JP3443592B2 - 単一リール式テープドライブにおける部分的接続の失敗を防止するための方法および装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルテープド
ライブ格納デバイスに関し、より具体的には、単一リー
ル式テープドライブにおいて、巻取りリーダーとテープ
カートリッジリーダーとの間での、部分的接続の失敗を
防止するための、方法および装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】デジタルデータは、様々な設計を利用す
るテープドライブに格納されるが、全ての場合におい
て、磁気テープ媒体は、データがこのテープ媒体からま
たはそこへ移動される際に、対のテープリール間に巻か
れる。データ格納の分野において、データの格納のため
に要求される物理的空間が、重要な関心事である。空間
を節約するために、テープドライブはしばしば、単一リ
ールテープカートリッジ設計を使用し、この設計は、取
外し可能なテープカートリッジ内に配置される供給リー
ル、およびこのテープドライブ内に配置される巻取りリ
ールを利用する。

【０００３】テープカートリッジがテープドライブに挿
入された後に、テープ媒体が、このテープドライブに装
填されなければならない。この装填操作は、このテープ
媒体を巻取りリールに接続する工程、およびこのテープ
媒体を開始点または読み取り位置に巻き付ける工程を包
含する。様々な方法が、この操作を実施するために利用
されてきた。図１は、このような方法の１つを示し、こ
の方法では、テープ媒体が、テープカートリッジリーダ
ー１０１と巻取りリーダー１０３との間の留め１００を
介して、巻取りリールに接続する。この構成において
は、テープカートリッジリーダー１０１が、テープ媒体
を一端で終結させる。テープカートリッジリーダー１０
１は、丈夫な可撓性プラスチックストリップであり、巻
取りリーダー１０３と嵌合するよう構成された楕円形開
口部１０２を有する。巻取りリーダー１０３は、類似の
丈夫な可撓性プラスチックストリップであり、巻取りリ
ールの一端に取り付けられる。その対向する端は、ステ
ム１０４およびタブ１０５を有し、これらはテープカー
トリッジリーダー１０１の楕円形開口部１０２に留まる
よう設計されている。巻取りリーダー１０３およびテー
プカートリッジリーダー１０１が留められた後に、これ
らはテープ経路を通ってテープヘッドを越えて巻き付け
られ、最終的にこのテープ媒体の始めがテープヘッドに
対する読み取り位置にくる。同様に、取出し作動とは、
巻取りリーダー１０３およびテープカートリッジリーダ
ー１０１の巻きをテープヘッドを越えて戻し、そしてリ
ーダーを外すことを表し、その結果、テープカートリッ
ジが、テープドライブから放出され得る。

【０００４】不運なことに、テープドライブの不調をも
たらす、接続の失敗が、テープカートリッジの装填の間
に起こり得る。接続の失敗は、様々な形態で起こる。接
続の失敗の１つの形態は、巻取りリーダー１０３とテー
プカートリッジリーダー１０１との完全な外れである。
完全な外れ（ｍｉｓｓ）による失敗が生じると、巻取り
リーダー１０３が巻取りリールによってテープドライブ
に引き込まれて、引き続くテープカートリッジの装填の
ための位置に押し戻され得なくなる。このテープドライ
ブは作動不可能となり、その筐体から除去されて修理に
出さなければならない。この問題は、特にライブラリー
適用において重大であり、ここでは、全システムを停止
させるまで、破損したテープカートリッジリーダーが、
連続したテープドライブを役に立たなくし得る。さら
に、巻取りリーダー１０３は使用と共に擦り減る傾向が
あるため、この問題は、潜在的に最も損傷させる高デュ
ーティーサイクル応用において、最も通常である。

