JP3440864B2 - エアホースソケット - Google Patents

エアホースソケット

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L39/00Joints or fittings for double-walled or multi-channel pipes or pipe assemblies

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、釘打ち機
やエアモータ等の空気圧で駆動される空気圧駆動装置用
のエアホースソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】空気圧で駆動される空気圧駆動装置とし
ては、コンプレッサから圧縮空気の供給を受けて釘を打
ち込む釘打ち機やエアモータ等が知られている。
【0003】これらの空気圧駆動装置に圧縮エアを供給
するエアホースは、一端がコンプレッサに接続され、他
端が空気圧駆動装置に接続される。エアホースの他端に
はメス型のソケットが形成され、このメス側のソケット
を、空気圧駆動装置側のオス型のソケットに接続するこ
とにより、空気圧駆動装置に圧縮エアが供給されるよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば釘打
ち機のような空気圧駆動装置では、圧縮エアを供給する
ときに、釘打ち機内部のピストン等の摺動部等にオイル
を供給し、使用済みの圧縮空気を釘打ち機の排気口から
排気している。
【0005】このために、例えば、釘打ち機の場合に施
工場所にオイルが付着したり、排気が作業空間に悪影響
を与える虞がある。
【0006】そこで、圧縮エアを釘打ち機から排気する
ときに、その排気をエアホースにより影響のない場所に
導き、そこでオイルを回収しつつ排気することを出願人
は研究している。このエアホースソケットは、圧縮エア
の供給経路と釘打ち機からの排気エアの排気経路とを同
軸に二重に構成するものであり、エア供給経路の外側に
エア排気経路が形成されているものである。
【0007】しかしながら、このようなエアホースソケ
ットの場合、圧縮エアを排気するときに、高圧の排気を
大気圧に近い状態で排気すると、断熱膨張により排気部
位を冷却するために、供給エア中の水分が凍結して、エ
ア供給経路を塞ぎ、釘打ち機へのエア供給能力が低下す
る恐れがあるということが見出された。
【0008】本発明のエアホースソケットは、このよう
な環境保全に資する空気圧駆動装置の開発に関連して、
発明されたものであり、圧縮空気のエア供給経路とエア
排気経路とが隣接して形成される場合に、エア排気経路
側からの冷却により、エア供給経路側が閉塞することを
防止して、空気圧駆動装置へのエア供給能力の低下を防
止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1のエアホースソケットは、空気圧
駆動装置に圧縮エアを供給するエア供給経路と、前記空
気圧駆動装置から排気された排気エアを排気するエア排
気経路とが隣接して形成され、前記エア供給経路の出口
近傍に、この出口を奥側から閉鎖する弁体が配置される
と共に、前記エア供給経路内に前記弁体を前記出口側に
付勢するコイルスプリングが配置され、前記エア供給経
路と前記エア排気経路との間に、前記圧縮エアの冷却を
防止する断熱手段が設けられていることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項2のエアホースソケット
は、請求項1のエアホースソケットにおいて、前記断熱
手段は前記エア供給経路の内壁部に形成された断熱部材
により構成されていることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3のエアホースソケット
は、請求項1のエアホースソケットにおいて、前記断熱
手段は前記エア排気経路の少なくとも前記エア供給経路
側の内壁面に設けた断熱部材により構成されていること
を特徴とする。
【0012】本発明の請求項4のエアホースソケット
は、請求項1のエアホースソケットにおいて、前記断熱
