JP3445063B2 - 撮像装置のレンズユニット - Google Patents

撮像装置のレンズユニット

Info

Publication number
JP3445063B2
JP3445063B2 JP15831096A JP15831096A JP3445063B2 JP 3445063 B2 JP3445063 B2 JP 3445063B2 JP 15831096 A JP15831096 A JP 15831096A JP 15831096 A JP15831096 A JP 15831096A JP 3445063 B2 JP3445063 B2 JP 3445063B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
zoom
ring
rotation
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15831096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1010406A (ja
Inventor
裕人 大川原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP15831096A priority Critical patent/JP3445063B2/ja
Priority to US08/877,728 priority patent/US6963366B2/en
Publication of JPH1010406A publication Critical patent/JPH1010406A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3445063B2 publication Critical patent/JP3445063B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Focusing (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は撮像装置のレンズユ
ニットに係わり、特に、手動によってレンズを移動させ
る撮像装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より用いられている、ビデオカメラ
等の撮像装置に用いられる交換レンズシステムについ
て、図9のブロック図を用いて説明する。従来の変倍可
能なレンズユニットは、変倍レンズ802と補正レンズ
803とがカムによって機械的に結ばれており、手動や
電動により変倍動作を行うと、前記変倍レンズ802と
補正レンズ803とが一体となって移動するようになさ
れている。
【0003】一般に、前記変倍レンズ802と補正レン
ズ803を合わせてズームレンズと呼んでいる。このよ
うなレンズシステムでは、前玉801がフォーカシング
レンズとなっており、光軸方向に移動することにより焦
点合わせを行う。これらのレンズ群を通った光は、撮像
素子804の撮像面上に結像されて電気信号に光電変換
され、映像信号として出力される。
【0004】この映像信号は、CDS/AGC805で
サンプルホールドされてから所定のレベルに増幅され、
A/D変換器806でデジタル映像データへと変換され
る。その後、カメラのプロセス回路へ入力されて標準テ
レビジョン信号に変換されるとともに、バンドバスフィ
ルタ807(以下BPF)へと入力される。
【0005】前記BPF807では、映像信号中の高周
波成分を抽出し、ゲート回路808で画面内の焦点検出
領域に設定された部分に相当する信号のみを抜き出し、
ピークホールド回路809で垂直同期信号の整数倍に同
期した間隔でピークホールドを行い、AF評価値を生成
する。
【0006】このAF評価値は、本体AFマイコン81
0に取り込まれ、前記本体AFマイコン810内で合焦
度に応じたフォーカシング速度、及びAF評価値が増加
するようにモータ駆動方向を決定し、フォーカスモータ
の速度及び方向をレンズマイコン811に送信する。
【0007】レンズマイコン811は、本体マイコン8
10に指示されたとおりにモータドライバ812を介し
てモータ813の回転速度及び回転方向を制御し、フォ
ーカスレンズ801を光軸方向に動かすことで焦点調節
を行う。
【0008】また、本体マイコン810は、ズームスイ
ッチ818の操作状態に応じて、ズームレンズ802、
803の駆動方向、及び駆動速度をレンズユニット81
6内のズームモータドライバ814に送り、ズームモー
タ815を制御してズームレンズ802、803を駆動
し、ズーミング効果を得るようにしている。カメラ本体
817はレンズユニット816を切り離すことが可能
で、別のレンズユニットを接続することで撮影範囲が広
がる。
【0009】一方、民生用一体型カメラでは、小型化及
びレンズ前面までの撮影を可能とするために、前記変倍
レンズ802と補正レンズ803とをカムで機械的に結
ぶのをやめて、補正レンズの移動軌跡をあらかじめマイ
コン内にレンズカムデータとして記憶しておく。
【0010】そして、前記記憶しているレンズカムデー
タに従って補正レンズ803を駆動し、かつその補正レ
ンズ803でフォーカスも合わせて行うようにする、所
謂インナーフォーカスタイプのレンズシステムが主流に
なってきており、低価格化及びシステムの簡素化、レン
ズ鏡筒の小型軽量化という利点を持っている。
【0011】図10は、従来から用いられているインナ
ーフォーカスタイプのレンズシステムの簡単な構成を示
すものである。図10において、901は固定されてい
る第1のレンズ群、902は変倍を行う第2のレンズ
群、903は絞り、904は固定されている第3のレン
ズ群、905は焦点調節機能と変倍による焦点面の移動
を補正する、所謂コンペ機能とを兼ね備えた第4のレン
ズ群(以下フォーカスレンズと称す)、906は撮像素
子の撮像面である。
【0012】図10のように構成されたレンズシステム
では、第4のレンズ群905がコンペ機能と焦点調節機
能を兼ね備えているため、焦点距離が等しくても、撮像
面906に合焦するための第4のレンズ群905の位置
は、被写体距離によって異なってしまう。
【0013】すなわち、各焦点距離において、被写体距
離を変化させたときに、前記撮像面906上に合焦させ
るための第4のレンズ群905の位置を連続してプロッ
トすると、図11のようになる。変倍中は、被写体距離
に応じて、図11に示された軌跡を選択し、前記軌跡通
りに第4のレンズ群905を移動させれば、ボケのない
ズームが可能になる。
【0014】ところで、前玉フォーカスタイプのレンズ
システムでは、変倍レンズに対して独立したコンペレン
ズが設けられており、さらに変倍レンズとコンペレンズ
が機械的なカム環で結合されている。
【0015】したがって、例えばこのカム環にマニュア
ルズーム用のツマミを設け、手動で焦点距離を変えよう
とした場合、前記ツマミをいくら速く動かしても、カム
環はこれに追従して回転し、変倍レンズとコンペレンズ
はカム環のカム溝に沿って移動するので、フォーカスレ
ンズのピントがあっていれば、前記動作によってボケを
生じることはない。
【0016】これに対し、インナーフォーカスタイプの
レンズシステムの制御においては、図11に示される複
数の軌跡情報を何らかの形(軌跡そのものでも、レンズ
位置を変数とした関数でも良い)で記憶しておき、フォ
ーカスレンズと変倍レンズの位置によって軌跡を選択し
て、前記選択した軌跡上をたどりながらズーミングを行
うのが一般的である。
【0017】さらに、変倍レンズの位置に対するフォー
カスレンズの位置を記憶素子から読みだして、レンズ制
御用に応用するため、各レンズの位置の読みだしをある
程度精度良く行わなくてはならない。特に、図11から
も明らかなように、変倍レンズが等速度またはそれに近
い速度で移動する場合、焦点距離の変化によってフォー
カスレンズの軌跡の傾きが刻々と変化している。
【0018】これは、フォーカスレンズの移動速度と移
動の向きが刻々と変化することを示している。換言すれ
ば、フォーカスレンズのアクチュエータは1Hz〜数百
Hzまでの精度良い速度応答をしなければならないこと
になる。
【0019】前述の要求を満たすアクチュエータとして
インナーフォーカスレンズシステムのフォーカスレンズ
群にはステッピングモータを用いることが一般的になり
つつある。前記ステッピングモータは、レンズ制御用の
マイコン等から出力される歩進パルスに完全に同期しな
がら回転し、1パルス当たりの歩進角度が一定なので、
高い速度応答性と停止精度及び位置精度を得ることが可
能である。
【0020】さらに、ステッピングモータを用いる場
合、歩進パルス数に対する回転角度が一定であるから、
歩進パルスをそのままインクリメント型のエンコーダと
して用いることができ、特別な位置エンコーダを追加し
なくてもよいという利点がある。
【0021】前述したように、ステッピングモータを用
いて合焦を保ちながら変倍動作を行おうとする場合、マ
