JP3437969B6 - エッジライトパネルの乱反射パターン - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,例えば液晶バックライト,ディスプレイスタンド,照明サイン,表示板,照明体等の各種面光源の照明装置に用いられるエッジライトパネルに関し,特にその乱反射パターンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の背面側に多数の蛍光灯光源を縦列状又は横列状に並設した直下型の照明装置に代えて,透明基板の一端又は対向端に熱陰極又は冷陰極蛍光灯による光源を近接して臨設し,光源の入射光を透明基板に配置した乱反射パターンによって乱反射導光して面照明を行うようにしたエッジライトパネルを用いた面光源方式の照明装置が用いられている。
【0003】
この照明装置は,薄型にしてコンパクトに形成できる利点がある一方で,所定の輝度をエッジライトパネルの全面に亘って均一に確保することが必ずしも容易ではなく,このため,例えば,本発明者らは特開平2−126501号によって,エッジライトパネルの透明基板に,光源側から離隔面内方向に向けて網点の面積比を無段階的に増変化した網点配列の乱反射パターンを採用するとともにこのパターンを淡濃度インキのスクリーン印刷により淡光状に光の透過性を残存した所定密度のものとすることによって輝度の均一性を高める提案を行っている。
【0004】
しかし乍ら,光源として用いられることが多い,例えば熱陰極又は冷陰極蛍光灯はその長手方向に発光輝度が異なることがあり,例えば,約20cmの長さを基準に,これより長い冷陰極蛍光灯にあっては中央部が他の部分に比して暗く,また短い冷陰極蛍光灯にあっては,逆に中央部が他の部分に比して明るいという発光輝度の高低の傾向を示すことがある。
【0005】
更にこれら蛍光灯の各部分の輝度はメーカー,品種等によっても異なり,常に全体に亘って同一の発光輝度を呈するものとはいい難い。
【0006】
上記乱反射パターンはそれ自体光源からの入射光を遠方まで導光することによって,全体の輝度の均一性を確保する上で有効であるが,一方でこのように光源における発光輝度の高低による長手方向の不均一性があると,上記乱反射パターンによるエッジライトパネルが均一な輝度を呈するとは限らず,特に光源近傍端部にあっては,光源の発光輝度に応じて,長手方向に輝度のバラツキを反映したものとなり易い。この輝度のバラツキは,発光輝度の明るい部分,暗い部分に応じて,エッジライトパネルの光源近傍端部から面内方向に山型状,丘状等の輝度不均一部分をなすように現れる上,この輝度のバラツキによる不均一な光が他の部位に導光されることになって,更に他の部位の不均一性を招くことがある。
【00007】
このように上記乱反射パターンによれば,光源の発光輝度変化を吸収できないことによって,エッジライトパネルが,光源輝度,即ち入射光量に起因する不均一性を呈する傾向がある。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので,その解決課題とする処は,エッジライトパネルにおける光源からの入射光量に起因する輝度の不均一性を簡易且つ確実に解消したエッジライトパネルの乱反射パターンを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題に添って鋭意研究を重ねた結果,上記光源から離隔面内方向に向けて網点面積比を無段階的に増変化した網点配列を基本パターンとするとともにその光源近傍端部のみに位置する端部長手方向に沿う網点列の網点面積比を光源の発光輝度の高低に応じて小大となるように長手方向に無段階的に変化した長手方向無段階変化の修正パターン部を配置することによって乱反射パターンを形成することが,上記輝度の不均一性を解消する上で有効であることを見出した。
【0010】