【０００５】テープドライブを作動不可能にする、外れ
た接続の問題に対する１つの解決が、米国特許出願第０
９／２９３，５８５号に記載される。米国特許出願第０
９／２９３，５８５号は、留め部の一体性の試験を実行
して外れた接続を検出する、検知アセンブリを記載す
る。外れた接続が検出されると、テープカートリッジが
排出され、そして巻取りリーダーが自動的に装填位置に
リセットされる。この検知アセンブリは、マイクロプロ
セッサ、および少なくとも１つの位置センサを備え、こ
のセンサが、適切な接続または外れた接続のいずれかに
一致して、テープドライブの動きを検出する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】接続の失敗の別の形態
は図２に示され、これは、当該分野において「部分留め
（ｐａｒｔｉａｌ ｂｕｃｋｌｅ）」として公知であ
る。部分留めの際には、タブ１０５の一方の角部２００
のみが、テープカートリッジリーダー１０１の開口部１
０２に収まっている。不運なことに、米国特許出願第０
９／２９３，５８５号の検知アセンブリは、この部分留
めを検出し得ない。なぜなら、部分接続により支えられ
る張力により、テープドライブは、適切な接続がなされ
たとみなすためである。この場合には、このテープドラ
イブは続いて、テープ媒体を読み取り位置に巻き付け
る。部分留めが巻き付けの間に接続解除されると、巻取
りリーダー１０３は上記のようにテープドライブに引き
込まれ、その結果、接続の失敗となる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、部分留め接続
が生じた場合にテープカートリッジリーダーから自動的
に接続解除する巻取りリーダーを提供することによっ
て、上に概説した問題を克服し、技術を進歩させる。自
動接続解除によって、テープドライブは外れた接続を検
出し得、そして巻取りリーダーを装填位置にリセットし
得る。本発明の巻取りリーダーは、巻取りリーダーの先
端に接続タブを備え、部分留め接続が生じた際には、こ
のタブによって、巻取りリーダーがテープカートリッジ
リーダーから容易に分離される。従って、このテープド
ライブは、適切な接続がなされたと誤認せず、そして部
分留め接続によって作動不可能とならない。この接続タ
ブは、先行技術のタブの垂直内側エッジの代わりに、角
度のついた内側エッジを有する。角度のついた内側エッ
ジは、傾斜を提供し、部分留め接続が生じた際には、こ
の傾斜によって、テープカートリッジリーダーおよび巻
取りリーダーが自動的に接続解除され、同時にこの状態
が回復可能である。角度のついたエッジは、この傾斜を
提供するために、真っ直ぐでも、曲線でもあり得る。

【０００８】本発明による単一リール式テープドライブ
の巻取りリーダーは、テープカートリッジリーダーに取
り外し可能に接続されており、このテープカートリッジ
リーダーは、単一リールテープカートリッジに含まれる
磁気テープ媒体の一端に接続されており、この単一リー
ルテープカートリッジは、このテープドライブに装填さ
れ、この巻取りリーダーが、以下：一端がこのテープド
ライブの巻取りリールに接続された、可撓性ストリッ
プ；このテープカートリッジリーダーに取外し可能に接
続するための手段であって、この可撓性ストリップの対
向端内に存在する、接続手段；およびこの接続手段とこ
のテープカートリッジリーダーとが部分的に接続してい
る場合に、この接続手段をこのテープカートリッジリー
ダーから自動的に接続解除するための手段であって、こ
の接続手段内に存在する、自動接続解除手段、を備え
る、巻取りリーダーであり、これによって上記目的が達
成される。

【０００９】１つの実施態様では、上記接続手段が、以
下：上記可撓性ストリップの対向端に一体的に形成され
る、ステム；およびこのステムの先端に一体的に形成さ
れる、接続タブ、を有する。

【００１０】１つの実施態様では、上記自動接続解除手
段が、以下：上記接続タブの第一内側エッジに沿って一
体的に形成される、第一傾斜；およびこの接続タブの第
二内側エッジに沿って一体的に形成される、第二傾斜、
を有する。

【００１１】１つの実施態様では、上記第一傾斜および
上記第二傾斜が曲線からなる傾斜である。

【００１２】１つの実施態様では、上記第一傾斜および
上記第二傾斜が直線の傾斜である。

【００１３】本発明による単一リール式テープドライブ
は、以下：このテープドライブに内部で接続する、巻取
りリール；テープカートリッジリーダーに取外し可能に
接続するための手段であって、この接続手段は、この巻
取りリールに接続されており、ここで、このテープカー
トリッジリーダーが、このテープドライブに装填可能な
単一リールテープカートリッジに含まれる磁気テープ媒
体の一端に接続される、接続手段；およびこの接続手段
とこのテープカートリッジリーダーが部分的に接続して
いる場合に、このテープカートリッジリーダーとこの接
続手段とを自動的に接続解除するための手段であって、
この接続手段内に存在する、自動接続解除手段、を備え
る、テープドライブであり、これによって上記目的が達
成される。