イコン等に図11の軌跡情報を何らかの形(軌跡そのも
のでも、レンズ位置を変数とした関数でも良い)で記憶
しておき、変倍レンズの位置または移動速度に応じて軌
跡情報を読みだして、その情報に基づいてフォーカスレ
ンズを移動させる必要がある。
【0022】図12は、従来より知られている軌跡追従
方法の一例を説明するための図面である。図12におい
て、Z0 ,Z1 ,Z2 ,・・・Z6 は変倍レンズ位置を
示しており、a0 ,a1 ,a2 ,・・・a6 及びb0
1 ,b2 ,・・・b6 は、マイコンに記憶している代
表軌跡である。また、p0 ,p1 ,p2 ,・・・p
6は、前記2つの軌跡を基に算出された軌跡である。
【0023】この軌跡の算出式を以下に記す。 p(n+1) =|p(n)-a(n) |/|b(n)-a(n) |* |b(n+1)-a(n+1)-a(n+1)|+a(n+1) …(1)
【0024】(1)式によれば、例えば図12におい
て、フォーカスレンズがp0 にある場合、p0 が線分b
0 −a0 を内分する比を求め、この比に従って線分b1
−a1 を内分する点をp1 としている。このp1 −p0
の位置差と、変倍レンズがZ0 〜Z1 まで移動するのに
要する時間とから、合焦を保つためのフォーカスレンズ
の移動速度が分かる。
【0025】次に、変倍レンズの停止位置には、記憶さ
れた代表軌跡データを所有する境界上のみという制限が
ないとした場合について説明する。図13は、変倍レン
ズ位置方向の内挿方法を説明するための図であり、図1
2の一部を抽出し、変倍位置レンズを任意としたもので
ある。
【0026】図13において、縦軸、横軸はそれぞれフ
ォーカスレンズ位置、レンズ位置を示しており、レンズ
制御マイコンで記憶している代表軌跡位置(変倍レンズ
に対するフォーカスレンズ位置)を、変倍レンズ位置Z
0 ,Z1 ・・・Zk-1 ,Zk・・・Zn とし、その時の
フォーカスレンズ位置を被写体距離別に、 a0 ,a1 ,・・・ ak-1 , ak ・・・an0 ,b1 ,・・・ bk-1 , bk ・・・bn としている。
【0027】今、変倍レンズ位置がズーム境界上でない
x にあり、フォーカスレンズ位置がPx である場合、
x ,bx を求めると、 ax = ak −(zk − zx ) * ( ak − a k-1 )/( Z k−Z k-1)…(2) bx = bk −(zk − zx ) * ( bk − b k-1 )/( Z k−Z k-1)…(3) となる。
【0028】つまり、現在の変倍レンズ位置とそれを挟
む2つのズーム境界位置(例えば図13のZk
k-1 )とから得られる内分比に従い、記憶している4
つの代表軌跡データ(図13で、ak ,ak-1 ,bk
k-1 )のうち同一被写体距離のものを前記内分比で内
分することにより ax , bx を求めることができる。
【0029】そして ax ,px , bx から得られる内分
比に従い、記憶している4つの代表データ(図13で、
ak , ak-1 , bk , bk-1 )の内、同一焦点距離のも
のを(1)式のように前記内分比で内分することにより
k ,pk-1 を求めることができる。
【0030】そして、ワイドからテレへのズーム時に
は、追従先フォーカス位置pk と現フォーカス位置px
との位置差を、変倍レンズがZx 〜Zk まで移動するの
に要する時間から、合焦を保つためのフォーカスレンズ
の移動速度が分かる。また、テレからワイドへのズーム
時には追従先フォーカス位置pk-1 と現フォーカス位置
x との位置差と、変倍レンズがZx 〜Zk-1 まで移動
するのに要する時間とから、合焦を保つためのフォーカ
スレンズの移動速度が分かる。以上のような軌跡追従方
法が提案されている。
【0031】前述のように、インナーフォーカスタイプ
のレンズでは、アクチュエータとしてステッピングモー
タを組み合わせ、駆動伝達系の小型化・簡素化を図って
いる。しかも、前記ステッピングモータに供給する歩進
パルスは、レンズ制御用のマイコン内で容易に作り出す
ことができるので、前記レンズ制御用マイコン自身が出
力した歩進パルスの数をカウントしておくことにより、
レンズ位置検出用のエンコーダ等を特別に設けなくと
も、レンズの位置を正確に知ることができる利点があ
る。
【0032】ところで、前玉フォーカスタイプのレンズ
システムでは、一般的な、「鏡筒に嵌合したズーム環を
回転させることによって、ズーム環と機械的に接続した
ズームレンズを移動させてズーミングをする機構」は、 (1)回転量に比例してレンズが移動する。 (2)したがって、粗調整から微調節まで円滑にズーミ
ングを行うようにすることができる等の点で優れてい
る。なお、以下では、必要に応じて、前記前玉フォーカ
スタイプのレンズシステムを前玉タイプと略称する。
【0033】しかしながら、インナーフォーカスタイプ
のレンズシステムにおいては、 (ア)可動レンズが全て鏡筒内に配置されている。 (イ)機械的に結合したカム環等で、制御回路を介さず
にレンズを回転させると、ステッピングモータの駆動パ
ルスのカウント値と実際のレンズ位置の間にエラーが生
じる。 (ウ)単純構造とした駆動伝達系が、機械的なマニュア
ル動作に不向きな構造である等の理由により、機械的に
ズーム環とレンズとを結合し、外力でレンズを移動させ
ることが困難であり、前玉タイプのレンズシステムでは
手動ズーム操作性を実現することが難しい。
【0034】特に、図9で述べた交換レンズシステムで
は、装着されるレンズによっては、カメラのホールディ
ングがレンズ鏡筒をホールドする形となるため、レンズ
側にズームの操作部材がないと、画角調節のためにファ
インダから一旦目を離して本体側のズーム操作スイッチ
を探さねばならなかったりする場合には、手ぶれの原因
となったり、円滑な撮影に支障をきたしたりする問題が
あった。
【0035】これに対し、エンコーダを鏡筒に嵌合さ
せ、このエンコーダの回転方向と回転スピードとを電気
的に検出することによってズームレンズを移動させる方
式の提案がなされている。ここでは、ズームレンズとは
機械的な接続がなされていないズーム環を、以下ズーム
リングと称する。前記ズームリング1301について、
図14〜図16を用いて構成を詳しく説明する。
【0036】図14において、1301は鏡筒に嵌合す
る回転タイプのエンコーダ、1302は光を反射する部
分と透過する部分とを持つエンコーダの櫛形構造部、1
303及び1304は、それぞれ投光部1306と受光
部1307を持つ投受光素子で、前記櫛形構造部130
2の反射光を受光したときとそうでない時で出力信号の
状態が変化する(図14の破線で囲まれた投光部130
5を拡大した図が図15である。)。
【0037】エンコーダ1301を回転させると、投受
光素子1303と1304の出力信号は、それぞれ図1
6(a)または(b)のように変化する。投受光素子1
303と1304の位置関係は、2つの出力信号の位相
が適当な量だけずれるように決められていて、出力信号
の変化の周期で回転スピードを検出し、2つの信号の位
相関係で回転方向を検出する仕組みになっている。
【0038】つまり、図16(a)が正回転方向に回転
部材を操作した時の出力波形となり、(b)は逆回転方
向に回転部材を操作した時の出力波形となる。この投受
光素子1303と1304の出力信号を取り込んで、そ
の信号の状態によってレンズの駆動方向と駆動スピード
を決定する。
【0039】図14〜図16に示したようなエンコーダ
を装備し、リングの回転に応じてステッピングモータ等
のレンズアクチュエータを駆動することにより、インナ
ーフォーカスタイプのレンズシステムでありながら、あ
たかも前玉タイプと同じような操作感を維持し、かつパ
ワーズームでズーミング動作を行うことが可能となる。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例のように、前玉タイプの手動ズームレンズシステム
では、ズーム環の操作量に対する変倍レンズの移動量が
メカ的に定まっているので、ワイド端からテレ端までの
移動に要するズーム環の操作量を優先した場合には、ズ
ーム環操作に敏感な変倍レンズ移動となってしまい、変
倍レンズの移動開始時に画角変化が急激となって見苦し
かった。逆に、滑らかな動きだしを優先すると、変倍レ
ンズの移動に要するズーム環の操作量が多くなってしま
い、使いにくいものとなってしまう問題があった。
【0041】また、前玉タイプの電動ズームやインナー
フォーカスタイプのズーム(ズームリング操作であって
も電動ズーム)では、ズーム操作部材をどのくらい操作
すれば変倍レンズが動き出すのかが撮影者にはよく分か
らなかった。このため、ズームしたいのに変倍レンズが
動かなかったり、その反対に、ゆっくりとズームしたい
のに急激に画角が変化してしまったりすることがあり、
シャッターチャンスを逃がすという問題が生じていた。
【0042】特に、交換レンズタイプのカメラの場合に
は、レンズ部をホールディングする撮影姿勢となるの
で、レンズ部に設けられているズーム操作部材を少し触
