JP3439220B2 - 芳香族チオエーテルのアシル化方法 - Google Patents

芳香族チオエーテルのアシル化方法

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JP3439220B2 JP51793897A JP51793897A JP3439220B2 JP 3439220 B2 JP3439220 B2 JP 3439220B2 JP 51793897 A JP51793897 A JP 51793897A JP 51793897 A JP51793897 A JP 51793897A JP 3439220 B2 JP3439220 B2 JP 3439220B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、芳香族チオエーテルをアシル化する方法に
係わる。
本発明はその好ましい変形例において、酢酸無水物ま
たは塩化アセチルをチオアニソールと縮合させる方法を
提供する。
以下の本発明の説明中「芳香族チオエーテル」という
用語は、芳香核に直接結合した水素原子がチオエーテル
基によって置換された芳香族化合物を意味し、また「芳
香族化合物」という語は諸文献、特にJerry MARCH,“A
dvanced Organic Chemistry,"4th edition,pp.40 e
t seq.,John Wiley and Sons,1992に定義された芳
香族性の通常概念に合致する化合物を意味する。
本発明者が発見した、本発明の主題を成す芳香族チオ
エーテルのアシル化方法は、前記チオエーテルを有効量
の酸ゼオライトの存在下に、カルボン酸ハロゲン化物及
びカルボン酸無水物の中から選択したアシル化剤と反応
させることを特徴とする。
本発明は特に、一般式(I) 〔式中 Aは少なくとも1個のSR′基を有する単環式または多環
式芳香族炭素環系の全体または一部を構成する環から成
るラジカルであり、この環状ラジカルは1個以上の置換
基を有し得、 Rは同じであっても異なっていてもよい1個以上の置換
基であり、 R′は1〜24個の炭素原子を有する、場合によっては置
換された炭化水素ラジカルであり、このラジカルは飽和
または不飽和直鎖状もしくは分枝鎖状非環式脂肪族ラジ
カル;単環式または多環式の飽和もしくは不飽和環式脂
肪族(cycloaliphatic)または芳香族ラジカル;環状置
換基を有する飽和または不飽和直鎖状もしは分枝鎖状脂
肪族ラジカルであり得、 R′及びRは、場合によっては別のヘテロ原子を有する
環を構成し得、 nは環上の置換基の数である〕を有する芳香族チオエー
テルをアシル化する方法に係わる。
本発明の開示中、「チオエーテル基」という語は単に
−S−R′型の基を意味し、前記式中R′は先に規定し
たとおりである。従って、R′は飽和もしくは不飽和非
環式もしくは環式脂肪族または芳香族ラジカルである場
合も、環状置換基を有する飽和または不飽和脂肪族ラジ
カルである場合も有る。
本発明の方法を適用する芳香族チオエーテルは好まし
くは、R′が飽和または不飽和直鎖状もしくは分枝鎖状
非環式脂肪族ラジカルである式(I)に対応する。
更に好ましくは、R′は炭素原子1〜12個、特に1〜
6個の直鎖または分枝鎖アルキルラジカルであり、その
際炭化水素鎖は場合によってはヘテロ原子(例えば酸素
原子)もしくは官能基(例えば−CO−)によって中断さ
れ得、及び/または置換基(例えばハロゲン)を有し得
る。
飽和または不飽和直鎖状もしくは分枝鎖状非環式脂肪
族ラジカルは、場合によっては環状置換基を有し得る。
前記置換基の環は好ましくは飽和、不飽和、または芳香
族炭素環であり、更に好ましくは環中もしくはベンゼン
環中に6個の炭素原子を有する環式脂肪族または芳香族
炭素環、特に環式脂肪族炭素環である。
非環式脂肪族ラジカルは環状置換基と、後段に例示す
る原子価結合、ヘテロ原子または官能基を介して結合し
得る。
環状置換基は場合によっては置換され得、その際用い
られる置換基の例には特に、式(I a)に関して規定し
たRなどの置換基が含まれ得る。
R′が、環中に通常3〜8個、好ましくは6個の炭素
原子を有し、飽和しているかまたは環中に1個または2
個の不飽和を有する炭素環ラジカルである場合も有り、
前記炭素環はRなどの置換基で置換され得る。
R′は、環中に通常少なくとも4個、好ましくは6個
の炭素原子を有し、好ましくは単環である芳香族炭素環
ラジカルであってもよく、前記炭素環はRなどの置換基
で置換され得る。
本発明の方法は特に、R′が炭素原子1〜4個の直鎖
もしくは分枝鎖アルキルラジカルであるか、またはフェ
ニルラジカルである式(I)の芳香族チオエーテルに適
用する。
本発明によれば、好ましいラジカルR′の例にはメチ
ル及びエチルラジカルが含まれる。
芳香族チオエーテルの一般式(I)中、Aは少なくと
も4個、好ましくは6個の炭素原子を有する単環式芳香
