JP3433998B2 - 濾過装置及びそれによる真空ポンプ系保護方法 - Google Patents

濾過装置及びそれによる真空ポンプ系保護方法

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JP3433998B2
JP3433998B2 JP01189994A JP1189994A JP3433998B2 JP 3433998 B2 JP3433998 B2 JP 3433998B2 JP 01189994 A JP01189994 A JP 01189994A JP 1189994 A JP1189994 A JP 1189994A JP 3433998 B2 JP3433998 B2 JP 3433998B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空ポンプを保護する
ために、真空ポンプで排気されるべきガス中の粒子、反
応生成物、揮発性固体物質等を予め除去する濾過装置、
殊に種々の半導体デバイス製造装置からの排ガスを濾過
するための装置に関する。本発明の濾過装置は、特に半
導体デバイス製造装置等の排ガスを排気するとき、活性
ガス除害装置と組合せて使用することにより、後続の真
空ポンプの保護に顕著な効果を示す濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の半導体デバイス製造装置、例えば
CVD装置、ドライエッチング装置、アッシング装置、
イオン注入装置等から発生する有害排ガスの排気のため
には真空ポンプが使用されてきている。このような真空
ポンプにより排気されるべきガス中に含まれる粒子等固
形物による損傷から真空ポンプを保護する方法として、
従来、例えばダストフィルターと称されるような装置を
使用することが提案され、このような装置は、一部の真
空ポンプメーカーから提供されているが、主に軸回転真
空ポンプ用で、適用ポンプ機種が限定されている。また
このものは小型であるため、真空ポンプの用途によって
は(例えば夾雑物負荷の大きい排ガスについて連続的に
使用される場合等)、ダストフィルター部のメンテナン
スを頻繁に行う必要がある。
【0003】半導体デバイス製造装置等からの排ガスの
排気のために使用されることがあるドライポンプでは、
排ガス中のレジスト滓のような粒子、反応生成物、揮発
性固体物質等によって破損事故が発生する例が少なくな
い。ドライポンプには、粒子及びその他固形物に対する
保護対策が採られておらず、従って適宜な時間間隔で行
なう分解清掃が唯一ともいえる対応ないしメンテナンス
方法である。
【0004】また真空ポンプの材質を腐食させるような
活性ガスに対し、真空ポンプを保護する目的で耐食コー
ティングを施すことによって対応している。しかし、そ
の効果は長期間持続しないのが実情である。
【0005】一部の真空ポンプメーカーは、吸着剤を充
填したトラップを真空ポンプの吸入口に取付けることを
提案し、そのようなトラップを提供している。しかしな
がら、そのようなトラップは油回転真空ポンプで使用さ
れ、真空装置系への油分子の逆拡散を防止するものであ
って、活性ガスから真空ポンプを保護するものではな
い。
【0006】半導体デバイス製造装置、特にCVD装
置、ドライエッチング装置、アッシング装置、イオン注
入装置などでは、多くの場合に、ターボ分子ポンプ、ド
ライポンプ、メカニカルブースターポンプ、油回転真空
ポンプ等の真空ポンプが単独で、あるいは適宜に組合せ
られ使用されている。
【0007】CVDやドライエッチング等のプロセスか
ら排出される排ガス中には様々なレジスト滓のような粒
子、反応生成物、揮発性固体物質や活性ガス等の夾雑物
が含まれている。これらの物質は、真空ポンプに対し
て、次のようなトラブルの発生源となっている。
【0008】(1)真空ポンプのガス吸入部に内蔵され
ている固形異物混入防止メッシュを目詰まりさせる。 (2)真空ポンプのローター、ローター軸や軸受、また
はこれらの近傍に付着、堆積し、ローターや軸受等を破