【００１４】１つの実施態様では、上記接続手段が、以
下：一端において上記巻取りリールに接続される可撓性
ストリップを有する、巻取りリーダー；この巻取りリー
ダーの遠位端に一体的に形成される、ステム；およびこ
のステムの先端に一体的に形成される、接続タブ、を有
する。

【００１５】１つの実施態様では、上記自動接続解除手
段が、以下：上記接続タブの第一内側エッジに沿って一
体的に形成される、第一傾斜；およびこの接続タブの第
二内側エッジに沿って一体的に形成される、第二傾斜、
を有する。

【００１６】１つの実施態様では、上記第一傾斜および
上記第二傾斜が曲線からなる傾斜である。

【００１７】１つの実施態様では、上記第一傾斜および
上記第二傾斜が直線の傾斜である。

【００１８】本発明による、単一リール式テープドライ
ブに接続される巻取りリーダーと、このテープドライブ
に装填可能な単一リールテープカートリッジに含まれる
磁気テープ媒体に接続されるテープカートリッジリーダ
ーとの間の、部分的接続が、このテープドライブを作動
不可能にすることを防止するための方法は、以下：この
テープカートリッジを、このテープドライブに装填する
工程；この巻取りリーダーをこのテープカートリッジリ
ーダーに接続する工程；およびこの巻取りリーダーとこ
のテープカートリッジリーダーとの間の接続が部分的接
続である場合には、この巻取りリーダーとこのテープカ
ートリッジリーダーとを自動的に接続解除する、工程、
を包含する、方法であり、これによって上記目的が達成
される。

【００１９】１つの実施態様では、上記巻取りリーダー
を上記テープカートリッジリーダーに接続する上記工程
が、さらに以下：上記テープドライブ中の巻取りリール
にトルクを与える工程；このテープカートリッジの供給
リールに逆のトルクを与える工程；この巻取りリーダー
およびこのテープカートリッジリーダーの動きを感知す
る工程；この動きを使用して、このテープカートリッジ
リーダーがこの巻取りリーダーに接続されているか否か
を決定する工程；ならびにこのテープカートリッジリー
ダーがこの巻取りリーダーに適切に接続されているとい
う決定に応答して、このテープドライブの操作を実行す
る工程、を包含する。

【００２０】１つの実施態様では、上記巻取りリーダー
と上記テープカートリッジリーダーとを自動的に接続解
除する上記工程が、さらに以下：このテープカートリッ
ジリーダーを、この巻取りリーダーに一体的に形成され
る一対の傾斜を越えて引く工程、を包含する。

【００２１】１つの実施態様では、上記巻取りリーダー
とテープカートリッジリーダーとを自動的に接続解除す
る上記工程が、さらに以下：上記接続が失敗したという
決定に応答して、引き続く装填作動のためにこのテープ
ドライブをリセットする工程、を包含する。

【００２２】本発明の巻取りリーダーの第一の利点は、
部分留め接続が生じた場合に、接続タブの傾斜が、巻取
りリーダーおよびテープカートリッジリーダーを、留め
完全性試験の間に容易に分離させることである。したが
って、このテープドライブは、部分留め接続によって作
動不可能にされない。本発明の巻取りリーダーの第二の
利点は、巻取りリーダーとテープカートリッジリーダー
との間に適切な留めが完成した際には、傾斜付きの接続
タブが、この接続強度に影響を与えないことである。本
発明の巻取りリーダーの第三の利点は、傾斜付きの接続
タブが、巻取りリーダーの先端の内側角部への応力の集
中を減少させ、その結果、この装填機構、すなわち、巻
取りリーダーおよびテープカートリッジリーダーの寿命
を延ばすことである。

【００２３】本願に関して、テープカートリッジのテー
プドライブへの装填は、テープカートリッジをテープド
ライブに装填する工程、テープ媒体を巻取りリールに接
続する工程、およびこのテープ媒体を巻き付けて読み取
り位置にする工程として、規定される。

