JP3442971B2 - 塗料噴霧装置 - Google Patents

塗料噴霧装置

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JP3442971B2
JP3442971B2 JP18926697A JP18926697A JP3442971B2 JP 3442971 B2 JP3442971 B2 JP 3442971B2 JP 18926697 A JP18926697 A JP 18926697A JP 18926697 A JP18926697 A JP 18926697A JP 3442971 B2 JP3442971 B2 JP 3442971B2
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治 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の車
体等の被塗物を塗装するのに用いて好適な塗料噴霧装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の車体等の被塗物を塗装
する塗料噴霧装置は、異なる複数色の塗料源に接続さ
れ、該各塗料源からの塗料を選択的に供給する色替弁装
置と、該色替弁装置に接続して設けられ、該色替弁装置
から供給される塗料を被塗物に向けて噴霧する塗装機と
から構成されている。そして、この種の塗料噴霧装置で
は、塗装機は塗装用ロボットやレシプロケータに取付
け、色替弁装置はこの塗装機から離れた場所に配置し、
該色替弁装置と塗装機とは塗料配管を介して接続してい
る。
【0003】また、塗料噴霧装置では、高電圧発生器を
用いて塗装機に高電圧を印加した状態で、該塗装機から
噴霧された帯電塗料粒子を、アース電位にある被塗物と
の間に形成された静電界に沿って飛行させ、被塗物への
塗料の塗着効率を高めるようにしている。
【0004】さらに、この種の塗料噴霧装置に用いられ
る塗装機としては、エアモータによって回転霧化頭を高
速回転させた状態で色替弁装置から供給される塗料を該
回転霧化頭から噴霧する回転霧化頭型塗装機と、色替弁
装置から供給される塗料を圧縮エアや塗料の供給圧力に
よって塗料ノズルから噴霧するスプレーガン型塗装機と
が一般的に用いられている。
【0005】また、この種の塗料噴霧装置に用いられる
塗装機には、車体の外面のような単純な塗装面を塗装す
るのに用いられ、塗料を軸線方向に噴霧するために直線
状のハウジングを備えたストレート型塗装機と、車体の
内面を塗装するときのような複雑な塗装面を塗装するの
に用いられ、塗料を軸線に対して屈曲した方向に噴霧す
るために屈曲したハウジングを備えたベンド型塗装機と
がある。
【0006】一方、特開平6−134354号公報に示
すものでは、静電塗装装置を、樹脂ケースと、該樹脂ケ
ースに内蔵して設けられたエアモータと、該エアモータ
の回転軸先端側に取付けられた回転霧化頭と、該回転霧
化頭に塗料を供給する塗料ノズルとから構成している。
この場合、該塗料ノズルは、塗料の色が異なる各色の塗
料毎に複数本の専用塗料ノズルを構成している。これに
より、この静電塗装装置では、各色の塗料に専用塗料ノ
ズルを用いることができるから、色替毎の塗料の廃棄を
不要にすることができる。
【0007】また、この他にも、特開平7−21395
7号公報に示すものでは、静電塗装機を、単一の機体
と、該機体に内蔵されたエアモータと、該エアモータの
回転軸先端側に取付けられた回転霧化頭と、該回転霧化
頭に塗料を供給する塗料供給管と、前記エアモータの背
面側に位置して前記機体に内蔵され、複数の塗料供給バ
ルブと洗浄バルブとを有する色替弁装置とから構成した
ものが知られている。これにより、この静電塗装機で
は、塗料供給バルブから回転霧化頭までの通路を短く
し、色替時の廃棄塗料を減少させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による各塗料噴霧装置のうち、色替弁装置を塗装
機から離れた場所に配置した塗料噴霧装置では、色替時
に色替弁装置から塗装機までの間に充填された前色塗料
を廃棄しているから、多量の塗料を廃棄しなくてはなら
ないという問題がある。
【0009】また、特開平6−134354号公報のよ
うに、各色の塗料毎に専用塗料ノズルを設けたもので
は、塗料に高電圧を印加した場合、塗装対象となる塗料
以外で塗料ノズル等に充填された他の塗料にも常に高電
圧が印加されてしまう。このため、待機している塗料中
の顔料等が高電圧によって溶剤から分離し、塗料ノズル
内に堆積する。これにより、この堆積物によって塗料ノ
ズルが詰まりを生じることがある。また、塗装中に、塗
料通路内の堆積物が剥れると、この堆積物が被塗物の塗
装面に付着することがあり、塗装不良の原因となるとい
う問題がある。
【0010】しかも、待機している塗料がメタリック塗
料である場合には、高電圧によってメタリック顔料が電
気的に短絡するブリッジ現象が発生し易くなり、これに
よっても塗装不良が発生するという問題がある。
【0011】一方、特開平7−213957号公報のよ
うに、単一の機体に複数の塗料供給バルブ、洗浄バルブ
を内蔵したものでは、機体に高電圧を印加しているか
ら、塗装対象となる塗料以外で各塗料供給バルブで待機
している他の塗料にも常に高電圧が印加される。このた
め、特開平7−213957号公報に示す塗装機でも、
前述した特開平6−134354号公報のものと同様
に、塗料中の顔料が高電圧によって分離し、塗料供給バ
ルブ内に堆積してしまうという問題が生じてしまう。
【0012】一方、自動車を塗装する塗料噴霧装置に用
いられる塗装機には、塗装条件に応じて回転霧化頭型塗
装機とスプレーガン型塗装機とがあり、これらの塗装機
は選択して用いられる。さらに、これらの塗装機は、例
えば車体の外面を塗装する場合にはストレート型塗装機
が用いられ、車体の内面を塗装する場合にはベンド型塗
装機が用いられる。
【0013】このため、塗装機は塗装条件に応じて各種
型式のものを取揃える必要があり、これに伴って様々な
部品を用意しなくてはならないから、生産性の低下やコ
ストの上昇を招く上に、顧客側でも多くの予備品を在庫
する必要が生じるという問題がある。
【0014】この場合、特開平7−213957号公報
に示す静電塗装機では、単一の機体に色替弁装置を内蔵
しているから、複数の塗料供給バルブ、洗浄バルブ等の
多くの部材からなる色替弁装置を全ての塗装機に、個別
設ける必要がある。従って、それぞれの塗装機の構成
が複雑になり、取付部品点数も増大するから、組立作業
性の低下や製造コストの上昇を招くという問題がある。
【0015】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、塗装条件に応じて塗装機を容易に交換で
きるようにした塗料噴霧装置を提供することを目的とし
ている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明が採用する塗料噴霧装置は、弁
取付穴が複数設けられると共に、前端側が塗装機取付部
となった共通の部材としての弁ケーシングと、各色の塗
料を選択的に供給するために該弁ケーシングの各弁取付
穴内に収容して設けられる複数の塗料弁からなる色替弁
装置と、該色替弁装置から霧化ヘッドに供給された塗料
を被塗物に噴霧するために前記弁ケーシングの前端側に
塗装条件に応じて交換して取付けられる型式の異なる複
数種類の塗装機とを備え、前記弁ケーシングには低電圧
な給電ケーブルを設け、前記塗装機には該給電ケーブル
と着脱可能に接続され塗料を帯電させるための高電圧発
生器を内蔵して設け、前記塗装機には霧化ヘッドと前記
弁ケーシング内に設けられた色替弁装置との間を連通す
る塗料供給用のチューブを設け、前記弁ケーシング内の