族炭素環化合物から成るラジカル、または多環式炭素環
化合物から成るラジカルであり得、前記多環式炭素環化
合物は、互いの間にオルト縮合系もしくはオルト及び半
縮合系を構成する少なくとも2個の芳香族炭素環から、
または少なくとも1個が芳香族炭素環であり、互いの間
にオルト縮合系もしくはオルト及び半縮合系を構成する
少なくとも2個の炭素環からなり得る。特にナフタレン
ラジカルを挙げることができる。
ラジカルAは芳香核上に1個以上の置換基を有し得
る。
芳香環上に存在する置換基の数は前記環の炭素縮合、
及び前記環中の不飽和の存否に左右される。
或る環が有し得る置換基の最大数は、当業者には容易
に確認できる。
本発明の開示中、芳香核上の置換基の数について「1
個以上」と言う時は通常4個未満を意味する。置換基の
例を後段に列挙するが、これらは決して限定的なもので
はない。所望の製品に有害でさえなければ、いかなる置
換基も上記環上に存在し得る。
本発明の方法は特に、式(I a) 〔式中 nは4以下、好ましくは0、1または2に等しい数であ
り、 R′は、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有
し、場合によっては酸素原子もしくはカルボニル基によ
って中断され、及び/または1個以上のハロゲン原子、
好ましくは塩素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖アルキ
ルラジカルであるか、またはフェニルラジカルであり、 (1個以上の)Rは、 ・水素原子、 ・メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
イソブチル、s−ブチル、t−ブチルといった、炭素原
子1〜6個、好ましくは1〜4個の直鎖または分枝鎖ア
ルキルラジカル、 ・ビニル、アリルといった、炭素原子2〜6個、好まし
くは2〜4個の直鎖または分枝鎖アルケニルラジカル、 ・シクロヘキシルまたはベンジルラジカル、 ・メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ
ラジカルといった、炭素原子1〜6個、好ましくは1〜
4個の直鎖または分枝鎖アルコキシラジカル、 ・炭素原子2〜6個のアシル基、 ・ヒドロキシル基、 ・ハロゲン原子、好ましくはフッ素、塩素または臭素原
子、 ・トリフルオロメチルラジカル、及び ・アミン基 のうちのいずれかから成るラジカルであり、 2個の隣位炭素原子上に位置する2個の基Rは一緒にな
って前記炭素原子と共にベンゼン環を構成し得、 ラジカルSR′及びR、並びに前記ベンゼン環の2個の隣
位原子は互いの間に、場合によっては別のヘテロ原子を
有する5〜7員環を構成し得る〕に対応する芳香族チオ
エーテルに適用する。
nが1以上である場合、ラジカルR′及びR、並びに
ベンゼン環の2個の隣位原子は炭素原子2〜4個のアル
キレン、アルケニレンまたはアルケニリデンラジカルを
介して互いに結合して、5〜7個の炭素原子を有する飽
和、不飽和、または芳香族複素環を構成し得る。前記複
素環の1個以上の炭素原子は別のヘテロ原子、好ましく
は硫黄原子によって置換され得る。即ち、ラジカルSR′
及びRはメチレンジチオまたはエチレンジチオラジカル
を構成し得る。
本発明の方法は特に、nが1に等しく、R′は炭素原
子1〜4個のアルキルラジカルであり、Rは水素原子、
炭素原子1〜4個のアルキルもしくはアルコキシラジカ
ル、またはヒドロキシル基である式(I a)に対応する
芳香族チオエーテルに適用する。
式(I)に対応する化合物の例として、特に次の化合
物を挙げることができる。
・チオアニソール ・o−チオクレゾール ・m−チオクレゾール ・p−チオクレゾール ・2−チオエチルナフタレン ・S−フェニルチオアセテート ・3−(メチルメルカプト)アニリン ・S−フェニルチオプロピオネート 本発明の方法を適用する化合物として、チオアニソー
ルが特に好ましい。
芳香族チオエーテルは化学的純度の高いものを用いる
ことが望ましい。望ましい純度は97%以上である。
出発基質がゼオライト触媒を損ないそうな不純物を含
有する場合は、該基質を例えば蒸留によって精製しなけ
ればならないこともあり得る。
アシル化剤はカルボン酸ハロゲン化物及びカルボン酸
無水物の中から選択する。
上記誘導体は好ましくは、飽和または不飽和直鎖状も
しくは分枝鎖状脂肪族カルボン酸に由来するか、または
場合によっては置換された飽和または不飽和環式脂肪族
酸に由来する。
上記誘導体は特に、式(II) 〔式中 R1は ・1〜24個の炭素原子を有する飽和または不飽和直鎖状
もしくは分枝鎖状脂肪族ラジカル;3〜12個の炭素原子を
有する飽和または不飽和単環式もしくは多環式脂肪族ラ
ジカルであり、 X′は ・ハロゲン原子、好ましくは塩素または臭素原子、 ・ラジカル−O−CO−R2(式中R1と同じであっても異な