【００２４】

【発明の実施の形態】（テープドライブ： 図３）図３
は、テープドライブ３００を示し、これは、テープカー
トリッジ３０２を備え、そして本発明のテープカートリ
ッジリーダーを利用する。テープドライブ３００は、巻
取りリール３０８、回転キャッチ３０９、テープ経路、
テープヘッド３０１、および位置決めレバー３１１を備
える。このテープ経路は、ガイドローラ３０６、３０
５、３０７、および３１２を有する。テープカートリッ
ジ３０２は、供給リール３１３に巻き付けられた磁気テ
ープ媒体３０４を収容する。磁気テープ媒体３０４は、
その自由端に接続された、テープカートリッジリーダー
１０１を含む。巻取りリール３０８は、本発明による巻
取りリーダー３０３を有する。巻取りリーダー３０３
は、巻取りリール３０８に接続し、そしてガイドローラ
３０５、３０６、３０７、および３１２巻き付いて、キ
ャッチ３０９に掛かる。本発明の巻取りリーダーを利用
し得るテープドライブ３００の１つの例には、ＤＬＴテ
ープドライブが挙げられるが、これに限定されない。

【００２５】（テープカートリッジリーダー： 図４〜
７）図４は、本発明による巻取りリーダー３０３の１
例、すなわち、巻取りリーダー４００を示す。巻取りリ
ーダー４００は、細長い可撓性プラスチックストリップ
４０１、ならびに一体的に形成されたステム４０２およ
び接続タブ４０３を有する。接続タブ４０３は、角度の
付いた内側エッジを有し、このエッジが、接続タブ４０
３の各側に、第一傾斜４０４および第二傾斜４０５を形
成する。巻取りリーダー４００はまた、開口部４０６を
有し、この開口部は、テープカートリッジ３０２をテー
プドライブ３００から出し入れする間に、キャッチ３０
９と嵌合するように、構成されている。

【００２６】図５を参照すると、接続タブ４０３の傾斜
４０４および４０５により、巻取りリーダー４００とテ
ープカートリッジリーダー１０１との接続が部分的であ
る場合には、巻取りリーダー４００が開口部１０２から
容易に滑り出得る。ステム４０２と傾斜４０４との合流
部に形成される角度θ₁は、テープカートリッジリーダ
ー１０１と巻取りリーダー４００との間に適切な接続が
なされない限り、タブ４０３を開口部１０２から滑り出
させる、任意の角度であり得る。角度θ₁はまた、巻取
りリーダー４００とテープカートリッジリーダー１０１
との間に、図６に示すように、適切な接続がなされた場
合には、その留めの完全性が維持されるように、形成さ
れるべきである。したがって、角度θ₁は、巻取りリー
ダー４００およびテープカートリッジリーダー１０１
に、異なるテープドライブによって付与される異なるト
ルク圧力に適応するために、設計事項として変動し得
る。ステム４０２および傾斜４０５の合流部に形成され
る角度θ₂は、角度θ₁と類似しており、そしてテープカ
ートリッジリーダー１０１と巻取りリーダー４００との
適切な接続がなされない限り、タブ４０３が開口部１０
２から滑り出るようにする、任意の角度であり得る。本
発明のいくつかの実施態様においては、角度θ₁および
θ₂は同じ角度であり得、そして１１０〜１５０度の範
囲であり得る。本発明の他の実施態様においては、角度
θ₁およびθ₂はわずかに異なり得、これによって、テー
プドライブの作動の変動を補償する。例えば、いくつか
のテープドライブにおいては、部分留め接続は、接続タ
ブ４０３の一方の側のみで起こり得る。この場合には、
部分留め接続に供される側は、傾斜（例えば、本発明の
４０４）を有し得、一方で他方の側は、先行技術の直角
を有する。本発明の好ましい実施態様においては、角度
θ₁およびθ₂は等しく、１２０度である。

【００２７】図７は、本発明による巻取りリーダー３０
３の別の実施例、すなわち、巻取りリーダー７００を示
す。接続タブ７０１を除いて、巻取りリーダー７００は
実質的に、巻取りリーダー４００と類似している。巻取
りリーダー７００の接続タブ７０１は、曲線の傾斜７０
２および７０３を形成する、曲線の内側エッジを有す
る。タブ７００の各側の曲線の傾斜は、接続タブ４００
の直線の傾斜４０５および４０４と類似して機能し、テ
ープカートリッジリーダー１０１と巻取りリーダー７０
０との間の適切な接続がなされない限り、タブ７０１を
開口部１０２から滑り出させる。