本発明はかかる知見に基づいてなされなもので,即ち請求項1に記載の発明を,光源側から離隔面内方向に向けて網点の面積比を平行無段階的に増変化した網点配列の基本パターンを備えたエッジライトパネルにおいて,その光源近傍端部のみに位置する端部長手方向に沿う網点列における網点面積比を上記光源の長手方向における発光輝度の高低に応じて小大となるように端部長手方向に無段階的に変化した修正パターン部を配置してなることを特徴とするエッジライトパネルの乱反射パターンとし,請求項2に記載の発明を,上記修正パターン部の網点列を,単一列乃至数列としてなることを特徴とする請求項1に記載のエッジライトパネルの乱反射パターンとし,これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【0011】
【作用】
本発明にあっては,光源の長手方向における発光輝度の高低に応じて小大となるように光源近傍端部のみの網点面積比を端部長手方向に無段階的に変化することによって各網点の輝度調整を行い光源近傍端部の輝度を均一化するとともに調整された光を導光することによって他の部位の不均一性を抑止し,全体としての均一性を向上するように作用する。
【0012】
請求項2に記載の発明は,相対的に最も不均一性を呈する光源近傍端部の僅かな範囲に上記措置を施すことによって,光源近傍端部から面内方向に山型状,丘状等の輝度不均一部分をなすように現れる輝度のバラツキによって不均一な光が他の部位に導光されて基本パターンとの間で相対的に際立つ不均一性を呈するのを防止して全体の均一性を向上する。
【0013】
【実施例】
以下,ラップトップ型コンピュータ,ワードプロセッサ等の液晶表示面を照明する液晶バックライトとして,これらに内蔵設置される照明装置に適用した例によって更に本発明を説明すれば,1は液晶表示面背面側の光透過性にして不透明の乳白色ポリエステルフィルム製の光拡散シート,2は長方形の透明基板3の背面側に乱反射パターン4を具備したエッジライトパネル,6は更に該エッジライトパネル2の背面側に配置した白色ポリエステルフィルム製の光反射シートであり,また7はエッジライトパネル2の長辺側一対の端面にそれぞれ臨設して近接配置した一対の冷陰極蛍光灯による光源を示す。
【0014】
光拡散シート1,エッジライトパネル2及び光反射シート6はそれぞれ同一の形状及び外形寸法を有するものを用い,これらを積層し,フレーム内に保持した状態で液晶表示面のケースに固定して上記内蔵設置を行うようにしてあり,このとき光源7及びこれを作動するインバータを含む配線回路も上記ケースに固定することによってその内蔵を行うものとしてある。本例にあって照明装置はこのように他の機器に内蔵して用いるため,特に薄型となるよう,エッジライトパネル2の透明基板3は,光透過性に優れたアクリル樹脂板にして2〜3mmの厚肉のものを単一枚用い,これにそれぞれ75μm厚の光拡散シート1及び188μm厚の光反射シート6を積層配置したものとしてある。
【0015】
透明基板3は,約16×25cmの縦横寸法を有するB5相当のサイズのものとし,その非照明面側である上記背面側(第1図にあって下面に該る)に,数mm幅の外周端部を残した全面に亘って乱反射パターン4をスクリーン印刷によって印刷形成してある。
【0016】
乱反射パターン4は,第2図に示すように網点を配列した網点配列のパターンを基本パターンとして,例えば上記特開平2−126501号に開示したように,白色系顔料と蛍光性顔料の固形分比をインキの23wt%としてなる淡濃度白色系インクに,更にガラスビーズを添加したインクを用いて上記スクリーン印刷を行うことによって,各網点が光の透過性を備えて,上記入射光の乱反射を行うようにしてある。
【0017】
このとき透明基板3の各端面はこれを鏡面とするようにそれぞれ研磨処理を施してあり,これによって光源7の入射効率と該入射光の反射効率を可及的に高めるようにしてある。
【0018】
乱反射パターン4は,光源7側から離隔面内方向に向けて網点の面積比を,例えば20〜100%の範囲とするように,平行無段階的に増変化したものとしてあり,これにより本例における網点列の基本パターンは,各光源7から最も離隔した中央位置において最大の面積比を呈するようにしてある。
【0019】
