JP3444928B2 - 冷却装置の運転制御システム - Google Patents

冷却装置の運転制御システム

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JP3444928B2
JP3444928B2 JP18951693A JP18951693A JP3444928B2 JP 3444928 B2 JP3444928 B2 JP 3444928B2 JP 18951693 A JP18951693 A JP 18951693A JP 18951693 A JP18951693 A JP 18951693A JP 3444928 B2 JP3444928 B2 JP 3444928B2
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暢彦 栗林
克己 大西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却対象の装置を冷却
する冷却装置の運転制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子計算機を冷却する冷却システ
ムは、例えば図8に示すように、外部冷却装置41で冷
却した外部冷却水をポンプ42で電子計算機43の冷却
装置(CDU)44に供給する。この冷却装置(CD
U)44は、熱交換器を介して内部冷却水を冷却して電
子回路45などを冷却し、運用していた。以下構成およ
び動作を簡単に説明する。
【0003】図8は、従来技術の説明図(その1)を示
す。図8において、外部冷却装置41は、ヒートポンプ
型で空気によって外部冷却水を冷却するものである。
【0004】ポンプ(P)42は、外部冷却装置41に
よって冷却された外部冷却水を電子計算機43内の冷却
装置(CDU)44に循環して供給するものである。電
子計算機43は、冷却の対象となる装置である。
【0005】冷却装置(CDU)44は、外部冷却装置
41によって冷却された外部冷却水を熱交換器に通し
て、内部冷却水を冷却するものである。電子回路45
は、冷却水装置(CDU)44によって冷却された内部
冷却水によって熱を取り去って冷却する対象の回路など
である。
【0006】次に、動作を説明する。 (1) 外部冷却装置41によって、大気中の空気によ
り冷却した外部冷却水(ヒートポンプ型の空冷冷却によ
って冷却した外部冷却水)を、ポンプ(P)42によっ
て電子計算機43の冷却装置(CDU)44に送出す
る。
【0007】(2) 冷却装置(CDU)44は、外部
冷却水を熱交換器に流入させ、冷却対象の電子回路45
などによって温められた内部冷却水を冷却する。 (3) 冷却装置(CDU)44によって冷却された内
部冷却水によって電子回路45などの冷却対象の回路を
冷却し、発熱による破壊を防止し、正常に動作させる。
【0008】図9は、従来技術の説明図(その2)を示
す。これは、外部冷却装置41を複数持つシステムであ
る。図9において、外部冷却装置(チラー)41は、複
数の外部冷却装置であって、空気によって外部冷却水を
冷却するものである。
【0009】冷却装置(CDU0)44から冷却装置
(CDUn)44は、外部冷却装置41からの外部冷却
水によって内部冷却水を冷却するものである。PE1か
らPEn、PE(n+1)からPE(2n)などは、プ
ロセッサエレメントであって、プログラムに従って各種
業務処理を行なうものである。
【0010】CP0、CP1は、コントロールプロセッ
サエレメントであって、PEなどを統括制御するもので
ある。SVPは、サービスプロセッサであって、電子計
算機の全体を起動・停止などを統括制御するものであ
る。
【0011】設備制御盤46は、外部冷却装置41など
を制御するための操作盤である。自動電源制御装置(A
RC)47は、各種装置の電源のON/OFFなどを制
御するものである。
【0012】図10は、従来技術の説明図(その3)を
示す。これは、外部冷却装置41を複数持つと共に、空