【００２８】（装填操作： 図８）初めに図３を参照し
て、テープ媒体装填操作は、テープカートリッジ３０２
がテープドライブ３００に挿入されたときに始まる。テ
ープカートリッジ３０２がテープドライブ３００に完全
に挿入されると、テープカートリッジリーダー１０１が
巻取りリーダー３０３と接続するよう位置決めされる。
位置決めレバー３１１は、テープカートリッジリーダー
１０１および巻取りリーダー３０３を、接続のために位
置決めする。装填位置３１６においては、キャッチ３０
９が開口部４０６を介して掛かっており、そして位置決
めレバー３１１が巻取りリーダー３０３を保持して、そ
の結果、テープカートリッジ３０２がテープドライブ３
００に完全に挿入されると、ステム４０２およびタブ４
０３が開口部１０２を通して挿入される。テープカート
リッジ３０２の装填により、カートリッジ存在スイッチ
３１４に係合する。マイクロプロセッサ３１５は、カー
トリッジ存在スイッチ３１４からの信号に応答して、巻
取りリーダー３０３とテープカートリッジリーダー１０
１との接続を開始する。装填の間に、巻取りモータ３１
８を時計回り方向に作動してキャッチ３０９上にトルク
を適用することにより、巻取りリーダー３０３は、キャ
ッチ３０９上で十分に付勢される。このことによって、
キャッチ３０９が回転する際でさえ、巻取りリーダー３
０３が外れることが防止される。巻取りリーダー３０３
は、引き続く工程において供給モータ３１７および供給
リール３１３が巻取りリーダーを外さない限り、キャッ
チ３０９から外れない。適切な接続がなされない場合に
は、巻取りリーダー３０３はキャッチ３０９に接続した
ままとなり、そしてキャッチ３０９が回転して、装填済
み位置３１０から装填位置３１６に戻ると、引き続く装
填のためにリセットされる。

【００２９】図８は、テープドライブ３００の装填工程
の流れ図である。図８において、工程８００において、
テープカートリッジ３０２はテープドライブ３００に装
填される。テープカートリッジ３０２を装填することに
より、工程８０２において、カートリッジ存在スイッチ
３１４に係合し、この係合によって、巻取りリーダー３
０３とテープカートリッジリーダー１０１との接続が開
始する。工程８０４において、マイクロプロセッサ３１
５が、カートリッジ存在スイッチ３１４からの信号に応
答して、巻取りモータ３１８と供給モータ３１７との両
方を作動させ、巻取りリール３０８および供給リール３
１３に逆のトルクを付与する。この逆のトルクが、巻取
りリーダー３０３およびテープカートリッジリーダー１
０１を付勢させ、接続を作成する。

【００３０】工程８０６において、位置センサ３２０が
マイクロプロセッサ３１５に、ガイドローラ３０５（こ
れは、巻取りリーダー３０３によって自由に駆動され
る）の角位置に関してフィードバックを提供する。工程
８０８において、装填モータ３１９が作動してキャッチ
３０９を装填済み位置３１０に回転させる。しかし、巻
取りモータ３１８が、工程８０４において、供給モータ
３１７よりも十分に作動され、その結果、装填モータ３
１９がキャッチ３０９を装填済み位置３１０へと回転さ
せる際に、巻取りリーダー３０３はキャッチ３０９上に
あるままとなることが、注目されるべきである。一旦、
工程８１０において、装填済み位置３１０にくると、巻
取りモータ３１８のトルクが減少し、一方で供給モータ
３１７のトルクが増加する。適切な接続がなされると、
供給モータ３１７におけるこの増加したトルクおよび巻
取りモータ３１８におけるこの減少したトルクにより、
テープカートリッジリーダー１０１が、巻取りリーダー
３０３をキャッチ３０９から外す。

【００３１】工程８１２において、位置センサ３２０が
マイクロプロセッサ３１５に、ガイドローラ３０５の新
たな角位置に関してフィードバックを供給する。巻取り
リーダー３０３とテープカートリッジリーダー１０１と
の接続状態が、ガイドローラ３０５の位置の変化により
決定される。この接続がなされた場合は、この位置の変
化が小さい。なぜなら、巻取りリーダー３０３がテープ
カートリッジリーダー１０１によってキャッチ３０９か
ら外されると、巻取りリーダー３０３がガイドローラ３
０５を動かしてその始めの位置に戻すためである。この
接続が失敗した場合は、この位置の変化は大きい。なぜ
なら、ガイドローラ３０５が、キャッチ３０９を伴って
装填済み位置３１０への巻取りリーダー３０３の運動に
より引き起こされて回転状態のままとなるためである。