一方5は乱反射パターン4に配置した修正パターン部であり,本例にあって該修正パターン部5は,上記基本パターンにおける上記光源7近傍端部のみに位置する端部長手方向に沿う網点列における網点面積比を上記光源7の長手方向における発光輝度の高低に応じて小大となるように端部長手方向に無段階的に変化したパターンとしてある。
【0020】
この修正パターン部5は,本例において光源7の長手方向発光輝度の高低に応じたものとしてある。即ち本例の光源7は,透明基板3における長辺用のものとして13V,0.25Aにして27cmの長さを有する冷陰極蛍光灯によるものとし,該光源7,7は左右側方の発光輝度が比較的高い一方,中央部分の発光輝度が低く,8,800nit乃至10,000nit間で長手方向端部側の側方が明るく,中央が暗い特性を示すものを用いている(本例の冷陰極蛍光灯はウエスト電気株式会社製のものを用いた)。上記修正パターン部5における網点面積比の変化は無段階的な増変化又は減変化を行うようにしてあり,本例にあっては,光源7の発光輝度の高低に応じて小大となるように,発光輝度の高い側部において最小面積比をなす30%,発光輝度の低い中央部において最大面積比をなす90%の範囲でその無段階的な変化を行うものとし,該30〜90%の範囲で側部から中央部に向けて順次面積比を無段階的に増加するようにしてある。
【0021】
本例においてこの修正パターン部5の形成は,平行無段階的に面積比を増変化するCAD設計に係る網点列による基本パターンの原版フィルムを2枚用い,これらを最大面積比側で接合し且つ光源近傍側に同原版フィルムを90゜転倒して接合して,これら組合せ合成したパターンを写真撮影することによって第2原版フィルムを作成使用して行ったものとしてある。
【0022】
本例の修正パターン部5を備えた乱反射パターン4を備えたエッジライトパネル2の照明輝度(液晶表示面正面側における輝度)は表1の実施例欄記載のとおりであり,また比較のために修正パターン部5を除いて他を同一に形成した乱反射パターンのエッジライトパネルの照明輝度は表1の比較例欄記載のとおりであった。
【0023】
【表1】
【0024】
測定位置A乃至Iは,それぞれ第3図の各測定の位置を示す。中央のE位置を除き,他はいずれもエッジライトパネル2の端面から2cm面内方向に入った座標の位置である。
【0025】
この例からも判明するように,本例によれば,特に光源近傍のB,H位置の輝度が上昇する結果,全体として照明輝度の均一性が確保されることになった。本例のエッジライトパネルを肉視したところ,比較例で見られた光源近傍付近の暗い部分8(第3図参照)も解消された。
【0026】
上記例は,エッジライトパネルの対向端面に一対の光源を配し,且つこれら光源を27cmの冷陰極蛍光灯とした例であるが,例えば20cm程度又はこれより短尺の光源を用いる等して,中央部の発光輝度が相対的に高い場合には,上記修正パターン部は側方側で大きく,中央部において小さくなるように面積比を同様に変化すればよく,また,更に長い光源を用いる場合等,光源の長手方向に添うように輝度のバラツキが生じるときは,これらに相応して更に面積比を変化して修正パターン部とすることができる。
【0027】
修正パターン部は,一般にエッジライトパネルに現われる上記明暗によって,光源の発光輝度の高低に応じるように光源近傍端部のみの単一乃至数列の網点列についてその網点の面積比を長手方向に変化すればよいが,輝度の均一性を更に高度に必要とするときは適宜に列数及び部分を定めてその変化を行うようにすることができる。
【0028】
ところで,上記例のように1対の光源を用いる以外に,比較的小さな照明面積を有するものに特に好適であるが,第4図に示すとおり,エッジライトパネルの一方の端面側に単一本の光源7を設置する用いる場合がある。
【0029】
この場合には,一般に非光源側の反射端面には,反射措置(上記鏡面に仕上げたり,反射テープを張ったりする)を施すのがよい。反射措置を施したとき,反射光により,この対向側の端面近傍が部分的に明るくなることがあるので,このような場合は,更に反射端面近傍に上記修正パターン部を設けてもよいが,より簡便には,光源側から離隔面内方向に増変化する網点列による基本パターン4の最大面積比部分を,第4図に図示したようにパネル中央位置より反射端面側に偏位させた中間位置に配置するようにするのがよく,この場合も,光源近傍端部には同様に修正パターン部を設けるようにする。なおその余は変わらないので,第4図に上記と同一符合を付してその重複する説明を省略する。