色替弁装置を高電圧発生器の低圧側に保持させる構成と
している
【0017】このように構成したことにより、弁ケーシ
ングに複数設けられた弁取付穴内に各色の塗料弁を収容
することにより、色替弁装置を構成することができる。
また、塗装条件に応じて様々な型式の塗装機を弁ケーシ
ングに対し交換して取付けることができるから、弁ケー
シングおよび該弁ケーシング内の色替弁装置を各型式の
塗装機に対して共用することができ、塗装条件の変更に
対応して塗装機を使い分けることができる。また、塗装
機には高電圧発生器を内蔵して設け、該高電圧発生器は
弁ケーシング側の低電圧な給電ケーブルと着脱可能に接
続される構成としたから、弁ケーシング(色替弁装置)
を低圧側に保持することができる。
【0018】請求項2の発明は、前記塗装機は、エアモ
ータによって高速回転された状態で前記色替弁装置から
供給される塗料を噴霧する回転霧化頭を備えた回転霧化
頭型塗装機と、前記色替弁装置から供給される塗料を噴
霧する塗料ノズルを備えたスプレーガン型塗装機とを有
し、前記弁ケーシングに対して該回転霧化頭型塗装機と
スプレーガン型塗装機とを選択して取付ける構成とした
ことにある。
【0019】このように構成したことにより、例えば被
塗物の形状、材質、塗料の種類等の塗装条件に応じ、塗
装機を回転霧化頭型塗装機とスプレーガン型塗装機とに
容易に交換することができる。
【0020】請求項3の発明は、前記塗装機は、前記色
替弁装置から供給される塗料を軸線方向に噴霧するため
に直線状のハウジングを備えたストレート型塗装機と、
前記色替弁装置から供給される塗料を軸線に対して屈曲
した方向に噴霧するために屈曲したハウジングを備えた
ベンド型塗装機とを有し、前記弁ケーシングに対して該
ストレート型塗装機とベンド型塗装機とを選択して取付
ける構成としたことにある。
【0021】このように構成したことにより、例えば、
車体の外面を塗装するときにはストレート型塗装機を使
用し、車体の内面を塗装するときにはベンド型塗装機を
使用するというように、ストレート型塗装機とベンド型
塗装機とを交換して用いることができる。
【0022】請求項4の発明は、前記塗装機は、低圧な
出力電圧を得るための低昇圧型高電圧発生器を内蔵した
低昇圧型塗装機と、高圧な出力電圧を得るための高昇圧
型高電圧発生器を内蔵した高昇圧型塗装機とを有し、前
記弁ケーシングに対して該低昇圧型塗装機と高昇圧型塗
装機とを選択して取付ける構成としたことにある。
【0023】このように構成したことにより、塗料の種
類、特性に応じて低昇圧型塗装機と高昇圧型塗装機とを
交換して使用することができる。
【0024】請求項5の発明は、前記弁ケーシングの前
端側には環状の締付け部材を設け、該締付け部材を用い
て前記弁ケーシングに対し前記塗装機を着脱可能に取付
ける構成としたことにある。
【0025】これにより、塗装機の交換時には、締付け
部材を締付けることによって塗装機を弁ケーシングに取
付けることができ、締付け部材を緩めることによって塗
装機を弁ケーシングから取外すことができる。
【0026】請求項6の発明は、前記塗料供給用のチュ
ーブは、塗料の流通距離を長くするスパイラルチューブ
によって構成したことにある。
【0027】これにより、高電圧発生器によって塗装対
象となる塗料に高電圧を印加した場合には、この塗料に
印加された高電圧は塗料の流通距離を長くするスパイラ
ルチューブによって電圧降下を生じるから、弁ケーシン
グ(色替弁装置)を低圧側に保持することができる。こ
のため、弁ケーシングはアース電位とみなすことができ
る高電圧発生器の低圧側に保持されるから、色替弁装置
に充填された待機中の塗料の顔料等が分離するのを防止
することができる。
【0028】請求項7の発明は、前記色替弁装置は、前
記弁ケーシングの各弁取付穴内に収容された前記各色の
塗料弁と、該各塗料弁間を連通する共通塗料通路と、該
共通塗料通路の最上流側に設けられ、洗浄用のエア、シ
ンナを供給する洗浄弁とを含んで構成したことにある。
【0029】これにより、各塗料弁から共通塗料通路を
通して塗装機に各色塗料を供給できる上に、色替時には
洗浄弁を開弁することにより共通塗料通路全体に洗浄用
のエア、シンナを供給することができ、前色塗料の排
出、洗浄を行なうことができる。
【0030】請求項8の発明は、前記塗装機は回転霧化
頭型塗装機であり、前記弁ケーシングの弁取付穴内に
は、前記塗装機の塗料通路先端を洗浄するとき、該塗料
通路先端にシンナを供給する先端洗浄弁を設けたことに
ある。
【0031】これにより、色替時には先端洗浄弁を開弁
する。これにより、該先端洗浄弁を介して供給されるシ
ンナにより、塗装機の通路先端等に付着した前色塗料を
洗浄することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
塗料噴霧装置を、添付図面に従って、詳細に説明する。
【0033】図中、1は塗料噴霧装置のベースをなす弁
ケーシングを示し、該弁ケーシング1は、図2に示す如
く、後述する環状ボディ2、接続筒体3およびフロント
プレート4から大略構成されている。
【0034】2は弁ケーシング1の基部となる環状ボデ
ィで、該環状ボディ2は、図3に示す如く、中央部がケ
ーブル挿通穴2Aとなる円環状に形成され、その一端側
外周には接続筒体3の環状平板3Aが嵌合される環状の
嵌合筒部2Bが一側に向けて突設されている。
【0035】3は環状ボディ2の一側に配設された接続
筒体で、該接続筒体3は、環状ボディ2の嵌合筒部2B
内周側に嵌合される環状平板3Aと、該環状平板3Aか
ら一側に向けて突設された筒部3Bと、該筒部3Bの外
周面に刻設されたねじ部3Cとから構成されている。そ
して、接続筒体3は、前記環状平板3Aが環状ボディ2
にボルト3D,3D,…によって固定されている。
【0036】4は環状ボディ2の他端面に取付けられた
塗装機取付部となるフロントプレートを示し、該フロン
トプレート4は、大径部4Aと小径部4Bとから段付円
板状に形成され、その中央には環状ボディ2のケーブル
挿通穴2Aと同径のケーブル挿通穴4Cが形成されてい
る。また、前記小径部4Bの外周面にはねじ部4Dが刻
設され、小径部4Bの内周側は後述する塗装機61,7
1,81,101,111,112等が選択的に取付け
られる嵌合段部4Eとなっている。これにより、フロン
トプレート4は塗装機取付部を構成している。
【0037】ここで、前記環状ボディ2の外周側には、
図4に示す如く、12個の弁取付穴5A,5B,5C,
…5Lが周方向に間隔をもって円環状に配列され、該弁
取付穴5A〜5L内には後述する弁12A〜12G,1
3,14,15,16,18が収容されている。
【0038】また、前記環状ボディ2の内周側には、塗
料噴霧パターンを整形するためのシェーピングエアが流
通するシェーピングエア通路6と、後述するエアモータ
63のエアタービン63Cを駆動する駆動エアが流通す
る駆動エア通路7と、エアタービン63Cを制動するブ
レーキエアが流通するブレーキエア通路8と、エアモー
タ63のエア軸受(図示せず)へのエアが流通する軸受
エア通路9と、エアタービン63Cの回転数を検出する
ための回転数検出器(図示せず)に接続された検出ケー
ブル36が挿通されるケーブル通し穴10とが形成され
ている。そして、これらシェーピングエア通路6、駆動
エア通路7、ブレーキエア通路8、軸受エア通路9、ケ
ーブル通し穴10は、環状ボディ2からフロントプレー
ト4を貫通して塗装機61,71,81,101,11
1,112側に接続される。
【0039】そして、このように構成された弁ケーシン
グ1は、後述の高昇圧型高電圧発生器67に対してアー
ス側に接続されると共に、接続筒体3が後述するリヤプ
レート34、ホルダ50等を介して塗装用ロボットのア
ーム先端側(図示せず)に固定的に取付けられる。ま