っていてもよいR2はR1と同様に規定され、R1とR2とは一
緒になって、少なくとも2個の炭素原子を有する飽和ま
たは不飽和直鎖状もしくは分枝鎖状脂肪族二価ラジカル
を構成し得る) である〕に対応する。
「環状置換基」という語は先に述べた意味を有する。
好ましくは、R1は炭素原子1〜12個、特に1〜6個の
直鎖または分枝鎖アルキルラジカルであり、その際炭化
水素鎖は場合によってはヘテロ原子(例えば酸素原子)
もしくは官能基(例えば−CO−)によって中断され得、
及び/または置換基(例えばハロゲンまたはCF3基)を
有し得る。
R1は好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル
といった、炭素原子1〜4個のアルキルラジカルであ
る。
R1がビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘ
キセニル、オクテニル、デセニルといった、炭素原子2
〜10個のアルケニルラジカルである場合も有る。
R1は芳香族以外の環状ラジカル、好ましくは環式脂肪
族、例えばシクロヘキシルラジカルの場合も有り、前記
ラジカルは場合によっては置換され得る。置換基は、所
望の製品に有害でさえなければいかなるものでも環上に
存在し得る。
置換基の特定例には、特に ・メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
イソブチル、s−ブチル、t−ブチルといった、炭素原
子1〜6個、好ましくは1〜4個の直鎖または分枝鎖ア
ルキルラジカル、 ・メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ
といった、炭素原子1〜6個、好ましくは1〜4個の直
鎖または分枝鎖アルコキシラジカル、 ・ハロゲン原子、好ましくはフッ素、塩素または臭素原
子 が含まれる。
好ましいアシル化剤は酸無水物である。前記酸無水物
は特に、R1とR2とが、場合によってはハロゲン原子、好
ましくは塩素原子を有する炭素原子1〜4個の同じアル
キルラジカルである式(II)に対応する。
アシル化剤が酸ハロゲン化物である場合、このような
アシル化剤は好ましくは、X′が塩素原子であり、R1
炭素原子1〜4個のアルキルラジカル、好ましくは場合
によってはハロゲン原子、特に塩素原子を有するメチル
またはエチルである式(II)に対応する。
式(II)に対応するアシル化剤の例には、特に ・酢酸無水物、 ・プロパン酸無水物、 ・イソ酪酸無水物、 ・トリフルオロ酢酸無水物、 ・トリクロロ酢酸無水物、 ・モノクロロアセチル無水物、 ・ジクロロアセチル無水物、 ・アセチルクロリド、 ・モノクロロアセチルクロリド、 ・ジクロロアセチルクロリド、 ・プロパノイルクロリド、 ・イソブタノイルクロリド、 ・ピバロイルクロリド、 ・クロトニルクロリド が含まれる。
本発明の方法によれば、アシル化反応は酸ゼオライト
から成る触媒の存在下に生起させる。
「ゼオライト」という語は天然または合成起源のテク
トケイ酸塩結晶を意味し、この結晶は、SiO4及びTO
4(式中Tはアルミニウム、ガリウム、ホウ素、鉄とい
った三価の元素で、好ましくはアルミニウムである)の
四面体単位の三次元的集合の結果として得られる。
アルミノケイ酸塩型のゼオライトが最も一般的であ
る。
ゼオライトはその網目状結晶構造中に、明確な直径を
有するチャンネルによって互いに連結された(細孔とし
て知られる)空洞から成る系を有する。
ゼオライトはチャンネルの一次元、二次元または三次
元網目構造を有し得る。
本発明の方法では天然ゼオライトも合成ゼオライトも
用い得る。
用い得る天然ゼオライトとしては、例えば菱沸石、斜
プチロル沸石、エリオン沸石、灰十字沸石、斜方カリ沸
石などが挙げられる。
本発明での使用には合成ゼオライトが特に適する。
一次元網目構造を有する合成ゼオライトの例には、特
にゼオライトZSM−4、ゼオライトL、ゼオライトZSM−
12、ゼオライトZSM−22、ゼオライトZSM−23、ゼオライ
トZSM−48が含まれる。
好ましく用い得る、二次元網目構造を有するゼオライ
トの例にはモルデン沸石、フェリエライトが含まれる。
三次元網目構造を有するゼオライトには、特にゼオラ
イトβ、ゼオライトY、ゼオライトX、ゼオライトZSM
−5、ゼオライトZSM−11、斜方カリ沸石が含まれる。
合成ゼオライト、特に次の形態を取るゼオライトを用
いることが好ましい。
・Si/Alモル比3.4のマザイト(mazzite) ・Si/Alモル比1.5〜3.5のゼオライトL ・Si/Alモル比5〜150、好ましくは10〜100、更に好ま
しくは10〜25のモルデン沸石 ・Si/Alモル比3〜10のフェリエライト ・Si/Alモル比4〜8.5の斜方カリ沸石 ・Si/Alモル比が8より大きく、好ましくは10〜35、更