【0030】
更に本発明はエッジライトパネルに導光される入射光の均一化に資するものとなるから,修正パターン部以外に他の基本パターン部分にその余の調整を施すことなく均一性を確保できることが多い。しかし光源からの入射光はエッジライトパネルの左右傾斜方向に進行する傾向があるので,光の集中化し易い部位,或いは光の導光を行い難い部位が発生することによってエッジライトパネルの他の部位において更に輝度の不均一性を生じる可能性があるが,この場合には本発明者らによる特開平3−118594号に示されるように更に追加的な調整を施すことが可能である。
【0031】
更にエッジライトパネルを複数枚積層して用いることがあるが,この場合,各エッジライトパネル間には光拡散シートを介装するのが好ましい。更に,片面の照明用に上記光反射シートに代えて反射板を設け,或いは両面照明用にこの種光反射シート乃至反射板をパネル間に介装せしめてもよく,これらは照明装置としての用途,種類に応じて適宜定めればよい。また,光源は,発光輝度範囲が高く,長寿命である上,相対的に細径にできる上記冷陰極蛍光灯の他,熱陰極蛍光灯を用いることもできる。
【0032】
以上を含めて本発明の実施に当っては,照明装置,エッジライトパネル,乱反射パターンにおける網点配列の基本パターン,その修正パターン部,光拡散シート,光反射シート等の画具体的用途,材質,形状,寸法,面積比,密度,構造及びパターンの形成手段等は上記発明の要旨に反しない限り様々に変更でき,図示し又は具体的に説明したものに限る必要はない。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したので,光源における長手方向の発光輝度の不均一性を吸収し,あるいはメーカーによる光源発光輝度の差異を吸収し,光源に起因してエッジライトパネルの光源近傍付近に生じる明るい部分,暗い部分による輝度のバラツキを可及的に解消し,更に不均一な入射光が導光されることによって他の部位に生じる輝度差の発生を抑止して,エッジライトパネルの均一性を高めることができ,従って明るく,薄く且つ均一な輝度を有するエッジライトパネルとして好適な乱反射パターンを提供することができる。
【0034】
また輝度の均一性の確保は比較的簡単にして確実になし得るが,特に請求項2に記載の発明にあっては,単一列乃至数列の網点列について網点の面積比を変化するようにすればよいから更に簡易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】照明装置の要部を示す分解斜視図である。
【図2】乱反射パターンの例を示す平面図である。
【図3】照明装置におけるエッジライトパネルと光源との関係及び照明輝度測定位置を示す平面図である。
【図4】他の例に係る照明装置の要部を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1……光拡散シート
2……エッジライトパネル
3……透明基板
4……乱反射パターン
5……修正パターン部
6……光反射シート
7……光源
【産業上の利用分野】
本発明は,例えば液晶バックライト,ディスプレイスタンド,照明サイン,表示板,照明体等の各種面光源の照明装置に用いられるエッジライトパネルに関し,特にその乱反射パターンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の背面側に多数の蛍光灯光源を縦列状又は横列状に並設した直下型の照明装置に代えて,透明基板の一端又は対向端に熱陰極又は冷陰極蛍光灯による光源を近接して臨設し,光源の入射光を透明基板に配置した乱反射パターンによって乱反射導光して面照明を行うようにしたエッジライトパネルを用いた面光源方式の照明装置が用いられている。
【0003】