調装置(例えば電子計算機を設置した室内の温度調整を
行なうクーラ)48を持つシステムである。外部記憶装
置41、冷却装置(CDU)44、設備制御盤46、自
動電源制御装置(ARC)47、PE、ネットワークな
どは図9のものと同一であるので、説明を省略する。
【0013】図10において、空調装置48は、電子計
算機の設置した室内などの温度調整を行なうものであ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の上述した図8の
構成のもとで、電子計算機43の外部に設けた外部冷却
装置41に何らかの故障が発生した場合、例えばポンプ
42のモータが故障した場合には外部冷却水の循環が停
止したり、冷却部が故障したときは外部冷却水の冷却が
行われなくなったりし、電子計算機43内の冷却装置4
4内で熱交換器の2次側の内部冷却水の温度が短時間に
上昇してしまい、この温度が所定温度以上になるとシス
テムダウンしてしまうという問題があった。また、停電
した場合にも、同様に、外部冷却装置の循環が停止ある
いは温度上昇してしまい、2次側の内部冷却水の温度が
短時間に上昇してシステムダウンしてしまう問題があっ
た。
【0015】また、従来の上述した図9の構成に示すよ
うに、複数のPEがネットワークで結合されたシステム
では、通常、図示のように複数の外部冷却装置41およ
び複数の冷却装置44がある。このシステムのうちの、
いずれか1つの外部冷却装置41が故障した場合、シス
テム内のCP0に環境異常割込みが発生し、全システム
のシャットダウン処理を行ってしまい、冷却可能な部分
のみを活かしたいわゆる縮退運転を行えないという問題
があった。
【0016】また、従来の上述した図10の構成に示す
ように、図9の構成に更に空調装置48を設けたシステ
ムでは、通常、図示のように複数の空調装置48があ
る。このシステムのうちの、いずれか1つの空調装置4
8が故障した場合、システム内のCP0に環境異常割込
みが発生し、全システムのジャットダウン処理を行って
しまい、空調可能な部分のみを活かしたいわゆる縮退運
転を行えないという問題があった。
【0017】本発明は、これらの問題を解決するため
に、外部冷却装置と冷却装置との間に冷却媒体のタンク
を設けると共に無停電電源装置を設け、外部冷却装置の
停電時でもタンクから冷却媒体を供給して冷却装置によ
って熱交換を行い、電子回路などの冷却を行うと共にこ
れ以上冷却できなくなったときにその部分のみの運転を
停止し、冷却装置の故障や停電時に直ぐにシステムダウ
ンとしなく可及的に長く正常運転を行なった後、縮退運
転を行い、システム全体のシステムダウンを回避し、シ
ステムの信頼性を向上させることを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理構
成図を示す。図1において、外部冷却装置11は、外部
冷却媒体を冷却するものである。
【0019】タンク12は、外部冷却装置11によって
冷却された外部冷却媒体をためるものである。冷却装置
14は、タンク12にためられて循環して供給される外
部冷却媒体によって、熱交換して内部冷却媒体を冷却す
るものである。
【0020】運用制御処理16は、外部冷却媒体あるい
は内部冷却媒体の温度が所定値以上と判明したときに当
該媒体による冷却対象の装置の運転停止指示したり、外
部冷却媒体あるいは内部冷却媒体の温度が所定値以上と
判明したときに当該所定値以上の温度となったタンク1
2の媒体による冷却対象の装置のみの運転停止指示した
り、空気の温度が所定値以上と判明した空調装置16に
よる冷却対象の装置の運転停止指示したり、停電時に外
部冷却媒体あるいは内部冷却媒体の温度が所定値以上と
判明、空気の温度が所定値以上と判明、あるいは無停電
電源装置17のバッテリ切れ寸前と判明のいずれかのと
きに運転停止指示したりするものである。
【0021】無停電電源装置17は、停電していない時
には商用電源より電源を供給し、停電時に装置内部のバ
ッテリより電源を供給するものである。