れただけでズームレンズが動いてしまうことがあった。
これを防止するために、操作部材の遊びを多くしたり負
荷を重くしたりすると、微妙なチューニングが行えなく
なる問題があった。
【0043】更に、図14のズームリング1301によ
るズーミングでは、前記ズームリング1301をゆっく
りと回転操作している場合、櫛形構造部1302の半周
期分はズーム環の回転がなされてもエンコーダ1303
及び1304の出力波形は変化しないので、操作されて
いないと誤判断してしまう場合があった。
【0044】このとき、エンコーダ出力波形の変化周期
で変倍レンズは移動と停止を繰り返してしまい、撮影画
面上でカクカクした不自然なズーミングとなったり、ワ
イド端からテレ端までズームするのにズームリング13
01を何回転も操作しなければならない問題があった。
【0045】また、撮影状況によっては撮影者のズーミ
ングする意図が異なる場合がある。例えば、録画停止中
はできるだけ素早く画角合わせがしたいので超高速ズー
ムで画角設定したい。それに対して、録画時はズーミン
グ効果を絵作りに生かしたいので、超低速からの可変速
ズームで、自分が操作する操作部材の動きを忠実にズー
ミングで再現して欲しい等である。
【0046】しかしながら、前記従来例の前玉タイプの
ズームでは、メカ的に操作部材とズームレンズの動きが
固定されているため、撮影者のあらゆる要求を満足する
ことはできなかった。また、インナーフォーカスタイプ
のズームであっても、操作部材の操作状態の認識だけ
で、前述の要求を同時に満足できるようなズーム機能を
実現することは極めて困難となっていた。
【0047】本発明は前述の問題点にかんがみ、円滑な
ズーム開始と確実なズーム停止を実現することにより、
快適な操作性と自然なズーミング効果を得ることができ
るようにすることを目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】本発明の撮像装置のレン
ズユニットは、レンズユニットのレンズ光軸に対して同
心円上に設けられたリング部材と、前記リング部材の回
操作に伴う変化量を検出する検出手段と、前記検出手
段の検出結果に基づき、モータにより少なくとも変倍レ
ンズ群を光軸方向に移動/停止制御する制御手段と、前
記リング部材の回転が停止した後の所定期間は前記変倍
レンズ群の停止を禁止する禁止手段とを有することを特
徴としている。
【0049】また、本発明の他の特徴とするところは、
レンズ光軸に対して同心円上に設けられたリング部材
と、前記リング部材の回転に伴う第1の変化量を検出す
る検出手段と、前記検出手段からの出力に基づいて変倍
レンズ群の移動方向及び移動速度を決定するとともに、
前記変倍レンズ群を光軸方向に移動/停止制御する制御
手段と、前記第1の変化量に対する前記変倍レンズ群の
移動を、当該変倍レンズ群の移動開始の際よりも移動中
についてより高速にする変更手段とを有することを特徴
としている。
【0050】
【0051】
【0052】また、本発明のその他の特徴とするところ
は、前記変更手段は、前記変倍レンズ群の移動を許可/
禁止するリング部材の回転に伴う変化量の基準量を変更
することを特徴としている。
【0053】また、本発明のその他の特徴とするところ
は、前記レンズユニットは撮像装置本体に対して取り外
し、交換可能に構成されていることを特徴としている。
【0054】
【作用】本発明は上記技術手段を有するので、レンズ光
軸に対して同心円上に設けられたリング部材の回転が停
止しても、所定期間は変倍レンズ群の停止が禁止される
ので、リング部材の回転が低速であることにより回転検
出が行いにくい場合でも、ズーム動作が駆動/停止を繰
り返してしまう不都合を防止することが可能となり、自
然で円滑なズーミングを行うことができるようになる。
【0055】また、本発明の他の特徴によれば、変倍レ
ンズ群の移動開始時の速度よりも移動中の速度をより高
速にするので、ズーム開始時の急激な画角変化を防止す
ることができる。
【0056】
【0057】また、本発明のその他の特徴によれば、前
記変倍レンズ群の移動を許可/禁止するリング部材の回
転量の基準量を変更するので、交換レンズタイプのカメ
ラ等のレンズ部をホールディングする撮影姿勢であって
も、リング部材を少し触れただけで変倍レンズ群が動く
ような誤動作を防止することが可能となり、これによ
り、リング部材の遊びや負荷をメカ的に調節する必要が
なく、微妙なリング操作に対して良好に応答するズーム
機能を実現することが可能となる。
【0058】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を交換レンズ出力に
適応した実施の形態について図面を参照しながら説明す
る。
【0059】図1は、本発明の第1の実施の形態を示
し、撮像装置のレンズユニットの構成例を示すブロック
図である。図1に示したように、被写体からの光は、固
定されている第1のレンズ群101、変倍を行う第2の
レンズ群102(以下、ズームレンズと称す)、絞り1
03、固定されている第3のレンズ群104、焦点調節
機能と変倍による焦点面の移動を補正するコンペ機能と
を兼ね備えた第4のレンズ群105(以下、フォーカス
レンズと称す)を通って、3原色中の赤の成分はCCD
等の赤用撮像素子106上に、緑の赤の成分はCCD等
の緑用撮像素子107上に、青の成分はCCD等の青用
撮像素子108の上にそれぞれ結像される。
【0060】前記従来の技術で述べたズームリングを1
301、エンコーダ部を1303、1304にそれぞれ
示す。レンズを通過し色成分毎に106、107、10
8の撮像素子に結像された、それぞれの像は光電変換さ
れ、増幅器109、110、111でそれぞれ最適なレ
ベルに増幅されカメラ信号処理回路112へと入力され
標準テレビ信号に変換されると同時に、AF信号処理回
路113へと入力される。
【0061】AF信号処理回路113で生成されたAF
評価値は、本体マイコン114内のデータ読み出しプロ
グラム115で読みだされ、レンズマイコン116へ転
送される。また、本体マイコン114は、ズームスイッ
チ130およびAFスイッチ131の操作状態を読み込
み、レンズマイコン116に送る。
【0062】レンズマイコン116では、本体マイコン
114からの情報で、AFスイッチ131がオフで、か
つズームリング1301が回転中またはズームスイッチ
130が押されているときは、コンピュータズームプロ
グラム119がズームリング1301の回転方向または
ズームスイッチ130が押されている方向に応じて、テ
レまたはワイド方向に駆動すべく、レンズマイコン11
6内部にあらかじめ記憶されたレンズカムデータ120
に基づいて、ズームモータドライバ122に信号を送
る。
【0063】これにより、ズームモータ121が動作し
て変倍レンズ102が駆動されると同時に、フォーカス
モータドライバ126に信号が送られてフォーカスモー
タ125が動作して、フォーカスコンペレンズ105が
動かされることにより変倍動作が行われる。
【0064】AFスイッチ131がオンで、かつズーム
リング1301が回転中またはズームスイッチ130が
押されているときは、合焦状態を保ちつづける必要があ
るので、コンピュータズームプログラム119が、レン
ズマイコン内部にあらかじめ記憶されたレンズカムデー
タ120のみならず、本体マイコン114から送られた
AF評価値信号も参照にして、AF評価値が最大になる
位置を保ちつつ変倍動作を行う。
【0065】なお、ズームリング1301が回転中で且
つズームスイッチ130が押されている場合には、ズー
ムリング1301を優先することで、前玉タイプのレン
ズと同様な操作性を実現することができる。
【0066】また、AFスイッチ131がオンで、かつ
ズームリング1301が非回転中またはズームスイッチ
130が押されていないときは、AFプログラム117
が本体マイコン114から送られたAF評価値信号が最
大になるようにフォーカスモータドライバ126に信号
を送り、フォーカスモータ125を介してフォーカスコ
ンペレンズ105を動かすことで自動焦点調節動作を行
う。
【0067】次に、図2を用いてAF信号処理回路11
3について説明する。増幅器108、109、110に
よりそれぞれ最適なレンズに増幅された赤(R)、緑
(G)、青(B)のCCD出力は、カメラ信号処理回路
112内のA/D変換器206、207、208、でそ
れぞれデジタル信号に変換され、カメラ信号処理部へと
送られると同時に、アンプ209、210、211でそ
れぞれ適切に増幅される。その後、加算器208で加算
され、自動焦点調節用輝度信号S5としてAF信号処理
回路113に送られる。
【0068】前記自動焦点調節用輝度信号S5は、ガン
マ回路213へと入力され、前もって決められたガンマ
カーブでガンマ変換され、低輝度成分を強調して高輝度
成分を抑圧した信号S6が作られる。
【0069】ガンマ変換された信号S6は、カットオフ
周波数の高いLPFであるTE−LPF214と、カッ
トオフ周波数の低いLPFであるFE−LPF215へ
