JP3435426B2 - ハロゲン化炭化水素分解菌及びその使用 - Google Patents

ハロゲン化炭化水素分解菌及びその使用

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化炭化水
素により汚染された水又は土壌の微生物的浄化処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機溶媒特にハロゲン化炭化水素
の工業的利用の増加に伴い、これらの物質又はこれらの
物質を含む廃水による土壌汚染に対する対策が望まれて
いる。汚染土壌の浄化技術としては物理的処理法と生物
学的処理法がある。物理的方法としては、掘削した汚染
土壌に空気を吹き込み、有機ハロゲン化物を揮発せし
め、そして活性炭素で吸着させるエアストリッピング
法、汚染土壌にパイプを打ち込み、減圧状態にすること
で揮発性の有機ハロゲン化物を気化させて土壌から抽出
する真空抽出法等がある。
【0003】これらの方法は空気吹き込み等に多大な動
力が必要で、前者の場合は土壌の掘削を必要とし、後者
の場合は汚染物質の濃度が低下すると抽出効率が低下し
て浄化が進まないという欠点がある。さらに、いずれの
方法も汚染物質を活性炭等に吸着するだけなので別途汚
染物質の無害化処理が必要となる。近年、開発途上にあ
る生物的処理法は微生物の持つ物質の分解能力を利用し
て、汚染物質を完全に分解・無害化可能で、投入エネル
ギーも物理的方法に比較して少ないとの報告がある。さ
らに低濃度の汚染でも浄化可能なので、低コストな土壌
浄化技術として期待が大きい。
【0004】汚染土壌を浄化処理するための方法として
は、掘削した土壌にリン、窒素等の栄養源と共に微生物
を混合して汚染物質の分解を促進する固相処理法、掘削
した土壌に水、栄養源と共に微生物を混合し、土壌を液
体状で処理することにより汚染物質の分解を促進するス
ラリー処理法、汚染土壌を掘削せず土壌中に、空気、栄
養源等を注入し、土壌中に存在する微生物による汚染物
質の分解を促進する原位置処理法等がある。
【0005】従来の生物処理技術のうち、固相処理法及
びスラリー処理法の場合は土壌の掘削が必要で適用範囲
が狭い上、処理や設備のコストも比較的高い。一方、原
位置処理法は上記方法に対し処理及び設備コスト共に低
く、広範囲にわたった処理が可能である。しかし、土壌
微生物の絶対数が少ないため浄化速度が遅い。特にハロ
ゲン化炭化水素の様な難分解性の化合物では土壌中に汚
染物質を分解できる微生物が生息していない可能性があ
り、その場合は浄化は不可能である。これらの場合、ハ
ロゲン化炭化水素の分解能力を持つ微生物を取得し土壌
に接種することで浄化速度の向上や、汚染物質を分解で
きる微生物が生息していない土壌の浄化が可能とされて
いる。
【0006】ハロゲン化炭化水素系の汚染物質として重
要なトリクロロエチレンを分解する公知の微生物として
は、メタン資化性菌であるメチロシナス トリコスポリ
ウム(Methylosinus tricospor
ium)OB3(特表平4−501667、特開平5−
212371)やメチロシナス トリコスポリウム(M
ethylosinus tricosporium)
TUKUBA(特開平2−92274、特開平3−29
2970)、シュードモナス属であるシュードモナス
プチダ(Pseudomonas putida)F1
(特開昭64−34499)、シュードモナス プチダ
(Pseudomonas putida)BH(藤田
ら;ケミカルエンジニアリング,39,6,p494−
498,1994)、シュードモナス プチダ(Pse
udomonas putida)UC−R5,UC−
P2(特開昭62−84780)、シュードモナス プ
チダ(Pseudomonas putida)KWI
−9(特開平6−70753)、
【0007】シュードモナス メンドシナ(Pseud
omonas mendocina)KR1(特開平2
−503866,5−502593)、シュードモナス
セパシア(Pseudomonas cepaci
a)G4(特開平4−502277)、シュードモナス
セパシア(Pseudomonas cepaci
a)KK01(特開平6−296711)、その他アル
カリジーナス ユートロフス(Alcaligenes
eutropus)JMP134(A.R.Hark