に好ましくは12〜35であるゼオライトβ ・ゼオライトY、特に脱アルミ化(dealuminificatio
n)処理(例えばヒドロ処理、塩酸での洗浄、またはSiC
l4での処理)後に得られるゼオライト、更に特定的には
Si/Alモル比が3より大きく、好ましくは6〜60である
ゼオライトUS−Y ・Si/Alモル比0.7〜1.5の、ファージャサイト型のゼオ
ライトX ・Si/Alモル比10〜500のゼオライトZSM−5またはケイ
酸アルミニウム(aluminium silicate) ・Si/Alモル比5〜30のゼオライトZSM−11 上記ゼオライトのうち、本発明の方法で最も好ましく
用いることができるのはゼオライトβである。
本発明の方法で用いるゼオライトは文献に記載された
公知製品である(W.M.Meier及びD.H.Olson,“Atlas of
Zeolites Structure Types,"Structure Commissio
n of the International Zeolite Association発
行,1992参照)。
ゼオライトは市販品を用いるか、または文献に記載さ
れた方法に従って合成することが可能である。
Meier及びOlsonの上記文献を参照し得、また特に、 −ゼオライトLの製造に関してはR.M.Barrer等,Z.Krist
allogr.128,p.352,1969を、 −ゼオライトZSM−12の製造に関しては米国特許第3,83
2,449号、及びZeolites ,p.346,1985所載のLaPierre
等の論文を、 −ゼオライトZSM−22の製造に関してはG.T.Kokotallo等
がZeolites ,p.349,1985に公表したことを、 −ゼオライトZSM−23の製造に関しては米国特許第4,07
6,842号、及びZeolites ,p.352,1985所載のA.C.Rohr
man等の論文を、 −ゼオライトZSM−48の製造に関してはZeolites ,p.
355,1985所載のJ.L.Schlenker等の研究を、 −ゼオライトβの製造に関しては米国特許第3,308,069
号、及びZeolites 12,p.240,1992所載のP.Caullet等の
論文を、 −モルデン沸石の製造に関してはZeolites ,p.30,19
86所載のItabashi等の研究を、 −ゼオライトXの製造に関しては米国特許第2,882,244
号、ゼオライトYの製造に関しては同等3,130,007号
を、 −ゼオライトZSM−5の製造に関しては米国特許第3,70
2,886号、及びZeolites ,p.363,1989所載のV.P.Shir
alkar等の論文を、 −ゼオライトZSM−11の製造に関してはZeolites ,p.
21,1987所載のI.D.Harrison等の研究を 参照し得る。
ゼオライトは触媒相を構成する。ゼオライトは単独
で、または無機マトリックスと混合して用い得る。本明
細書中に用いた「触媒」という語は、全体がゼオライト
であるか、または当業者に知られた方法に従い製造した
マトリックスと混合されたゼオライトから成る触媒を意
味する。
ゼオライトと混合するマトリックスはアルミニウム、
ケイ素及び/またはジルコニウム酸化物などの金属酸化
物の中から、またはクレー、特にカオリン、タルク及び
モンモリロナイトの中から選択し得る。
触媒の活性相含量は触媒重量の5〜100%とする。
本発明の方法では触媒は、粉末状、顆粒(例えば押出
品やビーズ)などの一次成形品状、押出、二次成形、圧
縮またはいずれか他の種類の公知方法によって得られる
ペレット状など、様々な形態を取り得る。実のところ、
工業的規模では顆粒もしくはビーズが効率上、または利
便性からしても最も有利な形態である。
いずれのゼオライトを選択した場合でも、必要であれ
ば当該ゼオライトを酸にする処理を行なう。
この処理のためには通常の処理方法を用いる。
即ち、ゼオライトにアンモニア処理を施してアルカリ
カチオンをアンモニウムイオンに交換し、次に前記交換
の済んだゼオライトを焼成してアンモニウムカチオンを
熱分解させ、かつH+イオンに置き換えることによってア
ルカリカチオンの交換を行ない得る。
アンモニアの用量は、総てのアルカリカチオンをNH4 +
イオンに交換するのに必要な量以上とする。
従って、ゼオライト1g当たり少なくとも10-5モルから
5×10-3モルのアンモニアを用いる。
NH4 +に交換し得るカチオンの交換反応は、周囲温度と
反応媒質の還流温度との間の温度で生起させる。操作は
数時間継続し、場合によっては繰り返す。
ゼオライトは通常の酸処理によっても酸性化可能であ
る。酸処理は、特に塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、リン
酸及びトリフルオロメタンスルホン酸などの酸を付加す
ることによって行ない得る。
好ましい一操作方法によれば、ゼオライト1g当たり0.