【0022】
【作用】本発明は、図1に示すように、外部冷却装置1
1の故障あるいは停電時に、タンク12から外部冷却媒
体を冷却装置14に循環して供給して運転を続行し、運
用制御処理16が外部冷却媒体あるいは内部冷却媒体の
温度が所定値以上と判定したときに当該媒体による冷却
対象の装置の運転を停止させるようにしている。
【0023】この際、タンク12を複数個設け、運用制
御処理16が外部冷却媒体あるいは内部冷却媒体の温度
が所定値以上と判定したときに、当該所定値以上の温度
となったタンク12の媒体による冷却対象の装置のみの
運転を停止させるようにしている。
【0024】また、冷却対象の装置が設置された部分の
空気を冷却する空調装置18を設け、空調装置18の故
障あるいは停電時に、運用制御処理16が空気の温度が
所定値以上と判定したときに、空調装置18による冷却
対象の装置の運転のみを停止させるようにしている。
【0025】また、停電時に電源を供給する無停電電源
装置17を設け、停電時に、運用制御処理16が外部冷
却媒体あるいは内部冷却媒体の温度が所定値以上と判
定、空気の温度が所定値以上と判定、あるいは無停電電
源装置17のバッテリ切れ寸前と判定のいずれかのとき
に運転を停止させるようにしている。
【0026】従って、外部冷却装置11と冷却装置14
との間に外部冷却媒体のタンク12を設けると共に無停
電電源装置17を設け、外部冷却装置11の停電時でも
タンクから冷却媒体を供給して冷却装置によって熱交換
を行い、電子回路などの冷却を行うと共にこれ以上冷却
できなくなったときにその部分のみの運転を停止した
り、冷却装置の故障や停電時に直ぐにシステムダウンと
しなく可及的に長く正常運転を行なった後、縮退運転を
行ったりすることにより、システム全体のシステムダウ
ンを回避し、システムの信頼性を向上させることが可能
となる。
【0027】
【実施例】まず、図1の構成を詳細に説明する。図1に
おいて、外部冷却装置11は、ヒートポンプ型の空冷の
外部冷却媒体(例えば水)を冷却するものである。
【0028】タンク12は、外部冷却装置11によって
冷却された外部冷却媒体(例えば水)をポンプP1によ
ってためると共に、ポンプP2によってこのためた外部
冷却媒体(例えば水)をポンプP2によって電子計算機
13内の冷却装置14に供給するためのものである。こ
のタンク12を設けたことにより、外部冷却装置11が
故障や停電して冷却を行えない状態となっても、タンク
12からポンプP2によって外部冷却媒体を冷却装置1
4に循環して供給でき、当該タンク12にためられた外
部冷却媒体の熱容量分だけ、継続して冷却することがで
きる。
【0029】電子計算機13は、各種処理を行なうもの
であって、ここでは、冷却対象の装置、例えばPE(プ
ロセッサエレメント)などの発熱する電子回路などから
構成されるものである。電子計算機13は、ここでは、
図示のように、冷却装置(CDU)14、冷却対象の電
子回路15、冷却制御する運用制御処理16、および空
調を行なう空調装置18などから構成されるものであ
る。
【0030】冷却装置14は、タンク12にためられて
循環して供給される外部冷却媒体によって、熱交換して
内部冷却媒体を冷却するものである。電子回路15は、
内部冷却媒体(例えば水)によって冷却する対象の装置
である。
【0031】運用制御処理16は、外部冷却装置11に
故障発生あるいは停電時に外部冷却媒体あるいは内部冷
却媒体の温度が所定値以上と判明したときに当該媒体に
よる冷却対象の装置の運転停止指示したり、外部冷却装
置11に故障発生あるいは停電時に外部冷却媒体あるい
は内部冷却媒体の温度が所定値以上と判明したときに当
該所定値以上の温度となったタンク12の媒体による冷
却対象の装置のみの運転停止指示したり、空調装置18
の故障発生あるいは停電時に空気の温度が所定値以上と
判明した当該空調装置16による冷却対象の装置の運転
停止指示したり、停電時に外部冷却媒体あるいは内部冷
却媒体の温度が所定値以上と判明、空気の温度が所定値
