通信制御装置16に対するバッファ
記憶装置18からの連続データの読み出しと通信路への
送出動作の制御命令を決定するスケジューラ202と、
データ記憶制御装置14、通信制御装置16に対し、制
御命令を送出する制御命令送出部203と、他の中央制
御装置20から送られてきた制御命令を受信する制御命
令受信部206と、中央制御装置20を追加する要求を
受信する中央制御装置追加要求受信部330と、中央制
御装置20を追加するのに必要となる内部状態を送出す
る内部状態送出部331と、連続データサーバ装置内の
全ての中央制御装置20の識別子を管理する識別子管理
部332と、時刻管理を行なうためのタイマ207と、
他の中央制御装置20の障害を検出する障害検出部20
8と、それら全てを制御する制御部200とを備えてい
る。
【0381】ここでは、外部要求受信部201、外部要
求送出部204、他の中央制御装置からの外部要求受信
部205、スケジューラ202、制御命令送出部20
3、制御命令受信部206、タイマ207、障害検出部
208および制御部200は、第1乃至第6の実施形態
と同様であるものとする。
【0382】識別子管理部332は、連続データサーバ
装置内の全ての中央制御装置20の識別子に関する情報
を保持している。制御部200から識別子割り当ての指
示が来た場合には、既存の識別子と重複しないよう、識
別子を割り当てる。
【0383】中央制御装置20が障害から回復するなど
の理由により、連続データサーバ装置稼働中に新たに中
央制御装置20を追加する場合は、稼働中の中央制御装
置20の内部状態を追加する中央制御装置20に転送
し、内部状態の一貫性を取れば良い。本実施形態では、
内部状態を転送する中央制御装置20は、主系中央制御
装置20であるものとする。
【0384】図63に主系中央制御装置20の動作アル
ゴリズムを、図64に追加する中央制御装置20の動作
アルゴリズムをそれぞれ示す。
【0385】主系中央制御装置20は、中央制御装置追
加要求受信部330からの通知があると、識別子管理部
332を起動して、新たに追加する中央制御装置20に
対して識別子を割り当て(ステップS111)、内部状
態送出部331を通じ、自分のアドレスと割り当てた識
別子を返す(ステップS112)。次に、追加する中央
制御装置20より、内部状態転送要求が来た後に(ステ
ップS113)、中央制御装置20の内部状態を送出す
る(ステップS114)。内部状態としては、接続され
ているデータ記憶制御装置14の数、通信制御装置16
の数、受信している外部要求、スケジューラ202の内
部状態などがある。
【0386】追加する中央制御装置20は、まず、中央
制御装置20追加要求を全ての中央制御装置20に対し
て送信する(ステップS121)。この送信は、例え
ば、UDPのブロードキャスト機能を用いて実現するこ
とが出来る。主系中央制御装置20より主系中央制御装
置20のアドレスと識別子が送信されてきたら(ステッ
プS122)、次に内部状態転送要求を、主系中央制御
装置20に対して送出する(ステップS123)。内部
状態を受信し終ったら(ステップS124)、受信した
内部状態を自分自身の内部状態に反映し(ステップS1
25)、従系中央制御装置20として待機する(ステッ
プS126)。
【0387】上記実施形態は、主系中央制御装置20が
内部状態を転送する方式であるが、追加する中央制御装
置20からの要求に対して、最も早く応答を返した中央
制御装置20の内部状態を転送する方式も実施可能であ
る。
【0388】この場合の内部状態を転送する中央制御装
置20の動作アルゴリズムを図65に示す。
【0389】中央制御装置追加要求受信部330から通
知があると、識別子管理部332を起動して、新たに追
加する中央制御装置20に対して識別子を割り当て(ス
テップS131)、内部状態送出部331を通じ、自分
のアドレスと割り当てた識別子を返す(ステップS13
2)。次に、追加する中央制御装置20より、内部状態
転送要求が来た場合には(ステップS133)、その中
に含まれる中央制御装置のアドレスと自分のアドレスを
比較する(ステップS134)。同一の場合には(ステ
ップS135)、内部状態を送出する(ステップS13
7)。同一でない場合には(ステップS135)、内部
状態転送要求に含まれる識別子を識別子管理部332に
通知する(ステップS136)。図66に、内部状態転
送要求の構成例を示す。
【0390】次に、追加する中央制御装置20の動作ア
ルゴリズムを図67に示す。
【0391】まず、中央制御装置20追加要求を、全て
の中央制御装置20に対して送信する(ステップS14
1)。いずれかの中央制御装置20より中央制御装置2
0のアドレスと識別子が送信されてきたら(ステップS
142)、図66に示す内部状態転送要求を全ての中央
制御装置20に対して送出する(ステップS143)。
内部状態を受信し終ったら(ステップS144)、受信
した内部状態を自分自身の内部状態に反映し(ステップ
S145)、従系中央制御装置20として待機する(ス
テップS146)。
【0392】このように本実施形態によれば、中央制御
装置を追加する機能を中央制御装置に付加することで、
連続データサーバ装置自体を停止することなく、中央制
御装置の追加が可能となり、連続データサーバ装置の高
信頼化を図ることができる。
【0393】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、その技術的範囲において種々変形して
実施することができる。
【0394】
【発明の効果】本発明によれば、複数の制御装置(中央
制御装置)を備え、1つの制御装置を主系制御装置に、