と入力され、本体マイコン114がマイコンインターフ
ェイス253を通して決定したそれぞれのフィルタ特性
で低域成分が抽出され、TE−LPF214出力信号S
7及びFE−LPF215出力信号S8が作られる。
【0070】これらの信号S7及び信号S8は、スイッ
チ216で水平ラインが偶数番目か奇数番目かを識別す
る信号であるLineE/0信号で選択され、ハイパス
フィルタ(以下HPF)217へと入力される。
【0071】つまり、偶数ラインは信号S7をHPF2
17へと通し、奇数ラインは信号S8を通す。HPF2
17では、本体マイコン114がマイコンインターフェ
イス253を通して決定した奇数/偶数それぞれのフィ
ルタ特性で高域成分のみが抽出され、絶対値回路218
で絶対値化することで、正の信号S9が作られる。前記
正の信号S9は、ピークホールド回路225、226、
227、及びラインピークホールド回路231へと入力
される。
【0072】枠生成回路254は、図3で示されるよう
な画面内の位置に焦点調節用のゲート信号としてのL枠
信号、C枠信号、R枠信号を生成する。ピークホールド
回路225には、枠生成回路254出力のL枠信号及び
水平ラインが偶数番目か奇数番目かを識別する信号であ
るLine/0信号が入力される。
【0073】そして、図3で示されるように焦点調節用
L枠の先頭である左上のLR1の各場所で、ピークホー
ルド回路225の初期化を行い、本体マイコン114か
らマイコンインターフェイス253を通して指定した偶
数ラインか奇数ラインのどちらかの各枠内の信号S9を
ピークホールドし、データ転送信号IR1(図3参照)
でバッファ228に枠内のピークホールド値を転送し、
TE/FEピーク評価値を生成する。
【0074】同様に、ピークホールド回路226には枠
生成回路254出力のC枠信号及びLineE/0信号
が入力され、図3で示される焦点調節用C枠の先頭であ
る左上のCR1で、ピークホールド回路226の初期化
を行い、本体マイコン114からマイコンインターフェ
イス253を通して指定した偶数ラインか奇数ラインの
どちらかの各枠内の信号S9をピークホールドし、デー
タ転送信号IR1で、バッファ229に枠内のピークホ
ールド値を転送し、TE/FEピーク評価値を生成す
る。
【0075】さらに同様に、ピークホールド回路227
には枠生成回路254出力のR枠信号及びLineE/
0信号が入力され、図3で示される焦点調節用R枠の先
頭である左上のRR1で、ピークホールド回路227の
初期化を行い、本体マイコン114からマイコンインタ
ーフェイス253を通して指定した偶数ラインか奇数ラ
インのどちらかの各枠内の信号S9をピークホールド
し、データ転送信号IR1で、バッファ230に枠内の
ピークホールド値を転送し、TE/FEピーク評価値を
生成する。
【0076】ラインピークホールド回路231には、信
号S9及び枠生成回路254出力のL枠信号、C枠信
号、R枠信号が入力され、各枠内の水平方向の開始点で
初期化され、各枠内の信号S9の1ラインピーク値をホ
ールドする。
【0077】積分回路232、233、234、23
5、236、237には、ラインピークホールド回路2
31出力及び水平ラインが偶数番目か奇数番目かを識別
する信号であるLineE/0信号が入力されると同時
に、積分回路232、235には、枠生成回路出力L枠
信号、積分回路233、236には枠生成回路出力C枠
信号、積分回路234、237には枠生成回路出力R枠
信号が入力される。
【0078】積分回路232は、焦点調節用L枠の先頭
である左上のLR1で、積分回路232の初期化を行
い、各枠内の偶数ラインの終了直前でラインピークホー
ルド回路出力を内部レジスタに加算し、データ転送信号
IR1で、バッファ238にピークホールド値を転送し
ラインピーク積分評価値を生成する。
【0079】積分回路233は、焦点調節用C枠の先頭
である左上のCR1の各場所で、積分回路233の初期
化を行い、各枠内の偶数ラインの終了直前でラインピー
クホールド回路出力を内部レジスタに加算し、データ転
送信号IR1でバッファ239にピークホールド値を転
送しラインピーク積分評価値を生成する。
【0080】積分回路234は、焦点調節用R枠の先頭
である左上のRR1で積分回路234の初期化を行い、
各枠内の終了直前でラインピークホールド回路出力を内
部レジスタに加算し、データ転送信号IR1で、バッフ
ァ240にピークホールド値を転送しラインピーク積分
評価値を生成する。
【0081】積分回路235、236、237は、それ
ぞれ積分回路232、233、234が偶数ラインのデ
ータについて加算する代わりに、それぞれ奇数ラインの
データの加算を行う。そして、それぞれの結果をバッフ
ァ241、242、243に転送する。
【0082】また、信号S7は、ピークホールド回路2
19、220、221及びライン最大値ホールド回路2
44及びライン最小値ホールド回路245に入力され
る。前記ピークホールド回路219には枠生成回路25
4出力のL枠信号が入力され、L枠の先頭である左上の
LR1で、ピークホールド回路219の初期化を行い、
各枠内の信号S7をピークホールドする。そして、デー
タ転送信号IR1で、バッファ222にピークホールド
結果を転送し、Yピーク評価値を生成する。
【0083】同様に、ピークホールド回路220には枠
生成回路254出力のC枠信号が入力され、C枠の先頭
である左上のCR1で、ピークホールド回路220の初
期化を行い、各枠内の信号S7をピークホールドし、デ
ータ転送信号IR1で、バッファ223にピークホール
ド結果を転送し、Yピーク評価値を生成する。
【0084】さらに同様に、ピークホールド回路221
には枠生成回路254出力のR枠信号が入力され、R枠
の先頭である左上のRR1で、ピークホールド回路22
1の初期化を行い、各枠内の信号S7をピークホールド
し、データ転送信号IR1で、バッファ224にピーク
ホールド結果を転送し、Yピーク評価値を生成する。
【0085】ライン最大値ホールド回路244及びライ
ン最小値ホールド回路245には、枠生成回路254出
力のL枠信号、C枠信号、R枠信号が入力され、各枠内
の水平方向の開始点で初期化され、各枠内の信号S7の
1ラインのそれぞれ最大値及び最小値をホールドする。
これらでホールドされた最大値及び最小値は、引き算器
246へと入力され、(最大値−最小値)信号S10が
計算され、ピークホールド回路247、248、249
に入力される。
【0086】ピークホールド回路247には枠生成回路
254出力のL枠信号が入力され、L枠の先頭である左
上のLR1で、ピークホールド回路247の初期化を行
い、各枠内の信号S10をピークホールドし、データ転
送信号IR1で、バッファ250にピークホールド結果
を転送し、Max−Min評価値を生成する。
【0087】同様に、ピークホールド回路248には枠
生成回路254出力のC枠信号が入力され、C枠の先頭
である左上のCR1で、ピークホールド回路248の初
期化を行い、各枠内の信号S10をピークホールドし、
データ転送信号IR1で、バッファ251にピークホー
ルド結果を転送し、Max−Min値を生成する。
【0088】さらに、同様にピークホールド回路249
には枠生成回路254出力のR枠信号が入力され、R枠
の先頭である左上のRR1で、ピークホールド回路24
9の初期化を行い、各枠内の信号S10をピークホール
ドし、データ転送信号IR1で、バッファ252にピー
クホールド結果を転送し、Max−Min評価値を生成
する。
【0089】データ転送信号IR1の各場所では、バッ
ファ222、223、224、228、229、23
0、238、239、240、241、242、24
3、250、251、252にデータを転送するのと同
時に枠生成回路254から、本体マイコン114に対し
て割り込み信号を送出する。
【0090】本体マイコン114は、前記割り込み信号
を受けてマイコンインターフェイス253を通してバッ
ファ222、223、224、228、229、23
0、238、239、240、241、242、24
3、250、251、252内の各データを下の枠の終
了してバッファに次のデータが転送されるまでに読み取
り、レンズマイコン116に転送する。
【0091】前述したように、図3は、AF信号処理回
路113内のタイミングを説明するための図である。外
側の枠は撮像素子106、107、108の出力の有効
映像画面である。内側の3分割された枠は焦点調節用の
ゲート枠で、左側のL枠、中央のC枠、右側のR枠の信
号が枠生成回路254から出力される。これらの枠の開
始位置でリセット信号をL、C、Rの各枠ごとに出力
し、LR1、CR1、RR1を生成して積分回路、ピー
クホールド回路等をリセットする。
【0092】また、枠の終了時にデータ転送信号IR1
を生成し、各積分値、ピークホールド値を各バッファに
転送する。また、偶数フィールドの走査を実線で、奇数
フィールドの走査を点線で示している。偶数フィール
ド、奇数フィールド共に、偶数ラインはTE_LPF出
力を選択し、奇数ラインはFE_LPF出力を選択す