この照明装置は,薄型にしてコンパクトに形成できる利点がある一方で,所定の輝度をエッジライトパネルの全面に亘って均一に確保することが必ずしも容易ではなく,このため,例えば,本発明者らは特開平2−126501号によって,エッジライトパネルの透明基板に,光源側から離隔面内方向に向けて網点の面積比を無段階的に増変化した網点配列の乱反射パターンを採用するとともにこのパターンを淡濃度インキのスクリーン印刷により淡光状に光の透過性を残存した所定密度のものとすることによって輝度の均一性を高める提案を行っている。
【0004】
しかし乍ら,光源として用いられることが多い,例えば熱陰極又は冷陰極蛍光灯はその長手方向に発光輝度が異なることがあり,例えば,約20cmの長さを基準に,これより長い冷陰極蛍光灯にあっては中央部が他の部分に比して暗く,また短い冷陰極蛍光灯にあっては,逆に中央部が他の部分に比して明るいという発光輝度の高低の傾向を示すことがある。
【0005】
更にこれら蛍光灯の各部分の輝度はメーカー,品種等によっても異なり,常に全体に亘って同一の発光輝度を呈するものとはいい難い。
【0006】
上記乱反射パターンはそれ自体光源からの入射光を遠方まで導光することによって,全体の輝度の均一性を確保する上で有効であるが,一方でこのように光源における発光輝度の高低による長手方向の不均一性があると,上記乱反射パターンによるエッジライトパネルが均一な輝度を呈するとは限らず,特に光源近傍端部にあっては,光源の発光輝度に応じて,長手方向に輝度のバラツキを反映したものとなり易い。この輝度のバラツキは,発光輝度の明るい部分,暗い部分に応じて,エッジライトパネルの光源近傍端部から面内方向に山型状,丘状等の輝度不均一部分をなすように現れる上,この輝度のバラツキによる不均一な光が他の部位に導光されることになって,更に他の部位の不均一性を招くことがある。
【00007】
このように上記乱反射パターンによれば,光源の発光輝度変化を吸収できないことによって,エッジライトパネルが,光源輝度,即ち入射光量に起因する不均一性を呈する傾向がある。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので,その解決課題とする処は,エッジライトパネルにおける光源からの入射光量に起因する輝度の不均一性を簡易且つ確実に解消したエッジライトパネルの乱反射パターンを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題に添って鋭意研究を重ねた結果,上記光源から離隔面内方向に向けて網点面積比を無段階的に増変化した網点配列を基本パターンとするとともにその光源近傍端部のみに位置する端部長手方向に沿う網点列の網点面積比を光源の発光輝度の高低に応じて小大となるように長手方向に無段階的に変化した長手方向無段階変化の修正パターン部を配置することによって乱反射パターンを形成することが,上記輝度の不均一性を解消する上で有効であることを見出した。
【0010】
本発明はかかる知見に基づいてなされなもので,即ち請求項1に記載の発明を,光源側から離隔面内方向に向けて網点の面積比を平行無段階的に増変化した網点配列の基本パターンを備えたエッジライトパネルにおいて,その光源近傍端部のみに位置する端部長手方向に沿う網点列における網点面積比を上記光源の長手方向における発光輝度の高低に応じて小大となるように端部長手方向に無段階的に変化した修正パターン部を配置してなることを特徴とするエッジライトパネルの乱反射パターンとし,請求項2に記載の発明を,上記修正パターン部の網点列を,単一列乃至数列としてなることを特徴とする請求項1に記載のエッジライトパネルの乱反射パターンとし,これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【0011】
【作用】
本発明にあっては,光源の長手方向における発光輝度の高低に応じて小大となるように光源近傍端部のみの網点面積比を端部長手方向に無段階的に変化することによって各網点の輝度調整を行い光源近傍端部の輝度を均一化するとともに調整された光を導光することによって他の部位の不均一性を抑止し,全体としての均一性を向上するように作用する。