手段は前記エア供給経路と前記エア排気経路との間に設
けられた断熱空間により構成されていることを特徴とす
る。
【0013】本発明の請求項5のエアホースソケット
は、請求項1のエアホースソケットにおいて、前記エア
供給経路と前記エア排気経路は、前記エア供給経路が内
側に位置し、前記エア排気経路が外側に位置する二重管
構成とされ、前記エア供給経路の出口近傍に奥側から出
口を閉鎖する弁体が配置され、前記断熱手段は、前記エ
ア供給経路の内壁面から離れて筒状に形成され、前記エ
ア供給経路内を通過する供給エアに前記エア排気経路の
冷却熱の伝導を阻止する防風壁部により構成されている
ことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
にかかるエアホースソケットの構成を示しており、符号
1は空気圧駆動装置としての釘打ち機に形成されたオス
型ソケットである。オス型ソケット1は、釘打ち機のハ
ンドル部2の下部に突設されており、圧縮エアを導入す
る圧縮エア導入経路3と、釘打ち機内部にて使用した圧
縮エアを排気する圧縮エア排気経路4とを有する。
【0015】圧縮エア導入経路3は、ハンドル部2の下
部に螺着される円筒状の内側筒部5と、内側筒部5の円
筒状の接続部6内にネジにより螺着される円筒状のオス
型管部7とで構成される。オス型管部7の内壁面には断
熱チューブ7Aが配置固定されている、断熱チューブ7
Aは熱伝導率が低く耐熱性・耐擦過性の高いプラスチッ
ク樹脂(例えば、ポリアセタール(POM)、ポリプロ
ピレン、ABS樹脂等)が用いられている。
【0016】内側筒部5の周囲には、円筒状の外側筒部
8が螺着されている。外側筒部8にはオス型管部7と同
心円状に突出する嵌合筒部9が形成され、外側筒部8と
内側筒部5との間に、圧縮エア排気経路4が形成され
る。圧縮エア排気経路4は、円筒状の接続部6の周りに
リング状に連なっている。
【0017】オス型管部7は、メス型ソケット11のメ
ス型管部12に挿入され、前端がシールリング17に圧
接されることにより機密状に接続され、嵌合筒部9は、
メス型ソケット11のスリーブ13の内部にシールされ
て接続される。外側筒部8の前側壁部には釘打ち機内部
の圧縮エアを排気する接続管部10及びエアホース14
が接続され、接続管部10の内部は圧縮エア排気経路4
に接続されている。エアホース14の他端部は釘打ち機
の圧縮空気の排気口(図示せず)に接続される。
【0018】この実施の形態では、メス型ソケット11
をエアホースソケットとする。メス型ソケット11のメ
ス型管部12は、オス型管部7が嵌合保持されるテーパ
ー壁部の奥部に延びる円筒状の雌ネジ部15を有し、雌
ネジ部15の外側に外筒部16を有する。雌ネジ部15
の内側には、シールリング17及び内側接続筒部18と
が装着される。
【0019】メス型管部12の雌ネジ部15と外筒部1
6とは一体に形成されており、雌ネジ部15と外筒部1
6とは、メス型管部12の軸方向に平行に延びる縦壁部
(図示せず)により接続され、雌ネジ部15と外筒部1
6との間に圧縮エアの排気通路19が開口されている。
【0020】メス型管部12の外筒部16の出口側端部
16Aにはスリーブ13が軸方向にスライド可能に装着
され、外筒部16の外周面とスリーブ13の内面とはO
−リングによりシールされている。外筒部16のホース
側端部16Bの外周面には雄ネジ21が形成され、この
雌ネジには外側ホース27の端部を接続する排気ホース
固定部22の内壁に形成された雌ネジ23が螺着され
る。
【0021】メス型管部12の出口側端部の外周部に
は、スリーブ13の内側に一体に形成された環状案内部
24がスライド可能に装着されている。環状案内部24
は、メス型管部12の軸方向にスライドして、オス型管
部7の固定及び固定解除を行うようになっており、メス
型管部12の先端部側に形成された通常4カ所の丸孔部
25に配置されたボール(図示せず)が、オス型管部7
のリング状凹部26に入り込むことにより、オス型管部
7の抜けを防止する。
【0022】この丸孔部25に配置されるボールは、オ
ス型管部7がメス型管部12に装着されておらず、スリ