た、弁ケーシング1の前端側に設けられたフロントプレ
ート4には、塗装機61,71,81,101,11
1,112が選択的に取付けられる。
【0040】次に、11は弁ケーシング1に内蔵された
色替弁装置を示し、該色替弁装置11は、後述する塗料
弁12A,12B,…12G、塗料供給弁13、洗浄ゲ
ート弁14等から構成されている。
【0041】12A,12B,…12Gは弁取付穴5A
〜5G内に収容されたA色,B色,…G色の塗料弁で、
該塗料弁12A〜12Gは、後述する共通塗料通路3
0、塗料通路31を介してA色〜G色の塗料を塗装機6
1等に向けて選択的に供給するものである。
【0042】13は弁取付穴5H内に収容された塗料供
給弁で、該塗料供給弁13は、後述する他の色替弁装置
44から供給される塗料を塗装機61に供給、停止する
ものである。
【0043】また、14は弁取付穴5I内に収容された
洗浄弁としての洗浄ゲート弁で、該洗浄ゲート弁14
は、後述するエア弁48、シンナ弁49を介してエア源
45、シンナ源46に接続されている。そして、洗浄ゲ
ート弁14は、色替時に共通塗料通路30、塗料通路3
1、後述するフィードチューブ66、スパイラルチュー
ブ68内に洗浄用のエア、シンナをそれぞれ供給し、残
存する前色塗料を排出してこれら通路内を洗浄するもの
である。
【0044】このように構成された色替弁装置11は、
塗装時には各塗料弁12A〜12G、トリガ弁18を開
閉することで共通塗料通路30等を介して塗装機61,
71,81,101,111,112側にA色〜G色の
塗料または他の色替弁装置44からの塗料を選択的に供
給する。また、色替時には洗浄ゲート弁14を開弁す
る。これにより、エア、シンナを共通塗料通路30、塗
料通路31、スパイラルチューブ68、フィードチュー
ブ66等に供給し、これらの内部に残存する前色塗料の
排出、洗浄を行なう。
【0045】一方、15は弁取付穴5J内に収容された
先端洗浄弁で、該先端洗浄弁15は開弁することにより
フィードチューブ66の先端を洗浄するためのシンナを
供給するものである。
【0046】16は弁取付穴5K内に収容された排液弁
(ダンプ弁)で、該排液弁16は連絡通路17を介して
塗料供給弁13に接続されている。そして、排液弁16
は、他の色替弁装置44から塗料供給弁13に供給され
る塗料を他色塗料に色替するときに、開弁して前色塗料
を後述する廃液タンク47に排出するものである。
【0047】18は弁取付穴5K内に収容されたトリガ
弁で、該トリガ弁18は、共通塗料通路30から供給さ
れる塗料を塗装機61等に供給、停止するものである。
【0048】ここで、前述した各塗料弁12A〜12
G、塗料供給弁13、洗浄ゲート弁14、先端洗浄弁1
5、排液弁16、トリガ弁18はいずれも同様の弁構造
をなしている。即ち、これら各塗料弁12A〜12G、
塗料供給弁13、洗浄ゲート弁14、先端洗浄弁15、
排液弁16、トリガ弁18は、弁取付穴5A〜5Lの他
端側に嵌合された弁座部材19と、該弁座部材19の流
通路19Aを開閉するニードル弁体20と、該ニードル
弁体20の基端側に取付けられ、弁取付穴5A〜5L内
を軸方向に摺動するピストン21と、該ピストン21を
介して前記ニードル弁体20を閉弁方向に付勢するばね
部材22と、弁取付穴5A〜5Lの一側を閉塞するキャ
ップ23とから大略構成されている。
【0049】なお、各塗料弁12A〜12G、洗浄ゲー
ト弁14、先端洗浄弁15、排液弁16、トリガ弁18
は、ニードル弁体20で弁座部材19の流通路19Aを
開閉する2ポート2位置の開閉弁として構成されてい
る。また、塗料供給弁13は、3ポート2位置の切換弁
として構成され、ニードル弁体20の動作位置に応じて
後述の塗料供給通路25と共通塗料通路30、塗料供給
通路25と連絡通路17とを選択的に連通させる。
【0050】次に、前記各塗料弁12A〜12G、塗料
供給弁13、洗浄ゲート弁14、先端洗浄弁15、排液
弁16、トリガ弁18を連通させるため、弁ケーシング
1内に形成される各種通路について、図4、図5に基づ
いて述べる。
【0051】即ち、24A,24B,…24Gは弁取付
穴5A〜5Gに隣接し、比較的塗装頻度の高い専用色と
なるA色,B色,…G色の塗料が流通する塗料供給通路
で、該塗料供給通路24A,24B,…24GはA色,
B色,…G色の塗料配管37A,37B,…37Gを介
してA色,B色,…G色の塗料源43A,43B,…4
3Gと接続されている。
【0052】25は弁取付穴5Hに隣接し、比較的塗装
頻度の低い塗料が流通する塗料供給通路で、該塗料供給
通路25は他の塗料配管38を介して他の色替弁装置4
4と接続されている。
【0053】26は弁取付穴5Iに隣接し、色替時に共
通塗料通路30内等の前色塗料を洗浄するためのエア、
シンナが流通するエア・シンナ供給通路で、該エア・シ
ンナ供給通路26はエア配管39とエア弁48、シンナ
配管40、シンナ弁49を介してエア源45、シンナ源
46と接続されている。
【0054】27は弁取付穴5Jに隣接し、後述する回
転霧化頭64、フィードチューブ66の先端を洗浄する
ためのシンナが流通する先端洗浄用シンナ供給通路で、
該先端洗浄用シンナ供給通路27はシンナ配管41を介
してシンナ源46と接続されている。
【0055】28は弁取付穴5Kに隣接し、他の塗料配
管38、塗料供給通路25から排出された前色塗料やシ
ンナが流通する排出通路で、該排出通路28は排液配管
42を介して廃液タンク47と接続されている。
【0056】29A,29B,…29Lは各塗料弁12
A〜12G、塗料供給弁13、洗浄ゲート弁14、先端
洗浄弁15、排液弁16、トリガ弁18を動作するため
のパイロットエアが流通するパイロットエア供給通路
で、該パイロットエア供給通路29A〜29Lはパイロ
ットエア配管を介してパイロットエア弁(いずれも図示
せず)等と接続されている。
【0057】次に、前述した弁ケーシング1内の各塗料
弁12A〜12G、塗料供給弁13、洗浄ゲート弁1
4、先端洗浄弁15、排液弁16、トリガ弁18を塗装
機61等と着脱可能に接続するため、フロントプレート
4内に形成される各通路について述べる。
【0058】30はフロントプレート4に設けられ、塗
料弁12A〜12G、塗料供給弁13、洗浄ゲート弁1
4と共に色替弁装置11を構成する共通塗料通路で、該
共通塗料通路30は各弁12A〜12G,13,14を
相互に連通させるものである。このため、共通塗料通路
30は、図5に示す如く、上流側から洗浄ゲート弁1
4、塗料供給弁13、塗料弁12G〜12Aに順次連通
し、その下流側がトリガ弁18に接続されている。
【0059】31はフロントプレート4に形成された塗
料通路で、該塗料通路31は、上流側がトリガ弁18に
接続され、下流側がスパイラルチューブ68に連通して
いる。
【0060】32はフロントプレート4に形成されたシ
ンナ通路で、該シンナ通路32は、上流側が先端洗浄弁
15に接続され、下流側がフィードチューブ66のシン
ナ供給路66Bに連通している。
【0061】33はフロントプレート4に形成された連
通路で、該連通路33は、排液弁16と排出通路28と
を連通させるものである。
【0062】次に、環状ボディ2の後側に配設されたリ
ヤプレート34について説明する。このリヤプレート3
4は、接続筒体3の筒部3B内に位置して環状ボディ2
の後端面に当接されたプレート部34Aと、該プレート
部34Aの中央から環状ボディ2のケーブル挿通穴2A
内に延びた筒部34Bとから大略構成されている。
【0063】ここで、前記リヤプレート34のプレート
部34Aには、図2または図6に示すように、シェーピ
ングエア通路6に連通するシェーピングエア配管35
と、ケーブル通し穴10に進入する検出ケーブル36
と、塗料供給通路24A,24B,…24Gに連通する
A色,B色,…G色の塗料配管37A,37B,…37