損させるに至ることもある。 (3)ケーシング等の真空ポンプ構成部品の材質を劣化
させたり腐食させる。(4)真空ポンプの潤滑油または
作動油を劣化させる。 (5)上記(1)から(4)の原因で圧力到達時間が遅
くなったり、所要の圧力低下が達成されなくなる。 (6)上記(1)から(4)の処置のために必要なメン
テナンスの実施により、高額な費用が発生し、さらには
ポンプ交換作業時に作業者が危険なガス等で薬傷を負う
事故が発生しうる。
【0009】また真空ポンプ内に滞留する活性ガスを希
釈するために、乾燥窒素を多量に送入する等の手段を採
らなければならない。いずれにしても、ユーティリティ
ーがコストアップになるという欠点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は比較的簡単な
構造の気体濾過装置により、上記の如き従来技術におけ
る諸問題を解決ないし軽減し、長時間にわたり真空ポン
プの劣化や機能低下を防止し、メンテナンスが必要とさ
れるまでの期間を大幅に延長し、かつメンテナンス関連
費用(例えば乾燥窒素費用等)を低減することを可能と
することが、主要な目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による濾過装置
は、高真空下で排気されるガス中の粒子、反応生成物、
揮発性固体物質等の夾雑物を効率よく除去し、かつ圧力
損失の目安となるコンダクタンスが大きく、長時間にわ
たってコンダクタンスが低下しない構造を持っている。
【0012】かくして本発明は、半導体デバイス製造装
置からの排ガスを排出するための真空ポンプ系の前に設
置して真空ポンプ系に入る前の排ガスを濾過するため
に、外殻ダクト、中間ダクト及び排ガス導入用内側ダク
トをほぼ同軸に配置してなり、内側ダクトと中間ダクト
との間に形成される環状空間部に同じ環状形状の2枚ま
たはそれ以上の多孔板の間に挟持された耐食性繊維から
なる濾材層を架設した三重ダクト構造の濾過装置であ
り、外殻ダクトの一端部を閉じてその閉鎖端部に両端開
口内側ダクトの一端部を貫通、突出せしめた状態として
排ガス導入部となし;中間ダクトの一端部は、中間ダク
トと外殻ダクトとの間に形成される大径環状空間と前記
濾材層架設環状空間との間に気体連通部を形成する状態
で前記閉鎖端部へ固着し;中間ダクトの他端部は内側ダ
クトの開口内端部よりも遠方にまで延在して、閉鎖され
て導入排ガス衝突板を形成すると共に内側ダクトと前記
濾材層架設環状空間とを連通させ;外殻ダクトの他端部
は、中間ダクトの閉鎖端部よりも遠方にまで延在して、
濾過済排ガス排出部を残して閉鎖されており;そして後
続の真空ポンプ系の排気速度の0.1〜10倍に相当す
るコンダクタンス値を有することを特徴とする上記濾過
装置を提供する。
【0013】本発明の濾過装置の一具体例を図1を参照
して説明する。この装置は外殻ダクト、中間ダクト及び
排ガス導入用の内側ダクトをほぼ同軸に配置した三重ダ
クト構造であり、内側〜中間ダクト間には環状空間、そ
して中間〜外殻ダクト間にはそれよりも大径の環状空間
が形成され、その比較的小径の環状空間には多孔板3,
3に挟持された金属繊維からなる濾材層4が架設されて
いる。外殻ダクトの両端部は排ガス導入部1及び濾過済
排ガス排出部5を残して閉鎖されている。中間ダクトの
一端部(図1の上方)は、小径及び大径の両環状空間の
間を連通する部分を形成するようにして、外殻ダクトの
一閉鎖端部に固着されている。中間ダクトの他端部(図
1の下方)は、内側ダクトの内端部(図1の下方)より
も遠方に伸びて、閉鎖されて導入排ガス衝突板2を形成
すると共に、内側ダクトと前記濾材層架設環状空間との
気体連通を確保している。内側ダクトの一端部(図1の
上方)は、外方へ延在して排ガス導入部を形成してい
る。かくしてこの三重構造体内には往−復−往の屈曲ガ
ス流路(6で代表される矢印の方向)が設けられてい
る。
【0014】例えばCVDやドライエッチング等のプロ
セスで発生した排ガスは、本発明の濾過装置の排ガス導
入部1から矢印6の方向に高速で導入される。その排ガ