ーブ13が排気ホース27側に位置しているとき、丸孔
部25から外周側に位置し、また、オス型管部7がメス
型管部12に挿入されて嵌合し、スリーブ13がオス型
ソケット1の外側筒部8側に位置しているとき、丸孔部
25から内側に位置して、リング状凹部26に保持さ
れ、オス型管部7をメス型管部12に固定する。
【0023】丸孔部25のボールは、スリーブ13がオ
ス型ソケット1側へ変位されるとき、スリーブ13の環
状案内部24に押されてリング状凹部26に入り込み、
メス型管部12とオス型管部7とを結合する。
【0024】シールリング17は、ゴム製のものであ
り、雌ネジ部15のネジ孔15Aの奥部に配置されてお
り、内部の円形開口部に弁体28が装着されている。シ
ールリング17は、内側接続筒部18の筒部18Aの先
端とネジ孔15Aの奥壁の段部15Bにより固定されて
いる。筒部18Aの外周部には雄ネジが形成され、この
雄ネジがメス型管部12の雌ネジ部15に螺着されてい
る。
【0025】内側接続筒部18の内部には、圧縮エア供
給経路29を形成する筒状孔30が形成されている。筒
状孔30の弁体28を配置する空間部は、圧縮エアの導
入部分の口径より大径に形成され、弁体配置室31とさ
れている。
【0026】弁体配置室31と筒状孔30との内壁に
は、エア供給経路の内壁部に形成された断熱部材として
の断熱チューブ32が接着固定されている。断熱チュー
ブ32は、熱伝導率が低く、耐熱性・耐擦過性のあるプ
ラスチック樹脂(例えば、ポリアセタール、ポリプロピ
レン、ABS樹脂等)で形成されている。断熱チューブ
32は、筒状孔30の内壁部全面を被覆することによ
り、供給エアが排気エアにより熱を奪われて供給エア中
の水分が結露・氷結することが極力防止されている。
【0027】断熱チューブ32の内側の段部33にコイ
ルスプリング34の一端部が支持されている。コイルス
プリング34の他端部には弁体28が支持されており、
コイルスプリング34は弁体28をシールリング17に
向かって弾性付勢している。
【0028】なお、弁体28は、コイルスプリング34
により付勢されて、オス型管部7が未装着の時に、シー
ルリング17を封鎖している。
【0029】弁体28は、図2に示すように、シールリ
ング17を封鎖するフランジ35を有する。フランジ3
5の出口側には、シールリング17の開口部にスライド
可能に保持される羽根状部36が形成されている。羽根
状部36は十字形断面を有しており、羽根状部36はシ
ールリング17の開口部に保持されたときに、羽根状部
36とシールリング17の開口部との間に供給エアの通
路が形成される。弁体28の頭部28A側のフランジ3
5の根元には、コイルスプリング34の他端部が支持さ
れている。
【0030】弁体28においては、弁体28全体がオス
型管部7に押されて図中右方向に移動すると、フランジ
35がシールリング17から離れ、圧縮エア供給経路2
9の供給エアはフランジ35の外側を回り込んで、フラ
ンジ35の後の羽根状部36の間を通ってオス型管部7
に供給される。
【0031】内側接続筒部18の圧縮エア供給経路29
の奥部の外周部には、図示しないコンプレッサから圧縮
エアを導入する供給ホース40が接続されるホース接続
部41が形成され、さらに、供給ホース40用のホース
固定筒部42を螺着するためのネジ部43が形成されて
いる。
【0032】筒状孔30は、ネジ部43及びホース接続
部41まで続き、断熱チューブ32はネジ部43の内壁
及びホース接続部41の端部内壁まで覆っている。
【0033】ネジ部43の外周部には雄ネジが形成さ
れ、該雄ネジに供給ホース固定スリーブ42の雌ネジが
螺合され、これによって内側接続筒部18に装着された
圧縮エアの供給ホース40を取り付ける。また、排気ホ
ース固定部42後端に形成された差込筒部の外周面に圧
縮エアを排気するための外側ホース27が装着固定され
る。
【0034】メス型ソケット11において、圧縮エア排
気経路45は、メス型管部12と内側接続筒部18と供
給ホース固定筒部42とが接続されて形成される壁面
と、スリーブ13と外筒部16と排気ホース固定部22
とが接続される壁面との間の空間及び排気ホース27と
で形成される。