残りの制御装置を従系制御装置にし、主系は制御対象の
将来の動作を決定する出力情報を従系及び制御対象に伝
送することを、繰り返し行い、従系は主系と同じ内部状
態を保ちつつ少なくとも主系からの出力情報の伝送状況
に基づき障害を検出するので、主系に故障が発生して
も、これを検出した従系が主系に代わって出力情報を
(その伝送が必要なタイミングまでに)制御対象に伝送
でき、制御対象の動作の中断を回避することができる。
これにより、連続データのサービスの連続性を保証する
ことが可能となり、連続データサーバ装置の高信頼化を
図ることができる。
【0395】
【0396】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る連続データサーバ装
置の基本構成例を示す図
【図2】第1乃至第4の実施形態の中央制御装置の構成
例を示す図
【図3】各実施形態の外部要求受信部の動作例を示すフ
ローチャート
【図4】第1の実施形態(1−1)における主系中央制
御装置の制御部の動作例を示すフローチャート
【図5】転送する外部要求の構成例を示す図
【図6】転送する制御命令の構成例を示す図
【図7】第1の実施形態(1−1)における障害検出部
の動作の一例を説明するための概念図
【図8】同実施形態の障害検出部の動作例を示すフロー
チャート
【図9】同実施形態の障害検出部の動作例を示すフロー
チャート
【図10】第1の実施形態(1−1,1−2)における
従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチャー
【図11】同実施形態における従系中央制御装置の制御
部の動作例を示すフローチャート
【図12】転送する外部要求の構成例を示す図
【図13】転送する外部要求の識別子の一例を示す図
【図14】中央制御装置の構成の他の例を示す図
【図15】中央制御装置の構成のさらに他の例を示す図
【図16】第1の実施形態(1−2)における主系中央
制御装置の制御部の動作例を示すフローチャート
【図17】同実施形態における障害検出部の動作の一例
を説明するための概念図
【図18】同実施形態の障害検出部の動作例を示すフロ
ーチャート
【図19】同実施形態における転送する外部要求と制御
命令のタイミングの一例を説明するための概念図
【図20】同実施形態における障害検出部の動作の一例
を説明するための概念図
【図21】制御命令のフォーマットの一例を示す図
【図22】第2の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図23】第2の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図24】第2の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図25】第2の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図26】第2の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図27】第2の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図28】第3の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図29】第3の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図30】第3の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図31】第3の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図32】第3の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図33】第3の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図34】第3の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図35】第4の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図36】第4の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図37】第4の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図38】第4の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図39】第4の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図40】第4の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図41】第4の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図42】第5の実施形態の中央制御装置の構成例を示
す図
【図43】外部要求のフォーマットの一例を示す図
【図44】主系中央制御装置、従系中央制御装置、デー
タ記憶制御装置および通信制御装置の動作例を示すタイ
ミングチャート
【図45】主系中央制御装置、従系中央制御装置、デー
タ記憶制御装置および通信制御装置の動作例を示すタイ
ミングチャート
【図46】主系中央制御装置、従系中央制御装置、デー