ス流の高速度のために、排ガス中のレジスト滓のような
粒子、反応生成物、揮発性固体物質は進路を曲げること
ができず直進して衝突板2に衝突し、多くの部分がこれ
に付着、堆積していく。排ガス流は方向を変えて、小径
の環状空間に入り、2枚の多孔板3,3に挟持された金
属繊維からなる濾材層4を通過する。衝突板2のところ
に付着、堆積しなかった比較的小さいまたは軽い粒子、
反応生成物、揮発性固体物質が、濾材層4でほとんど捕
捉される。かくして粒子、反応生成物、揮発性固体物質
等をほとんど除去された排ガスは、小径の環状空間の終
点付近の連通部を経て再び方向を変え大口径の環状空間
を進行し、排出部5を経て、後続の装置(例えば活性ガ
ス除害装置、真空ポンプ、排ガス処理装置)へ送られ
る。排ガス導入部1及び排出部5は、フランジあるいは
その他の適当な管継手方式で他の装置に接合できる。
【0015】濾過装置の本体の構造材料は、耐腐食性金
属材料、例えば、SUS−304、−316及び−31
6Lのようなステンレス鋼、あるいはニッケル、モネ
ル、ハステロイ等とすることができる。また炭素鋼に耐
食コーティングを施した材料であってもよい。しかし実
用的にはステンレス鋼が好適である。
【0016】装置の大きさの単なる一例として挙げる
と、外殻ダクトとして、外径165.2〜216.3m
m、長さ300〜400mmの鋼管を使用する場合、概
略の内容積は、ほぼ5〜14lである。装置の内部は図
1に示したように「往−復−往」の屈曲をなす長いガス
流路(内側ダクト−小径環状空間−大径環状空間)が設
けられている。濾材層が架設される小径環状空間及び大
径環状空間のそれぞれの断面積は、導入部1(内側ダク
ト)及び排出部5の断面積よりも大きくするのが、配置
抵抗を小さくするために必要である。
【0017】濾材層を支持するための多孔板の孔径は例
えば2〜20mmの範囲であり、6〜10mmが好まし
い。
【0018】濾材として用いられる繊維は、耐食性金属
繊維またはテフロン繊維であり、メッシュ状に織合せた
もの、あるいはマットの形状で使用されうる。織合せた
織布は、例えば1〜50メッシュの範囲でありうる。
【0019】排ガス中の粒子、反応生成物、揮発性固体
物質の除去効率は、金属繊維の充填密度を大きくすれば
向上するが、それに伴なってコンダクタンスも小さくな
り、真空ポンプの排気速度が低下する。真空ポンプの排
気速度を低下させないためには、真空ポンプの排気速度
の0.1〜10倍のコンダクタンスとなるように金属繊
維の充填細孔度及び充填密度を選定すべきである。この
充填密度は0.05〜0.30g/cm3 、特に好まし
くは0.12〜0.17g/cm3 の範囲である。コン
ダクタンスは大きい方が好ましいが、実用的な装置寸法
を考慮すると上記範囲内のコンダクタンス値となる。
【0020】なお図示の具体例においては、多孔板を2
枚使用しているが、多孔板を3枚またはそれ以上使用し
て異なる濾過特性(例えば充填密度の異なるもの)を有
する複数の濾材層を設けることもできる。このような複
数の特性の異なる濾材層の使用により目詰まり寿命を延
長することができる。
【0021】濾過装置における排ガス中の粒子、反応生
成物、揮発性固体物質等の除去効率、殊に揮発性固体物
質あるいは露点の比較的高い気状物質の除去効率を高め
るには、導入排ガスを濾過前に冷却するのが好ましい。
このような冷却は、内部ダクトの壁の全部または一部分
を二重構造として冷却ジャケットとして作用させること
により実施するのが好ましい。このような冷却ジャケッ
トの具体例は図2の濾過装置に見出される。図2におい
て冷却ジャケット13は内部ダクトの壁を二重構造とす
ることにより構成されており、冷媒は入口12から供給
され、排ガス流を間接熱交換で冷却した後に、出口14
から取り出される。ここで使用される冷媒の初期温度
は、例えば常温から−20℃程度とすることができ、目
的に応じて適当な温度を選定する。冷媒は、目的温度に
よって、例えば水、アルコール、エチレングリコール等
及びそれらの適当な組合せから選択できる。また必要に
よっては、チーリングユニットなどの冷却設備を採用す