【0035】また、このメス型ソケット11において、
圧縮エア供給経路29は、メス型管部12の内壁と、シ
ールリング17の弁体28を保持する孔と、断熱チュー
ブ32と、供給ホース40とで形成される。弁体28
は、軸方向の変位により、圧縮エア供給経路29を開閉
する。
【0036】なお、図1の符号46、47,48に示す
部位は、リング状の凹部であり、これらの凹部46、4
7、48にはシールのためのO−リングが配置される。
【0037】図3はこの実施の形態のメス型ソケット1
1を釘打ち機のハンドル部2に接続した状態を示す。オ
ス型ソケット1のオス型管部7はメス型ソケット11の
メス型管部12内部に嵌合固定されおり、スリーブ13
がオス型ソケット1側に変位している。スリーブ13内
部には嵌合筒部9が嵌合している。また、オス型管部7
の先端部の内側縁部に弁体28の段部39が嵌合してお
り、弁体28がコイルスプリング34を圧縮して供給ホ
ース40の奥部側に変位させている。
【0038】これにより、シールリング17と弁体28
のフランジ35が離間状態となり、圧縮エア導入経路3
が、圧縮エア供給経路29に連通接続し、圧縮エアが釘
打ち機内に導入される。また、オス型ソケット1の圧縮
エア排気経路4が、メス型ソケット11の圧縮エア排気
経路45に連通接続される。
【0039】オス型ソケット1の圧縮エア導入経路3に
導入された圧縮エアは、釘打ち機内のエア通路を経由し
てシリンダ内に入り込み、プランジャを押圧してプラン
ジャのロッドにより釘を打ち込む。プランジャを押圧し
た圧縮エアは、シリンダから排気され、釘打ち機内の排
気経路を経由して、エアホース14に入り込む。
【0040】エアホース14に案内された排気エアは、
オス型ソケット1の圧縮エア排気経路4から嵌合筒部9
とオス型管部7との間、及び、スリーブ13とメス型管
部12との間を通り、メス型ソケット11側の圧縮エア
排気経路45内に入り込む。
【0041】なお、このときメス型管部12の丸孔部2
5のボールは、環状案内部24に押されてオス型管部7
のリング状凹部26に入り込み、オス型管部7をメス型
管部12に固定している。また、丸孔部25は環状案内
部24により封止されている。
【0042】排気エアは釘打ち機から排気される際の断
熱膨張により冷却されており、この冷却された排気エア
がオス型管部7及びメス型管部12の外周側を通過する
際に、両管部7,12を冷却する。
【0043】しかし、冷却されたオス型管部7及びメス
型管部12並びに内側接続筒部18には、それぞれ断熱
チューブ7A、断熱チューブ32が配置されているの
で、圧縮エア供給経路29及びオス型管部7内部を通過
する供給エアから熱を奪い難くなっている。
【0044】従って、弁体28のフランジ35とシール
リング17の間、或いは、羽根状部36とシールリング
17の保持孔との間、更には、コイルスプリング34に
圧縮エア内の水分が氷結することが防止される。これに
よって、圧縮エアの供給が少なくなってプランジャの動
きが鈍化することが防止される。
【0045】釘打ち機からメス型ソケット11を外すと
き、スリーブ13をオス型ソケット1から遠ざけるよう
に移動させると、環状案内部24が排気ホース固定部2
2側に移動し、ボールがリング状凹部25から外れ、オ
ス型管部7がメス型管部12から外れる。これにより、
コイルスプリング34の弾発付勢力により、弁体28の
フランジ35がシールリング17に密着し、圧縮エア供
給経路29を閉鎖する。
【0046】図4は、本願発明の第2の実施の形態にか
かるエアホースソケットを示す。
【0047】第2の実施の形態において、空気圧駆動装
置である釘打ち機のオス型ソケット1の構成は、図1,
図3のものと同一であるので、その説明を援用する。ま
た、エアホースソケットとしてのメス型ソケット50
は、断熱手段としての断熱チューブ51(断熱部材)の
設置位置及び形状が、図1、図3のメス型ソケット11
と異なるのみであり、その他のメス型ソケット50の構
成はメス型ソケット11と同一であるので、それらの説
明を援用する。
【0048】図4、図5に示すメス型ソケット50にお
いて、断熱チューブ51は、断熱チューブ32と同じ材