る。
【0093】次に、各枠内のTE/FEピーク評価値、
TEラインピーク積分評価値、FEラインピーク積分評
価値、Yピーク評価値、Max−Min評価値を使用し
てマイコンがどのように自動焦点調節動作を行うのかを
説明する。
【0094】TE/FEピーク評価値は、合焦度を表す
評価値であり、ピークホールド値なので比較的被写体依
存が少なくてカメラのぶれ等の影響が少なく、合焦度判
定、再起動判定に最適である。TEラインピーク積分評
価値、FEラインピーク積分評価値も合焦度を表すが、
積分効果でノイズの少ない安定した評価値なので方向判
定に最適である。
【0095】さらに、ピーク評価値もラインピーク積分
評価値も、TEの方がより高い高周波成分を抽出してい
るので合焦近傍に最適で、逆にFEは合焦から遠い大ボ
ケ時に最適である。
【0096】また、Yピーク評価値やMax−Min評
価値は合焦度にあまり依存せず被写体に依存するので、
合焦度判定、再起動判定、方向判定を確実に行うため
に、被写体の状況を把握するのに最適である。
【0097】つまり、Yピーク評価値で高輝度被写体か
低照度被写体かの判定を行い、Max−Min評価値で
コントラストの大小の判定を行い、TE/FEピーク評
価値、TEラインピーク積分評価値、FEラインピーク
積分評価値の山の大きさを予測し補正することで、最適
な制御をする。
【0098】これらの評価値は、カメラ本体128から
レンズユニット127に転送され、レンズユニット12
7のレンズマイコン116内のAFプログラム117に
より、自動焦点調節動作が行われる。
【0099】次に、図4を用いてレンズユニット127
内のレンズマイコン116での、自動焦点調節動作のア
ルゴリズムについて説明する。最初に起動(A1)し、
TEやFEピークのレベルで速度制御をかけ、山の頂上
付近ではTEラインピーク積分評価値、山麓ではFEラ
インピーク積分評価値を主に使用して方向制御すること
で山登り制御(A2)を行う。
【0100】次に、TEやFEピーク評価値の絶対値や
TEラインピーク積分評価値の変化量で、山の頂点判断
(A3)を行い、TE、FEピーク評価値が最大となる
ように山登り制御を行い、最もレベルの高い点で停止
し、再起動待機(A4)にはいる。
【0101】再起動待機では、TEやFEピーク評価値
のレベルが下がったことを検出して再起動(A5)す
る。この自動焦点調節動作のループの中で、TE/FE
ピークを用いて速度制御をかける度合いや、山の頂上判
断の絶対レベル、TEラインピーク積分評価値の変化量
等は、Yピーク評価値やMax−Min評価値を用いた
被写体判断より山の大きさの予測を行い、これに基づい
て決定する。
【0102】次に、本実施の形態の特徴である、ズーム
リング操作に対して滑らかにズーム動作を開始し、且
つ、ゆっくりとしたズームリング操作でも円滑なズーム
動作を実現するための手法について、図5及び図6のフ
ローチャートを用いて説明する。
【0103】図5は、レンズマイコン116内で行われ
るズームリング1301の回転検出を行うためのフロー
チャートである。また、図6はレンズマイコン116内
で行われるズーム動作のフローチャートである。
【0104】図5の処理は、レンズマイコン116での
ズームリング1301の回転方向、単位回転角の移動に
要する時間の検出を行っており、マイコン内の割り込み
処理ルーチンである。割り込みの起動要因はリング回転
検出エンコーダ1303の出力波形電圧の切り替わりポ
イントであり、図16(a)、(b)に示したリング回
転検出エンコーダ1303出力の立ち上がりエッジ、立
ち下がりエッジの検出がなされると割り込みが発生し、
図5の処理が実行される。(一方、図6の処理は垂直同
期信号に同期して処理がなされている)。
【0105】図に示したように、先ず、最初のステップ
S501で割り込み処理を開始し、次に、ステップS5
02で「回転フラグ」が0かどうかを判別する。この判
別の結果、クリアならステップS503で「回転フラ
グ」をセットし、割り込み回数カウンタC0及び待ち時
間カウンタC1をクリアし、メモリT1に現在のタイマ
値を格納する。
【0106】ここで、タイマ値とは一般にマイコン等に
装備されているフリーランニングカウンタ等のことであ
り、マイコンのシステムクロックを分周した周期でカウ
ントされるカウンタである。
【0107】また「回転フラグ」はズームリング130
1が回転したことを表すフラグであり、図6の処理でリ
ングの回転があったかどうかの判別に用いられ、図6の
処理を数回行う毎にクリアされる。つまり、「回転フラ
グ」は、図6の処理サイクルである1垂直同期期間の整
数倍の期間内にズームリング1301の回転があったか
どうかを示すことになる。
【0108】ステップS503の後、ステップS506
で今回の割り込みがエンコーダ1303出力の立ち上が
りエッジなのか、立ち下がりエッジなのかを判別し、立
ち上がりエッジなら、ステップS507でエンコーダ1
304の出力信号が“L”であるか否かを判別する。
【0109】ステップS507の判別の結果が真なら、
2つの出力の組み合わせは図16(a)の場合なので、
ズームリング1301の回転方向が正回転方向であるこ
とを示すリングフラグをセットし(ステップS50
9)、処理を終了する(ステップS511)。
【0110】一方、ステップS507でエンコーダ13
04出力が“H”であったなら、2つの出力の組み合わ
せは図16(b)の場合なので、ズームリング1301
の回転方向が逆回転方向であるとしてリングフラグをク
リアする(ステップS510)。
【0111】また、ステップS506の判別の結果、エ
ンコーダ1303の出力が立ち下がりエッジであった場
合は、ステップS508でエンコーダ1304の出力信
号を判別して、“L”ならばステップS510の処理へ
移行し、“H”ならばステップS509の処理へ移行し
てリングフラグをそれぞれ設定する。
【0112】図5の処理を終了して、図6の処理で回転
フラグがクリアされる前に、引き続きズームリング13
01の回転がなされると再び割り込みが発生し、図5の
処理が行われる。この時、ステップS502ではすでに
回転フラグがセットされているので、ステップS504
からの処理が行われる。
【0113】ステップS504では、割り込み回数カウ
ンタC0をインクリメントし、今回のタイマ値をメモリ
T2に格納する。そして、ステップS505で前回と今
回のタイマ値の差分をとり(T2−T1)、これを割り
込み回数カウンタ値C0で除算することにより、ズーム
リング1301の櫛形構造部1302の半周期分を回転
する時間が得られ、これをメモリΔTに格納し、以下ス
テップS506からの処理を行う。
【0114】再び回転フラグがセットの状態のまま割り
込みが発生すると、割り込み回数カウンタC0がインク
リメントされて、メモリT2−メモリT1は櫛形構造部
1302の一周期分の回転時間となり、メモリΔTは半
周期回転の要する平均時間を示すことになる。
【0115】以上、図5に示したズームリング回転検出
ルーチンを実行することにより、カウンタ値C0が表す
リング操作回転量、メモリΔTが表すリング操作回転速
度、リングフラグが表すリング回転方向、回転フラグが
表すリング操作の有無の情報を得ることが可能となる。
【0116】ズームリング回転時、図5の処理が行われ
る中、垂直同期信号に同期して図6の処理が行われる。
先ず、最初のステップS601で処理を開始し、ステッ
プS602で本体マイコン114と相互通信を行う。
【0117】本体マイコン114からは、既に述べたよ
うにカメラ本体128側のズームスイッチ130の情報
やAFオン/オフのキー情報やAF評価値等の情報が送
られる。エンコーダ1303では、レンズユニット側の
ズームリング操作を優先すべく、回転フラグがセットか
どうか判別し、クリアでリング操作がなされていない場
合に、通信で得られたズームスイッチ130の操作状態
を判別し、操作状態に応じて、ズームレンズの移動させ
ながら、従来の技術で述べたカム軌跡のトレース方法に
従ってフォーカスレンズをコンペ動作させ(ステップS
622、ステップS623、ステップS624、ステッ
プS625、ステップS626)、ステップS627で
本処理を終了する。
【0118】なお、ズーム動作時にAFがONなら、前
述したようにAF評価値も参照してピント補正を行いな
がらズーム動作を実行する。ステップS603で回転フ
ラグがセット、つまり、垂直同期の整数倍の期間だけ以
前に(ここでは垂直同期の整数倍の周期を便宜上、ズー
ム制御周期と称する)ズームリング1301の回転があ
ったと判断したら、ステップS604で先ず割り込み回
数カウンタC0がクリアかどうか判別する。
【0119】前記判別の結果、割り込み回数カウンタC
0がクリアの場合、ステップS605で、今回のズーム
リング1301の回転が低速回転を継続的に続けている
のか、回転停止状態から起動開始した状態なのかを判別
する。割り込み回数カウンタC0がクリアの時、今回の
回転は櫛形構造部1302の櫛歯が半周期回っていない
として、メモリT1−メモリT2が所定αより大きいか