ることもできる。
【0022】本発明の濾過装置の使用態様の典型的な一
例を図3にフローシートで示す。図3はガス導入ライン
18、チャンバー16及びターボ分子ポンプ等を設けた
ドライエッチング装置15からの排ガスをドライポンプ
21で排気するに際して、本発明の濾過装置19を吸着
剤方式の活性ガス除害装置20と併用してドライポンプ
21を保護する態様のフローシートであり、ドライポン
プ21によって排出される排ガスは吸着剤方式の排ガス
処理装置22において有害ガス濃度を恕限度以下にまで
低減されてから大気放出される。上記ドライエッチング
装置15ではガス導入ライン18からエッチングガス
(CHF3 とN2 及びO2 )がチャンバー16に導入さ
れ、印加によってHF、F2 等の活性ガスが生成され
る。これらを含んだ排ガスはターボ分子ポンプ17によ
ってチャンバー16から濾過装置19へ送られる。
【0023】活性ガス除害装置20は、高真空下で排ガ
ス中の活性ガスを除害するものである。すなわち真空ポ
ンプのトラブル発生源になる排ガス中の活性ガスを吸着
剤に吸着させて、真空ポンプを攻撃しないような活性ガ
ス濃度以下にまで(例えば50〜99.999%吸着)
低減させるものである。従って、排ガス中に残存しうる
未除去の活性ガス濃度は、大気中への放出前に排ガス処
理装置22によって恕限度以下にまで低減されなければ
ならない。
【0024】真空ポンプ系(図3中の21)の上流で濾
過装置(本発明)を活性ガス除害装置とを組合せて使用
することで、コンダクタンスが大きく、真空ポンプの排
気速度を損わずに、真空ポンプをトラブルから有効に保
護することができ、メンテナンスの頻度及びメンテナン
ス関連費用を低減できる。これらの濾過装置及び活性ガ
ス除害装置の配列は、大きなコンダクタンスを維持する
ために、最初に濾過装置で排ガス中の粒子、反応生成
物、揮発性固体物質等を除去し、次に活性ガスを活性ガ
ス除害装置によって除害するようにするのが好ましい。
実用的な配置構成例として、濾過装置を内蔵した形の活
性ガス除害装置を使用することも可能である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を具体的実施例によりさらに説
明する。 〔実施例1〕図3は、ドライエッチング装置に濾過装置
と活性ガス除害装置を使用した場合のフローシートであ
る。ドライエッチング装置15は、チャンバー16、タ
ーボ分子ポンプ17、ガス導入ライン18などから構成
される。ガス導入ライン18から、CHF3 とN2 およ
びO2 ガスが約1atm・l/分でチャンバー16に導
入され、印加によってHF,F2 等の活性ガスが生成さ
れる。これらを含んだ排ガスは、ターボ分子ポンプ17
によってチャンバー16から排出され、濾過装置19、
活性ガス除害装置20を通してドライポンプ21によっ
て排気される。ドライポンプ21では、ポンプの保護の
ために乾燥窒素を20atm・l/分送入している。ド
ライポンプ21の排気速度は、1500l/分であり、
これによって排出された約21atm・l/分の排ガス
は、排ガス処理装置22で活性ガスを恕限度以下まで除
害し、大気放出される。
【0026】なお濾過装置19は、ステンレスSUS−
304の鋼材を用いて、外径216.3mm×長さ40
0mmの鋼管を外殻ダクトとし、排ガス導入部および濾
過済排ガス排出部のフランジおよび排ガス導入用内側ダ
クトに内径54.9mmの口径のものを使用し、内径1
63mmの中間ダクト、孔径5mmの多孔板を有する濾
過装置を製作した。排ガス導入部および濾過済排ガス排
出部のフランジおよび内側ダクトの断面積は23.7c
2 であり、内側ダクトと中間ダクトとの間に形成され
る環状空間部、多孔板、中間ダクトと外殻ダクトとの間
に形成される大径環状空間の断面積は、それぞれ17
9.8cm2 、60.4cm2 、126.9cm2 であ
った。濾材を挟持する2枚の多孔板の間隔を30mmに
し、ここにSUS−304の金属繊維からなる1〜20
メッシュの濾材を75g充填したところ、充填密度0.