Gと、塗料供給通路25に連通する他の塗料配管38
と、エア・シンナ供給通路26に連通するエア配管3
9、シンナ配管40と、先端洗浄用シンナ供給通路27
に連通するシンナ配管41と、排出通路28に連通する
排液配管42とが接続されている。
【0064】そして、前記塗料配管37A,37B,…
37GはA色,B色,…G色の塗料源43A,43B,
…43Gに接続されている。また、他の塗料配管38
は、比較的塗装頻度の低い塗料を選択的に供給する他の
色替弁装置44に接続されている。また、エア配管39
はエア源45に接続され、シンナ配管40,41はシン
ナ源46に接続されている。さらに、排液配管42は、
廃液タンク47に接続されている。
【0065】ここで、エア配管39の途中には、エア源
45からのエアを洗浄ゲート弁14に供給、停止するた
めのエア弁48が設けられている。また、シンナ配管4
0の途中には、シンナ源46からのシンナを洗浄ゲート
弁14に供給、停止するためのシンナ弁49が設けられ
ている。
【0066】また、前記リヤプレート34には、パイロ
ットエア供給通路29A〜29Lに連通するパイロット
エア配管と、駆動エア通路7に連通する駆動エア配管
と、ブレーキエア通路8に連通するブレーキエア配管
と、軸受エア通路9に連通する軸受エア配管(いずれも
図示せず)とが接続されている。
【0067】50は弁ケーシング1を塗装用ロボットに
取付けるためのホルダで、該ホルダ50は、図2に示す
如く、リヤプレート34と共にアーム側固定ナット51
によって弁ケーシング1に固定されている。
【0068】52はそのコネクタ52Aが弁ケーシング
1の中央に配置された給電ケーブルで、該給電ケーブル
52のコネクタ52Aはコネクタ接続筒53内に支持さ
れた状態でリヤプレート34の筒部34B内に固定され
ている。そして、給電ケーブル52は後述する高昇圧型
高電圧発生器67等に給電を行なうものである。
【0069】次に、弁ケーシング1のフロントプレート
4に塗装機61を着脱可能に取付けるための構成につい
て述べる。
【0070】54はフロントプレート4の一端側に位置
してねじ部4Dに螺着可能に設けられた締付け部材をな
す塗装機側固定ナットで、該塗装機側固定ナット54の
他端部は、径方向内向きに突出して段部54Aとなって
いる。そして、塗装機側固定ナット54は、フロントプ
レート4の嵌合段部4E内に塗装機61の基端側と共に
チューブカバー69の基端を嵌合させた状態でねじ部4
Dに螺着する。これにより、塗装機側固定ナット54の
段部54Aをチューブカバー69の段部69Aに係合さ
せ、もって弁ケーシング1に対して塗装機61を一体的
に固定するものである。
【0071】次に、弁ケーシング1の前端側に着脱可能
に取付けられるストレート型の回転霧化頭型静電塗装機
61について説明するに、この回転霧化頭型静電塗装機
61は、後述するハウジング62、エアモータ63、回
転霧化頭64、シェーピングエアリング65、フィード
チューブ66、高昇圧型高電圧発生器67から大略構成
されている。
【0072】62はエアモータ63、高電圧発生器67
等を覆うように設けられたハウジングを示し、該ハウジ
ング62は、図7に示す如く直線的な段付円柱状に形成
され、その他側にはエアモータ63を収容するモータ収
容空間62Aが形成されている。また、ハウジング62
の外周側には軸方向中間部から一端側までの間を絞るこ
とによりチューブ巻回部62Bが形成されている。ま
た、ハウジング62には、一側が弁ケーシング1側のシ
ェーピングエア通路6に連通する第1のシェーピングエ
ア通路62Cと、該第1のシェーピングエア通路62C
に連通してモータ収容空間62A内の外周側に形成され
た第2のシェーピングエア通路62Dとが形成されてい
る。さらに、ハウジング62には、検出ケーブル36が
挿通されるケーブル通し穴62Eと、駆動エア通路、ブ
レーキエア通路、軸受エア通路(いずれも図示せず)等
とが形成されている。
【0073】63はハウジング62のモータ収容空間6
2A内に収容されたエアモータで、該エアモータ63
は、モータハウジング63Aと、該モータハウジング6
3A内にエア軸受を介して回転可能に支持された中空の
回転軸63Bと、該回転軸63Bの基端側に固定された
エアタービン63Cとから大略構成されている。そし
て、エアモータ63は、駆動エア通路7等を介してエア
タービン63Cに駆動エアを供給することにより、エア
タービン63Cを介して回転軸63Bを高速回転するも
のである。
【0074】64はエアモータ63の回転軸63B先端
側に取付けられた霧化ヘッドをなすベル型の回転霧化頭
を示し、該回転霧化頭64は、エアモータ63によって
高速回転された状態でフィードチューブ66から塗料が
供給されることにより、その塗料を遠心力によって周縁
から噴霧するものである。
【0075】65は回転霧化頭64を囲繞するようにハ
ウジング62の他端側に設けられたシェーピングエアリ
ングで、該シェーピングエアリング65には、ハウジン
グ62の第2のシェーピングエア通路62Dに連通した
シェーピングエア通路65Aと、該シェーピングエア通
路65Aから供給されるシェーピングエアを回転霧化頭
64から噴霧された塗料に向けて噴出する複数のエア噴
出孔65B,65B,…とが設けられている。
【0076】66はエアモータ63の回転軸63B内に
挿通されたフィードチューブで、該フィードチューブ6
6には、中心部を軸方向に伸長した塗料供給路66A
と、該塗料供給路66Aを覆うように軸方向に伸長した
シンナ供給路66Bとが設けられている。また、塗料供
給路66Aはスパイラルチューブ68を介して弁ケーシ
ング1側の塗料通路31、共通塗料通路30に連通し、
シンナ供給路66Bはシンナ通路32に連通している。
【0077】67はハウジング62の一側に内蔵された
高昇圧型高電圧発生器で、該高電圧発生器67は、低圧
側(アース側)にコネクタ67Aが設けられ、該コネク
タ67Aが給電ケーブル52のコネクタ52Aに接続さ
れている。また、高電圧発生器67の高圧側(出力側)
は、リードスプリング67Bを介してエアモータ63の
モータハウジング63Aに電気的に接続されている。こ
こで、高電圧発生器67は、複数のコンデンサ、ダイオ
ード(いずれも図示せず)からなる多段の倍電圧整流回
路(コッククロフト回路)によって構成されている。こ
れにより、給電ケーブル52を介して供給された電圧を
所定の高電圧、例えば−90〜−120KVに変換し、
この高電圧をエアモータ63、フィードチューブ66を
介して塗料供給路66Aを流通する塗料に印加してい
る。
【0078】68はハウジング62のチューブ巻回部6
2Bの外周側に設けられたスパイラルチューブで、該ス
パイラルチューブ68は、チューブ巻回部62Bの外周
側に巻回され、その一側は共通塗料通路30、塗料通路
31と連通し、他側はフィードチューブ66の塗料供給
路66Aと連通している。これにより、スパイラルチュ
ーブ68は塗料の流通距離を長くし、高電圧発生器67
と色替弁装置11との間の電気抵抗を大きくしている。
この結果、高電圧発生器67により塗料に印加された高
電圧は、スパイラルチューブ68によって電圧降下を生
じるから、弁ケーシング1側(色替弁装置11側)は低
圧側に保持される。また、スパイラルチューブ68はメ
タリック塗料を塗装するときのブリッジ現象も抑制して
いる。
【0079】69はチューブ巻回部62Bを覆うように
ハウジング62に取付けられたチューブカバーを示し、
該チューブカバー69は、チューブ巻回部62Bに巻回
されたスパイラルチューブ68を保護するもので円筒状
に形成されている。また、チューブカバー69の一端側
外周には、径方向外向きに突出して段部69Aが形成さ
れ、該段部69Aは塗装機側固定ナット54の段部54
Aに係合するものである。
【0080】ここで、塗装機61を取付け、取外すに