タ記憶制御装置および通信制御装置の動作例を示すタイ
ミングチャート
【図47】第5の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図48】第5の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図49】第5の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図50】第5の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図51】第5の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図52】第5の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図53】第6の実施形態の主系中央制御装置、従系中
央制御装置、データ記憶制御装置および通信制御装置の
動作例を示すタイミングチャート
【図54】第6の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図55】第6の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図56】第6の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図57】第6の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図58】第6の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図59】第6の実施形態における主系中央制御装置お
よび従系中央制御装置の制御部の動作例を示すフローチ
ャート
【図60】中央制御装置の構成の他の例を示す図
【図61】連続データサーバ装置の構成の他の例を示す
【図62】第7の実施形態の中央制御装置の構成例を示
す図
【図63】第7の実施形態における主系中央制御装置の
動作例を示すフローチャート
【図64】第7の実施形態における追加する中央制御装
置の動作例を示すフローチャート
【図65】第7の実施形態における主系中央制御装置の
動作例を示すフローチャート
【図66】第7の実施形態における内部状態転送要求の
構成例を示す図
【図67】第7の実施形態における追加する中央制御装
置の動作の一例を示すフローチャート
【図68】連続データサーバ装置の動作タイミング例を
説明するための図
【図69】連続データサーバ装置の動作タイミング例を
説明するための図
【図70】従来の連続データサーバ装置の一例を示す図
【符号の説明】
12…データ記憶装置 14…データ記憶制御装置 16…通信制御装置 18…バッファ記憶装置 20…中央制御装置 200…制御部 201…外部要求受信部 202…スケジューラ 203…制御命令送出部 204…外部要求送出部 205…外部要求受信部 206…制御命令受信部 207…タイマ 208…障害検出部 209…動作モード指示部 210…応答受信部 211…応答送出部 213…制御命令送受信部 214…他の中央制御装置間とのデータ送受信部 215…応答送受信部 223…データ送受信部 330…中央制御装置追加要求受信部 331…内部状態送出部 332…識別子管理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 誠司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 田中 久子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平1−134633(JP,A) 潮田健太郎,VODの核となるビデオ サーバの技術動向,ビジネスコミュニケ ーション,日本,BUSINESS C OMMUNICATION,1994年 9 月 1日,Vol.31,No.9,p. 55−61 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 11/16 - 11/20 G06F 15/16 - 15/177 G06F 13/00 H04N 7/173

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部からの要求に応じ、要求された連続デ
    ータを記憶するデータ記憶部から該連続データを読み出
    して、要求元につながる通信路に送り出す連続データサ
    ーバ装置を制御するために、主系又は従系として用いら
    れる制御装置であって、 入力情報を基に所定の処理を行って、現在の周期よりも
    予め定められた周期数だけ後の周期における制御対象の
    動作を決定する出力情報を生成することを、周期的に繰
    り返し行う生成手段と、 主系として動作する場合に、各周期ごとに、前記生成手
    段により生成された前記出力情報を、従系として動作す
    る他の制御装置及び前記制御対象に送出する出力情報送
    出手段と、 従系として動作する場合に、各周期ごとに、主系として
    動作する制御装置から前記出力情報を受信する出力情報
    受信手段と、 従系として動作する場合に、各周期ごとに、少なくとも
    主系として動作する制御装置からの前記出力情報の受信
    状況に基づき主系に関する障害を検出する検出手段とを
    備え、 前記出力情報送出手段は、従系として動作する場合に、
    或る周期において前記検出手段により前記障害が検出さ
    れたときは、該或る周期よりも前記予め定められた周期