14g/cm3 を得た。
【0027】このような濾過装置を排気速度が1500
l/分の真空ポンプ系で排気したときの到達圧力は、ガ
スを流さないとき約10-5トールに達し、またコンダク
タンス値は、平均14500l/分の結果を得た。
【0028】また活性ガス除害装置20は、ステンレス
SUS−304を用いた外径318.5mm×高さ47
0mmの容器に、HF,F2 等の活性ガスの吸着剤とし
て、乾燥したソーダライムを充填した。吸着剤の充填高
さは200mmであり、充填量は、15kgであった。
【0029】また排ガス処理装置22は、炭素鋼を用い
た横幅300mm×奥行300mm×高さ520mmの
容器の内面にニッケルコーティングを施し、これに吸着
剤を充填した。吸着剤は、ソーダライムと活性アルミナ
を、容積比1:1に混合したものを使用した。吸着剤の
充填高さは400mmであり、充填量は、30kgであ
った。この排ガス処理装置によって、排ガス中のHF,
2 を、恕限度以下、例えばHFを3ppm以下まで除
害することができる。
【0030】上記実施例装置を、ドライエッチング装置
にて6ヶ月使用した。使用後、ドライポンプを分解し内
部点検を実施したところ、レジスト滓のような粒子、反
応生成物、揮発性固体物質等の付着、堆積および材質の
劣化、腐食は認められなかった。
【0031】濾過装置で除去された、付着、堆積物の重
量は、100g/6ヶ月であった。表1に使用初期、2
ヶ月経過後、4ヶ月経過後および6ヶ月経過後に、図3
中の位置A、BおよびCにおいて実施したピラニ真空計
による圧力測定結果を示した。
【0032】また、表2に使用初期、2ヶ月経過後、4
ヶ月経過後および6ヶ月経過後に、図3中の位置D、E
およびFにおいて実施したガス分析(HFおよびF2
の結果を示す。ここに示すように、恕限度以下まで除害
することは困難であるが、活性ガスの50%以上を除害
処理することができた。
【0033】
【0034】
【0035】〔実施例2〕濾過装置を構成する部品の一
部を二重構造にした冷却型濾過装置を、ドライエッチン
グ装置に使用したときの実施例を述べる。実施例1の条
件の濾過装置19を冷却型濾過装置に入替えて6ヶ月の
使用を行った。
【0036】なお冷却型濾過装置は図2に示した構造
で、ステンレスSUS−304の鋼材を用いて、外径2
16.3mm×長さ400mmの鋼管を外殻ダクトと
し、排ガス導入部および濾過済排ガス排出部のフランジ
および排ガス導入用内側ダクトに内径54.9mmの口
径のもので、内側ダクトは冷媒が循環できる外径11
4.3mmのジャケット付きで、内径163mmの中間
ダクト、孔径5mmの多孔板を有している。排ガス導入
部および濾過済排ガス排出部のフランジおよび内側ダク
トの断面積は23.7cm2 であり、ジャケット付き内
側ダクトと中間ダクトとの間に形成される環状空間部、
多孔板、中間ダクトと外殻ダクトとの間に形成される大
径環状空間の断面積は、それぞれ106.0cm2 、3
5.6cm2 、126.9cm2 であった。濾材を挟持
する2枚の多孔板の間隔を30mmにし、ここにSUS
−304の金属繊維からなる1〜20メッシュの濾材を
55g充填したところ、充填密度0.17g/cm3
得た。
【0037】このような冷却型濾過装置を排気速度が1
500l/分の真空ポンプ系で排気したときの到達圧力
は、ガスを流さないとき約10-5トールに達し、またコ
ンダクタンス値は、平均14000l/分の結果を得
た。
【0038】上記装置により、エッチング装置にて6ヶ
月間使用した。使用後、ドライポンプを分解し内部点検
を実施したところ、レジスト滓のような粒子、反応生成
物、揮発性固体物質等の付着、堆積および材質の劣化、
腐食は認められなかった。さらに、真空ポンプにも異常
はなかった。
【0039】濾過装置で除去された、付着、堆積物の重
量は、117g/6ヶ月であった。
【0040】表3に使用初期、2ヶ月経過後、4ヶ月経
過後および6ヶ月経過後に、図3中の位置A、Bおよび
Cにおいて実施したピラニ真空計による圧力測定結果を
示した。ここに示すように、真空ポンプの排気速度を損
なわない圧力損失で、6ヶ月使用できた。
【0041】
【0042】〔実施例3〕ドライエッチング装置に当該
濾過装置と活性ガス除害装置を使用し、6ヶ月毎に当該
装置をメンテナンス済みのものと交換し、通算12ヶ月
使用した。この間、ドライポンプは同一のものが使用で
き、途中、異常音の発生、始動しないといったトラブル
はなかった。また、真空ポンプの性能に影響を与える当
該装置のコンダクタンス値の低下もなかった。
【0043】12ヶ月使用したドライポンプの内部点検
を行ったが、ケーシングなどの腐食、劣化およびレジス
ト滓のような粒子、反応生成物、揮発性固体物質等の付
着、堆積は、認められなかった。
【0044】〔比較例1〕エッチング装置に、当該濾過
装置と活性ガス除害装置を使用しないで6ヶ月間使用し