er Appl.Environ.MIcrobio
l.,56,4,1179−1181,1990)、ア
ルカリジーナス ユートロフス(Alcaligene
s eutropus)KS01(特開平7−1239
76)、アンモニア酸化細菌であるニトロソモナス ユ
ーロパエア(Nitrosomonuseuropae
a)(D.Arciero et al.Bioche
m.Biophys.Res.Commun.,15
9,2,640−643,1989)等が知られてい
る。
【0008】これらの公知の微生物の多くはトリクロロ
エチレンの分解能力はそれほど高くなく、せいぜい初期
濃度として5ppm のトリクロロエチレンを培養液中で分
解する程度である。また、特に土壌という特殊な環境下
でトリクロロエチレンの分解が必要となるため、生物的
浄化に用いる微生物には十分なトリクロロエチレンの分
解活性を持ち得るだけでなく、土壌中でもその分解能力
を有効に発揮できることが要求されるが、公知の微生物
の多くはその能力が十分とは言えない。
【0009】なお、シュードモナス セパシア(Pse
udomonas cepacia)KK01は初期濃
度30ppm のトリクロロエチレンを培養液中で15ppm
(50%)まで、初期濃度5ppm のトリクロロエチレン
を土壌環境中で1ppm 程度まで分解するとの報告がある
(特開平6−296711)。また、アルカリジーナス
ユートロフス(Alcaligenes eutro
pus)KS01は初期濃度50ppm のトリクロロエチ
レンを培養液中で検出限界以下まで、初期濃度1ppm の
トリクロロエチレンを土壌環境中で検出限界以下まで分
解するとの報告がある(特開平7−123976)。
【0010】これらの微生物は培養液中では従来の微生
物より高い分解能力を持ち、土壌環境中での分解能力の
発揮も確認されているが、分解能力発揮のためにはイン
デューサー(誘発剤)として少なくとも1種類以上の芳
香族化合物を土壌環境中に添加する必要がある。芳香族
化合物それ自体が汚染物質であるため2次汚染を引き起
こす懸念があり、芳香族化合物を添加してもトリクロロ
エチレンと共に完全に分解・除去されるか、または芳香
族化合物を添加しなくてもトリクロロエチレンを分解で
きる微生物を取得することは実用上解決すべき大きな課
題である。
【0011】従って、トリクロロエチレンの生物浄化法
の実用化のためには、高い分解能力を持ち、且つ、芳香
族化合物を添加してもトリクロロエチレンと共に完全に
分解・除去されるか、または芳香族化合物を添加しなく
ても土壌中でトリクロロエチレンを分解できる微生物の
取得が望まれている。更に、汚染土壌等の環境中では原
生動物による捕食や他の土着微生物との競合等の影響に
よって、散布した分解を行わせる微生物の密度は著しく
押さえられてしまい、必要処理能力に見合うようにその
密度を上げることは極めて困難な場合が多い。
【0012】微生物の密度を上げるために、土壌中に空
気や栄養素を圧送するなどの方法が挙げられるが、何れ
の方法も多大なエネルギーを必要とするにも拘わらず、
それだけでは菌体密度を高めることが難しく、その処理
能力は全体として低いレベルに留まっている状況であ
る。また、開放系と同時に反応器内等閉鎖系での処理で
も高い菌体密度を維持するには栄養素の供給、エアレー
ション等多大なエネルギーを必要とする。
【0013】単位菌体量当たりの分解能力を高めること
ができれば、菌体密度が低くても十分な分解能力が得ら
れるため、菌体密度維持の為に多大なエネルギーを投入
する必要はなくなる。トリクロロエチレンを分解する微
生物は、微生物が係る物質を分解しうる酵素を発現させ
ることでトリクロロエチレンを分解するが、この酵素を
発現させるために誘導物質を必要とする。微生物の培養
時に誘導物質を添加し接触させることで、微生物にトリ
クロロエチレンの分解能力を発揮させ得ることは既に知
られているが、誘導物質と接触させる時間に着目し単位
菌体量当たりの分解能力を高める方法を検討した従来例
は全くない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、水
又は土壌中で高いハロゲン化炭化水素分解能を発揮する
ことができ、処理すべき土壌にインデューサーとしての
芳香族化合物等の添加を必ずしも必要としない微生物又
は添加したインデューサーをも分解できる微生物、及び