質からなり、メス型管部12の外周面と、内側接続筒部
18の圧縮エア排気経路45に臨む外周面と、供給ホー
ス固定筒部42の外周面とを覆っている。断熱チューブ
51のメス型管部12側の部位には、丸孔部25に一致
する開口部52が形成されている。また、環状案内部2
4は、断熱チューブ51の外側をスライドする。断熱チ
ューブ51の材質は、図1の断熱チューブ32と同じで
ある。
【0049】また、断熱チューブ51の厚さは、全体の
形状の大型化や管路径等で許容される限り厚く設定する
のが好ましい。また、オス型管部7及びメス型管部12
全体を合成樹脂で製造することでも良い。
【0050】第2の実施の形態では、断熱チューブ51
は、排気エアが直接接触し、しかも、メス型管部12の
外周面と、内側接続筒部18の外周面と、排気ホース固
定部22の供給ホース固定筒部42の外周面とを覆って
いるので、広い範囲において断熱作用を発揮することが
出来る。
【0051】図6,図7は第3の実施の形態にかかるエ
アホースソケットの構成を示している。エアホースソケ
ットとしてのメス型ソケット60は、断熱手段として、
圧縮エア供給経路29と圧縮エア排気経路45との間
に、第1の断熱空間61,第2の断熱空間62が形成さ
れている。
【0052】第1の断熱空間61は、メス型管部12と
内側接続筒部63とによって形成され、前記第1の実施
の形態におけるメス型管部12内壁面の雌ネジと、内側
接続筒部63の外周面の雄ネジとが省略されており、第
1の断熱空間61とされている。
【0053】そのため、メス型管部12の弁体28近傍
は筒状部64とされ、筒状部64の更に奥部には、排気
ホース固定部22の供給ホース固定部65まで延びる薄
肉筒状部66が形成されている。
【0054】他方、内側接続筒部63の弁体28近傍に
は、筒状部67が形成され、筒状部64と筒状部67と
の間に、第1の断熱空間61が形成されている。
【0055】更に、筒状部67の中間部外周には、環状
突起68が形成され、環状突起68は筒状部66を支持
している。環状突起68の近傍には断熱リング69が装
着されている。筒状部67の環状突起68より奥の部位
は、筒状部66と対向しており、第2の断熱空間62が
形成されている。
【0056】筒状部66の奥部にある端部は、供給ホー
ス固定部65の外周角部に嵌合している。内側接続筒部
63の奥部は、ホース接続部41が形成され、供給ホー
ス40の端部は供給ホース固定部65とホース接続部4
1に挟まれて固定されている。内側接続筒部63は、一
端がシールリング17に支持され、他端が供給ホース4
0を介して供給ホース固定部65に支持され、中間部が
断熱リング69及び環状突起68により支持されること
によって、固定されている。
【0057】この第3の実施の形態では、圧縮エア供給
経路29と圧縮エア排気経路45との間に、第1の断熱
空間61、第2の断熱空間62、更に、断熱リング69
が配置されているので、断熱膨張した排気エアの冷却熱
が供給エアに伝わることが防止され、供給エアが冷却さ
れて弁体28のフランジ35やコイルスプリング34等
が氷結することが防止される。しかも、メス型管部12
の内側通路を切削して形成できるので、加工が容易であ
る。
【0058】その他のメス型ソケット60の構成は、図
1のメス型ソケット11の構成と同様であるので、その
説明を援用する。
【0059】図8〜図10は、本願発明の第4の実施の
形態にかかるエアホースソケットの構成を示す。
【0060】この第4の実施の形態においても、オス型
ソケット1の構成は、第1の実施の形態のオス型ソケッ
ト1と同様であるので、その説明を援用する。第4の実
施の形態のエアホースソケットとしてのメス型ソケット
70は、図1に示したメス型ソケット11と略同様な構
成であるが、内側接続筒部71の内部構成及び弁体72
並びにコイルスプリング73の構成が、内側接続筒部1
8及び弁体28並びにコイルスプリング34と異なって
いる。
【0061】すなわち、内側接続筒部71は、略円筒状
のコイルスプリング73を格納するための円筒溝74を
備えており、内側接続筒部71の内壁面から離間した位
置に、円筒状の防風壁部75が形成されている。防風壁
部75は、供給ホース40からの圧縮エアに対して、圧