以上と判明、あるいは無停電電源装置17のバッテリ切
れ寸前と判明のいずれかのときに運転停止指示したりす
るものである。
【0032】無停電電源装置17は、停電時に内蔵のバ
ッテリから電源を供給するものであって、ここでは、停
電時に電源をポンプP2および電子計算機13に供給し
て運用をしばらくの間継続させるものである。
【0033】空調装置18は、電子計算機13を設置し
た部屋の空気を冷却して所定温度の保持するものであ
る。この部屋の温度が所定温度(例えば18°C)に冷
却されると、この部屋の空気をファンで電子回路の放熱
板に吹きつけて空冷により当該電子回路を冷却する。
【0034】次に、図2から図7を用いて本発明の実施
例の構成および動作を順次詳細に説明する。図2は、本
発明の1実施例構成図を示す。これは、チラー(外部冷
却装置)およびCDU(冷却装置14)を複数設けた冷
却システムである。
【0035】図2において、チラー0、チラー1は、外
部冷却装置11の例であって、ヒートポンプ型の空冷の
冷却装置であり、外部冷却媒体である水を冷却するもの
である。
【0036】P1、P2は、ポンプであって、チラー
0、チラー1によって冷却された外部冷却水を水タンク
1、水タンク2にそれぞれ循環して供給するものであ
る。P3、P4は、ポンプであって、水タンク1、水タ
ンク2から外部冷却水をCDU0からNに循環してそれ
ぞれ供給するものである。
【0037】CDU0からCDUNは、冷却装置14で
あって、ポンプP3、P4などによって供給された外部
冷却水を熱交換器に入力し、内部冷却水を冷却してPE
に供給して冷却するものである。ここでは、CDU0
は、PE1からPEnに内部冷却水を供給して冷却す
る。CDU1は、PE(n+1)からPE2nに内部冷
却水を供給して冷却する。
【0038】PE1からPENは、プロセッサエレメン
トであって、ここでは、冷却対象の装置(電子回路)で
ある。ネットワーク25は、複数のPEを結合するネッ
トワークである。
【0039】CP0、CP1は、コントロールプロセッ
サであって、複数のPEを統括制御するものである。C
P0がマスタ・コントロールプロセッサであり、CPU
1がスレーブ・コントロールプロセッサである。このC
PU0内のプログラムを実行し、既述した運用制御処理
16による各種制御を行なう。
【0040】設備制御盤21は、各種装置を制御するた
めの制御盤であって、ここでは、チラー0、1、P1、
P2などを制御するためのものである。自動電源制御装
置(ARC)22は、各種装置の電源を自動的に制御
(ON/OFF)するものである。
【0041】SVP23は、サービスプロセッサであっ
て、電子計算機13に対して各種制御を行うものであ
る。インタフェース(SCI)24は、自動電源制御装
置22との間で情報の授受を行ったり、CP0、CP
1、PE群、CDUとの間で情報の授受を行ったりする
ためのインタフェースである。
【0042】次に、図3のフローチャートに示す順序に
従い、図1および図2の構成の動作を詳細に説明する。
図3において、S1は、外部冷却装置(チラー)11が
正常運転する。
【0043】S2は、S1の正常運転によって外部冷却
装置(チラー)11から冷却された外部冷却水が水タン
ク1、2に供給される。S3は、水タンクから外部冷却
水を冷却装置(CDU)14に供給する。
【0044】S4は、熱交換する。これは、S3で水タ
ンクから供給を受けた外部冷却水と、内部冷却水との熱
交換を行なう。S5は、S4で熱交換して冷却した内部
冷却水を本体装置の、冷却対象のPEなどに供給する。
【0045】S6は、S5で供給を受けた冷却された内
部冷却水でPEなどを冷却する。以上によって、外部冷
却装置11が正常運転中は本体装置のPEなどが正常に
冷却され、電子計算機の正常の運用を行なう。
【0046】S7は、外部冷却装置11に異常発生す
る。例えば外部冷却装置11の熱交換部分の故障、ポン
プの故障が発生する。S8は、S7の異常発生により、