該微生物を用いて水又は土壌の汚染を浄化する方法を提
供するものである。
【0015】
【解決手段】従って、本発明は、シュードモナス・ピケ
ッティ(Pseudomonas pickettii
種に属し、ハロゲン化炭化水素を分解する能力を有する
微生物を提供する。この微生物は、好ましくは芳香族化
合物を資化することができ、芳香族化合物の存在下で活
性化される。この様な菌株の具体的な一例として、シュ
ードモナス・ピケッティB−1(FERM BP−52
88)が挙げられる。
【0016】本発明はさらに、ハロゲン化炭化水素を含
有する水又は土壌に、上記の微生物を添加することを特
徴とする、ハロゲン化炭化水素を含有する水又は土壌の
浄化方法を提供する。この方法においては、上記微生物
と共に、微生物にとって資化性の芳香族化合物を、処理
すべき水又は土壌に添加するのが必須ではないが好まし
い。特に、水又は土壌に添加する前に、前記微生物を芳
香族化合物の存在下で前培養することにより微生物を活
性化することができ、このような活性化した微生物を水
又は土壌に添加する場合に特に、水又は土壌中に芳香族
化合物を添加する必要がない。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の微生物としては、シュー
ドモナス・ピケッティ(Pseudomonas pi
ckettii)種に属し、ハロゲン化炭化水素を分解
することができる微生物であればよいが、その一例とし
て、シュードモナス・ピケッティ B−1株を挙げるこ
とができる。この菌株の単離方法及び分類学的特性は実
施例1に具体的に記載する。この微生物は、P.pic
kettii B−1として、工業技術院生命工学工業
技術研究所にFERM BP−5288として平成7年
11月9日に寄託された。
【0018】本発明の微生物は、ハロゲン化炭化水素、
特に塩素化炭化水素、例えばトリクロロエチレン、ジク
ロロエチレン、モノクロロエチレン等の少なくとも1種
を分解し、特にトリクロロエチレンを分解する能力を有
する。本発明の微生物はまた、好ましくは芳香族化合物
を資化・分解することができ、本発明の微生物を芳香族
化合物の存在下で培養することにより、ハロゲン化炭化
水素を分解する能力が活性化される。本発明の微生物が
資化することができる芳香族化合物は、特に芳香族炭化
水素、例えばベンゼン、トルエン、フェノール等であ
り、特にトルエンである。
【0019】本発明の微生物は、常用の炭素源及び窒素
源の存在下、必要によりさらに無機塩類やビタミン類等
の微量要素を含有する培地中で培養することができる。
炭素源としては、本発明の微生物が好んで資化する炭水
化物、特にグルコースが好ましいが、これには限定され
ず、例えばマルトース、フラクトース等も使用可能であ
る。培地中の炭素源の濃度は、炭素源の種類により異る
が、好ましくは例えば0.1g/L〜0.5g/Lであ
る。窒素源としては、有機窒素源、例えば酵母エキス、
ペプトン、肉エキス、等を使用することができ、無機窒
素源としては、アンモニウム塩、硝酸塩、等を使用する
ことができる。窒素源の濃度はその種類により異るが、
好ましくは0.1g/L〜1.4g/Lである。
【0020】無機塩類としてはカリウムイオン、カルシ
ウムイオン、マグネシウムイオン、鉄(II)イオン、マ
ンガンイオン、コバルトイオン、ニッケルイオン等の金
属イオンと、塩酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン等
の陰イオンとから成る塩類が好ましい。培養は好ましく
は好気的に行われ、振とう培養、あるいは大規模の培養
においては、過気・撹拌培養が好ましい。培養温度は2
0℃〜37℃、特に30℃付近が好ましい。
【0021】本発明はまた、前記の微生物を、ハロゲン
化炭化水素を含有する水又は土壌に添加することを特徴
とする、水又は土壌の浄化処理方法に関する。この方法
においては、処理すべき水又は土壌に、前記のようにし
て培養した本発明の微生物の菌体を、添加すればよい。
この菌体は、培養液の形で加えてもよく、又は培養液か
ら分離して菌体(細胞)として加えてもよい。菌体(細
胞)の添加量は、微生物のハロゲン化炭化水素分解能、
処理すべき水又は土壌中のハロゲン化炭化水素の量等に
より異るが、106 細胞/g〜109 細胞/g、好まし
くは106 細胞/g〜108 細胞/gである。