1〜2Nの規定度を有する酸10〜100ml/gの通過(passag
e)によってゼオライトを酸性化する。前記通過操作は
一段階で行なってもよいが、好ましくは連続する数段階
で行なう。
本発明によれば、アシル化反応は触媒の存在下に、芳
香族チオエーテル及びアシル化剤を含有する液相におい
て生起させると有利である。
いずれかの出発試薬を反応溶媒として機能させ得る
が、有機溶媒を用いることも可能である。
本発明に適する溶媒の例には特に、ハロゲン化または
非ハロゲン化脂肪族もしくは芳香族炭化水素、脂肪族、
環式脂肪族または芳香族エーテル酸化物が含まれる。
脂肪族炭化水素の例には特にパラフィン、特にヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカ
ン、ドデカン、テトラデカンまたはシクロヘキサンな
ど、及びナフタレンが含まれ、また芳香族炭化水素は特
に、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、及びアル
キルベンゼンの混合物から成る石油画分、特にSolvesso
型の画分などの芳香族炭化水素である。
ハロゲン化脂肪族または芳香族炭化水素には特に、過
塩素化炭化水素、特にテトラクロロエチレン、ヘキサク
ロロエタンなど;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2
−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2,2
−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、トリクロ
ロエチレン、1−クロロブタン、1,2−ジクロロブタン
といった部分塩素化炭化水素;モノクロロベンゼン、1,
2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−
ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン、また
は異なるクロロベンゼン同士の混合物;ブロモホルム、
ブロモエタンまたは1,2−ジブロモエタン;モノブロモ
ベンゼン、またはモノブロモベンゼンと1種以上のジブ
ロモベンゼンとの混合物;1−ブロモナフタレンが含まれ
る。
用い得る有機溶媒には脂肪族、環式脂肪族または芳香
族エーテル酸化物、特に酸化ジエチル、酸化ジプロピ
ル、酸化ジイソプロピル、酸化ジブチル、メチルt−ブ
チルエーテル、酸化ジペンチル、酸化ジイソペンチル、
エチレングリコールジメチルエーテル(即ち1,2−ジメ
トキシエタン)、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル(即ち1,5−ジメトキシ−3−オキサペンタン);酸
化ベンジル;ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)
も含まれる。
やはり本発明の方法で使用可能である、より高極性の
非プロトン性有機溶媒の例として特に、例えばニトロメ
タン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、2−ニトロ
プロパン、またはこれらの混合物、ニトロベンゼンなど
のニトロ化化合物;アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、ブタンニトリル、イソブタンニトリル、ベンゾニト
リル、シアン化ベンジルといった脂肪族または芳香族ニ
トリル;N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N,N−ジ
エチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、
ジエチルホルムアミドまたは1−メチル−2−ピロリジ
ノン(NMP)などの鎖状または環状カルボキサミド;ジ
メチルスルホキシド(DMSO);テトラメチレンスルホン
(スルホラン);ヘキサメチルホスホトリアミド(HMP
T)などが挙げられる。
好ましい溶媒は、ジクロロメタン、テトラクロロメタ
ン、THF及び酸化ジエチルである。
有機溶媒の混合物を用いることも可能である。
好ましくは、出発基質を反応溶媒として用いる。
先に述べたように、ゼオライト触媒の存在下に芳香族
チオエーテルとアシル化剤との反応を、場合によっては
先に規定した反応溶媒も存在させて生起させる。
芳香族チオエーテルのモル数とアシル化剤のモル数と
の比は様々となり得、なぜなら基質は反応溶媒として機
能し得るからである。即ち、上記比は0.1〜10となり
得、好ましくは0.5〜4.0となる。
本発明の方法で用いる触媒の量はきわめて様々となり
得る。
本発明の方法をバッチ方式で実施する場合、触媒の用
量は用いる芳香族チオエーテルの0.01〜50重量%、好ま
しくは5〜25重量%とし得る。しかし、本発明の方法
を、例えば芳香族チオエーテルとアシル化剤との混合物
を触媒の固定層上で反応させることにより連続的に実施
する場合は上記のような触媒対芳香族チオエーテル比に
は意味が無く、或る時点で出発物質の芳香族チオエーテ
ルに対して重量に基づき過剰な量の触媒が存在すること
もあり得る。
用いる有機溶媒の量は通常、有機溶媒のモル数と芳香
族チオエーテルのモル数との比が好ましくは0〜100、
更に好ましくは0〜50となるように選択する。
アシル化反応を生起させる温度は、出発基質の反応性
及びアシル化剤の反応性によって左右される。
上記温度は20〜300℃、好ましくは40〜200℃である。
アシル化反応は通常大気圧下に生起させるが、より低
いかまたは高い圧力が適当な場合も有る。反応温度が試