は、塗装機側固定ナット54を螺合することによりフロ
ントプレート4に対して着脱することができる。
【0081】次に、図8は前述したストレート型の回転
霧化頭型静電塗装機61に代えて弁ケーシング1に着脱
可能に取付けられるベンド型の回転霧化頭型静電塗装機
を示している。
【0082】即ち、71は弁ケーシング1の前端側に着
脱可能に取付けられたベンド型の回転霧化頭型静電塗装
機で、該回転霧化頭型静電塗装機71は、そのハウジン
グ72が軸方向中間部で塗装機71の軸線に対して約6
0度屈曲している。これにより、ベンド型の回転霧化頭
型静電塗装機71は、被塗物となる車体の内面を塗装す
るときに、窓枠等から車体内に侵入し、複雑な塗装面を
塗装することができる。
【0083】なお、ベンド型の回転霧化頭型静電塗装機
71を構成する部材のうち、ハウジング72以外の部
材、即ちエアモータ、回転霧化頭、シェーピングエアリ
ング、フィードチューブ、高昇圧型高電圧発生器、チュ
ーブカバー等の部材については、ストレート型の回転霧
化頭型静電塗装機61と共通の構成となっている。従っ
て、これら共通の部材については、その説明を省略する
ものとする。
【0084】次に、図9ないし図11は前記ストレート
型の回転霧化頭型静電塗装機61、ベンド型の回転霧化
頭型静電塗装機71と交換して、弁ケーシング1に着脱
可能に取付けられるストレート型のスプレーガン型静電
塗装機を示している。
【0085】即ち、81は弁ケーシング1の前端側に着
脱可能に取付けられたストレート型のスプレーガン型静
電塗装機で、該スプレーガン型静電塗装機81は、後述
するハウジング82、ガンヘッド部83、塗料ノズル8
4、エアノズル85、高昇圧型高電圧発生器86等から
構成されている。
【0086】82はスプレーガン型静電塗装機81のハ
ウジングを示し、該ハウジング82は、図10、図11
に示す如く、直線的な段付円柱状に形成され、その一側
には高電圧発生器86が収容される収容空間82Aが形
成されている。また、ハウジング82には、その他側に
ガンヘッド部83が嵌合される嵌合空間82Bが形成さ
れ、外周側に軸方向中間部から一端側までの間にチュー
ブ巻回部82Cが形成されている。さらに、ハウジング
82には、ガンヘッド部83に塗料を供給する塗料供給
路82Dと、エアノズル85に霧化エアやパターンエア
を供給するエア通路82E等が形成されている。
【0087】83はハウジング82の他端側に固着され
たガンヘッド部で、該ガンヘッド部83には後述の塗料
ノズル84とエアノズル85とが設けられている。
【0088】84はガンヘッド部83に設けられた塗料
ノズルで、該塗料ノズル84は、その先端が塗料噴霧オ
リフィス84Aとなっている。そして、塗料ノズル84
は、塗料供給路82Dから供給される塗料を塗料噴霧オ
リフィス84Aから噴霧するものである。
【0089】85はガンヘッド部83の外周側に螺着さ
れたエアノズルで、該エアノズル85は複数のエア噴出
口85A,85A,…を有している。そして、エアノズ
ル85は、各エア噴出口85Aから霧化エアやパターン
エアを噴出することにより、塗料ノズル84の塗料噴霧
オリフィス84Aから噴霧された塗料の霧化を促進する
と共に、霧化した塗料を扁平な噴霧パターンに整形する
ものである。
【0090】86はハウジング82の収容空間82Aに
内蔵された高昇圧型高電圧発生器で、該高電圧発生器8
6の低圧側にはコネクタ86Aが設けられ、該コネクタ
86Aが給電ケーブル52のコネクタ52Aに接続され
ている。また、高電圧発生器86の高圧側は、コネクタ
86Bを介して後述する針状電極88に電気的に接続さ
れている。ここで、高電圧発生器86は、前述した高昇
圧型高電圧発生器67と同様に、多段の倍電圧整流回路
(コッククロフト回路)によって構成されている。これ
により、給電ケーブル52を介して供給された電圧を所
定の高電圧、例えば−90〜−120KVに変換し、こ
の高電圧を後述の針状電極88に供給している。
【0091】87はガンヘッド部83内に収容され、高
電圧発生器86と針状電極88との間に設けられた高抵
抗で、該高抵抗87は、針状電極88が被塗物に異常接
近したときにも、火花放電するのを防止するものであ
る。
【0092】88は塗料ノズル84の軸心に設けられた
針状電極で、該針状電極88の基端側は塗料ノズル84
内で電極ホルダ89に支持されている。また、針状電極
88の先端側は、塗料噴霧オリフィス84Aから外部に
突出している。そして、針状電極88は、高電圧発生器
86からの高電圧によって塗料ノズル84の前方にコロ
ナ放電領域を形成し、噴霧された塗料を高電圧に帯電さ
せるものである。
【0093】90はハウジング82のチューブ巻回部8
2Cに巻回されたスパイラルチューブで、該スパイラル
チューブ90の一側は塗料通路31、共通塗料通路30
に連通し、他側は塗料供給路82Dに連通している。
【0094】91はチューブ巻回部82Cを覆うように
ハウジング82に取付けられたチューブカバーを示し、
該チューブカバー91は、チューブ巻回部82Cに巻回
されたスパイラルチューブ90を保護するもので円筒状
に形成されている。また、チューブカバー91の一端側
外周には、径方向外向きに突出して段部91Aが形成さ
れ、該段部91Aは塗装機側固定ナット54の段部54
Aに係合するものである。
【0095】ここで、塗装機81を取付け、取外すに
は、塗装機側固定ナット54を螺合することによりフロ
ントプレート4に対して着脱することができる。
【0096】また、92は、図10に示す如くリヤプレ
ート34のプレート部34Aに取付けられたプラグで、
該プラグ92は、塗装機が回転霧化頭型静電塗装機6
1,71からスプレーガン型静電塗装機81に変更さ
れ、エアモータ63の回転数を検出するための検出ケー
ブル36が不要になった場合に、該検出ケーブル36が
接続されていた所に取付けられる。
【0097】次に、図12は前記ストレート型の回転霧
化頭型静電塗装機61、ベンド型の回転霧化頭型静電塗
装機71、ストレート型のスプレーガン型静電塗装機8
1と交換して、弁ケーシング1に着脱可能に取付けられ
るベンド型のスプレーガン型静電塗装機を示している。
【0098】即ち、101は弁ケーシング1の前端側に
着脱可能に取付けられたベンド型のスプレーガン型静電
塗装機で、該スプレーガン型静電塗装機101は、その
ハウジング102が軸方向中間部で塗装機101の軸線
に対して約60度屈曲している。これにより、ベンド型
のスプレーガン型静電塗装機101は、被塗物となる車
体の内面を塗装するとき、塗装用ロボットのアームに取
付けられて車体の窓枠から車体内に侵入し、複雑な塗装
面を塗装できるようになっている。
【0099】なお、ベンド型のスプレーガン型静電塗装
機101を構成する部材で、ハウジング102以外の部
材、即ちガンヘッド部、塗料ノズル、エアノズル、高昇
圧型高電圧発生器、チューブカバー等の部材について
は、ストレート型のスプレーガン型静電塗装機81と共
通の構成となっている。従って、これら共通の部材につ
いては、その説明を省略するものとする。
【0100】さらに、本実施例では、前述した高昇圧型
高電圧発生器67を有する塗装機61,71と、高昇圧
型高電圧発生器86を有する塗装機81,101との他
に、弁ケーシング1に着脱可能に取付けられる塗装機と
して、図13に示すものが用意されている。
【0101】即ち、図13において、ストレート型の回
転霧化頭型静電塗装機111、ストレート型のスプレー
ガン型静電塗装機112には、倍電圧整流回路(コック
クロフト回路)として、出力電圧が−40〜−60KV
程度の低昇圧型高電圧発生器113が用いられている。
従って、これらの塗装機111,112の出力電圧は、
高電圧出力が前述した塗装機61,71,81,101
の出力電圧(−90〜−120KV)より低圧であると