を判別を行う。
【0120】リングが過去数V同期期間に渡って引き続
き回転している低速回転時は、メモリT2には前回(ズ
ーム制御周期の数回周期程度以前に)回転した時のタイ
マ値が格納されており(図5のステップS504)、メ
モリT1には今回(ズーム制御周期の1周期以内に)回
転したときのタイマ値がメモリされているので(図5の
ステップS503)、メモリT1−メモリT2の値はあ
る程度小さな値となる。
【0121】一方、リング回転停止状態から回転を開始
した場合であれば、前回メモリT2が更新された時間は
ズーム制御周期で数十周期分以前であろうからメモリT
1−メモリT2は大きな値となる。したがって、メモリ
T1−メモリT2の値を調べることにより、回転停止状
態からの起動なのか、継続的な低速回転状態なのかを判
断することができ、その判断の切換しきい値が所定値α
である。
【0122】実際には、ズームリングの櫛歯ピッチと撮
影者がゆっくりと回す回転速度との関係から、低速回転
時のメモリT1−メモリT2は決まるので、その値を目
安にαを決定している。
【0123】ステップS605で回転が継続的になされ
ていないと判断された場合は、ステップS618へ行
き、ズーム動作を停止する。継続的にリング回転がなさ
れている場合には、ステップS606でメモリT1−メ
モリT2の差分値をメモリΔTに格納する。
【0124】一方、ステップS604で割り込み回数カ
ウンタC0が0でない場合は、図5のステップS505
で求まっているメモリΔT(ズームリングの櫛歯半周期
当たりの平均回転時間)を用い、ステップS607から
の処理へ移行する。
【0125】次に、ステップS607で既にズームレン
ズの駆動がなされているかを判別する。ズーム停止時に
はステップS611で割り込み回数カウンタC0が所定
値Nより大きいかを判別する。
【0126】カウンタ値C0が所定値N以下である場合
には、誤ってズームリング1301を触った可能性が考
えられる。そこで、この場合はステップS618へ行
き、ズーム駆動を行わないようにする。また、所定値N
より大きい場合には撮影者が意図的にズームリング13
01を回転していると判断して、ズーム駆動を開始すべ
く、ステップS612に行ってスタートフラグをセット
し、次に、ステップS614でズーム駆動開始時のズー
ム速度Zspを設定する。
【0127】駆動開始時のズーム速度は、ゆっくりとし
た画角変化となるようにするために、ズームリング13
01の操作回転速度に応じて低速のズーム速度を算出す
る。ここでは、Zsp=(Zspstart*ΔT m
in)/ΔTとしており、Zspstartはズームの
像倍変化がゆっくりと滑らかに変化するように設定した
各焦点距離に応じたズームレンズ移動開始速度で、撮影
者が最高速でズームリング1301を回転させた場合で
も像倍変化が比較的滑らかになるよう設定されている。
【0128】また、ΔTminは撮影者がリングを最高
速で回転させた場合に、ズームリング1301の櫛歯ピ
ッチと回転負荷とで決まる、櫛歯の半周期に要する時間
(櫛歯の半周期に要する最小時間)である。つまり、撮
影者が最高速でリングを回転させた場合(ΔT min
=ΔT)に、Zsp=Zspstartとなる。
【0129】一方、ステップS607の処理で、既にズ
ームの駆動がなされている場合には、ステップS608
に進んでスタートフラグがセットされているか否かを判
別し、セット時、つまりズームの駆動が開始されたばか
りなら、ステップS609で割り込み回数カウンタC0
が所定値M以下かどうかを判別する。この判別の結果、
所定値M以下ならばステップS614に進んでズーム駆
動開始時の低速のズーム速度を決定する。
【0130】ステップS609で割り込み回数カウンタ
C0が所定値Mより大きいならば、通常時の駆動速度で
ズーム動作をすべくステップS610に進み、スタート
フラグをクリアする。その後、ステップS613で通常
動作時のリング操作に応じたズーム速度を算出する。
【0131】ここでは、Zsp=(Zspmax*ΔT
min)/ΔTとしており、Zspmaxは各焦点距
離でのコンペ動作するフォーカスモータが脱調しない範
囲での、ズームレンズ移動最高速度、ΔT minは撮
影者がリングを最高速で回転させた場合に、ズームリン
グ1301の櫛歯ピッチと回転負荷とで決まる、櫛歯の
半周期に要する時間(櫛歯の半周期に要する最小時間)
である。
【0132】つまり、撮影者が最高速度でリングを回転
させた場合(ΔT min=ΔT)にZsp=Zspm
axとなり、ズームレンズはその焦点距離でとりうる最
高速度で移動することになる。また、ステップS608
でスタートフラグがクリアであると判断された場合に
は、直接ステップS613へ行く。
【0133】ここまでのステップS07からステップS
613、ステップS614に至る処理ルーチンでは、割
り込み回数カウンタC0と櫛歯半周期当たりの平均回転
時間ΔTとを監視することにより、ズームリング操作の
回転量と回転速度の検出を行い、リング操作に対して最
適なズーム動作を可能にしている。
【0134】これにより、撮影者が誤ってズームリング
1301に触れた場合の誤動作防止や、ズーム開始時の
急激な画角変化防止、リング操作と像倍変化の連動性を
高める等の効果を得ることが可能となる。
【0135】ステップS615、ステップS616、ス
テップS617の処理ルーチンは、ズームリング回転方
向に応じてズームレンズの移動方向設定を行う処理であ
る。先ず、ステップS615でリングフラグがセットか
どうかを判別し、ズームリング1301の回転方向が正
回転なのか逆回転なのかを判断する。
【0136】この判断の結果、リングフラグがセットで
正回転状態である時は、ステップS616に進みズーム
レンズをワイド方向に駆動する。また、ステップS61
5でズームリング1301の回転方向が逆回転と判断す
ると、ステップS617でズームレンズをテレ方向に駆
動する。なお、ズームレンズの移動に伴って焦点面の補
正を行うためフォーカスレンズも駆動することは、前述
の通りである。ステップS616、ステップS617、
ステップS618後、いずれの場合もステップS619
からの処理ルーチンへ行き、前述のズーム制御周期を決
定する。
【0137】ステップS619、ステップS620、ス
テップS621から成る処理ルーチンは回転フラグを垂
直同期の整数倍の周期でリセットする処理である。ステ
ップS619で待ち時間カウンタC1が所定値βより大
きいか否かを判別し、真ならばステップS620で回転
フラグをクリアする。そうでなかったら、ステップS6
21でC1をインクリメントして処理を終了する(ステ
ップS627)。
【0138】なお、ステップS621を通る場合、次回
に本処理が行われるときも、回転フラグはセットされた
ままであるので、再びステップS619の処理を通過
し、所定値βの時間分待機を行って回転フラグをクリア
することになる。
【0139】つまり、垂直同期のβ倍の周期(前述のズ
ーム制御周期)で回転フラグのリセットがなされるの
で、ズーム駆動がなされるステップS615、ステップ
S616、ステップS617を通過する場合には、ズー
ムリング1301が回転停止したとしてもズーム動作は
継続することになる。
【0140】したがって、ズームリング1301の櫛歯
半周期分、エンコーダ出力が変化しなくとも、ズームの
停止がなされないので、低速回転操作時でエンコーダ出
力が変化しない期間がある程度長くとも、円滑で自然な
ズーム動作を行うことが可能となる。
【0141】また、このズーム制御周期を垂直同期の整
数倍に設定する場合の別の効果としては、以下のような
ことがある。ズームリング1301の櫛歯ピッチと撮影
者がゆっくりと回す回転速度との関係から、所定値αの
決定がなされ、低速回転と停止の判別を行うことは前述
したとおりであるが、低速回転でも良好に回転を検出す
るためには、櫛歯ピッチを細かくし、回転角度の検出分
解能を上げる必要がある。
【0142】しかしながら、メカの構造上、櫛歯のピッ
チにも限界があり、必ずしも低速回転と非回転を区別で
きる所定値αが決定できない場合も生じる。これに対
し、βを大きくすることで低速回転時であっても、図6
のステップS620で回転フラグをクリアされる前に図
5の処理が行えるので、カウンタC0はC0≠0とで
き、図6のステップS605で連続的に回転していると
判断できるようになる。
【0143】したがって、所定値αをシビアに決定しな
くとも済み、櫛歯ピッチも高い精度で形成する必要がな
くなり、比較的安価にズームリング機能を提供すること
が可能となる。これにより、ズームリング1301が低
速回転中なのか回転停止なのか確実に判断できる効果が
ある。
【0144】ただし、所定値βの値を大きくしすぎる
と、その期間中は回転フラグがクリアされないので、実
際にはズームリング1301の回転は既に停止している
のに、未だリング回転中と判断してズームレンズが移動
を続けることになる。これは、ズームリング1301の
櫛歯ピッチにもよる。
【0145】例えば、所定値β<12(NTSCで0.