【0012】
請求項2に記載の発明は,相対的に最も不均一性を呈する光源近傍端部の僅かな範囲に上記措置を施すことによって,光源近傍端部から面内方向に山型状,丘状等の輝度不均一部分をなすように現れる輝度のバラツキによって不均一な光が他の部位に導光されて基本パターンとの間で相対的に際立つ不均一性を呈するのを防止して全体の均一性を向上する。
【0013】
【実施例】
以下,ラップトップ型コンピュータ,ワードプロセッサ等の液晶表示面を照明する液晶バックライトとして,これらに内蔵設置される照明装置に適用した例によって更に本発明を説明すれば,1は液晶表示面背面側の光透過性にして不透明の乳白色ポリエステルフィルム製の光拡散シート,2は長方形の透明基板3の背面側に乱反射パターン4を具備したエッジライトパネル,6は更に該エッジライトパネル2の背面側に配置した白色ポリエステルフィルム製の光反射シートであり,また7はエッジライトパネル2の長辺側一対の端面にそれぞれ臨設して近接配置した一対の冷陰極蛍光灯による光源を示す。
【0014】
光拡散シート1,エッジライトパネル2及び光反射シート6はそれぞれ同一の形状及び外形寸法を有するものを用い,これらを積層し,フレーム内に保持した状態で液晶表示面のケースに固定して上記内蔵設置を行うようにしてあり,このとき光源7及びこれを作動するインバータを含む配線回路も上記ケースに固定することによってその内蔵を行うものとしてある。本例にあって照明装置はこのように他の機器に内蔵して用いるため,特に薄型となるよう,エッジライトパネル2の透明基板3は,光透過性に優れたアクリル樹脂板にして2〜3mmの厚肉のものを単一枚用い,これにそれぞれ75μm厚の光拡散シート1及び188μm厚の光反射シート6を積層配置したものとしてある。
【0015】
透明基板3は,約16×25cmの縦横寸法を有するB5相当のサイズのものとし,その非照明面側である上記背面側(第1図にあって下面に該る)に,数mm幅の外周端部を残した全面に亘って乱反射パターン4をスクリーン印刷によって印刷形成してある。
【0016】
乱反射パターン4は,第2図に示すように網点を配列した網点配列のパターンを基本パターンとして,例えば上記特開平2−126501号に開示したように,白色系顔料と蛍光性顔料の固形分比をインキの23wt%としてなる淡濃度白色系インクに,更にガラスビーズを添加したインクを用いて上記スクリーン印刷を行うことによって,各網点が光の透過性を備えて,上記入射光の乱反射を行うようにしてある。
【0017】
このとき透明基板3の各端面はこれを鏡面とするようにそれぞれ研磨処理を施してあり,これによって光源7の入射効率と該入射光の反射効率を可及的に高めるようにしてある。
【0018】
乱反射パターン4は,光源7側から離隔面内方向に向けて網点の面積比を,例えば20〜100%の範囲とするように,平行無段階的に増変化したものとしてあり,これにより本例における網点列の基本パターンは,各光源7から最も離隔した中央位置において最大の面積比を呈するようにしてある。
【0019】
一方5は乱反射パターン4に配置した修正パターン部であり,本例にあって該修正パターン部5は,上記基本パターンにおける上記光源7近傍端部のみに位置する端部長手方向に沿う網点列における網点面積比を上記光源7の長手方向における発光輝度の高低に応じて小大となるように端部長手方向に無段階的に変化したパターンとしてある。
【0020】
この修正パターン部5は,本例において光源7の長手方向発光輝度の高低に応じたものとしてある。即ち本例の光源7は,透明基板3における長辺用のものとして13V,0.25Aにして27cmの長さを有する冷陰極蛍光灯によるものとし,該光源7,7は左右側方の発光輝度が比較的高い一方,中央部分の発光輝度が低く,8,800nit乃至10,000nit間で長手方向端部側の側方が明るく,中央が暗い特性を示すものを用いている(本例の冷陰極蛍光灯はウエスト電気株式会社製のものを用いた)。上記修正パターン部5における網点面積比の変化は無段階的な増変化又は減変化を行うようにしてあり,本例にあっては,光源7の発光輝度の高低に応じて小大となるように,発光輝度の高い側部において最小面積比をなす30%,発光輝度の低い中央部において最大面積比をなす90%の範囲でその無段階的な変化を行うものとし,該30〜90%の範囲で側部から中央部に向けて順次面積比を無段階的に増加するようにしてある。