【0022】処理に必要な時間は、使用する微生物細胞
のハロゲン化水素分解能、処理すべき水又は土壌中のハ
ロゲン化炭化水素の量、微生物細胞の添加量等により異
るが、1〜10日間、例えば2〜7日間である。本発明
の方法の好ましい態様によれば、処理すべき水又は土壌
に微生物を添加する際に、ハロゲン化炭化水素分解活性
のインデューサーとして、前記微生物が資化・分解する
ことができる芳香族化合物、好ましくはベンゼン、トル
エン、フェノールを添加する。この様にインデューサー
の使用は、微生物が芳香族化合物に対する分解能を有し
ない場合、又はその分解能が低い場合には二次汚染の原
因となるが、芳香族化合物に対する強い分解能を有する
微生物を使用する限りその心配はない。インデューサー
として加える芳香族化合物、例えばトルエンの量は、処
理すべき水又は土壌の量に対して、0.04g/kg〜
0.1g/kgである。
【0023】さらに好ましい態様においては、上記のご
とく、インデューサーとして芳香族化合物を加えるのに
際して、使用する微生物により好んで資化される他の炭
素源、特に炭水化物、特に単糖類、例えばグルコースを
添加する。この添加により、微生物のハロゲン化炭化水
素分解能が増強される。この炭素源、例えばグルコース
の添加量は、処理すべき水又は土壌の量に対して、例え
ば0.18g/kgである。
【0024】本発明の他の好ましい態様においては、処
理すべき水又は土壌に微生物を添加する前に、その微生
物をインデューサーにより活性化する。この場合のイン
デューサーは、水又は土壌に添加するインデューサーと
して上に記載したものと同じであり、またさらに好まし
い態様においては、水又は土壌に添加する炭素源として
上に記載した炭素源を添加する。微生物の活性化の方法
としては、水又は土壌に添加する微生物菌体の製造のた
めの培養において、炭素源として前記の芳香族化合物、
又は該芳香族化合物とグルコース等とを用いてもよく、
あるいは微生物菌体を製造した後、それを水又は土壌に
添加する前に、前記インデューサーを含有する培地中で
前培養してもよい。
【0025】微生物菌体の製造の過程でインデューサー
を加える場合には、芳香族化合物、例えばトルエンを培
地量に対して0.04g/L〜0.1g/L、好ましく
は0.092gを培地に含有せしめる。さらに好ましく
は、上記芳香族化合物に加えて、炭水化物、例えばグル
コースを0.1g/L〜0.5g/L、好ましくは0.
18g含有せしめる。前培養の期間は、10時間以上、
好ましくは12時間〜30時間である。前培養培地中の
他の成分は、例えば、微生物培養用培地の成分として前
記したものである。
【0026】本発明の水又は土壌の浄化処理方法は、水
又は土壌へのインデューサー添加及び/又は水又は土壌
に微生物を添加するに先立っての微生物のインデューサ
ーによる活性化は、本発明の方法にとって必須の工程で
はないが、これらの工程の一方又は両方を行うことによ
り、水又は土壌中の処理し得るハロゲン化炭化水素の濃
度が上昇する。特に、微生物を水又は土壌に添加する前
に微生物にインデューサーによる活性化処理を施すこと
により、水又は土壌にインデューサーを添加しないで、
水又は土壌中の高濃度のハロゲン化炭化水素を分解する
ことができるという利点が得られる。
【0027】本発明の方法により分解し得るハロゲン化
炭化水素としては、特に塩素化炭化水素、例えばトリク
ロロエチレン、ジクロロエチレン、モノクロロエチレン
等が挙げられる。本発明の方法は、前に述べた固相処理
法やスラリー処理法にも適用することができるが、必ず
しも土壌の掘削を必要とするこれらの方法を用いる必要
はなく、本発明の微生物を土壌等に添加又は接種するだ
けで土壌等の浄化を行うことができる。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。実施例1. 微生物の単離及び同定 本発明に係る微生物は、愛知県内の排水処理場より採取
した活性汚泥から以下の方法で単離した。採取した活性
汚泥0.1mlを、30ml容積のバイアル瓶に入れた10
mlのNMS培地に接種し、0.5ppm のトリクロロエチ
レンおよび1mMのトルエンを添加した。バイアル瓶はテ
フロンコートブチルゴム栓をしてアルミキャップでシー
ルした後、30℃にて所定期間静置した。
【0029】わずかでも濁りが観察された培養液は、同