いう点で、これらの塗装機61,71,81,101と
相違している。
【0102】そして、本実施例の塗料噴霧装置では、こ
れら全ての塗装機61,71,81,101,111,
112を弁ケーシング1に対し交換可能に取付けること
ができ、該弁ケーシング1、色替弁装置11を塗装機6
1,71,81,101,111,112で共用できる
ようになっている。
【0103】本実施例による塗料噴霧装置は上述の如き
構成を有するもので、次に、塗装機61,71,81,
101,111,112を弁ケーシング1に交換して取
付ける場合の作業動作と、塗装時および色替時の動作に
ついて説明する。
【0104】まず、ストレート型の回転霧化頭型静電塗
装機61を弁ケーシング1に取付け、例えば被塗物とし
て車体の外面を塗装する場合の作動について説明する。
【0105】最初に、車体の外面をA色に塗装する場合
には、駆動エア、ブレーキエア、軸受エアを駆動エア通
路7、ブレーキエア通路8、軸受エア通路9をそれぞれ
経由してエアモータ63に供給する。そして、検出ケー
ブル36からの出力信号に基き、エアタービン63Cの
回転数を検出し、回転霧化頭64を所望の回転数で高速
回転させる。
【0106】次に、この状態でパイロットエア供給通路
29Aにパイロットエアを供給し、塗料弁12Aを開弁
させる。これにより、A色の塗料源43Aから塗料配管
37Aを介して共通塗料通路30にA色塗料を供給す
る。そして、塗装タイミングに合せてトリガ弁18を開
弁させることにより、A色塗料が塗料通路31、スパイ
ラルチューブ68を介してフィードチューブ66の塗料
供給路66Aに供給され、該塗料供給路66Aから回転
霧化頭64に向けて吐出される。また、このA色塗料の
流通時には、給電ケーブル52から給電された高昇圧型
高電圧発生器67がエアモータ63に−90〜−120
KV程度の高電圧を印加し、フィードチューブ66を流
通するA色塗料を高電圧に帯電させている。
【0107】そして、回転霧化頭64に供給されたA色
塗料は、高速回転による遠心力で外周縁から塗料粒子と
なって噴霧されると共に、高電圧に帯電しているから、
アース電位にある車体に向けて形成された静電界に沿っ
て飛行し塗着する。しかも、このときには、シェーピン
グエア配管35、シェーピングエア通路6,62C,6
2D,65A等を介して供給されたシェーピングエア
を、各エア噴出孔65Bから噴出する。そして、このシ
ェーピングエアにより塗料粒子をさらに微粒化すると共
に、所望の噴霧パターンに整形するようになっている。
【0108】一方、塗装色をA色塗料からB色塗料に色
替する場合には、A色の塗料弁12Aを閉弁する。次
に、エア弁48とシンナ弁49を交互に開弁させると共
に、洗浄ゲート弁14を開弁し、エア源45、シンナ源
46から供給されるエア、シンナによって共通塗料通路
30、塗料通路31、スパイラルチューブ68、塗料供
給路66A内に残ったA色塗料を洗浄する。このときに
は、先端洗浄弁15を開弁させ、シンナ通路32を経由
し、フィードチューブ66のシンナ供給路66Bから吐
出されるシンナによって、該フィードチューブ66の先
端、回転霧化頭64に付着したA色塗料を洗浄する。
【0109】そして、A色塗料の洗浄が完了したら、次
色塗料としてB色塗料を供給するために、塗料弁12B
を開弁させる。これにより、B色の塗料源43Bから塗
料配管37Bを介して供給されるB色塗料は、共通塗料
通路30、トリガ弁18、スパイラルチューブ68等を
介してフィードチューブ66の塗料供給路66Aに供給
され、回転霧化頭64から車体に向けて噴霧される。
【0110】次に、被塗物として車体の内面を塗装する
場合について説明するに、この場合には、車体の内面は
複雑な塗装面となるので、ストレート型の回転霧化頭型
静電塗装機61をベンド型の回転霧化頭型静電塗装機7
1に交換する。
【0111】そこで、ストレート型の回転霧化頭型静電
塗装機61からベンド型の回転霧化頭型静電塗装機71
への交換作業について説明する。
【0112】まず、塗装機側固定ナット54を緩めてフ
ロントプレート4のねじ部4Dから取外す。これによ
り、ストレート型回転霧化頭型静電塗装機61を弁ケー
シング1から取外すことができる。そして、該塗装機6
1を取外したら、ベンド型の回転霧化頭型静電塗装機7
1を弁ケーシング1に取付ける。この場合には、ハウジ
ング72に取付けられたチューブカバー69をフロント
プレート4の嵌合段部4Eに嵌合させ、この状態で塗装
機側固定ナット54をねじ部4Dに螺着する。これによ
り、ベンド型の回転霧化頭型静電塗装機71は、弁ケー
シング1に容易に取付けることができる。
【0113】なお、ベンド型の回転霧化頭型静電塗装機
71を用いた場合の塗装作業および色替作業について
は、塗装機61を用いた場合と同様であるので省略する
ものとする。
【0114】次に、回転霧化頭型静電塗装機61をスト
レート型のスプレーガン型静電塗装機81に変更する場
合の作業および塗装時の作動について説明する。
【0115】まず、塗装機側固定ナット54を緩めてフ
ロントプレート4のねじ部4Dから取外す。これによ
り、回転霧化頭型静電塗装機61を弁ケーシング1から
取外すことができる。そして、塗装機61を取外した
ら、ケーブル通し穴10から検出ケーブル36を引抜
き、リヤプレート34にプラグ92を取付ける。次に、
ストレート型のスプレーガン型静電塗装機81を弁ケー
シング1に取付ける。この場合には、ハウジング82に
取付けられたチューブカバー91をフロントプレート4
の嵌合段部4Eに嵌合させ、この状態で塗装機側固定ナ
ット54をねじ部4Dに螺着する。これにより、スプレ
ーガン型塗装機81を弁ケーシング1に容易に取付ける
ことができる。
【0116】また、スプレーガン型静電塗装機81では
エアモータは用いられていない。そこで、回転霧化頭型
静電塗装機61からスプレーガン型静電塗装機81に変
更する場合には、エアモータ63を駆動するためのエア
が流通するブレーキエア通路8、軸受エア通路9等が不
要になる。このため、スプレーガン型静電塗装機81と
して、これらの通路8,9に対応する通路が形成されて
いない構造のものを取付けることにより、通路8,9を
閉塞した状態とすることができる。
【0117】次に、前述したスプレーガン型静電塗装機
81でA色塗料を塗装する場合には、塗料弁12A、ト
リガ弁18を開弁させる。これにより、塗料配管37A
から供給されるA色塗料は、共通塗料通路30、塗料通
路31、スパイラルチューブ90、塗料供給路82Dを
介してガンヘッド部83に供給され、該ガンヘッド部8
3の塗料ノズル84から車体に向けて噴霧される。この
ときには、高電圧発生器86による高電圧が針状電極8
8に印加され、該針状電極88によって形成されたコロ
ナ放電領域で噴霧された塗料が帯電する。これにより、
このA色塗料は、アース電位にある車体に向けて形成さ
れた静電界に沿って飛行し塗着する。
【0118】しかも、このときには、シェーピングエア
をシェーピングエア配管35、シェーピングエア通路
6、エア通路82E等を介してエアノズル85に供給
し、このシェーピングエアをエアノズル85の各エア噴
出口85Aから噴出する。そして、このシェーピングエ
アにより、噴霧された塗料粒子をさらに微粒化し、かつ
所望の噴霧パターンに整形することができる。
【0119】次に、ストレート型のスプレーガン型静電
塗装機81からベンド型のスプレーガン型静電塗装機1
01への交換作業について説明する。
【0120】まず、塗装機側固定ナット54を緩めてフ
ロントプレート4のねじ部4Dから取外す。これによ
り、スプレーガン型静電塗装機81を弁ケーシング1か
ら取外すことができる。そして、塗装機81を取外した
ら、ベンド型のスプレーガン型静電塗装機101を弁ケ
ーシング1に取付ける。この場合には、ハウジング10