薬及び/または生成物の沸点より高い場合は自発圧力
(autogenous pressure)下に操作を行なう。
実際的な観点から、本発明の方法はバッチ方式で、ま
たは連続的に用い得る。
第一の変形例によれば、試薬の使用に関して制約は存
在しない。試薬は任意の順序で導入可能である。
試薬同士を接触させた後、反応混合物を所望の温度に
する。
本発明の他の変形例では、固定層上に配置された固体
触媒を収容した回転式反応容器内で反応を連続的に生起
させる。
芳香族チオエーテル及びアシル化剤は別個に、または
混合して反応容器に導入し得る。
上記両反応物を先に述べたような溶媒に加えることも
可能である。
物質流の触媒層上滞留時間は例えば15分から10時間、
好ましくは30分から5時間とする。
反応が終了したら、アシル化された芳香族チオエーテ
ルを含有する液相を回収する。前記チオエーテルは、過
剰な試薬を予め除去した後に蒸留や、適当な溶媒、例え
ば水またはアルコール(メタノール、エタノール)中で
の再結晶化により通常のように回収可能である。
本発明の方法は、チオアニソールのアシル化によって
4−(メチルチオ)アセトフェノンを製造するのに特に
適する。
本発明の方法は、出発物質の芳香族チオエーテルのS
−脱アルキル化を行なわずにアシル化反応を生起させる
点で有利である。
以下の実施例によって本発明を、その範囲を限定せず
に詳述する。
実施例中に言及した収率は次の定義に対応する。
収率RRA.A.(%)=(生成したアシル化芳香族チオエーテルのモル数)/ (導入したアシル化剤のモル数)×100 実施例1 この実施例で用いるゼオライトは、PQ Zeolitesから
参照記号CVB 811BL25の下に販売されているSi/Alモル
比12.5のゼオライトβである。
30ml容の閉鎖型反応容器に ・Aldrichから販売されているチオアニソール(純度97
%)を5g(40mmol)、 ・酢酸無水物を2.05g(20mmol)、 ・事前に乾燥空気流下に550℃で焼成した上記ゼオライ
トβを0.5g 入れる。
反応容器を8時間90℃に加熱する。
8時間後、反応混合物を濾過し、ガスクロマトグラフ
ィーによって分析する。
60%の反応収率が得られる。
実施例2 30ml容の閉鎖型反応容器に ・上記チオアニソールを35g(282mmol)、 ・酢酸無水物を28.7g(282mmol)、 ・事前に乾燥空気流下に550℃で焼成した、実施例1に
述べたゼオライトβを3.5g 入れる。
反応容器を8時間90℃に加熱する。
12時間後、反応混合物を濾過し、ガスクロマトグラフ
ィーによって分析する。
45%の反応収率が得られる。
比較例(例3) 次に比較例を示す。
30ml容の閉鎖型反応容器に ・2.5gの酢酸、 ・50mlのクロロベンゼン中の1mlチオアニソール を入れる。
次に、実施例1に述べたゼオライトβを0.5g添加す
る。
200℃で10時間経過後、アセトチオアニソールの生成
を検出しない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 仏国特許出願公開2667063(FR,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 323/00 C07B 41/06 C07C 319/00 CA(STN)

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族チオエーテルをアシル化する方法で
    あって、前記芳香族チオエーテルを有効量の酸ゼオライ
    トの存在下に、脂肪族カルボン酸ハロゲン化物及び脂肪
    族カルボン酸無水物の中から選択したアシル化剤と反応
    させることより成り、 前記芳香族チオエーテルが一般式(I) 【化1】 〔式中 Aは少なくとも1個のSR′基を有する単環式または多環
    式芳香族炭素環系の全体または一部を構成する環から成
    るラジカルであり、この環状ラジカルは1個以上の置換
    基を有し得、 Rは同じであっても異なっていてもよい1個以上の置換
    基であり、 ・水素原子、 ・メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
    イソブチル、s−ブチル、t−ブチルといった、炭素原
    子1〜6個、好ましくは1〜4個の直鎖または分枝鎖ア
    ルキルラジカル、 ・ビニル、アリルといった、炭素原子2〜6個、好まし
    くは2〜4個の直鎖または分枝鎖アルケニルラジカル、 ・シクロヘキシルまたはベンジルラジカル、 ・メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
    ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ
    ラジカルといった、炭素原子1〜6個、好ましくは1〜
    4個の直鎖または分枝鎖アルコキシラジカル、 ・炭素原子2〜6個のアシル基、 ・ヒドロキシル基、 ・ハロゲン原子、好ましくはフッ素、塩素または臭素原
    子、 ・トリフルオロメチルラジカル、及び ・アミン基 のうちのいずれかから成るラジカルであり、 R′は1〜24個の炭素原子を有する、場合によっては置
    換された炭化水素ラジカルであり、このラジカルは飽和
    または不飽和直鎖状もしくは分枝鎖状非環式脂肪族ラジ
    カル;単環式または多環式の飽和もしくは不飽和環式脂
    肪族または芳香族ラジカル;環状置換基を有する飽和ま
    たは不飽和直鎖状もしは分枝鎖状脂肪族ラジカルであり
    得、 R′及びRは、場合によっては別のヘテロ原子を有する