    数だけ後の周期における制御対象の動作を決定する前記
    出力情報を、該或る周期よりも前記予め定められた周期
    数だけ後の周期の直前の周期までに、前記制御対象に送
    出することを特徴とする連続データサーバ装置の制御装
    置。
  2. 【請求項2】従系から主系に移行するにあたって、その
    移行する周期で、主系に移行する旨を他の制御装置へ通
    知する通知手段と、 他の制御装置から前記旨の通知を受信する手段と、 従系として動作する場合に、前記検出手段により前記障
    害が検出されたときに、当該制御装置の識別情報と従系
    として動作する他の制御装置の識別情報との関係又は従
    系として動作する他の制御装置からの前記旨の通知の有
    無に基づいて主系に移行すべきか否かを判断し、主系に
    移行すべきと判断されたならば、主系への移行を実行す
    る移行手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1に
    記載の連続データサーバ装置の制御装置。
  3. 【請求項3】前記生成手段は、各周期において、その周
    期の次の周期における前記制御対象の動作を決定する前
    記出力情報を生成するものであり、 前記出力情報送出手段は、従系として動作する場合に、
    前記或る周期において前記検出手段により前記障害が検
    出されたときに、該或る周期において、該或る周期の次
    の周期における前記制御対象の動作を決定する前記出力
    情報を、前記制御対象に送出することを特徴とする請求
    項1に記載の連続データサーバ装置の制御装置。
  4. 【請求項4】前記生成手段は、定常の状態としては、各
    周期において、その周期の次の次の周期における前記制
    御対象の動作を決定する前記出力情報を生成するもので
    あり、 前記出力情報送出手段は、従系として動作する場合に、
    前記或る周期において前記検出手段により前記障害が検
    出されたときに、該或る周期において、該或る周期の次
    の次の周期における前記制御対象の動作を決定する前記
    出力情報を、前記制御対象に送出するか、又は該或る周
    期では前記制御情報の送出を行わず、該或る周期の次の
    周期において、該或る周期の次の次の周期における前記
    制御対象の動作を決定する前記出力情報及び該或る周期
    の次の次の次の周期における前記制御対象の動作を決定
    する前記出力情報を、前記制御対象に送出することを特
    徴とする請求項1に記載の連続データサーバ装置の制御
    装置。
  5. 【請求項5】前記出力情報送出手段は、前記出力情報
    に、その出力情報がいずれの周期における前記制御対象
    の動作を決定する出力情報であるかを特定できる情報を
    付加して送出するものであることを特徴とする請求項4
    に記載の連続データサーバ装置の制御装置
  6. 【請求項6】主系として動作する場合に、各周期ごと
    に、前記所定の処理の基となる前記入力情報をも従系と
    して動作する制御装置に送出する入力情報送出手段と、 従系として動作する場合に、各周期ごとに、主系として
    動作する制御装置から前記入力情報を受信する入力情報
    受信手段とを更に備え、 前記生成手段は、従系として動作する場合に、主系とし
    て動作する制御装置から受信した前記入力情報を基に所
    定の処理を行って、前記出力情報を生成するものであ
    り、 前記検出手段は、従系として動作する場合に、主系とし
    て動作する制御装置からの前記出力情報の受信状況及び
    主系として動作する制御装置からの前記入力情報の受信
    状況に基づき主系に関する障害を検出するものであり、 前記出力情報送出手段は、従系として動作する場合に、
    前記或る周期において前記検出手段により前記入力情報
    の受信状況に基づき前記障害が検出されたときに、入力
    情報がないものとして前記生成手段により生成した前記
    出力情報を、前記制御対象に送出することを特徴とする
    請求項1に記載の連続データサーバ装置の制御装置。
  7. 【請求項7】前記制御装置は、 従系から主系に移行するにあたって、その移行する周期
    で、主系に移行する旨を他の制御装置へ通知する通知手
    段と、 他の制御装置から前記旨の通知を受信する手段と、 従系として動作する場合に、前記検出手段により前記障
    害が検出されたときに、当該制御装置の識別情報と従系
    として動作する他の制御装置の識別情報との関係又は従
    系として動作する他の制御装置からの前記旨の通知の有
    無に基づいて主系に移行すべきか否かを判断し、主系に
    移行すべきと判断されたならば、前記障害が検出された
    その周期で、主系への移行を実行する移行手段とを更に
    備え、 前記入力情報送出手段は、前記入力情報を送出するのに
    先立って、従系として動作する他の制御装置から前記旨
    の通知を受信したか否か調べ、受信していない場合に、
    前記入力情報を送出するものであり、 前記制御装置は、 従系として動作する場合に、他の従系として動作する制
    御装置から前記旨の通知を受信したときは、その通知が
    受信された周期と同一の周期で受信された入力情報が存
    在すれば、これを無効とする手段を更に備えたことを特
    徴とする請求項6に記載の連続データサーバ装置の制御
    装置