2に取付けられたチューブカバー91をフロントプレー
ト4の嵌合段部4Eに嵌合させ、この状態で塗装機側固
定ナット54をねじ部4Dに螺着する。これにより、ス
プレーガン型塗装機101を弁ケーシング1に容易に取
付けることができる。
【0121】なお、塗装機101を用いた場合の塗装作
業および色替作業については、塗装機71を用いた場合
と同様であるので省略するものとする。
【0122】かくして、本実施例によれば、弁ケーシン
グ1をベースとし、該弁ケーシング1に、各種の塗装機
61,71,81,101,111,112等を、塗装
条件、塗装面の形状、塗料の性質、特性等に応じて選択
的に取付けると共に、弁ケーシング1に内蔵した色替弁
装置11をこれらの塗装機で共通して使用することがで
きる。
【0123】この結果、塗装機61,71,81,10
1,111,112を塗装条件に応じて容易に交換する
ことができ、塗装ラインの変更等に容易に対応して、生
産性や作業性を向上することができる。しかも、色替弁
装置11を共用することにより、塗装機61,71,8
1,101,111,112は、従来技術において塗装
機毎に設けられていた色替弁装置の多くの部品を統一す
ることができる。これにより、本実施例の塗料噴霧装置
は、部品点数を削減し、組立作業性を高めることがで
き、生産性の向上、製造コストの低減を図ることができ
る上に、顧客側に在庫する必要のある部品を大幅に削減
することができ、顧客の負担を軽減することができる。
【0124】また、弁ケーシング1の前端側にフロント
プレート4を設け、該フロントプレート4のねじ部4D
に塗装機側固定ナット54を螺着することにより塗装機
61,71,81,101,111,112を着脱する
ことができるから、弁ケーシング1に対する塗装機6
1,71,81,101,111,112の交換作業を
より一層容易にすることができる。
【0125】さらに、塗装機61,71,81,10
1,111,112には、高電圧発生器67,86,1
13を設け、高電圧が印加される回転霧化頭64、ガン
ヘッド部83側と弁ケーシング1の色替弁装置11との
間をスパイラルチューブ68,90によって連通させて
いる。このため、スパイラルチューブ68,90によっ
て高電圧発生器67,86,113と色替弁装置11と
の間の電気抵抗を大きくし、弁ケーシング1内の色替弁
装置11を高電圧発生器67,86,113の低圧側、
即ちアース側に配置することができる。これにより、色
替弁装置11内に充填された待機中の塗料をアース電位
に近づけることができる。
【0126】従って、色替弁装置11内の塗料は常にア
ース電位に保持され、塗料中の顔料等が溶剤から分離す
るのを防止できる。この結果、従来技術のように塗料ノ
ズル、塗料通路に堆積した顔料が剥れて塗装面に付着し
たり、メタリック塗料にブリッジ現象が生じたりするの
を防止できる。これにより、塗装品質を高めることがで
き、信頼性を向上することができる。
【0127】また、弁ケーシング1に色替弁装置11を
内蔵し、該弁ケーシング1に直接的に塗装機61,7
1,81,101,111,112を着脱可能に取付け
るようにしている。このため、色替弁装置11と塗装機
61,71,81,101,111,112との間の配
管作業を不要にすることができ、組立時の作業性の向上
やコストの低減を図ることができる。
【0128】しかも、色替時には、色替弁装置11から
下流側の共通塗料通路30、塗料通路31、スパイラル
チューブ68,90、塗料供給路66A,82D等の内
部に残存している前色塗料だけを廃棄、洗浄することに
より、次色の塗料の塗装を行なうことができる。このた
め、色替時にも、塗料やシンナの廃棄量を削減して、色
替作業時間の短縮やコストの低減を図ることができる。
【0129】一方、弁ケーシング1を環状に形成し、該
弁ケーシング1に各塗料弁12A〜12G、塗料供給弁
13、洗浄ゲート弁14、先端洗浄弁15、排液弁1
6、トリガ弁18を周方向に円環状に配列している。こ
のため、弁ケーシング1内には該各塗料弁12A〜12
G、塗料供給弁13、洗浄ゲート弁14、先端洗浄弁1
5、排液弁16、トリガ弁18を効率よく配置すること
ができる。これにより、弁ケーシング1(色替弁装置1
1)を小型軽量化できるから、塗装時における塗装用ロ
ボット等の動作性能を向上でき、高品質な塗装を施すこ
とができる。
【0130】
【0131】また、前記実施例では、弁ケーシング1に
塗装機側固定ナット54を用いて塗装機61,71,8
1,101,111,112を着脱可能に取付けるもの
として述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、弁ケ
ーシングに塗装機を直接的に着脱可能に螺着するように
してもよく、また、別途ボルト、ナット等を用いて着脱
可能に取付けるようにしてもよい。
【0132】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、弁ケーシングに複数設けられた弁取付穴内に各色
の塗料弁を収容することにより、色替弁装置を構成する
ことができる。また、弁ケーシングに対し塗装条件に応
じて様々な型式の塗装機を交換して取付けることができ
るから、弁ケーシングおよび弁ケーシング内の色替弁装
置を共通として塗装条件の変更に対応した塗装機を使い
分けることができる。
【0133】この結果、弁ケーシングに型式の異なる複
数種類の塗装機を塗装条件に応じて交換して取付けるこ
とにより、1個の色替弁装置を型式の異なる各塗装機で
共用することができるから、塗装ラインの変更等に容易
に対応することができ、生産性、作業性を向上すること
ができる。また、従来技術において塗装機毎に設けられ
ていた色替弁装置を1個にでき、多くの部品を統一する
ことができるから、部品点数を削減して生産性の向上を
図ることができる。さらに、弁ケーシングに直接的に塗
装機を取付けているから、該弁ケーシング(色替弁装
置)と塗装機との間の配管作業を不要にすることがで
き、組立作業性の向上、製造コストの低減を図ることが
できる。また、塗装機には高電圧発生器を内蔵して設
け、該高電圧発生器は弁ケーシング側の低電圧な給電ケ
ーブルと着脱可能に接続される構成としたから、弁ケー
シング(色替弁装置)を低圧側に保持することができ
る。このため、弁ケーシングはアース電位とみなすこと
ができる高電圧発生器の低圧側に保持されるから、色替
弁装置に充填された待機中の塗料の顔料等が分離するの
を防止することができる。
【0134】請求項2の発明によれば、被塗物の形状、
材質、塗料の種類等の塗装条件に応じ、塗装機を回転霧
化頭型塗装機とスプレーガン型塗装機とに容易に交換す
ることができから、塗装機を交換する場合の作業性を
向上することができる。
【0135】請求項3の発明によれば、例えば、車体の
外面を塗装するときにはストレート型塗装機を使用し、
車体の内面を塗装するときにはベンド型塗装機を使用す
るというように、ストレート型塗装機とベンド型塗装機
とを交換して用いることができるから、塗装機を交換す
る場合の作業性を向上することができる。
【0136】請求項4の発明によれば、塗料の種類、塗
料の特性に応じて低昇圧型塗装機と高昇圧型塗装機とを
交換して使用することができるから、塗装機を交換する
場合の作業性を向上することができる。
【0137】請求項5の発明によれば、塗装機の交換時
には、締付け部材を締付けることによって塗装機を弁ケ
ーシングに取付けることができ、締付け部材を緩めるこ
とによって塗装機を弁ケーシングから取外すことができ
るから、塗装機を該弁ケーシングに容易に着脱すること
ができ、塗装機の交換作業を容易にすることができる。
【0138】請求項6の発明によれば、塗料供給用のチ
ューブは塗料の流通距離を長くするスパイラルチューブ
によって構成したから、高電圧発生器によって塗装対象
