JP3438288B2 - 異電源間無停電切替システム - Google Patents

異電源間無停電切替システム

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JP3438288B2
JP3438288B2 JP00940194A JP940194A JP3438288B2 JP 3438288 B2 JP3438288 B2 JP 3438288B2 JP 00940194 A JP00940194 A JP 00940194A JP 940194 A JP940194 A JP 940194A JP 3438288 B2 JP3438288 B2 JP 3438288B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、配電線路の一部区間の
停電工事を行う場合、工事区間より下流側負荷を電力供
給用補助電源により無停電救済する際の異電源間無停電
切替システムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】図2は従来の異電源間無停電切替システ
ムの概略構成を示すもので、同図において1は配電用変
電所、2は商用高圧の配電線路、3a,3bは配電線路
2に介挿された柱上区分開閉器、4は無停電救済負荷群
である。配電線路2において、配電用変電所1と柱上開
閉器3a間を変電所直送区間とし、柱上開閉器3aと3
b間を停電工事区間、柱上開閉器3bと無停電救済負荷
群4との間を無停電救済区間とする。 【0003】停電工事に先立ち、区分開閉器設置の配電
柱に仮設用開閉器5を活線接続部7a,7b,接続ケー
ブル6a,6b,および検電端子付ブッシング8a,8
bを介して活線接続する。また、配電柱下方には検相・
同期確認装置9を仮取付けして信号ケーブルによって仮
設用開閉器5の主回路ブッシング8a,8bの検電端子
と相互接続する。なお、10は検相回路、11は同期検
定器、12a,12bはスイッチである。前記検電端子
はブッシングに接続された接続ケーブル6a,6bが充
電状態にあるとき、検電端子(電極)がコンデンサ分圧
作用で低圧レベルの電位を生ずるものであり、各ブッシ
ングの電位信号を検出することにより前記の検相・同期
確認装置9を機能させている。 【0004】従って、上記の取付け、接続完了後に検相
確認の上、仮設用開閉器5を閉じるとともに、開閉器3
bを開放する。なお仮設用開閉器の開閉操作は、付属の
引き紐にてハンドル操作を行うのが一般的である。 【0005】また、図2において13は活線接続部7
c,接続ケーブル6cおよび接続用コネクタ14を介し
て配電線路2に接続された補助電源である移動用発電装
置であって、この移動用発電装置13は原動機(PM)
15,交流発電機(AG)16,交流遮断器17,およ
び断路器18からなる主回路部と、同期化装置19,同
期指令接点20,自動電圧調整装置(AVR)21,電
圧設定器22,速度設定器23および調速装置(GO
V)24からなる制御回路部によって構成されている。 【0006】次に、開閉器3bの負荷側に活線接続され
ている並列運転機能付移動用発電装置13を始動し、同
期化装置19により配電系統に対し発電側を同期化の
上、交流遮断器17により並列投入する。その後、仮設
用開閉器5を開放すれば無停電救済負荷群4に対しては
発電装置13から給電が継続される。その間に配電用開
閉器3aも開放すれば配電系統の開閉器3a〜3b間の
停電工事を実施できる。 【0007】工事完了後、配電用開閉器3aを投入すれ
ば仮設用開閉器5の電源側まで配電系統が復帰したこと
になる。従って検相・同期確認装置9で先ず相回転の一
致等の検相を行った後に、同期検定器11(SY)で目
視確認により電源突合せ点の同期検定を行う。周波数差
が大きい場合は、同期検定表示により、移動用発電装置
13の回転速度を調整し規定の周波数差(通常は位相差
変化の遅延で判断)に追い込むと共に、両電源の同期点
(位相差≒0)付近で柱上の区分開閉器3bを閉路すれ
ば発電側から配電系統側へ無停電で切戻しができたこと
になる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】配電系統と移動用発電
装置間の並列投入条件としては両電源間において、相回
転等の検相条件を満たしている上で周波数及び電圧値が
ほぼ等しい時位相差が一致する付近で同期投入する必要
があり、特に位相差に関しては制約が大きく、位相差が
規定以上に大きくずれた時点で誤投入すると発電機損傷
を生じる等の弊害を生じる恐れが大きい。 【0009】しかるに通常の仮設用開閉器(気中又はガ
ス開閉器がほとんどである)は柱上に仮取付され、その
入、切操作は操作ハンドルを引き紐により地上から操作
するため、いくら目の前に検相・同期確認装置があって
同期検定表示により位相差等が目視確認できても、タイ
ミングのズレや誤投入防止の完全は期し難い。さらに
は、ハンドルによる入、切機構のため機構上の遊びやガ
タの問題もあり、結果として本入、切機構を用いて同期
投入すること自体危険性が常につきまとうと云わざるを
得ない。 【0010】すなわち、配電系統と移動用発電装置間で
の無停電切替えと切り戻しを実施する際に、発電装置側
から立上げる接続ケーブルが3本(3相送電の場合)で
済み、かつ全体システムもシンプルな構成で無停電化を
図れる利点は有するが、仮設用開閉のハンドル操作で