じ培地に植継ぎ静置した。この植継ぎは計3回繰り返し
た。3回目の静置培養終了後、培養液を適宜希釈してN
YG培地に1.5%の寒天を加えた平板培地上に塗沫
し、出現したコロニーの培養を繰り返し微生物を単離し
た。なお、微生物の培養には上記のNYG培地の他にニ
ュートリエントメディウム(Nutrient Med
ium)等任意に至適条件を選択してこれを行うことが
可能である。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】単離した微生物は、30ml容積のバイアル
瓶に入れた6mlのNYG培地に、NYG培地に1.5%
の寒天を加えた平板培地上から本菌株のコロニーを白金
耳にて釣り菌して接種するか、NYG培地で30℃にて
本菌株を1晩振とう培養した前培養液0.06mlを接種
した。接種と同時に10ppm のトリクロロエチレンと1
mMのトルエンを添加した。バイアル瓶はテフロンコート
ブチルゴム栓をしてアルミキャップでシールし、30℃
にて3日間振とう培養した後、バイアル瓶中の気相をE
CD検出器付きのガスクロマトグラフィーで分析した。
【0034】そして、それらの結果からトリクロロエチ
レンの分解能力の特に強い菌株を選別し、その菌株につ
いて形態学的及び生理学的な性質を調べたところ以下に
示すような結果が得られた。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】以上の結果から文献(N. R. Krieg and J.
G. Holt, “Bergey's Manual of Systermatic Bacteri
ology" Vol.1 (1984) Williams ans Wilkins及び、J.
G. Holt, N. R. Krieg, P. H. A. Senath, J. T. Stale
y and S. T. Williams, "Bergey's Manual of Detamina
tive Bacteriology" Ninth edition (1994) Williamsan
s Wilkins)を参考に同定を行った結果、単離されたトリ
クロロエチレン分解能の高い菌株は、シュードモナス
ピケッティ(Pseudomonas pickett
i)と同定し、B−1株と命名した。
【0038】公知のシュードモナス・ピケッティにはハ
ロゲン化炭化水素に対する分解活性が報告されていない
ので、B−1株を新規微生物と認定した。なお、シュー
ドモナス ピケッティ(Pseudomonas pi
cketti)は1992年にBurkholderi
aという新属に移行されている(E. Yabuuch, Y. Kosak
a, H. Oyaizu, I. Yano, H. Hotta, Y. Hashimoto, T.
Ezaki and M. Arakawa(1992) Microbiol. Immunol., 3
6, 1251)。
【0039】実施例2 培地中でのトリクロロエチレン
の分解 30ml容積のバイアル瓶に入れた6mlのNYG培地に、
NYG培地に1.5%の寒天を加えた平板培地上から本
菌株のコロニーを白金耳にて釣り菌して接種するか、N
YG培地で30℃にて本菌株を1晩振とう培養した前培
養液0.06ml(菌体数にして約106 個/ml)を接種
した。接種と同時に10または30ppmのトリクロロエ
チレンと1mMのトルエンを添加した。バイアル瓶はテフ
ロンコートブチルゴム栓をしてアルミキャップでシール
し、30℃にて振とう培養し、定期的にバイアル瓶中の
気相をECD検出器付きのガスクロマトグラフィーで分
析した。
【0040】この結果を図1に示す。同図に示したよう
に、培養液中のトリクロロエチレンは7日間の培養で7
0%が分解され、本微生物が高いトリクロロエチレン分
解能を有することが確認された。公知のシュードモナス
と比較すると、シュードモナス プチダ F1、シュー
ドモナス セパシア G4(ともに特開昭64−344
99)、シュードモナス メンドシナ KR1(特開平
2−503866)、シュードモナス プチダ KWI
−9(特開平6−70753)およびシュードモナス
セパシア KK01(特開平6−296711)がトリ
クロロエチレンを分解するシュードモナスとして知られ
ているが、シュードモナス セパシアKK01が30pp
m のトリクロロエチレンを2日で15ppm 程度(50