【0021】
本例においてこの修正パターン部5の形成は,平行無段階的に面積比を増変化するCAD設計に係る網点列による基本パターンの原版フィルムを2枚用い,これらを最大面積比側で接合し且つ光源近傍側に同原版フィルムを90゜転倒して接合して,これら組合せ合成したパターンを写真撮影することによって第2原版フィルムを作成使用して行ったものとしてある。
【0022】
本例の修正パターン部5を備えた乱反射パターン4を備えたエッジライトパネル2の照明輝度(液晶表示面正面側における輝度)は表1の実施例欄記載のとおりであり,また比較のために修正パターン部5を除いて他を同一に形成した乱反射パターンのエッジライトパネルの照明輝度は表1の比較例欄記載のとおりであった。
【0023】
【表1】
【0024】
測定位置A乃至Iは,それぞれ第3図の各測定の位置を示す。中央のE位置を除き,他はいずれもエッジライトパネル2の端面から2cm面内方向に入った座標の位置である。
【0025】
この例からも判明するように,本例によれば,特に光源近傍のB,H位置の輝度が上昇する結果,全体として照明輝度の均一性が確保されることになった。本例のエッジライトパネルを肉視したところ,比較例で見られた光源近傍付近の暗い部分8(第3図参照)も解消された。
【0026】
上記例は,エッジライトパネルの対向端面に一対の光源を配し,且つこれら光源を27cmの冷陰極蛍光灯とした例であるが,例えば20cm程度又はこれより短尺の光源を用いる等して,中央部の発光輝度が相対的に高い場合には,上記修正パターン部は側方側で大きく,中央部において小さくなるように面積比を同様に変化すればよく,また,更に長い光源を用いる場合等,光源の長手方向に添うように輝度のバラツキが生じるときは,これらに相応して更に面積比を変化して修正パターン部とすることができる。
【0027】
修正パターン部は,一般にエッジライトパネルに現われる上記明暗によって,光源の発光輝度の高低に応じるように光源近傍端部のみの単一乃至数列の網点列についてその網点の面積比を長手方向に変化すればよいが,輝度の均一性を更に高度に必要とするときは適宜に列数及び部分を定めてその変化を行うようにすることができる。
【0028】
ところで,上記例のように1対の光源を用いる以外に,比較的小さな照明面積を有するものに特に好適であるが,第4図に示すとおり,エッジライトパネルの一方の端面側に単一本の光源7を設置する用いる場合がある。
【0029】
この場合には,一般に非光源側の反射端面には,反射措置(上記鏡面に仕上げたり,反射テープを張ったりする)を施すのがよい。反射措置を施したとき,反射光により,この対向側の端面近傍が部分的に明るくなることがあるので,このような場合は,更に反射端面近傍に上記修正パターン部を設けてもよいが,より簡便には,光源側から離隔面内方向に増変化する網点列による基本パターン4の最大面積比部分を,第4図に図示したようにパネル中央位置より反射端面側に偏位させた中間位置に配置するようにするのがよく,この場合も,光源近傍端部には同様に修正パターン部を設けるようにする。なおその余は変わらないので,第4図に上記と同一符合を付してその重複する説明を省略する。
【0030】
更に本発明はエッジライトパネルに導光される入射光の均一化に資するものとなるから,修正パターン部以外に他の基本パターン部分にその余の調整を施すことなく均一性を確保できることが多い。しかし光源からの入射光はエッジライトパネルの左右傾斜方向に進行する傾向があるので,光の集中化し易い部位,或いは光の導光を行い難い部位が発生することによってエッジライトパネルの他の部位において更に輝度の不均一性を生じる可能性があるが,この場合には本発明者らによる特開平3−118594号に示されるように更に追加的な調整を施すことが可能である。
【0031】