    環を構成し得、 nは4以下である環上の置換基の数〕に対応することを
    特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】芳香族チオエーテルが一般式(I)に対応
    し、前記式中R′は ・飽和または不飽和直鎖状もしくは分枝鎖状非環式脂肪
    族ラジカル、好ましくは炭素原子1〜12個、特に1〜6
    個の直鎖または分枝鎖アルキルラジカルであって、炭化
    水素鎖が場合によってはヘテロ原子もしくは官能基によ
    って中断され得、及び/または置換基を有し得るアルキ
    ルラジカル、 ・場合によっては置換された環状置換基を有する飽和ま
    たは不飽和直鎖状もしくは分枝鎖状非環式脂肪族ラジカ
    ルであって、環状置換基と原子価結合、ヘテロ原子また
    は官能基を介して結合し得る非環式脂肪族ラジカル、 ・環中に通常3〜8個、好ましくは6個の炭素原子を有
    し、飽和しているかまたは環中に1個または2個の不飽
    和を有する炭素環ラジカルであって、場合によっては置
    換されている炭素環ラジカル、 ・環中に通常少なくとも4個、好ましくは6個の炭素原
    子を有し、好ましくは単環である芳香族炭素環ラジカル
    であって、場合によっては置換されている炭素環ラジカ
    ル であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】芳香族チオエーテルが一般式(I)に対応
    し、前記式中R′は炭素原子1〜4個の直鎖または分枝
    鎖アルキルラジカル、好ましくはメチルラジカルである
    か、またはフェニルラジカルであることを特徴とする請
    求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】芳香族チオエーテルが一般式(I)に対応
    し、前記式中Aは少なくとも4個、好ましくは6個の炭
    素原子を有する単環式芳香族炭素環化合物から成るラジ
    カル、または多環式炭素環化合物から成るラジカルであ
    り、ラジカルAは芳香核上に1個以上の置換基を有し得
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】芳香族チオエーテルが式(I a) 【化2】 〔式中 nは4以下、好ましくは0、1または2に等しい数であ
    り、 R′は、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有
    し、場合によっては酸素原子もしくはカルボニル基によ
    って中断され、及び/または1個以上のハロゲン原子、
    好ましくは塩素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖アルキ
    ルラジカルであるか、またはフェニルラジカルであり、 (1個以上の)Rは、 ・水素原子、 ・メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
    イソブチル、s−ブチル、t−ブチルといった、炭素原
    子1〜6個、好ましくは1〜4個の直鎖または分枝鎖ア
    ルキルラジカル、 ・ビニル、アリルといった、炭素原子2〜6個、好まし
    くは2〜4個の直鎖または分枝鎖アルケニルラジカル、 ・シクロヘキシルまたはベンジルラジカル、 ・メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
    ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ
    ラジカルといった、炭素原子1〜6個、好ましくは1〜
    4個の直鎖または分枝鎖アルコキシラジカル、 ・炭素原子2〜6個のアシル基、 ・ヒドロキシル基、 ・ハロゲン原子、好ましくはフッ素、塩素または臭素原
    子、 ・トリフルオロメチルラジカル、及び ・アミン基 のうちのいずれかから成るラジカルであり、 2個の隣位炭素原子上に位置する2個の基Rは一緒にな
    って前記炭素原子と共にベンゼン環を構成し得、 ラジカルSR′及びR、並びに前記ベンゼン環の2個の隣
    位原子は互いの間に、場合によっては別のヘテロ原子を
    有する5〜7員環を構成し得る〕に対応することを特徴
    とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】芳香族チオエーテルが式(I a)に対応
    し、前記式中nは1以上であり、ラジカルR′及びR、
    並びにベンゼン環の2個の隣位原子は炭素原子2〜4個
    のアルキレン、アルケニレンまたはアルケニリデンラジ
    カルを介して互いに結合して、5〜7個の炭素原子を有
    する飽和、不飽和、または芳香族複素環を構成し得、前
    記複素環の1個以上の炭素原子はヘテロ原子、好ましく
    は硫黄原子によって置換され得、ラジカルSR′及びRは
    好ましくはメチレンジチオまたはエチレンジチオラジカ
    ルを構成することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】芳香族チオエーテルが式(I a)に対応
    し、前記式中nは1に等しく、R′は炭素原子1〜4個
    のアルキルラジカルであり、Rは水素原子、炭素原子1
    〜4個のアルキルもしくはアルコキシラジカル、または