%)まで分解するという報告以外は、何れも10ppm 以
下の低濃度のトリクロロエチレンについての分解しか報
告されていない。
【0041】従って、本発明の微生物は公知のシュード
モナスに対してより高いトリクロロエチレンの分解能力
を有していると判明した。なお、公知のシュードモナス
以外の微生物と比較すると、アルカジェネス エウトロ
フス KS01(特開平7−123976)は50及び
25ppm のトリクロロエチレンを4日で完全分解すると
報告されているが、トリクロロエチレンの分解時に培養
液に接種される微生物の量は108 個/mlで、本発明の
微生物の約100倍量必要である。従って、本発明の微
生物はアルカジェネス エウトロフス KS01に比
べ、所定量のトリクロロエチレンを分解するために必要
な接種菌体量を大幅に減量できるため、菌体の培養コス
トを低減できる等の利点がある。
【0042】実施例3 水性溶液中トルエン存在下での
トリクロロエチレンの分解 20ml容積のバイアル瓶に入れた4mlのNYG培地に、
NYG培地に1.5%の寒天を加えた平板培地上から本
菌株のコロニーを白金耳にて釣り菌して接種するか、N
YG培地で30℃にて本菌株を1晩振とう培養した前培
養液を、NYG培地の1/100量(菌体数にして約1
6 個/ml)接種した。接種と同時に10ppm のトリク
ロロエチレンと1mMのトルエンを添加した。バイアル瓶
はテフロンコートブチルゴム栓をしてアルミキャップで
シールし、30℃にて振とう培養し、定期的にバイアル
瓶中の気相をEID検出器付きのガスクロマトグラフィ
ーで分析した。
【0043】この結果を図2に示す。同図に示したよう
に、培養液中のトリクロロエチレン及びトルエンは12
時間の培養で前記ガスクロマトグラフィーの検出限界以
下まで分解され、本発明の微生物のトリクロロエチレン
分解速度が極めて速いこと並びに、混合添加したトルエ
ンも完全に分解されるので、環境汚染物質であるトルエ
ンによる環境汚染の心配が無いことも確認された。な
お、図には表記していないがトルエンに代えて1mMのベ
ンゼンまたは500ppm のフェノールでもトリクロロエ
チレンは確実に分解され、ベンゼンは5日間の培養でト
リクロロエチレンと同時に前記ガスクロマトグラフィー
の検出限界以下まで分解されることが確認された。
【0044】実施例4 トルエンにより活性化した微生
物による土壌中のトリクロロエチレンの分解 次に本発明に係る微生物を用いたトリクロロエチレンに
汚染された土壌の浄化方法について説明する。容積30
mlのバイアル瓶に人工的に0.7mg/kgのトリクロロエ
チレンで汚染した黒ボク土(愛知県内の畑地より採取し
て風乾処理のみを施したもの)を10g入れた。
【0045】1mMのトルエンを加えたNYG培地で本菌
株を30℃・2日間振とう培養した培養液を遠心により
集菌後、NYG培地に再懸濁して菌体濃度を調整した液
を、接種菌体量が108 〜109 細胞/g土壌、培地添
加後の含水率が40%になるように加え、テフロンコー
トパッキンを挟み込んだネジ式のキャップをしてから撹
伴した後、30℃で7日間静置した。所定期間30℃で
静置培養した後、10gの土壌を共栓付三角フラスコに
秤り取り、活性炭を通過させた空気でばっ気した90ml
のイオン交換水、5mlのリン酸、10mlのn−ヘキサン
を加え密栓した。それを超音波洗浄器中で20分間超音
波処理してから、振とう機で5分間振とうした後、水相
及びn−ヘキサン相を共栓付比色管に移した。比色管を
密栓して超音波処理した後、分離したn−ヘキサンをE
CD検出器付きのガスクロマトグラフィーで分析した。
【0046】この結果を図3左に示す。初期濃度0.7
mg/kgのトリクロロエチレンは7日間で0.3mg/kgま
で分解され、本微生物が自然環境下で且つ芳香族化合物
が同時に添加されない状態でもトリクロロエチレン分解
能を発揮することが確認された。従って、滅菌状態の培
養液中では効果を示すが、自然界では土着の微生物に駆
逐されてその分解能を発揮できないことが多い既往の微
生物に対し、また、芳香族化合物が同時に添加されない
とその分解能を発揮できないことが多い既往の微生物に
対し、本微生物が自然環境下でもその分解能を発揮する
ことから、汚染された水と本微生物を接触させることに
より、または汚染された土壌を本微生物を含む水と懸濁
状態にするなどしてこれらを浄化することが可能であ