2秒以内)程度であれば、ズームリング操作とズーミン
グ画面の変化の不一致感はないので、この範囲で低速回
転と停止とを確実に区別できるよう所定値αを決定する
のが望ましい。
【0146】なお、本体ズームキーによるズーム移動の
移動速度については、ここでは明記しなかったが、所定
速度の固定スピードでもいいし、ズームキーの構造が操
作の押圧により出力電圧の変化するボリウムまたは多接
点タイプのものであれば、押圧に応じた多段速度として
も構わない。また、本実施の形態では交換レンズシステ
ムを例にとって説明してきたが、レンズ部とカメラ部と
が一体化した撮像装置であっても構わない。
【0147】以上説明してきたように、図6の処理ルー
チンを実行することにより、ズームリング1301の低
速回転と回転停止とを確実に区別できるようになるの
で、円滑で自然なズーム動作が実現できるようになる。
【0148】また、ズーム駆動開始時と駆動中とで、ズ
ームリング1301の操作に対するズーム動作の応答性
を切り換えることで、ズーム開始時の急激な画角変化や
リング操作とズーム移動の不一致感や誤動作を防止で
き、快適なズーム操作性を実現することが可能となる。
【0149】(第2の実施の形態)次に、本発明の撮像
装置の特徴の1つである、ズームリング操作に対するズ
ーム動作の応答性を変更する変更手段を、撮影状態に応
じて前記変更手段を作動させる例について説明する。
【0150】図7は、本発明の第2の実施の形態の構成
を示す図であり、図1と同様な構成については同一の番
号を付している。図7の撮像装置は、撮影画像の記録装
置及び撮影モード設定機能(所謂プログラムモード機
能)を有しており、本実施の形態ではプログラムモード
による露出制御機能を持つ構成としている。以下、図面
を用いて詳細に説明する。
【0151】被写体からの光は、レンズユニットのレン
ズ群を通って、3つのCCD等の撮像素子106、10
7、108上に結像される。そして、光電変換された
後、増幅器109、110、111でそれぞれ最適なレ
ベルに増幅され、カメラ信号処理回路112へと入力さ
れ標準テレビ信号に変換されると同時に、AF信号処理
回路113、AE信号処理回路706へと入力される。
AF信号処理回路113内でのAF評価値の生成方法、
及び使用用途については第1の実施の形態で述べた通り
である。
【0152】AE信号処理回路706で生成された測光
信号は、本体マイコン114内の露出制御部704に送
られて露出制御に使われる。一方、露出制御部704か
らは画面内の一部の領域だけを重点的に測光する測光領
域制御の命令がAE信号処理回路706に送られる。
【0153】更に、露出制御部704は、測光信号の露
出状態が所望の状態になるように、CCD駆動回路70
5を駆動して撮像素子106、107、108の蓄積時
間や、増幅器109、110、111のゲインや、絞り
駆動命令をレンズマイコン116内の絞り制御部709
に送り、絞り103を通過する光量をループ制御してい
る。
【0154】絞り103の制御は、絞り制御部709が
本体より送られた絞り駆動命令に応じて、モータ制御部
118を介してアイリスドライバ124に信号を送るこ
とでIGメータ123を駆動し、駆動した絞り103状
態をエンコーダ129で検出する。そして、エンコーダ
129の出力信号を絞り制御部709を通して本体マイ
コン114内の露出制御部704へ転送することで行っ
ている。
【0155】また、露出制御部704は、露出制御に重
点を置いたプログラムモードの制御も行っている。撮影
者がプログラムモード切換SWユニット701を操作し
て選択するモードに応じて、絞り機構、AGC等の増幅
器、電子シャッタ等のパラメタを制御し、被写体や撮影
状況に最適な露出状態を実現している。
【0156】特に、プログラムモードがマニュアルモー
ドである場合には、撮影者が設定する手動露出設定SW
ユニット702の状態に応じて、設定通りの露出状態を
再現する。
【0157】一方、カメラ信号処理回路112で生成さ
れた標準テレビ信号は、増幅器707で最適なレベルに
なるよう増幅された後、磁気記録再生装置708に送ら
れる。撮影映像の記録は、撮影者が操作するRECスイ
ッチユニット703の状態に応じて、本体マイコン11
4が記録開始命令を磁気記録装置708に送ることによ
り行われる。
【0158】なお、本体マイコン114内からレンズマ
イコン116へは、第1の実施の形態で説明した情報の
他に、絞り制御情報、選択されたプログラムモード情報
や、記録中かどうかを示すREC−ON情報等が送られ
ている。
【0159】次に、図8を用いてAF信号処理回路70
6について詳しく説明する。増幅器109、110、1
11でそれぞれ最適なレベルに増幅された赤(R)、緑
(G)、青(B)のCCD出力は、それぞれA/D変換
器206、207、208でデジタル信号に変換され、
カメラ信号処理部へと送られると同時に、それぞれアン
プ209、210、211に与えられて適切に増幅され
る。その後、加算器212で加算され、輝度信号S5が
作られる。
【0160】前記輝度信号S5は、AF信号処理回路1
13に送られるとともに、AE信号処理回路706に入
力される。入力された輝度信号S5は、全映像領域を検
出する平均測光信号S10と、映像領域の中心部分だけ
を検出した中央重点測光信号S11とに分かれ、それぞ
れ重みづけ回路1401、1403で重み付けが行われ
る。そして、加算器1404で加算され測光評価値S1
2として、本体マイコン114の露出制御部704内の
露出制御演算部1407へ送られる。
【0161】ここで、中央重点測光を行うゲート回路1
402のON/OFFタイミングや重み付け比率の制御
は露出制御演算部1407の情報を基に行われる。以
下、プログラムモードでの露出制御を例にとって露出制
御動作を説明する。
【0162】露出を決定する制御パラメタには絞り機
構、AGC、電子シャッターなどがあり、各パラメタを
被写体や撮影状況に合わせてプログラムモード毎に設定
したデータを露出制御部704の内部に、ルックアップ
テーブルとして各プログラムモード毎にプログラムモー
ド1に対応したLUT1(1412)、プログラムモー
ド2に対応したLUT2(1413)、プログラムモー
ド3に対応したLUT3(1414)、プログラムモー
ド4に対応したLUT4(1415)として備えてい
る。
【0163】更に、露出制御部704ではプログラムモ
ード切換SW701により設定したプログラムモードに
対応したルックアップテーブルのデータをLUTデータ
制御部1411が呼び出し、このデータを基に各パラメ
タの制御を行うことでプログラムモードが可能となる。
【0164】例えば、被写体の動きが速い場合は撮像素
子の蓄積時間を制御する電子シャッターを高速スピード
に優先して設定するように電子シャッタ制御部1409
がCCD駆動回路705を制御することで動解像度が優
れた撮影が行える、所謂「スポーツ・モード」が可能に
なる。
【0165】絞り制御部1410より絞り駆動命令をレ
ンズマイコン116に引き渡して絞り機構を開放側に優
先し、他のパラメタで露出制御を行うことで被写体深度
が浅くなり背景をぼかす効果が得られ人物などの撮影に
適した、所謂「ポートレイト・モード」が可能となるな
ど、撮影状況に最適な撮影が実現できる。また、AGC
制御部1408より増幅器109、110、111にA
GC情報を送出している。
【0166】更に、AE信号処理回路706において、
ゲートタイミング発生器1406から与えられる信号に
基づいて動作するゲートパルス制御回路1405によっ
て設定される露出制御のための映像信号の検出領域や検
出位置の設定により測光分布を制御することで、より最
適な撮影を可能とする。
【0167】例えば、画面内の全映像領域を検出し、こ
の検出信号が一定のレベルになるように露出制御する所
謂平均測光や、画面内の映像領域の中心部分だけを検出
し、前記検出信号が一定のレベルになるように露出制御
する中央重点測光を行うことが可能である。
【0168】また、AE信号処理回路706において全
映像領域の検出データと中央重点領域の検出データにそ
れぞれ重み付け回路1401、1403で重み付けを行
い、各データを一定の比率で加算して得られた検出デー
タを基に露出制御を行うことで、平均測光と中央重点測
光を組み合わせた測光による露出制御が可能である。そ
れぞれの重み付け比率を被写体や撮影状況に合わせて各
プログラムモードで設定を変えることで、それぞれの測
光の利点を生かしてより最適な露出制御が行える。
【0169】例えば、主被写体がスポットライトに照ら
され、周囲が暗い被写体の場合や逆光の場合には中央重
点測光の重み付けを大きくし、平均測光との比率を調節
することにより、主被写体だけでなく周囲の背景などの
被写体に対してもバランスの良い適正な露出制御が可能
となる。
【0170】本体マイコン114からレンズマイコン1
16に引き渡されるプログラムモード情報やREC情報
等の撮影状態情報に応じ、レンズマイコン116ではズ
ームリング回転操作に対する動作の応答性を変更する。
【0171】応答性の変更は、第1の実施の形態で述べ
たように、ズーム移動速度を変更したり、ズーム移動を
許可或いは禁止と判断するズームリング操作量の基準量
を、撮影状態に応じ変更することにより行う。応答性の
変更は、第1の実施の形態の図6で説明した、ステップ
S607の判別ルーチンを、撮影状態の判別ルーチンと
することにより実現することができる。
【0172】撮影状態に応じ、どのような応答性でズー
ム動作を行うべきかについて説明する。例えば、撮影映
像の録画中と録画停止中とでは、撮影者がズームリング
1301を操作する意図が異なる場合が多い。録画停止
時は、録画する画角をできるだけ素早く合わせ、シャッ
ターチャンスを逃がさないようにしたので、主としてズ
ームリング操作は画角合わせのために用いられる。
【0173】したがって、録画停止時にはズームリング
操作量に対し敏感で応答性良く、素早くズーム動作する
ように制御すればよい。一方、録画時は画角合わせより
も、ズーミング効果を使った絵作りのためにズームリン
グ操作がなされる場合が多いので、ズーム速度はそれほ
ど早くなくてもいいから、撮影者が回転量や回転速度を
変えながらリング操作することによって、自分の好みの
ズーム動作が行えるようにする必要がある。
【0174】したがって、録画時はリング操作とズーム
動作との一体化・操作性の向上を図るため、リング回転
量、回転速度をズーム動作に忠実に再現するよう、ズー
ム制御を行えばよい。
【0175】また、例えばプログラムモードでマニュア
ルモードが設定されている場合には、撮影者は自主的に
撮影条件を設定したい場合なので、微妙なズームリング
操作でも、誤ってリングに触れたのではなく、意図して
行っていることが多い。
【0176】したがって、誤動作防止のためのズーム移
動を禁止するリング回転量はできるだけ、小さく設定し
た方が望ましい。これに対し、オートモードではズーム
移動を禁止するリング回転量をある程度大きめにしてお
いた方が、ズームスタート時の誤動作防止に効果的であ
る。
【0177】ただし、リング回転量が禁止判断量を超え