    ヒドロキシル基であることを特徴とする請求項5に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】芳香族チオエーテルがチオアニソールであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】アシル化剤が式(II) 【化3】 〔式中 R1は ・1〜24個の炭素原子を有する飽和または不飽和直鎖状
    もしくは分枝鎖状脂肪族ラジカル;3〜12個の炭素原子を
    有する飽和または不飽和単環式もしくは多環式脂肪族ラ
    ジカル であり、 X′は ・ハロゲン原子、好ましくは塩素または臭素原子、 ・ラジカル−O−CO−R2(式中R1と同じであるかまたは
    異なるR2はR1と同様に規定され、R1とR2とは一緒になっ
    て、少なくとも2個の炭素原子を有する飽和または不飽
    和直鎖状もしくは分枝鎖状脂肪族二価ラジカルを構成し
    得る) である〕に対応することを特徴とする請求項1から8の
    いずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】アシル化剤が式(II)に対応し、前記式
    中X′は塩素原子であり、R1は炭素原子1〜12個、好ま
    しくは1〜4個の直鎖または分枝鎖アルキルラジカルで
    あって、炭化水素鎖が場合によってはヘテロ原子もしく
    は官能基によって中断され得、または置換基、好ましく
    はハロゲン原子を有し得るアルキルラジカルであり、ま
    たは前記式中X′はラジカル−O−CO−R2であり、その
    際R1とR2とは、場合によってはハロゲン原子を有する炭
    素原子1〜4個の同じアルキルラジカルであることを特
    徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】アシル化剤を ・酢酸無水物、 ・プロパン酸無水物、 ・イソ酪酸無水物、 ・トリフルオロ酢酸無水物、 ・トリクロロ酢酸無水物、 ・モノクロロアセチル無水物、 ・ジクロロアセチル無水物、 ・アセチルクロリド、 ・モノクロロアセチルクロリド、 ・ジクロロアセチルクロリド、 ・プロパノイルクロリド、 ・イソブタノイルクロリド、 ・ピバロイルクロリド、及び ・クロトニルクロリド の中から選択することを特徴とする請求項9または10に
    記載の方法。
  12. 【請求項12】ゼオライトを天然または合成ゼオライト
    とすることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】ゼオライトを菱沸石、斜プチロル沸石、
    エリオン沸石、モルデン沸石、灰十字沸石及び斜方カリ
    沸石の中から選択した天然ゼオライトとすることを特徴
    とする請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】ゼオライトを ・ゼオライトZSM−4、ゼオライトL、ゼオライトZSM−
    12、ゼオライトZSM−22、ゼオライトZSM−23、ゼオライ
    トZSM−48といった、一次元網目構造を有する合成ゼオ
    ライト、 ・モルデン沸石、フェリエライトといった、二次元網目
    構造を有するゼオライト、及び ・ゼオライトβ、ゼオライトY、ゼオライトX、ゼオラ
    イトZSM−5、ゼオライトZSM−11、斜方カリ沸石といっ
    た、三次元網目構造を有するゼオライトの中から選択し
    た合成ゼオライトとすることを特徴とする請求項12に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】ゼオライトを、Si/Alモル比が8より大
    きく、好ましくは10〜35、更に好ましくは12〜35である
    ゼオライトβとするか、またはSi/Alモル比が3より大
    きく、好ましくは6〜60であるゼオライトUS−Yとする
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】反応を水性媒質中で、または有機溶媒の
    存在下に生起させ、前記溶媒は、場合によってはハロゲ
    ン化、好ましくは塩素化された脂肪族及び/または芳香
    族炭化水素;脂肪族、環式脂肪族または芳香族エーテル
    酸化物;非プロトン性極性溶媒、好ましくはニトロ化化
    合物;脂肪族または芳香族ニトリル;鎖状または環状カ
    ルボキサミド;ジメチルスルホキシド;テトラメチレン
    スルホン;及びヘキサメチルホスホトリアミドの中から
    選択することを特徴とする請求項1から15のいずれか1
    項に記載の方法。
  17. 【請求項17】芳香族チオエーテルのモル数対アシル化
    剤のモル数の比を0.1〜10、好ましくは0.5〜4とするこ
    とを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の
    方法。
  18. 【請求項18】触媒の量を、用いる芳香族チオエーテル
    の0.01〜50重量%、好ましくは5〜25重量%とすること
    を特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】アシル化反応を生起させる温度を20〜30
    0℃、好ましくは40〜200℃とすることを特徴とする請求
    項1から18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】バッチ方式で、または連続的に実施する
    ことを特徴とする請求項1から19のいずれか1項に記載
    の方法。
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