配電線側に切り戻す際に、誤操作等に対する防護装置が
取り得ないところが一番大きな問題であった。この点に
ついて更に説明する。前述のように、発電装置13を無
停電救済区間に接続して電力を供給する前に、仮設用開
閉器5を区分開閉器3bと並列に活線接続されるが、こ
の時、区分開閉器3bと仮設用開閉器5に電力供給して
いる電源は、共に配電用変電所1で同一電源であるので
周波数,電圧値は同一である。したがって、異電源間の
接続と違って位相合わせをする必要がなく、単に相を合
わせる(検相確認)のみで仮設用開閉器5の投入,区分
開閉器3bの解放ができるので、同期投入操作を必要と
せずに区分開閉器3bとの並列接続が行われ、並列接続
後に区分開閉器3bが解放される。区分開閉器3bの解
放後に発電装置13の無停電救済負荷群への接続が行わ
れるが、この時には異電源間の接続となるので、仮設開
閉器5を介して負荷群に供給されている配電用変電所1
の周波数,電圧値と略同一の位相とすべく発電装置13
の追い込み制御を実施し、同期投入可能状態となったと
きに遮断機17を投入し、その後、発電装置13側への
負荷移行を行なった後に仮設開閉器5を解放することに
なる。すなわち、発電装置13より無停電救済負荷群に
電力を供給しているときには、区分開閉器3bと仮設開
閉器5は共にオフ状態となっている。次に、工事完了時
点での無停電救済区間には、発電装置13より電力を供
給しているので、工事完了後にはその電源を発電装置1
3から配電用変電所1側に戻すための切り戻し操作(異
電源間接続)が必要となる。この場合、区分開閉器3a
が投入されることから、配電用変電所1よりの電源周波
数,電圧は、検電端子付ブッシング8aにまで既に供給
されている。したがって、仮設されている同期確認装置
9のスイッチ12a,12bをオン状態とし、同期検検
定器11で目視確 認しながら位相差が大きいときには発
電装置13側を制御してその位相を配電用変電所1側に
近づけ、同期投入可能範囲になったときに仮設開閉器5
の操作ハンドル引き紐を地上から引っ張って同期投入操
作を行っている。この引き紐操作時点で、何らかの理由
により同期投入不可範囲であるにもかかわらず誤操作に
よる投入操作が行われて発電機を損傷する等の問題を発
生している。 【0011】本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは防護措置を取ること
が可能にして安全性に優れた異電源間無停電切替システ
ムを提供することである。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、主電源である常用電源から給電されてい
る配電線の所定の区間を無停電で切り替えて負荷に給電
する無停電切替システムにおいて、前記配電線に介挿さ
れた区分開閉器と、この区分開閉器に検電端子付ブッシ
ングを介して並列接続され投入コイルを有する電気操作
式の仮設用開閉器と、この仮設用開閉器を開閉制御する
操作制御部と、前記仮設用開閉器よりも負荷側において
前記負荷に接続された電力供給用補助電源からなり、前
記操作制御部は、前記検電端子から検出した信号に基づ
く検相並びに同期検定を行う検相同期検定手段と、外部
よりの操作電源に接続されて前記検相同期検定手段で検
出された同期可能信号発生時に仮設用開閉器を手動投入
するための同期インタロック付き手動投入操作機構を
えたことを特徴とする。 【0013】 【作用】高圧配電系統の配電柱に仮取付して使用する仮
設用開閉器を外部電源による電気操作式とし、当該配電
柱下方に同じく仮取付したスイッチ操作により開閉用の
制御電源を送出する、手元操作箱内に、前記開閉器の検
電端子から検出した信号にもとづく検相並びに同期検定
機能とともに、投入信号に対して同期検定にもとづく同
期可能信号をインターロック条件に入れて仮設用開閉器
と手元操作箱を得、前記機能を有した仮設用開閉器と手
元操作箱を公知の並列運転機能付移動発電装置と組み合
わせ使用することにより、配電系統と移電発電装置間で
無停電で相互の電源切替え、切戻しがシンプルな構成で
行える。 【0014】 【実施例】以下に本発明の実施例を図1を参照しながら
説明する。 【0015】図1は本発明の実施例による異電源間無停
電切替システムを示すもので、同図において図2のもの
と同一又は相当部分には同一符号が付されている。 【0016】本実施例においては、仮設用開閉器として
電気操作式の遮断器25を用い、操作制御部には、検相
・同期確認機能を有し、遮断器25の開閉操作を行うた
めの操作制御部26が用いられている。操作制御部26
は検相回路10,同期検定器11,同期インタロック付
手動投入操作回路27,開閉器投入リレー28,手動引
外し操作回路29および開閉器引外しリレー30によっ
て構成されており、手動投入操作回路27は投入リレー
28の接点28aを介して遮断器25の投入コイル25
aに接続されていると共に、手動引外し操作回路29は
遮断器引外しリレー30の接点30aを介して遮断器引
外しコイル25bに接続されている。 【0017】上記実施例の異電源間無停電切替システム
において、上述のように仮設用開閉器は電気操作式(投
入コイルと引外しコイル内蔵)とし、後述の並列確認機
能付手元操作箱経由で外部操作電源により入,切可能な
ものとする。 【0018】一方、同一配電柱下方に取付ける並列確認
機能付手元操作箱には、従来技術で使用されていた検相
機能および同期検定機能に加え、外部より操作電源を受
けた上で、同期インターロック付投入操作(操作は
「入」スイッチ操作)機構を有しているとともに、その
大きな特徴点として、投入側投入機構に同期インターロ
ックが入っていて、「入」スイッチ誤操作時等は開閉器
に「入」命令が出ないことにある。同期インターロック
機能は、同期検定信号に基づき、周波数差が許容の範囲
内に入りかつ位相差も許容範囲内に入ったときのみ投入
可能信号を送出できるようにしたものである。 【0019】以上の機能を兼ね備えることにより、シス
テム全体の動作手順は従来技術に準じて操作を進め仮設
用開閉器の開閉操作部分は手元操作箱のスイッチ操作に
置き換えることにより、配電線側への無停電切戻し作業
時、誤操作等に対する防護措置(電気的インターロック
による)がとられた状態で操作者は、不安なく安全作業
が行える。すなわち、配電線側への無停電切戻し作業時
において仮設用開閉器25が投入されるのは、開閉器投
入リレー28が付勢されてその接点28aが投入された
状態時のみである。しかも、この投入リレー28が付勢
されるのは、同期インタロック付き手動投入操作回路2
7においてスイッチ「入」操作があり、かつ、同期状態
となったときであるので、仮設用開閉器25が投入され
るのは配電用変電所1側と発電装置13との同期が略一
致し、同期投入可能範囲となったときであるので、切り
戻す時における従来のような誤操作は生じない。 【0020】上記実施例の異電源間無停電切替システム
によれば下記のような利点が得られる。 【0021】(1)仮設用開閉器でも電気操作式としか
つ並列確認機能付手元操作箱と組み合わせ使用すること
により、移動発電装置から配電線側に安全、確実に無停
電切戻しすることができる。 【0022】(2)上記復電操作を行うにあたり、従来
引き紐操作式ハンドルによる開閉機構のため同期投入に
対しては著しく信頼性に欠ける操作方法であったもの
を、スイッチ操作による電気操作式とし、かつ投入条件
には同期投入可能信号を電気的インターロック条件とし
て付加しているため、万一誤操作等があっても投入回避
の防護措置が機能するため、操作者は自信をもって安全
に操作することが可能となった。 【0023】(3)従来、引きひも操作であるが故、注
意深く操作していても投入姿勢がくずれたり、手がすべ
る等の一瞬のアクシデントが大幅な非同期投入による発
電装置損傷等に対する有効な防護措置がとり得なかった
が、本発明により確実な防護策が可能となった。 【0024】(4)なお前記仮設用開閉器は配電系統の
区分閉器取付箇所に介挿するのみならず、縁廻し部にも
介挿することができまた移動発電装置の仮設置場所(車
両搭載の場合は駐車場所)と離れた配電系統上流部に仮
取付けして作業を遂行することができ、作業場所選択の
自由度が増す。 【0025】 【発明の効果】本発明は、上述の如くであって、操作制
御部が、前記仮設用開閉器を開閉するための制御電源を
送出する手段と、前記検電端子から検出した信号に基づ
く検相並びに同期検定を行う検相同期検定手段と、前記
仮設用開閉器の投入信号に対して同期検定に基づく同期
可能信号を、インターロック条件とするインターロック
手段を備えているから、防護措置が十分にして安全性に
優れた異電源間無停電切替システムが得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例による異電源間無停電切替シス
テムのブロック図。 【図2】従来の異電源間無停電切替システムのブロック
図。 【符号の説明】 1…配電用変電所 2…配電線 3a,3b…区分開閉器 4…無負荷救済負荷群 12a,12b…スイッチ 10…検相回路 11…同期検定器 13…補助電源である移動用発電装置 25…仮設用開閉器 26…操作制御部 27…同期インタロック付手動投入操作回路 28…投入リレー 29…手動引外し操作回路 30…引外しリレー
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 9/00 - 11/00 H02J 3/00 - 5/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 主電源である常用電源から給電されてい
    る配電線の所定の区間を無停電で切り替えて負荷に給電
    する無停電切替システムにおいて、 前記配電線に介挿された区分開閉器と、この区分開閉器
    に検電端子付ブッシングを介して並列接続され投入コイ
    ルを有する電気操作式の仮設用開閉器と、この仮設用開
    閉器を開閉制御する操作制御部と、前記仮設用開閉器よ
    りも負荷側において前記負荷に接続された電力供給用補
    助電源からなり、 前記操作制御部は、前記検電端子から検出した信号に基
    づく検相並びに同期検定を行う検相同期検定手段と、外
    部よりの操作電源に接続されて前記検相同期検定手段で
    検出された同期投入可能時に仮設用開閉器を投入するた
    めに前記投入コイルに投入指令を出力する同期インタロ
    ック付き手動投入操作機構を備えたことを特徴とする異
    電源間無停電切替システム。
JP00940194A 1994-01-31 1994-01-31 異電源間無停電切替システム Expired - Lifetime JP3438288B2 (ja)

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