【００３２】工程８１４において、マイクロプロセッサ
３１５は、ガイドローラ３０５の角位置の変化と閾値と
を比較して、その接続がなされたか否かを決定する。位
置の変化が閾値より小さい場合には、工程８１６におい
て、接続が適切であり、装填が完了したことが示され、
そしてデータが磁気テープ３０４へ、またはそこから移
動するにつれて、磁気テープ３０４がテープ経路を通っ
て巻かれる。位置の変化が閾値より大きい場合には、接
続が失敗したことが示され、工程８１８において、キャ
ッチ３０９を装填位置３１６に戻して回転させ、そして
テープカートリッジ３０２を排出することにより、マイ
クロプロセッサ３１５が、引き続く装填操作のためにリ
セットされる。巻取りリーダー３０３とテープカートリ
ッジリーダー１０１との部分的接続は、工程８０８にお
いてキャッチ３０９の回転の間に、または工程８１０に
おいてトルクの付与の間に、接続解除され得ることが、
注目されるべきである。有利なことに、いずれの場合に
おいても、工程８１８において、テープドライブ３００
が失敗した接続を検出して回復し、その結果、巻取りリ
ーダー３０３はテープ経路に引き込まれず、そしてテー
プドライブ３００は作動不可能にされない。

【００３３】単一リール式テープドライブの巻取りリー
ダーであって、この巻取りリーダーは、巻取りリーダー
とテープカートリッジリーダーとの間の部分的な接続
が、テープドライブを作動不可能にすることを防止す
る。この巻取りリーダーは、接続タブを備え、この接続
タブは、角度のついた内側エッジを有し、このエッジが
傾斜を提供し、これによって、部分的接続の場合に、こ
の巻取りリーダーがテープカートリッジリーダーから容
易に分離される。この分離により、テープドライブが、
失敗した接続を検出し、そして修復作動を実行すること
が可能となる。

【００３４】当業者は、本発明の範囲内に入る上記実施
態様の改変を認識する。したがって、本発明は上記特定
の実施態様および図示に限定されず、添付の特許請求の
範囲およびこれらの等価物のみに、限定される。

【００３５】

【発明の効果】本発明によれば、部分留め接続が生じた
場合にテープカートリッジリーダーから自動的に接続解
除する巻取りリーダーが提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、先行技術のテープドライブにおける留
め接続の例を示す。

【図２】図２は、先行技術のテープドライブにおける部
分留め接続の例を示す。

【図３】図３は、本発明による巻取りリーダーと共に構
成される、テープドライブの例を示す。

【図４】図４は、本発明による巻取りリーダーの例を示
す。

【図５】図５は、本発明による巻取りリーダーと共に構
成されるテープドライブにおける、部分留め接続の例を
示す。

【図６】図６は、本発明による巻取りリーダーと共に構
成されるテープドライブにおける、適切な接続を示す。

【図７】図７は、本発明による巻取りリーダーの別の例
を示す。

【図８】図８は、本発明による巻取りリーダーと共に構
成されるテープドライブの操作を示す、流れ図である。

【符号の説明】

１０１ テープカートリッジリーダー ３００ テープドライブ ３０２ テープカートリッジ ３０３ 巻取りリーダー ３０９ キャッチ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平９−128855（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G11B 15/67 G11B 23/00