外部冷却装置(チラー)11からの冷却した外部冷却水
の水タンクへの供給が停止する。
【0047】S9は、水タンクから外部冷却水を冷却装
置(CDU)14に供給する。S10は、熱交換する。
これは、S9で水タンクから供給を受けた外部冷却水
と、内部冷却水との熱交換を行なう。
【0048】S11は、S10で熱交換して冷却した内
部冷却水を本体装置の、冷却対象のPEなどに供給す
る。S12は、S11で供給を受けた冷却された内部冷
却水でPEなどを冷却する。
【0049】S13は、水タンク水温が所定温度以上か
判別する。これは、S9で外部冷却水を水タンクから冷
却装置(CDU)14に循環して供給したことにより、
水タンク内の外部冷却水の温度が熱容量に従って徐々に
上昇するので、この外部冷却水の温度が所定温度以上ま
で上昇したか判別する。YESの場合には、その旨をS
VP23経由でCP0に通知する。NOの場合には、S
13を繰り返し、外部冷却水の温度上昇を監視する。
【0050】S14は、CP0の運用制御処理16が異
常割込み通知(水タンクの温度上昇)を受け取る。S1
5は、異常の発生した水タンクに対応するPEのOS
(オペレーティングシステム)をSHUTDOWN(シ
ャットダウン)指示する。
【0051】S16は、S15でCP0から指示された
PEのOSがSHUTDOWN(シャットダウン)す
る。S17は、CP0が異常の発生した水タンクに対応
するPEの電源をパワーオフ(縮退運転)指示する。
【0052】S18は、S17の指示に対応してSVP
23が該当するPEの電源をパワーオフする。以上によ
って、外部冷却装置11が故障した場合、水タンクにた
まっている外部冷却水を冷却装置(CDU)14に循環
して供給し、内部冷却水を冷却して冷却対象のPEなど
を冷却する。この冷却により水タンクの外部冷却水の温
度が徐々に上昇するので、この外部冷却水の温度が所定
値を越えるか監視し、越えたときにCP0の運用制御処
理16に環境異常割込みで通知し、異常の発生した水タ
ンクに対応する冷却対象の装置であるPEの動作を停止
させた後、電源をOFFにする。一方、正常な水タンク
から外部冷却水の供給を受けている冷却装置14によっ
て冷却するPEは継続して運用を行なう。これらによ
り、外部冷却装置11に故障発生しても、水タンクの熱
容量分だけ継続してPEを冷却して運用を続行し、当該
水タンクの温度が所定値を越えたときに当該水タンクの
外部冷却水をもとに冷却するPEのみを停止させ、他の
PEは正常に運用を行ない、縮退運転を行なうことが可
能となる。
【0053】次に、図4および図5を用いて空調装置1
8を設けた場合の構成および動作を詳細に説明する。図
4は、本発明の他の実施例構成図を示す。ここで、チラ
ー、CDU、PE、CP、設備制御盤21、自動電源制
御装置22、SVP23などは、図2と同一とほぼ同じ
であるので、説明を省略する。
【0054】図4において、空調装置18は、PEなど
から本体装置(電子計算機)を設置した部屋の空気の温
度を一定に冷却する装置(クーラ)である。次に、図5
のフローチャートに示す順序に従い、図1および図4の
構成の動作を詳細に説明する。
【0055】図5において、S21は、外部冷却装置
(チラー)11が正常運転する。S22は、S21の正
常運転によって外部冷却装置(チラー)11から冷却さ
れた外部冷却水が水タンク1、2に供給される。
【0056】S23は、水タンクから外部冷却水を冷却
装置(CDU)14に供給する。S24は、熱交換す
る。これは、S23で水タンクから供給を受けた外部冷
却水と、内部冷却水との熱交換を行なう。
【0057】S25は、S24で熱交換して冷却した内
部冷却水を本体装置の、冷却対象のPEなどに供給す
る。S26は、S25で供給を受けた冷却された内部冷
却水でPEなどを冷却する。
【0058】S27は、空調装置18が冷却空気をPE
などを設置した部屋(空間)に供給する。S28は、S
27で供給を受けた冷却空気をファンで取り込んでPE
などに装着した空冷フィンに吹きつけて冷却する。