たドライポンプの内部点検を行ったところ、ドライポン
プのケーシングに、腐食が原因と考えられる材質表面の
凹凸が、またガス吐出側に近いローター軸受け付近に
は、レジスト滓のような粒子、あるいは反応生成物と思
われる白っぽい粉が堆積しているのが、認められた。
【0045】〔比較例2〕エッチング装置に、活性ガス
除害装置のみ使用して6ヶ月間使用したドライポンプの
内部点検を行った。その結果、レジスト滓のような粒
子、反応生成物、揮発性固体物質等の付着、堆積および
材質の劣化、腐食は認められなかった。しかし、エッチ
ング装置の運転に支障が出なかったものの、活性ガス除
害装置の圧力損失が、実施例1および2よりかなり大き
くなった。これは、活性ガス除害装置に充填した吸着剤
が、レジスト滓のような粒子、反応生成物、揮発性固体
物質等で目詰まりを起こし、ガスが流れにくくなったた
めである。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、ドライエッチング装置
などに使用している真空ポンプに与えるダメージを、従
来より大幅に軽減することができ、真空ポンプの性能低
下およびトラブル発生により、そのメンテナンスが必要
になるまでの期間を大幅に延長できた。
【0047】また本発明によれば、真空ポンプに与える
ダメージを大幅に軽減することができるので、従来ダメ
ージを緩和させるため真空ポンプに送入していた乾燥窒
素の使用量を削減でき、コストダウンが実施できる。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の濾過装置の内部構造を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の冷却ジャケット付き濾過装置の断面図
である。
【図3】本発明の実施例フローシートである。
【符号の説明】
1 排ガス導入部 2 導入排ガス衝突板 3 多孔板 4 濾材層 5 濾過済排ガス排出部 6 ガスの流れ 7 排ガス導入部 8 導入排ガス衝突板 9 多孔板 10 濾材層 11 濾過済排ガス排出部 12 冷媒入口 13 冷却二重構造部 14 冷媒出口 15 ドライエッチング装置 16 チャンバー 17 ターボ分子ポンプ 18 ガス導入ライン 19 濾過装置 20 活性ガス除害装置 21 ドライポンプ 22 排ガス処理装置 A、BおよびC 圧力測定位置 D、EおよびF ガス分析試料採取位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // H01L 21/3065 H01L 21/302 B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 50/00 501 B01D 50/00 502 B01D 45/08 B01D 46/30 H01L 21/3065

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体デバイス製造装置からの排ガスを
    排出するための真空ポンプ系の前に設置して真空ポンプ
    系に入る前の排ガスを濾過するために、外殻ダクト、中
    間ダクト、および排ガス導入用内側ダクトをほぼ同軸に
    配置してなり、内側ダクトと中間ダクトとの間に形成さ
    れる環状空間部に同じ環状形状の2枚またはそれ以上の
    多孔板の間に挟持された耐食性繊維からなる濾材層を架
    設した三重ダクト構造の濾過装置であり、外殻ダクトの
    一端部を閉じてその閉鎖端部に両端開口内側ダクトの一
    端部を貫通突出せしめた状態として排ガス導入部とな
    し、中間ダクトの一端部は、中間ダクトと外殻ダクトと
    の間に形成される大径環状空間と前記濾材層架設環状空
    間との間に気体連通部を形成する状態で前記閉鎖端部へ
    固着し、中間ダクトの他端部は内側ダクトの開口内端部
    よりも遠方にまで延在して、閉鎖されて導入ガス衝突板
    を形成すると共に内側ダクトと前記濾材層架設環状空間
    とを連通させ、外殻ダクトの他端部は、中間ダクトの閉
    鎖端部よりも遠方にまで延在して濾過済排ガス排出部を
    残して閉鎖されており、そして後続の真空ポンプ系の排
    気速度の0.1〜10倍に相当するコンダクタンス値を
    有することを特徴とする上記濾過装置。
  2. 【請求項2】 内側ダクトの壁面の少なくとも一部を二
    重構造として冷却ジャケットとしたことを特徴とする請
    求項1の濾過装置。
  3. 【請求項3】 半導体デバイス製造装置において、請求
    項1または2の濾過装置を活性ガス除害装置と組合せて
    使用することを特徴とする後続配置真空ポンプ系を保護
    する方法。
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