となる塗料に高電圧を印加した場合には、スパイラルチ
ューブによって電圧降下させることができる。このた
め、弁ケーシング内の色替弁装置は、高電圧発生器の低
圧側に保持することができ、色替弁装置に充填された待
機中の塗料の顔料等が溶剤から分離するのを防止するこ
とができる。これにより、従来技術のように、塗料ノズ
ルや塗料通路内に堆積した顔料が剥れて塗装面に付着し
たり、メタリック塗料にブリッジ現象が生じたりする事
態を防止でき、塗装面を奇麗に仕上げ塗装品質を高めて
信頼性を向上することができる。
【0139】請求項7の発明によれば、各塗料弁から共
通塗料通路を通して塗装機に各色塗料を供給できる上
に、色替時には洗浄弁を開弁することにより共通塗料通
路全体に洗浄用のエア、シンナを供給することができ、
前色塗料の排出、洗浄を行なうことができる。これによ
り、弁ケーシングに内蔵した色替弁装置によって各色塗
料の供給、通路内の洗浄を行なうことができる。
【0140】請求項8の発明によれば、色替時には先端
洗浄弁を開弁させることにより、該先端洗浄弁から供給
されるシンナによって塗装機の通路先端等に付着した前
色塗料を洗浄することができるから、付着塗料による塗
装不良の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】弁ケーシングにストレート型の回転霧化頭型静
電塗装機を取付けた状態で示す正面図である。
【図2】図1に示すストレート型の回転霧化頭型静電塗
装機の縦断面図である。
【図3】図2中の弁ケーシング、色替弁装置等を拡大し
て示す断面図である。
【図4】図3中の弁ケーシングを矢示IV−IV方向からみ
た一部破断の右側面図である。
【図5】図3中のフロントプレートを矢示V−V方向か
らみた横断面図である。
【図6】塗料噴霧装置の全体構成を示す回路構成図であ
る。
【図7】図2中の回転霧化頭型静電塗装機を拡大して示
す拡大縦断面図である。
【図8】弁ケーシングにベンド型の回転霧化頭型静電塗
装機を取付けた状態で示す図1と同様位置からみた正面
図である。
【図9】弁ケーシングにストレート型のスプレーガン型
静電塗装機を取付けた状態で示す図1と同様位置からみ
た正面図である。
【図10】図9に示すストレート型のスプレーガン型静
電塗装機の縦断面図である。
【図11】図10中のスプレーガン型静電塗装機を拡大
して示す拡大縦断面図である。
【図12】弁ケーシングにベンド型のスプレーガン型静
電塗装機を取付けた状態で示す図1と同様位置からみた
正面図である。
【図13】弁ケーシングに対し交換して取付けられる型
式の異なる複数の塗装機を示す説明図である。
【符号の説明】
1 弁ケーシング 4 フロントプレート(塗装機取付部) 5A〜5L 弁取付穴 11 色替弁装置 12A〜12G 塗料弁 13 塗料供給弁 14 洗浄ゲート弁 15 先端洗浄弁 16 排液弁 18 トリガ弁 24A〜24G,25 塗料供給通路 26 エア・シンナ供給通路 27 先端洗浄用シンナ供給通路 28 排出通路 54 塗装機側固定ナット(締付け部材) 61,71,111 回転霧化頭型静電塗装機 64 回転霧化頭(霧化ヘッド) 67,86 高昇圧型高電圧発生器 68,90 スパイラルチューブ 81,101,112 スプレーガン型静電塗装機 83 ガンヘッド部(霧化ヘッド) 84 塗料ノズル 113 低昇圧型高電圧発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B05B 15/02 B05B 15/02 (56)参考文献 特開 平5−49976(JP,A) 実開 昭60−5470(JP,U) 実開 昭63−46956(JP,U) 実開 昭58−108162(JP,U) 特公 平6−59423(JP,B2) 米国特許4171098(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 5/00 - 5/16 B05B 12/14 B05B 15/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁取付穴が複数設けられると共に、前端
    側が塗装機取付部となった共通の部材としての弁ケーシ
    ングと、各色の塗料を選択的に供給するために該弁ケー
    シングの各弁取付穴内に収容して設けられる複数の塗料
    弁からなる色替弁装置と、該色替弁装置から霧化ヘッド
    に供給された塗料を被塗物に噴霧するために前記弁ケー
    シングの前端側に塗装条件に応じて交換して取付けられ
    る型式の異なる複数種類の塗装機とを備え 前記弁ケーシングには低電圧な給電ケーブルを設け、前
    記塗装機には該給電ケーブルと着脱可能に接続され塗料
    を帯電させるための高電圧発生器を内蔵して設け、前記
    塗装機には霧化ヘッドと前記弁ケーシング内に設けられ
    た色替弁装置との間を連通する塗料供給用のチューブを
    設け、前記弁ケーシング内の色替弁装置を高電圧発生器
    の低圧側に保持させる構成としてなる塗料噴霧装置。
  2. 【請求項2】 前記塗装機は、エアモータによって高速
    回転された状態で前記色替弁装置から供給される塗料を
    噴霧する回転霧化頭を備えた回転霧化頭型塗装機と、前
    記色替弁装置から供給される塗料を噴霧する塗料ノズル
    を備えたスプレーガン型塗装機とを有し、前記弁ケーシ
    ングに対して該回転霧化頭型塗装機とスプレーガン型塗
    装機とを選択して取付ける構成としてなる請求項1に記
    載の塗料噴霧装置。
  3. 【請求項3】 前記塗装機は、前記色替弁装置から供給
    される塗料を軸線方向に噴霧するために直線状のハウジ
    ングを備えたストレート型塗装機と、前記色替弁装置か
    ら供給される塗料を軸線に対して屈曲した方向に噴霧す
    るために屈曲したハウジングを備えたベンド型塗装機と
    を有し、前記弁ケーシングに対して該ストレート型塗装
    機とベンド型塗装機とを選択して取付ける構成としてな
    る請求項1に記載の塗料噴霧装置。
  4. 【請求項4】 前記塗装機は、低圧な出力電圧を得るた
    めの低昇圧型高電圧発生器を内蔵した低昇圧型塗装機
    と、高圧な出力電圧を得るための高昇圧型高電圧発生器
    を内蔵した高昇圧型塗装機とを有し、前記弁ケーシング
    に対して該低昇圧型塗装機と高昇圧型塗装機とを選択し
    て取付ける構成としてなる請求項1に記載の塗料噴霧装
    置。
  5. 【請求項5】 前記弁ケーシングの前端側には環状の締
    付け部材を設け、該締付け部材を用いて前記弁ケーシン
    グに対し前記塗装機を着脱可能に取付ける構成としてな
    る請求項1,2,3または4に記載の塗料噴霧装置。
  6. 【請求項6】 前記塗料供給用のチューブは、塗料の流
    通距離を長くするスパイラルチューブによって成し
    なる請求項1,2,3または4に記載の塗料噴霧装置。
  7. 【請求項7】 前記色替弁装置は、前記弁ケーシングの
    各弁取付穴内に収容された前記各色の塗料弁と、該各塗
    料弁間を連通する共通塗料通路と、該共通塗料通路の最
    上流側に設けられ、洗浄用のエア、シンナを供給する洗
    浄弁とを含んで構成してなる請求項1に記載の塗料噴霧
    装置。
  8. 【請求項8】 前記塗装機は回転霧化頭型塗装機であ
    り、前記弁ケーシングの弁取付穴内には、前記塗装機の
    塗料通路先端を洗浄するとき、該塗料通路先端にシンナ
    を供給する先端洗浄弁を設けてなる請求項1,2,3,
    4または7に記載の塗料噴霧装置。
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