縮エア排気経路45からの冷却熱を伝えないようにする
ものである。
【0062】弁体72は、図9に示すように、コイルス
プリング73を押さえるフランジ76と、円筒部77
と,環状溝部78と、中実の軸部79と、溝部80とを
有する。軸部79の軸方向に溝部80が形成され、溝部
80は環状溝部78に連なっている。円筒部77は軸部
79より口径が大きく形成され、円筒部77のメス型管
部12出口側の角部がシールリング17と接触してシー
ルリング17を封止する。円筒部77には、圧縮エア供
給経路29の供給エアを円筒部77の外側に通す開口部
81が複数個形成されている。
【0063】その他のメス型ソケット70の構成は、図
1のメス型ソケット11と同様であるので、メス型ソケ
ット11の説明を援用する。
【0064】第4の実施の形態のメス型ソケット70に
よれば、図10に示すように、オス型ソケット1と結合
させたときに、オス型管部7の先端部が弁体72を内側
接続筒部71の奥部に移動させる。弁体72が円筒溝7
4の奥部に移動すると、圧縮エア供給経路29の供給エ
アは、開口部81を通って弁体72の円筒部77の外側
に抜け、シールリング17と溝部80との間の隙間を通
って、オス型管部7の内部に進入する。
【0065】また、排気エアは圧縮エア排気経路4、4
5を通って排気ホース27内に排気される。排気エアは
釘打ち機から排気されたときに断熱膨張して冷却されて
おり、この冷却した排気エアがメス型管部12の外周を
通過する際に、コイルスプリング73等を冷却するが、
メス型管部12の内側を流れる供給エアは防風壁部75
によって直接コイルスプリング73に接触しないので、
コイルスプリング73からの結氷の成長が防止され、供
給エア管路内での氷付きによる管路の閉鎖が発生せず、
供給エアが通りにくくなることが防止され、釘打ち機の
プランジャの動作を鈍くすることがない。
【0066】
【発明の効果】本発明の請求項1乃至請求項4のエアホ
ースソケットによれば、エア供給経路と、エア排気経路
とが隣接して形成され、エア供給経路の出口近傍の弁体
がコイルスプリングにより出口を閉鎖する方向に付勢さ
れ、エア供給経路とエア排気経路との間に、断熱手段が
設けられているので、排気の断熱膨張によってエア排気
経路が冷却されても、エア供給経路が冷却されにくく、
コイルスプリングや弁体に冷却熱が伝わり難くなる。
【0067】従って、空気圧駆動装置への圧縮エアの供
給と空気圧駆動装置からの圧縮エアの排気とを行ってい
るときに、供給エアの水分が氷結してコイルスプリング
や弁体が動きにくくなる事態が防止され、圧縮エアが送
り難くなることが防止され、ひいては、空気圧駆動装置
の動きが鈍くなることが防止される。
【0068】特に、本発明の請求項2のエアホースソケ
ットによれば、断熱部材がエア供給経路の内壁部に設け
られ、コイルスプリング及び弁体の周りを覆うので、冷
却熱が弁体及びコイルスプリングに直接伝わることを防
止でき、圧縮エアへの断熱効果が高い。
【0069】また、本発明の請求項3のエアホースソケ
ットによれば、断熱部材がエア排気経路の少なくともエ
ア供給経路側の内壁を覆っているので、断熱領域の面積
が大きくなり、圧縮エアへの断熱効率が高い。
【0070】本発明の請求項4のエアホースソケットに
よれば、断熱手段が空気層で形成されているので、圧縮
エアへの断熱効率が高いと共に、新たな断熱部材を組み
込まないので、部品点数の増加を防ぐことが出来る。
【0071】本発明の請求項5のエアホースソケットに
よれば、エア供給経路が内側に位置し、エア排気経路が
外側に位置する二重管構成とされ、エア供給経路の出口
近傍に奥側から出口を閉鎖する弁体が配置され、断熱手
段は、エア供給経路の内壁面から離れて筒状に形成さ
れ、エア供給経路内を通過する供給エアにエア排気経路
の冷却熱の伝導を阻止する防風壁部により構成されてい
るので、エア供給経路を通過する圧縮エアがエア排気経
路側からの冷却熱に接触しにくくなり、供給エアに含ま
れる水分が冷却熱により氷結することが防止される。
【0072】従って、空気圧駆動装置への圧縮エアの供
給と空気圧駆動装置からの圧縮エアの排気とを行ってい