る。
【0047】一方、図3右に示すように初期濃度が17
mg/kgと高濃度の汚染土壌では有意な浄化が見られなか
ったので、この問題を解決する方法を検討した。すなわ
ち、本発明者らは土壌中でトリクロロエチレンを分解す
る能力を持ちうる微生物の分解活性を高め、高濃度の汚
染土壌に対応しうる分解能力を持った菌株を調製するた
め、土壌に接種する前の培養条件に着目し検討を加えた
結果、土壌に接触する前の微生物の培養時間に、散布後
の分解活性が高まる最適値があることを見いだした。即
ち、土壌に接種する前の微生物の培養時間を最適化する
ことで、接種後の分解活性が高まることを見いだし本発
明とした。以下実施例により本発明を詳細に説明する。
【0048】実施例5 微生物の散布前活性化時間の検
20ml容積のバイアル瓶に入れた4mlのNYG培地に、
NYG培地に1.5%の寒天を加えた平板培地上から本
菌株のコロニーを白金耳にて釣り菌して接種するか、N
YG培地で30℃にて本菌株を1晩振とう培養した前培
養液を、NYG培地の1/100量(菌体数にして約1
6 個/ml)接種した。接種と同時に10ppm のトリク
ロロエチレンと1mMのトルエンを添加した。バイアル瓶
はテフロンコートブチルゴム栓をしてアルミキャップで
シールした後30℃にて振とう培養し、定期的にバイア
ル瓶中の気相をEID検出器付きのガスクロマトグラフ
ィーで分析した。
【0049】分析したバイアル瓶と同時に接種し同時間
培養を行っていた別のバイアル瓶から4mlの本微生物の
培養液を回収し遠心・集菌した後、菌体を4mlのNMS
培地に再懸濁して20ml容積のバイアル瓶に入れ、同時
に10ppm のトリクロロエチレンを添加した。バイアル
瓶はテフロンコートブチルゴム栓をしてアルミキャップ
でシールした後30℃にて24時間振とう培養し、バイ
アル瓶中の気相をEID検出器付きのガスクロマトグラ
フィーで分析した。
【0050】この結果を図4に示す。図中の折れ線グラ
フは接種前の培養段階でのトルエンとトリクロロエチレ
ンの残存率を、棒グラフは集菌した本微生物のトリクロ
ロエチレンの分解率を表す。トルエンが完全に分解され
るあたりで、集菌した本微生物の分解活性が最大となる
ことが判明した。従って、土壌に接種する前の段階でト
ルエンとトリクロロエチレンの分解量をモニターしなが
ら培養を行い、トルエンが完全に分解されるあたりで培
養を終了し、土壌に接種すれば高い分解能力が発揮され
ると分かった。
【0051】実施例6 散布前活性化された微生物によ
る土壌中の高濃度トリクロロエチレンの分解 容積100mlのバイアル瓶に人工的に17mg/kgのトリ
クロロエチレンで汚染した黒ボク土(愛知県内の畑地よ
り採取して、風乾処理のみを施したものである)を10
g入れた。
【0052】1mMのトルエンと10ppm のトリクロロエ
チレンを加えたNYG培地で、本菌株をトルエンとトリ
クロロエチレンの分解量をモニターしながら30℃にて
振とう培養した。トルエンが完全に分解された(培養2
6時間)あたりで培養を終了し、遠心・集菌した後NM
S培地に再懸濁して菌体濃度を調整した液を、接種菌体
量が108 〜109 細胞/g土壌、培地添加後の含水率
が25%になるように前記風乾土壌に加えた。
【0053】バイアル瓶はテフロンコートブチルゴム栓
をしてアルミキャップでシールし、撹伴した後30℃で
7日間静置した。30℃で7日間静置培養した後、バイ
アル瓶中に活性炭を通過させた空気でばっ気した50ml
のイオン交換水、10mlのn−ヘキサンを加え密栓し
た。それを超音波洗浄器中で10分間超音波処理してか
ら振とう機で10分間振とうした後、分離したn−ヘキ
サンをECD検出器付きのガスクロマトグラフィーで分
析した。なお、対照として上記方法と同じだが土壌添加
前の培養時間を48時間(2日間)とした実験も実施し
た。
【0054】この結果を図5に示す。接種前の培養条件
を最適化した結果、17mg/kgの高濃度のトリクロロエ
チレンは約11ppm まで分解され、本微生物が自然環境
下でも高濃度のトリクロロエチレン分解能を発揮するこ
とが確認された。従って、接種前の培養条件を最適化す
ることで本微生物が自然環境下でもより高い分解能を発
揮することから、より高い濃度で汚染された水と本微生
物を接触させることにより、またはより高い濃度で汚染
された土壌を本微生物を含む水と懸濁状態にするなどし