【0059】以上によって、外部冷却装置11および空
調装置18が正常運転中は本体装置のPEなどが水冷お
よび空冷によって正常に冷却し、電子計算機の正常の運
用を行なう。
【0060】S29は、空調装置18が故障して冷却空
気の供給が停止する。S30は、室温が所定温度以上か
判別する。これは、空調装置18が故障し、PEなどを
設置した部屋(空間)の空気の周囲温度が徐々に上昇し
て所定温度以上になったか判別する。YESの場合に
は、その旨をSVP23経由でCP0に通知する。NO
の場合には、S30を繰り返し、部屋(空間)の空気の
周囲温度上昇を監視する。
【0061】S31は、CP0の運用制御処理16が異
常割込み通知(空調装置の温度上昇)を受け取る。S3
2は、異常の発生した空調装置に対応するPEのOSの
SHUTDOWN(シャットダウン)指示する。
【0062】S33は、S32でCP0から指示された
PEがOSのSHUTDOWN(シャットダウン)す
る。S34は、CP0が異常の発生した空調装置に対応
するPEの電源をパワーオフ(縮退運転)指示する。
【0063】S35は、S34の指示に対応してSVP
23が該当するPEの電源をパワーオフする。以上によ
って、空調装置18が故障した場合、部屋(空間)の温
度が徐々に上昇するので、この空気温度が所定値を越え
るか監視し、越えたときにCP0の運用制御処理16に
環境異常割込みで通知し、異常の発生した空調装置に対
応する冷却対象の装置であるPEの動作を停止させた
後、電源をOFFにする。一方、正常な空調装置から冷
却空気の供給を受けているPEは継続して運用を行な
う。これらにより、空調装置18に故障発生しても、部
屋(空間)の空気温度が所定値を越えたときに当該空調
装置18で冷却された冷却空気で冷却するPEのみを停
止させ、他のPEは正常に運用を行ない、縮退運転を行
なうことが可能となる。
【0064】次に、図6のフローチャートに示す順序に
従い、図4の構成のもとで停電発生時の動作を詳細に説
明する。図6において、S41は、外部冷却装置(チラ
ー)11が正常運転する。
【0065】S42は、S41の正常運転によって外部
冷却装置(チラー)11から冷却された外部冷却水を水
タンクに供給する。S43は、水タンクから外部冷却水
を冷却装置(CDU)14に供給する。
【0066】S44は、熱交換する。これは、S43で
水タンクから供給を受けた外部冷却水と、内部冷却水と
の熱交換を行なう。S45は、S44で熱交換して冷却
した内部冷却水を本体装置の、冷却対象のPEなどに供
給する。
【0067】S46は、S45で供給を受けた冷却され
た内部冷却水でPEなどを冷却する。S47は、停電発
生か判別する。YESの場合には、S48で電源供給を
開始し、S49のYESでバッテリが切れる寸前まで電
源を水タンクのP1ポンプ、冷却装置14、および本体
装置に供給する。そして、S49、S54、S58のい
ずれか1つでもYESとなった場合、S61へ進む。以
下順次説明する。
【0068】(1) S50は、外部冷却装置11の電
源が停電し、外部冷却水の冷却を停止する。 (2) S51は、水タンクのポンプP1が停電で停止
する。
【0069】S52は、無停電電源装置17から電源を
ポンプP1に供給する。S53は、S50で停電したこ
とに対応して、外部冷却装置11からの外部冷却水の供
給が停止する。
【0070】S54は、水タンクの水温が所定温度以上
か判別する。YESの場合には、S61で全PEのOS
のSHUTDOWNを指示し、S62でOSのSHUT
DOWNし、S63で全PE電源のパワーをオフにす
る。
【0071】以上によって、停電時に無停電電源装置1
7から電源の供給を受けた水タンクのP1ポンプが冷却
装置14に外部冷却水を循環して供給し、当該水タンク
の温度が所定温度以上になったときに、該当するPEを
停止させる。
【0072】(3) S55は、運転する。これは、無
停電電源装置17から電源を冷却装置11に供給し、運
転する。以上によって、停電時に無停電電源装置17か