て回転した場合は、撮影者はズーミング効果を得たい場
合なので、一旦ズーム動作がなされたら、マニュアルモ
ード時と同様微妙なリング操作にも応答することが望ま
しい。
【0178】また、ポートレイトモードなど被写体の背
景をボカす効果を狙っている場合は、焦点距離が短いワ
イド側ではその効果がなくなることから、テレ方向にズ
ーム動作するリング回転方向ならば、リング操作に敏感
にズーム動作を開始して、ワイド方向に動作するリング
回転方向ならば、リング操作に対してズームを開始する
ヒステリシスを大きめに設定する、等が考えられる。
【0179】
【発明の効果】本発明は前述したように、レンズ光軸に
対して同心円上にリング部材を設け、前記リング部材の
回転が停止しても所定期間は変倍レンズ群の停止を禁止
するようにしたので、前記リング部材が低速回転してい
るために回転検出が行いにくい場合でも、ズーム動作が
駆動/停止を繰り返す不都合を防止することができる。
これにより、自然で円滑なズーミングを行うことことが
可能になり、快適な撮影を実現することができる。
【0180】また、本発明の他の特徴によれば、変倍レ
ンズ群の移動開始時の速度よりも移動中の速度を高速に
するようにしたので、ズーム開始時の急激な画角変化を
防止することができる。
【0181】
【0182】また、本発明のその他の特徴によれば、前
記変倍レンズ群の移動を許可/禁止するリング部材の回
転に伴う変化量の基準量を変更するようにしたので、前
記リング部材を少し触れただけで前記変倍レンズ群が動
くような誤動作を防止することができる。これにより、
前記リング部材の遊びや負荷をメカ的に調節する必要が
なく、微妙なリング操作に対して良好に応答するズーム
機能を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の撮像装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】AF信号処理回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】枠生成回路で生成される焦点調節用のゲート信
号を説明する図である。
【図4】自動焦点調節動作のアルゴリズムを説明するフ
ローチャートである。
【図5】ズーム動作を説明するフローチャートである。
【図6】レンズマイコン内で行われるズーム動作を説明
するフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態の撮像装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】AF信号処理回路を詳細に説明するブロック図
である。
【図9】交換レンズシステムの従来例を示すブロック図
である。
【図10】従来から用いられているインナーフォーカス
タイプレンズシステムの簡単な構成を示す図である。
【図11】被写体距離を変化させたときに撮像面上に合
焦させるための第4のレンズ群の位置を連続してプロッ
トした様子を示す図である。
【図12】従来の軌跡追従方法の一例を説明するための
図である。
【図13】変倍レンズ位置方向の内挿方法を説明するた
めの図である。
【図14】ズームリングの概略を示す斜視図である。
【図15】ズームリングの投光部の詳細を示す図であ
る。
【図16】投受光素子及びの出力信号を示す図である。
【符号の説明】
101 第1のレンズ群 102 第2のレンズ群 103 絞り 104 第3のレンズ群 105 第4のレンズ群 106 赤用撮像素子 107 緑用撮像素子 108 青用撮像素子 109 赤用増幅器 110 緑用増幅器 111 青用増幅器 112 カメラ信号処理回路 113 AF信号処理回路 114 本体マイコン 115 データ読み出しプログラム 116 レンズマイコン 117 AFプログラム 118 枠生成回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−313053(JP,A) 特開 昭63−89826(JP,A) 特開 平4−175711(JP,A) 特開 平5−45566(JP,A) 特開 昭55−50201(JP,A) 特開 平6−242361(JP,A) 特開 平3−36511(JP,A) 実開 平2−121709(JP,U) 実開 平4−75473(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズユニットのレンズ光軸に対して同
    心円上に設けられたリング部材と、 前記リング部材の回転操作に伴う変化量を検出する検出
    手段と、 前記検出手段の検出結果に基づき、モータにより少なく
    とも変倍レンズ群を光軸方向に移動/停止制御する制御
    手段と、 前記リング部材の回転が停止した後の所定期間は前記変
    倍レンズ群の停止を禁止する禁止手段とを有することを
    特徴とする撮像装置のレンズユニット。
  2. 【請求項2】 レンズ光軸に対して同心円上に設けられ
    たリング部材と、 前記リング部材の回転に伴う第1の変化量を検出する検
    出手段と、 前記検出手段からの出力に基づいて変倍レンズ群の移動
    方向及び移動速度を決定するとともに、前記変倍レンズ
    群を光軸方向に移動/停止制御する制御手段と、前記第1の変化量に対する 前記変倍レンズ群移動を、
    当該変倍レンズ群の移動開始の際よりも移動中について
    より高速にする変更手段とを有することを特徴とする撮
    像装置のレンズユニット。
  3. 【請求項3】 前記変更手段は、前記変倍レンズ群の移
    動を許可/禁止するリング部材の回転に伴う変化量の基
    準量を変更することを特徴とする請求項2に記載の撮像
    装置のレンズユニット。
  4. 【請求項4】 前記レンズユニットは撮像装置本体に対
    して取り外し、交換可能に構成されていることを特徴と
    する請求項1または2に記載の撮像装置のレンズユニッ
    ト。
JP15831096A 1996-06-19 1996-06-19 撮像装置のレンズユニット Expired - Fee Related JP3445063B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15831096A JP3445063B2 (ja) 1996-06-19 1996-06-19 撮像装置のレンズユニット
US08/877,728 US6963366B2 (en) 1996-06-19 1997-06-18 Image pickup apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15831096A JP3445063B2 (ja) 1996-06-19 1996-06-19 撮像装置のレンズユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1010406A JPH1010406A (ja) 1998-01-16
JP3445063B2 true JP3445063B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=15668842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15831096A Expired - Fee Related JP3445063B2 (ja) 1996-06-19 1996-06-19 撮像装置のレンズユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3445063B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4808578B2 (ja) * 2006-09-22 2011-11-02 富士フイルム株式会社 デジタルカメラおよびその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1010406A (ja) 1998-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6963366B2 (en) Image pickup apparatus
US7936371B2 (en) Image-taking apparatus having functions that automatically adjust parameters relating to image-taking, and control method of the image-taking apparatus
US6731339B2 (en) Lens control device with operator and signal control
JP4982997B2 (ja) 画像処理装置
US20050001924A1 (en) Image capturing apparatus
US6445416B1 (en) Image pickup apparatus having electronic zoom function based on optical zooming focal length variation with time
JP2007178576A (ja) 撮像装置及びそのプログラム
US7557831B2 (en) Optical apparatus provided with image-shake correction function
JP3726630B2 (ja) デジタルスチルカメラ
US20120249848A1 (en) Image pickup apparatus, and control method and program thereof
JP4760302B2 (ja) 撮像装置
JP2001238127A (ja) カメラ
JP2001275033A (ja) デジタルスチルカメラ
US20050083428A1 (en) Image pickup apparatus
JP4449663B2 (ja) 撮像装置
JP3445063B2 (ja) 撮像装置のレンズユニット
JP2007124278A (ja) 撮像装置
JPH1039192A (ja) 撮像方法及び装置並びに記憶媒体
JP4682258B2 (ja) レンズ装置及びカメラ装置
JP4612814B2 (ja) 自動焦点調節装置及びその制御方法並びに撮像装置
JP4977996B2 (ja) 撮像装置
WO2019146164A1 (ja) 撮像装置、撮像方法、及びプログラム
JP5320937B2 (ja) 焦点検出装置および撮像装置
JP4441234B2 (ja) レンズ装置
KR100213888B1 (ko) 비디오 카메라의 자동초점 조절방법

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130627

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees