JP3438268B2 - ビーム走査装置 - Google Patents

ビーム走査装置

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JP3438268B2
JP3438268B2 JP25876493A JP25876493A JP3438268B2 JP 3438268 B2 JP3438268 B2 JP 3438268B2 JP 25876493 A JP25876493 A JP 25876493A JP 25876493 A JP25876493 A JP 25876493A JP 3438268 B2 JP3438268 B2 JP 3438268B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
【0002】
【従来の技術】従来、レーザビームプリンタ等に用いら
れるビーム走査装置は、半導体レーザ等の光源から射出
し、コリメータレンズによって平行ビームとされたビー
ムを回転多面鏡で偏向走査し、結像レンズによって被走
査面上にビームスポットを形成する。このようなビーム
走査装置では、結像レンズが高価であり、ビーム走査装
置の価格の主要な部分を占めていた。また、結像レンズ
の直径が通常約100mmと大きく、装置が大型になら
ざるを得なかった。さらに、回転多面鏡も高価であり、
大きさは内接円半径が通常20mm程度で、装置のコス
ト高と大型の主要因であった。
【0003】このような課題を解決する方法として本出
願人は特願平5−121995において、ビーム発生装
置からのビームに対し連続的に角変位し得るよう回転駆
動手段に駆動されて回転する光学素子を有し、被走査面
上にビームを結像させ走査を行うビーム走査装置におい
て、光学素子に入射面、反射面および射出面を配設し、
入射面、反射面および射出面のうち少なくとも一つの面
が収差を補正する作用を有するビーム走査装置を提案し
た。この構成によれば、ビームを偏向する光学素子(以
下回転レンズ鏡と称す)は、その反射面が偏向器として
の機能を有すると共に、各面がレンズとしての作用をも
合わせ持っており、収差補正のための自由度を有してい
る。すなわち、偏向器の機能とレンズの作用とを回転レ
ンズ鏡1部品で果たしており、ビーム走査装置として十
分な収差補正がなされ、良好な光学特性が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本出願人が
特願平5−121995において提案した回転レンズ鏡
を、材質として、主としてガラスを用いて安価に製造で
きる形状とし、主としてガラスの特性を生かした高い面
精度と安定した光学特性が低価格で得られる回転レンズ
鏡を用いてビーム走査装置の高解像度化、小型低価格化
を図るものである。
【0005】すなわち、本発明の目的とするところは特
願平5−121995に改良を加えることにより、より
一層の高解像度化、小型低価格化を同時に実現するビー
ム走査装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のビーム走査装置
は、ビーム発生装置からのビームに対し連続的に角変位
し得るよう回転駆動手段に駆動されて回転する光学素子
を有し、被走査面上にビームを結像させ走査を行うビー
ム走査装置において、前記光学素子に入射面、反射面お
よび射出面を配設し、前記入射面を主走査方向にのみパ
ワーをもち主走査断面で凹となるシリンドリカル面、前
記射出面を主走査方向にのみパワーをもち主走査断面で
凸となるシリンドリカル面とし、前記反射面を平面とし
たことを特徴とする。
【0007】
【実施例】本発明の実施例について以下に詳述する。図
1乃至図6は本発明のビーム走査装置の代表的な実施例
としてのビーム走査装置を示したものである。半導体レ
ーザ1より射出したビームがコリメータレンズ2によっ
て平行なビームとされる。ビームは光学素子としての回
転レンズ鏡3の入射面S1に入射した後、反射面S2で反
射され、射出面S3から射出する。入射面S1、射出面S
3は、走査中心を走査するビームがそれらの面を垂直に
通過するように設定され、また反射面S2は走査中心を
走査するビームが45゜の角度で反射面S2に入射する
ように設定されている。入射面S1は主走査方向(被走
査面をスポットが走査する方向)にのみパワーを持ち主
走査断面で凹となるシリンドリカル面、反射面S2は平
面、射出面S3は主走査方向にのみパワーを持ち主走査
断面で凸となるシリンドリカル面であり、入射面S1
射出面S2は主走査方向にのみパワーを持つ。回転レン
ズ鏡3の回転軸Oは、反射面S2に内包され、走査中心
を走査するビームの反射点を通る。なお、本発明におけ
る回転レンズ鏡の入射面S1の光軸および射出面S
光軸は、走査中心を走査するビームの光路に一致するも
のとする。ビームは回転レンズ鏡3の回転に伴って偏向
される。偏向されたビームは結像レンズ4を通過し被走
査面5上にスポットを形成する。
【0008】走査装置を高解像度化させるためには、高
精度な光学素子を用いて結像性能を向上させる必要があ
り、光学素子がレンズの場合には材質にガラスを用いて
研磨で製造するのが、高い面精度と安定した光学特性が
得られ易いため望ましい。本発明の走査装置に用いられ
る回転レンズ鏡は入射面と射出面が主走査方向にのみ曲
率を持つシリンドリカル面、反射面が平面であるので、
始めに図2に示すように反射面Sとなる平面S2’と
入射面S1、射出面S3となる2つの母線どうしが平行な
シリンドリカル面S1’、S3’からなる母線方向に長尺
な三面柱10を材質にガラスを用いて製造し、これを母
線と垂直な面で所定の厚さに切断し回転レンズ鏡を製造
することができる。この製造方法では多数の回転レンズ
鏡の光学面を一度に研磨することができ、通常のシリン
ドリカルレンズの製造行程がそのまま使えるため回転レ
ンズ鏡のコストを大幅に下げることができる。さらにシ
リンドリカル面を用いるため、母線方向の面の倒れ精度
を管理する必要がなくなり製造が容易となって、形状精
度も向上する。反射面には蒸着などの製法によりアルミ
ニウム薄膜などを形成させれば良いが、反射面へのビー
ムの入射角を臨界角以上にして全反射させることも可能
であり、そうすれば反射膜を設ける必要はない。また、
図2に示した三面柱10を材質に樹脂を用いて成形によ
り製造することも可能であり、回転レンズ鏡のコストを
さらに下げることができる。
【0009】回転レンズ鏡は一つであれば、モータが1
回転する毎に1回走査される。しかし、用いる回転レン
ズ鏡は一つには限る必要はなく、複数個用いればモータ
1回転で複数回走査されるため、さらに高速走査が可能
となる。この場合、それぞれの回転レンズ鏡の回転軸に
対する対称性がわずかでもずれると、結像スポットが走
査する走査線の位置が主走査方向と直交する方向(以下
副走査方向と呼ぶ)にずれる走査ピッチむらや主走査方
向の走査位置がずれる走査位置むらを生じてしまうた
め、対称性が非常に厳しく要求されるが、前述した同一
の三面柱から切り出された複数の回転レンズ鏡を用いれ
ばそれぞれの回転レンズ鏡の形状差異を極めて小さくで
き、回転軸に対する対称性を向上させることができる。
【0010】なお、結像レンズは、少なくとも1枚のレ
ンズで通常のレーザビームプリンタとして十分な性能が
得られるが、さらに高性能を得るために複数枚用いても
よい。結像レンズを用いる場合には、結像レンズ系全体
の屈折力は正であることが望ましい。なぜなら、等速走
査性を得るための負の歪曲収差を発生することによりビ
ーム走査装置としての光学特性が良好となるためであ
る。また、被走査面の近傍に副走査方向にのみパワーを
持つ長尺なシリンドリカルレンズを設け、光学系の副走
査方向の光学倍率を下げて緩和型の面倒れ補正光学系を
構成することができる。さらに、コリメートレンズと回
転レンズ鏡の間に副走査方向にのみパワーを持つシリン
ドリカルレンズを設けてビームを回転レンズ鏡の反射面
近傍で副走査方向にのみ結像させて線像を形成し、回転
レンズ鏡の反射面と被走査面を共役とすることで共役型
の面倒れ補正光学系を構成することもできる。このよう
な面倒れ補正光学系を構成する場合、本発明の回転レン
ズ鏡は副走査方向にはパワーを持たないため、回転レン
ズ鏡の倒れに伴う入射面、射出面の倒れがあっても入射
面、射出面でのビームの副走査方向への偏向作用は無視
できるほど小さく、回転レンズ鏡を用いても高精度な面
倒れ補正光学系を構成することができ、回転レンズ鏡を
複数用いた場合でも機械的精度を厳しくすることなしに
走査むらのない高精度なビーム走査が可能となる。
【0011】回転レンズ鏡の回転軸が反射面に内包され
ていると、回転レンズ鏡をモータなどの回転体に組み付
ける際に、回転中心、反射面といった基準位置が明確な
ので、組み立てが容易となり、組み立て精度も良好とな
る。また、回転レンズ鏡の回転中心が、走査中心を走査
するビームの反射面上での反射点と一致していると、光
学系の面構成が走査中心に関し実質的に対称になり、収
差などの光学特性も対称となる。従って、球面レンズで
代表される軸対称な光学系だけで収差特性などを補正す
ることができる。さらに、回転レンズ鏡を回転中心に関
し対称に2個設け、モータ1回転で2回走査する場合、
回転中心が反射面上にあると2個の回転レンズ鏡それぞ
れの反射面を密着させることができ、2個の回転レンズ
鏡の対称性の良い高精度な組み立てが容易となる。
【0012】図3は回転レンズ鏡3の入射面S1と射出
面S3が成す角度αの異なる3種類の回転レンズ鏡3
1、32、33を示したものである。角度αは被走査面
5に至る光軸Mと光源からの射出ビームの成す角度βに
応じて設定されるが、図3に示すように収差補正の観点
から、入射面S1と射出面S3ともに、走査中心を走査す
るビームがそれらの面を垂直に通過するよう設定される
のが望ましい。その場合、図3に示すように、角度αが
広い方が必要な反射面Rの面積が小さくて済む。また、
回転レンズ鏡31、32、33は高速で回転されるの
で、風切り音の低減、風損の低減のため、頂点を円弧状
にするのが望ましい。さらに、複数個の回転レンズ鏡を
回転対称に配置する場合、図4に示すようにαは大きい
方がより多数の回転レンズ鏡を配置することが可能とな
る。
【0013】次に、本発明の具体的な幾つかの設計例に
ついて、これらの構成を光学諸元、諸収差を含めて説明
する。いずれの設計例においても、一走査の走査開始か
ら走査終了までの回転レンズ鏡の回転角を2ωとし、各
光学諸元の記号は、第i面Siの曲率半径をri、第i面
から次の面までの軸上間隔をdiとする。さらに、当該
面がシリンドリカル面で主走査方向にのみパワーを持つ
場合は主走査方向の曲率半径をriy、副走査方向にのみ
パワーを持つ場合は副走査方向の曲率半径をrix、トー
リック面の場合には、主走査方向、副走査方向の曲率半
径をそれぞれriy、rixとし、主走査断面が非円弧形状
の場合には、次式で表される非球面係数をKiy、Aiy
する。
【0014】
【数1】
【0015】ただし、ziは光軸からの高さhにおける
非球面上の点の、非球面頂点の接平面からの距離であ
る。S1、S2、S3はそれぞれ回転レンズ鏡の入射面、
反射面、射出面である。n1、n2はいずれも回転レンズ
鏡の屈折率である。光源、コリメータレンズ、コリメー
トレンズと回転レンズ鏡の間に設けられるシリンドリカ
ルレンズ、結像レンズ、第2の結像レンズの光学諸元を
も示す実施例では、光源をS0、コリメータレンズ入射
面、射出面をそれぞれSa、Sb、シリンドリカルレンズ
入射面、射出面をそれぞれSc、Sd、結像レンズ入射
面、射出面をぞれぞれSe、Sf、第2の結像レンズ入射
面、射出面をそれぞれSg、Shで表し、コリメータレン
ズ、シリンドリカルレンズ、結像レンズ、第2の結像レ
ンズの屈折率をそれぞれna、nc、ne、ngで表す。
【0016】収差図については、像面湾曲は破線が主走
査方向、実線が副走査方向の収差を表している。走査直
線性は、fθレンズの通例では理想像高y=fθからの
像高のずれを%で表すが、本発明では回転レンズ鏡の入
射面と射出面とが回転するため理想像高がfθとならな
い。従って、等価な表示方法として、光軸近傍の光線に
ついて、回転レンズ鏡の回転角に対する像高の変化率を
ζとして、理想像高Y=ζθからのずれを%で表示して
いる。ωは結像スポットが走査中心から走査端まで走査
する間の、回転レンズ鏡の回転角である。なお設計波長
は780nmとした。
【0017】(設計例1)本設計例は回転レンズ鏡の
他、単玉トーリックレンズである結像レンズを備えた構
成であり、以下に詳細を説明する。
【0018】図5は本設計例の断面の模式図を示し、
(a)が主走査断面を(b)が光軸に沿って展開した副
走査断面を示す。図6に本設計例のビーム走査装置の斜
視図を示す。回転レンズ鏡3の他、結像レンズ4を有
し、結像レンズ4の入射面Se、射出面Sfはともにトー
リック面に構成したものであり、回転レンズ鏡3にはコ
リメータレンズ2により平行化されたビームが入射す
る。
【0019】この設計例の代表的な光学諸元を以下に示
す。
【0020】
【表1】
【0021】図7はこの設計例の収差図であり、収差補
正は極めて良好である。
【0022】(設計例2)本設計例は回転レンズ鏡の
他、2枚の結像レンズを備えた構成であり、以下に詳細
を説明する。
【0023】図8は本設計例の断面の模式図を示し、
(a)が主走査断面を(b)が光軸に沿って展開した副
走査断面を示す。本設計例は回転レンズ鏡3の他、結像
レンズ41と第2の結像レンズ42を有し、結像レンズ
41の入射面Seは副走査方向にのみパワーを持つシリ
ンドリカル面、射出面Sfは平面、第2の結像レンズ4
2の入射面Sg、射出面Shはともに球面に構成したもの
であり、回転レンズ鏡3にはコリメータレンズ2により
平行化されたビームが入射する。
【0024】本設計例では、結像レンズを2枚構成とす
ることで構成されるレンズ面に軸対称非球面、トーリッ
ク面を用いなくとも良好な光学特性が得られ、全てのレ
ンズを材質にガラスを用いても比較的安価に製造するこ
とができ、ガラスの特性を生かした高精度で安定した走
査光学系を低価格で構成することができる。
【0025】この設計例の代表的な光学諸元を以下に示
す。
【0026】
【表2】
【0027】図9はこの設計例の収差図であり、収差補
正は設計例1と同等で極めて良好である。
【0028】(設計例3)本設計例は回転レンズ鏡、球
面レンズである結像レンズの他、被走査面近傍に副走査
方向にのみパワーを持つシリンドリカルレンズである第
2の結像レンズを備えた構成であり、以下に詳細を説明
する。
【0029】図10は本設計例の断面の模式図を示し、
(a)が主走査断面を(b)が光軸に沿って展開した副
走査断面を示す。本設計例では同形状の2枚の回転レン
ズ鏡3が回転軸に対して回転対称で反射面S2どうしが
背中合わせに接触するように配置されており、回転レン
ズ鏡3の他、結像レンズ41、第2の結像レンズ42を
有し、結像レンズ41の入射面Se、射出面Sfはともに
球面、第2の結像レンズ42の入射面Sgは副走査方向
にのみパワーをもつシリンドリカル面、射出面Shは平
面に構成したものであり、回転レンズ鏡3にはコリメー
タレンズ2により平行化されたビームが入射する。
【0030】本設計例のように被走査面の近傍に副走査
方向にのみパワーを持つ長尺シリンドリカルレンズであ
る第2の結像レンズ42を設け、光学系の副走査方向の
光学倍率を小さくすることにより緩和型の面倒れ補正光
学系を構成することができる。
【0031】この設計例の代表的な設計例の光学諸元を
以下に示す。
【0032】
【表3】
【0033】図11はこの設計例の収差図であり、収差
補正は良好である。
【0034】(設計例4)本設計例は回転レンズ鏡の
他、主走査方向にのみパワーを持つシリンドリカルレン
ズである結像レンズと、被走査面近傍に副走査方向にの
みパワーを持つシリンドリカルレンズである第2の結像
レンズを備えた構成であり、以下に詳細を説明する。
【0035】図12は本設計例の断面の模式図を示し、
(a)が主走査断面を(b)が光軸に沿って展開した副
走査断面を示す。本設計例では同形状の2枚の回転レン
ズ鏡3が回転軸に対して回転対称で反射面S2どうしが
背中合わせに接触するように配置されており、回転レン
ズ鏡3の他、結像レンズ41、第2の結像レンズ42を
有し、結像レンズ41の入射面Se、射出面Sfはともに
主走査方向にのみパワーを持つシリンドリカル面、第2
の結像レンズ42の入射面Sgは副走査方向にのみパワ
ーをもつシリンドリカル面、射出面Shは平面に構成し
たものであり、回転レンズ鏡3にはコリメータレンズ2
により平行化されたビームが入射する。
【0036】本設計例のように被走査面の近傍に副走査
方向にのみパワーを持つ長尺シリンドリカルレンズであ
る第2の結像レンズ42を設け、光学系の副走査方向の
光学倍率を小さくすることにより緩和型の面倒れ補正光
学系を構成することができ、かつ結像レンズ41が副走
査方向にパワーを持たないため設計例3に比べ、より副
走査方向の光学倍率を小さくすることができ面倒れ補正
効果を向上させることができ、収差補正も良好となる。
この設計例の代表的な設計例の光学諸元を以下に示す。
【0037】
【表4】
【0038】図13はこの設計例の収差図であり、収差
補正は極めて良好である。
【0039】(設計例5)本設計例は回転レンズ鏡、結
像レンズの他、回転レンズ鏡の手前に副走査方向にのみ
パワーを持つシリンドリカルレンズを備えた構成であ
り、以下に詳細を説明する。
【0040】図14は本設計例の断面の模式図を示し、
(a)が主走査断面を(b)が光軸に沿って展開した副
走査断面を示す。本設計例では同形状の2枚の回転レン
ズ鏡3が回転軸に対して回転対称で反射面S2どうしが
背中合わせに接触するように配置されており、回転レン
ズ鏡3の他、コリメートレンズ2と回転レンズ鏡3の間
にシリンドリカルレンズ6、結像レンズ4を有し、シリ
ンドリカルレンズ6の入射面Scは副走査方向にのみパ
ワーを持つシリンドリカル面、射出面Sdは平面、結像
レンズ4の入射面Se、射出面Sfはともにトーリック面
に構成したものであり、シリンドリカルレンズ6にはコ
リメータレンズ2により平行化されたビームが入射す
る。
【0041】本設計例では、回転レンズ鏡3の手前にシ
リンドリカルレンズ6を設け、コリメートレンズ2から
のビームを回転レンズ鏡3の反射面S2近傍に副走査方
向にのみ結像させて線像を形成し反射面S2と被走査面
5を副走査断面内で共役とする共役型の面倒れ補正光学
系を構成しており、ほぼ完全に走査むらのない高精度な
光走査が可能であり、この設計例の代表的な光学諸元を
以下に示す。
【0042】
【表5】
【0043】図15はこの設計例の収差図であり、収差
補正は良好である。
【0044】(設計例6)本設計例は回転レンズ鏡、結
像レンズの他、回転レンズ鏡の手前に副走査方向にのみ
パワーを持つシリンドリカルレンズを備え、シリンドリ
カルレンズには集束光が入射する構成であり、以下に詳
細を説明する。
【0045】図16は本設計例の断面の模式図を示し、
(a)が主走査断面を(b)が光軸に沿って展開した副
走査断面を示す。本設計例では同形状の2枚の回転レン
ズ鏡3が回転軸に対して回転対称で反射面S2どうしが
背中合わせに接触するように配置されており、回転レン
ズ鏡3の他、コリメートレンズ2と回転レンズ鏡3の間
にシリンドリカルレンズ6、結像レンズ4を有し、シリ
ンドリカルレンズ6の入射面Scは副走査方向にのみパ
ワーを持つシリンドリカル面、射出面Sdは平面、結像
レンズの入射面Seは主走査断面が非円弧のトーリック
面、射出面Sfはトーリック面に構成したものであり、
半導体レーザ1から射出されコリメータレンズ2を通過
したビームが平行光ではなく、やや集束したビームがシ
リンドリカルレンズ6に入射するようにしたものであ
る。
【0046】本設計例では、回転レンズ鏡3の手前にシ
リンドリカルレンズ6を設け、コリメートレンズ2から
のビームを回転レンズ鏡3の反射面S2近傍に副走査方
向にのみ結像させて線像を形成し反射面S2と被走査面
5を副走査断面内で共役とする共役型の面倒れ補正光学
系を構成しており、ほぼ完全に走査むらのない高精度な
光走査が可能である。さらに、シリンドリカルレンズ6
に入射するビームを集束光とすることで、結像レンズ4
のパワーを小さくしレンズの厚さを薄くすることがで
き、結像レンズ4の製造コストを下げることができるば
かりでなく、結像レンズ4の材質に樹脂を用いた場合に
は樹脂の内部歪等の光学性能への影響を小さくすること
ができ、かつ成形時間も短くすることがきる。
【0047】この設計例の代表的な光学諸元を以下に示
す。
【0048】
【表6】
【0049】図17はこの設計例の収差図であり、収差
補正は良好である。
【0050】(設計例7)本設計例は回転レンズ鏡、回
転レンズ鏡の手前に副走査方向にのみパワーを持つシリ
ンドリカルレンズ、結像レンズ、被走査面近傍に副走査
方向にのみパワーを持つシリンドリカルレンズである第
2の結像レンズを備えた構成であり、以下に詳細を説明
する。
【0051】図18は本設計例の断面の模式図を示し、
(a)が主走査断面を(b)が光軸に沿って展開した副
走査断面を示す。本設計例では同形状の2枚の回転レン
ズ鏡3が回転軸に対して回転対称で反射面S2どうしが
背中合わせに接触するように配置されており、回転レン
ズ鏡3の他、コリメートレンズ2と回転レンズ鏡3の間
にシリンドリカルレンズ6、結像レンズ41、第2の結
像レンズ42を有し、シリンドリカルレンズ6の入射面
cは副走査方向にのみパワーを持つシリンドリカル
面、射出面Sdは平面、結像レンズ41の入射面Se、射
出面Sfはともに球面、第2の結像レンズ42の入射面
gは副走査方向にのみパワーをもつシリンドリカル
面、射出面Shは平面に構成したものであり、シリンド
リカルレンズ6にはコリメータレンズ2により平行化さ
れたビームが入射する。
【0052】本設計例では、回転レンズ鏡3の手前にシ
リンドリカルレンズ6を設け、コリメートレンズ2から
のビームを回転レンズ鏡3の反射面S2近傍に副走査方
向にのみ結像させて線像を形成し反射面S2と被走査面
5を副走査断面内で共役とする共役型の面倒れ補正光学
系を構成しており、ほぼ完全に走査むらのない高精度な
光走査が可能である。また、本設計例では、結像レンズ
を2枚構成とすることで構成されるレンズ面に軸対称非
球面、トーリック面を用いなくとも良好な光学特性が得
られ、全てのレンズを材質にガラスを用いても比較的安
価に製造することができ、ガラスの特性を生かした高精
度で安定した走査光学系を低価格で構成することができ
る。
【0053】この設計例の代表的な光学諸元を以下に示
す。
【0054】
【表7】
【0055】図19はこの設計例の収差図であり、収差
補正は設計例5、設計例6と同等である。
【0056】上述した各設計例は回転レンズ鏡が等速回
転する場合についてのみ記したが、例えば回転軸を中心
に正弦振動を行うような場合についても容易に実現可能
である。さらに、上記各設計例は特定波長についての設
計であるが、わずかな変更で可視光域を含む各波長域、
例えば赤外線、紫外線、X線等の波長域のビームに対し
ても同等の効果を得ることが可能である。
【0057】本発明のビーム走査装置はレーザプリン
タ、デジタル複写機、ファクシミリ、レーザ走査ディス
プレイ等の画像形成装置やスキャナ等の画像入力装置、
あるいは光学マーク読み取り用レーザ走査装置、表面検
査用レーザ走査装置に適用することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、反射面および主走
査方向にのみパワーを持つ入射面と射出面とを有する光
学素子である回転レンズ鏡を回転させることによって、
光学素子自体によりビームを偏向走査させることが可能
となり、回転レンズ鏡が主走査方向にのみパワーを持つ
シリンドリカル面を有するため回転レンズ鏡を材質にガ
ラスを用いて高精度かつ安価に製造することができる。
【0059】また、結像レンズを2枚構成とすること
で、構成されるレンズ面に軸対称非球面、トーリック面
を用いなくとも良好な光学特性が得られ、全てのレンズ
を材質にガラスを用いても比較的安価に製造することが
でき、ガラスの特性を生かした高精度で安定した走査光
学系を低価格で構成することができる。
【0060】さらに、被走査面近傍に副走査方向にのみ
パワーを持つシリンドリカルレンズを備えて緩和型面倒
れ補正光学系を構成する、あるいは回転レンズ鏡の手前
に副走査方向にのみパワーを持つシリンドリカルレンズ
を備えて共役型面倒れ補正光学系を構成することにより
走査ピッチむらのない高精度なビーム走査装置を構成す
ることができる。
【0061】このように、本発明の構成によれば高価な
光学部品の点数の削減と光学部品の高精度化を可能とし
て、ビーム走査装置の小型低価格化と高解像度化を同時
に実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のビーム走査装置の光学系の概念図。
【図2】 本発明の回転レンズ鏡の製造方法を示す斜視
図。
【図3】 本発明のビーム走査装置の回転レンズ鏡の各
種形態を示す断面図。
【図4】 本発明のビーム走査装置の回転レンズ鏡を多
数個配置した断面図。
【図5】 設計例1の光学系の断面図。
【図6】 設計例1の光学系の斜視図。
【図7】 設計例1の光学系の収差図。
【図8】 設計例2の光学系の断面図。
【図9】 設計例2の光学系の収差図。
【図10】 設計例3の光学系の断面図。
【図11】 設計例3の光学系の収差図。
【図12】 設計例4の光学系の断面図。
【図13】 設計例4の光学系の収差図。
【図14】 設計例5の光学系の断面図。
【図15】 設計例5の光学系の収差図。
【図16】 設計例6の光学系の断面図。
【図17】 設計例6の光学系の収差図。
【図18】 設計例7の光学系の断面図。
【図19】 設計例7の光学系の収差図。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 コリメータレンズ 3 回転レンズ鏡 4 結像レンズ 5 被走査面 6 シリンドリカルレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 隆史 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−94815(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビーム発生装置からのビームに対し連続
    的に角変位し得るよう回転駆動手段に駆動されて回転す
    る光学素子を有し、被走査面上にビームを結像させ走査
    を行うビーム走査装置において、前記光学素子に入射
    面、反射面および射出面を配設し、前記入射面を主走査
    方向にのみパワーをもち主走査断面で凹となるシリンド
    リカル面、前記射出面を主走査方向にのみパワーをもち
    主走査断面で凸となるシリンドリカル面とし、前記反射
    面を平面としたことを特徴とするビーム走査装置。
  2. 【請求項2】 更に、前記光学素子により偏向されたビ
    ームを被走査面上に結像されるための結像光学系を備え
    たことを特徴とする、請求項1記載のビーム走査装置。
  3. 【請求項3】 前記結像光学系がトーリック面を有する
    単玉レンズであることを特徴とする、請求項2記載のビ
    ーム走査装置。
  4. 【請求項4】 前記結像光学系が2枚のレンズからな
    り、1枚が副走査方向にのみパワーを持つシリンドリカ
    ルレンズ、他の1枚が球面レンズであることを特徴とす
    る、請求項2記載のビーム走査装置。
  5. 【請求項5】 前記光学素子を複数備えたことを特徴と
    する、請求項1記載のビーム走査装置。
  6. 【請求項6】 前記結像光学系が2枚以上のレンズから
    なり、前記結像光学系のレンズのうち最も被走査面に近
    いレンズが副走査方向にのみパワーを有するシリンドリ
    カルレンズであることを特徴とする、請求項5記載のビ
    ーム走査装置。
  7. 【請求項7】 前記光学素子に入射するビームを前記反
    射面近傍に副走査方向にのみ結像させるシリンドリカル
    レンズを備えたことを特徴とする、請求項5記載のビー
    ム走査装置。
  8. 【請求項8】 シリンドリカルレンズに集束ビームが入
    射することを特徴とする、請求項7記載のビーム走査装
    置。
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