ら電源の供給を受けた冷却装置14が、供給を受けた外
部冷却水と内部冷却水との熱交換を行い、冷却した内部
冷却水をPEなどの冷却対象に供給し、冷却する。
【0073】(4) S57で停電したことに対応し
て、空調装置18が冷却空気の供給を停止する。これに
より、PEなどの設置した部屋(空間)の空気の温度が
上昇開始する。
【0074】S58は、室温が所定温度以上か判別す
る。YESの場合には、S61で全PEのOSのSHU
TDOWNを指示し、S62でOSのSHUTDOWN
し、S63で全PEのパワーをオフにする。
【0075】以上によって、停電時に電源断した空調装
置18が冷却空気の供給を停止し、部屋の温度が上昇し
て所定温度を越えたときに、該当するPEを停止させ
る。 (5) S59とS60は、S47のYESで停電発生
したことに対応して、無停電電源装置17からの電源を
本体装置およびSVPに供給する。
【0076】以上によって、停電時に無停電電源装置1
7からの電源を本体装置およびSVPに供給して運用を
継続することができる。次に、図7のフローチャートに
示す順序に従い、図4の構成のもとでジョブの実行終了
によるPEと水タンク、空調装置、冷却装置、外部冷却
装置による停止処理を詳細に説明する。
【0077】図7において、S71は、本体装置のPE
がジョブを実行する。S72は、ジョブ実行を終了す
る。S73は、ジョブ実行終了した旨をCP0に通知す
る。
【0078】S74は、水タンクで冷却するPEのジョ
ブ終了か判別する。YESの場合には、S75以降に進
む。一方、NOの場合には、S74を繰り返し、水タン
クで冷却するPEのジョブ終了か監視する。
【0079】S75は、停止対象のPEのジョブをキャ
ンセルする。S76は、停止対象PEのSHUTDOW
N指示する。これに対応して指示したPEがOSのSH
UTDOWNする。
【0080】S77は、停止対象のパワーオフ指示す
る。S78は、S77でパワーオフ指示を受けた停止対
象のパワーオフする。ここでは、S79で対応する外部
冷却装置の停止、S80で対応する水タンクの停止、S
81で対応する冷却装置14の停止、S82で対応する
空調装置18の停止、S83で本体装置の対応するPE
をパワーオフする。
【0081】以上によって、水タンクで冷却するPEの
ジョブが終了した時点で停止対象のPEのジョブをキャ
ンセルした後、停止対象のPEを停止させる。これによ
り、ジョブ終了後に水タンクで冷却するPEのジョブを
キャンセルして停止させることができる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外部冷却装置11と冷却装置14との間に外部冷却媒体
のタンク12を設けると共に無停電電源装置17および
空調装置18を設け、外部冷却装置11の停電時でもタ
ンクから冷却媒体を供給して冷却装置によって熱交換を
行い、電子回路などの冷却を行うと共にこれ以上冷却で
きなったときにその部分のみの運転を停止し、冷却装置
の故障や停電時に直ぐにシステムダウンとしなく可及的
に長く正常運転を行なった後、縮退運転を行ったりなど
する構成を採用しているため、システム全体のシステム
ダウンを回避し、システムの信頼性を向上させることが
できる。これらにより、外部冷却装置やポンプに故障発
生時あるいは停電時に、本発明で設けた水タンクの容量
に対応した時間だけ冷却を継続して運用を継続すること
が可能となると共に、故障の発生した水タンクで冷却す
るPEなどのみを停止させ、他の水タンクで冷却するP
Eなどを継続して運転する縮退運用を行なうことが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の1実施例構成図である。
【図3】本発明の外部冷却装置故障による縮退運転フロ
ーチャートである。
【図4】本発明の他の実施例構成図である。
【図5】本発明の空調装置故障による縮退運転フローチ
ャートである。
【図6】本発明の停電発生時の動作フローチャートであ
る。