るときに、供給エア中の水分が圧縮エア供給経路内で氷
結し、供給経路が狭くなり圧縮エアが送り難くなること
が防止され、空気圧駆動装置の動きが鈍くなることが防
止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるエアホース
ソケットの分離状態を示す断面図
【図2】図1〜図6のエアホースソケットに用いる弁体
の外部形状を示す図
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかるエアホース
ソケットの結合状態を示す断面図
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかるエアホース
ソケットの分離状態を示す断面図
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかるエアホース
ソケットの結合状態を示す断面図
【図6】本発明の第3の実施の形態にかかるエアホース
ソケットの分離状態を示す断面図
【図7】本発明の第3の実施の形態にかかるエアホース
ソケットの結合状態を示す断面図
【図8】本発明の第4の実施の形態にかかるエアホース
ソケットの分離状態を示す断面図。
【図9】図8のエアホースソケットに用いる弁体の外形
状を示す図
【図10】本発明の第4の実施の形態にかかるエアホー
スソケットの結合状態を示す断面図
【符号の説明】
1 オス型ソケット 11 メス型ソケット(エアホースソケット) 12 メス型管部 13 スリーブ 17 シールリング 18 内側接続筒部 28 弁体 29 圧縮エア供給経路 32 断熱チューブ(断熱手段) 35 フランジ 40 供給ホース 45 圧縮エア排気経路 50 メス型ソケット(エアホースソケット) 51 断熱チューブ(断熱手段) 60 メス型ソケット(エアホースソケット) 61 第1の断熱空間(断熱手段) 62 第2の断熱空間(断熱手段) 69 断熱リング(断熱手段) 72 弁体 75 防風壁部(断熱手段)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気圧駆動装置に圧縮エアを供給するエア
    供給経路と、前記空気圧駆動装置から排気された排気エ
    アを排気するエア排気経路とが隣接して形成され、前記
    エア供給経路の出口近傍に、この出口を奥側から閉鎖す
    る弁体が配置されると共に、前記エア供給経路内に前記
    弁体を前記出口側に付勢するコイルスプリングが配置さ
    れ、前記エア供給経路と前記エア排気経路との間に、前
    記弁体への熱伝導を遮る断熱手段が設けられていること
    を特徴とするエアホースソケット。
  2. 【請求項2】請求項1のエアホースソケットにおいて、
    前記断熱手段は前記エア供給経路の内壁部に形成された
    断熱部材により構成されていることを特徴とするエアホ
    ースソケット。
  3. 【請求項3】請求項1のエアホースソケットにおいて、
    前記断熱手段は前記エア排気経路の少なくとも前記エア
    供給経路側の内壁面に設けた断熱部材により構成されて
    いることを特徴とするエアホースソケット。
  4. 【請求項4】請求項1のエアホースソケットにおいて、
    前記断熱手段は前記エア供給経路と前記エア排気経路と
    の間に設けられた断熱空間により構成されていることを
    特徴とするエアホースソケット。
  5. 【請求項5】請求項1のエアホースソケットにおいて、
    前記エア供給経路と前記エア排気経路は、前記エア供給
    経路が内側に位置し、前記エア排気経路が外側に位置す
    る二重管構成とされ、前記エア供給経路の出口近傍に奥
    側から出口を閉鎖する弁体が配置され、前記断熱手段
    は、前記エア供給経路の内壁面から離れて筒状に形成さ
    れ、前記エア供給経路内を通過する供給エアに前記エア
    排気経路の冷却熱の伝導を阻止する防風壁部により構成
    されていることを特徴とするエアホースソケット。
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