  8. 【請求項8】前記制御装置は、 主系として動作する場合に、各周期ごとに、前記所定の
    処理の基となる前記入力情報をも従系として動作する制
    御装置に送出する入力情報送出手段と、 従系として動作する場合に、各周期ごとに、主系として
    動作する制御装置から前記入力情報を受信する入力情報
    受信手段とを更に備え、 前記生成手段は、従系として動作する場合に、主系とし
    て動作する制御装置から受信した前記入力情報を基に所
    定の処理を行って、前記出力情報を生成するものであ
    り、 前記制御装置は、 従系として動作する場合に、主系として動作する制御装
    置からの前記入力情報の受信状況を、主系として動作す
    る制御装置へ通知する手段と、 主系として動作する場合に、前記受信状況の通知を受信
    する手段と、 主系として動作する場合に、前記受信状況の通知に基づ
    いて前記入力情報を受信することができなかった従系が
    存在すると判断されたときは、該入力情報を受信するこ
    とができなかった従系が前記入力情報を基に所定の処理
    を行えるよう前記入力情報を再送するか、もしくは、該
    入力情報を受信することができなかった従系以外の従系
    に前記入力情報をキャンセルするよう通知する処理手段
    とを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の連続
    データサーバ装置の制御装置。
  9. 【請求項9】前記入力情報送出手段は、前記入力情報
    に、この入力情報が有効となる周期を示す情報を付加し
    て送出するものであり、 前記生成手段は、従系として動作する場合に、主系とし
    て動作する制御装置から受信した前記入力情報のうち、
    付加された前記情報により有効となったことが示される
    ものを基に所定の処理を行って出力情報を生成するもの
    であり、 前記処理手段は、前記再送もしくはキャンセル通知を、
    前記有効となる周期までに行うことを特徴とする請求項
    8に記載の連続データサーバ装置の制御装置。
  10. 【請求項10】従系から主系に移行するにあたって、そ
    の移行する周期で、主系に移行する旨を他の制御装置へ
    通知する通知手段と、 他の制御装置から前記旨の通知を受信する手段と、 従系として動作する場合に、前記検出手段により前記障
    害が検出されたときに、当該制御装置の識別情報と従系
    として動作する他の制御装置の識別情報との関係又は従
    系として動作する他の制御装置からの前記旨の通知の有
    無に基づいて主系に移行すべきか否かを判断し、主系に
    移行すべきと判断されたならば、前記障害が検出された
    その周期で、主系への移行を実行する移行手段とを更に
    備え、 前記入力情報送出手段は、前記入力情報を送出するのに
    先立って、従系として動作する他の制御装置から前記旨
    の通知を受信したか否か調べ、受信していない場合に、
    前記入力情報を送出するものであることを特徴とする請
    求項8に記載の連続データサーバ装置の制御装置
  11. 【請求項11】前記通知手段により前記旨の通知を行う
    場合に、それまで主系であった制御装置を、従系として
    動作する制御装置へ移行させ又は切り離す手段を更に備
    えたことを特徴とする請求項2に記載の連続データサー
    バ装置の制御装置。
  12. 【請求項12】前記出力情報送出手段は、前記出力情報
    に、その送出時点を特定できる情報を付加して送出する
    ものであることを特徴とする請求項1に記載の連続デー
    タサーバ装置の制御装置。
  13. 【請求項13】外部からの要求に応じ、要求された連続
    データを記憶するデータ記憶部から該連続データを読み
    出して、要求元につながる通信路に送り出す連続データ
    サーバ装置を、主系として動作する1つの制御装置及び
    従系として動作する1つ又は複数の制御装置により制御
    する制御方法であって、 主系として動作する場合に、 入力情報を基に所定の処理を行って、現在の周期よりも
    予め定められた周期数だけ後の周期における制御対象の
    動作を決定する出力情報を生成することを、周期的に繰
    り返し行うステップと、 各周期ごとに、生成された前記出力情報を、従系として
    動作する他の制御装置及び前記制御対象に送出するステ
    ップとを有し、 従系として動作する場合に、 前記入力情報を基に所定の処理を行って、前記現在の周
    期よりも予め定められた周期数だけ後の周期における制
    御対象の動作を決定する出力情報を生成することを、周
    期的に繰り返し行うステップと、 各周期ごとに、主系として動作する制御装置から前記出
    力情報を受信するステップと、 各周期ごとに、少なくとも主系として動作する制御装置
    からの前記出力情報の受信状況に基づき主系に関する障
    害を検出する検出ステップと、 或る周期において前記検出手段により前記障害が検出さ
    れたときは、該或る周期よりも前記予め定められた周期
    数だけ後の周期における制御対象の動作を決定する前記
    出力情報を、該或る周期よりも前記予め定められた周期
    数だけ後の周期の直前の周期までに、前記制御対象に送
    出するステップとを有することを特徴とする連続データ
    サーバ装置の制御方法。
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