てこれらを浄化することが可能である。
【0055】なお、従来技術においては、土壌中のトリ
クロロエチレンの微生物分解に関する事例はインデュー
サー共存下で対象濃度が高くても5ppm (mg/kg)(特
開平6−296711、特開平7−95884等)以下
であり、それより高い濃度領域では微生物浄化の可能性
は検討されていない。
【0056】
【発明の効果】本発明に係る微生物によれば、好ましく
は、少なくとも一種類以上の芳香族化合物ならびに糖な
どの炭素源の存在下において、水または土壌に含まれる
高濃度のトリクロロエチレンのごときハロゲン化炭化水
素を数日以内に分解することができる。
【0057】本発明に係る水または土壌の浄化方法によ
れば、多大なエネルギーを必要とせず、また、二次感染
の発生が押さえられる等のバイオ技術の利点が得られる
ほか、自然環境下においてトリクロロエチレンに汚染さ
れた水または土壌を工業的規模で効率よく浄化すること
ができる。本発明に係る水または土壌の浄化方法によれ
ば、自然環境に芳香族化合物等の汚染物質またはメタン
等の可燃性ガス等危険物を放出することなくトリクロロ
エチレンに汚染された水または土壌を工業的規模で効率
より浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1における培養液中でのトリクロ
ロエチレンの分解率の経時変化を示すグラフである。
【図2】図2は、実施例2における培養液中でのトリク
ロロエチレンおよびトルエンの分解率の経時変化を示す
グラフである。
【図3】図3は、実施例3における土壌中でのトリクロ
ロエチレンの分解率を示すグラフである。図中誤差バー
は3回測定した結果の標準偏差を示す。
【図4】図4は、実施例4における培養液中での添加前
の培養段階のトリクロロエチレン及びトルエン残存率
と、その測定に供した菌体と同時間培養した菌体を集菌
・再懸濁した時のトリクロロエチレンの分解率を示すグ
ラフである。図中誤差バーは3回測定した結果の標準偏
差を示す。
【図5】図5は、実施例5における土壌中でのトリクロ
ロエチレンの分解率を示すグラフである。図中誤差バー
は3回測定した結果の標準偏差を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12N 1/20 C12R 1:38 C12R 1:38) B09B 3/00 E (72)発明者 打田 雅俊 三重県津市西丸之内38−1 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 1/20 A62D 3/00 C02F 3/34 B09C 1/10 BIOSIS/WPI(DIALOG)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュードモナス・ピケッティ(Pseudomo
    nas pickettii)種に属し、トリクロロエチレンを分解す
    る能力を有する微生物。
  2. 【請求項2】 さらにトルエン、ベンゼン又はフェノー
    ルを分解することができる請求項1に記載の微生物。
  3. 【請求項3】 シュードモナス・ピケッティB-1(FERM B
    P-5288)である、請求項1又は2に記載の微生物。
  4. 【請求項4】 トリクロロエチレンを含有する水又は土
    壌に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の微生物を添
    加することを特徴とする、トリクロロエチレンを含有す
    る水又は土壌の浄化処理方法。
  5. 【請求項5】 前記微生物の添加と共に水又は土壌にト
    ルエン、ベンゼン又はフェノールを添加する、請求項4
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記微生物の添加に先立って、微生物を
    トルエン、ベンゼン又はフェノールの存在下で前培養す
    る、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記の前培養を、トルエン、ベンゼン又
    はフェノールと共に資化性炭水化物の存在下で行う、請
    求項6に記載の方法。
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