【図7】本発明のジョブの実行終了によるPEと水タン
ク、空調装置、冷却装置、外部冷却装置の停止処理フロ
ーチャートである。
【図8】従来技術の説明図(その1)である。
【図9】従来技術の説明図(その2)である。
【図10】従来技術の説明図(その3)である。
【符号の説明】
11:外部冷却装置 12:タンク 13:電子計算機 14:冷却装置 15:電子回路 16:運用制御処理 17:無停電電源装置 18:空調装置 PE:冷却対象のプロセッサエレメント CP:コントロールプロセッサ CDU:冷却装置 P:ポンプ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−113179(JP,A) 特開 平4−330506(JP,A) 特開 平4−126994(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 23/00 - 23/32 F28D 21/00 G06F 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置を冷却する冷却装置の運転制御システ
    ムにおいて、 外部冷却媒体を冷却する外部冷却装置と、前記 外部冷却装置によって冷却された外部冷却媒体を
    ンプP1によってためるタンクと、前記 タンクにためられ、無停電源装置から供給される電
    源で駆動させるポンプP2により循環して供給される外
    部冷却媒体によって、熱交換して内部冷却媒体を冷却す
    る冷却装置と、 外部冷却媒体あるいは内部冷却媒体の温度が所定値以上
    と判明したときに、当該媒体による冷却対象の装置の運
    転停止指示する運転制御処理手段とを備え、 記外部冷却装置の故障あるいは停電時に、記タンク
    から、前記ポンプP2により外部冷却媒体を記冷却装
    置に循環して供給して運転を続行し、当該外部冷却媒体
    あるいは内部冷却媒体の温度が所定値以上と判明したと
    きに当該媒体による冷却対象の装置の運転を停止するよ
    うに構成したことを特徴とする冷却装置の運転制御シス
    テム。
  2. 【請求項2】記タンクを複数個設け、 外部冷却媒体あるいは内部冷却媒体の温度が所定値以上
    と判明したときに、当該所定値以上の温度となったタン
    クの媒体による冷却対象の装置のみの運転停止指示する
    運転制御処理手段を備え、前記 運転停止指示のあった装置のみの運転を停止し、他
    の装置の運転を続行するように構成したことを特徴とす
    る請求項1記載の冷却装置の運転制御システム。
  3. 【請求項3】冷却対象の装置が設置された部分の空気を
    冷却する空調装置と、 空気の温度が所定値以上と判明した空調装置による冷却
    対象の装置の運転停止指示する運転制御処理手段とを備
    え、 記空調装置の故障あるいは停電時に、当該空気の温度
    が所定値以上と判明したときに当該空調装置による冷却
    対象の装置の運転のみを停止するように構成したことを
    特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の冷却装置の
    運転制御システム。
  4. 【請求項4】停電時に電源を供給する無停電電源装置
    と、 停電時に、前記外部冷却媒体あるいは内部冷却媒体の温
    度が所定値以上と判明、空気の温度が所定以上と判明、
    あるいは記無停電電源装置のバッテリ切れ寸前と判明
    のいずれかのときに運転停止指示する運用制御処理手段
    を備え、 停電時に記無停電電源装置から電源を記冷却対象の
    装置および記冷却装置および前記ポンプP2に供給
    し、記運転停止指示に対応して全の運転を停止する
    ように構成したことを特徴とする請求項1から請求項3
    のいずれかに記載の冷却装置の運転制御装置。
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