更にエッジライトパネルを複数枚積層して用いることがあるが,この場合,各エッジライトパネル間には光拡散シートを介装するのが好ましい。更に,片面の照明用に上記光反射シートに代えて反射板を設け,或いは両面照明用にこの種光反射シート乃至反射板をパネル間に介装せしめてもよく,これらは照明装置としての用途,種類に応じて適宜定めればよい。また,光源は,発光輝度範囲が高く,長寿命である上,相対的に細径にできる上記冷陰極蛍光灯の他,熱陰極蛍光灯を用いることもできる。
【0032】
以上を含めて本発明の実施に当っては,照明装置,エッジライトパネル,乱反射パターンにおける網点配列の基本パターン,その修正パターン部,光拡散シート,光反射シート等の画具体的用途,材質,形状,寸法,面積比,密度,構造及びパターンの形成手段等は上記発明の要旨に反しない限り様々に変更でき,図示し又は具体的に説明したものに限る必要はない。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したので,光源における長手方向の発光輝度の不均一性を吸収し,あるいはメーカーによる光源発光輝度の差異を吸収し,光源に起因してエッジライトパネルの光源近傍付近に生じる明るい部分,暗い部分による輝度のバラツキを可及的に解消し,更に不均一な入射光が導光されることによって他の部位に生じる輝度差の発生を抑止して,エッジライトパネルの均一性を高めることができ,従って明るく,薄く且つ均一な輝度を有するエッジライトパネルとして好適な乱反射パターンを提供することができる。
【0034】
また輝度の均一性の確保は比較的簡単にして確実になし得るが,特に請求項2に記載の発明にあっては,単一列乃至数列の網点列について網点の面積比を変化するようにすればよいから更に簡易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】照明装置の要部を示す分解斜視図である。
【図2】乱反射パターンの例を示す平面図である。
【図3】照明装置におけるエッジライトパネルと光源との関係及び照明輝度測定位置を示す平面図である。
【図4】他の例に係る照明装置の要部を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1……光拡散シート
2……エッジライトパネル
3……透明基板
4……乱反射パターン
5……修正パターン部
6……光反射シート
7……光源
Claims (2)
- 光源側から離隔面内方向に向けて網点の面積比を平行無段階的に増変化した網点配列の基本パターンを備えたエッジライトパネルにおいて,その光源近傍端部のみに位置する端部長手方向に沿う網点列における網点面積比を上記光源の長手方向における発光輝度の高低に応じて小大となるように端部長手方向に無段階的に変化した修正パターン部を配置してなることを特徴とするエッジライトパネルの乱反射パターン。
- 上記修正パターン部の網点列を,単一列乃至数列としてなることを特徴とする請求項1に記載のエッジライトパネルの乱反射パターン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990231284A JP3437969B6 (ja) | 1990-08-31 | エッジライトパネルの乱反射パターン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990231284A JP3437969B6 (ja) | 1990-08-31 | エッジライトパネルの乱反射パターン |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04110990A JPH04110990A (ja) | 1992-04-13 |
JP3437969B2 JP3437969B2 (ja) | 2003-08-18 |
JP3437969B6 true JP3437969B6 (ja) | 2007-02-07 |
Family
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