Claims (14)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 単一リール式テープドライブの巻取りリ
   ーダーであって、該巻取りリーダーは、テープカートリ
   ッジリーダーに取り外し可能に接続されており、該テー
   プカートリッジリーダーは、単一リールテープカートリ
   ッジに含まれる磁気テープ媒体の一端に接続されてお
   り、該単一リールテープカートリッジは、該テープドラ
   イブに装填されており、該巻取りリーダーは、 一端が該テープドライブの巻取りリールに接続された可
   撓性ストリップと、 該テープカートリッジリーダーに取外し可能に接続する
   ための接続手段であって、該可撓性ストリップの対向端
   内に存在する、接続手段と、 該接続手段と該テープカートリッジリーダーとが部分留
   めにより接続している場合に、該接続手段を該テープカ
   ートリッジリーダーから自動的に接続解除するための自
   動接続解除手段であって、該接続手段内に存在する、自
   動接続解除手段とを備えた、巻取りリーダー。
2. 【請求項２】 前記接続手段は、 前記可撓性ストリップの対向端に一体的に形成されたス
   テムと、 該ステムの先端に一体的に形成された接続タブとを有す
   る、請求項１に記載の巻取りリーダー。
3. 【請求項３】 前記自動接続解除手段は、 前記接続タブの第一内側エッジに沿って一体的に形成さ
   れた第一傾斜と、 該接続タブの第二内側エッジに沿って一体的に形成され
   た第二傾斜とを有する、請求項２に記載の巻取りリーダ
   ー。
4. 【請求項４】 前記第一傾斜および前記第二傾斜が曲線
   からなる傾斜である、請求項３に記載の巻取りリーダ
   ー。
5. 【請求項５】 前記第一傾斜および前記第二傾斜が直線
   の傾斜である、請求項３に記載の巻取りリーダー。
6. 【請求項６】 単一リール式テープドライブであって、 該テープドライブに内部で接続された巻取りリールと、 テープカートリッジリーダーに取外し可能に接続するた
   めの接続手段であって、該接続手段は該巻取りリールに
   接続されており、該テープカートリッジリーダーは該テ
   ープドライブに装填可能な単一リールテープカートリッ
   ジに含まれる磁気テープ媒体の一端に接続されている、
   接続手段と、 該接続手段と該テープカートリッジリーダーが部分留め
   により接続している場合に、該テープカートリッジリー
   ダーと該接続手段とを自動的に接続解除するための自動
   接続解除手段であって、該接続手段内に存在する、自動
   接続解除手段とを備えた、テープドライブ。
7. 【請求項７】 前記接続手段は、 一端において前記巻取りリールに接続される可撓性スト
   リップを有する、巻取りリーダーと、 該巻取りリーダーの遠位端に一体的に形成されたステム
   と、 該ステムの先端に一体的に形成された接続タブとを有す
   る、請求項６に記載のテープドライブ。
8. 【請求項８】 前記自動接続解除手段は、前記接続タブ
   の第一内側エッジに沿って一体的に形成された第一傾斜
   と、 該接続タブの第二内側エッジに沿って一体的に形成され
   た第二傾斜とを有する、請求項７に記載のテープドライ
   ブ。
9. 【請求項９】 前記第一傾斜および前記第二傾斜が曲線
   からなる傾斜である、請求項８に記載のテープドライ
   ブ。
10. 【請求項１０】 前記第一傾斜および前記第二傾斜が直
    線の傾斜である、請求項８に記載のテープドライブ。
11. 【請求項１１】 単一リール式テープドライブに接続さ
    れる巻取りリーダーと、該テープドライブに装填可能な
    単一リールテープカートリッジに含まれる磁気テープ媒
    体に接続されるテープカートリッジリーダーとの間の部
    分留めによる接続が、該テープドライブを作動不可能に
    することを防止する方法であって、該方法は、 該テープカートリッジを該テープドライブに装填する工
    程と、 該巻取りリーダーを該テープカートリッジリーダーに接
    続する工程と、 該巻取りリーダーと該テープカートリッジリーダーとの
    間の接続が部分留めに よる接続である場合には、該巻取
    りリーダーと該テープカートリッジリーダーとを自動的
    に接続解除する工程とを包含する、方法。
12. 【請求項１２】 前記巻取りリーダーを前記テープカー
    トリッジリーダーに接続する前記工程は、 前記テープドライブ中の巻取りリールにトルクを与える
    工程と、 該テープカートリッジの供給リールに逆のトルクを与え
    る工程と、 該巻取りリーダーおよび該テープカートリッジリーダー
    の動きを感知する工程と、 該動きを使用して、該テープカートリッジリーダーが該
    巻取りリーダーに接続されているか否かを決定する工程
    と、 該テープカートリッジリーダーが該巻取りリーダーに適
    切に接続されているという決定に応答して、該テープド
    ライブの操作を実行する工程とをさらに包含する、請求
    項１１に記載の方法。
13. 【請求項１３】 前記巻取りリーダーと前記テープカー
    トリッジリーダーとを自動的に接続解除する前記工程
    は、 該テープカートリッジリーダーを、該巻取りリーダーに
    一体的に形成される一対の傾斜を越えて引く工程をさら
    に包含する、請求項１２に記載の方法。
14. 【請求項１４】 前記巻取りリーダーとテープカートリ
    ッジリーダーとを自動的に接続解除する前記工程は、 前記接続が失敗したという決定に応答して、引き続く装
    填作動のために該テープドライブをリセットする工程を
    さらに包含する、請求項１３に記載の方法。